説明

積層体の製造方法及びこの製造方法により製造される積層体

【課題】耐熱性、耐寒性、シール性、緩衝性、防振性等が良好であり、且つ優れた接着強度を有する積層体の製造方法、及びこの製造方法により製造される積層体を提供する。
【解決手段】積層体の製造方法は、シリコーンフォーム原料の一部を反応させ50%圧縮時の圧縮残留歪が10%以上のシリコーン半硬化体15を形成する第1工程と、シリコーン半硬化体15の一面に紫外線硬化樹脂35を塗布して塗膜を形成する第2工程と、塗膜に紫外線を照射して紫外線硬化樹脂を硬化させ樹脂硬化層30を形成する第3工程と、シリコーン半硬化体15に含有されるシリコーンフォーム原料の残部を反応させてシリコーンフォーム層を形成する第4工程と、を備える。また、樹脂硬化層に、粘着層を有する樹脂フィルムを、樹脂硬化層に粘着層を積層させて貼着する第5工程を備えていてもよい。積層体は、この製造方法により製造される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、積層体の製造方法及びこの製造方法により製造される積層体に関する。更に詳しくは、本発明は、シリコーンフォーム層と樹脂硬化層とを備え、優れた耐熱性、耐寒性、シール性、緩衝性、防振性等を有する積層体の製造方法に関する。また、樹脂硬化層には、汎用のアクリル系粘着剤等の粘着層を有する両面テープ等であっても、優れた強度で貼着させることができ、フォーム層と樹脂硬化層とを備え、ガスケット等として有用な積層体の製造方法に関する。更に、この製造方法により製造される積層体に関する。
【背景技術】
【0002】
優れた耐熱性、耐寒性、耐候性、難燃性、緩衝性等を有するシリコーンフォームは、従来、電子機器、電気機器、自動車、建材、ガス器具等におけるシール材、断熱材、防振材等として用いられている。その場合、シリコーンフォームを被着材に固定する方法として、シリコーンフォームに両面テープの一面側を貼着させ、他面側を被着材に貼着させて固定する簡易な方法がよく知られている。また、シリコーンフォームからなる断熱グレーチング材を、アクリル系接着剤を用いて枠体等に固定する方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。更に、シリコーンフォームの表面に液状シリコーンを塗布することによって気泡のないスキン層を形成し、表面を平滑化して、密着性を向上させる方法が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表平11−510227号公報
【特許文献2】特開昭60−040867号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、両面テープとして用いられることが多い、アクリル系粘着層を有するテープは、アクリル系粘着剤のシリコーン樹脂への粘着性が必ずしもよくないため、テープがシリコーンフォームから剥離してしまうことがある。また、特許文献1に記載された方法でも、アクリル系接着剤が用いられているため、シリコーン樹脂への接着性が十分でなく、断熱グレーチング材と枠体等との界面で剥離し易いという問題がある。更に、特許文献2に記載された方法では、元々、粘着剤等により貼着させる方法ではないため、例えば、シリコーンフォームをガスケット等として用いた場合に、被着材に確実に固定することは困難である。
【0005】
本発明は、上記の従来の状況に鑑みてなされたものであり、シリコーンフォーム層と樹脂硬化層とを備え、優れた耐熱性、耐寒性、シール性、緩衝性、防振性等を有する積層体の製造方法を提供することを目的とする。また、樹脂硬化層に、汎用のアクリル系粘着層等を有する樹脂フィルムが貼着され、ガスケット等として有用な積層体の製造方法を提供することを目的とする。更に、本発明の製造方法により製造される積層体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は以下のとおりである。
1.シリコーンフォーム層と、該シリコーンフォーム層の表面に設けられた紫外線硬化樹脂が硬化してなる樹脂硬化層と、を備える積層体の製造方法であって、
シリコーンフォーム原料の一部を反応させてシリコーン半硬化体を形成する第1工程と、該シリコーン半硬化体の一面に紫外線硬化樹脂を塗布して塗膜を形成する第2工程と、該塗膜に紫外線を照射して該紫外線硬化樹脂を硬化させ、上記樹脂硬化層を形成する第3工程と、該シリコーン半硬化体に含有される該シリコーンフォーム原料の残部を反応させて、上記シリコーンフォーム層を形成する第4工程と、を備えることを特徴とする積層体の製造方法。
2.上記シリコーンフォーム層は、上記シリコーンフォーム原料の反応時に発生する水素ガスにより発泡する上記1.に記載の積層体の製造方法。
