説明

縦置きタンデム画像形成装置および画像形成システム

【課題】必然的に全高が大きくなる縦置きタンデム画像形成装置に備える画像形成装置の操作性を改善する。
【解決手段】画像形成本体2内に複数の像担持体60Y、60M、60C、60Kが縦方向に沿って設置され、各像担持体の画像が用紙に順次転写されて画像形成が行われる縦置きタンデム画像形成装置1であって、操作者による操作入力を受け付ける操作部4が画像形成装置本体2に対し着脱可能になっており、画像形成装置本体2から外された操作部4が任意箇所に載置可能になっている。操作部4を操作者にとって作業性が良い箇所(低い位置など)に自由に載置することが可能になり、操作部4画面の視認性と操作部を操作する際の作業性を向上できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、画像形成装置本体内に複数の像担持体が縦方向に沿って設置され、前記各像担持体の画像が用紙に順次転写されて画像形成が行われる縦置きタンデム画像形成装置および該画像形成装置にオプション装置が接続された画像形成システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
画像データに基づいて画像形成を行う画像形成装置では、画像形成装置内に像担持体を有する画像形成部を備え、前記画像形成装置の上部に操作部を設けて、操作者による各種操作などが可能になっている。また、画像形成装置に給紙ユニット、搬送ユニット、後処理ユニットなどのオプション装置を連接する場合にも、前記操作部によって各種オプション装置の設定などの操作を行うことができる。
【0003】
この操作部は、操作性に直接影響をするものであり、その設置状態も重要になる。例えば、特許文献1では、操作部をアームを介して画像形成装置本体に取り付けることで操作部の大型化を可能にして操作性を向上させた画像形成装置が提案されている。
また、特許文献2では、画像形成装置本体に一端を軸支した支持部材で操作部を移動可能に支持して、支持部材の回転または支持部材に沿った操作部の移動によって操作部設置位置の変更を可能にしている。
また、特許文献3では、画像形成装置の操作部を、処理を行う場所まで自在に移動可能とすることで、ユーザが操作部の画面を確認しながら処理を行えるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−347091号公報
【特許文献2】特開2004−198475号公報
【特許文献3】特開2006−231675号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、画像形成装置には、画像形成装置本体内に各色用の複数の像担持体を縦方向に沿って設置し、前記各像担持体の各色画像を用紙に順次転写して画像形成を行う縦置きタンデム型のものがある。この縦置きタンデム画像形成装置では、上記のように像担持体を縦方向に沿って配置するため、該像担持体が内部に設置された画像形成装置本体は相対的に全高が高くなる。さらに、最近では、POD(Print On Demand)機の高速化と高機能化による本体サイズの大型化から、縦置きタンデム画像形成装置は必然的にさらに機体高さが高くなり、ユーザにとって高い位置にある操作部による作業がしづらくなっている。
【0006】
また、画像形成装置に複数のオプション装置が連接されている場合、オプション装置の処理などを実施する時に、離れた位置にあり、かつ高い位置にある操作部の画面確認が一層困難になる。
一方、操作性及び安全性の面において、所定の位置に操作部を固定しておき、必要な場合に、当該操作部の固定を解除して所望の位置に移動できるのが望ましい。
【0007】
しかし、従来の特許文献1〜3で示されたような操作部では、上記課題を解決することは困難である。
【0008】
本発明は、上記事情を背景としてなされたものであり、操作者の自由な選択によって操作部を任意位置に載置して、操作性を改善することが可能な縦置きタンデム画像形成装置および画像形成システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
