説明

端子部材の接続構造、端子部材の接続方法、電子部品およびスイッチ

【課題】端子に特別な形状を造りこむことなく、信頼性の高い電気的接続が可能な端子部材の接続構造を提供する。
【解決手段】固定端子(6),7の平板部と、導線装着部13を備えた接続端子11の平板部とを重ね合わせ、この重ね合わせ部位への剪断パンチの打込みによって剪断および塑性変形を与えて、接続端子11の剪断によって生じる新しい外側端面11aと、固定端子(6),7の剪断によって生じる新しい内側端面(6a),7aとが、外気に接触しないように密着されて接合されている。また、重ね合わせ部位への剪断パンチの打込みによって剪断することなく、塑性変形のみを与えて、接続端子の塑性変形によって生じる新しい外側端面と、固定端子の塑性変形によって生じる新しい内側端面とを、外気に接触しないように接合してもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、平板部を有する端子部材、例えば、内蔵スイッチの端子と導線接続用の接続端子とを接続するのに好適な接続構造、接続方法、これらを用いた電子部品およびスイッチに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、リミットスイッチでは、内蔵スイッチを備え、該内蔵スイッチの内部端子を、端子ネジを有する端子金具を介して外部に引き出すようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
内蔵スイッチの内部端子と、外部に引き出すための端子とを電気的に接続する方法としては、抵抗溶接、スポット溶接、レーザ溶接、超音波溶接などの溶接結合を利用した接続構造、あるいは、端子同士をハンダ付け結合する接続構造、一方の端子に打ち出し形成したボスを相手端子の連結孔に挿通してかしめ変形させるボスかしめ結合、あるいは、両端子の重合部位に亘ってリベットを挿通してかしめ変形させるリベットかしめ連結などの機械的結合を利用した接続構造が考えられる。
【特許文献1】特開2005−79041号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記溶接結合を利用した接続構造では、端子同士を内部的に溶接結合するので、外部から結合具合を確認することができず、非破壊検査ができないために、品質の信頼性を確保するのが困難となる。
【0005】
これに対して、ハンダ付け結合やかしめ結合などの機械的結合を利用した接続構造では、外部から結合具合を形状変化として確認することができるので、非破壊検査が可能であって、品質の信頼性を確保することはできるが、ハンダ付けしやすい形状、あるいは、かしめ結合するのに適した形状に端子の形状を造りこむ必要があり、機種展開する際の自由度が低下するとともに、端子加工のコストアップを招くことになる。
【0006】
特に、一方の端子にかしめ用のボスを打ち出すボスかしめ結合においては、端子をケースに圧入する際の障害となり、端子組み付け形態に制約が加えられる。また、端子の母材厚さによって、打ち出すボスの高さが制限されるために、結合する相手端子の厚さが限られてしまう。
【0007】
また、リベットかしめ結合においては、リベットが別途必要となるのみならず、結合工程においてリベット供給設備が必要となり、コストアップを招きやすい。
【0008】
本発明は、このような実情に着目してなされたものであって、端子に特別な形状を造りこむことなく、安定した品質での信頼性の高い電気的接続を行うことができる端子部材の接続構造、端子部材の接続方法、これらを利用した電子部品およびスイッチを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1)本発明の端子部材の接続構造は、二つの端子部材を電気的に接続する端子部材の接続構造であって、前記両端子部材の平板部同士が重ね合わされて打ち抜き方向への剪断荷重によって塑性変形されて、一方の端子部材の前記塑性変形によって生じる新しい外側端面と、他方の端子部材の前記塑性変形によって生じる新しい内側端面とが、密着されて接合されている。
【0010】
端子部材は、端子そのものであってもよいし、端子を構成する接触片などの部材、カットクランプなどの端子部品、接続に用いる部材などであってもよい。
【0011】
両端子部材は、同じ金属材料で構成されてもよいし、異なる金属材料で構成されてもよい。
【0012】
重ね合わされた平板部は、例えば、矩形の領域について、その長手方向およびその幅方向(長手方向に直交する方向)を、打ち抜き方向の剪断荷重によって塑性変形させるのが好ましい。
【0013】
塑性変形は、剪断パンチとダイとを備える剪断工具を用いて行うのが好ましい。
【0014】
塑性変形によって生じる新しい外側端面あるいは内側端面とは、塑性変形によって引き伸ばされて新しく生じた外側端面あるいは内側端面をいう。
【0015】
一方の端子部材の前記塑性変形によって生じる新しい外側端面と、他方の端子部材の前記塑性変形によって生じる新しい内側端面とは、空隙のない状態に密着されるのが好ましく、密着される面積は、広い方が好ましい。
