説明

箱詰め装置

【課題】 物品の移送ミスが生じた場合にその移送ミスを検出することができたり、ステップモータが脱調したときにその脱調したことを検出することができる。
【解決手段】 導入コンベアにより整列コンベア58に搬送されてきた物品を、押し出しプレート11により予め定めた数ずつ押し出してこの押し出した物品をダンパー7上に移送して整列させ、この整列させた物品を外装箱2に詰める。押し出しプレート11が物品をダンパー7上に移送する移送位置に移動した後に元の待機位置に戻る方向に移動し始めてから押し出しプレート11が整列コンベア58上の次の物品を取り出す前までの間の所定のタイミングで、整列コンベア58とダンパー7との間に設けられている移送路77上に存在する物品を検出する物品センサ40aを設けてある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えばポテトチップ、豆、飴等の食品が袋詰め又は箱詰めされた製品を、段ボールケースやダース箱等の外装箱の内部に整然と自動収納する箱詰め装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の箱詰め装置の一例を図11乃至図14を参照して説明する(特願平10-220485 号参照) 。図11乃至図14は、この箱詰め装置による箱詰め工程を説明するための図である。各図に示す1は、袋詰め品である。この箱詰め装置は、図13に示すように、5個の袋詰め品1を段ボールケース(以下、外装箱という。)2内に袋の側縁を下にして寝かせた状態で箱詰めする例を示している。
【0003】
図11において、58は整列コンベアであり、この整列コンベア58に対して導入コンベア4が連接しており、この導入コンベア(供給部)4によって袋詰め品1が整列コンベア58に移送される。即ち、導入コンベア4によって搬送されてきた袋詰め品1は、整列コンベア58の移送面に設けられている多数枚のフィン(仕切り部)5によって形成された各ギャップ部6に対して1個ずつ順次供給され、しかも、整列コンベア58の移送面に対して寝かせた状態で装填される。因みに、整列コンベア58は、2台の第1及び第2ステッピングモータとその制御装置によって、間欠運動を行うように駆動制御されており、その間欠運動は、図11(a)に示すように、導入コンベア4により搬送されてきた1つの袋詰め品1が、1つのギャップ部6に装填されるように設定してある。そして、図には示さないが、整列コンベア58には、6枚で1組をなす4組のフィン5の各グループが設けられており、そのうちの2組のフィン5のグループが第1のステッピングモータにより駆動されており、他の2組のフィン5のグループが第2のステッピングモータにより駆動されている。この4つの各グループのフィン5によって袋詰め品1を5個ずつ順次取り出し位置19に搬送することができる。なお、4つの各グループのフィン5の枚数を6枚以外の所定の枚数とすることにより、搬送する袋詰め品1の個数を5個以外の所定の個数に変更することができる。
【0004】
次に、図11(b)に示すように、例えば5個の所定数の袋詰め品1が整列コンベア58のフィン5間の5つの各ギャップ部6に装填されて取り出し位置19に整列すると、フィン5との干渉を避ける為のスリット12が設けられている押し出しプレート11(取り出し部)が整列コンベア58上に整列している5個の袋詰め品1を押し出し、断面がコ字形の中継ぎ体10を通過させて後述する開閉自在のダンパー板7、7上に供給する(図11(c)参照)。なお、押し出しプレート11は、直動機構部55により整列コンベア58上をこの整列コンベア58と直交する水平方向にスライド動作することができる。図11(c)に示す34は、ダンパー板7上に押し出されてきた袋詰め品1を1列に揃えて停止させるためのストッパープレートである。
押し出しプレート11が袋詰め品1を押し出す為のスライド動作は、間欠運動により整列コンベア58が一時的に所定位置に停止している時に行われるように制御されている。
【0005】
上記のようにして、押し出しプレート11が、袋詰め品1をダンパー板7、7上の予め定めた位置に押し出すと、この押し出しプレート11は押し出し方向と逆方向に水平にスライドして整列コンベア58の袋詰め品1が取り出されて空になった6枚の各フィン5の手前で一時停止し(図12(a))、しかる後に、各フィン5と干渉しないように更に水平方向にスライドして元の第1の原点位置に戻り、次の押し出し動作の開始まで待機する(図12(b))。
この際、図12(b)に示すように、押し込みプレート13は、第1段目の送りがされて所定の高さまで下降してダンパー板7、7上の5個の袋詰め品1の上縁を押えて各袋詰め品1の高さを揃える。
【0006】
次に、図12(b)、(c)に示すように、サイド保持装置のサイドプレート35が水平位置から垂直位置に回転して、ダンパー板7、7上の5個の袋詰め品1の整列コンベア58側の各側縁を押えて各袋詰め品1の幅方向のずれを揃える。更に、ダンパー板7、7上の5個1列の袋詰め品1は、この袋詰め品1の整列方向の両端位置に鉛直方向に設けられた保持プレート9、9によって正面及び背面から挟み込まれてこの保持プレート9、9の押圧力と、ストッパープレート34とサイドプレート35が袋詰め品1をその左側縁と右側縁の両側から押圧する押圧力と、によって保持される(保持状態)。
【0007】
上記のように、保持プレート9、9、ストッパープレート34及びサイドプレート35により袋詰め品1が保持されると、図13(a)に示すように、袋詰め品1の下側に位置する2枚のダンパー板7、7が閉状態(保持位置の状態)から開状態(非保持位置の状態)に駆動する。そして、外装箱昇降台(図示せず)上で待機している外装箱2(図示せず)が、外装箱昇降機構(図示せず)によって持ち上げられて、袋詰め品1の下方位置に移動する。この外装箱2は、搬入コンベアにより搬送されて昇降台上の所定位置で待機している。
