説明

端末装置及びプログラム

【課題】複数人に同じ内容の画像を見せるか一部の人に異なる画像を見せるかを特別な操作を要求することなく適切に制御できるようにする。
【解決手段】表示部18に表示させる画像に特定のオブジェクトが含まれるか否かに基づいて、複数の視野角方向から同じ画像が視認されるように制御するか、別々の画像が視認されるように制御する。すなわち、元画像を表示部18に表示させるとともに、第1及び第2視野角方向から元画像が視認されるように表示部18を制御するか、元画像とその画像内の特定のオブジェクトを加工した加工処理済み画像とを表示部18に同時に表示させるとともに、第1視野角方向から元画像が視認されるように表示部18を制御し、かつ第2視野角方向から加工処理済み画像が視認されるように表示部18を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示部の視野角方向を制御する端末装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話機などの端末装置の表示部は、大画面化が進み、かつ、表示部に表示されている画像を視認できる視野角方向も益々広くなり、複数人が同じ表示部を見ることもできるようになってきている。例えば、ユーザが自らのカメラ付き携帯電話機で撮影した多数の画像を会社の同僚達と一緒に閲覧することも可能となったが、家族などのような特定の人物が含まれていると、その人物までも同僚に見せることになってしまう。
【0003】
また、電車の中で画像を閲覧しているような場合でも周囲の人に覗き込まれることにより、特定の人物を他人に見せることになってしまう。このように画像内に特定のオブジェクト(特定の人物など)が含まれている場合、従来では、そのオブジェクトを消したりそのオブジェクトにモザイクをかけたりするなどの加工処理を施すようにした技術が知られているが、このような加工を施すことにより、ユーザ自身もそのオブジェクトを見ることができなくなってしまう。
ところで、従来では、表示部に視差バリアを設けることにより複数の画像を表示部に同時に表示させている状態において、それぞれの画像をある方向からしか視認できないようにした技術が知られている(特許文献1及び2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−089329号公報
【特許文献2】特開2008−276495号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述の先行技術(特許文献1)にあっては、複数の視野角方向のうち、ある視野角方向では撮影画像を確認することができ、他の視野角方向では撮影情報を確認することができるようにしたものであるが、視野角方向を変えて別々に見なければならなかった。従って、撮影画像と撮影情報とを同時に見ることはできず、しかも、ユーザを含む複数人が同じ表示部を同時に見ることまでも想定したものではなかった。これに対して、上述の先行技術(特許文献2)にあっては、ある視聴者(ユーザ)用の画像及びアイコンと他の視聴者用の画像及びアイコンとを同時に表示したとしても、視野角方向に応じて視聴者別に自分の画像及びアイコンを確認可能としたものであるが、他者の画像及びアイコンまでも同時に見ることはできず、複数人が異なる内容を個別に見るしかなかった。
【0006】
本発明の課題は、複数人に同じ内容の画像を見せるか、一部の人に異なる画像を見せるかを特別な操作を要求することなく適切に制御できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するために請求項1記載の発明は、
表示部の視野角方向を制御する端末装置であって、
第1画像を前記表示部に表示させるとともに、第1視野角方向と該第1視野角方向とは異なる第2視野角方向との両方から前記第1画像が視認されるように前記表示部を制御する第1制御手段と、
前記第1画像とそれとは異なる第2画像とを前記表示部に同時に表示させるとともに、前記第1視野角方向から前記第1画像が視認されるように前記表示部を制御し、前記第2視野角方向から前記第2画像が視認されるように前記表示部を制御する第2制御手段と、
前記表示部に表示させる画像内に特定のオブジェクトが含まれているか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段の判別結果に基づいて、前記第1制御手段及び第2制御手段のいずれか一方による制御の実行を指示する指示手段と、
を備えることを特徴とする。
【0008】
請求項1に従属する発明として、
前記指示手段は、前記判別手段によって特定のオブジェクトが含まれていると判別された場合に、前記第2制御手段による制御の実行を指示する、
ようにしたことを特徴とする、請求項2記載の発明であってもよい。
【0009】
請求項2に従属する発明として、
前記特定のオブジェクトに対して加工処理が施された画像を取得する取得手段をさらに備え、
前記第2制御手段は、前記第1画像として前記表示部に表示させる画像を、前記第2画像として前記取得手段によって取得された画像を、前記表示部に同時に表示させるように制御する、
ようにしたことを特徴とする、請求項3記載の発明であってもよい。
【0010】
請求項3に従属する発明として、
前記取得手段は、前記特定のオブジェクトが含まれる画像を前記第1画像として、この第1画像に加工処理を施すことによって、前記特定のオブジェクトに加工処理が施された画像を前記第2画像として取得する、
ようにしたことを特徴とする、請求項4記載の発明であってもよい。
【0011】
請求項3に従属する発明として、
前記取得手段は、前記特定のオブジェクトに加工処理が施された画像を外部から取得する、
ようにしたことを特徴とする、請求項5記載の発明であってもよい。
【0012】
請求項1に従属する発明として、
前記指示手段は、前記判別手段によって特定のオブジェクトが含まれていないと判別された場合に、前記第1制御手段による制御の実行を指示する、
ようにしたことを特徴とする、請求項6記載の発明であってもよい。
【0013】
請求項1に従属する発明として、
画像を撮影する撮影手段をさらに備え、
前記判別手段は、前記撮影手段により撮影された画像内に特定のオブジェクトが含まれているか否か判別する、
ようにしたことを特徴とする、請求項7記載の発明であってもよい。
【0014】
請求項1に従属する発明として、
前記特定のオブジェクトを含む画像と含まない画像とを撮影する撮影手段をさらに備え、
前記第2制御手段は、前記第1画像として前記撮影手段によって撮影された特定のオブジェクトを含む画像を、前記第2画像として前記撮影手段によって撮影された特定のオブジェクトを含まない画像を、前記表示部に同時に表示させるように制御する、
ようにしたことを特徴とする、請求項8記載の発明であってもよい。
【0015】
また、上述した課題を解決するために請求項9記載の発明は、
表示部の視野角方向を制御する端末装置であって、
前記表示部に表示させる画像内に特定のオブジェクトが含まれるか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段によって特定のオブジェクトが含まれると判別された場合に、前記特定のオブジェクトに加工処理が施された画像を取得する取得手段と、
前記表示部に表示させる画像と前記取得手段によって取得された画像とを前記表示部に同時に表示させるとともに、前記表示部に表示させる画像が第1視野角方向から視認されるように前記表示部を制御し、前記取得された画像が該第1視野角方向とは異なる第2視野角方向から視認されるように前記表示部を制御する第1制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【0016】
