管理サーバー、画像管理方法および画像管理プログラム
【課題】より簡易に且つ確実に所望の画像を検索できる環境が望まれていた。
【解決手段】画像を所定のデータベースに格納して管理する管理サーバーであって、画像の使用に関する付帯情報と対応付けられた画像を当該付帯情報とともに上記データベースに格納する際に、複数種類のオブジェクトを検出対象として、当該画像からオブジェクト検出を実行し、当該オブジェクト検出によって検出されたオブジェクトを表現するアイコンを取得し、当該取得したアイコンを当該画像に関連付けた上で当該画像を上記データベースに格納する構成とした。
【解決手段】画像を所定のデータベースに格納して管理する管理サーバーであって、画像の使用に関する付帯情報と対応付けられた画像を当該付帯情報とともに上記データベースに格納する際に、複数種類のオブジェクトを検出対象として、当該画像からオブジェクト検出を実行し、当該オブジェクト検出によって検出されたオブジェクトを表現するアイコンを取得し、当該取得したアイコンを当該画像に関連付けた上で当該画像を上記データベースに格納する構成とした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理サーバー、画像管理方法および画像管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
大量の画像をデータベースに格納したサーバーに対して、ユーザーはパーソナルコンピューター(以下PC)を操作してアクセスし、所望の画像をサーバーから自己のPCにダウンロードする。ここで、画像の検索システムとして、原画像データから単純化された線画データを得てインデックスとし、手書き入力された線画データに基づいて近似するインデックスを選択することによる画像データ検索システムが知られている(特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平5‐307577号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記データベースに大量の画像が格納されている場合、ユーザーは、より簡易に且つ確実に所望の画像を検索できる環境を望む。従来においては、このような検索処理の容易さや検索結果の信頼性に改善の余地があった。また、このように検索された画像をユーザーが実際に使用し易い環境を提供したり、一定のセキュリティを確保してユーザーに使用させたりすることも重要である。
【0005】
本発明は上記課題の少なくとも一つを解決するためになされたものであり、従来よりも簡易で信頼性の高い画像検索を実現し、また、画像を求めるユーザーの利便性や画像をユーザーに使用させる際の安全性の向上に貢献する管理サーバー、画像管理方法および画像管理プログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の態様の一つは、画像を所定のデータベースに格納して管理する管理サーバーであって、画像の使用に関する付帯情報と対応付けられた画像を当該付帯情報とともに上記データベースに格納する際に、複数種類のオブジェクトを検出対象として、当該画像からオブジェクト検出を実行し、当該オブジェクト検出によって検出されたオブジェクトを表現するアイコンを取得し、当該取得したアイコンを当該画像に関連付けた上で当該画像を上記データベースに格納する構成としてある。本発明によれば、画像に対するオブジェクト検出の結果に応じて、画像のオブジェクトを表現するアイコン(例えば、人物のアイコン)が関連付けられて画像がデータベースに格納される。よって、画像をデータベースから検索する際に、当該アイコンが指標となり所望の画像を効率よく検索できるようになるため、検索の容易性および信頼性が向上する。
【0007】
管理サーバーは、アイコンと当該アイコンの検索論理式の指定とを受け付け、当該受け付けたアイコンおよび検索論理式に基づいて、上記データベースにおいてアイコンと関連付けられて格納されている複数の画像の中から画像を検索して抽出する。当該構成によれば、管理サーバーにおいて、アイコンに基づいて所望の画像を効率よく検索できる。
【0008】
管理サーバーは、自身と通信可能に接続された第一の通信機器からの上記アイコンと検索論理式の指定を受け付けることにより上記画像の抽出を行い、当該抽出した画像の中から第一の通信機器による画像の選択を受け付け、自身と通信可能に接続された第二の通信機器から上記選択された画像の開示要求があった場合に、当該画像および当該画像に対応付けられた上記付帯情報を第二の通信機器に開示するとしてもよい。当該構成によれば、画像を要求するユーザー(第一の通信機器を操作する者)によって選択された画像および当該画像の付帯情報を、承認者(第二の通信機器を操作する者)からの開示要求に応じて第二の通信機器に開示する(確認させる)ことで、画像をユーザーに提供する前に一定のセキュリティを確保することができる。
【0009】
管理サーバーは、上記第二の通信機器が上記選択された画像を第一の通信機器がダウンロードすることを許可した場合、上記選択された画像に第一の通信機器を特定する所定情報を付記するとともに、当該付記した情報を上記選択された画像とともに第一の通信機器に対して開示するとしてもよい。当該構成によれば、第一の通信機器を操作するユーザーは、上記選択した画像とともに上記所定情報の存在を確認することで、上記選択した画像をダウンロードすることが許可されたことを知ることができる。
【0010】
管理サーバーは、上記第二の通信機器が上記選択された画像を第一の通信機器がダウンロードすることを許可した場合、上記選択された画像を第一の通信機器からの要求に応じて上記データベースからダウンロードさせ、当該ダウンロードさせた画像に対して予め規定されている使用可能期間が経過した場合には、当該期間が経過した旨を第一の通信装置および第二の通信装置に通知するとしてもよい。当該構成によれば、第一の通信機器にダウンロードさせた画像が、その使用可能期間を超えて使用されることを防止することができる。
【0011】
本発明の技術的思想は、管理サーバーという物の発明以外によっても実現可能である。例えば、上述した管理サーバーが実行する処理工程を有する方法(画像管理方法)の発明や、上述した管理サーバーが実行する処理を実際に管理サーバーに実行させるプログラム(画像管理プログラム)の発明をも把握可能である。また、管理サーバーや第一の通信装置や第二の通信装置の一部或いは全てを含むシステムも、一つの発明として把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】画像管理システムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】画像格納処理を示すフローチャートである。
【図3】使用申請にかかる画像がダウンロードされるまでの処理に関し、申請側PCの動作を示すフローチャートである。
【図4】使用申請にかかる画像がダウンロードされるまでの処理に関し、管理サーバーの動作を示すフローチャートである。
【図5】使用申請にかかる画像がダウンロードされるまでの処理に関し、承認側PCの動作を示すフローチャートである。
【図6】画像選択用画面の一部を例示する図である。
【図7】画像選択用画面の一部を例示する図である。
【図8】画像選択用画面の一部を例示する図である。
【図9】使用申請メールの一部を例示する図である。
【図10】確認画面の一部を例示する図である。
【図11】ダウンロード用画面の一部を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下では、図面を参照しながら本実施形態について説明する。
図1は、本実施形態にかかる画像管理システム10の概略をブロック図により示している。画像管理システム10は、管理サーバー20と、複数のPC30,40,40,40…を含む。管理サーバー20や、複数のPC30,40,40,40…は、ローカルエリアネットワーク(LAN)50に接続されており、互いに通信可能に設定された通信機器である。PC40は、第一の通信機器に該当し、画像の使用申請を行なう各ユーザーが操作するPCである。PC40については適宜、申請側PC40とも呼ぶ。また、ユーザーについては適宜、申請者とも呼ぶ。PC30は、第二の通信機器に該当し、申請側PC40からの画像の使用申請を受け付け、使用申請に対する許可または却下の決定を行なう立場の者(承認者と呼ぶ。)が操作するPCである。PC30については適宜、承認側PC30とも呼ぶ。
【0014】