【0008】
次に、図13(b)に示すように、押し込みプレート13の第2段目の送りが行われて下降して5個の袋詰め品1を外装箱2の底に強制的に押し込み、収納することができる。ただし、この押し込みの際に、保持プレート9、9が、拡縮装置16、16(図9参照)によって広がる方向に若干移動して袋詰め品1を挟み込む力を解除する(非保持状態)。そして、図13(c)に示すように、垂直位置にあるサイドプレート35を回転させて元の水平位置に戻し、図14に示すように、開閉装置を駆動して開状態にあるダンパー板7、7を閉状態にする。なお、図13に示す36は袋詰め品1を外装箱2内に押し込む際に袋詰め品1を案内するための案内部である。
【0009】
しかる後に、袋詰め品1が収納された外装箱2は、元の下降位置まで下降して所定の排出位置に排出され、次の外装箱2がダンパー板7、7の下方位置に供給されると共に、押し込みプレート13が元の上昇位置に戻り、保持プレート9、9が元の開状態に戻る。これで袋詰め品1の箱詰め作業の1サイクルが終了する。以降、上記工程を順次繰り返すことにより箱詰め作業を自動的に繰り返すことができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかし、上記従来の箱詰め装置に設けられている図9に示す拡縮装置16、16では、以下のような課題を有している。
つまり、図9に示すように、ダンパー板7、7上に例えば6個1列で整列する袋詰め品1を保持プレート9、9によって正面及び背面から挟み込んで保持する際に、袋詰め品1が例えば壊れ易いものである場合には、保持プレート9、9による保持力を小さくする必要があるし、保持力を小さくしたときでも袋詰め品1を確実に保持できるようにする必要がある。その為には、挟み込んだ袋詰め品1を少し上側に持ち上げる様にして保持する方法が考えられる。従って、各保持プレート9は、図9に示すように、鉛直方向と平行に配置されているフラットプレート9aと、このフラットプレート9aと一体的に結合し下方に向かうに従って袋詰め品1側に接近する傾斜プレート9bと、により形成することが考えられる。
【0011】
ここで、図10に示すように、整列コンベア58上の6個の袋詰め品1を押し出しプレート11により押し出して、非保持位置にある保持プレート9と9の間に整列した状態で移送するために、それぞれの間隔L4、L1、L2を略等しくしてある。なお、L4は整列コンベア58に取り付けられている両端のフィン5と5の間隔、L1は中継ぎ体10の側壁10aと10bの間隔、L2は非保持位置にある保持プレート9、9に設けられている傾斜プレート9b、9bのそれぞれの下端部の間隔である。従って、図9に示すように、保持プレート9、9に設けられているフラットプレート9aの間隔L3 が傾斜プレート9bのそれぞれの下端部の間隔L2(L4、L1<L3)よりもその傾斜による立上がり分だけ広くなっている。
【0012】
しかし、図9に示すように、フラットプレート9aと9aの間隔L3が広くなるほど、このフラットプレート9aと9aの間に移送されてきた所定個数(例えば6個)の袋詰め品1どうしの隙間が広くなり、これにより、袋詰め品1が腰折れしたり、傾斜角度が大きくなり、その結果、これら袋詰め品1を整列した状態で保持プレート9、9により確実に挟み込んで保持することができないことがある。
そして、袋詰め品1を保持プレート9、9により挟み込んで保持することができず、例えば袋詰め品1の一部が外装箱2内に押し込まれずにダンパー板7、7上に残ることがあると、次の箱詰めサイクルが行われたときに、袋詰め品1が押し出しプレート11や押し込みプレート13に挟まれて破損することがあるし、押し出しプレート11又は押し込みプレート13を駆動するステッピングモータが脱調することもある。更に、ステッピングモータが脱調すると、これが原因してこの箱詰め装置全体に及ぶような大きなトラブルを引き起こすことがある。
【0013】
本発明は、物品の移送ミスが生じた場合にその移送ミスを検出することができる箱詰め装置、及びステップモータが脱調したときにその脱調したことを検出することができる箱詰め装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0014】
第1の発明の箱詰め装置は、搬送部により搬送されてきた物品を、取り出し部により予め定めた数ずつ取り出してこの取り出した物品をダンパー部上に移送して整列させ、この整列させた物品を外装箱に詰めるものである。上記取り出し部が物品を上記ダンパー部上に移送する移送位置に移動した後に元の待機位置に戻る方向に移動し始めてから上記取り出し部が上記搬送部上の次の物品を取り出す前までの間の所定のタイミングで、上記搬送部と上記ダンパー部との間に設けられている移送路上に存在する物品を検出するための検出部が設けられている。
【0015】
第2の発明の箱詰め装置は、搬送部により搬送されてきた物品を、取り出し部により予め定めた数ずつ取り出してこの取り出した物品をダンパー部上に移送して整列させ、この整列させた物品を外装箱に詰めるものである。上記取り出し部がステップモータにより駆動されており、上記取り出し部が上記搬送部上の物品を取り出す前の待機位置又はその近傍位置にある時から、上記取り出し部が物品を上記ダンパー部上に移送する移送位置に移動するまでの移動時間、又は上記移送位置の手前の予め定めた所定位置に移動するまでの移動時間が許容範囲内であるか否かを判定する第1の判定部を具備するものである。
【0016】