3.上記シリコーンフォーム原料の配合のうちの一成分がアルケニル基を有するシロキサン化合物であり、他成分がSi−H基を有するシロキサン化合物であって、該アルケニル基を有するシロキサン化合物及び該Si−H基を有するシロキサン化合物の付加反応により上記シリコーンフォーム層が形成される上記1.又は2.に記載の積層体の製造方法。
4.上記樹脂硬化層の厚さが、1〜300μmである上記1.乃至3.のうちのいずれか1項に記載の積層体の製造方法。
5.上記樹脂硬化層に、粘着層を有する樹脂フィルムを、該樹脂硬化層に該粘着層を積層させて貼着する第5工程を備える上記1.乃至4.のうちのいずれか1項に記載の積層体の製造方法。
6.上記紫外線硬化樹脂が変性アクリレート樹脂であり、上記粘着層を構成する粘着剤がアクリル系粘着剤である上記5.に記載の積層体の製造方法。
7.上記樹脂フィルムは、上記粘着層が設けられている面とは反対側の面に他の粘着層を有する上記5.又は6.に記載の積層体の製造方法。
8.上記第1工程における加熱温度は30〜170℃であり、上記第4工程における加熱温度は70〜250℃であり、且つ該第1工程内、該第4工程内、及び該第1工程と該第4工程との工程間で、温度が上昇するように加熱される上記1.乃至7.のうちのいずれか1項に記載の積層体の製造方法。
9.上記1.乃至8.のうちのいずれか1項に記載の積層体の製造方法により製造されることを特徴とする積層体。
【発明の効果】
【0007】
本発明の積層体の製造方法によれば、シリコーンフォーム原料の一部を反応させてシリコーン半硬化体を形成し、その一面に紫外線硬化樹脂が硬化してなる樹脂硬化層を形成し、その後、シリコーンフォーム原料の残部を反応させてシリコーンフォーム層を形成している。そのため、シリコーンフォーム層の表面の全面に、樹脂硬化層からなる均質な薄膜を形成することができ、汎用のアクリル系粘着層を有する両面テープであっても、十分な強度で貼着させることができ、樹脂硬化層とテープとが剥離することがなく、ガスケット等として用いたときに、優れた耐熱性、耐寒性、シール性、緩衝性、防振性等が発現される。
また、シリコーンフォーム層が、シリコーンフォーム原料の反応時に発生する水素ガスにより発泡する場合は、シリコーンフォーム層を効率よく形成することができる。
更に、シリコーンフォーム原料の配合のうちの一成分がアルケニル基を有するシロキサン化合物であり、他成分がSi−H基を有するシロキサン化合物であって、これらのシロキサン化合物の付加反応によりシリコーンフォーム層が形成される場合は、シリコーンフォーム層をより効率よく形成することができるとともに、十分な強度等を有するシリコーンフォーム層とすることができる。
また、樹脂硬化層の厚さが、1〜300μmである場合は、粘着層を有するテープを貼着させたときに、樹脂硬化層とテープとを十分に密着させることができ、ガスケット等として用いたときに、優れた耐熱性、耐寒性、シール性、緩衝性、防振性等が発現される。
更に、樹脂硬化層の表面に、粘着層を有する樹脂フィルムを、樹脂硬化層に粘着層を積層させて貼着する第5工程を備える場合は、積層体を、ガスケット等として被着材に十分に強固に固定させることができ、優れた耐熱性、耐寒性、シール性、緩衝性、防振性等が発現される。
また、紫外線硬化樹脂が変性アクリレート樹脂であり、粘着層を構成する粘着剤がアクリル系粘着剤である場合は、樹脂硬化層と樹脂フィルムとをより強固に貼着させることができ、より優れたシール性等を有するガスケットなどとして用いることができる。
更に、樹脂フィルムが、粘着層が設けられている面とは反対側の面に他の粘着層を有する場合は、ガスケット等として用いるときに、樹脂フィルムがガスケット等を構成する部材の一部となり、形状がより保持され易くなるため、作業がし易く、且つ固定された後の形状安定性等に優れる積層体とすることができる。
また、第1工程における加熱温度が30〜170℃であり、第4工程における加熱温度が70〜250℃であり、且つ該第1工程内、該第4工程内、及び該第1工程と該第4工程との工程間で、温度が上昇するように加熱される場合は、シリコーンフォーム半硬化体及びシリコーンフォーム層をより効率よく形成することができ、特にガスケット等として用いるときに、樹脂硬化層と粘着層を有するテープとの密着性、接着性等に優れる積層体を製造することができる。
更に、本発明の積層体の製造方法により製造される積層体は、シリコーンフォーム層の表面の全面に均質な樹脂硬化層が形成されているため、粘着層を有するテープを貼着させたときに、このテープが剥離し難く、被着材に固定して用いるガスケット等の用途において特に有用であり、耐熱性、耐寒性、シール性、緩衝性、防振性等に優れるガスケット等とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】樹脂硬化層に粘着層を有する両面テープが貼着されてなる積層体を製造するための工程のうちの、シリコーン半硬化体を形成する工程までの模式的な説明図である。
