説明

立体表示装置および立体表示方法

【課題】右眼用画像および左眼用画像の何れか一方の映像信号に他方の映像信号の平均輝度レベルを一致させる従来の立体表示方法では、多様なコンテンツを効率的に視認性良く表示することはできない。
【解決手段】本発明の立体表示装置は、左眼用画像または右眼用画像の平均映像信号レベルに基づいて輝度を算出し、算出した左眼用輝度か右眼用輝度のいずれか一方の輝度を示す輝度信号を出力して表示手段の輝度を制御する。これにより、左眼用画像および右眼用画像を共通の輝度で表示することができ、さらに、輝度の算出および選択において各種条件を適用することで左眼用画像および右眼用画像に対するきめ細かな輝度制御を実現し、左右の画像のバラツキの少ない視認性に優れた高品質な立体画像を表示できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、立体表示装置に表示された画像をシャッター眼鏡で視聴する立体表示に関し、特に、立体画像の視認性の改善に係わるものである。
【背景技術】
【0002】
近年、画像表示技術における一分野として、画像表示装置に交互に表示される左眼用画像および右眼用画像の表示に同期してシャッター眼鏡の左眼用シャッターおよび右眼用シャッターを開閉することで立体画像が視聴できる立体表示システムが普及しつつある。
【0003】
この立体表示システムでは、左眼用画像および右眼用画像の表示制御の良否が立体画像の表示品質、特に視認性を直接左右することになる。左眼用画像と右眼用画像とで映像信号の特性(色、明るさなど)が異なる場合、従来の立体表示装置では利用者に眼の疲労感を与えるなどの課題があった。
【0004】
これに対し、視認性を改善する従来技術として、左右の画像の平均輝度レベルに基づき画質補正を行う事例が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この事例では、左右何れか一方の映像信号に対して、他方の映像信号の平均輝度レベルとダイナミックレンジ(最大輝度と最小輝度との差)を一致させる方法が開示されている。
【0005】
また、プラズマディスプレイ(以下、「PDP」と略記する)における視認性改善の一般的な方法としては、サブフィールド数を調整する方法や放電回数を変化させて輝度制御を行う方法などが開示されている(例えば、特許文献2、3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平2−58993号公報
【特許文献2】特許第2994630号公報
【特許文献3】特開2001−125536号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、図11に示すように、立体表示に使用される右眼用画像と左眼用画像とでは視野の角度が異なるため、周辺部の画像が異なる場合や前にある物体によって隠れる領域が異なる場合が発生する。そのため、右眼用画像と左眼用画像とで明るさにも差異が発生する。
【0008】
これに対して、例えば、右眼用画像および左眼用画像の何れか一方の映像信号に他方の映像信号の平均輝度レベルを一致させる従来の方法では、多様なコンテンツを効率的に視認性良く表示することはできない。視認性に優れた高品質な立体表示を実現するためには、右眼用画像および左眼用画像の平均輝度レベルに応じたきめ細かな補正が必要である。さらに、補正による画像破綻の防止や最近の社会的要請でもある省電力にも配慮する必要がある。
【0009】
本発明は上記課題を解決するものであり、左右の画像のバラツキが少なく視認性に優れた高品質な立体表示を実現するとともに、補正による画像破綻を防止し、消費電力の低減も図れる立体表示装置および立体表示方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明の立体表示装置は、左眼用画像と右眼用画像を表示する表示手段と、左眼用画像または右眼用画像の平均映像信号レベルを算出する平均映像信号レベル算出手段と、平均映像信号レベル算出手段で算出された平均映像信号レベルに基づいて輝度を算出する輝度算出手段と、左眼用画像に対して平均映像信号レベル算出手段が算出した左眼用平均映像信号レベルに基づいて輝度算出手段が算出した左眼用輝度と左眼用画像に対応した右眼用画像に対して平均映像信号レベル算出手段が算出した右眼用平均映像信号レベルに基づいて輝度算出手段が算出した右眼用輝度のいずれか一方の輝度を示す輝度信号を出力する輝度信号出力手段と、輝度信号出力手段から出力された輝度信号に基づき表示手段の輝度を制御する輝度制御手段とを備える。このような構成により、左眼用画像および右眼用画像を共通の輝度で表示することができ、さらに、輝度の算出および選択において各種条件を適用することで左眼用画像および右眼用画像に対するきめ細かな輝度制御を実現することができる。これにより、左右の画像のバラツキの少ない視認性に優れた高品質な立体画像の表示ができる。
【0011】
また、本発明の立体表示装置は、輝度信号出力手段が、輝度算出手段で算出される輝度が平均映像信号レベルの増加につれて減少する場合には、左眼用輝度と右眼用輝度の小さい方を輝度信号として出力する。このような構成により、左右の画像のバラツキの少ない視認性に優れた高品質な立体画像を表示するとともに、高輝度の画像に対して輝度を抑制することができ、画像破綻を防止して消費電力を低減することができる。
【0012】
