説明

紙葉類識別装置及びそのセンサ部

【課題】簡易な構成で紙葉類の厚みと磁気インク含有量とを同時に検出する技術を提供する。
【解決手段】紙葉類識別装置10のセンサ部100は、紙葉類の厚みと磁気インクの含有量に応じてインダクタンスが変化する可変インダクタンス部110と、可変インダクタンス部110のインダクタンスに応じて出力信号を生成する出力信号生成部120とを備えている。可変インダクタンス部110は、磁歪特性を有する接触端子112とその外周に設けられたコイル113とを備えている。接触端子112は、補助ローラ630を介してスプリング632から押圧力を受けるように配置されている。紙幣BLの厚みtに応じてスプリング632から受ける押圧力が変化すると、接触端子112の透磁率が変化して可変インダクタンス部110のインダクタンスが変化する。同時に、紙幣BLの磁気インクの磁気量によっても可変インダクタンス部110のインダクタンスは変化する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、磁気インクを含有する紙葉類の種別及び/又は真偽を識別する紙葉類識別装置に関する。
【背景技術】
【0002】
磁気インクを含有する紙幣等の紙葉類の種別や真偽を識別(判別)することができる紙葉類識別装置が広く知られている。そうした紙葉類識別装置においては、磁気インクの含有量や、紙葉類の厚みを検出することによって識別を行うことができる(特許文献1等)。
【0003】
【特許文献1】特開平4−195811号公報
【特許文献2】特開2006−4206号公報
【0004】
当該装置の識別精度を向上させるためには、紙葉類の厚みと磁気インク含有量の両者を検出することが好ましい。しかし、そのためにセンサの種類や数を増加させると、装置が大型化したり、複雑化してしまう可能性もある。これまでこうした問題に対して十分な工夫がなされてこなかったのが実情であった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、簡易な構成で紙葉類の厚みと磁気インク含有量とを同時に検出する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一形態による装置は、磁気インクを含む紙葉類を識別するための紙葉類識別装置であって、前記紙葉類を検出するセンサ部と、前記センサ部の出力信号に基づいて前記紙葉類を識別する識別部とを備え、前記センサ部は、前記紙葉類の厚みと前記磁気インクの含有量に応じてインダクタンスが変化する可変インダクタンス部と、前記可変インダクタンス部の前記インダクタンスに応じて前記出力信号を生成する出力信号生成部とを有することを特徴とする。
【0007】
この構成によれば、センサ部は、磁気インク量と紙葉類の厚みとを同時に、可変インダクタンス部のインダクタンスの変化として出力信号を出力するため、簡易な構成で紙葉類識別装置の識別精度を向上させることができる。
【0008】
前記可変インダクタンス部は、前記紙葉類が前記センサ部を通過する際に、前記紙葉類の表面と接触する部位に設けられた接触素子と、前記接触素子の外周に設けられたコイル部と、前記紙葉類を介して前記接触素子に対して押圧力を加えるように、前記接触素子に向かう方向に付勢された付勢機構とを備え、前記接触素子は、前記付勢機構からの押圧力によって生じた歪に応じて透磁率が変化する磁歪素子によって構成されているものとしても良い。
【0009】
この構成によれば、センサ部は、紙葉類の厚みを付勢機構によって接触素子に生じる歪に応じた可変インダクタンス部のインダクタンスの変化を出力信号として出力することが可能である。また、センサ部は、同時に、紙葉類に含まれる磁気インク量に応じた可変インダクタンス部のインダクタンスの変化を出力信号として出力することが可能である。
【0010】
また、本発明の他の形態は、磁気インクを含む紙葉類を検出するセンサ部であって、前記紙葉類の厚みと前記磁気インクの含有量に応じてインダクタンスが変化する可変インダクタンス部と、前記可変インダクタンス部の前記インダクタンスに応じて前記出力信号を生成する出力信号生成部とを備え、前記可変インダクタンス部は、前記紙葉類が前記インダクタンス部を通過する際に、前記紙葉類の表面と接触する部位に設けられた接触素子と、前記接触素子の外周に設けられたコイル部と、前記紙葉類を介して前記接触素子に対して押圧力を加えるように、前記接触素子に向かう方向に付勢された付勢機構とを備え、前記接触素子は、前記付勢機構からの押圧力によって生じた歪に応じて透磁率が変化する磁歪素子によって構成されていることを特徴とする。