【0016】
本発明によると、平板部の重ね合わされた部分が、塑性変形されて、一方の端子部材の前記塑性変形によって生じる新しい外側端面と、他方の端子部材の前記塑性変形によって生じる新しい内側端面とが、密着されて接合されるので、塑性変形によって引き伸ばされて新しく生じた酸化被膜や不純物等の付着のない清浄な端面同士が、密着されて接合されるので、信頼性の高い電気的な接続が得られるとともに、機械的に接続される。
【0017】
これによって、端子部材を、半田付けやボスかしめなどに適した特別な形状に造りこむ必要がなく、平板状にした状態で、安定した品質で接続を行うことができる。
【0018】
(2)本発明の端子部材の接続構造は、二つの端子部材を電気的に接続する端子部材の接続構造であって、前記両端子部材の平板部同士が重ね合わされて剪断および塑性変形されて、一方の端子部材の前記剪断によって生じる新しい外側端面と、他方の端子部材の前記剪断によって生じる新しい内側端面とが、密着されて接合されている。
【0019】
重ね合わされた平板部は、例えば、矩形の領域について、剪断および塑性変形させるのが好ましく、前記矩形領域の長手方向は切断し、幅方向(長手方向に直交する方向)は、切断することなく、塑性変形させるのが好ましい。
【0020】
剪断および塑性変形は、剪断パンチとダイとを備える剪断工具を用いて行うのが好ましい。
【0021】
一方の端子部材の前記剪断によって生じる新しい外側端面と、他方の端子部材の前記剪断によって生じる新しい内側端面とは、空隙のない状態に密着されるのが好ましく、密着される面積は、広い方が好ましい。
【0022】
本発明によると、平板部の重ね合わされた部分が、剪断および塑性変形されて、一方の端子部材の前記剪断によって生じる新しい外側端面と、他方の端子部材の前記剪断によって生じる新しい内側端面とが、密着されて接合されるので、剪断によって新しく生じた酸化被膜や不純物等の付着のない清浄な端面同士が、密着されて接合されるので、信頼性の高い電気的な接続が得られるとともに、機械的に接続される。
【0023】
これによって、端子部材を、半田付けやボスかしめなどに適した特別な形状に造りこむ必要がなく、平板状にした状態で、安定した品質で接続をを行うことができる。
【0024】
(3)上記(1)の本発明の端子部材の接続構造の一つの実施形態では、前記平板部同士が、ダイ上で重ね合わされて、この重ね合わせ部位へのパンチの打ち込みによって塑性変形されて、前記一方の端子部材の前記外側端面が、前記他方の端子部材の前記内側端面に、外気に接触しないように密着されて接合されている。
【0025】
ダイ上では、一方の端子部材が上側、すなわち、パンチ側に配置され、他方の端子部材が下側に配置されるのが好ましい。また、一方の端子部材の外側端面を、他方の端子部材の内側端面に、強固に密着させるには、一方の端子部材を構成する金属材料に比べて、他方の端子部材を構成する金属材料が、硬い材料であるのが好ましい。
【0026】
この実施形態によると、一方の端子部材が、塑性変形されて引き伸ばされるとともに、圧縮され、その外側端面が、他方の端子部材の内側端面側へ塑性変形し、これによって、一方の端子部材の外側端面と他方の端子部材の内側端面とが、互いに食い込むように圧着され、外気に接触しないような空隙のない状態で、密着されて接合されるので、接合面が、外気によって腐食されるのを有効に防止して、電気的接続の信頼性を高めることができるとともに、接合強度が向上する。
【0027】
(4)上記(2)の本発明の端子部材の接続構造の一つの実施形態では、前記平板部同士が、ダイ上で重ね合わされて、この重ね合わせ部位へのパンチの打ち込みによって剪断されて、前記一方の端子部材の前記外側端面が、前記他方の端子部材の前記内側端面に、外気に接触しないように密着されて接合されている。
【0028】
この実施形態によると、一方の端子部材が、剪断されて圧縮され、その外側端面が、他方の端子部材の内側端面側へ塑性変形し、これによって、一方の端子部材の外側端面と他方の端子部材の内側端面とが、互いに食い込むように圧着され、外気に接触しないような空隙のない状態で、密着されて接合されるので、接合面が、外気によって腐食されるのを有効に防止して、電気的接続の信頼性を高めることができるとともに、接合強度が向上する。
【0029】
(5)上記(3)または(4)の実施形態では、前記一方の端子部材の前記外側端面と前記他方の端子部材の前記内側端面との密着状態を、前記ダイへの前記パンチの打ち込み量によって制御している。
【0030】
密着状態とは、密着の強度や密着面積などをいい、外気が侵入しないように空隙なく密着される状態が好ましい。
【0031】
この実施形態によると、ダイ上で重ね合わされた平板部へのダイの打ち込み量を制御することにより、一方の端子部材の外側端面と他方の端子部材の内側端面との密着状態を、例えば、外気に接触しないように空隙なく密着させることができるとともに、密着面積を確保することができ、これによって、電気的接続の信頼性を高めるとともに、必要な接合強度を確保できる。
【0032】
