説明

積層加熱系を備えた透明な窓ガラス

窓ガラスの1つの表面の大部分にわたって、特に主要視野(A)にわたって延在する抵抗加熱被覆物(2)を備え、少なくとも間接的に少なくとも2つの母線(4、5)に電気的に接続され、その結果、2つの母線の間に使用電圧を印加するときに、それらの間に電流が流れ、上記加熱被覆物(2)における加熱領域を加熱し、上記加熱領域が少なくとも1つの母線(4)と直接的に接触し、薄い長手方向のワイヤの形態で作製される導電ストランド(46)を含む少なくとも1つの半抵抗領域(6)を備え、導電ストランド(46)のオーム抵抗が、加熱被覆物(2)のオーム抵抗より低い、透明な窓ガラスであって、少なくとも1つの導電ストランド(46)が上記半抵抗領域(6)との電気接触において横断方向の導電構造(49)を含むことを特徴とする、透明な窓ガラス(1)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前段部の特徴を備えている電気的に加熱する被覆物を作製する抵抗積層多層系を備えた透明な窓ガラスに関する。
【0002】
本発明はさらに詳細には、その抵抗加熱被覆物が基板上に配置され、断熱性能および/または太陽からの保護性能を有する被覆物である窓ガラスに関する。このタイプの被覆物を組み込んでいる窓ガラスは、装備車両を対象とするとき、特に、空調負荷の軽減および/または過度の過熱(「太陽制御」窓ガラス)の削減および/または外部に消失されるエネルギの量の削減(「低放射」または「低E」窓ガラス)を車両乗員室におけるグレーズ面の増大する使用によってもたらされることを可能にする。
【背景技術】
【0003】
基板にそのような特性を与えるための知られている多層の1つのタイプは、銀を主成分とする層などの少なくとも2つの金属層からなり、各層が誘電体から構成される2つの被覆物の間に配置される。この多層は一般に、スパッタリング、任意に磁気的に強化されたスパッタリングまたはマグネトロンスパッタリングなどの真空技術を用いて実行される一連の堆積作業によって得られる。「障壁層」と呼ばれる2つのきわめて薄い層もまた、設けられてもよく、これらの層は、各銀層の下、上または両方に配置され、下層は、堆積の次の任意の熱処理中の保護のために、つなぎ材層、核形成層および/または保護層として配置され、上層は、保護層または「犠牲」層として配置され、その上に載せられる酸化層が酸素の存在におけるスパッタリングによって堆積される場合および/または多層が堆積の次の熱処理を受ける場合に、銀の減少を防止する。
【0004】
特に、車両の風防ガラスの加熱バージョンには、市場から多大な需要があり、加熱手段は、視覚的な観点から可能な限り最も認識しにくいか、または最も破壊されにくいものでなければならない。したがって、風防ガラスを加熱するために、透明な被覆物に対して増大する需要がある。
【0005】
低い光吸収率を有する積層加熱多層系に関する一般的な問題は、それらの相対的に高い表面抵抗であり、これは、高い使用電圧を必要とし、この使用電圧は、いずれの場合においても、加熱されることになっている窓ガラスが大きな寸法である場合または長い電流経路が存在する場合において常に、通常の車両搭載電圧より高い。既存の積層系に関して、表面抵抗の低減は、(部分)導電層がより厚い必要があるため、可視光の透過率の低減を伴う。
【0006】
これらは、通常の車載電圧で難なく供給され得るため、ワイヤによって加熱される窓ガラスが依然として好ましいことが時々ある技術的な理由である。しかし、きわめて薄い(厚さにおいてわずか数ミクロン)ワイヤから形成される一体型加熱領域を有するそのような複合窓ガラスは、すべての顧客によって許容可能ではない。さらに、そのような窓ガラスは、相対的に作製が困難である。
【0007】
独国特許第1256812B1号明細書は、その表面に施される金属または酸化金属から構成される平面導電層によって加熱され得るガラスパネルを開示している。1963年の優先権主張を有するこの特許文献は、200Ω/単位面積のきわめて高い層抵抗を前提とする。にもかかわらず、低抵抗の2つの横方向の母線からの相対的に低い電圧を用いてこの層を均一に加熱することができるようにするためには、窓ガラスの視野全体にわたって、上記母線から延在するコームの形態にある狭い印刷低抵抗電極が提供される。これらのコームは、互いに交互の極性を有する。これらは、反対の母線から短い距離だけでそれぞれ終端する。このおかげで、コーム電極の個別の線の長手方向突出部に対して横断方向における加熱電流は、層の中で相対的に短い経路のみ移動しなければならない。
【0008】
狭い印刷加熱導体を用いるだけで加熱された窓ガラスに比べて、当該文書に記載される利点は、コーム電極の間で相対的に高い相互分離を有する均一な加熱電力である。
【0009】
しかし、ハッチ型の上記線は、このように作製される窓ガラスの透明性および全体的な視野の視覚効果を妨げる。透明な加熱層の視覚的な利点は依然として、利用されていない、そのような窓ガラスは、自動車用の後部窓として設けられているだけである。これらは、「視野A」と呼ばれる標準化された主要な視野において決して視認性を妨げてはならないため、現在、風防ガラスとして用いるためには許容されていない。
【0010】
加熱被覆物に関する別の問題は、堆積される透明なパネルの全体面の上に均一に施され得るのではなく、「通信窓」と呼ばれる1つまたは複数の遮断物が中に設けられなければならないことが時々あり、加熱電流の流れを妨害し、場合によっては、それらの縁に沿って「ホットスポット」(局所的な過熱)を形成するという事実のために生じ得る。そのような通信窓は、本質的に、一定のデータストリームまたは信号に対して局所的にさらに透過性がある短波または赤外放射線の場合に反射する被覆物を構成するように機能する。
【0011】
可能な限り均一に電流を積層面に注入し、より広い前面にわたって電流を分散しなければならない(バンドの形態の)少なくとも1対の電極または母線が、設けられ、そのような被覆物において加熱電流を注入して抽出する。車両の窓ガラスの場合には、その高さよりもかなり幅が広く、母線は一般に、窓ガラスの長い方の縁(取り付け位置において、上縁および下縁)に沿い、その結果、加熱電流が、窓ガラスの高さにわたる短い方の経路に沿って進むことができるようになっている。同時に、上述の通信窓は、窓ガラスの上縁に一般的に位置しており、幅の数cmにわたって上縁に延在する。
【0012】
国際公開第00/72635A1号パンフレットは、赤外光線を反射する被覆物と、被覆物の表面除去または排除によって生成される通信窓と、を備えた透明基板を開示している。
【0013】
被覆物の均一性を改変する任意の通信窓は、電流の流れを明らかに妨害する。局所的温度ピーク(「ホットスポット」)が現れ、基板および被覆物自体に対する損傷(熱応力)を結果として生じる可能性がある。これは、被覆物が広い面積にわたって欠けている場合に当てはまるだけでなく、通信窓が互いに対して取り付けられていない相対的に多数の個別のスロットによって形成される場合にも当てはまる。これらはまた、問題の表面領域において、層の抵抗を相当に増大させ、同時に、上述のホットスポットもまた生じる。
【0014】
上述の最後の文書は、広い面積の通信窓の妨害の影響を削減する手段として、通信窓の縁に、加熱被覆物の抵抗よりかなり低い単位面積当たりのオーム抵抗を有する導電バンドを設けることを提案している。このバンドは、切断部の周囲で電流を方向変換しなければならない。通信窓は、そのようなバンドによって完全に挟まれることが好ましい。バンドは、銀を含有する導電スクリーン印刷ペーストを印刷し、それを焼成することによって作製されてもよい。しかし、導電塗料を塗布することによって、または金属バンドを堆積することによって、生成されてもよい。すべての場合において、バンドと被覆物との間の導電接続は、当然のことながら、それを動作させるために必要である。