請求項9に従属する発明として、
前記判別手段によって特定のオブジェクトが含まれないと判別された場合に、前記表示部に表示させる画像を前記表示部に表示させるとともに、前記表示部に表示させる画像が第1視野角方向と該第1視野角方向とは異なる第2視野角方向との両方から視認されるように前記表示部を制御する第2制御手段をさらに備える、
ようにしたことを特徴とする、請求項10記載の発明であってもよい。
【0017】
また、上述した課題を解決するために請求項11記載の発明は、
表示部の視野角方向を制御する端末装置であって、
第1画像を前記表示部に表示させるとともに、第1視野角方向と該第1視野角方向とは異なる第2視野角方向との両方から前記第1画像が視認されるように前記表示部を制御する第1制御手段と、
前記第1画像とそれとは異なる第2画像とを前記表示部に同時に表示させるとともに、前記第1視野角方向から前記第1画像が視認されるように前記表示部を制御し、前記第2視野角方向から前記第2画像が視認されるように前記表示部を制御する第2制御手段と、
前記表示部に表示させる画像がその画像とは異なる画像と対応付けられているか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段の判別結果に基づいて、前記第1制御手段及び第2制御手段のいずれか一方による制御の実行を指示する指示手段と、
を備えることを特徴とする。
【0018】
請求項11に従属する発明として、
前記特定のオブジェクトを含む第1画像と含まない第2画像とを撮影する撮影手段と、
前記撮影手段によって撮影された特定のオブジェクトを含む第1画像と含まない第2画像とを対応付けて記憶部に記憶させる記憶制御手段と、
をさらに備え、
前記判別手段は、前記記憶部に記憶されている特定のオブジェクトを含む第1画像が、特定のオブジェクトを含まない第2画像と対応付けられているか否かを判別する、
ようにしたことを特徴とする、請求項12記載の発明であってもよい。
【0019】
また、上述した課題を解決するために請求項13記載の発明は、
コンピュータに対して、
第1画像を表示部に表示させるとともに、第1視野角方向と該第1視野角方向とは異なる第2視野角方向との両方から前記第1画像が視認されるように前記表示部を制御する機能と、
前記第1画像とそれとは異なる第2画像とを前記表示部に同時に表示させるとともに、前記第1視野角方向から前記第1画像が視認されるように前記表示部を制御し、前記第2視野角方向から前記第2画像が視認されるように前記表示部を制御する機能と、
前記表示部に表示させる画像内に特定のオブジェクトが含まれるか否かを判別する機能と、
前記判別結果に基づいて、前記第1視野角方向と第2視野角方向との両方から前記第1画像が視認されるような制御の実行を指示し、前記第1視野角方向から前記第1画像が視認され、かつ、前記第2視野角方向から前記第2画像が視認されるような制御の実行を指示する機能と、
を実現させるためのプログラムであることを特徴とする。
【0020】
また、上述した課題を解決するために請求項14記載の発明は、
コンピュータに対して、
表示部に表示させる画像内に特定のオブジェクトが含まれるか否かを判別する機能と、
前記特定のオブジェクトが含まれると判別された場合に、前記特定のオブジェクトに加工処理が施された画像を取得する機能と、
前記表示部に表示させる画像と前記取得された画像とを前記表示部に同時に表示させるとともに、前記表示部に表示させる画像が第1視野角方向から視認されるように前記表示部を制御し、前記取得された画像が該第1視野角方向とは異なる第2視野角方向から視認されるように前記表示部を制御する機能と、
を実現させるためのプログラムであることを特徴とする。
【0021】
また、上述した課題を解決するために請求項15記載の発明は、
コンピュータに対して、
第1画像を表示部に表示させるとともに、第1視野角方向と該第1視野角方向とは異なる第2視野角方向との両方から前記第1画像が視認されるように前記表示部を制御する機能と、
前記第1画像とそれとは異なる第2画像とを前記表示部に同時に表示させるとともに、前記第1視野角方向から前記第1画像が視認されるように前記表示部を制御し、前記第2視野角方向から前記第2画像が視認されるように前記表示部を制御する機能と、
前記表示部に表示させる第1画像がその画像とは異なる画像と対応付けられているか否かを判別する機能と、
前記判別結果に基づいて、前記第1視野角方向と第2視野角方向との両方から前記第1画像が視認されるような制御の実行を指示し、前記第1視野角方向から前記第1画像が視認され、かつ、前記第2視野角方向から前記第2画像が視認されるような制御の実行を指示する機能と、
を実現させるためのプログラムであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、複数人に同じ内容の画像を見せるか一部の人に異なる画像を見せるかを特別な操作を要求することなく適切に制御することができ、実用性に富んだものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】端末装置として適用した携帯電話機が利用可能な通信ネットワークシステムを示したブロック図。
【図2】携帯電話機1の基本的な構成要素を示したブロック図。
【図3】画像記憶部M3を説明するための図。
【図4】オブジェクト記憶部M4を説明するための図。
【図5】表示部18の表層に視差バリアが生成されている状態において、加工処理済み画像と加工前の元画像とを表示部18に同時に表示させた場合に視野角方向に応じて見ることができる画像が異なることを説明するための図。
【図6】電源投入に伴って実行開始される携帯電話機1側の全体動作の概要を示したメインのフローチャート。
【図7】画像取得処理(図6のステップA6)を詳述するためのフローチャート。
【図8】画像表示処理(図6のステップA8)を詳述するためのフローチャート。
【図9】図8の動作に続くフローチャート。
【図10】第2実施形態において画像取得処理(図6のステップA6)を詳述するためのフローチャート。
【図11】第2実施形態において画像表示処理(図6のステップA8)を詳述するためのフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0024】
(第1実施形態)
図1〜図9を参照して本発明の第1実施形態を説明する。
この実施形態は、端末装置として携帯電話機に適用した場合を例示したもので、図1は、この携帯電話機が利用可能な通信ネットワークシステムを示したブロック図である。
携帯電話機1は、例えば、2つの筐体(図示しない操作部筐体、表示部筐体)を折り畳み自在に取り付けた折り畳みタイプの携帯電話機で、通話機能、電子メール機能、インターネット接続機能(Webアクセス機能)のほか、テレビ放送受信機能、カメラ機能などを備えている。
【0025】
携帯電話機1は、最寄りの基地局2A、交換機2Bから無線通信網(移動体通信網)2に接続されると、この無線通信網2を介して他の携帯電話機(図示省略)との間で通話可能な状態となる。また、携帯電話機1は、無線通信網2を介してインターネット3に接続されると、Webサイトをアクセスして閲覧可能となり、また、画像配信装置4から画像(動画や静止画)などをインターネット3及び無線通信網2を介してダウンロード受信が可能となる。また、携帯電話機1は、テレビ局5から送信アンテナ6を介して発信された地上波デジタル放送を受信するようにしているが、インターネットラジオのように無線通信網2、インターネット3を介して画像配信装置4からデジタル放送をダウンロード受信することもできる。
【0026】