第1の発明によると、取り出し部によりダンパー部上に移送される物品が何らかの原因で取り出し部により引き戻されて移送路上に移動した場合、この引き戻された物品を検出部により検出することができる。
【0017】
第2の発明によると、取り出し部が搬送部上の物品を取り出す前の待機位置又はその近傍位置にある時から、取り出し部が物品をダンパー部上に移送する移送位置に移動するまでの移動時間、又は移送位置の手前の予め定めた所定位置に移動するまでの移動時間が許容範囲内であるか否かを判定部により判定することがでる。この移動時間が許容範囲外であると判定した場合は、取り出し部を駆動しているステップモータが脱調していると判定することができる。
【発明の効果】
【0018】
第1の発明によると、ダンパー部上に移送される物品が何らかの原因で取り出し部により引き戻されて移送路上に移動した場合、この引き戻された物品を検出部により検出することができるので、この引き戻された物品を検出部が検出したときにこの箱詰め装置を停止させるようにすることができる。これにより、この引き戻された物品が移送路上に残った状態で、次の箱詰めのサイクルが行われることを防止することができ、物品が取り出し部等に挟まれて破損することがない。また、取り出し部が例えばステップモータにより駆動されている場合は、このステップモータの脱調を防止することもできる。その結果、この箱詰め装置の稼働率の向上を図ることができる。
【0019】
第2の発明によると、取り出し部の移動時間が許容範囲内であるか否かを第1の判定部が判定して、この移動時間が許容範囲外であると判定した場合は、取り出し部を駆動しているステップモータが脱調していると判定して、この箱詰め装置を停止させるようにすることができる。これにより、ステップモータが脱調することが原因して起こる、例えばこの箱詰め装置全体に及ぶような大きなトラブルの発生を防止することができる。その結果、この箱詰め装置の稼働率の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】この発明の一実施形態に係る箱詰め装置に設けられている拡縮装置を示す図であり、(a)は袋詰め品を挟み込む前の状態を示す正面図、(b)は袋詰め品を挟み込んで保持する状態を示す正面図である。
【図2】同実施形態の引き戻し検出装置であって押し出しプレートによって袋詰め品が引き戻されていない状態を示す図であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。
【図3】同実施形態の引き戻し検出装置であって押し出しプレートによって袋詰め品が引き戻されている状態を示す図であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。
【図4】同実施形態の引き上げ検出装置であって押し込みプレートによって袋詰め品が引き上げられていない状態を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は平面図である。
【図5】同実施形態の引き上げ検出装置であって押し込みプレートによって袋詰め品が引き上げられている状態を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は平面図である。
【図6】同実施形態の第1の脱調検出装置であって押し出しプレートが整列コンベア上の袋詰め品と接触する状態を示す図であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。
【図7】同実施形態の第1の脱調検出装置であって押し出しプレートが袋詰め品を移送位置に移送した状態を示す図であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。
【図8】同実施形態の第2の脱調検出装置であって押し込みプレートが上昇する状態を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図9】従来の拡縮装置であって袋詰め品を挟み込む前の状態を示す正面図である。
【図10】従来の拡縮装置であって袋詰め品を挟み込む前の状態を示す平面図である。
【図11】従来の箱詰め装置による箱詰め手順を示す図であり、(a)は袋詰め品を整列コンベア上に供給する状態を示す斜視図、(b)は袋詰め品が整列コンベア上に整列した状態を示す斜視図、(c)は押し出しプレートが袋詰め品を押し出した状態を示す斜視図である。
【図12】同従来の箱詰め装置による箱詰め手順を示す図であり、(a)は押し出しプレートが整列コンベアの手前で停止している状態を示す斜視図、(b)は押し出しプレートが第1の原点位置に戻った状態を示す斜視図、(c)は袋詰め品が保持プレートとサイドプレートによって挟み込まれた状態を示す斜視図である。
【図13】同従来の箱詰め装置による箱詰め手順を示す図であり、(a)は外装箱が上昇しダンパー板が開いた状態を示す斜視図、(b)は押し込みプレートが下降し保持プレートが開いた状態を示す斜視図、(c)は袋詰め品が外装箱内に押し込まれた状態を示す斜視図である。
【図14】同従来の箱詰め装置による箱詰め手順を示しダンパー板が閉じる方向に移動する状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明に係る箱詰め装置の一実施形態を各図を参照して説明する。この実施形態に係る箱詰め装置と、図11乃至図14を参照して説明した従来の箱詰め装置と、が相違するところは、一対の拡縮装置16、16を一対の拡縮装置75、75に変更したところと、中継ぎ体10上に引き戻された袋詰め品1を検出するための引き戻し検出装置、ダンパー板7上に引き上げられた袋詰め品1を検出するための引き上げ検出装置、第3のステッピングモータの脱調を検出するための第1の脱調検出装置、及び第4のステッピングモータの脱調を検出するための第2の脱調検出装置を設けたところである。