(6)上記(5)の実施形態では、前記密着状態が、前記外側端面と前記内側端面との密着面積および密着強度の少なくとも一方の状態を含むものである。
【0033】
この実施形態によると、ダイへのパンチの打ち込み量によって、前記外側端面と前記内側端面との密着面積および密着強度の少なくとも一方の状態を制御することができ、これによって、電気的接続および接合強度を制御することができる。
【0034】
(7)本発明の端子部材の接続構造の他の実施形態では、前記二つの端子部材のいずれか一方が、外部導線をスリットに挟持固定するカットクランプである。
【0035】
この実施形態によると、外部導線を脱着が容易な形態で接続することができる。
【0036】
(8)本発明の端子部材の接続構造の更に他の実施形態では、前記二つの端子部材のいずれか一方が、外部導線をネジ連結するネジ端子である。
【0037】
この実施形態によると、外部導線に張力が作用するような使用形態において有効に利用できる。
【0038】
(9)本発明の端子部材の接続方法は、二つの端子部材を電気的に接続する端子部材の接続方法であって、前記両端子部材の平板部同士を、ダイ上で重ね合わせ、この重ね合わせた部位へパンチを打ち込んで塑性変形させ、一方の端子部材の前記塑性変形によって生じる新しい外側端面と、他方の端子部材の前記塑性変形によって生じる新しい内側端面とを、密着させて接合する。
【0039】
本発明によると、平板部の重ね合わされた部分が、塑性変形されて、一方の端子部材の前記塑性変形によって生じる新しい外側端面と、他方の端子部材の前記塑性変形によって生じる新しい内側端面とが、密着されて接合されるので、塑性変形よって引き伸ばされて新しく生じた酸化被膜や不純物等の付着のない清浄な端面同士が、密着されて接合されることになり、高い信頼性で電気的に接続されるとともに、機械的に接続される。
【0040】
(10)本発明の端子部材の接続方法は、二つの端子部材を電気的に接続する端子部材の接続方法であって、前記両端子部材の平板部同士を、ダイ上で重ね合わせ、この重ね合わせた部位へパンチを打ち込んで剪断するとともに塑性変形させ、一方の端子部材の前記剪断によって生じる新しい外側端面と、他方の端子部材の前記剪断によって生じる新しい内側端面とを、密着させて接合する。
【0041】
本発明によると、平板部の重ね合わされた部分が、剪断および塑性変形されて、一方の端子部材の前記剪断によって生じる新しい外側端面と、他方の端子部材の前記剪断によって生じる新しい内側端面とが、密着されて接合されるので、剪断によって新しく生じた酸化被膜や不純物等の付着のない清浄な端面同士が、密着されて接合されることになり、高い信頼性で電気的に接続されるとともに、機械的に接続される。
【0042】
(11)本発明の端子部材の接続方法の一つの実施形態では、前記ダイへの前記パンチの打ち込み量を制御して、前記一方の端子部材の前記外側端面と前記他方の端子部材の内側端面との密着状態を制御している。
【0043】
この実施形態によると、ダイ上で重ね合わされた平板部へのダイの打ち込み量を制御することにより、一方の端子部材の外側端面と他方の端子部材の内側端面との密着状態を、例えば、外気に接触しないように空隙なく密着させることができるとともに、密着面積を確保することができ、これによって、電気的接続の信頼性を高めるとともに、必要な接合強度を確保できる。
【0044】
(12)本発明の電子部品は、本発明に係る端子部材の接続構造を備えている。
【0045】
本発明によると、両端子部材が、高い信頼性で電気的に接続されるとともに、機械的に接続された電子部品を得ることができる。
【0046】
(13)本発明のスイッチは、ケース外方に突出された端子と導線装着部を有する端子とが電気的に接続されているスイッチであって、前記両端子の平板部同士が、重ね合わされて打ち抜き方向への剪断荷重によって塑性変形され、一方の端子の前記塑性変形によって生じる新しい外側端面と、他方の端子の前記塑性変形によって生じる新しい内側端面とが、密着されて接合されている。
【0047】
本発明によると、端子の結合部位が平板状であるので、端子全体を平板状に形成してケースに圧入して貫通止着することができ、端子組み付けの自動化が容易となる。
【0048】
(14)本発明のスイッチは、ケース外方に突出された端子と導線装着部を有する端子とが電気的に接続されているスイッチであって、前記両端子の平板部同士が、重ね合わされて剪断および塑性変形され、一方の端子の前記剪断によって生じる新しい外側端面と、他方の端子の前記剪断によって生じる新しい内側端面とが、密着されて接合されている。
【0049】
本発明によると、端子の結合部位が平板状であるので、端子全体を平板状に形成してケースに圧入して貫通止着することができ、端子組み付けの自動化が容易となる。
【0050】
(15)上記(13)の本発明のスイッチの一つの実施形態では、前記一方の端子の前記塑性変形によって生じる新しい外側端面と、前記他方の端子の前記塑性変形によって生じる新しい内側端面とが、外気に接触しないように密着されて接合されている。
【0051】
