説明

粘土及びポリジメチルシロキサンを含む固体粒子状洗濯洗剤組成物

本発明は固体粒子状洗濯洗剤組成物であって:
(a)2重量%〜20重量%の粘土;(b)0.5重量%〜10重量%のポリジメチルシロキサン;
(c)0.1重量%〜5重量%の凝集成分;(d)置換又は非置換、直鎖又は分枝鎖アルキルベンゼンスルホネートを含む、5重量%〜25重量%の陰イオン性洗浄性界面活性剤;
(e)1重量%〜22重量%のゼオライトを含む固体粒子状洗濯洗剤組成物を提供し、ゼオライト対アルキルベンゼンスルホネートとの重量比は、0.1:1から2.8:1未満であり、そして、粘土及びポリジメチルシロキサンは組成物中に、共同微粒子混合体の形態で共に存在する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、固体粒子状洗濯洗剤組成物に関し、特に自由流動粒子状形態の固体粒子状洗濯洗剤組成物に関する。より具体的には、本発明は、粘土及びポリジメチルシロキサンを含む洗濯洗剤組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
洗濯プロセス中に布地の洗浄及び柔軟化の両方を行う洗濯洗剤組成物は既知であり、並びに洗濯洗剤製造業者によって長年の間、開発及び販売されてきた。典型的には、これらの洗濯洗剤組成物は、布地柔軟化の利益を洗濯された布地に提供できる成分を含み;これらの布地柔軟化成分は、粘土及びシリコーンを包含する。
【0003】
布地柔軟化の利益を洗濯された布地に付与するために粘土を洗濯洗剤組成物中に組み込むことは、次の参照文献に記載されている。洗濯プロセス中に布地の洗浄及び柔軟化の両方ができるスメクタイト粘土を含む粒状のビルダー入り洗濯洗剤組成物については、米国特許第4,062,647号(ストーム,T.D.(Storm,T.D.)、及びニルシュル,J.P.(Nirschl,J.P.);プロクター・アンド・ギャンブル社(The Procter & Gamble Company))に記載されている。ベントナイト粘土粒塊を含む重質布地柔軟化洗剤は、GB2138037(アレン,E.(Allen,E.)、クーチュロー,M.(Coutureau,M.)、及びディラーストーン,A.(Dillarstone,A.);コルゲート−パームオリーブ社(Colgate-Palmolive Company))に記載されている。150〜2,000μmの大きさの布地柔軟化粘土を含有する洗濯洗剤組成物は、米国特許第4,885,101号(タイ,H.T.(Tai,H.T.);リーバ・ブラザーズ社(Lever Brothers Company))に記載されている。粘土含有洗濯洗剤組成物の布地柔軟化性能は、粘土含有洗濯洗剤組成物への凝集助剤の組み込みにより改善される。例えば、スメクタイト型粘土及びポリマーの粘土凝集剤を含む洗剤組成物は、EP0299575(ラムドンク,H.(Raemdonck,H.)及びブッシュ,A.(Busch,A.);プロクター・アンド・ギャンブル社(The Procter & Gamble Company))に記載されている。
【0004】
布地柔軟化の利益を洗濯プロセス中に洗濯された布地に提供するためのシリコーンの使用は、次の参照文献に記載されている。米国特許第4,585,563号(ブッシュ,A.(Busch,A.)、及びコスマス、S.(Kosmas,S.);プロクター・アンド・ギャンブル社(The Procter & Gamble Company))は、特定の有機官能ポリジアルキルシロキサンが粒状洗剤に有利に組み込まれ、洗浄を通じての柔軟化及び更には織物の取り扱いの改善を包含する顕著な利益を提供できることを記載している。米国特許第5,277,968号(カニベンク、E.(Canivenc,E.);ローヌ・プーラン・ケミー(Rhone-Poulenc Chemie))は、心地よい感触及び良好な疎水性を織物基材に付与するとされている織物基材のコンディショニングのためのプロセスであって、こうした織物基材を有効なコンディショニング量の特定のポリジオルガノシロキサンにより処理することを含むプロセスを記載している。
【0005】
洗剤製造業者は、粘土及びシリコーンの両方を同じ洗濯洗剤組成物中に組み込むことを試みてきた。米国特許第4,419,250号(アレン,E.(Allen,E.)、ディラーストーン,R.(Dillarstone,R.)、及びルール,J.A.(Reul,J.A.);コルゲート−パームオリーブ社(Colgate-Palmolive Company))は、低級アルキルケイ素酸(siliconic acid)の塩及び/又はそれらの重合生成物(類)を含む、凝集したベントナイト粒子を記載している。米国特許第4,421,657号(アレン,E.(Allen,E.)、ディラーストーン,R.(Dillarstone,R.)、及びルール,J.A.(Reul,J.A.);コルゲート−パームオリーブ社(Colgate-Palmolive Company))は、ベントナイト粘土及びシリコネートを含む粒子状重質洗濯及び織物柔軟化組成物を記載している。米国特許第4,482,477号(アレン,E.(Allen,E.)、ディラーストーン,R.(Dillarstone,R.)、及びルール,J.A.(Reul,J.A.);コルゲート−パームオリーブ社(Colgate-Palmolive Company))は、分散を援助する割合のシリコネート及び好ましくはベントナイトを布地柔軟化剤として包含する粒子状ビルダー入り合成有機洗剤組成物を記載している。別の例では、EP0163352(ヨーク,D.W.(York,D.W.);プロクター・アンド・ギャンブル社(The Procter & Gamble Company))は、粘土含有洗濯洗剤組成物により洗濯プロセス中に生成される過剰な石鹸泡を制御する試みにおける、粘土含有洗濯洗剤組成物中へのシリコーンの組み込みを記載している。EP0381487(ビギン,I.S.(Biggin,I.S.)、及びカートライト,P.S.(Cartwright,P.S.);BPケミカルズ社(BP Chemicals Limited))は、ポリシロキサンのような障壁物質により予備処理された粘土を含む水性系液体洗剤製剤を記載している。