【0011】
この構成によれば、紙葉類の厚みと含有する磁気インク量とを同時に検出可能なセンサ部を構成することができる。
【0012】
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、紙葉類を検出するセンサ部、そのセンサ部を備えた紙葉類識別装置等の形態で実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
A.第1実施例:
図1は本発明の一実施例としての紙幣の種別及び/又は真偽を識別する紙葉類識別装置10の構成を示すブロック図である。この紙葉類識別装置10は、センサ部100と、制御部200とを備えている。
【0014】
センサ部100は、可変インダクタンス部110と、出力信号生成部120とを備えている。検出対象である紙幣BLは、搬送部610,620によって一定方向(図中矢印PD)に搬送される。これによってセンサ部100は、紙幣BLをその搬送方向PDに走査し、出力信号生成部120によって生成された出力信号を制御部200に送信する。なお、センサ部100において検出する情報及び出力信号の内容については後述する。
【0015】
制御部200は、中央処理装置210と、主記憶220と、ストレージ230とを備えている。主記憶220には、アプリケーションプログラムである紙幣識別モジュール221が格納されている。ストレージ230には、紙幣種別パターンデータ232が格納されている。紙幣種別パターンデータ232は、紙幣の識別処理において比較対象となるデータであり、センサ部100からの出力信号に対応した紙幣の種別ごとのマスターデータである。
【0016】
紙幣識別モジュール221は、センサ部100からの出力信号に基づく識別情報とストレージ230から読み込んだ紙幣種別パターンデータ232とを照合(パターンマッチング)することによって種別を判別する。なお、センサ部100からの識別情報が、紙幣種別パターンデータ232の中のデータと合致するものがない場合には、紙幣識別モジュール221は、紙幣BLを偽札であると判断するものとしても良い。
【0017】
図2(A)は、紙葉類識別装置10の外観を示す概略斜視図である。紙葉類識別装置10は、上蓋部300と、土台部310と、本体部400とを備えている。上蓋部300は、土台部310の重力方向上側に積層されて配置されている。本体部400は、上蓋部300及び土台部310の双方に連結している。より具体的には、本体部400と土台部310とは固定的に連結されており、本体部400と上蓋部300とは、ヒンジ部410によって開閉動作が可能なように連結している。なお、上蓋部300及び土台部310には、図1で説明したセンサ部100が設けられており、本体部400には、制御部200が収納されている。
【0018】
上蓋部300が閉じた状態における紙葉類識別装置10のヒンジ部410とは反対側の上蓋部300と土台部310との接触界面には、紙幣を挿入するための紙幣挿入口500が設けられている。紙幣挿入口500には、上蓋部300及び土台部310の両方に、紙幣BLの挿入を容易にするための回転駆動可能なローラ510が設けられている。図に示すように、紙幣BLは、その短辺方向に紙幣挿入口500から紙葉類識別装置10の内部へと挿入される。
【0019】
図2(B)は、図2(A)の紙葉類識別装置10の上蓋部300が開いた状態を示している。上蓋部300の土台部310との接触面側にはセンサ部100が、図中のY軸方向に渡って設けられている。一方、土台部310の上蓋部300との接触面には搬送部610,620が設けられている。搬送部610,620は、制御部200(図1)の指示に従ってモータによって回転駆動し、図中のX軸方向に紙幣BLを搬送する。搬送部610,620の間には、補助ローラ630が設けられている。補助ローラ630は、搬送部610,620と同様にY軸方向に渡って設けられており、上蓋部300が閉じた状態のときに、センサ部100と接触するように設けられている。
【0020】
図3は、図2(A)で説明した紙葉類識別装置10の上蓋部300が閉じた状態におけるセンサ部100及び補助ローラ630の状態を示している。図3は、センサ部100と、補助ローラ630以外の構成要素の図示は省略されている。
【0021】
