説明

窓システムの断熱と安全機能を具備したフレームの構造

【課題】窓システムに設置されるフレームの断熱機能と安全機能を具備しながら強度をアップさせ、窓システムの施工、機密及び水密性をもアップできるようにした、窓システムの断熱機能と安全機能を具備したフレームの構造を提供する。
【解決手段】フレーム100、本体10の先端に支え棒11を別途製作して結合させるが、支え棒11のフランジ11aの前・後端にそれぞれガイド溝11b、11b′を形成し、上記のガイド溝11b、11b′にスライディング結合できるガイド棒21a、21a′が突出して設置された断熱部材21を結合させ、フレーム100、本体10の先端にスライディング結合させてフレーム100、本体10の後端の角部分31、31′をラウンディング処理しながらその内側に補強材32、32′を形成し、上・下部には結露溝33、33′を形成させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、窓システムに設置されるフレームの断熱機能と安全機能を具備しながら強度をアップさせ、窓システムの施工、機密及び水密性をもアップできるようにした、窓システムの断熱と安全機能を具備したフレームの構造に関するものである。より詳細には、建築構造物の外部に二重窓を設置するために窓のフレームと共に施工されるフレームの先端に別途の支え棒を断熱部材によりスライディング結合させ、後端に突出する角部分をラウンディング処理しながら内部の強度を補強し、フレームの後端の上・下部に結露溝を形成させ、内部に流入する結露水を遮断することができるようにした。そして、施工された窓システムの外部で発生する冷気と熱気の室内内部への流入を遮断して断熱効果を極大化し、フレームの後端をラウンディング構造に変更して安全事故を未然に防止しながら内部の補強構造により強度をアップさせることができるようにしたものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に近来には、高層及び一般建築構造物は冷暖房エネルギーの費用を画期的に節減させるだけでなく、快適な室内環境を提供するために二重窓システムを適用して施工している現状である。
【0003】
上記の二重窓システムは、建築構造物の荷重を負担させない非耐力壁で風雨を防ぎ、騒音と外気熱(冷気、熱気)を遮断し、柱と梁が外部に露出しないようにガラス窓が設置される構造で、近来に施工される建築構造物に広く使用されているシステムである。
【0004】
しかし上記の二重窓システムに施工されるフレームの支え棒は、二重窓と窓のフレームを支える構造で施工され、その先端が外部に露出しており外部の冷気または熱気が上記の支え棒を通じてフレームに伝達され、フレームに伝達された熱が室内に流入し断熱に問題がある現状である。
【0005】
従来の窓システムは図1に図示したように、支え棒(101)が一体に形成されたフレーム(100)の支え棒(101)の下段に下部の二重窓(200)を接着及びシーリングして固定し、上記の支え棒(101)の上段に窓のフレーム(210)をシーリング及び密着させて設置し、上記の窓のフレーム(210)の一方に上部の二重窓(210′)を接着及びシーリングして設置し、他の一方にAzon(220)を充填させ施工された。
【0006】
上記の従来の窓システムでは、先端が外部に露出した窓のフレーム(210)は他の一方に設置されたAzon(220)により室内に流入される外気熱を遮断することができるが、その下段に設置されたフレーム(100)の支え棒(101)には別途の断熱構造が設置されておらず、支え棒(101)を通じてフレーム(100)に外気熱が伝達され室内の冷暖房費用が増大するだけでなく、気温差による結露水が発生し得るなどの問題があり、また室内に突出したフレーム(100)の後端が四角で形成され、特に子供がいる場合には室内生活中に身体が接触したりぶつかったりすると打撲傷や骨折などの安全事故が発生し得るなどの問題点があった。
【0007】
上記のような問題により、フレーム(100)の構造は小・中・高校のような学校建築構造物の施工書上では安全事故を未然に防ぐために法律的に四角構造のフレーム(100)は使用できないように規定しており、新築と改築及び既存の学校建築物にはフレーム(100)の構造を四角のような角張った形状ではない屈曲形状の構造を要求している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って、本発明は上記の従来の問題点を改善するための目的で創出されたもので、窓システムに施工されるフレームの構造を、フレーム本体の先端に支え棒を別途製作し二重窓のサイズと施工方法により突出する支え棒の長さを調節し互換させることができるようにし、支え棒を断熱部材にスライディング結合させてフレームの本体に結合させるようにし、結露現象の防止と断熱作用が可能なようにするだけでなく先端の強度を補強できるようにした。そして、フレームの後端に形成される角部分をラウンディング処理しながら内部に補強材を設置し、強度の補強が可能な構造に形成して安全事故を未然に防止する。また、結露水が発生したとしても結露溝により室内への流入を防ぎ、室内に突出する上記のフレームの外部に結露溝と角が形成された断熱部材カバーをスライディング結合させて断熱効果を増大させることができる構造のフレームを提供することができるようにする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、フレーム本体の先端に支え棒を別途製作して結合させるが、支え棒のフランジの前・後端にそれぞれガイド溝を形成し、上記のガイド溝にスライディング結合できるガイド棒が突出して設置された断熱部材を結合させ、フレーム本体の先端にスライディング結合させてフレーム本体の後端の角部分をラウンディング処理しながらその内側に補強材を形成し、上・下部には結露溝を形成させた構造であるということが特徴である。
