説明

置換ピロロピリジン類

【化1】


式(I)(式中、R、RおよびRは、明細書記載の意味である)で示される新規化合物およびその医薬上許容される塩類が、それらの製造方法、それらを含む組成物および治療におけるそれらの使用と一緒に提供されている。化合物は、キナーゼItkの阻害剤である。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
発明の分野
本発明は、新規2−ヘテロアリ−ル−および2−アリ−ル−7−アザインド−ル[2−(ヘテロ)アリ−ル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン]誘導体、それらの製造方法、それらの中間体、それらを含む医薬組成物、および治療におけるそれらの使用に関するものである。
【0002】
発明の背景
誘導性T細胞キナ−ゼ(Itk)は、細胞質ゾルタンパク質チロシンキナ−ゼのTecファミリ−の一員である。哺乳類では、このファミリ−はまた、Btk、Tec、BmxおよびTxkを含む。これらのキナ−ゼは、他の細胞質ゾルチロシンキナ−ゼ並びにセリン/トレオニンキナ−ゼ、脂質キナ−ゼ、および小Gタンパク質により与えられたシグナルを統合する様々な免疫細胞機能を調節する。Tecファミリ−キナ−ゼは、以下の一般的構造を有する:N−末端プレックストリン相同性(PH)ドメイン、Btkモチ−フおよび1個または2個の高プロリン(PR)モチ−フを含むTec相同性ドメイン、SH3ドメイン、SH2ドメインおよびC−末端触媒(SH1)ドメイン。内皮細胞でも検出されたTecおよびBmxを例外として、これらのキナ−ゼは主として造血組織で発現される。細胞分布は、Tecファミリ−要員については異なる。例えば、Itkは、T細胞、NK細胞およびマスト細胞により発現され、BtkはT細胞以外の全造血細胞により発現される。すなわち、造血細胞は、1または幾つかのTecファミリ−キナ−ゼを発現し得る。例えば、T細胞は、Itk、TecおよびTxkを発現し、マスト細胞はBtk、ItkおよびTecを発現する。
【0003】
Btkについては、それがX連鎖性無ガンマグロブリン血症(XLA)に関連していることから、Tecファミリ−キナ−ゼの中で最も徹底的に研究が為されており、Btkは現在ヒト表現型が既知である唯一のTecファミリ−キナ−ゼである。XLA患者には成熟B細胞が事実上欠如しており、それらのIgレベルは強度に低下している。
【0004】
Itkマウスは、T細胞活性化および分化の欠損を示す。Tヘルパ−2(Th2)分化は、これらのマウスでは破壊されているが、Th1分化は無傷であると思われる。
【0005】
TおよびB細胞において、T細胞受容体およびB細胞受容体を通したシグナルにより、ItkおよびBtkがそれぞれ活性化される。ItkおよびBtkの下流では、若干の異なるメッセンジャ−が関与している:スカホ−ルド的タンパク質(SLP−76、LAT、SLP−65)、Srcキナ−ゼ、MAPキナ−ゼおよびPI3−K。これらの事象の後にはPLC−γが活性化され、IP3生成および持続的Ca2+フラックスが誘導され、それに続いて転写因子の活性化が行なわれる。PLC−γ1は、Itkについての直接基質として示唆されている。
【0006】
T細胞において、Itk(およびTec)はまた、CD28共受容体を通してシグナルを伝達し得る。さらに、Itkは、T細胞においてβ−インテグリンの活性化に関係している。Tecファミリ−キナ−ゼからのシグナルはまた、PHドメイン伝達原形質膜局在化により、そして不可欠なチロシン残基のSrcファミリ−伝達リン酸化により調節され得る。興味深いことに、最近、Itk、BtkおよびTxkは、活性化後に核に転位することが示された。
【0007】
Itk−/−マウスを用いた研究から、Itkは、Th1ではなくTh2細胞の発達に必要とされることが提案されている。これは、ノカルディア・ブラシリエンシス(N.brasiliensis)および大形リ−シュマニア(L.major)感染モデルにおいて立証されており、その場合、Itk−/−動物は、無傷のTh1応答を示すリ−シュマニアモデルでは保護されるが、それらは感染の消散に無傷のTh2応答を必要とするノカルディア・ブラシリエンシス(N.brasiliensis)には感染し易い。これは、Itk活性の調節がTh2駆動疾患および状態の処置に有用であると証明し得ることを示している。
【0008】
我々は、重要なマスト細胞および好塩基性細胞機能の調節におけるItkの重大な役割を確認し、マスト細胞または好塩基性細胞の活性がItkの阻害を通して阻害され得ることを確立した。すなわち、Itk阻害剤は、マスト細胞駆動的または好塩基性細胞駆動的状態または疾患の処置を目的とする医薬製剤として使用され得る。特に、我々は、アレルギ−性鼻炎および喘息に共通した急性および遅発相アレルギ−反応の両方における幾つかの鍵を握る事象を阻害するための標的としてItkを同定した。
【0009】
国際公開第98/22457号は、TNF−α、IL−1β、IL−6および/またはIL−8介在疾患処置用のアリ−ルおよびヘテロアリ−ル置換縮合ピロ−ル化合物を開示している。
【0010】
国際公開第98/47899号は、p38キナ−ゼの阻害剤としてある種の6−置換3−(4−ピリジル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンおよび6−置換3−(4−ピリミジル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを開示している。化合物は、炎症性サイトカインの過剰生産に伴う病気の処置において有用である。本願で開示されているある種の化合物は、本発明の請求の範囲からは除外されている。
【0011】
国際公開第99/20624号は、p38キナ−ゼの阻害剤としてある種のアザ−およびジアザ−インド−ル類を開示している。しかしながら、N−1が非置換である7−アザインド−ル類は、本願では開示されていない。
【0012】
国際公開第01/47922号は、キナ−ゼ阻害剤として、特にタンパク質チロシンキナ−ゼSykの阻害剤として、置換アザ−およびジアザ−インド−ルを開示している。
【0013】
Henry, J. R. et al., J. Med. Chem. 41 (1998) 4196 は、ある種の6−アミノ−2−(4−フルオロフェニル)−3−(4−ピリジル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、例えば化合物:
【化5】

をp38キナ−ゼ阻害剤として記載している。
【0014】
J. Med. Chem. 41 (1998) 4196 および国際公開第01/47922号で開示された化合物は、本願の包括的範囲内には含まれない。
【0015】
Henry, J. R. et al., Bioorg. Med. Chem. Letters, 1998, 8, 3335−3340 は、p38キナ−ゼ阻害剤として化合物2−(4−フルオロフェニル)−3−(4−ピリジニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを開示している。
【0016】
特許出願JP11−305996は、特に、ある種の3−(4−ヒドロキシフェニル)−および3−(4−ヒドロキシ−3−ピリジル)−アザインド−ル誘導体を開示している。化合物は、エストロゲン受容体に活性を有するため、オステオポロ−シスの処置に有用である。この特許出願で開示されているある種の化合物は、本発明の範囲からは除外されている。
【0017】
JCS Perkin I, 1980, 506−511 は、化合物2,3−ジフェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを開示している。
【0018】
J. Chem. Soc. (C) 1969, 1505−1514 は、化合物4−メチル−2,3−ジフェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを開示している。
【0019】
上記出版物の中で、キナ−ゼItkの阻害剤として有用性を有する化合物に関するものは無い。
【0020】
本発明は、Itk阻害剤としての活性を有するため、特にアレルギ−性鼻炎および喘息の処置を目的とする、医薬として有用である新規置換2−ヘテロアリ−ル−および2−アリ−ル−7−アザインド−ル類を開示している。
【発明の開示】
【0021】
本発明は、式(I):
【化6】

[式中、
は、フェニルまたはO、SおよびNから独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を含む5もしくは6員芳香族複素環を表し、フェニルまたは芳香族複素環は、所望によりハロゲン、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、COまたは基−Q−L−Mから独立して選択される1個またはそれ以上の置換基により置換されていてもよく、
Qは、CO、O、NR12または結合を表し、
Lは、所望によりさらにOHまたはOMeにより置換されていてもよいC1−4アルキルを表すか、またはLは結合を表し、
Mは、NR1314またはOR15を表し、
13およびR14は、独立してH、C1−4アルキルまたはCONHを表すか、または一緒になった基−NR1314は、所望によりO、SおよびNR16から選択される1個のさらなるヘテロ原子と結合していてもよく、また所望によりさらにOHまたは1−ピペリジニルにより置換されていてもよい飽和5〜7員アザサイクリック環を表し、
16は、H、C1−4アルキル、CHOまたはC2−4アルカノイルを表し、
は、フェニルまたはO、SおよびNから独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を含む5もしくは6員芳香族複素環を表し、フェニルまたは芳香族複素環は、所望によりハロゲン、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、OH、CN、COおよび基−W−X−Yから独立して選択される1個またはそれ以上の置換基により置換されていてもよく、
WはOまたは結合を表し、
Xは、C1−4アルキル、−CO−、−CHCHOHCH−または結合を表し、
Yは、NRを表すか、
またはYは、所望によりO、NおよびS(O)から独立して選択される1または2個のヘテロ原子を含んでいてもよく、また所望により1または2個のカルボニル基と結合していてもよく、そして所望によりOH、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、CHO、C2−4アルカノイル、C1−4アルキルスルホニルまたはCOから独立して選択される1個またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい飽和または部分不飽和4−7員環を表すか、
またはYは所望によりさらにOHまたはC1−4アルコキシにより置換されていてもよいC1−4アルコキシを表し、
は、Hまたはハロゲン、C1−4アルキル、C1−4アルコキシまたはシアノから独立して選択される1個または2個の置換基を表し、
、RおよびRは、独立してHまたはC1−4アルキルを表し、
およびRは、独立してH、C1−4アルキル、−CHCHOHCHOH、CHO、C2−4アルカノイルまたは基−G−J−Kを表し、Gは−CO−または結合を表し、JはC1−4アルキルを表し、そしてKは−NR10または−CH(NH)CO11を表し、
およびR10は、独立してHまたはC1−4アルキルを表すか、または一緒になった基−NR10は、飽和5または6員アザサイクリック環を表し、
11、R12およびR15は、独立してHまたはC1−4アルキルを表し、
nは整数0、1または2を表す]
で示されるが、ただし、
(i)Rが6位にあってC1−4アルコキシを表し、同時にRが所望により置換されていてもよいフェニルを表すとき、Rは非置換4−ピリジルまたは非置換4−ピリミジルを表さず、そして
(ii)Rが、所望によりさらにハロゲン、C1−4アルキルまたはC1−4アルコキシにより置換されていてもよい4−ヒドロキシフェニルまたは4−ヒドロキシ−3−ピリジルを表すとき、Rはシアノを表し、そして
(iii)以下の3化合物:2−(4−フルオロフェニル)−3−(4−ピリジニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、2,3−ジフェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、および4−メチル−2,3−ジフェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンは除外されるものとする、
化合物およびその医薬上許容される塩類を提供する。
【0022】
式(I)の化合物は、鏡像体形態で存在し得る。鏡像体、ジアステレオマ−、ラセミ混合物およびそれらの混合物は全て、本発明の範囲内に含まれる。
【0023】
式(I)の化合物はまた、様々な互変異性体形態で存在し得る。可能な互変異性体形態およびそれらの混合物は全て本発明の範囲内に包含される。
【0024】
特記しない場合、本明細書でいう「C1−4アルキル」の語は、1〜4個の炭素原子を有する直鎖または分枝状鎖アルキル基をいう。上記基の例には、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチルおよびt−ブチルがある。
【0025】
特記しない場合、本明細書でいう「C1−4アルコキシ」の語は、1〜4個の炭素原子を有する直鎖または分枝状鎖アルキル基に結合された酸素置換基をいう。上記基の例には、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、i−プロポキシ、n−ブトキシ、i−ブトキシおよびs−ブトキシがある。
【0026】
特記しない場合、本明細書でいう「C2−4アルカノイル」の語は、1〜3個の炭素原子を有する直鎖または分枝状鎖アルキル基に結合されたカルボニル基をいう。上記基の例にはアセチルおよびプロピオニルがある。
【0027】
特記しない場合、本明細書でいう「C1−4アルキルスルホニル」の語は、1〜4個の炭素原子を有する直鎖または分枝状鎖アルキル基に結合されたスルホニル基、−SO−をいう。上記基の例には、メチルスルホニルおよびエチルスルホニルがある。
【0028】
特記しない場合、本明細書でいう「ハロゲン」の語は、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素をいう。
【0029】
O、SおよびNから独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を含む5または6員芳香族複素環の例には、フラン、チオフェン、ピロ−ル、ピリジン、イミダゾ−ル、チアゾ−ル、オキサゾ−ル、イソオキサゾ−ル、イソチアゾ−ル、トリアゾ−ル、オキサジアゾ−ル、ピラジンおよびピリミジンがある。
【0030】
所望によりO、NおよびS(O)から独立して選択される1または2個のヘテロ原子を含んでいてもよく、また所望により1または2個のカルボニル基と結合していてもよい飽和または部分不飽和4〜7員環の例には、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピペラジン、ピロリジノン、オキサゾリジノン、ピペリジノン、テトラヒドロフラン、シクロペンテン、ジヒドロイミダゾ−ルおよびデヒドロピペリジンがある。
【0031】
所望によりO、SおよびNから選択される1個のさらなるヘテロ原子と結合していてもよい飽和5〜7員アザサイクリック環の例には、ピロリジン、ピペリジン、モルホリンおよびピペラジンがある。
【0032】
一実施態様において、式(I)におけるRは、所望により置換されていてもよいフェニル、フリル、チエニル、チアゾリル、ピロリルまたはオキサゾリルを表す。別の実施態様において、Rは、フェニル、フリルまたはピロリルを表し、所望によりC1−2アルコキシまたはハロゲンにより置換されていてもよい。
【0033】
一実施態様において、式(I)におけるRは、アザインド−ル環系の5位に位置する単一置換基を表す。別の実施態様において、式(I)におけるRは、アザインド−ル環系の4および5位に位置する2個の独立した置換基を表す。一実施態様において、Rは、ハロゲン、メチル、メトキシまたはシアノを表す。別の実施態様において、Rは、ブロモまたはクロロを表す。
【0034】
一実施態様において、Rは、C1−4アルコキシまたは基−W−X−Yにより置換されたフェニルを表す。別の実施態様において、Rは、5−ピリミジニルを表す。
別の実施態様において、式(I)におけるWは、Oを表す。
【0035】
一実施態様において、本発明は、式(Ia)
【化7】

[式中、
は、フェニルまたはO、SおよびNから独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を含む5もしくは6員芳香族複素環を表し、フェニルまたは芳香族複素環は、所望によりハロゲン、C1−4アルキル、C1−4アルコキシまたはCOから独立して選択される1個またはそれ以上の置換基により置換されていてもよく、
は、フェニルまたはO、SおよびNから独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を含む5もしくは6員芳香族複素環を表し、フェニルまたは芳香族複素環は、所望によりハロゲン、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、CN、COおよび基−W−X−Yから独立して選択される1個またはそれ以上の置換基により置換されていてもよく、
WはOまたは結合を表し、
Xは、C1−4アルキル、−CO−、−CHCHOHCH−または結合を表し、
Yは、NRを表すか、
またはYは、所望によりO、NおよびS(O)から独立して選択される1または2個のヘテロ原子を含んでいてもよく、また所望により1または2個のカルボニル基と結合していてもよく、そして所望によりOH、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、CHO、C2−4アルカノイル、C1−4アルキルスルホニルまたはCOから独立して選択される1個またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい飽和または部分不飽和4−7員環を表すか、
またはYは所望によりさらにOHまたはC1−4アルコキシにより置換されていてもよいC1−4アルコキシを表し、
は、ハロゲン、C1−4アルキル、C1−4アルコキシまたはシアノから独立して選択される1個または2個の置換基を表し、
、RおよびRは、独立してHまたはC1−4アルキルを表し、
およびRは、独立してH、C1−4アルキル、−CHCHOHCHOH、CHO、C2−4アルカノイルまたは基−G−J−Kを表し、Gは−CO−または結合を表し、JはC1−4アルキルを表し、そしてKは−NR10または−CH(NH)CO11を表し、
およびR10は、独立してHまたはC1−4アルキルを表すか、または一緒になった基−NR10は、飽和5または6員アザサイクリック環を表し、
11は、HまたはC1−4アルキルを表し、
nは整数0、1または2を表す]
で示される化合物およびその医薬上許容される塩類を提供する。
【0036】
本発明による特定化合物には、以下のものが含まれる:
5−ブロモ−3−(4−メトキシフェニル)−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
5−ブロモ−3−(3−メトキシフェニル)−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
4−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ベンゾニトリル;
5−ブロモ−2−(2−フリル)−3−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
3−{4−[5−ブロモ−2−(2−フリル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル]フェノキシ}−N,N−ジメチルプロパン−1−アミン;
5−ブロモ−3−(4−モルホリン−4−イルフェニル)−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
5−ブロモ−2,3−ジフェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
5−ブロモ−2−(4−ブロモフェニル)−3−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
5−ブロモ−2,3−ビス(4−メトキシフェニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
N−(3−{4−[5−ブロモ−2−(2−フリル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル]フェノキシ}プロピル)−N,N−ジメチルアミン;
5−ブロモ−3−フェニル−2−(1,3−チアゾ−ル−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
5−ブロモ−3−フラン−2−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
N−[5−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−フラン−2−イルメチル]−アセトアミド;
5−ブロモ−3−(5−アミノメチルフラン−2−イル)−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
5−ブロモ−2,3−ジフラン−2−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
5−(5−ブロモ−3−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)−1H−ピロ−ル−2−カルボン酸メチル;
5−ブロモ−3−フェニル−2−(1H−ピロ−ル−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
