説明

粘稠材料成形押出装置

【課題】
本発明は筒体に装填した粘土や練り食品等の粘稠材料塊を押出用ピストンで押圧し、任意断面形状の紐状粘稠材料を連続して押し出し成形する粘稠材料成形押出装置に関し、軽量小型で清掃しやすい装置を提供する。
【解決手段】
先端に頂部を有し基台上面に平行して伸縮するパンタグラフジャッキと、頂部の移動中心軸に同軸心に位置決め固定される筒体と、筒体の後方開口部より挿脱する押出用ピストンと、筒体の他端となる前方開口部に固定するノズル部とより構成され、押出用ピストンの先端または筒体の後端を基台上面から離間するよう回動あるいは取外すことにより筒体の後方開口部の後方に所定形状の粘稠材料を装填できる粘稠材料装填準備スペースを確保する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は筒体に装填した粘土やパン、うどん、練り食品等からなる粘稠材料塊を押出用ピストンで押圧し、任意断面形状の紐状粘稠材料を連続して押し出し成形する粘稠材料成形押出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
陶芸では粘稠材料である粘土で均一な太さの紐を成形し、巻き重ねながら製品形状に近い形状を作り上げる手捻り技法が古くから用いられてきた。また粘稠材料から作られるうどん、パン、パスタなどは原料を紐状、あるいは筒状に成形してから所定長さに切断し製品化する手法も古くから用いられてきた。紐状の粘稠材料は粘稠材料成形押出装置で手軽に成形される。
【0003】
【特許文献1】特開昭62−21187号公報
【特許文献2】特開2005−34056号公報
【0004】
特許文献1はテーブルなどの端部に設置できる基台に、粘稠材料となる紙粘土を収容するとともに押出用ピストンを嵌合する筒体を吊持させ、押出用ピストンと筒体の下端開口部に取付けられたノズル部との間で紙粘土を下方に押すよう構成されている。また押出用ピストンは基台に軸支された手動の押圧レバーの回動操作により第1のスペーサー固定部にラックを押し下げるラチェット機構により小さな力でノズル部に形成される押し出し孔より紐状の紙粘土を絞り出すものである。
【0005】
また、特許文献2は主に粘稠材料となる海草をゲル状の凝固体を押し出し成形するもので、筒体の中空内に芯軸を具備し、筒体の内壁と芯軸との間が押し出し通路を形成するダイを備え中空パスタ状の食品の製造をするものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし特許文献1の場合、筒体が基台の下面に配されることから取付け位置も限定されると云った問題がある。またまたラチェット機構は取り扱いづらいうえ構造が複雑で係止歯とピンとの係止が外れることもあり、レバー操作の勢いで押圧レバーと基台との間に手指を挟んでしまう危険性があった。
【0007】
また特許文献2の場合、ダイを構成する芯軸が筒体と一体に固定されていることから成形される中空パスタ状の外形形状、内面形状を変更する場合にはダイごと交換する必要がある。そのため僅かの変更にも大きく費用がかかるといった問題点があった。
【0008】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので、例えば陶芸作業で手びねりに必要な紐作りを所定形状に成形した粘稠材料塊を押出装置に挿填して押し出すものである。そしてその目的とするところは粘稠材料塊を紐状に成形する押出装置の取付スペースが小型軽量で設定場所を選ばず使い易くさらには安価な粘稠材料成形押出装置を提供しようとすることにある。また紐状の粘稠材料の断面形状を容易に変更でき、清掃し易い粘稠材料成形押出装置を提供しようとすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明粘稠材料成形押出装置は紐状の粘稠材料を作る簡易な装置で、筒体内に装填した粘稠材料塊をノズル形状に合わせて押し出すものである。さらに筒体の後方開口部の後方に所定形状の粘稠材料塊を装填できる粘稠材料装填準備スペースを確保することで小型化を達成する。
【0010】
即ち、基台上面に設けられたジャッキ固定部に位置決めされるジャッキベースとジャッキベースに対し接離する頂部を有し、頂部の移動中心軸と直交する側方向から頂部を駆動するパンタグラフジャッキ等の第1のジャッキと、
基台上面に設けられた第1の筒固定部と、第1の筒固定部に対し頂部の移動中心軸と同軸に位置決め固定される固定筒体と、固定筒体の後方開口部より挿脱すると共に頂部に設けられたヒンジに末端を固定し移動中心軸に直交する方向に回動可能にされる押出用ピストンと、固定筒体の前方開口部に固定するノズル部とより構成し固定筒体の後方開口部に粘稠材料装填準備スペースを確保するものである。ここで頂部の移動方向と直交する方向とは基台上面に直交する方向はもちろん斜め上方向、基台上面に平行する方向も含まれるものである。
【0011】
また、即ち基台上面に設けられたジャッキ固定部に位置決めされるジャッキベースとジャッキベースに対し接離する頂部を有し、頂部の移動中心軸と直交する側方向から頂部を駆動するパンタグラフジャッキ等の第1のジャッキと、第1の筒固定部に対し前記頂部の移動中心軸と同軸に位置決め固定される固定筒体と、固定筒体の後方開口部より挿脱可能にされると共に前記移動中心軸に直交する方向から頂部に対し挿脱可能にされる押出用ピストンと、固定筒体の前方開口部に固定するノズル部とより構成することも良い。ここで頂部の移動方向と直交する方向とは基台上面に直交する方向はもちろん斜め上方向、基台上面に平行する方向も含まれるものである。
【0012】
