説明

糖質エピトープを含む糖結合体、それらの合成方法、およびガンの処置または予防のためのそれらの使用

本発明は、新規なグリコシドおよび糖結合体、糖アミノ酸、およびその合成のための方法を提供する。別の局面において、本発明は、新規なクラスター化糖ペプチドおよびその合成のための方法を提供する。なお別の局面において、本発明は、癌の処置のため、好ましくは癌の再発の予防のための方法、ならびに被験体において抗体を誘導するための方法を提供し、これらの方法は、その必要性がある被験体に、本明細書中に開示される本発明の糖ペプチドのいずれかの有効量を、結合体化形態または非結合体化形態のいずれかで、適切な免疫原性キャリアと組み合わせて投与する工程を包含する。


Notice: Undefined index: DEJ in /mnt/www/gzt_disp.php on line 298

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の構造を有する化合物であって:
【化1】

ここでLは、置換もしくは非置換の、直鎖状もしくは分枝状の、環式もしくは非環式の、飽和もしくは不飽和の脂肪族もしくはヘテロ脂肪族部分であり;
の各存在は、独立して、水素または保護基であり;
ここでRは、水素;置換または非置換のアルキル;アルケニル;アリール;−CHCH(COR’)(NHR”)であり、ここでR’またはR”は、各々独立して水素、保護基、置換または非置換のアルキル、アリール、ペプチド、タンパク質または脂質;あるいはLに直接もしくは架橋剤を介して連結された免疫原性キャリアである、
化合物。
【請求項2】
請求項1に記載の化合物であって、Lは、−O−(CH−であり、該化合物は、以下の構造:
【化2】

を有し、
ここでnは、0〜9の整数であり、RおよびRは、請求項1に規定されるとおりである、化合物。
【請求項3】
請求項1に記載の化合物であって、Lはグリコシド部分を含む、化合物。
【請求項4】
請求項3に記載の化合物であって、前記グリコシド部分は単糖である、化合物。
【請求項5】
請求項4に記載の糖ペプチドであって、前記単糖は、以下の構造:
【化3】

を有する部分であり、
ここでRの各存在は、独立して水素または保護基であり、Rは、窒素保護基である、化合物。
【請求項6】
請求項1に記載の化合物であって、Rは、−CHCH(COR’)(NHR”)−であり、該化合物は、以下の構造:
【化4】

を有し、
ここでR’およびR”は、各々独立して、水素または適切な保護基であり、RおよびLは、請求項1に規定される通りである、化合物。
【請求項7】
請求項6に記載の化合物であって、Lは、−O(CH−であり、該化合物は、以下の構造:
【化5】

を有し、
ここでnは、0〜8の整数であり、R’およびR”は、各々独立して、水素または適切な保護基である、化合物。
【請求項8】
請求項6または7に記載の化合物であって、R’およびR”は、各々、Fmoc、アセチル、ベンジル、Boc、t−ブチル、CbzおよびTSEからなる群より独立して選択される保護基である、化合物。
【請求項9】
nは3である、請求項7に記載の化合物。
【請求項10】
Rは、免疫原性キャリアである、請求項1に記載の化合物。
【請求項11】
請求項10に記載の化合物であって、前記免疫原性キャリアは、タンパク質、ペプチドまたは脂質である、化合物。
【請求項12】
請求項11に記載の化合物であって、前記キャリアは、KLH、ポリペプチドまたはBSAである、化合物。
【請求項13】
請求項11に記載の化合物であって、前記脂質は、以下の構造:
【化6】

を有し、
ここでm’、n’およびp’は、各々独立して、約8〜20の間の整数であり;Rvは水素、置換もしくは非置換の直鎖状もしくは分枝状の低級アルキルまたは置換もしくは非置換のフェニルである、化合物。
【請求項14】
請求項13に記載の化合物であって、m’、n’およびp’は、各々14であり、前記脂質は、トリパルミトイル−S−グリセリルシステイニルセリンである、化合物。
【請求項15】
2以上のアミノ酸から構成されるペプチド骨格を含む多重抗原性糖ペプチドであって、前記アミノ酸のうちの1以上は、以下の構造:
【化7】

を有するグリコシド部分で独立して置換されており、
ここでLは、置換もしくは非置換の脂肪族もしくはヘテロ脂肪族部分であり;
Aの各存在は、独立して、以下の構造:
【化8】

を有する糖質決定基であり、
ここでa、b、c、d、e、f、g、h、i、x、yおよびzは、独立して、0、1、2または3であり、ただし、該x、yおよびzの括弧内の構造は、フラノース部分またはピラノース部分を表し、bおよびcの合計は1または2であり、dおよびfの合計は1または2であり、gおよびiの合計は1または2であり、かつただしx、yおよびzは、同時には0でなく;ここでR0は水素、直鎖状または分枝状のアルキル基、アシル基、アリールアルキル基またはアリール基であり;ここでR、R、R、R、R、R、R、RおよびRの各存在は、独立して、水素、OH、OR、NHR、NHCOR、F、CHOH、CHOR、置換もしくは非置換の直鎖状もしくは分枝状のアルキル、モノヒドロキシアルキル、ジヒドロキシアルキルもしくはトリヒドロキシアルキル、モノアシルオキシアルキル、ジアシルオキシアルキルもしくはトリアシルオキシアルキル、アリールアルキル基またはアリール基であり;ここでRの各存在は、独立して、水素、CHO、COORii、または置換もしくは非置換の直鎖状もしくは分枝状のアルキル基、アシル基、アリールアルキル基もしくはアリール基あるいは以下の構造:
【化9】

を有する糖部分
であり、
ここでYおよびZは、独立して、NHまたはOであり;ここでk、l、r、s、t、u、vおよびwは、各々独立して、0、1または2であり;ただし該vおよびwの括弧内の構造は、フラノース部分またはピラノース部分を表し、1およびkの合計は1または2であり、sおよびuの合計は1または2であり、かつただしvおよびwは、同時には0でなく;ここでR’は、水素、直鎖状もしくは分枝状のアルキル、アシル、アリールアルキルまたはアリール基であり;ここでR10、R11、R12、R13、R14およびR15の各存在は、独立して、水素、OH、ORiii、NHRiii、NHCORiii、F、CHOH、CHORiii、または置換もしくは非置換の直鎖状もしくは分枝状のアルキル、モノヒドロキシアルキル、ジヒドロキシアルキルもしくはトリヒドロキシアルキル、モノアシルオキシアルキル、ジアシルオキシアルキルもしくはトリアシルオキシアルキル、アリールアルキル基またはアリール基であり;ここでR16の各存在は、水素、COOH、COORii、CONHRii、置換もしくは非置換の直鎖状もしくは分枝状のアルキルまたはアリール基であり;ここでRiiiの各存在は、水素、CHO、COORiv、または置換もしくは非置換の直鎖状もしくは分枝状のアルキル、アシル、アリールアルキルまたはアリール基であり;ここでRiiおよびRivの各存在は、それぞれ独立して、H、または置換もしくは非置換の直鎖状もしくは分枝状のアルキル、アリールアルキルまたはアリール基であり;ここでAの少なくとも1つの存在は、以下の構造:
【化10】