管理サーバー20、PC30,40は、それらのハードウェア構成自体は、電子メールの送受信機能や各種通信規格による通信機能を備えた一般的なコンピューターと同様であり、CPU、ROM、RAM、HDD、バス、外部接続用のインターフェイス等、公知の構成を備える。そして、それぞれがOSの制御の下で所定のプログラムやアプリケーションを適宜実行する。他にも、PC30,40は、画像表示を行なうためのディスプレーや、申請者や承認者からの入力を受け付けるための入力装置(マウスやキーボード)等を備える。管理サーバー20は、内部に或いは外付けでデータベース(DB)20aを備え、画像をDB20aに格納して管理するサーバーである。本実施形態では、DB20aには大量の画像が格納され、申請者は、自己のPC40を操作することにより、管理サーバー20(DB20a)から所望の画像を自己のPC40にダウンロードすることができる。
【0015】
図2は、管理サーバー20がDB20aに画像を格納する処理(画像格納処理)をフローチャートにより示している。管理サーバー20は、内部メモリー(RAMやROM)に画像格納処理のための所定のプログラムを有しており、当該プログラムに従って当該フローチャートを実行する。ステップS(以下「ステップ」の記載を省略。)100では、管理サーバー20は、外部の通信機器から画像データ(画像ファイル)のアップロードを受けることにより画像データを取得する。ここでいう外部の通信機器とは、PC30やPC40等、LAN50に接続して管理サーバー20と通信可能な通信装置である。S100で取得する画像データには、画像の使用に関する付帯情報が付帯される。
【0016】
ここでいう付帯情報とは、画像の権利(例えば、著作権や肖像権)の帰属に関する情報を記述したファイルや、画像の使用許諾に関する情報を記述したファイル等である。使用許諾に関する情報とは、その画像の使用が許諾されている人物、使用目的、使用場所、期間等の情報である。このような付帯情報は、画像データをアップロードする側の通信装置において既に画像データに付帯され、画像データとともに送られてきてもよい。あるいは、管理サーバー20(管理サーバー20を操作する者)が、アップロードされた画像データと付帯情報のファイルとを対応付ける処理を行なうことで、画像データに付帯情報を付帯させるとしてもよい。
【0017】
S110では、管理サーバー20は、S100で取得した画像データについてオブジェクト検出処理を行なう。オブジェクト検出とは、所定のオブジェクト(例えば、人物、自然風景(山や海など)、建物、夜景、花等。)を画像内から検出する処理である。ここでは複数種類のオブジェクトを検出対象とし、検出対象としたオブジェクト毎にオブジェクト検出を実行する。オブジェクト毎のオブジェクト検出の具体的手法は特に問わない。例えば、人物検出であれば、人物検出用の複数のテンプレートを利用したいわゆるパターンマッチングによって画像データから人物を検出することができる。
【0018】
S120では、管理サーバー20は、S110で検出されたオブジェクトを表現するアイコンを取得する。本実施形態では、管理サーバー20は、予め複数種類のアイコン(アイコンを表す画像データ)を、例えばDB20aに保存している。管理サーバー20は、この保存している複数のアイコンの中から、上記検出されたオブジェクトに対応するアイコンを選択することで、アイコンを取得する。例えば、上記オブジェクト検出の結果、画像データから「人物」と「建物」が検出されている場合には、「人物」に対応するアイコンおよび「建物」の対応するアイコンを選択する。
【0019】
S130では、管理サーバー20は、S120で取得したアイコンを、S100で取得した画像データに関連付けた上で、DB20aに格納する。このとき、当該画像データに付帯されている上記付帯情報も一緒にDB20aに格納される。このように管理サーバー20は、アップロードされた画像データを、その画像が含むオブジェクトを表すアイコンと関連付けて(さらに付帯情報とともに)DB20aに格納する。
【0020】
次に、申請者が申請側PC40を操作してDB20aに格納されている画像の使用申請をし、使用申請した画像を申請側PC40にダウンロードするまでの処理について、申請側PC40、承認側PC30および管理サーバー20それぞれの立場で説明する。かかる処理に関して、図3は申請側PC40の動作をフローチャートで示し、図4は管理サーバー20の動作をフローチャートで示し、図5は承認側PC30の動作をフローチャートで示している。図4のフローチャートは、管理サーバー20が備える画像管理プログラムに従って実行され、図5のフローチャートは、承認側PC30が備える承認プログラムに従って実行される。
【0021】
S200(図3)では、申請側PC40は、管理サーバー20にログインする。具体的には、申請者が申請側PC40を操作する(マウスやキーボードを操作する)ことにより、申請側PC40はLAN50上の管理サーバー20のアドレスにアクセスし、所定のログイン画面にユーザー名やパスワードを入力することで、管理サーバー20が提供する所定の画像選択用画面にログインする(申請側PC40のディスプレーの画面に、画像選択用画面を表示させる)。管理サーバー20は、S300(図4)において、申請側PC40からのログインを受け付け、ユーザー名やパスワードの入力による認証をした後、当該画像選択用画面を提示する。
【0022】
S210(図3)では、申請側PC40は、画像選択用画面上で画像検索用のアイコンおよびアイコンの検索論理式を指定する。S310(図4)では、管理サーバー20は、かかるアイコンおよび検索論理式の指定を受け付ける。S220(図3)では、申請側PC40は、当該指定したアイコンおよび検索論理式に基づく画像検索の実行を指示する。S320(図4)では、管理サーバー20は、当該検索の実行指示に応じて検索を実行する。
【0023】
図6は、画像選択用画面の一部を例示している。画像選択用画面21においては、複数種類の矩形のアイコン21aが表示されており、申請者は、申請側PC40を操作することにより、任意に一または複数のアイコン21aを指定することができる。なお画像選択用画面21では、このようなイラストとしてのアイコン21aを並べるだけでなく、各アイコン21aの近傍に「人物」、「山」、「建物」…などのように、各アイコン21aの内容を説明する言葉を添えて表示してもよい。また、申請者は、申請側PC40を操作することにより、検索論理式としての「AND」演算子21bまたは「OR」演算子21cを指定することができる。例えば、「人物」のアイコン21aと、「山」のアイコン21aを指定し、かつ演算子「AND」21bを指定した場合には、「人物」AND「山」という検索論理式が出来上がり(S210)、その後、検索ボタン21dが押下げ(クリック)されたときに(S220)、管理サーバー20は、この条件に従ってDB20a内に格納されている画像データを検索する(S320)。むろんこの場合、画像データに関連付けられているアイコンを参照して、上記「人物」AND「山」というような条件に合致する画像データを検索する。
【0024】
S330(図4)では、管理サーバー20は、図7に例示するように、画像選択用画面21に、上記検索の結果抽出できた画像データの縮小画像SGを全て表示する。S230(図3)では、申請側PC40は、画像選択用画面21に表示された縮小画像SGを選択する。つまり、申請者が申請側PC40を操作することにより、使用申請の対象としたい画像データを任意に選択する。S340(図4)では、管理サーバー20は、このような画像データの選択を受け付ける。
管理サーバー20は、画像データの選択を受け付けたら、図8に例示するように、当該選択にかかる画像データ(縮小画像SG)とともに、使用目的記載欄21eを画像選択用画面21に表示する。
【0025】
S240(図3)では、申請側PC40は、画像選択用画面21内の使用目的記載欄21eに、画像の使用目的を記載する。つまり申請者が、申請側PC40を操作して、当該選択した画像についての使用目的を自由に記載する(例えば、「社外発表用に画像を使用させて下さい。」等のように使用目的を記載する)。S250(図3)では、申請者が、申請側PC40を操作して画像選択用画面21内の申請ボタン21fを押下げすることで、申請側PC40による画像の使用申請が行なわれる。S350(図5)では、管理サーバー20は、この申請ボタン21fの押下げによる申請を受け付ける。
【0026】
S260(図3)では、申請側PC40は、所定のメーラーを立ち上げ、上記選択した画像データについての使用申請を電子メール(使用申請メール)にて、承認側PC30に送信する。
図9は、承認側PC30に送信される使用申請メール22の一部を例示している。使用申請メール22には、使用申請を行った申請側PC40のユーザー名(申請者名)の他、上記選択した画像データが保存されている管理サーバー20のネットワーク上でのアドレス情報(URL)等が記載されている。このアドレス情報は、例えば、管理サーバー20が管理するDB20a内における上記選択された画像データが保存されている場所を特定するアドレス情報である。また、使用申請メール22には、上記使用目的記載欄21eに記入された使用目的も、申請者コメントとして掲載されている。使用目的記載欄21eに記入された使用目的も付帯情報の一種である。ただし、このような使用申請メール22は、申請側PC40が送信するのではなく、上記S350(図4)で申請ボタン21fの押下げを認知して申請を受け付けた管理サーバー20が、承認側PC30に送信するとしてもよい。