また、本発明の立体表示装置は、輝度信号出力手段が、輝度算出手段で算出される輝度が平均映像信号レベルの増加につれて増加する場合には、左眼用輝度と右眼用輝度の大きい方を輝度信号として出力する。このような構成により、左右の画像のバラツキの少ない視認性に優れた高品質な立体画像を表示するとともに、低輝度の画像に対して輝度を補強して画像を強調することができる。
【0013】
また、本発明の立体表示装置は、輝度信号出力手段が、輝度算出手段で算出される輝度が平均映像信号レベルの増加につれて増加する場合には、左眼用輝度と右眼用輝度の小さい方を輝度信号として出力する。このような構成により、左右の画像のバラツキの少ない視認性に優れた高品質な立体画像を表示するとともに、低輝度の画像に対しても輝度を抑制して省電力を重視した立体表示を提供することができる。
【0014】
また、本発明の立体表示装置は、左眼用画像と右眼用画像を表示する表示手段と、左眼用画像または右眼用画像の平均映像信号レベルを算出する平均映像信号レベル算出手段と、左眼用画像に対して平均映像信号レベル算出手段が算出した左眼用平均映像信号レベルと左眼用画像に対応した右眼用画像に対して平均映像信号レベル算出手段が算出した右眼用平均映像信号レベルのいずれか一方の平均映像信号レベルを示すAPL信号を出力するAPL信号出力手段と、APL信号出力手段が出力したAPL信号に基づいて輝度を算出する輝度算出手段と、輝度算出手段が算出した輝度に基づき表示手段の輝度を制御する輝度制御手段とを備える。このような構成により、左眼用画像および右眼用画像を共通の輝度で表示することができ、さらに、輝度の算出および出力するAPL信号の選択において各種条件を適用することができ、左眼用画像または右眼用画像に対するきめ細かな輝度制御を実現することができる。これにより、左右の画像のバラツキの少ない視認性に優れた高品質な立体画像を表示することができる。
【0015】
また、本発明の立体表示装置は、APL信号出力手段が、輝度算出手段で算出される輝度がAPL信号で示される平均映像信号レベルの増加につれて減少する場合には、左眼用平均映像信号レベルと右眼用平均映像信号レベルの大きい方をAPL信号として出力する。このような構成により、左右の画像のバラツキの少ない視認性に優れた高品質な立体画像を表示するとともに、高輝度の画像に対して輝度を抑制することができ、画像破綻を防止して消費電力を低減することができる。
【0016】
また、本発明の立体表示装置は、APL信号出力手段が、輝度算出手段で算出される輝度がAPL信号で示される平均映像信号レベルの増加につれて増加する場合には、左眼用平均映像信号レベルと右眼用平均映像信号レベルの大きい方をAPL信号として出力する。このような構成により、左右の画像のバラツキの少ない視認性に優れた高品質な立体画像を表示するとともに、低輝度の画像に対して輝度を補強して画像を強調することができる。
【0017】
また、APL信号出力手段が、輝度算出手段で算出される輝度がAPL信号で示される平均映像信号レベルの増加につれて増加する場合には、左眼用平均映像信号レベルと右眼用平均映像信号レベルの小さい方をAPL信号として出力する。このような構成により、左右の画像のバラツキの少ない視認性に優れた高品質な立体画像を表示するとともに、低輝度の画像に対しても輝度を抑制して省電力を重視した立体表示を提供することができる。
【0018】
また、本発明の立体表示装置は、平均映像信号レベル算出手段が、左眼用画像および右眼用画像の両端の領域を除く領域に対して平均映像信号レベルを算出する。このような構成により、左眼用画像または右眼用画像の注眼領域に基づく輝度制御が行え、より視認性の高い立体表示が可能となる。
【0019】
また、本発明の立体表示装置は、平均映像信号レベル算出手段が、時間的に引き続く複数の左眼用画像および時間的に引き続く複数の右眼用画像に対する平均映像信号レベルを算出する。このような構成により、急峻な画像変化に対しても、より視認性の高い表示が可能となる。
【0020】
また、本発明の立体表示装置は、表示手段がPDPであり、輝度制御手段が左眼用画像および右眼用画像のサブフィールドの発光を調整して表示手段の輝度を制御する。このような構成により、PDPにおいて、容易かつ効果的に輝度制御を行うことができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、左右の画像の平均映像信号レベルに基づく輝度制御を行うことで、左右の画像のバラツキの少ない視認性に優れた高品質な立体画像の表示や、高輝度による画像破綻を防止して消費電力を抑制した立体表示や、立体画像の強調した表示ができる立体表示装置および立体表示方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施の形態1における立体表示システムを構成する立体表示装置およびシャッター眼鏡の概観を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態1における立体表示システムの構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態1における立体表示装置の輝度制御部の主要な構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態1における立体表示装置の輝度制御部の詳細な構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施の形態1における輝度算出関数を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態1における輝度制御処理を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態2における立体表示装置の輝度制御部の詳細な構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の実施の形態2における輝度制御処理を示すフローチャートである。
