説明

管理装置、管理システム、管理方法及びプログラム

【課題】印刷物から再度電子化された電子ファイルと印刷元の電子ファイルとを関連付けることより、ユーザにおける利便性を向上し得る管理装置及び管理システム等を提供する。
【解決手段】文書の電子ファイルを管理する管理装置1を用いる。管理装置1は、管理されている文書の電子ファイルの印刷物に付され、且つ、印刷物からの電子ファイルの特定を可能にする識別コードを生成する識別コード生成部12と、外部から入力された印刷物の電子ファイルに、上記識別コードに一致するコードの電子データが含まれているかどうか判定する識別コード判定部17と、識別コード判定部17が、上記識別コードに一致するコードの電子データが含まれていると判定した場合に、外部から入力された印刷物の電子ファイルを、一致するコードから特定される文書の電子ファイルに関連付けて格納する格納部10とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子ファイルを管理するための管理装置、それを用いた管理システム、管理方法、及びコンピュータ・プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、企業等で作成された大量の文書等の電子ファイルを効率良く管理するため、種々の管理システムが提案されている。管理システムの一例としては、サーバ装置(サーバコンピュータ)、端末装置(クライアントコンピュータ)、スキャナ装置及びプリンタを備える管理システムが知られている(例えば、特許文献1〜3参照)。このような管理システムでは、各機器は、互いにLAN(Local Area Network)等のネットワークを用いて接続されている。
【0003】
管理システムにおいて、サーバ装置は、管理装置として機能し、文書の電子ファイルと、この電子ファイルに対するメタ情報を含む付属情報とを関連付けて管理する。文書の電子ファイルとしては、最初から端末装置のワープロソフト等を利用して作成された電子文書の電子ファイルと、紙文書をスキャナ装置で電子化することによって得られた電子化文書の電子ファイルなどがある。
【0004】
メタ情報としては、作成日時、作成者、文書名、文書の概略等が挙げられる。その他に、例えば、文書が契約書である場合は、メタ情報としては、契約の種類、契約条件、契約日、契約期限等も挙げられる。更に、サーバ装置は、端末装置による電子ファイルの検索を可能とするため、管理する電子ファイル毎に、メタ情報に基づいてインデックス情報を作成する。インデックス情報も、メタ情報と同様に、付属情報として電子ファイルに関連付けられた状態で、サーバ装置に管理される。
【0005】
このような管理システムでは、クライアント−サーバシステムが利用されているため、複数の人間が携わるワークフローを利用した文書等の電子ファイルの作成が容易になる。更に、ワークフローを利用した電子ファイル作成を行った場合におけるバージョン管理も容易になる。
【0006】
また、特に、特許文献1又は2に開示の文書管理システムでは、サーバ装置は、管理している電子ファイルの印刷の際に、電子ファイルに含まれている文書と共に識別コードを印刷する。そして、サーバ装置は、この識別コードが印刷された紙文書がスキャナ装置によって読み込まれると、識別コードを解析し、印刷元の電子ファイルを特定する。
【0007】
特許文献1又は2に開示の文書管理システムによれば、ユーザは、紙に印刷された文書に関する情報を知りたい場合や、この文書の電子ファイルの取得を望む場合において、文書が印刷された紙を、スキャナを用いて取り込むだけで良い。特許文献1及び2に開示の文書管理システムは、ユーザに高い利便性を提供する。
【0008】
ところで、商取引の場においては、例えば、契約書、納品書、請求書等のように、紙面への印刷後に押印やサインによる承認をとる必要のある文書が存在する。このような文書については、承認前の文書と承認後の文書との両方を管理する必要がある。よって、承認前の文書が印刷され、印刷物に対して承認が行われた後に、再度電子化が行われる。そして、このような承認の必要な文書に対して、特許文献1又は2に開示の文書管理システムを用いれば、印刷物に識別コードが印刷されるので、承認後の電子化により、承認前の文書は簡単に特定される。
【0009】
【特許文献1】特開2005−107690号公報
【特許文献2】特開2006−99221号公報
【特許文献3】特開2006−65726号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、特許文献1又は2に開示の文書管理システムを用いた場合は、承認後の文書は、承認前の文書に対して大きな相違点を有していないにも拘わらず、これとは全く異なる別の文書として管理されるので、ユーザにとって不便である。
【0011】
また、ユーザが、承認後の文書と承認前の文書とが関連付けられた状態で管理されることを希望する場合は、ユーザが、別途、承認後の文書の電子ファイルに、承認前の文書の電子ファイルとの関連を示すメタ情報を付加する必要がある。この場合、ユーザに煩雑な作業を強いることになる。また、承認後の文書の電子ファイルの登録に時間がかかってしまう。
【0012】
本発明の目的は、上記問題を解消し、印刷物から再度電子化された電子ファイルと印刷元の電子ファイルとを関連付けることより、ユーザにおける利便性を向上し得る管理装置、管理システム、管理方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するために本発明における管理装置は、電子ファイルを管理する管理装置であって、
