説明

端指向画像処理

入力解像度値を持つ入力画像のエッジ特徴に関する情報にアクセスする。前記情報は複数の入力画像ピクセルをエッジ特徴に関連付け、エッジ特徴はプロファイル特性を持つ。情報はエッジ特徴の成分を形成する入力ピクセルについて、出力画像が、出力解像度値で入力画像に登録される。登録に基づき、エッジ特徴関連情報が出力ピクセルと関連付けられる。関連付けされた情報は少なくとも出力ピクセルの幾つかを、入力画像エッジ特徴及び対応するエッジ角度値により登録したものとして示す。エッジ角度値に基づきエッジ成分入力ピクセルが選択される。選択されたエッジ成分入力ピクセルが処理され、それにより出力画像中のエッジ特徴のプロファイル特性の劣化遅延がなされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般的にビデオ処理に関する。より具体的には本発明の実施の態様はエッジ指向画像処理に関する。
【背景技術】
【0002】
ビデオ画像は種々の画像特徴を持つことがある。例えば、ビデオ画像は一以上のエッジ特徴を持つことがある。本明細書で用いる、「エッジ」及び/又は「エッジ特徴」は少なくとも2つの別個の画像特徴の間にある、例えば、境界のような目に見える違いを特徴づける画像特徴を指すこともある。
【0003】
この項に記載のアプローチは追求可能なアプローチであるが、必ずしも以前に考察され又は追求されたアプローチではない。したがって、断らない限り、この項に記載のアプローチのいずれも、この項に含まれることのみをもって従来技術であるとしてはならない。同様に、一以上のアプローチに関して同定される事象は、断らない限りこの項に基づき任意の従来技術において認められていたものと考えてはならない。
【発明の概要】
【0004】
実施の態様のある特徴の簡単な概略
以下の段落では本発明の実施の態様のある特徴の基本的な理解のための簡単な、簡略化された概要を提供する。この概要は実施の態様の特徴の全体の概観ではないことに留意すべきである。さらに、この概要は、実施の態様の任意の特に重要な特徴、又は要素を同定するためのものとして、又は実施の態様の任意の範囲又は本発明全般を描くものであると理解すべきではないことに留意すべきである。以下の簡単な概要は、簡約化された及び簡略化された形式により実施の態様の例に関するある構想を単に提供するものであって、この簡略化された概要に続く実施の態様の例のより詳細な記載の、単なる前置きの構想として理解されるべきである。
【0005】
ある実施の態様の例ではビデオ画像を処理する。情報にアクセスし、その情報は入力ビデオ画像のエッジの特徴に関する。入力画像は入力解像度値を持つ。アクセスされた情報は入力画像の多数のピクセルを入力画像エッジ特徴に関連付ける。情報には、エッジ特徴の成分を形成する入力ピクセルについて、エッジ特徴に対応する角度値を含む。エッジ特徴は入力画像中にプロファイル特性を持つ。プロファイル特性はエッジの形状、鮮明さ、輪郭外形、精細度及び/又は他の属性を記述し又は規定しても良い。
【0006】
出力画像が、出力解像度値により入力画像にたいして登録される。この登録に基づき、アクセスされたエッジ特徴に関する情報は出力ピクセルに関連付けられる。関連付けられた情報は出力ピクセルの少なくとも幾つかを入力画像エッジ特徴及び対応するエッジ角度値に登録されたものとして指定する。エッジ成分入力ピクセルはエッジ角度値に基づき選択される。選択されたエッジ成分入力ピクセルが処理される。エッジ成分入力ピクセルを処理することにより出力画像のエッジ特徴のプロファイル特性の劣化を遅らせる。出力画像解像度は入力画像解像度に等しいか、又は異なっていても良い。
【0007】
この処理に基づいて騒音低減操作を行っても良い。騒音低減を実行する際に出力解像度及び入力解像度は同じでも良く、選択されたエッジ成分入力ピクセルの処理のステップには選択されたエッジ成分入力ピクセルをローパス フィルターでろ過することを含んでも良い。
【0008】
出力及び入力解像度が異なる場合、出力解像度は入力解像度より大きくても又は低くても良く、選択されたエッジ成分入力ピクセルの処理には補間すること、例えば、補間フィルターろ過をエッジ成分入力ピクセルに適用することを含んでも良い。出力ピクセルは、生成されたピクセルに適用される補間フィルターろ過に基づき生成しても良い。選択されたエッジ成分入力ピクセルを処理するステップは、一以上の選択されたエッジ成分入力ピクセルの群に補間フィルターろ過を実施することを含んでも良い。実施された補間フィルターろ過はエッジ角度値に適合する出力画像中の位置にピクセルを生成することもある。そして補間フィルターろ過は生成されたピクセルに適用しても良い。その後出力ピクセルは生成されたピクセルに適用される補間フィルターろ過に基づき生成しても良い。ビデオ画像の処理には、フィルターろ過処理に基づきビデオ画像上でのアップコンバージョン及び/又はダウンコンバージョンの様な拡大縮小操作を実施することを含むことがある。
【0009】
ある実施の態様においては、選択されたエッジ成分入力ピクセルの処理には、水平及び/又は垂直フィルターろ過のような拡大縮小手順を必要としない。しかしその様な拡大縮小はエッジ特徴(例えば、エッジにない又はエッジ特徴の成分を形成しないピクセル)を持たない入力ピクセルでの実施の態様で使用してもよい。
【0010】
本発明の実施の態様ではまた種々の形式及びインターリービング機構に適用しうる。例えば、これらは現在3次元(3D)内容の圧縮及び配信に使用される。これには、中でも、一列にインターリーブ(交互配置)され(フィールドシーケンス)、ボトムアンダー(bottom under)、チェカー盤、ピクセル/コラム及び並んだ状態(side by side)を含んでも良い。
【0011】
本発明の一以上の実施の態様は、指示をコード化する様なコンピュータ読取可能な記憶媒体に関するのみならず、手順及びプロセス及び/又はそれらの手順及びプロセスが実行されるシステムに関し、並びに、それらの指示は一以上のプロセッサにより実行された場合、それらの一以上のプロセッサにプロセス又は手順を実行させるものである。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本発明は例示の目的で、発明の範囲を限定する意味でなく、添付図面により説明されるが、その場合使用される同じ参照番号は図面を通して同じものを指す。
【図1】図1は本発明の実施の態様によるエッジ特徴を持つ入力画像の例を示す。
【図2】図2A及び2Bは本発明の実施の態様によるエッジ特徴の部分及びエッジ特徴の例示マップの例をそれぞれ示す。
【図3】図3A及び3Bは本発明の実施の態様による、入力画像以外の他の解像度でのエッジマップ及びグリッドの例、及び他の解像度でのエッジマップの例をそれぞれ示す。
【図4】図4は本発明の実施の態様による重ね合わせ操作の例を示す。