【図9】本発明の実施の形態3における立体表示装置の輝度制御部の詳細な構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の実施の形態3における立体表示装置に表示される左眼用画像または右眼用画像を示す図である。
【図11】従来の立体表示装置に表示される左眼用画像または右眼用画像を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下に、本発明の実施の形態を図1〜図10を用いて説明する。
【0024】
なお、以下の説明では、左眼用画像の次に右眼用画像を表示して立体表示を行う場合について説明しているが、右眼用画像の次に左眼用画像を表示する場合についても同様に処理することができる。また、表示装置としてPDPを想定しているが、他の表示装置であっても同様な輝度制御を行うことができる。
【0025】
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態1における立体表示システム(以下、「本システム」と略記する)1を構成する立体表示装置(以下、「本装置」と略記する)100およびシャッター眼鏡(以下、「眼鏡」と略記する)200の概観を示す斜視図である。
【0026】
本システム1は、本装置100および眼鏡200から構成される。
【0027】
本装置100は、表示部130および赤外線発光素子151を備え、表示部130には左眼用画像(以下、「L画像」と略記する)と右眼用画像(以下、「R画像」と略記する)が交互に表示され、赤外線発光素子151からはL画像およびR画像の表示に同期して眼鏡200のシャッター切替のタイミングを示す同期信号が眼鏡200に送信される。
【0028】
眼鏡200は、左眼用シャッター(以下、「左シャッター」と略記する)210a、右眼用シャッター(以下、「右シャッター」と略記する)210bおよび赤外線受光素子221を備え、本装置100の赤外線発光素子151から赤外線として送信される同期信号を赤外線受光素子221で受信し、本装置100に表示されるL画像およびR画像と同期するように、左シャッター210aと右シャッター210bの開閉を制御する。
【0029】
これにより、眼鏡200を介して本装置100が表示する画像を立体的な画像として知覚することができる。
【0030】
次に、本装置100の主要構成について、図2を用いて説明する。
【0031】
左右両眼の視差角を伴って撮影した、または、コンピュータグラフィクス等によって生成した立体映像信号と立体映像信号の表示タイミングを示す垂直同期信号は信号処理部120に入力される。入力された立体映像信号はL画像とR画像とに分離され、L画像およびR画像はフレームメモリ(図示せず)に格納される。フレームメモリに格納されたL画像およびR画像は表示周波数(フレーム周波数)を倍速化した速さで読み出されて、交互に表示部130に表示される。
【0032】
以下に、L画像およびR画像の平均映像信号レベル(Average Picture Level:以下、「APL」と略記する)に基づく本装置100の輝度制御について、図3〜図5を用いて詳細に説明する。
【0033】
図3は、信号処理部120に備わる表示画像の輝度制御を行う輝度制御部121の主要な構成を示すブロック図である。
【0034】
図3に示すように、輝度制御部121は、逆ガンマ補正器310、1フレーム遅延器320、平均レベル算出器330、周波数算出器340、垂直同期周波数検出器350、画像特徴判定器360、映像信号−サブフィールド対応付け器370、サブフィールド単位パルス数設定器380およびサブフィールド処理器390を備えている。
【0035】
逆ガンマ補正器310は、A/D変換されたR、G、Bの映像入力信号に対して、逆ガンマ補正を行う。
【0036】
1フレーム遅延器320は、逆ガンマ補正器310が出力する映像信号から1フレーム期間だけ遅延させた映像信号を生成して出力する。
【0037】
平均レベル算出器330は、逆ガンマ補正器310が出力する映像信号に基づいてAPLを算出する。
【0038】
周波数算出器340は、逆ガンマ補正器310が出力する映像信号に基づいて映像信号の周波数(以下、「HPF(High Pass Filter)値」と略記する)を算出して出力する。
【0039】
垂直同期周波数検出器350は、垂直同期周波数を検出する。通常のテレビ信号の垂直同期周波数は60Hz(標準周波数)であるが、パソコンの映像信号の垂直同期周波数は標準周波数よりも高い周波数(例えば、72Hz)であり、パソコンの映像信号をPDPに出力するためには垂直同期周波数の調整が必要となる。このため、垂直同期周波数検出器350は、標準周波数よりも高い垂直同期周波数を検出した場合、その垂直同期周波数を示す信号を画像特徴判定器360に出力する。
【0040】