【0027】
承認側PC30は、S400(図5)において上記使用申請メール22を受信する。この意味で、承認側PC30は申請受信部として機能すると言える。この結果、承認者は、使用申請メール22を承認側PC30上で開くことにより、申請者による画像データの使用目的を承認側PC30のディスプレーを介して見ることができる。承認側PC30は、S410(図5)において、承認者の操作に従って使用申請メール22に記述されているアドレス情報(URL)に基づいて管理サーバー20のDB20aにアクセスすることにより、上記申請者によって選択された(使用申請された)画像データを自己のディスプレーに表示させ、さらに当該画像データの付帯情報のファイルを自己のディスプレーに表示させる。このとき、管理サーバー20は、承認側PC30からの当該アクセスを上記選択された画像データの開示要求とみなし、DB20aに格納している当該画像データおよび当該画像データに付帯している付帯情報を承認側PC30に提示する(S360、図4。)。
【0028】
この結果、承認者は、上記申請者によって選択された画像データの中身および、当該画像データの付帯情報の中身(画像の権利の帰属に関する情報や、画像の使用許諾に関する情報)を、承認側PC30のディスプレーを介して見ることができる。この意味で、承認側PC30は表示制御部として機能すると言える。
図10は、上記S360(図4)において、管理サーバー20によって承認側PC30に提示された確認画面23の一部を例示している。確認画面23には、上記申請者によって選択された画像データ(縮小画像SG)が表示されている。また、確認場面23には、上記使用申請を行った申請側PC40のユーザー名を記入するための申請者名記載欄23aと、許可ボタン23bと、却下ボタン23cとが設けられている。
【0029】
S420(図5)において、承認側PC30では、承認者が確認画面23に表示された画像データや、当該画像データの付帯情報としての上記ファイルを確認し、また、使用申請メール22に掲載された使用目的を確認することで、使用申請を許可するか否かを決定し、許可する場合には承認側PC30を操作することにより許可ボタン23bを押下げる。一方、使用申請を却下する場合には、承認側PC30を操作することにより却下ボタン23cを押下げる。この意味で、承認側PC30は決定受付部として機能すると言える。また、承認者は、使用申請を許可する場合には併せて、承認側PC30を操作することにより申請者名記載欄23aに上記使用申請を行った申請側PC40を特定する所定情報を入力する。この場合、承認者は、上記使用申請を行ったユーザー名(申請者名)を入力する。当該ユーザー名は、上記使用申請メール22内に記載されている。
【0030】
S370(図4)では、管理サーバー20は、承認側PC30による許可ボタン23bまたは却下ボタン23cの押下げを受け付ける。また、承認側PC30によって申請者名記載欄23aに申請者のユーザー名が入力された場合には、当該入力された内容を確定し、上記確認画面23に表示した画像データと関連付けて保存する。S430(図5)では、承認側PC30は、所定のメーラーを立ち上げ、上記S420における許可または却下の決定を、上記使用申請を行った申請側PC40に対し電子メールにより送信する。この電子メールを決定通知メールと呼ぶ。この意味で、承認側PC30は決定通知部として機能すると言える。なお、このような許可または却下の決定の通知(決定通知メール)は、承認側PC30が送信するのではなく、上記S370(図4)で許可ボタン23bまたは却下ボタン23cの押下げを認知した管理サーバー20が、当該押し下げに応じて、申請側PC40に送信するとしてもよい。
【0031】
S270(図3)において、申請側PC40は、決定通知メールを受信する。申請者は、申請側PC40を操作して決定通知メールの内容を見ることで、自分が選択した画像の使用申請が許可されたか却下されたかを知る。そして、決定通知メールの通知内容が「許可」である場合、S280(図3)では、申請者が申請側PC40を操作することにより、申請側PC40は管理サーバー20が提供する所定のダウンロード用画面にログインする(申請側PC40のディスプレーの画面に、ダウンロード用画面を表示させる)。つまり、S380(図4)では、管理サーバー20は、上記S350において申請を受け付けた申請側PC40から再びログインを受けた場合に当該ダウンロード用画面を提示する。なお、決定通知メールにおいて「却下」が通知された場合、申請側PC40が上記S280において管理サーバー20にログインしても、管理サーバー20は当該申請側PC40に対してダウンロード用画面を提示しない。つまり管理サーバー20も、上記S370(図4)において承認側PC30による許可または却下の決定を認識しているため、かかる処理が可能である。
【0032】
図11は、ダウンロード用画面の一部を例示している。ダウンロード用画面24には、上記S230(図3)で申請側PC40が選択した画像データであって、上記S420(図5)でダウンロードの許可の決定がなされた画像データの縮小画像SGが表示されるとともに、当該画像データの使用が許可されているユーザー名が列記されている。このユーザー名は、上記S370(図4)で管理サーバー20が承認側PC30によるユーザー名の入力を受けて画像データと関連付けて保存したものである。従って、申請者は、ダウンロード用画面24を見たときに、自分が選択した画像に自分のユーザー名が記載されていることを確認して、その画像をダウンロードする。S290(図3)では、申請者が、申請側PC40を操作してダウンロード用画面24内のダウンロードボタン24aを押すことで、ダウンロード用画面24に表示されている画像の申請側PC40へのダウンロードを行う。管理サーバー20側では、S390(図4)において、当該ダウンロードボタン24aの押し下げを検知したら、ダウンロード用画面24に表示した縮小画像SGにかかる画像データを、DB20aから申請側PC40に対して送信する。この結果、申請側PC40による所望の画像データのダウンロードが完了する。
【0033】
このように本実施形態によれば、画像管理システム10において、管理サーバー20は、画像の使用に関する付帯情報と対応付けられた画像を付帯情報とともにDB20aに格納する際に、複数種類のオブジェクトを検出対象として画像からオブジェクト検出を実行し、オブジェクト検出によって検出されたオブジェクトを表現するアイコンを取得し、取得したアイコンを当該画像に関連付けた上で当該画像をDB20aに格納する。そして、管理サーバー20は、画像の使用申請のためにログインしてきた申請側PC40に対して画像選択用画面21を提供し、申請側PC40(申請者)による任意のアイコン21aとアイコンの検索論理式の指定とを受け付け、受け付けたアイコンおよび検索論理式に基づいて、DB20aにおいてアイコンと関連付けられて格納されている複数の画像の中から画像を検索して抽出する。そのため、申請者は、画像の使用申請を行うに際して、アイコンを任意に選択することでDB20aから所望の画像を効率よくかつ確実に検索することができる。つまりユーザーの利便性が向上する。
【0034】
また本実施形態によれば、画像管理システム10において、承認側PC30は、申請側PC40によって選択された画像についての使用申請にかかる使用申請メール22を受信すると、使用申請メール22に記載された使用目的(付帯情報の一種)をディスプレーに表示させたり、使用申請メールに記載されたアドレス情報に基づいて管理サーバー20側にアクセスすることにより使用申請にかかる画像や当該画像の使用に関する付帯情報(画像の権利の帰属に関する情報およびまたは画像の使用許諾に関する情報)をディスプレーに表示させる。そして、使用申請に対する許可または却下の決定を承認者から受け付け、受け付けた許可または却下の決定を申請側PC40に通知する。つまり承認者は、使用申請にかかる画像データを確認するとともに、その使用目的や、画像の権利の帰属や使用許諾に関する情報を確認して、使用申請を認めるか否かを決定できるため、DB20aに格納されている画像についての不法あるいは不適切な使用や、許諾されている範囲外での使用を、事前に防止することができる。すなわち本実施形態によれば、画像使用に際しての安全性の確保と手続きの容易化とが両立される。
【0035】