この実施形態によると、一方の端子部材の外側端面が、他方の端子部材の内側端面に、外気に接触しないように空隙のない状態で密着されて接合されるので、接合面が、外気によって腐食されるのを有効に防止して、電気的接続の信頼性および接合強度を高めることができる。
【0052】
(16)上記(14)の本発明のスイッチの一つの実施形態では、前記一方の端子の前記剪断によって生じる新しい外側端面と、前記他方の端子の前記剪断によって生じる新しい内側端面とが、外気に接触しないように密着されて接合されている。
【0053】
この実施形態によると、一方の端子部材の外側端面が、他方の端子部材の内側端面に、外気に接触しないように空隙のない状態で密着されて接合されるので、接合面が、外気によって腐食されるのを有効に防止して、電気的接続の信頼性および接合強度を高めることができる。
【0054】
(17)本発明のスイッチは、スイッチング機構を内蔵するとともに一対の固定端子を突出させた複数個の接点モジュールを、ホルダに位置決めして並列支持するとともに、導線装着部を有する接続端子を、前記固定端子に対応して前記ホルダに位置決めして並列支持し、前記固定端子と前記接続端子とを電気的に接続し、接点モジュールおよび接続端子を支持したホルダをスイッチケースに組み込み、外部から操作される操作部材で各接点モジュールのプランジャを押圧操作して、複数回路の開閉を行うスイッチであって、前記固定端子と前記接続端子の平板部同士が重ね合わされて打ち抜き方向への剪断荷重によって塑性変形されて、一方の端子の前記塑性変形によって生じる新しい外側端面と、他方の端子の前記塑性変形によって生じる新しい内側端面とが、密着されて接合されている。
【0055】
接点モジュールは、スイッチング機構(接点機構)を、モジュールケースに組み付けて構成されるのが好ましい。
【0056】
本発明によると、接続端子の平板部を、剪断荷重による塑性変形を利用して、固定端子の平板部に簡単確実に接続することができるので、種々の導線接続部を備えたスイッチを構成することが可能となり、広範なニーズに対応することが容易となる。
【0057】
(18)本発明のスイッチは、スイッチング機構を内蔵するとともに一対の固定端子を突出させた複数個の接点モジュールを、ホルダに位置決めして並列支持するとともに、導線装着部を有する接続端子を、前記固定端子に対応して前記ホルダに位置決めして並列支持し、前記固定端子と前記接続端子とを電気的に接続し、接点モジュールおよび接続端子を支持したホルダをスイッチケースに組み込み、外部から操作される操作部材で各接点モジュールのプランジャを押圧操作して、複数回路の開閉を行うスイッチであって、前記固定端子と前記接続端子の平板部同士が重ね合わされて剪断および塑性変形されて、一方の端子の前記剪断によって生じる新しい外側端面と、他方の端子の前記剪断によって生じる新しい内側端面とが、密着されて接合されている。
【0058】
本発明によると、接続端子の平板部を、剪断を利用して、固定端子の平板部に簡単確実に接続することができるので、種々の導線接続部を備えたスイッチを構成することが可能となり、広範なニーズに対応することが容易となる。
【0059】
(19)上記(17)の本発明のスイッチの一つの実施形態では、前記一方の端子の前記塑性変形によって生じる新しい外側端面と、前記他方の端子の前記塑性変形によって生じる新しい内側端面とが、外気に接触しないように密着されて接合され、前記ホルダに並列支持された隣り合う前記端子間に、前記ホルダに備えられた絶縁リブが介在されている。
【0060】
この実施形態によると、両端子の接合面が、外気によって腐食されるのを有効に防止して、電気的接続の信頼性を高めることができる一方、並列支持された隣り合う端子間での絶縁性が高いものとなり、複数の回路を信頼性高く開閉する上で有効となる。
【0061】
(20)上記(18)の本発明のスイッチの一つの実施形態では、前記一方の端子の前記剪断によって生じる新しい外側端面と、前記他方の端子の前記剪断によって生じる新しい内側端面とが、外気に接触しないように密着されて接合され、前記ホルダに並列支持された隣り合う前記端子間に、前記ホルダに備えられた絶縁リブが介在されている。
【0062】
この実施形態によると、両端子の接合面が、外気によって腐食されるのを有効に防止して、電気的接続の信頼性を高めることができる一方、並列支持された隣り合う端子間での絶縁性が高いものとなり、複数の回路を信頼性高く開閉する上で有効となる。
【0063】
(21)本発明のスイッチの他の実施形態では、前記操作部材を前記ホルダに支持している。
【0064】
この実施形態によると、共通のホルダに組み付けられた接点モジュールと操作部材との相対位置が所定通り確保され、スイッチボックスへのホルダ組み付け誤差に関係なく各接点モジュールを操作部材で的確に操作することができる。
【0065】
(22)上記(21)の実施形態では、前記操作部材を接点モジュール並列方向に幅広く形成するとともに、操作部材の幅方向両端部を前記ホルダに揺動可能に支持している。
【0066】
この実施形態によると、操作部材を長いスパンで支持することで、操作部材の位置および姿勢を安定させることができる。
