説明

網制御装置、網制御プログラムおよび網制御方法

【課題】通信網の輻輳に遭遇した発信側の携帯端末が、網制御装置への通信要求を終了することなく、着信側の携帯端末と接続すること。
【解決手段】発信側端末と着信側端末との間の呼接続を制御する網制御装置であって、網制御装置Bは、輻輳状態にある他の網制御装置Aからハンドオーバ要求を取得した場合に、自装置が輻輳状態か否かを判定し、自装置が輻輳状態ではないと判定した場合、発信側端末である携帯端末Aへのビジートーンの送出を停止し、携帯端末Aに対してリングバックトーンの送出を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、網制御装置、網制御プログラムおよび網制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯端末の利用者数の増加に伴い、同じ基地局エリアや同じ地域内に存在する端末数も増えてきている。そのため、例えば、花火大会や成人式など多数の人が集まるイベントの開催場所周辺において発生する通話不能状態のように、同一エリア内に存在する多数の利用者が同時に通信を行うと、通信網の輻輳が生じて通信網に接続できなくなる場合がある。携帯端末は、いつでもどこでも通信が可能なことが望ましいが、それが上記のような輻輳により実現できないことになる。
【0003】
図11は、発信側の携帯端末である携帯端末Aが着信側の携帯端末である携帯端末Bと接続するまでの処理の流れを示すシーケンス図である。図11に示すように、網制御装置Aは、携帯端末Bと接続するためのダイヤル発信を携帯端末Aから取得すると(ステップS01)、携帯端末Bに対して呼び出しを行い(ステップS02)、携帯端末Aに対してリングバックトーンを送出する(ステップS03)。ここで、網制御装置Aは、例えば、複数の基地局を集中管理するRNC(Radio Network Controller)である。そして、携帯端末Bが通話等を行っておらず接続可能な状態である場合、網制御装置Aは、携帯端末Bから通話可能である旨の応答を受け(ステップS04)、携帯端末Aと携帯端末Bとを接続する(ステップS05)。これにより、携帯端末Aと携帯端末Bとは通話可能な状態となる。
【0004】
ここで、上記の処理において、網制御装置Aが輻輳状態であった場合、網制御装置Aは、例えば、「回線が非常に込み合っていますので、もうしばらくしてからおかけ直し下さい。」といったビジートーンを携帯端末Aに対して送出する。これにより、携帯端末Aの利用者は、携帯端末Bとの通話が不可能であることを知ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平3−188720号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、携帯端末の利用者は、ビジートーン送出中において、輻輳状態ではない他の網制御装置の基地局エリアへ移動した場合であっても、網制御装置との接続を一旦終了し、再度ダイヤル発信を行わなければならず、不便であった。
【0007】
図12は、ビジートーンを受けている発信側の携帯端末が他の網制御装置へハンドオーバした場合の処理の流れを示すシーケンス図である。図12に示すように、携帯端末Aがダイヤル発信を行うと(ステップS11)、輻輳状態にある網制御装置Aは、携帯端末Aに対してビジートーンを送出する(ステップS12)。これにより、携帯端末Aの利用者は、通信網が輻輳状態にあることを把握することができる。
【0008】
ここで、例えば、携帯端末Aが、輻輳状態にある網制御装置Aが管理する基地局エリアから網制御装置Bが管理する基地局エリアへと移動したとすると、網制御装置Aと網制御装置Bとの間でハンドオーバ処理が行われる(ステップS13)。ハンドオーバとは、携帯端末と接続する網制御装置が切り替わることを示す。
【0009】
このとき、ハンドオーバによって携帯端末Aと接続することとなった網制御装置Bは、自装置が輻輳状態であるか否かにかかわらず、すなわち、自装置が輻輳状態でない場合であっても、携帯端末Aに対して引き続きビジートーンを送出する(ステップS14)。そして、携帯端末Aによりオンフック動作が行われた場合(ステップS15a)、あるいは、ビジートーン送出時間のタイムアウトにより網制御装置Bが切断処理を行った場合(ステップS15b)、携帯端末Aと網制御装置Bとの接続は切断される。
【0010】
このように、従来では、ビジートーン送出中に携帯端末が移動し、輻輳状態ではない網制御装置へのハンドオーバが行われた場合であっても、該網制御装置は、ビジートーンの送出を継続して行うのみであった。そのため、携帯端末の利用者は、輻輳状態に遭遇した場合、一度網制御装置への通信要求を切断のうえ、適当に場所を移動した後、携帯端末が網に接続できるか否かを確かめる、といった行為を繰り返す必要があり、不便であった。
【0011】