【図5】図5は本発明の実施の態様による、エッジ角度に基づくシフト操作の例を示す。
【図6】図6は本発明の実施の態様による、エッジ角度を中心とするピクセルの回復を示す。
【図7】図7A及び7Bは本発明の実施の態様による、中心を持たないピクセルのエッジ角度に基づくシフトの例、及び中心を持たないピクセルのエッジ角度を中心とするピクセルの回復をそれぞれ示す。
【図8】図8は本発明の実施の態様による、出力ピクセルの位置決定の例を示す。
【図9】図9は本発明の実施の態様による、ある手順の例のフローチャートを示す。
【図10】図10は本発明の実施の態様が実行されるコンピュータ システム プラットフォームの例を示す
【0013】
実施の態様の例の説明
本実施の態様はエッジ指向画像処理に関して記述する。以下の記述では説明の目的上、本発明の完全な理解を実行させるため多くの特定の詳細な事項について述べる。しかし、本発明はこれらの特定の詳細な事項を実行することなく実施することができることは明らかとなる。他の例では、本発明を不必要に閉塞的にし、あいまいにし、又は分かりにくくすることがない様に、良く知られた構造及び装置については網羅的に記載することはしない。
【0014】
概要
本明細書に記載の実施の態様の例はエッジ指向画像処理に関する。ビデオ画像処理においては、入力ビデオ画像のエッジ特徴に関する情報にアクセスする。入力画像は入力解像度値を持つ。アクセスした情報は入力画像の多数のピクセルを入力画像エッジ特徴に関連付ける。この情報には、エッジ特徴の成分を形成する入力ピクセルについて、エッジ特徴に対応する角度値を含む。エッジ特徴は入力画像においてプロファイル特性を持つ。プロファイル特性はエッジの形、鮮明さ、輪郭、精細度及び/又は属性を記述し又は規定しても良い。
【0015】
出力画像は出力解像度値で入力画像に登録される。
【0016】
この登録に基づいて、情報に関連するアクセスされたエッジ特徴は出力ピクセルに関連付けされる。関連付けされた情報は出力ピクセルの少なくとも幾つかを入力画像エッジ特徴及び対応するエッジ角度値により登録されたものとして指定する。エッジ成分入力ピクセルがエッジ角度値に基づき選択される。選択されたエッジ成分入力ピクセルが処理される。エッジ成分入力ピクセルの処理は出力画像中のエッジ特徴のプロファイル特性の悪化を遅延させる。出力画像解像度は入力画像解像度と同じか、又は異なっていても良い。
【0017】
エッジ指向画像処理はビデオ画像中の検知されたエッジを用い、効果的な画像再サンプリングを可能にする。そこで、幾つかの実施の態様は拡大縮小及び/又は動き補償ビデオ処理の応用に用いても良い。他の幾つかの実施の態様ではエイリアシング維持又は増進効果に関連する重大な効果なしで、及び重大な帯域制限なくビデオ画像を効果的に再サンプリングする。さらに、幾つかの実施の態様では補間フィルターでの重大なリンギング効果を起こすことなくビデオ画像の効果的な再サンプリングを提供するように働く。
【0018】
出力画像解像度は入力画像解像度と同じか又は異なっていても良い。例えば、ある騒音低減をする場合の応用では、出力画像解像度は入力画像解像度と大きく変わることなく、同等であることもある。本明細書のある実施の態様の例では、出力画像が入力画像よりも高い解像度を持つ場合に関して説明され、その様な実施はアップコンバージョンの様な拡大縮小での応用に使用しても良い。例えば、ある実施の態様では比較的低解像度の標準画質でのビデオ入力から高解像度テレビ(HDTV)出力画像を作り出す機能を持つ。しかし、ビデオ処理、ビデオ圧縮等などに関する分野の通常の技術者は、本明細書に記載された実施例は説明のために選択されたものであり、発明の範囲を限定するものと解してはならない。
【0019】
本明細書の実施の態様は3次元(3D)のみならず2次元画像化処理に関する(本文脈での2D及び3Dは空間次元について言う)。さらに幾つかの実施の態様はコンピュータ画像化及び医療の画像化での応用及びより専門的な画像処理、例えば、2D及び/又は3D生物医学での画像化に関する。生物医学における画像化での使用では核磁気共鳴映像法(MRI)及び心エコー検査法を含んでも良く、これらは、例えば、心臓の鼓動の動画像を視覚を通してリアルタイムに診断又は研究に供することができる。3D画像化での応用は、例えば、心臓の鼓動に関連した動きの様な並進運動を、「深さ」又は「Z」成分を含む3D像空間で視覚で捉えられるようにする。
【0020】
本明細書に記載の実施の態様の例は2Dビデオ画像列に関する。しかし、本明細書の記載より、本発明の実施の態様は、単に統一性、簡略化、簡潔化及び明確性の理由に基づき用いられるこれらの例示の特徴に限定されるものではないことは明らかである。これと反対に、本明細書の記載より、実施の態様は、3D及び種々の多次元での応用、及びコンピュータ画像化及び生物医学での画像化の様な画像化での応用で機能するのに適していることは明らかである。本文脈において、2D及び3Dは空間次元を言う。
【0021】
本発明の実施の態様はまた種々の形式及びインターリービング機構に適用しうる。例えば、これらは現在3次元(3D)内容の圧縮及び移送に使用される。これには中でも、インターリーブ(交互配置)された列(フィールドシーケンス)、ボトムアンダー、チェカー盤、インターリーブされたピクセル/コラム及び並んだ状態(side by side)を含んでも良い。
【0022】
ある実施の態様では、まずエッジ特徴を検出し、ビデオソースの解像度、例えば、入力解像度でビデオ画像中のエッジ特徴に関連する角度を決定する様に機能する。出力解像度が入力解像度より大きい場合の応用では、当初のエッジ特徴の検出を実施し、そしてより低い入力解像度でエッジ角度を決定する(例えば、潜在的により高い出力解像度でよりも)ことによりその様な処理において用いるコンピュータ資源を節約することができる。さらに、動作補償処理の様な応用においては、エッジの結果は各入ってくるフレームについて計算され、そして弱め(buffer)られる。各々入ってくるビデオフレームについてエッジの結果を計算しそして弱めることは使用のための多様な出力ピクセルを作り出すために使用しても良い。
【0023】
コンピュータシステムは本明細書の一以上の特徴を実行することができる。コンピュータシステムは一以上のプロセッサを含み、上に記載した一以上の特徴を実行するためにハードウエア、ソフトウエア及びファームウエア及び/又はこれらの任意の組み合わせにより機能させても良い。プロセッサ及び/又はコンピュータシステムの他の構成物は上に述べた一以上の特徴を実行する場合に、コンピュータ読取可能かつ実行可能な指示の下で機能し、これらの指示は一以上のコンピュータ読取可能な記憶装置に暗号化され及び/又はコンピュータシステムにより受領されても良い。
【0024】
