説明

置換ヒドロキシアセトフェノン誘導体

本発明は、抗増殖性および抗微生物性をもつ置換ヒドロキシアセトフェノン誘導体、それらを含有する医薬組成物、ならびにそれらを製造する方法に関する。さらに、本発明のヒドロキシアセトフェノン誘導体は生物学的に活性な化合物を製造するための有機中間体として使用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抗増殖性および抗微生物性をもつ置換ヒドロキシアセトフェノン誘導体、それらを含有する医薬、ならびにそれらを製造する方法に関する。さらに、本発明のヒドロキシアセトフェノン誘導体は生物学的に活性な化合物を製造するための有機中間体として使用できる。
【0002】
US 5,449,794には、ベンゾピラン誘導体の抗微生物作用、抗ウイルス作用または免疫刺激作用が記載されている。WO 98/29404およびWO 01/60359にも、ベンゾピラン誘導体の用途が記載されている。
【0003】
本発明は、置換ヒドロキシアセトフェノン誘導体、それらを製造する方法、ならびに抗増殖性および抗微生物性医薬組成物の調製におけるそれらの使用を提供する。本発明のヒドロキシアセトフェノン誘導体はさらに、生物学的に活性な化合物を製造するための有機中間体として使用できる。
【0004】
変動性であって地域により多様な組成をもつプロポリス(propolis)からの単離/抽出という欠点が除かれる;本発明化合物はそれらの活性に関しても最適である。
本明細書中に挙げる化合物は、文献中で出発物質または中間体として知られている。
【0005】
オルト-ヒドロキシアセトフェノンから、塩基としての水素化ナトリウムの存在下にジメチルスルホキシド中で1-[2-(3-メチルブタ-2-エニルオキシ)フェニル]エタノンを製造することは、Gazz. Chim. Ital. 1989, 119, 385-388に記載されている。1-[2-(3-メチルブタ-2-エニルオキシ)フェニル]エタノンの脱保護によりオルト-ヒドロキシアセトフェノンを形成することはTetrahedron 2002, 58(45), 9289-9296に記載されており、チタン触媒による脱保護はTetrahedron Letters 1999, 40(46), 8121-8124に記載されている。
【0006】
イッテルビウムトリフレート触媒により1-[4-(3-メチルブタ-2-エニルオキシ)フェニル]エタノンを脱保護してそれぞれのフェノール誘導体を形成することは、J. Org. Chem. 1998, 63 (24), 9103-9104に記載されている。1-[4-(ヒドロキシ)フェニル]エタノンおよび2-メチル-3-ブテン-2-オールから出発して1-[4-(3-メチルブタ-2-エニルオキシ)フェニル]エタノンを酸触媒合成することは、Tetrahedron 2003, 59(27), 5091-5104に記載されている。
【0007】
幾つかのカルコン(chalcone)誘導体の合成がJP 54019948に記載されている。特に1-[2,4-ビス(3-メチルブタ-2-エニルオキシ)フェニル]エタノンも出発物質として用いられる。
【0008】
本発明によれば、一般式IIIのヒドロキシアセトフェノン誘導体:
【0009】
【化1】

【0010】
(式中、R1’、R2’、R3’およびR4’は、互いに独立して水素、プレニル基、1,1-ジメチルアリル基または3-メチルブタ-2-エニルオキシ基であり、ただし、R1’、R2’、R3’およびR4’のうち少なくとも1つは水素であり、かつ、R1’、R2’、R3’およびR4’のうち少なくとも1つは3-メチルブタ-2-エニルオキシ基である)は、一般式Iのヒドロキシアセトフェノン誘導体:
【0011】
【化2】

【0012】
(式中、R1、R2、R3およびR4は、互いに独立して水素、プレニル基、1,1-ジメチルアリル基またはヒドロキシ基であり、ただしR1、R2、R3およびR4のうち少なくとも1つは水素であり、かつR1、R2、R3およびR4のうち少なくとも1つはヒドロキシ基である)を、塩基の存在下に10〜50℃の反応温度で有機溶媒中において、式IIの3-メチルブタ-2-エニルハライド:
【0013】
【化3】

【0014】
(式中、Xは塩素、臭素またはヨウ素である)で変換することにより製造できる[一般法1(GP1)によるO-アリル化;後記の反応経路(1)も参照]。
好ましくは、一般式IIIの化合物をGP1に従って製造する;それらにおいてR1’および/またはR3’は3-メチルブタ-2-エニルオキシ基であり、すなわちそれらはR1および/またはR3がヒドロキシ基である一般式Iの化合物から製造される。
【0015】
このO-アリル化は、好ましくは溶媒としてのジメチルホルムアミド(DMF)中において20〜40℃の反応温度で、塩基である炭酸カリウムの存在下に行われる(GP1を参照)。
次いで、この方法の生成物である一般式IIIのO-アリル化化合物を、一般法2または3(GP2またはGP3)に従ってN,N-ジエチルアニリン中において160〜220℃の反応温度で(好ましくは還流下で)反応させて、対応する一般式IVのC-プレニル化またはC-アルキル化化合物:
【0016】
【化4】