を有する糖質ドメインであり、
ここでRの各存在は、独立して、水素または保護基である、
多重抗原性糖ペプチド。
【請求項16】
請求項15に記載の糖ペプチドであって、Lの少なくとも1つの存在は、−O−(CH−である、糖ペプチド。
【請求項17】
nは3である、請求項16に記載の糖ペプチド。
【請求項18】
請求項15に記載の糖ペプチドであって、Lの少なくとも1つの存在は、グリコシド部分を含む、糖ペプチド。
【請求項19】
請求項18に記載の糖ペプチドであって、前記グリコシド部分は単糖である、糖ペプチド。
【請求項20】
請求項19に記載の糖ペプチドであって、前記単糖は、以下の構造:
【化11】

を有する部分であり、
ここでRの各存在は、独立して、水素または保護基であり、Rは、窒素保護基である、
糖ペプチド。
【請求項21】
請求項15に記載の糖ペプチドであって、該糖ペプチドは、以下の構造:
【化12】

を有する構築物であり、
ここでqは0または1であり;
mは1〜20の整数であり;
Rは、水素または免疫原性キャリアであり;
該リンカーは、−O−、(カルボキサミド)アルキルカルボキサミド、MBS、1級カルボキサミド、モノアルキルカルボキサミドもしくはジアルキルカルボキサミド、モノアリールカルボキサミドもしくはジアリールカルボキサミド、直鎖状もしくは分枝状の(カルボキシ)アルキルカルボキサミド、直鎖状もしくは分枝状の(アルコキシカルボニル)アルキル−カルボキサミド、直鎖状もしくは分枝状の(カルボキシ)アリールアルキルカルボキサミド、直鎖状もしくは分枝状の(アルコキシカルボニル)アルキルカルボキサミド、2〜約20個のヒドロキシアシル残基を含むオリゴエステルフラグメント、2〜約20個のアミノアシル残基を含むペプチドフラグメント、または直鎖状もしくは分枝状のアルキルまたはアリールカルボン酸エステルのいずれかであり;
およびRの各存在は、独立して、水素、置換もしくは非置換の、直鎖状もしくは分枝状の、環式もしくは非環式の、飽和もしくは不飽和のアルキル、脂肪族もしくはヘテロ脂肪族部分または置換もしくは非置換のアリールもしくはヘテロアリール部分であり;ここでRおよびRの各存在は、独立して、以下の構造:
【化13】

を有するグリコシド部分であり、
ここでLは、置換もしくは非置換の脂肪族もしくはヘテロ脂肪族部分であり;
Aの各存在は、独立して、以下の構造:
【化14】

を有する糖質ドメインであり、
ここでa、b、c、d、e、f、g、h、i、x、yおよびzは、独立して、0、1、2または3であり、ただし、該x、yおよびzの括弧内の構造は、フラノース部分またはピラノース部分を表し、bおよびcの合計は1または2であり、dおよびfの合計は1または2であり、gおよびiの合計は1または2であり、かつただしx、yおよびzは、同時には0でなく;ここでR0は水素、直鎖状または分枝状のアルキル基、アシル基、アリールアルキル基またはアリール基であり;ここでR、R、R、R、R、R、R、RおよびRの各存在は、独立して、水素、OH、OR、NHR、NHCOR、F、CHOH、CHOR、置換もしくは非置換の直鎖状もしくは分枝状のアルキル、モノヒドロキシアルキル、ジヒドロキシアルキルもしくはトリヒドロキシアルキル、モノアシルオキシアルキル、ジアシルオキシアルキルもしくはトリアシルオキシアルキル、アリールアルキル基またはアリール基であり;ここでRの各存在は、独立して、水素、CHO、COORii、または置換もしくは非置換の直鎖状もしくは分枝状のアルキル基、アシル基、アリールアルキル基もしくはアリール基あるいは以下の構造:
【化15】

を有する糖部分
であり、
ここでYおよびZは、独立して、NHまたはOであり;ここでk、l、r、s、t、u、vおよびwは、各々独立して、0、1または2であり;ただし該vおよびwの括弧内の構造は、フラノース部分またはピラノース部分を表し、1およびkの合計は1または2であり、sおよびuの合計は1または2であり、かつただしvおよびwは、同時には0でなく;ここでR’は、水素、直鎖状もしくは分枝状のアルキル、アシル、アリールアルキルまたはアリール基であり;ここでR10、R11、R12、R13、R14およびR15の各存在は、独立して、水素、OH、ORiii、NHRiii、NHCORiii、F、CHOH、CHORiii、または置換もしくは非置換の直鎖状もしくは分枝状のアルキル、モノヒドロキシアルキル、ジヒドロキシアルキルもしくはトリヒドロキシアルキル、モノアシルオキシアルキル、ジアシルオキシアルキルもしくはトリアシルオキシアルキル、アリールアルキル基またはアリール基であり;ここでR16の各存在は、水素、COOH、COORii、CONHRii、置換もしくは非置換の直鎖状もしくは分枝状のアルキルまたはアリール基であり;ここでRiiiの各存在は、水素、CHO、COORiv、または置換もしくは非置換の直鎖状もしくは分枝状のアルキル、アシル、アリールアルキルまたはアリール基であり;ここでRiiおよびRivの各存在は、それぞれ独立して、H、または置換もしくは非置換の直鎖状もしくは分枝状のアルキル、アリールアルキルまたはアリール基であり;ここで該グリコシド部分は、アミノ酸にα結合されるかまたはβ結合されるかのいずれかであり;ここでAの少なくとも1つの存在は、以下の構造:
【化16】