本明細書に記載の一以上の特徴はエンコーダ又はデコーダで実行することができ、これらはコンピュータプラットフォームで機能するハードウエア、ソフトウエア及びファームウエア及び/又はこれらの任意の組み合わせを含んでも良い。本明細書に記載の特徴は、また、構成物、ビデオカードの様なサーキットボード、論理デバイス及び/又はマイクロコントローラのような集積回路(IC)、フィールド プログラマブル ゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)及び他のプラットフォームで実行しても良い。
【0025】
エッジ指向画像処理技術の例
ある入力解像度で(例えば、解像度を持つ)ある入力ビデオ画像の一以上のエッジ特徴の位置及び角度が決定される。エッジ特徴(例えば、エッジ)は種々の技術により検出され、そしてそのエッジ角度が決定される。エッジを探し出しそして角度を決定する一つの技術は代表的な技術は任意の解像度及び画像比のインターレース画像及び進行画像の両方を処理する。
【0026】
図1は本発明のある実施の態様による入力画像100の例を示す。入力画像100はエッジ特徴(例えば、エッジ)101を持つ。入力画像100は、より明るい背景に対してダイアモンドの形のセグメントに似たより濃い画像特徴を持つ簡単な進行ソース画像として表される。エッジ特徴101はダイアモンドの形のセグメントの最上部の境界に対応し、例えば、そこでは画像中でダイアモンドの形セグメントが終わりより明るい背景が始まる。入力画像100内の各四角形のセグメントは単一入力ピクセルに対応する。
【0027】
エッジ特徴の位置及び角度を決定することにより、元の画像と同じ解像度を持つマップを産み出す。図2Aはエッジ特徴101の一部201を示す。エッジ検出及び使用された角度決定技術は元の入力ピクセル(例えば、水平及び/又は垂直方向又は方位)の間の格子を中心とした又は元の入力ピクセルに任意の関係持つ格子を中心とするエッジ値を持つマップを生成することもある。図2Bは本発明のある実施の態様によるエッジ特徴のマップ222の例を示す。格子220はそれと関連するエッジ特徴をマップする画像部分210と重なる。
【0028】
元の入力画像100の部分210は基本的に拡大縮小してあり、エッジ検出出力はエッジマップ222として示すものである。暗い色の四角形で示し、「1」のエッジ値はエッジが見出された部分210中の位置を示し、例えば、入力画像100中のエッジ特徴の成分である入力ピクセルである。明るい色の四角形で表されている非エッジ値「0」は、エッジ成分ピクセルが見出されない、部分210中の位置を示す。「エッジ/非エッジ」位置を示すことに加えて、マップ222中の各「1」の値のエッジ特徴の位置各々は、エッジ特徴101と関連するある角度(例えば、エッジ角度)を含む。
【0029】
ある実施の態様において、出力画像の出力解像度は入力解像度に等しいこともある。これはビデオノイズの削減での応用で有用なこともある。しかし、ある実施の態様においては、出力画像の出力解像度は入力解像度と異なることもある。これはダウンコンバージョン及びアップコンバージョンの様なビデオの拡大縮小の応用で有用なこともある。出力解像度はこの様に、入力解像度より小さいことがあり、又は本明細書に記載の実施例を示す図に示す様に、出力解像度は入力解像度より大きいこともある。
【0030】
画像再サンプリングは水平及び/又は垂直方向の元の入力画像の解像度よりも解像度の大きい(又は小さい)出力を作るために実施しても良い。再サンプリングの計算は、入力及び出力サンプルの間の関係が各出力位置に対して変わるため、各出力ピクセルを個々に処理しても良い。エッジ指向処理を可能にするために、出力ピクセルが元の画像中のあるエッジ領域中に位置するかどうかを決定するために各出力位置が角度マップに登録される。
【0031】
図3Aは、本発明のある実施の態様による元の入力画像の解像度及びより高い解像度出力格子322でのエッジマップ222の例を示す。格子322は元の入力画像エッジマップ222の水平及び/又は垂直解像度の2倍に示されている。図3Bはエッジマップ222に重ね合わせた例えば(登録された)より解像度の高い出力格子322の複合体330を示す。この「高い解像度」エッジマップは、それにより出力画像が計算されるピクセル当たりのエッジ情報を提供する。例えば、出力ピクセル331は元の入力画像中のエッジ領域にある。出力画像は、本発明の実施の態様によるエッジ指向処理を用いて、エッジ領域にある出力ピクセル331について計算しても良い。水平及び/又は垂直フィルターろ過又は他の価値を高める技術を、エッジ特徴成分出力ピクセルではない、出力ピクセル339を持つ出力画像を計算するために用いても良い。
【0032】
図4は本発明の実施の態様による登録(例えば、「重ね合わせ」)操作401の例を示す。入力解像度エッジマップ222は元の入力100に重ね合わされエッジマップ410に重ね合わされた出力解像度エッジマップを算出する。エッジマップ410はエッジマップデータと元の画像の間に存在する関係を表わす。
【0033】
関連するエッジを持つ各出力ピクセルについて、エッジ角度により示される様に元の入力ピクセルが回復される。エッジ角度が比較的浅い角度に一致する場合、例えば、それと関係する傾きに関して、又は水平(例えば、図5、図6、図7A及び/又は図7Bに示す様に)に関して比較的徐々に傾斜し又は近似的に留まる場合、元の入力ピクセルは出力ピクセル位置の上側及び下側の入力線から得ても良い。
【0034】
エッジ角度が比較的急な角度、例えば、それと関連する傾斜に関して、又は水平に関して比較的急速に傾斜し又は垂直に近づく場合は、元の入力ピクセルは出力ピクセルの位置(の、例えば、左及び右)に近い入力線から得ても良い。浅い又は急な角度については、ある実施の態様においては、元のピクセルはエッジ角度の相殺に基づき選択される。この様に実施の態様は事実上任意の傾斜のエッジ角度に渡りうまく適合して機能する。
【0035】
本明細書に記載の実施例では、関連するエッジを持つ各出力ピクセルに対して、エッジの位置の上及び下の線からの元のピクセルがエッジ角度分相殺され、得られる。関連するエッジを持つ出力ピクセルは入力及び/又は出力画像のエッジ特徴の成分である出力ピクセルであっても良い。ある実施の態様においては、エッジ角度は(例えば、角度、ラジアン又は他の角度測定単位によるよりも)ピクセル単位に保存される。エッジ角度をピクセル単位で保存することによりをエッジ角度を元の入力ピクセル格子に対する直接の相殺として使用することができる。エッジ角度はサブピクセルの正確度を持って保存しても良い。
【0036】
元の入力画像100の処理の例を示す。入力画像100中のエッジ「工程」は図形により略4つのエッジ角度を持つものとして図形により表わされ、例えば、入力画像100中のエッジは4つのピクセルを、各ピクセルの垂直の移動であるのに対して、水平に並行移動させる。その様な2進試験画像の様なある画像に対してエッジ角度は厳格に4つに等しいこともあるが、他のエッジ角度はビデオ画像について期待されることもある。例えば、グレースケール画像は4.6のエッジ角度を持つこともある。入力ピクセルの間の中間の出力位置については、ピクセルは上又は下の線から、エッジ角度の半分、例えば、2.3を用いて直接得ても良い。