【0017】
(式中、R1”、R2”、R3”およびR4”は、互いに独立して水素、プレニル基、1,1-ジメチルアリル基またはヒドロキシ基であり、ただしR1”、R2”、R3”およびR4”のうち少なくとも1つはプレニル基または1,1-ジメチルアリル基であり、かつR1”、R2”、R3”およびR4”のうち少なくとも1つはヒドロキシ基である)を形成することができる[後記の反応経路(2)を参照]。
【0018】
好ましくは、一般式IVの化合物をGP2またはGP3に従って製造する;それらにおいてR1”および/またはR3”はヒドロキシ基である。
R1”がヒドロキシ基である一般式IVの化合物をさらに、少なくとも2モル当量のオキシ塩化リン(POCl3)とDMF中において40〜50℃の反応温度(好ましくは45℃)で反応させて、一般式Vの対応する4-オキソ-4H-クロメン-3-カルボアルデヒド誘導体(式中、R2”、R3”およびR4”は、互いに独立して水素、プレニル基、1,1-ジメチルアリル基またはヒドロキシ基であり、ただし、R2”、R3”およびR4”のうち少なくとも1つの基はプレニル基または1,1-ジメチルアリル基である)を形成することができる[後記の反応経路(3)を参照]。
【0019】
【化5】

【0020】
【化6】

【0021】
【化7】

【0022】
【化8】

【0023】
前記の方法で製造した式IIIおよびIVのヒドロキシアセトフェノン誘導体、ならびに式Vの4-オキソ-4H-クロメン-3-カルボアルデヒド誘導体は、抗増殖性および/または抗微生物性を示し、したがって本発明に従って抗増殖性および抗微生物性医薬組成物の調製に使用できる。
【0024】
1-[2-(3-メチルブタ-2-エニルオキシ)フェニル]エタノン、1-[4-(3-メチルブタ-2-エニルオキシ)フェニル]エタノンおよび1-[2,4-ビス(3-メチルブタ-2-エニルオキシ)フェニル]エタノン以外の式IIIおよびIVのヒドロキシアセトフェノン誘導体ならびに式Vの4-オキソ-4H-クロメン-3-カルボアルデヒド誘導体はまだ記載がなく、したがってそれらは本発明の他の観点である。
【0025】
本発明の好ましい化合物は下記の化合物である:
式IIIの化合物:
1-[5-(3-メチルブタ-2-エニル)-2-(3-メチルブタ-2-エニルオキシ)フェニル]エタノン、
1-[3-(1,1-ジメチルアリル)-2-(3-メチルブタ-2-エニルオキシ)フェニル]エタノンおよび
1-[5-(3-メチルブタ-2-エニル)-4-(3-メチルブタ-2-エニルオキシ)フェニル]エタノン;
式IVの化合物:
1-[2-ヒドロキシ-5-(3-メチルブタ-2-エニル)フェニル]エタノン、
1-[4-ヒドロキシ-5-(3-メチルブタ-2-エニル)フェニル]エタノン、
1-[3-(1,1-ジメチルアリル)-2-ヒドロキシフェニル]エタノン、
1-[3-(1,1-ジメチルアリル)-2-ヒドロキシ-5-(3-メチルブタ-2-エニル)フェニル]エタノン、
1-[2-ヒドロキシ-3,5-ビス(3-メチルブタ-2-エニル)フェニル]エタノン、
1-[4-ヒドロキシ-3,5-ビス(3-メチルブタ-2-エニル)フェニル]エタノンおよび
1-[2,4-ジヒドロキシ-3,5-ビス(3-メチルブタ-2-エニル)フェニル]エタノン;
ならびに式Vの化合物:
6-(3-メチルブタ-2-エニル)-4-オキソ-4H-クロメン-3-カルボアルデヒド、
6,8-ビス(3-メチルブタ-2-エニル)-7-ヒドロキシ-4-オキソ-4H-クロメン-3-カルボアルデヒド、
6,8-ビス(3-メチルブタ-2-エニル)-4-オキソ-4H-クロメン-3-カルボアルデヒド、
8-(1,1-ジメチルアリル)-6-(3-メチルブタ-2-エニル)-4-オキソ-4H-クロメン-3-カルボアルデヒドおよび
8-(1,1-ジメチルアリル)-4-オキソ-4H-クロメン-3-カルボアルデヒド。
【0026】
ヒドロキシアセトフェノン誘導体を合成するための一般法(GP)
GP1:3-メチルブタ-2-エニルブロミドによるフェノール性ヒドロキシ基のO-アリル化
6 mmoleの炭酸カリウムを、ジメチルホルムアミド10 ml中における一般式Iのそれぞれのヒドロキシアセトフェノン2 mmoleの撹拌溶液に添加する。この溶液を室温で30分間、アルゴン雰囲気下で撹拌する。次いで3 mmoleの3-メチルブタ-2-エニルブロミドを溶液に連続撹拌下で注入する。不活性ガス下に40℃で約8時間の連続撹拌後、混合物を20 mlの氷/水混合物に注ぐ。この水性懸濁液をクロロホルム30 mlずつで3回抽出する。次いで有機相を硫酸水素ナトリウム溶液、次いで水で洗浄する。硫酸ナトリウムでクロロホルム相の乾燥を行う。濾過後、溶液を減圧濃縮し、残留物をクロマトグラフィーにより仕上げ処理する。
【0027】
GP2:3-メチルブタ-2-エニルオキシフェニルエーテル類のクライゼン(CLAISEN)転位
一般式IIIのそれぞれのアリルフェニルエーテル1 mmoleを、10 mlのN,N-ジエチルアニリンに溶解する。この溶液を180℃に5時間加熱する。反応溶液が冷却した後、それを50 mlのクロロホルムに装入する。このクロロホルム溶液を15 %塩酸で3回洗浄し、次いで水で洗浄して中性pH値にする。その後、クロロホルムを減圧蒸留により除去し、残留物を20 mlのメタノールに装入する。スパーテル先端量のAmberlite IR-120をこの溶液に添加し、混合物を20分間撹拌する。濾過後、溶液を減圧濃縮し、残留物をクロマトグラフィーにより仕上げ処理する。
【0028】
GP3:3-メチルブタ-2-エニルオキシフェニルエーテル類のクライゼン-コープ(CLAISEN-COPE)転位
一般式IIIのそれぞれの-メチルブタ-2-エニルオキシフェニルエーテル1 mmoleを10 mlのN,N-ジエチルアニリンに装入する。次いでこの溶液を8時間、加熱還流する(216℃)。反応時間の終了後、混合物を50 mlのクロロホルムに溶解する。N,N-ジエチルアニリンを15 %塩酸で抽出し、残留する有機相を、中性pHになるまで水で洗浄する。クロロホルム相を分離し、クロロホルムを減圧蒸留により除去する。残留物を20 mlのメタノールに溶解し、スパーテル先端量のAmberlite IR-120を添加した後、20分間撹拌する。溶液を濾過し、減圧濃縮する。残留物をクロマトグラフィーにより仕上げ処理する。
【0029】
製造例
1.1-[2-(3-メチルブタ-2-エニルオキシ)フェニル]エタノン(L1)の合成
【0030】
【化9】