を有する糖質部分であり、
ここでRの各存在は、独立して、水素または保護基である、
化合物。
【請求項22】
請求項21に記載の糖ペプチドであって、前記リンカーは、−O−、−NR−、−NR(脂肪族)NR−、−NR(ヘテロ脂肪族)NR−、−(脂肪族)NR−、−(ヘテロ脂肪族)NR−、−O(脂肪族)NR−、−O(ヘテロ脂肪族)NR−、−NR(脂肪族)NR(C=O)(CRS−、−NR(ヘテロ脂肪族)NR(C=O)(CRS−、−(脂肪族)NR(C=O)(CRS−、−(ヘテロ脂肪族)NR(C=O)(CRS−、−O(脂肪族)NRJ(C=O)(CRS−、O(ヘテロ脂肪族)NRJ(C=O)(CRS−、2〜約20個のヒドロキシアシル残基を含むオリゴエステルフラグメント、2〜約20個のアミノアシル残基を含むペプチドフラグメント、または直鎖状もしくは分枝状のアルキルもしくはアリールカルボン酸エステルであり、ここでkの各存在は、独立して、1〜5であり;ここでR、R、RまたはRの各存在は、独立して、水素、直鎖状もしくは分枝状の、置換もしくは非置換の、環式もしくは非環式の部分、あるいは置換もしくは非置換のアリール部分であり、そしてここで各脂肪族またはヘテロ脂肪族の部分は、独立して、置換もしくは非置換、直鎖状もしくは分枝状、環式もしくは非環式である、
糖ペプチド。
【請求項23】
請求項21に記載の糖ペプチドであって、前記リンカーは、−O−、−NR(CRNR−、−NR(CRNR(C=O)(CRS−、−NR−、−(CRNR−、−O(CRNR、2〜約20ヒドロキシアシル残基を含む脂肪族、2〜約20個のアミノアシル残基を含むペプチドフラグメント、または直鎖状もしくは分枝状のアルキルもしくはアリールカルボン酸エステルであり、ここでkの各存在は、独立して、1〜5であり、ここでR、R、RまたはRの各存在は、独立して、水素、直鎖状もしくは分枝状の、置換もしくは非置換の、環式もしくは非環式の部分、あるいは置換もしくは非置換のアリール部分である、糖ペプチド。
【請求項24】
請求項21に記載の糖ペプチドであって、qは1であり、前記架橋剤は、以下の構造:
【化17】

を有するフラグメントであり、
それにより、該構造は、マレイミド安息香酸N−ヒドロキシスクシンイミドエステルとリンカーとの結合の際に生成される、
糖ペプチド。
【請求項25】
請求項21に記載の糖ペプチドであって、Rは水素であり、qは0である、糖ペプチド。
【請求項26】
請求項21に記載の糖ペプチドであって、Rは、免疫原性キャリアである、糖ペプチド。
【請求項27】
請求項26に記載の化合物であって、前記免疫原性キャリアは、タンパク質、ペプチドまたは脂質である、化合物。
【請求項28】
請求項27に記載の化合物であって、前記キャリアは、KLH、ポリリジンまたはBSAである、化合物。
【請求項29】
請求項27に記載の化合物であって、qは0であり、前記脂質は、以下の構造:
【化18】

を有し、
ここでm’、n’およびp’は、各々独立して、約8〜20の間の整数であり;Rvは水素、置換もしくは非置換の直鎖状もしくは分枝状の低級アルキルまたは置換もしくは非置換のフェニルである、
化合物。
【請求項30】
請求項29に記載の化合物であって、m’、n’およびp’は、各々14であり、前記脂質は、トリパルミトイル−S−グリセリルシステイニルセリンである、化合物。
【請求項31】
請求項21に記載の糖ペプチドであって、Lの少なくとも1つの存在は、−O−(CH−であり、nは、0〜9の整数である、糖ペプチド。
【請求項32】
nは3である、請求項31に記載の糖ペプチド。
【請求項33】
請求項21に記載の糖ペプチドであって、Lの少なくとも1つの存在は、グリコシド部分を含む、糖ペプチド。
【請求項34】
請求項33に記載の糖ペプチドであって、前記グリコシド部分は単糖である、糖ペプチド。
【請求項35】
請求項34に記載の糖ペプチドであって、前記単糖は、以下の構造:
【化19】

を有する部分であり、
ここでRの各存在は、独立して、水素または保護基であり、Rは、窒素保護基である、
糖ペプチド。
【請求項36】
請求項21に記載の糖ペプチドであって、以下の構造:
【化20】

を有する糖質ドメインでないAの各存在は、独立して、Globo−H、フコシルGM1、KH−1、グリコホリン、Le、N3、Tn、STN、2,6−STn、(2,3)ST、Gb3またはTFであり、ここでRの各存在は、独立して、水素または保護基である、
糖ペプチド。
【請求項37】
請求項21に記載の糖ペプチドであって、mは2であり、Lの少なくとも1つの存在は、−O(CH−であり、nは0〜9の整数であり;そしてAの各存在は、独立して、以下の構造:
【化21】

を有する糖質ドメインであり、
ここでRの各存在は、独立して、水素または保護基である、
糖ペプチド。
【請求項38】
請求項21に記載の糖ペプチドであって、mは2であり、Lの少なくとも1つの存在は、グリコシド部分を含み、Aの各存在は、独立して、以下の構造:
【化22】

を有する糖質ドメインであり、
ここでここでRの各存在は、独立して、水素または保護基である、
糖ペプチド。
【請求項39】
請求項38に記載の糖ペプチドであって、前記グリコシドは単糖である、糖ペプチド。
【請求項40】
請求項39に記載の糖ペプチドであって、前記単糖は、以下の構造:
【化23】

を有する部分であり、
ここでRの各存在は、独立して、水素または保護基であり、Rは、窒素保護基である、
糖ペプチド。
【請求項41】
請求項21に記載の糖ペプチドであって、mは2であり、Lの各存在は、独立して、−O(CH−であり、該糖ペプチドは、Gb3を含む、3つのAが存在し、そして該糖ペプチドは、以下の構造:
【化24】

を有し、
ここでqは0または1であり;nの各存在は、独立して、0〜9の整数であり;Rは水素またはキャリアタンパク質、ペプチドもしくは脂質であり、Rの各存在は、独立して、水素または保護基である、
糖ペプチド。
【請求項42】
請求項21に記載の糖ペプチドであって、mは2であり、Lの各存在は、独立して単糖を含み、該糖ペプチドは、Gb3を含む3つのAが存在し、そして該糖ペプチドは、以下の構造:
【化25】

を有し、
ここでqは0または1であり;nの各存在は、独立して0〜9の整数であり;Rは水素またはキャリアタンパク質、ペプチドもしくは脂質であり、Rの各存在は、独立して、水素または保護基であり、Rは、窒素保護基である、
糖ペプチド。
【請求項43】
nの各存在が0である、請求項42に記載の糖ペプチド。
【請求項44】
nの各存在が3である、請求項41に記載の糖ペプチド。
【請求項45】
qは0である、請求項41または42に記載の糖ペプチド。
【請求項46】
請求項41または42に記載の糖ペプチドであって、RはKLH、ウシ血清アルブミンまたはポリリジンである、糖ペプチド。
【請求項47】
請求項41または42に記載の糖ペプチドであって、前記リンカーは、構造−NH(CHNHC(=O)(CHS−を有する部分であり;tおよびvは、各々独立して、1〜6の整数である、糖ペプチド。
【請求項48】
の各存在は水素である、請求項41または42に記載の糖ペプチド。
【請求項49】
の各存在はAcである、請求項42に記載の糖ペプチド。
【請求項50】
請求項41または42に記載の糖ペプチドであって、qは1であり、前記架橋剤は、以下の構造:
【化26】

