説明

移動装置用キー

表面にキャラクター(16)が彫刻されているキー(14)で操作可能な移動装置。背面照明を提供するために、全体として視角的トレースを画定するようになっているスポットライト出口を提供するようにキーに作られた複数の穴(18)によってキャラクターの視覚的トレースが設けられる。それらの穴は穿孔され得、キー・キャップはスチールまたは他の金属から作られ得る。穴(18)に塵埃が入るのを妨げるために樹脂等の半透明材料によって溝(16)を塞ぐことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動通信装置用のキーに関する。本発明は、特に、それに限定されるわけではないけれども、移動通信装置用の照明されるキー・キャップに関する。
【背景技術】
【0002】
種々の移動装置が、テキスト、数字或いはユーザ・コマンドなどのユーザ入力を受けるためのキーを持っている。その様なキーは、有線電話機或いは無線電話機或いはパーソナルデジタルアシスタント(PDA)装置の場合のように、キー・キャップに印刷された記号説明を含んでいることがよくある。特に移動通信装置については、少なくとも部分的に光伝導性の材料からキー・キャップを形成し、周辺光が無いときにも付随する記号説明が見えるようにキー・キャップの背後に照明器を設けることによって、その様な記号説明を照明することは非常にありふれたことである。例えば、Nokia(登録商標)6110移動電話機はキー・マットを含み、それは電話キーパッドの全てのキー・キャップを形成した。そのキー・マットは、光伝導性のゴム又はプラスチックから作られ、黒色の比較的不透明な材料でコーティングされており、この材料はキーの所要の記号説明を形成し、従って黒い背景上に白い記号説明を形成するためにレーザーにより切削された。それらの記号説明は、数字、アルファベット及び星印及びハッチ記号を含んでいた。Nokia(登録商標)5110移動電話機も、光伝導性キー・マットを持っていたけれども、不透明なキー表面を切る代わりに、記号説明を形成し、従って白い背景上に黒い記号説明を設けるために、不透明な材料がキー表面にデポジットされた。
【0003】
これらの移動電話機の両方に共通して、記号説明は普通の筆記の場合のように連続して形成される。記号説明を照明された或いは照明されない表面として見ることができるように、記号説明又はその背景が照明される。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の第1の側面によれば、背面照明下で知覚可能なキャラクターの視覚的トレースを提供する、移動装置のためのキー・キャップが提供され、前記キー・キャップは、全体として前記トレースを画定するようになっているスポットライト出口を提供する複数の穴を画定する。
【0005】
前記スポットライト出口は、キャラクターのトレースが首尾一貫して見えるようにトレースを全体として画定するのが有利である。例えば、キー・キャップの完全性を保つように特別の無穿孔領域を残す必要は無く、前記穴は貫通穴であってよい。
【0006】
前記穴は、前記トレースに沿って光通過トラックを画定することにより前記トレースを画定することができる。或いは、それ自体がその周りの領域よりも少なく光を通す光通過領域を前記トレースの周りに画定してキャラクターの逆被照明トレースを画定することによって前記トレースを画定してもよい。前記トレースは、暗がりでは光を通す複数の穴の明るいトラックとして示されうる。或いは、前記トレースは、前記トレースの周りの光を通す複数の穴の間の暗いトラックとして示されうる。
【0007】
キー・キャップは、金属などの不透明な材料から成っていて良い。その金属は、皮膚刺激の危険の低い高級な金属外観を生じさせるために貴金属であるのが有利である。有利なことに、必ずしもいろいろな材料を結合させなくてもよいが、照明される記号説明を有する全金属キーを有する移動装置を作ることが可能であろう。その様なキーは、本来強健であり、再利用しやすく、リサイクルしやすい。再利用及びリサイクルが容易であるということは、特にキー・キャップのための材料として貴金属が使用されるときに貴重である。
【0008】