【0006】
洗剤製造業者はまた、シリコーン、粘土、及び凝集剤を洗濯洗剤組成物中に組み込むことを試みてきた。例えば、置換ポリシロキサン、布地柔軟化粘土及び粘土凝集剤を含む布地処理組成物が、PCT国際公開特許WO92/07927(マルテレウア(Marteleur),C.A.A.V.J.、及びコンベンツ,A.C.(Convents,A.C.);プロクター・アンド・ギャンブル社(The Procter & Gamble Company))に記載されている。
【0007】
より最近では、有機親和性粘土及び機能化油(functionalised oil)を含む布地ケア組成物が、米国特許第6,656,901B2号(ムーアフィールド,D(Moorfield,D.)、及びウィルトン,N.(Whilton,N.);コノプコ社(Conopco,Inc.)のユニリーバ・ホーム・アンド・パーソナルケアUSA部門(Unilever Home & Personal Care USA division))に記載されている。PCT国際公開特許WO02/092748(インストーン,T.(Instone,T.)ら;ユニリーバPLC(Unilever PLC))は、非イオン性界面活性剤及び非水溶性液体及び粒状キャリア物質の緊密な混合物を含む粒状組成物を記載している。PCT国際公開特許WO03/055966(コカルド,D.M.(Cocardo,D.M.)ら;ヒンドュスタン・リーバ社(Hindustan Lever Limited))は、固体キャリア及び抗しわ剤を含む布地ケア組成物を記載している。
【0008】
また一方、ポリジメチルシロキサンは、布地柔軟化の利益を提供するために固体粒子状洗濯洗剤組成物中に組み込むためには好ましいシリコーン成分である。これは、ポリジメチルシロキサンの布地柔軟化の有効性、その重量の有効性、及び洗濯洗剤組成物の他の成分と有害に相互作用する傾向のその低さのためである。更に、ポリジメチルシロキサン構造の化学的に非置換の性質は、ポリジメチルシロキサンが化学的分解を受ける可能性を減少するために、良好な製品内安定特性をもたらす。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、ポリジメチルシロキサンの非置換の性質はまた、それが極めて疎水性の物質であることも意味する。加えて、ポリジメチルシロキサンは、周囲条件で流体の形態であり、及び固体粒子状洗濯洗剤組成物に単に乾燥添加することはできず;好適な固体キャリア物質を用いなければならない。粘土は、ポリジメチルシロキサンのために最も極めて好ましい固体キャリア物質である。これは、粘土の良好な吸収性、非水溶性、及び触知特性のためであり:粘土は、良好な布地柔軟化を促進する方式で布地上に付着するように、洗浄溶液中で膨張及び分散することができる。しかしながら、ポリジメチルシロキサンの極めて高い疎水性のために、ポリジメチルシロキサンが粘土と混合される時には、結果として得られる粒子状混合物は疎水性になり、これは貧弱な布地柔軟化特性をもたらす。理論に束縛されるものではないが、疎水性の粘土−ポリジメチルシロキサン粒子状混合物は、洗浄溶液中で容易に膨張及び分散せず、そのため良好な布地柔軟化の利益を提供しないと考えられている。組成物中に存在する必要がある他の特定の成分の量を選択的に変更することにより、ポリジメチルシロキサン及び粘土の両方が共に混合でき、並びに固体粒子状洗濯洗剤組成物中に組み込むことができ、良好な布地柔軟化性能を提供できることを、驚くべきことに本発明者達は見出した。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は:
(a)2重量%〜20重量%の粘土;(b)0.5重量%〜10重量%のポリジメチルシロキサン;
(c)0.1重量%〜5重量%の凝集成分;(d)置換又は非置換、直鎖又は分枝鎖アルキルベンゼンスルホネートを含む、5重量%〜25重量%の陰イオン性洗浄性界面活性剤;
(e)1重量%〜22重量%のゼオライトを含む固体粒子状洗濯洗剤組成物を提供し、ゼオライト対アルキルベンゼンスルホネートの重量比は、0.1:1から2.8:1未満であり、そして、粘土及びポリジメチルシロキサンは組成物中に、共同微粒子混合体の形態で共に存在する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
(粘土)
典型的には、粘土は、スメクタイト粘土のような布地柔軟化粘土を含む。好ましいスメクタイト粘土は、バイデライト粘土、ヘクトライト粘土、ラポナイト粘土、モンモリロナイト粘土、ノントロナイト(nontonite)粘土、サポナイト粘土、及びこれらの混合物である。好ましくは、スメクタイト粘土は、2八面体型スメクタイト粘土であり、より好ましくはモンモリロナイト粘土である。2八面体型(Dioctrahedral)スメクタイト粘土は典型的には、2つの一般式の内の1つ:
式(I)NaAl2−xMgSi10(OH)
又は
式(II)CaAl2−xMgSi10(OH)
を有し、式中、xは0.1〜0.5、好ましくは0.2〜0.4の数である。
【0012】
