説明

統合ボイラおよび大気汚染制御システム

大気汚染制御システムは、燃焼排気を受容し、そこから少なくとも1つの汚染物質を還元し、排気処理された燃焼排気を出力するように構成される、排気処理システムを含む。排気処理システムと流体連通状態にある第1の空気加熱器は、そこに導入された強制換気を、基準温度を上回って加熱し、それによって排気処理システムからの排気処理された燃焼排気を排気筒放出温度に冷却するための熱交換器を含む。そこから加熱された強制換気を受容するように、第1の空気加熱器と流体連通状態にある第2の空気加熱器は、そこに導入された強制換気をボイラ内で燃焼するための予熱温度に加熱し、それによってボイラから第2の空気加熱器に導入された燃焼排気を排気処理温度に冷却するための熱交換器を含む。第2の空気加熱器は、冷却された燃焼排気をそこへ導入するように、排気処理システムと流体連通状態にある。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
〔背景技術〕
本願は、2009年9月25日に出願された米国特許出願第12/567,070号の優先権の利益を主張し、当該出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
〔技術分野〕
本発明は、大気汚染制御に関し、より具体的には、そこからの汚染排出を削減するために燃焼排気を処理することに関する。
【0003】
〔関連出願の相互参照〕
例えば、ボイラから排出される燃焼排気等の排気および燃焼排気における汚染を制御するための技術分野において、多種のデバイスが知られている。そのようなデバイスの中で、多くは、燃焼排気を大気に放出する前に、燃焼排気からのNO、CO、VOC等を還元することに関する。何年にもわたってNO、COおよびVOC排出削減のために共通して利用されている技術は、例えば燃焼排気の再循環または火炎上換気によって、燃焼プロセスそのものを修正することであった。しかし、こうした技術を施した結果は概して期待に沿うものではない(NOx除去の効率は50%以下である)ことがわかってきたことから、昨今では、代わって、種々の燃焼排気の脱窒プロセス(燃焼排気が大気中に排出される前の、燃焼排気からの窒素の除去プロセス)が注目されるようになった。
【0004】
燃焼排気の脱窒プロセスは、吸収技術を利用するいわゆる「湿式」法および、それとは別の、吸収技術、触媒分解、および/または触媒還元に依存する「乾式」法に分類される。現在、広く実施されている脱窒プロセスは選択触媒還元(SCR)であり、これは、反応物質(例えば、NH)の導入により、NOを、無害な反応生成物、例えば窒素および水に変化させて還元させる「乾式」脱窒方法である。SCRプロセス内の還元プロセスは、以下の化学反応によって定式化される:
4NO+4NH+O−−−−>4N+6H
2NO+4NH+O−−−−>3N+6H
酸化触媒は、一酸化炭素(CO)および/またはいわゆる揮発性有機化合物(VOC)の酸化を発生させるために使用することができる。例示的な酸化触媒は、貴金属酸化触媒である。CO/VOC酸化触媒は、次の反応式によると、COをCOに変換するために、燃焼排気の中の未反応の酸素を使用して、試薬を用いることなく作用することができる。
【0005】
CO+1/2O−−−−>CO
SCRに関する技術のために、SCRプロセスを実行するための装置を物理的にどこに配置するかの決定には、多少の柔軟性がある。言い換えると、SCRプロセスの化学反応は、全体の燃焼システム内の特定の段階または部位で行われる必要はない。2つの最も一般的な配置部位は、システム全体の最中(すなわち、空気加熱器から上流の「高温側」上)、またはシステム全体のいわゆる「末尾」または低粉塵部分(すなわち、空気加熱器から下流の「低温側」上)である。
【0006】
残念ながら、高温側および低温側の両方のSCR設置に関し、産業的な環境において、大きな問題が生じている。例えば、高温側のSCRプロセスは、薪を燃料とする燃焼器の使用にとって最適ではない。これは、薪内部に存在する灰分は、SCRプロセス中の毒性のために触媒を損傷させ得る、アルカリを含有するためである。低温側のSCRプロセスは、特定の物質が触媒に到達する前に削除されるのでこの不都合を回避するが、間接的熱交換器に対する依存性のために、熱非効率に悩まされる。
【0007】
バイオマス燃焼プラントにおいてSCRシステムを使用するには、アルカリ金属(Na、K等)化合物等、燃焼排気の中で運ばれる損傷化合物に対するSCR触媒の露出を制限するために、特定の制御デバイスの後にSCRシステムを配置することが必要である。これらの化合物からの損傷を抑制するために、バイオマス燃焼プラントのSCRシステムは典型的に、燃焼排気温度が280°F〜380°Fの範囲にある、プラントの「末尾」に配置される。この低温範囲において、SCRシステムは、十分なSCR触媒活性を可能にする、典型的に430°F〜600°Fの温度範囲に燃焼排気の温度を上昇させるために、典型的に気体燃焼および/または油燃焼バーナからである、何らかの補助源からの熱入力を必要とする。しかしながら、追加の熱入力は、プラントの効率性に与えるSCRシステムの影響を抑制するために、回収されなければならない。バイオマス燃焼プラントのSCRシステムに対しては、以下に記載するように2つの手法が使用されてきた。
【0008】
第1に、従来の「末尾」SCRシステムは、SCR触媒の前に燃焼排気温度を上昇させるように、燃焼排気管の中の燃焼器または蒸気コイル等の補助加熱入力デバイスを使用する。回収熱交換器(復熱装置)は、典型的に、SCRを出る燃焼排気蒸気からの熱を補助加熱入力デバイスの前の燃焼排気蒸気に伝達することによって、補助加熱入力の60%〜70%だけを回収する(より大きい回収のためには、指数的に上昇するコストによって制限される)。その低い熱回収に加えて、従来の「末尾」SCRシステムは、SCR触媒および回収熱交換器を通じて圧力低下を克服するために、典型的にはブースタファンである、有意なさらなるファン駆動力を必要とする。
【0009】
第2の代替は、SCR触媒のために燃焼排気温度を上昇させるために必要な熱の95%以上を回収するように、補助加熱入力および熱回収(蓄熱式媒体)を小型のモジュール式SCRシステムに統合する、再生式SCR(RSCR)技術である。RSCR技術は、従来の「末尾」SCRシステムよりもコスト効率が高く、有効なNO制御技術であることが実証されている。
【0010】
そのような従来の方法およびシステムは概して、それらの意図する目的のためには十分であると考えられてきた。そうではあっても、当技術分野において向上した性能に対する継続的な必要性が存在する。例えば、RSCR技術は従来の「末尾」SCRよりも優れているが、少なくとも何らかの補助加熱入力を依然として必要とする。当技術分野において、補助加熱入力に対する必要性を削減または排除することができるシステムおよび方法に対する必要性が依然として存在する。また、当技術分野において、汚染制御システムを通じて圧力低下を削減することができるそのようなシステムおよび方法に対する必要性も存在する。本発明は、これらの問題に対する解決策を提供する。
【0011】
〔発明の概要〕