開示の技術は、上記に鑑みてなされたものであって、通信網の輻輳に遭遇した発信側の携帯端末が、網制御装置への通信要求を終了することなく、着信側の携帯端末と接続することのできる網制御装置、網制御プログラムおよび網制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本願の開示する網制御装置は、一つの態様において、発信側端末と着信側端末との間の呼接続を制御する網制御装置であって、輻輳状態にある他の網制御装置からハンドオーバ要求を取得した場合に、自装置が輻輳状態か否かを判定する状態判定部と、前記状態判定部により自装置が輻輳状態ではないと判定した場合、前記発信側端末へのビジートーンの送出を停止し、リングバックトーンの送出を行う呼接続処理部とを備える。
【発明の効果】
【0013】
本願の開示する網制御装置、網制御プログラムおよび網制御方法の一つの態様によれば、通信網の輻輳に遭遇した発信側の携帯端末が、網制御装置への通信要求を終了することなく、着信側の携帯端末と接続することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は、本実施例にかかる網制御方法を説明するための図である。
【図2】図2は、本実施例にかかる移動通信システムの構成を示す図である。
【図3】図3は、本実施例にかかるRNCの構成を示すブロック図である。
【図4】図4は、本実施例にかかる呼処理部の具体的構成を示すブロック図である。
【図5】図5は、引継ぎデータの一例を示す図である。
【図6】図6は、本実施例にかかる移動通信システムの具体的処理を説明するためのシーケンス図である。
【図7】図7は、本実施例にかかる携帯端末による処理手順を示すフローチャートである。
【図8】図8は、ハンドオーバ要求を送信する場合におけるRNCの処理手順を示すフローチャートである。
【図9】図9は、ハンドオーバ要求を受信する場合におけるRNCの処理手順を示すフローチャートである。
【図10】図10は、網制御プログラムを実行するコンピュータを示す機能ブロック図である。
【図11】図11は、発信側の携帯端末が着信側の携帯端末と接続するまでの処理の流れを示すシーケンス図である。
【図12】図12は、ビジートーンを受けている発信側の携帯端末が他の網制御装置へハンドオーバした場合の処理の流れを示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、本願の開示する網制御装置、網制御プログラムおよび網制御方法の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
【実施例】
【0016】
先ず、本実施例にかかる網制御方法について説明する。図1は、本実施例にかかる網制御方法を説明するための図である。本実施例にかかる網制御方法では、発信側の携帯端末が通信網の輻輳に遭遇した場合に、網制御装置への通信要求を終了させることなく、該発信側の携帯端末と着信側の携帯端末とを接続させる。
【0017】
具体的には、図1に示すように、発信側の携帯端末である携帯端末Aは、ダイヤル発信を行い、着信側の携帯端末である携帯端末Bとの呼接続を網制御装置Aに要求する(ステップS51)。続いて、携帯端末Aからダイヤル発信を受けた網制御装置Aは、輻輳のため携帯端末Aと携帯端末Bとの呼接続が不可能である場合、携帯端末Aに対してビジートーンを送出する(ステップS52)。ここで、呼接続とは、発信側の携帯端末(以下、「発信側端末」という)によるダイヤル発信に基づき、発信側端末と着信側の携帯端末(以下、「着信側端末」という)との回線を接続することを示す。また、ビジートーンとは、通信網の輻輳により着信側端末との通話が不可能であることを発信側端末の利用者に知らせるために、発信側端末に対して送出される音である。
【0018】
ここで、携帯端末Aが、輻輳状態にある網制御装置Aが管理する基地局エリアから網制御装置Bが管理する基地局エリアへと移動したとすると、網制御装置Aと網制御装置Bとの間でハンドオーバ処理が行われる(ステップS53)。ハンドオーバとは、携帯端末と接続する網制御装置が切り替わることを示す。
【0019】
このとき、ハンドオーバによって携帯端末Aと接続することとなった網制御装置Bは、引き続きビジートーンの送出を行う一方(ステップS54)、自装置が輻輳状態であるか否かの判定を行う。そして、自装置が輻輳状態ではないと判定した場合、網制御装置Bは、ビジートーンの送出を停止し(ステップS55)、携帯端末Bへの呼び出しを行い(ステップS56)、携帯端末Aに対してリングバックトーンの送出を行う(ステップS57)。リングバックトーンとは、呼び出し音ともいい、着信側端末の利用者を呼び出し中であることを発信側端末の利用者に知らせるために、発信側に対し送出される音である。
【0020】
そして、携帯端末Bが通話等を行っておらず接続可能な状態である場合、網制御装置Aは、携帯端末Bから通話可能である旨の応答を受け(ステップS58)、携帯端末Aと携帯端末Bとを呼接続する(ステップS59)。これにより、携帯端末Aと携帯端末Bとは通話可能な状態となる。
【0021】
