説明

粒状材料を製造するための方法およびシステムならびに粒状材料中の粉塵成分を減少させるためおよび測定するための方法およびシステム

【課題】粒状多結晶シリコンの製造において、粉塵成分を減少させて、粒状多結晶シリコン中において許容し得る最大の粉塵成分を特定する、改善されたシステムの提供。
【解決手段】粒状多結晶シリコンGPから粉塵成分Dを引き離すための減圧ソースV、対向する第1の端部および第2の端部、粒状多結晶シリコンGPを通過させるための前記第1の端部における多結晶シリコン通路、および前記減圧ソースVに連絡する減圧ポート59を有してなるプロセス容器P、ならびに前記プロセス容器Pからの粒状多結晶シリコンGPを受け入れるためのコンテナ91を有し、前記プロセス容器Pから粒状多結晶シリコンGPを注ぐために前記プロセス容器Pを直立した状態から回転させる際に、粒状多結晶シリコンGPが前記減圧ポート59を塞ぐことがないように、前記減圧ポート59は前記プロセス容器Pにおける第2の端部に隣接して配置されているシステム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、粒状材料中の粉塵成分(dust)、特に半導体結晶および太陽電池級の結晶を成長させるために用いられる粒状多結晶シリコン材料(granular polysilicon)中の粉塵成分を測定しおよび減少させるための方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
粒状多結晶シリコン、例えば化学蒸着成長させた(CVD grown)流動床粒状多結晶シリコンは、一般に、移送用コンテナに入れられて結晶成長設備へ送られる。常套のコンテナは300kgの粒状多結晶シリコンを収容する。粒状多結晶シリコンは、一般に、400〜1400ミクロンの範囲の寸法を有しており、10ミクロン未満の寸法の粒状物は粉塵成分であると考えられている。実際の問題として、すべてのコンテナはその中にある程度の量の粉塵成分を含んでいる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
高品質の半導体結晶の収率に影響し得る粉塵成分の程度を把握することは、従来技術において成功していない。粒状多結晶シリコンに実質的な量の粉塵成分が混合されることは、高品質の半導体結晶において、望ましくない欠陥、例えば「零転位の損失(Loss of Zero Dislocation(LZD))」などの欠陥のリスクを増大させることになる。従来技術における比較的小さいバッチの粒状多結晶シリコンは許容できる程度の低い含量で粉塵成分を含んでいたが、今日の連続的な製造方法を用いて、そのような粉塵成分低含量の多結晶シリコンを大量に得るための信頼できるシステムは存在していない。従って、粉塵成分を測定し、粉塵成分を減少させて、粒状多結晶シリコン中において許容し得る最大の粉塵成分を特定する、改善された方法が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
簡単には、この発明の1つの要旨は、流動床プロセスにおける化学気相蒸着によって粒状多結晶シリコンを成形し、サイズによって粒状多結晶シリコンを分級する(classifying)ことを含んでなる、粒状多結晶シリコンを連続的に製造する方法である。粒状多結晶シリコンの中の粉塵成分が、該粒状多結晶シリコン100kgあたりで3mg未満の質量(または重量)を有するように、粒状多結晶シリコンから粉塵成分が除去される。粉塵成分を除去した後に、粒状多結晶シリコンはパッケージングされる(例えば、出荷用の包装がなされる)。
【0005】
この発明のもう1つの要旨は、粒状多結晶シリコンから粉塵成分を除去するためのシステムである。このシステムは、多結晶シリコンから粉塵成分を吸引して分離させるための減圧ソース(vacuum source)と、前記粒状多結晶シリコンを受け入れるためのプロセス容器とを有している。プロセス容器は、対向する第1の端部および第2の端部、粒状多結晶シリコンを通過させるための該第1の端部における多結晶シリコン通路、前記減圧ソースに連絡する減圧ポート(vacuum port)を有している。減圧ポートは、プロセス容器から粒状多結晶シリコンを注いで導入するために、直立した状態からプロセス容器を回転させる際に、粒状多結晶シリコンが減圧ポートを塞ぐことがないように、プロセス容器の第2の端部に隣接して配置されている。システムは、プロセス容器から粒状多結晶シリコンを受け入れるためのコンテナを更に有している。
【0006】
(発明についてのその他の説明)
もう1つの要旨において、プロセス容器は、粒状多結晶シリコンを受け入れることに適応するように構成されており、対向する第1の端部および第2の端部、粒状多結晶シリコンを通過させるための該第1の端部における多結晶シリコン通路、前記減圧ソースに連絡する減圧ポートを有している。減圧ポートのためのクロージャが存在しており、プロセス容器から粒状多結晶シリコンを注いで導入するために直立した状態からプロセス容器を回転させる際に、粒状多結晶シリコンが減圧ポートを塞ぐことがないように、プロセス容器の第2の端部に隣接して減圧ポートが配置されている。
【0007】
