説明

粉体塗料の製造方法、および当該製造方法により得られる粉体塗料

基粉本である樹脂粉を流動化させ、顔料が分散されたスラリー状の液体を噴霧供給することにより、樹脂粉の表面に顔料を被覆することを特徴とする製造方法を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
本発明は、合成樹脂からなる基粉体の表面に、液体状に調製された顔料を表面被覆した粉体塗料の製造方法、および当該製造方法により得られる粉体塗料に関する。
【背景技術】
従来、粉体塗料としては、合成樹脂からなる基粉体の表面に顔料を表面被覆した着色性粉体塗料や、メタル箔粉を表面被覆したメタリック系粉体塗料が広く用いられている。この様な着色性粉体塗料やメタリック系粉体塗料の製造方法としては、一般的にドライブレンド法が用いられている。このドライブレンド法は、基粉体となる樹脂粉と顔料若しくはメタル箔粉との単純な乾式混合を行うものであり、樹脂粉に所定の添加物や、顔料、機能性樹脂等を混合機(ミキサー)等を用いて混合するといった手法により製造される。
その一例として、特開平10−279695号公報には、着色粒子からなる顔料をニーダにより溶融し、次いで、ロールミル、ビーズミル等を用いて液体中で粉砕することにより得られた顔料の分散液を、ベースとなる粉体塗料用粉末に添加し、混合機を用いてドライブレンド法により混合する技術が開示されている。
ここで、近年、これらの着色性粉体塗料やメタリック系粉体塗料に関して、様々な色、模様、つや、その他の意匠性を持たせた多品種の粉体塗料を少量(数kg〜十数kg)で生産することが求められてきている。しかしながら、上記従来技術により製造される着色性粉体塗料、及びメタリック系粉体塗料は、予めベースとなる樹脂粉と顔料若しくはメタル箔粉が混合されているため、例えば、着色性粉体塗料の色替えを行う際に、製造ラインの洗浄対象範囲が広範囲に及んでしまい、当該洗浄に多大の労力やコストがかかるという問題があった。又、一般に、これに見合った粉体塗料の最小ロットは約1トンであるとも言われているため、数kg〜十数kgといった少量単位の生産が困難であり、多品種で少量の粉体塗料が必要な場合であっても、各粉体塗料を必要量以上に購入しなければならず、多品種少量生産への対応が困難であるという不都合が生じていた。
又、上記従来技術においては、顔料をできるだけ均質に分散させるために、混合機による混合を長時間行う必要があるが、熱硬化性粉体塗料の製造を行う場合、当該長時間の混合により、混合機内の温度が上昇してしまい、結果として、配合されている硬化剤により樹脂の一部がゲル化し、粉体塗料の製造が困難になるという不都合が生じていた。特に、低温で焼付けが可能な粉体塗料の製造を行う場合は、低温で反応する硬化剤が配合されているため、上記不都合が顕著になるという問題があった。
そこで、これらの不都合を解消し、多品種少量生産に対応するため、ベースとなる粉体塗料の製造後に、目的とする意匠性を付与する方法が検討されている。その方法の一つとして、例えば、特開2001−205186号公報には、ドライブレンド法により製造される着色性粉体塗料において、ベースとなる粉体塗料用粉末、及び着色用粉末を別々に用意しておき、塗装直前に必要な量、及び必要な色となる様に、粉体塗料用粉末と着色用粉末を任意の混合機を用いて均一混合することにより、所望の塗料を製造し、多品種少量生産を可能とした技術が開示されている。
しかしながら、上記ドライブレンド法では、基粉体表面に付着している着色用粉末の凝集性が強く、特に、粒径が数μm以下である微細な着色用粉末においては分散性も悪いため、当該微細な着色用粉末を分散させて、基粉体表面に担持(コーティング)させることは、実質的に不可能であり、樹脂粉と顔料の密着性(接着強度)に乏しいという不都合がある。
又、メタル箔粉においても、上記ドライブレンド法では、樹脂粉とメタル箔粉の密着性に乏しく、又、塗装作業時に塗装ガン先で樹脂粉とメタル箔粉の分離が起こりやすく、作業性が損なわれるという不都合がある。又、塗装ガン先で分離したメタル箔粉は、ここでの付着凝集物となるが、この様な付着凝集物は、不定期に塗装ガン先から離れて塗装面へ塗着し、スピットと呼ばれる塗装不良を引き起こして、塗装物の意匠性を損なう。
更に、上述のごとく、樹脂粉と顔料若しくはメタル箔粉の密着性が乏しいため、塗装時に両者が分離しやすく、塗装後に回収される粉体塗料において、顔料やメタル箔粉が剥離しているものが多いため、当該回収粉の再利用が困難になっている。