本発明は上述した実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することが可能であり、以下のような各変形例も可能である。むろん、上記実施形態や各変形例を組み合わせた構成も、本発明の範囲となる。
例えば、管理サーバー20は、S390(図4)で申請側PC40に画像データをダウンロードさせた後、当該ダウンロードさせた画像データについて予め規定されている使用可能期間が経過したか否かを適時判定する。画像データについて予め規定されている使用可能期間は、例えば、その画像データに付帯されている付帯情報のファイル(画像の使用許諾に関する情報を記述したファイル)内に規定されている。そして、画像データをダウンロードさせた後、その画像データについての使用可能期間が経過した場合には、当該期間が経過した旨を、例えば電子メール等を送信することにより申請側PC40および承認側PC30に通知する。その結果、申請者は当該通知を受け取ることで、使用可能期間が経過したことを知り、以後の使用を止めることができる。また、承認者も、当該通知を受け取ることで、画像の使用停止を申請側PC40に呼びかける(通知する)ことができる。
【0036】
また、S230(図3)では、申請者は、申請側PC40を操作することにより、画像選択用画面21(図7)に表示された縮小画像SGの中から複数の画像を選択することができる。このように申請者が画像選択用画面21で複数の画像データを選択した上で、S250(図3)において申請ボタン21fを押下げした場合、申請側PC40あるいは管理サーバー20から承認側PC30に対し、付帯情報が共通する画像データについてまとめられた使用申請メールが送信される。具体的には、例えば管理サーバー20は、画像選択用画面21上で画像データが複数選択された場合、これら選択された複数の画像データについて、画像とともにDB20aに格納されている付帯情報(画像の権利の帰属に関する情報を記述したファイルや、画像の使用許諾に関する情報を記述したファイル)が共通する(例えば、付帯情報としてのファイル名が共通する)ものを一つのグループとし、付帯情報毎に画像データをグループ化する。そして、このような付帯情報が共通する画像データのグループ(画像群)単位での使用申請メールを、承認側PC30に送信する。
【0037】
承認側PC30では、S400(図)において、このようなグループ毎の使用申請メールを受信する。グループ毎の使用申請メールには、使用申請を行った申請側PC40のユーザー名や当該グループに属する画像データの使用目的が記載されているとともに、当該グループに属する画像データ毎のアドレス情報が記載されている。そのためS410(図5)において承認者は、承認側PC30を操作し、これらアドレス情報に基づいて管理サーバー20のDB20aにアクセスすることにより、当該グループに属する各画像データを順次承認側PC30のディスプレーに表示させ、さらに当該グループの各画像データに共通する付帯情報のファイルをディスプレーに表示させることができる。
【0038】
そしてS420(図5)では、承認者は、確認画面23に表示された各画像データや、各画像データに共通の付帯情報を確認し、また、使用申請メールに記載された使用目的を確認することで、当該グループに属する各画像データの使用申請を一括して許可するか否かを決定する。そして、一括して許可する場合には承認側PC30を操作することにより許可ボタン23bを押下げる。一方、使用申請を一括で却下する場合には、承認側PC30を操作することにより却下ボタン23cを押下げる。S430(図5)では、承認側PC30は、S420で行った一括での許可または却下の決定を上記使用申請を行った申請側PC40に対し電子メール(決定通知メール)により送信する。この場合、S270(図3)にて申請側PC40が受信する決定通知メールには、上記グループに属する複数の画像についての使用申請がまとめて許可されたかまとめて却下されたかが記載されている。当該構成によれば、承認者は、付帯情報が共通している複数の画像についてはそれらの使用申請に対して一括で許可または却下の決定を下すことができるため、画像使用に必要な手続きがより容易化される。
【0039】
なお、DB20aに格納されている各画像データは、その全てに付帯情報(画像の権利の帰属に関する情報を記述したファイルや、画像の使用許諾に関する情報を記述したファイル)が付帯されている訳ではない。つまり、使用に制限が課されていない画像データもDB20aには格納されている。そこで管理サーバー20は、S230(図3)で申請側PC40により選択された画像のすべてが、付帯情報(画像の権利の帰属に関する情報を記述したファイルや、画像の使用許諾に関する情報を記述したファイル)を付帯しないものである場合、S250(図3)で申請ボタン21fの押下げによる申請を受け付けたら即座に申請側PC40に対して当該選択された画像を使用可能である旨を電子メールで通知する。つまり、申請者が付帯情報(画像の権利の帰属に関する情報を記述したファイルや、画像の使用許諾に関する情報を記述したファイル)が付帯されていない画像データを選択して使用申請した場合には、承認側PC40による承認処理(図5のフローチャート)を省略し、画像データを使用可能である旨を申請者に通知する。このような通知を受けた申請側PC40では、S280(図3)以降の処理と同様に、申請者が申請側PC40を操作して管理サーバー20が提供する所定のダウンロード用画面にログインし、画像をダウンロードする。
【符号の説明】
【0040】
10…画像管理システム、20…管理サーバー、20a…DB、21…画像選択用画面、21a…アイコン、21b,21c…演算子、21d…検索ボタン、21e…使用目的記載欄、21f…申請ボタン、22…使用申請メール、23…確認画面、23a…申請者名記載欄、23b…許可ボタン、23c…却下ボタン、24…ダウンロード用画面、24a…ダウンロードボタン、30…PC(承認側PC)、40…PC(申請側PC)、50…LAN
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理サーバー、画像管理方法および画像管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
大量の画像をデータベースに格納したサーバーに対して、ユーザーはパーソナルコンピューター(以下PC)を操作してアクセスし、所望の画像をサーバーから自己のPCにダウンロードする。ここで、画像の検索システムとして、原画像データから単純化された線画データを得てインデックスとし、手書き入力された線画データに基づいて近似するインデックスを選択することによる画像データ検索システムが知られている(特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平5‐307577号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記データベースに大量の画像が格納されている場合、ユーザーは、より簡易に且つ確実に所望の画像を検索できる環境を望む。従来においては、このような検索処理の容易さや検索結果の信頼性に改善の余地があった。また、このように検索された画像をユーザーが実際に使用し易い環境を提供したり、一定のセキュリティを確保してユーザーに使用させたりすることも重要である。
【0005】
本発明は上記課題の少なくとも一つを解決するためになされたものであり、従来よりも簡易で信頼性の高い画像検索を実現し、また、画像を求めるユーザーの利便性や画像をユーザーに使用させる際の安全性の向上に貢献する管理サーバー、画像管理方法および画像管理プログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の態様の一つは、画像を所定のデータベースに格納して管理する管理サーバーであって、画像の使用に関する付帯情報と対応付けられた画像を当該付帯情報とともに上記データベースに格納する際に、複数種類のオブジェクトを検出対象として、当該画像からオブジェクト検出を実行し、当該オブジェクト検出によって検出されたオブジェクトを表現するアイコンを取得し、当該取得したアイコンを当該画像に関連付けた上で当該画像を上記データベースに格納する構成としてある。本発明によれば、画像に対するオブジェクト検出の結果に応じて、画像のオブジェクトを表現するアイコン(例えば、人物のアイコン)が関連付けられて画像がデータベースに格納される。よって、画像をデータベースから検索する際に、当該アイコンが指標となり所望の画像を効率よく検索できるようになるため、検索の容易性および信頼性が向上する。
【0007】
管理サーバーは、アイコンと当該アイコンの検索論理式の指定とを受け付け、当該受け付けたアイコンおよび検索論理式に基づいて、上記データベースにおいてアイコンと関連付けられて格納されている複数の画像の中から画像を検索して抽出する。当該構成によれば、管理サーバーにおいて、アイコンに基づいて所望の画像を効率よく検索できる。
