説明

缶及び缶の製造方法

【課題】 版板の網点を滲みや太りを抑制して再現することで滑らかな階調再現が可能であると共に、版面の字汚れによる印刷汚れがなくインキの転移が良好であり、さらに網点干渉による縞模様やローゼット模様が低減された缶及び缶の製造方法を提供すること。
【解決手段】 缶底3と缶胴4とが一体的に形成された金属製の缶基体5の外面にインク膜が形成され、前記インク膜が、スクリーン線数が120/インチ以上200/インチ以下、硬度がショアA硬度60°以上ショアA硬度90°以下であると共にブランケットとほぼ同じ硬度のレーザ露光樹脂凸版を用いたドライオフセット印刷によって網点太りを10%以下とするように形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外面にインク膜が形成された缶及び缶の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、飲料缶などにおいては、内容物やそのイメージなどをデザインで表示したり、外観意匠を向上させたりするために、缶基体の外表面に印刷を施してインク膜を形成している。ここで、缶底と缶胴とが一体的に形成されたツーピース缶に対する印刷には、例えば樹脂凸版や浸し水不要型平板によるドライオフセット印刷が用いられている(例えば、特許文献1、2参照)。
ドライオフセット方式で印刷されるツーピース缶に対する印刷では、インキの硬度が一般的な浸し水を使用するオフセット印刷に比べ硬いため、耐刷力と着肉性と網点部の網点太りのバランスを考慮してブランケットのゴム硬度はショアA硬度(70°〜85°)程度のものを使用する事が最適とされている。
また、ドライオフセット方式のツーピース缶に対する印刷に用いられる樹脂凸版は、刷版の精度とブランケットへのインキ転写圧による画像の変形を生じさせない為に、一般的にショアD硬度(60°〜80°)程度の硬い感光性樹脂凸版を使用する事が最適とされている。
【特許文献1】特開2002−036710号公報
【特許文献2】特開2002−103775号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来の缶には以下の課題がある。すなわち、上記従来の樹脂凸版では、感光性樹脂の表面にネガフィルムを設けた状態で紫外線を照射しているため、フィルムによって屈折や拡散した状態で紫外線が感光性樹脂に照射される。したがって、網点の深度が浅く網点頂部が平滑になり、印刷物の網点の滲みや太りが大きくなることから、滑らかな階調再現が困難であるという問題がある。
また浸し水不要型平版を用いて印刷を施す場合には、インク膜の膜厚が浸し水不要型平版のシリコン層厚と同等以下となる為、濃度感のないインク膜が形成され、逆に濃度感を得るためにインキ転移量を増量すると版面で地汚れが生じるという問題がある。したがって、転移させるインク量を一定に保つよう、インキの粘度管理を行うために機械の温調システムを増強させる必要が生じる。また、凹部の深度が1μm程度と小さいことから、温度変化などでブランケットにインキを転写する際の押圧力が変動することに起因する印刷ばらつきが大きくなるという問題がある。
【0004】
本発明は、上記従来の問題に鑑みてなされたもので、版板の網点を滲みや太りを抑制して再現することで滑らかな階調再現が可能であると共に、版面の字汚れによる印刷汚れがなくインキの転移が良好であり、さらに網点干渉による縞模様やローゼット模様が低減された缶及び缶の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、本発明にかかる缶は、缶底と缶胴とが一体的に形成された金属製の缶基体の外面にインク膜が形成された缶であって、前記インク膜が、スクリーン線数が120/インチ以上200/インチ以下、硬度がショアA硬度60°以上ショアA硬度90°以下であると共にブランケットとほぼ同じ硬度のレーザ露光樹脂凸版を用いたドライオフセット印刷によって網点太りを10%以下とするように形成されていることを特徴とする。
【0006】