図2は、携帯電話機1の基本的な構成要素を示したブロック図である。
中央制御部11は、二次電池を備えた電池部12からの電力供給によって動作し、記憶部13内の各種のプログラムに応じてこの携帯電話機1の全体動作を制御する中央演算処理装置やメモリ(図示省略)などを有している。この記憶部13には、プログラム記憶部M1、各種情報一時記憶部M2、画像記憶部M3、オブジェクト記憶部M4などが設けられている。
【0027】
プログラム記憶部M1は、図6〜図9に示した動作手順に応じて本実施形態を実現するためのプログラムや各種のアプリケーションなどが格納されているほか、それに必要とする情報などが記憶されている。なお、記憶部13は、例えば、SDカード、ICカードなど、着脱自在な可搬型メモリ(記録メディア)を含む構成であってもよく、図示しない所定の外部サーバ上にあってもよい。また、各種情報一時記憶部M2は、フラグ情報、画面情報など、携帯電話機1が動作するために必要な各種の情報を一時的に記憶するワーク領域である。なお、画像記憶部M3、オブジェクト記憶部M4については、後で詳述するものとする。
【0028】
無線通信部14は、無線部、ベースバンド部、多重分離部などを備え、例えば、通話機能、電子メール機能、インターネット接続機能などの動作時に、最寄りの基地局2Aとの間でデータの送受信を行うもので、通話機能の動作時にはベースバンド部の受信側から信号を取り込んで受信ベースバンド信号に復調して中央制御部11に対して出力すると、中央制御部11は、音声信号処理部15を介して通話用スピーカSPから音声出力させ、また、通話用マイクMCからの入力音声データを音声信号処理部15から取り込み、送信ベースバンド信号に符号化した後、ベースバンド部の送信側に与えてアンテナAN1から発信出力させる。
【0029】
テレビ放送受信部16は、地上波デジタルテレビ放送を受信するもので、1つのチャンネル枠の中で複数の番組を分割して同時に放送するマルチ編成放送を受信可能となっている。なお、通信端末装置向けのワンセグ放送(1セグ放送)を受信する場合には、1つのチャンネル枠の中で2つ番組を分割して同時に受信可能となり、また、高解像度のデジタルテレビ放送(12セグ放送)を受信する場合には、1つのチャンネル枠の中で3つの番組を分割して同時に受信可能となっている。そして、このテレビ放送受信部16は、アンテナAN2から放送信号を抽出する受信部(アナログ回路部)と、受信した放送信号をOFDM(直交周波数分割多重)復調したり、多重化されている放送信号から映像、音声、データ(文字データ)に分離して復号化したり、圧縮データを解凍したりするなどを行うデジタル回路部を有している。
【0030】
撮像部17は、カメラ機能を構成する構成要素で、撮像素子(例えば、CCDあるいはCMOS)を有し、静止画撮影のほかに動画撮影も可能となっている。そして、撮像部17は、撮影レンズ、測距センサ、光量センサ、アナログ処理回路、信号処理回路、圧縮伸張回路などを備え、光学ズームを調整制御したり、オートフォーカス時の駆動制御、シャッタ駆動制御、露出、ホワイトバランスなどを制御したりする。この撮像部17には、特殊撮影機能として連写機能を備えており、1回の特殊撮影操作(連写機能を選択した後のシャッタ操作)に応答して、所定時間(例えば、数秒)内で複数回(例えば、2回)の連続撮影を行うようにしている。
【0031】
表示部18は、高精細液晶を使用し、例えば、文字情報、待受画像、静止画、動画、テレビ映像などを表示させるもので、この表示部18の表面には、図示省略したが、細かい透光性スリットを有する視差バリアを生成するための液晶の層が設けられている。視差バリア制御部19は、複数の異なる画像が表示部18に同時に表示されている場合に、ある視野角方向からはある画像が、別の視野角方向からは別の画像が視認されるように視差バリアを表示部18の表層に生成させるもので、中央制御部11の制御下で表示部18の表層に視差バリアを生成させたり、表示部18の表層から視差バリアを消去させたりする。
【0032】
操作部20は、ダイヤル入力、文字入力、コマンド入力などを入力するもので、中央制御部11は、この操作部20からの入力操作信号に応じた処理を実行する。例えば、電源オン/オフ操作に応じて電源オン/オフ処理を実行したり、画像取得操作(画像のダウンロードを指示するダウンロード操作や撮影を指示する撮影操作など)に応じて画像取得処理を実行したりする。RTC(リアルタイムクロックモジュール)21は、時計部を構成するもので、中央制御部11は、RTC21から現在日時を取得する。報知部22は、サウンドスピーカ22A、LED(発光ダイオード)22B、振動モータ22Cを備え、着信時に駆動されて着信報知を行うほか、アラーム報知時などでも駆動される。
【0033】
図3は、画像記憶部M3を説明するための図である。
画像記憶部M3は、撮像部17により撮影された画像や画像配信装置4からダウンロード受信した画像などの各種の画像データをその画像に関する情報とともに記憶するもので、「画像ID」、「タイトル」、「種別」、「元画像(実データ)」、「加工処理済み画像(実データ)」、…、を有する構成となっている。ここで、「画像ID」は、画像を識別する一連番号などである。「タイトル」は、画像に付された付加情報(画像名)である。
【0034】
「種別」は、画像の種類として静止画であるか動画であるかを示す。「元画像(実データ)」は、画像の実際のデータであり、この画像データ(実データ)の一部分に対して、所定の加工処理が施される前の元の画像データを示している。これに対して「加工処理済み画像(実データ)」は、元画像に対して加工処理が施された後の画像データを示している。なお、「元画像」と「加工処理済み画像」とは1対1の関係で記憶されている場合に限らず、「加工処理済み画像」が記憶されていない場合もあり、図中、「−」は、加工処理済み画像が記憶されていないことを示している。
【0035】
ここで、所定の加工処理とは、画像内に含まれている特定のオブジェクト(人物、文字列など)に対して、そのオブジェクトを消去したり、モザイクをかけたり、他の画像に置き換えたりする処理を示し、中央制御部11は、表示対象として指定された画像を表示部18に表示させる場合に、その画像を解析することによりその画像内に特定のオブジェクトが含まれているか否かを判別し、特定のオブジェクトが含まれている場合には、当該画像に対して上述した所定の加工処理を施すようにしている。この場合、中央制御部11は、視差バリア制御部19に対して視差バリアの生成を指示するとともに、加工処理前の元画像(第1画像)と加工処理済みの画像(第2画像)とを表示部18に同時に表示させるようにしている。なお、加工処理を施す範囲は、特定のオブジェクトだけに限らず、画像全体など、特定のオブジェクトを含む任意の範囲であってもよい。
【0036】
図4は、オブジェクト記憶部M4を説明するための図である。
オブジェクト記憶部M4は、上述した所定の加工処理の対象となるオブジェクトを特定するための情報と、そのオブジェクトに対してどのような種類の加工を施すかを示す加工処理内容とを記憶するもので、「オブジェクトID」、「タイトル」、「実データ」、「加工処理内容」、…、を有する構成となっている。「オブジェクトID」は、オブジェクトを識別する一連番号などである。「タイトル」は、オブジェクトに付された付加情報(オブジェクト名)である。「種別」は、オブジェクトの種類として画像であるかテキストであるかを示している。「実データ」は、オブジェクトの実際のデータ(画像データ、文字列データ)を示し、「加工処理内容」は、そのオブジェクトに施す加工処理の種類(消去、モザイク、置き換え)を示している。そして、このようなオブジェクト記憶部M4の内容は、ユーザ操作により任意に設定可能となっている。