好ましい粘土は、上記の式(I)に相当する一般式を有する、低荷電のモンモリロナイト粘土(ナトリウム・モンモリロナイト粘土又はワイオミング型(Wyoming-type)モンモリロナイト粘土としても既知である)である。好ましい粘土はまた、上記の式(II)に相当する一般式を有する、高荷電のモンモリロナイト粘土(カルシウム・モンモリロナイト粘土又はチェト型(Cheto-type)モンモリロナイト粘土としても既知である)である。好ましい粘土は、アルシラス・アクティベイダス・アンディナス(Arcillas Activadas Andinas)より商品名フラソフト1(Fulasoft 1)として;フォーダミン(Fordamin)より商品名ホワイト・ベントナイトSTP(White Bentonite STP)として;ズード・ケミー(Sud Chemie)より商品名ローンドロージル(Laundrosil)ex0242として;及びラビオーサ・ケミカ・ミネラリアSPA(Laviosa Chemica Mineraria SPA)より商品名デターカル(Detercal)P7として供給されている。スメクタイト粘土、及びより具体的にはモンモリロナイト粘土は、良好な布地柔軟化特性をもたらす、それらの望ましい膨張及び分散特性のために好ましい。
【0013】
粘土は、ヘクトライト粘土を含んでもよい。典型的なヘクトライト粘土が、一般式:
式(III)[(Mg3−xLi)Si4−yMeIII10(OH2−z)]−(x+y)((x+y)/n)Mn+
を有し、式中、y=0〜0.4であり、y≧0である場合はMeIIIは、Al、Fe、又はBであり、好ましくはy=0であり;Mn+は、一価の(n=1)又は二価の(n=2)金属イオンであり、好ましくはNa、K、Mg、Ca、及びSrから選択される。xは、0.1〜0.5、好ましくは0.2〜0.4、より好ましくは0.25〜0.35の数である。zは、0〜2の数である。(x+y)の値は粘土の層荷電であり、好ましくは(x+y)の値は0.1〜0.5、好ましくは0.2〜0.4、より好ましくは0.25〜0.35の範囲である。好ましいヘクトライト粘土は、レオックス(Rheox)より商品名ベントンHC(Bentone HC)として供給されるものである。本明細書に用いるのに好ましいその他のヘクトライト粘土は、CSMマテリアルズ(CSM Materials)より商品名ヘクトライトU(Hectorite U)及びヘクトライトR(Hectorite R)としてそれぞれ供給されるヘクトライト粘土である。
【0014】
粘土はまた:アロフェン粘土;緑泥石粘土(好ましい緑泥石粘土はアメス石粘土、ベイリクロア粘土、シャモス石粘土、クリノクロア粘土、クーク石粘土、コランドファイト(corundophite)粘土、ダフネ石粘土、鉄緑泥石粘土、ゴニヤライト粘土、ニマイト粘土、オディナイト粘土、オルソシャモス石粘土、パナンタイト(pannantite)粘土、苦土緑泥石粘土、リピドライト(rhipidolite)粘土、須藤石粘土、及び塊緑泥石粘土である);イライト粘土;混合層(inter-stratified)粘土;オキシ水酸化鉄粘土(好ましいオキシ水酸化鉄粘土は、赤鉄鉱粘土、針鉄鉱粘土、鱗鉄鉱(lepidocrite)粘土、及びフェリハイドロ石粘土である);カオリン粘土(好ましいカオリン粘土は、カオリナイト粘土、ハロイサイト粘土、ディッカイト粘土、ナクライト粘土、及びヒシンゲル石粘土である);スメクタイト粘土;バーミキュライト粘土;並びにこれらの混合物から成る群から選択される粘土を含んでもよい。
【0015】
粘土はまた、好ましくは、波長460nmで少なくとも60、より好ましくは少なくとも70、又は少なくとも80の反射率を有する淡色結晶性粘土鉱物を含んでもよい。好ましい淡色結晶性粘土鉱物は、陶土、ハロイサイト粘土、2八面体型粘土、例えばカオリナイト、3八面体型粘土、例えばアンチゴライト及びアメス石、スメクタイト及びホルマイト(hormite)粘土、例えばベントナイト(モンモリロナイト)、バイデル石(beidilite)、ノントロナイト、ヘクトライト、アタパルジャイト、ピメライト、雲母、白雲母及びバーミキュライト粘土、並びに葉蝋石/タルク、ウィレムサイト及びミネソタ石粘土である。好ましい淡色結晶性粘土鉱物は、GB2357523A及びPCT国際公開特許WO01/44425に記載されている。
【0016】
好ましい粘土は、少なくとも70meq/100gの陽イオン交換容量を有する。粘土の陽イオン交換容量は、グリムショー(Grimshaw)の、粘土の化学及び物理学(The Chemistry and Physics of Clays)、インターサイエンス・パブリッシャーズ社(Interscience Publishers,Inc.)、264〜265ページ(1971年)に記載される方法を用いて測定できる。
【0017】
好ましくは、粘土は、典型的には20μmより大きい、好ましくは23μmより大きい、好ましくは25μmより大きい、又は好ましくは21μm〜60μm、より好ましくは22μm〜50μm、より好ましくは23μm〜40μm、より好ましくは24μm〜30μm、より好ましくは25μm〜28μmの重量平均一次粒径を有する。これらの好ましい重量平均一次粒径を有する粘土は、更に改善された布地柔軟化の利益を提供する。しかしながら、粘土が、10〜50μm、より好ましくは20〜40μmの重量平均粒径を有することもまた好ましい場合がある。粘土の重量平均粒径を決定するための方法は、より詳細に下文に記載される。
【0018】
粘土の重量平均一次粒径を決定するための方法:
粘土の重量平均一次粒径は、典型的には次の方法を用いて決定される:12gの粘土が、250mLの蒸留水を含有するガラスビーカー中に設置され、及び5分間激しく攪拌されて粘土溶液を形成する。粘土は超音波で分解されず、又は高圧マイクロフルイダイザー装置中でマイクロ流動化(microfluidised)されないが、水のビーカーに未処理の形態で(即ち、その原料形態で)添加される。1mlの粘土溶液が、アキュサイザー(Accusizer)780単一粒子光学サイザー(single-particle optical sizer)(SPOS)のリザーバ容積に微量ピペットを用いて添加される。アキュサイザー(Accusizer)780SPOSのリザーバ容積に添加された粘土溶液は、更に蒸留水により希釈されて希釈粘土溶液を形成するが;この希釈は、前記アキュサイザー(Accusizer)780SPOSのリザーバ容積中で起こり、及び前記アキュサイザー(Accusizer)780SPOSにより制御される自動化プロセスであり、これは希釈粘土溶液中の粘土粒子の重量平均粒径を決定するために、希釈粘土溶液の最適濃度を決定する。希釈粘土溶液は、アキュサイザー(Accusizer)780SPOSのリザーバ容積中に3分間放置される。粘土溶液は、それがアキュサイザー(Accusizer)780SPOSのリザーバ容積中にある全期間にわたって激しく攪拌される。希釈粘土溶液は次に、アキュサイザー(Accusizer)780SPOSのセンサーを通して吸い込まれ;これはアキュサイザー(Accusizer)780SPOSにより制御される自動化プロセスであり、これは希釈粘土溶液中の粘土粒子の重量平均粒径を決定するために、センサーを通して希釈粘土溶液の最適流速を決定する。この方法のすべての工程は、温度20℃で実行される。この方法は3回実行され、及びこれらの結果の平均が決定される。
【0019】
(ポリジメチルシロキサン)
ポリジメチルシロキサンが、一般式:
【化1】

を有し、式中、各R及びRはメチルであり;かつxは数であり、典型的には50より大きい数である。
【0020】
ポリジメチルシロキサンは、剪断速度20s−1及び周囲条件(20℃及び101kPa(1大気圧))で測定した時に、典型的には5Pa・s(5,000cP)〜1,000Pa・s(1,000,000cP)、又は10Pa・s(10,000cP)〜1,000Pa・s(1,000,000cP)、又は10Pa・s(10,000cP)〜600Pa・s(600,000cP)、より好ましくは50Pa・s(50,000cP)〜400Pa・s(400,000cP)の粘度を有する。これらの好ましい粘度を有するポリジメチルシロキサンは、布地上に最適な付着を有し、良好な布地柔軟化の利益を提供する。粘度は、典型的には、25℃でブルックフィールド粘度計(Brookfield Viscositmeter)を用いて、ASTM D2983の方法に従って測定される。
【0021】
ポリジメチルシロキサンは、好ましくは予備乳化形態であり、これは、ポリジメチルシロキサンは粘土と混合されるが;シリコーンが予備乳化形態である時に粒子状混合物の加工性は改善されるために特に有益である。予備乳化形態とは、粒子状混合物の調製プロセス中に、シリコーンが粘土に混合される時に、シリコーンがエマルションの形態であることを意味する。典型的には、エマルションは、0.1μm〜5,000μm、好ましくは0.1μm〜50μm、及び最も好ましくは0.1μm〜5μmの容積平均一次液滴直径を有する。容積平均一次粒径は、典型的にはコールター・マルチサイザー(Coulter Multisizer)(商標)を用いて、又はより詳細に以下に記載される方法により測定される。エマルションは、典型的には、1.5Pa・s(1,500cP)〜50Pa・s(50,000cP)、好ましくは2Pa・s(2,000cP)〜15Pa・s(15,000cP)の粘度を有する。エマルションは、ポリジメチルシロキサン/溶媒混合物の乳化を援助するために、水及び/又はその他の溶媒を有効量で含んでもよい。
【0022】
典型的には、ポリジメチルシロキサンは、0.00614ag(3,700ダルトン)より大きい重量平均分子量を有する。
【0023】
エマルションの容積平均液滴直径を決定するための方法:
エマルションの容積平均液滴直径は、典型的には次の方法により決定される:エマルションが、顕微鏡のスライドに適用され、カバー・スリップがそっと適用される。エマルションは、400倍及び1,000倍の倍率で顕微鏡により観測され、並びにエマルションの平均液滴直径が、標準の対物マイクロメータとの比較により計算される。
【0024】
(凝集成分)
凝集成分は粘土を凝集することができる。典型的には、凝集成分はポリマーである。好ましくは、凝集成分は、エチレンオキシド、アクリルアミド、アクリル酸、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ビニルアルコール、ビニルピロリドン、エチレンイミン、及びこれらの混合物から成る群から選択されるモノマー単位を含むポリマーである。好ましくは、凝集成分は、エチレンオキシド、アクリルアミド、アクリル酸、及びこれらの混合物から成る群から選択されるモノマー単位を含むポリマーである。好ましくは、凝集成分は、ポリエチレンオキシドである。典型的には、凝集成分は、少なくとも0.16ag(100,000ダルトン)、好ましくは0.25ag(150,000ダルトン)〜8.3ag(5,000,000ダルトン)、及び最も好ましくは0.33ag(200,000ダルトン)〜1.16ag(700,000ダルトン)の重量平均分子量を有する。重量平均分子量は、典型的にはゲル浸透クロマトグラフィーを用いて決定される。好ましくは、凝集成分は、ポリエチレンオキシドを含む。これは、粘土に対するポリエチレンオキシドの強い親和性のために好ましい。
【0025】
(陰イオン性洗浄性界面活性剤)