【0015】
バンドは、たとえば、黒いエナメルから構成される非導電性の不透明なマスキングストリップを重ねることによって、視野から隠されてもよい。原則として、そのようなマスキングストリップは、焼成され得る黒色の非導電材料(スクリーン印刷ペースト)から構成される。赤外放射線は、この材料によって反射されるのではなく、吸収される。
【0016】
独国特許第10333618B3号明細書は、通信窓が設けられる加熱被覆物を備えた透明な窓ガラスを開示している。加熱電流のためにこれを電気的に短絡するために、そのオーム抵抗が加熱被覆物の表面抵抗より低い材料において、共通の導体の1つに直接的に接続される被覆物が設けられる。被覆物は、母線の一部に沿ってのみ延在する。被覆物は、不透明で、好ましくは印刷可能な材料において、多数のスロットまたは他のカットアウトを有するように作製される。
【0017】
独国特許第19829151C1号明細書は、ガラスの上の導電薄膜多層系との電気接触を確立するための方法であって、高い抵抗を回避するために、積層系の誘電保護層が、母線と実際の導電層との間の接触部を超音波溶接することによって作製される方法を開示している。
【0018】
国際公開第03/024155A2号パンフレットは、この目的のために、42Vの最大使用電圧が示されるが、通信窓の縁に沿って「ホットスポット」の問題を克服しようとする加熱被覆物を備える透明な窓ガラスを開示している。一般に、複数の異なる電圧レベルが用いられ、局所的な過熱を回避するために、(たとえば、通信窓のために)より低い電圧がより短い電流経路に印加される。通信窓と反対に位置する母線との間に特殊な母線を配置することによって、通信窓領域は、特に加熱表面において覆われていない。
【0019】
車両の風防ガラスの加熱被覆物を再分割することを意図した多数の実施例はまた、独国特許第3644297A1号明細書からも知られている。その文書によれば、再分割は、層のない平面部分および/または機械的に作製される切欠きまたはレーザビームによって作製されてもよい。再分割は、被覆物表面内の電流の流れを適切に調整し偏向するために用いられ、問題の表面において電流密度を可能な限り均一に確保しなければならない。
【0020】
国際公開第2004/032569A2号パンフレットは、被覆物に組み込まれる分離線を設けることによって表面において加熱パワーの均一性も達成することを目的とする加熱被覆物を備えた透明なパネルの別の構成を開示している。
【0021】
独国特許第2936398A1号明細書は、加熱被覆物を備えた透明なガラスパネルの上で母線と被覆物との間の移行部において電流スパイクを防止することを意図した手段に関連する。主な目的は、母線に関して、より高い抵抗率を有する材料または形状あるいは中間の抵抗からなる材料または形状を用いて、母線被覆物と母線との間で抵抗における莫大な差を低減することである。この文書において、被覆物用に単位面積当たり1から10オームの表面抵抗が示されている。その中に記載されている複数の解決策から選ばれた別の解決策において、反対の母線に対して曲げられる各母線の縁は、波形形状である。ここでは、目的は、加熱被覆物に対して同調される鋭い点の形成を回避することである。この手法の目的は、母線と被覆物との間の移行部の線を著しく長くし、したがって、この移行部における電流密度を削減することである。しかし、すべてのこれらの手段は、相対的に低い電圧を有する加熱層を供給するのにあまり適していないように見える。
【0022】
また、太陽電池の光入射面で、格子電極またはコーム電極を設けることが知られている(たとえば、国際公開第03/075351A1号パンフレット参照)。スクリーン印刷によって作製されることが多く、太陽電池の縁に沿って配置される母線と、母線から始まる太陽電池の領域にわたって延在する複数のきわめて狭いコームの歯と、から構成される。これらの電極は、吸収体の表面の両側または全体表面を覆う前側のコーム電極と後側金属電極との間に印加される光起電電圧のための表面接続を可能にし、吸収体への光の浸透を著しく低下させることなく、これを行うことが可能である。
【0023】
独国特許第19702448A1号明細書は、2つの導電バンドまたは電極が配置され、これらは、それらを覆い、コームの歯の間の中間空間を満たすPTC被覆物を用いて、互いにコーム形態およびメッシュ状に作製されるガラス本体の上の加熱ミラーを開示している。しかし、導電トラックおよび加熱層は、反射層の後に配置され得ることから、その文書は、加熱構成を視覚的に認識不能にする問題について考慮していない。
【0024】
独国特許第19832228A1号明細書は、導電性であるがアンテナとして用いられる視覚的に透明な被覆物を備えた車両のパネルを開示している。高周波数の電磁信号は、互いに平行にかつそれらの直径に比べると大きい距離を離隔して配置され、縁からパネルの視野に延在し、行き止まりで終端する共に接続される複数の細いワイヤから構成される結合電極を用いて、純粋に静電容量的にアンテナ層によって取得される。複合ガラスの異なる平面にそれぞれあるとき、被覆物とこれらのワイヤとの間に直流電気結合はない。結合電極のワイヤは、転写膜(仏語で「film de transfert」)を用いてパネルの表面に貼付されてもよい。転写膜の動作については、独国特許第4332320C1号明細書にさらに詳細に記載される。
【0025】
既に何度も述べた母線は、被覆物の適用前または適用後に、印刷またはスクリーン印刷によって、または好ましくは錫メッキされた銅から構成される薄い金属ストリップをはんだ付けすることによって、等しく十分にパネルの上に作製されてもよい。印刷された母線と金属ストリップの母線の組み合わせもまた知られている(たとえば、独国特許第19829151C1号明細書参照)。明らかに、母線は一般的に、狭いストリップの形態で作製されるが、透明ではない。したがって、光学的理由から、問題の透明なパネルの外側縁付近に毎回配置される。一般に、不透明な縁取り被覆物(それら自体もまた、スクリーン印刷によって一般的に作製される)によって隠されてもよい。上述の通信窓もまた、透過されることになっている放射線に対して十分に透過性であるならば、これらの縁取り被覆物によって隠されてもよい。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0026】
標準的な車両窓ガラスにおいて、これらの不透明な被覆物は、周縁枠の形態で作製され、その1つの追加的な機能は、窓ガラスと車体との間の接合継手を紫外放射線から保護する機能である。これらの枠は、窓ガラスの全体の視野を包囲する。風防ガラスの場合には、(たとえば、着色、ワイヤまたは他の損傷によって)視認性に対して絶対的に妨げてはならない窓ガラスの領域の中心にある主要視野Aと、縁に近い二次的な視野Bとの間に、区別がある可能性がある。
【0027】
本発明の目的は、相対的に低い使用電圧(12V程度)で動作することができると同時に、透明性にほとんど悪影響を及ぼさず、いかなる場合も均一な熱分散を保証する透明な加熱被覆物を備えた透明な窓ガラスを作製することである。
【課題を解決するための手段】
【0028】