5−ブロモ−3−フェニル−2−(1,3−オキサゾ−ル−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
3−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)フェノ−ル;
1−[4−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)フェノキシ]−3−[(2−ピロリジン−1−イルエチル)アミノ]プロパン−2−オ−ル;
1−[4−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)フェノキシ]−3−ピロリジン−1−イルプロパン−2−オ−ル;
5−ブロモ−3−{4−[2−(1−メチルピロリジン−2−イル)エトキシ]フェニル}−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
5−ブロモ−2−フェニル−3−[4−(2−ピロリジン−1−イルエトキシ)フェニル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
5−ブロモ−3−[4−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)フェニル]−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
5−ブロモ−3−[3−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)フェニル]−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
3−[4−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)フェノキシ]−N,N−ジメチルプロパン−1−アミン;
5−ブロモ−3−{4−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]フェニル}−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
5−ブロモ−3−{3−[2−(1−メチルピロリジン−2−イル)エトキシ]フェニル}−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
3−{4−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−カルボニトリル;
5−{[4−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)フェノキシ]メチル}−1,3−オキサゾリジン−2−オン;
3−{4−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−2−(4−メトキシフェニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−カルボニトリル;
(3−{4−[5−ブロモ−2−(4−メトキシ−フェニル)−1H−ピロロ[1,3−b]ピリジン−3−イル]−フェノキシ}−プロピル)−ジメチルアミン;
3−[4−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)フェノキシ]プロパン−1−アミン;
5−ブロモ−3−(4−アミノメチルフェニル)−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
5−ブロモ−3−[4−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾ−ル−2−イル)フェニル]−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
5−ブロモ−3−[4−(4,4−ジメチル−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾ−ル−2−イル)フェニル]−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
N−(2−アミノエチル)−4−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ベンズアミド;
3−[[4−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ベンジル](1,2−ジヒドロキシプロピル)アミノ]プロパン−1,2−ジオ−ル;
4−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)安息香酸;
−[4−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ベンジル]グルタミン;
3−(4−ヒドロキシフェニル)−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−カルボニトリル;
3−[4−(アミノメチル)フェニル]−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−カルボニトリル;
3−(4−モルホリン−4−イルフェニル)−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−カルボニトリル;
3−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(4−メトキシフェニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−カルボニトリル;
5−ブロモ−2−フェニル−3−ピロ−ル−1−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
5−シアノ−2−(4−メトキシ−フェニル)−3−ピロ−ル−1−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
5−ブロモ−3−(2,5−ジメチル−ピロ−ル−1−イル)−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
3−(4−メトキシフェニル)−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−カルボニトリル;
{3−[4−(5−メチル−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)フェノキシ]プロピル}ジメチルアミン;
{3−[4−(5−フルオロ−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)フェノキシ]プロピル}ジメチルアミン;
2−{4−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−4−メチル−3−ピリジン−3−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−カルボニトリル;
5−クロロ−2−[5−(ピペラジン−1−イルカルボニル)−1H−ピロ−ル−3−イル]−3−ピリジン−3−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
5−クロロ−2−[5−(ピペラジン−1−イルカルボニル)−1H−ピロ−ル−3−イル]−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
{3−[4−(4,5−ジクロロ−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)フェノキシ]プロピル}ジメチルアミン;
{3−[4−(5−ブロモ−4−メチル−3−ピリジン−3−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)フェノキシ]プロピル}ジメチルアミン;
5−クロロ−3−ピリジン−3−イル−2−(1H−ピロ−ル−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
5−クロロ−3−ピリジン−3−イル−2−(1H−ピロ−ル−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
5−クロロ−4−メトキシ−3−ピリジン−3−イル−2−(1H−ピロ−ル−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
5−クロロ−2−(6−クロロピリジン−3−イル)−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
(2−{[5−(5−クロロ−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)ピリジン−2−イル]オキシ}エチル)メチルアミン;
N−[5−(5−クロロ−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)ピリジン−2−イル]−N,N',N'−トリメチルプロパン−1,3−ジアミン;
N'−[5−(5−クロロ−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)ピリジン−2−イル]−N,N−ジメチルプロパン−1,3−ジアミン;
N−{3−[4−(5−クロロ−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)フェノキシ]プロピル}−N,N−ジメチルアミン;
{3−[4−(5−クロロ−4−メトキシ−3−ピリジン−3−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)フェノキシ]プロピル}ジメチルアミン;
N−(2−{[5−(5−クロロ−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)ピリジン−2−イル]オキシ}エチル)尿素;
2−{[5−(5−クロロ−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)ピリジン−2−イル]オキシ}エタノ−ル;
2−[6−(4−アセチルピペラジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−5−クロロ−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
5−クロロ−3−(4,5−ジヒドロピリミジン−5−イル)−2−[6−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
5−クロロ−3−(4,5−ジヒドロピリミジン−5−イル)−2−(6−モルホリン−4−イルピリジン−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
1−[4−(5−クロロ−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)フェノキシ]−3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパン−2−オ−ル;
1−[4−(5−クロロ−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)フェノキシ]−3−(ジメチルアミノ)プロパン−2−オ−ル;
1−[4−(5−クロロ−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)フェノキシ]−3−モルホリン−4−イルプロパン−2−オ−ル;
1−{3−[4−(5−クロロ−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)フェノキシ]−2−ヒドロキシプロピル}ピロリジン−3−オ−ル;
1−(1,4'−ビピペリジン−1'−イル)−3−[4−(5−クロロ−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)フェノキシ]プロパン−2−オ−ル;
{3−[4−(5−クロロ−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)フェノキシ]−2−メトキシプロピル}ジメチルアミン;
[4−(5−クロロ−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)フェニル][2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチル]アミン;
5−クロロ−2−(1H−ピラゾ−ル−4−イル)−3−ピリジン−3−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
5−クロロ−2−{4−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−N−メチル−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−アミン
およびそれらの医薬上許容される塩類。
【0037】
本発明は、式(I)の化合物の塩形態、特異酸付加塩類を包含する。適切な塩類は、有機および無機酸により形成されたものを含む。上記酸付加塩類は通常医薬上許容されるものであるが、医薬上許容されるものではない酸の塩類であっても問題の化合物の製造および精製において有用であり得る。すなわち好ましい塩類には、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、クエン酸、酒石酸、乳酸、ピルビン酸、酢酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、メタンスルホン酸およびベンゼンスルホン酸から形成されたものが含まれる。
【0038】
さらなる局面において、本発明は、式(I)の化合物の製造方法であって、
a)式(II)
【化8】

(式中、Rは式(I)において記載した意味である)
で示される化合物と、式(III)
【化9】

(式中、RおよびRは式(I)において記載した意味である)
で示される化合物との反応、または
b)式 R−B(OH)(式中、Rは前記の意味である)で示されるボロン酸による、式(IV)
【化10】

(式中、RおよびRは前記の意味である)
で示される化合物のアリ−ル化
を含み、所望または必要な場合、生成した式(I)の化合物、またはその別の塩を、その医薬上許容される塩に変換するか、または式(I)で示される一化合物を式(I)で示される別の化合物に変換し、そして所望の場合、生成した式(I)の化合物をその光学異性体に変換する工程を含む方法を提供する。
【0039】
工程(a)は、適切な温度で好ましくは不活性雰囲気中、所望により不活性溶媒の存在下、式(II)および(III)の化合物を一緒に加熱することにより実施され得る。好ましくは、反応は、100℃から250℃の間の温度で、好ましくは溶媒の不存在下において実施される。適切な反応時間は一般的に5分から3時間である。
【0040】
別法として工程(a)は2段階で実施され得る。第一段階において、式(II)および(III)の化合物を縮合することにより、式(V)
【化11】

[式中、R、RおよびRは式(I)記載の意味である]
で示される中間体ヒドラゾンを得る。
【0041】
そして第二段階において、上記単一段階工程について使用したのと類似した条件下で加熱することにより、ヒドラゾン(V)を閉環する。式(II)および(III)の化合物の縮合によるヒドラゾン(V)の生成は、一般的に共沸蒸留により水分を除去しながら酸触媒、例えば酢酸またはp−トルエンスルホン酸の存在下、不活性溶媒、例えばベンゼンまたはトルエン中で実施される。
【0042】
工程(b)において、アリール化は、よく知られた交差カップリング条件、例えばA. Suzuki, J. Organomet. Chem. 1999, 576, 147-168 に記載された条件を用いて適切なパラジウム触媒の存在下で実施され得る。
【0043】
式(IV)で示される2−ヨードアザインドールは、例えば、以下のスキームに従って製造され得る:
【化12】

【0044】
閉環工程については、F. Ujjainwalla および D. Warner, Tetrahedron Letters, 1998, 39, 5355-5358 により報告された条件が使用され得る。シリル−ヨード交換は、S. Berteina Raboin et al., Org. Letters, 2002, 4, 2613-2615 により報告されたプロトコールに従ってN−ヨードスクシンイミド(NIS)を用いて実施され得る。式(VI)で示される化合物は、例えば、G. A. Olah et al., J. Org. Chem., 1993,58、 3194−3195により記載された条件を用いて、適切に置換された2−アミノ−ピリジンのヨウ素化により得られる。
【0045】
アリールボロン酸R−B(OH)は、市販されているか、または公知文献の手順を用いて、例えば対応するアリールハライドから製造され得る。
【0046】
式(I)(ただし、Rは基−Q−L−Mにより置換された芳香族環を表す)の化合物は、QがOを表すとき、当業者であれば容易に理解できる反応を用いて、対応する化合物(ただし、芳香族環はOHにより置換されている)のアルキル化により製造され得る。式(I)(ただし、Rは基−Q−L−Mにより置換された芳香族環を表す)で示される化合物は、QがNR12を表すとき、当業者であれば容易に理解できる反応を用いて、対応する化合物(ただし、芳香族環はNHR12により置換されている)の還元的アミノ化により製造され得る。例えば、
【化13】

【0047】
式(I)(ただし、Rは基−W−X−Yにより置換された芳香族環を表す)の化合物は、WがOを表すとき、当業者であれば容易に理解できる反応を用いて、対応する化合物(ただし、芳香族環はOHにより置換されている)のアルキル化により製造され得る。若干の典型的な上記反応は本明細書に開示されている実施例の中で説明されている。
【0048】
アルキン(VII)は、K. Miwa, T.Aoyama および T. Shioiri, Synlett.、1994、107−108により報告されたプロトコールと同様にして適切に保護されたアルデヒドから出発して合成され得る。
【0049】
式(I)の化合物の塩は、遊離塩基または塩、その鏡像体、互変異性体または保護誘導体を、1またはそれ以上の当量の適切な酸と反応させることにより形成され得る。この反応は、塩が不溶性である溶媒または媒質中、または塩が可溶性である溶媒中で実施され、それに続いて溶媒を真空下で除去または凍結乾燥を行い得る。適切な溶媒には、例えば、水、ジオキサン、エタノール、2−プロパノール、テトラヒドロフランまたはジエチルエーテル、またはそれらの混合物が含まれる。反応は、メタセシス過程であり得るかまたはそれはイオン交換樹脂で実施され得る。
【0050】
式(I)の化合物およびそれへの中間体化合物は、そのまままたは保護形態で製造され得る。官能基の保護および脱保護は、例えば、“Protective Groups in Organic Chemistry”, J. W. F. McOmie編、プレナム・プレス(1973), および ‘Protective Groups in Organic Synthesis’, 第3版、 T. W. Greene & P. G. M. Wuts, WileyInterscience (1999)に記載されている。
【0051】
本発明化合物および中間体は、標準技術を用いることにより、それらの反応混合物から単離され、そして必要ならばさらに精製され得る。
【0052】
式(I)の化合物は、鏡像体またはジアステレオマー形態またはそれらの混合物で存在し得、それらは全て本発明の範囲内に含まれる。様々な光学異性体は、慣用的技術、例えば分別結晶化またはHPLCを用いて化合物のラセミ混合物の分離により単離され得る。別法として、個々の鏡像体は、ラセミ化を誘発しない反応条件下、適切な光学活性出発物質の反応により製造され得る。
【0053】
また、中間体化合物は、鏡像体形態で存在し得、そして精製鏡像体、ジアステレオマー、ラセミ混合物またはそれらの混合物として使用され得る。
【0054】
本発明のさらなる局面によると、我々は、医薬として使用される、式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩を提供する。
【0055】
式(I)の化合物およびそれらの医薬上許容される塩類は、動物において薬理学的活性を有するが故に有用である。式(I)の化合物は、医薬として、特にキナーゼ活性、特にItkキナーゼ活性のモジュレーターとしての活性を有し、それ自体治療において有用であると予測されている。それらは、アレルギー性、自己免疫、増殖性および過剰増殖性疾患および免疫介在疾患、例えば移植臓器または組織の拒絶および後天性免疫不全症候群(エイズ)の処置または予防で使用され得る。
【0056】
すなわち、本発明の別の局面は、Itk活性の阻害が有益である病気または状態の処置または予防を目的とする医薬の製造における、式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩の使用、およびItk活性の阻害が有益である病気または状態を処置、またはその危険性を低減化する方法であって、上記病気または状態に罹患しているか罹患し易い対象に式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩の治療有効量を投与することを含む方法を提供する。
【0057】
これらの状態の例には下記のものがある:
(1)(気道)
気道疾患、例えば慢性閉塞性肺疾患(COPD)、例えば不可逆性COPD;喘息、例えば気管支、アレルギー性、内因性、外因性および塵埃喘息、特に慢性または難治性喘息(例えば、遅発型喘息および気道過敏症);気管支炎;急性、アレルギー性、萎縮性鼻炎および慢性鼻炎、例えば乾酪性鼻炎、肥厚性鼻炎、化膿性鼻炎、乾燥性鼻炎および薬物性鼻炎;膜性鼻炎、例えばクループ性、線維素性および偽膜性鼻炎および腺病性鼻炎;季節性鼻炎、例えば神経性鼻炎(枯草熱)および血管神経性鼻炎;サルコイドーシス、農夫肺および関連疾患、慢性間質性肺炎および特発性間質性肺炎;静脈洞炎、慢性鼻副鼻腔炎、鼻副鼻腔ポリープ症;肺線維症;
【0058】