すなわち、本発明の縦置きタンデム画像形成装置は、画像形成装置本体内に縦方向に沿って設置された複数の像担持体と、前記複数の像担持体にそれぞれ画像データに応じた光を照射して静電潜像を形成する露光部と、前記複数の像担持体に形成された静電潜像をトナー像として現像する現像部と、前記現像部により前記複数の像担持体のそれぞれに形成されたトナー像を用紙に順次転写する転写部と、前記転写部により用紙に転写されたトナー像を熱定着する定着部と、操作者による操作入力を受け付ける操作部と、前記画像形成装置本体に対して前記操作部を着脱可能とする着脱機構と、を有し、前記操作部は、前記画像形成装置本体から外された後、任意箇所に載置可能であることを特徴とする。
また、本発明の画像形成システムは、上記縦置きタンデム画像形成装置と、当該縦置きタンデム画像形成装置に接続されるオプション装置とを備え、前記操作部は、前記オプション装置に載置可能であることを特徴とする。
【0010】
上記操作部は、操作者が操作入力した情報を画像形成装置に出力するものであり、これに加えて種々の情報を表示する表示部としての機能を有するものであってもよい。該操作部は、タッチパネル・キー・複数のUSBポートを内蔵するユーザインタフェースを有するタッチパネルなどにより構成することができる。
操作部をLCD画面などで構成する場合などに、画面の視認角度を調節可能としたものであってもよい。
【0011】
操作部は、画像形成装置本体に種々の着脱機構により着脱可能になっていればよく、その手段は特に限定されない。なお、取り付け状態では自立して安定した状態を維持でき、取り外しに際しては容易に取り外しを行えるものが望ましい。
上記着脱機構は、例えば、適宜の締結部材によって前記取り付けを行い、締結部材の締結を解いて前記取り外しを行うことができる。また、操作部側と載置側の係止形状によって前記取り付けを行い、係止を解くことで前記取り外しを可能にする。さらに、操作部側と載置側のいずれかまたは両方に磁石を配置し、該磁石の磁力によって前記取り付けを行い、該磁力に抗して両者を引き離すことで前記取り外しを行う。操作部側と載置側の一方にのみ磁石を設ける場合、他方には強磁性体を設けることで磁力による取り付けを行うことができる。これらの着脱機構は上記構成の単独で構成するものであってもよく、複数の構成を組み合わせて操作部を着脱可能にするものであってもよい。
【0012】
上記操作部を着脱可能にして任意箇所に載置可能にした際に、操作部の入力信号を前記画像形成装置本体に出力し、また、画像形成装置本体からの制御信号などを操作部に入力可能とするために、操作部と画像形成装置とは電気的に接続されている必要がある。該接続は、有線または無線によって行うことができる。有線式では、電源ケーブル単体、電源ケーブルを内包したアームなどにより接続することができる。
【0013】
画像形成装置は、単独で使用されるものであってもよく、また、種々のオプション装置が連接されて使用されるものであってもよい。接続されるオプション装置の数や種別は特定のものに限定されるものではなく、適宜選定をすることができる。オプション装置としては、給紙ユニット、搬送ユニット、後処理ユニットなどを例示することができる。
前記オプション装置は、前記画像形成装置本体と同じ高さまたはより高いもしくはより低い高さを有するものであり、全高としては種々のものがある。
【0014】
前記操作部は、画像形成装置本体から取り外して任意箇所に載置可能になっており、任意箇所としては、画像形成装置本体の上部側はもちろんのこと、上記オプション装置におけるオプション装置本体の上部側なども選択することができる。オプション装置への載置においては、上記画像形成装置本体と同様に操作部を着脱可能にすることができ、その着脱機構として前記画像形成装置と同様に締結部材、係止形状、磁石などを選択することができる。
【0015】
前記操作部を任意箇所に載置する際に、画像形成装置本体の載置箇所よりも低い位置にある箇所を選択することができる。これにより、操作部の位置が高いことによる操作性の悪さを解消して操作性を改善することができる。また、画像形成装置本体の載置箇所も、できるだけ操作性をよくするために、画像形成装置本体の全高よりも低い位置に載置箇所を確保して操作部を載置できるようにすることができる。すなわち、画像形成装置本体の上部に凹部を設け、この凹部に操作部の載置箇所を確保することができる。