を有する部分であり、
それによって、該構造は、マレイミド安息香酸N−ヒドロキシスクシンイミドエステルとリンカーとの結合の際に生成される、
糖ペプチド。
【請求項51】
請求項42に記載の糖ペプチドであって、nおよびqは、各々0であり、Rは水素であり、前記リンカーは、構造−NH(CHNHC(=O)(CHS−を有する部分であり、ここでtおよびvは、各々独立して、1〜6の整数である、糖ペプチド。
【請求項52】
請求項42に記載の糖ペプチドであって、nは0であり、qは1であり、RはKLHであり、前記リンカーは、構造−NH(CHNHC(=O)(CHS−を有する部分であり、ここでtおよびvは、各々独立して、1〜6の整数であり、前記架橋剤は、以下の構造:
【化27】

を有する部分である、糖ペプチド。
【請求項53】
請求項41に記載の糖ペプチドであって、qは0であり、nは3であり、Rは水素であり、前記リンカーは、構造−NH(CHNHC(=O)(CHS−を有する部分であり、ここでtおよびvは、各々独立して、1〜6の整数である、糖ペプチド。
【請求項54】
請求項41に記載の糖ペプチドであって、qは1であり、nは3であり、RはKLHであり、前記リンカーは、構造−NH(CHNHC(=O)(CHS−を有する部分であり、ここでtおよびvは、各々独立して、1〜6の整数であり、前記架橋剤は、以下の構造:
【化28】

を有する、糖ペプチド。
【請求項55】
請求項47、51〜54のいずれか1項に記載の糖ペプチドであって、tは3であり、vは1である、糖ペプチド。
【請求項56】
以下の構造:
【化29】

を有する糖ペプチドであって、
ここでqは0または1であり;
mは5〜20の整数であり;
Rは、水素または免疫原性キャリアであり;
前記リンカーは、−O−、(カルボキサミド)アルキルカルボキサミド、MBS、1級カルボキサミド、モノアルキルカルボキサミドもしくはジアルキルカルボキサミド、モノアリールカルボキサミドもしくはジアリールカルボキサミド、直鎖状もしくは分枝状の(カルボキシ)アルキルカルボキサミド、直鎖状もしくは分枝状の(アルコキシカルボニル)アルキル−カルボキサミド、直鎖状もしくは分枝状の(カルボキシ)アリールアルキルカルボキサミド、直鎖状もしくは分枝状の(アルコキシカルボニル)アルキルカルボキサミド、2〜約20個のヒドロキシアシル残基を含むオリゴエステルフラグメント、2〜約20個のアミノアシル残基を含むペプチドフラグメント、または直鎖状もしくは分枝状のアルキルもしくはアリールカルボン酸エステルのいずれかであり;
およびRの各存在は、独立して、水素、置換もしくは非置換の、直鎖状もしくは分枝状の、環式もしくは非環式の、飽和もしくは不飽和の脂肪族もしくはヘテロ脂肪族の部分あるいは置換もしくは非置換のアリールもしくはヘテロアリールの部分であり;そしてここでRおよびRの各存在は、独立して、以下の構造:
【化30】

を有するグリコシド部分であり、
ここでLの各存在は、独立して、置換もしくは非置換の脂肪族もしくはヘテロ脂肪族の部分であり;Aの各存在は、独立して、以下の構造:
【化31】

を有する糖質ドメインであり、
ここでa、b、c、d、e、f、g、h、i、x、yおよびzは、独立して、0、1、2または3であり、ただし、該x、yおよびzの括弧内の構造は、フラノース部分またはピラノース部分を表し、bおよびcの合計は1または2であり、dおよびfの合計は1または2であり、gおよびiの合計は1または2であり、かつただしx、yおよびzは、同時には0でなく;ここでR0は水素、直鎖状または分枝状のアルキル基、アシル基、アリールアルキル基またはアリール基であり;ここでR、R、R、R、R、R、R、RおよびRの各存在は、独立して、水素、OH、OR、NHR、NHCOR、F、CHOH、CHOR、置換もしくは非置換の直鎖状もしくは分枝状のアルキル、モノヒドロキシアルキル、ジヒドロキシアルキルもしくはトリヒドロキシアルキル、モノアシルオキシアルキル、ジアシルオキシアルキルもしくはトリアシルオキシアルキル、アリールアルキル基またはアリール基であり;ここでRの各存在は、独立して、水素、CHO、COORii、または置換もしくは非置換の直鎖状もしくは分枝状のアルキル基、アシル基、アリールアルキル基もしくはアリール基あるいは以下の構造:
【化32】

を有する糖部分
であり、
ここでYおよびZは、独立して、NHまたはOであり;ここでk、l、r、s、t、u、vおよびwは、各々独立して、0、1または2であり;ただし該vおよびwの括弧内の構造は、フラノース部分またはピラノース部分を表し、1およびkの合計は1または2であり、sおよびuの合計は1または2であり、かつただしvおよびwは、同時には0でなく;ここでR’は、水素、直鎖状もしくは分枝状のアルキル、アシル、アリールアルキルまたはアリール基であり;ここでR10、R11、R12、R13、R14およびR15の各存在は、独立して、水素、OH、ORiii、NHRiii、NHCORiii、F、CHOH、CHORiii、または置換もしくは非置換の直鎖状もしくは分枝状のアルキル、モノヒドロキシアルキル、ジヒドロキシアルキルもしくはトリヒドロキシアルキル、モノアシルオキシアルキル、ジアシルオキシアルキルもしくはトリアシルオキシアルキル、アリールアルキル基またはアリール基であり;ここでR16の各存在は、水素、COOH、COORii、CONHRii、置換もしくは非置換の直鎖状もしくは分枝状のアルキルまたはアリール基であり;ここでRiiiの各存在は、水素、CHO、COORiv、または置換もしくは非置換の直鎖状もしくは分枝状のアルキル、アシル、アリールアルキルまたはアリール基であり;ここでRiiおよびRivの各存在は、それぞれ独立して、H、または置換もしくは非置換の直鎖状もしくは分枝状のアルキル、アリールアルキルまたはアリール基であり;ここで該グリコシド部分は、アミノ酸にα結合されるかまたはβ結合されるかのいずれかである、
糖ペプチド。
【請求項57】
以下の構造:
【化33】