【0037】
図5は、表示部18の表層に視差バリアが生成されている状態において、表示対象として指定された画像内の特定のオブジェクトに対して加工処理を施した加工処理済み画像と、その加工処理を施す前の元画像とが表示部18に同時に表示されている場合に、表示部18に対向しているユーザや第三者の視野角方向により見ることができる画像がそれぞれ異なることを説明するための図である。
【0038】
図5(1)は、表示部18に対向してその略正面から見ているユーザと、正面以外の左右両側から見ている第三者とを示した図である。この場合、表示部18を略正面から見るときの視野角方向を第1視野角方向と称呼し、この第1視野角方向から外れた左右両側の視野角方向を第2視野角方向と称呼すると、第1視野角方向からは元画像が、第2視野角方向からは加工処理済み画像が視認されるような視差バリアを表示部18の表層に生成するようにしている。従って、表示部18を略正面から見るユーザにあっては、元画像を視認することができ、正面以外の左右両側から見る第三者にあっては、加工処理済み画像を視認することができるようになる。
【0039】
図5(2)、(3)は、元画像と加工処理済み画像を具体的に例示した図である。すなわち、図示の例では、表示部18の略正面に位置している画像が元画像となり、その左右両側に位置している画像が加工処理済み画像となる。そして、図5(2)は、元画像(2人の人物を撮影した画像)を加工した加工処理済み画像として、元画像内から特定のオブジェクト(家族などの人物)を消去した画像を示し、また、図5(3)は、元画像(緊急連絡先と住所を含む画像)内の特定のオブジェクト(電話番号や住所の文字列)をモザイク処理した画像を示している。
【0040】
次に、第1実施形態における携帯電話機1の動作概念を図6〜図9に示すフローチャートを参照して説明する。ここで、これらのフローチャートに記述されている各機能は、読み取り可能なプログラムコードの形態で格納されており、このプログラムコードにしたがった動作が逐次実行される。また、ネットワークなどの伝送媒体を介して伝送されてきた上述のプログラムコードに従った動作を逐次実行することもできる。このことは後述する他の実施形態においても同様であり、記録媒体のほかに、伝送媒体を介して外部供給されたプログラム/データを利用して本実施形態特有の動作を実行することもできる。
【0041】
図6は、電源投入に伴って実行開始される携帯電話機1側の全体動作の概要を示したメインのフローチャートである。
先ず、中央制御部11は、電源を投入する電源オン操作が行われると(ステップA1でYES)、電源供給を開始させて所定のメモリなどを初期化する電源オン処理を実行した後、所定の待受画像を読み出して表示させたり、基地局2Aとの間で通信を行って位置登録をしたりする待受処理を行う(ステップA2)。この状態において、設定操作が行われたかを調べたり(ステップA3)、画像取得操作が行われたかを調べたり(ステップA5)、画像表示指示の発生を検出したかを調べたり(ステップA7)、着信を検出したかを調べたり(ステップA9)、電源オフ操作が行われたかを調べたり(ステップA11)、その他の操作が行われたかを調べる(ステップA13)。
【0042】
いま、任意の情報を設定するために設定操作が行われたときには(ステップA3でYES)、その操作に対応する設定処理を行う(ステップA4)。例えば、オブジェクト記憶部M4に対する設定処理としては、秘匿を希望するユーザの家族の画像や電話番号などを加工対象のオブジェクトとして指定してオブジェクト記憶部M4に設定する処理を行う。このような設定処理が終わると、上述のステップA3に戻る。また、画像取得操作が行われたときには、つまり、画像のダウンロードを指示するダウンロード操作や撮影を指示する撮影操作などの画像取得操作が行われたときには(ステップA5でYES)、画像取得処理を行った後(ステップA6)、上述のステップA3に戻る。この画像取得処理は、ダウンロードや撮影などで取得した画像を画像記憶部M3に記憶させる処理である。
【0043】
図7は、画像取得処理(図6のステップA6)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、中央制御部11は、画像取得処理の開始を指示する画像取得操作が特殊撮影操作によるものなのか(ステップB1)、通常の撮影操作によるものなのか(ステップB6)、ダウンロード操作によるものなのかその他の操作によるものなのかを調べる(ステップB9)。いま、画像取得操作が特殊撮影操作によるものであれば(ステップB1でYES)、撮像部17の特殊撮影機能(連写機能)を作動させて、所定時間内に複数回の連続撮影を行わせる(ステップB2、B3)。
【0044】
すなわち、例えば、ある被写体(例えば、秘匿を希望する家族などの特定の被写体)を含む画像(画像A)の撮影を行わせた後(ステップB2)、その被写体自体を撮影範囲外に移動させたり、又はその被写体が撮影範囲内に含まれないように撮影範囲を移動したりして、その特定の被写体を含まない画像(画像B)の撮影を行わせる(ステップB3)。そして、最初に撮影された画像(特定の被写体を含む画像)Aを「元画像」として画像記憶部M3に記憶させるとともに(ステップB4)、次に撮影された画像(特定の被写体を含まない画像)Bを「加工処理済み画像」として画像記憶部M3に記憶させる(ステップB5)。
【0045】
また、画像取得操作が通常の撮影操作によるものであれば(ステップB6でYES)、上述のような特殊撮影ではない通常の画像撮影を行わせた後(ステップB7)、その撮影された画像を「元画像」として画像記憶部M3に記憶させる(ステップB8)。また、画像取得操作がダウンロード操作によるものであれば(ステップB9でYES)、画像配信装置4から画像(動画や静止画)をダウンロード受信して(ステップB10)、この画像を「元画像」として画像記憶部M3に記憶させる(ステップB8)。また、画像取得操作が上述の撮影操作やダウンロード操作以外のその他の操作によるものであれば(ステップB9でNO)、例えば、外部記録媒体からの画像コピーなどを指示するコピー操作であれば、外部記憶媒体から画像をコピー取得するなど、その操作に応じた画像取得処理を実行した後(ステップB11)、この画像を「元画像」として画像記憶部M3に記憶させる(ステップB8)。
【0046】
このような画像取得処理(図6のステップA6)が終わると、図6のステップA3に戻る。ここで、画像表示指示の発生を検出したか(ステップA7)、つまり、ユーザ操作により画像表示が指示されたとき又はスライドショーのように複数の画像を所定時間毎に次々に切り替え表示させるための切り替えタイミングを検出したときには、画像表示処理を行った後(ステップA8)、上述のステップA3に戻る。この画像表示処理は、表示部18に表面に視差バリアを生成させることにより、上述の第1視野角方向からは元画像が、上述の第2視野角方向からは加工処理済み画像が視認されるように制御する処理(個別閲覧処理)の実行を指示したり、表示部18の視差バリアを消去させることにより、第1視野角方向、第2視野角方向を問わず、その両方から元画像が視認されるように制御する処理(共通閲覧処理)の実行を指示したりする。
【0047】
図8及び図9は、画像表示処理(図6のステップA8)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、中央制御部11は、画像の表示指示の発生がテレビ番組の視聴操作によるものなのか(図8のステップC1)、動画ストリーミング視聴操作によるものなのかその他の要因として、例えば、画像記憶部M3に記憶されている画像の表示操作によるものなのか、次の画像への切り替え表示(自動表示)によるものなのかを調べる(図9のステップC18)。