この要旨のいくつかの態様において、減圧ポートは、プロセス容器の側壁に配置することができる。また、この態様例において、粒状多結晶シリコンは、コンテナに受け入れられた粒状多結晶シリコン10kgあたり、粉塵成分を3mg未満で有することができる。多結晶シリコン通路を通る粒状多結晶シリコンの流れを選択的に停止させるように、バルブを多結晶シリコン通路に接続させることもできる。
【0008】
この発明の更にもう1つの要旨は、1つの端部に粒状多結晶シリコンを排出する多結晶シリコン通路を有しており、および対向する端部にまたはその端部に隣接して、粒状多結晶シリコンから間隔をおいて設けられる減圧ポートを有しているプロセス容器の中に入れられた粒状多結晶シリコンおよび粉塵成分を含む所定量の多結晶シリコン材料から、粉塵成分を除去するための方法に関する。この方法は、所定量の多結晶シリコン材料をプロセス容器からコンテナの中へ注いで導入すること、減圧ポートを通して減圧を適用して、粒状多結晶シリコンの周囲から粉塵成分を吸引すること、および粒状多結晶シリコンの吸引を防止することを含んでなる。
【0009】
この要旨のいくつかの態様において、粉塵成分がコンテナに受け入れられた粒状多結晶シリコン10kgあたり3mg未満となるまで、注ぎ入れる工程および吸引する工程が繰り返される。減圧吸引工程は、水(柱)で大気圧よりも1.3〜5.1cmの範囲で低い圧力にて実施することができる。減圧吸引工程は、水柱で大気圧よりも1.8〜2.3cmの範囲で低い圧力にて実施することもできる。多結晶シリコンは、10〜12キログラム/分の流量で注いで導入することができる。
【0010】
更にもう1つの要旨において、粒状多結晶シリコンの流れから粉塵成分を除去するためのシステムは、粒状多結晶シリコンの流れを受け入れるために、粒状多結晶シリコン供給物と流体が流通するように連絡している上側開口部と、粒状多結晶シリコンを排出するための下側開口部とを有するバッフルチューブを有している。上側開口部の下方には少なくとも1つのバッフルが設けられており、これによって粒状多結晶シリコンの流れの向きを変更させて、粒状多結晶シリコンの中に同伴される粉塵成分を粒状多結晶シリコンから分離させることを促進する。上側開口部には減圧ソースが連絡しており、バッフルチューブの中を通る粒状多結晶シリコンの流れの向きに対して逆向きに、気体に同伴される粉塵成分を吸引する。
【0011】
この要旨のいくつかの態様において、システムはバッフルチューブが取り付けられているハウジングを更に有することができる。ハウジングは、多結晶シリコンの流れを減圧吸引からシールドするために、バッフルチューブの上方に配置されるファンネルを有することもできる。ハウジングは、減圧ポートを通る多結晶シリコンの吸引を防止するために、バッフルチューブの上側開口部の上方に設けられる減圧ポートを有することもできる。
【0012】
もう1つ要旨において、粒状多結晶シリコンの流れの中で粉塵成分を測定するためのシステムは、粉塵成分の測定に用いる粉塵成分を捕捉するためのフィルターおよび減圧ソースを有している。マニホールドは、粒状多結晶シリコンを通過させる粉塵成分収集チャンバー、前記チャンバーから延びる出口部であって、前記チャンバーから粉塵成分を吸引するための減圧ソースに流体が流通し得るように連絡する出口部、および前記チャンバーから該システムを包囲する雰囲気へ延びる少なくとも1つのポートを有する空気通路を有している。フィルターは出口部と減圧ソースとの間に配置される。空気通路の1つのポートは、粒状多結晶シリコンの流れの向きに対して逆向きに、チャンバーの中を通して周囲の空気を引き込む(または吸い込む)ために、出口部に隣接して配置され、これによって、粉塵成分は開口部を通ってチャンバーから出て、その後フィルターに捕捉される。
【0013】
この要旨のいくつかの態様において、空気通路は、出口部の約2.5cmの範囲内に等しい間隔をおいて配置された6つのポートを有することができる。空気通路は出口部の下方に配置することができ、フィルターは紙で形成することができる。出口部は、約0.25cm〜約0.36cmの範囲の寸法を有することができる。
【0014】
この発明のもう1つの方法において、粒状多結晶シリコンおよび粉塵成分を含む多結晶シリコン材料の流れから、粉塵成分の測定が行われる。この方法は、減圧ソース、多結晶シリコン材料の流れのための粉塵成分収集チャンバーを有するマニホールド、および前記粉塵成分収集チャンバーから延びており、そして減圧ソースと流体が流通し得るように連絡する出口部を有する装置を用いて実施される。出口部と減圧ソースとの間にフィルターが配置され、チャンバーからシステムを包囲する大気へ空気通路が延びている。空気通路は、出口部に隣接するポートを有している。この方法は、最初にフィルターの重量測定を行う工程、および多結晶シリコン材料のストリームが所定の流量でチャンバーの中を流れる際に、所定の時間的周期で減圧ソースを作動させる工程を、その順序で行うことを含んでいる。減圧ソースが動作すると、出口部を通して空気および粉塵成分がフィルターの方へ吸引され、フィルターでは粉塵成分が捕捉されて、空気は減圧ソースへと通過する。その後、減圧ソースの動作が停止され、減圧ソースの動作後の2回目の重量測定がなされ、フィルターによって捕捉された粉塵成分の重量が決定される。