陰イオン性洗浄性界面活性剤は、置換又は非置換、直鎖又は分枝鎖アルキルベンゼンスルホネートを含む。好ましくは、陰イオン性洗浄性界面活性剤は、直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換C11〜13アルキルベンゼンスルホネート、好ましくは直鎖C10〜13アルキルベンゼンスルホネートを含む。極めて好ましいのは、直鎖C10〜13アルキルベンゼンスルホネートである。組成物が良好な脂汚れ洗浄性能を有することが所望される時には、これは特に好ましい。極めて好ましいのは、市販の直鎖アルキルベンゼン(LAB)のスルホン化により得られる直鎖C10〜13アルキルベンゼンスルホネートであり;好適なLABには、低級2−フェニルLAB、例えばサソール(Sasol)より商品名イソケム(Isochem)(登録商標)として供給されるもの、又はペトレサ(Petresa)より商品名ペトレラブ(Petrelab)(登録商標)として供給されるものが挙げられ、その他の好適なLABには、高級2−フェニルLAB、例えばサソール(Sasol)より商品名ハイブレン(Hyblene)(登録商標)として供給されるものが挙げられる。陰イオン性洗浄性界面活性剤は、PCT国際公開特許WO99/05243、PCT国際公開特許WO99/05242、PCT国際公開特許WO99/05244、PCT国際公開特許WO99/05082、PCT国際公開特許WO99/05084、PCT国際公開特許WO99/05241、PCT国際公開特許WO99/07656、PCT国際公開特許WO00/23549、及びPCT国際公開特許WO00/23548に、より詳細に記載されるように、修飾アルキルベンゼンスルホネート(MLAS)を含んでもよい。
【0026】
陰イオン性洗浄性界面活性剤は、更に、アルキル硫酸塩、アルキルスルホネート、アルキルリン酸塩、アルキルホスホン酸塩、アルキルカルボン酸塩、又はこれらのいずれかの混合物を含んでもよい。陰イオン性界面活性剤は:典型的には式、C〜C18一級、分枝鎖、直鎖、及びランダム鎖アルキル硫酸塩(AS):
式(V):CH(CHCH−OSO
を有し、式中、Mは水素又は電気的中性を提供する陽イオンであり、好ましい陽イオンはナトリウム及びアンモニウム陽イオンであり、式中、xは少なくとも7、好ましくは少なくとも9の整数である;典型的には次の式、C10〜C18二級(2,3)アルキル硫酸塩:
【化2】

を有し、式中、Mは水素又は電気的中性を提供する陽イオンであり、好ましい陽イオンにはナトリウム及びアンモニウム陽イオンが挙げられ、式中、xは少なくとも7、好ましくは少なくとも9の整数であり、yは少なくとも8、好ましくは少なくとも9の整数である;C10〜C18アルキルアルコキシカルボン酸塩;米国特許第6,020,303号及び米国特許第6,060,443号に、より詳細に記載されるような中鎖分枝状アルキル硫酸塩;メチルエステルスルホネート(MES);α−オレフィンスルホネート(AOS)、及びこれらの混合物を含むことができる。極めて好ましいのは、市販の直鎖アルキルアルコールの硫酸化により得られる直鎖アルキル硫酸塩であり;好適な直鎖アルキルアルコールには、サソール(Sasol)より商品名リアール(Lial)(登録商標)及びサフォール(Safol)(登録商標)として供給されるもの、又はシェル(Shell)より商品名ネオドール(Neodol)(登録商標)として供給されるものが挙げられる。
【0027】
陰イオン性洗浄性界面活性剤は、典型的には粒子状形態であり、例えば粒塊、噴霧乾燥粉末、押出品、ビーズ、ヌードル、ニードル、又はフレークである。陰イオン性洗浄性界面活性剤の一部が、噴霧乾燥粉末の形態であり(例えばブロン粉末(blown powder))、及び陰イオン性洗浄性界面活性剤の一部が、非噴霧乾燥粉末の形態であることは(例えば粒塊、又は押出品、又はフレーク、例えば直鎖アルキルベンゼンスルホネートフレークであり;好適な直鎖アルキルベンゼンスルホネートフレークは、パイロット・ケミカル(Pilot Chemical)より商品名F90(登録商標)として、又はステパン(Stepan)より商品名ナコノール90G(Nacconol 90G)(登録商標)として供給される)好ましい場合がある。
【0028】
陰イオン性洗浄性界面活性剤が:(a)直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換、C10〜13アルキルベンゼンスルホネート;及び(b)直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換、C8〜18アルキル硫酸塩を含み、及びその際アルキルベンゼンスルホネート(a)対アルキル硫酸塩(b)の重量比が5:1より大きく、又は更には10:1より大きいことは好ましい場合がある。これは、広範囲の汚れの種類にわたって良好な洗浄を確実にするために好ましい。
【0029】
陰イオン性洗浄性界面活性剤が、アルコキシル化陰イオン性洗浄性界面活性剤を含むことは好ましい場合がある。好ましいアルコキシル化陰イオン性洗浄性界面活性剤は、典型的には次の式、アルキルエトキシル化硫酸塩:
式(VII)CH(CHCH−O(CHCHO)SO
を有し、式中、Mは水素又は電気的中性を提供する陽イオンであり、好ましい陽イオンはナトリウム及びアンモニウム陽イオンであり、式中、xは少なくとも7、好ましくは少なくとも9の整数であり、及び式中、yは1〜20、好ましくは1〜10、より好ましくは2〜4の整数である。これは、組成物が良好な布地洗浄性能を硬水条件で有することを所望する時には、特に好ましい。
【0030】
(ゼオライト)
ゼオライトは、いずれのゼオライトであることもでき、それには:方沸石族の仲間、例えば、方沸石(ナトリウムケイ酸アルミニウム水和物としても既知である)、ポルックス石及びワイラケ沸石;ベルバーガイト;ビキタアイト;ボグサイト;ブリュースター沸石;菱沸石族の仲間、例えば菱沸石及びウィルヘンダーソナイト;コウルス沸石;ダキアルディ沸石;エディントン沸石;剥沸石;エリオン沸石;フォジャス沸石(faujastite);苦土沸石;ギスモンド沸石(gismondine)族の仲間、例えばアミサイト、ガロン沸石、ギスモンド沸石(gismondite)及びゴビンス沸石;グメリナイト;ゴナルド沸石;グースクリーク沸石;重十字沸石(harmotone)族の仲間、例えば重十字沸石、灰十字沸石、及び灰重十字沸石;輝沸石族の仲間、例えば斜プチロル沸石及び輝沸石;濁沸石;レナイン(lenyne);マッチー沸石;メルリノ石;モンテゾマ石;モルデナイト;ソーダ沸石族の仲間、例えば中沸石、ソーダ沸石、灰沸石;オフレット沸石;パラソーダ沸石;ポーリング沸石;ペルリアライト;束沸石族の仲間、例えばバアレル沸石、束沸石及びステラ沸石;トンプソン石;チャーニック沸石;湯河原沸石;並びにこれらの混合物が挙げられる。