このように、本実施例にかかる網制御方法によれば、網制御装置が、輻輳状態にある他の網制御装置からハンドオーバ要求を取得した場合に、自装置が輻輳状態か否かを判定し、自装置が輻輳状態ではないと判定した場合、発信側端末へのビジートーンの送出を停止し、リングバックトーンの送出を行う。これにより、携帯端末の利用者は、通信網の輻輳に遭遇した場合であっても、ビジートーン送出中に輻輳状態ではない他の網制御装置の基地局エリア内へ移動した場合には、再ダイヤル発信を行うことなく、網制御装置への通信要求を継続させることができる。
【0022】
次に、本実施例にかかる移動通信システムについて説明する。図2は、本実施例にかかる移動通信システムの構成を示す図である。なお、本実施例では、網制御装置の一例として、複数の基地局を集中管理するRNCを適用した場合について説明する。
【0023】
図2に示すように、本実施例にかかる移動通信システムSは、RNC1a〜1dと、基地局2a〜2hと、携帯端末3a〜3pと、交換機4a,4bとを含む。RNC1a〜1dは、発信側端末と着信側端末との無線通信を実現するために必要な各種制御を実行する網制御装置である。具体的には、RNC1a〜1dは、複数の基地局2a〜2hを集中制御し、呼接続制御や輻輳制御、ハンドオーバ制御などを行う。本実施例において、RNC1aは、基地局2a,2bと接続しており、これら基地局2a,2bの制御を行う。また、RNC1bは、基地局2c,2dと接続しており、これら基地局2c,2dの制御を行う。また、RNC1cは、基地局2e,2fと接続しており、これら基地局2e,2fの制御を行う。RNC1dは、基地局2g,2hと接続しており、これら基地局2g,2hの制御を行う。
【0024】
基地局2a〜2hは、自己のエリア内に存在する携帯端末3a〜3pと直接交信する装置であり、主に電柱やビルの屋上、地下鉄ホームの天井などに設置されている。また、基地局2a〜2hは、自装置と接続するRNC1a〜1dと交信する。
【0025】
携帯端末3a〜3p(以下、単に「端末3a〜3p」とする)は、無線通信を利用した、持ち歩き可能な無線通信装置であり、例えば、携帯電話端末である。本実施例において、端末3a,3bは、基地局2aのエリア内に在圏し、端末3c,3dは、基地局2bのエリア内に在圏し、端末3e,3fは、基地局2cのエリア内に在圏し、端末3g,3hは、基地局2dのエリア内に在圏する。同様に、端末3i,3jは、基地局2eのエリア内に在圏し、端末3k,3lは、基地局2fのエリア内に在圏し、端末3m,3nは、基地局2gのエリア内に在圏し、端末3o,3pは、基地局2hのエリア内に在圏する。
【0026】
交換機4a,4bは、電話回線を相互接続し電話網を構成するための装置であり、複数のRNC1a〜1dを管理する。具体的には、交換機4aは、RNC1a及びRNC1bと接続しており、これらRNC1a及びRNC1bを管理する。また、交換機4bは、RNC1c及びRNC1dと接続しており、これらRNC1a及びRNC1bを管理する。また、交換機4aと交換機4bとは、通信網5を介して相互に接続されている。
【0027】
なお、以下では、RNC1a〜1dのうち、任意のRNC1a〜1dを単にRNC1とし、基地局2a〜2hのうち、任意の基地局2a〜2hを単に基地局2とし、端末3a〜3pのうち、任意の端末3a〜3pを単に端末3とし、交換機4a,4bのうち、任意の交換機4a,4bを単に交換機4とする。
【0028】
続いて、本実施例にかかるRNC1の構成について説明する。図3は、本実施例にかかるRNC1の構成を示すブロック図である。図3に示すように、本実施例にかかるRNC1は、ハードウェア部11に、OS・基本ファームウェア12、拡張ファームウェア13及びアプリケーションソフトウェア14を実装する。ハードウェア部11は、各種演算処理を実行するCPU(Central Processing Unit)や、各種情報を一時記憶するRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、ハードディスク装置の他、基地局2や交換機4との間で各種情報の授受を行う通信インタフェースなどを備える。
【0029】
OS・基本ファームウェア12は、RNCの基本的な制御を行うためにRNC1に組み込まれるソフトウェアである。OS・基本ファームウェア12は、例えば、ハードウェア部11のROMに記憶される。OS・基本ファームウェア12は、OS(Operating System)の他、ハードウェア入出力制御部121を有する。ハードウェア入出力制御部121は、ハードウェア部11への入力及びハードウェア部11からの出力を制御するインタフェースである。
【0030】
拡張ファームウェア13は、RNCとしての基本的な処理を実行させるためにRNC1に組み込まれるファームウェアであり、OS・基本ファームウェア12と同様、ハードウェア部11のROMに記憶される。拡張ファームウェア13は、OSインタフェース部131と、呼処理制御部132と、保守制御部133と、API制御部134とを有する。OSインタフェース部131は、OS・基本ファームウェア12に含まれるOSとの間の通信を制御するインタフェースである。
【0031】