【0015】
この方法のいくつかの態様において、減圧ソースは、10ミクロンまたはそれ以下の粉塵成分を吸い込むために、予め決められた流量で動作させることができる。予め決められた時間は約30秒より長く、約90秒未満であってよい。予め決められた多結晶シリコンの流量は約10〜12kg/分が好適であり、空気は約2.5リットル/分の流量で空気通路の中に吸引される。
【0016】
更にもう1つの要旨では、粒状多結晶シリコンの供給物(supply)が連続的製造方法において製造される。この粒状多結晶シリコンの供給物は半導体級結晶を製造するために好適である。粒状多結晶シリコンは、400〜1400ミクロンの範囲の寸法の平均直径または平均幅を有している。粒状多結晶シリコンの供給物は少なくとも約3000kgの重量を有する。粒状多結晶シリコンの中に含まれている(または粒状多結晶シリコンに同伴する)粉塵成分の粒状物は、10ミクロン未満の寸法を有しており、多結晶シリコン100kgあたり3mg未満の重量を有している。この要旨のいくつかの態様において、供給物は複数のコンテナに含まれている。
【0017】
本発明のその他の特徴については、一部は明らかであり、一部は明細書の以下の部分に記載する。
添付の図面を参照しながらこの出願の発明について説明するが、図面全体について、同じ参照符号は対応する部材を示している。
【0018】
(発明の好ましい態様の説明)
図1〜2Aを参照すると、粒状多結晶シリコンから粉塵成分を除去するためのシステムが、全体として符号11で示されている。このシステム11は、一般に、粒状多結晶シリコンGPを収容するためのソース容器S、その粒状多結晶シリコンの中に混入している粉塵成分D、粒状多結晶シリコンから粉塵成分を引き離す(または吸引する)ための減圧ソースV、およびプロセス容器Pを有している。この明細書の説明に関して、多結晶シリコン材料が処理される際に、空気中に容易に浮遊し得る程小さい多結晶シリコンの粒状物によって粉塵成分Dが形成されている。一般にこれらの粒状物は、10ミクロンまたはそれ以下の寸法を有している。
【0019】
ソース容器Sは、粒状多結晶シリコンGP(広い意味で、粒状の材料)のバルク供給物を収容している。一般に、ソース容器Sは円筒形態の形状を有しており、円錐形態の形状の上側端部21を有し、その中央部に開口部23(広い意味で、多結晶シリコン通路)を有している。
【0020】
プロセス容器Pは、ソース容器Sと実質的に同一であるが、プロセス容器は、(容器を直立させた場合の下側端部)の容器の側に、容器の第2の端部27に隣接して、減圧ポート25を有するように、変更されていることが異なる。この態様において、容器Pを転倒させた場合に、ポートが粒状多結晶シリコンによって塞がれないように、ポート25は粒状多結晶シリコンのレベルよりも上方に設けられている(図2A)。減圧ポート25には、容器が図1に示すように直立させられた場合に、その内部の粒状多結晶シリコンを保持するためのクロージャ29を取り付けることができる。減圧ポート25は、ホースを迅速に接続することができるように、常套のクイック・コネクタ(quick-connector)を有することができる。ポート25は、容器の他の部分、例えば上側端部に配置することもできるということに注意されたい。ポートは上側の(第1の)端部における第2の開口部から延びることも可能であり、例えば、この開口部から粒状多結晶シリコンを通して隣接する下側の(第2の)端部へ延びるチューブを有することも考えられる。
【0021】
減圧ソースVは、真空に引く(または減圧に吸引する)ためのポンプ31、およびそのポンプを容器Pへ接続するための減圧ホース33を有している。減圧ソースVは、粉塵成分Dがポンプに入ったり、またはシステム11の周囲の大気に入ったりすることを防止するために、フィルター(図示せず)を有することができる。
【0022】
ソース容器S内の多結晶シリコン材料から粉塵成分Dを除去する1つの方法において、ソース容器Sの開口部23には、バルブ37、例えば「安息角」(AOR(angle of repose))バルブなどが取り付けられている。(図1に示すように)ソース容器Sは転倒させられて、垂直ポスト41から延びるアーム39に取り付けられており、バルブ37がプロセス容器Pに接続されている。バルブが開かれると、粒状多結晶シリコンGPおよび粉塵成分Dがソース容器からプロセス容器の中に流れ込む。ソース容器Sが空になった後、両方の容器の間にバルブ37が再度取り付けられ、両方の容器は転倒され、2つの容器は図2に示す状態になる。図2の構成は、減圧ホース33が減圧ポート25に接続されていることを除いて、図1の構成と同様である。バルブ37が開かれて、粒状多結晶シリコンGPおよび粉塵成分Dがソース容器Sへ流れて戻される際に、空気中に浮遊し得る粉塵成分Dを粒状多結晶シリコンのまわりから減圧によって吸引する。減圧によって、プロセス容器Pの開口部23においてまたはその近くにおいて、気体の逆向きの流れが生成するということに注意されたい。その気体の逆向きの流れは、一般に、開口部においてまたはその近くにおいて、粒状多結晶シリコンGPのまわりから空気中に浮遊し得る粉塵成分Dを吸引する役割を果たす。空気中に浮遊し得る粉塵成分Dは吸引されてプロセス容器Pから引き出され、それによって粉塵成分がソース容器Sの中に再度進入することが防止される。