そこで、これらの問題を解消するために、特開2002−338895号公報には、上方に向けて通流する酸素含有気体の気流中で基粉体を上下方向に循環流動させながら、当該循環流動する基粉体に向けて紫外線を照射し、当該照射の結果、表面に活性点が形成された基粉体に粉末状若しくは微少な鱗片状の顔料を接触させる方法が提案されている。
又、流動層中で、基粉体である樹脂粉と顔料若しくはメタル箔粉とを分散混合するとともに、これらの粒子を結合させる目的で、混合操作中に当該流動層内へバインダを噴霧供給する方法が提案されている(例えば、特願2002−300225号参照)。
ここで、上述の紫外線照射法においては、ドライブレンド法に比し、樹脂粉と顔料の密着性はある程度改善されるものの、気流中における顔料の分散力は強いとは言えず、従って、単に気流中の作用のみでは、凝集性の強い粉末状若しくは微少な鱗片状の顔料を分散させた状態で、樹脂粉の表面に十分にコーティングさせることは困難であると言える。又、当該顔料は、凝集した状態で樹脂粉の表面にコーティングされるため、上記紫外線照射法により生産された着色性粉体塗料を用いた塗装の仕上がり外観において、均質な色調を得ることが困難になり、これを改善するためには、着色性粉体塗料の生産時に、上記顔料を更に添加する必要があると言える。以上の問題は、上記顔料の代わりに微細なメタル箔粉を用いた場合においても同様に生じるものである。
又、バインダを噴霧供給する方法においても、ドライブレンド法に比し、樹脂粉と顔料若しくはメタル箔粉の密着性は改善されるものの、塗装の仕上がり外観において、均質な色調や光沢性を得ることが困難な場合があり、特に、メタル箔粉を用いたメタリック系粉体塗料に関して、仕上がり塗装外観におけるメタリック感が欠けるという問題があった。
本発明は、上記問題点を解決し、顔料の分散性を高めて基粉体表面にコーティングさせ、樹脂粉と顔料の付着力を向上させるとともに、多品種少量生産に対応した粉体塗料の製造方法、および当該製造方法により得られる粉体塗料を提供することを目的とする。
【発明の開示】
上記目的を達成するために、本発明では、基粉体である樹脂粉を流動化させ、前記樹脂粉に向けて顔料が分散されたスラリー状の液体を噴霧供給することにより、前記樹脂粉の表面に前記顔料を被覆することを特徴とする粉体塗料の製造方法を行う。この場合、スラリー状の液体には、バインダを混入させると被覆性が向上する。顔料には、通常の顔料(微細な粉体状若しくは微少な鱗片状の顔料)の他に、メタル箔粉や通常の顔料とメタル箔粉の混合物が使用される。
又、樹脂粉の平均粒子径は5〜50μmが好適である。
通常の顔料を使用する場合は、その平均粒子径は0.001〜50μmとするのが好適であり、樹脂粉と顔料の混合比は、重量比で樹脂粉100に対して顔料を0.5〜40とするのが好適である。
メタル泊粉を使用する場合は、その平均粒子径は1〜50μmとするのが好適であり、樹脂粉とメタル箔粉の混合比は、重量比で樹脂粉100に対して前記メタル箔粉を0.5〜15とするのが好適である。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る着色性粉体塗料、及びメタリック系粉体塗料の製造方法に用いられる粉体処理装置を模式的に示す縦断面図である。
図2は、本発明の第2の実施形態に係る着色性粉体塗料、及びメタリック系粉体塗料の製造方法に用いられる粉体処理装置を模式的に示す縦断面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る着色性粉体塗料、及びメタリック系粉体塗料の製造方法に用いられる粉体処理装置を模式的に示す縦断面図である。
同図において、2は処理室1を有する処理装置本体、3は装置本体2の壁部2aに設けられた粉体原料供給口である。本実施形態では、処理室1の内部に上向きに空気を吹き出させて、処理室1内下部に設けられた処理部Aに流動層を形成するとともに、凝集性の強い、微細な粉体状若しくは微少な鱗片状の顔料(又は、メタル箔粉)を含有する液体(懸濁スラリー状の液体)を分散調製し、流動層内へ当該懸濁スラリー状の液体を噴霧供給することにより、粉体原料供給口3により処理室1内部に供給され、流動化している粉体原料(樹脂粉)の表面に顔料(又は、メタル箔粉)を被覆(コーティング)する構成としている。即ち、基粉体である樹脂粉を流動化させ、当該樹脂粉に向けて微細な粉体状若しくは微少な鱗片状の顔料(又は、メタル箔粉)が分散されたスラリー状の液体を噴霧供給することにより、樹脂粉の表面に顔料(又は、メタル箔粉)を被覆することを特徴とする。尚、流動化の手段としては流動化空気のみを用いている。