本発明は、新規かつ有用な大気汚染制御システムに関する。システムは、燃焼排気を受容し、そこから少なくとも1つの汚染物質を還元し、燃焼排気を排気処理された燃焼排気に変換するように構成される排気処理システムを含む。第1の空気加熱器は、排気処理システムと流体連通状態にある。第1の空気加熱器は、そこに導入された強制換気を、基準温度を上回って加熱するように構成される熱交換器であって、それによって、第1の空気加熱器の熱交換器に導入された排気処理システムからの排気処理された燃焼排気を排気筒排出温度に冷却するように構成される、熱交換器を含む。第2の空気加熱器は、そこから加熱された強制換気を受容するように、第1の空気加熱器と流体連通状態にある。第2の空気加熱器は、そこに導入された強制換気をボイラ内で燃焼するための予熱温度に加熱するように構成される熱交換器であって、ボイラから第2の空気加熱器の熱交換器に導入された燃焼排気を排気処理温度に冷却するように構成される、熱交換器を含む。第2の空気加熱器は、冷却された燃焼排気をそこへ導入するように、排気処理システムと流体連通状態にある。
【0012】
所定の実施形態によると、第1の空気回路は、予熱された火床下換気をボイラに供給するように、第1および第2の空気加熱器によって画定され、第2の空気回路は、予熱された火炎上換気をボイラに供給するように、第1および第2の空気加熱器によって画定される。第1の空気回路は、第1の空気回路を通して空気をボイラへ強制送風するように、第1の空気加熱器と流体連通状態にある強制通風ファンを含むことができ、第2の空気回路は、第2の空気回路を通して空気をボイラへ強制送風するように、第1の空気加熱器と流体連通状態にある火炎上換気ファンを含むことができる。
【0013】
また、排気処理システムは、排気処理システム内の燃焼排気からNOを還元するように構成され、適合される選択触媒還元システムを含むことができると考えられる。排気処理システムは、電気集塵装置、繊維性フィルタ、または排気処理システム内の燃焼排気から粒子状物質を還元するための任意の他の好適な構成要素を含むことができる。また、排気処理システムは、排気処理システム内の燃焼排気からCOを酸化するための触媒CO制御システム、および/または排気処理システム内の燃焼排気からVOCを酸化するための触媒VOC制御システムを含むことができると考えられる。排気処理システムは、排気処理システム内の燃焼排気から複数の汚染物質を還元するように構成される複数汚染物質触媒反応炉を含むことができる。
【0014】
所定の実施形態によると、第1の空気加熱器は、約360°F〜約500°Fの範囲の入口温度で入る燃焼排気を、約280°F〜約350°Fの範囲の出口温度に冷却するように構成し、適合させることができる。第1の空気加熱器は、燃焼排気を約320°Fの温度に冷却するように構成することができる。第1の空気加熱器は、約60°F〜約100°Fの範囲の温度、例えば、大気温度で入る空気を、約250°F〜約300°Fの範囲の温度に加熱するように構成することができる。第1の空気加熱器は、約70°Fの温度で入る空気を約270°Fの温度に加熱するように構成することができることが考えられる。
【0015】
また、第2の空気加熱器は、約550°F〜約650°Fの範囲の温度で入る燃焼排気を約360°F〜約500°Fの範囲の温度に冷却するように構成することができると考えられる。第2の空気加熱器は、燃焼排気を約450°Fの温度に冷却するように構成することができる。第2の空気加熱器は、約250°F〜約300°Fの範囲の温度で入る空気を約475°F〜約550°Fの範囲の温度に加熱するように構成することができる。例えば、第2の空気加熱器は、約270°Fの温度で入る空気を約500°Fの温度に加熱するように構成することができる。
【0016】
本発明は、大気汚染制御システムも提供する。システムは、約360°F〜約500°Fの範囲の温度で排気処理システム内に受容された燃焼排気から少なくとも1つの汚染物質を還元するように構成された排気処理システムであって、約360°F〜約500°Fの範囲の温度で排気処理システムから排気処理された燃焼排気を出力するように構成された排気処理システムを備える。
【0017】
所定の実施形態において、排気処理システムは、複数汚染物質触媒反応炉を含む。排気処理システムは、複数汚染物質触媒反応炉の上流に集塵システムを含むことができる。集塵システムは、複数汚染物質触媒反応炉へ流れる燃焼排気から粉塵を削減するように構成され、適合される。複数汚染物質触媒反応炉は、CO酸化触媒から上流にNO還元触媒を含むことができる。排気処理システムは、複数汚染物質触媒反応炉へ流れる燃焼排気から粒子状物質を削減するために、複数汚染物質触媒反応炉の上流に構成要素を含むことができ、構成要素は、電気集塵装置、繊維性フィルタ、または任意の他の好適な構成要素である。排気処理システムは、複数汚染物質触媒反応炉内のNO還元のために、排気処理システムを通って流れる燃焼排気に、アンモニア等の還元剤を注入するように構成される注入システムを含むことができる。
【0018】
また、第1の加熱器は、第1の空気加熱器に加えて、または代わりに使用することができると考えられる。第1の加熱器は、そこに導入された強制流体を基準温度を上回って加熱するように構成される熱交換器であって、それによって、第1の加熱器の熱交換器に導入された排気処理システムからの排気処理された燃焼排気を排気筒放出温度に冷却するように構成される、熱交換器を含む。第1の加熱器の熱交換器は、水と排気処理された燃焼排気との間で熱を交換するように構成することができる。
【0019】
本発明はまた、大気汚染を削減するために燃焼排気を処理する方法を提供する。本方法は、第1の空気加熱器の熱交換器に空気を導入するステップであって、第1の空気加熱器の熱交換器は、燃焼排気と空気との間で熱を伝達するように構成される、ステップと、第1の空気加熱器の熱交換器内に導入された排気処理された燃焼排気を冷却することによって、第1の空気加熱器の熱交換器内に導入された空気を加熱するステップと、を含む。本方法はまた、第1の空気加熱器の熱交換器から第2の空気加熱器の熱交換器内へ空気を導入することであって、第2の空気加熱器の熱交換器は、燃焼排気と空気との間で熱を伝達するように構成されることと、ボイラから第2の空気加熱器の熱交換器内へ導入された燃焼排気を冷却することによって、第2の空気加熱器の熱交換器内へ導入された空気を加熱することと、を含む。本方法は、第2の空気加熱器の熱交換器から排気処理システムへ冷却された燃焼排気を導入するステップと、第2の空気加熱器から排気処理システム内へ導入された燃焼排気から少なくとも1つの汚染物質を還元するステップと、を含む。本方法はまた、排気処理システムから第1の空気加熱器の熱交換器内へ排気処理された燃焼排気を導入することと、第1の空気加熱器の熱交換器から冷却された排気処理された燃焼排気を放出することとを含む。
【0020】
所定の実施形態において、空気を導入するステップ、空気を加熱するステップ、冷却された燃焼排気を導入するステップ、少なくとも1つの汚染物質を還元するステップ、排気処理された燃焼排気を導入するステップ、および冷却された排気処理された燃焼排気を放出するステップは全て連続的に実施される。本方法はさらに、第2の空気加熱器の熱交換器から加熱された空気を燃焼のためにボイラ内に導入するステップと、ボイラから第2の空気加熱器の熱交換器内へ燃焼排気を導入するステップとを含むことができる。
【0021】
第1の空気加熱器の熱交換器内へ空気を導入するステップは、第1のファンから第1の空気回路内へ空気を導入することと、第2のファンから第2の空気回路内へ空気を導入することとを含むことができると考えられる。第1の空気加熱器内に導入された空気を加熱するステップは、第1および第2の空気回路の空気を個別に加熱することを含むことができる。第2の空気加熱器の熱交換器内へ空気を導入するステップは、第1および第2の空気回路から空気を個別に導入することを含むことができる。第2の空気加熱器内に導入された空気を加熱するステップは、第1および第2の空気回路内の空気を個別に加熱することを含むことができる。本方法はさらに、第1および第2の空気回路内の空気を個別に第2の熱交換器からボイラ内に導入するステップを含む。