画像特徴判定器360は、平均レベル算出器330が出力するAPL、周波数算出器340が出力するHPF値、および別途入力される使用モードを示すモード選択信号に基づき、輝度制御に係わるパラメータとしての定倍係数(以下、「倍数」と略記する)およびサブフィールド(以下、「SF」と略記する)数を決定する。なお、上記使用モードとしては、消費電力を抑える省電力モード、画像を強調表示する画像強調モードが一例としてあげられる。
【0041】
画像特徴判定器360は、パラメータ番号決定部361およびパラメータ決定部362を備え、パラメータ番号決定部361は入力されたAPL、HPF値、使用モードに基づいてパラメータ番号を決定してパラメータ決定部362に出力する。パラメータ決定部362は、パラメータ番号に基づき、例えば、予めメモリ(図示せず)に記憶されたテーブルを用いてSFの数および倍数を決定し、映像信号−サブフィールド対応付け器370およびサブフィールド単位パルス数設定器380にSFの数および倍数をそれぞれ出力する。なお、SFの数および倍数は、テーブルではなく計算式から求めるようにしても良い。
【0042】
映像信号−サブフィールド対応付け器370は、画像特徴判定器360が出力するSFの数と1フレーム遅延器320が出力する映像信号からサブフィールド映像信号を生成してサブフィールド処理器390に出力する。
【0043】
サブフィールド単位パルス数設定器380は、画像特徴判定器360が出力する倍数に基づき、各サブフィールドにおいて必要な維持パルスの数を決定してサブフィールド処理器390に出力する。
【0044】
サブフィールド処理器390は、サブフィールド単位パルス数設定器380が出力する維持パルスの数に基づくセットアップ期間、書き込み期間、維持期間に必要なパルス信号と映像信号−サブフィールド対応付け器370が出力するサブフィールド映像信号からPDP駆動信号を生成し、表示部130のデータ駆動回路131および走査・維持・消去駆動回路132に対して出力する。これにより、輝度制御された立体画像が表示部130に表示される。
【0045】
次に、本装置100の輝度制御部121の詳細な構成について、図4を用いて説明する。
【0046】
輝度制御部121において、逆ガンマ補正器310にはNフレーム目のL画像、Nフレーム目のR画像、(N+1)フレーム目のL画像、(N+1)フレーム目のR画像がこの順で入力され、1フレーム遅延器421には左右画像判定信号が入力され、垂直同期周波数検出器350には入力端子VDおよび入力端子HDからそれぞれ垂直同期信号および水平同期信号が入力される。
【0047】
1フレーム遅延器420は、逆ガンマ補正器310から入力される映像信号に対して、1フレーム期間だけ遅延させた映像信号を生成する。
【0048】
平均レベル算出器330は、逆ガンマ補正器310から入力される1フレームのL画像およびR画像に対するAPLを算出する。
【0049】
画像特徴判定器360は、平均レベル算出器330で算出されるL画像およびR画像のAPLに基づいて、L画像およびR画像に対する倍数とSFの数を決定する。
【0050】
選択器430は、画像特徴判定器360から出力されるL画像およびR画像の倍数から一方の倍数を選択してサブフィールド単位パルス数設定器380に出力し、選択された倍数と対となるSFの数を選択して映像信号−サブフィールド対応付け器370に出力する。なお、選択器430は、左右画像判定信号に基づいて2フレームに1回のみ動作する。具体的には、入力映像信号がL画像から始まる場合には左右画像判定信号が1のときに動作するように設定され、R画像から始まる場合には左右画像判定信号が0のときに動作するように設定される。
【0051】
映像信号−サブフィールド対応付け器370、サブフィールド単位パルス数設定器380およびサブフィールド処理器390が、選択器430から出力されるL画像とR画像で共通となる倍数とSFの数に基づいて所定の処理を行うことでPDP駆動信号が生成され、表示部130に立体画像が表示される。
【0052】
本装置100は、上記に説明した構成により、L画像およびR画像を共通の輝度で表示することができるだけでなく、輝度の算出や選択において各種条件を適用でき、R画像およびL画像に対するきめ細かな輝度制御を実現することができる。これによって、左右の画像のバラツキの少ない視認性に優れた高品質な立体画像を表示することができる。さらに、高輝度による画像破綻を防止し、消費電力も抑制した立体表示を行うことができる。
【0053】
次に、画像特徴判定器360の輝度算出処理について、図5に示した具体的な輝度算出関数を例にとって説明する。
【0054】
図5(a)は、算出される輝度がAPLの増加につれて単調に減少する輝度算出関数(以下、「算出関数1」と略記する)を示している。画像特徴判定器360は、算出関数1で算出したL画像の輝度とR画像の輝度に対応した倍数とSFの数を選択器430に出力し、選択器430がL画像の輝度とR画像の輝度の小さい方に対応する倍数とSFの数を選択することで、左右の画像のバラツキが少ない視認性に優れた高品質な立体表示できるとともに、L画像またはR画像のうち一方の画像に対して高輝度な画像の輝度が抑制されて画像破綻の防止および消費電力の低減を図ることができる。
【0055】
図5(b)は、算出される輝度がAPLの増加につれて単調に増加する輝度算出関数(以下、「算出関数2」と略記する)を示している。画像特徴判定器360は、算出関数2で算出したL画像の輝度とR画像の輝度に対応した倍数とSFの数を選択器430に出力し、選択器430がL画像の輝度とR画像の輝度の大きい方に対応する倍数とSFの数を選択することで、左右の画像のバラツキが少ない視認性に優れた高品質な立体表示できるとともに、L画像またはR画像のうち一方の画像に対して低輝度な画像の輝度を補強し、画像を強調表示することができる。