【発明の効果】
【0067】
本発明によると、端子の平板部の重ね合わされた部分が、少なくとも塑性変形され、新しく生じた酸化被膜や不純物等の付着のない清浄な端面同士が、密着されて接合されるので、信頼性の高い電気的な接続が得られる。また、端子を特別な形状に造りこむことなく平板状にした状態で、信頼性の高い電気的な接続が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0068】
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0069】
図1に本発明の端子部材の接続構造を適用する電子部品の一例である小型の接点モジュール1の外観斜視図が、図2にその縦断正面図が、図3にその横断平面図が、図4にその縦断側面図がそれぞれ示されている。
【0070】
この接点モジュール1は、モジュールケース2に、上下スライド可能なプランジャ3、このプランジャ3の上下移動によって接離されるスイッチング機構4、および、プランジャ3を上方にスライド付勢する復帰バネ5が組み付けられた構造となっている。
【0071】
スイッチング機構4は、適当な絶縁間隔をもってモジュールケース2の前壁に圧入止着された左右一対の固定端子6,7と、両固定端子6,7の端部に備えられた固定接点6a,7aに下方から対向する可動接点8a,8bを左右両端に備えた導電金属板製の可動片8とから構成されており、可動片8を支持したプランジャ3が復帰バネ5によって上方にスライド付勢されて、プランジャ3の上端がモジュールケース2の上面から突出されるとともに、両固定端子6,7がモジュールケース2の下面から突出されている。
【0072】
プランジャ3の左右両側には、上下に長い突条9が設けられるとともに、モジュールケース2の左右内側面には、前記突条9を上下動可能に係入する直線状の案内溝10が形成され、これら案内溝10と突条9とによってプランジャ3が上下方向に摺動自在に支持されている。
【0073】
モジュールケース2は、箱状のケース本体2aとその上端に嵌合止着される上カバー2bとで構成されており、可動片8および復帰バネ5をプランジャ3に先組みし、先組みしたプランジャ3をケース本体2aに上方から組み込んだ後、上部を屈折した平板状の固定端子6,7をケース本体2aに上方から圧入止着し、その後、上カバー2bをケース本体1aの上端に嵌合止着して接点モジュール1が完成されるようになっている。
【0074】
図1に示すように、モジュールケース2の下部から突出された、例えば、真鍮からなる固定端子6,7には、外部導線を接続するための、例えば、りん青銅からなる接続端子11が結合固定される。
【0075】
この実施形態では、固定端子6,7および接続端子11の幅は、例えば、1.8mmであり、厚みは、例えば、0.5mmである。
【0076】
この実施形態の接続端子11は、上部に形成した先広がりスリット12に外部導線を挟み込み保持するカットプランプ仕様の導線接続部13が形成されており、図5,図6に示すように、接続端子11の下部平板部分が固定端子6,7の突出した平板部分にかしめ結合部14を介して接続される。
【0077】
このかしめ結合部14は、剪断パンチとダイとを備える剪断接合工具を用いた剪断接合によって形成される。
【0078】
この実施形態では、かしめ結合部14は、図5に示すように、長方形状であり、このかしめ結合部14の長手方向の長さは、例えば、2mmであり、幅方向の長さは、例えば、0.6mmである。
【0079】
図7は、この実施形態の剪断接合の手順を示す概略断面図であり、図5の矢符A−A方向に対応する断面図である。
【0080】
先ず、図7(a)に示すように、固定端子(6),7と接続端子11との平板部同士を、ダイ30上で重ね合わせ、図7(b),(c)に示すように、ダイ30に対して、接続端子11側から剪断パンチ31を、長方形の領域に打ち込んで端子長手方向(図7の紙面に垂直方向)に長い溝状に凹入させたものである。
【0081】
かしめ結合部14の上下端部(長方形の領域の両短辺)は、図6に示すように剪断(切断)されることなく塑性変形されるとともに、かしめ結合部14の幅方向(図7の左右方向)の両端部(長方形の領域の両長辺)は、図7(d)および図8に示すように剪断される。
【0082】
剪断抜きされた接続端子11は、図7(d)に示すように、圧縮されて幅方向に拡大するように塑性変形し、図8の一部拡大図に示されるように、剪断によって生じた新しい外側端面11aが、固定端子(6),7の剪断によって生じた新しい内側端面(6a),7aに食い込むように、空隙無く密着されて強固に結合され、これによって、電気的および機械的に接続される。
【0083】
このように接続端子11の新しい外側端面11aが、固定端子(6),7の新しい内側端面(6a),7aに、空隙なく密着されるように、ダイ30に対する剪断パンチ31の打ち込み量(ストローク量)や打ち込みの際の荷重などを制御している。
【0084】
図9は、接続端子11の外側端面11aと、固定端子(6),7の内側端面(6a),7aの接合の状態を説明するための図である。