【0048】
いま、テレビ番組の視聴操作によるものであれば(図8のステップC1でYES)、テレビ機能を起動させて、テレビ放送受信部16から画像(テレビ番組)を受信する受信動作を開始した後(ステップC2)、画像(テレビ番組)を表示する処理を行うと共に、上述の画像取得処理に相当する処理も併せて行う。先ず、加工処理済み画像も送信されているか、つまり、マルチ編成放送が行われているかを調べる(ステップC3)。すなわち、現在受信中の番組のテレビ映像を第1画像とすると、この第1画像と異なるテレビ映像が第2画像(加工処理済み画像)として現チャンネル枠内の他の番組で放送されているか、言い換えれば、特定のオブジェクト(例えば、悲惨な映像部分など)を含まない番組が放送されているかを判別し、その判別結果に基づいて、上述の個別閲覧処理の実行を指示したり、上述の共通閲覧処理の実行を指示したりする。いま、このようなマルチ編成放送が行われている場合、つまり、特定のオブジェクトを含まない加工処理済み画像(テレビ番組の映像)も送信されている場合には(ステップC3でYES)、先ず、上述の個別閲覧処理を実行する準備として、この加工処理済み画像の受信を開始した後(ステップC4)、上述の第1画像を「元画像」として各種情報一時記憶部M2に一時記憶させ(ステップC5)、また、上述の第2画像(加工処理済み画像)を各種情報一時記憶部M2に一時記憶させる(ステップC6)。
【0049】
そして、中央制御部11は、視差バリア制御部19を駆動させることにより、表示部18の略正面から見る場合の視野角方向からは第1画像(元画像)が、正面以外の左右両側の見る場合の視野角方向からは第2画像(加工処理済み画像)が視認されるように視差バリアを表示部18の表層に生成させた後(ステップC7)、この第1画像(元画像)及び第2画像(加工処理済み画像)を表示部18に同時に表示させる(ステップC8)。これによって図5で示したようにユーザは元画像を、第三者は加工処理済み画像を見ることができるようになる。その後、図8及び図9のフローから抜ける。
【0050】
一方、上述のようなマルチ編成放送が行われていない場合、つまり、加工処理済み画像も送信されていない場合には(ステップC3でNO)、更に、上述の第1画像を「元画像」として各種情報一時記憶部M2に一時記憶させた後(ステップC9)、この元画像を解析することにより画像内に含まれている各オブジェクトを抽出する(ステップC10)。そして、オブジェクト記憶部M4に記憶されている各オブジェクトを読み出し(ステップC11)、上述の元画像の解析結果と、読み出した各オブジェクトとを比較することにより元画像内にいずれかのオブジェクトが含まれているかを調べる(ステップC12)。
【0051】
すなわち、中央制御部11は、受信したテレビ番組の映像(元画像)の中に特定のオブジェクト(例えば、悲惨な映像部分など)が含まれているかを判別し、その判別結果に基づいて、上述の個別閲覧処理の実行を指示したり、上述の共通閲覧処理の実行を指示したりする。いま、元画像内にいずれのオブジェクトも含まれていなければ(ステップC12でNO)、上述の共通閲覧処理を実行するために、次のステップC16に移り、表示部18に視差バリアが生成されていれば、それを消去させた後、元画像を表示部18に表示させる(ステップC17)。その後、図8及び図9のフローから抜ける。
【0052】
テレビ番組の映像(元画像)の中に特定のオブジェクトが含まれていれば(ステップC12でYES)、先ず、上述の個別閲覧処理を実行する準備として、ステップC13に移り、元画像内に含まれているオブジェクト対応の「加工処理内容」を読み出した後、この「加工処理内容」に応じた加工処理を実行することにより、加工処理済み画像を取得する(ステップC14)。なお、画像配信装置4側で元画像(テレビ映像)に対する加工処理が実行されたときにはその加工処理済み画像を画像配信装置4から受信取得したり、予め記憶されている加工処理済み画像を画像配信装置4から受信取得したりするようにしてもよい。そして、上述のようにして取得した加工処理済み画像を各種情報一時記憶部M2に一時記憶させた後(ステップC15)、視差バリア制御部19を駆動させて、表示部18の表層に視差バリアを生成させた後(ステップC7)、第1画像(元画像)及び第2画像(加工処理済み画像)を表示部18に同時に表示させる(ステップC8)。
【0053】
他方、画像の表示指示の発生が動画ストリーミング視聴操作によるものであれば(図9のステップC18でYES)、画像配信装置4から配信される画像(動画)を元画像(第1画像)として受信する受信動作を開始した後(ステップC19)、この画像を表示する処理を行うと共に、上述の画像取得処理に相当する処理も併せて行う。先ず、この第1画像と異なる第2画像(加工処理済み画像)が画像配信装置4から配信されているかを調べる(ステップC20)。すなわち、特定のオブジェクト(例えば、悲惨な映像部分など)を含まない画像が第2画像(加工処理済み画像)として配信されているかを判別し、その判別結果に基づいて、上述の個別閲覧処理の実行を指示したり、上述の共通閲覧処理の実行を指示したりする。
【0054】
いま、第2画像(加工処理済み画像)が配信されていなければ(ステップC20でNO)、図8のステップC9に移り、以下、上述の動作を行い、元画像を解析してその中に特定のオブジェクトが含まれている否かを判別し、その判別結果に応じて上述の個別閲覧処理を実行したり、上述の共通閲覧処理を実行したりする。また、第2画像(加工処理済み画像)が配信されていれば(図9のステップC20でYES)、この第2画像(加工処理済み画像)を受信した後(ステップC21)、図8のステップC5に移り、以下、元画像及び加工処理済み画像を一時記憶させる(ステップC5、C6)。そして、上述の個別閲覧処理を実行するために、ステップC7に移り、表示部18の表層に視差バリアを生成させた後、第1画像(元画像)及び第2画像(加工処理済み画像)を表示部18に同時に表示させる(ステップC8)。
【0055】
画像の表示指示の発生がその他の要因によるものであれば(図9のステップC18でNO)、例えば、画像記憶部M3に記憶されている画像(撮影画像、コピー画像など)に対する表示操作が行われた場合や画像記憶部M3に記憶されている画像の自動表示が指示された場合には、表示を指示された画像の「元画像」を画像記憶部M3から読み出し(ステップC22)、この「元画像」に対応して「加工処理済み画像」が画像記憶部M3に記憶されているかを調べる(ステップC23)。すなわち、特定のオブジェクト(例えば、家族などの被写体)を含まない画像が第2画像(加工処理済み画像)として記憶されているかを判別し、その判別結果に基づいて、上述の個別閲覧処理の実行を指示したり、上述の共通閲覧処理の実行を指示したりする。
【0056】
いま、「加工処理済み画像」が記憶されていなければ(ステップC23でNO)、図8のステップC9に移り、以下、上述の動作を行い、元画像を解析してその中に特定のオブジェクトが含まれているか否かを判別し、その判別結果に応じて上述の個別閲覧処理を実行したり、上述の共通閲覧処理を実行したりする。また、「加工処理済み画像」が画像記憶部M3に記憶されていれば(ステップC23でYES)、この「加工処理済み画像」を読み出した後(ステップC24)、図8のステップC5に移り、以下、上述の動作を行い、以下、元画像及び加工処理済み画像を一時記憶させる(ステップC5、C6)。そして、上述の個別閲覧処理を実行するために、ステップC7に移り、表示部18の表層に視差バリアを生成させた後、第1画像(元画像)及び第2画像(加工処理済み画像)を表示部18に同時に表示させる(ステップC8)。
【0057】