【0056】
一方、画像特徴判定器360が、算出関数2で算出したL画像の輝度とR画像の輝度に対応した倍数とその倍数に対応したSFの数を選択器430に出力し、選択器430がL画像の輝度とR画像の輝度の小さい方に対応する倍数とその倍数に対応するSFの数を選択することで、左右の画像のバラツキが少ない視認性に優れた高品質な立体表示できるとともに、L画像またはR画像のうち一方の画像に対して高輝度な画像の輝度を抑制し、省電力を重視した立体表示装置を提供することができる。
【0057】
次に、本装置100の動作について、図6のフローチャートを用いて説明する。
【0058】
なお、以下フローチャートの説明で選択器430が出力する輝度信号とは、本実施の形態1では上記で説明した倍数のことである。
【0059】
ステップ1(S1)で、平均レベル算出器330が逆ガンマ補正器310の出力する映像信号に基づいてL画像およびR画像のAPLを算出して画像特徴判定器360に出力する。
【0060】
ステップ2(S2)で、画像特徴判定器360が平均レベル算出器330の出力するAPLに基づいてL画像の輝度およびR画像の輝度を算出する。このとき、輝度の算出には算出関数1(図5(a))か算出関数2(図5(b))のいずれかが用いられているものとする。
【0061】
ステップ3(S3)で、ステップ2(S2)で算出されたL画像の輝度およびR画像の輝度に対し、選択器430がL画像の輝度およびR画像の輝度のいずれか一方の輝度を示す輝度信号を選択して出力するために、使用する算出関数と事前に設定されている使用モードの判定を行う。なお、使用モードは、本装置100に配設された押しボタン(図示せず)などによって予め設定することができるようにしても良い。また、使用モードの初期値として省電力モードが設定されているようにしても良い。
【0062】
ステップ3a(S3a)で、算出関数1と判定された場合にはステップ4(S4)に移る。
【0063】
ステップ4(S4)で、選択器430が、L画像の輝度およびR画像の輝度のうち小さい方の輝度をL画像およびR画像に共通する輝度信号として出力する。なお、輝度信号の出力は、サブフィールド単位パルス数設定器380に対する倍数の出力として行われる。映像信号−サブフィールド対応付け器370は、選択器430が倍数に対応して出力するSFの数に基づく信号処理を行った映像信号をサブフィールド処理器390に出力する。また、サブフィールド単位パルス数設定器380は、倍数に基づく維持パルス数をサブフィールド処理器390に出力する。
【0064】
ステップ5(S5)で、サブフィールド処理器390が、映像信号−サブフィールド対応付け器370から入力される映像信号とサブフィールド単位パルス数設定器380から入力される維持パルス数からPDP駆動信号を生成して表示部130に輝度制御したL画像およびR画像を表示した後、ステップ1(S1)に戻る。
【0065】
一方、ステップ3a(S3a)で算出関数2と判定された場合には、ステップ3b(S3b)に移る。
【0066】
ステップ3b(S3b)で、画像強調モードか省電力モードかを判定し、画像強調モードと判定された場合にはステップ6(S6)に移る。
【0067】
ステップ6(S6)で、選択器430が、L画像の輝度およびR画像の輝度のうち大きい方の輝度を示す輝度信号を出力する。これに伴い、映像信号−サブフィールド対応付け器370とサブフィールド単位パルス数設定器380が、ステップ4(S4)と同様な処理を行って、ステップ5(S5)に移る。
【0068】
一方、ステップ3b(S3b)で、省電力モードと判定された場合には、ステップ7(S7)に移る。
【0069】
ステップ7(S7)で、選択器430が、L画像の輝度およびR画像の輝度のうち小さい方の輝度を示す輝度信号を出力する。これに伴い、映像信号−サブフィールド対応付け器370とサブフィールド単位パルス数設定器380が、ステップ4(S4)と同様な処理を行って、ステップ5(S5)に移る。
【0070】
(実施の形態2)
図7は、本実施の形態2における本装置100の輝度制御部122の詳細な構成を示すブロック図である。
【0071】
図7に示すように、輝度制御部122は、画像特徴判定器360の前段に平均レベル選択器530を備えることを特徴とする。
【0072】
なお、逆ガンマ補正器310、1フレーム遅延器420、1フレーム遅延器421および垂直同期周波数検出器350については、実施の形態1で説明した輝度制御部121のものと同様であるため、説明は省略する。
【0073】
輝度制御部122は、平均レベル算出器330で入力映像信号のAPLを算出し、L画像のAPLを1フレーム遅延器521で1フレーム期間だけ遅延させることで、L画像のAPLを対となるR画像のAPLと一緒に平均レベル選択器530に出力する。
【0074】
平均レベル選択器530は、平均レベル算出器330が出力するL画像およびR画像のAPLから一方のAPLを選択して画像特徴判定器360に出力する。なお、平均レベル選択器530は、別途入力される左右画像判定信号に基づいて2フレームに1回のみ動作する。入力映像信号がL画像から始まる場合は左右画像判定信号が1のときに動作するように、R画像から始まる場合は左右画像判定信号が0のときに動作するように設定されている。
【0075】