【0085】
先ず、図9(a)に示すように、接続端子11の剪断によって生じた新しい外側端面11aが、固定端子(6),7の剪断によって生じた新しい内側端面(6a),7aに対向する位置まで剪断抜きされる。
【0086】
剪断によって新しく生じた各端面11a;(6a),7aは、酸化被膜や不純物等の付着のない清浄な面であるが、剪断によって生成された剪断面あるいは破断面であるために、細かい凹凸を有し、空隙が存在する。
【0087】
剪断が進むにつれて、剪断抜きされた接続端子11が、上述の剪断パンチ31とダイ30とによって圧縮される結果、その外側端面11aが、固定端子(6),7の内側端面(6a),7側に広がるように塑性変形し、図9(b),(c)に示すように、各端面11a;(6a),7が、空隙がなくなるように互いに圧着されて強固に接合される。
【0088】
このように、剪断によって生じた清浄な各端面11a;(6a),7が、空隙がなくなって外気に接触しないように、密着されて接合されるので、接合部の腐食を防いで、電気的な接続の信頼性を向上させることができるとともに、接合強度を高めることができる。
【0089】
また、清浄な各端面11a;(6a),7を密着させると同時に、剪断加工に伴う剪断熱とプレス荷重とによって、接合界面に金属結合や相互拡散等の原子間相互作用が起こる、いわゆる、圧接による接合が想定され、より信頼性の高い電気的接続を得ることも期待できる。
【0090】
かかる電気的な接続の信頼性を評価するために、腐食ガスによる試験を行った。
【0091】
すなわち、上述の各端子11;6,7と同様のサイズの真鍮板およびりん青銅板とを、ダイ上で重ね合わせて、剪断パンチによって上述のようにして剪断して接合した。
【0092】
硫化水素(HS)と二酸化イオウ(SO)との混合ガスを用いて、JEIDA−38−1984,JEIDA−39−1984に準拠して96時間のガス試験を行った。
【0093】
接合部の抵抗値は、試験前が、1.18mΩであり、試験後が、1.66mΩであり、試験後においても、設計目標値である5mΩに対して、十分に小さな抵抗値を確保できるとともに、その変動も少ないものである。
【0094】
96時間後の接合部を、強制的に剥離し、接合面を観察した。その結果、図8に示す固定端子(6),7の上面と接続端子11の下面との上下の単なる合わせ面Sは、腐食が進み変色していたのに対して、剪断によって新たに生じた接続端子11の外側端面11aと、同じく剪断によって新たに生じた固定端子(6),7の内側端面(6a),7との密着した接合面は、変色がなく、腐食が進んでいないことが確認できた。
【0095】
図10および図11に、3個の上記接点モジュール1を利用して3回路の開閉を行うよう構成したスイッチ21の概略が示されている。
【0096】
このスイッチ21は、3個の接点モジュール1および接続端子11を支持するホルダ22、このホルダ22が連結固定される前後分割型のスイッチボックス23、および、ホルダ22の上部に連設された左右一対の支持アーム部22aに亘って横向きの支点xを中心に揺動可能に組み付けられる幅広の操作部材24、これを揺動復帰させるねじりバネ25、等で構成されており、操作部材24を外部から揺動操作して、各接点モジュール1のプランジャ3をスライド操作することで、3つの回路の開閉を同時に行うよう構成されている。
【0097】
3個の接点モジュール1はホルダ22の背面に並列されて位置決め支持されるとともに、各接続端子11は、各接点モジュール1における固定端子6,7の突出部に重合するようにホルダ22の前面にて位置決め支持される。ホルダ22の前面には、図11に示すように、多数の絶縁リブ22bが突設されており、各接続端子11は絶縁リブ22bの間に係入されて位置決めされるとともに、接続端子11同士が絶縁リブ22bで電気的に隔絶されるようになっている。そして、ホルダ22に接点モジュール1および接続端子11を位置決め支持させた後、かしめ装置に搬入して、固定端子6,7と接続端子11の重合部位にパンチ打ち込み加工を施して、上記のように固定端子6,7と接続端子11を剪断接合してかしめ接続する。
【0098】
その後、ホルダ22に操作部材24とねじりバネ25を組み付け、接点モジュール1、接続端子11、および、操作部材24を組み付けたホルダ22を分解されたスイッチボックス23の内部に組み付けてネジ固定し、最後に、分解されているスイッチボックス23を前後から接合してスイッチ21が完成する。なお、図示されていないが、スイッチボックス23の上面に、操作部材24を押圧操作するための各種仕様の操作ヘッドを装着することができるようになっている。
【0099】
(他の実施例)
本発明は、以下のような形態で実施することもできる。
【0100】
(1)上述の実施形態では、かしめ結合部14の幅方向の両端部(長方形の領域の両長辺)は、上述の図7(d)および図8に示すように完全に剪断されたけれども、本発明の他の実施形態として、図12に示すように、完全に剪断することなく、塑性変形で止めてもよい。
【0101】
