説明

粘土鉱物に基づく洗剤添加剤、その使用、およびその製造方法

本発明は、洗剤添加剤に関するものであり、特に織物製品の柔軟性を向上させるものであり、以下の構成成分を少なくとも1つ:a)少なくとも一種の粘土鉱物;およびb)N−ビニルピロリドンモノマーユニットおよびカチオン性モノマーユニットを含む少なくとも一種のN−ビニルピロリドンコポリマー含む。さらに、本発明は、当該洗剤添加剤の製造方法だけでなくその使用方法についても提示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗剤添加剤に関するものであり、特に繊維製品の柔軟性を改善するものであり、少なくとも1種の粘土鉱物、およびカチオン性モノマーユニットおよびN−ビニルピロリドンモノマーユニットを有する少なくとも1種のコポリマーモノマーユニットを含むものである。さらに、本発明はそれらの添加剤の使用、ならびにそれら添加剤の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
洗剤添加物を使用して洗濯物の柔軟性を向上させることは、長い間知られており、当該洗剤添加物には、多くの洗剤成分が使用されている。産業上および一般家庭での化学薬品の使用に関するガイドラインの改正に伴い、これまで使用されている薬品の多くは、多くの場合は非常に効果的に検査をした状態で売られている。同様に、個々の洗剤添加剤に対するアレルギーおよび過敏症の数が増え続けるため、問題のある添加剤に取って代わるようにするための努力がより要求される。上記柔軟性を向上させる柔軟剤などの洗剤成分の全ての分野において、問題のない代用品の要求が重要となる。前記織物調整剤の活性材料を繊維織物に沈着することで、ひいては長期にわたって皮膚に直接接触させるように強いられる。
【0003】
英国特許1400898号公報では、一度に洗浄でき柔軟性に優れた洗剤成分を開示している。アニオン性、両性、および両イオン性合成界面活性剤、有機、または無機‘ビルダー’、さらにスメクタイト型三層粘土鉱物を使用している。
【0004】
欧州特許0313146公報では、柔軟性に優れた洗剤成分を開示している。この洗剤成分には、一般的な界面活性剤、スメクタイト型粘土鉱物、および保湿剤が含まれており、例えば、ポリオール、エーテル、およびモノ−およびオリゴ糖と同一のものと、それ由来のアルコールエステルなどが含まれている。さらに、当該洗剤成分では、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリルアミド、およびポリアクリレートといった凝集剤を含有している。
【0005】
米国特許2005/0170997号公報では、柔軟性を改善した洗剤添加剤が記載されている。粘土鉱物の特性を改善させるために、シリコンオイルおよび必要によりイオン性ポリマーだけではなく、さらに添加剤、例えばビルダー、漂白剤、凝集剤、および色移り抑制剤を使用している。
【0006】
欧州特許0299575号公報では、柔軟性を向上する洗剤組成物として、スメクタイト型粘土鉱物、および凝集剤、例えば、分子量100、000g/mol〜10、000、000g/molのポリエチレンオキサイドからなる成分が開示されている。アニオン性、非イオン性、両性、および両イオン性界面活性剤が、添加剤として使用できることが開示されている。
【0007】
さらに、国際公開2008/025505号公報では、繊維製品の柔軟性を改善する洗剤として、少なくとも以下の成分:a)粘土鉱物;b)PVP/VAコポリマーを含む洗剤が開示している。
【0008】
水溶性支持体、水溶性ポリマー、織物製品柔軟化合物、および芳香剤を含む固形状の織物製品柔軟組成物が、独特許102006016578公開公報に記載されている。当該水溶性支持体は、粒子状の形態で存在することが好ましく、かつ当該水溶性支持体、織物製品柔軟化合物、および芳香剤を含む被覆剤を有することが好ましい。前記組成物の製造としては、平均分子量4000のポリエチレングリコールを最初に溶融させ、当該溶融液に、固体支持体として塩化ナトリウムと、織物製品柔軟化合物および芳香剤としての粘土と、を混合させる。
【0009】
しかしながら、前記粘土鉱物の組成比が増大すると、柔軟性の向上をもたらし、その結果、少量程度ではなくさらに添加剤が必要になる。他の界面活性剤と、凝集剤と、シリコンオイルとを、単独および組み合わせてこれらの例に含まれる。しかしながら、これらの添加剤は、許容できない程度まで洗剤成分のコストがかかる。さらに、高い粘土鉱物含有比率の洗剤成分と比較しても不十分な生分解性を示す。これに加えて、健康上の問題、とりわけ皮膚の耐性およびアレルギーの潜在性に関し、これらの添加剤の使用について、ほとんどの場合疑わしい。したがって、名前の付けられた原因に対して、柔軟性の改善を同時に行うように粘土の比率をさらに高めることは望ましく、理にかなっている。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、表5における柔軟性指標テストを再現して書き直したものである。
【図2】図2に、さらに洗浄テストの対比を示す。
【図3】図3は、当該テスト結果についてグラフを使って書き直したものである。
【発明の開示】
【0011】
したがって、本発明の目的は、高いアレルギー誘発能を有する化学物質を全くまたはほとんど使用することが無く、かつ経済的に有利な洗剤添加剤を開発することである。かかる洗剤添加剤としては、完全にまたは概して、保健衛生および生態学に関係する分野で許容されうるべきものであり、非常に良好な柔軟性を示す。本発明に係る洗剤添加剤は、消費者にとって経済的効果を期待できる洗剤組成物であり、特に顆粒状洗剤組成物の提供を可能にする。さらに、本発明に係る洗剤添加剤における個別の成分は、有利にお互いを補うものであり、かつそれぞれの他の成分に有益な相互作用をもたらす。
【0012】
この目的は、洗剤添加剤の提供によって達成されうるものであり、とりわけ繊維製品の柔軟性を向上させるものであり、本発明に係る洗剤添加剤は、少なくとも以下の成分:a)少なくとも1種の粘土鉱物;およびb)少なくとも1種のN−ビニルピロリドンコポリマー、この場合、当該少なくとも1種のN−ビニルピロリドンコポリマーは、N−ビニルピロリドンモノマーユニットおよびカチオン性モノマーユニットを含む。
【0013】
さらに、本発明は、当該洗剤添加剤の製造方法、すなわち以下の工程:a)少なくとも1種の粘土鉱物、特に少なくとも1種のスメティック粘土鉱物を供給すること;b)N−ビニルピロリドンモノマーユニットと、カチオン性モノマーユニットと、を含むN−ビニルピロリドンコポリマーの少なくとも1種を供給すること、この場合、前記カチオン性モノマーユニットは、好ましくは少なくとも1種の四級化窒素原子をそれぞれ有するモノマーユニットを含み、かつ前記コポリマーにおける四級化N−ビニルイミダゾールモノマーユニットの割合が、0〜45mol%であり、ならびにc)N−ビニルピロリドンモノマーユニットおよびカチオン性モノマーユニットを含むN−ビニルピロリドンコポリマーの少なくとも1種と、少なくとも1種の粘土鉱物と、を混合することを含む、製造方法を提供する。
【0014】
さらに、本発明では、洗浄、クリーニング、および/またはケアー処方の成分として、および/または、洗浄、クリーニング、および/またはケアー処方に提供する本発明に係る洗剤添加剤の使用を与える。
【0015】
好ましい実施形態は、それぞれ独立請求項において提示する。
【0016】
本発明に至るまでには多くの試みがなされてきたが、特定の粘土鉱物の存在下において正電荷に帯電したコポリマーが優れた洗浄結果、とりわけ優れた柔軟性を示すことを本発明者らは見出し、さらに、洗濯物の表面もしくは一部と、帯電した粒子を含む粘土鉱物および正電荷に帯電したコポリマーとを混合しても、柔軟性の低下が起こるといった不利益が一切確認できなかった。
【0017】
一形態において、本発明は、特に繊維製品の柔軟性を改善するための洗剤添加剤を提供するものであり、以下の構成成分を少なくとも1つ:
a)少なくとも一種の粘土鉱物;および
b)N−ビニルピロリドンモノマーユニットおよびカチオン性モノマーユニットを含む少なくとも一種のN−ビニルピロリドンコポリマー含む。
【0018】
前記カチオン性モノマーユニットが、少なくとも1種の四級化窒素原子をそれぞれ備えたモノマーユニットを含む、または少なくとも1種の四級化 窒素原子をそれぞれ備えたモノマーユニットからなる場合は、非常に良好な洗浄結果および極めて優れた柔軟性が得られる。
【0019】
本明細書における‘洗剤添加剤’なる用語は、例えば、洗剤組成だけでなく、洗剤組成水溶液または洗剤組成製品に添加しうる洗剤添加剤と、洗剤処方前または後に洗濯物または洗浄液に供給または導入しうる洗剤添加剤とを含む概念である。特に、洗剤添加剤’なる用語は、例えば洗浄粉末、液体洗剤、繊維調整剤などといった組成を含むものであり、また、消費者に供給される形態として存在したり、いかなる製品段階で供給される場合であっても含まれるものである。
【0020】
前記少なくとも1種の粘土鉱物は、天然物であっても、合成により製造されたものであってもよい。粘土または粘土鉱物という用語は、ここでは同意語として使用する。特に有利な粘土鉱物の構造は、以下の欄で詳細に説明する。例えば綿などの織物繊維の柔軟性における粘土鉱物の影響は、形態学的特性(例えば、平均粒子径が2 μm以下のラメラ状のアルミノシリケート)およびその物理化学的特性(例えば、滑り挙動)を理由に前記粘土鉱物が繊維(特に綿繊維)の間および/または繊維の上に堆積することにより説明ができる。織物における繊維構造は、互いに滑りこみやすく、それ故柔軟性が向上する。柔軟性の向上に加えて、前記粘土は、汚れ粒子を吸収し、かつポスト−ウォッシュで当該汚れ粒子の除去を可能にすることで洗浄プロセスをサポートする。
【0021】
前記少なくとも一つのN−ビニルピロリドンコポリマーは、N−ビニルピロリドンモノマーユニット、およびカチオン性モノマーユニットを含み、前記カチオン性モノマーユニットは、少なくとも四級化窒素原子をそれぞれ有するモノマーユニットを含む。一実施形態によれば、前記カチオン性モノマーユニットは、4個未満の四級化窒素原子を含み、さらに他の実施形態によれば、3個未満の四級化窒素原子を含むことが好ましい。一実施形態によれば、カチオン性モノマーユニットは、1種の四級化窒素原子を含んでいる。一実施形態によれば、前記カチオン性モノマーユニットの四級化窒素原子は、炭素原子数1〜5個の少なくとも一つのアルキル基を含む。一実施形態によれば、カチオン性モノマーユニットの四級化窒素原子は、メチル基、メチル基、およびプロピル基からなる群から選択される少なくとも一つのアルキル基により生成されうる。
【0022】
カチオン性モノマーユニットは、例えば、カルボキシル酸基といった負電荷を有する1以上の基を含んでもよく、しかし好ましくは、これらの基由来のものであれば特に制限されない。
【0023】
前記コポリマーにおけるN−ビニルピロリドンモノマーユニットの割合は、好ましくは少なくとも10mol%であり、さらに他の実施形態では、少なくとも20mol%である。特に、N−ビニルピロリドンモノマーユニットに加えて、前記コポリマーがカチオン性モノマーユニットだけを含んでもよく、N−ビニルピロリドンモノマーユニットの割合は、他の実施形態によれば30mol%以上、さらに他の実施形態によれば、40mol%以上であり、これらからから選択してもよい。一実施形態によれば、前記ポリマーにおけるN−ビニルピロリドンモノマーユニットの割合は、90mol%以下であり、さらに他の実施形態では、80mol%以下である。特に好ましい実施形態では、さらに、N−ビニルピロリドンモノマーユニットおよびカチオン性モノマーユニットに加えて、前記コポリマーは、特に非電荷モノマーユニットを含み、前記コポリマーにおけるN−ビニルピロリドンモノマーユニットの割合は、60mol%以下であり、一実施形態によれば、50mol%以下である。
【0024】
一実施形態によれば、前記コポリマーにおけるカチオン性モノマーユニットの割合は、好ましくは少なくとも5mol%であり、他の実施形態では少なくとも10mol%である。一実施形態によれば、前記コポリマーのカチオン性モノマーユニットは、少なくとも60mol%、他の実施形態では少なくとも50mol%であり、かつさらに45mol以下である。
【0025】
本発明の範囲内に用いられる‘四級化窒素原子’なる用語は、4つの炭素原子と結合する窒素原子をいい、これらの結合のうち2つは同じ炭素原子であってもよい。
【0026】
前記カチオン性モノマーユニットは、例えば、脂肪族モノマーユニットで示されるモノマーユニットおよび/または少なくとも1種の(−(CHN−)基(n=1〜24)および/または少なくとも1種の(−CH)基を含むモノマーユニットを含む、またはから構成されてもよい。脂肪族モノマーユニットなる用語は、それぞれが少なくとも一種の(−(CHN−)基(n=1〜24)および/またはそれぞれが少なくとも一種の(−CH)基を含むモノマーユニットを包含する概念であり、芳香族を有していないものをいう。少なくともカチオン性モノマーユニットが、特定の大きさの範囲における有効な大きさを有し、かつ、例えば、6〜40個の原子、好ましくは7〜35個の原子、より好ましくは7〜28個の原子を有する場合は、有効な柔軟性を特に発揮しうる。
【0027】
特に、カチオン性モノマーユニットが、例えば、5〜36個、好ましくは6〜18個、より好ましくは6〜12個の炭素原子を含むとよい。さらに、カチオン性モノマーユニットは、例えば、0〜6個、好ましくは2〜4個の酸素原子を含んでもよい。
【0028】
一実施形態によれば、モノマーユニットとしては、N−ビニルまたはN−アリル化合物由来のカチオン性モノマーユニットが使用され、この場合、一実施形態によれば、第4級の窒素原子として存在する少なくとも一つの窒素原子、さらに、他の実施形態によれば、少なくとも1つの第4級窒素原子を含む(メタ)アクリレート由来のカチオン性モノマーユニットをさらに含んでもよい。
【0029】
‘モノマーユニット’なる用語は、とりわけ重合体、特に共重合体における重合された形態において、それぞれのモノマーを重合した後、高分子鎖中に存在する重合体、特に共重合体の構成要素を表現するものである。例えば、100モノマーユニットを含むコポリマーであって、そのうち30個のモノマーユニットがN−ビニルピロリドンモノマーユニットであるコポリマーは、30mol%のN−ビニルピロリドンモノマーユニットを含有する。
【0030】
カチオン性モノマーユニットが、四級化N−ビニルイミダゾールモノマーユニット、四級化N、N−ジアルキルアミノアルキルメタアクリレートモノマーユニット、およびジアリルジメチルアンモニウム塩由来のモノマーユニットからなる群から選択される少なくとも1種のモノマーユニットから構成され、または当該モノマーユニットを含む場合は、非常に優れた洗浄結果、特に非常に良好な柔軟性をもたらす洗剤または洗剤助剤が、特に得られうる。四級化N−ビニルイミダゾールモノマーユニットは、以下の式Iおよび以下の式IIの四級化N、N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートモノマーユニット:
【0031】
【化1】