【0008】
管理サーバーは、自身と通信可能に接続された第一の通信機器からの上記アイコンと検索論理式の指定を受け付けることにより上記画像の抽出を行い、当該抽出した画像の中から第一の通信機器による画像の選択を受け付け、自身と通信可能に接続された第二の通信機器から上記選択された画像の開示要求があった場合に、当該画像および当該画像に対応付けられた上記付帯情報を第二の通信機器に開示するとしてもよい。当該構成によれば、画像を要求するユーザー(第一の通信機器を操作する者)によって選択された画像および当該画像の付帯情報を、承認者(第二の通信機器を操作する者)からの開示要求に応じて第二の通信機器に開示する(確認させる)ことで、画像をユーザーに提供する前に一定のセキュリティを確保することができる。
【0009】
管理サーバーは、上記第二の通信機器が上記選択された画像を第一の通信機器がダウンロードすることを許可した場合、上記選択された画像に第一の通信機器を特定する所定情報を付記するとともに、当該付記した情報を上記選択された画像とともに第一の通信機器に対して開示するとしてもよい。当該構成によれば、第一の通信機器を操作するユーザーは、上記選択した画像とともに上記所定情報の存在を確認することで、上記選択した画像をダウンロードすることが許可されたことを知ることができる。
【0010】
管理サーバーは、上記第二の通信機器が上記選択された画像を第一の通信機器がダウンロードすることを許可した場合、上記選択された画像を第一の通信機器からの要求に応じて上記データベースからダウンロードさせ、当該ダウンロードさせた画像に対して予め規定されている使用可能期間が経過した場合には、当該期間が経過した旨を第一の通信装置および第二の通信装置に通知するとしてもよい。当該構成によれば、第一の通信機器にダウンロードさせた画像が、その使用可能期間を超えて使用されることを防止することができる。
【0011】
本発明の技術的思想は、管理サーバーという物の発明以外によっても実現可能である。例えば、上述した管理サーバーが実行する処理工程を有する方法(画像管理方法)の発明や、上述した管理サーバーが実行する処理を実際に管理サーバーに実行させるプログラム(画像管理プログラム)の発明をも把握可能である。また、管理サーバーや第一の通信装置や第二の通信装置の一部或いは全てを含むシステムも、一つの発明として把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】画像管理システムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】画像格納処理を示すフローチャートである。
【図3】使用申請にかかる画像がダウンロードされるまでの処理に関し、申請側PCの動作を示すフローチャートである。
【図4】使用申請にかかる画像がダウンロードされるまでの処理に関し、管理サーバーの動作を示すフローチャートである。
【図5】使用申請にかかる画像がダウンロードされるまでの処理に関し、承認側PCの動作を示すフローチャートである。
【図6】画像選択用画面の一部を例示する図である。
【図7】画像選択用画面の一部を例示する図である。
【図8】画像選択用画面の一部を例示する図である。
【図9】使用申請メールの一部を例示する図である。
【図10】確認画面の一部を例示する図である。
【図11】ダウンロード用画面の一部を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下では、図面を参照しながら本実施形態について説明する。
図1は、本実施形態にかかる画像管理システム10の概略をブロック図により示している。画像管理システム10は、管理サーバー20と、複数のPC30,40,40,40…を含む。管理サーバー20や、複数のPC30,40,40,40…は、ローカルエリアネットワーク(LAN)50に接続されており、互いに通信可能に設定された通信機器である。PC40は、第一の通信機器に該当し、画像の使用申請を行なう各ユーザーが操作するPCである。PC40については適宜、申請側PC40とも呼ぶ。また、ユーザーについては適宜、申請者とも呼ぶ。PC30は、第二の通信機器に該当し、申請側PC40からの画像の使用申請を受け付け、使用申請に対する許可または却下の決定を行なう立場の者(承認者と呼ぶ。)が操作するPCである。PC30については適宜、承認側PC30とも呼ぶ。
【0014】
管理サーバー20、PC30,40は、それらのハードウェア構成自体は、電子メールの送受信機能や各種通信規格による通信機能を備えた一般的なコンピューターと同様であり、CPU、ROM、RAM、HDD、バス、外部接続用のインターフェイス等、公知の構成を備える。そして、それぞれがOSの制御の下で所定のプログラムやアプリケーションを適宜実行する。他にも、PC30,40は、画像表示を行なうためのディスプレーや、申請者や承認者からの入力を受け付けるための入力装置(マウスやキーボード)等を備える。管理サーバー20は、内部に或いは外付けでデータベース(DB)20aを備え、画像をDB20aに格納して管理するサーバーである。本実施形態では、DB20aには大量の画像が格納され、申請者は、自己のPC40を操作することにより、管理サーバー20(DB20a)から所望の画像を自己のPC40にダウンロードすることができる。
【0015】
図2は、管理サーバー20がDB20aに画像を格納する処理(画像格納処理)をフローチャートにより示している。管理サーバー20は、内部メモリー(RAMやROM)に画像格納処理のための所定のプログラムを有しており、当該プログラムに従って当該フローチャートを実行する。ステップS(以下「ステップ」の記載を省略。)100では、管理サーバー20は、外部の通信機器から画像データ(画像ファイル)のアップロードを受けることにより画像データを取得する。ここでいう外部の通信機器とは、PC30やPC40等、LAN50に接続して管理サーバー20と通信可能な通信装置である。S100で取得する画像データには、画像の使用に関する付帯情報が付帯される。
【0016】
ここでいう付帯情報とは、画像の権利(例えば、著作権や肖像権)の帰属に関する情報を記述したファイルや、画像の使用許諾に関する情報を記述したファイル等である。使用許諾に関する情報とは、その画像の使用が許諾されている人物、使用目的、使用場所、期間等の情報である。このような付帯情報は、画像データをアップロードする側の通信装置において既に画像データに付帯され、画像データとともに送られてきてもよい。あるいは、管理サーバー20(管理サーバー20を操作する者)が、アップロードされた画像データと付帯情報のファイルとを対応付ける処理を行なうことで、画像データに付帯情報を付帯させるとしてもよい。
【0017】
S110では、管理サーバー20は、S100で取得した画像データについてオブジェクト検出処理を行なう。オブジェクト検出とは、所定のオブジェクト(例えば、人物、自然風景(山や海など)、建物、夜景、花等。)を画像内から検出する処理である。ここでは複数種類のオブジェクトを検出対象とし、検出対象としたオブジェクト毎にオブジェクト検出を実行する。オブジェクト毎のオブジェクト検出の具体的手法は特に問わない。例えば、人物検出であれば、人物検出用の複数のテンプレートを利用したいわゆるパターンマッチングによって画像データから人物を検出することができる。
【0018】
S120では、管理サーバー20は、S110で検出されたオブジェクトを表現するアイコンを取得する。本実施形態では、管理サーバー20は、予め複数種類のアイコン(アイコンを表す画像データ)を、例えばDB20aに保存している。管理サーバー20は、この保存している複数のアイコンの中から、上記検出されたオブジェクトに対応するアイコンを選択することで、アイコンを取得する。例えば、上記オブジェクト検出の結果、画像データから「人物」と「建物」が検出されている場合には、「人物」に対応するアイコンおよび「建物」の対応するアイコンを選択する。
【0019】
S130では、管理サーバー20は、S120で取得したアイコンを、S100で取得した画像データに関連付けた上で、DB20aに格納する。このとき、当該画像データに付帯されている上記付帯情報も一緒にDB20aに格納される。このように管理サーバー20は、アップロードされた画像データを、その画像が含むオブジェクトを表すアイコンと関連付けて(さらに付帯情報とともに)DB20aに格納する。
【0020】