【0022】
所定の実施形態によると、本方法はさらに、排気処理システム内の燃焼排気から粉塵含有量を削減することを含む。排気処理システムを通過する燃焼排気から粒子状物質含有量を削減するためのステップを含むことができ、粒子状物質含有量を削減するステップは、電気集塵装置、繊維性フィルタ、または任意の他の好適な構成要素から成る群から選択される、排気処理システム内の燃焼排気から粒子状物質を削減するための構成要素に燃焼排気を通過させることを含む。
【0023】
本方法は、排気処理システムを通過する燃焼排気からNOを還元することを含み、NOを還元するステップは、選択触媒還元システムに燃焼排気を通過させることを含む。排気処理システムを通過する燃焼排気からCOを酸化するためのステップを含むことができ、COを酸化するステップは、触媒CO制御システムに燃焼排気を通過させることを含む。また、排気処理システムを通過する燃焼排気からVOCを酸化するためのステップを含むことができ、VOCを酸化するステップは、触媒VOC制御システムに燃焼排気を通過させることを含むことが考えられる。本方法は、排気処理システムを通過する燃焼排気から複数の汚染物質を還元することを含み、複数の汚染物質を還元するステップは、複数汚染物質触媒反応炉に燃焼排気を通過させることを含む。
【0024】
第1の空気加熱器内に導入された空気を加熱するステップは、約360°F〜約500°Fの範囲の温度で第1の空気加熱器の熱交換器に入る燃焼排気を約280°F〜約350°Fの範囲の温度に冷却することを含むことができる。第1の空気加熱器の熱交換器に入る燃焼排気を冷却するステップは、燃焼排気を約320°Fの温度に冷却することを含むことができる。第1の空気加熱器内に導入された空気を加熱するステップは、約60°F〜約100°Fの範囲の温度で第1の空気加熱器の熱交換器に入る空気を約250°F〜約300°Fの範囲の温度に加熱することを含むことができる。例えば、第1の空気加熱器内に導入された空気を加熱するステップは、約70°Fの温度で第1の空気加熱器の熱交換器に入る空気を約270°Fの温度に加熱することを含むことができる。
【0025】
第2の空気加熱器内に導入された空気を加熱するステップは、約550°F〜約650°Fの範囲の温度で第2の空気加熱器の熱交換器に入る燃焼排気を約360°F〜約500°Fの範囲の温度に冷却することを含むことができる。第2の空気加熱器の熱交換器に入る燃焼排気を冷却するステップは、燃焼排気を約450°Fの温度に冷却することを含むことができる。第2の空気加熱器内に導入された空気を加熱するステップは、約250°F〜約300°Fの範囲の温度で第2の空気加熱器の熱交換器に入る空気を約475°F〜約550°Fの範囲の温度に加熱することを含むことができる。例えば、第2の空気加熱器内に導入された空気を加熱するステップは、約270°Fの温度で第2の空気加熱器の熱交換器に入る空気を約500°Fの温度に加熱することを含むことができる。
【0026】
所定の実施形態によると、少なくとも1つの汚染物質を還元するステップは、約360°F〜約500°Fの範囲の温度で排気処理システム内に燃焼排気を導入することと、約360°F〜約500°Fの範囲の温度で排気処理システムから排気処理された燃焼排気を放出することとを含み、排気処理システムは、排気処理システム内の燃焼排気から複数の汚染物質を還元するように構成される複数汚染物質触媒反応炉を含む。少なくとも1つの汚染物質を還元するステップは、約360°F〜約500°Fの範囲の温度で、複数汚染物質触媒反応炉に入る燃焼排気流から、NOを還元することと、COを酸化することとを含むことができる。少なくとも1つの汚染物質を還元するステップは、約400°F〜約450°Fの範囲の温度で、複数汚染物質触媒反応炉に入る燃焼排気流から、NOを還元することと、COを酸化することとを含むことができる。
【0027】
本発明のシステムおよび方法のこれらおよび他の特徴が、図面と併せて考慮される、以下の発明を実施するための好適な形態の詳細説明から、より容易に当業者に明らかとなるであろう。
【0028】
〔図面の簡単な説明〕
本発明に関する当業者が、過度な実験を行うことなく、本発明のデバイスおよび方法の作成および使用手順を容易に理解するように、その好ましい実施形態が、所定の図面を参照して以下に詳細に説明される。
[図1]本発明に従い作製される大気汚染制御システムの例示的実施形態の模式図であって、火炎上および火床下換気回路、ならびに熱交換器および排気処理システムを通る燃焼排気の回路を示す。
[図2]本発明に従い作製される複数汚染物質触媒反応炉の例示的実施形態の模式図であって、燃焼排気から複数の汚染物質を還元するための触媒床を示す。
【0029】
〔発明を実施するための形態〕
ここで、同様の参照番号が本発明の類似の構造的特徴または態様を特定する、図面を参照する。説明および例示の目的であって、制限の目的ではなく、本発明に従う大気汚染制御システムの例示的実施形態の部分的図面が図1に示され、概して参照番号100によって指定される。本発明に従う大気汚染制御システムの他の実施形態、またはそれらの態様は、後述するように、図2に提供される。本発明のシステムおよび方法は、大気汚染を削減し、例えば、バイオマス燃料および/または他の燃料を燃料とする動力装置および/または熱装置の熱効率を増加するために使用することができる。
【0030】
ここで図1を参照すると、システム100は、ボイラ102を含み、例えば、マサチューセッツ州WorcesterのRiley Power Inc.から市販されているRiley Advanced Stoker(商標)等のストーカにすることができる。ボイラは代わりに、流動床ボイラ、バブリング流動床ボイラ、ガス化ボイラ、または任意の他の好適な種類のボイラであり得る。排気処理システム101は、ボイラ102から冷却された燃焼排気を受容し、そこから少なくとも1つの汚染物質を還元して、冷却された燃焼排気を排気処理された燃焼排気に変換する。排気処理システム101の個々の構成要素は、以下に詳細を記載する。
【0031】
第1の空気加熱器110は、排気処理システム101と流体連通状態にある。第1の空気加熱器110は、強制送風ファン126および火炎上換気ファン124によって導入された強制換気を比較的低温、例えば、大気温度から、上昇した温度へ加熱する、熱交換器を含む。ファン124および126によって導入された空気は典型的に多数の用途において、約60°F〜約100°Fの範囲の温度、例えば大気温度を有し、この空気は典型的に、約250°F〜約300°Fの範囲の温度に加熱される。冷却ファンの利点は、従来の構成に比較して低めの電力消費にある。例えば、ファン124および126によって導入された空気は、70°Fの周囲の温度を有することができ、この空気は、第1の空気加熱器110の熱交換器内で270°Fの周囲の温度に加熱することができる。このプロセスのための熱は、排気処理システム101から、第1の空気加熱器110によって受容される排気処理された燃焼排気によって提供される。第1の空気加熱器110の熱交換器はこれによって、排気処理システム101からの排気処理された燃焼排気を排気筒放出温度に冷却する。例えば、排気処理された燃焼排気は、約360°F〜約500°Fの範囲の温度で、排気処理システム101から第1の空気加熱器110へ導入することができる。第1の空気加熱器110の熱交換器は、排気処理された燃焼排気を、排気筒128からの排気に十分な冷温、例えば、約320°Fのような約280°F〜約350°Fの範囲の温度に冷却することができる。図1において、第1の空気加熱器110内へおよび外へ通る排気処理された燃焼排気の流れは、太い矢印によって模式的に表され、ファン124および126から第1の空気加熱器110内および外への空気の流れは、細い矢印によって表される。