【0037】
図5は本発明の実施の態様によるエッジ角度510に基づくシフト操作の例を示す。シフト操作は入力画像の得られたピクセルを処理しエッジに沿った位置に値を生成する。補間フィルターはシフト操作で用いても良く、出力ピクセルより上又は下は入力線のエッジに沿って値を生成する。これらの値はその後処理され出力ピクセルを生成しても良い。図5はより上の及びより下の元の入力線の間の中間に位置する出力ピクセルを持つ簡単な例を示し、これらの線は時間の2倍(2x)の垂直の値拡大幅で線の半分に起こることもある。ある特定の出力ピクセルのエッジ角度が+4.6の場合、上の線から得られるピクセルは、出力位置(位置511)の右方向の2.3ピクセル点を中心とし、下の線から得られるピクセルは出力位置の左方向の−2.3ピクセルを中心とする位置(位置512)から得られる。
【0038】
図6はエッジ角度を中心とするピクセルの回復を表わす。位置511及び512はエッジ角度が出力ピクセルの上及び下の線との交差点を示し、領域601及び602はこれらの位置を中心とするピクセル群を表わす。任意の数のピクセルが位置511及び512を中心としてグループ化しても良い。ある実施の態様においては3つのピクセルが補間フィルターを用いて機能することもある。しかし特定応力においては、より少ない又は多いピクセルを用いて効果的な補間フィルターろ過を実現するために用いても良い。上の線から得られたピクセル、グループ601はエッジ角度により描かれる線に沿った値、例えば、エッジに沿った値を生成する様に補間しても良い。同様に下の線から得られるピクセル、グループ602はエッジ角度により描かれる線に沿った値を計算する様に補間され、すなわちエッジに沿った値を生成しても良い。上及び下の線の補間された値は、その後位置505の出力ピクセルを決定するために処理されても良い。
【0039】
元の線の間の中間に位置する出力ピクセルはある環境又は応用では有用である。一般的な拡大縮小での応用では、出力ピクセルは任意の位置にあっても良い。エッジ角度に基づく処理のみでは、エッジ成分でない出力ピクセルを得るために上及び下の線のいずれのピクセルかを決定するには十分ではないこともある。水平及び垂直フィルターろ過がエッジ成分でない出力ピクセルに使用しても良い。
【0040】
任意の拡大縮小関係が入力及び出力格子の間に存在することもある。異なる解像度を持ち、同じ+4.6ピクセルのエッジ角度を持つ異なる出力画像は入力線の間の垂直方向の中間に位置しない出力ピクセル位置となることもある。これの結果角度の上及び下の線上における元のピクセルとの交差が異なることもある。
【0041】
図7Aは本発明のある実施の態様による、中心を持たないピクセル715を持つエッジ角度に基づくシフト710の例を示す。位置711及び712はエッジ角度の出力ピクセルより上及び下の線との交差を示す。線720は出力ピクセル位置715を通って引いたエッジ角度を示す。
【0042】
図7Bはエッジ角度を略中心としたピクセルの回復(retrieval)を示す。位置711及び712を中心とするのでピクセルは出力ピクセルより上及び下の線から回復され、領域701及び702はこれらの位置を中心とするピクセルのグループを示す。ある実施の態様においては、3つのピクセルが補間フィルターを用いて機能することもある。しかし、ある特別な応用では、ピクセルがより少なく又は多いピクセルを効果的なフィルターろ過を達成するために用いても良い。
【0043】
図8は本発明のある実施の態様におけるフィルターろ過操作の例を示す。この操作では出力ピクセルの上及び下の線からの補間された出力を組み合わせる。最上部線の補間された(又は、シフトされた)出力801と底部線の補間された(又は、シフトされた)出力を組み合わせるために、出力ピクセル815の垂直方向の相殺が入力画像に対して計算される。元の入力サンプルの中心間の垂直方向の相殺は最上位置のシフトされたサンプル801及び底の位置のシフトされたサンプル802の加重を決定する。最上部分のサンプル及び底の部分のサンプルのより複雑なブレンドと同様に加重平均を使用しても良い。
【0044】
出力ピクセル位置815(OPL)はシフトされた最上部線の出力801(TopOut)、シフトされた底部線の出力802(BotOut)及び相殺810Aにより、次の等式により計算される。
【0045】
OPL = (TopOut)(1.0 - A) + (BotOut)(A) (式1)
エッジが元の画像中に検出された領域にない出力ピクセルは水平及び垂直補間フィルターろ過により処理される。
【0046】
本実施の態様によるエッジ指向画像処理は、エッジ指向拡大縮小、及び動き補償処理を含む(がこれに限定されるものではない)応用で使用しても良い。
【0047】
拡大縮小の応用はある実施の態様において実施することができる。拡大縮小の応用では各出力ピクセルは、入力画像に対して水平及び垂直方向置換の独特の組み合わせを持つ。これによりエッジ検出処理が出力解像度よりも元のソースの解像度で処理が可能となる。この様により高い出力解像度は初期の段階での高い処理を必要としない。
【0048】
動き補償処理はまたエッジ指向処理、例えば、他の拡大縮小の応用の一つの延長として使用しても良い。動き補償処理では複数の隣接するフレームが各出力ピクセルを予測するために用いても良い。隣接するフレームのピクセルは、フレーム間の動き予測により記述される様に水平及び垂直方向にシフトされ、出力の一時的な予測見解を提供しても良い。動きをベースとするシフトは動きにより変移されたピクセルの一ブロックを回復することを含んでも良く準ピクセルの正確さを達成するために、それに続いて水平及び垂直方向補間フィルターによるろ過が行なわれる。しかし、エッジ及び角度処理がこのステップに先行する場合は、より高品質のエッジ指向出力が作られても良く、これは、より高品質の一時的予測である水平及び垂直フィルター出力と対照的である。
【0049】
エッジ検出及び角度の決定は入って来るフレーム上で、低い元のソースの解像度で、一度実施することができ、そして緩和されるが、それによって出力が必要となった各都度これらの計算をする必要を減らすことができる。
【0050】
実施例の手順
本明細書に記載の実施例の手順はエッジ指向画像処理との関係で実施しても良い。ある実施の態様において実施される手順は実施例のステップよりも多く又は少ないステップで実施しても良く、及び/又は実施例の手順の順序と異なる順序で実施しても良い。実施例の手順は一以上のコンピュータシステムで実施しても良い。例えば、一以上のコンピュータ読取可能な媒体にコードされている機械が読取可能な指示の制御の元で実施しても良く、又は手順はASIC又はプログラム可能なIC機器で実施しても良い。