【0023】
1つの態様において、減圧ソースは、粒状多結晶シリコンGPが約10kg/分の流量にてプロセス容器Pから流出するような減圧を適用するように、設定される。そのような流れを生じさせるのに必要な正確な減圧は、種々のファクター、例えば、開口部23の寸法およびプロセス容器Pの寸法などによって変動することになる。適当な減圧の程度を見出すために好適な方法は、プロセス容器Pから粒状多結晶シリコンGPが流出しないような圧力にてプロセスを開始し、多結晶シリコン材料中の粉塵成分Dを有効に処理しおよび著しく低減させることができるような、十分な流量にて粒状多結晶シリコンGPが流れるようになるまで、減圧の程度を降下させて行われる。減圧の程度は、異なるシステムについては変動して、大気圧以下で、水柱約1.3〜5.1cmの範囲で変動し得る。しかしながら、特定のシステムについて適当な圧力が一度決まると、その圧力を変動させる必要はなくなる。
【0024】
図3を参照すると、粒状多結晶シリコンGPから粉塵成分Dを除去するためのもう1つのシステム51は、ファンネル55、バッフルチューブ57、および減圧ポート59が取り付けられているハウジング53を有して構成されている。ハウジング53はバルブ37の下側の位置に取り付けられており、バルブ37は、図1に示すような形態で、ソース容器Sに接続されている。ハウジング53の上側の部分にファンネル55が取り付けられている。ファンネル55は、粒状多結晶シリコンを受け入れるための広い入口61と、下側部分63へ向かって狭くなる円錐形態の部分62とを有している。バッフルチューブ57は、ファンネル55の出口部を受ける上側開口部65と、前記出口部のすぐ下側に配置されているバッフル67と、粒状多結晶シリコンGPをもう1つのコンテナ(図示せず)へ排出するための下側開口部69とを有している。バッフル67は、チューブの内壁から下向きに角度付けされて、バッフルチューブ57を横切ってその中程まで延びている。バッフル67は、チューブ57の中を通る粒状多結晶シリコンGPの流れの向きを繰り返して変更させるような形状および配置で設けられており、従って、粒状多結晶シリコンの中に同伴されたりまたは粒状物に付着したりする粉塵成分Dが、粒状多結晶シリコンから分離して空気中に浮遊することが促進される。空気中を浮遊し得る粉塵成分は、減圧によってバッフルチューブ57から上向きに吸引される。図では4つのバッフルが示されているが、この発明の範囲には種々の数のバッフルを用いることが含まれる。他のタイプのバッフルも、この発明の範囲内のものであると考えられる。
【0025】
減圧ポート59は、ハウジング53の上側部分に接続される第1の端部71を有しており、減圧ソースVからのホース33を受ける第2の端部73へ向かって下向きに角度付けされて延びている。減圧ポート59の第1の端部71はファンネル55に隣接して、およびバッフルチューブ57の上側の開口部65の上方に配置されており、減圧ポート59は上側開口部65から間隔をおいて配置され、ファンネル55は粒状多結晶シリコンの流れと減圧ポート59との間に配置されている。このようにして、粒状多結晶シリコンの流れは減圧からシールドされており、それによって粒状物が減圧の中へ吸引されることが防止される。空気中を浮遊し得る粉塵成分Dだけが減圧によって吸引されるように、多結晶シリコンの流れの向きと逆向きの空気の向流が減圧によって形成される。減圧ポート59、ファンネル55およびバッフルチューブ57はそれぞれいずれか好適な方法、例えば、溶接したり、あるいは、ワンピースのシステムとしてハウジングの中に一体に形成すること等によって、ハウジング53に取り付けることができるということに注意されたい。同様に、ファンネル55の主要な機能は、粒状多結晶シリコンGPを減圧からシールドすることであって、ファンネルは、円錐形形態のファンネルの代わりに、チューブまたはチャンネルによって置き換えることも考えられる。
【0026】
システム51を使う方法において、減圧ソースVは活性化される。バルブ37が開かれると、粒状多結晶シリコンGPがファンネル55とバッフルチューブ57を通って流れるようになる。粒状多結晶シリコンGPのまわりから粉塵成分Dの実質的な部分を吸引するように、減圧ソースVが作動する。大部分の粒状多結晶シリコンにおいて粉塵成分Dを減少させるために、この出願の方法は十分である。特に、この配置によれば、以下に説明する方法に従って測定して、排出された粒状多結晶シリコンGPが、例えば粒状多結晶シリコン10キログラムあたりで3ミリグラム未満の粉塵成分であるような粉塵成分特性値を有するように、多結晶シリコンの流れから浮遊し得る粉塵成分の十分な量が取り出される。以下に記載するように、結晶引上げ操作は、このような低いレベルで粉塵成分が存在することによっては、ほとんど影響を受けない。
【0027】