【0032】
ファン124および126は、2つの空気加熱器110および112を通る必要な空気流を加熱された空気流の使用点まで移動させるために、十分な圧力低下対応容量を提供するように有利に寸法が決定される。典型的に、火炎上換気ファン124は、強制通風ファン126の圧力低下対応容量の2倍以上の容量を有することができ、空気流の量は、ファン124および126両方を通じてほぼ同じである。従来のボイラとは異なり、空気移動ファン124および126の両方は、大気温度の空気、典型的には屋外からの空気を引き込み、空気加熱器110および112の各々を通過させる。強制通風ファンが典型的に従来の空気加熱器ユニットに換気流(火床下換気および火炎上換気要件に対する十分な換気流)を全て通過させ、火炎上換気ファンが従来の空気加熱器ユニットからの加熱された空気の一部の圧力を上昇させる、従来のボイラに比較すると、分割型空気加熱器設計の空気移動ファン124および126は、より低い駆動要件を有し、特に強制通風ファン126に対する、プラントの運用コストを削減する。
【0033】
第2の空気加熱器112は、そこから加熱された強制換気を受容するように、第1の空気加熱器110と流体連通状態にある。第2の空気加熱器112は、そこに導入された強制換気をボイラ102内で燃焼するための予熱温度に加熱するように構成される熱交換器であって、ボイラ102から、例えば、ボイラのエコノマイザから、第2の空気加熱器112の熱交換器に導入された燃焼排気を排気処理温度に冷却するように構成される、熱交換器を含む。第2の空気加熱器112は、冷却された燃焼排気をそこへ導入するように、排気処理システム101と流体連通状態にある。図1において、第2の空気加熱器112内および外への燃焼排気の流れは、太い矢印によって模式的に表され、第2の空気加熱器112内および外への強制換気の流れは、細い矢印によって表される。第1の空気加熱器110および第2の空気加熱器112内の気流に伝達される熱の量は、従来の空気加熱器内で伝達される熱の量に類似する。
【0034】
燃焼排気は、約550°F〜約650°Fの範囲の温度で、ボイラ102から第2の空気加熱器112へ導入することができ、燃焼排気を約360°F〜約500°Fの範囲の温度に冷却することができる。例えば、第2の空気加熱器112は、ボイラ102から、約600°Fの温度で入る燃焼排気を、約450°Fの出口温度に冷却することができる。約360°F〜約500°Fは、排気処理システム101に導入するために好適な温度範囲である。強制換気に関して、第2の空気加熱器112は、約250°F〜約300°Fの範囲の温度で入る空気を約475°F〜約550°Fの範囲の出口温度に加熱することができる。例えば、第2の空気加熱器112は、約270°Fの温度で入る空気を約500°Fの温度に加熱することができる。このように、両方の空気加熱器110および112を通過する強制換気は、ボイラ102に到達する前に有意に予熱され、熱効率を改善する。
【0035】
続けて図1を参照すると、システム100は、2つの個別の強制換気回路を維持する。第1の空気回路106は、予熱された火床下換気をボイラ102に供給するために、第1および第2の空気加熱器110および112を通して画定される。第2の空気回路104は、予熱された火炎上換気をボイラ102に供給するために、第1および第2の空気加熱器110および112を通して画定される。第1の空気回路106は、第1の空気回路106を通して空気をボイラ102へ強制送風するために、第1の空気加熱器110と流体連通状態にある強制通風ファン126を含む。第2の空気回路104は、第2の空気回路104を通して空気をボイラ102へ強制送風するために、第1の空気加熱器110と流体連通状態にある火炎上換気ファン124を含む。
【0036】
燃焼排気流は、約360°F〜約500°Fの温度範囲内で第2の空気加熱器112を出るので、NO還元、ならびに必要に応じてCOおよび/またはVOC酸化のためにSCRシステム内の十分な触媒活性が存在する。従来の空気加熱器を備えるシステムにおいて、そのような燃焼排気出口の高温範囲は、典型的に、残存する有用な熱をプラントに回収する有効な手段が存在しないため、低いプラント効率を示すことになる。分割式空気加熱器設計における第1の空気加熱器110の配置は、燃焼排気から残存する有用な熱を効率的かつ経済的に回収する。
【0037】
続けて図1を参照すると、排気処理システム101は、集塵システム114、誘引通風ファン116、電気集塵装置118、アンモニア注入システム122、および複数汚染物質触媒還元システム(MPCR)120を含む。集塵システム114は、粉塵がそうでなければ問題となる排気処理システム101の残りに入る前に、燃焼排気から粉塵を削減するために、排気処理システム101の他の構成要素の上流に位置付けられる。集塵システム114は、第2の空気加熱器112から燃焼排気流を受容し、燃焼排気流内の粒子状物質の一部、典型的には粒子状物質のより粗い部分を削除し、より低いがより細かい粒子状物質濃度を含む燃焼排気流をプラントの誘引通風ファン116へ放出するために使用される機械式集塵装置を含む。
【0038】
誘引通風ファン116は、システム構成要素および接続配管を通して燃焼排気を移動させ、すなわち、ボイラ102からエコノマイザを通して、第2の空気加熱器112を通して、および集塵システム114を通して燃焼排気を引き出し、電気集塵装置118、MPCR120(存在する場合CO触媒を含む)、および第1の空気加熱器110を通して燃焼排気を押し出す。RSCRまたは従来の「末尾」SCRシステムを備えるプラントに比較して、システム100の分割式空気加熱器およびSCRシステム配置は、燃焼排気流内のブースタファンに対する必要性を排除し、燃焼排気を移動するために全体的により少ないファン駆動力を要求する。燃焼排気は、特に配置のSCR部分内で、燃焼排気経路を通じてより低い圧力低下に起因して、等しい場合により多くのファン駆動力を要求する、従来のプラントよりも高い温度で誘引通風ファン116に入るが、要求される燃焼排気ファン駆動力は全体的に削減される。誘引通風ファン116の位置は、電気集塵装置118の上流または下流であろうと、重要ではないが、電気集塵装置118の陽圧を維持するために、誘引通風ファン116が上流にあることは利点である。当業者は、集塵システム114および誘引通風ファン116が、それぞれの目的のための任意の典型的な構成要素を含むことができ、所与の用途に好適な任意の他のシステムで削除または置換されてもよいことを容易に理解するであろう。
【0039】
電気集塵装置118は、燃焼排気がMPCR120に入る前に、燃焼排気から粒子状物質を削減して、非常に低い粒子状物質濃度にする。例えば、電気集塵装置118は、粒子状物質排出を約0.010〜0.012lb/MBtuのレベルまで制御するために使用することができる。電気集塵装置118を通って流れる燃焼排気の温度は、従来のプラントよりも高く、より多量の燃焼排気流に対応するためにより大型容量の電気集塵装置を示唆するが、電気集塵装置の容量が増加しても、あるとしても関連の機器コストは比較的小さい。当業者は、本発明の精神および範囲を逸脱することなく、電気集塵装置118の代わりに、またはこれに加えて、繊維性フィルタ、または排気処理システムの燃焼排気からの粒子状物質を削減するための任意の他の好適な構成要素を使用する場合があることを容易に理解するであろう。