本発明によれば、本目的は、請求項1の特徴によって達成される。二次的な請求項の特徴は、本発明の有利な改善を示している。
【0029】
本発明による透明な窓ガラスは、窓ガラスの面積の大部分にわたって、特に主要視野(A)にわたって延在する抵抗加熱被覆物を備えており、この被覆物は、電源電圧が2つの母線の間に印加されるとき、母線の間の電流の流れが上記加熱被覆物において加熱領域を加熱するように、少なくとも2つの母線と少なくとも間接的に電気的に接続される。加熱領域は、少なくとも1つの母線と直接接触し、細い長手方向のワイヤの形態で作製される導電ストランドを含み、導電ストランドのオーム抵抗が加熱被覆物のオーム抵抗より低い少なくとも1つの半抵抗領域を含む。
【0030】
本発明によれば、半抵抗領域の少なくとも1つの導電ストランドは、上記半抵抗領域と電気接触している横断方向の導電構造を有し、したがって、直接的または間接的に、加熱被覆物と接触している。この導電構造は、電気的に接続される導電ストランドの長手方向に対して横断方向に延在する。この横断方向の導電構造は、導電ストランドが接続される母線から最も遠い導電ストランドの端部に位置決めされることが好ましい。しかし、この端部にあることが必要ではなく、この端部の前で、導電ストランドが接続される母線の方向において必要である。
【0031】
変形例において、この横断方向の導電構造はさらに、複数の導電ストランドとの電気接触状態にあることが好ましい。
【0032】
さらに、上記半抵抗領域は、複数の横断方向の導電構造を含んでもよい。
【0033】
1つまたは複数の横断方向の導電構造は、電線、特にタングステンワイヤを用いて1つまたは複数の線の形態であってもよく、および/またはバンド、特に1つまたは複数の銅バンドおよび特に1つまたは複数の錫メッキされた銅バンドの形態であってもよい。
【0034】
現在のきわめて透明性の高い積層薄膜多層加熱系は、それ自体は、非導体または導電率の低い導体のいずれかであり、たとえ厚さにおいてわずか数ナノメートルであったとしても、層の平面に対して横断方向の電流を妨げる可能性がある1つまたは複数の誘電保護層(反射防止層)によって挟まれた少なくとも1つの導電金属層を備えていることが知られている。
【0035】
これは、加熱被覆物の導電層への電流の通過を改善することができる解決策もまた、提案している。
【0036】
続いて、1つのみの導電層から常に構成されることに言及するが、いずれにしても本発明の適用分野から複数の導電部分層を備える積層多層系を排除することを意図しているわけではない。これらの部分層は一般的に金属製であり、通常、銀を主成分とする。しかし、本発明は、原則的に、透明な導電単層加熱被覆物の任意のタイプ、あるいは透明であるか、または透明にされる1つまたは複数の導電層および誘電層の積み重ねによって実現され得る。誘電層はまた、それ自体多層であってもよい。しかし、簡単にするために、ここではやはり1層限りの誘電層について言及するが、多層を排除すること意図しているわけではない。
【0037】
施されるワイヤを既に備えたパネルの上に多層加熱系を堆積することは技術的に可能であることは事実である。相対的に薄い導電層と電線との間の十分な電気接触は、十分確実に得られてもよい。しかし、この手順は、すべての場合において基板を広い面積にわたって被覆してから切削することはもはや可能ではなく、既に完成された基板の上に被覆物を堆積しなければならないため、工業的観点から正当化可能でないより多大な努力を必要とする。
【0038】
1つの実際的な解決策において、既存の積層系に施されるワイヤは、接点で上記誘電層を貫通することによって、導電層と確実に接触し、ワイヤと積層系との間に低電流の流れを保証してもよい。
【0039】
透明な窓ガラスが、複合パネルの好ましい形態に作製されるため、積層系自体は、複合パネルの中の面の上に堆積され、細いワイヤは、複合パネルの中にあり、したがって保護もされている。たとえば、それらは、複合接着膜または転写膜または接着シートに対して知られている方法で固定され、次に加熱被覆物に施される。
【0040】
接点は、加熱電流が積層加熱系にわたって最短の可能経路を進まなければならないように、すなわち、一般に、ワイヤの外端部に対して、または窓ガラスの縁に沿って延在する母線から可能な限り遠くに適用されることが好ましい。しかし、これは、母線により近い接点を設けることまたは導電層付近に複数の接点を有するワイヤを設けることもまた、排除するわけではない。
【0041】
ワイヤ形状の導電要素は、主要視野Aの境界の前で、行き止まりで終端する。それらの導電要素はまた、ループの形態に配置されてもよい。独国特許第1256812号明細書とは異なり、逆極性の相互噛合導電要素はない。中央視野の領域および加熱領域において、電流は、電圧が印加された後、共通の導体に対して本質的に垂直な方向に、または行き止まりで終端する導電ストランドの全体的な長手方向突出部に対して平行に流れる。「全体的な長手方向突出部」という用語は、ここでは、導体が、加熱領域内にあり、母線から始まり、それらの特定の形態に無関係である一般的な方向を指す。
【0042】
実際の母線と中央の主要加熱領域との間の距離の一部が、(相対的に)低い抵抗の補助導体の形態で作製されるワイヤ部分によって短絡化されるため、これらの特徴および配置により、相対的に高い抵抗を有する加熱被覆物の中の電流流路の相対的な短縮を実現することが可能となる。これはまた、母線を電気的に共に近付けるものと見なされてもよい。
【0043】
しかし、窓ガラスの実際の主要(中央)視野Aは、ここでは妨害されていない。加熱被覆物以外の導電要素または導電面によって占められる領域は、母線に沿った加熱領域の一部(縁の側部の上)のみを覆う。
【0044】
ワイヤと導電層との間に接点を形成し、したがって、電流の流れを促進するための複数のオプションが、提供される。機械的効果(研磨、振動、超音波効果)によってワイヤを誘電層の中へと貫通させることが可能である。工程に関して、これは、ワイヤの先端への機械的な圧力によって得られ、被覆物、同時に(高周波数における)振動の発動に対して接触を確立する。
【0045】
別のオプションは、接点において、導電層と接触状態にあり、誘電保護層を通過してワイヤに向ける低い電気抵抗の追加導電材料を設けることにあり、その結果、この材料は、対応するワイヤと導電層との間の導電ブリッジを形成する。このとき、ワイヤと導電層の直接的な接触は、必要ではない。
【0046】
追加導電材料は好ましくは、スクリーン印刷によって施されてもよいが、インクジェット印刷、フォトリソグラフィなどの任意の他の技術によって施されてもよく、好ましい技術は、施される材料を、視覚的な観点から可能な限り最も認識しにくくする技術である。
【0047】
積層加熱系の薄膜とは異なり、追加材料は現在、材料の高い特性によって厚膜技術を用いてのみ施され得、これらの材料適用自体を透明または完全に見えないようにする望みを幻想にしている。したがって、薄膜は可能な限り小さい膜厚または点の厚さを用いて、作製される。必要なことは、積層系の全体の表面の上に過度に盛り上がることなく、ワイヤと確実に接触させることができるようにすることだけである。
【0048】
ワイヤと導電層との間の点接触を確立するための別のオプションは、一種のサンドイッチであり、ワイヤが基膜バンドの部分と保護膜バンドの部分との間で挟まれるようにすることである。基膜バンドは、超音波溶接によって、知られている方法で導電層に接続されてもよく、保護膜バンドが次に、導電層に溶接される。
【0049】