穴は、0.02mmより大きな直径を持つことができる。直径は、0.5又は1mm未満であってもよい。好ましくは、直径は0.02乃至3mmである。高品質な外観を与えられて照明スポット同士が互いに合併するように見えるように、直径が小さいほど、キー・キャップはより多くの穴を互いに接近させて画定することができる。穴の直径は、穴の周りの材料の厚さより小さくてもよい。有利なことに、穴の管状の形状は、光が1つの共通の照明されている表面から屈折するのではなくて多数の割合に小さな穴から抜け出してくるように見えるという特別の視覚効果を提供する。
【0009】
有利なことに、“0”或いは“6”などの輪のあるキャラクターの中央部分又は島状部分を定位置に保つために支持層は不要である。キャラクターは、数字、アルファベット或いは他のキャラクターであって良い。
【0010】
キー・キャップは、更に、前記トレースが日中に見えるようにキャラクターのトレースを更に画定する溝を含むことができる。前記溝を、少なくとも穴の一部分と整列させることができる。有利なことに、前記溝は、背面照明が見えないときに容易に知覚される連続線を画定することができる。
【0011】
或いは、穴は、日中にキャラクターを認識しやすいように拡大された口を含んでもよい。
【0012】
或いは、穴は止まり穴であって良く、暗がりで記号説明が知覚され得るようにキー・キャップは光が前記穴を通過するように少なくともある程度は透明であってよい。有利なことに、穴により画定されたキャラクターのトレースは、良好な照明下で見えるだけではなくて、穴を介して背面照明が加えられたときには暗がりでも見える。穴が背面照明下でその周りよりも大幅に明るく見えるようにキー・キャップはある程度不透明であってよい。
【0013】
穴は、穿孔された、打ち抜かれた、エッチングされた、又は切削された微視孔又はドリル穴であってよい。孔の横断面は、実質的に無方向性であってよく、特に実質的に円形であって良い。
【0014】
キー・キャップは、キー又は移動装置の内部に塵埃が入るのを抑制するために透明なダスト・シールを含むことができる。
【0015】
キー・キャップは、点字本を提供する1セットの突出ポイントを更に含むことができる。前記突出ポイントは、アクチュエーション層を局所的に引っ張ることにより、或いは裏側から押すことによって形成されるであろう。有利なことに、キー・キャップ材料の1つの共通の層は、ユーザの作動を受けるためのキー・キャップと、視覚的記号説明と、盲目認識可能な記号説明を提供するための触角パターンとを提供することができる。
【0016】
更に、視覚認識可能なパターンと盲目認識可能なパターンとは、両方とも、穴及び突出ポイントを形成するために夫々整列したピンを有する2つのテンプレート・プレス部材の間でキー・キャップ材料のシートを押すという1つの共通動作で作成されうる。
【0017】
穴は、実質的に一方向性であってよい。有利なことに、いろいろな一方向性の穴により伝えられる光の強度は、それらの共通軸に関していろいろな角度において実質的に同様である。
【0018】
或いは、キー・キャップは少なくとも2つの実質的に平行な穴の列又はストリングを画定し、それらはいろいろな角度に実質的に一貫して光を伝え、背面照明が使用されるときに記号説明のいろいろな部分が実質的に同じ明るさを有するように見える。
【0019】
キー・キャップは複数の実質的に平行な穴の列を画定することができる。或いは、特に湾曲部で滑らかな線の印象を与えるように、キー・キャップはディザー処理され整列した複数の穴を画定する。特にキャラクターのトレースがキャラクターの周囲をそのキャラクター自体よりも強く照明することによって画定される場合には、穴はそのキャラクターの形状と一致するメッシュを画定することができる。
【0020】
キー・キャップは、前記キー・キャップ領域を、特に前記キー・キャップの縁の周囲を、バックライトで示すために前記キャラクターを囲む他の穴を含むことができる。
【0021】
穴を通過するバックライトが拡散的に屈折して前記光の視角を増大させるように、透明な材料で穴を塞ぐことができる。その透明な材料は、この広がり屈折を提供するように、不均一な屈折率及び/又は平らでない表面を有することができる。
【0022】