図4を参照すると、粒状多結晶シリコンGPの流れの中の粉塵成分Dを測定するためのシステム81は、粉末を捕捉するために、全体として符号83で示されるマニホールドと、全体として符号85で示されるフィルターアッセンブリとを有して構成される。マニホールド83は、粒状多結晶シリコン流れを通過させるために、粉塵成分収集チャンバー87の中を通る流れを有している。チャンバー87は、上側の容器89、例えばソース容器Sまたはプロセス容器Pなどと、流体が流通するように連絡しており、コンテナ91、例えば供給ホッパー117またはその他の容器へ流れを排出する。粉塵成分出口部93は、粉塵成分収集チャンバー87からフィルターアセンブリ85との接合部へ、マニホールド83の中を通って上向きに延びている。フィルターアッセンブリ85のフィルターハウジング97は、全体としてチューブ状の形態を有しており、接合部においてマニホールドの出口部93を受け入れる第1の端部99と、減圧ソースVに接続されるホース103を受け入れる第2の端部101とを有している。フィルターアッセンブリ85のフィルター105はフィルターハウジング97の中に保持されており、従って、出口部93と減圧ソースVとの間に配置されている。フィルター105は円形態の形状を有しており、好適な材料、例えば紙などによって形成されている。好適なフィルターアセンブリは、37mm直径のMILLIPORE(登録商標)フィールドモニタフィルター(field monitor filter)である。
【0028】
マニホールド83は、粉塵成分収集チャンバー87から、該マニホールドを取り囲んでいる大気中へ延びる6つのポート107(図4には、3つを示している)を含む空気通路を更に有している。ポート107は好適な寸法を有しており、例えば、ポートは約0.89mm〜約0.11mmの範囲の内側直径を、1つの態様においては約0.10mmの内側直径を有している。ポート107は粉塵成分収集チャンバー87のまわりに等しい間隔をおいて配置されており、出口部93に隣接して(例えば、出口部の下側の約1.25cmの範囲内であるかまたは出口部から約2.5cmの範囲内に)配置されているので、減圧によって周囲の空気は、該ポートを通しておよび粉塵成分収集チャンバーを通して、粒状多結晶シリコンGPの流れの向きに対して逆向きに引き込まれる。従って、減圧によって、粉塵成分Dが出口部93を通ってチャンバー87を出て、その後フィルター105の中に捕捉されることが促進される。
【0029】
真空ポンプ流量およびマニホールド83の出口部93の寸法(ディメンジョン(dimensions))は、シリコン粉塵成分粒状物が出口部を通り、そしてフィルター105中へ引き込まれるように選択される。直径が10ミクロン未満であるシリコン粉塵成分について設定される流量は、約0.61cm/秒(ペリーズ・ケミカル・エンジニヤーズ・ハンドブック(Perry's Chemical Engineers' Handbook)、改訂第5版(Revised 5th Ed.)、図5−80)である。設定流量から、出口部直径は約0.25〜約0.36センチメートルの範囲、例えば約0.30cmの寸法とされ、ポンプ流量は約2.50リットル/分である。粉塵成分収集チャンバー87は、約3.8cmの直径を有することが好適であるということに注意されたい。
【0030】
粒状多結晶シリコンGPの流れの中の粉塵成分Dの相対的な量を測定する方法において、フィルターアセンブリ85は重量測定されて、その後、図4に構成が示されているように、マニホールド83および減圧ソースVに接続される。フィルター105またはフィルターアセンブリ85のどちらかを重量測定すればよいということに注意されたい。バルブを開いて、粒状多結晶シリコンGPの流れに所定の流量でマニホールド83を通過させ、減圧ソースVを作動させて粉塵成分をフィルター105を通して吸引する。予め決められたサンプリング時間の後で、減圧ソースVを停止する(多結晶シリコンの流れを停止してもよい)。減圧ソースVおよびマニホールド83からフィルターアセンブリ85を切り離して、2回目の重量測定を行う。2回目の重量測定から第1の重量測定を差し引いて、サンプリング時間内に収集された粉塵成分粒状物の重量を決定する。マニホールド83を通る粒状多結晶シリコンGPの質量流量は既知である。得られる測定値は、粒状多結晶シリコンの重さあたりの粉塵成分の重さ、例えば粒状多結晶シリコン1kgあたりの粉塵成分のmg数の関係(または項)で与えられる。この方法で、粒状多結晶シリコンからすべての粉塵成分が除去されるわけではないので、測定値は粒状の多結晶シリコンGP内の粉塵成分Dの相対的な測度値である。出願人は、以下の条件によって粉塵成分の正確な比較測定を行うことができることを見出した:サンプリング時間 1分±5秒、粉塵成分収集チャンバーを通る粒状多結晶シリコンの流量 約10kg/分±0.10、ポンプ流量 約2.50リットル/分。
【0031】
この発明の測定方法は、粒状多結晶シリコンGPの製造段階、配送段階および使用段階の種々のポイントで用いることができる。特に、この方法は、粒状多結晶シリコンを使用するポイントで、すなわち、結晶引上げ装置で、結晶引上げ設備に入るポイント(「供給時品質保証」(Incoming Quality Assurance(IQA)))で、または粒状多結晶シリコンを製造する間に、使用することもできる。この方法は、
(1)結晶収率への粉塵成分Dの影響を定量化する際の補助的手段(assist)として、