本発明によれば、ワイヤは、簡単な位置に配置されてもよく、直線、曲線または波状の線を有するループとして配置されてもよく、本質的に知られている転写膜が、積層系にワイヤを堆積するために用いられ得る。
【0050】
本発明の1つの有利な実施形態において、個別の接点の形態だけでなく、電流分散路の形態においても追加材料の適用を設定することが賢明であることが分かる場合がある。これは、材料自体がワイヤとの実際の接点を越えて延在し、小型の母線を形成し、それを用いて電流が積層系の中に移動することができるか、または積層系から範囲の広がった前部にわたって抽出され得るという事実として解釈されるべきである。
【0051】
この変形例の別の発展形において、追加材料のブリッジはまた、互いに並んで置かれるワイヤを共に電気的に接続してもよい。そこから結果として生じ、ワイヤの厚さに比べて大きい(数ミクロン)追加材料のバンドの横断方向の範囲は、場合によっては、不透明なバンドまたは着色されたバンドによって、それらのバンドが単独で妨害されることなく十分に控えめである限り、十分に控えめに隠す可能性がある。
【0052】
これに加えて、当然のことながら、加熱ワイヤ導体の1つが、単独で所望の成功を保証するのに十分でない場合、または他の反射体または制約条件がこれを必要とする場合には、母線間の電気的距離を電気的に短縮するための他の手段と加熱ワイヤ導体を組み合わせることもまた可能である。
【0053】
したがって、ワイヤによって覆われる被覆物のバンドの形態である領域は、より高い導電率を有するように作製されてもよい。そのような局所的に増大された導電率は、たとえば、既存の系においてより厚い厚さの導電層によって、または追加の導電/金属層を局所的に追加することによって得られてもよい。しかし、これは、光の透過率のわずかな低減を伴うことを経験は示している。車両の風防ガラスの場合には、これらのバンド形状の領域は、それ自体、最大で中央視野の境界まで延在し、その中で高く必要かつ推奨される光透過率(可視光の75%)を保証するようになっている。
【0054】
また、本発明によれば、抵抗における局所的な削減のために、複合窓ガラスの接着中間層を用いることも考えられる。これを行うために、この目的のために設けられた表面領域において導電するように構成されなければならない。これは、たとえば、プラスチック膜を加熱被覆物と導電接触し、局所的に短絡する導電粒子と混合することによって実現されてもよい。これはまた、光透過率のある程度の低下に関連付けられる可能性があり、この領域において窓ガラスをさらに濃く着色するが、不透明にしないことに当てはまる。
【0055】
この手段の二次的な効果は、接触面積を著しく増大することによって、母線と加熱被覆物との間の移行部の抵抗におけるさらなる低減である。別の結果は、加熱表面にわたって加熱電流の流れを構成するために必要な電圧における削減である。
【0056】
本実施形態は、被覆物の中央領域における良好な透明度が、完全に安全な運転のために重要である風防ガラスに用いることがきわめて好ましいことに当てはまる。しかし、本発明による加熱窓ガラスはまた、自動車のほか、可動航空機および機械、さらに建物における他の場所に取り付けられてもよい。
【0057】
格子電極またはコーム電極を備えた従来の太陽電池において、電圧は、吸収層の厚さに印加されるが、本発明による適用では、電圧は、加熱被覆物の表面において電流の流れを構成する対象物によって印加される。したがって、本発明による導電要素は、窓ガラスの縁に通常配置されているような母線を共に電気的に近づけさせるが、窓ガラスの視野に実質的に悪影響を及ぼすことがないという効果を有する。
【0058】
車両において用いられる本発明による実施形態は特に、風防ガラス加熱装置に車載で一般に提供される12Vから14Vの直流電圧が直接的に供給されることを可能にし、風防ガラス加熱装置は当然のことながら、最低の可能オーム抵抗を有する加熱被覆物に面している。補助ワイヤ導体の長さは、対応する被覆物の実際の表面抵抗に応じて選択され、被覆物がより多く伝導すればするほど、補助導体は短くなるか、または狭くなってもよい。
【0059】
それにもかかわらず、この構成は、任意に設けられる通信窓を除き、被覆物を透明な窓ガラスの全体的な表面にわたって維持することを可能にし、したがって、マスキングまたは層の除去手段が不必要である。したがって、被覆物のプラスの特性、すなわち特に赤外放射線の反射(断熱)および均一な色合いが、全体的な表面にわたって維持される。
【0060】
個別の導電要素または格子要素が設けられる場合であっても、これらは、可能な限り薄く、ほとんど視覚的に認識可能でないように作製されるため、被覆物の増大した導電率を有する領域は、窓ガラスの透明度に対してきわめてわずかな影響しか及ぼさない。
【0061】
追加導電材料が、スクリーン印刷によって施される場合には、この適用は、基板(ガラスまたはプラスチックパネルまたはプラスチック膜であってもよい)の上に積層系の堆積前または堆積後に行われてもよい。この作業は、実際の母線の適用に関して1つのステップにおいて行われてもよい。いずれの場合においても、十分に確実な電気接触が、材料と導電層との間に構成される。
【0062】
ワイヤを用いて、窓ガラスの縁付近で被覆物に設けられる通信窓を短絡することも可能であり、その場合はホットスポットの出現を恐れる必要がない。そのような通信窓の横縁で、知られている問題のある領域における電流は、ワイヤによって著しく減少される。
【0063】
本発明の主題の他の特徴および利点は、車両の風防ガラスの形態における例示の実施形態の図およびそれらに関する以下の詳細な説明から明白となる。
【0064】
図面は、簡略表示で示されており、比例尺ではない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0065】
図1において、本質的に台形の(湾曲した)輪郭を有する加熱複合窓ガラス1は、その全体的な表面にわたって、知られている方法で、抵抗性および導電性の透明な加熱被覆物2を組み込んでいる。窓ガラス1の一方の半分のみがここでは示されており、その他方の半分は、同一の方法で作製されている。
【0066】
20によって示される点線は、連続的な加熱被覆物の表面の外側縁が、すべての辺において、複合窓ガラス1の外側縁に対してわずかに内側に向かって後退しているか、または縁取りストリップが、全体的な表面を覆う被覆物から取り外されることを示している。したがって実現されることは、一方では、外側に対する電気的絶縁であり、他方では、外側からの腐食に起因する損傷に対する被覆物向けの保護である。外側縁20は、窓ガラスの縁に沿って被覆物を除去することによって、被覆物が堆積される前に基板をマスキングすることによって、または被覆物を通過し、窓ガラスの外縁に沿って延在する分離線を挿入することによって、後退してもよく、このことは、絶縁および腐食に対する保護のために十分であると考えられる。
【0067】
積層系自体は、好ましくは、本質的に知られている方法で、大きな熱応力に耐えることができ、損傷を被ることなく、すなわち、その光学特性、熱反射特性および電気特性を劣化することなく、ガラスパネルを屈曲するために必要な650℃を超える温度に耐える少なくとも1つの金属層を含む積層系である。1つまたは複数の金属層(好ましくは銀を主成分とする)とは別に、積層系はまた、誘電反射防止層および任意の遮断層または保護層(これらの層も同様に誘電層である)などの他の層も含む。
【0068】
