説明

組立体の製造方法

【課題】仕切りと仕切りの外側の箱体(特に、筒状部分)を同時に製造することができ、該仕切りを1つのブランクで製造することができるとともに、該箱体(特に、筒状部分)を1つのブランクで形成することができる仕切りを有する組立体の製造方法を提供する。
【解決手段】外側構成部10の上に仕切り部60を重ねてホットメルト糊塗布領域M1、M2を介して接着し、その後、接着剤塗布領域N2に接着剤を塗布し、折れ線C4、C9に沿って折り畳むことにより前側背面部68aと後側背面部68bとを接着させ、その後、接着剤塗布領域M3、N1、N3に接着剤を塗布し、折れ線C2、C6に沿って折り畳んで折り畳むことにより前側正面部62aと後側正面部62bとを接着させ、右側仕切り本体部構成部64a、64bを接着させ、糊代部30と背面部28とを接着させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紙材(特に、段ボール材)により組み立てられ、内部に仕切りを有する組立体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、箱体の内部に収納する仕切りを製造する方法として、特許文献1や特許文献2に示すものが知られている。特許文献1は、折り畳み式厚紙ボックスの仕切りの製造方法に関するものであり、また、特許文献2は、仕切体の製造方法に関するものであり、仕切体の外周壁部の一部と内部壁部の一部とからなる同形のセグメントを2個用意し、該セグメントの外周壁部と内部壁部とを渦巻状に同一方向に折曲線に沿って折曲げ形成したものを点対称的に組合せ箱型となし、次で内部壁部に設けた切欠き部内に一体の中央分離体を挿入して仕切体を形成するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8−40431号公報
【特許文献2】特開平7−232708号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記特許文献1や特許文献2においては、仕切り自体を製造するものであり、製造された仕切りは、別体の箱体内に収納して使用するものであり、仕切りと仕切りの外側の箱体とを同時に製造することはできず、仕切りの製造工程と、外側の箱体の製造工程を別々に設ける必要がある。
【0005】
また、上記特許文献1や特許文献2においては、仕切り自体が複数のブランクにより形成されているので、該複数のブランクをそれぞれ製造する手間を要する。
【0006】
また、製造された仕切りの外側の部材を箱体とみなした場合でも、箱体は複数のブランクで製造されることになり、1つのブランクでは製造されず、箱体としての見栄えや強度は十分ではない。つまり、仕切りの外側は略筒状に形成されるのであるが、その筒状部分は1つのブランクで形成することはできない。
【0007】
そこで、仕切りと仕切りの外側の箱体(特に、筒状部分)を同時に製造することができ、該仕切りを1つのブランクで製造することができるとともに、該箱体(特に、筒状部分)を1つのブランクで形成することができる仕切りを有する組立体の製造方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は上記問題点を解決するために創作されたものであって、第1には、4つの板状部により筒状に形成された外側構成部と、外側構成部の内側に設けられ、2つの互いに略平行な仕切りを有する仕切り部とを有する組立体の製造方法であって、1枚のシート状のブランクにより形成された外側構成部で、外側構成部用糊代部と、外側構成部用糊代部の辺部である第1折れ線から連設された外側構成部用第1板状部と、外側構成部用第1板状部の外側構成部用糊代部とは反対側で第1折れ線と平行な辺部である第2折れ線から連設された外側構成部用第2板状部と、外側構成部用第2板状部の外側構成部用第1板状部とは反対側で第2折れ線と平行な辺部である第3折れ線から連設された外側構成部用第3板状部と、外側構成部用第3板状部の外側構成部用第2板状部とは反対側で第3折れ線と平行な辺部である第4折れ線から連設された外側構成部用第4板状部とを有し、外側構成部用糊代部と外側構成部用第1板状部と外側構成部用第2板状部と外側構成部用第3板状部と外側構成部用第4板状部の並び方向が左右方向とした場合に、第1折れ線と第2折れ線間の左右方向の長さである第1長さと第3折れ線と第4折れ線間の左右方向の長さである第3長さとが略同一で、第2折れ線と第3折れ線間の左右方向の長さである第2長さと第4折れ線外側構成用第4板状部の第4折れ線とは反対側の端部間の長さである第4長さが略同一である外側構成部における組立体とした場合に内側となる面に、1枚のシート状のブランクにより形成された仕切り部で、第1仕切り本体部の一部を構成する第1仕切り本体部用第1構成部と、第1仕切り本体部構成部の辺部である第5折れ線から連設された第1内側板状部と、第1内側板状部の第1仕切り本体部構成部とは反対側で第5折れ線と平行な辺部である第6折れ線から連設された第1外側板状部と、第1外側板状部の第1内側板状部とは反対側で第6折れ線と平行な辺部である第7折れ線から連設された第2仕切り本体部と、第2仕切り本体部の第1外側板状部とは反対側で第7折れ線と平行な辺部である第8折れ線から連設された第2内側板状部と、第2内側板状部の第2仕切り本体部とは反対側で第8折れ線と平行な辺部である第9折れ線から連設された第2外側板状部と、第2外側板状部の第2内側板状部とは反対側で第9折れ線と平行な辺部である第10折れ線から連設され、第1仕切り本体部の一部を構成する第1仕切り本体部用第2構成部と、を有し、第1仕切り本体部用第1構成部と第1内側板状部と第1外側板状部と第2仕切り本体部と第2内側板状部と第2外側板状部と第1仕切り本体部用第2構成部の並び方向が左右方向とした場合に、第6折れ線と第7折れ線間の左右方向の長さである第7長さが、上記第2長さよりも短く形成され、第5折れ線と第6折れ線間の左右方向の長さである第6長さが、第7長さよりも短く形成され、第7折れ線と第8折れ線間の左右方向の長さである第8長さが、上記第3長さと略同一に形成され、第9折れ線と第10折れ線間の左右方向の長さである第10長さが、上記第4長さよりも短く形成され、第8折れ線と第9折れ線間の左右方向の長さである第9長さが、第10長さよりも短く形成され、第5折れ線と第1仕切り本体部用第1構成部における第5折れ線とは反対側の端部間の左右方向の長さである第5長さと、第10折れ線と第1仕切り本体部用第2構成部における第10折れ線とは反対側の端部間の左右方向の長さである第11長さとの和が、第8長さよりも大きく、第5長さと第6長さとの和が、第1長さ以下であり、第10長さと第11長さとの和が第4長さよりも大きく、上記第2長さと上記第3長さの和が、第7長さと第8長さと第9長さの和とが略同一である仕切り部を、第6折れ線と第2折れ線とが一致し、第9折れ線と第4折れ線が一致するように配置して、外側構成部用第2板状部と第1外側板状部とを接着するとともに、外側構成部用第4板状部と第2外側板状部とを接着する接着工程と、第2内側板状部の少なくとも一部の領域又は第2外側板状部の第2内側板状部と接着する領域である第1接着剤塗布領域に接着剤を塗布する第1接着剤塗布工程と、外側構成部において第4折れ線を中心に外側構成部用第4板状部を回動して畳むとともに、仕切り部において第9折れ線を中心に第2外側板状部と第1仕切り本体部用第2構成部とを回動して畳むことにより、第2内側板状部と第2外側板状部とを接着する第2接着工程と、第1内側板状部の少なくとも一部の領域又は第1外側板状部の第1内側板状部と接着する領域である第2接着剤塗布領域に接着剤を塗布し、第1仕切り本体部用第2構成部における外側構成部用第4板状部の外側構成部用第3板状部側の辺部とは反対側の辺部から突出した部分の少なくとも一部の領域又は第1仕切り本体部用第1構成部における第1内側板状部とは反対側の端部領域である第3接着剤塗布領域に接着剤を塗布し、外側構成部用糊代部の少なくとも一部の領域又は外側構成部用第4板状部における外側構成部用糊代部が接着する領域第4接着剤塗布領域に接着剤を塗布する第2接着剤塗布工程と、外側構成部において第2折れ線を中心に外側構成部用糊代部と外側構成部用第1板状部とを回動して畳むとともに、仕切り部において第6折れ線を中心に第1仕切り本体部用第1構成部と第1内側板状部とを回動して畳むことにより、第2接着剤塗布領域に塗布された接着剤により第1内側板状部と第1外側板状部とを接着し、第3接着剤塗布領域に塗布された接着剤により第1仕切り本体部用第1構成部と第1仕切り本体部用第1構成部とを接着し、第4接着剤塗布領域に塗布された接着剤により外側構成部用糊代部を外側構成部用第4板状部に接着する第3接着工程と、を有し、第1仕切り本体部用第1構成部と第1仕切り本体部用第2構成部とで構成される第1仕切り本体部と、第2仕切り本体部とで2つの仕切りが構成されることを特徴とする。
【0009】
上記第1の構成の組立体の製造方法においては、第2長さと上記第3長さの和が、第7長さと第8長さと第9長さの和とが略同一であるので、第2接着工程において、外側構成部を第4折れ線を中心に折り畳むとともに仕切り部を第9折れ線を中心に折り畳むことができ、また、第1外側板状部が第6折れ線が第2折れ線に隣接した状態で外側構成部の外側構成部用第2板状部の内側の面に接着され、第2外側板状部が第9折れ線が第4折れ線に隣接した状態で外側構成部の外側構成部用第4板状部の内側の面に接着されるようにすることができる。また、第5長さと第6長さとの和が、第1長さ以下であるので、外側構成部用糊代部へ接着剤を塗布する際に第1仕切り本体部用第1構成部が邪魔になることがなく、外側構成部用糊代部と外側構成部用第4板状部との接着に支障となることがない。また、第10長さと第11長さとの和が第4長さよりも大きいので、第1接着剤塗布工程の後で第1仕切り本体部用第2構成部の先端に接着剤を塗布することができ、第1仕切り本体部用第1構成部と第1仕切り本体部用第2構成部の接着に支障となることがない。また、第2長さと上記第3長さの和が、第7長さと第8長さと第9長さの和とが略同一であるので、第3接着工程において、外側構成部を第2折れ線を中心に折り畳むとともに仕切り部を第6折れ線を中心に折り畳むことができ、また、第10折れ線と第1仕切り本体部用第2構成部における第10折れ線とは反対側の端部間の左右方向の長さである第11長さとの和が、第8長さよりも大きいので、第3接着剤塗布領域に接着剤を塗布した後に第1仕切り本体部用第2構成部を折り返して畳むことにより、第1仕切り本体部用第1構成部と第1仕切り本体部用第2構成部とを連結させることができる。また、第1外側板状部の左右方向の長さが、外側構成部用第2板状部の左右方向の幅よりも短く形成され、第1内側板状部の左右方向の長さが、第1外側板状部の左右方向の長さよりも短く形成され、第2外側板状部の左右方向の長さが、外側構成部用第4板状部の左右方向の幅よりも短く形成され、第2内側板状部の左右方向の長さが、第2外側板状部の左右方向の長さよりも短く形成されているので、2つの略平行な仕切りを形成することができる。