【0031】
1-(2-ヒドロキシフェニル)エタノンを、GP1に従って3-メチルブタ-2-エニルブロミドと反応させる。クロマトグラフィー仕上げ処理のために、トルエン/酢酸エチル=9/1の混合物を溶離剤として用いた。
【0032】
収率:無色液体として85 %;Rf測定値(TLC、トルエン:酢酸エチル 9:1):0.41;
合成した化合物L1の核磁気共鳴(NMR)および赤外(IR)分光分析による構造同定:
【0033】
【化10】

【0034】
2.1-[2-ヒドロキシ-5-(3-メチルブタ-2-エニル)フェニル]エタノン(L2)の合成
【0035】
【化11】

【0036】
製造例1で得た1-[2-(3-メチルブタ-2-エニルオキシ)フェニル]エタノン(L1)を、GP3に従って反応させる。仕上げ処理のために、トルエン/酢酸エチル(9.5/0.5)の混合物を溶離剤として用いた。
【0037】
収率:無色液体として70 %;Rf測定値(TLC、トルエン:酢酸エチル 9:1):0.79;
合成した化合物L2の核磁気共鳴(NMR)、赤外(IR)分光分析および質量分析(MS)による構造同定:
【0038】
【化12】

【0039】
3.1-[3-(1,1-ジメチルアリル)-2-ヒドロキシフェニル]エタノン(LMK3)の合成
【0040】
【化13】

【0041】
製造例1で得た1-[2-(3-メチルブタ-2-エニルオキシ)フェニル]エタノン(L1)を、GP2に従って反応させる。仕上げ処理のために、トルエン/酢酸エチル(9.5/0.5)の混合物を溶離剤として用いた。
【0042】
収率:無色液体として28 %;Rf測定値(TLC、トルエン:酢酸エチル 9.5:0.5):0.71;
合成した化合物LMK3の核磁気共鳴(NMR)、赤外(IR)分光分析および質量分析(MS)による構造同定:
【0043】
【化14】