【0016】
また、画像形成装置に隣接して、上部側での操作が必要なオプション装置が接続されている場合、双方の装置に対する作業などを容易に行うことができ、かつ操作部における操作や表示の確認を容易に行えるように、前記操作部を該オプション装置側に近接して前記画像形成装置本体に載置されるものであってもよい。すなわち、操作部画面の幅方向中央を画像形成装置本体の幅方向中央よりも上記オプション装置側に位置させる。該オプション装置は特に限定はされないが、スキャナを備える給紙装置を代表例として挙げることができる。
【発明の効果】
【0017】
以上説明したように、本発明の縦置きタンデム画像形成装置によれば、画像形成本体内に複数の像担持体が縦方向に沿って設置され、前記各像担持体の画像が用紙に順次転写されて画像形成が行われる縦置きタンデム画像形成装置であって、操作者による操作入力を受け付ける操作部を有し、該操作部が前記画像形成装置本体に対し着脱可能になっており、かつ前記画像形成装置本体から外された操作部が任意箇所に載置可能になっている。このため、従来はデッドスペースとなっていた画像形成装置本体の上部、給紙ユニットや後処理ユニットなどのオプション装置本体の上部、そして操作者にとって作業性が良い箇所に自由に載置することが可能になり、操作部画面の視認性と操作部を操作する際の作業性を向上させることができる。さらに操作者の作業エリアを拡大できる効果もある。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施形態の画像形成装置とオプション装置の連接からなる画像形成システムを示す概略図である。
【図2】同じく、制御ブロック図である。
【図3】同じく、操作部の載置箇所を示す拡大図である。
【図4】同じく、操作部を着脱可能とする着脱機構の構成例を示す図である。
【図5】同じく、操作部を着脱可能とし、複数の載置箇所を有する画像形成システムを示す概略図である。
【図6】従来の操作部を備える画像形成装置とオプション装置の連接からなる画像形成システムを示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に、本発明の一実施形態を説明する。
図1は、本発明の縦置きタンデム画像形成装置1と、該縦置きタンデム画像形成装置1に連接された複数のオプション装置とを有する画像形成システムを示す概略図であり、図2は、画像形成システムの制御ブロックを示す図である。
縦置きタンデム画像形成装置1には、ケーブルまたは無線3によって操作部4が接続されている。ケーブルまたは無線3は、画像形成装置1の画像形成装置本体2に備える制御部5に電気的に接続されている。制御部5は、CPUとこれを動作させるプログラムとを主構成としている。操作部4は、LCDを用いたタッチパネルにより構成されており、画像形成装置本体2に着脱可能に載置されている。
なお、画像形成装置本体2では、上面に全高よりも低い位置が得られるように凹部が形成されて操作部4の載置面2aが確保されている。このため、該載置面2aは、画像形成装置本体2の最上面よりも低い位置にある。
【0020】
画像形成装置1は、図2、図3に示すように、最大4色(イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K))の画像を形成する際に、夫々異なる色のトナーを充填可能な色毎の複数の画像形成部6Y、6M、6C、6Kと、中間転写ベルト7を画像形成装置本体2内に備える。各画像形成部6Y、6M、6C、6Kは、縦方向に沿って配置されている。
【0021】
画像形成部6Y、6M、6C、6Kは、像担持体60Y、60M、60C、60Kの周囲に配置された図示しない帯電部、露光部61Y、61M、61C、61K、現像部62Y、62M、62C、62K、一次転写ローラ、クリーニング装置を備え、各色の画像を形成する。
具体的には、帯電部により帯電された像担持体60Y、60M、60C、60Kに、露光部61Y、61M、61C、61Kから各色の画像データに応じた光を照射して静電潜像を形成する。そして、現像部62Y、62M、62C、62Kは、静電潜像が形成された像担持体60Y、60M、60C、60Kの表面に帯電した各色のトナーを付着させて静電潜像を現像する。現像部62Y、62M、62C、62Kによりトナーが付着された像担持体60Y、60M、60C、60Kは、一次転写ローラが配置された転写位置へ一定速度で回転されながら後述する中間転写ベルト7に転写される。中間転写ベルト7にトナーが転写された後、図示しないクリーニング装置によって各像担持体60Y、60M、60C、60Kの表面の残留電荷や残留トナー等を除去する。
