移動体通信システムおよび無線装置制御装置の冗長化方法
【課題】基地局システムを構成する制御装置の冗長化を制御装置の内部回路に依らずに達成する。
【解決手段】移動体通信システムとして、移動体端末装置と無線を介して接続する基地局の構成要素である無線装置と、無線装置と接続され、無線装置を、主系統として管理する基地局の構成要素である第1の制御装置と、無線装置と接続され、無線装置を、予備系統として管理する第2の制御装置と、第1の制御装置と第2の制御装置と接続され、無線装置への経路を、第1の制御装置と第2の制御装置とを切替えることによって、主系統から予備系統に切替える交換機とを設ける。
【解決手段】移動体通信システムとして、移動体端末装置と無線を介して接続する基地局の構成要素である無線装置と、無線装置と接続され、無線装置を、主系統として管理する基地局の構成要素である第1の制御装置と、無線装置と接続され、無線装置を、予備系統として管理する第2の制御装置と、第1の制御装置と第2の制御装置と接続され、無線装置への経路を、第1の制御装置と第2の制御装置とを切替えることによって、主系統から予備系統に切替える交換機とを設ける。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動体通信システムにおける冗長化された基地局構成および冗長化方法に関する。
【背景技術】
【0002】
移動体通信システムは、概略的に、移動局(MS:Mobile Station)とRNC(Radio Network Controller)やHM(Home Memory)等で構成される交換機(交換局システム)と基地局(BTS:Base Transceiver Station)とに分けられる(図12参照)。
基地局は、複数の基地局を管理するRNCと接続し、アンテナを介してMSと接続する。また、基地局は、主にCC(Common Control)部、BB(Base Band)部、RF(Radio Frequency)部で構成され、RNCからの通知に従い動作する。
【0003】
また、基地局は、REC(Radio Equipment Control:無線装置制御装置)とRE(Radio Equipment:無線装置)とに分離して設置されるシステム形態(装置配置)を採択することもできる(図13参照)。このようにRECとREとを光回線等で接続し、遠隔地に配置可能とした基地局システムを、分散型基地局(Distributed Base Station)と呼ぶこともある。
【0004】
このような分散型基地局については、例えば特許文献1に記載されている。
特許文献1には、基地局を構成するRECとREとを接続するCPRICommon Public Radio Interface)に関する技術が記載されている。また、RECから複数の接続を受け入れるREが記載されている(図2B参照)。加えて、REにマスタポートとスレーブポートを設けることによって、RECに対して複数のREをチェーン接続する技術が記載されている。このようにRECは、CPRI規格を使用することによって、REとの接続をツリー構造、リング構造、チェーン構造等を取り得ることとなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特表2008−516503号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
多くの場合、RECには数十台のREが接続される。このため、信頼性が高く要求され、REC内の実装は冗長化されている。例えば、図14に示す様に、RECの制御を司るCC(common controller)などを、冗長化する。複数のCCは、現用系と予備系として設けられたり、n+1構成に設けられて運用されている。これは、REC内のCCが故障した場合、その配下に接続されたREのすべてが動作不能となり、セルを消失させることを防止する為である。
【0007】
しかしながら、上記の様にRECを構成した場合、CC等に係る冗長構造の為の回路が複雑になり、冗長化を行わない場合に対して、冗長構成分の電子部品の実装が必要である。また、RECの物理的サイズも大きくなる。基地局(REC)の設置位置問題の為、RECの物理的サイズの小型化も強い要望がある。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みて成されたものであり、基地局システムの制御装置内の冗長構成を削減するとともに、制御装置内で冗長構成を取ことと同様の冗長性を担保する基地局システムおよび基地局の運用方法を提供することを目的とする。
【0009】
また、本発明の別の目的は、冗長性を担保しつつ、安価な基地局システムおよび基地局の運用方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る移動体通信システムは、移動体端末装置と無線を介して接続する基地局の構成要素である無線装置と、前記無線装置と接続され、前記無線装置を、主系統として管理する基地局の構成要素である第1の制御装置と、前記無線装置と接続され、前記無線装置を、予備系統として管理する第2の制御装置と、前記第1の制御装置と前記第2の制御装置と接続され、前記無線装置への経路を、前記第1の制御装置と前記第2の制御装置とを切替えることによって、主系統から予備系統に切替える交換機とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、基地局システムの制御装置内の冗長構成を削減するとともに、制御装置内で冗長構成を取ことと同様の冗長性を担保する基地局システムを提供できる。
【0012】
同じく、本発明によれば、冗長性を担保しつつ、安価な基地局システムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】第1の実施形態にかかる移動体通信システムを示す構成図である。
【図2】第2の実施形態にかかる移動体通信システムを示す構成図である。
【図3】第3の実施形態にかかる移動体通信システムを示す構成図である。
【図4】実施例1に係る移動体通信システムを示す構成図である。
【図5】実施例1に係る基地局の制御装置を示す構成図である。
【図6】実施例1に係るRECの切り替え動作を示す説明図である。
【図7】交換機の処理動作を例示するフローチャートである。
【図8】交換機の処理動作に用いるテーブル情報を例示する説明図である。
【図9】他の実施例に係る移動体通信システムを示す構成図である。
【図10】他の実施例に係る移動体通信システムの構成および動作を示す説明図である。
【図11】他の実施例に係る移動体通信システムの構成および動作を示す説明図である。
【図12】移動体通信システムの概略を示す説明図である。
【図13】基地局システムを採用する移動体通信システムの概略を示す説明図である。
【図14】冗長構成を有する基地局の制御装置を示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1は、第1の実施形態にかかる基地局システムを示す構成図である。
本実施形態では、図1に示すように、移動体通信システムにおけるBTS内のREC20とRE30の接続において、1つのRE30と2以上のREC20とを接続する。REC20とRE30との接続は、CPRI方式でも良いし、他の接続方式でも良い。また、RE30の台数は、1台に限定されるわけではなく、必要な台数だけ増加させればよい。
【0015】
REC20(内のCC等)の故障や整備等で、当該装置を予備系に切りかえるときに、当該装置の配下としているRE30を、交換機10側から別のREC20に振り分ける。
【0016】
このように構成することによって、移動通信システムの観点では、REC内の冗長化を別のRECに受持たせることが可能となる。
【0017】
また、REC20単体としても、REC20内のCC等を2重化せずに、単独の構成としても、REC20内のCCを2重化したのと同様の信頼度をREC群として確保できる。
【0018】
RE30およびMS100の視点で見た場合、REC20内でCC等が2重化されているのと同等の信頼性を、上位装置群が担保している。
【0019】
また、REC20内のCC等が単独構成となり、小型化等が実現できる。加えて、CC等を冗長化した構成を有するRECが現用系と予備系との切替え時に行っていた、現用系のCCと予備系のCCとの間の通信が必要も無くなる。
【0020】
図2は、第2の実施形態にかかる基地局システムを示す構成図である。尚、第1の実施形態と同様の部分については、説明を省略する。
本実施形態では、図2に示すように、移動体通信システムにおける2組のBTSを構築するREC20とRE30の接続において、1つのRE30に対して、当該RE30を通常管理するREC20に加え、別のBTSを構築しているREC20が当該RE30を管理できるように接続されている。換言すれば、1つのRE30は、常時接続されているREC20を主系統とし、別のBTSのREC20を予備系統として冗長化されている。
【0021】