この場合、打ち抜き方向の剪断荷重によって、接続端子11および固定端子(6),7は、それぞれ塑性変形し、この塑性変形によって引き伸ばされて新しい面がそれぞれ生じ、接続端子11の新しい外側端面11aと固定端子(6),7の新しい内側端面(6a),7aとが強固に接合されて、電気的および機械的に接続される。
【0102】
塑性変形によって引き伸ばされて新しく生じた各端面11a;(6a),7aは、酸化被膜や不純物等の付着のない清浄な面となり、電気的な接続の信頼性を向上させることができる。
【0103】
(2)図13に示すように、接続端子11の導線装着部13を、外部導線をネジ連結するネジ締込み孔15で構成したネジ端子に適用することもできる。
【0104】
(3)電子部品、例えば、リレーにおいて、ケース内に収納されたコイルの端子と、ケースの外部に露出される接続端子11との接続に本発明を利用することもできる。
【0105】
(4)挿入される端子を、バネ性を有する一対の端子部材(コンタクト片)で挟み込む接続端子を複数備える端子台の前記一対の端子部材の接続に適用することもできる。
【産業上の利用可能性】
【0106】
本発明は、各種の電子部品の端子の電気的接続に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0107】
【図1】接点モジュールと接続端子を示す斜視図である。
【図2】接点モジュールの縦断正面図である。
【図3】接点モジュールの縦断正面図である。
【図4】接点モジュールの縦断側面図である。
【図5】接続端子を接続した接点モジュールの斜視図である。
【図6】接続端子を接続した接点モジュールの側面図である。
【図7】剪断による接合の手順を示す図5の矢符A−A方向から見た概略断面である。
【図8】剪断による接合部分を示す断面図である。
【図9】接合面の状態の変化を説明するための断面図である。
【図10】接点モジュールを利用したスイッチの概略正面図である。
【図11】接点モジュールを利用したスイッチの概略側面図である。
【図12】他の実施形態の接合部分の断面図である。
【図13】他の実施例の接続端子を接続した接点モジュールの斜視図である。
【符号の説明】
【0108】
1 接点モジュール
2 モジュールケース
4 スイッチング機構
6 固定端子
7 固定端子
11 接続端子
12 スリット
13 導線接続部
14 かしめ結合部
15 ネジ締込み孔
22 ホルダ
22b 絶縁リブ
23 スイッチボックス
24 操作部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
二つの端子部材を電気的に接続する端子部材の接続構造であって、
前記両端子部材の平板部同士が重ね合わされて打ち抜き方向への剪断荷重によって塑性変形されて、一方の端子部材の前記塑性変形によって生じる新しい外側端面と、他方の端子部材の前記塑性変形によって生じる新しい内側端面とが、密着されて接合されていることを特徴とする端子部材の接続構造。
【請求項2】
二つの端子部材を電気的に接続する端子部材の接続構造であって、
前記両端子部材の平板部同士が重ね合わされて剪断および塑性変形されて、一方の端子部材の前記剪断によって生じる新しい外側端面と、他方の端子部材の前記剪断によって生じる新しい内側端面とが、密着されて接合されていることを特徴とする端子部材の接続構造。
【請求項3】
前記平板部同士が、ダイ上で重ね合わされて、この重ね合わせ部位へのパンチの打ち込みによって塑性変形されて、前記一方の端子部材の前記外側端面が、前記他方の端子部材の前記内側端面に、外気に接触しないように密着されて接合されている請求項1に記載の端子部材の接続構造。
【請求項4】
前記平板部同士が、ダイ上で重ね合わされて、この重ね合わせ部位へのパンチの打ち込みによって剪断されて、前記一方の端子部材の前記外側端面が、前記他方の端子部材の前記内側端面に、外気に接触しないように密着されて接合されている請求項2に記載の端子部材の接続構造。
【請求項5】
前記一方の端子部材の前記外側端面と前記他方の端子部材の前記内側端面との密着状態が、前記ダイへの前記パンチの打ち込み量によって制御される請求項3または4に記載の端子部材の接続構造。
【請求項6】
前記密着状態が、前記外側端面と前記内側端面との密着面積および密着強度の少なくとも一方の状態を含む請求項5に記載の端子部材の接続構造。
【請求項7】
前記二つの端子部材のいずれか一方が、外部導線をスリットに挟持固定するカットクランプである請求項1〜6のいずれか一項に記載の端子部材の接続構造。
【請求項8】
前記二つの端子部材のいずれか一方が、外部導線をネジ連結するネジ端子である請求項1〜6のいずれか一項に記載の端子部材の接続構造。
【請求項9】
二つの端子部材を電気的に接続する端子部材の接続方法であって、
前記両端子部材の平板部同士を、ダイ上で重ね合わせ、この重ね合わせた部位へパンチを打ち込んで塑性変形させ、一方の端子部材の前記塑性変形によって生じる新しい外側端面と、他方の端子部材の前記塑性変形によって生じる新しい内側端面とを、密着させて接合することを特徴とする端子部材の接続方法。
【請求項10】
二つの端子部材を電気的に接続する端子部材の接続方法であって、