【0032】
を含んでもよい。
【0033】
上記式は、コポリマーから切り取った部位を示すものである。Z型要素−Z−は、直鎖または分岐のアルキルまたはアルケニル鎖でありうる、このZ型要素−Z−は、例えば、1〜30個の炭素原子、好ましくは1〜8個の炭素原子、より好ましくは2〜6個の炭素原子を有してもよい。当該直鎖または分岐のアクリルまたはアルケニル鎖は、例えば、0〜4個を含むことができ、一実施形態によれば、1〜3個の2重結合を含んでもよい、この場合、本明細書では、2重結合を含まない。さらに、前記アクリルまたはアルケニル鎖は、1以上の置換基を有してもよく、当該置換基は、−OH、−NH、−NHR、−NR、−NR3+、および−SHからなる群から選択される少なくとも1つである。この場合、R、R、Rは、以下で説明する。好ましいアルキルまたはアルケニル鎖は、前記置換基を0〜3個有しており、この場合、置換基のそれぞれが同一であっても異なっていてもよい。さらに、前記アルキルまたはアルケニル鎖は、少なくとも1つの酸素置換された炭素原子−(C=O)−を有していてもよい。前記Z型要素−Z−が、−(CH−(p=1〜6、好ましくはp=1〜3)の場合であると、特に良好な結果が得られる。前記残基−R、−R、−Rが、特に直鎖または分岐型であり、かつ炭素原子1〜24個の鎖長、好ましくは1〜6個の鎖長、さらに好ましくはメチル基、メチル基、およびプロピル基を有する飽和アルキル残基であると好ましい。−Rは、−CHまたは−H;好ましくは、四級化N、N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートモノマーユニットが、N、N−ジアルキルアミノアルキルメタクリレートモノマーユニットである。
【0034】
ジアリルジメチルアンモニウム塩由来のモノマーユニットは、以下の構造式:
【0035】
【化2】