画像特徴判定器360は、平均レベル選択器530が選択したAPLに基づいてL画像とR画像に共通な倍数およびその倍数に対応したSFの数を決定する。
【0076】
映像信号−サブフィールド対応付け器370はSFの数に基づき、サブフィールド単位パルス数設定器380は共通の倍数に基づき、それぞれ所定の信号処理を行った後、サブフィールド処理器390がPDP駆動信号を生成して表示部130に出力する。
【0077】
上記で説明した構成により、L画像およびR画像のAPLを算出し、算出されたL画像およびR画像のAPLのいずれか一方のAPLを出力し、出力されたAPLに基づいて輝度を算出して輝度制御されたL画像およびR画を表示することができる。したがって、L画像およびR画像を共通の輝度で表示することができるだけでなく、輝度の算出やAPLの選択において各種条件が適用でき、R画像およびL画像に対するきめ細かな輝度の制御を実現することができる。
【0078】
次に、本装置100の輝度制御処理を図8のフローチャートを用いて説明する。
【0079】
なお、APLから輝度を算出する輝度算出関数は、実施の形態1で説明した算出関数と同じものとする。また、実施の形態1で説明した使用モードも同様に設定されているものとする。
【0080】
ステップ11(S11)で、平均レベル算出器330が、逆ガンマ補正器310の出力する映像信号に基づいてL画像およびR画像のAPLを算出し、平均レベル選択器530に出力する。
【0081】
ステップ12(S12)で、平均レベル選択器530が、平均レベル算出器330の算出したL画像およびR画像のAPLのいずれか一方を画像特徴判定器360に出力するために、使用する算出関数と事前に設定されている使用モードの判定を行う。
【0082】
ステップ12a(S12a)で、算出関数1と判定された場合には、ステップ13(S13)に移る。
【0083】
ステップ13(S13)で、平均レベル選択器530が、L画像およびR画像のAPLのうち小さい方のAPLを画像特徴判定器360に対して出力する。
【0084】
ステップ14(S14)で、画像特徴判定器360が、平均レベル選択器530が出力するAPLに基づいてL画像およびR画像に共通する輝度を算出し、輝度信号として出力する。なお、輝度信号の出力は、サブフィールド単位パルス数設定器380に対する倍数の出力として行われる。映像信号−サブフィールド対応付け器370は、画像特徴判定器360が倍数に対応して出力するSFの数に基づく信号処理を行った映像信号をサブフィールド処理器390に出力する。また、サブフィールド単位パルス数設定器380は、倍数に基づく維持パルス数をサブフィールド処理器390に出力する。
【0085】
ステップ15(S15)で、サブフィールド処理器390は、映像信号−サブフィールド対応付け器370から入力される映像信号とサブフィールド単位パルス数設定器380から入力される維持パルス数からPDP駆動信号を生成して表示部130に輝度制御したL画像およびR画像を表示した後、ステップ11(S11)に戻る。
【0086】
一方、ステップ12a(S12a)で算出関数2と判定された場合には、ステップ12b(S12b)に移る。
【0087】
ステップ12b(S12b)で、画像強調モードか省電力モードかを判定し、画像強調モードと判定された場合にはステップ16(S16)に移る。
【0088】
ステップ16(S16)で、平均レベル選択器530が、L画像およびR画像のAPLのうち大きい方のAPLを画像特徴判定器360に対して出力し、ステップ14(S14)に移る。
【0089】
一方、ステップ12b(S12b)で、省電力モードと判定された場合にはステップ17(S17)に移る。
【0090】
ステップ17(S17)で、平均レベル選択器530がL画像およびR画像のAPLのうち小さい方のAPLを画像特徴判定器360に対して出力し、ステップ14(S14)に移る。
【0091】
(実施の形態3)
図9は、本実施の形態3における本装置100の輝度制御部123の詳細な構成を示すブロック図である。
【0092】
図9に示すように、輝度制御部123は、画像特徴判定器360の前段に適応平均レベル算出器630と平均レベル選択器530を備えることを特徴とする。
【0093】
なお、逆ガンマ補正器310、1フレーム遅延器420、1フレーム遅延器421および垂直同期周波数検出器350については、実施の形態1で説明した輝度制御部121のものと同様であるため、説明は省略する。
【0094】
輝度制御部123は、適応平均レベル算出器630でL画像およびR画像の両端の領域を除く領域A(図10の太線枠内)に対してAPLを算出し、算出したL画像およびR画像のAPLをそれぞれ複数フレーム分を平均レベル選択器530に出力する。
【0095】
平均レベル選択器530は、適応平均レベル算出器630が出力する複数フレームのL画像およびR画像のAPLから共通となるAPLを選択して画像特徴判定器360に出力する。なお、平均レベル選択器530は、別途入力される左右画像判定信号に基づいて2フレームに1回のみ動作する。入力映像信号がL画像から始まる場合は左右画像判定信号が1のときに動作するように、R画像から始まる場合は左右画像判定信号が0のときに動作するように設定されている。
【0096】
画像特徴判定器360は、平均レベル選択器530が出力する共通のAPLに基づき、共通の倍数およびSFの数を決定する。
【0097】