前記電子ファイルの印刷物に付され、且つ、前記印刷物から前記文書の電子ファイルの特定を可能にする識別コードを生成する識別コード生成部と、
外部から入力された印刷物の電子ファイルに、前記識別コードに一致するコードの電子データが含まれているかどうか判定する識別コード判定部と、
前記識別コード判定部が、前記識別コードに一致するコードの電子データが含まれていると判定した場合に、前記外部から入力された印刷物の電子ファイルを、前記一致するコードから特定される前記電子ファイルに関連付けて格納する格納部とを備えることを特徴とする。
【0014】
また、上記目的を達成するために本発明における管理システムは、電子ファイルを管理する管理装置と、印刷装置と、印刷物を読み取って電子ファイルを生成する読取装置とを備える管理システムであって、
前記管理装置は、
前記電子ファイルの印刷物に付され、且つ、前記印刷物から前記電子ファイルの特定を可能にする識別コードを生成する識別コード生成部と、
前記読取装置を用いて生成された印刷物の電子ファイルに、前記識別コードに一致するコードの電子データが含まれているかどうか判定する識別コード判定部と、
前記識別コード判定部が、前記識別コードに一致するコードの電子データが含まれていると判定した場合に、前記読取装置を用いて生成された印刷物の電子ファイルを、前記一致するコードから特定される前記電子ファイルに関連付けて格納する格納部とを備えることを特徴とする。
【0015】
更に、上記目的を達成するために本発明における管理方法は、電子ファイルを管理するための文書管理方法であって、
(a)前記電子ファイルの印刷物に付され、且つ、前記印刷物からの前記電子ファイルの特定を可能にする識別コードを生成するステップと、
(b)外部から入力された印刷物の電子ファイルに、前記識別コードに一致するコードの電子データが含まれているかどうか判定するステップと、
(c)前記(b)のステップにおいて、前記識別コードに一致するコードの電子データが含まれていると判定された場合に、前記外部から入力された印刷物の電子ファイルを、前記一致するコードから特定される前記電子ファイルに関連付けて格納するステップとを有することを特徴とする。
【0016】
また、上記目的を達成するために本発明におけるプログラムは、コンピュータを用いて電子ファイルを管理するためのプログラムであって、
前記コンピュータに、
(a)前記電子ファイルの印刷物に付され、且つ、前記印刷物からの前記電子ファイルの特定を可能にする識別コードを生成させるステップと、
(b)外部から入力された印刷物の電子ファイルに、前記識別コードに一致するコードの電子データが含まれているかどうか判定させるステップと、
(c)前記(b)のステップにおいて、前記識別コードに一致するコードの電子データが含まれていると判定された場合に、前記外部から入力された印刷物の電子ファイルを、前記一致するコードから特定される前記電子ファイルに関連付けて格納させるステップとを実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、印刷物から再度電子化された電子ファイルと印刷元の電子ファイルとが関連付けられた状態で管理される。このため、ユーザにおける利便性の向上が図られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
(実施の形態)
以下、本発明の実施の形態における管理装置、管理システム、管理方法及びプログラムについて、図1〜図6を参照しながら説明する。最初に、本発明の実施の形態における管理装置及び管理システムの構成について図1〜図4を用いて説明する。
【0019】
図1は、本発明の実施の形態における管理システムの全体構成を示す図である。図1に示すように、管理システムは、文書等の電子ファイルを管理する管理装置1と、電子ファイルの印刷を行う印刷装置2と、印刷物を読み取って電子ファイルを生成する読取装置3とを備えている。本実施の形態では、管理システムは、更に、端末装置4も備えている。また、管理装置1、印刷装置2、読取装置3、及び端末装置4は、LAN等のネットワーク5によって接続されている。
【0020】
また、本実施の形態では、管理装置1はサーバコンピュータである。端末装置4は、ネットワーク5によってサーバコンピュータに接続されたクライアントコンピュータである。印刷装置2は、レーザープリンタ等であり、管理装置1又は端末装置4からの指示に応じて、紙などの媒体に文字や図形を印刷する。6は印刷物である。読取装置3は、いわゆるイメージスキャナであり、管理装置1又は端末装置4からの指示に応じて、印刷物8の光学像から電子データ(画像データ)を生成する。読取装置3は、生成された電子データを、管理装置1又は端末装置4へと出力する。
【0021】
このように、本実施の形態における管理システムも、背景技術の欄において述べた特許文献1〜3に開示の文書管理システムと同様に、クライアント−サーバシステムを利用している。本実施の形態における管理システムも、ワークフローを利用した文書作成や、ワークフローを利用した場合の文書のバージョン管理を容易なものとできる。
【0022】