次に、申請者が申請側PC40を操作してDB20aに格納されている画像の使用申請をし、使用申請した画像を申請側PC40にダウンロードするまでの処理について、申請側PC40、承認側PC30および管理サーバー20それぞれの立場で説明する。かかる処理に関して、図3は申請側PC40の動作をフローチャートで示し、図4は管理サーバー20の動作をフローチャートで示し、図5は承認側PC30の動作をフローチャートで示している。図4のフローチャートは、管理サーバー20が備える画像管理プログラムに従って実行され、図5のフローチャートは、承認側PC30が備える承認プログラムに従って実行される。
【0021】
S200(図3)では、申請側PC40は、管理サーバー20にログインする。具体的には、申請者が申請側PC40を操作する(マウスやキーボードを操作する)ことにより、申請側PC40はLAN50上の管理サーバー20のアドレスにアクセスし、所定のログイン画面にユーザー名やパスワードを入力することで、管理サーバー20が提供する所定の画像選択用画面にログインする(申請側PC40のディスプレーの画面に、画像選択用画面を表示させる)。管理サーバー20は、S300(図4)において、申請側PC40からのログインを受け付け、ユーザー名やパスワードの入力による認証をした後、当該画像選択用画面を提示する。
【0022】
S210(図3)では、申請側PC40は、画像選択用画面上で画像検索用のアイコンおよびアイコンの検索論理式を指定する。S310(図4)では、管理サーバー20は、かかるアイコンおよび検索論理式の指定を受け付ける。S220(図3)では、申請側PC40は、当該指定したアイコンおよび検索論理式に基づく画像検索の実行を指示する。S320(図4)では、管理サーバー20は、当該検索の実行指示に応じて検索を実行する。
【0023】
図6は、画像選択用画面の一部を例示している。画像選択用画面21においては、複数種類の矩形のアイコン21aが表示されており、申請者は、申請側PC40を操作することにより、任意に一または複数のアイコン21aを指定することができる。なお画像選択用画面21では、このようなイラストとしてのアイコン21aを並べるだけでなく、各アイコン21aの近傍に「人物」、「山」、「建物」…などのように、各アイコン21aの内容を説明する言葉を添えて表示してもよい。また、申請者は、申請側PC40を操作することにより、検索論理式としての「AND」演算子21bまたは「OR」演算子21cを指定することができる。例えば、「人物」のアイコン21aと、「山」のアイコン21aを指定し、かつ演算子「AND」21bを指定した場合には、「人物」AND「山」という検索論理式が出来上がり(S210)、その後、検索ボタン21dが押下げ(クリック)されたときに(S220)、管理サーバー20は、この条件に従ってDB20a内に格納されている画像データを検索する(S320)。むろんこの場合、画像データに関連付けられているアイコンを参照して、上記「人物」AND「山」というような条件に合致する画像データを検索する。
【0024】
S330(図4)では、管理サーバー20は、図7に例示するように、画像選択用画面21に、上記検索の結果抽出できた画像データの縮小画像SGを全て表示する。S230(図3)では、申請側PC40は、画像選択用画面21に表示された縮小画像SGを選択する。つまり、申請者が申請側PC40を操作することにより、使用申請の対象としたい画像データを任意に選択する。S340(図4)では、管理サーバー20は、このような画像データの選択を受け付ける。
管理サーバー20は、画像データの選択を受け付けたら、図8に例示するように、当該選択にかかる画像データ(縮小画像SG)とともに、使用目的記載欄21eを画像選択用画面21に表示する。
【0025】
S240(図3)では、申請側PC40は、画像選択用画面21内の使用目的記載欄21eに、画像の使用目的を記載する。つまり申請者が、申請側PC40を操作して、当該選択した画像についての使用目的を自由に記載する(例えば、「社外発表用に画像を使用させて下さい。」等のように使用目的を記載する)。S250(図3)では、申請者が、申請側PC40を操作して画像選択用画面21内の申請ボタン21fを押下げすることで、申請側PC40による画像の使用申請が行なわれる。S350(図5)では、管理サーバー20は、この申請ボタン21fの押下げによる申請を受け付ける。
【0026】
S260(図3)では、申請側PC40は、所定のメーラーを立ち上げ、上記選択した画像データについての使用申請を電子メール(使用申請メール)にて、承認側PC30に送信する。
図9は、承認側PC30に送信される使用申請メール22の一部を例示している。使用申請メール22には、使用申請を行った申請側PC40のユーザー名(申請者名)の他、上記選択した画像データが保存されている管理サーバー20のネットワーク上でのアドレス情報(URL)等が記載されている。このアドレス情報は、例えば、管理サーバー20が管理するDB20a内における上記選択された画像データが保存されている場所を特定するアドレス情報である。また、使用申請メール22には、上記使用目的記載欄21eに記入された使用目的も、申請者コメントとして掲載されている。使用目的記載欄21eに記入された使用目的も付帯情報の一種である。ただし、このような使用申請メール22は、申請側PC40が送信するのではなく、上記S350(図4)で申請ボタン21fの押下げを認知して申請を受け付けた管理サーバー20が、承認側PC30に送信するとしてもよい。
【0027】
承認側PC30は、S400(図5)において上記使用申請メール22を受信する。この意味で、承認側PC30は申請受信部として機能すると言える。この結果、承認者は、使用申請メール22を承認側PC30上で開くことにより、申請者による画像データの使用目的を承認側PC30のディスプレーを介して見ることができる。承認側PC30は、S410(図5)において、承認者の操作に従って使用申請メール22に記述されているアドレス情報(URL)に基づいて管理サーバー20のDB20aにアクセスすることにより、上記申請者によって選択された(使用申請された)画像データを自己のディスプレーに表示させ、さらに当該画像データの付帯情報のファイルを自己のディスプレーに表示させる。このとき、管理サーバー20は、承認側PC30からの当該アクセスを上記選択された画像データの開示要求とみなし、DB20aに格納している当該画像データおよび当該画像データに付帯している付帯情報を承認側PC30に提示する(S360、図4。)。
【0028】
この結果、承認者は、上記申請者によって選択された画像データの中身および、当該画像データの付帯情報の中身(画像の権利の帰属に関する情報や、画像の使用許諾に関する情報)を、承認側PC30のディスプレーを介して見ることができる。この意味で、承認側PC30は表示制御部として機能すると言える。
図10は、上記S360(図4)において、管理サーバー20によって承認側PC30に提示された確認画面23の一部を例示している。確認画面23には、上記申請者によって選択された画像データ(縮小画像SG)が表示されている。また、確認場面23には、上記使用申請を行った申請側PC40のユーザー名を記入するための申請者名記載欄23aと、許可ボタン23bと、却下ボタン23cとが設けられている。
【0029】
S420(図5)において、承認側PC30では、承認者が確認画面23に表示された画像データや、当該画像データの付帯情報としての上記ファイルを確認し、また、使用申請メール22に掲載された使用目的を確認することで、使用申請を許可するか否かを決定し、許可する場合には承認側PC30を操作することにより許可ボタン23bを押下げる。一方、使用申請を却下する場合には、承認側PC30を操作することにより却下ボタン23cを押下げる。この意味で、承認側PC30は決定受付部として機能すると言える。また、承認者は、使用申請を許可する場合には併せて、承認側PC30を操作することにより申請者名記載欄23aに上記使用申請を行った申請側PC40を特定する所定情報を入力する。この場合、承認者は、上記使用申請を行ったユーザー名(申請者名)を入力する。当該ユーザー名は、上記使用申請メール22内に記載されている。
【0030】
S370(図4)では、管理サーバー20は、承認側PC30による許可ボタン23bまたは却下ボタン23cの押下げを受け付ける。また、承認側PC30によって申請者名記載欄23aに申請者のユーザー名が入力された場合には、当該入力された内容を確定し、上記確認画面23に表示した画像データと関連付けて保存する。S430(図5)では、承認側PC30は、所定のメーラーを立ち上げ、上記S420における許可または却下の決定を、上記使用申請を行った申請側PC40に対し電子メールにより送信する。この電子メールを決定通知メールと呼ぶ。この意味で、承認側PC30は決定通知部として機能すると言える。なお、このような許可または却下の決定の通知(決定通知メール)は、承認側PC30が送信するのではなく、上記S370(図4)で許可ボタン23bまたは却下ボタン23cの押下げを認知した管理サーバー20が、当該押し下げに応じて、申請側PC40に送信するとしてもよい。