【0010】
また、上記のフレーム本体の後端にスライディング結合できるように上・下部に結露溝が形成され、角部分がラウンディング処理された別途の断熱部材カバーによりスライディング結合させ仕上げることができるようにした構造を特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
従って、本発明は窓システムを施工するにおいて、二重窓と窓のフレームを支持及び結合施工させるフレームの支え棒を互換性があるように別途製作することにより、二重窓のサイズと施工方法により対応が可能なようにし、断熱部材により本体にスライディング結合させて施工性、機密性及び水密性をアップさせ、結露現象の防止及び断熱機能を極大化させてフレーム本体の後端の角部分をラウンディング処理して安全事故を未然に防止するだけでなく、結露溝を形成して結露水が発生したとしても室内に流入せずに蒸発するようにし、フレームの先端は断熱部材と連結した支え棒を結合させ、後端は補強材を形成してフレームの前・後端の強度をアップさせることができるなどの効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】従来の窓システムの施工断面構造図。
【図2】本発明の窓システムの施工断面構造図。
【図3】本発明のフレームの結合構造を図示した分離斜視図。
【図4】本発明のフレームの結合構造を図示した断面構造図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
発明の要旨を添付した図面と連係させて、その構成と作用を詳細に説明すると以下の通りである。
【0014】
図2は本発明の窓システムの施工断面構造図で、二重窓を施工するために支え棒が設置されたフレームに窓のフレームと上・下部の二重窓が設置された状態の断面を図示したもので、図3、4は本発明のフレームの結合構造を図示した分離斜視図及び断面構造図で、フレームの先端に断熱部材と結合した支え棒をスライディング結合させ、後端の角部分をラウンディング処理しながら内側に補強材が形成された構造と、その外部に断熱部材のカバーが結合される構造を説明するために図示した。
【0015】
建築構造物に施工される窓システムで、二重窓(200)(200′)と窓のフレーム(210)を支えるフレーム(100)の構造において、
フレーム(100)本体(10)の先端に支え棒(11)を別途製作して結合させるが、支え棒(11)のフランジ(11a)の前・後端にそれぞれガイド溝(11b)(11b′)を形成し、上記のガイド溝(11b)(11b′)にスライディング結合できるガイド棒(21a)(21a′)が突出して設置された断熱部材(21)を結合させ、フレーム(100)本体(10)の先端にスライディング結合させ、フレーム(100)本体(10)の後端の角部分(31)(31′)をラウンディング処理しながらその内側に補強材(32)(32′)を形成し、上・下部には結露溝(33)(33′)を形成した構造である。
【0016】
上記のフレーム(100)本体(10)の後端にスライディング結合できるよう上・下部に結露溝(43)(43′)が形成され、角部分(41)(41)がラウンディング処理された別途の断熱部材カバー(40)にスライディング結合させて仕上げることができるようにした構造である。
【0017】
また、説明のない図面中の(50)(50′)はパッキング、(51)は仕上材、(52)は接着剤である。
【0018】
このように本発明は二重窓が設置される窓システムを施工するにおいて、外部で発生する外気熱の水密性と機密性をアップさせて室内流入を完全に遮断し、結露現象の発生を防止しながら室内の冷暖房効率を高め、それぞれの部品を結合、設置及び接着させて施工する工程で窓システムの施工性をもアップさせ、室内に突出される部分の現象を変更して活動量が多い子供や小・中・高生が室内での活動中に起こり得る安全事故の発生を未然に防止しながら、フレームの強度をアップさせ建築構造物の安定性を確保することができるようにしたフレームの構造を提供するためのものである。
【0019】
図2に図示したように、二重窓(200)(200′)を設置するための窓システムは、フレーム(100)の突出した支え棒(11)の上段と一方に窓のフレーム(210)を積層しパッキング(50)(50′)で密着するように設置され、その外側と支え棒(11)の下段に二重窓(200)(200′)を接着剤(51)と仕上材(52)により設置し、上記の窓のフレーム(210)の他の側の端はAzon(220)により断熱されるよう設置する。
【0020】
上記のフレーム(100)は図3、4のように、本体(10)の先端に別途に製作される支え棒(11)を断熱部材(21)により結合するようにし、本体(10)後端の角部分(31)(31′)はラウンディング処理しながら内部に補強材(32)(32′)を形成して強度をアップさせ、上・下部に結露溝(33)(33′)を形成した。