呼処理制御部132は、主に、発信側端末と着信側端末との通信の確立や切断など、発信側端末と着信側端末との呼接続に関する処理を行う。例えば、発信側端末から制御パス接続要求を取得した場合、呼処理制御部132は、発信側端末との間で制御パスの接続を行ったり、発信側端末に対して制御パス接続完了通知を送信したりする。また、呼処理制御部132は、他のRNC1からのハンドオーバ要求に基づき、制御パスの接続先の切替処理等を実行したりもする。
【0032】
保守制御部133は、主に、RNC1の識別情報や状態情報などの自装置に関する情報の管理を行うほか、輻輳制御を行う。特に、保守制御部133は、RNC1の状態情報として、RNC1が輻輳状態であるか否かを管理する。API(Application Program Interface)制御部134は、拡張ファームウェア13とアプリケーションソフトウェア14とを連携させるためのインタフェースであり、アプリケーションソフトウェア14から取得した各種のコマンドに基づき、呼処理制御部132や保守制御部133を実行さる。
【0033】
アプリケーションソフトウェア14は、本実施例にかかる網制御装置としての機能を実現するためにRNC1に実装されるソフトウェアであり、例えば、ハードウェア部11のハードディスクに記憶される。アプリケーションソフトウェア14は、運転管理部141と、呼処理部142とを有する。運転管理部141は、基地局2や交換機4からの各種要求、あるいは、呼処理部142からの指示に基づき、API制御部134を介し呼処理制御部132や保守制御部133に対してコマンドを送信する。
【0034】
呼処理部142は、呼処理制御部132や保守制御部133等による処理の実行を制御する制御部である。以下に、本実施例にかかる呼処理部142の具体的な構成について説明する。図4は、本実施例にかかる呼処理部の具体的構成を示すブロック図である。
【0035】
図4に示すように、本実施例にかかる呼処理部142は、要求取得部201と、状態判定部202と、呼接続処理部203とを有する。要求取得部201は、自装置以外のRNC1から交換機4を介してハンドオーバ要求を取得する。また、要求取得部201は、ハンドオーバ要求とともに引継ぎデータ151を取得する。引継ぎデータ151は、ハンドオーバ処理を行う場合に必要な情報であり、ハードウェア部11が有するハードディスク等の記憶部15に記憶される。図5に、引継ぎデータ151の一例を示す。
【0036】
図5に示すように、引継ぎデータ151は、呼処理管理番号と、呼種別情報、発信者情報、発信者ロケーション情報、着信者情報等を含む。呼処理管理番号とは、引継ぎデータ151を識別するための識別番号である。呼種別情報とは、ハンドオーバ要求を送信したRNC1と発信側端末3との接続状態の種別を表す情報であり、例えば、「通話中」、「リングバックトーン送出中」、「ビジートーン送出中」などがある。発信者情報とは、発信側端末の電話番号である。発信者ロケーション情報とは、発信側端末の位置を特定するための情報である。着信者情報とは、着信側端末の電話番号である。
【0037】
状態判定部202は、輻輳状態にある他のRNC1からハンドオーバ要求を取得した場合に、自装置が輻輳状態か否かを判定する。具体的には、状態判定部202は、先ず、要求取得部201が他のRNC1からハンドオーバ要求を取得すると、該他のRNC1からハンドオーバ要求とともに取得した引継ぎデータ151に含まれる呼種別情報に基づき、該他のRNC1が輻輳状態であるか否かを判定する。すなわち、要求取得部201は、取得した引継ぎデータ151に含まれる呼種別情報が「ビジートーン送出中」である場合、ハンドオーバ要求を送信した他のRNC1が輻輳状態であると判定する。
【0038】
そして、ハンドオーバ要求を送信した他のRNC1が輻輳状態であると判定した場合、状態判定部202は、自装置が輻輳中であるか否かを、保守制御部133が管理する状態情報に基づき判定する。具体的には、状態判定部202は、自装置が輻輳中であるか否かを判定する場合、保守制御部133に対して自装置の状態を問合せるコマンドを送信するよう運転管理部141に対して指示する。そして、状態判定部202は、運転管理部141が保守制御部133から取得した自装置の状態情報を参照することにより、自装置が輻輳状態であるか否かを判定する。
【0039】
なお、輻輳中のRNC1からハンドオーバ要求を取得した場合、呼処理部142は、発信側端末3に対してビジートーンの送出を行うよう呼処理制御部132へのコマンド送信を行う。これにより、発信側端末3には、ハンドオーバ後においてもビジートーンが継続して送出される。
【0040】
呼接続処理部203は、状態判定部202により自装置が輻輳状態ではないと判定された場合、発信側端末3へのビジートーン送出を停止し、リングバックトーンの送出を行う。具体的には、呼接続処理部203は、状態判定部202により自装置が輻輳状態ではないと判定された場合、先ず、自装置に接続する交換機4に対して着信側端末3との呼接続を要求するよう呼処理制御部132に対して指示する。そして、交換機4から着信側端末3との接続が完了した旨の通知を受けた場合、呼接続処理部203は、ビジートーンの送出を停止するよう呼処理制御部132へ指示するとともに、リングバックトーンの送出を行うよう呼処理制御部132へ指示する。