を有する合成構築物であって、
ここでnは0〜8であり;ここで該キャリアは、直接または架橋剤を介して連結される脂質またはタンパク質であり;Rの各存在は、独立して、水素または保護基であり;ここでt’は少なくとも1である、
合成構築物。
【請求項58】
請求項57に記載の構築物であって、t’は、20〜600の範囲である、構築物。
【請求項59】
nは4である、請求項57に記載の構築物。
【請求項60】
請求項21または56に記載の糖ペプチドであって、RおよびRの各存在は、独立して、水素またはメチルである、糖ペプチド。
【請求項61】
糖アミノ酸の合成のための方法であって、該方法は、以下の工程:
(a)適切なアルケニルグリコシドを提供する工程;
(b)適切に保護されたアルケニルアミノ酸を提供する工程;
(c)該アルケニルグリコシドと該アルケニルアミノ酸とを、適切な触媒の存在下で適切な条件下で反応させて、糖エナミドエステルを生成する工程;および
(d)該糖エナミドエステルを適切な条件に供して、糖アミノ酸を生成する工程、
を包含する、方法。
【請求項62】
請求項61に記載の方法であって、前記工程(a)のアルケニルグリコシドは、以下の構造:
【化34】

を有し、
ここでnは0〜8であり;
Aは、以下の構造:
【化35】

を有する糖質ドメインであり、
ここでa、b、c、d、e、f、g、h、i、x、yおよびzは、独立して、0、1、2または3であり、ただし、該x、yおよびzの括弧内の構造は、フラノース部分またはピラノース部分を表し、bおよびcの合計は1または2であり、dおよびfの合計は1または2であり、gおよびiの合計は1または2であり、かつただしx、yおよびzは、同時には0でなく;ここでR0は水素、直鎖状または分枝状のアルキル基、アシル基、アリールアルキル基またはアリール基であり;ここでR、R、R、R、R、R、R、RおよびRの各存在は、独立して、水素、OH、OR、NHR、NHCOR、F、CHOH、CHOR、置換もしくは非置換の直鎖状もしくは分枝状のアルキル、モノヒドロキシアルキル、ジヒドロキシアルキルもしくはトリヒドロキシアルキル、モノアシルオキシアルキル、ジアシルオキシアルキルもしくはトリアシルオキシアルキル、アリールアルキル基またはアリール基であり;ここでRの各存在は、独立して、水素、CHO、COORii、または置換もしくは非置換の直鎖状もしくは分枝状のアルキル基、アシル基、アリールアルキル基もしくはアリール基あるいは以下の構造:
【化36】

を有する糖部分であり、
ここでYおよびZは、独立して、NHまたはOであり;ここでk、l、r、s、t、u、vおよびwは、各々独立して、0、1または2であり;ただし該vおよびwの括弧内の構造は、フラノース部分またはピラノース部分を表し、1およびkの合計は1または2であり、sおよびuの合計は1または2であり、かつただしvおよびwは、同時には0でなく;ここでR’は、水素、直鎖状もしくは分枝状のアルキル、アシル、アリールアルキルまたはアリール基であり;ここでR10、R11、R12、R13、R14およびR15の各存在は、独立して、水素、OH、ORiii、NHRiii、NHCORiii、F、CHOH、CHORiii、または置換もしくは非置換の直鎖状もしくは分枝状のアルキル、モノヒドロキシアルキル、ジヒドロキシアルキルもしくはトリヒドロキシアルキル、モノアシルオキシアルキル、ジアシルオキシアルキルもしくはトリアシルオキシアルキル、アリールアルキル基またはアリール基であり;ここでR16の各存在は、水素、COOH、COORii、CONHRii、置換もしくは非置換の直鎖状もしくは分枝状のアルキルまたはアリール基であり;ここでRiiiの各存在は、水素、CHO、COORiv、または置換もしくは非置換の直鎖状もしくは分枝状のアルキル、アシル、アリールアルキルまたはアリール基であり;ここでRiiおよびRivの各存在は、それぞれ独立して、H、または置換もしくは非置換の直鎖状もしくは分枝状のアルキル、アリールアルキルまたはアリール基であり;
前記工程(b)のアルケニルアミノ酸は、以下の構造:
【化37】

を有するアルケニルグリシンであり、
ここでR’およびR”は、各々独立して、水素または保護基であり、q’は1〜8の整数であり;前記工程(c)において生成された糖エナミドエステルは、以下の構造:
【化38】

を有し、
ここでR’およびR”は、各々独立して、水素または保護基であり、nおよびq’は、各々独立して、0〜8の整数であり;前記工程(d)において生成された糖アミノ酸は、以下の構造:
【化39】

を有し、
ここでR’およびR”は、各々独立して、水素または保護基であり、nおよびq’は、各々独立して、0〜8の整数である、
方法。
【請求項63】
請求項61に記載の方法であって、Aは、Globo−H、フコシルGM1、KH−1、グリコホリン、STN、(2,3)ST、Le、N3、Tn、STn、2,6−STn、Gb3およびTFからなる群より選択される、方法。
【請求項64】
請求項61に記載の方法であって、Aは、以下の構造:
【化40】

を有する糖質決定基であり、
ここでRの各存在は、独立して、水素または保護基であり、そしてRの各存在は、独立して、水素または窒素保護基である、方法。
【請求項65】
請求項61に記載の方法であって、Aは、以下の構造:
【化41】

を有する糖質決定基であり、
ここでRの各存在は、独立して、水素または保護基であり、そしてRの各存在は、水素または窒素保護基である、方法。
【請求項66】
請求項61に記載の方法であって、Aは、以下の構造:
【化42】

を有する糖質決定基であり、
ここでRの各存在は、独立して、水素または保護基である、方法。
【請求項67】
請求項61に記載の方法であって、前記工程(a)の触媒は、以下からなる群:
【化43】

より選択され、
ここでCyは、シクロヘキシル部分を表す、方法。
【請求項68】
請求項61に記載の方法であって、前記工程(a)の触媒は、以下の構造:
【化44】

を有し、
ここでCyは、シクロヘキシル部分を表す、方法。
【請求項69】
請求項61に記載の方法であって、前記糖エナミドエステルを、適切な条件下で反応させて、糖アミノ酸を生成する工程は、該エナミドエステルを水素化条件下で、その後、脱保護条件下で反応させて、糖アミノ酸を生成する工程を包含する、方法。
【請求項70】
薬学的組成物であって、以下:
請求項1、15、21または56に記載の化合物または糖ペプチド、および
薬学的に適切なキャリア、
を含む、薬学的組成物。
【請求項71】
請求項70に記載の薬学的組成物であって、前記化合物または糖ペプチドは、免疫原性キャリアに結合体化されている、薬学的組成物。
【請求項72】
薬学的組成物であって、以下:
薬学的に受容可能なキャリア;
免疫原性キャリア;および
2以上のアミノ酸から構成されるペプチド骨格を含む多重抗原性糖ペプチド、
を含み、
ここで前記アミノ酸のうちの1以上は、以下の構造:
【化45】