【0051】
ある実施の態様においては、ビデオ画像を処理する。図9は本発明のある実施の態様による実施例手順900のフローチャートを示す。ステップ901では、入力ビデオ画像のエッジ特徴に関係する情報にアクセスする。入力画像はある入力解像度値を持つ。アクセスされた情報は入力画像の複数ピクセルを入力画像エッジ特徴に関連付ける。この情報には、エッジ特徴の成分を形成する入力ピクセルについて、エッジ特徴に対応する角度値を含む。エッジ特徴は入力画像中にプロファイル特性を持つ。このプロファイル特性はエッジの形状、鮮明さ、輪郭外形、精細度及び/又は他の属性を記述し又は規定しても良い。
【0052】
ステップ902では、出力画像が、出力解像度値により、入力画像に対して登録される。この登録に基づき、ステップ903では、アクセスがされたエッジ特徴に関する情報が出力ピクセルに関連付けられる。関連付けられた情報は入力画像エッジ特徴及び対応するエッジ角度値で登録された出力ピクセルの少なくとも幾つかを指定する。ステップ904では、エッジ成分入力ピクセルはエッジ角度値に基づき選択される。ステップ905のステップでは、選択されたエッジ成分入力ピクセルが処理される。エッジ成分入力ピクセルを処理することにより出力画像のエッジ特徴のプロファイル特性の劣化を遅らせる。出力画像解像度は入力画像解像度に等しいか、又は異なっていることもある。
【0053】
騒音低減操作は処理に基づき実施しても良い。騒音低減を行なう場合に、出力解像度及び入力解像度は同じであっても良く、選択されたエッジ成分入力ピクセルの処理ステップは、選択されたエッジ成分入力ピクセルをローパス フィルターでフィルターろ過することを含んでも良い。
【0054】
出力解像度と入力解像度が異なる場合、出力解像度は入力解像度よりも大きく又は小さくても良く、選択されたエッジ成分入力ピクセルの処理には、選択されたエッジ成分入力ピクセルの補間、例えば、補間フィルターろ過に適用すること、を含んでも良い。ある出力ピクセルは、生成されるピクセルに適用される補間フィルターろ過に基づいて生成しても良い。選択されたエッジ成分入力ピクセルの処理ステップには、選択されたエッジ成分入力ピクセルの一以上のグループに補間フィルターろ過を実行することを含んでもよい。実行された補間フィルターろ過はエッジ角度値に適合する出力画像中の位置にピクセルを生成することもある。その後補間フィルターろ過を生成されたピクセルに適用しても良い。その後出力ピクセルは、生成されたピクセルに適用される補間フィルターろ過に基づいて生成しても良い。ビデオ画像の処理には拡大縮小操作を実行すること、例えば、フィルターろ過プロセスに基づきビデオ画像に対しアップコンバージョン及び/又はダウンコンバージョンを適用することを含んでも良い。
【0055】
ある実施の態様によると、選択されたエッジ成分入力ピクセルの処理は、水平及び/又は垂直フィルターろ過の様な拡大縮小手順を必要としない。しかし、その様な拡大縮小はある実施の態様においては、エッジ特徴を持たない入力ピクセル(例えば、エッジ上にないピクセル又はエッジ特徴の成分を形成しないピクセル)に使用しても良い。
【0056】
コンピュータ システム プラットフォームの実施例
図10は本発明のある実施の態様で実施されるコンピュータ システム プラットフォーム1000の例を示す。コンピュータシステム1000は情報を伝えるバス1002、又は情報伝達のための他の伝達機構、そして、情報処理のためバス1002と連結されるプロセッサ1004(このプロセッサは一以上のプロセッサを表すこともある)を含む。コンピュータシステム1000はまた、情報及びプロセッサ1004により実行される指示を記憶するために、バス1002に連結されるランダムアクセスメモリー(RAM)又は他の動的記憶装置の様な主メモリー1006を含む。主メモリー1006はまた、プロセッサ1004により実行される指示が実行される間に一時変数又は他の中間情報を記憶させるために使用しても良い。コンピュータシステム1000はさらにプロセッサ1004のための静的情報及び指示を記憶させるためにバス1002と連結した読取専用メモリー(ROM)1008又は他の静的記憶装置をさらに含む。磁気ディスク又は光学ディスクの様な記憶装置1010が提供され、情報及び指示を記憶させるためにバス1002と連結される。
【0057】
コンピュータシステム1000は、情報をコンピュータのユーザーに示すためにバス1002を経由して、液晶ディスプレイ(LCD)、陰極線管(CRT)等の様なディスプレイ1012と連結しても良い。英数字及び他のキーを含む入力装置1014は、情報及び命令選択をプロセッサ1004に伝達するためにバス1002と連結される。他の種類のユーザー入力装置は、指示情報及び命令選択をプロセッサ1004に伝達し、ディスプレイ1012上のカーソルの動きを制御するためのマウス、トラックボール、又はカーソル指示キーの様なカーソル制御1016である。この入力装置はその装置に平面上の位置を特定させる、通常2軸、第1の軸(例えば、x軸)及び第2の軸(例えば、y軸)の自由度2を持つ。
【0058】
本発明はエッジ指向画像処理のためのコンピュータシステム1000の使用に関する。本発明のある実施の態様においては、エッジ指向画像処理は、主メモリー1006に含まれる一以上の一連の一以上の指示を実行するプロセッサ1004に反応するコンピュータシステム1000により提供される。その様な指示は記憶装置1010のような他のコンピュータ読取可能な媒体から主メモリー1006に読み込ませも良い。主メモリー1006に含まれる一連の指示を実行することによりプロセッサ1004に本明細書に記載の処理ステップを履行させる。複数処理をする様に配置されている一以上のプロセッサもまた、主メモリー1006に含まれる一連の指示を実行するために使用しても良い。他の実施の態様においては、本発明を実施するためにソフトウエアに代わり又はソフトウエアと組み合わせてハードワイヤ−ド電気回路を使用しても良い。この様に、本発明の実施の態様ではハードワイヤ−ド電気回路とソフトウエアの特定の組み合わせに限定されない。
【0059】
本明細書で用いる「コンピュータ読取可能な媒体」の用語はプロセッサ1004に実行する指示を与えることに関与する任意の媒体を指す。その様な媒体は多くの形式をとることができ、非揮発性媒体、揮発性媒体及び伝送媒体を含むがこれに限定されるものではない。非揮発性媒体は記憶装置1010のような、例えば、光学又は磁気ディスクを含む。揮発性媒体は主メモリー1006のような動的記憶装置(dynamic memory)を含む。伝送媒体は、バス1002を含むワイヤを含む同軸ケーブル、銅製ワイヤ及び他の伝導体及び光ファイバを含む。伝送媒体はまた電波及び赤外線データ通信で生成されるような音波又は光波の形であっても良い。