しかし、より低い温度に耐える他の導電積層系が、本発明の状況の中で用いられてもよく、特に、ガラスまたは剛性プラスチックから構成されるパネルの上に直接的にではなく、プラスチック膜(好ましくはPET膜)の上に堆積される積層系が用いられてもよい。これらの積層系のすべては好ましくは、スパッタリング(マグネトロンスパッタリング)によって堆積される。
【0069】
ここで言及した当分野の標準的な積層系の表面抵抗は、単位面積当たり2Ω(または1Ωであることもある)から5Ωである。そのような積層系を備えた車両の風防ガラスは、少なくとも75%の光透過率を全体として達成しなければならず、同時に依然として、「太陽制御機能」と呼ばれる太陽熱放射線に対する保護を提供する。
【0070】
積層薄膜多層系の組成および作製は、ここでは二次的な重要性であり、したがって、それらについてはさらに詳細に説明する必要はない。
【0071】
複合窓ガラス1の縁に沿って施されるのは、枠の形態の不透明な着色層3であり、その内側縁30は、透明な窓ガラス1の全体的な視野を画定している。上記層3は、加熱被覆物2以外の複合窓ガラスの異なる平面(複合窓ガラスの内側または外側)にあってもよい。この層は、接着層のビードのための紫外放射線に対する保護のための層として機能し、接着層のビードを用いて最終的な窓ガラスが車両本体の開口部に接合される。また、窓ガラス1の追加の電気機能のための連結要素を視野から隠してもよい。
【0072】
したがって、図1は、着色層3によって覆われる表面の領域における複合窓ガラス1の上縁に沿った第1の母線4と、下縁に沿った第2の母線5とを示している。2つの母線4および5は、加熱被覆物2に対して直接的に、知られている方法で電気的に接続される。しかし、加熱電流はまた、半抵抗領域(6、6’)を介してのみ加熱被覆物にも達する可能性があるとき、本発明の状況の中で、母線と加熱被覆物との間の直接的な電気接続を確立することは、絶対的に不可欠というわけではない。
【0073】
通信窓22の一方はまた、窓ガラスの中心において、母線4の下に示唆されており、上記通信窓はまた、着色層3によって覆われ、したがって視野から隠されている。
【0074】
多くの車両の風防ガラスは、上縁に沿って、着色されているが透明なバンド(「バンドフィルタ」)(ここには図示せず)を備え、特に太陽放射線による眩しさを防止している。さらに、そのようなバンドはまた、問題の窓ガラスの一定の構成要素または機能的構成要素(たとえば、通信窓またはその縁)を視野から隠すのにも役立つ可能性がある。バンドの幅の一部はまた、窓ガラスの上縁に沿って着色層3に置き換えられてもよく、または上記層に対する補足物として設けられてもよい。
【0075】
複合窓ガラス1は一般に、2つの剛性ガラスおよび/またはプラスチックパネルと、それらの面を介して共に接合する接着層とから構成される。母線4および5は、接着層(たとえば、ポリビニルブチラル(PVB)、エチレン/ビニルアセテート(EVA)またはポリウレタン(PU)から構成される熱可塑性接着膜)の上に堆積され、接着層が組み立てられて、剛性パネルに接合される前に、その面に固着される。
【0076】
母線4および5は、一般に接着膜に予め固着され、複合層の組立中に積層系の上に電気接触を有するように堆積される金属膜(銅、アルミニウム)の薄くて狭いストリップからなってもよい。しかし、電気接触はまた、母線4および5をハンダ付けすることによって保証されてもよい。母線と積層系との間の良好な接触は、熱および圧力の影響を受けて後のオートクレーブ工程において得られる。
【0077】
上述したように、母線4および5は、別法としてまたは相補的に、導電ペーストを印刷することによって作製されてもよく、導電ペーストは、ガラスパネルが屈曲されている間に焼成される。この解決策もまた、金属ストリップの堆積部分よりかなり複雑さが緩和されている。しかし、連続的な工業的作製において印刷される母線は、金属膜ストリップのオーム抵抗より高いオーム抵抗を有する。したがって、金属膜またはスクリーン印刷される母線のいずれを用いるかについての決定は、パネルの個別のタイプのよってのみ左右され、場合によっては加熱多層系の総抵抗にも左右される。
【0078】
加熱被覆物2に比べて、母線は常に、ごくわずかなオーム抵抗を有し、加熱作業中にそれほど加熱されない。
【0079】
複合窓ガラス1において、本質的に知られている方法において、(たとえば、窓ガラスの中心における垂直分離によって)別個に電気的に供給されてもよい2つ(またはそれ以上)の加熱領域を設けることが可能である。そのような加熱領域はまた、当然のことながら、対応する電圧源に別個の外部端子を介して接続されなければならない。この場合には、2つの加熱領域に関して共通の接地導体を用いることが可能であり、その結果、母線4または母線5のみが、2つの部分に分割されることになり、他方の母線は、連続的である。第1の変形例において、4つの外部端子が必要であり、第2の変形例では3つのみの外部端子が必要である。
【0080】
外部端子は、従来技術において種々の方式について記載されているために、ここではさらに詳細に説明しない。
【0081】
風防ガラスのAと呼ばれる視野は、着色層3の縁30によって画定される全体的な視野の中の点破線Lによって概略的に示唆されている。線Lは、窓ガラスまたは積層系における実際の縁または類似の縁ではなく、想像上の視野Aの近似位置の視覚表示を単に提供するために機能する。視野Aは、車両の任意の環境の一定の変数によって、ECE R43の付属文書において定義されている。視認性に関する任意のタイプの制限は、この視野の中では禁止されている。組み込まれる要素および類似の要素による視認性におけるわずかな制限が許容される二次的な視野Bは、視野Aの外側の周囲に延在している。
【0082】
ワイヤの形態における導電ストランド46のアレイは、上部母線4から複合窓ガラス1の全体的な視野の中の半抵抗バンドまたは領域6に延在し、着色層3によって覆われる境界領域から視野Bの内側に向かって延在する。視野Aの外部境界Lから相対的に遠い視野Bにおいて、導電ストランドは、行き止まりで終端するか、または横断方向の導電構造49において終端し、この場合もワイヤの形態である。導電ストランドは、母線4および加熱被覆物2に電気的に接続され、補助導体を表し、加熱被覆物2との比較において低い抵抗である。多数の導電ストランドはまた、通信窓22を短絡し、それによって、通信窓の他方の側にある加熱被覆物2の表面に関して母線4からであっても直接的な電気供給を保証することを可能にする。視覚的な観点から、導電ストランドは、着色層3によって一方の側で隠されている。既に示したように、ここには示されていない薄い色つきのバンド(バンドフィルタ)によって、さらなる隠し場所が得られてもよい。
【0083】
ワイヤの形態である導電ストランド56はまた、下部母線5から複合窓ガラス1の視野B内の半抵抗バンドまたは領域6’内に延在する。
【0084】
一方の側において、両方の母線4および5のそのようなストランド46、56を設けることは絶対的に不可欠ではない。ストランド46および56が、両側に設けられる場合には、その結果、反対の極性のワイヤに関して、全体的な長手方向突出部に対して横断方向の突出部に接続すること、または重ねられることが可能であるほど十分に遠くまで延在することは決してない。したがって、視野の中央部分および加熱領域(少なくとも視野A)は依然として、透明であり、影響を及ぼさない。
【0085】