映像信号−サブフィールド対応付け器370は画像特徴判定器360が出力するSFの数に基づき、サブフィールド単位パルス数設定器380は画像特徴判定器360が出力する倍数に基づいてそれぞれ所定の処理を行った後、サブフィールド処理器390がPDP駆動信号を生成して表示部130に出力する。
【0098】
上記で説明した構成により、L画像およびR画像の両端の領域を除く領域A(図10の太線枠内)に対するAPLを算出し、さらに、算出された複数のL画像およびR画像のAPLから共通となるAPL信号を求め、求めた共通となるAPL信号から算出される輝度でL画像およびR画像を表示することができる。したがって、時間的に引き続く複数のL画像およびR画像の注眼領域のAPLから輝度を算出することで、画像の急激な変化に対してもより視認性の高い表示を行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0099】
本発明の立体表示装置および立体表示方法は、左眼用画像および右眼用画像を交互に表示する立体表示装置と、左眼用画像および右眼用画像の表示に同期して左右のシャッターが開閉するシャッター眼鏡とによって立体画像を視聴できる立体表示システムに適用することができる。
【符号の説明】
【0100】
1 立体表示システム(本システム)
100 立体表示装置(本装置)
110 復号部
120 信号処理部
121,122,123 輝度制御部
130 表示部
131 データ駆動回路
132 走査・維持・消去駆動回路
133 プラズマディスプレイパネル
151 赤外線発光素子
160 CPU
170,240 メモリ
180,250 クロック
200 (シャッター)眼鏡
210a 左(眼用)シャッター
210b 右(眼用)シャッター
220 受信部
221 赤外線受光素子
310 逆ガンマ補正器
320,420〜425,521,621〜627 1フレーム遅延器
330 平均レベル算出器
340 周波数算出器
350 垂直同期周波数検出器
360 画像特徴判定器
361 パラメータ番号決定部
362 パラメータ決定部
370 映像信号−サブフィールド対応付け器
380 サブフィールド単位パルス数設定器
390 サブフィールド処理器
430 選択器
530 平均レベル選択器
630 適応平均レベル算出器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
左眼用画像と右眼用画像を表示する表示手段と、
前記左眼用画像または前記右眼用画像の平均映像信号レベルを算出する平均映像信号レベル算出手段と、
前記平均映像信号レベル算出手段で算出された前記平均映像信号レベルに基づいて輝度を算出する輝度算出手段と、
前記左眼用画像に対して前記平均映像信号レベル算出手段が算出した左眼用平均映像信号レベルに基づいて前記輝度算出手段が算出した左眼用輝度と前記左眼用画像に対応した前記右眼用画像に対して前記平均映像信号レベル算出手段が算出した右眼用平均映像信号レベルに基づいて前記輝度算出手段が算出した右眼用輝度のいずれか一方の輝度を示す輝度信号を出力する輝度信号出力手段と、
前記輝度信号出力手段から出力された前記輝度信号に基づき前記表示手段の輝度を制御する輝度制御手段と
を備える立体表示装置。
【請求項2】
前記輝度信号出力手段が、前記輝度算出手段で算出される輝度が平均映像信号レベルの増加につれて減少する場合には、前記左眼用輝度と前記右眼用輝度の小さい方を前記輝度信号として出力する請求項1記載の立体表示装置。
【請求項3】
前記輝度信号出力手段が、前記輝度算出手段で算出される輝度が平均映像信号レベルの増加につれて増加する場合には、前記左眼用輝度と前記右眼用輝度の大きい方を前記輝度信号として出力する請求項1記載の立体表示装置。
【請求項4】
前記輝度信号出力手段が、前記輝度算出手段で算出される輝度が平均映像信号レベルの増加につれて増加する場合には、前記左眼用輝度と前記右眼用輝度の小さい方を前記輝度信号として出力する請求項1記載の立体表示装置。
【請求項5】
左眼用画像と右眼用画像を表示する表示手段と、
前記左眼用画像または前記右眼用画像の平均映像信号レベルを算出する平均映像信号レベル算出手段と、
前記左眼用画像に対して前記平均映像信号レベル算出手段が算出した左眼用平均映像信号レベルと前記左眼用画像に対応した前記右眼用画像に対して前記平均映像信号レベル算出手段が算出した右眼用平均映像信号レベルのいずれか一方の平均映像信号レベルを示すAPL信号を出力するAPL信号出力手段と、
前記APL信号出力手段が出力した前記APL信号に基づいて輝度を算出する輝度算出手段と、
前記輝度算出手段が算出した前記輝度に基づき前記表示手段の輝度を制御する輝度制御手段と
を備える立体表示装置。
【請求項6】
前記APL信号出力手段が、前記輝度算出手段で算出される輝度が前記APL信号で示される平均映像信号レベルの増加につれて減少する場合には、前記左眼用平均映像信号レベルと前記右眼用平均映像信号レベルの大きい方を前記APL信号として出力する請求項5記載の立体表示装置。
【請求項7】
前記APL信号出力手段が、前記輝度算出手段で算出される輝度が前記APL信号で示される平均映像信号レベルの増加につれて増加する場合には、前記左眼用平均映像信号レベルと前記右眼用平均映像信号レベルの大きい方を前記APL信号として出力する請求項5記載の立体表示装置。
【請求項8】
前記APL信号出力手段が、前記輝度算出手段で算出される輝度が前記APL信号で示される平均映像信号レベルの増加につれて増加する場合には、前記左眼用平均映像信号レベルと前記右眼用平均映像信号レベルの小さい方を前記APL信号として出力する請求項5記載の立体表示装置。