を有するグリコシド部分で独立して置換されており、
ここでLの各存在は、独立して、置換もしくは非置換の脂肪族もしくはヘテロ脂肪族部分であり;
Aの各存在は、独立して、以下の構造:
【化46】

を有する糖質決定基であり、
ここでa、b、c、d、e、f、g、h、i、x、yおよびzは、独立して、0、1、2または3であり、ただし、該x、yおよびzの括弧内の構造は、フラノース部分またはピラノース部分を表し、bおよびcの合計は1または2であり、dおよびfの合計は1または2であり、gおよびiの合計は1または2であり、かつただしx、yおよびzは、同時には0でなく;ここでR0は水素、直鎖状または分枝状のアルキル基、アシル基、アリールアルキル基またはアリール基であり;ここでR、R、R、R、R、R、R、RおよびRの各存在は、独立して、水素、OH、OR、NHR、NHCOR、F、CHOH、CHOR、置換もしくは非置換の直鎖状もしくは分枝状のアルキル、モノヒドロキシアルキル、ジヒドロキシアルキルもしくはトリヒドロキシアルキル、モノアシルオキシアルキル、ジアシルオキシアルキルもしくはトリアシルオキシアルキル、アリールアルキル基またはアリール基であり;ここでRの各存在は、独立して、水素、CHO、COORii、または置換もしくは非置換の直鎖状もしくは分枝状のアルキル基、アシル基、アリールアルキル基もしくはアリール基あるいは以下の構造:
【化47】

を有する糖部分であり、
ここでYおよびZは、独立して、NHまたはOであり;ここでk、l、r、s、t、u、vおよびwは、各々独立して、0、1または2であり;ただし該vおよびwの括弧内の構造は、フラノース部分またはピラノース部分を表し、1およびkの合計は1または2であり、sおよびuの合計は1または2であり、かつただしvおよびwは、同時には0でなく;ここでR’は、水素、直鎖状もしくは分枝状のアルキル、アシル、アリールアルキルまたはアリール基であり;ここでR10、R11、R12、R13、R14およびR15の各存在は、独立して、水素、OH、ORiii、NHRiii、NHCORiii、F、CHOH、CHORiii、または置換もしくは非置換の直鎖状もしくは分枝状のアルキル、モノヒドロキシアルキル、ジヒドロキシアルキルもしくはトリヒドロキシアルキル、モノアシルオキシアルキル、ジアシルオキシアルキルもしくはトリアシルオキシアルキル、アリールアルキル基またはアリール基であり;ここでR16の各存在は、水素、COOH、COORii、CONHRii、置換もしくは非置換の直鎖状もしくは分枝状のアルキルまたはアリール基であり;ここでRiiiの各存在は、水素、CHO、COORiv、または置換もしくは非置換の直鎖状もしくは分枝状のアルキル、アシル、アリールアルキルまたはアリール基であり;ここでRiiおよびRivの各存在は、それぞれ独立して、H、または置換もしくは非置換の直鎖状もしくは分枝状のアルキル、アリールアルキルまたはアリール基であり;
それによって、該糖ペプチドは、該免疫原性キャリアに結合されていない、
薬学的組成物。
【請求項73】
請求項72に記載の薬学的組成物であって、Aの各存在は、独立して、Globo−H、フコシルGM1、KH−1、グリコホリン、STN、Le、N3、Tn、2,6−STn、(2,3)ST、Gb3またはTFである、薬学的組成物。
【請求項74】
請求項71または72に記載の薬学的組成物であって、前記免疫原性キャリアは、ウシ血清アルブミン、ポリリジンまたはキーホールリンペットヘモシアニンである、薬学的組成物。
【請求項75】
請求項71または72に記載の薬学的組成物であって、qは0であり、前記免疫原性キャリアは、以下の構造:
【化48】

を有する脂質であり、
ここでm’、n’およびp’は、各々独立して、約8〜20の整数であり;Rvは、水素、置換もしくは非置換の直鎖状もしくは分枝状の低級アルキルまたは置換もしくは非置換のフェニルである、薬学的組成物。
【請求項76】
請求項75に記載の薬学的組成物であって、m’、n’およびp’は、各々14であり、前記脂質は、トリパルミトイル−S−グリセリルシステイニルセリンである、薬学的組成物。
【請求項77】
請求項71または72に記載の薬学的組成物であって、1以上の免疫学的アジュバントをさらに含む、薬学的組成物。
【請求項78】
請求項77に記載の薬学的組成物であって、前記1以上の免疫学的アジュバントは、サポニンアジュバントである、薬学的組成物。
【請求項79】
請求項78に記載の薬学的組成物であって、前記サポニンアジュバントは、GPI−0100である、薬学的組成物。
【請求項80】
請求項77に記載の薬学的組成物であって、前記1以上の免疫学的アジュバントのうちの少なくとも1つは、細菌またはリポソームである、薬学的組成物。
【請求項81】
請求項80に記載の薬学的組成物であって、前記免疫学的アジュバントは、Salmonella minnesota細胞、カルメット−ゲラン杆菌またはQS21である、薬学的組成物。
【請求項82】
癌に罹患しんた患者における癌を処置する方法であって、該方法は、以下の工程:
請求項1、15、21または56に記載の化合物または糖ペプチドの有効量、および薬学的に適切なキャリアを被験体に投与する工程、
を包含する、方法。
【請求項83】
請求項82に記載の方法であって、前記化合物または糖ペプチドは、免疫原性キャリアに結合体化されている、方法。
【請求項84】
請求項82に記載の方法であって、前記化合物または糖ペプチドは、キャリアに結合体化されておらず、該方法は、免疫原性キャリアを投与する工程をさらに包含する、方法。
【請求項85】
請求項82に記載の方法であって、該方法は、被験体における癌の再発を予防する工程を包含する、方法。
【請求項86】
請求項82または85に記載の方法であって、前記癌は固形腫瘍である、方法。
【請求項87】
請求項82または85に記載の方法であって、前記被験体は、臨床的寛解状態にあるか、または前記被験体は、手術によって処置されており、制限された切除されていない疾患を有する、方法。
【請求項88】
被験体において抗体を誘導する方法であって、該抗体は、腫瘍細胞と特異的に結合可能であり、該方法は、該抗体を誘導するに有効な量の請求項1、15、21または56に記載の化合物または構築物を、該被験体に投与する工程を包含する、方法。
【請求項89】
請求項88に記載の方法であって、前記糖ペプチドは、免疫原性キャリアに結合体化されている、方法。
【請求項90】
被験体において抗体を誘導する方法であって、該抗体は、腫瘍細胞と特異的に結合可能であり、該方法は、
一定量の2以上のアミノ酸から構成されるペプチド骨格を含む多重抗原性糖ペプチドを豊洲留工程を包含し、
ここで該アミノ酸のうちの1以上は、以下の構造:
【化49】

