説明

穀粒搬送装置および穀粒搬送方法

【課題】 高圧空気搬送による搬送対象物の損傷、商品価値の低下。
【構成】 送風装置2の吸気部3に筒状の搬送筒1の一端を接続し、搬送筒1の他端は送風装置2の排気部5に接続し、前記搬送筒1の一方側は吸気部3への吸引風により搬送対象物を搬送する吸引風路4に形成し、前記搬送筒1の他方側は送風装置2の排気部5からの排気風により搬送対象物を搬送する排気風路6に形成し、前記吸引風路4に一次行程装の排出部と二次行程装置の供給部を接続し、前記排気風路6に二次行程装置の排出部と三次行程装置の供給部を接続し、前記一次行程装置から三次行程装置へ搬送対象物を搬送すると共に、該三次行程装置の供給部で搬送対象物と分離した排気風路6の搬送風は前記吸引風路4に戻して循環するように構成した穀粒搬送装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飼料、そば、大豆、あずき、米麦等の搬送対象物を搬送する循環搬送システムに係るものである。
【背景技術】
【0002】
従来、送風装置の排気部に接続した搬送筒にタンクの排出部を接続し、タンクの下手側の搬送筒の排気風路に搬送対象物を処理する処理装置を接続し、処理装置に供給する搬送対象物と搬送風を分離した送風は前記送風装置の吸気部に戻し、送風装置の吸気部に戻す搬送風の内の一部をタンクに供給してタンク内を加圧する構成は、公知である(特許文献1)。
【特許文献1】特開2004−182372号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前記公知例は、送風装置から高圧で送風される高温の搬送風により搬送対象物を搬送するため、搬送する搬送対象物の性状によっては損傷し、品質が低下するという課題がある。
また、公知例は、排気風路にエアクリーナーが設けられているが、エアクリーナーはタンクへの風路の分岐部より上手側となるので、エアクリーナー以外の風路と送風装置とが連通され、故障の原因となるという課題がある。
また、公知例は、タンクと処理装置との間の搬送に留まり、処理装置で処理された処理物を搬送するには、更に、別途、搬送装置が必要になって、構造が複雑となり、高価になるという課題がある。
また、処理装置まで搬送に使用した風の一部はタンクに加圧するために戻し、これ以外の搬送風は、送風装置の吸気部に戻して搬送筒内を循環させているが、単に、循環させているだけであるから、搬送するに際してエネルギー効率が低いという課題がある。
本願は、搬送筒の吸引風路および排気風路を工夫し、複数箇所に一台の送風装置の送風で搬送して搬送設備を簡素化すると共に、搬送中の搬送対象物の損傷を抑制し、少ない消費エネルギーにより搬送効率を向上させたものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、送風装置2の吸気部3に筒状の搬送筒1の一端を接続し、搬送筒1の他端は送風装置2の排気部5に接続し、前記搬送筒1のうちの一方側は吸気部3から吸引される吸引風により搬送対象物を搬送する吸引風路4に形成し、前記搬送筒1のうち他方側は送風装置2の排気部5から排気された排気風により搬送対象物を搬送する排気風路6に形成し、前記吸引風路4に一次行程装の排出部と二次行程装置の供給部を接続し、前記排気風路6に二次行程装置の排出部と三次行程装置の供給部を接続し、もって、前記一次行程装置から三次行程装置へ搬送対象物を搬送すると共に、該三次行程装置の供給部で搬送対象物と分離した排気風路6の搬送風は前記吸引風路4に戻して循環するように構成した穀粒搬送装置としたものである。