【図2】樹脂硬化層に粘着層を有する両面テープが貼着されてなる積層体を製造するための工程のうちの、シリコーン半硬化体の一面に樹脂硬化層を形成する工程の模式的な説明図である。
【図3】樹脂硬化層に粘着層を有する両面テープが貼着されてなる積層体を製造するための工程のうちの、シリコーンフォーム層を形成する工程、及び樹脂硬化層の表面に粘着層を有する樹脂フィルム(両面テープ)を接着させる工程の模式的な説明図である。
【図4】樹脂フィルムが貼着されていない積層体の模式図である。
【図5】樹脂硬化層の表面に樹脂フィルムが貼着された積層体の模式図である(図3のA−A断面図でもある。)。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を詳しく説明する。
[1]積層体の製造方法
本発明の積層体の製造方法は、シリコーンフォーム原料の一部を反応させてシリコーン半硬化体を形成する第1工程と、シリコーン半硬化体の一面に紫外線硬化樹脂を塗布して塗膜を形成する第2工程と、塗膜に紫外線を照射して紫外線硬化樹脂を硬化させ、樹脂硬化層を形成する第3工程と、シリコーン半硬化体に含有されるシリコーンフォーム原料の残部を反応させて、シリコーンフォーム層を形成する第4工程と、を備える。
【0010】
(1)第1工程
第1工程は、シリコーンフォーム原料の一部を反応させ、シリコーン半硬化体を形成する工程である。
半硬化体であることは、赤外分光法によって測定される赤外線吸収スペクトルにより半硬化状態の構造であることを確認することで判断することができる。即ち、第1工程の後、半硬化体の赤外線吸収スペクトルを測定し、Si−H基とHO又はアルコール類及びアルケニル基との結合により残存することのない吸収ピークが残されていることで判断する。完全に硬化していた場合、残存しないはずの特定の周波数(2100〜2300cm−1)にSi−H基の吸収が存在していれば、半硬化状態であるとする。
【0011】
上記「シリコーンフォーム原料」は、含有される成分の反応時に発生する水素ガスにより発泡する原料である。この水素ガスにより発泡させることができる原料としては、自己発泡反応タイプの液状シリコーンが挙げられ、この液状シリコーンであれば、主剤と硬化剤との2液を混合し、撹拌することにより反応が開始され、短時間のうちに反応が進行し、効率よく、シリコーン半硬化体及びシリコーンフォーム層を形成することができる。
更に、2液の混合攪拌の効率を高めるため、界面活性剤や粘度調整剤、乳化剤、希釈剤等、その他の添加剤を必要に応じて用いることができる。
【0012】
また、シリコーンフォーム原料としては、原料配合のうちの一成分がアルケニル基を有するシロキサン化合物であり、他成分がSi−H基を有するシロキサン化合物であって、これらのシロキサン化合物の付加反応により、シリコーン半硬化体及びシリコーンフォーム層が形成される原料が好ましい。アルケニル基としては、例えば、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペテニル基、ヘキセニル基等が挙げられ、ビニル基が好ましい。更に、反応には、周期表の第8〜10族の遷移金属及びその錯体が触媒として使用され、特に白金化合物が用いられることが多い。これらの触媒により反応が促進され、シリコーン半硬化体及びシリコーンフォーム層をより効率よく形成することができる。
更に、シリコーンフォーム原料には、付加反応を制御するための不飽和アルコール類、含窒素化合物、リン系化合物等の反応制御剤、フォームの物性を向上させるためのシリカ、アルミナ、水酸化アルミニウム等の充填剤などの各種の添加剤等を配合することもできる。
【0013】
上記「一部を反応させ」とは、シリコーンフォーム原料の全てを反応させてシリコーンフォーム層を形成するのではなく、シリコーンフォーム原料の一部を反応させてシリコーン半硬化体を形成することを意味する。即ち、硬化反応により多数のシロキサン結合等が生成し、架橋されるが、表面にタックが残っている状態が好ましい。更に、かかる状態は、製造条件により決定される。このように半硬化体であることは、前記のように、赤外分光法により確認することができる。
【0014】