を有するグリコシド部分で独立して置換されており、
ここでLの各存在は、独立して、置換もしくは非置換の脂肪族もしくはヘテロ脂肪族部分であり;
Aの各存在は、独立して、以下の構造:
【化50】

を有する糖質決定基であり、
ここでa、b、c、d、e、f、g、h、i、x、yおよびzは、独立して、0、1、2または3であり、ただし、該x、yおよびzの括弧内の構造は、フラノース部分またはピラノース部分を表し、bおよびcの合計は1または2であり、dおよびfの合計は1または2であり、gおよびiの合計は1または2であり、かつただしx、yおよびzは、同時には0でなく;ここでR0は水素、直鎖状または分枝状のアルキル基、アシル基、アリールアルキル基またはアリール基であり;ここでR、R、R、R、R、R、R、RおよびRの各存在は、独立して、水素、OH、OR、NHR、NHCOR、F、CHOH、CHOR、置換もしくは非置換の直鎖状もしくは分枝状のアルキル、モノヒドロキシアルキル、ジヒドロキシアルキルもしくはトリヒドロキシアルキル、モノアシルオキシアルキル、ジアシルオキシアルキルもしくはトリアシルオキシアルキル、アリールアルキル基またはアリール基であり;ここでRの各存在は、独立して、水素、CHO、COORii、または置換もしくは非置換の直鎖状もしくは分枝状のアルキル基、アシル基、アリールアルキル基もしくはアリール基あるいは以下の構造:
【化51】

を有する糖部分であり、
ここでYおよびZは、独立して、NHまたはOであり;ここでk、l、r、s、t、u、vおよびwは、各々独立して、0、1または2であり;ただし該vおよびwの括弧内の構造は、フラノース部分またはピラノース部分を表し、1およびkの合計は1または2であり、sおよびuの合計は1または2であり、かつただしvおよびwは、同時には0でなく;ここでR’は、水素、直鎖状もしくは分枝状のアルキル、アシル、アリールアルキルまたはアリール基であり;ここでR10、R11、R12、R13、R14およびR15の各存在は、独立して、水素、OH、ORiii、NHRiii、NHCORiii、F、CHOH、CHORiii、または置換もしくは非置換の直鎖状もしくは分枝状のアルキル、モノヒドロキシアルキル、ジヒドロキシアルキルもしくはトリヒドロキシアルキル、モノアシルオキシアルキル、ジアシルオキシアルキルもしくはトリアシルオキシアルキル、アリールアルキル基またはアリール基であり;ここでR16の各存在は、水素、COOH、COORii、CONHRii、置換もしくは非置換の直鎖状もしくは分枝状のアルキルまたはアリール基であり;ここでRiiiの各存在は、水素、CHO、COORiv、または置換もしくは非置換の直鎖状もしくは分枝状のアルキル、アシル、アリールアルキルまたはアリール基であり;ここでRiiおよびRivの各存在は、それぞれ独立して、H、または置換もしくは非置換の直鎖状もしくは分枝状のアルキル、アリールアルキルまたはアリール基であり;
それによって、該糖ペプチドは、該免疫原性キャリアに結合されておらず、
ここで糖ポリペプチドの量は、該抗体を誘導するに有効である、
方法。
【請求項91】
請求項90に記載の方法であって、該方法は、免疫原性キャリアを投与する工程をさらに包含する、方法。
【請求項92】
被験体において抗体を誘導する方法であって、該抗体は、腫瘍細胞と特異的に結合可能であり、該方法は、該抗体を誘導するに有効な量の多重抗原性糖ペプチドを該被験体に投与する工程を包含し、ここで該糖ペプチドは、以下の構造:
【化52】

を有し、
ここでqは0または1であり;
mは1〜20の整数であり;
該リンカーは、−O−、(カルボキサミド)アルキルカルボキサミド、MBS、1級カルボキサミド、モノアルキルカルボキサミドもしくはジアルキルカルボキサミド、モノアリールカルボキサミドもしくはジアリールカルボキサミド、直鎖状もしくは分枝状の(カルボキシ)アルキルカルボキサミド、直鎖状または分枝状の(アルコキシカルボニル)アルキル−カルボキサミド、直鎖状もしくは分枝状の(カルボキシ)アリールアルキルカルボキサミド、直鎖状もしくは分枝状の(アルコキシカルボニル)アルキルカルボキサミド、2〜約20個のヒドロキシアシル残基を含むオリゴエステルフラグメント、2〜約20個のアミノアシル残基を含むペプチドフラグメント、または直鎖状もしくは分枝状のアルキルまたはアリールカルボン酸エステルのいずれかであり;
およびRの各存在は、独立して、水素、置換もしくは非置換の、直鎖状もしくは分枝状の、環式もしくは非環式の、飽和もしくは不飽和のアルキル、脂肪族もしくはヘテロ脂肪族の部分または置換もしくは非置換のアリールもしくはヘテロアリールの部分であり;ここでRおよびRの各存在は、独立して、以下の構造:
【化53】

を有するグリコシド部分であり、
ここでLの各存在は、置換もしくは非置換の脂肪族もしくはヘテロ脂肪族の部分であり;
Aの各存在は、独立して、以下の構造:
【化54】

を有する糖質ドメインであり、
ここでa、b、c、d、e、f、g、h、i、x、yおよびzは、独立して、0、1、2または3であり、ただし、該x、yおよびzの括弧内の構造は、フラノース部分またはピラノース部分を表し、bおよびcの合計は1または2であり、dおよびfの合計は1または2であり、gおよびiの合計は1または2であり、かつただしx、yおよびzは、同時には0でなく;ここでR0は水素、直鎖状または分枝状のアルキル基、アシル基、アリールアルキル基またはアリール基であり;ここでR、R、R、R、R、R、R、RおよびRの各存在は、独立して、水素、OH、OR、NHR、NHCOR、F、CHOH、CHOR、置換もしくは非置換の直鎖状もしくは分枝状のアルキル、モノヒドロキシアルキル、ジヒドロキシアルキルもしくはトリヒドロキシアルキル、モノアシルオキシアルキル、ジアシルオキシアルキルもしくはトリアシルオキシアルキル、アリールアルキル基またはアリール基であり;ここでRの各存在は、独立して、水素、CHO、COORii、または置換もしくは非置換の直鎖状もしくは分枝状のアルキル基、アシル基、アリールアルキル基もしくはアリール基あるいは以下の構造:
【化55】