図4は、図3に示す4−4切断の位置におけるセンサ部100及び補助ローラ630の断面を示す概略断面図である。なお、図4には、補助ローラ630が収納されているケーシング635を追加して図示してある。
【0022】
センサ部100のケーシング111の内部には、可変インダクタンス部110が収納されている。可変インダクタンス部110は、磁歪特性を有する磁歪材料(例えばフェライト)で構成された直棒状の接触端子112と、接触端子112の外周を囲むように配置されたコイル113とを備えている。接触端子112は、一方の端部がケーシング111の内部において樹脂115によって固定されており、一方の端部がケーシング111の底面111eを貫通して外部に露出している。なお、センサ部100には、複数の可変インダクタンス部110が図3のY軸方向に渡って一列に設けられている。
【0023】
センサ部100のケーシング111の底面111eと補助ローラ630のケーシング635の上面635eとは、検出対象である紙幣BLが挿入可能な程度に空隙が設けられている。補助ローラ630は、その回転軸631が、ケーシング635の内部においてZ軸方向に沿って上下運動が可能なように配置されており、スプリング632によってセンサ部100に向かう方向へと付勢されている。ケーシング635の上面635eには、補助ローラ630の側面の一部が露出するように貫通孔が設けられており、これによって、補助ローラ630の一部は、ケーシング635から突出してセンサ部100の接触端子112と接する。従って、センサ部100の接触端子112は、紙幣BLが挿入されていない状態では、補助ローラ630を介してスプリング632から一定の押圧力を受けた状態となる。
【0024】
図5は、紙葉類識別装置10に紙幣BLが挿入されて搬送されている状態のセンサ部100及び補助ローラ630を示しており、紙幣BLが図示されている点以外は、図4とほぼ同じである。紙幣BLは、センサ部100と補助ローラ630との間を図中の矢印PDの方向に搬送される。この際、補助ローラ630は、その回転軸631が紙幣BLの厚みtだけ重力方向に押下される。従って、センサ部100の接触端子112がスプリング632から受ける押圧力は、紙幣BLの厚みtに比例して増加する。すると磁歪特性を有する接触端子112は、スプリング632からの押圧力に応じてその透磁率が変化し、コイル113のインダクタンスが変化する。また、同時に、接触端子112と接する領域に存在する紙幣BLの磁気インクの磁気量によってもコイル113のインダクタンスは変化する。センサ部100は、可変インダクタンス部110のインダクタンスの変化を検出信号として出力する。
【0025】
図6(A)は、検出対象である紙幣BLを模式的に示す概略図である。紙幣BLは通常、磁気インクによる印刷が施されている。図6(A)には、印刷された領域にハッチングを付して示してある。このハッチング領域を「磁気インク領域BLi」と呼び、それ以外の領域を「非磁気インク領域BLn」と呼ぶ。
【0026】
図6(B)は、センサ部100の可変インダクタンス部110の1つが紙幣BLを図6(A)の矢印Sに沿って走査した場合に出力する出力信号を示すグラフである。このグラフGは、横軸がセンサ部100による走査距離を示しており、縦軸が、センサ部100が出力した可変インダクタンス部110のインダクタンスの値を示している。
【0027】
このグラフGに示すように、紙幣BLの走査を開始すると、まず紙幣BLの厚みに応じて可変インダクタンス部110のインダクタンスは低下する。このときのセンサ部100の出力値を「非磁気インク領域出力値ID1」と呼ぶ。なお、紙幣BLを挿入する前のセンサ部100の出力値を「基準出力値ID0」と呼ぶ。
【0028】
その後、センサ部100が、第1の磁気インク領域BLi1(図6(A))にさしかかると、当該領域の磁気インク量(磁気量)に応じて可変インダクタンス部110のインダクタンスは増加する。このときのセンサ部100の出力値を「第1の磁気インク領域出力値ID2」と呼ぶ。センサ部100が第1の磁気インク領域BLi1を通過して再び非磁気インク領域BLnにさしかかると可変インダクタンス部110のインダクタンスは低下し、センサ部100の出力値は、非磁気インク領域出力値ID1に戻る。
【0029】
センサ部100の走査領域が第2の磁気インク領域BLi2に至ると、センサ部100の出力値は、第2の磁気インク領域BLi2の磁気量に応じて増加する(第2の磁気インク領域出力値ID3)。また、センサ部100の走査領域が非磁気インク領域BLnに至ると、センサ部100の出力値は、非磁気インク領域出力値ID1となり、紙幣BLの走査が終了するとセンサ部100の出力値は、基準出力値ID0に戻る。