ここで、基粉体である樹脂粉の表面に顔料を表面被覆した着色性粉体塗料を製造する場合には、当該樹脂粉として、ポリエステル−ウレタン硬化系樹脂、エポキシ−ポリエステル硬化系樹脂、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、アクリル−ポリエステル系樹脂、フッ素系樹脂、アクリル−ウレタン硬化系樹脂、アクリル−メラミン硬化系樹脂、ポリエステル−メラミン硬化系樹脂等の合成樹脂を、単体で、或いは二種以上組み合わせて用い、必要に応じてノボラック樹脂、フェノキシ樹脂、ブチラール樹脂、ケトン樹脂、ポリエステル樹脂、ロジン等の改質樹脂や、エポキシ化油、ジオクチルフタレート等の可塑剤を適宜配合して当該基粉体を形成する。
又、顔料としては、二酸化チタン、鉄黒、ベンガラ、酸化鉄、亜鉛末、アンチモン白、カーボンブラック、ピグメントイェロー、マピコイェロー、鉛丹、カドミウムイェロー、硫化亜鉛、リトボン、硫酸バリウム、硫酸鉛、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、鉛白、アルミナホワイト、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、アゾ系顔料、イソインドリノン系顔料、フラバンスロン系顔料、アントラキノン系顔料、アントラピリジン系顔料、ピランスロン系顔料、ジオキサジン系顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、各種焼成顔料等の着色顔料、シリカ、タルク、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、ガラスフレーク等の体質顔料が用いられる。
尚、本実施形態における着色性粉体塗料の製造方法は、特に、平均粒子径が5〜50μmの着色性粉体塗料を製造する場合に好適であるため、供給される樹脂粉は平均粒子径が5〜50μmのものが使用され、顔料は平均粒子径が0.001〜50μmのものが使用される。又、樹脂粉と顔料の混合比は、重量比で樹脂粉100に対して顔料が0.5〜40としている。又、樹脂粉を流動化させる流動化空気の供給量は、空塔速度にして0.15m/s〜1.2m/s(0℃・1atm換算)である。これらの条件は、本実施形態、及び以下に説明する第2の実施形態において共通である。
又、樹脂粉の表面にメタル箔粉を表面被覆したメタリック系粉体塗料を製造する場合には、樹脂粉として、例えば、エポキシ、ポリエステル、アクリル等を用い、メタル箔粉として、例えば、アルミ箔粉を用いる。尚、樹脂粉の平均粒子径は5〜50μmのものが使用され、メタル箔粉の平均粒子径は1〜50μmのものが使用される。また、樹脂粉とメタル箔粉の混合比は、重量比で樹脂粉100に対してメタル箔粉が0.5〜15としている。
又、装置本体2の下方には、図1に示す様に、処理室1の内部に空気を供給するための空気供給口10及び送風装置11、ヒータ12を設けてある。処理室1の底部に設けられた空気吹出部5からは、ヒータ12により暖めた空気を処理室1内に上向きに吹き出す。この空気により、樹脂粉(基粉体)を流動層中で所定の温度範囲に保ちつつ流動化させる。この所定の温度範囲とは、当該樹脂の融点以下の温度である。そして、この状態で所定時間、例えば5分間以上保持する。
空気吹出部5は、例えば、円板状の空気吹出部材5aに多数の開口部5bを開けたものを、処理室1の下部を閉塞する状態に取り付けることにより構成されている。空気吹出部5から吹き出す空気の圧力は、個々の粒子が処理室1の内部で浮遊流動する程度のものが望ましい。
又、空気吹出部5からの空気の吹き出しは、概ね上方に向けて行う。即ち、この方向は鉛直方向に沿って上方に向かって吹き出すものであっても良いし、例えば、スリット出窓等を用いて斜め上方に吹き出し、処理室1の内部に空気の旋回流を形成するようにしても良い。この場合、上記空気吹出部材5aにおいて、空気を上方に向かって吹き出すタイプとしては、焼結金網やパンチングプレート等が用いられ、空気の旋回流を形成するタイプとしては、例えば、パンチングプレートの一種であるスリット出窓スクリーンが用いられる。この際、開孔率は3%〜12%程度の間で設定されるが、本実施形態では何れのタイプも5%前後としている。上述の旋回流を形成した場合には、粒子をより積極的に上方に巻き上げるので、流動層内の温度分布をより均一化することができる。又、図示しないが、空気吹出部5からの空気とは別に流動層内に間欠的に圧力空気を供給するようにしても良い。
尚、流動層内の粒子の混合状態を改善する方法として、物理的な攪拌作用を与えるいわゆるアジテータや、転動作用をもたらす回転円盤を使用することが考えられる。ところが、このような回転円盤等は、しばしばメタル箔粉の粉砕を招き、製品の色調や耐候性に悪影響をもたらすので望ましくない。このような場合、上述したような旋回流の形成や圧力空気の供給が有効となる。その他、粉体処理中に、樹脂粉とメタル箔粉の結合を促進するため、結合材等のバインダを噴霧供給する場合がある。また、粉塵爆発を防止するため、イオン化エアーを供給する場合がある。