また、本発明にかかる缶の製造方法は、缶底と缶胴とを一体的に形成した金属製の缶基体の外面に印刷を施す缶の製造方法であって、スクリーン線数が120/インチ以上200/インチ以下、硬度がショアA硬度60°以上ショアA硬度90°以下のレーザ露光樹脂凸版を用いたドライオフセット印刷によって網点太りが10%以下となるように、前記缶基体の外面に印刷を施すことを特徴とする。
【0007】
これらの発明によれば、スクリーン線数が120/インチ以上200/インチ以下、硬度がショアA硬度60°以上ショアA硬度90°以下であると共にブランケットとほぼ同じ硬度のレーザ露光樹脂凸版を用いたドライオフセット印刷を行うことによって、網点太りが10%以下のインク膜が形成される。ここで、レーザ露光樹脂凸版は、紫外線を照射することによって硬化する感光性樹脂の一面にカーボン塗膜層を形成し、このカーボン塗膜層を印刷パターンに合わせて除去し、紫外線を照射して感光性樹脂を硬化させた後、硬化させた感光性樹脂のみを残すことで形成されている。この際、紫外線が直接感光性樹脂に照射されるので、感光性樹脂の表面にネガフィルムを設け、このフィルムによって屈折や拡散した状態で感光性樹脂に紫外線が照射されることと比較して、深度の深い網点が形成される。
このように深度の深い網点を形成することで、温度変化などでブランケットにインキを転写する際の押圧力が変動することによる印刷ばらつきが小さくなると共に、レーザ露光樹脂凸版にインキの転移量を増量しても地汚れを発生させることなく十分に濃度感を有する印刷を行うことができる。
したがって、網点のスクリーン線数が120/インチ以上200/インチ以下であっても、版板の網点を滲みや太りを抑制して再現することで滑らかな階調再現が可能であると共に、版面の字汚れによる印刷汚れがなくインキの転移が良好であり、さらに網点干渉による縞模様やローゼット模様が低減されたインク膜が形成される。
また、ショアA硬度60°以上ショアA硬度90°以下とすることで、レーザ露光樹脂凸版に塗布されたインキが着実に缶基体の外面に転写されると共に、繰り返し使用による樹脂凸版の網点の頂部の変形を抑制することができる。
なお、本明細書において、ショアA硬度とは、JIS K 6253に規定された測定値である。
【0008】
また、本発明にかかる缶の製造方法は、前記レーザ露光樹脂凸版の硬度とブランケットの硬度とがほぼ同等であることが好ましい。
この発明によれば、レーザ露光樹脂凸版とブランケットとの硬度をほぼ同等とすることによって、インキを転写する差異の変形が小さくなり、網点の太り量が抑制された再現性のよい印刷が行われる。ここで、レーザ露光樹脂凸版の硬度とブランケットの硬度との差は、ショアA硬度で10°以内であることが望ましい。
【0009】
また、本発明にかかる缶の製造方法は、前記レーザ露光樹脂凸版の網点の面積が、網点%で10%以下であることが好ましい。
この発明によれば、網点の面積が網点%で10%以下であると共に、版板の網点の斜面が急峻であることで、網点の太り量が抑制された再現性のよい印刷が行われる。
【0010】
また、本発明にかかる缶の製造方法は、前記レーザ露光樹脂凸版の網点の面積が、網点%で80%以上であることが好ましい。
この発明によれば、網点の面積が網点%で80%以上であり、版板の網点の斜面が急峻であることで、網点干渉による縞模様やローゼット模様が低減され、再現性のよい印刷が行われる。
【発明の効果】
【0011】
本発明の缶及び缶の製造方法によれば、網点のスクリーン線数を120/インチ以上200/インチ以下で、版板の網点を良好に再現して滑らかなグラデーションを再現すると共に、印刷汚れを抑制してインキの転移が良好であり、さらに網点干渉による縞模様やローゼット模様が低減された、網点太りが10%以下のインク膜が形成される。また、温度変化などでブランケットにインキを転写する際の押圧力が変動することによる印刷ばらつきが小さいことで、押圧力を制御する機構を別途設ける必要がない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明による缶及び缶の製造方法の一実施形態を図面に基づいて説明する。