また、基台上面に設けられたジャッキ固定部に位置決めされるジャッキベースとジャッキベースに対し接離する頂部を有し、頂部の移動中心軸と直交する側方向から頂部を駆動するパンタグラフジャッキ等の第1のジャッキまたはジャッキベースおよび頂部を互いに接離する方向と同一方向から頂部を直接駆動する油圧ジャッキ等の第2のジャッキと、基台上面に設けられ回転支承部を有する第2の筒固定部と、第2の筒固定部により前記頂部の移動中心軸と同軸に位置決めされると共に該第2の筒固定部に側面を回動自在に軸支され移動中心軸に直交し基台上面から離間する方向に回動可能にされる回動筒体と、回動筒体を第2の筒固定部に位置決めする止め部材と、第1または第2のジャッキの頂部に設けられ、回動筒体の後方開口部より挿脱する押出用ピストンと、回動筒体の前方開口部に固定するノズル部とより構成することも良い。
【0013】
また、基台上面に設けられたジャッキ固定部に位置決めされるジャッキベースとジャッキベースに対し接離する頂部を有し、頂部の移動中心軸と直交する側方向から頂部を駆動するパンタグラフジャッキ等の第1のジャッキまたはジャッキベースおよび頂部を互いに接離する方向と同一方向から頂部を直接駆動する油圧ジャッキ、電動ジャッキ等の第2のジャッキと、基台上面に設けられると共に後端に係止部を形成する第3の筒固定部と、第3の筒固定部に対し前記移動中心軸と同軸に位置決め固定されると共に軸方向前方への移動を係止され載置筒体と、載置筒体を第3の筒固定部に載置固定する止め部材と、第1または第2のジャッキの頂部に固定され載置筒体の一端である後方開口部より挿脱する押出用ピストンと、載置筒体の前方開口部に固定するノズル部とより構成することも良い。
【0014】
さらに本発明粘稠材料成形押出装置は非使用時にさらにコンパクトに出来るようにする。
【0015】
即ち第1のジャッキのジャッキベースが係止板を有し、ジャッキ固定部が第1の係止板を上方より挿脱可能にする挿着穴を有し第1のジャッキを位置決めするものである。
【0016】
また第1のジャッキのジャッキベースが上下および左右をそれぞれ対称に形成した第2の係止板を有し、ジャッキ固定部が固定板を上方より挿着可能にする挿着穴を有し、第1のジャッキの左右を反転しても頂部の移動中心軸を同位置に位置決めすることも良い。
【0017】
さらに第1のジャッキがハンドルで駆動され、第1のジャッキを駆動する駆動装置が左端部および右端部にハンドル取付部を形成したジャッキ駆動ねじを有し、ハンドルの取付位置をジャッキ駆動ねじの左右に選択交換できるようにするものである。
【0018】
また第1のジャッキがハンドルで駆動され、ハンドルが第1のジャッキを伸縮するジャッキ駆動ねじの一端に設けられ、ジャッキ駆動ねじの軸長方向に直交する第1の方向に揺動する揺動部材と、揺動部材の揺動軸および前記ジャッキ駆動ねじに直交する第2の方向に伸び回動可能に設けられる棒状のレバーと、レバーの軸長方向に直交すると共にレバーの遊端部に回転自在に設けられるハンドル部とより構成し、ハンドルをコンパクトに折りたためるようにするものである。
【0019】
さらに本発明粘稠材料成形押出装置は粘稠材料塊をスムースに押し出すと共にその押し出し量を計測できるようにする。
【0020】
即ち基台上面に設けられた摺接面と、第1のジャッキまたは第2のジャッキの頂部に設けられた摺接部とを有し、摺接部と摺接面を摺接させ第1のジャッキの頂部の垂れ下がりを防止するものである。
【0021】
また基台に印刷可前記摺接面に隣接して目盛を印したスケール部を設け、押出用ピストンの移動量を計測できるようにするものである。
【0022】
さらに本発明粘稠材料成形押出装置は使用後の洗浄を容易にする。
【0023】
即ちノズル部が固定筒体あるいは回動筒体、載置筒体の前方開口部に取外し可能に固定されるロート状のノズル本体と、任意形状の開口部を有しノズル本体の先端に螺着するダイス部とより構成され、ダイス部をノズル本体に交換可能にするものである。
【0024】
またノズル部が固定筒体あるいは回動筒体、載置筒体の前方開口部に取外し可能に固定されるロート状のノズル本体と、ノズル本体の内面に着脱自在に装着すると共にPP、ナイロン等粘稠材料との親和性のないプラスチックで形成される粘稠材料取出部材と任意形状の開口部を有しノズル本体の先端に螺着するダイス部とより構成され、ノズル本体の内面側に残留する粘稠材料塊を一緒に取り出し洗浄作業をし易くするものである。
【0025】
さらに押出用ピストンの先端がノズル本体の内面に沿うよう略半球状に形成されロート状のノズル本体内の粘稠材料まで押し出すものである。
【0026】
さらに本発明粘稠材料成形押出装置は交換部品等を安価で作りやすくする。
【0027】
即ちノズル部が固定筒体あるいは回動筒体、載置筒体の前方開口部に取外し可能に固定されるロート状のノズル本体と、任意形状の成形孔を有しノズル本体の先端に螺着するダイス部と、ダイス部に形成する開口部の中心後方に配設する任意形状に成形した板状あるいは棒状の中空用スペーサーと中空用スペーサーを位置決めすると共に筒体内の粘稠材料塊の流路を形成するスペーサー固定部とより構成され、粘稠材料塊を中空の紐状に成形するものである。
【0028】
また中空用スペーサーを位置決めするスペーサー固定部がノズル本体とダイス部との間で挟持固定される第1のスペーサー固定部あるいは粘稠材料取出部材の首部に後方より嵌合する第2のスペーサー固定部であることも良い。
【0029】
中空用スペーサーを位置決めするスペーサー固定部がスペーサー固定部に交換可能にネジ止めすることも良い。
【発明の効果】
【0030】
本発明粘稠材料成形押出装置にあっては以下に記載する効果を奏する。即ち粘稠材料
装填準備スペースは固定筒体あるいは回動筒体、載置筒体に粘稠材料塊を装填された後に
押出用ピストンを定位置に戻し固定筒体あるいは回動筒体、載置筒体の後方開口部にピス
トン先端部を近接して配する共通のスペースとされる。そのため粘稠材料成形押出装置の
長さを短くできる。
【0031】