前記両端子部材の平板部同士を、ダイ上で重ね合わせ、この重ね合わせた部位へパンチを打ち込んで剪断するとともに塑性変形させ、一方の端子部材の前記剪断によって生じる新しい外側端面と、他方の端子部材の前記剪断によって生じる新しい内側端面とを、密着させて接合することを特徴とする端子部材の接続方法。
【請求項11】
前記ダイへの前記パンチの打ち込み量を制御して、前記一方の端子部材の前記外側端面と前記他方の端子部材の内側端面との密着状態を制御する請求項9または10に記載の端子部材の接続方法。
【請求項12】
前記請求項1〜8のいずれか一項に記載の端子部材の接続構造を備えることを特徴とする電子部品。
【請求項13】
ケース外方に突出された端子と導線装着部を有する端子とが電気的に接続されているスイッチであって、
前記両端子の平板部同士が、重ね合わされて打ち抜き方向への剪断荷重によって塑性変形され、一方の端子の前記塑性変形によって生じる新しい外側端面と、他方の端子の前記塑性変形によって生じる新しい内側端面とが、密着されて接合されていることを特徴とするスイッチ。
【請求項14】
ケース外方に突出された端子と導線装着部を有する端子とが電気的に接続されているスイッチであって、
前記両端子の平板部同士が、重ね合わされて剪断および塑性変形され、一方の端子の前記剪断によって生じる新しい外側端面と、他方の端子の前記剪断によって生じる新しい内側端面とが、密着されて接合されていることを特徴とするスイッチ。
【請求項15】
前記一方の端子の前記塑性変形によって生じる新しい外側端面と、前記他方の端子の前記塑性変形によって生じる新しい内側端面とが、外気に接触しないように密着されて接合されている請求項13に記載のスイッチ。
【請求項16】
前記一方の端子の前記剪断によって生じる新しい外側端面と、前記他方の端子の前記剪断によって生じる新しい内側端面とが、外気に接触しないように密着されて接合されている請求項14に記載のスイッチ。
【請求項17】
スイッチング機構を内蔵するとともに一対の固定端子を突出させた複数個の接点モジュールを、ホルダに位置決めして並列支持するとともに、導線装着部を有する接続端子を、前記固定端子に対応して前記ホルダに位置決めして並列支持し、前記固定端子と前記接続端子とを電気的に接続し、接点モジュールおよび接続端子を支持したホルダをスイッチケースに組み込み、外部から操作される操作部材で各接点モジュールのプランジャを押圧操作して、複数回路の開閉を行うスイッチであって、
前記固定端子と前記接続端子の平板部同士が重ね合わされて打ち抜き方向への剪断荷重によって塑性変形されて、一方の端子の前記塑性変形によって生じる新しい外側端面と、他方の端子の前記塑性変形によって生じる新しい内側端面とが、密着されて接合されていることを特徴とするスイッチ。
【請求項18】
スイッチング機構を内蔵するとともに一対の固定端子を突出させた複数個の接点モジュールを、ホルダに位置決めして並列支持するとともに、導線装着部を有する接続端子を、前記固定端子に対応して前記ホルダに位置決めして並列支持し、前記固定端子と前記接続端子とを電気的に接続し、接点モジュールおよび接続端子を支持したホルダをスイッチケースに組み込み、外部から操作される操作部材で各接点モジュールのプランジャを押圧操作して、複数回路の開閉を行うスイッチであって、
前記固定端子と前記接続端子の平板部同士が重ね合わされて剪断および塑性変形されて、一方の端子の前記剪断によって生じる新しい外側端面と、他方の端子の前記剪断によって生じる新しい内側端面とが、密着されて接合されていることを特徴とするスイッチ。
【請求項19】
前記一方の端子の前記塑性変形によって生じる新しい外側端面と、前記他方の端子の前記塑性変形によって生じる新しい内側端面とが、外気に接触しないように密着されて接合され、
前記ホルダに並列支持された隣り合う前記端子間に、前記ホルダに備えられた絶縁リブが介在されている請求項17に記載のスイッチ。
【請求項20】
前記一方の端子の前記剪断によって生じる新しい外側端面と、前記他方の端子の前記剪断によって生じる新しい内側端面とが、外気に接触しないように密着されて接合され、
前記ホルダに並列支持された隣り合う前記端子間に、前記ホルダに備えられた絶縁リブが介在されている請求項18に記載のスイッチ。
【請求項21】
前記操作部材を前記ホルダに支持してある請求項17〜20のいずれか一項に記載のスイッチ。
【請求項22】
前記操作部材を接点モジュール並列方向に幅広く形成するとともに、操作部材の幅方向両端部を前記ホルダに揺動可能に支持してある請求項21に記載のスイッチ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2008−192602(P2008−192602A)
【公開日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−325660(P2007−325660)
【出願日】平成19年12月18日(2007.12.18)
【出願人】(000002945)オムロン株式会社 (3,542)
【Fターム(参考)】