【0036】
を有する。
【0037】
四級化N、N−ジアルキルアミノアルキルメタクリレートモノマーユニットは、特に、メチル基で四級化されたN、N−ジメチルアミノメチルメタクリレートユニット、メチル基で四級化されたN、N−ジエチルアミノメチルメタクリレートユニット、メチル基で四級化されたN、N−ジメチルアミノメチルメタクリレートユニット、メチル基で四級化されたN、N−ジエチルアミノメチルメタクリレートユニット、メチル基で四級化されたN−メチル−N−メチルアミノメチルメタクリレートユニット、メチル基で四級化されたN、N−ジメチルアミノメチルメタクリレートユニット、メチル基で四級化されたN、N−ジエチルアミノメチルメタクリレートユニット、メチル基で四級化されたN、N−ジメチルアミノメチルメタクリレートユニット、メチル基で四級化されたN、N−ジエチルアミノメチルメタクリレートユニット、およびメチル基で四級化されたN−メチル−N−メチルアミノメチルメタクリレートユニットからなる群から選択される少なくとも1以上の四級化モノマーユニットであることが好ましい。
【0038】
本発明の記載および技術常識を踏まえた当業者にとって選択可能な1価のアニオンX、または例えばX2−、X3−などの多価のアニオンは、交換アニオン 1/n XN−(n1、特にn=1〜4)としてコポリマーのカチオン性モノマーユニットに存在していてもよく、またその際、異なるアニオンが混ざっていてもよい。
【0039】
特に、1以上のアニオンが、アルキル−OSO、特にCH−CH−OSO、CH−OSO、Cl、Br、およびこれらの混合物からなる群から選択される場合は、非常に良好な洗浄結果が得られる。
【0040】
一実施形態では、カチオン性モノマーユニットとして四級化N−ビニルイミダゾールモノマーユニットを使用することができる。コポリマーにおける四級化N−ビニルイミダゾールモノマーユニットの割合は、例えば0〜45mol%、好ましくは0〜30mol%、さらに好ましくは0〜20mol%、さらにより好ましくは0.5〜20mol%、よりさらに好ましくは0〜12mol%、特に好ましくは0〜5mol%であり、これらの範囲であると実験的に良好な柔軟性を示すことを意外にも見出した。一実施形態では、少なくとも1種のN−ビニルピロリドンコポリマーには、四級化N−ビニルイミダゾールモノマーユニットを含まなくてもよい。
【0041】
本発明において、この前提が正しいか否かに制限されることはなく、本発明の範囲内において、少なくとも一部が、カチオン性モノマーユニットの構造上の条件を備えた移動度を有するカチオン性モノマーユニットを含み、特に、少なくとも1つの四級化窒素原子を備えた一つのカチオン性モノマーユニットを含むことを前提とし、特に満足な洗浄結果、特に良好な柔軟性を示す。そのような構造上から決められる移動度は、例えば、少なくとも1個、好ましくは2個、より好ましくは3個の炭素原子を含み、かつ四級化窒素原子に特に結合しうる少なくとも一つの直鎖状または分岐状のアルキル鎖の存在によって、得られるものである。なぜなら、そのようなアルキル鎖の存在により、正電荷を有する成分、特に四級化窒素原子が、ポリマーの主鎖から離れ、および/またはポリマーの主鎖に接近することで立体的効果により遮蔽されうるからである。本発明は、この前提が正しいか否かに制限されることはなく、洗濯の間、洗濯品および除去される汚れ物質に加えて、水分子、洗剤添加物成分、特に少なくとも1種の粘土鉱物とともに障害のない相互作用につながると考えられる。
【0042】
例えば、四級化窒素原子を有するカチオン性化合物の製造方法は、当業者においては周知であり、例えば、「J.March、‘アドバンスト有機化学’、第3版、1985、ISBN0−471−85472−7、J.Wiley&Sons、Inc.,pp.364−5」のなかでに記載されており、この文献のなかでその旨が開示されている。四級化は、例えば、制限されるものではなく、とりわけ、メチルクロライドまたはジメチルサルフェートを用いた反応により行うことができる。正電荷を有する基、例えば、窒素原子の四級化の構築または導入は、共重合前および後の両方で行うことができる。特に、窒素原子に対してメチルまたはエチル残基を付加することによって置換する四級化方法が好ましい。
【0043】
一実施形態では、カチオン性モノマーユニットを含むN−ビニルピロリドンコポリマーは、さらに、ビニルピロリドンモノマーユニットおよびカチオン性モノマーユニットを含んでもよく、同様に少なくとも1種のカチオン性電荷を持たないコモノマーユニットをさらに含んでもよい。
【0044】
好ましくは、少なくとも1種のコモノマーユニットは、四級化窒素原子を含まなくてもよい。一実施形態では、少なくとも1種のコモノマーユニットが帯電していなくてもよい。一実施形態では、少なくとも1種のコモノマーユニットは、さらにN−ビニル化合物由来であってもよい。一実施形態では、少なくとも1種のコモノマーユニットは、N−ビニルイミダゾールおよびN−ビニルカプロラクタムからなる群から選択されるモノマーであってもよい。
【0045】
さらに一実施形態では、前記コポリマーにおける少なくとも1種のコモノマーユニットの割合は、75mol%以下であることが好ましく、さらに他の実施形態では55mol%以下であり、またさらに他の実施形態では45mol%以下であることが好ましい。一実施形態では、少なくとも1種のコモノマーユニットは、少なくとも2mol%であり、さらに他の実施形態では、少なくとも5mol%である。
【0046】
一実施形態では、N−ビニルピロリドンコポリマーを含むカチオン性モノマーユニットは、N−ビニルカプロラクタムモノマーユニットを含み、この場合、前記コポリマーにおけるN−ビニルカプロラクタムモノマーユニットは、好ましくは、0.1〜75mol%、より好ましくは2〜55mol%である。特に優れた洗浄結果を得るには、モノマーユニットの数に関係して、例えば、N−ビニルピロリドンモノマーユニットに対するN−ビニルカプロラクタムモノマーユニットの比が、好ましくは、1:8〜8:1、より好ましくは1:2〜2:1である。例えば、カチオン性モノマーユニットに対する少なくとも1種の四級化窒素原子を有するN−ビニルカプロラクタムモノマーユニットの比率は、モノマーユニットの数に関係して、好ましくは、10:1〜1:1、より好ましくは9:1〜2:1である。
【0047】
以下式IIIおよび式IVで、コポリマー中に存在する一例としてのN−ビニルピロリドンモノマーユニットおよびN−ビニルカプロラクタムモノマーユニットを示す:
【0048】
【化3】