尚、RE30の台数は、BTSに対して1台に限定されるわけではなく、必要な台数だけ増加させればよく、それらのREは、2つ以上のREC20に接続して冗長化されている。
【0022】
REC20(内のCC等)の故障や整備などのときに、当該装置の配下としているRE30を、交換機10側から別のREC20に振り分ける。このとき、振り分けられるRE30は、帰属していたBTSから、別のBTSへと編入される。
【0023】
このように構成することによって、移動通信システムの観点では、REC内の冗長化を別のRECに受持たせることが可能となる。
【0024】
また、REC20単体としても、REC20内のCC等を2重化せずに、単独の構成としても、REC20内のCCを2重化したのと同様の信頼度をBTS群として確保できる。
【0025】
RE30およびMS100の視点で見た場合、REC20内でCC等が2重化されているのと同等の信頼性を、上位装置群が担保している。
【0026】
また、REC20内のCC等が単独構成となり、小型化等が実現できる。加えて、CC等を冗長化した構成を有するRECが現用系と予備系との切替え時に行っていた、現用系のCCと予備系のCCとの間の通信が必要も無くなる。
【0027】
図3は、第3の実施形態にかかる基地局システムを示す構成図である。尚、第1および第2の実施形態と同様の部分については、説明を省略する。
本実施形態では、図3に示すように、移動体通信システムにおける2組のBTSを構築するREC20とRE30の接続において、1つのRE30に対して、当該RE30を通常管理するREC20に加え、別のBTSを構築しているREC20が当該RE30を配下のRE30を介して管理できるように接続されている。換言すれば、1つのRE30は、常時接続されているREC20を主系統とし、他BTSのRE30を介して別のREC20に接続する予備系統を備えて冗長化されている。
【0028】
REC20(内のCC等)の故障や整備などのときに、当該装置の配下としているRE30を、交換機10側から別のREC20に振り分ける。このとき、振り分けられるRE30は、帰属していたBTSから、別のBTSへと編入される。このとき、接続のトポロジを必要に応じて、例えばツリー構成からチェーン構成に変更する。当該トポロジの変更を行うことによって、実配置上の経路設定が容易にできる。
【0029】
また、RE30の台数は、多くの場合BTSに対して多数接続される。このような場合でも、例えば、所定のBTSを構成した多数のRE30を一まとめに群管理して、上記の様に、一まとめの状態でトポロジ変更を行なってもよい。換言すれば、所定のRE群を管理しているREC20が故障等を引き起こしたときに、別のBTSを構成しているREC20の管理下に入れるように、RE群ごと物理的に接続されている予備系統に切替えるようにする。
【0030】
このように動作させることによって、短時間で多数のRE30を異なるBTSの配下に移設できる。
【0031】
尚、上記移設処理について例示すれば、受け入れる側のREC20が、故障したREC20の配下のRE30(群)との接続ポイントとするポート(RECのマスタポートやREのマスタポート)を有効(スレーブとなるREを受け入れる)とするように設定すればよい。また、上記移設処理の制御は、交換機が行なってもよい。
【0032】
以下、本発明を複数の実施例を用いて説明する。
【0033】
[実施例1]
図4および図5は、実施例1に係る移動体通信システムを示す構成図である。
図4に示す様に、移動通信システムは、交換機10、BTS(基地局)、及び移動通信端末(MS)100により構成されている。交換機10は、数十台のBTSと接続され、BTSの状態の監視や制御を行う。また、交換機10は、BTSの無線リソースの管理や、各BTSと通信するMS100とBTS経由で通信を行う。
【0034】
BTSは、REC20と1ないし複数のRE30によって構成されている。REC20内には、図5に示す様に、冗長化されていないBTSをコントロールするCC21と、BTSを通過するユーザデータを処理するBB22が実装されている。
REC20とRE30は、高速の信号線で接続され、REC20はアクセスの容易な場所に敷設され、RE30はアンテナ近傍に設置される。REC20とRE30は、例えばCPRI規格を採用すれば、数十Km等はなれた遠距離に設置することが可能である。
【0035】
交換機10の配下には、多数のREC20とRE30が設けられる。交換機10には、複数台のREC20が接続されるが、本実施例では2台(20−1,20−2)のみを図示する。また、REC20の配下に複数のRE30が接続されるが、本実施例では2台(30−1−1〜30−2−2)ずつを図示する。
【0036】
本実施例では、図4に示すように、それぞれ別のBTSを構成するREC20とRE30間の接続が、クロスに接続されている。
詳細には、BTS#1を構成するREC20−1の配下には、RE30−1−1とRE30−1−2が接続されている。加えて、RE30−1−1とRE30−1−2は、BTS#2を構成するREC20−2とも接続されている。
同様に、BTS#2を構成するREC20−2の配下には、RE30−2−1とRE30−2−2が接続されている。加えて、RE30−2−1とRE30−2−2は、BTS#1を構成するREC20−1とも接続されている。
【0037】
次に実施例における所定のRECの故障時の移動体通信システムの動作を説明する。
【0038】
図6は、実施例1に係るRECの切り替え動作を示す説明図である。
図6では、(a)に示すように、図4に示したトポロジ構成として、REC#1が故障したときの動作を例として説明する。
【0039】
交換機とREとの通信は、通常、RE#1−1とRE#1−2はREC#1経由で、RE#2−1とRE#2−2はREC#2経由で実施される。このときの交換機とRE#1−1の通信は、(b)に示すように、REC#1経由で行われる。
【0040】
通常のシステム運用状態においてREC#1が故障した場合、交換機とRE#1−1の通信は、(c)に示すように、REC#1が中継処理できないため、断することとなる。
【0041】
交換機は、配下とするREC#1が故障したことを検出し、(d)に示すように、REC#2にトポロジ設定を変更させる通知を行う。その後、交換機は、RE#1-1に送信するデータをREC#2へ送信する。REC#2は、RE#1−1との通信路の設定を行い、交換機とRE#1−1間の通信路を確保する。
【0042】
尚、このときの交換機の処理を例示すれば、図7のようになる。交換機は、RECの故障を検出処理し、故障したRECが制御しているREを識別し、識別したREをどのBTSに編入させるか決定し、その内容を各装置に通知する。
交換機が送信する設定変更通知は、予め準備されているテーブル情報に基づいて送信するようにしてもよい。テーブル情報は、例えば図8に示すように、あるRECに論理的に接続されて現用系統として運用しているREを、当該RECに異常があった場合に、どのBTS(REC)に帰属させるかが記載すればよい。
また、交換機が送信する設定変更通知は、所定のRECが故障した時に、各RECと各REとの接続関係を自動的に識別処理して、その識別結果(識別情報)から、全ての無線装置を現用系統として運用できるように、各装置間の論理的接続を調整する制御に基づいて、送信するようにしてもよい。
【0043】
上記テーブル情報や、交換機によるREの自動割振りは、管理対象である全てのREへの論理的経路を、使用可能な残りのRECの有するリソースに対応させるように、設定すれば良い。例えば、残りのRECにREの接続台数を均等的に割振るように調整すれば良い。また、各RECの信頼性(係数)に対応させて調整しても良い。また、既知のトラフィツク情報から、各経路を流れる情報量を調整するように調整してもよい。
【0044】
以上より、交換機とRE#1−1との通信は、REC#2を経由して実施可能となる。
【0045】
このように基地局システムを動作させることによって、交換機の指示に従って、所定のREを他のBTSを構成するRECに割振ることが可能となる。即ち、基地局システムとしての冗長性を担保しつつ、REC内の冗長構成を削減できる。また、REC内の冗長構成を削減できるので、設備投資費やメンテナンス費などを低減できる。
【0046】
[発明の他の実施例]
上記の実施例1では、RECが2つのときの例を挙げたが、図9に示すように3つ以上(図9では3組のBTS)の際も同様である。
このように冗長化を行うことで、2つのREC(CC)が故障した際も、すべてのREが運用可能となる。
【0047】
また、図10に示すように、複数のREは、物理的に夫々メッシュ接続すると共に、それぞれRECに論理的に接続するようにしてもよい。
このように冗長化を行うことで、故障したRECが構成したBTSの枠を超えて、別のBTSを構成するRECに、REの接続トポロジを変更して、容易に移設できる。
【0048】
また、図11に示すように、複数のREは、物理的に近傍な装置と2接続以上を行うと共に、それぞれのRECに論理的に接続するようにしてもよい。