【0060】
通常の形式のコンピュータ読取可能な媒体には、例えば、フロッピー
ディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ又は他の任意の磁気媒体、CD-ROM、他の任意の光学媒体、パンチカード、紙テープ、他の任意のレガシー又はパンチ孔のパターンを持つ他の物理的媒体、RAM、PROM及びEPROM, FLASH-EPROM、他の任意の記憶チップ又はカートリッジ、以下に述べる搬送波、又はコンピュータが読取可能な他の任意の媒体を含む。
【0061】
種々の形のコンピュータ読取可能な媒体がプロセッサ1004が実行する、一以上の一連の一以上の指示を実行することに関係しても良い。例えば、それらの指示は当初リモートコンピュータの磁気ディスクで実行しても良い。リモートコンピュータはその動的記憶装置に指示を記憶させ、そしてその指示をモデムを用いて電話回線により送る。コンピュータシステム1000に付属するモデムは電話回線を通してデータを受け、赤外線送信機を用いてデータを赤外線信号に変換する。バス1002に連結された赤外線検出器は赤外線信号で搬送されるデータを受信し、データをバス1002に置く。バス1002は主メモリー1006にデータを送り、プロセッサ1004は主メモリー1006からデータを受け、指示を実行する。主メモリー1006が受けた指示は、プロセッサ1004により実行される前又は後に、任意選択的に記憶装置1010に保存しても良い。
【0062】
コンピュータシステム1000はまたバス1002に連結された通信インターフェイス1018を含む。通信インターフェイス1018は、ローカルネットワーク1022に接続したネットワークリンク1020に2方向データ通信接続を提供する。例えば、通信インターフェイス1018は、対応する種類の電話線にデータ通信接続を提供する、総合デジタル通信網(ISDN)カード又はデジタル加入者回線(DSL)、ケーブル又は他のモデムであっても良い。他の例として、通信インターフェイス1018は、互換性のあるLANにデータ通信接続を提供するためのローカルエリアネットワーク(LAN)カードであっても良い。また無線リンクを実施しても良い。その様な実施のいずれにおいても通信インターフェイス1018は種々の種類の情報を表すデジタルデータ流を搬送する電気的、電磁的又は光学信号を送り及び受領する。
【0063】
ネットワークリンク1020は通常一以上のネットワークを通して他のデータ装置にデータ通信を提供する。例えば、ネットワークリンク1020はローカルネットワーク1022を通してホストコンピュータ1024又はインターネットサービスプロバイダー(ISP)1026により管理されるデータ機器に接続を可能にする。ISP1026はさらに現在通常「インターネット」1028と呼ばれる世界的パケットデータ通信ネットワークを通してデータ通信サービスを提供する。ローカルネットワーク1022及びインターネット1028は共に、デジタルデータ流を搬送する電気的、電磁的又は光学信号を用いる。種々のネットワークを通る信号及びネットワークリンク1020上及び通信インターフェイス1018を通る信号は、コンピュータシステム1000に対し及びそこからデジタルデータを搬送するが、情報を運ぶ搬送波形式の例である。
【0064】
コンピュータシステム1000は、ネットワーク、ネットワークリンク1020及び通信インターフェイス1018を通して、メッセージを送りそしてプログラムコードを含み、データを受領する。インターネットの例では、サーバ1030はインターネット1028、ISP1026、ロカルネットワーク1022及び通信インターフェイス1018を通してアプリケーションプログラムのために要求されるコードを送信する。本発明の、一つのその様なダウンロードされたアプリケーションは、本明細書に記載のように、エッジ指向画像処理を提供する。
【0065】
受信されたコードはそれが受領されるとプロセッサ1004により実行されることもあり、及び/又は記憶装置1010に記憶され、又は後日の実行のために他の非揮発性記憶装置に保存されることもある。
【0066】
この様にして、コンピュータシステム1000は搬送波の形でアプリケーションコードを獲得しても良い。
【0067】
コンピュータシステム1000は電子装置又は機器の構成要素のプラットフォームであっても良く、又は電子装置又は機器の構成要素として扱われ又は配置されても良い。エッジ指向画像処理のためのコンピュータシステムと共に機能する装置及び機器には、TV又はHDTV, DVD, HD DVD, 又はBDプレイヤー又は他の光学的に暗号化された媒体のためのプレイヤーアプリケーション、暗号化された磁気、半導体(例えば、フラシュメモリー)又は他の記憶媒体のためのプレイヤーアプリケーション、オーディオ/ビジュアル(A/V)受信機、メディアサーバ(例えば、集中型個人用メディアサーバ)、医療用、科学又は画像形成システム、専門家用ビデオ編集及び/又は処理システム、ワークステ−ション、デスクトップ、ラップトップ、ハンドヘルド又は他のコンピュータ、ネットワーク要素、通信可能なネットワーク及び/又は携帯電話の様なコンピュータ装置、携帯デジタル端末(PDA)、携帯娯楽端末、携帯ゲーム機器などを含むがこれに限定されるものではない。コンピュータシステム1000の一以上の特徴としては、これらの特徴を実行するように構成された集積回路(IC)装置で実行しても良い。ICは特定用途向け集積回路(ASIC)及び/又はフィールド プログラマブル ゲートアレイ(FPGA)の様なプログラマブルIC装置又はマイクロコントローラであっても良い。
【0068】
実施例
ある実施の態様においては、本発明の方法又は一以上の一連の指示を搬送するコンピュータ読取可能な媒体は、
その指示が、一以上のプロセッサで実行される場合、一以上のプロセッサに以下のステップを実行させる:すなわち、入力解像度値を持つ入力画像のエッジ特徴に関する情報にアクセスし、前記情報は入力画像の複数のピクセルを入力画像エッジ特徴に関係付け、そしてエッジ特徴の成分を含む入力ピクセルについて、エッジ特徴に対応する角度値を含み、及び前記エッジ特徴は入力画像中にプロファイル特性を持ち、出力解像度値で出力画像を入力画像に登録し、登録ステップに基づきアクセスしたエッジ特徴関連情報を出力ピクセルに関連付け、関連付けされた情報は、出力ピクセルの少なくとも幾つかを、入力画像エッジ特徴及び対応するエッジ角度値により登録されたものとして指定し、エッジ角度値に基づきエッジ成分入力ピクセルを選択し、そして選択されたエッジ成分入力ピクセルを処理し、選択されたエッジ成分入力ピクセルを処理するステップは出力画像中のエッジ特徴のプロファイル特性の劣化を遅延させる。
【0069】
ある実施の態様においては、本発明の方法は又はコンピュータ読取可能な媒体はさらに、出力画像が入力画像解像度と同じ又は異なる解像度を持つことを含む。