【0022】
中間転写ベルト7は、複数のローラに懸架され回転可能に支持されたエンドレスベルトであり、ローラの回転に伴って回転駆動される。
この中間転写ベルト7は、各画像形成部6Y、6M、6C、6Kの一次転写ローラにより、それぞれの像担持体60Y、60M、60C、60Kに圧着される。これにより各像担持体60Y、60M、60C、60Kの表面に現像された各トナーは、各一次転写ローラによる転写位置で中間転写ベルト7に転写され、二次転写ローラ8による転写位置で用紙にイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各トナーが順次重ねて転写される。上記一次転写ローラ、中間転写ベルト7、二次転写ローラ8によって本発明の転写部が構成されている。画像形成が行われた用紙は、定着部63で画像の定着がなされた後、画像形成装置本体2から排紙される。
【0023】
画像形成システムでは、画像形成装置本体2の一側方に、付属装置(オプション装置)として第1給紙装置(PFU1)10、第2給紙装置(PFU2)11が付設されている。第1給紙装置(PFU1)10のオプション装置本体100上方側には、ADF101と該ADF101の下方に位置するスキャナ102が設けられている。ADF101で自動給送される原稿または図示しないプラテンガラス上に載置される原稿の画像を前記スキャナ102で読み取って画像形成装置1で画像形成を行うための画像データを取得する。また、画像形成装置本体2の他側方に中継ユニット(RU1)12、中継ユニット(RU2)13、折り、パンチなどを行う第1後処理オプション装置(FNS)14、裁断、糊付けなどを行う第2後処理オプション装置(PB)15が付設されている。これらのオプション装置は、画像形成装置1の制御部5に制御可能に接続されている。
【0024】
上記第1給紙装置(PFU1)10、第2給紙装置(PFU2)11からは、画像形成装置1に所定の用紙の給紙が可能になっており、画像形成装置1では、画像データに基づいて用紙に画像形成を行う。画像形成装置1で画像形成が行われた用紙は、排紙され、中継ユニット(RU1、2)12、13を介して、第1後処理オプション装置(FNS)14または第2後処理オプション装置(PB)15で所望の後処理が施される。
【0025】
図6は、上記装置構成と同様の構成からなる従来の画像形成システムを示す図である。なお、上記と同様の構成については同一の符号を付してその説明を省略または簡略化する。この従来例では、操作部40は画像形成装置本体2の最上面に固定して載置されている。このため操作位置が高く、操作部40の周囲にデッドスペースが多く発生してしまう。また、第2給紙装置(PFU2)11では、操作部40が離れており、紙を積載しながら紙種などの設定を行うことができない。また、操作部40にガイドが表示されても、ORU対象(サービスマンが行っていた部品やユニット等のメンテナンス対象物の交換等のメンテナンス作業を、ユーザ自身が行えるようにして装置のダウンタイムを低減するOperator Replacement Unit)を特定し難い。また、中継ユニット(RU2)13、第1後処理オプション装置(FNS)14、第2後処理オプション装置(PB)15でも、操作部40が離れており、後処理を見ながら調整できない。さらに、操作部40にガイドが表示されても、ORU対象を特定し難い。
【0026】
一方、図1に示すように、本発明の画像形成装置1では、前記のように操作部4が画像形成装置本体2の全高よりも低い位置に載置が可能であり、操作位置を低くして操作性が向上しており、また、デッドスペースが載置面2aに限定されて狭くなるという利点がある。さらに、操作部4が着脱可能で他の位置に載置可能であるため、例えば、第1給紙装置(PFU1)10に操作部4を載置することで、操作部4を間近に置けて紙種設定を容易に行うことができ、またORU対象を容易に確認することができる。この第1給紙装置(PFU1)10のオプション装置本体100における操作部4の載置位置が、画像形成装置本体2の載置面よりも低い位置にあることで、操作性はより向上する。