【0049】
本発明に係る洗剤添加物において、少なくとも1種の粘土鉱物と、例えば、少なくとも1種の四級化窒素原子を有するN−ビニルピロリドンモノマーユニットおよびカチオン性モノマーユニットを備えた少なくとも1種のコポリマーと、の組み合わせを使用した場合、高い柔軟性を示すことを意外にも見出した。本発明に達成するまでの多数のテストにおいて、本発明に係る洗剤添加物が、特に柔軟性という点に関しては、数ある特許出願より優れた洗浄結果であることが示され、特に、粘土鉱物をベースとした、およびコポリマーをベースとし、かつモノマーユニットの組み合わせを含まない洗剤添加物を用いた洗浄結果が良好であることが確認された。N−ビニルピロリドンコポリマーは、規則的にまたは変則的交互構造ユニット(例えば、−A−B−A−B−A−または−A−A−A−B−B−A−B−B−B−)、およびブロックコポリマー(例えばA−B)として存在してもよい。本発明において制限されることなく、可能なブロックコポリマーとしては、Aブロックコポリマー、Aトリブロックコポリマー、Aトリコポリマー、A(Bブロックコポリマー、またはブロックA骨格鎖およびB側鎖を有するコポリマー(櫛型ポリマー)、さらにこれらの混合物を含む。
【0050】
N−ビニルピロリドンコポリマーは、例えば、少なくとも20個、好ましくは少なくとも30個のモノマーユニットを有してもよい。さらに、N−ビニルピロリドンコポリマーは、例えば、少なくとも5個、好ましくは少なくとも15個のカチオン性モノマーユニットを有してもよく、それぞれのモノマーユニットには少なくとも1つの四級化窒素を有することが特に好ましい。
【0051】
本発明においてこの前提が正しいか否かに制限されることはなく、N−ビニルピロリドンモノマーユニットに加えて、少なくとも1種の粘度鉱物および少なくとも1種のN−ビニルピロリドンコポリマーとの組み合わせは、例えば、少なくとも1つの四級化窒素原子を有するカチオン性モノマーユニットを有し、織物繊維上における粘度鉱物の堆積に有利な影響を及ぼし、それによって、当該粘度鉱物の柔軟性を向上させる。N−ビニルピロリドンモノマーユニットに加えて、例えば少なくとも1つの四級化窒素原子を有するカチオン性モノマーユニットを有するコポリマーに、いわば正電荷を供給することで、特に、粘度鉱物と相乗効果を示すといった有利な効果をいわば可能にするといった作用効果を奏するようになる。
【0052】
本発明に係る洗剤添加物は、少なくとも1種の粘度鉱物の全質量に対して、0.001wt%、好ましくは0.01wt%以上、特に好ましくは0.1wt%以上のN−ビニルピロリドンコポリマー含んでいると、良好な洗浄結果が得られうる。0.3wt%以上添加すると、ほとんどの場合これ以上の改善がみられなく、その結果、たとえ経済的な観点からの要請があったとしても、N−ビニルピロリドンコポリマーの占める割合が制限されうる。洗濯物にもよるが、通常は、本発明に係る洗剤添加物を最大0.06wt%も添加すれば所望の洗浄特性を得るのに十分である。特に、N−ビニルピロリドンコポリマーの含有量は、少なくとも1種の粘度鉱物の全質量に対して、10−4〜5wt%であり、好ましくは10−3〜1wt%であり、より好ましくは10−3〜0.3wt%であり、特に好ましくは、0.1〜0.3wt%である。
【0053】
非常に良好な柔軟性を示す洗剤添加物において、少なくとも1種の粘土鉱物の全質量に対して、例えば、N−ビニルピロリドンコポリマーにおけるカチオン性モノマーユニットの全質量が、例えば0.15wt%以下、好ましくは0.1wt%以下、より好ましくは0.09wt%以下、さらに好ましくは0.05wt%以下、よりさらに好ましくは0.03wt%以下、特に好ましくは、0.001〜0.09wt%である。
【0054】
特に、洗剤添加物は、少なくとも1種の粘土鉱物の全質量に対して、0.001wt%以上、好ましくは0.01wt%以上のコポリマーを含んでおり、かつ当該コポリマーは、N−ビニルピロリドンモノマーユニットおよび四級化N−ビニルイミダゾールモノマーユニット、および/またはN−ビニルピロリドンモノマーユニットおよび四級化N、N.%ジアルキルアミノアルキルメタアクリレートを含むコポリマーを0.001wt%以上、好ましくは0.01wt%以上含んでいる。
【0055】
前記洗剤添加物は、少なくとも1種の界面活性剤を含んでもよく、その場合、当該界面活性剤は、本発明からの動機および一般の技術常識をもとに選択されうる。界面活性剤は、イオン性(イオン性界面活性剤)または非イオン性(非イオン性界面活性剤)、界面活性有機化合物であり、この場合、界面活性剤は、少なくとも親水性分子部位が極性溶媒に可溶であり、かつ非極性溶媒に対しては難溶性または不溶性物質である。さらに、当該界面活性剤は、非極性溶媒に対し可溶であり、かつ極性溶媒に対しては難溶性または不溶性物質の疎水性分子部位を少なくとも一つさらに有する。界面活性剤の一般的定義は、例えば、「Rompp Chemie−Lexikon、第9版、Georg Thieme Verlag Stuttgart、1995、pp.4495−4499」に記載されている通りである。これによれば、界面活性剤とは、表面張力を減少させ、少なくとも一つの親水基と疎水基とを備える特徴的な構造を備えた物質である。
【0056】
一般に当業者に知られている粘土鉱物は、粘土鉱物として使用されうる。特に、優れた洗浄結果、すなわちとりわけすぐれた柔軟性を得るには、粘土鉱物がスメティックの粘土鉱物である必要がある。これらの粘土は、薄板状のポリシリケートユニットから構成される構造を有する。スメティックの粘土鉱物の一例としては、ベイデルライト(beidellites)、ヘクトライト(hectorites)、サポナイト(saponites)、スティーヴンサイト(stevensites)、ノントロナイト(nontronites)、およびモンモリノナイト(montmorillonite)またはベントナイトが挙げられる。
【0057】
好ましい実施形態において、少なくとも1種の界面活性剤は、少なくとも1種の非イオン性界面活性剤を含む。非イオン性界面活性剤における構造成分の循環は、疎水性炭化水素鎖および親水性エチレンオキサイド鎖、プロピレンオキサイド鎖、またはポリオールで頻繁に発生する。非イオン性界面活性剤の制限されない例としては、脂肪アルコールアルコールエトキシレート、ポリエチレングリコールエーテル、アルキルグリコシド、アルキルポリグリコシド、ソルビタン脂肪エステル、アルキルフェニルエトキシレート、アルキルホスフィンオキサイド、およびシリコン界面活性剤が挙げられる。
【0058】
好ましい実施形態として、少なくとも1種のN−ビニルピロリドンコポリマーは、単に、N−ビニルピロリドンモノマーユニットおよびカチオン性モノマーユニットを含み、必要によりN−ビニルカプロラクタムモノマーユニットを含んでもよい。別の実施形態として、しかしながら、N−ビニルピロリドンモノマーユニットおよびカチオン性モノマーユニットに加えて、前記少なくとも1種のコポリマーは、1以上の他のモノマーユニットを含んでもよい。これら1以上のモノマーユニットは、N−ビニルピロリドンコポリマー中において0.1〜20mol%の割合で含まれてもよい。重合後のモノマーユニットとして存在する好ましいモノマーは、例えば、ビニルイミダゾール、ビニルオキサゾリドン、ビニルプロピオネート、ビニルアセテート、N、N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、メチル−および/またはエチル(メタ)アクリレート、および特に、重合後に帯電していない少なくとも1つの四級化窒素原子を有するカチオン性モノマーユニットに対応するモノマーユニットを産生するモノマーであり、ここで、当該少なくとも1つの四級化窒素原子を有するカチオン性モノマーユニットとしては、例えば、非四級化形態、すなわち、例えば、少なくとも1種の四級化窒素原子を含む個々のカチオン性モノマーユニットからカチオン性アルキル残基およびそれの対アニオンに分解されることを由来とするN−ビニルイミダゾール、またはN,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートが挙げられる。
【0059】
コポリマーは、少なくとも2つの異なるモノマーユニットから構成されており、しかしながら、さらに任意のモノマーユニット、例えば2〜4個のモノマーユニットから構成されてもよい。
【0060】
好ましい実施形態によれば、N−ビニルピロリドンコポリマーは、一般的に約1〜99mol%、好ましくは5〜90mol%、より好ましくは35〜85mol%のN−ビニルピロリドンモノマーユニットを含む。
【0061】
少なくとも1種のN−ビニルピロリドンコポリマーは、例えば、少なくとも約5mol%、少なくとも10mol%、さらに好ましくは20mol%、よりさらに好ましくは30mol%、特に好ましくは5〜40mol%の四級化窒素原子を少なくとも1つ有するカチオン性モノマーユニットの一部である。その結果、少なくともN−ビニルピロリドンコポリマーにおけるカチオン性モノマーユニットの比率や量の増加に伴い、柔軟性がおどろくほど改善されることを見出した。N−ビニルピロリドンコポリマーは、最大約96mol%、好ましくは最大80mol%、より好ましくは最大45mol%のカチオン性モノマーユニットの割合を有する。
【0062】
極めて良好な柔軟性を達成する洗剤添加物は、例えば、少なくとも1種のN−ビニルピロリドンコポリマーを有し、かつカチオン性モノマーユニットの全質量は、少なくとも1種のN−ビニルピロリドンコポリマーのモノマーユニットの全質量に対して、9〜45wt%、好ましくは28〜38wt%、より好ましくは32〜34wt%である。但し、カチオン性モノマーユニットの対イオンの質量を換算しない。
【0063】
さらに、極めて良好な柔軟性を達成する洗剤添加物は、例えば、少なくとも1種のN−ビニルピロリドンコポリマーを有し、かつN−ビニルピロリドンモノマーユニットの全質量は、少なくとも1種のN−ビニルピロリドンコポリマーのモノマーユニットの全質量に対して、39〜80wt%、好ましくは62〜72wt%、より好ましくは66〜68wt%である。但し、カチオン性モノマーユニットの対イオンの質量を換算しない。
【0064】
特に、極めて良好な柔軟性を達成する洗剤添加物は、例えば、少なくとも1種のN−ビニルピロリドンコポリマーを有し、少なくとも1種のN−ビニルピロリドンコポリマーのモノマーユニットのそれぞれの全質量に対して、N−ビニルピロリドンコポリマーの全質量は、好ましくは39〜80wt%であり、およびカチオン性モノマーユニットの全質量は好ましくは9〜45wt%である。但し、カチオン性モノマーユニットの対イオンの質量を換算しない。
【0065】
本発明に係る洗剤添加物の好ましい実施形態において、N−ビニルピロリドンコポリマーに含まれるN−ビニルピロリドンモノマーユニットの全質量対、例えば、少なくとも1種の四級化窒素原子を含むN−ビニルピロリドンコポリマーに含まれるカチオン性モノマーユニットの全質量の比率は、約90:10〜10:90であり、特に好ましくは、約70:30〜30:70である。但し、カチオン性モノマーユニットの対イオンの質量は換算しない。液体のプロセス工学的理由によって、特にN−ビニルピロリドンコポリマー水溶液、(例えば、液体の全質量に対して、10〜30wt%、好ましくは、18〜22wt%、より好ましくは約20wt%)を使用することが好ましい。
【0066】
実験を経て特定されたN−ビニルピロリドンコポリマーは、特に制限されることはなく、N−ビニルピロリドンコポリマーに含まれるN−ビニルピロリドンモノマーユニットと、例えば、エチル基などのアルキル基で四級化されたジメチルアミノメチルメタアクリレートモノマーユニット、または例えば、エチル基などのアルキル基で四級化されたジメチルアミノエチルメタアクリレートモノマーユニットといったカチオン性モノマーユニットとの質量比は(但し、対イオンの質量を換算しない)、70:30〜65:35の範囲である。さらに、実験を経て特定されたN−ビニルピロリドンコポリマーにおいて、N−ビニルピロリドンコポリマーに含まれるコモノマーユニット、特に、N−ビニルカプロラクタムモノマーユニットと、N−ビニルピロリドンコポリマーに含まれるN−ビニルピロリドンモノマーユニットと、N−ビニルピロリドンコポリマーに含まれるカチオン性モノマーユニット、特にメチル基で四級化されたN−ビニルイミダゾールモノマーユニットとの質量比は、(45〜55):(35〜45):(5〜15)の範囲である。但し、対イオンの質量を換算しない).
N−ビニルピロリドンコポリマーは、好ましくは100、000〜1、000、000g/molの範囲の分子量を有する。分子量の好ましい範囲は、300、000〜1、000、000g/mol、500、000〜1、000、000g/molである。
【0067】
他の実施形態では、本発明に係る洗剤添加物は、少なくとも1種のカラギーナンを含む。カラギーナン、それ自身を併用することで、前記粘土鉱物、前記界面活性剤、および/またはN−ビニルピロリドンコポリマーと併せて、柔軟性をさらに向上させる。
【0068】
カラギーナンはそれ自体、当業者に周知であり、公知のカラギーナン全てが、本発明の枠組みで使用することができる。これらカラギーナンは、(海産物由来の)直鎖型ガラクトース多糖類の塩である。
【0069】
λ−カラギーナン、К−カラギーナンおよびι−カラギーナンは、市販されている。λ−カラギーナンは、二量体ユニットβ−D−ガラクトシド(1,4)−α−D−ガラクトースから構成された直鎖分子である。これらの二量体は、1,3−グリコシド結合で互いに結合する。ガラクトースの第1級アルコール基は硫酸でエステル化されており、両者のガラクトースのC−2位における水酸基が、さらに硫酸で約70%エステル化されている。したがって、λ−カラギーナンは、32〜39%の硫酸エステル量を有する。К−およびι−カラギーナンは、β−D−ガラクトースが、α−D−3,6−無水ガラクトースに1,4−グリコシド結合した二量体カラビオースから構成されている。これら二量体は、1,3−グリコシド結合により鎖状分子に連結される。この2種類のカラギーナンタイプの相違は、硫酸化によるものである。К−カラギーナンについては、硫酸エステル基が、ガラクトースのC−4位に存在し、かつこの硫酸塩含有量が25〜30%の間で変動する。ι−カラギーナンについては、水酸基が、無水ガラクトースのC−2位で硫酸とさらにエステル化される。当該硫酸塩含有量は、28〜35%である。カラギーナンの平均分子量は、100、000g/mol〜800、000g/molである。
【0070】
カラギーナンは、食料として認可されているため(カラギーナンE407として認可されている)、当該カラギーナンは、健康および生態学の観点からも許容な添加剤である。
【0071】
本発明に係る洗剤添加物の好ましい実施形態では、少なくともカラギーナンの分子量は、50,000g/mol〜1,000,000g/mol、さらに好ましくは100,000g/mol〜800,000g/molである。
【0072】
本発明に係る好ましい実施形態において、本発明の洗剤添加物は、粘度鉱物の質量に対して0.0001wt%以上、好ましくは0.001wt%以上、特に好ましくは0.01wt%以上のカラギーナンを含む。カラギーナンを0.1wt%以上加えると、ほとんどの場合これ以上の改善がみられないため、その結果、たとえ経済的な観点からの要請があったとしても、カラギーナンの占める割合が制限されうる。大部分は、所望の特性を得るには最大0.06wt%もカラギーナンを加えれば十分である。
【0073】
特に好ましい本発明の実施形態としては、スメティックの粘度鉱物は、ベントナイトである。例えば、「R. Fahn、N. Schall、Tenside Detergents、Volume22,Issue 2、1985」にも記載されているように、ベントナイトは、主にモンモリロナイトから構成されている。当該アミノシリケートモンモリロナイトは、三層構造の物質であり、2つのSiO四面体が積み重ねられた構成で、さらにいうと、主にこの2つの四面体の間にアルミニウムイオンを含むような八面体層から構成されている。三価のアンモニウムイオンをカルシウムやマグネシウムといった二価のイオンに同形的に置換することによって、負の過剰電荷が、Mg2+、Ca2+、Naよって埋め合わされる。これらのカチオンが置換されると、ベントナイトがイオン交換体として作用する。異なる電荷に加えて、NaおよびCa2+などのカチオンは、ほぼ実質的には、ベントナイトの膨潤作用として働くという影響を及ぼす。その結果、内包されたナトリウムイオンは、ベントナイトの層を比較的広く形成することになるが、しかし一方、内包されたカルシウムイオンは、比較的狭いラメラ構造を引き起こす。さらに、ベントナイトは、界面活性剤を包摂するため、織物繊維に対してその吸収能を変化することができる。
【0074】
本発明の好ましい態様によれば、粘度鉱物の粒子径が、柔軟性の向上に影響しうることを見出した。そのため、当該粘度鉱物が粒子状として存在する場合、すなわち、約600nmの粒子径を有する粒子が、少なくとも10wt%、好ましくは少なくとも14wt%、さらに好ましくは約10〜50wt%、よりさらに好ましくは、約10〜30wt%存在している場合、とりわけ有利な効果が期待できる。当該粒子径は、メーカーの使用説明書に従ってフリッチェ アナリセット 22 エコノミー パーテクルサイザー(フリッチェ、DE)を用いたレーザー回折法などの一般的な方法で測定することができ、サンプルの前処理も行った。当該サンプルの前処理としては:補助剤を添加することなく脱イオン水でサンプルを分散し、5分間超音波処理した。粒子径のその他の測定方法としては、「Jasmund/Lagaly、“Tonminerale und Tone”、Steinkopf−Verlag Darmstadt(1993)、page16」および「Tributh&Lagaly(1986) ‘Aufbereitung und Identifizierung von BodeN−und Lagerstattentonen’、GIT Fachz. Lab 30:524 and 771」の文献の一節に記載されている。
【0075】
本発明の他の態様における粘度鉱物の上記の好ましい粒子径のサイズは、N−ビニルピロリドンコポリマー、界面活性剤 および/またはカラギーナンと組み合わせて洗剤または洗剤添加物における粘度鉱物の使用に関係なく適用する。
本発明のさらなる実施形態としては、本発明に係る粘土鉱物、特にベントナイトが、層内に活性化形態、例えば、二価、または三価の状態で存在しており、ナトリウムイオンやプロトンといった一価のイオンに変換される。このような活性化粘土鉱物は、それ自身既知の方法として例えば水酸化ナトリウムから製造される。イオンが交換されると、ベントナイトの膨潤能が増大し回りまわって吸収特性に影響を及ぼす。
さらなる好ましい実施形態において、本発明の粘土鉱物、特にベントナイトは、少なくとも50%、好ましくは少なくとも60%、特に好ましくは少なくとも80%のNa、K、またはNH、特にNaといった一価のカチオンを生成するカチオン交換能(CEC)を有することを特徴とする。
【0076】
本発明に係る洗剤添加物、特に洗剤成分に添加、または洗剤成分を製造するために使用される洗剤添加物において、洗剤添加物の全質量に対して、好ましくは少なくとも80wt%の粘土鉱物例えばベントナイト、より好ましくは少なくとも85 wt%の粘土鉱物例えばベントナイトを含んでいてもよい。界面活性剤または他のポリマー添加物と比べてベントナイトといった粘土鉱物の含有割合が減少すると、コストを削減することができる。さらに、多くの場合、界面活性剤およびポリマーまたはコポリマーの含有量が非常に低いと、化学品法における製造品の分類を全く必要としなくなる。その結果、本発明の洗剤添加物の保管や輸送だけでなく、後の当該洗剤添加物の取り扱いのコストまで軽減できる。
【0077】
特に好ましい本発明の少なくとも1種の非イオン性界面活性剤は、脂肪アルコールエトキシレート、およびポリエチレングリコールエーテルからなる群から選択される。これら2つの界面活性剤は、製造方法の理由から本質的に異なる。前記2つの界面活性剤は、直鎖型または分岐型の疎水性炭化水素鎖(C)、および末端にアルコール基を有する親水性エチレンオキサイド鎖(EO)の同一の基本骨格を有する。これら両者とも効率よく調整しうる、換言すると、界面活性剤の必要量、および界面活性剤の種類による温度応答性を調整しうる。さらに、個々のエチレンオキサイドユニットは、親水性エチレンオキサイド基内でプロピレンオキサイドユニットと交換することができる。この結果から得られる疎水性/親水性特性への変化が、界面活性剤を選択する際のいわば指標として用いられる。上記全脂肪アルコールエトキシレートは、天然原料から得られ、一般的に完全に生分解性を示すものである。
【0078】
特に好ましい本発明に係る洗剤添加物には、少なくとも1種の粘土鉱物の全質量に対して、脂肪アルコールエトキシレートおよび/またはポリエチレングリコールエーテルが0.001wt%以上、より好ましくは0.01wt%以上、特に好ましくは0.01wt%含まれている。0.1wt%以上脂肪アルコールエトキシレートおよび/またはポリエチレングリコールエーテルを添加すると、ほとんどの場合これ以上の改善がみられないため、その結果、たとえ経済的な観点からの要請があったとしても、脂肪アルコールエトキシレートおよび/またはポリエチレングリコールエーテルの占める割合が制限されうる。大部分は、所望の特性を得るには最大0.06wt%も加えれば十分である。
【0079】
特に好ましい本発明に係る洗剤添加物には、少なくとも1種の粘土鉱物の全質量に対して、水ガラスが、0.05wt%以上、より好ましくは0.5wt%以上、特に好ましくは1wt%含まれている。
【0080】
N−ビニルピロリドンモノマーユニットおよびカチオン性モノマーユニットを含むN−ビニルピロリドンコポリマーと、水ガラスとの比は1:10〜1:40であり、好ましくは1:15〜1:25である。
【0081】
水ガラスとは、一般的組成がMO・nSiO(M=Na、Kおよびn≫1、2、3、4)で示されるナトリウムおよびカリウムシリケートを意味し、当該水ガラスは水に溶解しかつ鉱物ペーストとして一般的によく使用されるものである。水ガラスは、強アルカリ性を示し、それゆえ刺激性の物質であるため、水ガラスの選択比としては、好ましくは5wt%以下、特に好ましくは3wt%以下である。また、当該パーセンテージは、水ガラスの固形分の含有量をいう。水ガラスの各要素(SiO:NaO)は、好ましくは2.4〜3.5、特に好ましくは2.6〜3.4の範囲で選択される。例えば、顆粒が水ガラスにおける結合系に直ちに溶解し、その結果、柔軟性の効果が改善される。水ガラスを使用すると、一方ではあまり溶解せず、かつ他方では繊維上にわずかに堆積する当該ポリマーと反対に帯電した素焼き版および荷電化されたポリマーの小さな断片の構造を回避できる。この効果は、水ガラスをベースにした水系バインダーを使用することで回避しうる。本発明に係る水ガラスを、固体成分換算で0.5〜8wt%、好ましくは3〜5wt%使用してもよい。顆粒材料に加えて、本発明に係る洗剤添加物は、液体状態または粉体状態、または、例えばタブレット状やスフェアー状といった成形体状態、または同一の組み合わせで存在してもよい。水ガラスを使用すると、顆粒または成形体の急激な分解が起こることを抑制することができ、その結果、柔軟性を向上するために、本発明に係る洗剤添加物の任意成分の組み合わせを見出すことができる。
【0082】
添加成分として、本発明に係る洗剤添加物は、例えば、酸化物質、錯化剤物質、例えば、胆汁石鹸、着色剤、特に、UV−活性着色剤、フレグランス、抗バクテリア物質、抗ウィルス物質、殺菌剤、漂白成分、特にペルオキソホウ酸ナトリウム四水和物およびテトラアセチルエチレンジアミン、アルキルベンゾスルホネイトナトリウム、特に直鎖型アルキル基を備えたアルキルベンゾスルホネイトナトリウム、エトキシレート化された脂肪アルコール、石鹸、ゼオライト、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース、光学的光沢剤、硫酸ナトリム、例えば プロテーゼなどの酵素を含んでもよい。
【0083】
本発明のさらなる態様は、洗剤添加物の製造方法に関するものであり、少なくとも以下の工程:
a)少なくとも1種の粘土鉱物、特に少なくとも1種のスメティック粘土鉱物を供給すること;
b)N−ビニルピロリドンモノマーユニット、およびカチオン性モノマーユニットを含むN−ビニルピロリドンコポリマーの少なくとも1種を供給すること、および
c)N−ビニルピロリドンモノマーユニット、およびカチオン性モノマーユニット、および少なくとも1種の粘土鉱物を含むN−ビニルピロリドンコポリマーを少なくとも1種混合すること、
から構成される。
【0084】
本発明に係るコポリマーにおける四級化N−ビニルイミダゾールモノマーユニットの好ましい割合は、0〜45mol%である。さらに、本発明に係るカチオン性モノマーユニットは、少なくとも1つの四級化窒素原子を有するカチオン性モノマーユニットをそれぞれ含むことが好ましい。本発明に係るN−ビニルピロリドンモノマーユニット、カチオン性モノマーユニット、および必要により含まれるモノマーユニット、およびさらにN−ビニルピロリドンコポリマーのそれぞれの割合の実施形態は、上述したのでここでは省略する。
【0085】
洗剤添加物の好ましい製造方法は、少なくとも1種の界面活性剤、特に非イオン性界面活性剤を少なくとも1種の界面活性剤、特に非イオン性界面活性剤を、ステップc)の後、または同時、もしくは予め添加する。これにより、N−ビニルピロリドンコポリマーおよび粘土鉱物を同時に準備することができ、また当業者にはおなじみの方法でこれらを混合してもよい。
【0086】
本発明に係る特に好ましい界面活性剤および/またはN−ビニルピロリドンコポリマーは、共通のまたは別々の水溶液の形式で準備してもよい。水、メタノール、エタノール、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ピリジン、またはジメチルスルホキシドなどの極性有機溶媒を主に使用することができる。
【0087】
本発明に係る好ましい界面活性剤およびN−ビニルピロリドンコポリマーは、第一工程において一緒に混合される。この操作は、純物質および特に好ましくは、前記界面活性剤および前記N−ビニルピロリドンコポリマー水溶液から行ってもよい。
【0088】
当業者に公知の方法を用いて、これらを本発明に係る粘土鉱物に塗布してもよい。当該塗布としては、噴きつけによる塗布や、ミキサー内で当該粘土鉱物と、界面活性剤およびN−ビニルピロリドンコポリマーとを混ぜ合わせてもよい。強力な混合を必要である場合は、力学的流動床により行うことが好ましい。そのために、一般的に知られている強力な混合としては、バッチ方式や連続プロセス方式を使用することができる。
さらに好ましくは、N−ビニルピロリドンコポリマー、界面活性剤および粘土鉱物の混合物を、乾燥して必要により顆粒状体、成形体、またはタブレット状体に成形する。当該顆粒状体を、混合(湿式造粒法)後に乾燥して篩過する。主として、洗剤産業における一般的な適切な粒子径を、篩過することで整え、当該適切な粒子径としては、例えば、0.2〜1.2mm、0.4〜1.4mm、1.0〜2.0mmの粒子分布である。例えば、鋳造物やタブレット状体といった成形体や添加剤の場合は、一般的に公知の方法で製造することができる。当該添加剤の例としては、バインダー、塗料、および成形体をより溶解させやすくする添加剤(例えば、炭酸塩およびクエン酸)が挙げられる。
【0089】
本発明の洗剤添加物の製造方法の好ましい実施形態では、上述したようにカラギーナンを添加することを含む。カラギーナンを別々の水溶液に添加する、または界面活性剤およびN−ビニルピロリドンコポリマーを含んだ共通の溶液に本発明の粘土鉱物とともに混合してもよい。カラギーナンを添加することにより柔軟性がさらに向上する。
本発明に係る洗剤添加物の製造方法のさらに好ましい実施形態では、水ガラスを添加することを含む、特に、水溶液の形式で添加することを含む。
例えば、水ガラス溶液(固体成分換算として好ましくは約34〜36%)、例えば構成成分3.2(成分=比SiO:NaO)を使用する。当該構成成分の好ましい範囲は、上述した通りである。この溶液をさらに希釈してもよく、例えば、水と混合して2−3:1にした後、本発明に係る方法を用いてもよい。また一方、固体状の水ガラスを使用することもできる。水ガラスを使用すると、調製された顆粒材料の溶解性を向上させるため、織物繊維上で粘土顆粒材料が均一に分散しづらくなるような凝集を抑えることができる。
【0090】
本発明のさらなる態様としては、本発明に係る洗剤添加物は、柔軟性を向上させるために使用されるものである。当該洗剤添加物は、例えば顆粒状のような固体状であっても、液体状でもあっても、両者別個の繊維調整剤として適当である。柔軟性の向上に加えて、例えば、(非イオン性)界面活性剤、または粘土鉱物といった本発明の成分は、汚れ粒子の溶解性および洗剤溶液における汚れ粒子の固定化を向上させる。
【0091】
本発明に係る洗剤添加物の好ましい実施形態は、液体または固体洗浄、クリーニング剤および化粧品に用いることができ、この際、それ自体が前記の有利な効果を示す。洗剤の消費量を軽減するため、消費者にとってもコストを抑え、かつ洗濯プロセスを簡略化できる。通常の洗浄、クリーニング剤、およびケアー製品の全ては、例えば、織物洗剤、食器洗い、および手洗い液、染み抜き剤、漂白剤、例えば、自動車、ボート、および飛行機用、さらには表面処理または含浸用クリーニング剤およびケアー製品として使用することができる。
【0092】
本発明は、洗濯後の織物製品の柔軟性を改善するための洗剤添加物の使用について言及し、当該本発明は、
a)少なくとも1種の粘土鉱物;および
b)N−ビニルピロリドンモノマーユニットおよびカチオン性モノマーユニットを含む、少なくとも1種のN−ビニルピロリドンコポリマー、この際、前記カチオン性モノマーユニットのそれぞれが少なくとも1つの四級化窒素原子を有することが好ましい
を含む繊維製品の柔軟性を改善する洗剤添加剤の使用である。
【0093】
本発明の他の態様は、織物製品、特に物質および/または繊維(繊維材料)の柔軟性および/または耐変色性を向上するために本発明に係る洗剤添加物の使用することに関し、ここで前記織物製品は、綿、絹、ウール、特に子羊ウール、ポリエステル、ポリアクリロイルニトリル、ポリアミド、エラステイン(Elastane)(登録商標)、ナイロン(登録商標)、ビスコース、および特に綿含有材料からなる群から選択される材料からなる、または前記材料を含むことが好ましい。
【0094】
さらに、本発明の他の更なる態様は、特に繊維材料や物質の柔軟性および/または色保持性を向上させるために、洗剤添加物および/または洗剤組成物、クリーニング組成物、またはケアー製品組成物に対して少なくとも1種のカラギーナンの使用に関する。
本発明は、以下の実施例および図を参照し、調査および調査方法を用いて、詳細に説明する。これらは単なる説明を目的とするものであって、本発明の範囲を限定するものではない。
【実施例】
【0095】
1. 原料および使用した方法:
1.1 粘土鉱物の重量の決定
粘土鉱物に関係する任意の重量パーセントは、10wt%の残留水分を有する粘土鉱物について言及し、当該任意の残留水分は、110℃における一定重量まで乾燥した粘土鉱物の重量に関係する。
【0096】
1.2 テスト洗剤
標準テスト洗剤を、以下の洗浄テストに使用した。テスト洗剤IEC60456は、Wfk−Forschungsinstitut fur Reinigungstechnologie e. V.製のものを使用した。この洗剤の組成を、表1に示す。ペルオキソホウ酸ナトリウム四水和物およびテトラアセチルエチレンジアミン成分は、当該テスト洗剤の成分ではなく、分散する前に当該テスト洗剤と混合した。これらの成分もWfk−Forschungsinstitut fur Reinigungstechnologie e. V.製のものを使用した。当該テスト洗剤におけるこれらの成分の重量濃度の詳細は、表1に示すとおりである。
【0097】
【表1】