また、物理的接続時に、既設の内部で2重化されているRECと、増設する内部冗長化されていないRECとの装置の信頼性や、REの地理的配置を考慮する。尚、論理的接続は、トラヒック等を考慮するとよい。
【0049】
例えば、REC#2が故障した場合、交換機からの指示に従って、交換機とREC#2配下のREとを論理的に接続する経路を、REC#2から、他のREC(REC#1とREC#3)へと切替える。
このとき、一制御装置に負荷が集中しないように、論理的トポロジを変更して割振る。尚、当該トポロジ変更のとき、図11の例では、REC#2配下であったRE4台を、REC#1とREC#3の信頼性に対応させて均等的に割振っている。また、例えば、RE#3−2は、REC#2に属していたRE2−4をスレーブとして受け入れるようにマスタとなるように動作し、RE#2−4をRE#3−3として論理的に接続している。他の装置も同様に動作する。
【0050】
以上説明したように、本発明によれば多くの効果を得られる。
幾つかを例示すれば、第1の効果は、交換機〜RE間の経路上にあるRECが故障しても、別のRECに切替えることで、交換機〜RE間の通信を維持できることである。また、上記効果を、REC内のCC等を2重化することなく実現できる。
第2の効果は、RECの回路を単純化でき、小型軽量化できることである。これは、本発明と同等の信頼性を有する基地局システムを構築する為に必要であった、CC等の回路の多重化(冗長化)が不要となったためである。
第3の効果は、REの振分けのために、振分け元となるREC(CC)と振分け先となるREC(CC)との間で、通信を行なわなくて済むことである。換言すれば、振分け元となるREC(CC)がどの様な故障であっても、確実に別のRECに切替えられることとなる。
即ち、本発明によれば、REC内の冗長構成を削減するとともに、REC内で冗長構成を取ことと同様の冗長性を担保する基地局システムを提供できる。
同じく、本発明によれば、冗長性を担保しつつ、安価な基地局システムを提供できる。
【0051】
また、本発明の具体的な構成は前述の実施形態および実施例に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の変更があってもこの発明に含まれる。
【0052】
また、上記の実施形態の一部又は全部は、以下のようにも記載されうる。尚、以下の付記は本発明をなんら限定するものではない。
[付記1]
移動体端末装置と無線を介して接続する基地局の構成要素である無線装置と、
前記無線装置と接続され、前記無線装置を、主系統として管理する基地局の構成要素である第1の制御装置と、
前記無線装置と接続され、前記無線装置を、予備系統として管理する第2の制御装置と、
前記第1の制御装置と前記第2の制御装置と接続され、前記無線装置への経路を、前記第1の制御装置と前記第2の制御装置とを切替えることによって、主系統から予備系統に切替える交換機と
を有することを特徴とする移動体通信システム。
【0053】
[付記2]
上記付記記載の移動体通信システムであって、
前記無線装置は、第1の無線装置と第2の無線装置と複数あり、
前記第1の無線装置は、前記第1の制御装置を主系統とし、前記第2の制御装置を予備系統として冗長化され、
前記第2の無線装置は、前記第2の制御装置を主系統とし、前記第1の制御装置を予備系統として冗長化され
ていることを特徴とする移動体通信システム。
【0054】
[付記3]
上記付記記載の移動体通信システムであって、
前記無線装置は、第1の無線装置と第2の無線装置と複数あり、
前記第1の無線装置は、前記第1の制御装置を主系統とし、前記第2の無線装置を介して前記第2の制御装置を予備系統として冗長化され、
前記第2の無線装置は、前記第2の制御装置を主系統とし、前記第1の無線装置を介して前記第1の制御装置を予備系統として冗長化され
ていることを特徴とする移動体通信システム。
【0055】
[付記4]
上記付記記載の移動体通信システムであって、
前記無線装置は、複数あり、
前記複数の無線装置は、夫々接続された第1の無線装置群と第2の無線装置群を構成し、
前記第1の無線装置群は、前記第1制御装置によって現用系統として運用され、
前記第2の無線装置群は、前記第2制御装置によって現用系統として運用され、
前記第1又は第2の制御装置は、前記第2又は第1の制御装置の故障時に、前記第1又は第2の無線装置群に加え、前記第2又は第1の無線装置群を、現用系統として運用する
ことを特徴とする移動体通信システム。
【0056】
[付記5]
上記付記記載の移動体通信システムであって、
前記無線装置は、複数あり、
前記第1又は第2の制御装置は、前記第2又は第1の制御装置の故障時に、前記第2又は第1の制御装置を主系統として動作している無線装置を、現用系統のスレーブとして動作するように、マスタとなる自装置および/又は無線装置を設定する
ことを特徴とする移動体通信システム。
【0057】
[付記6]
上記付記記載の移動体通信システムであって、
前記交換機は、前記所定の制御装置が故障した時に、故障した制御装置を現用系統として運用されている無線装置を、前記他の制御装置に割振ように記載された、制御装置と無線装置との接続関係を示すテーブル情報を予め有する
ことを特徴とする移動体通信システム。
【0058】
[付記7]
上記付記記載の移動体通信システムであって、
前記交換機は、前記所定の制御装置が故障した時に、故障した制御装置を現用系統として運用されている無線装置を、前記他の制御装置に割振ように、各制御装置と各無線装置との接続関係を自動的に識別し、当該識別した情報から、全ての無線装置を現用系統として運用できるように、各装置間の論理的接続を調整する
ことを特徴とする移動体通信システム。
【0059】
[付記8]
上記付記記載の移動体通信システムであって、
前記交換機は、前記所定の制御装置が故障した時に、管理対象である全ての無線装置への経路を、残りの制御装置の有するリソースに対応させて均等的に割振るように、各装置間の論理的接続を調整する
ことを特徴とする移動体通信システム。
【0060】
[付記9]
MS(Mobile Station)とAI(Air Interface)を介して通信する複数のRE(Radio Equipment)と、
前記複数のREと接続され、その中の幾つかのREに対して現用系統として制御を行うと共に、RNC(Radio Network Controller)からの指示に従って、残りのREに対して現用系統として制御を行う予備系CC(Common Controller)を有さない第1のREC(Radio Equipment Control)と、
前記複数のREと接続され、前記第1のRECが現用系として制御を行わないREに対して現用系統として制御を行うと共に、前記RNCからの指示に従って、残りのREに対して現用系統として制御を行う予備系CCを有さない第2のRECと、
前記第1又は第2のRECの故障を検出した場合に、故障したRECが現用系の制御を受持っていたREを、別のRECに対して現用系として運用させる制御を行うMSC(Mobile Switching Center)と
を有することを特徴とする移動体通信システム。
【0061】
[付記10]
移動体端末装置と無線を介して接続する基地局の構成要素である無線装置を、主系統として管理する基地局の構成要素である第1の制御装置と接続し、
前記無線装置を、予備系統として管理する第2の制御装置と接続し、
前記第1の制御装置および前記第2の制御装置と接続された交換機からの指示に従って、前記交換機と前記無線装置とを論理的に接続する経路を、前記第1の制御装置から、前記第2の制御装置へと切替える
ことを特徴とする無線装置制御装置の冗長化方法。
【0062】
[付記11]
上記付記記載の無線装置制御装置の冗長化方法であって、
複数の無線装置を冗長的に管理するときに、
前記複数の無線装置に対して、それぞれ2系統以上の基地局の制御装置に対して接続する物理的経路をクロス接続し、
前記交換機は、所定の基地局の制御装置を上位装置として通常使用される無線装置を、他の基地局の制御装置を上位装置として運用するように、論理的接続経路を切替える
ことを特徴とする無線装置制御装置の冗長化方法。
【0063】
[付記12]
上記付記記載の無線装置制御装置の冗長化方法であって、
複数の無線装置を冗長的に管理するときに、
前記複数の無線装置に対して、それぞれ通常時の制御装置に対して接続する物理的経路と共に、他の基地局に属する制御装置に当該基地局に属する無線装置を介してチェーン接続する物理的経路を接続し、
前記交換機は、所定の基地局の制御装置を上位装置として通常使用される無線装置を、他の基地局の制御装置を上位装置として運用するように、論理的接続経路を他の基地局の無線装置を介して接続するように切替える
ことを特徴とする無線装置制御装置の冗長化方法。
【0064】
[付記13]
上記付記記載の無線装置制御装置の冗長化方法であって、
複数の無線装置を冗長的に管理するときに、
前記複数の無線装置は、物理的に接続された複数の無線装置群として管理され、