また押出用ピストンの駆動機構に手動式のパンタグラフジャッキを用いることにより粘稠材料成形押出装置の長さを更に短小化できる。
【0032】
またハンドルをコンパクトに折り曲げられ小さくまとめることで非使用時のハンドルの外方へのはみだす事を防止できる。
【0033】
さらに第1のジャッキのジャッキベースが、基台上面に設けられたジャッキ固定部に着脱自在にされることから嵩張りを抑えてまとめる事が可能になり、持ち運びも容易にできる等の効果がある。
【0034】
またハンドルの取付位置を第1のジャッキの右側または左側に選択できるようにすることでハンドル操作の邪魔な場合に取付位置を変更できる。
【0035】
さらに第1のジャッキの頂部に設けられた摺接部が基台上面の摺接面に摺接することで押
出用ピストンの水平を維持でき、押出用ピストンと固定筒体あるいは回動筒体、載置筒体への装填を円滑にできる。
【0036】
また基台上面の摺接面に隣接した位置あるいは押出用ピストン外周に移動中心軸に目盛
を印したスケール部を設けることで粘稠材料塊の押し出し量を正確に計測できる。
【0037】
またロート状のノズル本体に粘稠材料取出部材を装着すること、さらにシリンダーとロー
ト状のノズル本体を分離可能にすることにより粘稠材料塊のノズル本体内面へのこびり付
をなくしシリンダー、ノズル本体の洗浄を容易にできる等の効果がある。
【0038】
また粘稠材料塊を紐状に成形するダイス部をノズル本体に螺着できるよう形成することでダイス部の部品交換を可能にし更にはダイス部をロート状のノズル本体から分離することで単純化でき加工費用を安価にできる。
【0039】
さらに粘稠材料塊を中空に成形する中空用スペーサーをノズル本体およびダイス部と別体
に形成することで中空用スペーサーの部品交換を可能にし更にはダイス部をロート状のノ
ズル本体から分離することで単純化でき加工費用を安価にできる。
【0040】
また中空用スペーサーをスペーサー固定部にねじ止めする金属板等で形成することは中空
用スペーサーをさらに単純形状にし安価にできる効果がある
【発明を実施するための最良の形態】
【0041】
以下図面に基づき本発明について説明を加える。図1は本発明粘稠材料成形押出装置の第1の実施例説明図で、押出用ピストン7の後端を第1のジャッキ3となるパンタグラフジャッキの頂部33Aに設けられたヒンジ71により回動可能に接続した例を示す。
【0042】
基台1上にはベース嵌合穴12を形成するジャッキ固定部11が設けられている。ジャッキ固定部11には第1のジャッキ3であるパンタグラフジャッキが水平に取り付けられている。パンタグラフジャッキはジャッキベース31と、ジャッキベース31に対し接離するよう作動する頂部33Aおよびジャッキベース31、頂部33Aをひし形の頂点部の左側に配して屈曲可能に軸支するジャッキ構造体35とで構成されている。ジャッキベース31には嵌合部36が形成されジャッキ固定部11に設けられたベース嵌合穴12に基台1の上方からの着脱を可能に嵌合している。
【0043】
ジャッキ構造体35はハンドル41で回転されるジャッキ駆動ねじ37により頂部33Aを移動中心軸Lに沿った矢印U方向に作動する。
【0044】
第1のジャッキ3の作動側となる頂部33Aの下部には摺接部34が設けられ、基台上面17に設けられる摺接面15に摺接する。摺接部34は頂部33Aと基台上面17との間隔を一定に保ち、押出用ピストン7の垂れ下がりを防止する。
【0045】
ハンドル41はジャッキ駆動ねじ37の一端に設けられるハンドル取付部39に取り付けられている。ハンドル41はハンドル取付部39において自由に摺動させて回転半径を調整することはもちろん収納時等の邪魔にならぬように取外す事もできる。
【0046】
押出用ピストン7はヒンジ71を介し頂部33Aに設けられ、手動にて矢印A方向に回動可能にされる。図1では押出用ピストン7がヒンジ71で屈曲して第1のジャッキ3の上部に重ねられている。押出用ピストン7の移動中心軸Lから上方への回動回避は固定筒体5Aの後方開口部51側に粘稠材料塊100が入る粘稠材料装填準備スペース110を確保する。また押出用ピストン7の先端にはノズル部9の先端内面形状に沿った半球形状のピストン先端部73が設けられている。ピストン先端部73はノズル部9内の粘稠材料塊100の残留を減らし効率良く押し出すと共に作業後の清掃をしやすくする。
【0047】
尚、ジャッキ固定部11に対しジャッキベース31を固定することは勿論、第1のジャッキ3の頂部33Aに押出用ピストン7を設けたヒンジ71を基台1の上方からあるいは横方向から着脱自在に嵌合することも良い。第1のジャッキ3を頂部33Aに対し着脱自在に嵌合することは持ち運び時の収納をコンパクトにし、また作業終了時の清掃を容易にする。
【0048】
固定筒体5Aは粘稠材料塊100を装填しノズル部9に向け押し出す中間移動部材である。筒体固定部55は固定筒体5Aを筒体中心軸を第1のジャッキ3の移動中心軸Lに一致するよう基台1に対し固定する固定部材で、押出用ピストン7の円滑な挿脱を可能とする。
【0049】
ノズル部9は固定筒体5Aの前方開口部53に螺着等で位置決め固定され、ロート状をしたノズル本体91およびノズル本体91の先端97に螺着されるダイス部93とより構成され、固定筒体5A内の粘稠材料塊100をダイス部93に向け絞りながら押し出し成形する。ロート状をしたノズル本体91は粘稠材料塊100を徐々に絞り均一に密度を上げることにより紐状の成形形状を安定させピストン先端部73で径の細いダイス部93に向けて押し出す。
【0050】
以上説明のとおり固定筒体5Aの後方開口部51の側には粘稠材料塊100を装填する粘稠材料装填準備スペース110が確保される。そのため図1に示されるように第1のジャッキ3の頂部33を直に粘稠材料装填準備スペース110に近接させる事ができ、粘稠材料成形押出装置の長さを押出用ピストン7の長さ分短くできる。