次に、凝集性の強い、微細な粉体状若しくは微少な鱗片状の顔料(又は、メタル箔粉)を含有する懸濁スラリー状の液体(以下、スラリーと言う)の調製について説明する。図1に示す様に、本実施形態においては、湿式ボールミル19を用いてスラリーを調製するが、この湿式ボールミル19は、竪型の円筒容器内に攪拌ロータ21を配してなり、内部に内径が1〜5mm以下のボール17(例えば、ジルコニア製ボール)を充填させておき、攪拌ロータ21を回転させることにより、ボール17をミル19の容器内で攪拌させ、ミル19内に供給された顔料やメタル箔粉を分散状態の良い微細な粉体状若しくは微少な鱗片状にするものである。
より具体的には、図1に示す様に、顔料(又は、メタル箔粉)、水、及び粒子を結合させる目的で使用されるバインダを湿式ボールミル19内に供給する構成としている。湿式ボールミル19内には、ボール17が充填されており、当該湿式ボールミル19を所定の回転数により所定時間回転させることにより、上記スラリー13を調製する。湿式ボールミル19の出口には、スラリータンク18が設けられており、調製されたスラリー13は、当該スラリータンク18内に充填される構成となっている。尚、上記湿式ボールミル19に代替して、顔料(又は、メタル箔粉)、水、及び粒子を結合させる目的で使用されるバインダをビーカー内に供給し、スターラー攪拌やホモジナイザーによる攪拌により、上記スラリー13を調製する構成としても良い。特に、鱗片状のメタル箔粉のスラリー化は、メタル箔を割ることの無いように、攪拌力の比較的弱いスターラー等の攪拌方式を用いるのが好ましい。
又、図1に示す様に、処理部Aの下側には、上方に向けてスプレーノズル4が設けられている。そして、スラリー13をポンプ14にて、図中の太い破線の矢印で示す様にスプレーノズル4に供給するとともに、図中の矢印Sで示すように、スプレーエアーもスプレーノズル4に供給する。これにより、処理部Aの流動層内に、スラリー13が噴霧供給される。また図示していないが、更に処理部Aの上側に、下方に向けてスプレーノズル4を設ける構成としても良い。
ここで、上記バインダとしては、
1.例えば溶剤のように、粉体塗料樹脂自体のタック性を向上させるもの
2.それ自体が接着力を付与するための添加物(結合剤)であり、水や揮発性有機溶剤等に溶解、希釈、分散されたもの
等を用いることができる。即ち、上記スラリー13内に混入されたバインダは、樹脂粉と顔料(又は、メタル箔粉)のボンディング力を高めるために使用されるものである。但し、樹脂に応じた選択が必要である。本実施形態では、主として2.のバインダを用いている。
上記2.の結合剤としては、例えば、アクリル系、アクリル酸系、ウレタン樹脂系、ポリエチレン樹脂系、エポキシ樹脂系、ポリエチレングリコール系、ポリ塩化ビニル系、ポリエステル系、ポリプロピレン系、ポリブタジエン系、ポリスチレン系、フェノール樹脂系、メタクリル酸系、テレフタル酸系、アクリロニトリル系、AS樹脂系、ABS樹脂系、塩化ビニル樹脂系、フッ素樹脂系、ポリビニルアルコール系、マレイン酸樹脂系、メタクリル酸樹脂系、ポリアセタール系、ポリカーボネート系、アルキド樹脂系、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂系、ポリアミド樹脂系、尿素樹脂系、メラミン樹脂系、フェノール樹脂系、シリコン樹脂系、テルペン樹脂系、ビニル系、塩化ビニル系、ナイロン系、ポリビニルアルコール系、セルロース系、糖類系、天然ゴム系であって、水や各種有機溶剤に溶解・希釈されたもの、又は、粒子状に粉砕され、水・有機溶剤等に分散されたスラリーや懸濁液状のものやコロイド、ラテックス、エラストマー等の様に更に微細化された粒子が分散された粒子分散系のもの等が挙げられる。尚、粒子分散系のバインダを利用した場合には、粒子径がより微細であることが望ましく、好ましくは粒子径が0.1μm〜0.3μmとなれば良い。又、バインダ液濃度(バインダ液全体に対する結合剤の重量濃度)は、0.1〜10重量%の範囲が好適である。又、バインダ液中(本実施形態においては、上述のスラリー13)に添加剤を希釈、溶解して供給しても良い。
上述の結合剤のうち、ウレタン樹脂系、特に、水系ウレタン樹脂を結合剤として用いることが好ましい。この水系ウレタン樹脂を用いたバインダとしては、例えば、公知であるウレタンエラストマーを水中に分散させた水系ウレタン樹脂(第一工業製薬株式会社製、商品名スーパーフレックス)等が挙げられる。