【0010】
以上のように、外側構成部と仕切り部とを同時に製造することができ、外側構成部の製造工程と仕切り部の製造工程とを別々に設ける必要がない。特に、外側構成部と仕切り部とをともに展開状態にして貼り合わせた後に、所定の接着剤塗布領域に接着剤を塗布して所定の片部を折り返すことにより製造することができ、極めて容易に製造することができる。また、仕切り部を1つのブランクで製造することができるので、仕切り部の製造に際して手間が掛からず容易に製造することができる。また、外側構成部を1つのブランクで形成することができるので、外側構成部の見栄えや強度に支障を来すことがない。
【0011】
また、第2には、上記第1の構成において、上記外側構成部における外側構成部用第1板状部と外側構成部用第2板状部と外側構成部用第3板状部と外側構成部用第4板状部のそれぞれの端部から折れ線を介して片部が連設され、該片部が、外側構成部を筒状に組み立てて組立体を組み立てる際に、該片部を組み立てることにより外側構成部の一方の端部をカバーするカバー部を形成することを特徴とする。これにより、カバー部を底面部や背面部として利用することができる。
【0012】
なお、以下の構成としてもよい。すなわち、第3には、「4つの板状部により筒状に形成された外側構成部と、外側構成部の内側に設けられ、2つの互いに略平行な仕切りを有する仕切り部とを有する組立体であって、1枚のシート状のブランクにより形成された外側構成部で、外側構成部用糊代部と、外側構成部用糊代部の辺部である第1折れ線から連設された外側構成部用第1板状部と、外側構成部用第1板状部の外側構成部用糊代部とは反対側で第1折れ線と平行な辺部である第2折れ線から連設された外側構成部用第2板状部と、外側構成部用第2板状部の外側構成部用第1板状部とは反対側で第2折れ線と平行な辺部である第3折れ線から連設された外側構成部用第3板状部と、外側構成部用第3板状部の外側構成部用第2板状部とは反対側で第3折れ線と平行な辺部である第4折れ線から連設された外側構成部用第4板状部とを有し、外側構成部用糊代部と外側構成部用第1板状部と外側構成部用第2板状部と外側構成部用第3板状部と外側構成部用第4板状部の並び方向が左右方向とした場合に、第1折れ線と第2折れ線間の左右方向の長さである第1長さと第3折れ線と第4折れ線間の左右方向の長さである第3長さとが略同一で、第2折れ線と第3折れ線間の左右方向の長さである第2長さと第4折れ線外側構成用第4板状部の第4折れ線とは反対側の端部間の長さである第4長さが略同一である外側構成部と、 1枚のシート状のブランクにより形成された仕切り部で、第1仕切り本体部の一部を構成する第1仕切り本体部用第1構成部と、第1仕切り本体部構成部の辺部である第5折れ線から連設された第1内側板状部と、第1内側板状部の第1仕切り本体部構成部とは反対側で第5折れ線と平行な辺部である第6折れ線から連設された第1外側板状部と、第1外側板状部の第1内側板状部とは反対側で第6折れ線と平行な辺部である第7折れ線から連設された第2仕切り本体部と、第2仕切り本体部の第1外側板状部とは反対側で第7折れ線と平行な辺部である第8折れ線から連設された第2内側板状部と、第2内側板状部の第2仕切り本体部とは反対側で第8折れ線と平行な辺部である第9折れ線から連設された第2外側板状部と、第2外側板状部の第2内側板状部とは反対側で第9折れ線と平行な辺部である第10折れ線から連設され、第1仕切り本体部の一部を構成する第1仕切り本体部用第2構成部と、を有し、第1仕切り本体部用第1構成部と第1内側板状部と第1外側板状部と第2仕切り本体部と第2内側板状部と第2外側板状部と第1仕切り本体部用第2構成部の並び方向が左右方向とした場合に、第6折れ線と第7折れ線間の左右方向の長さである第7長さが、上記第2長さよりも短く形成され、第5折れ線と第6折れ線間の左右方向の長さである第6長さが、第7長さよりも短く形成され、第7折れ線と第8折れ線間の左右方向の長さである第8長さが、上記第3長さと略同一に形成され、第9折れ線と第10折れ線間の左右方向の長さである第10長さが、上記第4長さよりも短く形成され、第8折れ線と第9折れ線間の左右方向の長さである第9長さが、第10長さよりも短く形成され、第5折れ線と第1仕切り本体部用第1構成部における第5折れ線とは反対側の端部間の左右方向の長さである第5長さと、第10折れ線と第1仕切り本体部用第2構成部における第10折れ線とは反対側の端部間の左右方向の長さである第11長さとの和が、第8長さよりも大きく、第5長さと第6長さとの和が、第1長さ以下であり、第10長さと第11長さとの和が第4長さよりも大きく、上記第2長さと上記第3長さの和が、第7長さと第8長さと第9長さの和とが略同一である仕切り部とを有し、外側構成部の外側構成部用糊代部が外側構成部用第4板状部の外側の面に接着され、第1外側板状部が第6折れ線が第2折れ線に隣接した状態で外側構成部の外側構成部用第2板状部の内側の面に接着され、第1内側板状部が第1外側板状部の内側に折り返された状態で第1外側板状部の内側の面に接着され、第2外側板状部が第9折れ線が第4折れ線に隣接した状態で外側構成部の外側構成部用第4板状部の内側の面に接着され、第2内側板状部が第2外側板状部の内側に折り返された状態で第2外側板状部の内側の面に接着され、第1仕切り本体部用第1構成部の先端と第1仕切り本体部用第2構成部の先端とが接着され、第1仕切り本体部用第1構成部と第1仕切り本体部用第2構成部とで構成される第1仕切り本体部と、第2仕切り本体部とで2つの仕切りが構成されることを特徴とする組立体。」としてもよい。
【0013】
また、第4には、上記第3の構成において、上記外側構成部における外側構成部用第1板状部と外側構成部用第2板状部と外側構成部用第3板状部と外側構成部用第4板状部のそれぞれの端部から折れ線を介して片部が連設され、該片部が、外側構成部を筒状に組み立てて組立体を組み立てる際に、該片部を組み立てることにより外側構成部の一方の端部をカバーするカバー部を形成することを特徴とするものとしてもよい。
【0014】
また、第5には、上記第3又は第4の構成において、組立体が、カバー部を底面部とし、筒状の外側構成部の上面が開口し、仕切りで区画された空間に被収納物を収納するファイルボックスであることを特徴とするものとしてもよい。
【0015】
また、第6には、上記第3又は第4の構成において、組立体が、カバー部を背面部とし、別体の引出し部を仕切りで区画された空間内に挿脱する引出しボックス用の本体部であることを特徴とするものとしてもよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明に基づく組立体の製造方法によれば、外側構成部と仕切り部とを同時に製造することができ、外側構成部の製造工程と仕切り部の製造工程とを別々に設ける必要がない。特に、外側構成部と仕切り部とをともに展開状態にして貼り合わせた後に、所定の接着剤塗布領域に接着剤を塗布して所定の片部を折り返すことにより製造することができ、極めて容易に製造することができる。また、仕切り部を1つのブランクで製造することができるので、仕切り部の製造に際して手間が掛からず容易に製造することができる。また、外側構成部を1つのブランクで形成することができるので、外側構成部の見栄えや強度に支障を来すことがない。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】ファイルボックスの斜視図である(実施例1)。
【図2】ファイルボックスの底面図である。
【図3】ファイルボックスを畳んだ状態を示す斜視図である。
【図4】ファイルボックスを畳んだ状態からスリーブ状部を筒状にした状態を示す斜視図である。
【図5】図4の分解斜視図である。
【図6】外側構成部の展開図である。
【図7】仕切り部の展開図である。
【図8】ファイルボックスの製造方法を示す説明図である。
【図9】ファイルボックスの製造方法を示す説明図である。
【図10】ファイルボックスの製造方法を示す説明図である。
【図11】引出しボックスの前方斜視図である(実施例2)。
【図12】引出しボックスの後方斜視図である。
【図13】引出しボックスにおける本体部の前方斜視図である。
【図14】引出し部の斜視図である。
【図15】引出しボックスにおける本体部を畳んだ状態を示す斜視図である。
【図16】引出しボックスにおける本体部を畳んだ状態からスリーブ状部を筒状にした状態を示す斜視図である。
【図17】図16の分解斜視図である。
【図18】外側構成部の展開図である。
【図19】仕切り部の展開図である。
【図20】引出し部の展開図である。
【図21】引出しボックスにおける本体部の製造方法を示す説明図である。
【図22】引出しボックスにおける本体部の製造方法を示す説明図である。
【図23】引出しボックスにおける本体部の製造方法を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明においては、仕切りと仕切りの外側の箱体(特に、筒状部分)を同時に製造することができ、該仕切りを1つのブランクで製造することができるとともに、該箱体(特に、筒状部分)を1つのブランクで形成することができる仕切りを有する組立体の製造方法を提供するという目的を以下のようにして実現した。
【実施例1】
【0019】
本発明に基づく仕切りを有する組立体としてのファイルボックス5は、図1〜7に示すように構成され、外側構成部10と、外側構成部10の内側に設けられた仕切り部60とを有している。外側構成部10と、仕切り部60とは、ともに1枚のシート状のブランク(具体的には、段ボール材(好適には、薄型段ボール材)又は厚紙)により形成されている。
【0020】
外側構成部10は、図1、図3〜図6に示すように、スリーブ状部(筒状部)20と、底面部40(カバー部)とを有している。外側構成部10の展開状態は、図6に示すようになる。
【0021】
ここで、スリーブ状部20は、正面部22(外側構成部用第2板状部)と、右側面部24(外側構成部用第1板状部)と、左側面部26(外側構成部用第3板状部)と、背面部28(外側構成部用第4板状部)と、糊代部30(外側構成部用糊代部)と、帯状部32と、折返し片部34とを有している。ファイルボックス5を組み立てた際には、正面部22と背面部28とは互いに平行となり、右側面部24と左側面部26とは互いに平行となる。
【0022】
正面部22は、方形状を呈し、外側構成部10の正面側を構成するものである。また、右側面部24は、正面部22の右側面側の辺部から折れ線C2(第2折れ線)を介して連設され、略台形形状を呈している。つまり、右側面部24の正面側の上下方向の長さは、正面部22の上下方向の長さと略同一に形成され、右側面部24の背面側の上下方向の長さは、右側面部24の正面側の上下方向の長さよりも長く形成されていて、右側面部24の上辺は背面側にいくほど高くなるように傾斜している。右側面部24の正面側の辺部と背面側の辺部とは互いに平行となっている。右側面部24の下辺は、正面部22の下辺と同様に水平方向を向いていて、正面部22の下辺と同じ高さとなっている。なお、正面部22と右側面部24の境界位置には、正面部22と右側面部24の折れ線に沿って長穴状の開口部22aが形成されている。