【0044】
4.1-[3-(1,1-ジメチルアリル)-2-(3-メチルブタ-2-エニルオキシ)フェニル]エタノン(LMK6)の合成
【0045】
【化15】

【0046】
製造例3で得た1-[3-(1,1-ジメチルアリル)-2-ヒドロキシフェニル]エタノン(LMK3)を、GP1に従って3-メチルブタ-2-エニルブロミドと反応させる。クロマトグラフィー仕上げ処理のために、トルエン/酢酸エチル=9.5/0.5の混合物を溶離剤として用いた。
【0047】
収率:無色液体として67 %;Rf測定値(TLC、トルエン:酢酸エチル 9:1):0.37;
合成した化合物LMK6の核磁気共鳴(NMR)、赤外(IR)分光分析および質量分析(MS)による構造同定:
【0048】
【化16】

【0049】
5.1-[3-(1,1-ジメチルアリル)-2-ヒドロキシ-5-(3-メチルブタ-2-エニル)フェニル]エタノン(LMK7)の合成
【0050】
【化17】

【0051】
製造例4で得た1-[3-(1,1-ジメチルアリル)-2-(3-メチルブタ-2-エニルオキシ)フェニル]エタノン(LMK6)を、GP3に従って反応させる。クロマトグラフィー仕上げ処理のために、トルエン/酢酸エチル=9.5/0.5からなる混合物を溶離剤として用いた。
【0052】
収率:無色液体として23 %;
合成した化合物LMK7の核磁気共鳴(NMR)、赤外(IR)分光分析および質量分析(MS)による構造同定:
【0053】
【化18】

【0054】
6.1-[5-(3-メチルブタ-2-エニル)-2-(3-メチルブタ-2-エニルオキシ)フェニル]エタノン(L3)の合成
【0055】
【化19】

【0056】
製造例2で得た1-[2-ヒドロキシ-5-(3-メチルブタ-2-エニル)フェニル]エタノン(L2)を、GP1に従って3-メチルブタ-2-エニルブロミドと反応させる。クロマトグラフィー仕上げ処理のために、トルエン/酢酸エチル=9/1からなる混合物を溶離剤として用いた。
【0057】
収率:80 %;
合成した化合物L3の核磁気共鳴(NMR)および赤外(IR)分光分析による構造同定:
【0058】
【化20】

【0059】
7.1-[4-(3-メチルブタ-2-エニルオキシ)フェニル]エタノン(LP1)の合成
【0060】
【化21】

【0061】
1-(4-ヒドロキシフェニル)エタノンを、GP1に従って3-メチルブタ-2-エニルブロミドと反応させる。固体として沈殿した1-[4-(3-メチルブタ-2-エニルオキシ)フェニル]エタノン(LP1)を仕上げ処理のために水で洗浄し、室温で乾燥させた。
【0062】
収率:無色化合物として80 %;融点47℃;
合成した化合物LP1の元素分析による定量同定:
式組成に従った計算質量関係:76.47% C; 7.84% H
実験式を確認する実測質量関係:76.43% C; 7.81% H
合成した化合物LP1の核磁気共鳴(NMR)、赤外(IR)分光分析および質量分析(MS)による構造同定:
【0063】
【化22】

【0064】
8.1-[2,4-ビス(3-メチルブタ-2-エニルオキシ)フェニル]エタノン(2,4 O)の合成
【0065】
【化23】

【0066】
1-(2,4-ジヒドロキシフェニル)エタノンを、GP1に従って3-メチルブタ-2-エニルブロミドと反応させる。クロマトグラフィー仕上げ処理のために、トルエン/酢酸エチル=9/1からなる混合物を溶離剤として用いた。
【0067】
合成した化合物2,4 Oの核磁気共鳴(NMR)分光分析による構造同定:
【0068】
【化24】

【0069】
9.6-(3-メチルブタ-2-エニル)-4-オキソ-4H-クロメン-3-カルボアルデヒド(LMK21)の合成
【0070】
【化25】

【0071】
製造例2で得た1-[2-ヒドロキシ-5-(3-メチルブタ-2-エニル)フェニル]エタノン(L2)4 mmoleを、2 mlの無水ジメチルホルムアミドに溶解する。1.29 gのオキシ塩化リンを冷却下で滴加する。反応混合物を撹拌下で45℃に1時間加熱する。次いで反応混合物を氷水に注ぎ、次いで室温で4時間撹拌する。水相をクロロホルムで3回抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空濃縮し、カラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン/酢酸エチル=1/0.1)により精製する。
【0072】
収率:11 %;
合成した化合物LMK21の核磁気共鳴(NMR)、赤外(IR)分光分析および質量分析(MS)による構造同定:
【0073】
【化26】