【0040】
排気処理システム101は、典型的な集塵、誘引通風ファン、粒子削減、および触媒還元システムに好適な温度範囲である、例えば、約360°F〜500°Fの範囲の温度で第2の空気加熱器112から燃焼排気を受容する。排気処理システム101は、上記のように、第1の空気加熱器110内で回収できる有意な熱を依然として含むほど十分に高温である、例えば、約360°F〜約500°Fの範囲の温度で、排気処理された燃焼排気を第1の空気加熱器110へ出力する。
【0041】
電気集塵装置118の出口をSCRシステムの入口に接続する配管内で、MPCR120を通って、スリップする、すなわち未反応のアンモニアの量を抑制または削減する一方で、MPCR120内のNO触媒を用いて所望のレベルのNO還元を達成するために適切な量のアンモニアが燃焼排気に追加されることを確実にするために、1つ以上のアンモニア注入ノズルを含むアンモニア注入システム122が提供される。RSCRシステム内で典型的なように、アンモニアは、水溶性アンモニアが気化し、燃焼排気流とよく混合することを確実にするように配管内に位置付けられ、設置された1つ以上の空気噴射ノズルによって生成された非常に少量の水溶性アンモニアの液滴として注入される。
【0042】
図2を参照すると、MPCR120の詳細が示される。MPCR120は、NOの選択性触媒還元のための触媒床132を包含する室130と、VOCの酸化のためにも使用できる、COの酸化のための触媒床134とを含む。NO還元のための触媒床132は、CO/VOC酸化のための触媒床134から上流に位置付けられる。これによって、MPCR120の上流で注入されるアンモニア(例えば、図1のアンモニア注入システム122を参照)がまずNO還元のために使用されることが可能になり、残りのアンモニアを、排気筒128に送られる前に、CO/VOCとともに酸化することができ、それによって、システム100からのアンモニアスリップの量を削減する。NO還元およびCO/VOC酸化のための好適な触媒は、Abramsへの米国特許第7,294,321号、Abramsへの米国特許第7,494,625号、およびAbramsらへの米国特許出願公開第2009/0130011号に記載され、各々参照によってその全体が本明細書に組み込まれる。
【0043】
続けて図2を参照すると、燃焼排気は、「ボイラシステムから」と記された矢印によって示されるようにMPCR120に入り、処理された燃焼排気は、「排気筒へ」と記された矢印によって示されるようにMPCR120から放出される。MPCR120は、NOおよびCO/VOC両方の触媒床を含めて示されるが、当業者は、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、一方または他方を省略することができること、および任意の他の好適な種類の触媒床で代用できることを容易に理解するであろう。図2は、1つの室130のみ示すが、当業者は、本発明の精神および範囲を逸脱することなく、任意の好適な数、寸法、および弁のスキームが特定の用途の室に使用できることを容易に理解するであろう。例えば、複数の室130は、所与の用途に適当である場合、並列に使用することができる。
【0044】
MPCR120は、電気集電装置118から、粒子状物質濃度の低い燃焼排気を受容し、燃焼排気をその良好に混合され、適当な量のアンモニアを用いて、十分な量のSCR触媒上を通過させ、必要な場合は、燃焼排気をほとんどアンモニアスリップのない状態で、十分な量の貴金属触媒上を通過させて、燃焼排気流の一酸化炭素(CO)の一部を酸化させ、まだ比較的高温の燃焼排気流を第1の空気加熱器110の燃焼排気入口へ排気する。また、MPCR120は、SCRシステム内の高温の燃焼排気内で有用な熱を、プラントの給水流または他の流体流に効果的に伝達する、熱交換器を含むことも可能である。これによって、燃焼排気からのエネルギーを給水に回収し、これによって、システム100の効率性を維持し、典型的に、第1の空気加熱器110等の第1の空気加熱器の代わりに使用することができるが、特定の用途に応じて、第1の空気加熱器に加えて使用することもできる。
【0045】
MPCR120のCO酸化触媒は、プラチナおよびパラジウム等の貴金属を利用する。触媒と接触する燃焼排気の温度が高ければ高いほど、必要な貴金属の濃度は低くなる。より高い動作温度とより低い触媒コストの間にはトレードオフが存在する。分析では、MPCR120の動作温度が低ければ低いほど、全体的な機器コストが低くなる。触媒がともに作用して、高い除去効率を生成するために克服しなければならない所定の閾値が存在する。システム100は、この開発を組み込んで、バイオマス燃料または任意の他の好適な燃料のために、完全に統合されたボイラおよび排気制御システム101を生成する。
【0046】
これまで、約360°Fの低い温度は、効果的なNOのSCR還元およびCO/VOCの触媒酸化には低すぎると考えられていた。しかしながら、本発明と同時に、約360°Fの低い温度は、適当な条件があれば、有効であり得ることが発見された。システム100の高い性能への1つの重要点は、SCRのためにアンモニアとよく混合された燃焼排気、燃焼排気の触媒床への均一分布、および効率的な反応が発生する十分な温度である。システム100の別の重要な点は、まず、触媒反応炉の正しい動作温度範囲を理解することで、次いで、他の構成要素をこの動作点に一致させることである。システム100は、触媒反応炉を正しい温度で動作することを可能にする一方で、燃焼排気からのエネルギーの最大回収を可能にすることができる。
【0047】
再び図1を参照して、本発明に従い、大気汚染を削減するために燃焼排気を処理する方法を以下に記載する。本方法は、強制通風ファン126および火炎上換気ファン124によって、第1の空気加熱器110の熱交換器に空気を導入することを含む。第1の空気加熱器110の熱交換器は、上記のように燃焼排気と空気との間で熱を伝達する。第1の空気加熱器110の熱交換器に導入された空気は、第1の空気加熱器110の熱交換器に導入された排気処理された燃焼排気によって加熱される。
【0048】
第1の空気加熱器110の熱交換器からの空気は、例えば、空気をボイラ102の火炎上換気マニホールドおよび火床下換気マニホールドへ導入するために、それぞれ、火炎上換気および火床下換気のための独立した空気回路104および106を維持する、第2の空気加熱器112の熱交換器内に導入される。第2の空気加熱器112の熱交換器は、回路104および106内で燃焼排気と空気との間で熱を伝達し、空気を加熱し、ボイラ102からの燃焼排気を冷却する一方で、上記のように独立した空気回路を維持する。このように空気は、ボイラ102内に導入する前に、両方の空気加熱器110および112によって予熱される。第2の空気回路104からの火炎上換気は、火の上からボイラ102内に導入され、第1の空気回路106からの火床下換気は、火床の下から導入される。火床下換気および火炎上換気に対して独立した空気回路が維持されるため、各回路の流速は、必要に応じて相互に独立して制御することができる。
【0049】