第1工程では、シリコーンフォーム原料は、室温(例えば、20〜30℃)でも反応させることができるが、加熱して反応を促進することが好ましい。加熱方法は特に限定されないが、より均質なシリコーン半硬化体を形成するためには、未硬化体を加熱炉内を移送させる方法が好ましい。例えば、連続的に移動するキャリアフィルム上に、シリコーンフォーム原料を吐出し、加熱炉内を移送することにより加熱し、反応させることができる。また、反応温度は特に限定されず、シリコーンフォーム原料が半硬化し、所定の圧縮残留歪を有するシリコーン半硬化体が形成されればよい。この反応温度は、30〜200℃とすることができ、30〜170℃とすることが好ましい。加熱する場合は、室温から緩やかに昇温させることが好ましく、反応温度は広い温度範囲で管理することができる。
【0015】
(2)第2工程
第2工程は、シリコーン半硬化体の一面に紫外線硬化樹脂を塗布して塗膜を形成する工程である。
紫外線硬化樹脂は、紫外線により硬化する樹脂であればよく、特に限定されず、各種の紫外線硬化樹脂を用いることができる。この紫外線硬化樹脂としては、紫外線硬化性アクリル樹脂、紫外線硬化性エポキシ樹脂等の汎用の樹脂を用いることができる。紫外線硬化樹脂は、紫外線の照射により速やかに反応させ、硬化させることができるが、完全硬化体ではなく、シリコーン半硬化体の表面に紫外線硬化樹脂が塗布された場合は、はじきが抑制されて、不均一な塗膜になることなく硬化させることができる。これにより、シリコーン半硬化体の表面の全面に均一な厚さの薄膜を形成することができる。
【0016】
紫外線硬化樹脂としては、変性アクリレート樹脂が好ましい。この変性アクリレート樹脂は、エポキシ、ポリエステル、ウレタン等の主鎖の両末端にアクリル基が付加された変性アクリレートをベース樹脂としており、両末端のアクリル基が紫外線により重合する反応基となる。このようにアクリル基を有することで、後記の樹脂フィルムに形成されたアクリル系粘着層、例えば、両面テープの基材である樹脂フィルムに形成された粘着層との親和性が高められ、樹脂硬化層と樹脂フィルムとがより強固に貼着される。
【0017】
また、紫外線硬化樹脂として変性アクリレート樹脂を用いるときは、光重合開始剤、添加剤等の溶媒となるように低粘度のベース樹脂とし、且つ硬化時にベース樹脂を架橋させるため、アクリレートモノマーを反応希釈剤として用いる。更に、光重合開始剤として、ベンゾインエーテル類、ベンゾフェノン類、アセトフェノン類、チオキサントン類などを添加する。また、必要に応じて、接着性付与剤、充填剤、重合禁止剤、熱硬化触媒、嫌気性触媒、着色剤等を添加することが好ましい。
【0018】
シリコーン半硬化体の一面に紫外線硬化樹脂を塗布する方法は特に限定されず、各種の方法により塗布することができ、例えば、流し塗り法、刷毛塗り法、浸漬法、スプレー法等の各種の塗布方法が挙げられる。より具体的には、エアドクタコータ、ブレードコータ、ロッドコータ、ナイフコータ、スクイズコータ、含浸コータ、リバースロールコータ、トランスファロールコータ、グラビアロールコータ、キスロールコータ、キャストコータ、スプレーコータ、カーテンコータ、カレンダーコータ、抽出コータ等の各種の塗布装置を用いて塗布することができる。
【0019】
(3)第3工程
第3工程は、塗膜に紫外線を照射して紫外線硬化樹脂を硬化させ、樹脂硬化層を形成する工程である。
塗膜に照射する光の波長、照射量等は特に限定されないが、波長が300〜450nmの可視光から紫外光を用いることが好ましく、照射量は、積算光量で少なくとも0.1J/cmとすることが好ましく、1〜20J/cmとすることがより好ましい。また、塗膜が形成されてから紫外線を照射するまでの時間は短時間であることが好ましく、30秒以下、特に20秒以下、更に10秒以下(通常、2秒以上)であることが好ましい。30秒を超えて経過すると、シリコーンフォーム半硬化体の表面で塗膜がはじかれることがあり、塗膜の厚さ等が不均一になり、紫外線照射により形成される樹脂硬化層が不均質になり、表面の平滑性が低下することがある。
【0020】
紫外線硬化樹脂が硬化してなる樹脂硬化層の厚さも特に限定されないが、1〜300μm、特に3〜50μm、更に5〜20μmであることが好ましい。樹脂硬化層の厚さが1μm未満であると、均質で平滑な層とすることが容易ではなく、300μmを超える厚い層とするためには、塗膜に多量の紫外線を照射する必要があり、効率的ではなく、好ましくない。樹脂硬化層の厚さが1〜300μmであれば、両面テープやガスケットとして使用した際の被着面と強固に貼着させることができる。
【0021】
(4)第4工程
第4工程は、シリコーン半硬化体に含有されるシリコーンフォーム原料の残部を反応させて、シリコーンフォーム層を形成する工程である。