【0031】
好ましいゼオライトは、典型的には、ゼオライトA、ゼオライトP、ゼオライトMAP、ゼオライトX、及びこれらの混合物から成る群から選択される。しかしながら、特に好ましいゼオライトは、ゼオライトAである。ゼオライトAは、典型的には、一般式:
式(VIII)Na12[(Al12(SiO12xH2O
を有し、式中、x=20〜30であり、好ましくは27である。好適なゼオライトは、クロスフィールド(Crossfield)より商品名ダウシル(Doucil)(登録商標)として、又はICLより商品名合成ゼオライトA(Synthetic Zeolite A)(商標)として供給されるものである。ゼオライトが、2〜8μmの重量平均粒径を有することは好ましい場合がある。
【0032】
(補助成分)
補助成分は、典型的には、陽イオン性洗浄性界面活性剤、非イオン性洗浄性界面活性剤、双極性イオンの洗浄性界面活性剤、ビルダー、ポリマーのコビルダー(co-builders)、例えばポリマー性ポリカルボキシレート、漂白剤、キレート剤、酵素、再付着防止ポリマー、汚れ放出ポリマー、ポリマーの汚れ分散及び/又は汚れ懸濁剤、移染防止剤、布地保全剤(fabric-integrity agents)、増白剤、泡抑制剤、柔軟仕上げ剤、凝集剤、陽イオン性布地柔軟化成分、香料、及びこれらの組み合わせから成る群から選択される。1つの特に好ましい補助成分は、カーボネートである。カーボネートは、典型的にはカーボネートのアルカリ又はアルカリ土類金属塩である。好ましいカーボネートは、炭酸ナトリウム及び/又は重炭酸ナトリウムである。極めて好ましいカーボネートは、炭酸ナトリウムである。カーボネート、又はそれらの少なくとも一部は、典型的には、100〜500μm、又は100〜120μmの範囲の重量平均粒径を有する、典型的には粒子状形態である。しかしながら、カーボネート、又はそれらの少なくとも一部が、典型的には、4〜40μmの範囲の重量平均粒径を有する、微粉化された粒子状形態であることは好ましい場合がある。好ましいカーボネートは、ブルンナー・モンド(Brunner Mond)より商品名ライト炭酸ナトリウム(Light Sodium Carbonate)(商標)として供給される炭酸ナトリウムである。
【0033】
(洗濯洗剤組成物)
洗濯洗剤組成物は、固体粒子状形態であり、例えば錠剤形態、又はより好ましくは自由流動粒子状形態である。「自由流動粒子状形態」とは、別個の離散粒子の形態を典型的には意味する。好ましくは、組成物は錠剤又は棒状形態ではない粒状組成物である。自由流動粒子状形態の洗濯洗剤は、典型的には300g/L〜1500g/L、好ましくは450g/L〜850g/Lの体積密度を有する。
【0034】
組成物は、2重量%〜20重量%の粘土、好ましくは3重量%〜14重量%、より好ましくは4重量%〜8重量%、又は8重量%より大きく14重量%までの粘土を含む。これは、良好な白さの維持特性を包含する良好な布地洗浄性能をなお実現する一方で、良好な布地柔軟化の利益を提供する粘土の最適濃度であり:粘土の高濃度は、貧弱な白さの維持特性を招く危険性を増加させる。組成物は、0.5重量%〜10重量%のポリジメチルシロキサン、好ましくは0.5重量%〜5重量%、より好ましくは0.5重量%〜3重量%、更により好ましくは1.3重量%〜1.8重量%のポリジメチルシロキサンを含む。これは、良好な加工性及び良好な流動性特性を有する粒子状混合物を実現するために、必要濃度の粘土と混合するためのポリジメチルシロキサンの最適濃度である。好ましくは、粘土対ポリジメチルシロキサンの重量比は5:1より大きく10:1までの範囲である。あるいは、粘土対ポリジメチルシロキサンの重量比が、2:1より大きく5:1未満の範囲であることは好ましい場合がある。
【0035】
粘土及びポリジメチルシロキサンは、組成物中に共同微粒子混合体の形態で共に存在する。共同微粒子混合体とは、粘土及びシリコーンが組成物中で同じ粒子中に共に存在すること;例えばそれらが共に混合されてポリジメチルシロキサン及び粘土の両方を含む粒子を形成することを意味する。好ましくは、共同微粒子混合体は、粒塊の形態であり、典型的にはこの粒塊は、いずれかの好適な洗濯洗剤アグロメレーションプロセスにより得られる。好ましくは、共同微粒子混合体は、500〜1,500g/L、より好ましくは700〜1,000g/Lの体積密度を有する。好ましくは、共同微粒子混合体は、300〜800μm、より好ましくは500〜600μmの重量平均粒径を有する。好ましくは、10重量%未満の共同微粒子混合体が250μm未満の粒径を有し、及び好ましくは10重量%未満の共同微粒子混合体が1,180μmより大きい粒径を有する。
【0036】
組成物は、0.1重量%〜5重量%の凝集成分を、好ましくは0.1重量%〜0.4重量%の凝集成分を含む。これは、良好な布地柔軟化特性を確実にする最適濃度である。組成物は、5重量%〜25重量%の陰イオン性洗浄性界面活性剤、好ましくは5重量%〜20重量%、又は好ましくは6重量%〜12重量%の陰イオン性洗浄性界面活性剤を含む。組成物は、1重量%〜22重量%のゼオライト、好ましくは4重量%〜16重量%、好ましくは8重量%〜12重量%のゼオライト、又は好ましくは12重量%より大きく16重量%までを含む。組成物は、好ましくは12重量%〜30重量%のカーボネート、好ましくは15重量%〜21重量%のカーボネートを含む。陰イオン性洗浄性界面活性剤、ゼオライト、及びカーボネートの濃度は、良好な布地洗浄特性をまた確実にする一方で、良好な布地柔軟化性能を実現するために最適な濃度である。