【0027】
また、例えば、中継ユニット(RU1)12、第2後処理オプション装置(PB)15に操作部4を載置することで、操作部4を間近に置けて後処理の調整を容易に行うことができ、またORU対象を容易に確認することができる。これらの載置位置も、画像形成装置本体2の載置面よりも低い位置にあることで、操作性はより向上する。
【0028】
また、画像形成装置本体2での操作部4の載置位置は、図3に詳細を示すように、画像形成装置本体2の幅方向中央に対し、操作部4の幅方向画面中央が第1給紙装置(PFU1)10のADF101側よりに位置している。
該構成により、以下の作業を容易に実施することができる。
(1)ユーザの右側直近にあるPFU上部にあるスキャナに印刷物をセットする。
(2)操作部画面からスキャナの印刷設定をセットして、コピーとプリントが開始される。
(3)操作部画面において紙が残り少なくなり補給が必要である旨が表示される。
(4)ユーザの右側直近にあるPFUに紙を補給して、操作部画面からPFUに補給した紙種を設定する。
(5)操作部画面から画像形成装置本体においてジャムが発生した旨が表示される。
(6)操作部画面に表示されるガイダンス情報を見ながらジャム紙がある箇所を特定して紙を除去する。
このように、ユーザが操作部画面から離れずに、スキャナの印刷設定などと同時に、画像形成装置のメンテナンスを容易に実施することができる。
【0029】
次に、上記操作部4を画像形成装置本体2に着脱可能とする着脱機構の構成例を図4〜図5に基づいて説明する。
この形態では、操作部4は、図5に示すように、画像形成装置本体2の載置面2aと、ADFなしの第2給紙装置(PFU2)11の装置本体上、中継ユニット(RU1)12装置本体上、中継ユニット(RU2)13の装置本体上の計4カ所に着脱可能に載置することができる。
そして、着脱可能な第1の構成例では、図4(a)に示すように、操作部4の底面には、締結部材であるネジ20を挿通する貫通穴40が設けられており、一方、操作部4が載置される箇所には、それぞれねじ穴41が設けられている。操作部4の載置に際しては、ネジ20を貫通穴40に通し、ねじ穴41にねじ込んで、操作部4を自立状態で取り付ける。操作部4は、取り付け状態で、前記ネジ20を回転軸として回転させ、視認角度を調整することが可能になっている。操作部4を取り外す際には、ネジ20を緩めてネジ20をねじ穴41から取り除くことで、操作部4を載置箇所から容易に取り外すことができる。
【0030】
次に、図4(b)は、他の着脱機構の構成例を示すものである。操作部4の裏面側と、操作部4の載置箇所上面には、それぞれ対向面が異極となる磁石42、43が取り付けられている。操作部4を所望の載置箇所に載置する際には、操作部4をユーザが望む方向に向けた状態で磁石42、43同士を近づけることで、磁石42、43同士の磁力によって操作部4が載置箇所に磁気吸着されて固定される。一方、操作部4を取り外す際には、磁石42、43の磁力に抗して操作部4を載置箇所から引き離すことで取り外しを容易に行うことができる。
【0031】
次に、図4(c)は、さらに他の着脱機構の構成例を示すものである。操作部4の下面側と載置箇所側に互いに係止する係止形状が設けられているものである。すなわち、操作部4の下面に下方に伸び、下方端で水平方向に屈曲する係止片45を設け、載置箇所側に前記係止片45が嵌る係止溝46を設ける。これら係止片45と係止溝46とを、図4(d)に示すように嵌め合うことで操作部4を取り付けることができる。操作部4を取り外す際には、係止片45と係止溝46との嵌合が外れるように操作部4をずらして取り外しを行う。
なお、操作部4を着脱可能にする構成は上記に限定されるものではなく、適宜の構成を選定することができる。
【0032】
以上、本発明について上記実施形態に基づいて説明を行ったが、本発明は上記実施形態の構成に限定をされるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限りは適宜の変更が可能である。
【符号の説明】
【0033】
1 画像形成装置