【0098】
1.3 洗浄テスト
Frottana−TextilgmbH & Co KGから一般に市販されているタオル、グレード:4264g/m2、サイズ:50x100cmを洗浄テストに使用した。それぞれの場合において、8枚のタオルを洗濯機で洗浄した。テスト洗剤で洗浄したタオルは、リファレンスとしての役割を果たすものである。分析するために、綿織物は、洗浄サイクル毎に洗濯した。1回の洗濯毎に、ペルオキソホウ酸ナトリウム四水和物およびテトラアセチルエチレンジアミンを含む90gのテスト洗剤、および10gの洗剤添加物を使用した(顆粒状添加剤の組成は、洗浄テストの対応する実施例に記す)。全ての洗浄テストは、BOSCH WFG 2460洗濯機の洗濯プログラム‘綿、40°C’で行った。また、洗濯に使用した水の硬度は、21°DHであった。これには、3.7mmol/l Ca2+量が対応する。当該洗濯したタオルは、室温で、密閉室内で自然乾燥した。
【0099】
1.4 柔軟性テスト
それぞれの柔軟性テストは、15人の手に持つおよび手触りにより、お互いを比較した際に、どちらのタオルが柔軟または固いかを査定が行われる。それぞれの人が、その都度、タオルの特定の表面または一部を一度だけ手に持つことが許された。もし、例えば、テスト洗剤および洗剤添加物で洗濯した8枚のタオルを、テスト洗剤だけで洗濯した同一の枚数のタオルと比較した場合、それぞれのタオルを異なる点で2度査定した(2度の判断)。それぞれのタオルは、最大の評価尺度を30ポイントで採点される。当該評価ポイントの数は、パーセンテージまたは柔軟性の指標として表される(0ポイントは0%に、30ポイントは100%に対応する)。パーセンテージまたは柔軟性の指標は、例えば、50%におけるケースでは(もし15ポイントであるなら)、対応するサンプルが、リファレンスサンプルより柔軟であることを意味する。
1.5 陽イオン交換能(CEC)およびカチオン特性の測定
原理:粘土(例えば、ベントナイト)を、大過剰のNHCl水溶液で処理し、洗浄し、かつケルダール法によって粘土におけるNH量を測定した。
【0100】
【化4】