【0074】
本発明化合物の抗腫瘍効果
(合成した化合物の抗腫瘍活性に関する試験結果(図1〜6を参照))
下記のヒト癌細胞系を用いて試験を実施した:
肺NCI-460、乳癌(mamma、breast)普通MCF-7、乳癌NCI-ADR(MDR表現型を発現)、皮膚癌(黒色腫)UACC-62、白血病K-562、大腸癌HT-29、腎癌786-0、卵巣癌OVCAR-3、および前立腺癌PC-3(米国国立癌研究所、Frederik, MAの寄贈)。
【0075】
これらの細胞を25 mlの細胞培養フラスコ(Nunc)内で、5 %のウシ胎仔血清を含むRPMI 1640(Gibco BRL, Life Technologies)5 mlを用いて培養した。
付着している細胞をトリプシン処理した(0.5 mlのトリプシン、Nuticell Nutrients Cellulares)。次いでRPMI 1640中の5 %血清5 mlを添加することにより、トリプシンを不活性化した。慎重なピペッティングにより単細胞懸濁液を調製し、細胞を計数し、細胞系に応じて異なる適宜な細胞密度の希釈液を調製し、100μl/ウェルを96ウェルマイクロタイタープレートに接種した。マイクロタイタープレートを37℃で24時間プレインキュベートして、培養物を安定化した。細胞を37℃および5 % CO2で48時間、被験物質希釈液(0.25; 2.5; 25および250μl/ml、3回)100μlと共にインキュベートした。ドキシルビシン(doxirubicin)(Sigma Chemical Co.)およびタモキシフェン(tamoxifen)(Sigma Chemical Co.)を陽性対照として用いた。
【0076】
抗増殖活性に関するスルホローダミンB(SRB)試験を、Skehan et al.(Journal of National Cancer Institure Vol.82, pp.1107-1118, 1990)の詳細に従って実施した。細胞を4℃で1時間、50 %トリクロロ酢酸(TCA、Sigma Chemical Co.)(50μl/ウェル、最終濃度10 %)を用いるタンパク質沈殿により固定した。上清を廃棄し、プレートを水道水で5回洗浄した。細胞を1 %酢酸中の0.4 % SRB(50μl/ウェル)で30分間染色し、続いて結合していない色素を除去するために1 %酢酸で4回洗浄した。プレートを乾燥させ、結合している色素を150μl/ウェルの10 mM Trizma緩衝液(Sigma Chemical Co.)で可溶化した。自動プレートリーダー(Molecular Devices Max Microplate Reader)により540 nmで光学濃度を測定した。すべての測定を3回測定として実施した。光学濃度をExcel(登録商標)プログラム(Microsoft Office Package)で計算した。
【0077】
本発明化合物は、0.5〜250μg/mlの濃度で細胞増殖抑制活性および細胞破壊(致死)活性を共に示した。1-[2-ヒドロキシ-5-(3-メチルブタ-2-エニル)フェニル]エタノンは、線維芽細胞に損傷を与えることなく選択的な特性を示し、1:2000の希釈度でもなお活性であった。
【0078】
選択した本発明化合物の濃度依存性-細胞増殖阻害を図1〜6に示す。
図1
化合物L1は、すべての被験細胞系に対して細胞増殖抑制活性(細胞増殖の阻害)を示し、NCI-460、UACC-62およびNCI-ADRに対して細胞破壊活性を示した。
【0079】
図2
化合物L2は、すべての細胞系に対して0.5〜250μg/mlの濃度できわめて強い活性を示した。
【0080】
さらに、この物質を下記の細胞系:MIAPaCa2膵臓癌、C205大腸癌およびT47D乳癌細胞について試験し、比較のために非病原性細胞系WI38(線維芽細胞)について試験した。
化合物L2は3種類すべての腫瘍細胞系に対して選択的に活性であり(すなわち線維芽細胞に対しては活性でなかった)、1:2000の希釈度でもなお活性であった。
【0081】
【表1】

【0082】
図3
被験細胞系に対する化合物L3の細胞増殖抑制活性および細胞破壊活性ならびに選択性を図3に示す。
【0083】
図4
化合物LP1は、すべての被験細胞系に対して25μg/mlから中等度の細胞増殖抑制活性を示し、250μg/mlの濃度から細胞破壊活性を示した。
【0084】
図5
化合物2,4 Oは、すべての被験細胞系に対して25μg/mlから中等度の細胞増殖抑制活性を示し、250μg/mlの濃度から細胞破壊活性を示した。
【0085】
図6
化合物LMK7は、すべての被験細胞系に対して25μg/mlから細胞増殖抑制活性を示したが、被験肺癌細胞系に対しては細胞破壊活性を示さなかった。
【0086】
抗微生物試験(最小阻止濃度、MIC)
微生物を0.85 % NaCl中に希釈することにより試験用接種物を調製し、希釈度をMcFarlandに従ってレベル0.5に設定し、分光光度計により580 nmで検査した。この細胞懸濁液を試験に使用するために104 UFC/mlに希釈した。MIC試験をJ.N.P. Eloff(Planta Medica Vol.64, pp.711-713, 1998)に従って96ウェル付きマイクロタイタープレート内で実施した。濃度1.000〜0.0015 mg/mlの系列希釈液を調製した。クロラムフェニコールまたはナイスタチンそれぞれ(Merck)を、対照物質としてそれぞれ0.062〜0.005 mg/mlまたは0.0125〜0.001 mg/mlの濃度で用いた。接種物(100μl)をすべてのウェルに入れ、プレートを36℃の温度で48時間インキュベートした。ウェル当たり20μlの0.5 % TTC(塩化テトラゾリウム、Merck)水溶液を添加することにより、抗微生物活性を検出した。最小阻止濃度(MIC)は可視増殖を阻害した化合物の最低濃度として定義された(TTC染色により指示)。
【0087】
抗微生物試験の結果を表2に示す:
【0088】
【表2】