前記交換機は、所定の基地局の制御装置を上位装置として通常使用される無線装置群を、他の基地局の制御装置を上位装置として運用するように、無線装置群毎に論理的接続経路を切替える
ことを特徴とする無線装置制御装置の冗長化方法。
【0065】
[付記14]
上記付記記載の無線装置制御装置の冗長化方法であって、
複数の無線装置を冗長的に管理するときに、
所定の制御装置は、前記交換機からの指示に従い、他の基地局を構成する無線装置をスレーブとして受け入れるように、自装置および/又は配下の無線装置がマスタとなるように制御する
ことを特徴とする無線装置制御装置の冗長化方法。
【0066】
[付記15]
上記付記記載の無線装置制御装置の冗長化方法であって、
複数の無線装置を冗長的に管理するときに、
前記交換機は、
配下の制御装置の故障を検出処理し、
故障した制御装置を現用系統として運用されている無線装置を、他の制御装置に割振ように記載された、制御装置と無線装置との接続関係を示すテーブル情報を参照して、当該テーブル情報に基づいた論理的接続形態になるように配下の装置を設定処理する
ことを特徴とする無線装置制御装置の冗長化方法。
【0067】
[付記16]
上記付記記載の無線装置制御装置の冗長化方法であって、
複数の無線装置を冗長的に管理するときに、
前記交換機は、
配下の制御装置の故障を検出処理し、
故障した制御装置を現用系統として運用されている無線装置を識別処理し、
識別した無線装置を、他の制御装置の配下に編入するように、配下の装置を設定処理する
ことを特徴とする無線装置制御装置の冗長化方法。
【0068】
[付記17]
上記付記記載の無線装置制御装置の冗長化方法であって、
複数の無線装置を冗長的に管理するときに、
前記交換機は、前記所定の制御装置が故障した時に、管理対象である全ての無線装置への経路を、残りの制御装置の有するリソースに対応させて均等的に割振るように、各装置間の論理的接続を設定処理する
ことを特徴とする無線装置制御装置の冗長化方法。
【0069】
[付記18]
上記付記記載の無線装置制御装置の冗長化方法であって、
複数の無線装置を冗長的に管理するときに、
前記複数の無線装置は、物理的に夫々メッシュ接続すると共に、任意の基地局を構成するように何れかの制御装置に論理的に接続し、
所定の制御装置の故障時に、
前記交換局の指示に基づき、
故障した制御装置が構成した基地局の枠を超えて、別の基地局を構成する複数の制御装置に、故障した制御装置が配下としていた複数の無線装置を、一制御装置に負荷が集中しないように、論理的トポロジを変更して割振る
ことを特徴とする無線装置制御装置の冗長化方法。
【0070】
[付記19]
上記付記記載の無線装置制御装置の冗長化方法であって、
複数の無線装置を冗長的に管理するときに、
故障した制御装置が配下としていた無線装置を他の複数の基地局の制御装置に割振る設定を、割振り先となる制御装置の有するコモンコントロール部の冗長構成数に対応して割振る
ことを特徴とする無線装置制御装置の冗長化方法。
【0071】
[付記20]
上記付記記載の無線装置制御装置の冗長化方法であって、
前記移動体端末装置は、MS(Mobile Station)であり、
前記無線装置は、RE(Radio Equipment)であり、
前記第1および第2の制御装置は、それぞれ別のBTS(Base Transceiver Station)を制御する予備系CC(Common Controller)を有さないREC(Radio Equipment Control)装置であり、
前記交換機は、RNC(Radio Network Controller)を含むMSC(Mobile Switching Center)である
ことを特徴とする無線装置制御装置の冗長化方法。
【符号の説明】
【0072】
10 交換機(交換局システム)
20 REC(Radio Equipment Control:無線装置制御装置,制御装置)
21 CC部(Common Control部,制御装置)
22 BB部(Base Band部)
30 RE(Radio Equipment,無線装置)
100 移動通信端末(MS:Mobile Station)
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動体通信システムにおける冗長化された基地局構成および冗長化方法に関する。
【背景技術】
【0002】
移動体通信システムは、概略的に、移動局(MS:Mobile Station)とRNC(Radio Network Controller)やHM(Home Memory)等で構成される交換機(交換局システム)と基地局(BTS:Base Transceiver Station)とに分けられる(図12参照)。
基地局は、複数の基地局を管理するRNCと接続し、アンテナを介してMSと接続する。また、基地局は、主にCC(Common Control)部、BB(Base Band)部、RF(Radio Frequency)部で構成され、RNCからの通知に従い動作する。
【0003】
また、基地局は、REC(Radio Equipment Control:無線装置制御装置)とRE(Radio Equipment:無線装置)とに分離して設置されるシステム形態(装置配置)を採択することもできる(図13参照)。このようにRECとREとを光回線等で接続し、遠隔地に配置可能とした基地局システムを、分散型基地局(Distributed Base Station)と呼ぶこともある。
【0004】
このような分散型基地局については、例えば特許文献1に記載されている。
特許文献1には、基地局を構成するRECとREとを接続するCPRICommon Public Radio Interface)に関する技術が記載されている。また、RECから複数の接続を受け入れるREが記載されている(図2B参照)。加えて、REにマスタポートとスレーブポートを設けることによって、RECに対して複数のREをチェーン接続する技術が記載されている。このようにRECは、CPRI規格を使用することによって、REとの接続をツリー構造、リング構造、チェーン構造等を取り得ることとなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特表2008−516503号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
多くの場合、RECには数十台のREが接続される。このため、信頼性が高く要求され、REC内の実装は冗長化されている。例えば、図14に示す様に、RECの制御を司るCC(common controller)などを、冗長化する。複数のCCは、現用系と予備系として設けられたり、n+1構成に設けられて運用されている。これは、REC内のCCが故障した場合、その配下に接続されたREのすべてが動作不能となり、セルを消失させることを防止する為である。
【0007】
しかしながら、上記の様にRECを構成した場合、CC等に係る冗長構造の為の回路が複雑になり、冗長化を行わない場合に対して、冗長構成分の電子部品の実装が必要である。また、RECの物理的サイズも大きくなる。基地局(REC)の設置位置問題の為、RECの物理的サイズの小型化も強い要望がある。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みて成されたものであり、基地局システムの制御装置内の冗長構成を削減するとともに、制御装置内で冗長構成を取ことと同様の冗長性を担保する基地局システムおよび基地局の運用方法を提供することを目的とする。
【0009】
また、本発明の別の目的は、冗長性を担保しつつ、安価な基地局システムおよび基地局の運用方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る移動体通信システムは、移動体端末装置と無線を介して接続する基地局の構成要素である無線装置と、前記無線装置と接続され、前記無線装置を、主系統として管理する基地局の構成要素である第1の制御装置と、前記無線装置と接続され、前記無線装置を、予備系統として管理する第2の制御装置と、前記第1の制御装置と前記第2の制御装置と接続され、前記無線装置への経路を、前記第1の制御装置と前記第2の制御装置とを切替えることによって、主系統から予備系統に切替える交換機とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、基地局システムの制御装置内の冗長構成を削減するとともに、制御装置内で冗長構成を取ことと同様の冗長性を担保する基地局システムを提供できる。
【0012】
同じく、本発明によれば、冗長性を担保しつつ、安価な基地局システムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】第1の実施形態にかかる移動体通信システムを示す構成図である。
【図2】第2の実施形態にかかる移動体通信システムを示す構成図である。
【図3】第3の実施形態にかかる移動体通信システムを示す構成図である。