【0030】
これまでの説明からも理解できるように、このセンサ部100では、基準出力値ID0と非磁気インク領域出力値ID1との差から紙幣の厚みを検出することが可能である。また、非磁気インク領域出力値ID1と磁気インク領域出力値ID2,ID3との差から、紙幣BLの各領域ごとの磁気インク量を検出することができる。
【0031】
このように、本実施例の紙葉類識別装置10では、1つの可変インダクタンス部110の出力値から紙幣BLの厚み及び領域ごとの磁気インク量を検出することができる。従って、装置を大型化することなく、識別に用いられる識別情報を増加させることができ、装置の識別精度を向上することができる。
【0032】
B.第2実施例:
図7は本発明の第2実施例として紙葉類識別装置の検出部の内部構造を示す概略断面図である。第2実施例の紙葉類識別装置は、図7に示すセンサ部100Aの内部構造以外は、第1実施例で説明したものと同様である。
【0033】
センサ部100Aの可変インダクタンス部110Aは、ケーシング111の内部に、断面形状が略円計上である接触端子112Aと、接触端子112Aの外周に配置されたコイル113とを有している。なお、接触端子112Aは、第1実施例の接触端子112とは異なり磁歪特性を有していなくとも良い。
【0034】
接触端子112Aは、その一端が略球面形状に加工された球面部112Asを有しており、接触端子112Aの他端は、接触端子112Aを重力方向に付勢するようにケーシング111の内部に設けられたスプリング116と連結している。接触端子112Aは、その球面部112Asがケーシング111の底面111eに設けられた貫通孔から突出するように配置されている。
【0035】
接触端子112Aは、球面部112Asとスプリング116とで挟まれた部位をコイル113によって囲まれている。このコイル113で囲まれた部位を「本体部112Am」と呼ぶ。この本体部112Amは、球面部112As側より、スプリング116との連結部位側の方が半径が小さくなるように設けられている(例えばその径の比は2:1であるとしても良い)。従って、接触端子112Aがスプリング116によってZ軸方向に上下に移動すると、それに応じてコイル113のインダクタンスが変化する。
【0036】
補助ローラ630は、第1実施例と同様に(図4参照)、ケーシング635Aに格納されているが、第1実施例とは異なり、その回転軸631はZ軸方向に沿って変位しない。補助ローラ630のケーシング635の上面635eとセンサ部100Aのケーシング111の底面111eとの間には紙幣BLが挿入可能な空隙が設けられており、補助ローラ630の側面の一部は、ケーシング635の上面635eから露出している。これによって、紙幣BLが挿入されていない状態では、センサ部100Aの接触端子112Aの球面部112Asが、ケーシング111の底面111eから突出して、補助ローラ630の側面と接している。
【0037】
図8は、紙葉類識別装置10に紙幣BLが挿入されて搬送されている状態のセンサ部100A及び補助ローラ630を示しており、紙幣BLが図示されている点以外は、図7とほぼ同じである。紙幣BLは、センサ部100Aの接触端子112A及び補助ローラ630に挟持されて矢印PDの方向へと搬送される。この際、接触端子112Aは、紙幣BLの厚みtだけZ軸方向に変位する。従って、可変インダクタンス部110Aのインダクタンスが変化する。また、同時に、接触端子112Aと接する領域に存在する紙幣BLの磁気インクの磁気量によっても可変インダクタンス部110Aのインダクタンスは変化する。センサ部100Aは、可変インダクタンス部110Aのインダクタンスの変化を検出信号として出力する。
【0038】
このように、本実施例の構成によれば、接触端子112Aに磁歪特性を有する磁歪材料を用いることなく、第1実施例と同様に、1つの可変インダクタンス部110Aから、紙葉類の厚みと紙葉類の領域ごとの磁気インク含有量を同時に検出することが可能である。
【0039】
C.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0040】
C1.変形例1:
上記実施例において、紙葉類識別装置10は、紙幣BLを識別していたが、他の磁気インクを含有する紙葉類を識別するものとしても良い。