半抵抗領域6および/または6’は、加熱被覆物2よりかなり大きい有効導電率を有する全体的な領域を形成する。加熱被覆物2自体およびストランド46または56の並列接続が、これらの領域において生成される。このタイプの被覆物加熱を備えた従来のパネルに関して、母線間の間隔を通じて、加熱電流が被覆物の上にのみ流れなければならないが、本発明によれば、視野Aの範囲、ストランドにおいて残っている距離を短絡し、横断方向の導電構造49のために視野Aの中で適切に分散される電流の部分的な量に応じて、この距離は、領域6および/または6’の幅を領域6および/または6’を用いた50から80%の値にまで短縮されてもよい。窓ガラスの主要視野において、電流は本質的に、母線4および5に対して垂直方向であり、ストランド46/56の長手方向の向きに対して平行に流れる。
【0086】
しかし、母線は、格子要素の間の部分において、加熱被覆物から分離され得ないため、ストランド46と56との間の領域においても、加熱被覆物の全体表面にわたって、たとえ少ないとしても電流の流れは依然として、常に残っている。しかし、この電流の流れは、ホットスポットを通信窓22の縁に形成させる原因となるはずはない。
【0087】
ストランド46および56の長さおよび互いの距離、それらの数、母線の寸法は、ここでは概略的にのみ示され得る。しかし、相対的な寸法は、認識可能である。実際の母線4および5は、幅において数ミリメートルの普通のバンドの形態で作製されるが、ストランド46および56のほか、横断方向の導電構造49は、可能な限り薄く、視覚的には控えめであるが母線の幅よりかなり長い。このタイプのワイヤは普通、タングステンから構成され、この材料は、ワイヤの厚さがきわめて薄いときであっても、きわめて高い機械的強度を依然として保持する。
【0088】
特定の複合窓ガラスにおける個別の構造は、シミュレーションによっておおよそ予め定義されてもよいが、特定の窓ガラスのサイズおよび寸法、母線の構成のタイプおよび実際の被覆物の電気特性に依然として非常に左右されることがいえる。
【0089】
また、たとえば、母線の1つのみをストランド46および横断方向の導電構造49と組み合わせることが十分である場合もある。2つの母線4および5の間の短い相対距離であっても、ワイヤ自体を短縮させることは可能である場合がある。
【0090】
個別のワイヤ間の25mmの互いの距離が、窓ガラスの1つの特定のタイプに関して、使用可能であるものとして決定されている。しかし、ワイヤの所与の抵抗に関して利用可能な表面加熱パワーレベルは、分離を変化させることによって、要件に応じて調整されてもよい。さらに、ここでは、簡略化するために直線のワイヤに関する構成のみが示されている。これは、曲線および/または波状の線、または可能であればあまり明白でないループの形態において、実際に作製することを排除しているわけではない。
【0091】
本説明は、より大きな導電率を有する加熱被覆物2の表面領域の形態で、または複合窓ガラスにおける中間層を導電性にする領域の形態において、領域6および/または6’を作製するオプションに対しても、既に上述したがここでは図示されていないものと同様の意味で、当てはまる。領域6および/または6’における表面にわたる均一な分散のために、これらの配置は、窓ガラスのわずかな着色を伴う場合であっても、個別のワイヤよりわずかに視覚的に認識しにくい可能性がある。しかし、そのような着色は、ワイヤと組み合わせて、さらに視野からワイヤを隠すのに役立つ場合すらある。
【0092】
上述の本発明の他の目的に関して、ワイヤ46または56は、良好な導電率とは別に、導電層との確実な直流電気による接触を提供しなければならない。
【0093】
図2は、別の実施形態を示しており、加熱被覆物2の視野が分割線24によって分割されている。分割線24は、基板の表面に至るまで一連の層を完全に通過してもよく、または導電層が基板に近づく範囲にある限り、貫通してもよい。分割線は、それ自体は連続である積層系を領域6および6’の間で平行な電流分岐に再分割する。そのような分割線を作製するための種々の技術があり、中でもレーザ切断は、その結果についても最も経済的であるため、現在最も実用的である。特に、レーザ切断によって作製され得る分割線は、特に狭く、裸眼では辛うじて認識可能であるに過ぎない。
【0094】
図2が、車両(左側に運転席がある車両)の運転者によって見られる視野を表すものとして捉えられる場合には、運転者は、分割線24が最も近づいて集まる表面部分を通して通常見なければならない。これらの線の目的は、被覆物2を通過する電流の流れをこの主要視野において正確に視野Aに集中させて、視認性が雪、氷または液化された水滴によって妨げられるときに最高の加熱パワーをその中に供給し、可能な限り迅速に明瞭な視界をもたらすようにすることである。
【0095】
ここで再び、分割線24の配置が、概略的にのみ示されており、結論は、一定の条件下でのみ実際の構造に関して引き出されてもよい。また、常に連続している分割線を組み込むことが常に適切とは限らず、それどころか、区分された分割線、いわゆる破線としてそれらの一部またはすべてを作製すること、またはより長い分割線の代わりに、短い個別の部分を提供して、所定の分岐の電流を偏向させることが考えられる。しかし、この解決策はまた、ここに記載される独国特許第3644297A1号明細書から本質的に知られている。
【0096】
横断方向の導電構造49を示す短い横断線が、ストランド46の自由端部で、図1と同様に、図2において見える。
【0097】
また、ストランド46が追加の導電材料を介して下に置かれる導電層に接続される、本発明による接点があってもよい。確立する接触の純粋な機能に加えて、ここで、これらの接点はまた、電流分散路の形態で作製される。この態様はまた、図4から図7によってさらに詳細に説明される。VIIによって識別される点破線の円は、図7にさらに詳細に認識され得る細部を画定している。
【0098】
分割線24を備えた積層系と示された接点との間に義務的な組み合わせはなく、正確に言えば、接点は当然のことながら分割線がない図1の場合と同様の構成に設けられてもよいことを明白に指摘すべきである。
【0099】
図3は、図1の線III−IIIに沿った窓ガラス1の縁を通る断面図を示している。2つの剛性の個別のパネル11、12(ガラスまたはプラスチックから構成される)と、光学的に明瞭かつ透明であり、通常の方法において接着接合によって共にパネルを接合する電気的絶縁接着層またはシート13が、見えていてもよい。この接着層は、破線によって水平方向に再分割され、実際には、下部パネル12の上に堆積される透明な加熱被覆物2を作製する積層系よりかなり厚いことを示している。この被覆物は、視認性のためにここでは、灰色に陰影を付けて示されている。接着シートは、厚さ約0.76mmのPVB膜によって通常の方法で形成されてもよい。
【0100】
図1および図2の言及は、維持される。その外側境界領域が分割線20によって分割される加熱被覆物2が、母線5の下のパネル12の上でかつ母線5に取り付けられるストランド56によって形成される格子要素の下に置かれることは認識され得る。ここでは、母線5は、被覆物2が堆積された後、スクリーン印刷された構造の形態で施されている。不透明な着色層3は、ここでは、複合窓ガラスの内部に位置し、垂直突出部(視野方向)において、分離線20、母線5、上記母線に直接的に接続されるストランド56の部分を覆うパネル11の該当する面の上に印刷される。しかし、このストランドは、不透明な着色層3の縁30によって示される窓ガラス1の全体の視野を越えて延在する。
【0101】