【0023】
また、左側面部26は、正面部22の左側面側の辺部から折れ線C3(第3折れ線)を介して連設され、右側面部24と略対称(展開状態では、略線対称、組立て状態では、略面対称)に形成されている。つまり、左側面部26は、台形形状を呈し、左側面部26の上辺は背面側にいくほど高くなるように傾斜している。なお、正面部22と左側面部26の境界位置には、開口部は形成されていない。左側面部26の左右方向の長さ(折れ線C3と折れ線C4間の左右方向の長さ)A3は、右側面部24の左右方向の長さ(折れ線C1と折れ線C2間の左右方向の長さ)A1と略同一(同一としてもよい)に形成されている。
【0024】
また、背面部28は、左側面部26の背面側の辺部から折れ線C4(第4折れ線)を介して連設され、略方形状を呈している。この背面部28の上下方向の長さは、左側面部26の背面側の長さと略同一となっている。なお、背面部28と左側面部26の境界位置には、背面部28と左側面部26の折れ線に沿って長穴状の開口部26aが形成されている。背面部28の左右方向の長さ(折れ線C4と背面部28における折れ線とは反対側の辺部間の長さ)A4は、正面部22の左右方向の長さ(折れ線C2と折れ線C3間の左右方向の長さ)A2と略同一(同一又は若干短くとしてもよい)に形成されている。
【0025】
また、糊代部30は、右側面部24の背面側の辺部から折れ線C1(第1折れ線)を介して連設され、略台形形状を呈し、上下方向に帯状を呈している。糊代部30は、背面部28の背面側の面に接着されている。
【0026】
また、帯状部32は、正面部22の上辺から折れ線を介して連設あれ、横方向に帯状を呈している。また、折返し片部34は、帯状部32の正面部22側とは反対側の辺部から折れ線を介して連設され、長方形状を呈している。この折返し片部34は、正面部22の背面側に折り返すことにより、仕切り部60の溝部72、82に係止する。
【0027】
また、底面部40は、いわゆるB式底組タイプであり、右側面部24の下辺から折れ線を介して連設された片部42と、正面部22の下辺から折れ線を介して連設された片部44と、左側面部26の下辺から折れ線を介して連設された片部46と、背面部28の下辺から折れ線を介して連設された片部48とを組み合わせることにより構成される。ここで、片部42は、右側面部24の下辺から先端側に行くほど幅狭となる台形形状(等脚台形形状)の先端に両角にアールを設けた長方形状を組み合わせた形状を呈し、片部44は、正面部22の下辺と直角をなす辺部を有する台形形状に1つの角部(正面部22の下辺と直角をなす辺部とは反対側の角部)にアールを設けた長方形状を組み合わせた形状を呈し、片部46は、長方形状の左側面部26の下辺とは反対側の辺部に沿って略長方形状の切欠部を設けた形状を呈し、片部48は、片部44と対称形状を呈している。ファイルボックス5を組み立てた状態では、底面部40は、ファイルボックス5の底面を構成する。
【0028】
また、仕切り部60は、図5に示すように、正面部62と、正面部62から背面側に連設された右側仕切り本体部64と、正面部62から背面側に連設された左側仕切り本体部66と、右側仕切り本体部64と左側仕切り本体部66の背面側に連設された背面部68とを有している。ファイルボックス5を組み立てた際には、正面部62と背面部68とは互いに平行となり、右側仕切り本体部64と左側仕切り本体部66とは互いに平行となるとともに、正面部62や背面部68に対して直角となる。正面部62は、外側構成部10の正面部22の背面側に接着され、背面部68は、外側構成部10の背面部28の正面側に接着されている。
【0029】
ここで、仕切り部60の展開状態は、図7に示すように構成され、前側正面部62a(第1外側板状部)と、後側正面部62b(第1内側板状部)と、右側仕切り本体部構成部64a(第1仕切り本体部用第1構成部)と、左側仕切り本体部66(第2仕切り本体部)と、前側背面部68a(第2内側板状部)と、後側背面部68b(第2外側板状部)と、右側仕切り本体部構成部64b(第1仕切り本体部用第2構成部)とを有している。つまり、前側正面部62aと後側正面部62bとで正面部62が構成され、右側仕切り本体部構成部64aと右側仕切り本体部構成部64bとで右側仕切り本体部64が構成され、前側背面部68aと後側背面部68bとで背面部68が構成される。
【0030】
前側正面部62aは、方形状を呈し、その左右方向の長さ(折れ線C6と折れ線C7間の左右方向の長さ)B3は正面部22の左右方向の長さA2よりも小さく形成され(B3<A2)、具体的には、正面部22の左右方向の長さA2の略2/3(丁度2/3としてもよい)の長さに形成されている。また、前側正面部62aの上下方向の長さは、正面部22の上下方向の長さよりも短く形成されている。この前側正面部62aの背面側の接着剤塗布領域N1には、製造時に糊付けされる。接着剤塗布領域N1の代わりに、後側正面部62bに接着剤塗布領域を設けてもよい。
【0031】
また、後側正面部62bは、前側正面部62aの右側面側の辺部から折れ線C6(第6折れ線)を介して連設され、略方形状を呈し、その左右方向の長さ(折れ線C5と折れ線C6間の左右方向の長さ)B2は、前側正面部62aの左右方向の長さ(折れ線C6と折れ線C7の左右方向の長さ)B3よりも短く形成され(B2<B3)、具体的には、前側正面部62aの左右方向の長さB3の略1/2(又は正面部22の左右方向の長さの略1/3(丁度1/3としてもよい))の長さに形成されている。後側正面部62bの上下方向の長さは、前側正面部62aの上下方向の長さと同一に形成されていて、仕切り部60の展開状態において、前側正面部62aと後側正面部62bとは全体で方形状を呈している。
【0032】
また、右側仕切り本体部構成部64aは、後側正面部62bの前側正面部62aとは反対側の辺部から折れ線C5(第5折れ線)を介して連設され、略台形形状を呈している。つまり、右側仕切り本体部構成部64aの下辺は水平で上辺は背面側に行くほど高くなるように直線状に傾斜している。右側仕切り本体部構成部64aの正面側の辺部と背面側の辺部とは互いに平行となっている。右側仕切り本体部構成部64aの上下方向の最大長さ(背面側の長さ)は、右側面部24の上下方向の最大長さ(背面側の長さ)よりも短く形成されている。また、右側仕切り本体部構成部64aの左右方向の長さ(折れ線C5と右側仕切り本体部構成部64aの折れ線C5とは反対側の辺部間の長さ)B1は、製造過程において、外側構成部10の糊代部30への糊付けの支障とならないように、右側面部24の左右方向の長さA1から後側正面部62bの左右方向の長さB2を減じた長さ以下に形成されている。つまり、B1≦A1−B2となっている。また、右側仕切り本体部構成部64aの上辺の正面側の端部領域には、円弧状の切欠部70が形成され、切欠部70の正面側には溝部72が形成され、この溝部72は、後側正面部62bの境界位置に接している。
【0033】
また、左側仕切り本体部66は、前側正面部62aの後側正面部62bとは反対側の辺部から折れ線C7(第7折れ線)を介して連設され、略台形形状を呈している。つまり、左側仕切り本体部66の下辺は水平で上辺は背面側に行くほど高くなるように直線状に傾斜している。左側仕切り本体部66の正面側の辺部と背面側の辺部とは互いに平行となっている。左側仕切り本体部66の上下方向の最大長さ(背面側の長さ)は、左側面部26の上下方向の最大長さ(背面側の長さ)よりも短く形成されているが、右側仕切り本体部構成部64aの上下方向の最大長さ(背面側の長さ)よりも長く形成されている。また、左側仕切り本体部66の左右方向の長さ(折れ線C7と折れ線C8間の左右方向の長さ)B4は、右側面部24の左右方向の長さA1や左側面部26の左右方向の長さA3と略同一(又は若干短く)形成されていて、右側仕切り本体部構成部64aの左右方向の長さB1よりも長く形成されている。つまり、右側仕切り本体部構成部64aは右側仕切り本体部構成部64bと接続されて、右側仕切り本体部64を構成するが、左側仕切り構成部66は単体で仕切りを構成するので、その分、右側仕切り本体部構成部64aよりも大きく形成されている。また、左側仕切り本体部66の上辺の正面側の端部領域には、円弧状の切欠部80が形成され、切欠部80の正面側には溝部82が形成され、この溝部82は、前側正面部62aの境界位置に接している。
【0034】
なお、右側仕切り本体部構成部64aの切欠部70と、左側仕切り本体部66の切欠部80は、折返し片部34を正面部22の背面側に折り返す際の空間を形成するために形成されている。
【0035】
また、前側背面部68aは、左側仕切り本体部66の背面側の辺部から折れ線C8(第8折れ線)を介して連設され、略方形状を呈している。前側背面部68aの左右方向の長さ(折れ線C8と折れ線C9間の左右方向の長さ)B5は、後側背面部68bの左右方向の長さ(折れ線C9と折れ線C10間の左右方向の長さ)B6よりも短く形成され(B5<B6)、具体的には、背面部28の左右方向の長さA4の略1/3(丁度1/3としてもよい)の長さに形成されている。また、前側背面部68aの上下方向の長さは、左側仕切り本体部66の上下方向の長さよりも長く形成され、前側背面部68aの上辺は、左側仕切り本体部66の上辺と連続しているものの、前側背面部68aの下端は、左側仕切り本体部66の下辺よりも下方に突出している。前側背面部68aの背面側(展開状態では、前側正面部62aの接着剤塗布領域N1と同じ側の面)の接着剤塗布領域N2には、製造時に糊付けされる。接着剤塗布領域N2の代わりに、後側背面部68bの前側背面部68aと重なる領域に接着剤塗布領域を設けてもよい。
【0036】
また、後側背面部68bは、前側背面部68aの左側仕切り本体部66とは反対側の辺部から折れ線C9(第9折れ線)を介して連設されていて、略方形状を呈している。その左右方向の長さB6は背面部28の左右方向の長さA4よりも小さく形成され(B6<A4)、具体的には、背面部28の左右方向の長さA4の略2/3(丁度2/3としてもよい)の長さに形成されている。後側背面部68bの上下方向の長さは、前側背面部68aと略同一であり、後側背面部68bの上辺と下辺の高さは、前側背面部68aの上辺と下辺の高さと略同一となっている。なお、後側背面部68bと前側背面部68aの境界位置の上端と下端には、後側背面部68bと前側背面部68a間の折れ線に沿って縦長帯状の切欠部69a、69bが形成されている。
【0037】