【0101】
装置:シーブ(ふるい)、63μm;エルレンマイアーすりガラスフラスコ、300ml;化学天秤;殻フィルター膜(membrane nutsch filter)、400ml;セルロースニトレートフィルター、0.15μm(Sartorius);乾燥キャビネット;還流冷却器;加熱板;蒸留ユニット、VAPODEST−5(Gerhardt、No.6550);計量フラスコ、250ml;フレーム AAS (FAAS)
化学物質:ネスラー(Nesler)試薬2N NHCl溶液(メルク社製、製品番号.9028);ホウ酸溶液、2%;水酸化ナトリウム溶液、32%;0.1N 塩酸; NaCl溶液、0.1%;KCl溶液、0.1%
製造:5gの粘土を63 μmのふるいで篩過した後、110 °Cで乾燥した。正確に2gを異なる測定方法により計量し、化学天秤上の三角フラスコにいれた後、100ml 2N NHCl溶液を当該三角フラスコに加えた。分散液を1時間還流した。強CaCO含有粘土が形成すると、アンモニアが生成する可能性がある。この場合、NHCl溶液をアンモニア臭が無くなるまで添加する。湿性計測記録用紙で追加の検査を行っても良い。約16時間の静置の後、そのNH粘土を、殻フィルター膜を介してふるいにかけて、かつ非イオン水でイオンをほとんど含まなくなるまで洗浄する(約800ml)。洗浄液にイオンが存在しないと、ネスラー試薬と反応するNHイオンが存在しないことが確認できる。洗浄回数は、粘土の種類に関係するが、30分〜3日程度で必要である。NHを排出した粘土をフィルターから移し、110℃で2時間乾燥、放置して、篩過し(63μmふるい)、再度110℃で2時間乾燥した。当該粘土のNH量をケルダール法で測定した。
【0102】
CECの計算:当該粘土のCECは、NH粘土をケルダール法を用いて確認されたNH量である(ある粘土の無機物のCECを参考に示す)。当該任意値は、meq/100g粘土で表される。
【0103】
【数1】