他方、着信を検出したときには(図6のステップA9でYES)、その応答操作に応じて通話処理を行った後(ステップA10)、上述のステップA3に戻る。また、電源オフ操作を検出したときには(ステップA11でYES)、電源オフ処理を行った後(ステップA12)、このフローの終了となるが、発信操作など、その他の操作が行われたときには(ステップA13でYES)、操作に応じた処理として発信処理などを行った後(ステップA14)、上述のステップA3に戻る。
【0058】
以上のように、この実施形態において中央制御部11は、表示部18に表示させる画像に特定のオブジェクトが含まれるか否かに基づいて、複数の視野角方向から同じ画像が視認されるように制御するか、別々の画像が視認されるように制御するようにしたので、複数人に同じ内容の画像を見せるか、一部の人に異なる画像を見せるかを特別な操作を要求することなく適切に制御することができる。従って、例えば、会社の同僚達と一緒に画像を閲覧するような場合に、同僚に対して家族の画像や電話番号などの特定のオブジェクトだけを見せないようにすることができ、また、電車内で画像を閲覧している場合に他人に覗き見されたとしても家族の画像や電話番号などの特定のオブジェクトだけを見せないようにすることができるなど、実用性に富んだものとなる。
【0059】
表示部18に表示させる画像に特定のオブジェクトが含まれている場合には、複数の視野角方向から別々の画像が視認されるように制御するようにしたので、例えば、ある視野角方向からは第三者に閲覧されたくない画像が視認されるように制御することができ、それ以外の視野角方向からは第三者に閲覧されたとしても問題のない画像だけが視認されるように制御することができる。
【0060】
特定のオブジェクトに加工処理が施された画像を第2画像として取得するようにしたので、この取得した第2画像を第1画像とともに表示部8に同時に表示させることができ、ある視野角方向からは特定のオブジェクトが含まれる画像が視認させ、別の視野角方向からは特定のオブジェクトに加工処理が施された画像が視認させることができる。
【0061】
特定のオブジェクトが含まれる画像を第1画像とし、この第1画像内の特定のオブジェクトに対して加工処理を施すことによって、この特定のオブジェクトに加工処理が施された画像を第2画像として取得するようにしたので、第1画像を元にその画像とは異なる画像を得ることができる。
【0062】
特定のオブジェクトに加工処理が施された画像を外部の画像配信装置4から取得するようにしたので、加工処理が施された画像を容易に得ることができる。
【0063】
画像内に特定のオブジェクトが含まれていなければ、複数の視野角方向からその画像が視認されるように制御するようにしたので、誰に閲覧されても問題のない画像に対する制御として適切なものとなる。
【0064】
撮像部17により撮影された画像内に特定のオブジェクトが含まれているか否かを判別するようにしたので、撮影された画像に基づいて、複数の視野角方向から同じ画像が視認されるようにするか、別々の画像が視認されるようにするかを制御することができる
【0065】
撮像部17は、特定のオブジェクトを含む画像と、そのオブジェクトを含まない画像とを撮影し、この特定のオブジェクトを含む撮影画像と特定のオブジェクトを含まない撮影画像とを表示部8に同時に表示させるようにしたので、ある視野角方向からは特定のオブジェクトを含む撮影画像が視認されるように制御することができ、それ以外の視野角方向からは特定のオブジェクトを含まない撮影画像が視認されるように制御することができる。
【0066】
表示部18に表示させる画像に特定のオブジェクトが含まれる場合に、ある視野角方向からはその画像が視認されるように制御し、別の視野角方向からはそのオブジェクトに対する加工処理後の画像が視認されるように制御するようにしたので、複数人に異なる画像を見せることができ、覗き見などに適切に対応することができる。
【0067】
この場合、特定のオブジェクトが含まれない場合には、画像が第1視野角方向と第2視野角方向の両方から視認されるように表示部8を制御するようにしたので、特定のオブジェクトが含まれない場合には、第三者に閲覧されても問題のない画像とすることができる。
【0068】
(第2実施形態)
以下、この発明の第2実施形態について図10及び図11を参照して説明する。
なお、上述した第1実施形態においては、表示部18に表示させる画像に特定のオブジェクトが含まれるか否かに基づいて、複数の視野角方向から同じ画像が視認されるようにするか、別々の画像が視認されるようにするかを制御するようにしたが、この第2実施形態においては、表示部18に表示させる画像がそれとは異なる画像に対応付けられているか否かに基づいて、複数の視野角方向から同じ画像が視認されるようにするか、別々の画像が視認されるようにするかを制御するようにしたものである。ここで、両実施形態において基本的あるいは名称的に同一のものは、同一符号を付して示し、その説明を省略するとともに、以下、第2実施形態の特徴部分を中心に説明するものとする。
【0069】
なお、第2実施形態においても、電源投入に伴って実行開始される携帯電話機1側の全体動作は、図6のフローチャートと同様であるため、その説明は省略するが、画像取得処理(図6のステップA6)は、上述した図7に代わる図10のフローチャート、また、画像表示処理(図6のステップA8)は、上述した図8及び図9に代わる図11のフローチャートに従って実行するようにしている。
【0070】
図10は、第2実施形態における画像取得処理(図6のステップA6)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、中央制御部11は、画像取得処理の開始を指示する画像取得操作が特殊撮影操作によるものなのか(ステップD1)、通常の撮影操作によるものなのか(ステップD6)、ダウンロード操作によるものなのかその他の操作によるものなのかを調べる(ステップD15)。いま、画像取得操作が特殊撮影操作によるものであれば(ステップD1でYES)、上述した図7のステップB2〜B5と同様に、撮像部17の特殊連写機能を作動させて、所定時間内に複数回の連続撮影を行わせることにより、特定のオブジェクトを含む画像Aと、特定のオブジェクトを含まない画像Bを取得する(ステップD2、D3)。そして、最初に撮影された画像Aを「元画像」として画像記憶部M3に記憶させるとともに(ステップD4)、次に撮影された画像Bを「加工処理済み画像」として画像記憶部M3に記憶させる(ステップD5)。
【0071】
また、画像取得操作が通常の撮影操作によるものであれば(ステップD6でYES)、通常の画像撮影を行わせた後(ステップD7)、その撮影された画像を「元画像」として画像記憶部M3に記憶させる(ステップD8)。そして、この元画像を解析することにより、この元画像内に含まれている各オブジェクトを抽出するとともに(ステップD9)、オブジェクト記憶部M4に記憶されている各オブジェクトを読み出し(ステップD10)、上述の元画像の解析結果と、読み出した各オブジェクトとを比較することにより元画像内にいずれかのオブジェクトが含まれているかを調べる(ステップD11)。ここで、いずれのオブジェクトも含まれていなければ(ステップD11でNO)、図10のフローから抜ける。
【0072】
また、元画像内にいずれかのオブジェクトが含まれていれば(ステップD11でYES)、元画像内に含まれているオブジェクト対応の「加工処理内容」を読み出した後(ステップD12)、この「加工処理内容」に応じた加工処理を実行することによって、加工処理済み画像を取得する(ステップD13)。なお、画像配信装置4側で元画像に対する画像加工処理を実行させてその加工処理済み画像を画像配信装置4から受信取得したり、予め記憶されている加工処理済み画像を画像配信装置4から受信取得したりするようにしてもよい。そして、上述のようにして取得した加工処理済み画像を「元画像」に対応付けて画像記憶部M3に記憶させた後(ステップD14)、図10のフローから抜ける。