これ以外は、図11乃至図14に示す従来の箱詰め装置と同等であり、同等部分は同一の図面符号で示し詳細な説明を省略する。そして、この実施形態の箱詰め装置の上記以外の構成による箱詰め工程は、図11乃至図14に示す従来の箱詰め装置による箱詰め工程と同等であるので、その詳細な説明も省略する。なお、この実施形態では、図1乃至図8に示すように、袋詰め品1を6個ずつ各フィン5によって搬送し、外装箱2には袋詰め品1を6個ずつ箱詰めする場合を例として説明する。
【0022】
まず、図1に示すダンパー板7、7上で整列する6個の袋詰め品1を保持する第1及び第2の拡縮装置(正背面保持部)75、75を説明する。
第1及び第2の拡縮装置75、75は、整列する袋詰め品1を整列の長さ方向の両端から挟み込む保持プレート76、76を進退駆動する装置である。この2台の拡縮装置75、75は、同等のものであるので、第1の拡縮装置75を説明し、第2の拡縮装置75の説明を省略する。
【0023】
第1の拡縮装置75は、図1の左側に示すように、保持プレート76と、この保持プレート76を進退駆動するための直動機構部(駆動部)63と、を備えている。
直動機構部63は、タイミングベルト式のものである。タイミングベルト65には、往復テーブル66が結合しており、この往復テーブル66はリニアレール67に案内されて往復移動自在である。タイミングベルト65は、従動側タイミングプーリ68aと第5のステッピングモータ8eの回転軸に設けられている駆動側タイミングプーリ68bに掛けてある。第5のステッピングモータ8eが正転、逆転駆動すると、往復テーブル66が往復移動して、この往復テーブル66に伴って保持プレート76が袋詰め品1を挟み込む方向に沿って往復移動する。往復テーブル66には、摺動軸74、保持軸受72、及び保持軸71を介して上側保持部材76aが取り付けられている。そして、保持軸受72が取り付けられている保持板70には保持軸73を介して下側保持部材76bが取り付けられている。従って、上側保持部材76aは、下側保持部材76bに対して相対的に水平方向に移動自在であり、これら上側保持部材76a及び下側保持部材76bは、保持プレート76を構成している。
【0024】
上側保持部材76aは、図1に示すように、ダンパー板7、7上に整列する袋詰め品1と当接する平らに形成した保持面が略鉛直方向と平行する平板形状である。
下側保持部材76bは、袋詰め品1と当接する平らに形成した保持面が下方に向かうに従ってダンパー板7、7上の袋詰め品1側に接近する平板形状である。即ち、傾斜板である。
【0025】
また、図には示さないが、上側保持部材76aが袋詰め品1を挟み込む力を検出する押し力センサを設けてある。つまり、保持プレート76が直動機構部63により駆動されて前進移動して袋詰め品1と当接し、この袋詰め品1を押し付けていくと、スプリングバネ69が圧縮され、予め定めた圧縮力と対応する力が袋詰め品1に掛かったときに押し力センサがそのことを検出して検出信号を生成してCPUにより構成されているコントローラ(図示せず)に出力するようになっている。コントローラは、押し力センサの生成する検出信号が入力すると、第5及び第6のステッピングモータ8e、8fを停止させることができる。これにより、整列する袋詰め品1を予め設定した力で保持プレート76、76により挟み込んで保持することができる。
ここで、整列する袋詰め品1と上側保持部材76aとの間隔、及び整列する袋詰め品1と下側保持部材76bの下端部との間隔は、図1(a)に示すように、ダンパー板7、7上に整列する袋詰め品1を保持する前の待機状態で後者の間隔が前者の間隔と略等しくなっており、図1(b)に示すように、ダンパー板7、7上に整列する袋詰め品1をこの保持プレート76により保持する保持状態で下側保持部材76bの全体が上側保持部材76aよりもダンパー板7、7上の袋詰め品1側に突出する位置に移動するように構成してある。
【0026】
上記のように構成された第1及び第2の拡縮装置75、75によると、図1(a)に示すように、ダンパー板7、7上の袋詰め品1を保持する前の待機状態で、袋詰め品1と上側保持部材76aとの間隔を、袋詰め品1と下側保持部材76bの下端部との間隔に影響されずに狭くすることができるので、この待機状態で袋詰め品1どうしの隙間も狭くすることができる。つまり、図10に示す従来の拡縮装置16、16の保持プレート9、9では、フラットプレート9aと9aの間隔L3 が傾斜プレート9b、9bのそれぞれの下端部の間隔L2(L4、L1)よりもその傾斜による立上がり分だけ広くなっているが、この実施形態の拡縮装置75、75の保持プレート76、76では、下側保持部材76bの下端部及び上側保持部材76aのそれぞれと袋詰め品1との間隔は、図1(a)に示すように、袋詰め品1を保持する前の待機状態でそれぞれの間隔が略等しくなっているので、上側保持部材76aと76aの間隔、及び下側保持部材76bと76bの間隔をそれぞれL2(L4、L1<L3)とすることができ、従来のフラットプレート9aと9aの間隔L3よりも狭くすることができる。
これにより、図1(a)に示すように、第1及び第2の拡縮装置75、75が待機状態でダンパー板7、7上で整列する各袋詰め品1が腰折れしないようにすることができ、各袋詰め品1の鉛直方向に対する傾斜角度も小さくすることができる。そして、図1(b)に示すように、保持した状態で袋詰め品1の脱落する方向の移動を下側保持部材76b、76bによって確実に係止することができる。また、下側保持部材76b、76bが下方に向かうに従って互いに接近する方向に傾斜しているので、これら袋詰め品1を下側保持部材76b、76bによって少し上側に持ち上げる様にして保持することができ、多数の袋詰め品1を比較的小さい挟持力により安定して保持することができる。