【0051】
また図1では押出用ピストン7の駆動装置に軽量で小型且つ安価な手動式の第1のジャッキ3であるパンタグラフジャッキを用いている。パンタグラフジャッキは押出用ピストン7をガイドしたり挿入したりする必要がないことから移動中心軸L方向の長さをジャッキベース31と頂部33との間を近接させた寸法にとることができ粘稠材料成形押出装置を更に小型軽量化できる。そのため粘稠材料成形押出装置の基台1の長さをさらに短く小型化を実現できる。
【0052】
尚、図1ではヒンジ71の回転軸を基台上面17と水平に配置し押出用ピストン7を上下
に屈曲させているが、本発明粘稠材料成形押出装置はヒンジ71の回転軸を基台上面17と垂直に配置し押出用ピストン7を左右に屈曲させることも除外するものではない。
【0053】
また、図1ではピストン先端部73の形状を半球形状にする例を示しているが、ノズル部
9内の粘稠材料塊100を効率良く押し出すために半球形状に限定することなくノズル部
9の先端内面形状に沿って任意に選定する事も良い。また複数の粘稠材料塊100を連続
して押し出す場合には先に装填された粘稠材料塊100と後から追加装填する粘稠材料塊
100とが繋がる接触部分に空気が残留しないようピストン先端部73を平坦にする事も
良いものである。
【0054】
図2は図1に記載された筒体に螺着されるノズル部の断面説明図で、図2(A)は組立て
断面図、図2(B)は分解説明図、図2(C)は中空を形成するスペーサー正面図である

【0055】
図2(A)、(B)において記号87はノズル本体91の内面に着脱可能に被着された粘稠材料取出部材である。粘稠材料取出部材87はノズル本体91、粘稠材料塊100の双方に接着しないポリエチレン、ポリアミド等のプラスチックで成形されている。そのため粘土やうどん粉などを練った粘稠材料塊100が押出用ピストン7を介し粘稠材料取出部材87に強く押圧されたとしても強固に付着することはない。また粘稠材料取出部材89とノズル本体91との間は自己潤滑性があり、粘稠材料塊100を粘稠材料取出部材89内面に付着したままでも残った粘稠材料塊100と一緒に粘稠材料取出部材89をノズル本体91内から容易に取り出せる。固定筒体5A、ノズル本体91から取り出された粘稠材料取出部材89は取り付け位置等の関係で狭くて手が入らないといったことはなくなり、残された粘稠材料塊100を手指や取出棒等を活用して容易に除去、洗浄ができる。
【0056】
固定筒体5Aの前方開口部53に螺着等で位置決め固定するノズル本体91とダイス部93の間には中空成
形用部材8Aが挟持され位置決めされている。ダイス部93はボトル等のキャップ形状を
なし、ノズル本体91の先端97に形成した螺子部98に螺着する。ダイス部93の先端
には成形孔99が開口され押出用ピストン7による押圧で固定筒体5A内の粘稠材料塊1
00は丸等の断面形状をもつ粘稠材料の紐を成形出来る。
【0057】
中空成形用部材8Aは図2(B)、(C)に示されるように外周に流路85を形成する中
空用スペーサー81Aとダイス部93とノズル部9の先端97の間に挟持されるスペーサ
ー固定部83Aを一体に構成した部材である。流路85は図2(A)に示されるように粘
稠材料塊100をダイス部93に向け押し出す移動路で流路85の外周は粘稠材料取出部
材87の先端の首部88に嵌合するスペーサー位置決め部89Aを形成し中空用スペーサ
ー81Aを移動中心軸Lに一致させている。棒状の中空用スペーサー81Aの外周には粘
稠材料を固定筒体5A側からダイス部93に押し出す流路85が形成されている。ダイス
部93の先端中央に形成される成形孔99と中空用スペーサー81Aの間には隙間が形成
されている。したがって中空用スペーサー81Aは粘稠材料塊100を成形孔99から押
し出しチューブのような中空な紐を成形する。
【0058】
図2の説明ではスペーサー固定部83A、スペーサー位置決め部89Aが示されているが
スペーサー固定部83Aと中空用スペーサー81Aとの一体構造が強固であるならばスペ
ーサー固定部83Aのみでも位置決め可能である。また一般に棒状の中空用スペーサー8
1Aの中心は移動中心軸Lに一致するよう位置決めされるが、移動中心軸Lからずらし穴
位置を偏芯させることも可能であり断面形状を多様化できる。
【0059】
図3は他の中空用スペーサー実施例説明図で、図3(A)は中空用スペーサーを内挿する
ノズル部の組立て断面図、図3(B)は中空用スペーサーを内挿するノズル部の分解説明
図、図3(C)はスペーサー正面図である。図3において図2と同一記号は同一名称、同
一部材を示すことから重複する説明は省略する。
【0060】
中空成形用部材8Bは図3(A)、(B)に示されるように粘稠材料取出部材87の先端側を形成する首部88に対し後端95側より挿着嵌合するもので、スペーサー位置決め部89Bの後端95側を首部88の内面に沿って係止する。中空成形用部材8Bの首部88への係止は、中空成形用部材8Bのノズル部9先端97側への抜けを防止すると共に後端95側への挿脱を容易にする。ここでスペーサー位置決め部89Bは図3(C)に示されるように中空用スペーサー81と一体に形成され、首部88に嵌合することで中空用スペーサー81の移動中心軸Lからのずれやガタ付きをなくする。
【0061】
またスペーサー位置決め部89Bは外周を粘稠材料取出部材87の内面に覆われ、図3(
A)に示されるように隣接するスペーサー位置決め部89Bの間に粘稠材料がダイス部9
3に向け流出する流路85を形成する。したがって中空用スペーサー81Bは成形孔99
から押し出される粘稠材料塊100を中空な紐状へと変形し成形する。
【0062】