本発明は、送風装置2の吸気部3に筒状の搬送筒1の一端を接続し、搬送筒1の他端は送風装置2の排気部5に接続し、前記搬送筒1のうちの一方側は吸気部3から吸引される吸引風により搬送対象物を搬送する吸引風路4に形成し、前記搬送筒1のうち他方側は送風装置2の排気部5から排気された排気風により搬送対象物を搬送する排気風路6に形成し、前記吸引風路4の搬送方向上手側に一次行程となる一次行程装置からの搬送対象物を供給する吸引風路上手側フィーダ12を接続し、該吸引風路上手側フィーダ12の下手側の吸引風路4に二次行程装置に搬送対象物を供給する吸引風路下手側フィーダ21を接続し、吸引風路下手側フィーダ21の下手側の吸引風路4にダスト用サイクロン25を接続し、ダスト用サイクロン25の下手側の吸引風路4は前記送風装置2の吸気部3に接続し、前記排気風路6の搬送方向上手側に二次行程装置により処理された搬送対象物を供給する排気風路上手側フィーダ28を接続し、該排気風路上手側フィーダ28の下手側の排気風路6に三次行程装置に搬送対象物を供給する排気風路下手側フィーダ36を設け、排気風路下手側フィーダ36より下手側の排気風路6は前記吸引風路上手側フィーダ12に接続して前記搬送筒1内の空気が循環するように構成した穀粒搬送装置としたものである。
本発明は、前記二次行程装置の供給部または前記吸引風路下手側フィーダ21と、前記三次行程装置の供給部または前記排気風路下手側フィーダ36には、搬送対象物と搬送風とを分離するサイクロンを夫々設けた穀粒搬送装置としたものである。
本発明は、前記一次行程装置は乾燥機10により、前記二次行程装置は色彩選別装置29により、前記三次行程装置は計量装置11により、夫々構成した穀粒搬送装置としたものである。
本発明は、送風装置2の吸気部3に筒状の搬送筒1の一端を接続し、搬送筒1の他端は送風装置2の排気部5に接続し、前記搬送筒1のうちの一方側の前記吸気部3から吸引される吸引風が流れる吸引風路4により一次行程装置により処理された搬送対象物を二次行程装置の供給部に搬送し、二次行程装置の供給部で分離された搬送風は送風装置2の吸気部3に戻し、送風装置2の排気部5から排気された排気風が流れる排気風路6に二次行程装置により処理された搬送対象物を流入させ、排気風路6により搬送対象物を三次行程装置に搬送し、三次行程装置の供給部で搬送対象物と分離した搬送風は前記吸引風路4に戻して循環するように構成した穀粒搬送方法としたものである。
本発明は、前記二次行程装置の供給部で分離された搬送風は、ダスト用サイクロン25により塵埃を除去してから送風装置2の吸気部3に戻すように構成した穀粒搬送方法としたものである。
【発明の効果】
【0005】
請求項1の発明では、搬送を吸引風により行うので、搬送対象物の損傷を抑制でき、送風装置2の排気と吸気の両方の送風を利用するので、エネルギー効率が高く、省エネとなり、各行程の装置で分離した排気を排出させないので、施設内の空気を汚染せず、また、排風に伴う騒音も抑制できる。
また、特に、一次行程装置から二次行程装置への搬送は、吸引風路4により行うので、前記一次行程装置を乾燥機10としたとき、二次行程装置(色彩選別装置29)へ搬送中に搬送対象物を冷却することができ、合理的な構成となる。
請求項2の発明では、一次行程装置(乾燥機10)と二次行程装置(色彩選別装置29)と三次行程装置(計量装置11)と搬送筒1を吸引風路下手側フィーダ21により接続しているので、空気(圧力)漏れがなく、搬送筒1内の搬送圧力を低下させることがなく、搬送効率を低下させない。
請求項3の発明では、送風による搬送対象物の搬送を確実に行い、搬送に伴って「ロス」の発生を防止できる。
請求項4の発明では、乾燥・選別・計量の三行程を一つの送風装置2で搬送でき、コストを低くできる。
請求項5の発明では、搬送を吸引風により行うので、搬送対象物の損傷を抑制でき、送風装置2の排気と吸気の両方の送風を利用するので、エネルギー効率が高く、省エネとなり、各行程の装置で排気を排出させないので、施設内の空気を汚染せず、また、排風に伴う騒音も抑制できる。
また、特に、一次行程装置から二次行程装置への搬送は、吸引風路4により行うので、前記一次行程装置を乾燥機10としたとき、二次行程装置(色彩選別装置29)へ搬送中に搬送対象物を冷却することができ、合理的な構成となる。