燃料108は、燃焼のために回路104および/または106からの空気とともに、ボイラ102内に導入される。高温燃焼は、蒸気回路内のボイラ管等の任意の好適な手段によって、発電のために使用することができる。燃焼生成物は、燃焼排気としてボイラ102を離れ、第2の空気加熱器112の熱交換器に導入され、そこで燃焼排気が冷却され、一方で上記のように入ってくる空気を過熱し、燃焼排気からの熱回収の第1段階を提供する。燃焼排気は、上記のように、燃焼排気から少なくとも1つの汚染物質を還元するために、排気処理システム101に安全に導入できるように、第2の空気加熱器112内で十分に冷却されるが、燃焼排気は完全には冷却されない。そうではなく、いくらかの熱は、SCRプロセスで使用するために残ることが許可される。排気処理システム101の構成要素を通過した後、排気処理された燃焼排気は、第1の空気加熱器110の熱交換器内に導入され、上記のように、入っている空気を加熱するにつれて、熱の第2段階が燃焼排気から回収される。冷却された排気処理された燃焼排気は、排気筒128を通って解放されるように、第1の空気加熱器110の熱交換器から放出される。
【0050】
上記および図1に示される分割式空気加熱器および方法によって、空気を予熱し、燃焼排気から熱を回収することによって、向上した熱効率も可能にする一方で、複数の汚染物質の触媒還元を可能にする。上記のステップは全て、以前に知られているシステムのように熱回収媒体全体で逆流させる必要なく、単一方向にシステム100を通る流れによって連続的に実施することができ、動作および保守を簡素化し、ファン駆動力要件、SCR構成要素内の圧力低下、および資本コストを削減する。
【0051】
当業者は、本明細書に提供される温度は、非限定例として与えられているのであり、実際には、多様なシステム温度は燃料および用途とともに変化することができることを容易に理解するであろう。本発明の精神および範囲を逸脱することなく、任意の好適なシステム温度を使用することができる。温度制御は、排気処理システム101内の許容可能な温度を維持するように、必要に応じて第1および/または第2の空気加熱器110および112を完全または部分的に迂回することによって達成することができる。
【0052】
当業者は、上記の構成および方法によって、補助熱入力の必要なく、NOおよび他の汚染物質の選択式触媒還元が可能になることを容易に理解するであろう。しかしながら、排気処理システム101に対して入ってくる温度が集塵システム114、誘引通風ファン116、および/または電気集塵装置118等の構成要素の適切な動作を可能にするのに十分低いが、MPCR120には低すぎる場合、他の構成要素を出た後、MPCR120に入る前に、燃焼排気にいくらかの熱を追加することが可能である。この時点で追加された熱は大部分または全体的に、第1の空気加熱器110内で回収することができる。これによって、異なる温度要件を有する多様な特定の構成要素が排気処理システム101内に含まれる特定の用途に対する柔軟性を可能にする。
【0053】
上記のシステムおよび方法は、第1および第2の空気加熱器110および112を含む分割式空気加熱器構成である、新型の空気加熱器を採用する。分割式空気加熱器構成は、空気加熱器を2つの空気加熱器ユニットに分割し、その各々が、従来の空気加熱器ユニットの全体的な熱伝達作用の一部に対応する。空気加熱器110および112の各々は、上記のように、燃焼排気流から、火床下換気マニホールドまたは火炎上換気マニホールドに向かう空気流への熱伝達の所望の量を分配するように構成される。この分割式空気加熱器の構成によって、SCRシステムへの補助熱入力を排除し、SCRシステム全体の圧力低下を削減することが可能である。システム100は、2つの独立した空気回路104および106を用いて上述したが、例えば、当業者は、本発明の精神および範囲を逸脱することなく、1つの空気回路を使用できること、または特定用途のための任意の他の適切な数の空気回路が使用できることを容易に理解するであろう。
【0054】
システム100は、空気熱交換器とは独立した気体回路の手段によって、大気温度の空気を引き込み、空気を予熱する、独立した火炎上換気および強制通風(火床下換気)ファンを使用する。分割式空気加熱器の配置は、空気熱交換器とは独立した共通気体ゾーン内の火炎上換気流および火床下換気流を予熱する。これによって、より効率の高い熱交換となる。システム100は、RSCRシステム等の以前に知られているシステムで典型的な蓄熱式媒体によって圧力低下を排除するため、システム100はまた、少なくとも部分的に、以前に知られているシステムよりもコスト効率が高い。
【0055】
上記のデバイスおよび方法は、典型的なRSCRシステムおよび従来の「末尾」SCRシステムに比べて、例として、プラントの純発熱率低下、ボイラの効率性向上、資本コスト削減、NO還元およびCO/VOC酸化の同時発生、NO還元の増加、非常に低いアンモニアスリップ、典型的に50%を超えるCO酸化、モジュール式システム構成要素、現場の制約に対応するプラントレイアウトの柔軟性を含む、いくつかの利点を提供する。他のストーカユニットまたはバブリング/流動床ボイラに比較してストーカユニットと併用された際のシステム100の利点として、発熱率の低下、PM、NO、NHスリップ、HCl、およびCOの非常に低い排出、燃料利用率の高い効率性、燃料の柔軟性、可用性の向上、および比較的に低いコストが挙げられる。
【0056】
本発明の装置および方法が好ましい実施形態を参照して示され、記述されたが、当業者は、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、これらに対する変更および/または修正を行うことが可能であることを容易に理解するであろう。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明に従い作製される大気汚染制御システムの例示的実施形態の模式図であって、火炎上および火床下換気回路、ならびに熱交換器および排気処理システムを通る燃焼排気の回路を示す。
【図2】本発明に従い作製される複数汚染物質触媒反応炉の例示的実施形態の模式図であって、燃焼排気から複数の汚染物質を還元するための触媒床を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
大気汚染制御システムであって、
a)燃焼排気を受容し、そこから少なくとも1つの汚染物質を還元し、燃焼排気を排気処理された燃焼排気に変換するように構成される排気処理システムと、
b)前記排気処理システムと流体連通状態にある第1の空気加熱器であって、そこに導入された強制換気を基準温度を上回って加熱するように構成される熱交換器であって、それによって前記第1の空気加熱器の前記熱交換器に導入された前記排気処理システムからの排気処理された燃焼排気を排気筒放出温度に冷却するように構成される、熱交換器を含む、第1の空気加熱器と、
c)そこから加熱された強制換気を受容するように、前記第1の空気加熱器と流体連通状態にある第2の空気加熱器であって、前記第2の加熱器は、そこに導入された強制換気をボイラで燃焼するための予熱温度に加熱するように構成される熱交換器であって、それによってボイラから前記第2の空気加熱器の前記熱交換器に導入された燃焼排気を排気処理温度に冷却するように構成される熱交換器を含み、前記第2の空気加熱器は、冷却された燃焼排気をそこへ導入するように、前記排気処理システムと流体連通状態にある、第2の空気加熱器と、
を備える、大気汚染制御システム。
【請求項2】
第1の空気回路は、予熱された火床下換気をボイラに供給するように、前記第1および第2の空気加熱器によって画定され、第2の空気回路は、予熱された火炎上換気をボイラに供給するように、前記第1および第2の空気加熱器によって画定される、請求項1に記載の大気汚染制御システム。
【請求項3】