(2)(骨および関節)
慢性関節リウマチ、血清反応陰性脊椎関節症(強直性脊椎炎、乾癬性関節炎およびライター病を含む)、ベーチェット病、シェーグレン症候群および全身性硬化症;
【0059】
(3)(皮膚)
乾癬、アトピー性皮膚炎、接触皮膚炎および他の湿疹性皮膚炎、脂漏性皮膚炎、扁平苔癬、天疱瘡、類天疱瘡、表皮水疱症、蕁麻疹、血管浮腫、血管炎、紅斑、皮膚好酸球増加症、ブドウ膜炎、円形脱毛および春季結膜炎;
【0060】
(4)(胃腸管)
セリアック病、直腸炎、好酸球性胃腸炎、肥満細胞症、クローン病、潰瘍性大腸炎、腸から離れた部位に発現する食物関連アレルギー(例えば片頭痛、鼻炎および湿疹);
【0061】
(5)(他の組織および全身性疾患)
多発性硬化症、アテローム性動脈硬化症、後天性免疫不全症候群(エイズ)、エリテマトーデス、全身エリテマトーデス、橋本甲状腺炎、重症筋無力症、I型糖尿病、ネフローゼ症候群、好酸球性筋膜炎、高IgE症候群、らい腫型ハンセン病、セザリー症候群および特発性血小板減少性紫斑病;結核;
【0062】
(6)(同種移植拒絶)
例えば、腎臓、心臓、肝臓、肺、骨髄、皮膚および角膜移植後の急性および慢性拒絶;および慢性移植片対宿主病。
【0063】
我々は、特にTh2−駆動的および/またはマスト細胞駆動的および/または好塩基性細胞駆動的状態または病気に興味を抱いている。
【0064】
すなわち、本発明のさらなる特定局面は、Th2−駆動的および/またはマスト細胞駆動的および/または好塩基性細胞駆動的疾患または状態の処置または予防を目的とする医薬の製造における、式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩の使用、およびTh2−駆動的および/またはマスト細胞駆動的および/または好塩基性細胞駆動的疾患または状態を処置するかまたはその危険性を低減化する方法であって、上記疾患または状態に罹患しているかまたは罹患し易い対象に式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩の治療有効量を投与することを含む方法に関するものである。
【0065】
本発明の好ましい局面では、我々は、可逆性閉塞性気道疾患、特に喘息の処置または予防方法であって、上記疾患に罹患しているかまたは罹患し易いヒトに式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩の治療有効量を投与することを含む方法を提供する。我々はまた、可逆性閉塞性気道疾患、特に喘息の処置または予防を目的とする医薬の製造における式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩の使用について報告する。
【0066】
本発明の別の好ましい局面において、我々は、鼻炎の処置または予防方法であって、鼻炎、特にアレルギー性鼻炎に罹患しているかまたは罹患し易いヒトに式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩の治療有効量を投与することを含む方法を提供する。我々はまた、鼻炎、特にアレルギー性鼻炎の処置または予防用医薬の製造における式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩の使用について開示する。
【0067】
予防は、特に、問題の病気または状態を以前に発現したことがあるか、またはその危険性が増しているとみなされるヒトの処置と直接関連すると予測される。特定疾患または状態を発現する危険があるヒトには、一般的に病気または状態の家族歴を有するヒトか、または遺伝学的試験またはスクリーニングにより病気または状態を特に発現し易いと同定されたヒトが含まれる。
【0068】
上述の治療適応症について、投与される化合物の用量は、使用される化合物、処置されている病気、投与方法、患者の年齢、体重および性別により異なる。上記因子は、担当医により測定され得る。しかしながら、一般に、化合物を0.1mg/kg〜100mg/kg(有効成分として測定)の一日用量でヒトに投与したとき、満足すべき結果が得られる。
【0069】
式(I)の化合物は、それだけで、または医薬上許容される希釈剤、アジュバントまたは担体と組合わせた形で本発明化合物を含む適切な医薬製剤形態で使用され得る。特に好ましいのは、副反応、例えばアレルギー反応を誘発し得る物質を含まない組成物である。適切な医薬製剤の慣用的選択および製造手順は、例えば、“Pharmaceuticals - The Science of Dosage Form Designs”, M. E. Aulton、チャーチル・リビングストン(1988)に記載されている。
【0070】
本発明によると、医薬上許容される希釈剤または担体と混合した形で、式(I)の化合物を好ましくは95重量%未満、さらに好ましくは50重量%未満の割合で含む医薬製剤が提供される。
我々はまた、成分の混合を含む、上記医薬製剤の製造方法を提供する。
【0071】
化合物は、例えば、溶液、懸濁液、HFAエーロゾルまたは乾燥粉末製剤、例えば、タービュヘイラー(Turbuhaler、登録商標)として知られている吸入装置における製剤の形態で肺および/または気道へ局所的に、または全身的に、例えば、錠剤、丸薬、カプセル剤、シロップ、散剤または顆粒形態で経口投与により、または例えば、滅菌非経口溶液または懸濁液の形態で非経口投与により、または、例えば坐剤形態での直腸投与により投与され得る。
【0072】
本発明化合物の乾燥粉末製剤および加圧HFAエーロゾルは、経口または鼻腔吸入により投与され得る。吸入の場合、化合物は、望ましくは微細分割される。微細分割化合物は、好ましくは10μm未満の中央粒径を有し、分散剤、例えばC−C20脂肪酸またはその塩、(例えば、オレイン酸)、胆汁酸塩、リン脂質、アルキルサッカリド、過フッ素化またはポリエトキシル化界面活性剤、または他の医薬上許容される分散剤の助けにより噴射剤混合物に懸濁され得る。
【0073】
本発明化合物はまた、乾燥粉末吸入器手段により投与され得る。吸入器は、単一または多用量吸入器であり得、呼吸始動乾燥粉末吸入器であり得る。
【0074】
一つの可能性は、担体物質、例えばモノ−、ジ−またはポリサッカリド、糖アルコール、または別のポリオールと微細分割化合物の混合である。適切な担体は、糖、例えば乳糖、グルコース、ラフィノース、メレジトース、ラクチトール、マルチトール、トレハロース、スクロース、マンニトール、および澱粉である。別法として、微細分割化合物は、別の物質によりコーティングされ得る。粉末混合物はまた、各々所望用量の活性化合物を含むハードゼラチンカプセルへ分配され得る。
【0075】
別の可能性は、吸入手順中に分解する球体への微細分割粉末の加工処理である。この球体化粉末は、例えば、マルチドース吸入器、例えば投薬ユニットが所望用量を計量供給し、次いで患者により吸入されるタービュヘイラー(Turbuhaler、登録商標)として知られているものの薬剤レザバーへ充填され得る。このシステムによると、活性化合物は、担体物質を用いても用いなくても患者に送達される。
【0076】
経口投与の場合、活性化合物は、アジュバントまたは担体、例えば乳糖、サッカロース、ソルビトール、マンニトール、澱粉、例えば、ジャガイモ澱粉、トウモロコシ澱粉またはアミロペクチン、セルロース誘導体、結合剤、例えばゼラチンまたはポリビニルピロリドン、および/または滑沢剤、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ポリエチレングリコール、ろう、パラフィンなどと混合され、次いで錠剤に圧縮され得る。コーティング錠剤が要求される場合、上記要領で製造されたコアは、例えば、アラビアゴム、ゼラチン、タルク、二酸化チタンなどを含み得る濃縮糖溶液でコーティングされ得る。別法として、錠剤は、易揮発性有機溶媒に溶かした適切なポリマーでコーティングされ得る。
【0077】
ソフトゼラチンカプセルの製造については、化合物は、例えば植物油またはポリエチレングリコールと混合され得る。ハードゼラチンカプセルは、上述の錠剤用賦形剤を用いた化合物の顆粒を含み得る。また、薬剤の液体または半固体製剤は、ハードゼラチンカプセルに充填され得る。
【0078】
経口適用液体調製物は、シロップまたは懸濁液形態、例えば化合物を含む溶液であり得、残りは糖並びにエタノール、水、グリセリンおよびプロピレングリコールの混合物である。所望により、上記液体調製物は、着色剤、調味料、増粘剤としてサッカリンおよび/またはカルボキシメチルセルロースまたは当業者に公知の他の賦形剤を含み得る。
【0079】
本発明化合物はまた、上記状態の処置に使用される他の化合物と連係的に投与され得る。
【0080】
以下の実施例は、本発明の説明を意図したものであって、決して発明の範囲を制限するものではない。
【0081】
「一般的方法」反応は全て、特記しない場合、室温でアルゴン雰囲気中、乾燥したガラス製品において実施した。試薬および溶媒は全て受取った状態で使用した。メルクシリカゲル60(0.040−0.063mm)を、分取シリカゲルクロマトグラフィーに使用した。クロマシルKR−100−5−C18カラム(250×20mm、アクゾ・ノーベル)およびアセトニトリル/水の混合物を、10ml/分の流速で分取HPLCに使用した。流速1ml/分でクロマシルC−18カラム(150×4.6mm)および水中5〜100%のアセトニトリルの勾配(0.1%トリフルオロ酢酸含有)を用いる、分析的HPLCにより反応を254nmで監視した。最大温度60℃の回転蒸発装置を用いて、溶媒を減圧下で蒸発させた。生成物を約40℃、減圧下で乾燥した。
【0082】
H−NMRスペクトルを、ヴァリアン・イノーヴァ400MHzまたはヴァリアン・マーキュリー300MHz器具で記録した。クロロホルム−d(δ7.27ppm)、ジメチルスルホキシド−d2.50ppm)またはメタノール−d3.35ppm)の中心溶媒ピークを内部基準として使用した。APCIイオン化チャンバーを備えたヒューレット・パッカード1100LC−MSシステムで、低解像度マススペクトルを得た。
【0083】
製造例1
N−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−アセトアミド
本質的に実施例1記載の要領で、N−(2−オキソ−2−フェニル−エチル)アセトアミド(900mg、5mmol)および(5−ブロモ−ピリジン−2−イル)−ヒドラジン(900mg、5mmol)から、標記化合物(430mg、26%)を合成した。
1H-NMR (DMSO-d6): δ 12.20 (1H, s); 9.56 (1H, s), 8.29 (1H, s); 7.93 (1H, s); 7.82 (2H, d); 7.50 (2H, t); 7.39 (1H, t); 2.09 (3H, s).
APCI-MS m/z: 330 [MH+]。
【0084】
製造例2
N−(5−シアノ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−アセトアミド
6−クロロ−ニコチノニトリル(1.38g、10mmol)を、1,4−ジオキサン(50ml)に溶かした。ヒドラジン水和物(0.525ml、10.4mmol)を加え、生成した溶液を1.5時間攪拌した後、それを真空下で濃縮した。残さをクロマトグラフィー(シリカゲル、勾配酢酸エチル/ヘプタン1:1〜1:0)にかけた。ゆっくりと移動する成分を真空下で濃縮することにより、6−ヒドラジノ−ニコチノニトリル一水和物[0.80g、53%、APCI−MS m/z: 135.2[MH+]]を得た。このヒドラジンの一部(67mg、0.5mmol)およびN−(2−オキソ−2−フェニル−エチル)−アセトアミド(85mg、0.5mmol)を230℃で1時間縮合した。反応混合物を放冷し、ガラス質固体を温ジクロロメタン/メタノール(7:3混合物)に懸濁し、次いで濾過した。固体をさらに熱アセトニトリル/N,N−ジメチルホルムアミド(9:1混合物)そして最後にアセトニトリルで洗浄した。これにより、標記化合物を灰色粉末(25mg、18%)として得た。
1H-NMR (DMSO-d6): δ 12.64 (1H, s); 9.66 (1H, s); 8.62 (1H, s); 8.27 (1H, s); 7.84 (2H, d); 7.52 (2H, t); 7.42 (1H, t); 2.10 (3H, s)。
13C-NMR (DMSO-d6): δ 147.3; 145.8; 134.0; 131.5; 129.9; 128.8; 128.7; 127.5; 118.8; 117.6; 110.1; 99.9; 22.7。
APCI−MS m/z: 277.1[MH+]。
【0085】
製造例3
5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イルアミン
N−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−アセトアミド(200mg、0.6mmol)を、濃塩酸(20ml)に懸濁し、一晩還流温度に加熱した。反応混合物を周囲温度に放冷し、沈澱物を濾過により集めた。この固体を水(20ml)に再懸濁し、懸濁液が中性になるまで飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で処理した。沈澱物を濾過により分離し、水で充分に洗浄することにより、黄色粉末(170mg、97%)として標記化合物を得た。
1H-NMR (DMSO-d6): δ 12.36 (1H, s); 9.60 (2H, bs); 8.59 (1H, s); 8.34 (1H, s); 7.85 (2H, d); 7.54 (2H, t); 7.45 (1H, t)。
APCI-MS m/z: 288.2/292.2 [M+]。
【0086】
実施例1
5−ブロモ−3−(4−メトキシフェニル)−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン
不活性雰囲気下、2−(4−メトキシフェニル)−1−フェニルエタノン(3.16g、13.9mmol)および5−ブロモ−2−ヒドラジノピリジン(2.62g、13.9mmol)を230℃で70分間縮合した。冷却後、粗生成物をアセトニトリルから結晶化することにより標記化合物(3.05g、58%)を得た。
1H-NMR (DMSO-d6): δ 11.60-12.80 (1H, bs); 8.29 (1H, d); 7.89 (1H, d); 7.44-7.48 (2H, m); 7.28-7.37 (3H, m); 7.21 (2H, d); 6.94 (2H, d); 3.87 (3H, s)。
APCI-MS m/z: [MH+]。
【0087】
実施例1の一般的方法に従って、実施例2〜11の化合物を製造した:
実施例2
5−ブロモ−3−(3−メトキシフェニル)−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン
標記化合物(1.62g、36%)を、2−(3−メトキシフェニル)−1−フェニルエタノン(2.72g、12.0mmol)および5−ブロモ−2−ヒドラジノピリジン(2.26g、12.0mmol)から合成した。
1H-NMR (DMSO-d6): δ 11.00-13.00 (2H, bs); 8.32 (1H, d); 7.98 (1H, d); 7.42-7.51 (2H, m); 7.23-7.41 (5H, m); 6.81-6.92 (3H, m); 3.65 (3H, s)。
【0088】
実施例3
4−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ベンゾニトリル
標記化合物(1.98g、35%)を、4−(2−オキソ−2−フェニルエチル)ベンゾニトリル(3.46g、15.6mmol)および5−ブロモ−2−ヒドラジノピリジン(2.86g、15.2mmol)から合成した。
1H-NMR (DMSO-d6): δ 12.60 (1H, s); 8.36 (1H, d); 8.11 (1H, d); 7.82 (2H, d); 7.51 (2H, d); 7.38-7.48 (5H, m).
APCI-MS m/z: 374.1/376.0 [MH+]。
【0089】
実施例4
5−ブロモ−2−(2−フリル)−3−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン
標記化合物(416mg、25%)を、1−(2−フリル)−2−フェニルエタノン(884mg、5.0mmol)および5−ブロモ−2−ヒドラジノピリジン(942mg、5.0mmol)から合成した。
1H-NMR (DMSO-d6): δ 12.50 (1H, d); 8.32 (1H, d); 7.89 (1H, d); 7.63 (1H, d); 7.44-7.48 (5H, m); 6.78 (1H, d); 6.59 (1H, dd)。
APCI-MS m/z: 339.0 /341.0 [MH+]。
【0090】
実施例5
3−{4−[5−ブロモ−2−(2−フリル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル]フェノキシ}−N,N−ジメチルプロパン−1−アミントリフルオロアセテート
標記化合物(2.9mg、0.6%)を、N−(2−オキソ−2−フェニル−エチル)−アセトアミド(253mg、0.89mmol)および(5−ブロモ−ピリジン−2−イル)−ヒドラジン(165mg、0.88mmol)から合成し、分取HPLC(RP−18、アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸勾配10:90:0.1〜95:5:0.1)により精製した。
APCI-MS m/z: 440.1/442.1 [MH+]。
【0091】
実施例6
5−ブロモ−3−(4−モルホリン−4−イルフェニル)−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン
標記化合物(67mg、29%)を、2−(4−モルホリン−4−イルフェニル)−1−フェニルエタノン(150mg、0.53mmol)および(5−ブロモ−ピリジン−2−イル)−ヒドラジン(100mg、0.53mmol)から合成した。
1H-NMR (DMSO-d6): δ 12.21 (1H, s); 8.24 (1H, d); 7.88 (1H, d); 7.27-7.44 (7H, m); 6.90 (2H, d); 3.70 (4H, dd); 3.14 (4H, dd)。
APCI-MS m/z: 434.1/436.1 [MH+]。
【0092】
実施例7
5−ブロモ−2,3−ジフェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン
標記化合物(68mg、37%)を、1,2−ジフェニルエタノン(104mg、0.53mmol)および(5−ブロモ−ピリジン−2−イル)−ヒドラジン(100mg、0.53mmol)から合成した。
1H-NMR (DMSO-d6): δ 12.38 (1H, bs); 8.34 (1H, d); 7.98 (1H, d); 7.48 (2H, dd); 7.29-7.43 (8H, m).
APCI-MS m/z: 349.0/351.0 [MH+]。
【0093】
実施例8
5−ブロモ−2−(4−ブロモフェニル)−3−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン
標記化合物(89mg、39%)を、1−(4−ブロモフェニル)−2−フェニルエタノン(146mg、0.53mmol)および(5−ブロモ−ピリジン−2−イル)−ヒドラジン(100mg、0.53mmol)から合成した。
1H-NMR (DMSO-d6): δ 12.36 (1H, bs); 8.36 (1H, d); 7.99 (1H, d); 7.60 (2H, d); 7.31-7.45 (7H, m)。
APCI-MS m/z: 426.1/427.1/428.1/429.1 [MH+]。
【0094】
実施例9
5−ブロモ−2,3−ビス(4−メトキシフェニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン
標記化合物(66mg、30%)を、1,2−ビス(4−メトキシフェニル)エタノン(136mg、0.53mmol)および(5−ブロモ−ピリジン−2−イル)−ヒドラジン(100mg、0.53mmol)から合成した。
1H-NMR (DMSO-d6): δ 12.22 (1H, bs); 8.28 (1H, d); 7.88 (1H, d); 7.42 (2H, d); 7.25 (2H, d); 6.92-7.01 (4H, m); 3.28-3.36 (6H, m).
APCI-MS m/z: 349.0/351.0 [MH+]。
【0095】
実施例10
N−(3−{4−[5−ブロモ−2−(2−フリル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル]フェノキシ}プロピル)−N,N−ジメチルアミントリフルオロアセテート
標記化合物(4.0mg、1.0%)を、2−{4−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−1−(2−フリル)エタノン(239mg、0.83mmol)および6−ヒドラジノニコチノニトリル(111mg、0.83mmol)から合成し、分取HPLC(RP−18、アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸勾配10:90:0.1〜95:5:0.1)により精製した。
APCI-MS m/z: 387.2 [MH+]。
【0096】
実施例11
5−ブロモ−3−フェニル−2−(1,3−チアゾール−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン
標記化合物(51mg、6%)を、1−(1,3−チアゾール−2−イル)−2−フェニルエタノン(470mg、2.3mmol)および5−ブロモ−2−ヒドラジノピリジン(439mg、2.3mmol)から合成した。
1H-NMR (DMSO-d6): δ 8.41 (1H, d); 7.96 (1H, d); 7.88 (1H, d); 7.73 (1H, d); 7.56-7.46 (5H, m); 7.1 (1H, br s).