通過する光を拡散させるために穴を塞ぐことは、塵埃遮断と同じように実行されうる。透明、半透明又は真珠光沢のある材料などの光を通過させる材料を、穴を塞ぐのに用いることができる。透明な材料は半透明な樹脂であって良い。或いは、透明な材料は少なくともある程度は透明なインクを含むことができる。透明な材料は、フィラーも含むことができる。前記フィラーは、反射率を高める粒子又は顔料を含むことができる。これにより、キャラクターのより良好な昼光外観を提供することができる。前記フィラーは、色を変化させ或いは暗がりで伝わった光を反射し回折させる粒子又は顔料を含むことができる。これは、提供される視覚的効果を更に高め、且つ/又は、暗がりにおいて背面照明下でキャラクターを容易に知覚しうる画角を大きくすることができる。
【0023】
フィラーは、金属粒子或いは雲母粒子などの光の散乱を増大させる物質を含むことができる。従って、穴から出てくる光を拡散させるために不均一な光の反射を更に採用することができる。更に、散乱は、日中におけるキャラクターの知覚を容易にするであろう。
【0024】
フィラーは、蛍光性材料を含むことができる。これは、印象的な視覚効果を提供すると共に、バックライトがオフに切り替えられた瞬間に暗がりの中でキーが見える期間をも提供する。
【0025】
インク又は樹脂は、液状の主成分と固体状のフィラーとを含むペンキ型の組成物を有することができる。前記組成物は、穴を塞ぐように導入されてから化学反応に基づいて硬化させてもよく、或いは1つの物質を溶かしてから冷えさせて硬化させることができる。
【0026】
穴は彫刻の底から延在してよく、透明な材料は実質的に彫刻を満たして穴を塞いでよい。彫刻は、日中の視覚キャラクターを提供するだけではなくて、穴を容易に塞げるようにもするので、穴の直径は透明な材料で塞ぐのに適する直径よりも小さくてもよい。例えば、流体相の透明材料の粘度と彫刻及び穴の寸法とは、透明な材料が穴を通って流れることなく彫刻を満たしうるようにセットされてよい。これは、もしそうでなければ、ある程度だけ満たされていろいろな隙間が残っている幾つかの穴と、いろいろな穴を通るバックライトの不均一な屈折とによって引き起こされる可能性のある不整合を除去する。
【0027】
本発明の第2の側面により、電気的スイッチと、背面照明下で知覚可能なキャラクターの視覚トレースを提供するキー・キャップとを含むスイッチ装置が提供され、前記キー・キャップは、全体として前記トレースを画定するようになっているスポットライト出口を提供する複数の穴を画定し、前記キー・キャップは前記キー・キャップで前記スイッチを作動させることができるように前記スイッチに関して可動である。
【0028】
スイッチは膜スイッチを含むことができ、キー・キャップは前記スイッチを作動させるための記号説明とは違う側のスイッチ操作突起を含む。有利なことに、膜スイッチは、直接に回路基板上に設けることのできるスペース効率の良い信頼できるスイッチ装置を提供する。
【0029】
スイッチとキー・キャップとのうちの一方は、キー・キャップ作動時にスイッチに伝わる力を制限するように構成された弾力のある作動伝動部材を含むことができる。有利なことに、スイッチを作動させるために必要な部分は、過剰な力からスイッチを保護するように力制限器として二つの役割を果たすことができる。弾力のある作動伝動部材は、キー・キャップが作動されるときにスイッチにおいて接触を生じさせるように構成された電気伝導表面を含むことができる。
【0030】
スイッチ装置は、穴を介してユーザの方に光を伝える光ガイドを更に含むことができる。
【0031】
本発明の第3の側面により、バックライト照明器と、背面照明下で知覚可能なキャラクターの視覚トレースを提供するキー・キャップとを含む移動通信装置が提供され、前記キー・キャップは、全体として前記トレースを画定するようになっているスポットライト出口を提供する複数の穴を画定し、前記照明器は、前記穴とスポットライト出口とを通して光を放射するように構成されている。
【0032】
本発明の第4の側面により、移動通信装置のためのキー・キャップを製造する方法が提供され、この方法は、背面照明下で全体としてキャラクターの視覚トレースを画定するスポットライト出口を提供するためにキー・キャップに複数の穴を開けることを含む。
【0033】
暗がりでは背面照明により、また日中は溝によってキャラクターのトレースを見ることができるように、スチールなどの金属から背面照明能力をキー・キャップに与えることができる。ループを有する“0”或いは“6”などのキャラクターの中心部分を定位置に保つプラスチックに依拠することを必要とせずに高品質の仕上げを提供することができる。
【0034】