流動層中の樹脂粉に対しスラリー13を噴霧供給する際に、例えば、上述の水系ウレタンを結合剤に用いた水系バインダを流動層中へ噴霧供給する構成とすれば、当該水系バインダは有機溶媒を用いたバインダに比し、非危険物であるため、製品中の有機溶媒の残留を懸念することがなくなり、その結果、製造作業の安全化、作業効率の改善化を図ることができるとともに、環境汚染を未然に防止することができる。
尚、前記2.のバインダを用いる場合、流動層内に供給された粉体の質量1kgに対して、溶解(若しくは希釈、分散)された状態のバインダ液(即ち、スラリー13)が、少なくとも10ml以上供給されることが望ましい。
又、上記結合剤の分散、溶解、希釈に要する液体(水や揮発性有機溶剤等、本実施形態においては水)は、凝集力に着目して選定を行う。この凝集力を表す指標として、分子の凝集エネルギー密度の平方根で表される溶解度因子(溶解度係数ともいう。以後、「SP値」と称する。)を用いることができる。前記液体のSP値と粉体塗料樹脂のSP値が近い場合は、粉体塗料樹脂の表面近くに前記液体が近接するため、前記液体が粉体塗料樹脂中へ浸透しやすくなってしまう。その結果、この液体を結合剤とともにバインダとして粉体塗料へ供給した後に、粉体塗料から当該液体の除去を目的として行われる乾燥プロセスに莫大な時間を要してしまうという不都合が生じてしまう。従って、結合剤の分散、溶解、希釈に要する液体のSP値と粉体塗料樹脂のSP値の差が±1以上離れていることが望ましい。
本実施形態においては、所定温度の下、樹脂粉を処理室1内で流動化させておき、粉体温度の上昇とともに、処理部Aの流動層内にスラリー13を所定の供給速度で噴霧供給し、処理部Aにて乾燥処理を行うことにより、当該スラリー13中に分散した顔料若しくはメタル箔粉を樹脂粉の表面にコーティングさせ、着色性粉体塗料若しくはメタリック系粉体塗料を製造する。
ここで、上記バインダを含有するスラリー13の供給時における流動化空気の供給温度は、好ましくは80℃以下としている。また、上記スラリー13の供給時における流動層の層内温度は、好ましくは50℃以下としている。以上の加熱条件下で一定時間、樹脂粉を処理室1内で流動化させ、次いで、スラリー13を添加し、コーティング乾燥処理を行った後、製品温度で40℃以下に冷却する。この冷却により、加熱条件下でのボンディング状態が固定化されるとともに、加熱により向上した樹脂粒子表面のタック性を低下させ、塗料の凝集やブロッキングを抑止する。なお、冷却は本装置以外で行っても良い。また、製造直後に空気輸送する場合等、流動化したままの状態であるうちは、直ちに冷却する必要はない。
又、結合剤とともにバインダとして粉体塗料へ供給された液体(本実施形態においては水)を除去する乾燥プロセスにおいては、製品の含水率は0.5重量%以下、好ましくは0.3重量%以下となるように乾燥させる必要がある。当該液体の除去を怠ってしまうと、例えば、貯蔵時に融着やブロッキング等の不都合が生じるからである。尚、ここでの含水率は、水・有機溶媒を問わず、揮発成分の含有量として勘案されたものである。
又、スラリー13の添加に使用するスプレーノズル4の種類は問わないが、噴霧液滴径がより細かいものが望ましい。さらに、スプレーノズル4の噴射条件としては、水噴霧の状態で、噴霧液滴径がD90(90%径)にして100μm以下となるような条件が望ましい。また、スプレーノズル4の設置位置としては、流動層に対して下部、上部、及び側面のいずれか或いはこれらの組合せが考えられる。
又、図1に示す様に、本実施形態における粉体処理装置には、処理室1の内部の空気を排出する際に粒子を捕集するフィルタ6が設けられており、当該フィルタ6に対しては、これに付着した粒子を払い落とすための逆洗機構7が設けられている。本実施形態では、特にフィルタ6をバグフィルタ6aで構成してあるが、当該フィルタ6は、この様なバグフィルタ6aに限定されるものではなく、焼結金網を含む一般的なフィルタのほか、サイクロン,風力分級式の回転ロータ等も採用可能である。尚、図1中の矢印aは、逆洗機構7に供給されるフィルタ逆洗エアーを示している。又、装置本体2の上方には、処理室1の内部の空気を排出するための空気排出口8及び排気装置9を設けてある。
処理室1の内部の空気を排出する際には、処理室1の上部に設けたバグフィルタ6aで粒子を捕集する。そして、一定時間毎に上記逆洗機構7により、バグフィルタ6aに高圧空気を逆方向に瞬間的に付加して逆洗し、バグフィルタ6aに付着した粒子を再び処理室1の内部に浮遊流動させる。これにより、バグフィルタ6a内に対して空気排出口8の側から処理室1の側に瞬間的に圧力を加え、バグフィルタ6aに付着した粒子を払い落とす仕組みとなっている。