【0041】
次に、本実施例にかかる移動通信システムSの具体的処理について説明する。図6は、本実施例にかかる移動通信システムの具体的処理を説明するためのシーケンス図である。なお、以下では、端末3cを発信側端末とし、端末装置3kを着信側端末として説明する。
【0042】
図6に示すように、発信側端末である端末3cは、着信端末である端末3kと呼接続する場合、先ず、基地局2bを介してRNC1aへ制御パス接続要求を送信する(ステップS101)。制御パス接続要求とは、発信側端末とRNC1とを接続するために発信側端末からRNC1へ送信される信号である。続いて、端末3cから制御パス接続要求を取得したRNC1aは、端末3cとの制御パスの接続処理を行ったのち、制御パスの接続が完了した旨を端末3cへ通知する(ステップS102)。
【0043】
続いて、端末3cは、基地局2bを介してRNC1aに対して発呼を行う(ステップS103)。具体的には、端末3cは、RNC1aに対して着信側端末3kの電話番号等の情報を送信する。端末3cから発呼を受けた場合、RNC1aは、通常、着信側端末3kとの制御パスの接続処理を行うが、自装置が輻輳状態であり通信網5への接続が不可能である場合、端末3cに対してビジートーンを送出する(ステップS104)。
【0044】
ここで、端末3cが、輻輳状態にあるRNC1aが管理する基地局2bのエリアからRNC1bが管理する基地局2cのエリアへと移動したとする。かかる場合、端末3cは、基地局2bを介してRNC1aへ電波条件変更通知を送信する(ステップS105)。電波条件変更通知とは、発信側端末3が在圏していたエリアを管理するRNC1に対してハンドオーバ処理の実行を要求する通知であり、発信側端末3のロケーション情報等が含まれる。端末3cから電波条件変更通知を取得したRNC1aは、電波条件変更通知に含まれる端末3cのロケーション情報に基づき、端末3cが在圏するエリアを管理するRNC1bを特定し、交換機4aを介してRNC1bへハンドオーバ要求を送信する(ステップS106)。なお、RNC1aは、ハンドオーバ要求とともに引き継ぎデータ151をRNC1bへ送信する。
【0045】
RNC1aからハンドオーバ要求を取得すると、RNC1bは、制御パス接続先のRNC1aからRNC1bへの切替準備を行うべき旨の要求を基地局2cを介して端末3cへ送信する(ステップS107)。続いて、端末3cは、RNC1bからの要求に基づき、制御パス接続先をRNC1aからRNC1bへ切替える準備を行った後、制御パス接続先切替準備が完了した旨の通知を基地局2cを介してRNC1bへ送信する(ステップS108)。そして、RNC1bは、端末3cとの制御パスリンクを確立させる(ステップS109)。
【0046】
続いて、RNC1bは、RNC1aに対して制御パス接続準備が完了した旨の通知を行う(ステップS110)。RNC1aは、上記通知を受けると、基地局2bを介して端末3cへハンドオーバ要求を行い(ステップS111)、端末3cは、ハンドオーバが完了した旨の通知を基地局2bを介してRNC1aへ送信する(ステップS112)。
【0047】
続いて、RNC1bは、ステップS106においてハンドオーバ要求とともに送信された引き継ぎデータ151に含まれる呼種別情報に基づき、端末3cに対してビジートーンの送出を行う(ステップS113)。続いて、RNC1bは、自装置が輻輳状態であるか否かを判定する(ステップS114)。この処理において、自装置が輻輳状態であると判定した場合、(ステップS114肯定)、RNC1bは、ビジートーンの送出を継続する。一方、自装置が輻輳状態ではないと判定した場合(ステップS114否定)、RNC1bは、発呼処理を開始する。具体的には、RNC1bは、自装置に接続する交換機4aに対して、着信側端末3kとの呼接続を要求する(ステップS115)。
【0048】
そして、交換機4aから着信側端末3kとの接続が完了した旨の通知を受けた場合(ステップS116)、RNC1bは、端末3cへのビジートーンの送出を停止するとともに、端末3cに対してリングバックトーンの送出を行う(ステップS117)。
【0049】
このように、本実施例にかかる移動通信システムSでは、発信側端末が、ビジートーン送出中において、輻輳していない他のRNC1が管理する基地局エリアに移動した場合、該他のRNC1が、ビジートーン送出を停止し、着信側端末への呼接続を再開して、リングバックトーンを送出する。
【0050】
続いて、実施例にかかる発信側端末である端末3cの具体的動作について説明する。図7は、本実施例にかかる携帯端末による処理手順を示すフローチャートである。
【0051】
図7に示すように、端末3cは、着信側端末である端末3kとの通信を行う場合、先ず、基地局2bに対して制御パス接続要求を行う(ステップS201)。基地局2bへ送信された制御パス接続要求は、基地局2bによりRNC1aへと送信される。続いて、端末3cは、端末3kへの発呼を基地局2bを介してRNC1aへ要求する(ステップS202)。
【0052】