請求項6の発明では、ダスト用サイクロン25により塵埃を除去してから直接送風装置2の吸気部3に戻すので、送風装置2の故障を防止し、損傷を抑制して耐久性を向上させる。
【実施例1】
【0006】
本発明の一実施例を図面により説明すると、1は、飼料、そば、大豆、あずき、米麦等の搬送対象物を搬送する循環搬送システムHの搬送通路を構成する搬送筒1であり、循環搬送システムHには一台の送風装置2を設ける。
送風装置2は公知のものであり、ファン(図示省略)を回転させて、2の一方側から吸引して他方に排気するように構成する。送風装置2の吸気部3には、前記搬送筒1の一端を接続して吸引風路4に形成する。また、送風装置2の排気部5には、前記搬送筒1の他端を接続して排気風路6に形成する。
【0007】
本実施例では、一次行程の乾燥機10による乾燥から後述する三次行程の計量装置11による計量まで搬送対象物を搬送するようにしており、吸引風路4の搬送方向上手側となる搬送筒1のうちの上手側吸引搬送筒1Aには、吸引風路上手側フィーダ(ロータリーフィーダ)12を設け、吸引風路上手側フィーダ12に乾燥機10の排出口13を接続する。
即ち、吸引風路4の吸引搬送風は、送風装置2で圧縮された空気が通る排気風路6の高圧搬送風に比し温度が低いため、乾燥機10からの穀粒は吸引風路4により搬送し、穀粒温度が低下するのを期待する。
【0008】
この場合、送風装置2は吸気部3から吸引した空気を圧縮して排気部5から排気し、排気は搬送筒1内を循環して吸気部3に戻るため、吸引風路4と排気風路6は連通しており、搬送筒1内の吸引風路4と排気風路6の境界は曖昧であるが、少なくとも、一次行程の乾燥機10から送風装置2までの搬送対象物は吸引搬送風により搬送する。
【0009】
前記吸引風路上手側フィーダ12は、公知のものであり、上部にホッパー13を設け、ホッパー13の下方にドラム14を設け、ドラム14内に回転軸15を設け、回転軸15に放射状に突出する回転翼体16を複数設け、回転翼体16の先端をドラム14の内周に摺接または近接させ、ホッパー13に供給された搬送対象物を吸引風路4内に繰り出すものであり、定量の搬送対象物を繰り出すことで吸引風路4の「詰まり」を防止すると共に、外気の吸引を防止して吸引風路4内の吸引圧力の低下による搬送力が低下するのを防止する。17は回転翼体16の間に形成される流入室、18はシャッタ、19はモータ、19Aはドラム14の下方に設けた吸引風路4との接続部である。
【0010】
しかして、吸引風路上手側フィーダ12の搬送方向下手側の吸引風路4には一次サイクロン20を取付ける。一次サイクロン20は公知のものであり、縦に長い筒部材により形成し、一次サイクロン20の上部の接続部23には前記上手側吸引搬送筒1Aを接続する。一次サイクロン20の下部には吸引風路下手側フィーダ(ロータリーバルブ)21を介して一次タンク22を接続する。
【0011】
前記一次サイクロン20の上部の排気口24には搬送筒1のうち下手側吸引風排気筒1Bの一端を接続する。下手側吸引風排気筒1Bは一次サイクロン20で搬送対象物と分離した搬送風を排気させるものである。下手側吸引風排気用筒1Bの他端は前記送風装置2の吸気部3に接続する。下手側吸引風排気用筒1Bの中間部にはダスト用サイクロン(エアクリーナー)25を設ける。ダスト用サイクロン25は搬送風(吸引風)に混入した塵埃を分離除去するものである。
【0012】
しかして、送風装置2の排気部5に接続した搬送筒1の上手側排気搬送筒1Cの搬送方向上手側には排気風路上手側フィーダ(ロータリーフィーダ)28を設ける。排気風路上手側フィーダ28には色彩選別装置29等の二次工程用の装置の排出部を接続する。
色彩選別装置29は前記一次タンク22から供給された搬送対象物を色彩選別する装置で公知のものであり、光りセンサ等により搬送対象物の色彩を判別して異物を除去するものである。