【0031】
S270(図3)において、申請側PC40は、決定通知メールを受信する。申請者は、申請側PC40を操作して決定通知メールの内容を見ることで、自分が選択した画像の使用申請が許可されたか却下されたかを知る。そして、決定通知メールの通知内容が「許可」である場合、S280(図3)では、申請者が申請側PC40を操作することにより、申請側PC40は管理サーバー20が提供する所定のダウンロード用画面にログインする(申請側PC40のディスプレーの画面に、ダウンロード用画面を表示させる)。つまり、S380(図4)では、管理サーバー20は、上記S350において申請を受け付けた申請側PC40から再びログインを受けた場合に当該ダウンロード用画面を提示する。なお、決定通知メールにおいて「却下」が通知された場合、申請側PC40が上記S280において管理サーバー20にログインしても、管理サーバー20は当該申請側PC40に対してダウンロード用画面を提示しない。つまり管理サーバー20も、上記S370(図4)において承認側PC30による許可または却下の決定を認識しているため、かかる処理が可能である。
【0032】
図11は、ダウンロード用画面の一部を例示している。ダウンロード用画面24には、上記S230(図3)で申請側PC40が選択した画像データであって、上記S420(図5)でダウンロードの許可の決定がなされた画像データの縮小画像SGが表示されるとともに、当該画像データの使用が許可されているユーザー名が列記されている。このユーザー名は、上記S370(図4)で管理サーバー20が承認側PC30によるユーザー名の入力を受けて画像データと関連付けて保存したものである。従って、申請者は、ダウンロード用画面24を見たときに、自分が選択した画像に自分のユーザー名が記載されていることを確認して、その画像をダウンロードする。S290(図3)では、申請者が、申請側PC40を操作してダウンロード用画面24内のダウンロードボタン24aを押すことで、ダウンロード用画面24に表示されている画像の申請側PC40へのダウンロードを行う。管理サーバー20側では、S390(図4)において、当該ダウンロードボタン24aの押し下げを検知したら、ダウンロード用画面24に表示した縮小画像SGにかかる画像データを、DB20aから申請側PC40に対して送信する。この結果、申請側PC40による所望の画像データのダウンロードが完了する。
【0033】
このように本実施形態によれば、画像管理システム10において、管理サーバー20は、画像の使用に関する付帯情報と対応付けられた画像を付帯情報とともにDB20aに格納する際に、複数種類のオブジェクトを検出対象として画像からオブジェクト検出を実行し、オブジェクト検出によって検出されたオブジェクトを表現するアイコンを取得し、取得したアイコンを当該画像に関連付けた上で当該画像をDB20aに格納する。そして、管理サーバー20は、画像の使用申請のためにログインしてきた申請側PC40に対して画像選択用画面21を提供し、申請側PC40(申請者)による任意のアイコン21aとアイコンの検索論理式の指定とを受け付け、受け付けたアイコンおよび検索論理式に基づいて、DB20aにおいてアイコンと関連付けられて格納されている複数の画像の中から画像を検索して抽出する。そのため、申請者は、画像の使用申請を行うに際して、アイコンを任意に選択することでDB20aから所望の画像を効率よくかつ確実に検索することができる。つまりユーザーの利便性が向上する。
【0034】
また本実施形態によれば、画像管理システム10において、承認側PC30は、申請側PC40によって選択された画像についての使用申請にかかる使用申請メール22を受信すると、使用申請メール22に記載された使用目的(付帯情報の一種)をディスプレーに表示させたり、使用申請メールに記載されたアドレス情報に基づいて管理サーバー20側にアクセスすることにより使用申請にかかる画像や当該画像の使用に関する付帯情報(画像の権利の帰属に関する情報およびまたは画像の使用許諾に関する情報)をディスプレーに表示させる。そして、使用申請に対する許可または却下の決定を承認者から受け付け、受け付けた許可または却下の決定を申請側PC40に通知する。つまり承認者は、使用申請にかかる画像データを確認するとともに、その使用目的や、画像の権利の帰属や使用許諾に関する情報を確認して、使用申請を認めるか否かを決定できるため、DB20aに格納されている画像についての不法あるいは不適切な使用や、許諾されている範囲外での使用を、事前に防止することができる。すなわち本実施形態によれば、画像使用に際しての安全性の確保と手続きの容易化とが両立される。
【0035】
本発明は上述した実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することが可能であり、以下のような各変形例も可能である。むろん、上記実施形態や各変形例を組み合わせた構成も、本発明の範囲となる。
例えば、管理サーバー20は、S390(図4)で申請側PC40に画像データをダウンロードさせた後、当該ダウンロードさせた画像データについて予め規定されている使用可能期間が経過したか否かを適時判定する。画像データについて予め規定されている使用可能期間は、例えば、その画像データに付帯されている付帯情報のファイル(画像の使用許諾に関する情報を記述したファイル)内に規定されている。そして、画像データをダウンロードさせた後、その画像データについての使用可能期間が経過した場合には、当該期間が経過した旨を、例えば電子メール等を送信することにより申請側PC40および承認側PC30に通知する。その結果、申請者は当該通知を受け取ることで、使用可能期間が経過したことを知り、以後の使用を止めることができる。また、承認者も、当該通知を受け取ることで、画像の使用停止を申請側PC40に呼びかける(通知する)ことができる。
【0036】
また、S230(図3)では、申請者は、申請側PC40を操作することにより、画像選択用画面21(図7)に表示された縮小画像SGの中から複数の画像を選択することができる。このように申請者が画像選択用画面21で複数の画像データを選択した上で、S250(図3)において申請ボタン21fを押下げした場合、申請側PC40あるいは管理サーバー20から承認側PC30に対し、付帯情報が共通する画像データについてまとめられた使用申請メールが送信される。具体的には、例えば管理サーバー20は、画像選択用画面21上で画像データが複数選択された場合、これら選択された複数の画像データについて、画像とともにDB20aに格納されている付帯情報(画像の権利の帰属に関する情報を記述したファイルや、画像の使用許諾に関する情報を記述したファイル)が共通する(例えば、付帯情報としてのファイル名が共通する)ものを一つのグループとし、付帯情報毎に画像データをグループ化する。そして、このような付帯情報が共通する画像データのグループ(画像群)単位での使用申請メールを、承認側PC30に送信する。
【0037】
承認側PC30では、S400(図)において、このようなグループ毎の使用申請メールを受信する。グループ毎の使用申請メールには、使用申請を行った申請側PC40のユーザー名や当該グループに属する画像データの使用目的が記載されているとともに、当該グループに属する画像データ毎のアドレス情報が記載されている。そのためS410(図5)において承認者は、承認側PC30を操作し、これらアドレス情報に基づいて管理サーバー20のDB20aにアクセスすることにより、当該グループに属する各画像データを順次承認側PC30のディスプレーに表示させ、さらに当該グループの各画像データに共通する付帯情報のファイルをディスプレーに表示させることができる。
【0038】
そしてS420(図5)では、承認者は、確認画面23に表示された各画像データや、各画像データに共通の付帯情報を確認し、また、使用申請メールに記載された使用目的を確認することで、当該グループに属する各画像データの使用申請を一括して許可するか否かを決定する。そして、一括して許可する場合には承認側PC30を操作することにより許可ボタン23bを押下げる。一方、使用申請を一括で却下する場合には、承認側PC30を操作することにより却下ボタン23cを押下げる。S430(図5)では、承認側PC30は、S420で行った一括での許可または却下の決定を上記使用申請を行った申請側PC40に対し電子メール(決定通知メール)により送信する。この場合、S270(図3)にて申請側PC40が受信する決定通知メールには、上記グループに属する複数の画像についての使用申請がまとめて許可されたかまとめて却下されたかが記載されている。当該構成によれば、承認者は、付帯情報が共通している複数の画像についてはそれらの使用申請に対して一括で許可または却下の決定を下すことができるため、画像使用に必要な手続きがより容易化される。