図4は板状の中空用スペーサーを用いた中空用部材の実施例説明図で、図4(A)は正面図、図4(B)はXX断面図を示す。図4において図2、図3と同一記号は同一名称、同一部材を示すことから重複する説明は省略する。図4に示されるように板状の中空用スペーサー81は中空成形用部材8A、8Bの中央に設けられたスペーサー螺子固定部84に固定螺子86で螺子止め固定される。固定螺子86で螺子止め固定される中空用スペーサー81は安価に製作できる上に螺子を緩め外すことにより容易に交換できる。
【0063】
したがってノズル本体91の先端97にダイス部93を交換可能に螺着することでダイス
部93に開口される任意の成形孔99の加工を容易にし成形形状の変更も安価に出来る。
【0064】
図5は本発明に係るハンドルの実施例説明図で、図5(A)はハンドル説明図、図5(B
)はハンドル折りたたみ状態を示す粘稠材料成形押出装置の平面図を示す。
【0065】
ハンドル42は図5(A)、(B)に示されるように揺動部材43、レバー45、ハンドル部47より構成されている。揺動部材43は第1のジャッキ3を伸縮するジャッキ駆動ねじ37の一端に設けられた揺動軸44を中心に矢印C方向に回動する。またレバー45の一端を矢印D方向に回動可能に軸支している。そのため図5(B)に示すように非使用時にはレバー45の遊端部49を矢印B方向に回転し固定筒体5A側に傾けるとともにハンドル部47を矢印D方向に回動し移動中心軸L側に傾け、ハンドル部47を移動中心軸L側にまとめる事ができる。またレバー45の遊端部49はジャッキ駆動ねじ37の軸心を中心に矢印B方向に回転されるとともにハンドル部47を矢印E方向に回転可能に軸支する。ここでハンドル部47は揺動軸44を中心に矢印C方向に回動されることによりレバー45の回転中心位置を固定したままでも回転半径を調整可能となり狭い場所での第1のジャッキ3の伸縮を容易にする。
【0066】
また図5(B)に示されるように基台上面17には摺接面15に隣接してスケール部19が設けられ、目盛により押出用ピストン7の移動量を確認できるようにし粘稠材料の吐出量を正確に把握可能にする。スケール部19の位置は必ずしも基台上面17に限定されるものではなく押出用ピストン7の表面に軸長方向に配することでも良い。
【0067】
次に固定筒体5A、回動筒体5B、載置筒体5Cの後方に所定形状の粘稠材料塊100を装填できる粘稠材料装填準備スペース110を確保し粘稠材料成形押出装置をコンパクトにする他の手段について図6、図7、図8にて順次説明を加える。
【0068】
図6は固定筒体5Aの後方開口部51の後方に所定形状の粘稠材料塊100を装填できる粘稠材料装填準備スペース110を確保する本発明粘稠材料成形押出装置の第2の実施例説明図である。図6(A)は固定筒体5Aの後方開口部51より粘稠材料塊100を装填する状態説明図、図6(B)は第1のジャッキ3の頂部33Bに押出用ピストン7を装着する状態説明図、図6(C)は粘稠材料塊100の押し出し説明図を示す。以降図1と同一記号は同一名称、同一部材を示すことから重複する説明は省略する。
【0069】
図6(A)では押出用ピストン7を取り外した頂部33Bを後退することにより、固定筒
体5Aの後方開口部51と頂部33Aとの間に粘稠材料装填準備スペース110が確保さ
れている。またジャッキベース31には図9に示されるように嵌合部36が形成され、ジ
ャッキ固定部11に設けられたベース嵌合穴12に基台1の上方からの着脱を可能に嵌合
している。この場合ハンドル取付部39は左右選択可能となるよう嵌合部36は上下反転
してもベース嵌合穴12に着脱可能にされよう形成される。図において粘稠材料装填準ス
ペース110には粘稠材料塊100が挿入されている。粘稠材料塊100が図6(A)の
状態より固定筒体5A内に装填されると再度固定筒体5Aの後方開口部51の側に粘稠材
料装填準備スペース110の空間が出来る。
【0070】
図6(B)は粘稠材料装填準備スペース110に対し押出用ピストン7が矢印F方向から
装着する状態を示す。押出用ピストン7の後部には嵌合部75が設けられている。嵌合部
75は第1のジャッキ3の頂部33Bに凹溝等で形成したピストン嵌合穴38に基台1の
上方から着脱自在に且つ押出用ピストン7中心軸を移動中心軸Lに一致するよう嵌合する

【0071】
図6(C)はピストン7を取り付けた第1のジャッキ3の頂部33Bを左方に駆動させた
状態を示す。第1のジャッキ3の頂部33Bの左方移動により押出用ピストン7は固定筒
体5A内に装填され、先に固定筒体5A内に装填されている粘稠材料塊100をダイス部
93の成形孔99より成形し押し出す。尚、図6(B)では押出用ピストン7が第1のジ
ャッキ3の頂部33Bに矢印F方向から装着するがこれに限定されるものではなく押出用
ピストン7が第1のジャッキ3の頂部33Bに横方から装着されるようにすることも良い
ものである。また図6(C)に記載されるハンドル41はハンドル取付部39に取り付け
ねじ軸37を矢印B方向に小さな力で回転し頂部33Bを左方に駆動するものである。ハ
ンドル41をハンドル取付部39から取外すことでハンドル41が非使用時に周囲の作業
の邪魔にならないように出来る。
【0072】
以上のように押出用ピストン7を第1のジャッキ3の頂部33Bより取外すことにより固定筒体5Aの後方開口部51に近接する押出用ピストン7がなくなり粘稠材料塊100を装填する粘稠材料装填準備スペース110を確保できる。更にその粘稠材料装填準備スペース110は固定筒体5Aの後方開口部51から粘稠材料塊100を装填した後、ピストン先端部73を固定筒体5Aの後方開口部51側に近接して配置する粘稠材料装填準備スペースとなる。即ち粘稠材料装填準備スペース110に粘稠材料塊100と押出用ピストン7が同時に配置されることはなくし粘稠材料成形押出装置の全長を短くできる。尚、ピストン先端部73の形状は図示された形状に限定されるものではなく、移動中心軸Lに直交する平面からなる平滑面を形成る事も良い。