【0037】
最適な布地柔軟化及び布地洗浄特性を確実にするために、陰イオン性洗浄性界面活性剤が、置換又は非置換、直鎖又は分枝鎖アルキルベンゼンスルホネート、好ましくはC10〜13アルキルベンゼンスルホネートを含むことは必須であり、及びゼオライト対アルキルベンゼンスルホネートの重量比が、0.1:1〜2.8:1未満、より好ましくは0.1:1〜2:1、又は更により好ましくは0.67より大きく2未満であることは必須である。ゼオライト対C10〜13アルキルベンゼンスルホネートの重量比が0.67以下である場合、組成物は好ましくは漂白剤、例えば過酸素の供給源を含み;こうした組成物中の漂白剤の存在は、組成物中の白さの性能を改善又は回復するのを助ける。
【0038】
組成物は、典型的には1以上の補助成分を含む。好ましくは、組成物は、0.1重量%〜5重量%のポリマー性ポリカルボキシレート、例えばマレイン酸とアクリル酸とのコポリマーを含む。これは、組成物が良好な白さの洗浄特性を有することを確実にするために好ましく、及びゼオライト対C10〜13アルキルベンゼンスルホネートの重量比が2.8:1未満である時に、特に好ましい。好ましくは、組成物は、2重量%未満の非イオン性洗浄性界面活性剤を含む。これは、良好な布地柔軟化特性をまた確実にする一方で、温水条件での良好な布地洗浄性能を確実にするために好ましい。非イオン性洗浄性界面活性剤には、アルコールエトキシレート、例えばシェル(Shell)より商品名ネオドール(Neodol)(商標)として市販されるものが挙げられる。しかしながら、組成物が、非イオン性洗浄性界面活性剤を含まないことは好ましい場合がある。好ましくは、組成物は2重量%未満の酢酸ナトリウム三水和物を含み、より好ましくは、組成物は酢酸ナトリウム三水和物を含まない。
【実施例】
【0039】
【表1】

【0040】
(噴霧乾燥粉末の調製)
上記のような組成を有する水性スラリーが、含水率26.3%を有して調製される。水性スラリーは80℃に加熱され、及び高圧(8000〜8500kPa(80〜85バール))下で、吸気口温度270℃〜300℃で、向流噴霧乾燥塔の中に汲み上げられる。水性スラリーは噴霧され、及び噴霧されたスラリーは乾燥されて固体混合物を生成し、これは次に冷却され及びふるいに掛けられて大き過ぎる物質(>1.8mm)が取り除かれて噴霧乾燥粉末を形成するが、これは自由流動する。微細物質(<0.15mm)は、噴霧乾燥塔中の排気により選り分けられ、及び塔後の格納システム中に収集される。噴霧乾燥粉末は、含水率3.0重量%、体積密度360〜410g/L、及び92.5重量%の噴霧乾燥粉末が150〜710μmの粒径を有するような粒径分布を有する。噴霧乾燥粉末の組成は以下に与えられる。
【表2】

【0041】
(粘土シリコーン粒塊の調製)
エマルション製造:100Pa・s(100,000cP)の粘度で1.17kgのポリジメチルシロキサン(PDMS)が、混合容器中の0.12kgの30%活性直鎖アルキルベンゼンスルホネート水溶液に添加され、及び均質なPDMSエマルションが形成されるまで、パドル攪拌器を用いて1〜2分間完全に混合される。
【0042】
粒塊製造:1つの粒塊が、バッチサイズが8kgであるFM50ロディゲ(FM 50 Lodige)バッチミキサー中で製造される。粉末にされた粘土がミキサーに添加される。その後、主シャフト(鋤の刃先型ブレードを保持する)、及び高速チョッパーが、粉末の攪拌及び流動化を開始した。ミキサーの動作中に、0.45kgの水及び1.29kgの均質PDMSエマルションが同時にミキサー中に、流体を粉末に分散させるチョッパーブレードの近くに投与される。混合は、十分なアグロメレーションが起きて濡れた粒塊を形成するまで続けられる。濡れた粒塊は次に流動床乾燥機中で140℃で3〜4分間、粒塊中の水分が4重量%〜8重量%(赤外線により測定される)になるまで乾燥される。大き過ぎる粒子(例えば、1.4mmより大きい直径を有する)は、ふるいに掛けられることにより取り除かれ、及び微粉(例えば、0.25mm未満の直径を有する)は、流動床の排気を介して、及び必要であれば更にふるいに掛けられることにより取り除かれる。結果として得られるPDMS/粘土の粒塊は、典型的には次の組成を有し、及び洗濯洗剤組成物中への組み込みに好適である。
【表3】

【0043】
(本発明による粒状洗濯洗剤組成物の調製)
9.89kgの噴霧乾燥粉末、2.12kgのPDMS/粘土粒塊、及び7.99kg(総量)の他の個別投与乾燥添加物質が、2.5rad/s(24rpm)で動作する直径1mのコンクリートバッチミキサー中に投与される。すべての物質がミキサー中に投与されたら、噴霧により香料を適用しながら、混合物は5分間混合され、粒状洗濯洗剤組成物を形成する。粒状洗濯洗剤組成物の処方は以下に記載される。
【表4】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
固体粒子状洗濯洗剤組成物であって:
(a)2重量%〜20重量%の粘土;
(b)0.5重量%〜10重量%のポリジメチルシロキサン;
(c)0.1重量%〜5重量%の凝集成分;
(d)置換又は非置換、直鎖又は分枝鎖アルキルベンゼンスルホネートを含む、5重量%〜25重量%の陰イオン性洗浄性界面活性剤;
(e)1重量%〜22重量%のゼオライト
を含む固体粒子状洗濯洗剤組成物であり、
ゼオライト対アルキルベンゼンスルホネートの重量比が、0.1:1から2.8:1未満であり、そして、前記粘土及びポリジメチルシロキサンが前記組成物中に、共同微粒子混合体の形態で共に存在する、固体粒子状洗濯洗剤組成物。
【請求項2】