【図4】実施例1に係る移動体通信システムを示す構成図である。
【図5】実施例1に係る基地局の制御装置を示す構成図である。
【図6】実施例1に係るRECの切り替え動作を示す説明図である。
【図7】交換機の処理動作を例示するフローチャートである。
【図8】交換機の処理動作に用いるテーブル情報を例示する説明図である。
【図9】他の実施例に係る移動体通信システムを示す構成図である。
【図10】他の実施例に係る移動体通信システムの構成および動作を示す説明図である。
【図11】他の実施例に係る移動体通信システムの構成および動作を示す説明図である。
【図12】移動体通信システムの概略を示す説明図である。
【図13】基地局システムを採用する移動体通信システムの概略を示す説明図である。
【図14】冗長構成を有する基地局の制御装置を示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1は、第1の実施形態にかかる基地局システムを示す構成図である。
本実施形態では、図1に示すように、移動体通信システムにおけるBTS内のREC20とRE30の接続において、1つのRE30と2以上のREC20とを接続する。REC20とRE30との接続は、CPRI方式でも良いし、他の接続方式でも良い。また、RE30の台数は、1台に限定されるわけではなく、必要な台数だけ増加させればよい。
【0015】
REC20(内のCC等)の故障や整備等で、当該装置を予備系に切りかえるときに、当該装置の配下としているRE30を、交換機10側から別のREC20に振り分ける。
【0016】
このように構成することによって、移動通信システムの観点では、REC内の冗長化を別のRECに受持たせることが可能となる。
【0017】
また、REC20単体としても、REC20内のCC等を2重化せずに、単独の構成としても、REC20内のCCを2重化したのと同様の信頼度をREC群として確保できる。
【0018】
RE30およびMS100の視点で見た場合、REC20内でCC等が2重化されているのと同等の信頼性を、上位装置群が担保している。
【0019】
また、REC20内のCC等が単独構成となり、小型化等が実現できる。加えて、CC等を冗長化した構成を有するRECが現用系と予備系との切替え時に行っていた、現用系のCCと予備系のCCとの間の通信が必要も無くなる。
【0020】
図2は、第2の実施形態にかかる基地局システムを示す構成図である。尚、第1の実施形態と同様の部分については、説明を省略する。
本実施形態では、図2に示すように、移動体通信システムにおける2組のBTSを構築するREC20とRE30の接続において、1つのRE30に対して、当該RE30を通常管理するREC20に加え、別のBTSを構築しているREC20が当該RE30を管理できるように接続されている。換言すれば、1つのRE30は、常時接続されているREC20を主系統とし、別のBTSのREC20を予備系統として冗長化されている。
【0021】
尚、RE30の台数は、BTSに対して1台に限定されるわけではなく、必要な台数だけ増加させればよく、それらのREは、2つ以上のREC20に接続して冗長化されている。
【0022】
REC20(内のCC等)の故障や整備などのときに、当該装置の配下としているRE30を、交換機10側から別のREC20に振り分ける。このとき、振り分けられるRE30は、帰属していたBTSから、別のBTSへと編入される。
【0023】
このように構成することによって、移動通信システムの観点では、REC内の冗長化を別のRECに受持たせることが可能となる。
【0024】
また、REC20単体としても、REC20内のCC等を2重化せずに、単独の構成としても、REC20内のCCを2重化したのと同様の信頼度をBTS群として確保できる。
【0025】
RE30およびMS100の視点で見た場合、REC20内でCC等が2重化されているのと同等の信頼性を、上位装置群が担保している。
【0026】
また、REC20内のCC等が単独構成となり、小型化等が実現できる。加えて、CC等を冗長化した構成を有するRECが現用系と予備系との切替え時に行っていた、現用系のCCと予備系のCCとの間の通信が必要も無くなる。
【0027】
図3は、第3の実施形態にかかる基地局システムを示す構成図である。尚、第1および第2の実施形態と同様の部分については、説明を省略する。
本実施形態では、図3に示すように、移動体通信システムにおける2組のBTSを構築するREC20とRE30の接続において、1つのRE30に対して、当該RE30を通常管理するREC20に加え、別のBTSを構築しているREC20が当該RE30を配下のRE30を介して管理できるように接続されている。換言すれば、1つのRE30は、常時接続されているREC20を主系統とし、他BTSのRE30を介して別のREC20に接続する予備系統を備えて冗長化されている。
【0028】
REC20(内のCC等)の故障や整備などのときに、当該装置の配下としているRE30を、交換機10側から別のREC20に振り分ける。このとき、振り分けられるRE30は、帰属していたBTSから、別のBTSへと編入される。このとき、接続のトポロジを必要に応じて、例えばツリー構成からチェーン構成に変更する。当該トポロジの変更を行うことによって、実配置上の経路設定が容易にできる。
【0029】
また、RE30の台数は、多くの場合BTSに対して多数接続される。このような場合でも、例えば、所定のBTSを構成した多数のRE30を一まとめに群管理して、上記の様に、一まとめの状態でトポロジ変更を行なってもよい。換言すれば、所定のRE群を管理しているREC20が故障等を引き起こしたときに、別のBTSを構成しているREC20の管理下に入れるように、RE群ごと物理的に接続されている予備系統に切替えるようにする。
【0030】
このように動作させることによって、短時間で多数のRE30を異なるBTSの配下に移設できる。
【0031】
尚、上記移設処理について例示すれば、受け入れる側のREC20が、故障したREC20の配下のRE30(群)との接続ポイントとするポート(RECのマスタポートやREのマスタポート)を有効(スレーブとなるREを受け入れる)とするように設定すればよい。また、上記移設処理の制御は、交換機が行なってもよい。
【0032】
以下、本発明を複数の実施例を用いて説明する。
【0033】
[実施例1]
図4および図5は、実施例1に係る移動体通信システムを示す構成図である。
図4に示す様に、移動通信システムは、交換機10、BTS(基地局)、及び移動通信端末(MS)100により構成されている。交換機10は、数十台のBTSと接続され、BTSの状態の監視や制御を行う。また、交換機10は、BTSの無線リソースの管理や、各BTSと通信するMS100とBTS経由で通信を行う。
【0034】
BTSは、REC20と1ないし複数のRE30によって構成されている。REC20内には、図5に示す様に、冗長化されていないBTSをコントロールするCC21と、BTSを通過するユーザデータを処理するBB22が実装されている。
REC20とRE30は、高速の信号線で接続され、REC20はアクセスの容易な場所に敷設され、RE30はアンテナ近傍に設置される。REC20とRE30は、例えばCPRI規格を採用すれば、数十Km等はなれた遠距離に設置することが可能である。
【0035】
交換機10の配下には、多数のREC20とRE30が設けられる。交換機10には、複数台のREC20が接続されるが、本実施例では2台(20−1,20−2)のみを図示する。また、REC20の配下に複数のRE30が接続されるが、本実施例では2台(30−1−1〜30−2−2)ずつを図示する。
【0036】
本実施例では、図4に示すように、それぞれ別のBTSを構成するREC20とRE30間の接続が、クロスに接続されている。
詳細には、BTS#1を構成するREC20−1の配下には、RE30−1−1とRE30−1−2が接続されている。加えて、RE30−1−1とRE30−1−2は、BTS#2を構成するREC20−2とも接続されている。
同様に、BTS#2を構成するREC20−2の配下には、RE30−2−1とRE30−2−2が接続されている。加えて、RE30−2−1とRE30−2−2は、BTS#1を構成するREC20−1とも接続されている。
【0037】
次に実施例における所定のRECの故障時の移動体通信システムの動作を説明する。
【0038】
図6は、実施例1に係るRECの切り替え動作を示す説明図である。
図6では、(a)に示すように、図4に示したトポロジ構成として、REC#1が故障したときの動作を例として説明する。
【0039】
交換機とREとの通信は、通常、RE#1−1とRE#1−2はREC#1経由で、RE#2−1とRE#2−2はREC#2経由で実施される。このときの交換機とRE#1−1の通信は、(b)に示すように、REC#1経由で行われる。
【0040】
通常のシステム運用状態においてREC#1が故障した場合、交換機とRE#1−1の通信は、(c)に示すように、REC#1が中継処理できないため、断することとなる。