【0073】
また、画像取得操作がダウンロード操作によるものであれば(ステップD15でYES)、画像配信装置4から画像(動画や静止画)をダウンロード受信して(ステップD16)、この画像を「元画像」として画像記憶部M3に記憶させた後(ステップD8)、上述の画像解析を行うステップD9に移り、以下、上述の動作を行う。また、画像取得操作が撮影操作やダウンロード操作以外のその他の操作によるものであれば(ステップD15でNO)、例えば、外部記録媒体からの画像コピーなどを指示するコピー操作であれば、外部記憶媒体から画像をコピー取得するなど、その操作に応じた画像取得処理を実行する(ステップD17)。そして、取得した画像を「元画像」として画像記憶部M3に記憶させた後(ステップD8)、上述の画像解析を行うステップD9に移り、以下、上述の動作を行う。
【0074】
図11は、第2実施形態において画像表示処理(図6のステップA8)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、中央制御部11は、画像記憶部M3に記憶されている画像(撮影画像、コピー画像など)に対する表示操作が行われた場合や画像記憶部M3に記憶されている画像の自動表示が指示された場合に、表示を指示された画像の「元画像」を画像記憶部M3から読み出し(ステップE1)、この「元画像」を各種情報一時記憶部M2に一時記憶させた後(ステップE2)、「元画像」に対応して「加工処理済み画像」が画像記憶部M3に記憶されているかを調べる(ステップE3)。すなわち、特定のオブジェクト(例えば、家族などの被写体)が含まれていない画像が画像記憶部M3内に加工処理済み画像として記憶されているか否かを判別し、その判別結果に基づいて、上述の個別閲覧処理の実行を指示したり、上述の共通閲覧処理の実行を指示したりする。いま、「加工処理済み画像」が記憶されていない場合には(ステップE3でNO)、上述の共通閲覧処理を実行するために、次のステップE8に移り、表示部18に視差バリアが生成されていれば、それを消去させた後、元画像を表示部18に表示させる(ステップE9)。その後、図11のフローから抜ける。
【0075】
また、「元画像」に対応して「加工処理済み画像」が画像記憶部M3に記憶されていれば(ステップE3でYES)、上述の個別閲覧処理を実行する準備として、この「加工処理済み画像」を読み出した後(ステップE4)、この加工処理済み画像を各種情報一時記憶部M2に一時記憶させる(ステップE5)。そして、視差バリア制御部19を駆動させて、表示部18の表層に視差バリアを生成させた後(ステップE6)、元画像及び加工処理済み画像を表示部18に同時に表示させる(ステップE7)。その後、図11のフローから抜ける。
【0076】
以上のように、第2実施形態においては、表示部18に表示させる画像がそれとは異なる画像に対応付けられているか否かに基づいて、複数の視野角方向から同じ画像が視認されるようにするか、別々の画像が視認されるようにするかを制御するようにしたから、複数人に同じ内容の画像を見せるか、一部の人に異なる画像を見せるかを特別な操作を要求することなく適切に制御することができ、実用性に富んだものとなる。
【0077】
撮影された特定のオブジェクトを含む画像が、撮影された特定のオブジェクトを含まない画像と対応付けられているか否かに基づいて、複数の視野角方向から同じ画像を視認できるようにするか、別々の画像を視認できるようにするかを制御するようにしたので、例えば、特殊な撮影機能として、特定のオブジェクトを含む画像の撮影後に、その特定のオブジェクトを撮影範囲外に移動させたりして、その特定のオブジェクトを含まない画像を撮影するという撮影機能を携帯電話機が備えている場合には、その撮影機能で撮影された特定のオブジェクトを含む画像と含まない画像とをそれぞれ異なる視野角方向から視認させることができる。
【0078】
なお、上述した各実施形態において表示部18に表示させる画像としては、静止画、動画、テレビ番組に限らず、例えば、テキストを含む画像など、表示部18に表示させる任意の種別の画像であってもよい。また、オブジェクトも人物、文字列に限らず、例えば、人体の一部や建物など、表示部18に表示される任意のオブジェクトであってもよい。
【0079】
上述した各実施形態においては、加工処理内容として、消去、モザイク、置き換えを示したが、これに限らず、特定のオブジェクトに対する任意の加工処理内容であってもよい。また、上述した各実施形態においては、加工処理済み画像を1つとしたが、2つ以上であってもよい。また、元画像と2つ以上の加工処理済み画像を表示部18に同時に表示させ、ある視野角方向からは元画像が視認されるように制御するようにし、別の視野角方向からは第1の加工処理済み画像が、さらに別の視野角方向からは第2の加工処理済み画像が、それぞれ視認されるように制御するようにしてもよい。
【0080】
上述した各実施形態においては、表示部18の略正面の視野角方向からは元画像が視認されるように制御するようにし、それ以外の視野角方向からは加工処理済み画像が視認されるように制御するようにしたが、それに限らず、任意の視野角方向からは元画像が視認されるようにし、それ以外の視野角方向からは加工処理済み画像が視認されるように制御するようにしてもよい。
【0081】
その他、端末装置としては携帯電話機に限らず、パーソナルコンピュータ、PDA、デジタルカメラ、音楽プレイヤーなど、任意の端末装置であってもよい。さらに、折り畳みタイプの端末装置に限らず、ストレートタイプ、スライドタイプ、スピントップタイプなど任意の筐体構造であってもよい。
【0082】
また、上述した各実施形態において示した“装置”や“機”とは、機能別に複数の筐体に分離されていてもよく、単一の筐体に限らない。また、上述したフローチャートに記述した各ステップは、時系列的な処理に限らず、複数のステップを並列的に処理したり、別個独立して処理したりするようにしてもよい。
【符号の説明】
【0083】
1 携帯電話機
2 無線通信網
3 インターネット
4 画像配信装置
11 中央制御部
13 記憶部
14 無線通信部
16 テレビ放送受信部
17 撮像部
18 表示部
19 視差バリア制御部
20 操作部
M1 プログラム記憶部
M2 各種情報一時記憶部
M3 画像記憶部
M4 オブジェクト記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部の視野角方向を制御する端末装置であって、
第1画像を前記表示部に表示させるとともに、第1視野角方向と該第1視野角方向とは異なる第2視野角方向との両方から前記第1画像が視認されるように前記表示部を制御する第1制御手段と、
前記第1画像とそれとは異なる第2画像とを前記表示部に同時に表示させるとともに、前記第1視野角方向から前記第1画像が視認されるように前記表示部を制御し、前記第2視野角方向から前記第2画像が視認されるように前記表示部を制御する第2制御手段と、
前記表示部に表示させる画像内に特定のオブジェクトが含まれているか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段の判別結果に基づいて、前記第1制御手段及び第2制御手段のいずれか一方による制御の実行を指示する指示手段と、
を備えることを特徴とする端末装置。
【請求項2】