この方法は、日中に前記トレースを見えやすくするようにキー・キャップを彫刻することを含むことができる。その彫刻は、キー・キャップの表面をルーティングすること、又は穿孔された貫通穴の直径より大幅に大きな直径を有する止まり穴を開けることを含みうる。それらの止まり穴の直径は、穿孔された貫通穴の直径の2倍から100倍であってよい。
【0035】
前記方法は、穴が微粒子で汚染されるのに抗するように透明な材料で穴を塞ぐことを更に含むことができる。その塞ぐステップは、穴の中に又は穴に接して融けた半透明の樹脂を加えるサブステップを含むことができる。溝及び穴は一部一致しても良いが、その場合には透明な材料を溝の中に加えることによって穴を塞ぐことができる。
【0036】
どの側面の実施態様も、他の側面と組み合わされたときに対応する利点をもたらすことができ、適切な場合にはそれらを組み合わせることができることが理解されるべきである。
【0037】
次に、添付図面を参照して単に例を挙げて本発明を説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0038】
図1は、移動通信装置10を示す。
【0039】
移動通信装置は金属キー14のアレイ12を有し、それらは、各々、キーの作動と関連付けられた機能又はユーザ入力を示す、表面に彫刻され又はエッチングされた1つ以上のキャラクターを有する。この特定の実施態様のキーはスチールで作られているが、他の金属を使用しても良い。
【0040】
例示されている実施態様のアレイのキーは、隣のものと接して曲線を描く金属シートの外観を作っている。隣り合うキー同士が接しているので、前記アレイのキーのキー記号説明はキー自体に設けられている。パターンを彫刻すれば記号説明のキャラクターは日中条件でも裸眼で見えるが、あまり好都合でない光のときには情報を読み取りにくくなるであろう。
【0041】
キー先端の外面及び内面の間に向けられたキー・キャップに切られた数個の穴、切欠き又は開口18により、記号説明の照明が可能になる。各穴18は、キー・アレイの背後に提供された光の通過を許す。彫刻されているキャラクター16をたどってそのような穴の列又はセットを設けることによって、前記キャラクター全体が背面照明により照明される。これは、図2で非常によく見える。この実施態様では、穴の直径は約0.02乃至0.3mmの範囲内にある。穴の正確な寸法及び形状は重大ではなく、穴という用語は任意の横断面形状を含むと解されるべきである。穴は、必要な量の光を通すのに充分な大きさを持つことを目指すべきである。或る実施態様では、照明されたときにキャラクターの途切れることの無いトレースとして見えるものを提供するために穴18同士が充分に接近していることが望ましいであろう。中央島状部分20を有するキャラクターについては、その島状部分を支持するのに充分な強さを有するブリッジ22を設けるために穴同士が互いに充分な間隔を置いているのが理想的である。キー・キャップ14の厚さはこの実施態様では0.50mmであり、彫刻はその厚さのおおよそ半分まで伸び、穴は他方の半分にわたって穿孔され又は穴開けされる。この様な実施態様については、ブリッジ22の厚さは0.10mm程度であろうが、支持されるべき島状部分のサイズにも従い、より大きな島状部分20はより強い支持を必要とし、それは、ブリッジ22の厚さ及び/又はキー・キャップ14の厚さを大きくすることによって且つ/又は彫刻の深さを小さくすることによって提供されうる。
【0042】
トレースの範囲に沿って穴の同じサイズ及び間隔を用いることにより夫々のキャラクターを画定することは、均一な照明に役立つ。キーのアレイの各キーのためにこれを反復することができる。
【0043】
次に図4乃至6に目を向けると、図示されている実施態様における背面照明は、キー間に配置されている側発射LED24により提供される。キー及びスイッチ36の間に配置されている半透明のキー・マット26の中へこれらのLEDを発射させることによって拡散性の均一な光が提供される。キー・マットは、LED24が中に配置されている凹所28を有する。アレイの全てのキーのために適度に均一な拡散性の光を提供するために、LEDは、主として、それらがキーの機械的動作を妨げないキー同士の間でLED24(図4,6)のための数個の位置29(図5)に存するキー・マットの凹所28(図4)内に配置される。キー・マットは、各キー・キャップ14と夫々整合するように配置されたスイッチ突起34を有し、キー・キャップとスイッチ突起34との間で透明な介在部分40がキー・キャップに取り付けられている。キーを押し或いは作動させると、介在部分40はその作動力をそのスイッチ突起34によってキー・マットに伝えてキー・マット32を変形させてスイッチ36を押す。透明な介在部分40は、また、キー・マットから穴18へ光を案内する。