APCI-MS m/z: 355.9 /357.9 [MH+]。
【0097】
実施例12
5−ブロモ−3−フラン−2−イル−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン
p−トルエンスルホン酸(50mg)を含むベンゼン(40mL)中の(5−ブロモ−ピリジン−2−イル)−ヒドラジン(1.96g、10mmol)および2−フラン−2−イル−1−フェニルエタノン(2.05g、純度86%、9.5mmol)を、還流温度で加熱した。ディーン‐スタークトラップを用いて、水を連続的に留出した。16時間後、反応混合物を冷却し、ジクロロメタンを加え、混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、ブラインで洗浄し、濃縮した。ジエチルエーテル−ヘプタンから結晶化することにより、N−(5−ブロモピリジン−2−イル)−N'−(2−フラン−2−イル−1−フェニルエチリデン)−ヒドラジン(1.86g、55%)を得た。M.p.105−107℃。
1H-NMR (DMSO-d6): δ 10.32 (1H, s); 8.24 (1H, dd); 7.87-7-82 (3H, m); 7.51 (1H, dd); 7.41-7.36 (2H, m); 7.35-7.29 (2H, m); 6.33 (1H, dd); 6.18 (1H, dd); and 4.35 (2H, s) ppm。
APCI-MS m/z: 356.1/358.1 [MH+]。
【0098】
N−(5−ブロモピリジン−2−イル)−N'−(2−フラン−2−イル−1−フェニルエチリデン)−ヒドラジン(440mg、1.14mmol)を、不活性雰囲気中225℃で10分間攪拌した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル/ヘプタン1:3)で精製することにより、標記化合物(27mg、6.4%)および追加的微不純物質(42mg)を含む第二画分を得た。
1H-NMR (DMSO-d6): δ 12.52 (1H, s); 8.37 (1H, d); 8.28 (1H, d); 7.68 (1H, dd); 7.63-7.58 (2H, m); 7.53-7.44 (3H, m); 6.55 (1H, dd); 6.45 (1H, dd)。
APCI-MS m/z: 339.1/341.1 [MH+]。
【0099】
実施例13
N−[5−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−フラン−2−イルメチル]−アセトアミド
C−(2,5−ジメトキシ−2,5−ジヒドロフラン−2−イル)−メチルアミン(5g、31.6mmol)を、周囲温度で18時間、無水酢酸(15mL)およびピリジン(25mL)の混合物中で攪拌することによりアセチル化した。トルエンと共に反復共蒸発させ、残さをジエチルエーテルと磨砕することにより、N−(2,5−ジメトキシ−2,3−ジヒドロフラン−2−イルメチル)−アセトアミド(2.0g、31%)を得た。
1H-NMR (CDCl3): δ 7.28 (1H, s); 6.09 (1H, dd); 5.92 (1H, dd); 5.80-5.70 (1H, b); 5.50 (1H, t); 3.64 (1H, dd); 3.53 (3H, s); 3.44 (1H, dd); 3.23 (3H, s); 1.99 (3H, s)。
【0100】
酢酸(0.41mL)および水(1.88mL)中の3−オキソ−3−フェニルプロピオン酸エチル(1.88g、9.8mmol)および塩化亜鉛(0.94g、6.9mmol)の混合物を、110℃で加熱した。次いで、N−(2,5−ジメトキシ−2,5−ジヒドロフラン−2−イルメチル)−アセトアミド(1.91g、9.5mmol)を、5分間にわたって分割して加えた。反応混合物を110℃でさらに5分間攪拌し、次いで冷却し、トルエン(20mL)および水(20mL)間に分配した。有機相を水およびブラインで洗浄し、次いで濃縮した。クロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル−ヘプタン3:1)により、2−[5−(アセチルアミノメチル)−フラン−2−イル]−3−オキソ−3−フェニルプロピオン酸エチルエステルおよび対応するカルボン酸の混合物(2.42g)を油状物として得た。N−メチルピロリジノン(2.1mL)中のこの物質(2.3g)、塩化リチウム(8.85g)、酢酸(0.7mL)の混合物を、還流温度で22時間攪拌した。次いで、反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水で2回洗浄し、濃縮した。残さをジエチルエーテルで磨砕することにより、N−[5−(2−オキソ−2−フェニルエチル)−フラン−2−イルメチル]−アセトアミド(0.98g、42%)を得た。
1H-NMR (DMSO-d6): δ 8.26 (1H, bt); 8.02 (2H, d); 7.66 (1H, tt); 7.54 (2H, t); 6.21 (1H, d); 6.16 (1H, d); 4.43 (2H, s); 4.18 (2H, d); 1.82 (3H, s)。
APCI-MS m/z: 258.2 [MH+]。
【0101】
p−トルエンスルホン酸(50mg)を含むベンゼン(40mL)中の(5−ブロモ−ピリジン−2−イル)−ヒドラジン(0.75g、4mmol)およびN−[5−(2−オキソ−2−フェニルエチル)−フラン−2−イルメチル]−アセトアミド(0.98g、3.8mmol)を、還流温度で加熱した。ディーン‐スタークトラップを用いて、水を連続的に留出した。2時間後、反応混合物を冷却し、トルエンを加え、混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水およびブラインで洗浄した。酢酸エチルから残さを濃縮および結晶化することにより、N−(5−{2−[(5−ブロモピリジン−2−イル)−ヒドラゾノ]−2−フェニルエチル}−フラン−2−イルメチル)−アセトアミド(0.77g、47%)を得た。M.p.176−176.5℃。
1H-NMR (DMSO-d6 + D2O): δ 8.28 (1H, bt); 8.20 (1H, d); 7.85-7.78 (3H, m); 7.41-7.27.(4H, m); 6.08 (1H, d); 5.99 (1H, d); 4.25 (2H, s); 4.12 (2H, s) および 1.78 (3H, s)。
APCI-MS m/z: 427.2/429.2 [MH+]
【0102】
N−(5−{2−[(5−ブロモピリジン−2−イル)−ヒドラゾノ]−2−フェニルエチル}−フラン−2−イルメチル)−アセトアミド(522mg、1.22mmol)を、不活性雰囲気中225℃で16分間攪拌し、冷却し、次いで酢酸エチルと磨砕することにより、標記化合物(151mg、30%)を得た。
1H-NMR (DMSO-d6): δ 12.49 (1H, s); 8.37-8.29 (2H, m); 7.70-7.00 (1H, b); 7.68-7.62 (2H, m); 7.53-7.43 (3H, m); 6.29 (1H, d); 6.26 (1H, d); 4.27 (2H, d); 1.86 (3H, s)。
APCI-MS m/z: 410.1/412.1 [MH+]。
【0103】
実施例14
5−ブロモ−3−(5−アミノメチルフラン−2−イル)−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン
N−[5−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−フラン−2−イルメチル]−アセトアミド(75mg、0.18mmol)、メタノール(10mL)および水酸化カリウム水溶液(10mL、3M)の混合物を、一晩還流した。メタノールを蒸発させ、沈澱物を水で洗浄し、反復遠心分離にかけ、乾燥することにより、粗標記化合物(純度91%)を得、これをさらに分取HPLC(RP−18、アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸勾配10:90:0.1〜95:5:0.1)により精製した。アセトニトリルを蒸発させ、生成した水性エマルジョンを飽和炭酸水素ナトリウム水溶液によりアルカリ性にし、ジクロロメタンで3回抽出した。ジクロロメタンを減圧下で蒸発させることにより、黄色固体(16mg、23%)として標記化合物を得た。
1H-NMR (DMSO-d6): δ 8.35 (1H, d); 8.30 (1H, d); 7.66-7.62 (2H, m); 7.51-7.42 (3H, m); 6.31 (1H, d); 6.25 (1H, bd); 3.67 (2H, s)。
13C-NMR (DMSO-d6): δ 156.2; 146.5; 146.2; 143.4; 136.7; 131.1; 129.5; 128.70; 128.65 (2C); 128.3 (2C); 120.4; 111.5; 106.9; 106.3; 102.1; 38.8.
APCI-MS m/z: 369.1/371.1 [MH+]; 351.1/353.1 [MH+ -NH2]。
【0104】
実施例15
5−ブロモ−2,3−ジフラン−2−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン
酢酸(0.4mL)を含むベンゼン(40mL)中の1,2−ジ−フラン−2−イル−エタノン(1.02g、5.8mmol)および(5−ブロモ−ピリジン−2−イル)−ヒドラジン(1.09g、5.8mmol)を、還流温度で20時間加熱した。ディーン‐スタークトラップを用いて、水を連続的に留出した。8℃で反応混合物から粗不純物含有標記化合物を結晶化させた。この物質(505mg)を230℃で7分間、不活性雰囲気中で加熱し、次いでトルエンおよび水間に分配した。トルエン相を水およびブラインで洗浄し、次いで濃縮した。残さをクロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル−ヘプタン1:3)にかけることにより、標記化合物(47mg、2.5%)を得た。
1H-NMR (DMSO-d6): δ 12.59 (1H, s); 8.36 (1H, d); 8.30 (1H, d); 7.91 (1H, dd); 7.80 (1H, dd); 7.10 (1H, dd); 6.84 (1H, dd); 6.71 (1H, dd); 6.64 (1H, dd).
APCI-MS m/z: 321.1/331.1 [MH+]。
【0105】
実施例16
5−(5−ブロモ−3−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)−1H−ピロ−ル−2−カルボン酸メチル;
(5−ブロモ−ピリジン−2−イル)−ヒドラジン(378mg、2mmol)および4−フェニルアセチル−1H−ピロール−2−カルボン酸メチルエステル(488mg、2mmol)を220℃で1時間縮合した。冷却後、粗生成物をアセトニトリルから結晶化させ、さらに分取HPLC(RP−18、アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸勾配10:90:0.1〜95:5:0.1)により精製して、標記化合物(5mg、0.6%)を得た。
1H-NMR (DMSO-d6): δ 12.17 (1H, bs); 12.13 (1H, bs); 8.22 (1H, s); 7.74 (1H, s); 7.50-7.36 (5H, m); 7.22 (1H, s); 6.94 (1H, s); 3.73 (3H, s).
APCI-MS m/z: 396.3 [MH+]。
【0106】
実施例17
5−ブロモ−3−フェニル−2−(1H−ピロ−ル−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン
(5−ブロモ−ピリジン−2−イル)−ヒドラジン(378mg、2mmol)および4−フェニルアセチル−1H−ピロール−2−カルボン酸メチルエステル(488mg、2mmol)を220℃で1時間縮合した。冷却後、粗生成物をアセトニトリルから結晶化させ、分取HPLC(RP−18、アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸勾配10:90:0.1〜95:5:0.1)により精製し、さらにクロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル/ヘプタン1:1)にかけて、標記化合物(3mg、0.4%)を得た。
1H-NMR (DMSO-d6): δ 11.95 (1H, s); 11.02 (1H, bs); 8.16 (1H, s); 7.69 (1H, s); 7.50-7.40 (4H, m); 7.35 (1H, m); 7.08 (1H, d); 6.73 (1H, m); 6.19 (1H, t).
APCI-MS m/z: 338.1 [MH+]。
【0107】
実施例18
5−ブロモ−3−フェニル−2−(1,3−オキサゾ−ル−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン
オキサゾール(1.6ml、24.3mmol)を、乾燥テトラヒドロフラン(60ml)に溶かした。ブチルリチウム(ヘキサン中1.6M、14.5ml)を−25℃でゆっくりと加えた後、温度を0℃に上昇させた。TMSOTf(4.19ml、23.2mmol)をゆっくりと加え、混合物を室温で20分間攪拌した。フェニルアセチルクロリド(3.06ml、23.1mmol)をゆっくりと加え、混合物を3.5時間攪拌した。水(20ml)を加え、混合物をジクロロメタンで抽出した。乾燥(NaSO)し、蒸発させることにより得た粗物質を、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン)により精製し、黄色油状物(0.631g、14%)として1−(1,3−オキサゾール−2−イル)−2−フェニルエタノンを得た。
1H-NMR (CDCl3): δ 7.83 (1H, d); 7.40-7.25 (6H, m); 4.38 (2H, s)。
APCI-MS m/z: 188 [MH+]。
【0108】
1−(1,3−オキサゾール−2−イル)−2−フェニルエタノン(631mg、3.4mmol)および5−ブロモ−2−ヒドラジノピリジン(634mg、3.4mmol)を1時間220℃で縮合することにより、標記化合物(332mg、29%)を得た。
1H-NMR (DMSO-d6): δ 12.93 (1H, s); 8.46 (1H, d); 8.21 (1H, s); 8.04 (1H, d); 7.57-7.37 (6H, m)。
APCI-MS m/z: 339.9 /341.9 [MH+]。
【0109】
実施例19
3−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)フェノ−ル
5−ブロモ−3−(3−メトキシフェニル)−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(1.41g、3.72mmol)および濃Hbr水溶液(30ml)を、不活性雰囲気下120℃で64時間加熱した。冷却し、アンモニア水溶液で塩基性にした後、生成物を濾過し、水で洗浄し、真空下で乾燥することにより、標記化合物(1.34g、99%)を得た。
1H-NMR (DMSO-d6): δ 12.37 (1H, s); 9.38 (1H, bs); 8.31 (1H, d); 7.93 (1H, d); 7.46-7.52 (2H, m); 7.22-7.41 (3H, m); 7.18 (1H, dd); 6.63-6.76 (3H, m)。
【0110】
実施例20
3−(4−メトキシフェニル)−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−カルボニトリル
本質的には実施例1記載の要領で、標記化合物(25mg、11%)を、6−ヒドラジノ−ニコチノニトリル(90mg、0.67mmol)および1−(4−メトキシフェニル)−2−フェニルエタノン(152mg、0.67mmol)から合成し、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル;ジクロロメタン/メタノール勾配1:0〜7:3)により精製し、アセトニトリルから結晶化させた。
1H-NMR (DMSO-d6): δ 12.74 (1H, bs); 8.64 (1H, s); 8.28 (1H, s); 7.50 (2H, d); 7.41-7.34 (3H, m); 7.27 (2H, d); 6.97 (2H, d); 3.78 (3H, s)。
13C-NMR (DMSO-d6): δ 158.1; 148.9; 145.7; 136.5; 131.1; 130.7; 130.6; 128.5; 128.4; 124.8; 119.7; 118.7; 114.3; 112.2; 100.3; 55.0。
APCI-MS m/z: 326.4 [MH+]。
【0111】
実施例21
1−[4−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)フェノキシ]−3−[(2−ピロリジン−1−イルエチル)アミノ]プロパン−2−オ−ル二塩酸塩
a)4−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)フェノール
本質的には実施例19記載の要領で、標記化合物(1.05g、93%)を、5−ブロモ−3−(4−メトキシフェニル)−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(1.17g、2.9mmol)から合成した。
1H-NMR (DMSO-d6): δ 12.25 (1H, bs); 9.43 (1H, b); 8.29 (1H, d); 7.89 (1H, d); 7.46-7.51 (2H, m); 7.28-7.39 (3H, m); 7.11 (2H, d); 6.78 (2H, d)。
APCI-MS m/z: 365.0/367.0 [MH+]。
【0112】
b)1−[4−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)フェノキシ]−3−[(2−ピロリジン−1−イルエチル)アミノ]プロパン−2−オ−ル二塩酸塩
4−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)フェノール(174mg、0.48mmol)、水素化ナトリウム(鉱油中60%の懸濁液、86mg、2.14mmol)およびN,N−ジメチルホルムアミド(2ml)の混合物を、60℃で30分間加熱した。エピブロモヒドリン(66mg、0.48mmol)を加え、反応混合物をさらに60℃で1時間攪拌した。2−ピロリジン−1−イルエタンアミン(76mg、0.68mmol)を加え、反応物を60℃で14時間加熱した。水(1ml)を加え、混合物を、シリカゲルを通してジクロロメタン/メタノール/アンモニア水(79.5/20/0.5)により溶離し、生成物をさらに分取HPLC(RP−18、アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸勾配10:90:0.1〜95:5:0.1)で精製することにより、標記化合物(3mg、1%)を得た。
APCI-MS m/z: 535.0/537.0 [MH+]。
【0113】
実施例22
1−[4−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)フェノキシ]−3−ピロリジン−1−イルプロパン−2−オ−ルトリフルオロアセテート
本質的には実施例21記載の要領で、標記化合物(6mg、4%)を、4−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)フェノール(82mg、0.22mmol)、エピブロモヒドリンおよびピロリジン−3−オール(99mg、1.13mmol)から合成した。
APCI-MS m/z: 508.0/510.1 [MH+]
【0114】
実施例23
5−ブロモ−3−{4−[2−(1−メチルピロリジン−2−イル)エトキシ]フェニル}−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジントリフルオロアセテート
4−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)フェノール(100mg、0.27mmol)、水素化ナトリウム(鉱油中60%の懸濁液、45mg、1.25mmol)およびN,N−ジメチルホルムアミド(2ml)の混合物を60℃で30分間加熱した。2−(2−クロロエチル)−1−メチルピロリジン塩酸塩(51mg、0.28mmol)、水素化ナトリウム(鉱油中60%の懸濁液、15mg、0.42mmol)およびN,N−ジメチルホルムアミド(500μl)の混合物を加え、反応混合物をさらに60℃で75分間攪拌した。水(1ml)および酢酸(200μl、3.5mmol)を加え、生成物を分取HPLC(RP−18、アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸勾配10:90:0.1〜95:5:0.1)で精製することにより、標記化合物(73mg、45%)を得た。
1H-NMR (CD3CN): δ 10.37 (sH, s); 8.33 (1H, d); 8.03 (1H, d); 7.46-7.53 (2H, m); 7.37-7.43 (3H, m); 7.23-7.33 (2H, m); 6.94-7.10 (2H, m); 4.68-4.80 (1H, m); 4.10-4.36 (2H, m); 3.32-3.75 (3H, m); 2.85-3.22 (2H, m); 1.80-2.44 (6H, m)。
APCI-MS m/z: 476.0/478.0 [MH+]。
【0115】
実施例23の一般的方法に従って、実施例24〜33の化合物を製造した:
実施例24
5−ブロモ−2−フェニル−3−[4−(2−ピロリジン−1−イルエトキシ)フェニル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジントリフルオロアセテート
標記化合物(21mg、18%)を、4−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)フェノール(75mg、0.21mmol)および1−(2−クロロエチル)ピロリジン塩酸塩(35mg、0.21mmol)から合成した。
1H-NMR (CD3CN): δ 11.12 (1H, s); 8.42 (1H, d); 8.18 (1H, d); 7.41-7.53 (5H, m); 7.10 (2H, d); 6.75 (2H, d); 4.50 (2H, dd); 3.66-3.78 (2H, m); 3.34-3.51 (2H, m); 2.82-2.95 (2H, m); 2.30-2.60 (4H, m)。
APCI-MS m/z: 462.1/464.1 [MH+]。
【0116】
実施例25
5−ブロモ−3−[4−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)フェニル]−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジントリフルオロアセテート
標記化合物(59mg、36%)を、4−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)フェノール(100mg、0.27mmol)および4−(2−クロロエチル)モルホリン塩酸塩(53mg、0.28mmol)から合成した。
1H-NMR (CD3CN): δ 8.31 (1H, d); 8.00 (1H, d); 7.28-7.54 (7H, m); 7.01-7.12 (2H, m); 4.36-4.50 (2H, m); 3.84-4.26 (2H, m); 3.52-3.68 (4H, m); 3.20-3.45 (4H, m).