但し、本実施の形態における管理システムは、管理装置1の機能の点で、特許文献1〜3に開示の文書管理システムと大きく異なっている。管理装置1は、印刷物6に識別コード7を付する機能と、識別コード9が付された印刷物8の読取を行った場合に、識別コード9から元の文書の電子ファイルを特定し、これに印刷物8の電子ファイルを紐付ける機能とを有している。
【0023】
例えば、図1において、印刷物6に押印又はサインがなされた紙文書が、印刷物8であるとすると、印刷物8を電子化することによって得られた電子ファイルは、印刷物6の元になった電子ファイルに紐付けられる。以下に、図2〜図4に基づいて管理装置1について説明する。
【0024】
図2は、本発明の実施の形態における管理装置の構成を示すブロック図である。図3は、管理装置における識別コードの生成工程を示す図である。図4は、管理装置における識別コードの読取工程を示す図である。以下の説明においては、主に図2を用い、図3及び図4を適宜参酌しながら説明する。
【0025】
図2に示すように、管理装置1は、格納部10と、識別コード生成部12と、識別コード判定部17とを備えている。本実施の形態では、管理装置1は、更に、印刷識別子生成部11と、情報生成部13と、通信部22とを備えている。
【0026】
格納部10は、管理対象となる文書の電子ファイル(図3参照)を格納する。電子ファイルは、端末装置4のワープロソフト等を利用して作成された電子文書の電子ファイルであっても良いし、印刷物を読取装置3で電子化することによって得られた電子化文書の電子ファイルであっても良い。
【0027】
本実施の形態では、格納部10は、電子ファイルを特定するためのファイル識別子及び電子ファイルに付随する付属情報と共に、文書の電子ファイルを格納できる(図3参照)。更に、格納部10は、これら以外の情報を格納していても良い。
【0028】
ファイル識別子は、文書の電子ファイル毎に付与されたIDであり、一意に管理されている。付属情報には、電子ファイルに関するメタ情報が含まれる。付属情報には、更に電子ファイルの検索に利用されるインデックス情報などが含まれてもよい。各種メタ情報は、作成日時、作成者、文書名、文書の概略等といった各種の情報である。インデックス情報は、端末装置による文書の検索を可能とするための情報である。本実施の形態では、ファイル識別子、メタ情報、及びインデックス情報は、後述するように、情報生成部13によって作成される。
【0029】
識別コード生成部12は、印刷物に付される識別コードを生成する。識別コードは、印刷物からの電子ファイルの特定が可能になるように生成される。識別コードとしては、一次元コードや二次元コード等が挙げられ、具体的には、図3に示す識別コード7が挙げられる。識別コード7は、二次元コードであり、管理されている文書の電子ファイルの印刷物6(図1参照)に付されている。
【0030】
識別コード生成部12は、ファイル識別子を用いて識別コード7を生成することができる。本実施の形態では、識別コード生成部12は、ファイル識別子に加え、印刷識別子、更には印刷回数識別子を用いて、識別コード7を生成することができる(図3中段参照)。また、本実施の形態では、印刷識別子生成部11が、印刷識別子及び印刷回数識別子を生成する。また、識別コード7は、これらの識別子に含まれる文字列を、規定の手法に従って、図形パターンに変換することによって生成される。識別コード生成部12は、識別コード7の生成の際、ファイル識別子として、暗号化した文字列を用いることができる。
【0031】
印刷識別子は、ファイル識別子と共に、印刷対象となる文書の電子ファイルを特定するための識別子である。印刷識別子生成部11は、付属情報、または、ファイル識別子及び付属情報を用いて、印刷識別子を生成する。具体的には、印刷識別子生成部11は、印刷対象となる電子ファイルの付属情報である各種メタ情報、更にはインデックス情報を、ハッシュ関数等を利用して暗号化し、得られた暗号化文字列を印刷識別子とすることができる。
【0032】
このように、識別コードの生成に印刷識別子を用いた場合は、情報の暗号化が可能となるため、管理システムにおけるセキュリティの向上が図られる。また、後述の読取の際に、印刷元の電子ファイルの詳しい情報も同時に得られるため、印刷元の電子ファイルの特定が確実なものとなる。なお、印刷識別子は、各種メタ情報のみから生成されていても良い。また、識別コード生成部12は、各種メタ情報やインデックス情報について暗号化が必要ない場合は、印刷識別子を用いず、ファイル識別子、各種メタ情報及びインデックス情報から直接、識別コードを生成することもできる。
【0033】
印刷回数識別子は、文書の電子ファイルの印刷回数を特定する識別子である。印圧識別子生成部11は、例えば、メタ情報から、印刷対象となっている電子ファイルが現在までに印刷された回数を検出し、検出した回数から印刷回数識別子を生成する。識別コードの生成に印刷回数識別子を用いた場合は、識別コードから、印刷物のバージョンが特定できるので、管理装置1によるバージョン管理の厳密性が向上する。また、セキュリティの向上のため、印刷識別子生成部11は、印刷回数識別子としても、暗号化文字列を用いることができる。
【0034】
識別コード生成部12は、識別コードを生成すると、識別コードを印刷するための情報と文書の電子ファイルとを、通信部22及びネットワーク5(図1参照)を介して印刷装置2へと出力する。本実施の形態では、通信部22は、管理装置(サーバコンピュータ)1とネットワーク5とを接続するインターフェイスである。
【0035】