母線5は、それらの間にストランド56の端部の一方を含む2つの薄い重ねられた金属ストリップの形態でここでは示される。これは、ワイヤ(タングステンから構成される)と一般に錫メッキされた金属ストリップとの間の良好な電気接触を保証することを可能にする。さらに、加熱被覆物2に面する金属ストリップは、加熱被覆物を保護するための層に埋め込まれることを概略的に示唆している。母線と導電層との間の確実な電気接続を確立するために、適切な手段が、従来技術によってとられる。
【0102】
図1の領域6’は今度も、ここで示唆されている。ここでは、その幅が母線5の幅およびストランド56の長さから構成されることがさらに容易に確認される。
【0103】
ストランド56は、積層系の保護(誘電)層の上に本質的に載っていることは容易に認識される。したがって、接点47は、その自由端部に示唆されており、窓ガラスの視野Bに置かれ、その接点で、ストランド56が導電層に接続される。
【0104】
図4は、図3による接点47の第1の実施形態の拡大図を示している。積層系の内部構造は、上部に保護層26’および下部に保護層26を備え、それらの間に含まれる導電層27を挟んでいる。ストランド56の自由端部は、導電層27との確実な電気的接触を得るために、接点47で積層系に上部保護層26’によって十分に遠くまで押されている。
【0105】
当然のことながら、ストランド56は、作製のこの段階で上部保護層に適切に固着されなければならない。これは、たとえば、ここではストランド56の上の点破線の形態で示される、転写膜53を用いて達成されてもよい。接点が作製された後、転写膜は、除去されて接着シート13と交換されるか、または、最終的な複合体において、接着シート13と同一の熱可塑材(PVB)または接着シートに適合可能な材料から構成され、熱組立工程中に、接着シート13と共に溶融する場合には、所定の場所に残るかのいずれかである。図示とは異なり、ストランドの自由端部が、転写膜の上にわずかに突出するように設けられ、転写膜が機械的な効果を妨げないようにする。
【0106】
図5は、導電材料を追加することによって、ここで作製される接点47の別の実施形態を示している。この材料は、スクリーン印刷によって、たとえば、固着されるストランド56のワイヤの上に置かれるスクリーン印刷テンプレートを用いて、追加されてもよい。スクイージの圧力下で、相対的に顆粒の材料(高い割合の銀を有するガラスフリット)はまた、上部保護層26’および導電層27の一部(または後に、焼成作業中の拡散によって)を貫通し、その結果、すべての場合において、ストランド56のワイヤと導電層27との間に電気的ブリッジまたは接点を確立することが仮定されてもよい。ここでは、再び、覆われることになっているワイヤは、転写膜によって所定の場所に保持されてもよく、ワイヤの端部はここでは再び膜の上に突出しなければならない。
【0107】
図3に示される図示とは異なり、印刷される母線4および5が用いられる場合には、次に、まったく同じ作業中に、同一のスクリーン印刷ペーストを用いて、追加導電材料と共に作製されてもよい。ワイヤと母線との間に電気接触を確立するために、その後に他の特定の動作は、必要とされない。
【0108】
図6は、積層系が堆積される前に(好ましくは、関連する母線に関する1つの作業中に)、追加接触材料がパネル12の上に施される(たとえば、印刷される)さらに別の実施形態を示している。ストランド56のワイヤが次に、堆積され、必要に応じて、図5に類似の態様で、追加材料の小さなスポットまたはバンドで再び覆われる。
【0109】
本実施形態において、ワイヤの位置決めにおける正確さに関する過度の制約がないように、パネル12の離散した点ではなく、線の形態で追加材料を施すことが賢明である。これは、図2において既に示唆したような構成を生じ、今度は、図7を用いてさらに一層詳細に示される。
【0110】
図7は、図2の詳細(円VII)のように、ワイヤ形態で横断方向の導電構造49と組み合わせた2つのストランド46の自由端部の平面図を示しており、図5または図6の場合のような追加導電材料のまっすぐな適用によって作製されるワイヤ接点47を形成している。転写膜43の縁は、ここでは点線によって示唆され、ここでは再び、ストランド46の自由端部に対してわずかに後退している。厚さの比は、ここでは比例尺で描くことはできず、ストランド46のワイヤは、適用される追加導電材料の線より一般的に薄く、同様に細い。横断方向の導電構造49の線は、導電層に対するそのブリッジ機能とは異なり、2つのストランド46を電気的に接続するようにも延在し、同時に、ワイヤと導電層との間の電流に関して入力/出力線を広げるように機能することが、理解されるべきである。そのような配置は、常に視覚的にきわめて控えめであり、接点におけるホットスポットの形成をさらによりよく防止することを可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0111】
【図1】窓ガラスの表面に延在しているストリップ型の格子要素または導電要素と接続されるバンド形状の母線を有する加熱被覆物を備えた透明な窓ガラスの一実施形態である。
【図2】分離線によって電流分岐に分割され、電流分散路が、接点の形態で形成される加熱被覆物の別の実施形態である。
【図3】図1の線III−IIIに沿った本発明による窓ガラスの部分断面図である。
【図4】積層加熱系のワイヤと導電層との間の接触点に関する図3の詳細である。
【図5】図4による接点の別の実施形態である。
【図6】接点の第2の別の実施形態である。
【図7】図2および図6による接点の拡大図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
窓ガラスの1つの表面の大部分にわたって、特に主要視野(A)にわたって延在する抵抗加熱被覆物(2)を備え、少なくとも間接的に少なくとも2つの母線(4、5)に電気的に接続され、その結果、2つの母線の間に使用電圧を印加するときに、母線の間に電流が流れ、前記加熱被覆物(2)における加熱領域を加熱し、前記加熱領域が少なくとも1つの母線(4)と直接的に接触し、薄い長手方向のワイヤの形態で作製される導電ストランド(46)を含む少なくとも1つの半抵抗領域(6)を備え、導電ストランド(46)のオーム抵抗が、加熱被覆物(2)のオーム抵抗より低い、透明な窓ガラスであって、少なくとも1つの導電ストランド(46)が前記半抵抗領域(6)との電気接触において横断方向の導電構造(49)を含むことを特徴とする、透明な窓ガラス(1)。
【請求項2】
前記横断方向の導電構造(49)が、前記母線(4)から最も遠い導電ストランド(46)の該当する端部に位置決めされることを特徴とする、請求項1に記載の窓ガラス(1)。
【請求項3】
前記横断方向の導電構造(49)が、複数の導電ストランド(46)と電気接触状態にあることを特徴とする、請求項1または2に記載の窓ガラス(1)。
【請求項4】
前記半抵抗領域(6)が、複数の横断方向の導電構造(49)を含むことを特徴とする、請求項1、2または3に記載の窓ガラス(1)。
【請求項5】
1つまたは複数の横断方向の導電構造(49)が、この加熱被覆物の下で、加熱被覆物(2)を保持する基板の上に配置されることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の窓ガラス(1)。
【請求項6】
1つまたは複数の横断方向の導電構造(49)が、この加熱被覆物の上で、加熱被覆物(2)を保持する基板の上に配置されることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の窓ガラス(1)。
【請求項7】