APCI-MS m/z: 478.0/480.0 [MH+]。
【0117】
実施例26
5−ブロモ−3−[3−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)フェニル]−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジントリフルオロアセテート
標記化合物(13.5mg、8%)を、3−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)フェノール(101mg、0.27mmol)および4−(2−クロロエチル)モルホリン塩酸塩(51mg、0.27mmol)から合成した。
APCI-MS m/z: 478.0/480.0 [MH+]。
【0118】
実施例27
3−[4−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)フェノキシ]−N,N−ジメチルプロパン−1−アミントリフルオロアセテート
標記化合物(37mg、34%)を、4−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)フェノール(100mg、0.27mmol)およびN−(3−クロロプロピル)−N,N−ジメチルアミン塩酸塩(44mg、0.28mmol)から合成した。
1H-NMR (CD3CN): δ 8.34 (1H, d); 8.03 (1H, d); 7.38-7.44 (5H, m); 7.31 (2H, d); 6.98 (2H, d); 4.17-4.30 (2H, m); 3.43-3.64 (2H, m); 2.64-2.88 (6H, m); 2.34-2.58 (2H, m)。
APCI-MS m/z: 450.0/452.0 [MH+]。
【0119】
実施例28
5−ブロモ−3−{4−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]フェニル}−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン
標記化合物(68mg、53%)を、4−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)フェノール(100mg、0.27mmol)および1−ブロモ−2−(2−メトキシエトキシ)エタン(51mg、28mmol)から合成した。
1H-NMR (CD3Cl: δ 12.08 (1H, s); 8.24 (1H, m); 8.08 (1H, d); 7.56-7.61 (2H, m); 7.38-7.47 (3H, m); 7.32 (2H, d); 6.98 (2H, d); 4.22 (2H, dd); 3.93 (2H, dd); 3.78 (2H, dd); 3.63 (2H, dd); 3.44 (3H, s)。
APCI-MS m/z: 466.9/469.0 [MH+]。
【0120】
実施例29
5−ブロモ−3−{3−[2−(1−メチルピロリジン−2−イル)エトキシ]フェニル}−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジントリフルオロアセテート
標記化合物(65mg、40%)を、3−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)フェノール(101mg、0.27mmol)および2−(2−クロロエチル)−1−メチルピロリジン塩酸塩(51mg、0.28mmol)から合成した。
APCI-MS m/z: 476.0/478.0 [MH+]。
【0121】
実施例30
3−{4−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−カルボニトリルトリフルオロアセテート
標記化合物(34mg、60%)を、4−(5−シアノ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)フェノール(32mg、0.10mmol)およびN−(3−クロロプロピル)−N,N−ジメチルアミン塩酸塩(18mg、0.11mmol)から合成した。
1H-NMR (CD3OD): δ 8.55 (2H, d); 8.19 (1H, d); 7.47-7.53 (2H, m); 7.33-7.38 (3H, m); 7.30 (2H, d); 7.10 (2H, d); 4.27 (2H, dd); 3.73 (2H, dd); 2.96 (6H, s); 2.25 (2H, dddd)。
APCI-MS m/z: 397.2 [MH+]。
【0122】
実施例31
5−{[4−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)フェノキシ]メチル}−1,3−オキサゾリジン−2−オントリフルオロアセテート
標記化合物(14mg、11%)を、4−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)フェノール(98mg、0.27mmol)および5−(クロロメチル)−1,3−オキサゾリジン−2−オン(38mg、0.28mmol)から合成した。
1H-NMR (CD3OD): δ 8.27 (1H, d); 8.18 (1H, d); 7.47-7.53 (2H, m); 7.31-7.40 (3H, m); 6.88-6.99 (4H, m); 4.89-4.97 (1H, m); 4.08 (2H, ddd); 3.69 (1H, dd); 3.50 (1H, dd)。
APCI-MS m/z: 365.0/367.0 [MH+]。
【0123】
実施例32
3−{4−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−2−(4−メトキシフェニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−カルボニトリルトリフルオロアセテート
標記化合物(23mg、33%)を、3−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(4−メトキシフェニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−カルボニトリル(45mg、0.13mmol)およびN−(3−クロロプロピル)−N,N−ジメチルアミン塩酸塩(23mg、0.15mmol)から合成した。
APCI-MS m/z: 427.2 [MH+]。
【0124】
実施例33
(3−{4−[5−ブロモ−2−(4−メトキシ−フェニル)−1H−ピロロ[1,3−b]ピリジン−3−イル]−フェノキシ}−プロピル)−ジメチルアミン
a)4−[5−ブロモ−2−(4−メトキシ−フェニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル]−フェノール
酢酸(0.2mL)を含むベンゼン(20mL)中の(4−ブロモ−2−フェニル)−ヒドラジン(0.5g、2.66mmol)および2−(4−ヒドロキシ−フェニル)−1−(4−メトキシ−フェニル)−エタノン(0.644g、2.66mmol)を、還流温度で加熱した。ディーン‐スタークトラップを用いて、水を連続的に留出した。13時間後、反応混合物を冷却し、トリエチルアミン(0.4mL)を加えた。混合物を濃縮し、残さを水に再懸濁した。沈澱物を濾過することにより、4−[2−[(4−ブロモフェニル)−ヒドラジノ]−2−(4−メトキシフェニル)−エチル]−フェノール(0.93g、84%)を得た。
1H-NMR (DMSO-d6): δ 10.06 (1H, s), 9.20 (1H, s), 8.18 (1H, d), 7.82 (1H, dd), 7.75 (2H, d), 7.30 (1H, d), 6.97 (2H, d), 6.91 (2H, d), 6.65 (2H, d), 4.16 (2H, s); 3.73 (3H, s).
APCI-MS m/z: 411.9; 413.9 [MH+]。
【0125】
4−[2−[(4−ブロモフェニル)−ヒドラジノ]−2−(4−メトキシフェニル)−エチル]−フェノール(708mg、1.72mmol)を、230℃で10分間、不活性雰囲気中で攪拌した。粗生成物を、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル−ヘプタン2:3)により精製し、メタノールから2回結晶化させることにより、標記化合物(23mg、3%)を得た。
1H-NMR (DMSO-d6): δ 12.17 (1H, bs), 9.46 (1H, bs), 8.27 (1H, d), 7.87 (1H, d), 7.44 (2H, d), 7.13 (2H, d), 6.94 (2H, d), 6.81 (2H, d); 3.77 (3H, s).
APCI-MS m/z: 395.0/397.0 [MH+]。
【0126】
b)(3−{4−[5−ブロモ−2−(4−メトキシ−フェニル)−1H−ピロロ[1,3−b]ピリジン−3−イル]−フェノキシ}−プロピル)−ジメチルアミン
標記化合物(13mg、16%)を、粗4−[5−ブロモ−2−(4−メトキシフェニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル]−フェノール(75mg、純度87%、0.14mmol)およびN−(3−クロロプロピル)−N,N−ジメチルアミン塩酸塩から合成した。
1H-NMR (DMSO-d6): δ 12.22 (1H, bs), 8.28 (1H, d), 7.88 (1H, d), 7.43 (1H, d), 7.23 (1H, d), 6.96 (1H, d), 6.95 (1H, d), 4.02 (2H, t), 3.77 (3H, s), 2.37 (2H, t), 2.15 (6H, s) および 1.86 (2H, p)。
APCI-MS m/z: 480.2; 482.1 [MH+]。
【0127】
実施例34
3−[4−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)フェノキシ]プロパン−1−アミントリフルオロアセテート
4−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)フェノール(83mg、0.23mmol)、水素化ナトリウム(鉱油中60%の懸濁液、22mg、0.55mmol)およびN,N−ジメチルホルムアミド(2ml)の混合物を、60℃で30分間加熱した。N,N−ジメチルホルムアミド(500μl)中の2−(3−クロロプロピル)−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン(61mg、0.23mmol)の溶液を加え、反応混合物をさらに60℃で6時間攪拌した。水(1ml)、テトラヒドロフラン(10ml)、メタノール(10ml)およびエタノール(4ml)中2Mのエチルアミン溶液を加え、反応混合物を室温で14時間攪拌した。溶媒を蒸発させ、残さを、1,4−ジオキサン(10ml)および水酸化ナトリウム(4.56g、0.11mol)を含む水(5ml)に溶かし、反応混合物を、100℃で2時間加熱した。冷却後、生成物を酢酸エチルへ抽出し、分取HPLC(RP−18、アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸勾配10:90:0.1〜95:5:0.1)で精製することにより、標記化合物(4mg、3%)を得た。
1H-NMR (CD3OD): δ 8.27 (1H, d); 7.96 (1H, d); 7.45-7.53 (3H, m); 7.31-7.38 (2H, d); 7.27 (2H, d); 7.08 (2H, d); 4.17 (2H, dd); 3.19 (2H, dd); 2.14-2.22 (2H, ddd)。
APCI-MS m/z: 421.9/423.9 [MH+]。
【0128】
実施例35
5−ブロモ−3−(4−アミノメチルフェニル)−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン
4−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ベンゾニトリル(1.00g、2.7mmol)およびテトラヒドロフラン(5ml)に、4時間の間水素化アルミニウムリチウム(ジエチルエーテル中1Mの溶液、5.7ml、5.7mmol)を加えた。反応混合物を室温でさらに30分間攪拌し、次いでメタノールおよび希塩酸を加えることにより中和した。粗生成物を、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル/クロロホルム/メタノール/アンモニア水勾配100:0:0:0〜0:95:5:0および0:80:19.5:0.5)で精製することにより、標記化合物(0.569g、56%)を得た。
1H-NMR (CD3OD): δ 8.43 (1H, d); 8.23 (1H, d); 7.34-7.55 (9H, m) 4.17 (2H, s).
APCI-MS m/z: 377.0/379.0 [MH+]。
【0129】
実施例36
5−ブロモ−3−[4−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾ−ル−2−イル)フェニル]−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジントリフルオロアセテート
4−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ベンゾニトリル(82mg、0.22mmol)、1,2−エタンジアミン(41mg、0.68mmol)、4−メチルベンゼンスルホン酸水和物(89mg、0.47mmol)、グリコール(0.3ml)およびDMSO(0.4ml)の混合物を、175℃で3時間加熱した。冷却後、メタノール(1ml)を加え、生成物を分取HPLC(RP−18、アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸勾配10:90:0.1〜95:5:0.1)で精製することにより、標記化合物(11mg、9%)を得た。
1H-NMR (CD3OD): δ 8.34 (1H, d); 8.14 (1H, d); 7.86 (2H, d); 7.61 (2H, d); 7.46-7.50 (2H, m); 7.36-7.43 (3H, m); 4.22 (4H, s).
APCI-MS m/z: 417.1/419.1 [MH+]。
【0130】
実施例37
5−ブロモ−3−[4−(4,4−ジメチル−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾ−ル−2−イル)フェニル]−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジントリフルオロアセテート
本質的には実施例36記載の要領で、標記化合物(5mg、4%)を、4−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ベンゾニトリル(82mg、0.22mmol)および2−メチルプロパン−1,2−ジアミン(27mg、0.31mmol)から合成した。
1H-NMR (CD3OD): δ 8.35 (1H, d); 8.14 (1H, d); 7.85 (2H, d); 7.62 (2H, d); 7.46-7.49 (2H, m); 7.38-7.42 (3H, m); 3.87 (2H, s); 3.35 (2H, s); 1.57 (6H, s).
APCI-MS m/z: 445.0/447.0 [MH+]。
【0131】
実施例38
N−(2−アミノエチル)−4−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ベンズアミドトリフルオロアセテート
標記化合物(10mg、8%)を、5−ブロモ−3−[4−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾ−ル−2−イル)フェニル]−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジントリフルオロアセテート(実施例36)の合成から分離した。
1H-NMR (CD3OD): δ 8.31 (1H, d); 8.07 (1H, d); 7.90 (2H, d); 7.44-7.51 (4H, m); 7.37-7.40 (3H, m); 3.69 (2H, dd); 3.18 (2H, dd).
APCI-MS m/z: 435.1/437.0 [MH+]。
【0132】
実施例39
3−[[4−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ベンジル](1,2−ジヒドロキシプロピル)アミノ]プロパン−1,2−ジオ−ルトリフルオロアセテート
1−[4−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)フェニル]メタンアミン(58.5mg、0.15mmol)およびテトラヒドロフラン(5ml)に、オキシラン−2−イルメタノール(77mg、5.7mmol)を80℃で4時間かけて、3バッチで加えた。メタノール(1ml)を加え、生成物を、分取HPLC(RP−18、アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸勾配10:90:0.1〜95:5:0.1)で精製することにより、標記化合物(32mg、32%)を得た。
1H-NMR (CD3OD): δ 8.26 (1H, d); 8.03 (1H, d); 7.40-7.60 (6H, m); 7.30-7.36 (3H, m); 3.88-4.20 (2H, m); 3.48-3.64 (4H, m); 3.20-3.45 (4H, m).
APCI-MS m/z: 526.1/528.1 [MH+]。
【0133】
実施例40
4−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)安息香酸
4−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ベンゾニトリル(135mg、0.36mmol)、濃硫酸(2ml)、水(2ml)および1,4−ジオキサン(2ml)の溶液を、120℃で2時間加熱した。冷却後、水(100ml)を加え、沈澱物を、分取HPLC(RP−18、アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸勾配10:90:0.1〜95:5:0.1)で精製することにより、標記化合物(33mg、32%)を得た。
1H-NMR (CD3OD): δ 8.60 (1H, d); 8.05 (1H, d); 7.35-7.54 (9H, m)。
APCI-MS m/z: 393.0/395.0 [MH+]。
【0134】
実施例41
−[4−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ベンジル]グルタミントリフルオロアセテート
Boc−Glu−OtBu(53mg、0.18mmol)、HATU(72mg、0.19mmol)およびジクロロメタン(2ml)の混合物を、ジイソプロピルエチルアミンによりpH8に調節した。20分後、NMP(1ml)中の1−[4−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)フェニル]メタンアミン(65mg、0.17mmol)の溶液を加え、ジイソプロピルエチルアミンによりpHを8に調節した。6時間後、トリフルオロ酢酸(1.5ml)を加えた。17時間後、溶媒を蒸発させ、粗生成物を、分取HPLC(RP−18、アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸勾配10:90:0.1〜95:5:0.1)で精製することにより、標記化合物(41mg、38%)を得た。
1H-NMR (CD3OD): δ 8.40 (1H, d); 8.05 (1H, d); 7.37-7.61 (9H, m); 4.17 (2H, dd); 2.26-2.60 (4H, m)。
APCI-MS m/z: 507.0/509.0 [MH+]。
【0135】
実施例42
3−(4−ヒドロキシフェニル)−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−カルボニトリル
4−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)フェノール(355mg、0.97mmol)、シアン化亜鉛(137mg、1.17mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム(0)(89mg、97μmol)、ビス(ジフェニルホスフィン)フェロセン(129mg、0.23mmol)およびN,N−ジメチルホルムアミド(10ml)の混合物を、130℃で20時間攪拌した。酢酸エチル(100ml)を加え、有機相を水(2×50ml)で洗浄し、乾燥し、真空下で濃縮した。粗生成物を、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル/ヘプタン勾配3:7〜8:2)にかけ、結晶化(6mlテトラヒドロフラン/ヘプタン5:1)することにより、標記化合物(115mg、38%)を得た。
1H-NMR (DMSO-d6): δ 12.65 (1H, s); 9.50 (1H, s); 8.62 (1H, d); 8.26 (1H, d); 7.50 (2H, dd); 7.32-7.43 (3H, m); 7.15 (2H, d); 6.79 (2H, d)。
APCI-MS m/z: 312.1 [MH+]。
【0136】
実施例42の一般的方法に従って、実施例43〜45の化合物を製造した:
実施例43
3−[4−(アミノメチル)フェニル]−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−カルボニトリルトリフルオロアセテート
標記化合物(12mg、10%)を、1−[4−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)フェニル]メタンアミン(104mg、0.27mmol)から合成し、分取HPLC(RP−18、アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸勾配10:90:0.1〜95:5:0.1)により精製した。
1H-NMR (CD3OD): δ 8.58 (1H, d); 8.24 (1H, d); 7.45-7.53 (6H, m); 7.32-7.40 (3H, m); 4.18 (2H, s)。
APCI-MS m/z: 325.4 [MH+,弱い], 308.1 [MH+ -NH3]。
【0137】
実施例44
3−(4−モルホリン−4−イルフェニル)−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−カルボニトリル;
標記化合物(5mg、11%)を、5−ブロモ−3−(4−モルホリン−4−イルフェニル)−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(50mg、0.115mmol)から合成した。
1H-NMR (DMSO-d6): δ 12.61 (1H, s); 8.58 (1H, d); 8.21 (1H, d); 7.28-7.44 (7H, m); 6.93 (2H, d); 3.71 (4H, dd); 3.16 (4H, dd).
APCI-MS m/z: 381.2 [MH+]。
【0138】
実施例45
3−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(4−メトキシフェニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−カルボニトリル
標記化合物(50mg、93%)を、4−[5−ブロモ−2−(4−メトキシフェニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル]フェノール(62mg、0.16mmol)から合成した。
1H-NMR (DMSO-d6): δ 12.59 (1H, s); 9.48 (1H, s); 8.48 (1H, d); 8.20 (1H, d); 7.44 (2H, d); 7.15 (2H, d); 6.95 (2H, d); 6.80 (2H, d)。
APCI-MS m/z: 342.1 [MH+]。
【0139】
実施例46
5−ブロモ−2−フェニル−3−ピロ−ル−1−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン
5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イルアミン(60mg、0.2mmol)を、酢酸(20ml)に懸濁し、2,5−ジメトキシテトラヒドロフラン(0.030ml、0.22mmol)を加えた。混合物を1.5時間還流させ、冷却し、真空下で濃縮した。残さをクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン/酢酸エチル勾配1:0〜0:1)にかけた。これによりオフホワイト粉末(59.1mg、84%)として生成物を得た。アセトニトリル/トルエン/酢酸エチルからの再結晶化により、分析試料をさらに精製した。
1H-NMR (DMSO-d6): δ 12.59 (1H, bs); 8.37 (1H, s); 7.80 (1H, s); 7.40-7.25 (5H, m); 6.86 (2H, t); 6.29 (2H, t)。
APCI-MS m/z: 338.0/340.0 [MH+]。
【0140】
実施例47
5−シアノ−2−(4−メトキシ−フェニル)−3−ピロ−ル−1−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン
本質的には実施例1記載の要領で、標記化合物(25mg、16%)を、6−ヒドラジノ−ニコチノニトリル(70mg、0.5mmol)および1−(4−メトキシフェニル)−2−(1H−ピロール−1−イル)エタノン(110mg、0.5mmol)から合成し、分取HPLC(RP−18、アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸勾配10:90:0.1〜95:5:0.1)により精製した。
1H-NMR (CDCl3): δ 11.18 (1H, bs); 8.53 (1H, s); 8.17 (1H, s); 7.25 (2H, d); 6.94 (2H; d); 6.76 (2H, t); 6.41 (2H, t); 3.84 (3H, s)。
APCI-MS m/z: 315.1 [MH+]。
【0141】
実施例48
5−ブロモ−3−(2,5−ジメチル−ピロ−ル−1−イル)−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン
5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イルアミン(48mg、0.16mmol)を、酢酸(20ml)に懸濁し、ヘキサン−2,5−ジオン(0.025ml、0.20mmol)を加えた。混合物を1.5時間還流させ、次いで、真空下で濃縮した。粗生成物を、分取HPLC(RP−18、アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸勾配10:90:0.1〜95:5:0.1)で精製することにより、標記化合物(17mg、29%)を得た。
1H-NMR (DMSO-d6): δ 11.55 (1H, bs); 8.36 (1H, s); 7.77 (1H, s); 7.39-7.31 (5H, m); 5.93 (2H, s); 1.86 (6H, s).