識別コード判定部17は、管理装置1以外(外部)から管理装置1に入力された印刷物の電子ファイル(以下、「外部入力電子ファイル」という。)に、識別コードと一致するコードの電子データが含まれているかどうかの判定を行う。本実施の形態において、外部入力電子ファイルとしては、図1に示した読取装置3によって生成された印刷物8の画像データを含む電子ファイルが挙げられる。外部入力電子ファイルは、ネットワーク5及び通信部22を介して、識別コード判定部17に送られる。
【0036】
なお、外部入力電子ファイルは、ネットワーク5に接続されていない別の読取装置によって生成されたものであっても良い。この場合は、外部入力電子ファイルは、記録媒体を経由して、識別コード判定部17に入力されても良い。また、外部入力電子ファイルは、複数枚の画像データを含むファイルであっても良い。
【0037】
本実施の形態では、識別コード判定部17は、外部入力電子ファイルに対して、ファイル識別子、印刷識別子及び印刷回数識別子の抽出を実行する。そして、識別コード判定部17は、外部入力電子ファイルから、これらの識別子と同一の識別子を抽出できた場合に、この外部入力電子ファイルに、識別コード生成部12が生成した識別コード7に一致するコードの電子データが含まれていると判定する。
【0038】
具体的には、図2に示すように、識別コード判定部17は、コード読取部18と、ファイル識別子照合部19と、印刷識別子照合部20と、印刷回数識別子照合部21とを備えている。コード読取部18は、外部入力電子ファイルから、一次元コードや二次元コードの画像を見つけ出し、これを検出する機能を備えている。例えば、コード読取部18は、印刷物8(図1参照)に付されている識別コード(二次元コード)9の画像を検出する(図4上段参照)。
【0039】
また、コード読取部18は、各種のコードの画像を検出した場合に、コードに含まれる情報を抽出する機能も備えている。コード読取部18によって抽出された情報は、ファイル識別子照合部19、印刷識別子照合部20、及び印刷回数識別子照合部21に出力される。ファイル識別子照合部19は、抽出された情報と、格納部10に格納されている電子ファイルのファイル識別子との照合を行う。印刷識別子照合部20は、抽出された情報と、印刷識別子生成部11によって生成された印刷識別子との照合を行う。印刷回数識別子照合部21は、抽出された情報と、印刷識別子生成部11によって生成された印刷回数識別子との照合を行う。
【0040】
照合の結果、ファイル識別子照合部19、印刷識別子照合部20、及び印刷回数識別子照合部21が一致を確認した場合は、ファイル識別子、印刷識別子、及び印刷回数識別子が特定される(図4中段参照)。この場合、識別コード判定部17は、外部入力電子ファイルに、識別コード7(図3下段参照)と一致するコードの電子データが含まれていると判定する。
【0041】
また、本実施の形態では、一致が確認された場合は、識別コード判定部17は、印刷識別子に対して復号化を実行し、暗号化前の情報、即ち、印刷元の電子ファイルの各種メタ情報とインデックス情報を取得する。そして、識別コード判定部17は、復号化によって得られた情報、ファイル識別子及び印刷回数識別子を、外部入力電子ファイルの情報として、情報生成部13に出力する。また、識別コード判定部17は、ファイル識別子及び印刷回数識別子についても暗号化が行われている場合は、これらについての復号化も実行する。
【0042】
本実施の形態において、情報生成部13は、格納部10に格納されている文書の電子ファイルに対して、ファイル識別子及び付属情報を生成する。具体的には、情報生成部13は、ファイル識別子を生成するファイル識別子生成部14と、各種メタ情報を生成するメタ情報生成部15及びインデックス情報を生成するインデックス情報生成部16を含む付属情報生成部23とを備えている。
【0043】
例えば、識別コード判定部17が、外部入力電子ファイルに、識別コード生成部12が生成した識別コードに一致する、コードの電子データが含まれていると判定した場合に、情報生成部13は、情報の生成を実行する。言い換えると、情報生成部13は、識別コード判定部17が上述したように外部入力電子ファイルの情報を出力した場合は、この情報を用いて、外部入力電子ファイルに対して、新たなファイル識別子及び各種メタ情報を生成する。本実施の形態では、情報生成部13は、外部入力電子ファイルに対して、インデックス情報を生成することもできる。
【0044】
更に、本実施の形態では、情報生成部13は、外部入力電子ファイルが印刷元の文書の電子ファイルの更新ファイルであることを示す、ファイル識別子、メタ情報、更にはインデックス情報を生成することができる。この場合、格納部10は、例えば、図1に示した印刷物8から得られた外部入力電子ファイルを、印刷物6の元となった電子ファイルの更新ファイルとして格納することができる。
【0045】
このように本実施の形態では、外部入力電子ファイルが、管理されている文書の電子ファイルの印刷物から得られたものである場合は、この外部入力電子ファイルは、元の電子ファイルと関連付けられ、新しい文書の電子ファイルとして格納される。
【0046】
次に、本発明の実施の形態における管理方法について図5及び図6を用いて説明する。本実施の形態における管理方法は、図1及び図2に示した本実施の形態における管理装置を動作させることによって実行できる。本実施の形態における管理方法の説明は、適宜図1〜図4を参酌しながら、管理装置の動作と共に説明する。
【0047】