【0104】
交換カチオンおよびその比率:
イオン交換により放出されたカチオンは、洗浄液(ろ過)に存在している。一価のカチオンの種類および比率(交換可能なカチオン)を、DIN 38406、Part22に照らして、濾過液を分光的に測定することで算出した。例えば、AAS測定のために、洗浄液(ろ過液)を濃縮して、250mlの計量フラスコに移し、非イオン化水で測標を調製した。FAASのために適切な測定条件は、以下の表に記している。
【0105】
【表2】

【0106】
【表3】

【0107】
カチオンの計算:
【0108】
【数2】

【0109】
いわゆる超活性粘土において、すなわち、例えばナトリウムや一価カチオンの確定量の合計といった化学量論的量より優れた活性を示すものが、上記で得られた実測のCECを超えうる。このような場合、一価カチオン(Li、K、Na)の総量は、CEC100%とみなされる。
【0110】
メチレンブルー吸着を使用したモンモリロナイト含有量の測定
前記粘土材料の内部表面積領域の測定には、メチレンブルー値を用いた。
【0111】
a)四ナトリウム二リン酸塩溶液を調製すること
四ナトリウム二リン酸塩5.41gを誤差が0.001gになるよう正確に計量して、1000mlの計量フラスコに入れて、蒸留水で較正調整し振とうする。
【0112】
b)メチレンブルー溶液0.5%を調製すること
125gのメチレンブルーを、2000mlのビーカーで約1500mlの蒸留水に溶解する。当該溶液をデキャンタし、蒸留水25m lで調整する。
既知の内部表面積領域を有するモイストテスト−グレードのベントナイト0.5gを誤差が0.001gになるよう1000mlの三角フラスコ内で正確に計量する。50mlの四ナトリウム二リン酸塩溶液を加えて、5分間沸騰するまで加熱する。その後室温まで冷却した後、5M HSO 10mlを加え、メチレンブルー溶液の期待最終消費量の80〜95%を加える。フィルターペーパーの上に取り付けて、ガラスロッドで懸濁液の滴下を行う。特徴のない光環状の暗藍色の染みが形成する。さらに、メチレンブルー溶液の1ml部をさらに添加して、染みテストを繰り返した。当該光環がわずかに薄青色になるまで当該溶液を添加し続ける、すなわち、加えられた大量のメチレンブルーは、試験ベントナイトにより吸収されなくなる。
【0113】
c)粘土材料の試験
粘土材料を試験する方法は、試験ベントナイトの場合と同じである。粘土材料の内部表面積領域を、メチレンブルー溶液の消費量か計算することができる。
【0114】
(メチレンブルー)/(g 粘土)が381mgであることは、この方法によれば、100%モンモリロナイト容量に対応する。
【0115】
2. 実施例
a) 洗剤添加物の粒状材料の製造
提供される粘土材料(表4に示す)は、界面活性剤および使用されるそれぞれのコポリマー含有水溶液と混合される。まず、以下の溶液1および溶液2を調整した:
溶液1:カラギーナン0.2gを、水ガラス(ナトリウムシリケート 38/40、Type 16N34、Brenntag SA.、Chassieu、FR)200mlと水との割合が2:1の混合物に溶解させた(Satiagel(登録商標)mE4、分子量100000〜800000、Degussa Testurant SystemsgmbH&Co KG、Hamburg、DE)。10%の炭素数12〜14のアルコールポリエチレングリコールエーテル(EO)(Marlipal 24/70、サソール&界面活性剤、Marl、DE)6ml溶液を当該溶液に添加した。
【0116】
溶液2:それぞれのコポリマー水溶液(全水溶液中の重量に対して20wt%コポリマー)30gを480mLの蒸留水で希釈した。
【0117】
Luviquat(登録商標)Hold(Polyquarternium 46)を粒状材料GT32に使用した、Luviquat(登録商標)PQ 11 PN (Polyquarternium 11)を粒状材料GT31に使用した、およびLuviquat(登録商標)Sensationを粒状材料GT38に使用した、そして上記の名称のコポリマーはいずれもBASF ChemTradegmbH、D−91593 Burgbernheimのものを使用している。
【0118】
Luviquat(登録商標) Hold (Polyquarternium 46)は、N−ビニルピロリドンモノマーユニット、およびメチル基で四級化されたN−ビニルイミダゾールモノマーユニット、さらにN−ビニルカプロラクタムモノマーユニットからなるコポリマー(式I、R=メチル、X=CH−OSO)であり、また、前記コポリマー中に含まれるN−ビニルカプロラクタムモノマーユニットの全質量と、前記コポリマー中に含まれるN−ビニルピロリドンモノマーユニットの全質量と、および前記コポリマー中に含まれる四級化されたN−ビニルイミダゾールモノマーユニットの全質量との質量比率は、50:40:10である(但し、対イオンXの質量は換算していない)。
【0119】
Luviquat(登録商標)PQ 11 PN (Polyquarternium 11)は、N−ビニルピロリドンモノマーユニットおよびエチル基で四級化されたジメチルアミノエチルメタクリレートモノマーユニットからなるコポリマーであり(式II、X=CH−CH−OSO)、また、前記コポリマー中に含まれるN−ビニルピロリドンモノマーユニットの全質量と、前記コポリマー中に含まれる四級化されたジメチルアミノエチルメタクリレートモノマーユニットの全質量との質量比率は、67:33である(但し、対イオンXの質量は換算していない)。
【0120】
Luviquat(登録商標) Sensation (Polyquaternium−87)は、N−ビニルピロリドンモノマーユニット、N−ビニルイミダゾールモノマーユニット、さらにジアリルジメチルアンモニウムクロライド由来のモノマーユニットからなるコポリマーである。
【0121】
500gの粘土1を、ミキサー(DiTO−SAMA、F23200オブッソン、フランス製)(表4)に導入し、105gの溶液1および35gの溶液2とともに粒状化する。粒状材料を、残留水分を10〜15%になるまで乾燥して、0.4〜1.4mmのふるいにかけて洗浄テストに使用した。
【0122】
【表4】