以上、説明した様に、本実施形態においては、湿式ボールミル19により、微細な粉体状若しくは微少な鱗片状に粉砕された顔料(又は、メタル箔粉)とバインダを分散混合させたスラリー13を、流動層中で流動化している樹脂粉の表面に噴霧供給する構成としている。従って、本来、凝集性の強い顔料(又は、メタル箔粉)を当該スラリー13中で分散させることができるとともに、上記バインダの作用により、樹脂粉と着色用顔料(又は、メタル箔粉)の付着力を向上させることができるため、微細な着色用顔料若しくはメタル箔粉の分散性を高めて基粉体表面に確実にコーティングさせることが可能になる。又、本実施形態の製造方法により製造された粉体塗料は、樹脂粉と着色用顔料若しくはメタル箔粉の接着強度が高く、回収粉においても着色用顔料やメタル箔粉の含有量が一定であるため、当該回収粉の再利用が可能となる。
又、所定色(又は、所定のメタリック色)を有する粉体塗料の生産に際し、顔料(又は、メタル箔粉)の添加量を最小限に抑えることができるため、顔料やメタル箔粉の更なる添加を行うことなく、塗装の仕上がり外観において、均質な色調を得ることが可能になる。
又、本実施形態においては、ベースとなる樹脂粉、及び顔料(又は、メタル箔粉)を別々に用意しておき、必要な量、及び必要な色に応じて、スラリー13を流動層中で流動化している樹脂粉の表面に噴霧供給しコーティングすることにより、所望の粉体塗料を製造することができるため、予めベースとなる樹脂粉と顔料若しくはメタル箔粉を混合する必要がない。従って、粉体塗料製品の製造工程における最終段階で色付けを行うことができるため、着色性粉体塗料、及びメタリック系粉体塗料の色替えを行う際には、粉体処理装置のみを洗浄すれば良く、製造ラインの洗浄対象範囲を大幅に縮小でき、当該洗浄に対する労力やコストを抑えることが可能となる。又、多品種少量生産に対応した着色性粉体塗料、及びメタリック系粉体塗料を製造することが可能になる。
更に、本実施形態においては、顔料が分散されたスラリー13の供給時における流動化空気の供給温度は、好ましくは80℃以下としており、又、上記スラリー13の供給時における流動層の層内温度は、好ましくは50℃以下としているため、操作温度の低い、粉体塗料製品の製造工程における最終段階でコーティングを行うことが可能になる。従って、顔料の熱劣化を回避することができるとともに、温度上昇に伴う樹脂のゲル化を回避することができる。
図2は、本発明の第2の実施形態に係る着色性粉体塗料、及びメタリック系粉体塗料の製造方法に用いられる粉体処理装置を模式的に示す縦断面図である。尚、本実施形態においては、上述した第1の実施形態と共通する部分については同一の符号を示して、ここでは詳細な説明を省略する。本実施形態では、上記第1の実施形態と同様に、処理室1の内部に上向きに空気を吹き出させて、処理室1内下部に設けられた処理部Aに流動層を形成するとともに、凝集性の強い、微細な粉体状若しくは鱗片状の顔料(又は、メタル箔粉)を含有する液体(懸濁スラリー状の液体)を分散調製し、流動層内へ当該懸濁スラリー状の液体を噴霧供給することにより、処理室1内部に供給された粉体原料の表面に顔料(又は、メタル箔粉)を被覆(コーティング)する構成としている。尚、流動化の手段としては流動化空気及びアジテータを用いており、バッチ式としている。
ここで、本実施形態においては、図2に示す様に、スラリー13の噴射機構が2つ設けられており、処理部Aの下方側面にはスプレーノズル4が内方に向けて設けられ、上方には同じくスプレーノズル4が下方に向けて設けられている。そして、各スラリー13をポンプ14にてスプレーノズル4に供給すると同時に、矢印Sで示すように、スプレーエアーもそれぞれスプレーノズル4に供給する。これにより、処理部Aの流動層内に、スラリー13が噴霧供給される。
更に、処理部Aの下側には、略円盤状のアジテータ15が設けられており、当該アジテータ15は、アジテータモータ16により回転する構成となっている。このアジテータ15の回転と流動化空気により、樹脂粉を流動化する。尚、図中の20は、装置本体2の壁部2bに設けられた製品取り出し口であり、また矢印aは逆洗機構7に供給されるフィルタ逆洗エアーを示している。又、塗料製造時の条件は上記第1の実施形態と同様である。本実施形態においては、この様な構成により、上記第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。尚、本発明は、下記の実施例に限定されるものではない。