なお、本発明の実施の形態における管理方法は、主な処理として、印刷処理、判定処理、及び更新処理を含んでいる。このうち印刷処理は、判定処理及び更新処理から独立して実行可能である。よって、印刷処理と、判定処理及び更新処理とに分けて説明する。
【0048】
図5は、本発明の実施の形態における管理方法で行われる印刷処理を示すフロー図である。図5に示すように、先ず、識別コード生成部12は、端末装置4からネットワーク5を経由して文書の電子ファイルの印刷が指示されているかどうかを判定する(ステップS1)。端末装置4から印刷が指示されていない場合は、識別コード生成部12は、待機状態となる。一方、端末装置4から印刷が指示されている場合は、識別コード生成部12は、ステップS2を実行する。
【0049】
ステップS2においては、識別コード生成部12は、格納部10にアクセスし、印刷が指示されている文書の電子ファイルのファイル識別子と、その電子ファイルに付随する各種メタ情報及びインデックス情報を含む付属情報とを抽出する。例えば、図3に示す電子ファイルA−1の印刷が指示されている場合は、識別コード生成部12は、電子ファイルA−1のファイル識別子A−1、各種メタ情報A−1及びインデックス情報A−1を抽出する。
【0050】
次に、識別コード生成部12は、印刷識別子生成部11に、印刷識別子と印刷回数識別子との生成を行わせる(ステップS3)。例えば、印刷識別子生成部11は、各種メタ情報A−1とインデックス情報A−1とを暗号化し、これによって暗号化文字列を生成する。この暗号化文字列が、印刷識別子A−1となる。また、印刷識別子生成部11は、各種メタ情報A−1から、電子ファイルA−1の現在までの印刷回数を検出し、これに「1」を足した数値を含む識別子を生成する。これが、印刷回数識別子A−1となる。
【0051】
次いで、識別コード生成部12は、ファイル識別子、各種メタ情報、及びインデックス情報を用いて、識別コードを生成する(ステップS4)。例えば、図3に示すように、識別コード生成部12は、ファイル識別子A−1、各種メタ情報A−1、及びインデックス情報A−1全てを含む文字列を、規定の手法に従って、図形パターンに変換する。これにより、図3に示す識別コード7が生成される。
【0052】
その後、識別コード生成部12は、印刷用のデータを印刷装置2(図1参照)に出力し(ステップS5)、処理を終了する。本実施の形態では、識別コード生成部12は、例えば、識別コード7を印刷するための情報と、電子ファイルA−1とを、通信部22から、ネットワーク5を経由して印刷装置2に出力する。この結果、図1に示すように、印刷装置2は、識別コード7が印刷された印刷物6を出力する。
【0053】
図6を用いて、判定処理及び更新処理について説明する。図6は、本発明の実施の形態における管理方法で行われる判定処理及び更新処理を示すフロー図である。図6に示すように、最初に、識別コード判定部17は、電子化された印刷物の電子ファイル(画像データ)が、外部から入力されているかどうか判定する(ステップS11)。電子ファイルの入力がない場合は、識別コード判定部17は、待機状態となる。一方、電子ファイルが入力された場合、例えば、読取装置3を利用した印刷物8(図1参照)の電子化によって得られた電子ファイルが入力されている場合は、識別コード判定部17は、ステップS12を実効する。なお、以下の説明において、印刷物8は、上述したように、印刷物6に押印又はサインがなされた紙文書であるとする。
【0054】
ステップS12では、識別コード判定部17は、ステップS11で入力された電子ファイル(外部入力電子ファイル)に、一次元コードや二次元コードといったコードの電子データが含まれているかどうかの判定を行う。具体的には、コード読取部18が、外部入力電子ファイルからコードの画像データの抽出を行う。識別コード判定部17は、コード読取部18が画像データを抽出できたか否かによって判定する。
【0055】
判定の結果、コードの画像データが外部入力電子ファイルに含まれていない場合は、ステップS11の場合と同様に、識別コード判定部17は、待機状態となる。一方、コードの画像データが含まれている場合、例えば、外部入力電子ファイルに、識別コード9(図4上段参照)の画像データが含まれている場合は、識別コード判定部17は、ステップS13を実行する。
【0056】
ステップS13においては、識別コード判定部17は、コードの画像データから、このコードに含まれる情報の抽出を実行する。例えば、上述したように識別コード9の画像データが含まれている場合は、コード読取部18が、規定の手法に従って、図形パターンを文字列に変換する。これにより、識別コード判定部17は、識別コード9に含まれる情報を取得する。
【0057】
次に、識別コード判定部17は、ステップS13で得られた情報に対して照合処理を行い、この情報と、格納部10に格納されているファイル識別子、印刷識別子、及び印刷回数識別子との一致を確認する(ステップS14)。本実施の形態においては、ステップS14は、ファイル識別子照合部19、印刷識別子照合部20、及び印刷回数識別子照合部21によって実行される。
【0058】
全ての識別子について一致の確認ができなかった場合は、ステップS11及びS12の場合と同様に、識別コード判定部17は、待機状態となる。一方、全ての識別子について一致の確認ができた場合、例えば、ステップS13で得られた情報が、ファイル識別子A−1、印刷識別子A−1及び印刷回数識別子A−1それぞれと一致する部分を含んでいた場合は、識別コード判定部17は、ステップS15を実行する。また、この場合、識別コード判定部17は、識別コード9から得られた情報が、ファイル識別子A−1、印刷識別子A−1及び印刷回数識別子A−1であると認定する。