【0027】
次に、押し出しプレート11により中継ぎ体10上に引き戻された袋詰め品1を検出するための引き戻し検出装置を図2及び図3等を参照して説明する。
この引き戻し検出装置を説明する前に、まず、押し出しプレート11を駆動する直動機構部55を説明する。
直動機構部55は、図2に示すように、タイミングベルト式のものである。タイミングベルト21には、往復テーブル22が結合しており、この往復テーブル22はリニアレール23に案内されて往復移動自在である。タイミングベルト21は、従動側タイミングプーリ24aと第3のステッピングモータ8cの回転軸に設けられている駆動側タイミングプーリ24bに掛けてある。第3のステッピングモータ8cが正転、逆転駆動すると、往復テーブル22が往復移動して、この往復テーブル22に伴って押し出しプレート11が各フィン5上の6個の袋詰め品1を押し出して移送する方向に沿って往復移動する。押し出しプレート11は、取付部25及び連結部26を介して往復テーブル22に設けてある。
また、図2に示すように、直動機構部55の本体55aには、第1の原点位置センサ(光電センサ)20aを設けてある。第1の原点位置センサ20aは、押し出しプレート11を二点鎖線で示す第1の原点位置に待機させるためのものである。この第1の原点位置は、押し出しプレート11が整列コンベア58上から袋詰め品1を取り出す前に待機している位置である。
【0028】
引き戻し検出装置は、第1の原点位置センサ20aと、第1の物品センサ40aと、引き戻し判定手段と、停止手段と、警報手段と、から成っている。
第1の物品センサ(透過型光電センサ)40aは、図2及び図3に示すように、整列コンベア58とダンパー板7、7上の袋詰め品1の移送位置との間に形成されている移送路77上に引き戻された袋詰め品1を検出することができる位置に2対設けてある。この移送路77は、中継ぎ体10とダンパー板7、7により形成されている。第1の物品センサ40aは、コントローラに接続している。
【0029】
引き戻し判定手段は、押し出しプレート11が整列コンベア58上の袋詰め品1をダンパー板7、7上の移送位置に移送して元の第1の原点位置に戻り、この押し出しプレート11が第1の原点位置センサ20aにより検出された時に(所定のタイミング)、2対の第1の物品センサ40aのうち少なくともいずれか一方が移送路77上で袋詰め品1を検出しているか否かを判定する手段である。
停止手段は、いずれかの第1の物品センサ40aが上記所定のタイミングで袋詰め品1を検出しており、袋詰め品1が引き戻されていると引き戻し判定手段が判定したときに、この箱詰め装置を一時停止させる手段である。ただし、第1の物品センサ40aが所定のタイミングで袋詰め品1を検出しておらず、袋詰め品1が引き戻されていないと引き戻し判定手段が判定したときは、箱詰め装置を停止させることなく運転を続行させる。
警報手段は、停止手段が箱詰め装置を停止させたときに、袋詰め品1が移送路77上に引き戻されている旨を操作表示部(図示せず)に表示させると共に、警報音を発生させることができる手段である。
なお、これら引き戻し判定手段、停止手段、及び警報手段は、CPUを備えるコントローラにより構成されており、このコントローラは、予め記憶部に記憶されている所定のプログラムに従って上記のような制御処理を行うようになっている。
【0030】
上記のように構成された引き戻し検出装置によると、図3に示すように、ダンパー板7、7上に移送された袋詰め品1が何らかの原因で押し出しプレート11により引き戻されて移送路77上に移動した場合、この引き戻された袋詰め品1を第1の物品検出センサ40aにより検出してこの箱詰め装置を停止させることができる。これにより、この引き戻された袋詰め品1が移送路77上に残った状態で、次の袋詰め品1が整列コンベア58から取り出されてダンパー板7、7上に移送されることを防止することができ、袋詰め品1が押し出しプレート11等に挟まれて破損しないようにすることができる。また、押し出しプレート11に対して袋詰め品1が噛み込むことがないので、この押し出しプレート11を駆動する第3のステッピングモータ8cの脱調を防止することができる。また、オペレータは、移送路77上に引き戻されている袋詰め品1を取り除き、セットスイッチを操作することにより運転を再開させることができる。
【0031】
次に、押し込みプレート13によりダンパー板7、7上に引き上げられた袋詰め品1を検出するための引き上げ検出装置を図4及び図5を参照して説明する。ただし、この引き上げ検出装置を説明する前に、まず、押し込み装置106を説明する。
押し込み装置106は、図4に示すように、保持プレート76、76、サイドプレート35、及びストッパープレート34により保持されている6個の袋詰め品1を、押し込みプレート13を下降させることによって外装箱2内に押し込むことができるものである。
【0032】
押し込み装置106は、図4に示すように、タイミングベルト式のものであり、第4のステッピングモータ8dを備えている。第4のステッピングモータ8dが正転、逆転駆動すると、昇降テーブル109がリニアレール110に沿って昇降移動して、この昇降テーブル109に伴って押し込みプレート13が袋詰め品1を押し込む方向に沿って昇降移動する。押し込み装置106は、この箱詰め装置の本体フレーム(図示せず)に設けてある。なお、押し込みプレート13は、板状体115の下端に設けてあり、この板状体115を介して昇降テーブル109に取り付けてある。