【0070】
ある実施の態様においては、本発明の方法は又はコンピュータ読取可能な媒体はさらに、ビデオ画像の処理が、処理ステップに基づきビデオ画像上で騒音削減操作を実施することを含む、ことを含む。
【0071】
ある実施の態様においては、本発明の方法又はコンピュータ読取可能な媒体はさらに、以下を含む:すなわち、入力解像度に等しい出力解像度を持つ出力画像について、選択されたエッジ成分入力ピクセルを処理するステップは選択されたエッジ成分入力ピクセルをローパス フィルターでフィルターろ過するステップを含むこと。
【0072】
ある実施の態様においては、本発明の方法又はコンピュータ読取可能な媒体は、さらに、入力解像度と異なる出力解像度が入力解像度より大きい又は小さいことを含む。
【0073】
ある実施の態様においては、本発明の方法又はコンピュータ読取可能な媒体は、さらに、以下を含む:すなわち、選択されたエッジ成分入力ピクセルを処理するステップは、補間フィルターろ過を選択されたエッジ成分入力ピクセルに適用し、そして生成されたピクセルに適用された補間フィルターろ過に基づき出力ピクセルを生成することを含む。
【0074】
ある実施の態様においては、本発明の方法又はコンピュータ読取可能な媒体は、さらに、以下を含む:すなわち、選択されたエッジ成分入力ピクセルを処理するステップが、一以上の選択されたエッジ成分入力ピクセル上で補間フィルターろ過を実施し、実施された補間フィルターろ過はエッジ角度値に適合する出力画像中の位置にピクセルを生成し、生成されたピクセルに補間フィルターろ過を適用し、そして生成されたピクセルに適用された補間フィルターろ過に基づき出力ピクセルを生成することを含む。
【0075】
ある実施の態様においては、本発明の方法又はコンピュータ読取可能な媒体は、さらに、以下を含む。すなわち、ビデオ画像を処理することはフィルターろ過プロセスに基づきビデオ画像上で拡大縮小操作を実行することを含むこと。
【0076】
ある実施の態様においては、本発明の方法又はコンピュータ読取可能な媒体は、さらに以下を含む。すなわち、拡大縮小操作はアップコンバージョン及び/又はダウンコンバージョンの少なくとも一つを含むこと。
【0077】
ある実施の態様においては、本発明の方法又はコンピュータ読取可能な媒体は、さらに以下を含む。すなわち、プロファイル特性はエッジ特徴に関する形状、鮮明さ、輪郭外形、又は精細度属性の内の少なくとも一つを含むこと。
【0078】
ある実施の態様においては、本発明の方法又はコンピュータ読取可能な媒体は、さらに以下を含む。すなわち、選択されたエッジ成分入力ピクセルを処理するステップは拡大縮小手順と独立に実施されるフィルターろ過ステップを含むこと。
【0079】
ある実施の態様においては、本発明の方法又はコンピュータ読取可能な媒体は、さらに以下を含む。すなわち、拡大縮小手順は一以上の水平又は垂直フィルターろ過を含むこと。
【0080】
ある実施の態様においては、本発明の方法又はコンピュータ読取可能な媒体は、さらに以下を含む。すなわち、拡大縮小手順をエッジ特徴を持たない入力ピクセルに適用し、そして少なくとも部分的に拡大縮小特徴ステップを適用することに基づき、出力エッジ特徴を持たない一以上の出力ピクセルを生成すること。
【0081】
ある実施の態様においては、本発明のシステムは以下の手段を含む。すなわち、(1)入力解像度値を持つ入力画像のエッジ特徴に関する情報にアクセスする手段であって、前記情報は入力画像の複数のピクセルを入力画像エッジ特徴に関連付け、そして、エッジ特徴の成分を含む入力ピクセルについて、エッジ特徴に対応する角度値を含み、そして前記エッジ特徴は入力画像中にプロファイル特性を持つ手段;(2)出力解像度値で出力画像を入力画像に登録する手段;(3)アクセスしたエッジ特徴関連情報を、登録手段の機能に基づき出力ピクセルと関連付け、前記関連付けされた情報は少なくとも出力ピクセルの幾つかを、入力画像エッジ特徴及び対応するエッジ角度値により登録したものとして示す手段;(4)エッジ角度値に基づきエッジ成分入力ピクセルを選択する手段;及び(5)選択されたエッジ成分入力ピクセルを処理する手段であって、前記選択されたエッジ成分入力ピクセルを処理する手段は、出力画像中のエッジ特徴のプロファイル特性の劣化を遅らせるように機能する手段。
【0082】
ある実施の態様においては、本発明の方法又は一以上の一連の指示を搬送するコンピュータ読取可能な媒体は、その指示が一以上のプロセッサにより実行される場合、一以上のプロセッサに以下のステップを実行させる:
すなわち、(1)入力解像度値を持つ入力画像のエッジ特徴に関する情報にアクセスし、前記情報は入力画像の複数のピクセルを入力画像エッジ特徴に関係付け、そして情報はエッジ特徴の成分を含む入力ピクセルについて、エッジ特徴に対応する角度値を含み、及び前記エッジ特徴は入力画像中にプロファイル特性を持つステップ;(2)出力解像度値で出力画像を入力画像に登録するステップ;(3)登録ステップに基づきアクセスしたエッジ特徴関連情報を出力ピクセルに関連付け、関連付けされた情報は出力ピクセルの少なくとも幾つかを入力画像エッジ特徴及び対応するエッジ角度値により登録されたものとして指定するステップ;(4)エッジ角度値に基づきエッジ成分入力ピクセルを選択するステップ;そして(5)選択されたエッジ成分入力ピクセルを処理するステップであって、選択されたエッジ成分入力ピクセルを処理するステップは出力画像中のエッジ特徴のプロファイル特性の劣化を遅延させるステップ。
【0083】
均等、拡大、変更及びその他事項
上に記載の明細書の内容、本発明の実施の態様は実施により異なるであろう数多くの特異な場合について説明した。したがって、本発明を示す唯一及び排他的な指標であり本出願において本発明として意図されているものは、本出願の一組の請求項に示され、将来の変更を含む請求項として特定の形式で表されている発明である。本明細書に明示的に示す、その様な請求項に含まれる用語の定義は、請求項で用いられるその様な用語の意味を規定する。したがって、請求項に明確に記述されない限定、要素、特性、特徴、利益又は属性は如何なる意味においてもその請求項の範囲を限定するものではない。したがって、明細書及び図面は、限定的な意味を持つものではなく、説明するための意味を持つものと了解すべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビデオ画像を処理する方法であって、前記方法は、
入力解像度値を持つ入力画像のエッジ特徴に対応する情報にアクセスするステップ;
前記情報は入力画像の複数のピクセルを入力画像エッジ特徴に関係付け、そしてエッジ特徴の成分を含む入力ピクセルについて、エッジ特徴に対応する角度値を含み、及び前記エッジ特徴の外観は入力画像中のプロファイル特性により特徴付けられるステップ;