を有する糖部分
であり、
ここでYおよびZは、独立して、NHまたはOであり;ここでk、l、r、s、t、u、vおよびwは、各々独立して、0、1または2であり;ただし該vおよびwの括弧内の構造は、フラノース部分またはピラノース部分を表し、1およびkの合計は1または2であり、sおよびuの合計は1または2であり、かつただしvおよびwは、同時には0でなく;ここでR’は、水素、直鎖状もしくは分枝状のアルキル、アシル、アリールアルキルまたはアリール基であり;ここでR10、R11、R12、R13、R14およびR15の各存在は、独立して、水素、OH、ORiii、NHRiii、NHCORiii、F、CHOH、CHORiii、または置換もしくは非置換の直鎖状もしくは分枝状のアルキル、モノヒドロキシアルキル、ジヒドロキシアルキルもしくはトリヒドロキシアルキル、モノアシルオキシアルキル、ジアシルオキシアルキルもしくはトリアシルオキシアルキル、アリールアルキル基またはアリール基であり;ここでR16の各存在は、水素、COOH、COORii、CONHRii、置換もしくは非置換の直鎖状もしくは分枝状のアルキルまたはアリール基であり;ここでRiiiの各存在は、水素、CHO、COORiv、または置換もしくは非置換の直鎖状もしくは分枝状のアルキル、アシル、アリールアルキルまたはアリール基であり;ここでRiiおよびRivの各存在は、それぞれ独立して、H、または置換もしくは非置換の直鎖状もしくは分枝状のアルキル、アリールアルキルまたはアリール基であり;そして
ここで該方法は、免疫原性キャリアを投与する工程をさらに包含する、方法。
【請求項93】
請求項90〜92のいずれか1項に記載の方法であって、Lの少なくとも1つの存在は、−O−(CH−であり、nは0〜9の整数である、方法。
【請求項94】
nは3である、請求項93に記載の方法。
【請求項95】
請求項90〜92のいずれか1項に記載の方法であって、L1の少なくとも1つの存在は、グリコシド部分を含む、方法。
【請求項96】
請求項95に記載の方法であって、前記グリコシド部分は単糖である、方法。
【請求項97】
請求項96に記載の方法であって、前記単糖は、以下の構造:
【化56】

を有する部分であり、
ここでRの各存在は、独立して、水素または保護基であり、Rは、窒素保護基である、方法。
【請求項98】
請求項90または92に記載の方法であって、前記糖ペプチドにおいて、Aの各存在は、独立して、Globo−H、フコシルGM1、KH−1、グリコホリン、STN、Le、N3、Tn、2,6−STn、(2,3)ST、またはTF、以下の構造
【化57】

を有する糖質ドメインからなる群より選択される糖質ドメインであり、
ここでRの各存在は、独立して、水素または保護基であり;そしてRの各存在は、独立して、水素または窒素保護基である、方法。
【請求項99】
請求項90または92に記載の方法であって、前記糖ペプチドは、少なくとも2つの異なる糖質抗原を含み、前記誘導される抗体は、前記ポリペプチド骨格上に存在する該糖質抗原を認識する、方法。
【請求項100】
請求項99に記載の方法であって、前記ペプチド骨格上に存在する糖質抗原は、独立して、腫瘍細胞上に存在する糖質ドメイン、またはその短縮化もしくは伸長化バージョンを含む、方法。
【請求項101】
請求項90または92に記載の方法であって、前記糖ペプチドは、Tn、Globo−HおよびLe抗原を含む3つのAが存在し、前記誘導される抗体は、Tn、Globo−Hおよび/またはLe抗原を認識する抗体である、方法。
【請求項102】
請求項101に記載の方法であって、前記糖ペプチドは、以下の構造:
【化58】

を有し、
ここでnは0〜9の整数であり、tおよびvは、各々独立して、0〜6の整数である、方法。
【請求項103】
請求項90または92に記載の方法であって、前記糖ペプチドは、Tn、TFおよびLeを含む3つのAが存在し、前記誘導される抗体は、Tn、TFおよび/またはLe抗原を認識する抗体である、方法。
【請求項104】
請求項103に記載の方法であって、前記糖ペプチドは、以下の構造:
【化59】

を有し、
ここでnは0〜9の整数であり、tおよびvは、各々独立して、0〜6の整数である、方法。
【請求項105】
請求項90または92に記載の方法であって、前記糖ペプチドは、Globo−H、Le、STn、TFおよびTnを含む5つのAが存在し、前記誘導される抗体は、Globo−H、Le、STn、TFおよび/またはTn抗原を認識する抗体である、方法。
【請求項106】
請求項105に記載の方法であって、前記糖ペプチドは、以下の構造:
【化60】

を有し、
ここでnは0〜9の整数であり、tおよびvは、各々独立して、0〜6の整数である、方法。
【請求項107】
請求項82、85、88、90または92に記載の方法であって、1以上の免疫学的アジュバントを同時投与する工程をさらに包含する、方法。
【請求項108】
請求項107に記載の方法であって、前記1以上の免疫学的アジュバントのうちの少なくとも1つは、サポニンアジュバントである、方法。
【請求項109】
請求項108に記載の方法であって、前記サポニンアジュバントは、GPI−0100である、方法。
【請求項110】
請求項107に記載の方法であって、前記1以上の免疫学的アジュバントのうちの少なくとも1つは、細菌またはリポソームである、方法。
【請求項111】
請求項110に記載の方法であって、前記免疫学的アジュバントは、Salmonella minnesota細胞、カルメット−ゲラン杆菌またはQS21である、方法。
【請求項112】
請求項110に記載の方法であって、前記免疫学的アジュバントは、Salmonella minnesota細胞、カルメット−ゲラン杆菌またはQS21である、方法。
【請求項113】
請求項83、84、89、91または92に記載の方法であって、前記免疫原性キャリアは、タンパク質、ペプチドまたは脂質である、方法。
【請求項114】
請求項113に記載の方法であって、前記キャリアは、KLH、BSAまたはポリリジンである、方法。
【請求項115】
請求項113に記載の方法であって、前記免疫原性キャリアは、以下の構造:
【化61】

を有する脂質であり、
ここでm’、n’およびp’は、各々独立して、約8〜20の整数であり;Rは、水素、置換もしくは非置換の直鎖状もしくは分枝状の低級アルキルまたは置換もしくは非置換のフェニルである、方法。
【請求項116】
請求項115に記載の方法であって、m’、n’およびp’は、各々14であり、前記脂質は、トリパルミトイル−S−グリセリルシステイニルセリンである、方法。
【請求項117】
請求項92に記載の方法であって、RおよびRの各存在は、独立して、水素またはメチルである、方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20A】
image rotate

【図20B】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate


【公表番号】特表2006−507233(P2006−507233A)
【公表日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−524659(P2004−524659)
【出願日】平成15年7月18日(2003.7.18)
【国際出願番号】PCT/US2003/022657
【国際公開番号】WO2004/011476
【国際公開日】平成16年2月5日(2004.2.5)
【出願人】(500516056)スローン − ケッタリング インスティチュート フォー キャンサー リサーチ (14)
【Fターム(参考)】