前記第1の空気回路は、前記第1の空気回路を通して空気をボイラへ強制送風するために、前記第1の空気加熱器と流体連通状態にある強制通風ファンを含み、前記第2の空気回路は、前記第2の空気回路を通して空気をボイラへ強制送風するために、前記第1の空気加熱器と流体連通状態にある火炎上換気ファンを含む、請求項2に記載の大気汚染制御システム。
【請求項4】
前記排気処理システムは、前記排気処理システム内の燃焼排気からNOを還元するように構成され、適合される、選択的触媒還元システムを含む、請求項1に記載の空気汚染制御システム。
【請求項5】
前記排気処理システムは、電気集塵装置および繊維性フィルタから成る群から選択される、前記排気処理システム内の燃焼排気から粒子状物質を削減するための構成要素を含む、請求項1に記載の空気汚染制御システム。
【請求項6】
前記排気処理システムは、前記排気処理システム内の燃焼排気からCOを酸化するための触媒式CO制御システムを含む、請求項1に記載の空気汚染制御システム。
【請求項7】
前記排気処理システムは、前記排気処理システム内の燃焼排気からVOCを酸化するための触媒式VOC制御システムを含む、請求項1に記載の空気汚染制御システム。
【請求項8】
前記排気処理システムは、前記排気処理システム内の燃焼排気から複数の汚染物質を還元するように構成される複数汚染物質触媒反応炉を含む、請求項1に記載の大気汚染制御システム。
【請求項9】
前記第1の空気加熱器は、約360°F〜約500°Fの範囲の温度で入る燃焼排気を約280°F〜約350°Fの範囲の温度に冷却するように構成され、適合される、請求項1に記載の大気汚染制御システム。
【請求項10】
前記第1の空気加熱器は、燃焼排気を約320°Fの温度まで冷却するように構成される、請求項9に記載の大気汚染制御システム。
【請求項11】
前記第2の空気加熱器は、約550°F〜約650°Fの範囲の温度で入る燃焼排気を約360°F〜約500°Fの範囲の温度に冷却するように構成される、請求項1に記載の大気汚染制御システム。
【請求項12】
前記第2の空気加熱器は、燃焼排気を約450°Fの温度に冷却するように構成される、請求項11に記載の大気汚染制御システム。
【請求項13】
前記第1の空気加熱器は、約60°F〜約100°Fの範囲の温度で入る空気を約250°F〜約300°Fの範囲の温度に加熱するように構成される、請求項1に記載の大気汚染制御システム。
【請求項14】
前記第2の空気加熱器は、約250°F〜約300°Fの範囲の温度で入る空気を約475°F〜約550°Fの範囲の温度に加熱するように構成される、請求項13に記載の大気汚染制御システム。
【請求項15】
大気汚染制御システムであって、
a)約360°F〜約500°Fの範囲の温度で排気処理システム内に受容された燃焼排気から少なくとも1つの汚染物質を還元し、約360°F〜約500°Fの範囲の温度で前記排気処理システムから排気処理された燃焼排気を出力するように構成される排気処理システムを備える、
大気汚染制御システム。
【請求項16】
前記排気処理システムは、前記排気処理システム内の燃焼排気からNOを還元するように構成され、適合される選択的触媒還元システムを含む、請求項15に記載の空気汚染制御システム。
【請求項17】
前記排気処理システムは、電気集塵装置および繊維性フィルタから成る群から選択される、前記排気処理システムの燃焼排気から粒子状物質を削減するための構成要素を含む、請求項15に記載の空気汚染制御システム。
【請求項18】
前記排気処理システムは、前記排気処理システム内の燃焼排気からCOを酸化するための触媒式CO制御システムを含む、請求項15に記載の大気汚染制御システム。
【請求項19】
前記排気処理システムは、前記排気処理システム内の燃焼排気からVOCを酸化するための触媒式VOC制御システムを含む、請求項15に記載の空気汚染制御システム。
【請求項20】
前記排気処理システムは、前記排気処理システム内の燃焼排気から複数の汚染物質を還元するように構成される複数汚染物質触媒反応炉を含む、請求項15に記載の空気汚染制御システム。
【請求項21】
前記排気処理システムは、前記複数汚染物質触媒反応炉の上流に集塵システムを含み、前記集塵システムは、前記複数汚染物質触媒反応炉に流れる燃焼排気からの粉塵を削減するように構成され、適合される、請求項20に記載の大気汚染制御システム。
【請求項22】
前記排気処理システムは、前記複数汚染物質触媒反応炉に流れる燃焼排気から粒子状物質を削減するために、前記複数汚染物質触媒反応炉の上流に構成要素を含み、前記構成要素は、電気集塵装置および繊維性フィルタから成る群から選択される、請求項20に記載の空気汚染制御システム。
【請求項23】
前記複数汚染物質触媒反応炉内のNO還元のために、前記排気処理システムを通って流れる燃焼排気にアンモニアを注入するように構成されるアンモニア注入システムをさらに備える、請求項20に記載の大気汚染制御システム。
【請求項24】
前記複数汚染物質触媒反応炉は、約360°F〜500°Fの範囲の温度で、そこに導入された燃焼排気からNOを還元し、COを酸化するように構成される、請求項20に記載の大気汚染制御システム。
【請求項25】
前記複数汚染物質触媒反応炉は、約400°F〜450°Fの範囲の温度で、燃焼排気からNOを還元し、COを酸化するように構成される、請求項20に記載の大気汚染制御システム。
【請求項26】
前記複数汚染物質触媒反応炉は、CO酸化触媒から上流にNO還元触媒を含む、請求項20に記載の大気汚染制御システム。
【請求項27】
大気汚染を削減するために燃焼排気を処理する方法であって、
a)第1の空気加熱器の熱交換器に空気を導入することであって、前記第1の空気加熱器の前記熱交換器は、燃焼排気と空気との間で熱を伝達するように構成されることと、
b)前記第1の空気加熱器の前記熱交換器に導入された排気処理された燃焼排気を冷却することによって、前記第1の空気加熱器の前記熱交換器に導入された前記空気を加熱することと、
c)前記第1の空気加熱器の前記熱交換器から第2の空気加熱器の熱交換器に空気を導入することであって、前記第2の空気加熱器の前記熱交換器は、燃焼排気と空気との間で熱を伝達するように構成されることと、
d)ボイラから前記第2の空気加熱器の前記熱交換器内に導入された燃焼排気を冷却することによって、前記第2の空気加熱器の前記熱交換器に導入された前記空気を加熱することと、
e)前記第2の空気加熱器の前記熱交換器から冷却された燃焼排気を排気処理システムに導入することと、
f)前記第2の空気加熱器から前記排気処理システムに導入された燃焼排気から少なくとも1つの汚染物質を還元することと、
g)前記排気処理システムから前記第1の空気加熱器の前記熱交換器内に排気処理された燃焼排気を導入することと、
h)前記第1の空気加熱器の前記熱交換器から冷却された排気処理された燃焼排気を放出することと、
を含む、燃焼排気を処理する方法。
【請求項28】
空気を導入することと、空気を加熱すること、冷却された燃焼排気を導入すること、少なくとも1つの汚染物質を還元すること、排気処理された燃焼排気を導入すること、および冷却された排気処理された燃焼排気を放出することの前記ステップは、全て連続的に実施される、請求項27に記載の燃焼排気を処理する方法。
【請求項29】
a)前記第2の空気加熱器の前記熱交換器から加熱された空気を燃焼のためにボイラ内に導入することと、
b)前記ボイラからの燃焼排気を前記第2の空気加熱器の前記熱交換器内に導入することと、
をさらに含む、請求項27に記載の燃焼排気を処理する方法。
【請求項30】