【0089】
** カンジダ-アルビカンス(Candida albicans)に対する比較物質はナイスタチン。
【0090】
【表3】

【0091】
** カンジダ-アルビカンスに対する比較物質はナイスタチン。
【0092】
【表4】

【0093】
** カンジダ-アルビカンスに対する比較物質はナイスタチン。
上記の試験結果は本発明化合物の卓越した抗微生物(細菌および真菌に対する)活性、抗ウイルス活性または抗増殖活性を証明し、したがって本発明化合物はたとえばヒトにおける下記の悪性腫瘍の治療および予防のために使用できる:充実性腫瘍、たとえば大腸癌、直腸癌、胃癌、甲状腺癌、舌癌、膀胱癌、絨毛癌、肝癌、子宮癌、前立腺癌、咽頭癌、肺癌、乳房癌、悪性黒色腫、カポジ肉腫、脳腫瘍、神経芽細胞腫、卵巣癌、睾丸癌、骨肉腫、膵臓癌、腎癌、副腎腫、および血管内皮腫;ならびに造血系悪性腫瘍、たとえば白血病またはリンパ腫。
【0094】
さらに、本発明化合物は細菌および真菌症に対する薬物として、たとえばカンジダ-アルビカンスにより起きる、鵞口瘡の場合のカンジダ症、咽頭炎、指間真菌症の症例に、また局所および全身真菌症の処置に使用できる。
【0095】
さらに、本発明化合物は免疫刺激または免疫調節に有効な薬剤としても使用できる。
本発明は、1種類または少なくとも1種類の本発明化合物を、場合により当技術分野で慣用される佐剤および賦形剤と混合したものを含む、医薬組成物をも提供する。本発明の医薬組成物は、常法および当業者に周知の手法に従って配合/調製できる。
【0096】
これに関して経口、非経口(たとえば静脈内、皮下、腹腔内、皮内、クモ膜下(髄腔内))および局所(たとえば表面、直腸、膣、口腔、眼内適用、または吸入による)投与用の剤形が好ましい。
【0097】
したがって本発明の医薬組成物は、特に錠剤(殊に腸溶コーティング錠、または有効薬剤を調節放出する錠剤も)、カプセル剤(硬および軟ゼラチンカプセル剤)、丸剤、顆粒剤、坐剤、卵形錠剤、軟膏剤、クリーム剤、ゲル剤、硬膏剤、TTS、または乳剤、懸濁液剤、液剤もしくは再構成用散剤(非経口投与用としても)として提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0098】
【図1】化合物L1の細胞増殖抑制活性及び細胞破壊活性を示す。
【図2】化合物L2の細胞増殖に対する活性を示す。
【図3】化合物L3の細胞増殖抑制活性及び細胞破壊活性を示す。
【図4】化合物LP1の細胞増殖抑制活性及び細胞破壊活性を示す。
【図5】化合物2,4 Oの細胞増殖抑制活性及び細胞破壊活性を示す。
【図6】化合物LMK7の細胞増殖抑制活性及び細胞破壊活性を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式IVのヒドロキシアセトフェノン誘導体:
【化1】

(式中、R1”、R2”、R3”およびR4”は、互いに独立して水素、プレニル基、1,1-ジメチルアリル基またはヒドロキシ基であり、ただしR1”、R2”、R3”およびR4”のうち少なくとも1つはプレニル基または1,1-ジメチルアリル基であり、かつR1”、R2”、R3”およびR4”のうち少なくとも1つはヒドロキシ基である)の製造方法であって、一般式Iのヒドロキシアセトフェノン誘導体:
【化2】

(式中、R1、R2、R3およびR4は、互いに独立して水素、プレニル基、1,1-ジメチルアリル基またはヒドロキシ基であり、ただしR1、R2、R3およびR4のうち少なくとも1つは水素であり、かつR1、R2、R3およびR4のうち少なくとも1つはヒドロキシ基である)を、塩基の存在下に10〜50℃の反応温度で有機溶媒中において、式IIの3-メチルブタ-2-エニルハライド:
【化3】