【0123】
b) 粒状材料GR31およびGR32で柔軟性テストをした結果
柔軟性テストの結果を表5で総括する。
【0124】
【表5】

【0125】
図1は、表5における柔軟性指標テストを再現して書き直したものである。顆粒材料31および32は、それぞれ上述したものを準備し、さらに洗浄試験は、洗剤添加物としての個々の顆粒を用いた方法の欄に記載している通り行った。さらに、リファレンス、即ち、テスト洗剤90gだけ使用した洗洗浄回数ごとの洗浄テストを行った。さらに、比較テストとして、10%のベントナイト単独で行い、ローンドロッシル(Laundrosil)(登録商標)DGA212、即ち、通常の顆粒材料に2−イン−1洗剤組成物を使用して、洗剤添加物として上記の洗浄テストを行った。ローンドロッシル(Laundrosil)(登録商標)DGA212は、ズードケミーアージーから販売されており、表4に示す粘土1の100%ベントナイトのものである。
【0126】
ベントナイト、すなわち10wt%のベントナイトまたは顆粒GR31またはGR32の比較量は、テスト洗剤および使用した洗剤添加物の全質量に対して、顆粒材料GR31およびGR32を用いて行った当該テストと同様に‘10%純ベントナイト’を用いて行った比較テストで洗浄回数ごと使用した。
【0127】
2つの顆粒材料GR31およびGR32については、リファレンスと比較すると、明らかに柔軟性指標が増加していることが確認される。
【0128】
図2に、さらに洗浄テストの対比を示す。洗剤添加物として顆粒材料GR31を用いた洗浄テストは、上記の方法の欄に説明した通り行い、上記のテスト洗剤90gを用いて行った洗洗浄回数ごとの洗浄テスト(リファレンス)と対比し、さらに‘ローンドロッシル(Laundrosil)(登録商標)DGA212’または洗濯添加物EXM1943を使用して同様のテストを行った。この場合も、洗浄テストは上記の方法の欄に説明した通り行った。柔軟性テストの結果を、表6に示す。
【0129】
【表6】

【0130】
洗剤添加物として顆粒材料GR31を使用して、上記の方法の欄で説明した洗浄テストを行うと、洗剤添加物としてEXM943を使用した場合に比べて明らかに高い柔軟性指標値を示す。顆粒材料EXM1943は、粘土鉱物およびPVP/VAコポリマーから構成され、かつWO2008/025505の‘洗剤添加物顆粒材料’の欄において得られる例を参照して製造した。
【0131】
‘ローンドロッシル(Laundrosil)(登録商標)DGA212’の組成と同様に顆粒材料GR31の組成は、図1に関する注釈的な説明において既に記載している。
【0132】
異なる組成の柔軟性指標値を比較すると、GR31の組成について明らかに柔軟性が向上していることがわかる。
【0133】
c)顆粒材料GR31およびGR38を用いた柔軟性テスト結果
顆粒材料31および顆粒材料38を用いて行った柔軟性テストの結果を表7に示す。
【0134】
顆粒材料38は、上記の方法で調製した。ちなみに当該テストは、純ベントナイト、および顆粒材料EX1943を用いて、顆粒材料31および32に行ったテストと同じ方法で行った。図3は、当該テスト結果についてグラフを使って書き直したものである。
【0135】
【表7】

【0136】
純ベントナイトや顆粒材料EXM1943を使用した場合より、上記顆粒材料GR38を使用すると、明らかに良好な柔軟性が達成されている。顆粒材料GR38は、顆粒材料GR31よりもさらに良好な結果が得られている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の構成成分を少なくとも1つ:
a)少なくとも一種の粘土鉱物;および
b)N−ビニルピロリドンモノマーユニットおよびカチオン性モノマーユニットを含む少なくとも一種のN−ビニルピロリドンコポリマー含む、
特に繊維製品の柔軟性を改善する洗剤添加剤。
【請求項2】
前記カチオン性モノマーユニットは、それぞれ四級化された窒素原子を少なくとも一つ有するモノマーユニットを含む、請求項1に記載の洗剤添加剤。
【請求項3】
前記カチオン性モノマーユニットは、脂肪族モノマーユニットを示す、または含み、および/または
前記カチオン性モノマーユニットは、それぞれが(−(CH−) n=1〜24および/または(−CH)要素を少なくとも一つ含むモノマーユニットを示す、または含み、および/または
前記カチオン性モノマーユニットは、5〜36個の炭素原子、好ましくは6〜18個の炭素原子を含むモノマーユニットを示す、または含む、
請求項1または2に記載の洗剤添加剤。
【請求項4】
前記カチオン性モノマーユニットは、四級化N−ビニルイミダゾールモノマーユニット、四級化N、N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートモノマーユニットおよびジアリルジメチルアンモニウム塩由来のモノマーユニットからなる群から選択されるモノマーユニットを含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の洗剤添加剤。
【請求項5】
前記コポリマーは、電荷を帯びていないコモノマーユニットを少なくとも1種さらに含む、請求項1〜4のいずれか1つに記載の洗剤添加剤。
【請求項6】
N−ビニルカプロラクタムモノマーユニット、およびN−ビニルイミダゾールモノマーユニットからなる群から選択される少なくとも1種のコモノマーユニットをさらに含み、かつ前重合体におけるコモノマーユニットの少なくとも1種の比は、好ましくは0.1〜75mol%、より好ましくは2〜55mol%である、請求項5に記載の洗剤添加剤。
【請求項7】
前記粘土鉱物は、粘土鉱物であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の洗剤添加剤。
【請求項8】
前記コポリマーにおけるN−ビニルピロリドンモノマーユニットの比は、約1〜99mol%であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の洗剤添加剤。
【請求項9】
前記粘土鉱物は、粒子状の形態で含まれており、少なくとも10wt%、好ましくは、少なくとも14wt%、さらに好ましくは、約10〜50wt%の粒子として含まれており、よりさらに好ましくは、粒径約600nm以下の粒子として約10〜30wt%含まれていることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の洗剤添加剤。
【請求項10】
少なくとも50%の陽イオン交換容量(CEC)、好ましくは60%の陽イオン交換容量、および特に好ましくは80%%の陽イオン交換容量の粘土鉱物、特に好ましくはベントナイトが、一価の陽イオンから形成されることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の洗剤添加剤。
【請求項11】
前記洗剤添加剤は、全洗剤添加剤の質量に対して、少なくとも80wt%、好ましくは少なくとも85wt%の粘土鉱物、特にベントナイトを含むことを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載の洗剤添加剤。
【請求項12】
下記の工程:
a)少なくとも1種の粘土鉱物、特に少なくとも1種のスメティック粘土鉱物を供給すること;
b)N−ビニルピロリドンモノマーユニットと、カチオン性モノマーユニットと、を含むN−ビニルピロリドンコポリマーの少なくとも1種を供給すること、および
c)N−ビニルピロリドンモノマーユニットおよびカチオン性モノマーユニットを含むN−ビニルピロリドンコポリマーの少なくとも1種と、少なくとも1種の粘土鉱物と、を混合することを含む洗剤添加剤の製造方法。
【請求項13】
少なくとも1種の界面活性剤、特に非イオン性界面活性剤を、ステップc)の後、または同時、もしくは予め添加することを特徴とする、請求項12に記載の洗剤添加剤の製造方法。
【請求項14】
最初に、N−ビニルピロリドンモノマーユニット、およびカチオン性モノマーユニットおよび界面活性剤を含む少なくとも1種のコポリマーを混合して、前記粘土鉱物に塗布することを特徴とする、請求項12または13に記載の洗剤添加剤の製造方法。
【請求項15】
洗浄、クリーニング、および/またはケアー処方の成分として、および/または、洗浄、クリーニング、および/またはケアー処方に提供する、請求項1〜11のいずれか1つに記載の洗剤添加剤または請求項12〜14のいずれかの方法により得られた洗剤添加剤の使用。
【請求項16】
前記洗剤添加剤:
a)少なくとも1種の粘土鉱物;および
b)N−ビニルピロリドンモノマーユニットおよびカチオン性モノマーユニットを含む、少なくとも1種のN−ビニルピロリドンコポリマー
を含む繊維製品の柔軟性を改善する洗剤添加剤の使用。
【請求項17】
織物製品、特に物質および/または繊維(繊維材料)の柔軟性および/または耐変色性を向上するために本発明に係る洗剤添加物の使用することに関し、ここで前記織物製品は、綿、絹、ウール、特に子羊ウール、ポリエステル、ポリアクリロイルニトリル、ポリアミド、エラステイン(Elastane)(登録商標)、ナイロン(登録商標)、ビスコース、および特に綿含有材料からなる群から選択される材料からなる、または前記材料を含む請求項15または16の使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2012−504666(P2012−504666A)
【公表日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−529483(P2011−529483)
【出願日】平成21年10月2日(2009.10.2)
【国際出願番号】PCT/EP2009/007088
【国際公開番号】WO2010/037560
【国際公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【出願人】(508372560)ズード−ケミー アクチェンゲゼルシャフト (8)
【Fターム(参考)】