前記組成物が、自由流動粒子状形態である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記組成物が、4重量%〜8重量%の粘土を含む、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
前記組成物が、1.3重量%〜1.8重量%のポリジメチルシロキサンを含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
前記組成物が、6重量%〜12重量%の陰イオン性洗浄性界面活性剤を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
前記組成物が、8重量%〜12重量%のゼオライトを含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
前記組成物が、15重量%〜21重量%のカーボネートを含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
前記組成物が、6重量%〜12重量%の直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換、C10〜13アルキルベンゼンスルホネートを含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
ゼオライト対C10〜13アルキルベンゼンスルホネートの重量比が、0.67より大きく2未満である、請求項8に記載の組成物。
【請求項10】
前記陰イオン性洗浄性界面活性剤が:(a)直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換、C10〜13アルキルベンゼンスルホネート;及び(b)直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換、C8〜18アルキルサルフェートを含み、及び前記アルキルベンゼンスルホネート(a)対前記アルキルサルフェート(b)の重量比が5:1より大きい、請求項1〜9のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項11】
前記組成物が、0.1重量%〜5重量%のポリマー性ポリカルボキシレートを含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項12】
前記粘土が、スメクタイト粘土を含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項13】
前記粘土が、モンモリロナイト粘土を含む、請求項1〜12のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項14】
前記組成物が、0.1重量%〜0.4重量%の凝集成分を含む、請求項1〜13のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項15】
前記凝集成分が、ポリエチレンオキシドを含む、請求項1〜14のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項16】
前記ポリジメチルシロキサンが、一般式:
【化1】

を有し、式中、各R及びRはメチルであり;かつxは50より大きい数である、請求項1〜15のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項17】
前記ポリジメチルシロキサンが、剪断速度20s−1及び温度20℃で測定される時に、50Pa・s(50,000cP)〜400Pa・s(400,000cP)の粘度を有する、請求項1〜16のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項18】
前記ポリジメチルシロキサンが、予備乳化形態である、請求項1〜17のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項19】
粘土対ポリジメチルシロキサンの重量比が、5:1より大きく10:1までの範囲である、請求項1〜18のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項20】
粘土対ポリジメチルシロキサンの重量比が、2:1より大きく5:1未満の範囲である、請求項1〜19のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項21】
前記陰イオン性洗浄性界面活性剤が、アルコキシル化陰イオン性洗浄性界面活性剤を含む、請求項1〜20のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項22】
前記組成物が、2重量%未満の非イオン性洗浄性界面活性剤を含む、請求項1〜21のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項23】
前記組成物が、2重量%未満の酢酸ナトリウム三水和物を含む、請求項1〜22のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項24】
前記組成物が、12重量%〜30重量%のカーボネートを含む、請求項1〜23のいずれか一項に記載の組成物。

【公表番号】特表2007−522288(P2007−522288A)
【公表日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−551556(P2006−551556)
【出願日】平成17年2月1日(2005.2.1)
【国際出願番号】PCT/US2005/003057
【国際公開番号】WO2005/075618
【国際公開日】平成17年8月18日(2005.8.18)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】