【0059】
ステップS15においては、識別コード判定部17は、ステップS14で特定された印刷識別子に対して復号化処理を行う。例えば、印刷識別子が、図4の中段に示した印刷識別子A−1の場合は、電子ファイルA−1の各種メタ情報A−1及びインデックス情報A−1が得られる。ステップS15の終了後、識別コード判定部17は、ステップS14及び15で特定及び取得された情報、即ち、ファイル識別子、メタ情報、インデックス情報、及び印刷回数識別子を情報生成部13に出力する。
【0060】
次いで、情報生成部13は、外部入力電子ファイルを印刷元の文書の電子ファイルに関連付けるため、ステップS15で入力された情報に基づいて、新たなファイル識別子やメタ情報等の生成を行う(ステップS16)。例えば、入力された情報が、電子ファイルA−1のファイル識別子A−1、メタ情報A−1、インデックス情報A−1等である場合は、情報生成部13は、外部入力電子ファイルを電子ファイルA−1に関連付けるためのファイル識別子やメタ情報等を生成する。
【0061】
具体的には、情報生成部13は、外部入力電子ファイルを電子ファイルA−2と設定する。また、情報生成部13のファイル識別子生成部14は、新たなファイル識別子A−2を生成する。情報生成部13のメタ情報生成部15は、各種メタ情報A−1に、電子ファイルA−2が電子ファイルA−1の更新ファイルであることを示す情報を付加し、新たな各種メタ情報A−2を生成する。更に、情報生成部13のインデックス情報生成部16も、インデックス情報A−1に、電子ファイルA−2が電子ファイルA−1の更新ファイルであることを示す情報を付加し、新たなインデックス情報A−2を生成する。
【0062】
その後、情報生成部13が、外部入力電子ファイルと、新たなファイル識別子、新たな各種メタ情報及びインデックス情報とを格納部10に出力すると、格納部10は、外部入力電子ファイルを印刷元の電子ファイルの更新ファイルとして格納する(ステップS17)。例えば、格納部10は、印刷物8の電子ファイルA−2(図4下段参照)を、印刷物6の元となった電子ファイルA−1(図3上段参照)の更新ファイルとして格納する。ステップS17の実行後、判定処理及び更新処理は終了する。
【0063】
以上のように、本実施の形態においては、管理されている文書の電子ファイルが印刷された後に、得られた印刷物が再度電子化されると、印刷物の電子ファイルは、印刷元の電子ファイルと関連付けられた新たな電子ファイルとして管理される。また、この関連付けは、ユーザによる処理を必要とすることなく行われる。本実施の形態によれば、ユーザにおける利便性の向上が図られる。
【0064】
また、本実施の形態における管理システム、管理装置及び管理方法は、特に、紙面への印刷後に押印やサインによる承認をとる必要のある文書(契約書、納品書、請求書等)に対して有効である。例えば、企業における契約書は、複数人が、ネットワークで接続された複数個の端末装置を利用したワークフローによって作成され、その後に、印刷される。そして、印刷物となった契約書に対して押印やサインがなされ、押印済及びサイン済の印刷物の保管が重要となる。
【0065】
この場合に、本実施の形態における管理システム、管理装置及び管理方法によれば、押印済及びサイン済の印刷物の電子ファイルは、自動的に、ワークフローによって作成された電子文書の電子ファイルの更新ファイルとして登録される。本実施の形態によれば、今まで、電子ファイルと紙とで別々に保管・管理されていた文書の管理が、容易なものとなる。
【0066】
なお、図6に示したように、本実施の形態は、印刷物の電子ファイルを「更新ファイル」として管理する例について説明しているが、本発明は、これに限定されるものではない。本発明においては、印刷物の電子ファイルは、印刷元の文書の電子ファイルの単なる関連ファイルとして管理されていても良い。
【0067】
また、本実施の形態における管理装置1は、識別コード生成部12、識別コード判定部17、及び格納部10のみが備えられた態様であっても良い。この態様であっても、印刷元の電子ファイルと印刷物の電子ファイルとの関連付けは可能であり、ユーザにおける利便性の向上は図られる。
【0068】
上記態様においては、識別コード生成部12は、印刷識別子や印刷回数識別子を用いないで識別コードを生成する。また、上記態様においては、格納部10は、印刷物の電子ファイル(外部入力電子ファイル)に、印刷元の文書の電子ファイルの各種メタ情報やインデックス情報を付随させ、各種メタ情報及びインデックス情報の同一性によって関連付けを行うことができる。
【0069】
また、本実施の形態における管理装置1は、コンピュータに、図5に示すステップS1〜S5と、図6に示すステップS11〜S17とを具現化させるプログラムをインストールし、このプログラムを実行することによって得られた装置であっても良い。
【0070】
この場合は、コンピュータのCPU(central processing unit)が、印刷識別子生成部11、識別コード生成部12、情報生成部13及び識別コード判定部17として機能し、ステップS1〜S5、S11〜17の処理を実行する。格納部10は、コンピュータに備えられたハードディスク等の記憶装置に、管理する文書の電子ファイルをすることによって実現できる。また、格納部10は、ネットワークによって接続されたデータベースであっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本発明の実施の形態における管理システムの全体構成を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態における管理装置の構成を示すブロック図である。