本実施形態における缶1は、アルミニウムまたはアルミニウム合金などからなる金属板にしごき・絞り加工を施すことによって缶底3と缶胴4とが一体に形成された缶基体5の内面に内面塗装膜6を形成し、外面に外面塗装膜7を形成したものであるものであり、図示しない缶蓋を装着することで、いわゆるツーピース缶として構成されるものである。
缶胴4の缶底3と対向する一端には、上記缶蓋を巻締めして装着可能なフランジ部8が形成されている。
【0013】
内面塗装膜6は、缶基体5を保護して缶基体5と缶1の内容物とが接触して缶基体5が腐食することなどを防止する形成された塗装膜である。そして、内面塗装膜6の原料は、硬化したエポキシ/アクリル系樹脂を水性溶媒で溶かし、これにワックスを添加することによって構成される。
【0014】
外面塗装膜7は、缶基体5の上面に形成されたサイズコート膜(図示略)と、サイズコート膜の上面に形成された印刷膜(図示略)と、印刷膜の上面に形成されたオーバーバーニッシュ膜(図示略)とによって構成されている。
サイズコート膜は、缶基体5とインク膜との密着性を向上させるために形成された塗装膜である。そして、サイズコート膜の原料は、例えば硬化したエポキシ/フェノール系樹脂または硬化したポリエステル/アミノ系樹脂を溶剤で溶かすことによって構成される。なお、サイズコート膜の原料には、適宜の顔料が添加されてもよい。
インク膜は、缶基体5の外表面を装飾するために形成された塗装膜である。そして、インク膜の原料は、色彩を有するインキによって構成される。
オーバーバーニッシュ膜は、インク膜の保護や、表面のすべりを良好にして加工性を向上させるために形成された塗装膜である。そして、オーバーバーニッシュ膜の原料は、例えば硬化したエポキシ/フェノール系樹脂または硬化したポリエステル/アミノ系樹脂を溶剤で溶かし、これにワックスを添加することによって構成される。
【0015】
次に、以上のように構成された缶1の製造方法について、図2を用いて説明する。
まず、アルミニウム板材を所定の大きさの円形状板に打ち抜いて形成されたアルミニウム円板21に、まずDI加工工程を施すことによってDI缶(有底筒状体)22を形成する。
このDI加工工程は、アルミニウム円板21からカップ23を形成する絞り工程と、カップ23を所定高さの筒状缶体24に形成する再絞り加工及びしごき加工と、筒状缶体24の上端24aを切りそろえてDI缶22とするトリミング加工とを備えている。アルミニウム円板21の板厚とほぼ同じ厚みにカップ23は、再絞り加工及びしごき加工によって所定厚み及び高さの筒状缶体24に加工されるが、その際に、筒状缶体24の上端24aの高さが一様に変形されずに、山谷状に変形される。この山谷状の部分は、通常「耳」と呼ばれ、トリミング加工によって切断される。これにより、DI缶22の上端22aは、一様の高さに形成される。このDI加工工程の後、ウォッシャで洗浄され、耐腐食性向上のためにクロムやジルコニウムなどで化成処理が行われる。
【0016】
次に、DI加工工程によって形成されたDI缶22に、塗装処理を施すことでDI缶22の内面及び外面にそれぞれ上述した内面及び外面塗装膜7を有する原型缶基体25を形成する。
内面塗装処理は、塗料の噴き付けによって行われ、塗料を噴霧しながらDI缶22を軸回りに回転させることにより、DI缶22の内面に塗料を塗布する。これを焼付け乾燥させることで、DI缶22の内面に内面塗装膜6が形成される。
【0017】
外面塗装処理は、まず内面塗装処理と同様に塗料の噴き付けによってDI缶22の外面にサイズコート膜を形成する。そして、図3に示す外面塗装装置30を用いてインク膜及びオーバーバーニシュ膜を形成する。
この外面塗装装置30は、インキ付着機構31と、缶移動機構32と、オーバーコート加工機構33とを備えている。
インキ付着機構31は、印刷される各色それぞれに設けられるインカーユニット41a〜41fと、各インカーユニット41a〜41fから転写されたインキをサイズコート膜が形成されたDI缶22の外表面に転写するブランケット胴42とを備えている。このインカーユニット41a〜41fは、インキ源43と、ローラーユニット44と、外周面に転写する色に合わせられた後述するレーザ露光樹脂凸版47が形成されたプレートシリンダ(版胴)45とを備えている。また、ブランケット胴42の外周面には、ブランケット46が複数枚設けられている。