【0073】
図7は回動筒体5Bの後方開口部51の後方に粘稠材料装填準備スペース110を確保する本発明粘稠材料成形押出装置の第3の実施例説明図である。図7(A)は矢印G方向に回動する回動筒体5Bの後方開口部51より粘稠材料塊100を装填する粘稠材料成形押出装置の説明図、図7(B)は粘稠材料塊100を装填した回動筒体5Bを基台上面17に平行に戻し後方開口部51とピストン先端部73を対峙させる説明図である。
【0074】
図7において回動筒体5Bは矢印G方向に回動して中心軸を移動中心軸Lから外すことに
より後方開口部51の後方に粘稠材料装填準備スペース110を確保する。粘稠材料装填
準備スペース110には図7(A)に示されるように粘稠材料塊100を配置し回動筒体
5B内に装填する。粘稠材料塊100を装填した回動筒体5Bは矢印G方向に回動し基台
上面17に平行になるよう戻される。戻された回動筒体5Bは図7(B)のとおり押出用
ピストン7の中心軸を回動し移動中心軸Lに一致され筒体押さえ部材54により回動筒体
5Bの浮き上がりを防止し位置決め固定する。筒体押さえ部材54はフック錠、ゴムによ
る締め込み固定等も含まれる。以降図6(C)と同様ハンドル取付部39にハンドル41
を取り付け矢印B方向に回転させてパンタグラフジャッキ3の頂部33Bを左方に移動さ
せ粘稠材料塊100をダイス部93の成形孔99より成形し押し出す。図7における第1
のジャッキ3の頂部33Cは押出用ピストン7を一体に固定し、更に回動筒体5Bの側面
に設けた軸59は基台上面17に設けられた軸受58に回動可能に嵌合されている。
【0075】
以上のように回動筒体5Bの後方開口部51側が基台上面17に対し垂直方向に引き上げ
回動されることにより押出用ピストン7をジャッキの頂部33より取外すことなく回動筒
体5Bの後方開口部51側に粘稠材料装填準備スペース110を確保できる。そのため図
1あるいは図6と同様に粘稠材料成形押出装置の長さを筒体に装填する粘稠材料塊の長さ分を短くできる。
【0076】
図8は載置筒体5Cの後方に所定形状の粘稠材料塊100を装填できる粘稠材料装填準備スペース110を確保する本発明粘稠材料成形押出装置の第3の実施例説明図である。図8では載置筒体5Cを筒体固定部56より取外し可能にするもので図8(A)は載置筒体5Cに対し任意の場所で粘稠材料塊100を装填出来るようにしたものである。粘稠材料塊100を装填した載置筒体5Cは図8(B)に示すとおり縁部57を筒体固定部56に係合するように戻され縁部57の筒体固定部56への係合は載置筒体5Cの左方への移動を係止する。左方への移動を係止され定位置に固定された載置筒体5Cの後方には縮退した第1のジャッキ3の頂部33Cに固定されたピストン先端部73を後方開口部51に近接させ配置している。尚図7で図示した筒体押さえ部材54で載置筒体5Cの浮き上がりを押さえることも有効である。
【0077】
以上のように載置筒体5Cの後方開口部51側が筒体固定部56より取外し可能にするこ
とにより動されることにより押出用ピストン7をジャッキの頂部33より取外すことなく
回動筒体5Bの後方開口部51側に粘稠材料装填準備スペース110を確保できる。その
ため図1と同様に粘稠材料成形押出装置の長さを粘稠材料塊100の長さ分短くできる。
また筒体固定部56より取外し可能にした載置筒体5Cは載置筒体5C内に粘稠材料塊1
00の折れ曲がり等を伴う無理な装填を減らすことができる。
【0078】
また図7、図8では押出用ピストン7を第1のジャッキであるパンタグラフジャッキ3の
頂部33に固定して、シリンダー5B、5Cを可動あるいは基台1より取り外し可能にし
ている。そのため粘稠材料装填準備スペース110はなくとも粘稠材料100の装填が可
能になり基台上面17の定位置に設定されたシリンダー5B、5Cの後方開口部51に近
接して押出用ピストン7を配置できる。この場合ピストン7を移動中心軸Lに沿って駆動
するピストンをジャッキの頂部31に固定したまま使用し、図6のように回動するなどし
て動かす必要がないことから少々重いジャッキを用いることも作業の負担にならない。従
って油圧ジャッキ、電動ジャッキなどからなる第2のジャッキ(図示せず)を用いること
も可能になる。
【0079】
さらに図6、図7、図8に示すパンタグラフジャッキなどの第1のジャッキ3は図9に示
すように設定された状態でハンドル41の位置が右又は左をの一方に決められ、作業台上
に設置する場合、ハンドル41の位置により規制を受ける。また作業者が右利きあるいは
左利きであることで作業しやすいハンドル位置が異なる。こうした状況に対応を容易にす
るため図1に示すようにジャッキ固定部11にベース嵌合穴12を設け、図9に示すよう
に嵌合部36を前後対称にすることでハンドル位置を左右どちらでも容易に選択設定でき
るようにできる。
【0080】
以上説明のとおり、本発明粉状化粧料容器にあっては発明の効果の欄に記載する効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】本発明粘稠材料成形押出装置の第1の実施例説明図である。
【図2】筒体に螺着されたノズル部の断面説明図である。
【図3】他の中空用スペーサー実施例説明図である。
【図4】板状の中空用スペーサーを用いた中空用部材の実施例説明図である。
【図5】本発明に係るハンドルの実施例説明図である。
【図6】本発明粘稠材料成形押出装置の第2の実施例説明図である。
【図7】本発明粘稠材料成形押出装置の第3の実施例説明図である。
【図8】本発明粘稠材料成形押出装置の第4の実施例説明図である。
【図9】本発明にかかるパンタグラフジャッキの正面説明図である。
【符号の説明】
【0082】
1・・・・基台
3・・・・第1のジャッキ
5A・・・固定筒体
5B・・・回動筒体