【0021】
上記のフレーム(100)本体(10)の先端に設置される支え棒(11)は、フランジ(11a)の前・後端にそれぞれガイド溝(11b)(11b′)を形成し、上記のフランジ(11a)に形成されたガイド溝(11b)(11b′)に対応するようにガイド棒(21a)(21a′)が内側に突出するように形成された断熱部材(21)にスライディング結合させ、断熱部材(21)が結合された支え棒(11)をフレーム(100)本体(10)の先端にスライディング挿入させて結合する。
【0022】
上記の別途製作される支え棒(11)は、その長さを延長させたり縮小させて二重窓(200)(200′)のサイズと施工方法により調節し多様に適用できるようにした。
【0023】
また、支え棒(11)と断熱部材(21)を結合させる際に、それぞれ形成されたガイド溝(11b)(11b′)とガイド棒(21a)(21a′)によりスライディング結合が可能なようにして施工性をアップさせながら、支え棒(11)の先端を通じて外気の熱が伝達されたとしてもフレーム(100)本体(10)への伝達を遮断して断熱作用を遂行することができるようにした。また、フレーム(100)本体(10)の先端に充満するように結合され、フレーム(100)先端の強度をアップさせることができる効果を持つようにした。
【0024】
上記のように結合されたフレーム(100)本体(10)の後端に形成される角部分(31)(31′)は、角張った形状から脱皮してラウンディング処理し、その内側に補強材(32)(32′)を形成して本体(10)後端の強度を補強した。
【0025】
上記のフレーム(100)本体(10)の後段の上・下部には、それぞれ結露水が発生したとしても室内に流入しないように結露溝(33)(33′)を形成し、結露溝(33)(33′)で蒸発できるようにした。
【0026】
そして上・下部に結露溝(43)(43′)が形成され、角部分(41)(41′)がラウンディング処理された別途の断熱部材カバー(40)を形成してフレーム(100)本体(10)の外部を全体的に包み込みながらスライディング挿入できるよう断熱部材カバー(40)を追加的に活用し、断熱効果をアップさせることができるようにした。
【0027】
上記のように施工された窓システムは、内部に突出するフレーム(100)本体(10)の後段がラウンディング処理され、小・中・高校などの学校建築物だけでなく一般建築物にも適用でき、子供から大人に至るまで生活中に発生し得る接触や衝突の場合にも、事故の程度を弱化させることができる安全構造を提供する。
【0028】
本発明は上述した特定の望ましい実施例に限定せず、請求範囲で請求する本発明の要旨を逸脱せず当該の発明が属す技術分野で、通常の知識を持つ者であれば誰でも多様な変形を実施することが可能なことは言うまでもなく、そのような変更は請求範囲に記載された範囲内にある。
【符号の説明】
【0029】
10 :本体
11 :支え棒
11a :フランジ
11b :ガイド溝
11b′:ガイド溝
21 :断熱部材
21a :ガイド棒
21a′:ガイド棒
31 :角部分
31′ :角部分
41 :角部分
41′ :角部分
32 :補強材
32′ :補強材
33 :結露溝
33′ :結露溝
43 :結露溝
43′ :結露溝
40 :断熱部材カバー
100 :フレーム
200 :二重窓
200′:二重窓
210 :窓のフレーム







【特許請求の範囲】
【請求項1】
建築構造物に施工される窓システムの二重窓(200)(200′)と窓のフレーム(210)を支えるフレーム(100)の構造において、
フレーム(100)本体(10)の先端に支え棒(11)を別途製作して結合させるが、支え棒(11)のフランジ(11a)の前・後端にそれぞれガイド溝(11b)(11b′)を形成し、上記のガイド溝(11b)(11b′)にスライディング結合することができるガイド棒(21a)(21a′)が突出して設置された断熱部材(21)を結合させ、フレーム(100)本体(10)の先端にスライディング結合させ、フレーム(100)本体(10)の後端の角部分(31)(31′)をラウンディング処理しながらその内側に補強材(32)(32′)を形成し、上・下部には結露溝(33)(33′)を形成させることを特徴とする、窓システムの断熱と安全機能を具備したフレームの構造。
【請求項2】
第1項において、
上記のフレーム(100)本体(10)の後端にスライディング結合できるように上・下部に結露溝(43)(43′)が形成され、角部分(41)(41)がラウンディング処理された別途の断熱部材カバー(40)にスライディング結合させ仕上げることができるようにしたことを特徴とする、窓システムの断熱と安全機能を具備したフレームの構造。




【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2011−38393(P2011−38393A)
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−118662(P2010−118662)
【出願日】平成22年5月24日(2010.5.24)
【出願人】(510143619)美光窓戸株式会社 (1)
【Fターム(参考)】