また、右側仕切り本体部構成部64bは、後側背面部68bの前側背面部68aとは反対側の辺部から折れ線C10(第10折れ線)を介して連設され、略台形形状を呈している。つまり、右側仕切り本体部構成部64bの下辺は水平で上辺は先端側に行くほど低くなるように直線状に傾斜している。右側仕切り本体部構成部64bの上辺の水平方向に対する傾斜角度は、右側仕切り本体部構成部64aの直線状の上辺の水平方向に対する傾斜角度と略同一に形成されていて、右側仕切り本体部構成部64bと右側仕切り本体部構成部64aとを接着した場合に、右側仕切り本体部構成部64bの上辺と右側仕切り本体部構成部64aの上辺とが連続するように形成されている。また、右側仕切り本体部構成部64bの下辺は水平方向を向いていて、その高さは右側仕切り本体部構成部64aの高さと同じとなっている。右側仕切り本体部構成部64bの正面側の辺部と背面側の辺部とは互いに平行となっている。また、右側仕切り本体部構成部64bの左右方向の長さ(折れ線C10と右側仕切り本体部構成部64bの折れ線C10とは反対側の端部間の左右方向の長さ)B7は、右側仕切り本体部構成部64aと接着可能な長さに形成されていて、長さB7と長さB1の合計は、左側仕切り本体部66の左右方向の長さB4よりも大きく形成されている。つまり、B1+B7>B4となっている。また、製造過程において、右側仕切り本体部構成部64bが背面部28から突出して右側仕切り本体部構成部64bに接着剤塗布領域を確保するために、長さB7は、背面部28の左右方向の長さA4から後側背面部68bの左右方向の長さB6を減じた長さよりも長く形成されており、すなわち、長さB6と長さB7の和が長さA4よりも大きくなっている。つまり、B6+B7>A4となっている。この右側仕切り本体部構成部64bの右側面側(展開状態では、前側正面部62aの接着剤塗布領域N1や、前側背面部68aの接着剤塗布領域N2とは反対側の面)の接着剤塗布領域N3には、製造時に糊付けされる。
【0038】
また、前側正面部62aの左右方向の長さB3が正面部22の左右方向の長さA2の略2/3の長さに形成され、前側背面部68aの左右方向の長さB5が背面部28の左右方向の長さA4の略1/3の長さに形成され、正面部22の左右方向の長さA2と背面部28の左右方向の長さA4とは、略同一に形成されているので、外側構成部10における正面部22と右側面部24間の折れ線C2と左側面部26と背面部28間の折れ線C4との間の長さ(すなわち、長さA2+長さA3)α1と、仕切り部60における前側正面部62aと後側正面部62b間の折れ線C6と前側背面部68aと後側背面部68b間の折れ線C9との間の長さ(すなわち、長さB3+長さB4+長さB5)β1とは、略同一に形成されている。
【0039】
仕切り部60において、後側正面部62bは、前側正面部62aの背面側に折り返した状態で前側正面部62aの背面側に接着され、前側背面部68aは、後側背面部68bの正面側に折り返した状態で後側背面部68bの正面側に接着され、右側仕切り本体部構成部64aの先端側(後側正面部62bとは反対側)が、右側仕切り本体部構成部64bの先端側(後側背面部68b側とは反対側)の右側面側に接着されている。また、前側正面部62aの正面側が、正面部22の背面側に接着され、後側背面部68bの背面側が背面部28の正面側に接着されている。その際、前側正面部62aと後側正面部62b間の折れ線(第6折れ線)が正面部22と右側面部24間の折れ線(第2折れ線)に隣接した状態で前側正面部62aが正面部22に接着され(つまり、正面部62の右側面側の端部は、正面部22の右側面側の端部と略一致している)、また、後側背面部68bと前側背面部68a間の折れ線(第9折れ線)が背面部28と左側面部26間の折れ線(第4折れ線)に隣接した状態で後側背面部68bが背面部28に接着されている(つまり、背面部68の左側面側の端部は、背面部28の左側面側の端部と略一致している)。
【0040】
上記構成のファイルボックス5の製造方法について図8〜図10を使用して説明する。なお、図6、図8〜図10において点線のハッチングは平面側からは見えない裏面側に領域が存在することを示している。
【0041】
まず、図6に示す展開状態の外側構成部10と、図7に示す展開状態の仕切り部60を製造する。なお、折れ線箇所には、予め罫線を形成しておくことが好ましい。
【0042】
次に、予め外側構成部10におけるホットメルト糊塗布領域M1、M2にホットメルト糊を塗布しておく。そして、外側構成部10を展開した状態で、かつ、完成時の外側の面が下側となるように配置し、外側構成部10の上面に、仕切り部60を展開した状態で、かつ、接着剤塗布領域N1、N2が上側を向くように(つまり、前側正面部62aの正面側が下側(つまり、外側構成部10側)となるように)配置する。その際、図8に示すように、左右方向においては、仕切り部60の折れ線C6と外側構成部10の折れ線C2とが一致し、仕切り部60の折れ線C9と外側構成部10の折れ線C4とが一致するようにする。また、上下方向においては、仕切り部60の右側仕切り本体部構成部64aの下辺の高さが外側構成部10のP位置(図8)の高さと一致するようにし、少なくとも、前側正面部62aが正面部22に対して上下方向にはみ出さず、また、後側背面部68bが背面部28に対して上下方向にはみ出さないようにする。そして、ホットメルト糊が冷却して固化する前にホットメルト糊塗布領域M1、M2の領域を押圧して、ホットメルト糊塗布領域M1、M2の領域で外側構成部10と仕切り部60とを接着する(接着工程)。つまり、正面部22と前側正面部62aとを接着し、背面部28と後側背面部68bとを接着する。
【0043】
その後、前側背面部68aの接着剤塗布領域N2(第1接着剤塗布領域)に接着剤を塗布する(第1接着剤塗布工程)。なお、接着剤塗布領域N2の代わりに、後側背面部68bに接着剤塗布領域を設けて接着剤を塗布してもよい。
【0044】
その後、外側構成部10における折れ線C4よりも外側の部分(つまり、背面部28)を折れ線C4を中心に折り返すとともに、仕切り部60における折れ線C9よりも外側の部分(後側背面部68bと右側仕切り本体部構成部64b)を折れ線C9を中心に折り返して(図9参照)、該折り返した部分の少なくとも接着剤塗布領域N2の箇所を上側から押圧する。すると、前側背面部68aと後側背面部68bとが接着される(第2接着工程)。なお、折れ線C4と折れ線C9とが一致するので、外側構成部10と仕切り部60とを同時に折り畳むことができる。
【0045】
その後、前側正面部62aの接着剤塗布領域N1(第2接着剤塗布領域)と、右側仕切り本体部構成部64bの接着剤塗布領域N3(第3接着剤塗布領域)と、糊代部30全体の接着剤塗布領域M3(第4接着剤塗布領域)とに接着剤を塗布する(第2接着剤塗布工程)。その際、B6+B7>A4であるので、接着剤塗布領域N3に接着剤を塗布することができ、B1≦A1−B2であるので、接着剤塗布領域M3への接着剤の塗布に支障となることがない。なお、接着剤塗布領域N1の代わりに、後側正面部62bに接着剤塗布領域を設けて接着剤を塗布してもよい。同様に、接着剤塗布領域N3の代わりに、右側仕切り本体部構成部64aの後側正面部62bとは反対側の端部領域に接着剤塗布領域を設けて接着剤を塗布してもよい。同様に、糊代部30の接着剤塗布領域M3の代わりに、背面部28における糊代部30との接着領域に接着剤塗布領域を設けて接着剤を塗布してもよい。
【0046】
その後、外側構成部10における折れ線C2よりも外側の部分(つまり、右側面部24と糊代部30)を折れ線C2を中心に折り返すとともに、仕切り部60における折れ線C6よりも外側の部分(後側正面部62bと右側仕切り本体部構成部64a)を折れ線C6を中心に折り返して(図10参照)、少なくとも各接着剤塗布領域N1、N3、M3の箇所を上側から押圧する。すると、仕切り部60において、前側正面部62aと後側正面部62bとが接着し、右側仕切り本体部構成部64aと右側仕切り本体部構成部64bとが接着し、外側構成部10において、背面部28と糊代部30とが接着される(第3接着工程)。なお、折れ線C2と折れ線C6が一致するので、外側構成部10と仕切り部60とを同時に折り畳むことができる。
【0047】
以上のようにして、ファイルボックス5が形成されるが、上記のように製造された段階では、図3に示すように、ファイルボックス5を平板状に折り畳んだ状態で形成される。なお、上記の製造は、組立て装置により自動で製造される。
【0048】
上記のように製造されたファイルボックス5の使用方法について説明する。ファイルボックス5を保管又は運搬する際には、図3に示すようにファイルボックス5を折り畳んだ状態としておく。ファイルボックス5を折り畳んだ状態では、右側面部24と背面部28とが1つの板状を呈するとともに、正面部22と左側面部26とが1つの板状を呈していて、右側面部24及び背面部28は、正面部22及び左側面部26と略平行となっている。また、仕切り部60においても、前側正面部62aと左側仕切り本体部66と前側背面部68aとが1つの板状を呈するとともに、後側正面部62bと右側仕切り本体部構成部64aと右側仕切り本体部構成部64bと後側背面部68bとが1つの板状を呈していて、全体に平板状に折り畳まれた状態となっている。
【0049】
次に、ファイルボックス5を使用する際には、外側構成部10のスリーブ状部20について、隣接する部材が互いに直角となるようにして筒状とし、底面部40を組み立てる。底面部40の組立てに際しては、片部46の外側に片部44と片部48とを配置させ、さらに、片部44、48の外側に片部42を配置させて片部42を内側に押し込むようにする。すると、図2に示すように、片部42〜48が組み立てられて底面部40が構成される。
【0050】
以上のように、組み立てられたファイルボックス5においては、外側構成部10内の収納空間が、右側仕切り本体部64と左側仕切り本体部66の2つの仕切りにより区画されるので、区画された空間内に被収納物を収納して使用する。その際、B3<A2、B2<B3、B6<A4、B5<B6であるので、2つの略平行な仕切りを形成することができる。
【0051】
以上のように、本実施例のファイルボックス5の製造においては、外側構成部と仕切り部とを同時に製造することができ、外側構成部の製造工程と仕切り部の製造工程とを別々に設ける必要がない。特に、外側構成部10と仕切り部60とをともに展開状態にして貼り合わせた後に、所定の接着剤塗布領域に接着剤を塗布して所定の片部を折り返すことにより製造することができ、極めて容易に製造することができる。
【0052】
また、仕切り部を1つのブランクで製造することができるので、仕切り部の製造に際して手間が掛からず容易に製造することができる。また、外側構成部を1つのブランクで形成することができるので、外側構成部の見栄えや強度に支障を来すことがない。
【0053】
なお、上記の説明においては、図8に示すように、外側構成部10の糊代部30を平面視で左右方向の左端に配置した状態で製造するものとして説明したが、図8における外側構成部10の表裏を逆にして糊代部30を左右方向の右端に配置し、同様に、仕切り部60も図8の状態に対して表裏逆にして、上記と同様に、折れ線C2とC5を一致させるとともに折れ線C4と折れ線C9を一致させて外側構成部10の上面に設置して、製造してもよい。
【実施例2】
【0054】
本発明に基づく仕切りを有する組立体としての引出しボックス105は、図11〜図20に示すように構成され、本体部106と、引出し部300とを有している。
【0055】