【0039】
なお、DB20aに格納されている各画像データは、その全てに付帯情報(画像の権利の帰属に関する情報を記述したファイルや、画像の使用許諾に関する情報を記述したファイル)が付帯されている訳ではない。つまり、使用に制限が課されていない画像データもDB20aには格納されている。そこで管理サーバー20は、S230(図3)で申請側PC40により選択された画像のすべてが、付帯情報(画像の権利の帰属に関する情報を記述したファイルや、画像の使用許諾に関する情報を記述したファイル)を付帯しないものである場合、S250(図3)で申請ボタン21fの押下げによる申請を受け付けたら即座に申請側PC40に対して当該選択された画像を使用可能である旨を電子メールで通知する。つまり、申請者が付帯情報(画像の権利の帰属に関する情報を記述したファイルや、画像の使用許諾に関する情報を記述したファイル)が付帯されていない画像データを選択して使用申請した場合には、承認側PC40による承認処理(図5のフローチャート)を省略し、画像データを使用可能である旨を申請者に通知する。このような通知を受けた申請側PC40では、S280(図3)以降の処理と同様に、申請者が申請側PC40を操作して管理サーバー20が提供する所定のダウンロード用画面にログインし、画像をダウンロードする。
【符号の説明】
【0040】
10…画像管理システム、20…管理サーバー、20a…DB、21…画像選択用画面、21a…アイコン、21b,21c…演算子、21d…検索ボタン、21e…使用目的記載欄、21f…申請ボタン、22…使用申請メール、23…確認画面、23a…申請者名記載欄、23b…許可ボタン、23c…却下ボタン、24…ダウンロード用画面、24a…ダウンロードボタン、30…PC(承認側PC)、40…PC(申請側PC)、50…LAN
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を所定のデータベースに格納して管理する管理サーバーであって、
画像の使用に関する付帯情報と対応付けられた画像を当該付帯情報とともに上記データベースに格納する際に、複数種類のオブジェクトを検出対象として、当該画像からオブジェクト検出を実行し、当該オブジェクト検出によって検出されたオブジェクトを表現するアイコンを取得し、当該取得したアイコンを当該画像に関連付けた上で当該画像を上記データベースに格納することを特徴とする管理サーバー。
【請求項2】
アイコンと当該アイコンの検索論理式の指定とを受け付け、当該受け付けたアイコンおよび検索論理式に基づいて、上記データベースにおいてアイコンと関連付けられて格納されている複数の画像の中から画像を検索して抽出することを特徴とする請求項1に記載の管理サーバー。
【請求項3】
管理サーバーと通信可能に接続された第一の通信機器からの上記アイコンと検索論理式の指定を受け付けることにより上記画像の抽出を行い、当該抽出した画像の中から第一の通信機器による画像の選択を受け付け、
管理サーバーと通信可能に接続された第二の通信機器から上記選択された画像の開示要求があった場合に、当該画像および当該画像に対応付けられた上記付帯情報を第二の通信機器に開示することを特徴とする請求項2に記載の管理サーバー。
【請求項4】
上記第二の通信機器が上記選択された画像を第一の通信機器がダウンロードすることを許可した場合、上記選択された画像に第一の通信機器を特定する所定情報を付記するとともに、当該付記した情報を上記選択された画像とともに第一の通信機器に対して開示することを特徴とする請求項3に記載の管理サーバー。
【請求項5】
上記第二の通信機器が上記選択された画像を第一の通信機器がダウンロードすることを許可した場合、上記選択された画像を第一の通信機器からの要求に応じて上記データベースからダウンロードさせ、当該ダウンロードさせた画像に対して予め規定されている使用可能期間が経過した場合には、当該期間が経過した旨を第一の通信装置および第二の通信装置に通知することを特徴とする請求項3または請求項4に記載の管理サーバー。
【請求項6】
画像を所定のデータベースに格納する管理サーバーによって実行する画像管理方法であって、
画像の使用に関する付帯情報と対応付けられた画像を当該付帯情報とともに上記データベースに格納する際に、複数種類のオブジェクトを検出対象として、当該画像からオブジェクト検出を実行し、当該オブジェクト検出によって検出されたオブジェクトを表現するアイコンを取得し、当該取得したアイコンを当該画像に関連付けた上で当該画像を上記データベースに格納することを特徴とする画像管理方法。
【請求項7】
画像を所定のデータベースに格納して管理する処理を管理サーバーに実行させる画像管理プログラムであって、
画像の使用に関する付帯情報と対応付けられた画像を当該付帯情報とともに上記データベースに格納する際に、複数種類のオブジェクトを検出対象として、当該画像からオブジェクト検出を実行し、当該オブジェクト検出によって検出されたオブジェクトを表現するアイコンを取得し、当該取得したアイコンを当該画像に関連付けた上で当該画像を上記データベースに格納することを特徴とする画像管理プログラム。
【請求項1】
画像を所定のデータベースに格納して管理する管理サーバーであって、
画像の使用に関する付帯情報と対応付けられた画像を当該付帯情報とともに上記データベースに格納する際に、複数種類のオブジェクトを検出対象として、当該画像からオブジェクト検出を実行し、当該オブジェクト検出によって検出されたオブジェクトを表現するアイコンを取得し、当該取得したアイコンを当該画像に関連付けた上で当該画像を上記データベースに格納することを特徴とする管理サーバー。
【請求項2】
アイコンと当該アイコンの検索論理式の指定とを受け付け、当該受け付けたアイコンおよび検索論理式に基づいて、上記データベースにおいてアイコンと関連付けられて格納されている複数の画像の中から画像を検索して抽出することを特徴とする請求項1に記載の管理サーバー。
【請求項3】
管理サーバーと通信可能に接続された第一の通信機器からの上記アイコンと検索論理式の指定を受け付けることにより上記画像の抽出を行い、当該抽出した画像の中から第一の通信機器による画像の選択を受け付け、
管理サーバーと通信可能に接続された第二の通信機器から上記選択された画像の開示要求があった場合に、当該画像および当該画像に対応付けられた上記付帯情報を第二の通信機器に開示することを特徴とする請求項2に記載の管理サーバー。
【請求項4】
上記第二の通信機器が上記選択された画像を第一の通信機器がダウンロードすることを許可した場合、上記選択された画像に第一の通信機器を特定する所定情報を付記するとともに、当該付記した情報を上記選択された画像とともに第一の通信機器に対して開示することを特徴とする請求項3に記載の管理サーバー。
【請求項5】
上記第二の通信機器が上記選択された画像を第一の通信機器がダウンロードすることを許可した場合、上記選択された画像を第一の通信機器からの要求に応じて上記データベースからダウンロードさせ、当該ダウンロードさせた画像に対して予め規定されている使用可能期間が経過した場合には、当該期間が経過した旨を第一の通信装置および第二の通信装置に通知することを特徴とする請求項3または請求項4に記載の管理サーバー。
【請求項6】
画像を所定のデータベースに格納する管理サーバーによって実行する画像管理方法であって、
画像の使用に関する付帯情報と対応付けられた画像を当該付帯情報とともに上記データベースに格納する際に、複数種類のオブジェクトを検出対象として、当該画像からオブジェクト検出を実行し、当該オブジェクト検出によって検出されたオブジェクトを表現するアイコンを取得し、当該取得したアイコンを当該画像に関連付けた上で当該画像を上記データベースに格納することを特徴とする画像管理方法。
【請求項7】
画像を所定のデータベースに格納して管理する処理を管理サーバーに実行させる画像管理プログラムであって、
画像の使用に関する付帯情報と対応付けられた画像を当該付帯情報とともに上記データベースに格納する際に、複数種類のオブジェクトを検出対象として、当該画像からオブジェクト検出を実行し、当該オブジェクト検出によって検出されたオブジェクトを表現するアイコンを取得し、当該取得したアイコンを当該画像に関連付けた上で当該画像を上記データベースに格納することを特徴とする画像管理プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2011−145852(P2011−145852A)
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−5660(P2010−5660)
【出願日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]