【0044】
小さな穴に塵埃が入り込むのを防ぐために、図3に示されているように、彫刻されたキャラクターを半透明な樹脂で満たすことができる。半透明な樹脂は、光を拡散させて視角を広げる拡散器として作用するという付加的な効果も与える。樹脂は、好ましくは、実質的に穴18に入らずに、彫刻されたキャラクターを完全に満たすように処理される。穴18の口の上に架かっている樹脂は、通常は弧状の空気・樹脂間境界面を画定し、それも、樹脂を通過するバックライトを拡散させる。
【0045】
この実施態様では、照明可能なキー記号説明16は穿孔された貫通穴18から形成されているけれども、残った材料が光を充分に通過させるならば、止まり穴を用いても良い。
【0046】
本発明の実施態様は、背面照明では容易に照明されない金属キーのために特に有益であるけれども、任意の不透明な又は半透明な材料について、キーを照明するために同じ技術を用いることができる。更に、キャラクターのトレースを照明する代わりに、キャラクターがその周囲の照明と対照的に無照明領域として見えるように、キャラクターの連続したトレースを囲む領域に対応する照明を配置することによってキャラクターを示すことができる。
【0047】
必須の属性から逸脱せずに本発明を種々の形で実施することができる。詳細な説明の全体は好ましい実施態様を記述していて、この詳細な説明の特徴事項を除去し、置換し、或いは追加することによって自由に改変し得ることが理解されるべきである。記述されている種々の特徴事項が任意であることは、単に説明を明瞭且つ簡潔にするために、夫々の特徴事項について強調されていない。更に、この明細書で開示され且つ/又は図面に示されている各特徴事項は(それらの用語は請求項を含む)、開示され且つ/又は図示されている他の特徴事項と無関係に本発明に組み込まれうる。これに関して、本発明は、それが請求項に記載された発明に関連するか或いは扱われている問題のいずれか又は全部を軽減するものであるか否かということとは無関係に、本書において明示的に、暗黙裡に開示された任意の新奇な特徴事項又は複数の特徴事項の組み合わせ、又はその任意の一般化を含む。
【0048】
本書と共に提出された添付の要約書は、参照により本明細書に包含される。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】好ましい実施態様による移動通信装置の例を示す。
【図2】図1の移動通信装置のキー・キャップをより詳しく示す。
【図3】線A−Aに沿う図2のキーの断面の詳細を示す。
【図4】図1のキー・アレイの断面図である。
【図5】図4に示されているスイッチを支える回路基板の透視図であり、光源の場所を示す。
【図6】図1の接している2つのキーの断面を示し、夫々整合した2つのキー・キャップ及びスイッチを示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
背面照明下で知覚可能なキャラクターの視覚的トレースを提供する移動装置のためのキー・キャップであって、全体として前記トレースを画定するようになっているスポットライト出口を提供する複数の穴を画定することを特徴とするキー・キャップ。
【請求項2】
前記キー・キャップは金属等の不透明な材料から作られていることを特徴とする、請求項1に記載のキー・キャップ。
【請求項3】
前記穴は0.02mmより大きな直径を有することを特徴とする、請求項1又は2に記載のキー・キャップ。
【請求項4】
前記穴は0.3mm未満の直径を有することを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載のキー・キャップ。
【請求項5】
前記トレースが日中に見えるように前記キャラクターの前記トレースを更に画定する溝を更に含むことを特徴とする、請求項1乃至4のいずれかに記載のキー・キャップ。
【請求項6】
前記穴は、日中に前記キャラクターを認識しやすくする拡大された口を有することを特徴とする、請求項1乃至5のいずれかに記載のキー・キャップ。
【請求項7】