出力解像度値を持つ出力画像を入力画像に、出力画像を入力画像に重ね合せることにより、登録するステップ;
前記登録ステップに基づき、アクセスしたエッジ特徴関連情報を出力ピクセルに関連付けるステップ;
前記関連付けされた情報は、出力ピクセルの少なくとも幾つかを、入力画像エッジ特徴及び対応するエッジ角度値により登録されたものとして指定するステップ;
エッジ角度値に基づき、エッジ成分入力ピクセルを選択するステップ;及び
選択されたエッジ成分入力ピクセルを処理するステップ、
を含む前記方法。
【請求項2】
前記出力画像が入力画像解像度と同じ又は異なる解像度を持つ、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ビデオ画像の処理が、処理ステップに基づきビデオ画像上で騒音削減操作を実施することを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記入力解像度に等しい出力解像度を持つ出力画像について、選択されたエッジ成分入力ピクセルを処理するステップは、選択されたエッジ成分入力ピクセルをローパスフィルターでフィルターろ過するステップを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記入力解像度と異なる出力解像度が入力解像度より大きい又は小さい、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記選択されたエッジ成分入力ピクセルを処理するステップは、補間フィルターろ過を選択されたエッジ成分入力ピクセルに適用し;
及び
前記生成されたピクセルに適用された補間フィルターろ過に基づき出力ピクセルを生成する、
ステップを含む請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記選択されたエッジ成分入力ピクセルを処理するステップは、一以上の選択されたエッジ成分入力ピクセルのグループに補間フィルターろ過を実施する;
前記実施された補間フィルターろ過はエッジ角度値に適合する出力画像中の位置にピクセルを生成する;
生成されたピクセルに補間フィルターろ過を適用する;及び
前記生成されたピクセルに適用された補間フィルターろ過に基づき出力ピクセルを生成する、
ステップを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記ビデオ画像を処理することはフィルターろ過プロセスに基づきビデオ画像に拡大縮小操作を実行することを含む、請求項6又は7に記載の方法。
【請求項9】
前記拡大縮小操作はアップコンバージョン又はダウンコンバージョン操作の少なくとも一つを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記プロファイル特性はエッジ特徴に関する形状、鮮明さ、輪郭外形、又は精細度属性の内の少なくとも一つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記選択されたエッジ成分入力ピクセルを処理するステップは拡大縮小手順と独立に実施される補間フィルターろ過ステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記拡大縮小手順は一以上の水平又は垂直フィルターろ過を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
請求項12に記載の方法であって、前記方法はさらに、
拡大縮小手順をエッジ特徴を持たない入力ピクセルに適用し;及び
少なくとも部分的に拡大縮小特徴を適用するステップに基づき、出力エッジ特徴を持たない一以上の出力ピクセルを生成する、
ステップを含む、前記方法。
【請求項14】
ビデオ画像処理システムであって、
入力解像度値を持つ入力画像のエッジ特徴に対応する情報にアクセスする手段であって;
前記情報は入力画像の複数のピクセルを入力画像エッジ特徴に関連付け、そして、エッジ特徴の成分を含む入力ピクセルについて、エッジ特徴に対応する角度値を含み、そして前記エッジ特徴の外観は入力画像中のプロファイル特性により特徴付けられる手段;
出力解像度値を持つ出力画像を入力画像に、出力画像を入力画像に重ね合せることにより、登録する手段;
アクセスしたエッジ特徴関連情報を、登録手段の機能に基づき出力ピクセルと関連付ける手段であって;
前記関連付けされた情報は少なくとも出力ピクセルの幾つかを、入力画像エッジ特徴及び対応するエッジ角度値により登録したものとして指定する手段;
エッジ角度値に基づき、エッジ成分入力ピクセルを選択する手段;及び
選択されたエッジ成分入力ピクセルを処理する手段、
を含む前記システム。
【請求項15】
符号化された指示を持つコンピュータ読取可能な媒体であって、その指示が一以上のプロセッサにより実行される場合、その指示により一以上のプロセッサにビデオ画像を処理する方法を実行させ、前記方法は
入力解像度値を持つ入力画像のエッジ特徴に対応する情報にアクセスするステップ;
前記情報は入力画像の複数のピクセルを入力画像エッジ特徴に関係付け、そして情報はエッジ特徴の成分を含む入力ピクセルについて、エッジ特徴に対応する角度値を含み、及び前記エッジ特徴の外観は入力画像中のプロファイル特性により特徴付けられる、ステップ;
出力解像度値を持つ出力画像を入力画像に、出力画像を入力画像に重ね合せることにより、登録するステップ;
前記登録ステップに基づき、アクセスしたエッジ特徴関連情報を出力ピクセルに関連付けするステップ;
前記関連付けされた情報は出力ピクセルの少なくとも幾つかを入力画像エッジ特徴及び対応するエッジ角度値により登録されたものとして指定するステップ;
エッジ角度値に基づき、エッジ成分入力ピクセルを選択するステップ;そして
選択されたエッジ成分入力ピクセルを処理するステップ、
を含む、前記媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2011−509455(P2011−509455A)
【公表日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−539734(P2010−539734)
【出願日】平成20年12月17日(2008.12.17)
【国際出願番号】PCT/US2008/087179
【国際公開番号】WO2009/085833
【国際公開日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.フロッピー
【出願人】(591102637)ドルビー・ラボラトリーズ・ライセンシング・コーポレーション (111)
【氏名又は名称原語表記】DOLBY LABORATORIES LICENSING CORPORATION
【Fターム(参考)】