上記「残部」は、シリコーン半硬化体の形成時に反応せず、半硬化体に未反応のまま含有されているシリコーンフォーム原料である。第4工程では、この未反応の原料を反応させてシリコーンフォーム層、即ち、実質的に完全に硬化した硬化体が形成されるとともに、シリコーンフォーム層と樹脂硬化層とを備える積層体が製造される。
【0022】
第4工程では、室温(例えば、20〜30℃)でも反応させることができるが、加熱して反応を促進することが好ましい。加熱方法は特に限定されないが、より均質なシリコーンフォーム層を形成するためには、シリコーン半硬化体と樹脂硬化層との積層物を加熱炉内を移送させる方法が好ましい。例えば、連続的に移動するキャリアフィルム上に、積層物を載置し、加熱炉内を移送することにより、加熱し、反応させることができる。また、加熱温度は特に限定されず、シリコーンフォーム半硬化体が完全硬化し、シリコーンフォーム層が形成されればよい。この加熱温度は、70〜250℃とすることができ、100〜230℃、特に120〜200℃とすることが好ましい。また、第1工程及び第4工程の各々の工程内では、及び第1工程と第4工程との工程間では、例えば、20〜90℃/分、特に40〜70℃/分の速度で温度が緩やかに上昇するように加熱することが好ましい。
【0023】
(5)第5工程
第5工程は、樹脂硬化層に、粘着層を有する樹脂フィルムを、樹脂硬化層に粘着層を積層させて貼着させる工程である。
第4工程で製造された積層体は、シリコーンフォーム層と樹脂硬化層とを備えており、第5工程では、樹脂硬化層に、粘着層を有する樹脂フィルムが貼着され、シリコーンフォーム層と、樹脂硬化層と、粘着層と、樹脂フィルム層とを備える積層体が製造される。このように樹脂フィルム層を備える積層体では、樹脂フィルム層を剥離することにより、また、樹脂フィルムが他面にも粘着層を有する場合は、この粘着層に貼着されている剥離層(離型紙等の離型シートなどからなる。)を剥離することにより、ガスケット等として用いるときに、被着材に容易に、且つ確実に固定させることができる。
尚、樹脂フィルム層を剥離してガスケット等として用いる場合は、樹脂フィルムに代えて離型紙等の離型シートを使用してもよい。
【0024】
粘着層を構成する粘着剤の種類は特に限定されず、各種の粘着剤を用いることができる。この粘着剤としては、アクリル系、アクリル系/シリコーン系(樹脂フィルムの一面にアクリル系粘着剤が塗布され、他面にシリコーン系粘着剤が塗布されているという意味であり、樹脂硬化層に貼着されるのは、アクリル系粘着層の側でもよく、シリコーン系粘着層の側でもよい。)、シリコーン系等の粘着剤が挙げられる。更に、樹脂硬化層の形成に用いる紫外線硬化樹脂が変性アクリレート樹脂である場合は、親和性の観点でアクリル系粘着剤又はアクリル系/シリコーン系粘着剤(この場合、樹脂硬化層の貼着されるのはアクリル系粘着層の側である。)であることが好ましく、安価なアクリル系粘着剤がより好ましい。
【0025】
上記「樹脂フィルム」は、その一面に粘着層が設けられた形態でもよく、この粘着層が設けられている面とは反対側の面に他の粘着層を有している形態でもよいが、樹脂フィルムの両面に粘着層が設けられた形態であることが好ましい。このように、両面に粘着層が設けられた樹脂フィルムであれば、ガスケット等として用いるときに、一方の粘着層を樹脂硬化層に貼着させ、他の粘着層により被着材に貼着させ、固定させることができる。このようにすれば、樹脂フィルムがガスケット等を構成する部材の一部となり、被着材に固定するときの作業が容易になるとともに、固定された後の形状安定性等に優れる。
【0026】
[2]積層体
本発明の積層体は、上記[1]に記載の製造方法により製造される。
積層体1は、例えば、図4のように、シリコーンフォーム層25と、その表面に設けられた紫外線硬化樹脂が硬化してなる樹脂硬化層30と、を備える。樹脂硬化層の表面は平滑であり、前記のように、表面に粘着層を設けると、又は表面に粘着層、樹脂フィルム層及び他の粘着層を設けると、ガスケット等として用いるときに、積層体を粘着層又は他の粘着層を介して被着材に容易に且つ確実に貼着させることができる。
【0027】
積層体1の厚さは特に限定されないが、0.5〜50mm、特に0.7〜30mmとすることができる。また、密度及び25%圧縮荷重も特に限定されないが、密度は50〜500kg/m、特に100〜350kg/mとすることができ、25%圧縮荷重は5〜500kPa、特に10〜200kPaとすることができる。このような積層体であれば、電子機器、電気機器、車両、建材等の各種の用途において、断熱材、防音材、シール材、及び防振材等として特に有用である。
【0028】