APCI-MS m/z: 366.3/368.3 [MH+]。
【0142】
実施例49
{3−[4−(5−メチル−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)フェノキシ]プロピル}ジメチルアミン
2−ヨード−5−メチル−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(0.31g、0.93mmol)、{4−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}ボロン酸(実施例70aと同様に製造、0.23g、1.03mmol)、炭酸カリウム(0.35g、2.53mmol)および1,1'ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム(II)(98mg、0.12mmol)を、ジオキサン(10ml)に懸濁した。混合物をアルゴンで脱気し、100℃で15時間攪拌した。反応混合物をHCl水溶液で酸性化し、酢酸エチルおよび水間に分配した。水性層を集め、重炭酸ナトリウムで塩基性化し、酢酸エチルで抽出した。有機層を濃縮し、分取HPLC(RP−18、アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸勾配10:90:0.1〜95:5:0.1)で精製した。アセトニトリルを蒸発させ、残りの溶液を重炭酸ナトリウムで塩基性にし、酢酸エチルで抽出した。有機層を乾燥し、蒸発させることにより、標記化合物(218mg、55%)を得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ 11.21 (s, 1H), 9.20 (s, 1H), 8.85 (s, 2H), 8.13 (d, J 1.6 Hz, 1H), 7.80 (d, J 1.1 Hz, 1H), 7.45 (d, J 8.7 Hz, 2H), 6.99 (d, J 8.7 Hz, 2H), 4.12 (t, J 8.0 Hz, 2H), 2.71 (t, J 7.4 Hz, 2H), 2.48 (s, 3H), 2.46 (s, 6H), 2.19 - 2.09 (m, 2H).
APCI-MS m/z: 388.1 [MH+]。
【0143】
a)2−ヨード−5−メチル−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン
5−メチル−3−ピリミジン−5−イル−2−(トリメチルシリル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(0.14g、0.57mmol)、N−ヨードスクシンイミド(0.23g、1.02mmol)および1,2−ジクロロエタン(3ml)の混合物を、マイクロ波反応器において90℃で20分間加熱した。この反応を6回実施し、反応混合物を合わせ、チオ硫酸ナトリウム水溶液中に注ぎ、濾過し、エタノールで洗浄することにより、副題化合物(1.03g、99%)を得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ 9.08 (s, 1H), 8.89 (s, 2H), 8.36 (s, 1H), 7.59 (s, 1H), 2.34 (s, 3H)。
APCI-MS m/z: 336.9 [MH+]。
【0144】
b)5−メチル−3−ピリミジン−5−イル−2−(トリメチルシリル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン
3−ヨード−5−メチルピリジン−2−アミン(2.0g、8.64mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(0.48g、0.58mmol)
1,4−ジアザビシクロ(2,2,2)オクタン(1.66g、14.8mmol)、5−[(トリメチルシリル)エチニル]ピリミジン(1.97g、11.2mmol)およびN,N−ジメチルホルムアミド(10ml)の混合物を、110℃で16時間加熱した。反応混合物を濃縮し、粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル−ヘプタン勾配0:100〜100:0)にかけることにより、副題化合物(0.86g、35%)を得た。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 11.75 (s, 1H), 9.40 (s, 1H), 8.83 (s, 2H), 8.16 (d, J 1.7 Hz, 1H), 7.64 - 7.62 (m, 1H), 2.34 (s, 3H), 0.44 (s, 9H).
APCI-MS m/z: 283.2 [MH+]。
【0145】
c)3−ヨード−5−メチルピリジン−2−アミン
トリフルオロメタンスルホニカシド(10ml)を、攪拌しながら2−アミノ−5−メチルピリジン(5.2g、0.048mol)に加えた。この混合物に、固体のN−ヨード−スクシンイミド(16g、0.071mol)を5分間かけて分割して加えた。さらに10分間攪拌を続行し、反応混合物を重炭酸ナトリウム水溶液中に注いだ。過剰のチオ硫酸ナトリウムを加え、スラリーを酢酸エチルで2回抽出した。有機層を合わせ、Na水溶液、ブラインで洗浄し、次いで硫酸ナトリウムで乾燥した。シリカゲルのプラグにより濾過し、蒸発後、副題化合物(6.8g、60%)を得た。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.87 - 7.83 (m, 1H), 7.72 (M, 1H), 4.76 (s, 2H), 2.52 (s, 3H)。
APCI-MS m/z: 235.0 [MH+]。
【0146】
実施例50
{3−[4−(5−フルオロ−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)フェノキシ]プロピル}ジメチルアミン
実施例49の手順により、標記化合物(46mg、37%)を、2−ヨード−5−フルオロ−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(0.11g、0.32mmol)から合成した。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 12.49 (s, 1H), 8.86 (s, 1H), 8.74 (s, 2H), 8.27 (t, J 2.1 Hz, 1H), 7.88 (q, J 4.1 Hz, 1H), 7.37 (d, J 8.9 Hz, 2H), 6.98 (d, J 9.2 Hz, 2H), 4.02 (t, J 6.5 Hz, 2H), 2.33 (t, J 7.2 Hz, 2H), 2.13 (s, 6H), 1.83 (五重線, J 6.7 Hz, 2H).
APCI-MS m/z: 392.2 [MH+]。
【0147】
実施例51
2−{4−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−4−メチル−3−ピリジン−3−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−カルボニトリル
実施例49の手順により、標記化合物(2.2mg、1.6%)を、2−ヨード−4−メチル−3−ピリジン−3−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−カルボニトリル(0.12g、0.32mmol)から合成した。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ 12.85 (s, 1H), 8.69 (q, J 2.1 Hz, 1H), 8.62 (d, J 1.9 Hz, 1H), 8.47 (s, 1H), 7.73 (d, J 7.8 Hz, 1H), 7.41 (t, J 6.2 Hz, 1H), 7.26 (d, J 9.0 Hz, 2H), 6.87 (d, J 9.0 Hz, 2H), 4.14 (t, J 5.6 Hz, 2H), 3.30 - 3.22 (m, 2H), 2.88 (s, 6H), 2.49 - 2.42 (m, 2H), 2.40 (s, 3H)。
APCI-MS m/z: 412.1 [MH+]。
【0148】
実施例52
5−クロロ−2−[5−(ピペラジン−1−イルカルボニル)−1H−ピロ−ル−3−イル]−3−ピリジン−3−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンビス(トリフルオロアセテート)
実施例49の手順により、標記化合物(12mg、6.2%)を、5−クロロ−2−ヨード−3−ピリジン−3−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(0.122g、0.300mmol)およびtert−ブチル・4−{[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピロール−2−イル]カルボニル}ピペラジン−1−カルボキシレート(0.123g、0.30mmol)から合成した。
1H-NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.73 (s, 1H), 8.60 (d, J 5.3 Hz, 1H), 8.23 (t, J 3.9 Hz, 1H), 8.19 (d, J 2.1 Hz, 1H), 7.89 (d, J 2.2 Hz, 1H), 7.76 - 7.71 (m, 1H), 7.20 (d, J 1.6 Hz, 1H), 6.70 (d, J 1.5 Hz, 1H), 3.98 (t, J 5.4 Hz, 4H), 3.29 - 3.27 (m, 4H).
APCI-MS m/z: 407.0 [MH+]。
【0149】
実施例53
5−クロロ−2−[5−(ピペラジン−1−イルカルボニル)−1H−ピロ−ル−3−イル]−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンビス(トリフルオロアセテート)
実施例49の手順により、標記化合物(1.1mg、1.1%)を、5−クロロ−2−ヨード−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(0.60g、0.17mmol)およびtert−ブチル・4−{[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピロール−2−イル]カルボニル}ピペラジン−1−カルボキシレート(0.250g、0.62mmol)から合成した。
1H-NMR (400 MHz, CD3OD): δ 9.12 (s, 1H), 9.12 (s, 2H), 8.20 (d, J 2.1 Hz, 1H), 7.94 (d, J 2.1 Hz, 1H), 7.25 - 7.23 (m, 1H), 6.67 - 6.66 (m, 1H), 3.97 (t, J 5.4 Hz, 4H), 3.29 - 3.26 (m, 4H)。
APCI-MS m/z: 408.0 [MH+]。
【0150】
実施例54
{3−[4−(4,5−ジクロロ−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)フェノキシ]プロピル}ジメチルアミン;
実施例49の手順により、標記化合物(34mg、16%)を、4,5−ジクロロ−2−ヨード−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(0.19g、0.49mmol)から合成した。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ 12.48 (s, 1H), 9.22 (s, 1H), 9.22 (s, 1H), 8.20 (s, 1H), 7.30 (d, J 7.9 Hz, 2H), 6.95 (d, J 7.9 Hz, 2H), 4.10 - 4.02 (m, 2H), 2.56 - 2.48 (m, 2H), 2.31 (s, 6H), 2.06 - 1.95 (m, 2H).
APCI-MS m/z: 442.3 [MH+]。
【0151】
実施例55
{3−[4−(5−ブロモ−4−メチル−3−ピリジン−3−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)フェノキシ]プロピル}ジメチルアミン;
実施例49の手順により、標記化合物(33mg、27%)を、5−ブロモ−2−ヨード−4−メチル−3−ピリジン−3−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(0.11g、0.26mmol)から合成した。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ 12.28 (s, 1H), 8.67 - 8.63 (m, 2H), 8.26 (s, 1H), 7.69 (d, J 8.1 Hz, 1H), 7.35 (q, J 4.2 Hz, 1H), 7.30 (d, J 8.3 Hz, 2H), 6.90 (d, J 8.9 Hz, 2H), 4.06 (t, J 6.4 Hz, 2H), 2.52 (t, J 7.3 Hz, 2H), 2.31 (s, 6H), 2.26 (s, 3H), 2.01 (五重線, J 6.9 Hz, 2H).
APCI-MS m/z: 465.3 [MH+]。
【0152】
実施例56
5−クロロ−3−ピリジン−3−イル−2−(1H−ピロ−ル−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン
実施例49の手順により、標記化合物(7mg、15%)を、5−クロロ−2−ヨード−3−ピリジン−3−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(58mg、0.16mmol)および1−(tert−ブチルカルボニル)ピロール−2−ボロン酸(41mg、0.19mmol)から合成した。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ 10.15 (s, 1H), 8.50 (d, J 2.0 Hz, 1H), 8.37 (d, J 5.4 Hz, 1H), 8.00 - 7.91 (m, 2H), 7.60 (d, J 2.3 Hz, 1H), 7.49 (q, J 4.4 Hz, 1H), 6.70 - 6.65 (m, 1H), 6.15 - 6.11 (m, 1H), 6.02 - 5.98 (m, 1H).
APCI-MS m/z: 295.0 [MH+]。
【0153】
実施例57
5−クロロ−3−ピリジン−3−イル−2−(1H−ピロ−ル−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジントリフルオロアセテート
実施例49の手順により、標記化合物(4mg、3%)を、5−クロロ−2−ヨード−3−ピリジン−3−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(103mg、0.29mmol)および1−(トリイソプロピルピル)ピロール−3−ボロン酸(95mg、0.36mmol)から合成した。
1H-NMR (300 MHz, CD3OD): δ 8.90 (d, J 1.9 Hz, 1H), 8.74 (d, J 5.5 Hz, 1H), 8.58 (d, J 8.3 Hz, 1H), 8.30 (d, J 2.4 Hz, 1H), 8.14 (d, J 2.3 Hz, 1H), 8.04 (q, J 4.8 Hz, 1H), 7.72 (d, J 2.8 Hz, 1H), 7.58 (q, J 4.1 Hz, 1H), 6.56 (d, J 9.6 Hz, 1H).
APCI-MS m/z: 295.0 [MH+]
【0154】
実施例58
5−クロロ−4−メトキシ−3−ピリジン−3−イル−2−(1H−ピロ−ル−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジントリフルオロアセテート
実施例49の手順により、標記化合物(3mg、6%)を、5−クロロ−3−ヨード−4−メトキシピリジン−2−アミン(43mg、0.11mmol)および1−(トリイソプロピルピル)ピロール−3−ボロン酸(301mg、1.12mmol)から合成した。
1H-NMR (400 MHz, CD3OD): δ 10.79 (s, 1H), 8.93 (s, 1H), 8.69 (d, J 5.6 Hz, 1H), 8.55 (d, J 8.2 Hz, 1H), 8.15 (s, 1H), 7.94 (q, J 4.6 Hz, 1H), 6.99 (s, 1H), 6.80 - 6.77 (m, 1H), 6.13 - 6.10 (m, 1H), 3.55 (s, 3H)。
APCI-MS m/z: 325.2 [MH+]。
【0155】
実施例59
5−クロロ−2−(6−クロロピリジン−3−イル)−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン
2−ヨード−5−クロロ−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(実施例49aと同様に製造、1.10g、3.09mmol)、2−クロロピリジン−5−ボロン酸(583mg、3.70mmol)、炭酸カリウム(1.28g、9.27mmol)および1,1'−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム(II)(126mg、0.15mmol)を、ジオキサン(10ml)に懸濁した。混合物をアルゴンで脱気し、100℃で2時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、粗生成物を、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル/ヘプタン勾配0:100〜100:0)で精製することにより、標記化合物(1.01g、96%)を得た。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ 11.93 (s, 1H), 9.24 (s, 1H), 9.24 (s, 2H), 8.64 (d, J 2.3 Hz, 1H), 8.26 (d, J 2.3 Hz, 1H), 7.99 (d, J 2.3 Hz, 1H), 7.74 (q, J 3.7 Hz, 1H), 7.45 (d, J 8.4 Hz, 1H)。
APCI-MS m/z: 342.1 [MH+]。
【0156】
実施例60
(2−{[5−(5−クロロ−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)ピリジン−2−イル]オキシ}エチル)メチルアミントリス(トリフルオロアセテート)
5−クロロ−2−(6−クロロピリジン−3−イル)−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(実施例59、37mg、0.11mmol)、カリウム・tert−ブトキシド(42mg、0.37mmol)、2−(メチルアミノ)エタノール(23mg、0.31mmol)およびDMF(500μl)の混合物を、2時間100℃に加熱した。揮発性物質を蒸発させた後、粗生成物を、分取HPLC(X−Terra RP−18、アセトニトリル/水/NHOH勾配10:90:0.2〜95:5:0.2)で精製することにより、標記化合物(8mg、10%)を得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.93 (s, 1H), 8.93 (s, 2H), 8.08 (q, J 5.4 Hz, 1H), 7.75 (d, J 2.8 Hz, 1H), 7.57 (q, J 3.3 Hz, 1H), 6.73 (d, J 9.3 Hz, 1H), 4.45 (t, J 4.9 Hz, 2H), 3.22 (t, J 4.7 Hz, 2H), 2.58 (s, 3H).
APCI-MS m/z: 381.3 [MH+]。
【0157】
実施例61
N−[5−(5−クロロ−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)ピリジン−2−イル]−N,N',N'−トリメチルプロパン−1,3−ジアミン三塩酸塩
5−クロロ−2−(6−クロロピリジン−3−イル)−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(実施例59、22mg、0.07mmol)およびN,N,N'−トリメチルプロパン−1,3−ジアミン(300μl)の混合物を1時間160℃に加熱した。粗生成物を、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム−メタノール−NHOH勾配100:0:0〜70:29:1)により精製し、HCl塩に変換することにより、標記化合物(22mg、59%)を得た。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 12.62 (s, 1H), 9.12 (s, 1H), 8.81 (s, 2H), 8.28 (d, J 2.4 Hz, 1H), 8.18 (d, J 2.4 Hz, 1H), 8.05 (d, J 2.4 Hz, 1H), 7.62 (d, J 9.4 Hz, 1H), 6.80 (d, J 9.2 Hz, 1H), 3.05 (s, 3H), 2.78 (d, J 4.9 Hz, 2H), 2.75 - 2.71 (m, 6H), 1.97 - 1.87 (m, 2H)。
APCI-MS m/z: 422.9 [MH+]。
【0158】
実施例62
N'−[5−(5−クロロ−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)ピリジン−2−イル]−N,N−ジメチルプロパン−1,3−ジアミントリス(トリフルオロアセテート)
実施例61記載の要領で、標記化合物(15mg、29%)を、5−クロロ−2−(6−クロロピリジン−3−イル)−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(実施例59、22mg、0.07mmol)およびN,N−ジメチルプロパン−1,3−ジアミン(300μl)から合成した。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 12.56 (s, 1H), 9.37 (s, 1H), 8.80 (s, 2H), 8.27 (d, J 2.4 Hz, 1H), 8.10 (d, J 3.0 Hz, 1H), 8.05 (d, J 2.6 Hz, 1H), 7.49 (d, J 9.4 Hz, 1H), 6.57 (d, J 9.4 Hz, 1H), 3.37 - 3.30 (m, 2H), 3.13 - 3.06 (m, 2H), 2.76 (s, 6H), 1.87 (五重線, J 7.1 Hz, 2H)。
【0159】
実施例63
N−{3−[4−(5−クロロ−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)フェノキシ]プロピル}−N,N−ジメチルアミン
実施例49の手順により、標記化合物(20mg、25%)を、5−クロロ−2−ヨード−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(70mg、196μmol)から製造した。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 12.59 (s, 1H), 9.11 (s, 1H), 8.76 (s, 2H), 8.29 (d, J 2.3 Hz, 1H), 8.06 (d, J 2.3 Hz, 1H), 7.39 (d, J 8.6 Hz, 2H), 6.99 (d, J 8.7 Hz, 2H), 4.03 (t, J 6.3 Hz, 2H), 2.35 (t, J 7.1 Hz, 2H), 2.14 (s, 6H), 1.85 (q, J 6.7 Hz, 2H).