<実施例1>スラリーの原料として、平均粒子径が14μmである着色用顔料(山陽色素株式会社製、ピグメントイェロー83)を50g、ウレタンエラストマーを水中に分散させた水系ウレタン樹脂(第一工業製薬株式会社製、スーパーフレックス)のバインダ液を60g用意し、これを水890gとともに、湿式ボールミル(ホソカワミクロン製、アクアマイザAQ−5)に投入し、スラリーを作製した。尚、湿式ボールミルの内部に充填されるボールには内径が3mmのジルコニア製ボールを使用した。又、湿式ボールミルの回転数は250rpm、運転時間は2時間とした。本処理により、着色用顔料の平均粒子径は2μm以下となり、当該顔料が良好に分散されたスラリーを得た。
次いで、基粉体である樹脂粉として、ポリエステル系白色粉体(久保孝ペイント製)を1000g用意し、これを流動層コーティング装置(ホソカワミクロン製、アグロマスタAGM−2SD)に投入し、60℃の熱風で流動化させた。樹脂粉の温度上昇とともに、当該流動層コーティング装置に設けられた流体式ボトムスプレーノズルを用いて、上記調製済みのスラリーを流動する粉体層中へ噴霧供給した。尚、スラリーの供給速度は15g/minとした。時間の経過とともに、樹脂粉の着色は促進され、上記調製済みスラリーを全量噴霧供給し終えた段階では、樹脂粉の表面が濃い黄色に着色された粉体塗料が製造され、この時点で噴霧供給を終えた。その後、引き続き熱風による乾燥処理を行い、粉体塗料表面の水分を蒸発させた後、冷却処理を行い、当該粉体塗料を回収した。
次いで、回収した粉体塗料を、静電スプレーガン(ホソカワミクロンワグナー製)を用いて、塗装(軟鋼板試験片に塗装し、その後、180℃で20分間焼き付け)を行い、仕上がり外観を目視観察した。
<比較例1>着色用顔料(山陽色素株式会社製、ピグメントイェロー83)を50g、及びポリエステル系白色粉体(久保孝ペイント製)を1000g用意し、紫外線を照射しながら着色用顔料とポリエステル系白色粉体を攪拌混合し、攪拌混合機中で加熱空気を混合粉体中に流通しながら流動化を行い、粉体塗料を製造した。尚、紫外線の照射時間は20分とした。次いで、回収した粉体塗料を用いて、上記実施例1と同様の方法により塗装を行い、仕上がり外観を目視観察した。
<比較例2>着色用顔料(山陽色素株式会社製、ピグメントイェロー83)を50g、及びポリエステル系白色粉体(久保孝ペイント製)を1000g用意し、これらをビニール袋で20分間混合し、粉体塗料を製造した。次いで、回収した粉体塗料を用いて、上記実施例1と同様の方法により塗装を行い、仕上がり外観を目視観察した。
上記実施例、及び各比較例で得られた粉体塗料に関し、粉体塗料の外観、塗装作業性、光輝性・色調、耐アルカリ性、及び再使用の可能性についての評価を行った。その結果を表1に示す。尚、耐アルカリ性は、塗装面に苛性ソーダ3〜5%の水溶液を塗布し、色調の変化により判定した。

表1に示した様に、実施例1については、全ての評価項目において、比較例1、2に比べて良好な結果を得た。特に、実施例1による粉体塗料においては、基粉体、及び顔料は凝集することなく、顔料は基粉体の表面にムラを生じることなく付着していた。又、塗膜の試験片への密着性は良好であり、塗膜面の強度も良好であった。一方、比較例1、及び比較例2においては、顔料同士が凝集し、塗装作業性において、顔料の分離やスピットが発生した。特に、比較例2においては、試験片の仕上がり外観は、隠蔽性がなく、均質な色調を呈しておらず、又、顔料の分離が激しいため回収粉の再利用は不可能であった。
<実施例2>スラリーの原料として、平均粒子径が20μmであるアルミ箔粉を50g、ウレタンエラストマーを水中に分散させた水系ウレタン樹脂(第一工業製薬株式会社製、スーパーフレックス)のバインダ液を60g用意し、これを水440gとともに、容積が1Lのビーカーに投入し、これをスターラー攪拌することによりスラリーを作製した。尚、運転時間は2時間とした。
次いで、基粉体である樹脂粉として、ポリエステル系白色粉体(久保孝ペイント製)を1000g用意し、これを流動層コーティング装置(ホソカワミクロン製、アグロマスタAGM−2SD)に投入し、60℃の熱風で流動化させた。樹脂粉の温度上昇とともに、当該流動層コーティング装置に設けられた流体式ボトムスプレーノズルを用いて、上記調製済みのスラリーを流動する粉体層中へ噴霧供給した。尚、スラリーの供給速度は15g/minとした。時間の経過とともに、樹脂粉の着色は促進され、上記調製済みスラリーを全量噴霧供給し終えた段階では、樹脂粉の表面が深いメタリック色に着色された粉体塗料が製造され、この時点で噴霧供給を終えた。その後、引き続き熱風による乾燥処理を行い、粉体塗料表面の水分を蒸発させた後、冷却処理を行い、当該粉体塗料を回収した。