【図3】管理装置における識別コードの生成工程を示す図である。
【図4】管理装置における識別コードの読取工程を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態における管理方法で行われる印刷処理を示すフロー図である。
【図6】本発明の実施の形態における管理方法で行われる判定処理及び更新処理を示すフロー図である。
【符号の説明】
【0072】
1 管理装置
2 印刷装置
3 読取装置
4 端末装置
5 ネットワーク
6 印刷物
7 識別コード
8 印刷物(押印済又はサイン済)
9 識別コード
10 格納部
11 印刷識別子生成部
12 識別コード生成部
13 情報生成部
14 ファイル識別子生成部
15 メタ情報生成部
16 インデックス情報生成部
17 識別コード判定部
18 コード読取部
19 ファイル識別子照合部
20 印刷識別子照合部
21 印刷回数識別子照合部
22 通信部
23 付属情報生成部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子ファイルを管理する管理装置であって、
前記電子ファイルの印刷物に付され、且つ、前記印刷物から前記電子ファイルの特定を可能にする識別コードを生成する識別コード生成部と、
外部から入力された印刷物の電子ファイルに、前記識別コードに一致するコードの電子データが含まれているかどうか判定する識別コード判定部と、
前記識別コード判定部が、前記識別コードに一致するコードの電子データが含まれていると判定した場合に、前記外部から入力された印刷物の電子ファイルを、前記一致するコードから特定される前記電子ファイルに関連付けて格納する格納部とを備えることを特徴とする管理装置。
【請求項2】
前記格納部が、前記外部から入力された印刷物の電子ファイルを、前記一致するコードから特定される前記電子ファイルの更新ファイルとして格納する、請求項1に記載の管理装置。
【請求項3】
印刷識別子生成部を、更に備え、
前記格納部が、前記電子ファイルを、それを特定するファイル識別子と、それに付随する付属情報と共に格納し、
前記印刷識別子生成部が、前記付属情報を用いて、印刷識別子を生成し、
前記識別コード生成部が、前記ファイル識別子及び前記印刷識別子を用いて前記識別コードを生成する、
請求項1または2に記載の管理装置。
【請求項4】
前記印刷識別子生成部が、少なくとも前記付属情報を用い、これを暗号化することによって前記印刷識別子を生成する、
請求項3に記載の管理装置。
【請求項5】
前記印刷識別子生成部が、管理されている前記電子ファイルの印刷回数を特定する印刷回数識別子を更に生成し、
前記識別コード生成部が、前記ファイル識別子、前記印刷識別子及び前記印刷回数識別子を用いて前記識別コードを生成する、
請求項3又は4に記載の管理装置。
【請求項6】
前記電子ファイルを特定するファイル識別子、及び前記電子ファイルに付随する付属情報を生成する情報生成部を更に備え、
前記識別コード判定部が、前記識別コードに一致するコードの電子データが含まれていると判定した場合に、前記情報生成部が、前記外部から入力された印刷物の電子ファイルに対して、前記一致するコードから特定される前記電子ファイルの更新ファイルであることを示すファイル識別子と付属情報とを生成する、
請求項1乃至5のいずれか1項に記載の管理装置。
【請求項7】
電子ファイルを管理する管理装置と、印刷装置と、印刷物を読み取って電子ファイルを生成する読取装置とを備える管理システムであって、
前記管理装置は、
前記電子ファイルの印刷物に付され、且つ、前記印刷物から前記電子ファイルの特定を可能にする識別コードを生成する識別コード生成部と、
前記読取装置を用いて生成された印刷物の電子ファイルに、前記識別コードに一致するコードの電子データが含まれているかどうか判定する識別コード判定部と、
前記識別コード判定部が、前記識別コードに一致するコードの電子データが含まれていると判定した場合に、前記読取装置を用いて生成された印刷物の電子ファイルを、前記一致するコードから特定される前記電子ファイルに関連付けて格納する格納部とを備えることを特徴とする管理システム。
【請求項8】
前記格納部が、前記読取装置を用いて生成された印刷物の電子ファイルを、前記一致するコードから特定される前記電子ファイルの更新ファイルとして格納する、請求項7に記載の管理システム。
【請求項9】
前記文書管理装置が、印刷識別子生成部を、更に備え、
前記格納部が、前記電子ファイルを、それを特定するファイル識別子と、それに付随する付属情報と共に格納し、
前記印刷識別子生成部が、前記付属情報を用いて、印刷識別子を生成し、
前記識別コード生成部が、前記ファイル識別子及び前記印刷識別子を用いて前記識別コードを生成する、
請求項7または8に記載の管理システム。
【請求項10】
前記印刷識別子生成部が、少なくとも前記付属情報を用い、これを暗号化することによって前記印刷識別子を生成する、
請求項9に記載の管理システム。
【請求項11】
前記印刷識別子生成部が、管理されている前記電子ファイルの印刷回数を特定する印刷回数識別子を更に生成し、