なお、昇降テーブル109には、図4に示すように、タイミングベルトが結合しており、タイミングベルトは、従動側タイミングプーリと第4のステッピングモータ8dの回転軸に設けられている駆動側タイミングプーリに掛けてある。
また、図4に示す押し込み装置106の本体106aには、第2の原点位置センサ(光電センサ)20bを設けてある。第2の原点位置センサ20bは、押し込みプレート13を所定の上昇端の第2の原点位置に待機させるためのものである。この第2の原点位置は、押し込みプレート13がダンパー板7、7上の袋詰め品1を外装箱2内に押し込む前に待機している位置である。
【0033】
引き上げ検出装置は、第2の原点位置センサ20bと、第2の物品センサ40bと、引き上げ判定手段と、停止手段と、警報手段と、から成っている。
第2の物品センサ(透過型光電センサ)40bは、図4及び図5に示すように、ダンパー板7、7上に引き上げられた袋詰め品1を検出することができる位置に2対設けてある。第2の物品センサ40bは、コントローラに接続している。
【0034】
引き上げ判定手段は、押し込みプレート13がダンパー板7、7上で保持プレート76、76により保持されている袋詰め品1を外装箱2内に押し込んで元の第2の原点位置に上昇して戻り、この押し込みプレート13が第2の原点位置センサ20bにより検出された時(所定のタイミング)に、2対の第2の物品センサ40bのうち少なくともいずれか一方がダンパー板7、7上で袋詰め品1を検出しているか否かを判定する手段である。
停止手段は、第2の物品センサ40bが上記所定のタイミングで袋詰め品1を検出しており、袋詰め品1が引き上げられていると引き上げ判定手段が判定したときに、この箱詰め装置を一時停止させる手段である。ただし、第2の物品センサ40bが所定のタイミングで袋詰め品1を検出しておらず、袋詰め品1が引き上げられていないと引き上げ判定手段が判定したときは、箱詰め装置を停止させることなく運転を続行させる。
警報手段は、停止手段が箱詰め装置を停止させたときに、袋詰め品1がダンパー板7、7上に引き上げられている旨を操作表示部に表示させると共に、警報音を発生させることができる手段である。
なお、これら引き上げ判定手段、停止手段、及び警報手段は、コントローラにより構成されており、このコントローラは、予め記憶部に記憶されている所定のプログラムに従って上記のような制御処理を行うようになっている。
【0035】
上記のように構成された引き上げ検出装置によると、図5に示すように、押し込みプレート13により外装箱2内に押し込まれる袋詰め品1が何らかの原因で押し込みプレート13により引き上げられてダンパー板7、7上に移動した場合、この引き上げられた袋詰め品1を第2の物品検出センサ40bにより検出してこの箱詰め装置を停止させることができる。これにより、この引き上げられた袋詰め品1がダンパー板7、7上に残った状態で、次の袋詰め品1が整列コンベア58から取り出されてダンパー板7、7上に移送されることを防止することができ、袋詰め品1が押し込みプレート13に挟まれて破損しないようにすることができる。また、押し込みプレート13に対して袋詰め品1が噛み込むことがないので、この押し込みプレート13を駆動する第4のステッピングモータ8dの脱調を防止することができる。また、オペレータは、ダンパー板7、7上に引き上げられている袋詰め品1を取り除き、セットスイッチを操作することにより運転を再開させることができる。
【0036】
次に、第3のステッピングモータ8cの脱調を検出するための第1の脱調検出装置を図6及び図7等を参照して説明する。図6は、押し出しプレート11が整列コンベア58上の袋詰め品1と接触する状態を示す図であり、図7は、押し出しプレート11が袋詰め品1を移送位置に移送した状態を示す図である。
第1の脱調検出装置は、第1の原点位置センサ20aと、第1の脱調検出用センサ40cと、第1の脱調判定手段と、停止手段と、警報手段と、から成っている。
第1の脱調検出用センサ(光電センサ)40cは、図6及び図7に示すように、直動機構部55の本体55a上であって、押し出しプレート11が第1の原点位置から袋詰め品1をダンパー板7、7上に移送する移送位置に移動するまでの移動経路の途中の所定位置(中継ぎ体10の上方位置)に設けてあり、その所定位置を通過する押し出しプレート11を検出することができるように設けてある。第1の脱調検出用センサ40cは、コントローラに接続している。
【0037】
第1の脱調判定手段は、押し出しプレート11が第1の原点位置から整列コンベア58上の袋詰め品1を取り出す方向への移動を開始した時から第1の脱調検出用センサ40cによって検出されるまでの移動時間が、予め記憶部に記憶されている所定時間が経過する前であるか否かを判定する手段である。つまり、第1の原点位置から移動を開始した押し出しプレート11が所定時間が経過する時よりも前に第1の脱調検出用センサ40cによって検出されたか否かを判定する手段である。
停止手段は、第1の原点位置から移動を開始した押し出しプレート11が所定時間が経過した時、又はそれ以降に第1の脱調検出用センサ40cによって検出されていると第1の脱調判定手段が判定したときに、この箱詰め装置を一時停止させる手段である。ただし、第1の原点位置から移動を開始した押し出しプレート11が所定時間が経過する時よりも前に第1の脱調検出用センサ40cによって検出されたことを第1の脱調判定手段が判定したときは、箱詰め装置を停止させることなく運転を続行させる。
警報手段は、停止手段が箱詰め装置を停止させたときに、第3のステッピングモータ8cが脱調している旨を操作表示部に表示させると共に、警報音を発生させることができる手段である。