【0018】
レーザ露光樹脂凸版47は、以下のようにして形成されている。紫外線が照射されることによって硬化する感光性樹脂48の一面にカーボン塗膜層49を形成し(図4(a)参照)、印刷パターンに沿ってレーザを照射することでカーボン塗膜層49を除去する。次に、紫外線を照射し、カーボン塗膜層49が除去された部位の感光性樹脂48を硬化させる(図4(b)参照)。ここで、カーボン塗膜層49が残存している部位の感光性樹脂48の内部においても、屈折や拡散によって紫外線が照射されて硬化する。最後に、残存したカーボン塗膜層49と硬化していない感光性樹脂48とを水で除去することによってレーザ露光樹脂凸版47が形成される(図4(c)参照)。なお、感光性樹脂48は、網点の面積が網点%で10%以下であり、硬度がショアA硬度60°以上ショアA硬度90°以下であると共にブランケット46との硬度差がショアA硬度で10°以内となっている。なお、このショアA硬度とは、JIS K 6253に規定された測定値である。
【0019】
缶移動機構32は、内面塗装処理が施されると共にサイズコート膜が形成されたDI缶22を取り入れる缶シュータ51と、缶シュータ51から供給されたDI缶22を回転自在に保持するマンドレル52と、このマンドレル52に装着されたDI缶22を順次インキ付着機構31方向に回転移動させるマンドレルターレット53とを備える。
オーバーコート加工機構33は、インク膜が形成されたDI缶22にオーバーコート塗料を塗装するロールコータ54を備える。
【0020】
このような構成の外面塗装装置30において、DI缶22に塗装するためには、サイズコート膜が形成されたDI缶22を缶シュータ51から缶移動機構32に送り込み、マンドレル52によって回転自在に保持する。そして、マンドレルターレット53によりDI缶22をインキ付着機構31のブランケット胴42に当接させる。このとき、インキ源43に供給されたそれぞれの色のインキは、ローラーユニット44によりプレートシリンダ45の外周面に形成されたレーザ露光樹脂凸版47に塗布され、レーザ露光樹脂凸版47からブランケット46に転写される。したがって、DI缶22をブランケット胴42に当接させることで、ブランケット46に塗布されているインキがDI缶22に転写される。このようにしてインク膜を形成する。ここで、ブランケット46とレーザ露光樹脂凸版47との硬度差を10°以内とすることで、インキの転写後の変形が小さくなり、網点太りが抑制される。
その後、DI缶22をオーバーコート加工機構33に送り、ロールコータ54がDI缶22の側面全面にオーバーコート塗料を塗布する。
最後に、これを焼付け乾燥させることで、外面塗装膜7を形成する。以上のようにして、DI缶22に内面及び外面塗装膜6、7を形成した原型缶基体25が形成される。
【0021】
次に、塗装処理によって内面及び外面塗装膜6、7が形成された原型缶基体25に、ネッカフランジャ加工を施すことによってフランジ部8が形成することで、缶1が形成される。
この後、缶1に飲料が充填された後は、前記缶蓋をフランジ部8に巻締め装着することによって缶1の密封性が保たれている。
【0022】
このように構成された缶1及び缶の製造方法によれば、網点のスクリーン線数を120/インチ以上200/インチ以下で、版板の網点を良好に再現して滑らかなグラデーションを再現すると共に、印刷汚れを抑制してインキの転移が良好であり、さらに網点干渉による縞模様やローゼット模様が低減された、網点太りが10%以下のインク膜が形成される。
また、温度変化などでブランケットにインキを転写する際の押圧力が変動することによる印刷ばらつきが小さいことで、押圧力を制御する機構を別途設ける必要がない。
【実施例1】
【0023】
次に、本発明にかかる缶及び缶の製造方法を、実施例により具体的に説明する。
実施例1、2及び比較例1〜3として、スクリーン線数を120/インチとし、硬度がそれぞれショアA硬度77°、ショアA硬度69°、ショアD硬度55°、ショアA硬度63°、ショアD硬度73°であるレーザ露光樹脂凸版を用いたときの版板の網点面積率に対する網点太り量を測定した。また、比較例4として、スクリーン線数を120/インチである浸し水不要型平板を用いたときの版板の網点面積率に対する網点太り量を測定した。この結果を図5に示す。また、実施例1におけるレーザ露光樹脂凸版の斜視図及び部分拡大斜視図を図6に示す。ここで、ブランケットの硬度は、ショアA硬度78°となっている。