本体部106は、複数の引出し部300を収納可能に形成されていて、外側構成部110と、外側構成部110の内側に設けられた仕切り部160とを有している。外側構成部110と、仕切り部160と、引出し部300とは、ともに1枚のシート状のブランク(具体的には、段ボール材(好適には、薄型段ボール材)又は厚紙)により形成されている。
【0056】
外側構成部110は、図11〜図13、図15〜図18に示すように、スリーブ状部(筒状部)120と、背面部140(カバー部)と、帯状部152a、152b、152c、154a、156a、158a、158b、158cと、突出片部153a、153b、153c、155a、157a、159a、159b、159cとを有している。外側構成部10の展開状態は、図18に示すようになる。
【0057】
ここで、スリーブ状部120は、左側面部122(外側構成部用第2板状部)と、底面部124(外側構成部用第1板状部)と、上面部126(外側構成部用第3板状部)と、右側面部128(外側構成部用第4板状部)と、糊代部130(外側構成部用糊代部)とを有している。本体部106を組み立てた際には、左側面部122と右側面部128とは互いに平行となり、底面部124と上面部126とは互いに平行となる。突出片部153a、153b、153c、155a、157a、159a、159b、159cは、外側構成部110の内側に折り返された状態となる。
【0058】
左側面部122は、略方形状を呈し、外側構成部110の左側面側を構成するものである。
【0059】
また、底面部124は、左側面部122の底面側の辺部から折れ線C12(第2折れ線)を介して連設され、略方形状を呈している。なお、左側面部122と底面部124の境界位置には、左側面部122と底面部124の折れ線に沿って長穴状の開口部122aが形成されている。
【0060】
また、上面部126は、左側面部122の上辺から折れ線C13(第3折れ線)を介して連設され、底面部124と略対称(展開状態では、略線対称、組立て状態では、略面対称)に形成されている。つまり、上面部126は、方形状を呈している。なお、左側面部122と上面部126の境界位置には、開口部は形成されていない。上面部126の左右方向の長さ(折れ線C13と折れ線C14間の左右方向の長さ)A13は、底面部124の左右方向の長さ(折れ線C11と折れ線C12間の左右方向の長さ)A11と略同一(同一としてもよい)に形成されている。
【0061】
また、右側面部128は、上面部126の右側面側の辺部から折れ線C14(第4折れ線)を介して連設され、左側面部122と略対称(展開状態では、略線対称、組立て状態では、略面対称)に形成されている。つまり、右側面部128は、略方形状を呈している。なお、右側面部128と上面部126の境界位置には、右側面部128と上面部126の折れ線に沿って長穴状の開口部126aが形成されている。右側面部128の上下方向(図18では、左右方向)の長さ(折れ線C14と右側面部128における折れ線C14とは反対側の端部間の左右方向の長さ)A14は、左側面部122の上下方向(図18では、左右方向)の長さ(折れ線C12と折れ線C13間の左右方向の長さ)A12と略同一(同一又は若干短く)に形成されている。
【0062】
なお、外側構成部110において、上記左側面部122と底面部124と上面部126と右側面部128における上辺は、同一直線状に形成され、上記左側面部122と底面部124と上面部126と右側面部128における下辺は、同一直線状に形成されている。これにより、左側面部122と、底面部124と、上面部126と、右側面部128の前後方向(図18では、上下方向の長さ)は、同一に形成されている。
【0063】
また、糊代部130は、底面部124の右側面側の辺部から折れ線C11(第1折れ線)を介して連設され、略台形形状を呈し、前後方向に帯状を呈している。糊代部130は、右側面部128の外側の面に接着されている。
【0064】
また、背面部140は、いわゆるB式底組タイプであり、底面部124の背面側の辺部から折れ線を介して連設された片部142と、左側面部122の背面側の辺部から折れ線を介して連設された片部144と、上面部126の背面側の辺部から折れ線を介して連設された片部146と、右側面部128の背面側の辺部から折れ線を介して連設された片部148とを組み合わせることにより構成される。ここで、片部142は、底面部124の背面側の辺部から先端側に行くほど幅狭となる台形形状(等脚台形形状)の先端に両角にアールを設けた長方形状を組み合わせた形状を呈し、片部144は、左側面部122の背面側の辺部と直角をなす辺部を有する台形形状に1つの角部(左側面部122の背面側の辺部と直角をなす辺部とは反対側の角部)にアールを設けた長方形状を組み合わせた形状を呈し、片部146は、長方形状の上面部126の背面側の辺部とは反対側の辺部に沿って略長方形状の切欠部を設けた形状を呈し、片部148は、片部144と対称形状を呈している。本体部106を組み立てた状態では、背面部140は、本体部106の背面を構成する。
【0065】
なお、左側面部122、底面部124、上面部126、右側面部128の前後方向(図18においては、上下方向)の長さは略同一に形成されている。
【0066】
また、帯状部152a、152b、152cは、左側面部122の正面側の辺部から折れ線を介して連設され、左側面部122の正面側の辺部に沿って帯状を呈している。また、突出片部153aは、帯状部152aから折れ線を介して連設され、突出片部153bは、帯状部152bから折れ線を介して連設され、突出片部153cは、帯状部152cから折れ線を介して連設されていて、突出片部153a、153b、153cは、ともに略方形状を呈するが、先端側の両側が突出した突出部を有した形状となっている。つまり、突出片部153aと突出片部153cの一方の側部に切欠部を設けるとともに、隣接する突出片部の境界位置に細長状の開口部を設けることにより、突出片部153a、153b、153cの先端の両側が突出した突出部が設けられている。また、隣接する突出片部において、互いに隣接する突出部は切込みにより分離されている。
【0067】
また、帯状部154aは、底面部124の正面側の辺部(図18では、上辺)から折れ線を介して連設され、底面部124の正面側の辺部に沿って帯状を呈している。また、突出片部155aは、帯状部154aから折れ線を介して連設され、略方形状を呈し、先端の糊代部130側の角部には、突出片部159aの突出部が嵌合するための切欠きが形成されている。
【0068】
また、帯状部156aは、上面部126の正面側の辺部(図18では、上辺)から折れ線を介して連設され、上面部126の正面側の辺部に沿って帯状を呈している。また、突出片部157aは、帯状部156aから折れ線を介して連設され、突出片部155aと点対称に形成されている。つまり、突出片部157aは、略方形状を呈し、先端の左側面部122側の角部には、突出片部153aの突出部が嵌合するための切欠きが形成されている。
【0069】
また、帯状部158a、158b、158cは、右側面部128の正面側の辺部から折れ線を介して連設され、右側面部128の正面側の辺部に沿って帯状を呈している。また、突出片部159aは、帯状部158aから折れ線を介して連設され、突出片部159bは、帯状部158bから折れ線を介して連設され、突出片部159cは、帯状部158cから折れ線を介して連設されていて、突出片部159a、159b、159cは、ともに略方形状を呈するが、先端側の両側が突出した突出部を有した形状となっている。つまり、突出片部159aと突出片部159cの一方の側部に切欠部を設けるとともに、隣接する突出片部の境界位置に細長状の開口部を設けることにより、突出片部159a、159b、159cの先端の両側が突出した突出部が設けられている。また、隣接する突出片部において、互いに隣接する突出部は切込みにより分離されている。
【0070】
また、仕切り部160は、図17に示すように、側面部162と、側面部162から右側面側に連設された下側仕切り本体部164と、側面部162から右側面側に連設された上側仕切り本体部166と、下側仕切り本体部164と上側仕切り本体部166の右側面側に連設された側面部168と、帯状部170、174、178と、突出片部172、176、180とを有している。
【0071】
本体部106を組み立てた際には、側面部162と側面部168とは互いに平行となり、下側仕切り本体部164と上側仕切り本体部166とは互いに平行となるとともに、側面部162や側面部168に対して直角となる。側面部162は、外側構成部110の左側面部122の内側(右側面側)に接着され、側面部168は、外側構成部110の右側面部128の内側(左側面側)に接着されている。また、突出片部172、176、180は、内側に折り返された状態となる。
【0072】
ここで、仕切り部160の展開状態は、図19に示すように構成され、外側側面部162a(第1外側板状部)と、内側側面部162b(第1内側板状部)と、下側仕切り本体部構成部164a(第1仕切り本体部用第1構成部)と、上側仕切り本体部166(第2仕切り本体部)と、内側側面部168a(第2内側板状部)と、外側側面部168b(第2外側板状部)と、下側仕切り本体部構成部164b(第1仕切り本体部用第2構成部)とを有している。つまり、外側側面部162aと内側側面部162bとで側面部162が構成され、下側仕切り本体部構成部164aと下側仕切り本体部構成部164bとで下側仕切り本体部164が構成され、内側側面部168aと外側側面部168bとで側面部168が構成される。
【0073】
外側側面部162aは、方形状を呈し、その左右方向(図19)(組立て状態では上下方向)の長さ(折れ線C16と折れ線C17間の左右方向の長さ)B13は左側面部122の左右方向(図18)の長さA12よりも小さく形成され(B13<A12)、具体的には、左側面部122の左右方向の長さA12の略2/3(丁度2/3としてもよい)の長さに形成されている。なお、外側側面部162aの正面側の辺部からは前後方向にスリット状の切欠部190が形成されていて、本体部106を組み立てる際に、外側側面部162aの正面側の領域の動きの自由度を与えている。
【0074】
また、内側側面部162bは、外側側面部162aの上辺から折れ線C16(第6折れ線)を介して連設され、略方形状を呈し、その左右方向(図19)の長さ(折れ線C15と折れ線C16間の左右方向の長さ)B12は、外側側面部162aの左右方向(図19)の長さB13よりも短く形成され(B12<B13)、具体的には、外側側面部162aの左右方向(図19)の長さB13の略1/2(又は左側面部122の左右方向の長さの略1/3(丁度1/3としてもよい))の長さに形成されている。この内側側面部162bの内側の接着剤塗布領域N11には、製造時に糊付けされる。接着剤塗布領域N11の代わりに、外側側面部162aの内側側面部162bと重なる領域に接着剤塗布領域を設けてもよい。なお、内側側面部162bと外側側面部162aの境界位置には、正面側の端部から前後方向にスリット状の切欠部192が形成されるとともに、背面側の端部から前後方向にスリット状の切欠部194が形成されて、外側側面部162aと内側側面部162b間の折れ線C16を折曲しやすくしている。