また、樹脂フィルム層が粘着層により貼着されてなる積層体2は、例えば、図5のように、積層体1の樹脂硬化層30の表面に両面テープ40が貼着された形態とすることができる。この場合、樹脂フィルム層40cは、一面が樹脂硬化層30の表面に貼着された粘着層40dの他面に貼着され、樹脂フィルム層40cの他面には他の粘着層40bを備える。更に、他の粘着層40bには、通常、離型紙等の離型シート40aが貼着されている。ガスケット等として用いる場合は、離型シート40aを剥離して除去し、粘着層40bを被着材に貼着させて用いることができる。離型シート40aが貼着されておれば、被着材に貼着させるまでの間、他の粘着層40bを保護することができ、保管、運搬等に好都合である。
尚、他の粘着層40b及び離型シート40aは必須ではなく、その場合は、樹脂フィルム40cを粘着層40dから剥離し、除去して、粘着層40dを被着材に貼着させて用いることができる。
【実施例】
【0029】
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
[1]積層体の製造
実施例1
以下の実施例で用いた各々の成分は、下記のとおりである。
シリコーンフォーム原料;ビニル基を有するポリオルガノシロキサン(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製、商品名「XE18−C1103(A)」、白金触媒等が含有されている。)と、Si−H結合を有するポリオルガノハイドロジェンシロキサン(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社社製、商品名「NI−0539(B)」)とを、質量比100:13で混合し、撹拌してなる混合物からなる原料
紫外線硬化樹脂;アクリル樹脂系光硬化型樹脂塗料(日本ペイント社製、商品名「ユービコート50 MT−2」)
【0030】
図1のように、上側送出ロール80a及び下側送出ロール80bから、5m/分の速度で、厚さ100μmのPET製の上キャリアフィルム50aと下キャリアフィルム50bとを送出させ、合流点56において一旦重ね合わせ(キャリアフィルム50になる。)、分岐点57で再度分離させた。その後、原料タンク60内で混合し、撹拌してなるシリコーンフォーム原料10を、下キャリアフィルム50b上に吐出させた。次いで、吐出されたシリコーンフォーム原料10を、厚さ調整ロール81間へと移送し、固定ロール81bに対して昇降ロール81aを昇降させることにより、厚さ1.0mmに調整し、上キャリアフィルム50aと下キャリアフィルム50bとで挟持して加熱炉70に導入した。この加熱炉70において、I〜IIIの3炉に亘って面状ヒータにより加熱し、シリコーンフォーム原料を半硬化させた。
尚、加熱炉70の温度設定及び加熱時間(炉内を通過する時間)は、I炉は上部40℃、下部40℃で60秒間、II炉は上部60℃、下部50℃で60秒間、III炉は上部80℃、下部60℃で60秒間とした。
【0031】
その後、加熱炉70によって加熱され、半硬化されてなるシリコーン半硬化体15を、図2のように、ロール83へと導き、同時に、上キャリアフィルム50aを巻取りロール82によって巻き取った。一方、シリコーン半硬化体15は、下キャリアフィルム50b上に載置された状態で樹脂硬化層形成部38内に導入した。
【0032】
樹脂硬化層形成部38内では、インクパン65内の液状の紫外線硬化樹脂35を、インクロール68に付着させ、更にロールコーター84の一対のロールのうちの一方のロールに転着させ、次いで、ロールコーター84からシリコーン半硬化体15の表面に塗布して塗膜を形成した。塗膜の厚さは10μmであった。また、5秒経過後、UVランプ67により塗膜に紫外線を照射して樹脂硬化層30を形成した。次いで、UVインクコーター部38から導出されたシリコーン半硬化体15と樹脂硬化層30との積層物から、巻き取りローラー85により下キャリアフィルム50bを巻き取り、工程紙巻き出しローラー86より、工程紙50cを巻き出し、積層物を載置した。
【0033】
その後、図3のように、工程紙50c上の積層体を、加熱炉75に導入し、この加熱炉75において、IV〜VIIの4炉に亘って面状ヒータにより加熱し、シリコーン半硬化体15を完全硬化させ、シリコーンフォーム層25を形成した。このようにして、工程紙50c上で、シリコーンフォーム層25と樹脂硬化層30とからなる積層体20を製造した(図4の積層体1となる。)。
尚、加熱炉75の温度設定及び加熱時間(炉内を通過する時間)は、IV炉は上部140℃、下部140℃で60秒間、V〜VII炉は温度設定は上部230℃、下部200℃とし、加熱時間はIV〜VII炉のいずれも60秒間とした。
また、図1〜3において、キャリアフィルム及び工程紙は、エアガイド55を使用して送り方向に対し、左右方向へずれるのを抑制するようにした。
【0034】