【請求項9】
前記平均映像信号レベル算出手段が、前記左眼用画像および前記右眼用画像の両端の領域を除く領域に対して平均映像信号レベルを算出する請求項1〜8のいずれか1項に記載の立体表示装置。
【請求項10】
前記平均映像信号レベル算出手段が、時間的に引き続く複数の前記左眼用画像および時間的に引き続く複数の前記右眼用画像に対する平均映像信号レベルを算出する請求項1〜8のいずれか1項に記載の立体表示装置。
【請求項11】
前記表示手段がプラズマディスプレイパネルであり、前記輝度制御手段が前記左眼用画像および前記右眼用画像のサブフィールドの発光を調整して前記表示手段の輝度を制御する請求項1〜10のいずれか1項記載の立体表示装置。
【請求項12】
左眼用画像と右眼用画像を表示する表示ステップと、
前記左眼用画像または前記右眼用画像の平均映像信号レベルを算出する平均映像信号レベル算出ステップと、
前記平均映像信号レベル算出ステップで算出された前記平均映像信号レベルに基づいて輝度を算出する輝度算出ステップと、
前記左眼用画像に対して前記平均映像信号レベル算出ステップで算出した左眼用平均映像信号レベルに基づいて前記輝度算出ステップで算出した左眼用輝度と前記左眼用画像に対応した前記右眼用画像に対して前記平均映像信号レベル算出ステップで算出した右眼用平均映像信号レベルに基づいて前記輝度算出ステップで算出した右眼用輝度のいずれか一方の輝度を示す輝度信号を出力する輝度信号出力ステップと、
前記輝度信号出力ステップで出力された前記輝度信号に基づき前記表示ステップの輝度を制御する輝度制御ステップと
を備える立体表示方法。
【請求項13】
前記輝度信号出力ステップは、前記輝度算出ステップで算出される輝度が平均映像信号レベルの増加につれて減少する場合には、前記左眼用輝度と前記右眼用輝度の小さい方を前記輝度信号として出力する請求項12記載の立体表示方法。
【請求項14】
前記輝度信号出力ステップは、前記輝度算出ステップで算出される輝度が平均映像信号レベルの増加につれて増加する場合には、前記左眼用輝度と前記右眼用輝度の大きい方を前記輝度信号として出力する請求項12記載の立体表示方法。
【請求項15】
前記輝度信号出力ステップは、前記輝度算出ステップで算出される輝度が平均映像信号レベルの増加につれて増加する場合には、前記左眼用輝度と前記右眼用輝度の小さい方を前記輝度信号として出力する請求項12記載の立体表示方法。
【請求項16】
左眼用画像と右眼用画像を表示する表示ステップと、
前記左眼用画像または前記右眼用画像の平均映像信号レベルを算出する平均映像信号レベル算出ステップと、
前記左眼用画像に対して前記平均映像信号レベル算出ステップで算出した左眼用平均映像信号レベルと前記左眼用画像に対応した前記右眼用画像に対して前記平均映像信号レベル算出ステップで算出した右眼用平均映像信号レベルのいずれか一方の平均映像信号レベルを示すAPL信号を出力するAPL信号出力ステップと、
前記APL信号出力ステップで出力したAPL信号に基づいて輝度を算出する輝度算出ステップと、
前記輝度算出ステップで算出した前記輝度に基づき前記表示ステップの輝度を制御する輝度制御ステップと
を備える立体表示方法。
【請求項17】
前記APL信号出力ステップは、前記輝度算出ステップで算出される輝度が前記APL信号で示される平均映像信号レベルの増加につれて減少する場合には、前記左眼用平均映像信号レベルと前記右眼用平均映像信号レベルの大きい方を前記APL信号として出力する請求項16記載の立体表示方法。
【請求項18】
前記APL信号出力ステップは、前記輝度算出ステップで算出される輝度が前記APL信号で示される平均映像信号レベルの増加につれて増加する場合には、前記左眼用平均映像信号レベルと前記右眼用平均映像信号レベルの大きい方を前記APL信号として出力する請求項16記載の立体表示方法。
【請求項19】
前記APL信号出力ステップは、前記輝度算出ステップで算出される輝度が前記APL信号で示される平均映像信号レベルの増加につれて増加する場合には、前記左眼用平均映像信号レベルと前記右眼用平均映像信号レベルの小さい方を前記APL信号として出力する請求項16記載の立体表示方法。
【請求項20】
前記平均映像信号レベル算出ステップは、前記左眼用画像および前記右眼用画像の両端の領域を除く領域に対して平均映像信号レベルを算出する請求項16〜19のいずれか1項に記載の立体表示方法。
【請求項21】
前記平均映像信号レベル算出ステップは、時間的に引き続く複数の前記左眼用画像および時間的に引き続く複数の前記右眼用画像に対する平均映像信号レベルを算出する請求項16〜19のいずれか1項に記載の立体表示方法。
【請求項22】
前記表示ステップは前記左眼用画像と前記右眼用画像をプラズマディスプレイパネルに表示し、前記輝度制御ステップは前記左眼用画像および前記右眼用画像のサブフィールドの発光を調整して前記プラズマディスプレイパネルの輝度を制御する請求項16〜21のいずれか1項記載の立体表示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−77863(P2013−77863A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−26174(P2010−26174)
【出願日】平成22年2月9日(2010.2.9)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】