【0075】
また、下側仕切り本体部構成部164aは、内側側面部162bの外側側面部162aとは反対側の辺部から折れ線C15(第5折れ線)を介して連設され、略方形状を呈している。また、下側仕切り本体部構成部164aの左右方向(図19)の長さ(折れ線C15と下側仕切り本体部構成部164aの折れ線C15とは反対側の辺部間の長さ)B11は、製造過程において、外側構成部110の糊代部130への糊付けの支障とならないように、底面部124の左右方向(図19)の長さA11から内側側面部162bの左右方向(図19)の長さB12を減じた長さ以下に形成されている。つまり、B11≦A11−B12となっている。なお、内側側面部162bと下側仕切り本体部構成部164aの境界位置の正面側には、突出片部153cの突出部が嵌合するためのコ字状の切欠部196が形成されている。
【0076】
また、上側仕切り本体部166は、外側側面部162aの内側側面部162bとは反対側の辺部から折れ線C17(第7折れ線)を介して連設され、略方形状を呈している。また、上側仕切り本体部166の左右方向(図19)の長さ(折れ線C17と折れ線C18間の左右方向の長さ)B14は、底面部124の左右方向の長さA11や上面部126の左右方向の長さA13と略同一(又は若干短く)形成されていて、下側仕切り本体部構成部164aの左右方向の長さB11よりも長く形成されている。つまり、下側仕切り本体部構成部164aは下側仕切り本体部構成部164bと接続されて、下側仕切り本体部164を構成するが、上側仕切り本体部166は単体で仕切りを構成するので、その分、下側仕切り本体部構成部164aよりも大きく形成されている。なお、上側仕切り本体部166と外側側面部162aの境界位置の外側側面部162a側には、突出片部176の突出部176aが嵌合する開口部198が形成され、さらに、突出片部153aの突出部が嵌合するためのコ字状の切欠部200が形成されている。
【0077】
また、内側側面部168aは、上側仕切り本体部166の外側側面部162aとは反対側の辺部から折れ線C18(第8折れ線)を介して連設され、略方形状を呈している。内側側面部168aの左右方向(図19)の長さ(折れ線C18と折れ線C19間の左右方向の長さ)B15は、外側側面部168bの左右方向の長さ(折れ線C19と折れ線C20間の左右方向の長さ)B16よりも短く形成され(B15<B16)、具体的には、右側面部128の左右方向の長さA14の略1/3(丁度1/3としてもよい)の長さに形成されている。なお、内側側面部168aと上側仕切り本体部166の境界位置の正面側には、突出片部159cの突出部が嵌合するためのコ字状の切欠部202が形成されている。内側側面部168aの右側面側(展開状態では、内側側面部162bの接着剤塗布領域N11と同じ側の面)の接着剤塗布領域N12には、製造時に糊付けされる。なお、接着剤塗布領域N12の代わりに、外側側面部168bの内側側面部168aと重なる領域に接着剤塗布領域を設けてもよい。
【0078】
また、外側側面部168bは、内側側面部168aの上側仕切り本体部166とは反対側の辺部から折れ線C19(第9折れ線)を介して連設されていて、略方形状を呈している。その左右方向(図19)の長さ(折れ線C19と折れ線C20間の左右方向の長さ)B16は右側面部128の左右方向の長さA14よりも小さく形成され、具体的には、右側面部128の左右方向の長さA14の略2/3(丁度2/3としてもよい)の長さに形成されている。なお、内側側面部168aと外側側面部168bの境界位置には、正面側の端部から前後方向にスリット状の切欠部204が形成されるとともに、背面側の端部から前後方向にスリット状の切欠部206が形成されて、外側側面部168bと内側側面部168a間の折れ線C19を折曲しやすくしている。また、外側側面部168bの正面側の辺部からは前後方向にスリット状の切欠部208が形成されていて、本体部106を組み立てる際に、外側側面部168bの正面側の領域の動きの自由度を与えている。
【0079】
また、下側仕切り本体部構成部164bは、外側側面部168bの内側側面部168aとは反対側の辺部から折れ線C20(第10折れ線)を介して連設され、略方形状を呈している。また、下側仕切り本体部構成部164bの左右方向の長さ(折れ線C20と下側仕切り本体部構成部164bの折れ線C20とは反対側の端部間の左右方向の長さ)B17は、下側仕切り本体部構成部164aと接着可能な長さに形成されていて、長さB17と長さB11の合計は、上側仕切り本体部166の左右方向の長さB14よりも大きく形成されている。つまり、B11+B17>B14となっている。また、製造過程において、下側仕切り本体部構成部164bが右側面部128から突出して下側仕切り本体部構成部164bに接着剤塗布領域を確保するために、長さB17は、右側面部128の左右方向の長さA14から外側側面部168bの左右方向の長さB16を減じた長さよりも長く形成されており、すなわち、長さB16と長さB17の和が長さA14よりも大きくなっている。つまり、B16+B17>A14となっている。この下側仕切り本体部構成部164bの上面側(展開状態では、内側側面部162bの接着剤塗布領域N11や、内側側面部168aの接着剤塗布領域N12とは反対側の面)の接着剤塗布領域N13には、製造時に糊付けされる。なお、下側仕切り本体部構成部164bと外側側面部168bの境界位置の外側側面部168b側には、突出片部180の突出部180aが嵌合する開口部210が形成され、さらに、突出片部159aの突出部が嵌合するためのコ字状の切欠部212が形成されている。
【0080】
なお、外側側面部162aと、内側側面部162bと、下側仕切り本体部構成部164aと、上側仕切り本体部166と、内側側面部168aと、外側側面部168bと、下側仕切り本体部構成部164bの前後方向(図19においては、上下方向)の長さは略同一に形成され、その長さは、左側面部122、底面部124、上面部126、右側面部128の前後方向の長さよりも短く形成されている。
【0081】
また、外側側面部162aの左右方向の長さB13が左側面部122の左右方向の長さA12の略2/3の長さに形成され、内側側面部168aの左右方向の長さB15が右側面部128の左右方向の長さA14の略1/3の長さに形成され、左側面部122の左右方向の長さA12と右側面部128の左右方向の長さA13とは、略同一に形成されているので、外側構成部110における左側面部122と底面部124間の折れ線C12と上面部126と右側面部128間の折れ線C14との間の長さ(長さA12+長さA13)α2と、仕切り部160における外側側面部162aと内側側面部162b間の折れ線C16と内側側面部168aと外側側面部168b間の折れ線C19との間の長さ(長さB13+長さB14+長さB15)β2とは、略同一に形成されている。
【0082】
仕切り部160において、内側側面部162bは、外側側面部162aの内側に折り返した状態で外側側面部162aの内側に接着され、内側側面部168aは、外側側面部168bの内側に折り返した状態で外側側面部168bの内側に接着され、下側仕切り本体部構成部164aの先端側(内側側面部162bとは反対側)が、下側仕切り本体部構成部164bの先端側(外側側面部168b側とは反対側)の下面側に接着されている。また、外側側面部162aの外側が、左側面部122の内側に接着され、外側側面部168bの外側が右側面部128の内側に接着されている。その際、外側側面部162aと内側側面部162b間の折れ線C16(第6折れ線)が左側面部122と底面部124間の折れ線C12(第2折れ線)に隣接した状態で外側側面部162aが左側面部122に接着され(つまり、側面部162の底面側の端部は、左側面部122の底面側の端部と略一致している)、また、外側側面部168bと内側側面部168a間の折れ線C19(第9折れ線)が右側面部128と上面部126間の折れ線C14(第4折れ線)に隣接した状態で外側側面部168bが右側面部128に接着されている(つまり、側面部168の上面側の端部は、右側面部128の上面側の端部と略一致している)。
【0083】
また、帯状部170は、下側仕切り本体部構成部164aの正面側の辺部(図19では、上辺)から折れ線を介して連設され、下側仕切り本体部構成部164aの正面側の辺部に沿って帯状を呈している。また、突出片部172は、帯状部170から折れ線を介して連設され、略方形状を呈し、先端の内側側面部162b側の角部には、突出片部159bの突出部が嵌合するための切欠きが形成されている。
【0084】
また、帯状部174は、上側仕切り本体部166の正面側の辺部(図19では、上辺)から折れ線を介して連設され、上側仕切り本体部166の正面側の辺部に沿って帯状を呈している。また、突出片部176は、帯状部174から折れ線を介して連設され、略方形状を呈し、先端の外側側面部162a側の角部には、突出片部153bの突出部が嵌合するための切欠きが形成され、また、先端の内側側面部168a側の角部には、突出片部159bの突出部が嵌合するための切欠きが形成されている。
【0085】
また、帯状部178は、下側仕切り本体部構成部164bの正面側の辺部(図19では、上辺)から折れ線を介して連設され、下側仕切り本体部構成部164bの正面側の辺部に沿って帯状を呈している。また、突出片部180は、帯状部178から折れ線を介して連設され、略方形状を呈し、先端の外側側面部168b側の角部には、突出片部153bの突出部が嵌合するための切欠きが形成されている。
【0086】
次に、引出し部300は、図14に示すように、底面部310と、底面部310の正面側の辺部から立設した正面部320と、底面部310の背面側の辺部から立設した背面部340と、底面部310の右側面側の辺部から立設した右側面部350と、底面部310の左側面側の辺部から立設した左側面部360とを有し、全体にトレー状を呈している。引出し部300の展開状態は、図20に示すように構成される。
【0087】
ここで、底面部310は、方形状の板状を呈し、本体部106の仕切り部160により区画された空間内に収納可能に形成され、その左右方向の幅は、本体部106内に収納可能なように、本体部106の上面部126の左右方向の幅A13や底面部124の左右方向の幅A11よりも小さく形成され、その前後方向(図20では、上下方向の幅)の幅は、上面部126や底面部124の前後方向の幅よりも小さく形成されている。
【0088】
また、正面部320は、底面部310の正面側の辺部から折れ線を介して連設された前側正面部322と、前側正面部322の底面部310とは反対側の辺部から折れ線を介して連設された帯状部324と、帯状部324の前側正面部322とは反対側の辺部から折れ線を介して連設された後側正面部326と、後側正面部326の帯状部324側とは反対側の辺部から折れ線を介して連設されたフラップ部328と、凹部形成片部330とを有している。前側正面部322と帯状部324と後側正面部326とフラップ部328と凹部形成片部330は全体に1つの方形状を呈し、凹部形成片部330は、前側正面部322と帯状部324と後側正面部326を構成する片部の中央領域に一対の半楕円形状の切込み320a、320bを略対称に形成し、該一対の切込み320a、320bと、一対の切込み320a、320bの端部を同士を結んだ折れ線に囲まれて形成されている。