次いで、積層体20が備える樹脂硬化層30の表面に両面テープ40(粘着層を有する樹脂フィルムに相当)を貼着させるため、積層体20を一方のニップロール87へと移送し、両面テープ巻き出しロール88から巻き出されたアクリル系粘着層[表1では「アクリル系(a)」と表記する。]を有する両面テープ40(日東電工社製、商品名「5000NS」)からライナー巻き取りロール89によって離型紙40eを巻き取り、粘着層を樹脂硬化層30に貼着するとともに、他方のニップロール87により移送し、工程紙50cを工程紙巻き取りロール90によって巻き取り、両面テープ40が貼着されてなる積層体2(図5参照)を製造した。
【0035】
実施例2
実施例1において、両面テープを、アクリル系粘着層[表1では「アクリル系(b)」と表記する。]を有するDIC社製、商品名「8103D」とした他は、同様にして積層体を製造した。
実施例3
実施例1において、両面テープを、アクリル系粘着層[表1では「アクリル系(c)」と表記する。]を有する恵比寿化成社製、商品名「#784」とした他は、同様にして積層体を製造した。
【0036】
比較例1
実施例1において、シリコーンフォーム原料を完全硬化させてシリコーンフォーム層を形成し、樹脂硬化層は形成せず、シリコーンフォーム層に、一面にアクリル系粘着層を有し、他面にシリコーン系粘着層を有する[表1では「アクリル系/シリコーン系(a)」と表記する。]両面テープ(日東電工社製、商品名「5302A」)のシリコーン系粘着層を貼着させた他は、同様にして積層体を製造した。
比較例2
比較例1において、両面テープを、アクリル系/シリコーン系粘着層[表1では「アクリル系/シリコーン系(b)」と表記する。]を有する両面テープ(恵比寿化成社製、商品名「#880WP」)とした他は、同様にして積層体を製造した。
比較例3
完全硬化したシリコーンフォームからなる他社のガスケットに、樹脂硬化層は形成せず、アクリル系粘着層[表1では「アクリル系(d)」と表記する。]を有する両面テープ(三共化成社製)を貼着させて積層体を製造した。
比較例4
完全硬化したシリコーンフォームからなる他社のガスケットに、樹脂硬化層は形成せず、実施例1で用いた両面テープを貼着させて積層体を製造した。
比較例5
実施例1において、シリコーンフォーム原料を完全硬化させてシリコーンフォーム層を形成し、樹脂硬化層は形成せず、シリコーンフォーム層に、実施例1で用いた両面テープを貼着させて積層体を製造した。
比較例6
実施例1において、シリコーンフォーム原料を完全硬化させてシリコーンフォーム層を形成し、実施例1で用いた紫外線硬化樹脂を用いて樹脂硬化層を形成し、樹脂硬化層に、実施例1で用いた両面テープを貼着させて積層体を製造した。
比較例7
完全硬化したシリコーンフォームからなる他社のガスケットに、樹脂硬化層は形成せず、実施例2で用いた両面テープを貼着させて積層体を製造した。
比較例8
シリコーンフォーム層に、実施例2で用いた両面テープを貼着させた他は、比較例5と同様にして積層体を製造した。
比較例9
樹脂硬化層に、実施例2で用いた両面テープを貼着させた他は、比較例6と同様にして積層体を製造した。
比較例10
完全硬化したシリコーンフォームからなる他社のガスケットに、樹脂硬化層は形成せず、実施例3で用いた両面テープを貼着させて積層体を製造した。
比較例11
シリコーンフォーム層に、実施例3で用いた両面テープを貼着させた他は、比較例5と同様にして積層体を製造した。
比較例12
樹脂硬化層に、実施例3で用いた両面テープを貼着させた他は、比較例6と同様にして積層体を製造した。
【0037】
[2]剥離強さの評価
実施例1〜3及び比較例1〜12の積層体について、製造から24時間経過後に、JIS Z 0237に準じ、剥離速度200mm/分で180度剥離強さを測定した。結果を表1に記載する。
【0038】
【表1】

【0039】
表1によれば、実施例1〜3の積層体では、アクリル系粘着層を有する両面テープであっても、また、両面テープのメーカーによらず、3.04N/25mm以上という高い剥離強さを有し、シリコーンフォーム原料を完全硬化させず、シリコーン半硬化体の一面に樹脂硬化層を形成することによる作用効果が裏付けられている。このように、本発明の製造方法により製造される積層体であれば、汎用の安価なアクリル系両面テープであっても、樹脂硬化層を介してシリコーンフォーム層と十分な強度で貼着させることができるため、ガスケット等の用途において有用である。
【0040】