2 画像形成装置本体
2a 載置面
3 ケーブルまたは無線
4 操作部
5 制御部
10 第1給紙装置(PFU1)
100 オプション装置本体
11 第2給紙装置(PFU2)
12 中継ユニット(RU1)
13 中継ユニット(RU2)
14 第1後処理オプション装置(FNS)
15 第2後処理オプション装置(PB)
20 ネジ
41 ねじ穴
42 磁石
43 磁石
45 係止片
46 係止溝

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置本体内に縦方向に沿って設置された複数の像担持体と、
前記複数の像担持体にそれぞれ画像データに応じた光を照射して静電潜像を形成する露光部と、
前記複数の像担持体に形成された静電潜像をトナー像として現像する現像部と、
前記現像部により前記複数の像担持体のそれぞれに形成されたトナーを用紙に順次転写する転写部と、
前記転写部により用紙に転写されたトナー像を熱定着する定着部と、
操作者による操作入力を受け付ける操作部と、
前記画像形成装置本体に対して前記操作部を着脱可能とする着脱機構と、を有し、
前記操作部は、前記画像形成装置本体から外された後、任意箇所に載置可能であることを特徴とする縦置きタンデム画像形成装置。
【請求項2】
前記操作部は、有線または無線によって前記画像形成装置本体に電気的に接続されることを特徴とする請求項1記載の縦置きタンデム画像形成装置。
【請求項3】
前記画像形成装置本体は、全高位置よりも低い位置に操作部の載置位置を有することを特徴とする請求項1または2に記載の縦置きタンデム画像形成装置。
【請求項4】
前記操作部を載置可能な任意箇所は、前記画像形成装置本体における載置位置よりも低い位置にあることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の縦置きタンデム画像形成装置。
【請求項5】
前記着脱機構は、取り外し可能な締結部材により構成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の縦置きタンデム画像形成装置。
【請求項6】
前記着脱機構は、前記縦置きタンデム画像形成装置と前記操作部との係止形状により構成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の縦置きタンデム画像形成装置。
【請求項7】
前記着脱機構は、磁石による磁力を利用して構成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の縦置きタンデム画像形成装置。
【請求項8】
請求項1に記載の縦置きタンデム画像形成装置と、当該縦置きタンデム画像形成装置に接続されるオプション装置とを備え、
前記操作部は、前記オプション装置に載置可能であることを特徴とする画像形成システム。
【請求項9】
前記オプション装置は、オプション装置本体に対して前記操作部を着脱可能とする着脱機構を有することを特徴とする請求項8記載の画像形成システム。
【請求項10】
前記オプション装置は、前記画像形成装置本体と同じ高さまたはより高いもしくはより低い高さを有するものであることを特徴とする請求項8または9に記載の画像形成システム。
【請求項11】
前記操作部は、前記縦置きタンデム画像形成装置の上面において、前記オプション装置側に近接して載置可能であることを特徴とする請求項8〜10のいずれかに記載の画像形成システム。
【請求項12】
前記オプション装置は、原稿画像を読み取るスキャナを備えることを特徴とする請求項8〜11のいずれかに記載の画像形成システム。
【請求項13】
前記オプション装置は、全高位置よりも低い位置に操作部の載置位置を有することを特徴とする請求項8〜12のいずれかに記載の画像形成システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−59422(P2011−59422A)
【公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−209505(P2009−209505)
【出願日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】