【0089】
前側正面部322は、方形状(長方形状)の上辺側に切欠部(一対の切込み320a、320bの一部と一対の切込み320a、320bの端部を結ぶ折れ線により形成された切込み)が形成された形状を呈している。
【0090】
また、帯状部324は、前側正面部322の上辺から折れ線を介して連設されていて、該上辺に沿って帯状を呈している。
【0091】
また、後側正面部326は、前側正面部322と対称に形成され、方形状(長方形状)の上辺側に切欠部(一対の切込み320a、320bの一部と一対の切込み320a、320bの端部を結ぶ折れ線により形成された切込み)が形成された形状を呈している。また、フラップ部328は、帯状を呈している。なお、前側正面部322と後側正面部326の幅(組立て状態での高さ方向の幅)は、本体部106の仕切り部160により区画された空間内に収納可能に形成され、少なくとも右側面部128の左右方向(図19)の長さA14や左側面部122の左右方向(図19)の長さA12の1/3よりも短く形成されている。
【0092】
また、背面部340は、底面部310の背面側の辺部から折れ線を介して連設された後側背面部342と、後側背面部342の底面部310とは反対側の辺部から折れ線を介して連設された帯状部344と、帯状部344の後側背面部342とは反対側の辺部から折れ線を介して連設された前側背面部346と、前側背面部346の帯状部344側とは反対側の辺部から折れ線を介して連設されたフラップ部348とを有し、後側背面部342と帯状部344と前側背面部346とフラップ部348とは全体に1つの方形状を呈している。後側背面部342と帯状部344と前側背面部346とフラップ部348は、それぞれ方形状を呈し、後側背面部342と前側背面部346は、ともに長方形の同大同形状に形成され、帯状部344とフラップ部348は帯状に形成されている。なお、後側背面部342と前側背面部346の幅(組立て状態での高さ方向の幅)は、前側正面部322や後側正面部326の幅(組立て状態での高さ方向の幅)よりも小さく形成されている。
【0093】
また、右側面部350は、底面部310の右側面側の辺部から折れ線を介して連設され、長方形状の一部を斜めに欠切した形状を呈している。つまり、右側面部350の上辺(組立て状態の上辺)において、前後方向の略中央から背面側に向けて直線状に下方に傾斜している。この右側面部350の正面側の幅(高さ方向の幅)は、前側正面部322や後側正面部326の幅(高さ方向の幅)と略同一であり、右側面部350の背面側の幅(高さ方向の幅)は、後側背面部342や前側背面部346の幅(高さ方向の幅)と略同一である。また、右側面部350の正面側の辺部と背面側の辺部からは略方形状のフラップ部352、354が折れ線を介して連設されている。
【0094】
また、左側面部360は、底面部310の左側面側の辺部から折れ線を介して連設され、長方形状の一部を斜めに欠切した形状を呈している。つまり、左側面部360は、右側面部350と対称に形成されている。また、左側面部360の正面側の辺部と背面側の辺部からは略方形状のフラップ部362、364が折れ線を介して連設されている。
【0095】
引出し部300の組立て状態においては、前側正面部322、後側正面部326、後側背面部342、前側背面部346、右側面部350、左側面部360、フラップ部352、354,362、364は、底面部310に対して直角となり、フラップ部328、348は、底面部310の上面と平行で底面部310に接した状態となる。フラップ部352、362は、前側正面部322と後側正面部326とに挟まれた状態となり、フラップ部354、364は、後側背面部342と前側背面部346とに挟まれた状態となる。
【0096】
上記構成の引出しボックス105の製造方法について図21〜図23を使用して説明する。なお、図19、図21〜図23において点線のハッチングは平面側からは見えない裏面側に領域が存在することを示している。
【0097】
まず、本体部106の製造方法について説明する。図18に示す展開状態の外側構成部110と、図19に示す展開状態の仕切り部160を製造する。なお、折れ線箇所には、予め罫線を形成しておくことが好ましい。
【0098】
次に、予め外側構成部110におけるホットメルト糊塗布領域M11、M12にホットメルト糊を塗布しておく。そして、外側構成部110を展開した状態で、かつ、完成時の外側の面が下側となるように配置し、外側構成部110の上面に、仕切り部160を展開した状態で、かつ、接着剤塗布領域N11、N12が上側を向くように配置する。その際、図21に示すように、左右方向においては、仕切り部160の折れ線C16と外側構成部110の折れ線C12とが一致し、仕切り部160の折れ線C19と外側構成部110の折れ線C14とが一致するようにする。また、上下方向においては、本体部106における左側面部122と底面部124と上面部126と右側面部128の正面側の辺部(帯状部との境界となる辺部)と、外側側面部162aと内側側面部162bと下側仕切り本体部構成部164aと上側仕切り本体部166と内側側面部168aと外側側面部168bと下側仕切り本体部構成部164bの正面側の辺部(帯状部との境界となる辺部)とが一致するようにする。そして、ホットメルト糊が冷却して固化する前にホットメルト糊塗布領域M11、M12の領域を押圧して、ホットメルト糊塗布領域M11、M12の領域で外側構成部110と仕切り部160とを接着する(接着工程)。つまり、左側面部122と外側側面部162aとを接着し、右側面部128と外側側面部168bとを接着する。
【0099】
その後、内側側面部168aの接着剤塗布領域N12(第1接着剤塗布領域)に接着剤を塗布する(第1接着剤塗布工程)。なお、接着剤塗布領域N12の代わりに、外側側面部168bの内側側面部168aと接着する領域に接着剤塗布領域を設けて接着剤を塗布してもよい。
【0100】
その後、外側構成部110における折れ線C14よりも外側の部分(つまり、右側面部128)を折れ線C14を中心に折り返すとともに、仕切り部160における折れ線C19よりも外側の部分(外側側面部168bと下側仕切り本体部構成部164b)を折れ線C19を中心に折り返して(図22参照)、該折り返した部分の少なくとも接着剤塗布領域N12の箇所を上側から押圧する。すると、内側側面部168aと外側側面部168bとが接着される(第2接着工程)。なお、折れ線C14と折れ線C19が一致するので、外側構成部110と仕切り部160とを同時に折り畳むことができる。
【0101】
その後、内側側面部162bの接着剤塗布領域N11(第2接着剤塗布領域)と、下側仕切り本体部構成部164bの接着剤塗布領域N13(第3接着剤塗布領域)と、糊代部130全体の接着剤塗布領域M13(第4接着剤塗布領域)とに接着剤を塗布する(第2接着剤塗布工程)。その際、B16+B17>A14であるので、接着剤塗布領域N13に接着剤を塗布することができ、B11≦A11−B12であるので、接着剤塗布領域M13への接着剤の塗布に支障となることがない。なお、接着剤塗布領域N11の代わりに、外側側面部162aの内側側面部162bと接着する領域に接着剤塗布領域を設けて接着剤を塗布してもよい。同様に、接着領域N13の代わりに、下側仕切り本体部構成部164aの内側側面部162bとは反対側の端部領域に接着剤塗布領域を設けて接着剤を塗布してもよい。同様に、糊代部130の接着剤塗布領域M13の代わりに、右側面部128における糊代部130との接着領域を接着剤塗布領域として接着剤を塗布してもよい。
【0102】
その後、外側構成部110における折れ線C12よりも外側の部分(つまり、底面部124と糊代部130)を折れ線C12を中心に折り返すとともに、仕切り部160における折れ線C16よりも外側の部分(内側側面部162bと下側仕切り本体部構成部164a)を折れ線C16を中心に折り返して(図23参照)、少なくとも各接着剤塗布領域N11、N13、M13の箇所を上側から押圧する。すると、仕切り部160において、外側側面部162aと内側側面部162bとが接着し、下側仕切り本体部構成部164aと下側仕切り本体部構成部164bとが接着し、外側構成部110において、右側面部128と糊代部130とが接着される(第3接着工程)。なお、折れ線C12と折れ線C16が一致するので、外側構成部110と仕切り部160とを同時に折り畳むことができる。
【0103】
以上のようにして、本体部106が形成されるが、上記のように製造された段階では、図15に示すように、本体部106を平板状に折り畳んだ状態で形成される。
【0104】
また、引出し部300においては、図20に示す展開状態のブランクを形成しておく。なお、折れ線には予め罫線を形成しておくのが好ましい。
【0105】
上記のように製造された引出しボックス105の使用方法について説明する。引出しボックス105を保管又は運搬する際には、図15に示すように本体部106を折り畳んだ状態としておき、また、引出し部300はシート状の状態にしておく。本体部106を折り畳んだ状態では、底面部124と右側面部128とが1つの板状を呈するとともに、左側面部122と上面部126とが1つの板状を呈していて、底面部124と右側面部128とは、左側面部122と上面部126と略平行となっている。また、仕切り部160においても、外側側面部162aと上側仕切り本体部166と内側側面部168aとが1つの板状を呈するとともに、内側側面部162bと下側仕切り本体部構成部164aと下側仕切り本体部構成部164bと外側側面部168bとが1つの板状を呈していて、全体に平板状に折り畳まれた状態となっている。
【0106】
次に、引出しボックス105を使用する際には、本体部106の外側構成部110のスリーブ状部120について、隣接する部材が互いに直角となるようにして筒状とし、背面部140を組み立てる。背面部140の組立てに際しては、片部146の外側に片部144と片部148とを配置させ、さらに、片部144、148の外側に片部142を配置させて片部142を内側に押し込むようにする。すると、図12に示すように、片部142〜148が組み立てられて背面部140が構成される。また、外側構成部110において正面側に突出している突出片部153a、153b、153c、155a、157a、159a、159b、159cを内側に折り返すとともに、突出片部172、176、180を内側に折り返す。なお、突出片部を折り返す際には、水平方向の突出片部172、176、180を先に折り返した後に残りの突出片部を折り返すのが好ましい。
【0107】
以上のように、組み立てられた本体部106においては、外側構成部110内の収納空間が、下側仕切り本体部164と上側仕切り本体部166の2つの仕切りにより区画された状態となっている。