(式中、Xは塩素、臭素またはヨウ素である)と反応させて、一般式IIIのヒドロキシアセトフェノン誘導体:
【化4】

(式中、R1’、R2’、R3’およびR4’は、互いに独立して水素、プレニル基、1,1-ジメチルアリル基または3-メチルブタ-2-エニルオキシ基であり、ただし、R1’、R2’、R3’およびR4’のうち少なくとも1つは水素であり、かつ、R1’、R2’、R3’およびR4’のうち少なくとも1つは3-メチルブタ-2-エニルオキシ基である)を得て、式IIIの化合物をN,N-ジエチルアニリン中において160〜220℃の反応温度で反応させて一般式IVのヒドロキシアセトフェノン誘導体を得ることを特徴とする方法。
【請求項2】
一般式III中のR1’が3-メチルブタ-2-エニルオキシ基であり、一般式I中のR1がヒドロキシル基である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
塩基が炭酸カリウムである、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
20〜40℃の反応温度で行われる、請求項1または2に記載の方法。
【請求項5】
有機溶媒がジメチルホルムアミドである、請求項1または2に記載の方法。
【請求項6】
一般式IV中のR1”および/またはR3”がヒドロキシ基である、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
一般式IVのヒドロキシアセトフェノン誘導体を形成するための一般式IIIのヒドロキシアセトフェノン誘導体の反応が還流下で行われる、請求項1または6に記載の方法。
【請求項8】
一般式Vの4-オキソ-4H-クロメン-3-カルボアルデヒド誘導体:
【化5】

(式中、R2”、R3”およびR4”は、互いに独立して水素、プレニル基、1,1-ジメチルアリル基またはヒドロキシ基であり、ただし、R2”、R3”およびR4”のうち少なくとも1つはプレニル基または1,1-ジメチルアリル基である)の製造方法であって、R1”がヒドロキシ基である請求項1の一般式IVのヒドロキシアセトフェノン誘導体を、少なくとも2モル当量のジメチルホルムアミドおよびオキシ塩化リンと40〜50℃の反応温度で反応させて、一般式Vの4-オキソ-4H-クロメン-3-カルボアルデヒド誘導体を得ることを特徴とする方法。
【請求項9】
一般式IIIのヒドロキシアセトフェノン誘導体:
【化6】

(式中、R1’、R2’、R3’およびR4’は、互いに独立して水素、プレニル基、1,1-ジメチルアリル基または3-メチルブタ-2-エニルオキシ基であり、ただし、R1’、R2’、R3’およびR4’のうち少なくとも1つは水素であり、かつ、R1’、R2’、R3’およびR4’のうち少なくとも1つは3-メチルブタ-2-エニルオキシ基である);ただし1-[2-(3-メチルブタ-2-エニルオキシ)フェニル]エタノン、1-[4-(3-メチルブタ-2-エニルオキシ)フェニル]エタノンおよび1-[2,4-ビス(3-メチルブタ-2-エニルオキシ)フェニル]エタノンを除外する。
【請求項10】
1-[5-(3-メチルブタ-2-エニル)-2-(3-メチルブタ-2-エニルオキシ)フェニル]エタノン、
1-[3-(1,1-ジメチルアリル)-2-(3-メチルブタ-2-エニルオキシ)フェニル]エタノンおよび
1-[5-(3-メチルブタ-2-エニル)-4-(3-メチルブタ-2-エニルオキシ)フェニル]エタノン
を含む、請求項9に記載のヒドロキシアセトフェノン誘導体。
【請求項11】
一般式IVのヒドロキシアセトフェノン誘導体:
【化7】

(式中、R1”、R2”、R3”およびR4”は、互いに独立して水素、プレニル基、1,1-ジメチルアリル基またはヒドロキシ基であり、ただしR1”、R2”、R3”およびR4”のうち少なくとも1つはプレニル基または1,1-ジメチルアリル基であり、かつR1”、R2”、R3”およびR4”のうち少なくとも1つはヒドロキシ基である)。
【請求項12】
1-[2-ヒドロキシ-5-(3-メチルブタ-2-エニル)フェニル]エタノン、
1-[4-ヒドロキシ-5-(3-メチルブタ-2-エニル)フェニル]エタノン、
1-[3-(1,1-ジメチルアリル)-2-ヒドロキシフェニル]エタノン、
1-[3-(1,1-ジメチルアリル)-2-ヒドロキシ-5-(3-メチルブタ-2-エニル)フェニル]エタノン、
1-[2-ヒドロキシ-3,5-ビス(3-メチルブタ-2-エニル)フェニル]エタノン、
1-[4-ヒドロキシ-3,5-ビス(3-メチルブタ-2-エニル)フェニル]エタノンおよび
1-[2,4-ジヒドロキシ-3,5-ビス(3-メチルブタ-2-エニル)フェニル]エタノン
を含む、請求項11に記載のヒドロキシアセトフェノン誘導体。
【請求項13】
一般式Vの4-オキソ-4H-クロメン-3-カルボアルデヒド誘導体:
【化8】