【0013】
上手側排気搬送筒1Cの搬送方向下手側には二次サイクロン35を取付ける。二次サイクロン35の下部には排気風路下手側フィーダ(ロータリーバルブ)36を介して二次タンク37を接続する。二次タンク37には計量装置11等の三次工程用の装置を接続する。
【0014】
しかして、前記二次サイクロン35の上部の排気口には搬送筒1のうち下手側排気風排気用筒1Dの一端を接続する。下手側排気風排気用筒1Dは二次サイクロン35で搬送対象物と分離した搬送風を排気させて通すものである。下手側排気風排気用筒1Dの他端は前記吸引風路上手側フィーダ12に接続し、下手側排気風排気用筒1Dを流れる排気風は吸引風路上手側フィーダ12の下手側の上手側吸引搬送筒1A・下手側吸引風排気用筒1Bを介して送風装置2に戻り、その結果、搬送筒1内の搬送風は循環する。
なお、排気風路上手側フィーダ28は、吸引風路上手側フィーダ12と同じ構成でよく、また、吸引風路下手側フィーダ21と排気風路下手側フィーダ36はロータリーバルブ等と呼ばれる繰出供給装置であればよく、これらの構成は任意である。
【0015】
(実施例の作用)
送風装置2を駆動させると、送風装置2は搬送筒1内の空気を吸引して排気し、空気は搬送筒1内を循環する。
乾燥機10により一次行程の乾燥が行われた搬送対象物は、排出口13から吸引風路上手側フィーダ12に入り、吸引風路上手側フィーダ12は搬送対象物を搬送筒1の吸引風路4(下手側吸引風排気用筒1B)に定量繰り出し、搬送筒1(吸引風路4)内に繰り出された搬送対象物は搬送筒1(吸引風路4)内を通る搬送風により一次サイクロン20に搬送される。
【0016】
一次サイクロン20に搬送された搬送対象物は、一次サイクロン20で搬送風と分離され、吸引風路下手側フィーダ21を介して一次タンク22に貯留される。
一次タンク22に貯留された搬送対象物は、色彩選別装置29に供給されて異物の除去される等の二次行程が行われる。
【0017】
色彩選別装置29による二次行程の処理を受けた搬送対象物は、排気風路上手側フィーダ28により搬送筒1(上手側排気搬送筒1C)に繰り出され、搬送筒1内に繰り出された搬送対象物は搬送筒1(上手側排気搬送筒1C)内を通る搬送風により二次サイクロン35に搬送され、二次サイクロン35に搬送された搬送対象物は、二次サイクロン35で搬送風と分離され、排気風路下手側フィーダ36を介して二次タンク37に貯留され、二次タンク37に貯留された搬送対象物は、計量装置11に供給されて三次行程の計量が行われる。
【0018】
しかして、循環搬送システムHは、送風装置2の吸気部3に搬送筒1の一端を接続し、搬送筒1の他端は送風装置2の排気部5に接続し、搬送筒1のうちの一方は吸気部3から吸引される吸引風路4に形成し、搬送筒1のうち他方は送風装置2の排気部5から排気された排気風路6に形成し、吸引風路4の搬送方向上手側に一次行程となる一次行程装置(乾燥機10)からの搬送対象物を供給する吸引風路上手側フィーダ12を設け、吸引風路上手側フィーダ12の下手側の吸引風路4に二次行程装置(色彩選別装置29)に搬送対象物を供給する吸引風路下手側フィーダ21を設け、該吸引風路下手側フィーダ21の下手側の吸引風路4にダスト用サイクロン25を設け、前記排気風路6の搬送方向上手側に二次行程装置により処理された搬送対象物を供給する排気風路上手側フィーダ28を設け、排気風路上手側フィーダ28の下手側の排気風路6に三次行程装置(計量装置11)に搬送対象物を供給する排気風路下手側フィーダ36を設け、排気風路下手側フィーダ36より下手側の排気風路6は前記吸引風路上手側フィーダ12に接続して前記搬送筒1内の空気が循環するようにしているから、乾燥機10から排気風路上手側フィーダ28に搬送対象物を搬送する搬送筒1の上手側吸引搬送筒1Aには主として吸引風が流れ、吸引風により搬送される。
【0019】