【0108】
また、引出し部300を組み立てるに当たっては、前側正面部322と後側背面部342と右側面部350と左側面部360を底面部310に対して立設させ、その後、フラップ部352、362を内側に折曲して前側正面部322の背面側に配置した状態で、帯状部324を背面側に折曲し、後側正面部326を帯状部324に対して折曲して前側正面部322と後側正面部326とが互いに平行となり、前側正面部322と後側正面部326とでフラップ部352、362を挟むようにする。なお、帯状部324と後側正面部326とを折曲する際には、凹部形成片部330を下方に反転させて、前側正面部322と後側正面部326間に配置されるようにする。また、フラップ部328は、後側正面部326に対して折曲して、底面部310の上面に平行に接するようにする。
【0109】
また、引出し部300の背面側においても、フラップ部354、364を内側に折曲して後側背面部342の正面側に配置した状態で、帯状部344を正面側に折曲し、前側背面部346を帯状部344に対して折曲して後側背面部342と前側背面部346とが互いに平行となり、後側背面部342と前側背面部346とでフラップ部354、364を挟むようにする。また、フラップ部348は、前側背面部346に対して折曲して、底面部310の上面に平行に接するようにする。以上のようにして、引出し部300が組み立てられる。
【0110】
組み立てられた引出し部300は、本体部106の区画された空間内に収納して使用する。本体部106は、下側仕切り本体部164と上側仕切り本体部166の2つの仕切りにより3つの空間に区画されているので、3つの引出し部300が収納可能である。
【0111】
以上のように、本実施例の引出しボックス105の特に本体部106の製造においては、外側構成部110と仕切り部とを同時に製造することができ、外側構成部の製造工程と仕切り部の製造工程とを別々に設ける必要がない。特に、外側構成部110と仕切り部160とをともに展開状態にして貼り合わせた後に、所定の接着剤塗布領域に接着剤を塗布して所定の片部を折り返すことにより製造することができ、極めて容易に製造することができる。
【0112】
また、仕切り部を1つのブランクで製造することができるので、仕切り部の製造に際して手間が掛からず容易に製造することができる。また、外側構成部を1つのブランクで形成することができるので、外側構成部の見栄えや強度に支障を来すことがない。
【0113】
なお、上記の説明においては、図21に示すように、外側構成部110の糊代部130を平面視で左右方向の左端に配置した状態で製造するものとして説明したが、図21における外側構成部110の表裏を逆にして糊代部130を左右方向の右端に配置し、同様に、仕切り部160も図21の状態に対して表裏逆にして、上記と同様に、折れ線C12とC15を一致させるとともに折れ線C14と折れ線C19を一致させて外側構成部110の上面に設置して、製造してもよい。
【符号の説明】
【0114】
5 ファイルボックス
10、110 外側構成部
20、120 スリーブ状部
22、62、320 正面部
24、128、350 右側面部
26、122、360 左側面部
28、68、140、340 背面部
30、130 糊代部
32、152a、152b、152c、154a、156a、158a、158b、158c、170、174、178、324、344 帯状部
34 折返し片部
40、124、310 底面部
42、44、46、48、142、144、146、148 片部
60、160 仕切り部
62a 前側正面部
62b 後側正面部
64 右側仕切り本体部
64a、64b 右側仕切り本体部構成部
66 左側仕切り本体部
68a、346 前側背面部
68b、342 後側背面部
105 引出しボックス
106 本体部
126 上面部
153a、153b、153c、155a、157a、159a、159b、159c、172、176、180 突出片部
162、168 側面部
164 下側仕切り本体部
166 上側仕切り本体部
162a、168b 外側側面部
162b、168a 内側側面部
164a 下側仕切り本体部構成部
164b 下側仕切り本体部構成部
166 上側仕切り本体部
300 引出し部
M1、M2 ホットメルト糊塗布領域
M3、N1、N2、N3、M13、N11、N12、N13 接着剤塗布領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
4つの板状部により筒状に形成された外側構成部と、外側構成部の内側に設けられ、2つの互いに略平行な仕切りを有する仕切り部とを有する組立体の製造方法であって、
1枚のシート状のブランクにより形成された外側構成部で、
外側構成部用糊代部と、
外側構成部用糊代部の辺部である第1折れ線から連設された外側構成部用第1板状部と、
外側構成部用第1板状部の外側構成部用糊代部とは反対側で第1折れ線と平行な辺部である第2折れ線から連設された外側構成部用第2板状部と、
外側構成部用第2板状部の外側構成部用第1板状部とは反対側で第2折れ線と平行な辺部である第3折れ線から連設された外側構成部用第3板状部と、
外側構成部用第3板状部の外側構成部用第2板状部とは反対側で第3折れ線と平行な辺部である第4折れ線から連設された外側構成部用第4板状部とを有し、
外側構成部用糊代部と外側構成部用第1板状部と外側構成部用第2板状部と外側構成部用第3板状部と外側構成部用第4板状部の並び方向が左右方向とした場合に、第1折れ線と第2折れ線間の左右方向の長さである第1長さと第3折れ線と第4折れ線間の左右方向の長さである第3長さとが略同一で、第2折れ線と第3折れ線間の左右方向の長さである第2長さと第4折れ線外側構成用第4板状部の第4折れ線とは反対側の端部間の長さである第4長さが略同一である外側構成部における組立体とした場合に内側となる面に、
1枚のシート状のブランクにより形成された仕切り部で、第1仕切り本体部の一部を構成する第1仕切り本体部用第1構成部と、第1仕切り本体部構成部の辺部である第5折れ線から連設された第1内側板状部と、第1内側板状部の第1仕切り本体部構成部とは反対側で第5折れ線と平行な辺部である第6折れ線から連設された第1外側板状部と、第1外側板状部の第1内側板状部とは反対側で第6折れ線と平行な辺部である第7折れ線から連設された第2仕切り本体部と、第2仕切り本体部の第1外側板状部とは反対側で第7折れ線と平行な辺部である第8折れ線から連設された第2内側板状部と、第2内側板状部の第2仕切り本体部とは反対側で第8折れ線と平行な辺部である第9折れ線から連設された第2外側板状部と、第2外側板状部の第2内側板状部とは反対側で第9折れ線と平行な辺部である第10折れ線から連設され、第1仕切り本体部の一部を構成する第1仕切り本体部用第2構成部と、を有し、第1仕切り本体部用第1構成部と第1内側板状部と第1外側板状部と第2仕切り本体部と第2内側板状部と第2外側板状部と第1仕切り本体部用第2構成部の並び方向が左右方向とした場合に、第6折れ線と第7折れ線間の左右方向の長さである第7長さが、上記第2長さよりも短く形成され、第5折れ線と第6折れ線間の左右方向の長さである第6長さが、第7長さよりも短く形成され、第7折れ線と第8折れ線間の左右方向の長さである第8長さが、上記第3長さと略同一に形成され、第9折れ線と第10折れ線間の左右方向の長さである第10長さが、上記第4長さよりも短く形成され、第8折れ線と第9折れ線間の左右方向の長さである第9長さが、第10長さよりも短く形成され、第5折れ線と第1仕切り本体部用第1構成部における第5折れ線とは反対側の端部間の左右方向の長さである第5長さと、第10折れ線と第1仕切り本体部用第2構成部における第10折れ線とは反対側の端部間の左右方向の長さである第11長さとの和が、第8長さよりも大きく、第5長さと第6長さとの和が、第1長さ以下であり、第10長さと第11長さとの和が第4長さよりも大きく、上記第2長さと上記第3長さの和が、第7長さと第8長さと第9長さの和とが略同一である仕切り部を、第6折れ線と第2折れ線とが一致し、第9折れ線と第4折れ線が一致するように配置して、外側構成部用第2板状部と第1外側板状部とを接着するとともに、第4板状部と第2外側板状部とを接着する接着工程と、
第2内側板状部の少なくとも一部の領域又は第2外側板状部の第2内側板状部と接着する領域である第1接着剤塗布領域に接着剤を塗布する第1接着剤塗布工程と、
外側構成部において第4折れ線を中心に外側構成部用第4板状部を回動して畳むとともに、仕切り部において第9折れ線を中心に第2外側板状部と第1仕切り本体部用第2構成部とを回動して畳むことにより、第2内側板状部と第2外側板状部とを接着する第2接着工程と、
第1内側板状部の少なくとも一部の領域又は第1外側板状部の第1内側板状部と接着する領域である第2接着剤塗布領域に接着剤を塗布し、第1仕切り本体部用第2構成部における外側構成部用第4板状部の外側構成部用第3板状部側の辺部とは反対側の辺部から突出した部分の少なくとも一部の領域又は第1仕切り本体部用第1構成部における第1内側板状部とは反対側の端部領域である第3接着剤塗布領域に接着剤を塗布し、外側構成部用糊代部の少なくとも一部の領域又は外側構成部用第4板状部における外側構成部用糊代部が接着する領域第4接着剤塗布領域に接着剤を塗布する第2接着剤塗布工程と、
外側構成部において第2折れ線を中心に外側構成部用糊代部と外側構成部用第1板状部とを回動して畳むとともに、仕切り部において第6折れ線を中心に第1仕切り本体部用第1構成部と第1内側板状部とを回動して畳むことにより、第2接着剤塗布領域に塗布された接着剤により第1内側板状部と第1外側板状部とを接着し、第3接着剤塗布領域に塗布された接着剤により第1仕切り本体部用第1構成部と第1仕切り本体部用第1構成部とを接着し、第4接着剤塗布領域に塗布された接着剤により外側構成部用糊代部を外側構成部用第4板状部に接着する第3接着工程と、
を有し、
第1仕切り本体部用第1構成部と第1仕切り本体部用第2構成部とで構成される第1仕切り本体部と、第2仕切り本体部とで2つの仕切りが構成されることを特徴とする組立体の製造方法。
【請求項2】
上記外側構成部における外側構成部用第1板状部と外側構成部用第2板状部と外側構成部用第3板状部と外側構成部用第4板状部のそれぞれの端部から折れ線を介して片部が連設され、該片部が、外側構成部を筒状に組み立てて組立体を組み立てる際に、該片部を組み立てることにより外側構成部の一方の端部をカバーするカバー部を形成することを特徴とする請求項1に記載の組立体の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2010−247431(P2010−247431A)
【公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−99434(P2009−99434)
【出願日】平成21年4月15日(2009.4.15)
【出願人】(000129493)株式会社クラウン・パッケージ (21)
【Fターム(参考)】