(2)コンテナ内の粉塵成分に基づいて、コンテナ(容器)に供給される粒状多結晶シリコンを受け入れるかまたは拒否すること、
(3)粉塵成分に対して感受性の高い(または敏感な(dust-sensitive))結晶成長プロセスに用いられる結晶引上げ装置に、所定の特性値以下の粉塵成分を有するものだけが供給されるように受け入れコンテナを分類すること
に用いることができる相対的な粉塵成分測定を提供する。
【0032】
上述したように、従来技術は、粉塵成分Dが高い品質の半導体結晶の収率に影響を及ぼす程度、および進行する結晶成長装置へ粉塵成分が影響を及ぼす程度を把握することに成功しなかった。粒状多結晶シリコンGPをコンテナから結晶成長装置のフィーダシステムへ移す場合に、粉塵成分もフィーダシステムへ送られる。粉塵成分Dは、フィーダシステムから、結晶成長装置のホットゾーンの表面に、特に、改良された「閉じた」結晶成長装置の中のより冷たい表面に、集まりおよび定着する。その後、粉塵成分Dは、結晶/融液の界面の近くで、結晶またはシリコン融液に接触することになり得る。そのような接触は、高品質の半導体結晶において望ましくない欠陥、例えば「零転位の損失(LZD)」などの欠陥のリスクを著しく増大させることになる。そのような結晶、およびその結晶を成長させるために用いられる改良された結晶成長装置は、「粉塵成分に感受性(dust-sensitive)」であることが見出されている。
【0033】
出願人は、結晶成長に用いられる粒状多結晶シリコンの中の粉塵成分レベルが、粒状多結晶シリコン10kgあたり3mg未満の特性値に一貫して維持される場合に、図5に示すように、「零転位」(または無転位)結晶の歩留まり(または収量(yield))が予想以上に大きく増加することを見出した。図5において、歩留まりは、300mmの結晶長さについて、零転位が存在する部分のものである。図5は、特性値を使用する前(「粉塵成分テスト」の項に先行する7つの項におけるデータ)に、歩留まりについて一貫して著しい変動があったことを示している。すなわち、約30個の結晶のサンプルについて、各結晶において成長した零転位結晶の長さは、約0〜約76.2cmのいずれかの範囲で変動していた。例えば、第7の項のサンプルでは、約32個の結晶のサンプルについて、0〜約76.2cmの範囲で歩留まりは変動した。特性値(粉塵成分テスト項)を使用すると、約29個の結晶のサンプルについて、歩留まりは約71〜約79cmの範囲であった。粉塵成分テストの間、結晶成長に関するその他の変数は変わらなかった。従って、出願人は、その特性値の範囲内の粒状多結晶シリコンを用いることによって、歩留まりのこの驚くべき増大が生じたと考える。
【0034】
結晶引上げ装置へ供給される粒状多結晶シリコンの品質を確保するために、上述した粉塵成分除去工程と測定方法のいずれか、またはそれらの組み合わせを採用することができる。例えば、ソース容器内の粉塵成分Dを、粉塵成分測定方法に従って測定して、分類することができる。最も低い粉塵成分を有する容器を最も粉塵成分に対して感受性の高い結晶引上げ用途に用いることができる。別法として、特性値を越える粉塵成分Dを有する容器を、上記の方法を用いて「粉塵成分除去された(de-dusted)」ものとすることができる。更に、集粉塵成分法の方法のいずれかを製造段階において実施することによって、結晶引上げ設備に供給されたソース容器の実質的に全体が粉塵成分特性値以下であることを確保することもできる。
【0035】
以下に説明するように、粉塵成分除去方法は、粒状多結晶シリコン製造について一般的に用いられる「気体分級(gas classification)」方法よりも効果的であるということがわかった。出願人は、気体分級方法が粉塵成分Dの十分な量を更に濾過して取り除くものではないということを見出した。粉塵成分は、移送用コンテナ(容器)を満たすための製造の間に用いられる大きなホッパーの一部にしばしば偏析(または偏在)する。そのような偏析は、コンテナが充填されたときに、ホッパーがほとんどいっぱいであったか、またはほとんど空であったかどうかということに応じて、いくつかのコンテナは比較的低レベルの粉塵成分を有することとなる一方で、他のコンテナは相対的に高いレベルの粉塵成分をを有することを生じ得る。1つのサンプル周期の間に、結晶成長設備に受け入れられたコンテナの約25%は、上述した特性値を越える粉塵成分を有していた。粒状多結晶シリコンのかなり高い割合のものが粉塵成分特性値の範囲内に入ることを確保するためには、この発明の新しい粉塵成分収集方法によれば十分であるということが見出された。この結果は、図5に示すより高いZD結晶歩留まり(または収量)によって示されている。
【0036】