【0024】
図5より、ブランケットとほぼ同等の硬度を有するレーザ露光樹脂凸版を用いることによって、浸し水不要型平板を用いた場合と同様に、網点太り量が低減されることを確認した。ここで、上述したようにレーザ露光樹脂凸版を用いたオフセット印刷は、浸し水不要型平板を用いた場合と比較して、温度変化などでブランケットにインキを転写する際の押圧力が変動することによる印刷ばらつきが小さいという優位な効果を奏する。
【0025】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では、缶蓋を装着することでツーピース缶として構成される缶を用いたが、キャップをネジ形成して密封することでキャップ付ボトル缶として構成されるボトル缶であってもよい。また、缶基体としてアルミニウムまたはアルミニウム合金を用いたが、これらに限らず、スチールなど他の金属を用いてもよい。
また、レーザ露光樹脂凸版の網点の面積を網点%で10%以下としたが、10%より大きくしてもよい。このようにしても上述と同様の効果が得られる。特に80%以上とすることで、従来と比較してより網点干渉による縞模様やローゼット模様が低減され、再現性のよい印刷が行われる。
また、レーザ露光樹脂凸版は、紫外線が照射されることによって硬化する特性を有していたが、紫外線が照射されることによって軟化する特性を有するものを用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の一実施形態における缶を示す部分断面図である。
【図2】図1の缶の製造工程を示す斜視図である。
【図3】外面塗装装置を示す概略図である。
【図4】レーザ露光樹脂凸版の形成工程を示す説明図である。
【図5】本発明の実施例における網点面積率と網点太り量との関係を示すグラフである。
【図6】レーザ露光樹脂凸版を示すもので、(a)は斜視図であり、(b)は(a)の部分拡大図である。
【符号の説明】
【0027】
1 缶
3 缶底
4 缶胴
5 缶基体
46 ブランケット
47 レーザ露光樹脂凸版

【特許請求の範囲】
【請求項1】
缶底と缶胴とが一体的に形成された金属製の缶基体の外面にインク膜が形成された缶であって、
前記インク膜が、スクリーン線数が120/インチ以上200/インチ以下、硬度がショアA硬度60°以上ショアA硬度90°以下であると共にブランケットとほぼ同じ硬度のレーザ露光樹脂凸版を用いたドライオフセット印刷によって網点太りを10%以下とするように形成されていることを特徴とする缶。
【請求項2】
缶底と缶胴とを一体的に形成した金属製の缶基体の外面に印刷を施す缶の製造方法であって、
スクリーン線数が120/インチ以上200/インチ以下、硬度がショアA硬度60°以上ショアA硬度90°以下のレーザ露光樹脂凸版を用いたドライオフセット印刷によって網点太りが10%以下となるように、前記缶基体の外面に印刷を施すことを特徴とする缶の製造方法。
【請求項3】
前記レーザ露光樹脂凸版の硬度とブランケットの硬度とがほぼ同等であることを特徴とする請求項2に記載の缶の製造方法。
【請求項4】
前記レーザ露光樹脂凸版の網点の面積が、網点%で10%以下であることを特徴とする請求項2または3に記載の缶の製造方法。
【請求項5】
前記レーザ露光樹脂凸版の網点の面積が、網点%で80%以上であることを特徴とする請求項2または3に記載の缶の製造方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2006−181727(P2006−181727A)
【公開日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−374529(P2004−374529)
【出願日】平成16年12月24日(2004.12.24)
【出願人】(000006264)三菱マテリアル株式会社 (4,417)
【Fターム(参考)】