続いて、端末3cは、基地局2bを介してRNC1aからビジートーンを受信すると(ステップS203)、発呼が終了されたか否かを判定する(ステップS204)。具体的には、かかる判定は、端末3cの利用者によりオンフックが行われたか否かにより判定される。かかる処理において、発呼が終了されたと判定した場合(ステップS204肯定)、端末3cは、処理をステップS216へ移行する。一方、発呼が終了していない場合(ステップS204否定)、端末3cは、処理をステップS205へ移行する。
【0053】
ステップS205において、端末3cは、エリア移動したか否かを判定する。かかる処理において、エリア移動していない場合(ステップS205否定)、端末3cは、処理をステップS216へ移行する。一方、エリア移動したと判定した場合(ステップS205肯定)、端末3cは、基地局2bに対して電波条件変更通知を送信する(ステップS206)。なお、基地局2bへ送信された電波条件変更通知は、基地局2bによりRNC1aへと送信される。
【0054】
続いて、端末3cは、制御パス接続先の切替準備を行うべき旨の要求を基地局2cを介してRNC1bから受信する(ステップS207)。続いて、該要求に基づき制御パス接続先の切替準備を行った後、制御パス接続先の切替準備が完了した旨を基地局2cを介してRNC1bへ通知する(ステップS208)。
【0055】
続いて、端末3cは、基地局2bよりハンドオーバ要求を取得すると(ステップS209)、基地局2bに対してハンドオーバ完了を通知する(ステップS210)。基地局2bへ送信されたハンドオーバ完了通知は、基地局2bによりRNC1aへと送信される。そして、端末3cは、制御パス・音声パスを基地局2cへ切り替える(ステップS211)。
【0056】
続いて、端末3cは、基地局2bを介してRNC1bよりリングバックトーンを受信したか否かを判定する(ステップS212)。かかる処理において、RNC1bよりリングバックトーンを受信したと判定した場合(ステップS212肯定)、端末3cは、着信側端末である端末3kとの通話を行う(ステップS213)。そして、端末3cは、端末3cの利用者によりオンフック操作が行われた場合、あるいは、端末3kの利用者がオンフック操作を行った場合、端末3kとの接続を切断する(ステップS214)。
【0057】
一方、ステップS212において、RNC1bよりリングバックトーンを受信していないとき(ステップS212否定)、端末3cは、RNC1bよりビジートーンを継続して受信する(ステップS215)。そして、端末3cは、端末3cの利用者によりオンフック操作が行われた場合、あるいは、ビジートーンの送出時間のタイムアウトによりRNC1bより接続が切断された場合、RNC1bとの接続を切断する(ステップS216)。ステップS214,S216の処理を終えたとき、端末3cは、発信側端末としての処理を終了する。
【0058】
続いて、本実施例にかかるRNC1の具体的動作について説明する。先ず、輻輳状態において、他のRNC1に対してハンドオーバ要求を送信する場合におけるRNC1の具体的動作を説明する。図8は、ハンドオーバ要求を送信する場合におけるRNCの処理手順を示すフローチャートである。なお、以下の処理は、呼処理制御部132や保守制御部133が呼処理部142から受けたコマンドに基づき実行するものであるが、説明の簡略化のため、呼処理部142により実行されるものとして説明する。
【0059】
図8に示すように、RNC1aの呼処理部142は、発信側端末である端末3cから制御パス接続要求を受信すると(ステップS301)、端末3cとの制御パスの接続を行った後、制御パスの接続が完了した旨を基地局2bを介して端末3cへ通知する(ステップS302)。続いて、呼処理部142は、端末3cとの音声パスの接続を行う(ステップS303)。ここで、呼処理部142は、自装置が輻輳状態であるため、端末装置1aに対してビジートーンの送出を行う(ステップS304)。
【0060】
続いて、呼処理部142は、発呼が終了されたか否かを判定する(ステップS305)。かかる判定は、ビジートーンの送出時間がタイムアウトとなったか否かにより判定される。この処理において、発呼が終了されていない場合(ステップS305否定)、呼処理部142は、基地局2bを介して端末3cから電波条件変更通知を取得したか否かを判定する(ステップS306)。この処理において、端末3cから電波条件変更通知を取得したと判定すると(ステップS306肯定)、呼処理部142は、電波条件変更通知に含まれる端末3cのロケーション情報に基づき、交換機4aを介してRNC1bへハンドオーバ要求を送信する(ステップS307)。なお、かかる処理において、RNC1aは、ハンドオーバ要求とともに引き継ぎデータ151をRNC1bへ送信する。
【0061】
続いて、呼処理部142は、制御パス接続準備が完了した旨の通知を交換機4を介してRNC1bから受信する(ステップS308)。続いて、呼処理部142は、上記通知を受信すると、基地局2bを介して端末3cへハンドオーバ要求を行う(ステップS309)。そして、ステップS309の処理を終えたとき、あるいは、ステップS305において発呼が終了したと判定した場合(ステップS305肯定)、ステップS306において電波条件変更通知を取得していない場合(ステップS306否定)、端末3cとの間で接続された制御パス及び音声パスを切断する(ステップS310)。この処理を終えたとき、RNC1aの呼処理部142は、輻輳状態においてハンドオーバ要求を送信する場合の処理を終了する。