別法では、粒状多結晶シリコンの粉塵成分除去は、製造およびパッケージングプロセスの一部として行われる。図6を参照すると、製造およびパッケージングを行うシステム109が示されており、このシステム109は、常套の流動床リアクター111、常套の気体分級装置113、常套の脱水素化装置115および粉塵成分収集方法システム51を有して構成されている。このシステム109は、連続的製造方法において使用される。この方法の第1の工程は、常套の化学蒸着法(chemical vapor decomposition process(CVD))であって、そこでは、多結晶シリコン・シードが定期的にリアクター111の中に導入される。より具体的には、SiHをH気体とSiとに分解させるのに適当な温度で、SiH+Hの流れる気体混合物の中にシードが供給される。Siが多結晶シリコンシード上に析出して粒状多結晶シリコンGPが生成し、これはその後、リアクター111から取り出される。粒状多結晶シリコンは、好適な手段(例えばポータブルなホッパー)によって、粒子寸法による分級のための気体選別装置113へ移送される。粒状多結晶シリコンはその後、脱水素化装置115において脱水素化に付される。粒状多結晶シリコンは、また脱水素化の前および/または後において、複数回で気体選別装置に付することもあり得る。
【0037】
蒸着と脱水素化の間に、粒状物が相互に衝突したり、リアクター111および脱水素化装置115のそれぞれの内部壁に衝突したりすることによって、粉塵成分Dが発生する。粉塵成分は、SiH分解の間における、粒状物の核生成および成長によっても、リアクター111内で発生し得る。粉塵成分Dを除去するために、上述した方法に従って、粒状多結晶シリコンを粉塵成分除去システム51に接続されたホッパー117の中に配置して、粒状多結晶シリコンから粉塵成分が除去される。システム51は、粉塵成分の除去された粒状多結晶シリコンを、ソース容器Sの中に供給する。この方法は、粉塵成分除去された粒状多結晶シリコンの相当な量、例えば少なくとも3000kgを複数のソース容器(例えば移送用コンテナ)へ供給するために用いることに好適である。これによって粒状多結晶シリコンは、実質的に粉塵成分を含まない(またはダストフリーな(dust-free))形態でパッケージされて、需要者へ向けて出荷準備がなされる。この方法では、各ソース容器は指定された量よりも少ない粉塵成分を有することになるので、使用時の粉塵成分除去を必要とはしない。
【0038】
この発明のシステム51の代わりに、またはこれに加えて、他の粉塵成分除去システムを用いることもできるということが理解されるであろう。例えば、システム11を用いて、粉塵成分Dが粒状多結晶シリコンのまわりから吸引されるように、プロセス容器Pと同様となるように、ホッパー117に変更を加えることもできる。また、製造方法において異なる工程どうしの間で、例えば脱水素化工程の前に、粉塵成分除去システムを採用することもできる。
【0039】
(実施例)
2つの300キログラムのソース容器(または、出荷用ドラム)が、結晶成長設備に到着した。AORバルブの下側に図4の粉塵成分測定システムの付加が取り付けられている、図1に示す構成のプロセス容器の中に、ソース容器の内容物を入れた。各容器における粉塵成分のレベルを上記の方法を用いて測定した。第1の容器についての粉塵成分のレベルは4.9mg/10kgであり、第2の容器についての粉塵成分のレベルは7.5mg/10kgであった(すなわち、特性値の範囲外である)と測定された。
【0040】
図2のシステム11を用いて容器から粉塵成分Dを除去し、AORバルブの下側に、図4の測定システムを再度取り付けた。大気圧よりも水柱で1.8〜2.3cmの範囲で低い圧力にて減圧工程を実施し、その際、粒状多結晶シリコンを約10kg/分の比較的有効な流量で流れさせた。第1の容器の中の粉塵成分は0.8mg/10kgに減少し、第2の容器の中の粉塵成分は1.0mg/10kgに減少した。ソース容器からプロセス容器へ粒状多結晶シリコンを移動注入させる操作、およびその反対にプロセス容器からソース容器へ粒状多結晶シリコンを移動注入させる操作を行うのに、約2時間を要した。
【0041】
図7に示すもう1つの例では、結晶成長設備に受け入れた12の300キログラムソース容器について、図2の「転倒させたコンテナ」システムを用いて、「粉塵成分除去」の操作を行った。上述した方法の設備へ供給する際に測定すると、全ての容器は図7に示すように、3mg/l0kg特性値よりも高い粉塵成分値を有していた。1回の粉塵成分除去サイクルの後では、各容器の中の粉塵成分値は上記特性値よりも低かった。図8に示すもう1つの例では、結晶成長設備に受け入れたいくつかの300キログラムソース容器について、図2の「転倒させたコンテナ」システムを用いて、「粉塵成分除去」の操作を行った。上述した方法に従って測定すると、図8に示すように、設備へ供給する際に、容器の約27%は3mg/l0kg特性値よりも高い粉塵成分値を有していた。1回の粉塵成分除去サイクルの後では、各容器内の粉塵成分値は上記特性値よりも低かった。
【0042】
システム11および51によって処理する粒状多結晶シリコンGPの汚染を防止するために、高速の粒状多結晶シリコンと接触するすべてのシステム要素は、システムの汚染しない性能を維持するために選ばれた材料によってコーティングされるかまたはそのような材料によって形成される。そのような材料には、石英被覆材料、シリコン被覆材料、固体のシリコン材料および固体の炭化ケイ素材料が含まれるが、これらに限定されるものではない。一般に、被覆はステンレス鋼基材に適用される。汚染防止特性値について好適なその他の材料も、本発明の範囲内のものとして考えられる。装置の低速の部分については、イー・アイ・デュポン(E. I. du Pont de Nemours and Company(ウィルミントン、デラウェア州、米国))から入手可能であるテフロン(TEFLON)(登録商標)またはテフゼル(TEFZEL)(登録商標)のコーティングによって、許容できる汚染防止特性値を与えることができる。また、結晶成長設備に供給される際に、粒状多結晶シリコンの純度を維持するために、ソース容器には非汚染性のアルゴンが入れられているが、湿度が制御された環境では、一般に、アルゴンは必ずしもそこに保持される必要はない。