前記指示手段は、前記判別手段によって特定のオブジェクトが含まれていると判別された場合に、前記第2制御手段による制御の実行を指示する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項3】
前記特定のオブジェクトに対して加工処理が施された画像を取得する取得手段をさらに備え、
前記第2制御手段は、前記第1画像として前記表示部に表示させる画像を、前記第2画像として前記取得手段によって取得された画像を、前記表示部に同時に表示させるように制御する、
ようにしたことを特徴とする請求項2記載の端末装置。
【請求項4】
前記取得手段は、前記特定のオブジェクトが含まれる画像を前記第1画像として、この第1画像に加工処理を施すことによって、前記特定のオブジェクトに加工処理が施された画像を前記第2画像として取得する、
ようにしたことを特徴とする請求項3記載の端末装置。
【請求項5】
前記取得手段は、前記特定のオブジェクトに加工処理が施された画像を外部から取得する、
ようにしたことを特徴とする請求項3記載の端末装置。
【請求項6】
前記指示手段は、前記判別手段によって特定のオブジェクトが含まれていないと判別された場合に、前記第1制御手段による制御の実行を指示する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項7】
画像を撮影する撮影手段をさらに備え、
前記判別手段は、前記撮影手段により撮影された画像内に特定のオブジェクトが含まれているか否かを判別する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項8】
前記特定のオブジェクトを含む画像と含まない画像とを撮影する撮影手段をさらに備え、
前記第2制御手段は、前記第1画像として前記撮影手段によって撮影された特定のオブジェクトを含む画像を、前記第2画像として前記撮影手段によって撮影された特定のオブジェクトを含まない画像を、前記表示部に同時に表示させるように制御する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項9】
表示部の視野角方向を制御する端末装置であって、
前記表示部に表示させる画像内に特定のオブジェクトが含まれるか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段によって特定のオブジェクトが含まれると判別された場合に、前記特定のオブジェクトに加工処理が施された画像を取得する取得手段と、
前記表示部に表示させる画像と前記取得手段によって取得された画像とを前記表示部に同時に表示させるとともに、前記表示部に表示させる画像が第1視野角方向から視認されるように前記表示部を制御し、前記取得された画像が該第1視野角方向とは異なる第2視野角方向から視認されるように前記表示部を制御する第1制御手段と、
を備えることを特徴とする端末装置。
【請求項10】
前記判別手段によって特定のオブジェクトが含まれないと判別された場合に、前記表示部に表示させる画像を前記表示部に表示させるとともに、前記表示部に表示させる画像が第1視野角方向と該第1視野角方向とは異なる第2視野角方向との両方から視認されるように前記表示部を制御する第2制御手段をさらに備える、
ようにしたことを特徴とする請求項9記載の端末装置。
【請求項11】
表示部の視野角方向を制御する端末装置であって、
第1画像を前記表示部に表示させるとともに、第1視野角方向と該第1視野角方向とは異なる第2視野角方向との両方から前記第1画像が視認されるように前記表示部を制御する第1制御手段と、
前記第1画像とそれとは異なる第2画像とを前記表示部に同時に表示させるとともに、前記第1視野角方向から前記第1画像が視認されるように前記表示部を制御し、前記第2視野角方向から前記第2画像が視認されるように前記表示部を制御する第2制御手段と、
前記表示部に表示させる画像がその画像とは異なる画像と対応付けられているか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段の判別結果に基づいて、前記第1制御手段及び第2制御手段のいずれか一方による制御の実行を指示する指示手段と、
を備えることを特徴とする端末装置。
【請求項12】
前記特定のオブジェクトを含む第1画像と含まない第2画像とを撮影する撮影手段と、
前記撮影手段によって撮影された特定のオブジェクトを含む第1画像と含まない第2画像とを対応付けて記憶部に記憶させる記憶制御手段と、
をさらに備え、
前記判別手段は、前記記憶部に記憶されている特定のオブジェクトを含む第1画像が、特定のオブジェクトを含まない第2画像と対応付けられているか否かを判別する、
ようにしたことを特徴とする請求項11記載の端末装置。
【請求項13】
コンピュータに対して、
第1画像を表示部に表示させるとともに、第1視野角方向と該第1視野角方向とは異なる第2視野角方向との両方から前記第1画像が視認されるように前記表示部を制御する機能と、
前記第1画像とそれとは異なる第2画像とを前記表示部に同時に表示させるとともに、前記第1視野角方向から前記第1画像が視認されるように前記表示部を制御し、前記第2視野角方向から前記第2画像が視認されるように前記表示部を制御する機能と、
前記表示部に表示させる画像内に特定のオブジェクトが含まれるか否かを判別する機能と、
前記判別結果に基づいて、前記第1視野角方向と第2視野角方向との両方から前記第1画像が視認されるような制御の実行を指示し、前記第1視野角方向から前記第1画像が視認され、かつ、前記第2視野角方向から前記第2画像が視認されるような制御の実行を指示する機能と、
を実現させるためのプログラム。
【請求項14】
コンピュータに対して、
表示部に表示させる画像内に特定のオブジェクトが含まれるか否かを判別する機能と、
前記特定のオブジェクトが含まれると判別された場合に、前記特定のオブジェクトに加工処理が施された画像を取得する機能と、
前記表示部に表示させる画像と前記取得された画像とを前記表示部に同時に表示させるとともに、前記表示部に表示させる画像が第1視野角方向から視認されるように前記表示部を制御し、前記取得された画像が該第1視野角方向とは異なる第2視野角方向から視認されるように前記表示部を制御する機能と、
を実現させるためのプログラム。
【請求項15】
コンピュータに対して、
第1画像を表示部に表示させるとともに、第1視野角方向と該第1視野角方向とは異なる第2視野角方向との両方から前記第1画像が視認されるように前記表示部を制御する機能と、
前記第1画像とそれとは異なる第2画像とを前記表示部に同時に表示させるとともに、前記第1視野角方向から前記第1画像が視認されるように前記表示部を制御し、前記第2視野角方向から前記第2画像が視認されるように前記表示部を制御する機能と、
前記表示部に表示させる第1画像がその画像とは異なる画像と対応付けられているか否かを判別する機能と、
前記判別結果に基づいて、前記第1視野角方向と第2視野角方向との両方から前記第1画像が視認されるような制御の実行を指示し、前記第1視野角方向から前記第1画像が視認され、かつ、前記第2視野角方向から前記第2画像が視認されるような制御の実行を指示する機能と、
を実現させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−197537(P2011−197537A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−66209(P2010−66209)
【出願日】平成22年3月23日(2010.3.23)
【出願人】(310006855)NECカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社 (1,081)
【Fターム(参考)】