APCI-MS m/z: 408.3 [MH+]。
【0160】
実施例64
{3−[4−(5−クロロ−4−メトキシ−3−ピリジン−3−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)フェノキシ]プロピル}ジメチルアミン;
実施例49の手順により、標記化合物(5mg、7%)を、5−クロロ−2−ヨード−4−メトキシ−3−ピリジン−3−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(67mg、174μmol)から製造した。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 12.70 (s, 1H), 8.49 (m, 1H), 8.47 (s, 1H), 8.21 (s, 1H), 7.76 (d, J 7.5 Hz, 1H), 7.39 (m, 1H), 7.29 (d, J 8.6 Hz, 2H), 6.90 (d, J 8.7 Hz, 2H), 3.99 (t, J 6.4 Hz, 2H), 2.33 (t, J 7.2 Hz, 2H), 2.13 (s, 6H), 1.83 (q, J 6.5 Hz, 2H).
APCI-MS m/z: 437.1 [MH+]。
【0161】
実施例65
N−(2−{[5−(5−クロロ−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)ピリジン−2−イル]オキシ}エチル)尿素ビス(トリフルオロアセテート)
水素化ナトリウム(鉱油中50%、30mg、614μmol)を、乾燥DMF(5ml)に溶かした。2−ヒドロキシエチル尿素(11mg、105μmol)を加え、溶液を5分間攪拌した後、5−クロロ−2−(6−クロロピリジン−3−イル)−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(実施例59、30mg、88.0μmol)を加えた。混合物を、まず30分間80℃、次いで2時間100℃に加熱した。粗生成物を、分取HPLC(アセトニトリル/水/TFA勾配10:90:0.1〜95:5:0.1)で精製することにより、標記化合物(1mg、3%)を得た。
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 12.74 (s, 1H), 9.14 (s, 1H), 8.81 (s, 2H), 8.33 (d, J 2.4 Hz, 1H), 8.30 (d, J 2.6 Hz, 1H), 8.12 (d, J 2.4 Hz, 1H), 7.75 (dd, J 8.6, 2.6 Hz, 1H), 6.90 (d, J 9.2 Hz, 1H), 6.20 (s, 1H), 5.58 (s, 1H), 4.26 (t, J 5.9 Hz, 2H), 3.24 (m, 2H).
APCI-MS m/z: 410.1 [MH+]。
【0162】
実施例66
2−{[5−(5−クロロ−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)ピリジン−2−イル]オキシ}エタノ−ルビス(トリフルオロアセテート)
5−クロロ−2−(6−クロロピリジン−3−イル)−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(実施例59、15mg、44.0μmol)、エチレングリコール(245μl、4.38mmol)およびカリウム・tert−ブトキシド(25mg、219μmol)およびジオキサン(1ml)の混合物を、150℃で7分間マイクロ波反応器において反応させた。反応混合物を水で希釈し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空下で濃縮した。粗生成物を、分取HPLC(RP−18、アセトニトリル/水/TFA勾配10:90:0.1〜95:5:0.1)で精製することにより、標記化合物(6mg、37%)を得た。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 12.76 (s, 1H), 9.16 (s, 1H), 8.81 (s, 2H), 8.33 (d, J 2.2 Hz, 1H), 8.28 (d, J 2.5 Hz, 1H), 8.12 (d, J 2.2 Hz, 1H), 6.90 (d, J 8.7 Hz, 1H), 7.75 (dd, J 8.7, 2.5 Hz, 1H), 4.30 (t, J 5.1 Hz, 2H), 3.71 (t, J 5.1 Hz, 2H)。
APCI-MS m/z: 368.0 [MH+]。
【0163】
実施例67
2−[6−(4−アセチルピペラジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−5−クロロ−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンビス(トリフルオロアセテート)
実施例66の手順により、標記化合物(1mg、5%)を、5−クロロ−2−(6−クロロピリジン−3−イル)−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(実施例59、15mg、44.0μmol)および4−アセチルピペラジン(515μl、4.38mmol)から合成した。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 12.65 (s, 1H), 9.15 (s, 1H), 8.83 (s, 2H), 8.29 (d, J 2.2 Hz, 1H), 8.24 (d, J 2.4 Hz, 1H), 8.06 (d, J 2.2 Hz, 1H), 7.62 (dd, J 8.9, 2.4 Hz, 1H), 6.94 (d, J 9.0 Hz, 1H), 3.63 (d, J 5.2 Hz, 2H), 3.56 (s, 6H), 2.05 (s, 3H)。
APCI-MS m/z: 434.1 [MH+]。
【0164】
実施例68
5−クロロ−3−(4,5−ジヒドロピリミジン−5−イル)−2−[6−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン
5−クロロ−2−ヨード−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(実施例49aと同様にして製造、15mg、44.0μmol)、4−メチルピペラジン(490μl、4.38mmol)、カリウム・tert−ブトキシド(8mg、66.0μmol)、1,3−ジ−i−プロピルイミダゾリウムクロリド(0.5mg、2.00μmol)およびPd(dba)(1mg、0.90μmol)を、ジオキサン(1ml)に懸濁した。混合物をアルゴンで脱気し、95℃で4日間攪拌した。反応混合物をブライン中に注ぎ、エーテルで抽出した。有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。粗生成物を、分取HPLC(アセトニトリル/水/TFA勾配10:90:0.1〜95:5:0.1およびアセトニトリル/水/NHOH勾配10:90:0.1〜95:5:0.1)で2回精製することにより、標記化合物(4mg、22%)を得た。
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 12.61 (s, 1H), 9.14 (s, 1H), 8.83 (s, 2H), 8.28 (d, J 2.2 Hz, 1H), 8.22 (d, J 2.4 Hz, 1H), 8.05 (d, J 2.2 Hz, 1H), 7.56 (dd, J 9.0, 2.6 Hz, 1H), 6.88 (d, J 9.2 Hz, 1H), 3.55 (m, 4H), 2.40 (m, 4H), 2.23 (s, 3H)。
APCI-MS m/z = 406.1 [MH+]。
【0165】
実施例69
5−クロロ−3−(4,5−ジヒドロピリミジン−5−イル)−2−(6−モルホリン−4−イルピリジン−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
実施例68の手順により、標記化合物(4mg、17%)を、5−クロロ−2−(6−クロロピリジン−3−イル)−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(実施例59、20mg、58μmol)およびモルホリン(500μl、5.84mmol)から合成した。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 12.76 (d, J 115.8 Hz, 1H), 9.12 (s, 1H), 8.80 (d, J 5.4 Hz, 2H), 8.28 (d, J 2.1 Hz, 1H), 8.24 (d, J 2.4 Hz, 1H), 8.05 (d, J 2.2 Hz, 1H), 7.59 (dd, J 8.8, 2.6 Hz, 1H), 6.88 (d, J 8.8 Hz, 1H), 3.69 (t, J 4.8 Hz, 4H), 3.51 (t, J 4.9 Hz, 4H).
APCI-MS m/z = 393.1 [MH+]。
【0166】
実施例70
1−[4−(5−クロロ−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)フェノキシ]−3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパン−2−オ−ルビス(トリフルオロアセテート)
5−クロロ−2−ヨード−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(実施例49aと同様にして製造、64mg、0.18mmol)、1−(4−メチルピペラジン−1−イル)−3−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノキシ]プロパン−2−オール(80mg、0.21mmol)、1,1'ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム(II)(10mg、0.013mmol)および炭酸カリウム(87mg、0.63mmol)を、ジオキサン(3ml)および水(0.5ml)に溶かし、冷却せずにマイクロ波反応器(200W)において150℃で10分間加熱した。混合物を酢酸エチルで希釈し、水およびブラインで洗浄した。有機層を蒸発させ、粗生成物を、分取HPLC(RP−18、アセトニトリル/水/TFA勾配10:90:0.1〜95:5:0.1)で精製することにより、標記化合物(21mg、17%)を得た。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 12.62 (s, 1H), 9.12 (s, 1H), 8.76 (s, 2H), 8.30 (d, J 2.2 Hz, 1H), 8.08 (d, J 2.2 Hz, 1H), 7.42 (d, J 8.7 Hz, 2H), 7.03 (d, J 8.8 Hz, 2H), 4.14 (s, 2H), 4.06 - 3.93 (m, 2H), 2.79 (s, 3H).
APCI-MS m/z: 479.1 [MH+]。
【0167】
a)1−(4−メチルピペラジン−1−イル)−3−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノキシ]プロパン−2−オール
4,4,5,5−テトラメチル−2−[4−(オキシラン−2−イルメトキシ)フェニル]−1,3,2−ジオキサボロラン(60mg、0.22mmol)およびN−メチルピペラジン(34μl、0.31mmol)をイソプロパノール(2ml)に溶かし、冷却せずにマイクロ波反応器(100W)において100℃で10分間加熱した。反応混合物を濃縮し、生成した油状物を直接次の工程で使用した。
APCI-MS m/z: 377.2 [MH+]。
【0168】
b)4,4,5,5−テトラメチル−2−[4−(オキシラン−2−イルメトキシ)フェニル]−1,3,2−ジオキサボロラン
2−[(4−ブロモフェノキシ)メチル]−オキシラン(100mg、0.44mmol)、4,4,4',4',5,5,5',5'−オクタメチル−2,2'−ビ−1,3,2−ジオキサボロラン(153mg、0.66mmol)、酢酸カリウム(130mg、1.32mmol)および1,1'−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム(II)(11mg、0.013mmol)を、トルエン(2ml)に懸濁し、冷却せずにマイクロ波反応器において150℃で8分間加熱した。混合物を酢酸エチルで希釈し、水およびブラインで洗浄した。有機層をフラッシュクロマトグラフィーで精製することにより、62mg(51%)の副題化合物を無色油状物として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ 7.75 (d, J 8.6 Hz, 2H), 6.90 (d, J 8.6 Hz, 2H), 4.24 (dd, J 11.0, 3.2 Hz, 1H), 3.98 (dd, J 11.0, 5.6 Hz, 1H), 3.35 (dq, J 0.1, 3.0 Hz, 1H), 2.90 (t, J 4.5 Hz, 1H), 2.75 (dd, J 4.9, 2.6 Hz, 1H), 1.33 (s, 12H)。
【0169】
c)2−[(4−ブロモフェノキシ)メチル]−オキシラン
p−ブロモフェノール(16.8g、97.0mmol)を、THF(200ml)に溶かし、CsCO(37.8g、116mmol)を加えた。エピブロモヒドリン(80ml、97mmol)を混合物に滴下した。25時間50℃に加熱した後、混合物をヘプタン/酢酸エチル(1:1)中に注ぎ、塩を濾過し、溶媒を蒸発させた。この工程を複数回反復することにより、21g(95%)の副題化合物を黄色油状物として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ 7.34 (dd, J 6.7, 2.1 Hz, 2H), 6.74 (dd, J 6.7, 2.2 Hz, 2H), 3.49 - 3.35 (m, 2H), 3.35 - 3.29 (m, 1H), 2.99 (t, J 4.2 Hz, 1H), 2.72 (dd, J 4.7, 2.4 Hz, 1H)。
【0170】
実施例71
1−[4−(5−クロロ−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)フェノキシ]−3−(ジメチルアミノ)プロパン−2−オ−ルビス(トリフルオロアセテート)
実施例70記載の要領で、標記化合物(16mg、18%)を、5−クロロ−2−ヨード−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンおよびジメチルアミン(エタノール中33%)から製造した。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 12.59 (s, 1H), 9.11 (s, 1H), 8.76 (s, 2H), 8.29 (d, J 2.3 Hz, 1H), 8.07 (d, J 2.2 Hz, 1H), 7.39 (d, J 8.7 Hz, 2H), 7.00 (d, J 8.8 Hz, 2H), 4.01 (d, J 6.4 Hz, 1H), 3.96 - 3.86 (m, 2H), 2.34 (ddd, J 43.5, 12.4, 5.8 Hz, 2H), 2.20 (d, J 5.7 Hz, 6H)。
APCI-MS m/z: 424.1 [MH+]。
【0171】
実施例72
1−[4−(5−クロロ−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)フェノキシ]−3−モルホリン−4−イルプロパン−2−オ−ルビス(トリフルオロアセテート)
実施例70記載の要領で、標記化合物(2mg、2%)を、5−クロロ−2−ヨード−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンおよびモルホリンから製造した。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 12.60 (s, 1H), 9.12 (s, 1H), 8.76 (s, 2H), 8.29 (d, J 2.3 Hz, 1H), 8.07 (d, J 2.3 Hz, 1H), 7.40 (d, J 8.8 Hz, 2H), 7.01 (d, J 8.7 Hz, 2H), 4.90 (d, J 4.6 Hz, 1H), 4.17 - 3.87 (m, 4H), 3.56 (t, J 4.6 Hz, 4H), 2.47 - 2.27 (m, 4H)。
APCI-MS m/z: 466.1 [MH+]。
【0172】
実施例73
1−{3−[4−(5−クロロ−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)フェノキシ]−2−ヒドロキシプロピル}ピロリジン−3−オ−ルビス(トリフルオロアセテート)
実施例70記載の要領で、標記化合物(2mg、2%)を、5−クロロ−2−ヨード−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンおよびピロリジン−3−オールから製造した。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 12.59 (s, 1H), 9.11 (s, 1H), 8.76 (s, 2H), 8.29 (d, J 2.3 Hz, 1H), 8.07 (d, J 2.2 Hz, 1H), 7.39 (d, J 8.8 Hz, 2H), 7.01 (d, J 8.8 Hz, 2H), 4.87 (s, 1H), 4.64 (d, J 4.7 Hz, 1H), 4.23 - 4.09 (m, 2H), 4.10 - 3.97 (m, 2H), 3.89 (d, J 6.0 Hz, 2H), 2.05 - 1.90 (m, 2H), 1.60 - 1.42 (m, 2H)。
APCI-MS m/z: 466.1 [MH+]。
【0173】
実施例74
1−(1,4'−ビピペリジン−1'−イル)−3−[4−(5−クロロ−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)フェノキシ]プロパン−2−オ−ルビス(トリフルオロアセテート)
実施例70記載の要領で、標記化合物(5mg、5%)を、5−クロロ−2−ヨード−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンおよび4−ピペリジノピペリジンから製造した。
APCI-MS m/z: 547.3 [MH+]。
【0174】
実施例75
{3−[4−(5−クロロ−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)フェノキシ]−2−メトキシプロピル}ジメチルアミン
実施例70記載の要領で、標記化合物(16mg、26%)を、5−クロロ−2−ヨード−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンおよび{2−メトキシ−3−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノキシ]プロピル}ジメチルアミンから合成した。分取HPLC(アセトニトリル/水/NHOH勾配10:90:0.2〜95:5:0.2)により精製を実施した。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 12.58 (s, 1H), 9.10 (s, 1H), 8.76 (s, 2H), 8.28 (d, J 2.3 Hz, 1H), 8.05 (d, J 2.3 Hz, 1H), 7.40 (d, J 8.8 Hz, 2H), 7.01 (d, J 8.8 Hz, 2H), 4.13 (dd, J 10.4, 3.4 Hz, 1H), 4.00 (dd, J 10.4, 5.6 Hz, 1H), 3.61 (dt, J 9.2, 5.8 Hz, 1H), 3.36 (s, 3H), 2.47 - 2.30 (m, 2H), 2.18 (s, 6H)。
APCI-MS m/z: 438.1 [MH+]。
【0175】
a){2−メトキシ−3−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノキシ]プロピル}ジメチルアミン
[3−(4−ブロモフェノキシ)−2−メトキシプロピル]ジメチルアミン(530mg、1.84mmol)、4,4,4',4',5,5,5',5'−オクタメチル−2,2'−ビ−1,3,2−ジオキサボロラン(701mg、2.76mmol)、酢酸カリウム(542mg、5.52mmol)および1,1'−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム(II)(45mg、0.055mmol)を、トルエン(12ml)に懸濁し、3マイクロ波バイアルに分割した。各バイアルを、冷却せずにマイクロ波反応器(250W)において150℃で13分間加熱した。合わせた混合物を酢酸エチルで希釈し、水およびブラインで洗浄した。有機層を蒸発させ、粗生成物を、分取HPLC(RP−18、CHCN/水+0.1%TFA)により精製した。化合物を飽和炭酸ナトリウム溶液に溶かし、酢酸エチルで抽出することにより、薄ピンク色油状物として副題化合物を得た(47mg、8%)。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ 7.75 (d, J 8.7 Hz, 2H), 6.92 (d, J 28.9 Hz, 2H), 4.13 (dt, J 14.0, 3.7 Hz, 1H), 4.03 (dd, J 10.1, 5.1 Hz, 1H), 3.76 (quintet, J 5.2 Hz, 1H), 3.52 (s, 3H), 2.66 - 2.61 (m, 2H), 2.39 (s, 6H), 1.36 (s, 12H)
APCI-MS m/z: 336.2 [MH+]。
【0176】
b)[3−(4−ブロモフェノキシ)−2−メトキシプロピル]ジメチルアミン
1−(4−ブロモフェノキシ)−3−(ジメチルアミノ)プロパン−2−オール(580mg、2.11mmol)を、THF(10ml)に溶かし、水素化ナトリウムを加えた(253mg、10.55mmol、油中60%)。10分後、ヨードメタン(105μl、2.53mmol)を加え、混合物を室温で4時間攪拌した。反応を水でクエンチングし、回転蒸発により体積を縮小させた。残さを水および酢酸エチル間に分配した。有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を除去することにより、粗副題化合物を黄色油状物として得た(533mg、88%)。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ 7.38 (d, J 40.2 Hz, 2H), 6.81 (dd, J 6.9, 2.1 Hz, 2H), 4.08 (dd, J 10.0, 3.9 Hz, 1H), 3.98 (dd, J 10.1, 5.1 Hz, 1H), 3.76 (s, 1H), 3.50 (d, J 2.2 Hz, 3H), 2.61 (d, J 6.3 Hz, 2H), 2.38 (s, 6H)
APCI-MS m/z: 288.1, 290.2 [MH+]。
【0177】
c)1−(4−ブロモフェノキシ)−3−(ジメチルアミノ)プロパン−2−オール
2−[(4−ブロモフェノキシ)メチル]−オキシラン(500mg、2.18mmol)およびジメチルアミン(エタノール中33%、4ml)を、イソプロパノール(5ml)に溶かし、2個のマイクロ波バイアルへ注いだ。各バイアルを冷却せずにマイクロ波反応器(100W、100psi)において100℃で10分間加熱した。反応混合物を合わせ、濃縮し、生成した油状物(588mg、98%)を次の工程で直接使用した。
APCI-MS m/z: 274.2, 276.1 [MH+]。
【0178】
実施例76
[4−(5−クロロ−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)フェニル][2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチル]アミン
NMP(3ml)およびN−メチルピペラジン(1ml)中の(2−クロロエチル)[4−(5−クロロ−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)フェニル]アミンの溶液を、冷却せずにマイクロ波反応器(250W)において140℃で15分間加熱した。混合物を水および酢酸エチル間に分配し、有機層をブラインで洗浄し、蒸発させ、分取HPLC[アセトニトリル/水(0.1%TFA)]で精製することにより、標記化合物を得た(80mg、64%)。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 12.42 (s, 1H), 9.10 (s, 1H), 8.77 (s, 2H), 8.24 (d, J 2.2 Hz, 1H), 8.00 (d, J 2.1 Hz, 1H), 7.23 (d, J 8.6 Hz, 2H), 6.64 (d, J 8.6 Hz, 2H), 3.60 - 2.84 (m, 12H), 2.79 (s, 3H).