なお、これら第1の脱調判定手段、停止手段、及び警報手段は、コントローラにより構成されており、このコントローラは、予め記憶部に記憶されている所定のプログラムに従って上記のような制御処理を行うようになっている。
【0038】
上記のように構成された第1の脱調検出装置によると、第1の原点位置から移動を開始した押し出しプレート11が所定時間が経過した時、又はそれ以降に第1の脱調検出用センサ40cによって検出されたと第1の脱調判定手段が判定した場合は、押し出しプレート11を駆動している第3のステッピングモータ8cが脱調していると判定して、この箱詰め装置を停止させることができる。第3のステッピングモータ8cの脱調の原因として、例えば袋詰め品1が整列コンベア58のフィン5に引っ掛かり、第3のステッピングモータ8cに過負荷が掛かることが考えられる。これにより、第3のステッピングモータ8cが脱調することが原因して起こる、例えば押し出しプレート11が保持プレート76、76に衝突する等のこの箱詰め装置全体に及ぶような大きなトラブルの発生を防止することができる。また、オペレータは、必要であれば袋詰め品1を取り除き、リセットスイッチを操作することによりこの第3のステッピングモータ8cのリセットを行うことができ、更にもう一度リセットスイッチを操作することにより運転を再開させることができる。
【0039】
次に、第4のステッピングモータ8dの脱調を検出するための第2の脱調検出装置を図8等を参照して説明する。
第2の脱調検出装置は、第2の原点位置センサ20bと、第2の脱調判定手段と、停止手段と、警報手段と、から成っている。
第2の脱調判定手段は、押し込みプレート13が袋詰め品1を外装箱2内に押し込む押し込み位置から第2の原点位置に向かっての上昇を開始した時から、その第2の原点位置に上昇移動して第2の原点位置センサ20bによって検出されるまでの移動時間が、予め記憶部に記憶されている所定時間が経過する前であるか否かを判定する手段である。つまり、押し込み位置から上昇移動を開始した押し込みプレート13が所定時間が経過する時よりも前に第2の原点位置センサ20bによって検出されたか否かを判定する手段である。
停止手段は、袋詰め品1を外装箱2内に押し込む押し込み位置から上昇移動を開始した押し込みプレート13が所定時間が経過した時、又はそれ以降に第2の原点位置センサ20bによって検出されていると第2の脱調判定手段が判定したときに、この箱詰め装置を一時停止させる手段である。ただし、押し込み位置から上昇移動を開始した押し込みプレート13が所定時間が経過する時よりも前に第2の原点位置センサ20bによって検出されたことを第2の脱調判定手段が判定したときは、箱詰め装置を停止させることなく運転を続行させる。
警報手段は、停止手段が箱詰め装置を停止させたときに、第4のステッピングモータ8dが脱調している旨を操作表示部に表示させると共に、警報音を発生させることができる手段である。
なお、これら第2の脱調判定手段、停止手段、及び警報手段は、コントローラにより構成されており、このコントローラは、予め記憶部に記憶されている所定のプログラムに従って上記のような制御処理を行うようになっている。
【0040】
上記のように構成された第2の脱調検出装置によると、押し込み位置から上昇移動を開始した押し込みプレート13が所定時間が経過した時、又はそれ以降に第2の原点位置センサ20bによって検出されていると第2の脱調判定手段が判定した場合は、押し込みプレート13を駆動している第4のステッピングモータ8dが脱調していると判定して、この箱詰め装置を停止させることができる。第4のステッピングモータ8dの脱調の原因として、例えば袋詰め品1が押し込みプレート13に噛み込み、第4のステッピングモータ8dに過負荷が掛かることが考えられる。これにより、第4のステッピングモータ8dが脱調することが原因して起こる、例えば押し込みプレート13が、次の箱詰めサイクルでダンパー板7、7に衝突する等のこの箱詰め装置全体に及ぶような大きなトラブルの発生を防止することができる。また、オペレータは、必要であれば袋詰め品1を取り除き、リセットスイッチを操作することによりこの第4のステッピングモータ8dのリセットを行うことができ、更にもう一度リセットスイッチを操作することにより運転を再開させることができる。
【0041】
ただし、上記実施形態では、図1(a)に示すように、保持プレート76、76の待機状態で下側保持部材76b、76bの下端部の間隔L2を上側保持部材76aと76aの間隔L2と略同一にしたが、これに代えて、同待機状態で、下側保持部材76b、76bの各下端部を、対応する各上側保持部材76a、76aの後方に位置させて、各下端部の間隔をL2よりも広くしてもよい。
そして、上記実施形態の引き戻し検出装置は、押し出しプレート11が第1の原点位置に戻り、第1の原点位置センサ20aが押し出しプレート11を検出した時に、第1の物品センサ40aが中継ぎ体10上で袋詰め品1を検出しているか否かを判定したが、これに代えて、押し出しプレート11が袋詰め品1をダンパー板7、7上に移送する移送位置に移動した後に元の第1の原点位置(待機位置)に戻る方向に移動し始めてから押し出しプレート11が整列コンベア58上の次の袋詰め品1を取り出す前までの間の上記以外の所定のタイミング(このタイミングは、光電センサを所定位置に設けて、この光電センサが押し出しプレート11を検出したタイミングとする。)で、整列コンベア58とダンパー板7、7上の移送位置との間の移送路77上に存在する袋詰め品1を検出するようにしてもよい。
【0042】