前記識別コード生成部が、前記ファイル識別子、前記印刷識別子及び前記印刷回数識別子を用いて前記識別コードを生成する、
請求項9又は10に記載の管理システム。
【請求項12】
前記管理装置が、前記電子ファイルを特定するファイル識別子、及び前記電子ファイルに付随する付属情報を生成する情報生成部を更に備え、
前記識別コード判定部が、前記識別コードに一致するコードの電子データが含まれていると判定した場合に、前記情報生成部が、前記読取装置を用いて生成された印刷物の電子ファイルに対して、前記一致するコードから特定される前記電子ファイルの更新ファイルであることを示す、ファイル識別子と付属情報とを生成する、
請求項7乃至11のいずれか1項に記載の管理システム。
【請求項13】
電子ファイルを管理するための管理方法であって、
(a)前記電子ファイルの印刷物に付され、且つ、前記印刷物から前記電子ファイルの特定を可能にする識別コードを生成するステップと、
(b)外部から入力された印刷物の電子ファイルに、前記識別コードに一致するコードの電子データが含まれているかどうか判定するステップと、
(c)前記(b)のステップにおいて、前記識別コードに一致するコードの電子データが含まれていると判定された場合に、前記外部から入力された印刷物の電子ファイルを、前記一致するコードから特定される前記電子ファイルに関連付けて格納するステップとを有することを特徴とする管理方法。
【請求項14】
前記(c)のステップにおいて、前記外部から入力された印刷物の電子ファイルが、前記一致するコードから特定される前記電子ファイルの更新ファイルとして格納される、請求項13に記載の管理方法。
【請求項15】
前記(a)のステップにおいて、前記電子ファイルを特定するファイル識別子と、それに付随する付属情報とを用いて、印刷対象となる前記電子ファイルを特定するための印刷識別子が生成され、更に、前記ファイル識別子及び前記印刷識別子を用いて、前記識別コードが生成される、
請求項13又は14に記載の管理方法。
【請求項16】
前記印刷識別子が、少なくとも前記付属情報を用いた暗号化によって生成される、請求項15に記載の管理方法。
【請求項17】
前記(a)のステップにおいて、更に、管理されている前記電子ファイルの印刷回数を特定する印刷回数識別子が生成され、前記ファイル識別子、前記印刷識別子及び前記印刷回数識別子を用いて、前記識別コードが生成される、
請求項15又は16に記載の管理方法。
【請求項18】
前記(c)のステップにおいて、前記外部から入力された印刷物の電子ファイルに対して、それが、前記一致するコードから特定される前記電子ファイルの更新ファイルであることを示す、ファイル識別子と付属情報とが生成される、
請求項13乃至17のいずれか1項に記載の管理方法。
【請求項19】
コンピュータを用いて電子ファイルを管理するためのプログラムであって、
前記コンピュータに、
(a)前記電子ファイルの印刷物に付され、且つ、前記印刷物から前記電子ファイルの特定を可能にする識別コードを生成させるステップと、
(b)外部から入力された印刷物の電子ファイルに、前記識別コードに一致するコードの電子データが含まれているかどうか判定させるステップと、
(c)前記(b)のステップにおいて、前記識別コードに一致するコードの電子データが含まれていると判定された場合に、前記外部から入力された印刷物の電子ファイルを、前記一致するコードから特定される前記電子ファイルに関連付けて格納させるステップとを実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項20】
前記(c)のステップにおいて、前記外部から入力された印刷物の電子ファイルを、前記一致するコードから特定される前記電子ファイルの更新ファイルとして格納させる、請求項19に記載のプログラム。
【請求項21】
前記(a)のステップにおいて、前記電子ファイルを特定するファイル識別子と、それに付随する付属情報とを用いて、印刷対象となる前記電子ファイルを特定するための印刷識別子を生成し、更に、前記ファイル識別子及び前記印刷識別子を用いて、前記識別コードを生成させる、
請求項19又は20に記載のプログラム。
【請求項22】
前記印刷識別子が、少なくとも前記付属情報を用いた暗号化によって生成される、請求項21に記載のプログラム。
【請求項23】
前記(a)のステップにおいて、更に、管理されている前記電子ファイルの印刷回数を特定する印刷回数識別子を生成し、前記ファイル識別子、前記印刷識別子及び前記印刷回数識別子を用いて、前記識別コードを生成させる、
請求項21又は22に記載のプログラム。
【請求項24】
前記(c)のステップにおいて、前記外部から入力された印刷物の電子ファイルに対して、それが、前記一致するコードから特定される前記文書の電子ファイルの更新ファイルであることを示す、ファイル識別子と付属情報とを生成させる、
請求項19乃至23のいずれか1項に記載のプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−253355(P2009−253355A)
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−95072(P2008−95072)
【出願日】平成20年4月1日(2008.4.1)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】