(式中、R2”、R3”およびR4”は、互いに独立して水素、プレニル基、1,1-ジメチルアリル基またはヒドロキシ基であり、ただし、R2”、R3”およびR4”のうち少なくとも1つはプレニル基または1,1-ジメチルアリル基である)。
【請求項14】
6-(3-メチルブタ-2-エニル)-4-オキソ-4H-クロメン-3-カルボアルデヒド、
6,8-ビス(3-メチルブタ-2-エニル)-7-ヒドロキシ-4-オキソ-4H-クロメン-3-カルボアルデヒド、
6,8-ビス(3-メチルブタ-2-エニル)-4-オキソ-4H-クロメン-3-カルボアルデヒド、
8-(1,1-ジメチルアリル)-6-(3-メチルブタ-2-エニル)-4-オキソ-4H-クロメン-3-カルボアルデヒド、および
8-(1,1-ジメチルアリル)-4-オキソ-4H-クロメン-3-カルボアルデヒド
を含む、請求項13に記載の4-オキソ-4H-クロメン-3-カルボアルデヒド誘導体。
【請求項15】
請求項9〜14のいずれか1項に記載の化合物、1-[2-(3-メチルブタ-2-エニルオキシ)フェニル]エタノン、1-[4-(3-メチルブタ-2-エニルオキシ)フェニル]エタノンおよび1-[2,4-ビス(3-メチルブタ-2-エニルオキシ)フェニル]エタノンから選択される少なくとも1種類の化合物を含む医薬組成物。
【請求項16】
抗増殖、抗微生物(細菌および真菌に対するもの)、抗ウイルス、免疫調節または免疫刺激用の医薬組成物を調製するための、請求項9〜14のいずれか1項に記載の化合物、1-[2-(3-メチルブタ-2-エニルオキシ)フェニル]エタノン、1-[4-(3-メチルブタ-2-エニルオキシ)フェニル]エタノンおよび1-[2,4-ビス(3-メチルブタ-2-エニルオキシ)フェニル]エタノンから選択される少なくとも1種類の化合物の使用。
【請求項17】
肺癌、乳癌(普通の表現型およびMDRを発現している表現型)、黒色腫、白血病、大腸癌、腎癌、卵巣癌、膵臓癌および前立腺癌から選択される新生物疾患を予防または治療するための、請求項16に記載の使用。
【請求項18】
カンジダ属(Candida)、バシラス属(Bacillus)、ミクロコッカス属(Micrococcus)、ロドコッカス属(Rhodococcus)、エシェリキア属(Escherichia)、サルモネラ属(Salmonella)、カンジダ属(Candida)、エンテロコッカス属(Enterococcus)、ブドウ球菌属(Staphylococcus)、ナイセリア属(Neisseria)、サルモネラ属(Salmonella)、シュードモナス属(Pseudomonas)、トレポネーマ属(Treponema)、ミコバクテリウム属(Mycobacterium)またはトリコモナス属(Trichomonas)の微生物により起きる感染症を予防または治療するための、請求項16に記載の使用。
【請求項19】
バシラス-サチリス(Bacillus subtilis)、ミクロコッカス-ルテウス(Micrococcus luteus)、ロドコッカス-エクイ(Rhodococcus equi)、エンテロコッカス-フェシウム(Enterococcus faecium)、サルモネラ-コテラスイス(Salmonella choterasuis)、大腸菌(Escherichia coli)、カンジダ-アルビカンス(Candida albicans)、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)および表皮ブドウ球菌(S. epidermides)、S. ファルシウム(S. falcium)、淋菌(Neisseria gonorrhoeae)、サルモネラ-プロルム(Salmonella pullorum)、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)、梅毒トレポネーマ(Treponema pallidum)、バシラス-コアギュランス(Bacillus coagulans)、らい菌(Mycobacterium leprae)、膣トリコモナス(Trichomonas vaginalis)、バシラス-セレウス(Bacillus cereus)、バシラス-メガテリウム(Bacillus megaterium)、ミクロコッカス-ロゼウス(Micrococcus roseus)、ミクロコッカス-バリアンス(Micrococcus varians)、チフス菌(Salmonella typhi)、カンジダ-アルビカンス(Candida albicans)または結核菌(Mycobacterium tuberculosis)よりなる群から選択される微生物により起きる感染症を予防または治療するための、請求項18に記載の使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2008−505153(P2008−505153A)
【公表日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−519717(P2007−519717)
【出願日】平成17年7月6日(2005.7.6)
【国際出願番号】PCT/EP2005/007307
【国際公開番号】WO2006/003010
【国際公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【出願人】(504033533)リームセール・アルツナイミッテル・アクチェンゲゼルシャフト (2)
【Fターム(参考)】