5C・・・載置筒体
7・・・・押出用ピストン
8・・・・中空成形用部材
9・・・・ノズル部
11・・・ジャッキ固定部
12・・・ベース嵌合穴
13・・・ボルト穴
15・・・摺接面
17・・・基台上面
19・・・スケール部
31・・・ジャッキベース
32A・・第1の係止板
32B・・第2の係止板
33・・・頂部
34・・・摺接部
35・・・ジャッキ構造体
36・・・嵌合部
37・・・ねじ軸
38・・・ピストン嵌合穴
39・・・ハンドル取付部
41・・・ハンドル
42・・・ハンドル
43・・・揺動部材
44・・・揺動軸
45・・・レバー
47・・・ハンドル部
49・・・遊端部
51・・・後方開口部
53・・・前方開口部
54・・・筒体押さえ部材
55・・・第1の筒固定部、
56・・・第2の筒固定部
57・・・縁部
58・・・軸受
59・・・軸
71・・・ヒンジ
73・・・ピストン先端部
75・・・嵌合部
81・・・中空用スペーサー
83・・・スペーサー固定部
84・・・スペーサー螺子固定部
85・・・流路
86・・・固定螺子
87・・・粘稠材料取出部材
88・・・首部
89・・・スペーサー位置決め部
91・・・ノズル本体
93・・・ダイス部
95・・・後端
97・・・先端
98・・・螺子部
99・・・成形孔
100・・粘稠材料塊
105・・成形紐
110・・粘稠材料装填準備スペース


【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒体内に装填した粘土、パン、うどんなどの粘稠材料をノズルで押し出す粘稠材料成形押出装置において、
基台上面に設けられたジャッキ固定部に位置決めされるジャッキベースと該ジャッキベースに対し接離する頂部を有し、該頂部の移動中心軸と直交する側方向から頂部を駆動するパンタグラフジャッキ等の第1のジャッキと、
基台上面に設けられた第1の筒固定部と、
該第1の筒固定部に対し前記頂部の移動中心軸と同軸に位置決め固定される固定筒体と、
該固定筒体の後方開口部より挿脱すると共に前記頂部に設けられたヒンジに末端を固定し前記移動中心軸に直交する方向に回動可能にされる押出用ピストンと、
固定筒体の前方開口部に固定するノズル部とより構成され、
前記押出用ピストンを前記基台上面から離間するよう回動することにより固定筒体の後方開口部の後方に所定形状の粘稠材料塊を装填できる粘稠材料装填準備スペースを確保できるようにしたことを特徴とする粘稠材料成形押出装置。
【請求項2】
筒体内に装填した粘土、パン、うどんなどの粘稠材料をノズルで押し出す粘稠材料成形押出装置において、
基台上面に設けられたジャッキ固定部に位置決めされるジャッキベースと該ジャッキベースに対し接離する頂部を有し、該頂部の移動中心軸と直交する側方向から頂部を駆動するパンタグラフジャッキ等の第1のジャッキと、
基台上面に設けられた第1の筒固定部と、
該第1の筒固定部に対し前記頂部の移動中心軸と同軸に位置決め固定される固定筒体と、
該固定筒体の後方開口部より挿脱可能にされると共に前記移動中心軸に直交する方向から頂部に対し挿脱可能にされる押出用ピストンと、
固定筒体の前方開口部に固定するノズル部とより構成され、
固定筒体の後方開口部の後方に所定形状の粘稠材料を装填できる粘稠材料装填準備スペースを確保できるようにしたことを特徴とする粘稠材料成形押出装置。
【請求項3】
筒体内に装填した粘土、パン、うどんなどの粘稠材料をノズルで押し出す粘稠材料成形押出装置において、
基台上面に設けられたジャッキ固定部に位置決めされるジャッキベースと該ジャッキベースに対し接離する頂部を有し、該頂部の移動中心軸と直交する側方向から頂部を駆動するパンタグラフジャッキ等の第1のジャッキまたはジャッキベースおよび頂部を互いに接離する方向と同一方向から頂部を直接駆動する油圧ジャッキ等の第2のジャッキと、
基台上面に設けられ回転支承部を有する第2の筒固定部と、
該第2の筒固定部により前記頂部の移動中心軸と同軸に位置決めされると共に該第2の筒固定部に側面を回動自在に軸支され移動中心軸に直交し前記基台上面から離間する方向に回動可能にされる回動筒体と、
該回動筒体を第2の筒固定部に位置決めする止め部材と、
前記第1または第2のジャッキの頂部に設けられ、回動筒体の後方開口部より挿脱する押出用ピストンと、
回動筒体の前方開口部に固定するノズル部とより構成され、
後方開口部が基台上面から離間するよう回動筒体を回動することにより回動筒体の後方開口部の後方に所定形状の粘稠材料塊を装填できる粘稠材料装填準備スペースを確保できるようにしたことを特徴とする粘稠材料成形押出装置。
【請求項4】
筒体内に装填した粘土、パン、うどんなどの粘稠材料をノズルで押し出す粘稠材料成形押出装置において、
基台上面に設けられたジャッキ固定部に位置決めされるジャッキベースと該ジャッキベースに対し接離する頂部を有し、該頂部の移動中心軸と直交する側方向から頂部を駆動するパンタグラフジャッキ等の第1のジャッキまたはジャッキベースおよび頂部を互いに接離する方向と同一方向から頂部を直接駆動する油圧ジャッキ等の第2のジャッキと、
基台上面に設けられると共に後端に係止部を形成する第3の筒固定部と、
該第3の筒固定部に対し前記移動中心軸と同軸に位置決め固定されると共に軸方向前方への移動を係止され載置筒体と、
該載置筒体を第3の筒固定部に載置固定する止め部材と、
第1または第2のジャッキの頂部に固定され載置筒体の一端である後方開口部より挿脱する押出用ピストンと、
載置筒体の前方開口部に固定するノズル部とより構成され、
載置筒体を第3の筒固定部より取外すことにより載置筒体の後方開口部の後方に所定形状の粘稠材料塊を装填できる粘稠材料装填準備スペースを確保できるようにしたことを特徴とする請求項3、請求項4記載の粘稠材料成形押出装置。
【請求項5】
前記第1のジャッキのジャッキベースが、