また、上記実施形態の引き上げ検出装置は、押し込みプレート13が第2の原点位置(待機位置)に戻り、第2の原点位置センサ20bが押し込みプレート13を検出した時に、第2の物品センサ40bがダンパー板7、7上で袋詰め品1を検出したか否かを判定したが、これに代えて、押し込みプレート13が保持プレート76、76により保持されている袋詰め品1を外装箱2内に押し込む押し込み位置に移動した後に元の第2の原点位置に戻る方向に移動し始めてから押し出しプレート11が整列コンベア58上の次の袋詰め品1をダンパー板7、7上に移送する前までの間の上記以外の所定のタイミング(このタイミングは、光電センサを所定位置に設けて、この光電センサが押し込みプレート13を検出したタイミングとする。)で、ダンパー板7、7上に存在する袋詰め品1を検出するようにしてもよい。
【0043】
更に、上記実施形態の第1の脱調検出装置は、押し出しプレート11が第1の原点位置から整列コンベア58上の袋詰め品1を取り出す方向への移動を開始した時から第1の脱調検出用センサ40cによって検出されるまでの移動時間が、予め記憶部に記憶されている所定時間が経過する前であるか否かを判定したが、これに代えて、押し出しプレート11が整列コンベア58上の袋詰め品1を取り出す前の上記以外の所定の時点から第1の脱調検出用センサ40cによって検出されるまでの移動時間が、上記所定時間が経過する前であるか否かを判定してもよい。また、第1の脱調検出用センサ40cは、押し出しプレート11が整列コンベア58上の袋詰め品1を移送するために、この袋詰め品1と接触する状態にある経路の上記以外の任意の位置に設けて押し出しプレート11を検出するようにしてもよい。
【0044】
そして、上記実施形態の第2の脱調検出装置は、押し込みプレート13が袋詰め品1を外装箱2内に押し込む押し込み位置から第2の原点位置に向かっての上昇を開始した時から、その第2の原点位置に上昇移動して第2の原点位置センサ20bによって検出されるまでの移動時間が、予め記憶部に記憶されている所定時間が経過する前であるか否かを判定したが、これに代えて、押し込みプレート13が押し込み位置から第2の原点位置に向かって上昇移動する前の上記以外の所定の時点から第2の原点位置センサ20bによって検出されるまでの移動時間が、上記所定時間が経過する前であるか否かを判定してもよい。また、押し込みプレート13が第2の原点位置センサ20bによって検出されるまでの移動時間に基づいて判定したが、これに代えて、第2の脱調検出用センサを第2の原点位置センサ20bよりもダンパー板7、7側の位置に増設し、押し込みプレート13が第2の脱調検出用センサによって検出されるまでの移動時間に基づいて判定してもよい。
【0045】
また、上記実施形態では、袋詰め品1を1列に5個(図11参照)又は6個(図1参照)並べた例を示したが、5個又は6個以外の他の所定の複数個とすることができる。そして、袋詰め品1を1列にして外装箱2に収納したが、2以上の所定の列数とすることができる。また、1列に5個又は6個並べて1段詰めとしたが複数段とすることができる。なお、このように袋詰め品1の1列の個数、列数、及び段数を変更する場合は、押し出しプレート11の形状、保持プレート9と9の間隔、押し込みプレート13の昇降ストローク、及びそれらの動作タイミング等を必要に応じて変更することとする。
更に、上記実施形態の箱詰め装置によると、袋詰め品1以外に、例えば箱詰め品も外装箱2に箱詰めすることができる。
【符号の説明】
【0046】
1 袋詰め品
2 外装箱
8c 第3のステッピングモータ
8d 第4のステッピングモータ
11 押し出しプレート
13 押し込みプレート
20a 第1の原点位置センサ
20b 第2の原点位置センサ
40a 第1の物品センサ
40b 第2の物品センサ
55 直動機構部
58 整列コンベア
75 拡縮装置
76 保持プレート
76a 上側保持部材
76b 下側保持部材
77 移送路
106 押し込み装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送部により搬送されてきた物品を、取り出し部により予め定めた数ずつ取り出してこの取り出した物品をダンパー部上に移送して整列させ、この整列させた物品を外装箱に詰める箱詰め装置において、
上記取り出し部が物品を上記ダンパー部上に移送する移送位置に移動した後に元の待機位置に戻る方向に移動し始めてから上記取り出し部が上記搬送部上の次の物品を取り出す前までの間の所定のタイミングで、上記搬送部と上記ダンパー部との間に設けられている移送路上に存在する物品を検出するための検出部を設けた箱詰め装置。
【請求項2】
搬送部により搬送されてきた物品を、取り出し部により予め定めた数ずつ取り出してこの取り出した物品をダンパー部上に移送して整列させ、この整列させた物品を外装箱に詰める箱詰め装置において、
上記取り出し部がステップモータにより駆動されており、上記取り出し部が上記搬送部上の物品を取り出す前の待機位置又はその近傍位置にある時から、上記取り出し部が物品を上記ダンパー部上に移送する移送位置に移動するまでの移動時間、又は上記移送位置の手前の予め定めた所定位置に移動するまでの移動時間が許容範囲内であるか否かを判定する判定部を具備する箱詰め装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2010−89839(P2010−89839A)
【公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−287562(P2009−287562)
【出願日】平成21年12月18日(2009.12.18)
【分割の表示】特願2000−67241(P2000−67241)の分割
【原出願日】平成12年3月10日(2000.3.10)
【出願人】(000208444)大和製衡株式会社 (535)
【Fターム(参考)】