【0062】
続いて、輻輳状態にあるRNC1からハンドオーバ要求を受信した場合におけるRNC1の具体的動作を説明する。図9は、ハンドオーバ要求を受信する場合におけるRNCの処理手順を示すフローチャートである。
【0063】
図9に示すように、RNC1bの要求取得部201は、RNC1aからハンドオーバ要求及び引継ぎデータ151を取得する(ステップS401)。続いて、呼処理部142は、制御パス接続先をRNC1aからRNC1bへ切り替える準備を行うべき旨の要求を基地局2cを介して端末3cへ送信する(ステップS402)。続いて、呼処理部142は、制御パス接続先切替準備が完了した旨の通知を基地局2cを介して端末3cから取得すると、端末3cとの制御パス接続を行い、端末3cとの制御パスリンクを確立させる(ステップS403)。
【0064】
続いて、呼処理部142は、RNC1aに対して制御パス接続準備が完了した旨の通知を行う(ステップS404)。続いて、呼処理部142は、ステップS401において受信した引き継ぎデータ151に含まれる呼種別情報を参照し、該呼種別情報が「ビジートーン送出中」であるため、端末3cに対してビジートーンの送出を行う(ステップS405)。
【0065】
続いて、状態判定部202は、自装置が輻輳状態であるか否かを判定する(ステップS406)。具体的には、状態判定部202は、自装置が輻輳状態であるか否かを、保守制御部133が管理する状態情報に基づき判定する。すなわち、状態判定部202は、自装置が輻輳中であるか否かを判定する場合、保守制御部133に対して自装置の状態を問合せるコマンドを送信するよう運転管理部141に対して指示する。そして、状態判定部202は、運転管理部141が保守制御部133から取得した自装置の状態情報を参照することにより、自装置が輻輳状態であるか否かを判定する。
【0066】
かかる処理において、自装置が輻輳状態ではないとき(ステップS406否定)、呼接続処理部203は、ステップS401において取得した引継ぎデータ151に含まれる着信者情報に基づき、自装置に接続する交換機4aに対して、着信側端末である端末3kとの呼接続を要求する(ステップS407)。続いて、呼接続処理部203は、端末3cへのビジートーンの送出を停止し(ステップS408)、基地局2cを介して端末3cへリングバックトーンの送出を行う(ステップS409)。そして、端末3kが通話等を行っておらず接続可能な状態である場合、呼接続処理部203は、端末3kから通話可能である旨の応答を交換機4を介して受信し、端末3cと端末3kとを通話状態とする(ステップS410)。
【0067】
一方、ステップS406において、自装置が輻輳状態であると判定した場合(ステップS406肯定)、呼処理部142は、端末3cのオンフック操作により接続が切断されたか否かを判定する(ステップS411)。この処理において、端末3cにより接続が切断されていない場合(ステップS411否定)、呼処理部142は、ビジートーンの送出時間がタイムオーバとなったか否かを判定する(ステップS412)。この処理において、ビジートーンの送出時間がタイムオーバとなっていない場合(ステップS412否定)、呼処理部142は、処理をステップS405へ移行する。
【0068】
ステップS410の処理が終了したとき、あるいは、ステップS411において端末3cにより接続が切断されたと判定した場合(ステップS411肯定)、ステップS412においてビジートーンの送出時間がタイムオーバとなったと判定した場合(ステップS412肯定)、呼処理部142は、輻輳状態にあるRNC1からハンドオーバ要求を受信した場合の処理を終了する。
【0069】
上述してきたように、本実施例では、RNC1が、輻輳状態にある他のRNC1からハンドオーバ要求を取得した場合に、自装置が輻輳状態か否かを判定し、自装置が輻輳状態ではないと判定した場合、発信側端末へのビジートーンの送出を停止し、リングバックトーンの送出を行う。これにより、携帯端末の利用者は、通信網5の輻輳に遭遇した場合であっても、ビジートーン送出中に輻輳状態ではない他のRNC1の基地局エリア内へ移動した場合には、再ダイヤル発信を行うことなく、RNC1への通信要求を継続させることができる。しかも、本実施例によれば、輻輳中の不要な再ダイヤル発信を減らすことで不完了呼を減らすことができ、輻輳状態を長引かせることを回避することもできる。
【0070】
ところで、RNC1の機能をソフトウェアとして実装し、これをコンピュータで実行することにより、RNC1と同等の機能を実現することもできる。以下に、RNC1の機能をソフトウェアとして実装した網制御プログラムを実行するコンピュータの一例を示す。図10は、網制御プログラムを実行するコンピュータを示す図である。
【0071】