【0041】
交換機は、配下とするREC#1が故障したことを検出し、(d)に示すように、REC#2にトポロジ設定を変更させる通知を行う。その後、交換機は、RE#1-1に送信するデータをREC#2へ送信する。REC#2は、RE#1−1との通信路の設定を行い、交換機とRE#1−1間の通信路を確保する。
【0042】
尚、このときの交換機の処理を例示すれば、図7のようになる。交換機は、RECの故障を検出処理し、故障したRECが制御しているREを識別し、識別したREをどのBTSに編入させるか決定し、その内容を各装置に通知する。
交換機が送信する設定変更通知は、予め準備されているテーブル情報に基づいて送信するようにしてもよい。テーブル情報は、例えば図8に示すように、あるRECに論理的に接続されて現用系統として運用しているREを、当該RECに異常があった場合に、どのBTS(REC)に帰属させるかが記載すればよい。
また、交換機が送信する設定変更通知は、所定のRECが故障した時に、各RECと各REとの接続関係を自動的に識別処理して、その識別結果(識別情報)から、全ての無線装置を現用系統として運用できるように、各装置間の論理的接続を調整する制御に基づいて、送信するようにしてもよい。
【0043】
上記テーブル情報や、交換機によるREの自動割振りは、管理対象である全てのREへの論理的経路を、使用可能な残りのRECの有するリソースに対応させるように、設定すれば良い。例えば、残りのRECにREの接続台数を均等的に割振るように調整すれば良い。また、各RECの信頼性(係数)に対応させて調整しても良い。また、既知のトラフィツク情報から、各経路を流れる情報量を調整するように調整してもよい。
【0044】
以上より、交換機とRE#1−1との通信は、REC#2を経由して実施可能となる。
【0045】
このように基地局システムを動作させることによって、交換機の指示に従って、所定のREを他のBTSを構成するRECに割振ることが可能となる。即ち、基地局システムとしての冗長性を担保しつつ、REC内の冗長構成を削減できる。また、REC内の冗長構成を削減できるので、設備投資費やメンテナンス費などを低減できる。
【0046】
[発明の他の実施例]
上記の実施例1では、RECが2つのときの例を挙げたが、図9に示すように3つ以上(図9では3組のBTS)の際も同様である。
このように冗長化を行うことで、2つのREC(CC)が故障した際も、すべてのREが運用可能となる。
【0047】
また、図10に示すように、複数のREは、物理的に夫々メッシュ接続すると共に、それぞれRECに論理的に接続するようにしてもよい。
このように冗長化を行うことで、故障したRECが構成したBTSの枠を超えて、別のBTSを構成するRECに、REの接続トポロジを変更して、容易に移設できる。
【0048】
また、図11に示すように、複数のREは、物理的に近傍な装置と2接続以上を行うと共に、それぞれのRECに論理的に接続するようにしてもよい。
また、物理的接続時に、既設の内部で2重化されているRECと、増設する内部冗長化されていないRECとの装置の信頼性や、REの地理的配置を考慮する。尚、論理的接続は、トラヒック等を考慮するとよい。
【0049】
例えば、REC#2が故障した場合、交換機からの指示に従って、交換機とREC#2配下のREとを論理的に接続する経路を、REC#2から、他のREC(REC#1とREC#3)へと切替える。
このとき、一制御装置に負荷が集中しないように、論理的トポロジを変更して割振る。尚、当該トポロジ変更のとき、図11の例では、REC#2配下であったRE4台を、REC#1とREC#3の信頼性に対応させて均等的に割振っている。また、例えば、RE#3−2は、REC#2に属していたRE2−4をスレーブとして受け入れるようにマスタとなるように動作し、RE#2−4をRE#3−3として論理的に接続している。他の装置も同様に動作する。
【0050】
以上説明したように、本発明によれば多くの効果を得られる。
幾つかを例示すれば、第1の効果は、交換機〜RE間の経路上にあるRECが故障しても、別のRECに切替えることで、交換機〜RE間の通信を維持できることである。また、上記効果を、REC内のCC等を2重化することなく実現できる。
第2の効果は、RECの回路を単純化でき、小型軽量化できることである。これは、本発明と同等の信頼性を有する基地局システムを構築する為に必要であった、CC等の回路の多重化(冗長化)が不要となったためである。
第3の効果は、REの振分けのために、振分け元となるREC(CC)と振分け先となるREC(CC)との間で、通信を行なわなくて済むことである。換言すれば、振分け元となるREC(CC)がどの様な故障であっても、確実に別のRECに切替えられることとなる。
即ち、本発明によれば、REC内の冗長構成を削減するとともに、REC内で冗長構成を取ことと同様の冗長性を担保する基地局システムを提供できる。
同じく、本発明によれば、冗長性を担保しつつ、安価な基地局システムを提供できる。
【0051】
また、本発明の具体的な構成は前述の実施形態および実施例に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の変更があってもこの発明に含まれる。
【0052】
また、上記の実施形態の一部又は全部は、以下のようにも記載されうる。尚、以下の付記は本発明をなんら限定するものではない。
[付記1]
移動体端末装置と無線を介して接続する基地局の構成要素である無線装置と、
前記無線装置と接続され、前記無線装置を、主系統として管理する基地局の構成要素である第1の制御装置と、
前記無線装置と接続され、前記無線装置を、予備系統として管理する第2の制御装置と、
前記第1の制御装置と前記第2の制御装置と接続され、前記無線装置への経路を、前記第1の制御装置と前記第2の制御装置とを切替えることによって、主系統から予備系統に切替える交換機と
を有することを特徴とする移動体通信システム。
【0053】
[付記2]
上記付記記載の移動体通信システムであって、
前記無線装置は、第1の無線装置と第2の無線装置と複数あり、
前記第1の無線装置は、前記第1の制御装置を主系統とし、前記第2の制御装置を予備系統として冗長化され、
前記第2の無線装置は、前記第2の制御装置を主系統とし、前記第1の制御装置を予備系統として冗長化され
ていることを特徴とする移動体通信システム。
【0054】
[付記3]
上記付記記載の移動体通信システムであって、
前記無線装置は、第1の無線装置と第2の無線装置と複数あり、
前記第1の無線装置は、前記第1の制御装置を主系統とし、前記第2の無線装置を介して前記第2の制御装置を予備系統として冗長化され、
前記第2の無線装置は、前記第2の制御装置を主系統とし、前記第1の無線装置を介して前記第1の制御装置を予備系統として冗長化され
ていることを特徴とする移動体通信システム。
【0055】
[付記4]
上記付記記載の移動体通信システムであって、
前記無線装置は、複数あり、
前記複数の無線装置は、夫々接続された第1の無線装置群と第2の無線装置群を構成し、
前記第1の無線装置群は、前記第1制御装置によって現用系統として運用され、
前記第2の無線装置群は、前記第2制御装置によって現用系統として運用され、
前記第1又は第2の制御装置は、前記第2又は第1の制御装置の故障時に、前記第1又は第2の無線装置群に加え、前記第2又は第1の無線装置群を、現用系統として運用する
ことを特徴とする移動体通信システム。
【0056】
[付記5]
上記付記記載の移動体通信システムであって、
前記無線装置は、複数あり、
前記第1又は第2の制御装置は、前記第2又は第1の制御装置の故障時に、前記第2又は第1の制御装置を主系統として動作している無線装置を、現用系統のスレーブとして動作するように、マスタとなる自装置および/又は無線装置を設定する
ことを特徴とする移動体通信システム。
【0057】
[付記6]
上記付記記載の移動体通信システムであって、
前記交換機は、前記所定の制御装置が故障した時に、故障した制御装置を現用系統として運用されている無線装置を、前記他の制御装置に割振ように記載された、制御装置と無線装置との接続関係を示すテーブル情報を予め有する
ことを特徴とする移動体通信システム。
【0058】
[付記7]
上記付記記載の移動体通信システムであって、
前記交換機は、前記所定の制御装置が故障した時に、故障した制御装置を現用系統として運用されている無線装置を、前記他の制御装置に割振ように、各制御装置と各無線装置との接続関係を自動的に識別し、当該識別した情報から、全ての無線装置を現用系統として運用できるように、各装置間の論理的接続を調整する
ことを特徴とする移動体通信システム。
【0059】
[付記8]
上記付記記載の移動体通信システムであって、
前記交換機は、前記所定の制御装置が故障した時に、管理対象である全ての無線装置への経路を、残りの制御装置の有するリソースに対応させて均等的に割振るように、各装置間の論理的接続を調整する
ことを特徴とする移動体通信システム。
【0060】
[付記9]