【0043】
本発明の要素またはその好ましい態様例の要素について、「1つの(a)」、「1つの(an)」、「その(the)」および「前記(said)」という記載は、1又はそれ以上の要素があることを意味している。「含んでなる(comprising)」、「含む(including)」、および「有する(having)」という語句は、包括的な意味であって、言及した要素以外の要素が存在してもよいことを意味することを意図している。
【0044】
上述の構成、生成物および方法については、本発明の範囲を離れることなく、種々の変更を加えることができることから、明細書に記載した事項および添付図面に示す事項はすべて、例を示すことを意図するものであって、それらに限定することを意図するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】図1は、プロセス容器、バルブおよびソース容器を示す斜視図であって、ソース容器はバルブを通してプロセス容器の中に粒状多結晶シリコンを導入するために、上下方向について転倒された状態で示されている。
【図2】図2は、プロセス容器とソース容器との位置が反対となっており、粒状多結晶シリコンから粉塵成分を除去するための減圧ソースを模式的に示していること以外は、図1と同様の斜視図である。
【図2A】図2Aは、図2における2A−2A線に沿って観察したプロセス容器の模式的断面図である。
【図3】図3は、粒状多結晶シリコンから粉塵成分を除去するためのもう1つのシステムの一部を示す模式的断面図である。
【図4】粉塵成分を計量するためのシステムの一部を示す模式的断面図である。
【図5】図5は、零転位結晶の歩留まりを示すグラフである。
【図6】図6は、粒状多結晶シリコンの製造およびパッケージング・システムの模式図である。
【図7】図7は、ソース容器のサンプルの中に含まれている粉塵成分のグラフである。
【図8】図8は、ソース容器のサンプルの中に含まれている粉塵成分のグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
粒状多結晶シリコンから粉塵成分を引き離すための減圧ソース;
粒状多結晶シリコンを受け入れることに適合化されているプロセス容器であって、対向する第1の端部および第2の端部、粒状多結晶シリコンを通過させるための前記第1の端部における多結晶シリコン通路、および前記減圧ソースに連絡する減圧ポートを有してなるプロセス容器;ならびに
前記プロセス容器からの粒状多結晶シリコンを受け入れるためのコンテナを有してなる、粒状多結晶シリコンから粉塵成分を除去するためのシステムであって、
前記プロセス容器から粒状多結晶シリコンを注ぐために前記プロセス容器を直立した状態から回転させる際に、粒状多結晶シリコンが前記減圧ポートを塞ぐことがないように、前記減圧ポートは前記プロセス容器における第2の端部に隣接して配置されているシステム。
【請求項2】
前記減圧ポートが前記プロセス容器の側壁に配置されている請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記コンテナ内に受け入れた粒状多結晶シリコン10kgあたり3mg未満で粉塵成分が存在する、粒状多結晶シリコンと組み合わせられた請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
多結晶シリコン通路を通る粒状多結晶シリコンの流れを選択的に停止させるために、多結晶シリコン通路に連絡するバルブを更に有してなる請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
バルブが安息角バルブである請求項4に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図2A】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−162453(P2012−162453A)
【公開日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−86178(P2012−86178)
【出願日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【分割の表示】特願2007−516496(P2007−516496)の分割
【原出願日】平成17年5月11日(2005.5.11)
【出願人】(392026316)エムイーエムシー・エレクトロニック・マテリアルズ・インコーポレイテッド (74)
【氏名又は名称原語表記】MEMC ELECTRONIC MATERIALS,INCORPORATED
【Fターム(参考)】