コンピュータ600は、各種演算処理を実行するCPU610と、ユーザからのデータの入力を受け付ける入力装置620と、各種情報を表示するモニタ630とを備える。また、コンピュータ600は、記録媒体からプログラム等を読み取る媒体読み取り装置640と、ネットワークを介して他のコンピュータとの間でデータの授受を行うネットワークインタフェース装置650を備える。また、コンピュータ600は、各種情報を一時記憶するRAM660と、ハードディスク装置670とを備える。また、コンピュータ600は、これらをバス680により相互に接続する。
【0072】
そして、ハードディスク装置670には、上記の実施例と同様の機能を発揮する網制御プログラム、すなわち、状態判定プログラム671と、呼接続処理プログラム672とが記憶される。
【0073】
そして、CPU610が状態判定プログラム671と、呼接続処理プログラム672をハードディスク装置670から読み出してRAM660に展開することにより、各プログラム671,672は、それぞれ状態判定プロセス661、呼接続処理プロセス662として機能する。
【0074】
なお、上記の状態判定プログラム671、呼接続処理プログラム672は、必ずしもハードディスク装置670に格納されている必要はなく、CD−ROM等の記憶媒体に記憶されたこのプログラムを、コンピュータ600が読み出して実行するようにしてもよい。また、公衆回線、インターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等を介してコンピュータ600に接続される他のコンピュータまたはサーバ等にこのプログラムを記憶させておき、コンピュータ600がこれらからプログラムを読み出して実行するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0075】
S 移動通信システム
1a,1b RNC
2a〜2h 基地局
3a〜3p 携帯端末
4a,4b 交換機
5 通信網
11 ハードウェア部
12 ファームウェア
13 拡張ファームウェア
14 アプリケーションソフトウェア
15 記憶部
121 ハードウェア入出力制御部
131 OSインタフェース部
132 呼処理制御部
133 保守制御部
134 API制御部
141 運転管理部
142 呼処理部
151 引継ぎデータ
201 要求取得部
202 状態判定部
203 呼接続処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発信側端末と着信側端末との間の呼接続を制御する網制御装置であって、
輻輳状態にある他の網制御装置からハンドオーバ要求を取得した場合に、自装置が輻輳状態か否かを判定する状態判定部と、
前記状態判定部により自装置が輻輳状態ではないと判定した場合、前記発信側端末へのビジートーンの送出を停止し、リングバックトーンの送出を行う呼接続処理部と
を備えたことを特徴とする網制御装置。
【請求項2】
前記呼接続処理部は、前記状態判定部により自装置が輻輳状態ではないと判定すると、自装置に接続する交換機に対して前記着信側端末との呼接続を要求し、前記交換機から前記着信側端末との接続が完了した旨の通知を受けた場合、ビジートーンの送出を停止し、リングバックトーンの送出を行うことを特徴とする請求項1に記載の網制御装置。
【請求項3】
前記状態判定部は、前記ハンドオーバ要求とともに前記他の網制御装置から取得した引継ぎデータに含まれる、前記他の網制御装置と前記発信側端末との接続状態の種別を表す呼種別情報に基づき、前記他の網制御装置が輻輳状態であるか否かを判定することを特徴とする請求項1又は2に記載の網制御装置。
【請求項4】
発信側の端末装置である発信側端末と着信側の端末装置である着信側端末との間の呼接続を制御する網制御プログラムであって、
輻輳状態にある他の網制御装置からハンドオーバ要求を取得した場合に、自装置が輻輳状態か否かを判定する状態判定手順と、
前記状態判定手順により自装置が輻輳状態ではないと判定された場合、前記発信側端末へのビジートーンの送出を停止し、リングバックトーンの送出を行う呼接続処理手順と
をコンピュータに実行させることを特徴とする網制御プログラム。
【請求項5】
発信側の端末装置である発信側端末と着信側の端末装置である着信側端末との間の呼接続を制御する網制御装置の網制御方法であって、
前記網制御装置が、
輻輳状態にある他の網制御装置からハンドオーバ要求を取得した場合に、自装置が輻輳状態か否かを判定する状態判定ステップと、
前記状態判定ステップにおいて自装置が輻輳状態ではないと判定した場合、前記発信側端末へのビジートーンの送出を停止し、リングバックトーンの送出を行う呼接続処理ステップと
を含んだことを特徴とする網制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−268137(P2010−268137A)
【公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−116767(P2009−116767)
【出願日】平成21年5月13日(2009.5.13)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】