したがって、送風装置2で圧縮された空気が通る排気風路6の高温・高圧の排気搬送風に比し温度が低いため、乾燥機10から色彩選別装置29に搬送中に加温されることはなく、搬送対象物は冷却され、搬送対象物の温度の上昇が抑制される。特に、吸引風路4の上手側に乾燥機10を設けているので、乾燥機10により加温された搬送対象物を更に送風装置2の高温の排気風で搬送しないので、搬送対象物温度の上昇が抑制されて、合理的な構成になる。
【0020】
また、二次行程装置(色彩選別装置29)で処理された搬送対象物は、搬送筒1の排気風路6により二次タンク37に搬送され、この搬送は送風装置2の排気部5からの排気を利用するので、送風装置2の正圧を利用でき、消費エネルギー当たりの搬送効率を向上させられる。
【0021】
また、一次行程装置(乾燥機10)から二次行程装置(色彩選別装置29)へ搬送される搬送対象物は、一次サイクロン20により吸引風と分離され、吸引風路4のダスト用サイクロン25を通って吸気部3に吸引されるので、一次サイクロン20で分離した排気は施設内に排出させない。
【0022】
同様に、二次行程装置(色彩選別装置29)から三次行程装置(計量装置11)へ搬送される搬送対象物は、二次サイクロン35により吸引風と分離され、分離された排気は排気風路6の下手側排気風排気用筒1Dを通って上手側吸引搬送筒1Aと下手側吸引風排気用筒1Bを介して吸気部3に吸引されるので、搬送筒1内を流れる搬送風は、搬送筒1内を循環するので、この点でも循環搬送システムHの排気は施設内に排出させない。
【0023】
したがって、循環搬送システムHを作動させたとき、施設内の空気は清浄に保持され、作業環境を良好に保持し、また、空気排出に伴う騒音の発生を防止する。
しかして、二次行程装置(色彩選別装置29)に搬送対象物を供給する一次タンク22には吸引風路下手側フィーダ21を設け、吸引風路下手側フィーダ21に一次サイクロン20を設けているから、一次サイクロン20により搬送対象物と吸引風とは分離され、分離された搬送対象物は吸引風路下手側フィーダ21により気密状態を保持しながら一次タンク22に供給され、搬送筒1の吸引風路4の吸引圧力を低下させない。
【0024】
同様に、二次行程装置(色彩選別装置29)から三次行程装置(計量装置11)へ搬送される搬送対象物は、二次サイクロン35により吸引風と分離され、分離された搬送対象物は排気風路下手側フィーダ36を介して二次タンク37に供給されるので、搬送筒1の排気風路6の搬送圧力を低下させない。
なお、理解を容易にするために、乾燥機10からの搬送対象物を供給する吸引風路上手側フィーダ12に、上手側吸引搬送筒1Aの始端部と下手側排気風排気用筒1Dの終端部を接続していると表現しているが、下手側排気風排気用筒1D内の搬送風が送風装置2により吸引されたものでもよく、吸引風路4と排気風路6は互いに連通しているため、表現や名称によって本願の構成が限定されるものでない。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】搬送対象物搬送システムの一例の概略配置図。
【図2】同概略図。
【図3】搬送対象物繰出装置の縦断側面図。
【図4】搬送対象物繰出装置の縦断側面図。
【図5】搬送対象物分離装置の一部縦断正面図。
【符号の説明】
【0026】
1…搬送筒、2…送風装置、3…吸気部、4…吸引風路、5…排気部、6…排気風路、10…乾燥機、11…計量装置、12…吸引風路上手側フィーダ、13…排出口、20…一次サイクロン、21…吸引風路下手側フィーダ、22…一次タンク、25…ダスト用サイクロン、28…排気風路上手側フィーダ、29…二次行程装置(色彩選別装置)、30…排出口、35…二次サイクロン、36…排気風路下手側フィーダ、37…二次タンク。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