MS(Mobile Station)とAI(Air Interface)を介して通信する複数のRE(Radio Equipment)と、
前記複数のREと接続され、その中の幾つかのREに対して現用系統として制御を行うと共に、RNC(Radio Network Controller)からの指示に従って、残りのREに対して現用系統として制御を行う予備系CC(Common Controller)を有さない第1のREC(Radio Equipment Control)と、
前記複数のREと接続され、前記第1のRECが現用系として制御を行わないREに対して現用系統として制御を行うと共に、前記RNCからの指示に従って、残りのREに対して現用系統として制御を行う予備系CCを有さない第2のRECと、
前記第1又は第2のRECの故障を検出した場合に、故障したRECが現用系の制御を受持っていたREを、別のRECに対して現用系として運用させる制御を行うMSC(Mobile Switching Center)と
を有することを特徴とする移動体通信システム。
【0061】
[付記10]
移動体端末装置と無線を介して接続する基地局の構成要素である無線装置を、主系統として管理する基地局の構成要素である第1の制御装置と接続し、
前記無線装置を、予備系統として管理する第2の制御装置と接続し、
前記第1の制御装置および前記第2の制御装置と接続された交換機からの指示に従って、前記交換機と前記無線装置とを論理的に接続する経路を、前記第1の制御装置から、前記第2の制御装置へと切替える
ことを特徴とする無線装置制御装置の冗長化方法。
【0062】
[付記11]
上記付記記載の無線装置制御装置の冗長化方法であって、
複数の無線装置を冗長的に管理するときに、
前記複数の無線装置に対して、それぞれ2系統以上の基地局の制御装置に対して接続する物理的経路をクロス接続し、
前記交換機は、所定の基地局の制御装置を上位装置として通常使用される無線装置を、他の基地局の制御装置を上位装置として運用するように、論理的接続経路を切替える
ことを特徴とする無線装置制御装置の冗長化方法。
【0063】
[付記12]
上記付記記載の無線装置制御装置の冗長化方法であって、
複数の無線装置を冗長的に管理するときに、
前記複数の無線装置に対して、それぞれ通常時の制御装置に対して接続する物理的経路と共に、他の基地局に属する制御装置に当該基地局に属する無線装置を介してチェーン接続する物理的経路を接続し、
前記交換機は、所定の基地局の制御装置を上位装置として通常使用される無線装置を、他の基地局の制御装置を上位装置として運用するように、論理的接続経路を他の基地局の無線装置を介して接続するように切替える
ことを特徴とする無線装置制御装置の冗長化方法。
【0064】
[付記13]
上記付記記載の無線装置制御装置の冗長化方法であって、
複数の無線装置を冗長的に管理するときに、
前記複数の無線装置は、物理的に接続された複数の無線装置群として管理され、
前記交換機は、所定の基地局の制御装置を上位装置として通常使用される無線装置群を、他の基地局の制御装置を上位装置として運用するように、無線装置群毎に論理的接続経路を切替える
ことを特徴とする無線装置制御装置の冗長化方法。
【0065】
[付記14]
上記付記記載の無線装置制御装置の冗長化方法であって、
複数の無線装置を冗長的に管理するときに、
所定の制御装置は、前記交換機からの指示に従い、他の基地局を構成する無線装置をスレーブとして受け入れるように、自装置および/又は配下の無線装置がマスタとなるように制御する
ことを特徴とする無線装置制御装置の冗長化方法。
【0066】
[付記15]
上記付記記載の無線装置制御装置の冗長化方法であって、
複数の無線装置を冗長的に管理するときに、
前記交換機は、
配下の制御装置の故障を検出処理し、
故障した制御装置を現用系統として運用されている無線装置を、他の制御装置に割振ように記載された、制御装置と無線装置との接続関係を示すテーブル情報を参照して、当該テーブル情報に基づいた論理的接続形態になるように配下の装置を設定処理する
ことを特徴とする無線装置制御装置の冗長化方法。
【0067】
[付記16]
上記付記記載の無線装置制御装置の冗長化方法であって、
複数の無線装置を冗長的に管理するときに、
前記交換機は、
配下の制御装置の故障を検出処理し、
故障した制御装置を現用系統として運用されている無線装置を識別処理し、
識別した無線装置を、他の制御装置の配下に編入するように、配下の装置を設定処理する
ことを特徴とする無線装置制御装置の冗長化方法。
【0068】
[付記17]
上記付記記載の無線装置制御装置の冗長化方法であって、
複数の無線装置を冗長的に管理するときに、
前記交換機は、前記所定の制御装置が故障した時に、管理対象である全ての無線装置への経路を、残りの制御装置の有するリソースに対応させて均等的に割振るように、各装置間の論理的接続を設定処理する
ことを特徴とする無線装置制御装置の冗長化方法。
【0069】
[付記18]
上記付記記載の無線装置制御装置の冗長化方法であって、
複数の無線装置を冗長的に管理するときに、
前記複数の無線装置は、物理的に夫々メッシュ接続すると共に、任意の基地局を構成するように何れかの制御装置に論理的に接続し、
所定の制御装置の故障時に、
前記交換局の指示に基づき、
故障した制御装置が構成した基地局の枠を超えて、別の基地局を構成する複数の制御装置に、故障した制御装置が配下としていた複数の無線装置を、一制御装置に負荷が集中しないように、論理的トポロジを変更して割振る
ことを特徴とする無線装置制御装置の冗長化方法。
【0070】
[付記19]
上記付記記載の無線装置制御装置の冗長化方法であって、
複数の無線装置を冗長的に管理するときに、
故障した制御装置が配下としていた無線装置を他の複数の基地局の制御装置に割振る設定を、割振り先となる制御装置の有するコモンコントロール部の冗長構成数に対応して割振る
ことを特徴とする無線装置制御装置の冗長化方法。
【0071】
[付記20]
上記付記記載の無線装置制御装置の冗長化方法であって、
前記移動体端末装置は、MS(Mobile Station)であり、
前記無線装置は、RE(Radio Equipment)であり、
前記第1および第2の制御装置は、それぞれ別のBTS(Base Transceiver Station)を制御する予備系CC(Common Controller)を有さないREC(Radio Equipment Control)装置であり、
前記交換機は、RNC(Radio Network Controller)を含むMSC(Mobile Switching Center)である
ことを特徴とする無線装置制御装置の冗長化方法。
【符号の説明】
【0072】
10 交換機(交換局システム)
20 REC(Radio Equipment Control:無線装置制御装置,制御装置)
21 CC部(Common Control部,制御装置)
22 BB部(Base Band部)
30 RE(Radio Equipment,無線装置)
100 移動通信端末(MS:Mobile Station)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体端末装置と無線を介して接続する基地局の構成要素である無線装置と、
前記無線装置と接続され、前記無線装置を、主系統として管理する基地局の構成要素である第1の制御装置と、
前記無線装置と接続され、前記無線装置を、予備系統として管理する第2の制御装置と、
前記第1の制御装置と前記第2の制御装置と接続され、前記無線装置への経路を、前記第1の制御装置と前記第2の制御装置とを切替えることによって、主系統から予備系統に切替える交換機と
を有することを特徴とする移動体通信システム。
【請求項2】
請求項1記載の移動体通信システムであって、
前記無線装置は、第1の無線装置と第2の無線装置と複数あり、
前記第1の無線装置は、前記第1の制御装置を主系統とし、前記第2の制御装置を予備系統として冗長化され、
前記第2の無線装置は、前記第2の制御装置を主系統とし、前記第1の制御装置を予備系統として冗長化され
ていることを特徴とする移動体通信システム。
【請求項3】
請求項1記載の移動体通信システムであって、
前記無線装置は、第1の無線装置と第2の無線装置と複数あり、
前記第1の無線装置は、前記第1の制御装置を主系統とし、前記第2の無線装置を介して前記第2の制御装置を予備系統として冗長化され、
前記第2の無線装置は、前記第2の制御装置を主系統とし、前記第1の無線装置を介して前記第1の制御装置を予備系統として冗長化され
ていることを特徴とする移動体通信システム。
【請求項4】
請求項1記載の移動体通信システムであって、
前記無線装置は、複数あり、
前記複数の無線装置は、夫々接続された第1の無線装置群と第2の無線装置群を構成し、
前記第1の無線装置群は、前記第1制御装置によって現用系統として運用され、
前記第2の無線装置群は、前記第2制御装置によって現用系統として運用され、