前記穴は止まり穴であり、暗がりで記号説明を知覚しうるように光に前記穴を通過させるためにキー・キャップは少なくともある程度は透明であることを特徴とする、請求項1乃至6のいずれかに記載のキー・キャップ。
【請求項8】
前記穴は、穿孔され、打ち抜かれ、エッチングされ、又は切削されたものであることを特徴とする、請求項1乃至7のいずれかに記載のキー・キャップ。
【請求項9】
前記穴の横断面は実質的に無方向性であり、特に実質的に円形であることを特徴とする、請求項1乃至8のいずれかに記載のキー・キャップ。
【請求項10】
前記穴は、前記トレースに沿って光通過トラックを画定することにより、又は、前記トレースの周りにそれ自体がその周りの領域よりも少なく光を通す光通過領域を形成することにより前記トレースを画定することを特徴とする、請求項1乃至9のいずれかに記載のキー・キャップ。
【請求項11】
前記穴は実質的に単方向性であることを特徴とする、請求項1乃至10のいずれかに記載のキー・キャップ。
【請求項12】
前記キー・キャップは少なくとも2つの実質的に平行な穴の列又はストリングを画定し、それらはいろいろな角度に実質的に一貫して光を伝えることを特徴とする、請求項1乃至11のいずれかに記載のキー・キャップ。
【請求項13】
前記キー・キャップは複数の実質的に平行な穴の列を画定することを特徴とする、請求項1乃至12のいずれかに記載のキー・キャップ。
【請求項14】
特に湾曲部で滑らかな線の印象を与えるように、前記キー・キャップはディザー処理され整列した複数の穴を画定することを特徴とする、請求項1乃至13のいずれかに記載のキー・キャップ。
【請求項15】
前記キー又は前記移動装置の内部に塵埃が入るのを抑制するために透明なダスト・シールを更に含むことを特徴とする、請求項1乃至14のいずれかに記載のキー・キャップ。
【請求項16】
穴を通過するバックライトが拡散的に屈折して前記光の視角を増大させるように、透明な材料で穴を塞いであることを特徴とする、請求項1乃至15のいずれかに記載のキー・キャップ。
【請求項17】
前記透明な材料は半透明の樹脂であることを特徴とする、請求項16に記載のキー・キャップ。
【請求項18】
前記キー・キャップは、点字本を提供する1セットの突出ポイントを更に含むことを特徴とする、請求項1乃至17のいずれかに記載のキー・キャップ。
【請求項19】
電気的スイッチと、請求項1乃至18のいずれかに記載のキー・キャップとを含むことを特徴とするスイッチ装置。
【請求項20】
前記穴を介してユーザの方に光を伝える光ガイドを更に含むことを特徴とする、請求項19に記載のスイッチ装置。
【請求項21】
請求項19または20に記載のスイッチ装置を含むキー・キャップを含むことを特徴とする移動通信装置。
【請求項22】
移動通信装置のためのキー・キャップを製造する方法であって、背面照明下で全体としてキャラクターの視覚的トレースを画定するスポットライト出口を提供するためにキー・キャップに複数の穴を開けるステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項23】
前記トレースを日中に見やすくするように前記キー・キャップを彫刻することを更に含むことを特徴とする、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記彫刻は、前記キー・キャップの表面をルーティングし、又は穿孔された貫通穴の直径より大幅に大きな直径を有する止まり穴を開けるサブステップを含むことを特徴とする、請求項22または23に記載の方法。
【請求項25】
前記穴が微粒子で汚染されるのに抗するように透明な材料で前記穴を塞ぐことを更に含むことを特徴とする、請求項22乃至24のいずれかに記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2006−521664(P2006−521664A)
【公表日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−518697(P2005−518697)
【出願日】平成16年4月1日(2004.4.1)
【国際出願番号】PCT/EP2004/050413
【国際公開番号】WO2004/088958
【国際公開日】平成16年10月14日(2004.10.14)
【出願人】(503238032)ベルツ リミテッド (3)
【Fターム(参考)】