送風装置2の吸気部3に筒状の搬送筒1の一端を接続し、搬送筒1の他端は送風装置2の排気部5に接続し、前記搬送筒1のうちの一方側は吸気部3から吸引される吸引風により搬送対象物を搬送する吸引風路4に形成し、前記搬送筒1のうち他方側は送風装置2の排気部5から排気された排気風により搬送対象物を搬送する排気風路6に形成し、前記吸引風路4に一次行程装の排出部と二次行程装置の供給部を接続し、前記排気風路6に二次行程装置の排出部と三次行程装置の供給部を接続し、もって、前記一次行程装置から三次行程装置へ搬送対象物を搬送すると共に、該三次行程装置の供給部で搬送対象物と分離した排気風路6の搬送風は前記吸引風路4に戻して循環するように構成した穀粒搬送装置。
【請求項2】
送風装置2の吸気部3に筒状の搬送筒1の一端を接続し、搬送筒1の他端は送風装置2の排気部5に接続し、前記搬送筒1のうちの一方側は吸気部3から吸引される吸引風により搬送対象物を搬送する吸引風路4に形成し、前記搬送筒1のうち他方側は送風装置2の排気部5から排気された排気風により搬送対象物を搬送する排気風路6に形成し、前記吸引風路4の搬送方向上手側に一次行程となる一次行程装置からの搬送対象物を供給する吸引風路上手側フィーダ12を接続し、該吸引風路上手側フィーダ12の下手側の吸引風路4に二次行程装置に搬送対象物を供給する吸引風路下手側フィーダ21を接続し、吸引風路下手側フィーダ21の下手側の吸引風路4にダスト用サイクロン25を接続し、ダスト用サイクロン25の下手側の吸引風路4は前記送風装置2の吸気部3に接続し、前記排気風路6の搬送方向上手側に二次行程装置により処理された搬送対象物を供給する排気風路上手側フィーダ28を接続し、該排気風路上手側フィーダ28の下手側の排気風路6に三次行程装置に搬送対象物を供給する排気風路下手側フィーダ36を設け、排気風路下手側フィーダ36より下手側の排気風路6は前記吸引風路上手側フィーダ12に接続して前記搬送筒1内の空気が循環するように構成した穀粒搬送装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2において、前記二次行程装置の供給部または前記吸引風路下手側フィーダ21と、前記三次行程装置の供給部または前記排気風路下手側フィーダ36には、搬送対象物と搬送風とを分離するサイクロンを夫々設けた穀粒搬送装置。
【請求項4】
請求項1または請求項2または請求項3において、前記一次行程装置は乾燥機10により、前記二次行程装置は色彩選別装置29により、前記三次行程装置は計量装置11により、夫々構成した穀粒搬送装置。
【請求項5】
送風装置2の吸気部3に筒状の搬送筒1の一端を接続し、搬送筒1の他端は送風装置2の排気部5に接続し、前記搬送筒1のうちの一方側の前記吸気部3から吸引される吸引風が流れる吸引風路4により一次行程装置により処理された搬送対象物を二次行程装置の供給部に搬送し、二次行程装置の供給部で分離された搬送風は送風装置2の吸気部3に戻し、送風装置2の排気部5から排気された排気風が流れる排気風路6に二次行程装置により処理された搬送対象物を流入させ、排気風路6により搬送対象物を三次行程装置に搬送し、三次行程装置の供給部で搬送対象物と分離した搬送風は前記吸引風路4に戻して循環するように構成した穀粒搬送方法。
【請求項6】
請求項5において、前記二次行程装置の供給部で分離された搬送風は、ダスト用サイクロン25により塵埃を除去してから送風装置2の吸気部3に戻すように構成した穀粒搬送方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2006−347712(P2006−347712A)
【公開日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−176787(P2005−176787)
【出願日】平成17年6月16日(2005.6.16)
【出願人】(300008793)精研工業株式会社 (16)
【Fターム(参考)】