前記第1又は第2の制御装置は、前記第2又は第1の制御装置の故障時に、前記第1又は第2の無線装置群に加え、前記第2又は第1の無線装置群を、現用系統として運用する
ことを特徴とする移動体通信システム。
【請求項5】
請求項1記載の移動体通信システムであって、
前記無線装置は、複数あり、
前記第1又は第2の制御装置は、前記第2又は第1の制御装置の故障時に、前記第2又は第1の制御装置を主系統として動作している無線装置を、現用系統のスレーブとして動作するように、マスタとなる自装置および/又は無線装置を設定する
ことを特徴とする移動体通信システム。
【請求項6】
請求項1記載の移動体通信システムであって、
前記交換機は、前記所定の制御装置が故障した時に、故障した制御装置を現用系統として運用されている無線装置を、前記他の制御装置に割振ように記載された、制御装置と無線装置との接続関係を示すテーブル情報を予め有する
ことを特徴とする移動体通信システム。
【請求項7】
請求項1記載の移動体通信システムであって、
前記交換機は、前記所定の制御装置が故障した時に、故障した制御装置を現用系統として運用されている無線装置を、前記他の制御装置に割振ように、各制御装置と各無線装置との接続関係を自動的に識別し、当該識別した情報から、全ての無線装置を現用系統として運用できるように、各装置間の論理的接続を調整する
ことを特徴とする移動体通信システム。
【請求項8】
請求項1記載の移動体通信システムであって、
前記交換機は、前記所定の制御装置が故障した時に、管理対象である全ての無線装置への経路を、残りの制御装置の有するリソースに対応させて均等的に割振るように、各装置間の論理的接続を調整する
ことを特徴とする移動体通信システム。
【請求項9】
MS(Mobile Station)とAI(Air Interface)を介して通信する複数のRE(Radio Equipment)と、
前記複数のREと物理接続され、その中の幾つかのREに対して現用系統として制御を行うと共に、RNC(Radio Network Controller)からの指示に従って、残りのREに対して現用系統として制御を行う予備系CC(Common Controller)を有さない第1のREC(Radio Equipment Control)と、
前記複数のREと物理接続され、前記第1のRECが現用系として制御を行わないREに対して現用系統として制御を行うと共に、前記RNCからの指示に従って、残りのREに対して現用系統として制御を行う予備系CCを有さない第2のRECと、
前記第1又は第2のRECの故障を検出した場合に、故障したRECが現用系の制御を受持っていたREを、別のRECに対して現用系として運用させる制御を行うMSC(Mobile Switching Center)と
を有することを特徴とする移動体通信システム。
【請求項10】
移動体端末装置と無線を介して接続する基地局の構成要素である無線装置を、主系統として管理する基地局の構成要素である第1の制御装置と物理的に接続し、
前記無線装置を、予備系統として管理する第2の制御装置と物理的に接続し、
前記第1の制御装置および前記第2の制御装置と接続された交換機からの指示に従って、前記交換機と前記無線装置とを論理的に接続する経路を、前記第1の制御装置から、前記第2の制御装置へと切替える
ことを特徴とする無線装置制御装置の冗長化方法。
【請求項1】
移動体端末装置と無線を介して接続する基地局の構成要素である無線装置と、
前記無線装置と接続され、前記無線装置を、主系統として管理する基地局の構成要素である第1の制御装置と、
前記無線装置と接続され、前記無線装置を、予備系統として管理する第2の制御装置と、
前記第1の制御装置と前記第2の制御装置と接続され、前記無線装置への経路を、前記第1の制御装置と前記第2の制御装置とを切替えることによって、主系統から予備系統に切替える交換機と
を有することを特徴とする移動体通信システム。
【請求項2】
請求項1記載の移動体通信システムであって、
前記無線装置は、第1の無線装置と第2の無線装置と複数あり、
前記第1の無線装置は、前記第1の制御装置を主系統とし、前記第2の制御装置を予備系統として冗長化され、
前記第2の無線装置は、前記第2の制御装置を主系統とし、前記第1の制御装置を予備系統として冗長化され
ていることを特徴とする移動体通信システム。
【請求項3】
請求項1記載の移動体通信システムであって、
前記無線装置は、第1の無線装置と第2の無線装置と複数あり、
前記第1の無線装置は、前記第1の制御装置を主系統とし、前記第2の無線装置を介して前記第2の制御装置を予備系統として冗長化され、
前記第2の無線装置は、前記第2の制御装置を主系統とし、前記第1の無線装置を介して前記第1の制御装置を予備系統として冗長化され
ていることを特徴とする移動体通信システム。
【請求項4】
請求項1記載の移動体通信システムであって、
前記無線装置は、複数あり、
前記複数の無線装置は、夫々接続された第1の無線装置群と第2の無線装置群を構成し、
前記第1の無線装置群は、前記第1制御装置によって現用系統として運用され、
前記第2の無線装置群は、前記第2制御装置によって現用系統として運用され、
前記第1又は第2の制御装置は、前記第2又は第1の制御装置の故障時に、前記第1又は第2の無線装置群に加え、前記第2又は第1の無線装置群を、現用系統として運用する
ことを特徴とする移動体通信システム。
【請求項5】
請求項1記載の移動体通信システムであって、
前記無線装置は、複数あり、
前記第1又は第2の制御装置は、前記第2又は第1の制御装置の故障時に、前記第2又は第1の制御装置を主系統として動作している無線装置を、現用系統のスレーブとして動作するように、マスタとなる自装置および/又は無線装置を設定する
ことを特徴とする移動体通信システム。
【請求項6】
請求項1記載の移動体通信システムであって、
前記交換機は、前記所定の制御装置が故障した時に、故障した制御装置を現用系統として運用されている無線装置を、前記他の制御装置に割振ように記載された、制御装置と無線装置との接続関係を示すテーブル情報を予め有する
ことを特徴とする移動体通信システム。
【請求項7】
請求項1記載の移動体通信システムであって、
前記交換機は、前記所定の制御装置が故障した時に、故障した制御装置を現用系統として運用されている無線装置を、前記他の制御装置に割振ように、各制御装置と各無線装置との接続関係を自動的に識別し、当該識別した情報から、全ての無線装置を現用系統として運用できるように、各装置間の論理的接続を調整する
ことを特徴とする移動体通信システム。
【請求項8】
請求項1記載の移動体通信システムであって、
前記交換機は、前記所定の制御装置が故障した時に、管理対象である全ての無線装置への経路を、残りの制御装置の有するリソースに対応させて均等的に割振るように、各装置間の論理的接続を調整する
ことを特徴とする移動体通信システム。
【請求項9】
MS(Mobile Station)とAI(Air Interface)を介して通信する複数のRE(Radio Equipment)と、
前記複数のREと物理接続され、その中の幾つかのREに対して現用系統として制御を行うと共に、RNC(Radio Network Controller)からの指示に従って、残りのREに対して現用系統として制御を行う予備系CC(Common Controller)を有さない第1のREC(Radio Equipment Control)と、
前記複数のREと物理接続され、前記第1のRECが現用系として制御を行わないREに対して現用系統として制御を行うと共に、前記RNCからの指示に従って、残りのREに対して現用系統として制御を行う予備系CCを有さない第2のRECと、
前記第1又は第2のRECの故障を検出した場合に、故障したRECが現用系の制御を受持っていたREを、別のRECに対して現用系として運用させる制御を行うMSC(Mobile Switching Center)と
を有することを特徴とする移動体通信システム。
【請求項10】
移動体端末装置と無線を介して接続する基地局の構成要素である無線装置を、主系統として管理する基地局の構成要素である第1の制御装置と物理的に接続し、
前記無線装置を、予備系統として管理する第2の制御装置と物理的に接続し、
前記第1の制御装置および前記第2の制御装置と接続された交換機からの指示に従って、前記交換機と前記無線装置とを論理的に接続する経路を、前記第1の制御装置から、前記第2の制御装置へと切替える
ことを特徴とする無線装置制御装置の冗長化方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2011−171961(P2011−171961A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−33333(P2010−33333)
【出願日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】
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