1つまたは複数の横断方向の導電構造(49)が、前記窓ガラスの接着シート(13)の上に配置されることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の窓ガラス(1)。
【請求項8】
1つまたは複数の横断方向の導電構造(49)が、1つまたは複数の線および/または1つまたは複数のバンドの形態にあることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の窓ガラス(1)。
【請求項9】
1つまたは複数の線および/または1つまたは複数のバンドが、窓ガラスの表面における突出部によって見えるようになっている直線であることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の窓ガラス(1)。
【請求項10】
1つまたは複数の線および/または1つまたは複数のバンドが、窓ガラスの表面における突出部によって見えるようになっている曲線であることを特徴とする、請求項8に記載の窓ガラス(1)。
【請求項11】
1つまたは複数の横断方向の導電構造(49)が、1つまたは複数の導電ストランド(46)の全体的な長手方向突出部に対して本質的に直交方向に向けられることを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載の窓ガラス(1)。
【請求項12】
1つまたは複数の横断方向の導電構造(49)が、窓ガラス(1)の主要視野(A)の外側にのみ加熱領域内で延在することを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載の窓ガラス(1)。
【請求項13】
1つまたは複数の導電ストランド(46)および1つまたは複数の横断方向の導電構造(49)が、0.5mmより大きい厚さまたは幅を有さず、好ましくは、0.3mm以下であり、窓ガラスの表面における突出部によって測定されることを特徴とする、請求項1から12のいずれか一項に記載の窓ガラス(1)。
【請求項14】
横断方向の導電構造(49)が、それらの間に均一な間隙で配置されることを特徴とする、請求項1から13のいずれか一項に記載の窓ガラス(1)。
【請求項15】
横断方向の導電構造(49)がすべて、同一の長さで作製されることを特徴とする、請求項1から14のいずれか一項に記載の窓ガラス(1)。
【請求項16】
1つまたは複数の横断方向の導電構造が、1つまたは複数のまたはすべての母線(4、5)の長手方向突出部の一部の上にのみ配置されることを特徴とする、請求項1から15のいずれか一項に記載の窓ガラス(1)。
【請求項17】
1つまたは複数の横断方向の導電構造(49)を含む1つまたは複数の領域(6、6’)が、最大で風防ガラスの標準化された主要視野Aの境界まで延在することを特徴とする、車両風防ガラスの形態である請求項1から16のいずれか一項に記載の窓ガラス(1)。
【請求項18】
加熱被覆物(2)が、全体の視野における分割線(24)によって分割され、これらの分割線が、加熱被覆物を電流経路に分割することを特徴とする、請求項1から17のいずれか一項に記載の窓ガラス(1)。
【請求項19】
加熱被覆物(2)が、1つまたは複数の半抵抗領域(6)の少なくとも一部においてより大きな導電率を有し、この部分が、横断方向の導電構造(49)を有する1つまたは複数の導電ストランド(46)を含む部分に実質的に対応することを特徴とする、請求項1から18のいずれか一項に記載の窓ガラス(1)。
【請求項20】
前記窓ガラスが、複合窓ガラスであり、ガラスおよび/またはプラスチックから構成される2つの剛性パネル(11、12)と、主要面を介して前記パネルを接続する接着シート(13)とを備え、加熱被覆物(2)、母線(4、5)、導電ストランド(46)が含まれ、1つまたは複数の横断方向の導電構造(49)が、複合窓ガラス内にある1つまたは複数の表面の上に配置される、請求項1から19のいずれか一項に記載の窓ガラス(1)。
【請求項21】
接着シート(13)が、1つまたは複数の半抵抗領域(6)の一部に導電され、この部分が、横断方向の導電構造(49)を有する1つまたは複数の導電ストランド(46)を含む部分に実質的に対応することを特徴とする、請求項1から20のいずれか一項に記載の窓ガラス(1)。
【請求項22】
前記窓ガラスが、少なくとも2つの母線(4、5)を介して電流が供給されるときに、1つまたは複数の導電ストランド(46)と接触状態にない加熱領域の該当する部分、特に窓ガラス(1)の主要視野(A)における電流が、1つまたは複数の横断方向の導電構造(49)の存在にもかかわらず、1つまたは複数の導電ストランド(46)の全体的な長手方向突出部に対して本質的に平行に流れることを特徴とする、請求項1から21のいずれか一項に記載の窓ガラス(1)の加熱方法。
【請求項23】
加熱被覆物(2)が、全体の視野において加熱被覆物(2)を電流路に分割する分割線(24)によって分割されるときに、前記分割線(24)が主要視野Aにおいて電流を集めることを特徴とする、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
1つまたは複数の横断方向の導電構造(49)および任意に導電ストランド(46)の少なくとも一部が、加熱被覆物(2)が堆積された後に基板の上に印刷されることを特徴とする、請求項1から21のいずれか一項に記載の窓ガラス(1)を作製するための方法。
【請求項25】
1つまたは複数の横断方向の導電構造(49)および任意に導電ストランド(46)の少なくとも一部が、加熱被覆物(2)が堆積された前に基板の上に印刷されることを特徴とする、請求項1から21のいずれか一項に記載の窓ガラス(1)を作製するための方法および特に請求項24に記載の作製方法。
【請求項26】
1つまたは複数の横断方向の導電構造(49)が、スクリーン印刷またはインクジェット印刷によって作製されることを特徴とする、請求項24および25のいずれか一項に記載の窓ガラス(1)を作製するための方法。
【請求項27】
1つまたは複数の横断方向の導電構造(49)および任意に導電ストランド(46)の少なくとも一部が、前記半抵抗領域(6)に電気的に接続され、任意に少なくとも個別の接点でロウ付けによって加熱被覆物(2)に直接的に接続されることを特徴とする、請求項24から26のいずれか一項に記載の窓ガラス(1)を作製するための方法。
【請求項28】
接点(47)が、機械的作用、特に1つまたは複数の横断方向の導電構造(49)および/または導電ストランド(46)の少なくとも一部で、少なくとも1つの誘電保護層(26’)を貫通することを意図する振動によって作製されることを特徴とする、請求項1から21のいずれか一項に記載の窓ガラス(1)を作製するための方法および特に請求項24から27のいずれか一項に記載の作製方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2009−523649(P2009−523649A)
【公表日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−550806(P2008−550806)
【出願日】平成19年1月19日(2007.1.19)
【国際出願番号】PCT/FR2007/000112
【国際公開番号】WO2007/083038
【国際公開日】平成19年7月26日(2007.7.26)
【出願人】(500374146)サン−ゴバン グラス フランス (388)
【Fターム(参考)】