一方、比較例1、2では、半硬化体ではなく完全硬化体の一面にアクリル系/シリコーン系の粘着層を有する両面テープを貼着させているが、完全硬化体では、貼着される粘着層がシリコーン系であっても、実施例1〜3に比べて剥離強さが相当に低いことが分かる。また、他社の完全硬化したシリコーンフォームからなるガスケットにアクリル系の粘着層を有する両面テープを貼着させた比較例3、4、7及び10では、剥離強さは1.07N/25mm以下である。更に、半硬化体ではなく完全硬化体の一面にアクリル系の粘着層を有する両面テープを貼着させた比較例5、8及び11では、剥離強さはより低く、完全硬化体の一面に実施例1と同様にして樹脂硬化層を形成し、この樹脂硬化層の表面にアクリル系の粘着層を有する両面テープを貼着させた比較例6、9及び12では、均質な樹脂硬化層が形成されていないため、樹脂硬化層を形成していないときと比べて、剥離強さがより低下していることが分かる。
【0041】
尚、本発明は、上記の具体的な実施例に限られず、目的、用途等に応じて、本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。例えば、キャリアフィルムの送出速度、即ち、積層体の製造速度は、1.0〜20m/分とすることができ、この範囲の製造速度であれば、同様に優れた性能を有する積層体とすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明は、電子機器、電気機器、自動車、建材、ガス器具等の技術分野において利用することができ、優れた耐熱性、耐寒性、シール性、緩衝性、防振性等を有し、且つ安価な断熱材、シール材、防振材等として有用である。
【符号の説明】
【0043】
1、2、20;積層体、10;シリコーンフォーム原料、15;シリコーン半硬化体、25シリコーンフォーム層、30;樹脂硬化層、35;紫外線硬化樹脂、40;両面テープ、40a;離型紙等の離型シート、40c;樹脂フィルム、40b、40d;粘着層。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリコーンフォーム層と、該シリコーンフォーム層の表面に設けられた紫外線硬化樹脂が硬化してなる樹脂硬化層と、を備える積層体の製造方法であって、
シリコーンフォーム原料の一部を反応させてシリコーン半硬化体を形成する第1工程と、該シリコーン半硬化体の一面に紫外線硬化樹脂を塗布して塗膜を形成する第2工程と、該塗膜に紫外線を照射して該紫外線硬化樹脂を硬化させ、上記樹脂硬化層を形成する第3工程と、該シリコーン半硬化体に含有される該シリコーンフォーム原料の残部を反応させて、上記シリコーンフォーム層を形成する第4工程と、を備えることを特徴とする積層体の製造方法。
【請求項2】
上記シリコーンフォーム層は、上記シリコーンフォーム原料の反応時に発生する水素ガスにより発泡する請求項1に記載の積層体の製造方法。
【請求項3】
上記シリコーンフォーム原料の配合のうちの一成分がアルケニル基を有するシロキサン化合物であり、他成分がSi−H基を有するシロキサン化合物であって、該アルケニル基を有するシロキサン化合物及び該Si−H基を有するシロキサン化合物の付加反応により上記シリコーンフォーム層が形成される請求項1又は2に記載の積層体の製造方法。
【請求項4】
上記樹脂硬化層の厚さが、1〜300μmである請求項1乃至3のうちのいずれか1項に記載の積層体の製造方法。
【請求項5】
上記樹脂硬化層に、粘着層を有する樹脂フィルムを、該樹脂硬化層に該粘着層を積層させて貼着する第5工程を備える請求項1乃至4のうちのいずれか1項に記載の積層体の製造方法。
【請求項6】
上記紫外線硬化樹脂が変性アクリレート樹脂であり、上記粘着層を構成する粘着剤がアクリル系粘着剤である請求項5に記載の積層体の製造方法。
【請求項7】
上記樹脂フィルムは、上記粘着層が設けられている面とは反対側の面に他の粘着層を有する請求項5又は6に記載の積層体の製造方法。
【請求項8】
上記第1工程における加熱温度は30〜200℃であり、上記第4工程における加熱温度は70〜250℃であり、且つ該第1工程内、該第4工程内、及び該第1工程と該第4工程との工程間で、温度が上昇するように加熱される請求項1乃至7のうちのいずれか1項に記載の積層体の製造方法。
【請求項9】
請求項1乃至8のうちのいずれか1項に記載の積層体の製造方法により製造されることを特徴とする積層体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−37208(P2011−37208A)
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−188627(P2009−188627)
【出願日】平成21年8月17日(2009.8.17)
【出願人】(000119232)株式会社イノアックコーポレーション (1,145)
【出願人】(593139123)株式会社ロジャースイノアック (13)
【Fターム(参考)】