次いで、回収した粉体塗料を、静電スプレーガン(ホソカワミクロンワグナー製)を用いて、塗装(軟鋼板試験片に塗装し、その後、180℃で20分間焼き付け)を行い、仕上がり外観を目視観察した。
<比較例3>基粉体である樹脂粉としてポリエステル系白色粉体(久保孝ペイント製)を1000g、メタル箔粉として平均粒子系径が20μmであるアルミ箔粉を50gを用意し、これらを流動層コーティング装置(ホソカワミクロン製、アグロマスタAGM−2SD)に投入し、60℃の熱風で流動化させた。次いで、ウレタンエラストマーのみを水中に分散させた水系ウレタン樹脂(第一工業製薬株式会社製、スーパーフレックス)のバインダ液を60g用意し、樹脂粉の温度上昇とともに、流動層コーティング装置に設けられた流体式ボトムスプレーノズルを用いて、上記調製済みのバインダ液を流動する粉体層中へ噴霧供給し、粉体塗料を製造した。回収した粉体塗料を用いて、上記実施例2と同様の方法により塗装を行い、仕上がり外観を目視観察した。
上記実施例、及び比較例で得られた粉体塗料について、上述した実施例1において示した評価項目により、両者の比較を行った。その結果を表2に示す。

表2に示した様に、実施例2については、光輝性・色調において、比較例3に比べて良好な結果を得た。これは、アルミ箔粉が均質に分散されたスラリーを基粉体である樹脂粉の表面に噴霧供給する構成としたため、当該アルミ箔粉が基粉体の表面で分散し、均質に配向された状態でボンディングが促進され、結果として、塗着後にアルミ箔粉が塗装面において均質な配向を示したためであると考えられる。
尚、上記の各実施形態では、微細な粉体状若しくは微小な鱗片状の顔料が分散されたスラリーを用いる着色性粉体塗料の製造方法と、メタル箔粉が分散されたスラリーを用いるメタリック系粉体塗料の製造方法に分けて説明したが、本発明の範囲はこれらに限らず、微細な粉体状若しくは微小な鱗片状の顔料及びメタル箔粉が混合分散されたスラリーを用いるいわゆるカラーメタリックと称される粉体塗料の製造方法にも適用されるものである。
【産業上の利用可能性】
以上、説明した様に、本発明によれば、顔料とバインダを分散混合させたスラリーを、流動層中で流動化している樹脂粉の表面に噴霧供給する構成としている。従って、凝集性の強い顔料を当該スラリー中で分散させることができるとともに、バインダの作用により、樹脂粉と顔料の付着力を向上させることができるため、微細な顔料の分散性を高めて基粉体表面に確実にコーティングさせることが可能になる。又、多品種少量生産に対応した粉体塗料を製造することが可能になる。
【図1】

【図2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
基粉体である樹脂粉を流動化させ、前記樹脂粉に向けて顔料が分散されたスラリー状の液体を噴霧供給することにより、前記樹脂粉の表面に前記顔料を被覆することを特徴とする粉体塗料の製造方法。
【請求項2】
前記スラリー状の液体には、バインダが混入されていることを特徴とする請求項1に記載の粉体塗料の製造方法。
【請求項3】
前記顔料が微細な粉体状若しくは微少な鱗片状の顔料若しくはメタル箔粉又はこれらの混合物であることを特徴とする請求項2に記載の粉体塗料の製造方法。
【請求項4】
前記樹脂粉の平均粒子径が5〜50μmであることを特徴とする請求項3に記載の粉体塗料の製造方法。
【請求項5】
前記微細な粉体状若しくは微少な鱗片状の顔料の平均粒子径が0.001〜50μmであることを特徴とする請求項4に記載の粉体塗料の製造方法。
【請求項6】
前記樹脂粉と前記微細な粉体状若しくは微少な鱗片状の顔料の混合比は、重量比で前記樹脂粉100に対して前記顔料が0.5〜40であることを特徴とする請求項5に記載の粉体塗料の製造方法。
【請求項7】
前記メタル箔粉の平均粒子径が1〜50μmであることを特徴とする請求項4に記載の粉体塗料の製造方法。
【請求項8】
前記樹脂粉と前記メタル箔粉の混合比は、重量比で前記樹脂粉100に対して前記メタル箔粉が0.5〜15であることを特徴とする請求項7に記載の粉体塗料の製造方法。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれかの方法によって製造された粉体塗料。

【国際公開番号】WO2004/090051
【国際公開日】平成16年10月21日(2004.10.21)
【発行日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−505188(P2005−505188)
【国際出願番号】PCT/JP2004/003889
【国際出願日】平成16年3月22日(2004.3.22)
【出願人】(502360363)株式会社ホソカワ粉体技術研究所 (59)
【Fターム(参考)】