【0041】
C2.変形例2:
上記実施例において、紙葉類識別装置10のセンサ部100,100Aの接触端子112,112A及びコイル113は省略されてもよい。センサ部は、紙葉類の厚みと磁気インクの含有量に応じてインダクタンスが変化する可変インダクタンス部と、可変インダクタンス部のインダクタンスに応じて出力信号を生成する出力信号生成部とを有していれば良い。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】紙葉類識別装置の構成を示すブロック図。
【図2】紙葉類識別装置の外観を示す概略斜視図。
【図3】検出部の一部の外観を示す概略斜視図。
【図4】検出部の一部の内部構造を示す概略断面図。
【図5】紙葉類を走査している検出部の一部の内部構造を示す概略断面図。
【図6】紙幣を示す模式図及び検出部の紙幣の走査距離と出力信号値との関係を示すグラフ。
【図7】第2実施例における検出部の一部内部構造を示す概略断面図。
【図8】第2実施例における検出部の一部内部構造を示す概略断面図。
【符号の説明】
【0043】
10…紙葉類識別装置
100,100A…センサ部
110,110A…可変インダクタンス部
111…ケーシング
111e…底面
112,112A…接触端子
112Am…本体部
112As…球面部
113…コイル
115…樹脂
116…スプリング
120…出力信号生成部
200…制御部
210…中央処理装置
220…主記憶
221…紙幣識別モジュール
230…ストレージ
232…紙幣種別パターンデータ
300…上蓋部
310…土台部
400…本体部
410…ヒンジ部
500…紙幣挿入口
510…ローラ
610,620…搬送部
630…補助ローラ
631…回転軸
632…スプリング
635,635A…ケーシング
635e…上面
BL…紙幣
BLi…磁気インク領域
BLi1…第1の磁気インク領域
BLi2…第2の磁気インク領域
BLn…非磁気インク領域
G…グラフ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁気インクを含む紙葉類を識別するための紙葉類識別装置であって、
前記紙葉類を検出するセンサ部と、
前記センサ部の出力信号に基づいて前記紙葉類を識別する識別部と、
を備え、
前記センサ部は、
前記紙葉類の厚みと前記磁気インクの含有量に応じてインダクタンスが変化する可変インダクタンス部と、
前記可変インダクタンス部の前記インダクタンスに応じて前記出力信号を生成する出力信号生成部と、
を有する、紙葉類識別装置。
【請求項2】
請求項1記載の紙葉類識別装置であって、
前記可変インダクタンス部は、
前記紙葉類が前記センサ部を通過する際に、前記紙葉類の表面と接触する部位に設けられた接触素子と、
前記接触素子の外周に設けられたコイル部と、
前記紙葉類を介して前記接触素子に対して押圧力を加えるように、前記接触素子に向かう方向に付勢された付勢機構と、
を備え、
前記接触素子は、前記付勢機構からの押圧力によって生じた歪に応じて透磁率が変化する磁歪素子によって構成されている、紙葉類識別装置。
【請求項3】
磁気インクを含む紙葉類を検出するセンサ部であって、
前記紙葉類の厚みと前記磁気インクの含有量に応じてインダクタンスが変化する可変インダクタンス部と、
前記可変インダクタンス部の前記インダクタンスに応じて前記出力信号を生成する出力信号生成部と、
を備え、
前記可変インダクタンス部は、
前記紙葉類が前記インダクタンス部を通過する際に、前記紙葉類の表面と接触する部位に設けられた接触素子と、
前記接触素子の外周に設けられたコイル部と、
前記紙葉類を介して前記接触素子に対して押圧力を加えるように、前記接触素子に向かう方向に付勢された付勢機構と、
を備え、
前記接触素子は、前記付勢機構からの押圧力によって生じた歪に応じて透磁率が変化する磁歪素子によって構成されている、センサ部。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2009−3746(P2009−3746A)
【公開日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−164880(P2007−164880)
【出願日】平成19年6月22日(2007.6.22)
【出願人】(504373093)日立オムロンターミナルソリューションズ株式会社 (1,225)
【Fターム(参考)】