前記第1の空気加熱器の前記熱交換器に空気を導入する前記ステップは、第1のファンから第1の空気回路に空気を導入することと、第2のファンから第2の空気回路に空気を導入することと、を含み、前記第1の空気加熱器に導入された前記空気を加熱する前記ステップは、前記第1および第2の空気回路の中の空気を個別に加熱することを含む、請求項27に記載の燃焼排気を処理する方法。
【請求項31】
前記第2の空気加熱器の前記熱交換器に空気を導入する前記ステップは、前記第1および第2の空気回路から個別に空気を導入することを含み、前記第2の空気加熱器に導入された前記空気を加熱する前記ステップは、前記第1および第2の空気回路の中の空気を個別に加熱することを含む、請求項30に記載の燃焼排気を処理する方法。
【請求項32】
前記第1および第2の空気回路の中の空気を個別に前記第2の熱交換器からボイラ内へ導入することをさらに含む、請求項31に記載の燃焼排気を処理する方法。
【請求項33】
前記排気処理システムの中の燃焼排気から粉塵含有量を削減することをさらに含む、請求項27に記載の燃焼排気を処理する方法。
【請求項34】
前記排気処理システムを通過する燃焼排気から粒子状物質含有量を削減することをさらに含み、粒子状物質含有量を削減する前記ステップは、電気集塵装置および繊維性フィルタから成る群から選択される、前記排気処理システムの中の燃焼排気から粒子状物質を削減するための構成要素に燃焼排気を通過させることを含む、請求項27に記載の燃焼排気を処理する方法。
【請求項35】
前記排気処理システムを通過する燃焼排気からNOを還元することをさらに含み、NOを還元する前記ステップは、選択的触媒還元システムに燃焼排気を通過させることを含む、請求項27に記載の燃焼排気を処理する方法。
【請求項36】
前記排気処理システムを通過する燃焼排気からCOを酸化することをさらに含み、COを酸化する前記ステップは、触媒式CO制御システムに燃焼排気を通過させることを含む、請求項27に記載の燃焼排気を処理する方法。
【請求項37】
前記排気処理システムを通過する燃焼排気からVOCを酸化することをさらに含み、VOCを酸化する前記ステップは、触媒式VOC制御システムに燃焼排気を通過させることを含む、請求項27に記載の燃焼排気を処理する方法。
【請求項38】
前記排気処理システムを通過する燃焼排気から複数の汚染物質を還元することをさらに含み、複数の汚染物質を還元する前記ステップは、複数汚染物質触媒反応炉に燃焼排気を通過させることを含む、請求項27に記載の燃焼排気を処理する方法。
【請求項39】
前記第1の空気加熱器に導入された空気を加熱する前記ステップは、約360°F〜約500°Fの範囲の温度で前記第1の空気加熱器の前記熱交換器に入る燃焼排気を約280°F〜約350°Fの範囲の温度に冷却することを含む、請求項27に記載の燃焼排気を処理する方法。
【請求項40】
前記第1の空気加熱器の前記熱交換器に入る燃焼排気を冷却する前記ステップは、前記燃焼排気を約320°Fの温度に冷却することを含む、請求項39に記載の燃焼排気を処理する方法。
【請求項41】
前記第2の空気加熱器に導入された空気を加熱する前記ステップは、約550°F〜約650°Fの範囲の温度で前記第2の空気加熱器の前記熱交換器に入る燃焼排気を約360°F〜約500°Fの範囲の温度に冷却することを含む、請求項27に記載の燃焼排気を処理する方法。
【請求項42】
前記第2の空気加熱器の前記熱交換器に入る燃焼排気を冷却する前記ステップは、前記燃焼排気を約450°Fの温度に冷却することを含む、請求項41に記載の燃焼排気を処理する方法。
【請求項43】
前記第1の空気加熱器に導入された前記空気を加熱する前記ステップは、約60°F〜約100°Fの範囲の温度で前記第1の空気加熱器の前記熱交換器に入る空気を約250°F〜約300°Fの範囲の温度に加熱することを含む、請求項27に記載の燃焼排気を処理する方法。
【請求項44】
前記第2の空気加熱器に導入された前記空気を加熱する前記ステップは、約250°F〜約300°Fの範囲の温度で前記第2の空気加熱器の前記熱交換器に入る空気を約475°F〜約550°Fの範囲の温度に加熱することを含む、請求項27に記載の燃焼排気を処理する方法。
【請求項45】
前記少なくとも1つの汚染物質を還元する前記ステップは、約360°F〜約500°Fの範囲の温度で前記排気処理システムに燃焼排気を導入することと、約360°F〜約500°Fの範囲の温度で前記排気処理システムから排気処理された燃焼排気を放出することとを含み、前記排気処理システムは、前記排気処理システムの中の燃焼排気から複数の汚染物質を還元するように構成された複数汚染物質触媒反応炉を含む、請求項27に記載の燃焼排気を処理する方法。
【請求項46】
少なくとも1つの汚染物質を還元する前記ステップは、約360°F〜約500°Fの範囲の温度で前記複数汚染物質触媒反応炉に入る燃焼排気流からNOを還元し、COを酸化することを含む、請求項45に記載の燃焼排気を処理する方法。
【請求項47】
少なくとも1つの汚染物質を還元する前記ステップは、約400°F〜約450°Fの範囲の温度で前記複数汚染物質触媒反応炉に入る燃焼排気流からNOを還元し、COを酸化することを含む、請求項46に記載の燃焼排気を処理する方法。
【請求項48】
大気汚染制御システムであって、
a)燃焼排気を受容し、そこから少なくとも1つの汚染物質を還元し、燃焼排気を排気処理された燃焼排気に変換するように構成される排気処理システムと、
b)前記排気処理システムと流体連通状態にある第1の加熱器であって、そこに導入された強制流体を基準温度を上回って加熱するように構成される熱交換器であって、それによって前記第1の加熱器の前記熱交換器に導入された、前記排気処理システムからの排気処理された燃焼排気を排気筒放出温度に冷却するように構成される熱交換器を含む、第1の加熱器と、
c)そこに導入された強制換気をボイラで燃焼するための予熱温度に加熱するように構成される熱交換器を含む第2の加熱器であって、それによってボイラから前記第2の加熱器の前記熱交換器に導入された燃焼排気を排気処理温度に冷却するように構成される熱交換器を含む第2の加熱器であって、前記第2の加熱器は、冷却された燃焼排気をそこに導入するように、前記排気処理システムと流体連通状態にある、第2の加熱器と、
を備える、大気汚染制御システム。
【請求項49】
前記第1の加熱器の前記熱交換器は、水と排気処理された燃焼排気との間で熱を交換するように構成される、請求項48に記載の大気汚染制御システム。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2013−506110(P2013−506110A)
【公表日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−530877(P2012−530877)
【出願日】平成22年7月28日(2010.7.28)
【国際出願番号】PCT/US2010/043557
【国際公開番号】WO2011/037680
【国際公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(512076184)バブコック パワー エンヴァイロメンタル インコーポレイテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】BABCOCK POWER ENVIRONMENTAL INC.
【住所又は居所原語表記】5 Neponset Street Worcester,Massachusetts 01606,United States of America
【Fターム(参考)】