基台上面に設けられたジャッキ固定部に着脱自在に位置決めされることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4記載の粘稠材料成形押出装置。
【請求項6】
前記第1のジャッキのジャッキベースが上下および左右をそれぞれ対称に形成した固定板を有し、
前記ジャッキ固定部が固定板を上方より挿着可能にする挿着穴を有し、
前記第1のジャッキの左右を反転しても頂部の移動中心軸を同位置に位置決めすることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4記載の粘稠材料成形押出装置。
【請求項7】
前記第1のジャッキがハンドルで駆動され、
第1のジャッキを駆動する駆動装置が左端部および右端部にハンドル取付部を形成したジャッキ駆動ねじを有し、
ハンドルの取付位置をジャッキ駆動ねじの左右に選択交換できるようにしたことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4記載の粘稠材料成形押出装置。
【請求項8】
前記第1のジャッキがハンドルで駆動され、
該ハンドルが
第1のジャッキを伸縮するジャッキ駆動ねじの一端に設けられ、ジャッキ駆動ねじの軸長方向に直交する第1の方向に揺動する揺動部材と、
該揺動部材の揺動軸および前記ジャッキ駆動ねじに直交する第2の方向に伸び回動可能に設けられる棒状のレバーと、
該レバーの軸長方向に直交すると共にレバーの遊端部に回転自在に設けられるハンドル部とより構成され、
第1のジャッキを伸縮する前記ジャッキ駆動ねじを揺動部材の揺動およびレバーの回転を介し駆動すると共にハンドル部およびレバーの遊端部をパンタグラフジャッキ側に回しコンパクトに収納できるようにすることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4記載の粘稠材料成形押出装置。
【請求項9】
前記基台上面に設けられた摺接面と、
前記第1のジャッキまたは第2のジャッキの頂部に設けられた摺接部とを有し、
摺接部と摺接面を摺接させ第1または第2のジャッキの頂部の垂れ下がりを防止することを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4記載の粘稠材料成形押出装置。
【請求項10】
前記基台に印刷可前記摺接面に隣接して目盛を印したスケール部を設け、押出用ピストンの移動量を計測できるようにすることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4記載の粘稠材料成形押出装置。
【請求項11】
前記ノズル部が
固定筒体あるいは回動筒体、載置筒体の前方開口部に取外し可能に固定されるロート状のノズル本体と、
任意形状の開口部を有しノズル本体の先端に螺着するダイス部とより構成され、
ダイス部をノズル本体に交換可能にすることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4記載の粘稠材料成形押出装置。
【請求項12】
前記ノズル部が
固定筒体あるいは回動筒体、載置筒体の前方開口部に取外し可能に固定されるロート状のノズル本体と、
該ノズル本体の内面に着脱自在に装着すると共にPP、ナイロン等粘稠材料との親和性のないプラスチックで形成される粘稠材料取出部材と
任意形状の開口部を有しノズル本体の先端に螺着するダイス部とより構成され、
ノズル本体の内面側に残留する粘稠材料塊を一緒に取り出し洗浄作業をし易くすることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4記載の粘稠材料成形押出装置。
【請求項13】
前記押出用ピストンの先端がノズル本体の内面に沿うよう略半球状に形成されロート状のノズル本体内の粘稠材料まで押し出すことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4記載の粘稠材料成形押出装置。
【請求項14】
前記ノズル部が
固定筒体あるいは回動筒体、載置筒体の前方開口部に取外し可能に固定されるロート状のノズル本体と、
任意形状の成形孔を有しノズル本体の先端に螺着するダイス部と、
該ダイス部に形成する開口部の中心後方に配設する任意形状に成形した板状あるいは棒状の中空用スペーサーと
該中空用スペーサーを位置決めすると共に筒体内の粘稠材料塊の流路を形成するスペーサー固定部とより構成され、
粘稠材料塊を中空の紐状に成形することを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4記載の粘稠材料成形押出装置。
【請求項15】
前記中空用スペーサーを位置決めするスペーサー固定部が
ノズル本体とダイス部との間で挟持固定される第1のスペーサー固定部であることを特徴とする請求項12記載の粘稠材料成形押出装置。
【請求項16】
前記中空用スペーサーを位置決めするスペーサー固定部が
粘稠材料取出部材の首部に後方より嵌合する第2のスペーサー固定部であることを特徴とする請求項12記載の粘稠材料成形押出装置。
【請求項17】
中空用スペーサーを位置決めするスペーサー固定部が
スペーサー固定部に交換可能にネジ止めすることを特徴とする請求項12記載の粘稠材料成形押出装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−99918(P2010−99918A)
【公開日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−273130(P2008−273130)
【出願日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【出願人】(308021718)
【Fターム(参考)】