APCI-MS m/z: 448.2 [MH+]。
【0179】
a)(2−クロロエチル)[4−(5−クロロ−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)フェニル]アミン
[4−(5−クロロ−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)フェニル]アミン(90mg、0.28mmol)および水素化シアノホウ素ナトリウムを、NMP(3.5ml)およびアセトニトリル(4.5ml)に溶かした。クロロアセトアルデヒド(水中45%、50μl、0.76mmol)および若干のMgSOを加え、濃HSOでpHを約4に調節した。懸濁液を室温で一晩攪拌した後、セライトのプラグにより濾過した。揮発性物質を回転蒸発により除去し、生成した溶液を直接使用した。
APCI-MS m/z: 384.1, 386.2 [MH+]。
【0180】
b)[4−(5−クロロ−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)フェニル]アミン
tert−ブチル・[4−(5−クロロ−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)フェニル]カルバメート(180mg、0.43mmol)を、ジクロロメタン(10ml)およびトリフルオロ酢酸(10ml)に溶かした。溶液を室温で1時間攪拌した後、溶媒を回転蒸発により除去した。残さを水に懸濁し、飽和炭酸ナトリウムにより塩基性にした。溶液をジクロロメタンで数回抽出し、有機相を合わせて蒸発させることにより、標記化合物を黄色粉末として得た(55mg、40%)。
APCI-MS m/z: 322.2 [MH+]。
【0181】
c)tert−ブチル・[4−(5−クロロ−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)フェニル]カルバメート
5−クロロ−2−ヨード−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(実施例49aと同様にして製造、200mg、0.56mmol)、tert−ブチル・[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]カルバメート(268mg、0.84mmol)、1,1'−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム(II)(28mg、0.034mmol)および炭酸カリウム(232mg、1.68mmol)を、ジオキサン(10ml)および水(1ml)に溶かし、48時間90℃に加熱した。混合物を酸性イオン交換樹脂(ダウェックス50WX2)へ注ぎ、10分間攪拌した。樹脂を濾過し、メタノールおよびメタノール中5%のアンモニアにより連続洗浄した。濾液を蒸発させることにより、帯緑色粉末(190mg、81%)として標記化合物を得た。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 12.59 (s, 1H), 9.56 (s, 1H), 9.11 (s, 1H), 8.75 (s, 2H), 8.29 (d, J 2.2 Hz, 1H), 8.07 (d, J 2.3 Hz, 1H), 7.50 (d, J 8.7 Hz, 2H), 7.36 (d, J 8.7 Hz, 2H), 1.48 (s, 9H).
APCI-MS m/z: 422.1 [MH+]。
【0182】
実施例77
5−クロロ−2−(1H−ピラゾ−ル−4−イル)−3−ピリジン−3−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン
実施例49と同様の手順により、標記化合物(87mg、33%)を、5−クロロ−2−ヨード−3−ピリジン−3−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(150mg、0.42mmol)および4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾールから製造した。
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 12.50 (s, 1H), 8.86 (d, J 1.6 Hz, 1H), 8.75 (dd, J 5.3, 1.3 Hz, 1H), 8.30 (dt, J 8.0, 1.8 Hz, 2H), 8.25 (d, J 2.4 Hz, 1H), 7.95 (d, J 2.2 Hz, 1H), 7.84 (dd, J 8.1, 5.2 Hz, 3H).
APCI-MS m/z: 296.1 [MH+]。
【0183】
実施例78
5−クロロ−2−{4−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−N−メチル−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−アミン
実施例49と同様の手順により、標記化合物(5mg、10%)を、5−クロロ−3−ヨード−N−メチルピリジン−2,4−ジアミン(42mg、0.11mmol)から合成した。
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 12.26 (s, 1H), 9.11 (s, 1H), 8.67 (s, 2H), 8.04 (s, 1H), 7.20 (d, J 8.8 Hz, 2H), 6.92 (d, J 8.7 Hz, 2H), 5.23 (d, J 5.6 Hz, 1H), 4.00 (t, J 6.4 Hz, 2H), 2.34 (t, J 7.1 Hz, 2H), 2.23 (d, J 5.5 Hz, 3H), 2.13 (s, 6H), 1.83 (五重線, J 6.7 Hz, 2H).
APCI-MS m/z: 437.1 [MH+]
【0184】
スクリーン
Itk LANCE TRF検定法
Itkキナーゼ検定法は、GST(グルタチオンS−トランスフェラーゼ)と融合させた組換えヒトItkキナーゼドメインを使用した。タンパク質を、高度5昆虫細胞で発現させ、アフィニティークロマトグラフィーのグルタチオンカラムにおいて一工程で精製し、50mMのトリス/HCl(pH7.6)、150mMのNaCl、5%(w/v)マンニトール、1mMのDTT、30%グリセリンにおいて−70℃で貯蔵した。検定法で使用したキナーゼ基質は、Src−最適基質から誘導されたビオチニル化ペプチドであった(Nair et al, J. Med. Chem., 38: 4276, 1995; ビオチン-AEEEIYGEFEAKKKK)。
【0185】
検定添加物は以下の通りであった:試験化合物(または対照;1μL、100%DMSO中)を、黒い96ウェルの平底プレート(グレイナー655076)に加えた後、検定緩衝液中20μLのItkを加え、検定緩衝液中20μLのATPおよびペプチド基質を加えることにより、反応を開始させた。リン酸化中における検定緩衝液の構成は、50mMのHEPES(pH6.8)、10mMのMgCl、0.015%のブリージ35、1mMのDTT、10%グリセリン、160ng/ウェルのItk、2μMのペプチド基質および50μMのATPであった。LANCE試薬(2nMのPT66−Eu3+、ワラックAD0069および5μg/mlのストレプトアビジン−APC、ワラックAD0059、両濃度は、停止検定溶液において最終であった)と一緒に150μLの氷冷ストップ溶液(50mMのトリス/HCl、pH7.5、10mMのEDTA、0.9%のNaClおよび0.1%のBSA)を加えることにより、50分(RT)後、検定を停止した。プレートを、1時間インキュベーション後TRF設定したワラック1420ビクター2器具で測定し、比率(665シグナル/615シグナル)*10000を用いて、阻害値を計算した。XLfitを用いてIC 50値を測定した。
【0186】
上記スクリーンで試験した時、実施例1〜78の化合物は、25μM未満のItk活性の阻害についてのIC50値を与えたことから、本発明化合物が有用な治療特性を有することが予測されることを示していた。
【0187】
代表的結果を下表に示す。
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】

[式中、
は、フェニルまたはO、SおよびNから独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を含む5もしくは6員芳香族複素環を表し、フェニルまたは芳香族複素環は、所望によりハロゲン、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、COまたは基−Q−L−Mから独立して選択される1個またはそれ以上の置換基により置換されていてもよく、
Qは、CO、O、NR12または結合を表し、
Lは、所望によりさらにOHまたはOMeにより置換されていてもよいC1−4アルキルを表すか、またはLは結合を表し、
Mは、NR1314またはOR15を表し、
13およびR14は、独立してH、C1−4アルキルまたはCONHを表すか、または一緒になった基−NR1314は、所望によりO、SおよびNR16から選択される1個のさらなるヘテロ原子と結合していてもよく、また所望によりさらにOHまたは1−ピペリジニルにより置換されていてもよい飽和5〜7員アザサイクリック環を表し、
16は、H、C1−4アルキル、CHOまたはC2−4アルカノイルを表し、
は、フェニルまたはO、SおよびNから独立して選択された1〜3個のヘテロ原子を含む5もしくは6員芳香族複素環を表し、フェニルまたは芳香族複素環は、所望によりハロゲン、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、OH、CN、COおよび基−W−X−Yから独立して選択される1個またはそれ以上の置換基により置換されていてもよく、
WはOまたは結合を表し、
Xは、C1−4アルキル、−CO−、−CHCHOHCH−または結合を表し、
Yは、NRを表すか、
またはYは、所望によりO、NおよびS(O)から独立して選択される1または2個のヘテロ原子を含んでいてもよく、また所望により1または2個のカルボニル基と結合していてもよく、そして所望によりOH、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、CHO、C2−4アルカノイル、C1−4アルキルスルホニルまたはCOから独立して選択される1個またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい飽和または部分不飽和4−7員環を表すか、
またはYは所望によりさらにOHまたはC1−4アルコキシにより置換されていてもよいC1−4アルコキシを表し、
は、Hまたはハロゲン、C1−4アルキル、C1−4アルコキシまたはシアノから独立して選択される1個または2個の置換基を表し、
、RおよびRは、独立してHまたはC1−4アルキルを表し、
およびRは、独立してH、C1−4アルキル、−CHCHOHCHOH、CHO、C2−4アルカノイルまたは基−G−J−Kを表し、Gは−CO−または結合を表し、JはC1−4アルキルを表し、そしてKは−NR10または−CH(NH)CO11を表し、
およびR10は、独立してHまたはC1−4アルキルを表すか、または一緒になった基−NR10は、飽和5または6員アザサイクリック環を表し、
11、R12およびR15は、独立してHまたはC1−4アルキルを表し、
nは整数0、1または2を表す]
で示されるが、ただし、
(i)Rが6位にあってC1−4アルコキシを表し、同時にRが所望により置換されていてもよいフェニルを表すとき、Rは非置換4−ピリジルまたは非置換4−ピリミジルを表さず、そして
(ii)Rが、所望によりさらにハロゲン、C1−4アルキルまたはC1−4アルコキシにより置換されていてもよい4−ヒドロキシフェニルまたは4−ヒドロキシ−3−ピリジルを表すとき、Rはシアノを表し、そして
(iii)以下の3化合物:2−(4−フルオロフェニル)−3−(4−ピリジニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、2,3−ジフェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、および4−メチル−2,3−ジフェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンは除外されるものとする、
化合物およびその医薬上許容される塩類。
【請求項2】
が、ハロゲン、メチル、メトキシまたはシアノを表す、請求項1記載の化合物。
【請求項3】
が、基−W−X−Yにより置換されたフェニルを表し、WがOを表す、請求項1または請求項2記載の化合物。
【請求項4】
5−ブロモ−3−(4−メトキシフェニル)−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
5−ブロモ−3−(3−メトキシフェニル)−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
4−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ベンゾニトリル;
5−ブロモ−2−(2−フリル)−3−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
3−{4−[5−ブロモ−2−(2−フリル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル]フェノキシ}−N,N−ジメチルプロパン−1−アミン;
5−ブロモ−3−(4−モルホリン−4−イルフェニル)−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
5−ブロモ−2,3−ジフェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
5−ブロモ−2−(4−ブロモフェニル)−3−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
5−ブロモ−2,3−ビス(4−メトキシフェニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
N−(3−{4−[5−ブロモ−2−(2−フリル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル]フェノキシ}プロピル)−N,N−ジメチルアミン;
5−ブロモ−3−フェニル−2−(1,3−チアゾ−ル−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
5−ブロモ−3−フラン−2−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
N−[5−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−フラン−2−イルメチル]−アセトアミド;
5−ブロモ−3−(5−アミノメチルフラン−2−イル)−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
5−ブロモ−2,3−ジフラン−2−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
5−(5−ブロモ−3−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)−1H−ピロ−ル−2−カルボン酸メチル;
5−ブロモ−3−フェニル−2−(1H−ピロ−ル−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
5−ブロモ−3−フェニル−2−(1,3−オキサゾ−ル−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
3−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)フェノ−ル;
1−[4−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)フェノキシ]−3−[(2−ピロリジン−1−イルエチル)アミノ]プロパン−2−オ−ル;
1−[4−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)フェノキシ]−3−ピロリジン−1−イルプロパン−2−オ−ル;
5−ブロモ−3−{4−[2−(1−メチルピロリジン−2−イル)エトキシ]フェニル}−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
5−ブロモ−2−フェニル−3−[4−(2−ピロリジン−1−イルエトキシ)フェニル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
5−ブロモ−3−[4−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)フェニル]−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
5−ブロモ−3−[3−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)フェニル]−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
3−[4−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)フェノキシ]−N,N−ジメチルプロパン−1−アミン;
5−ブロモ−3−{4−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]フェニル}−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
5−ブロモ−3−{3−[2−(1−メチルピロリジン−2−イル)エトキシ]フェニル}−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
3−{4−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−カルボニトリル;
5−{[4−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)フェノキシ]メチル}−1,3−オキサゾリジン−2−オン;
3−{4−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−2−(4−メトキシフェニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−カルボニトリル;
(3−{4−[5−ブロモ−2−(4−メトキシ−フェニル)−1H−ピロロ[1,3−b]ピリジン−3−イル]−フェノキシ}−プロピル)−ジメチルアミン;
3−[4−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)フェノキシ]プロパン−1−アミン;
5−ブロモ−3−(4−アミノメチルフェニル)−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
5−ブロモ−3−[4−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾ−ル−2−イル)フェニル]−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
5−ブロモ−3−[4−(4,4−ジメチル−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾ−ル−2−イル)フェニル]−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
N−(2−アミノエチル)−4−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ベンズアミド;
3−[[4−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ベンジル](1,2−ジヒドロキシプロピル)アミノ]プロパン−1,2−ジオ−ル;
4−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)安息香酸;
−[4−(5−ブロモ−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ベンジル]グルタミン;
3−(4−ヒドロキシフェニル)−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−カルボニトリル;
3−[4−(アミノメチル)フェニル]−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−カルボニトリル;
3−(4−モルホリン−4−イルフェニル)−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−カルボニトリル;
3−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(4−メトキシフェニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−カルボニトリル;
5−ブロモ−2−フェニル−3−ピロ−ル−1−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
5−シアノ−2−(4−メトキシ−フェニル)−3−ピロ−ル−1−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
5−ブロモ−3−(2,5−ジメチル−ピロ−ル−1−イル)−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
3−(4−メトキシフェニル)−2−フェニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−カルボニトリル;
{3−[4−(5−メチル−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)フェノキシ]プロピル}ジメチルアミン;
{3−[4−(5−フルオロ−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)フェノキシ]プロピル}ジメチルアミン;
2−{4−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−4−メチル−3−ピリジン−3−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−カルボニトリル;
5−クロロ−2−[5−(ピペラジン−1−イルカルボニル)−1H−ピロ−ル−3−イル]−3−ピリジン−3−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
5−クロロ−2−[5−(ピペラジン−1−イルカルボニル)−1H−ピロ−ル−3−イル]−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
{3−[4−(4,5−ジクロロ−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)フェノキシ]プロピル}ジメチルアミン;
{3−[4−(5−ブロモ−4−メチル−3−ピリジン−3−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)フェノキシ]プロピル}ジメチルアミン;
5−クロロ−3−ピリジン−3−イル−2−(1H−ピロ−ル−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
5−クロロ−3−ピリジン−3−イル−2−(1H−ピロ−ル−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
5−クロロ−4−メトキシ−3−ピリジン−3−イル−2−(1H−ピロ−ル−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
5−クロロ−2−(6−クロロピリジン−3−イル)−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
(2−{[5−(5−クロロ−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)ピリジン−2−イル]オキシ}エチル)メチルアミン;
N−[5−(5−クロロ−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)ピリジン−2−イル]−N,N',N'−トリメチルプロパン−1,3−ジアミン;
N'−[5−(5−クロロ−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)ピリジン−2−イル]−N,N−ジメチルプロパン−1,3−ジアミン;
N−{3−[4−(5−クロロ−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)フェノキシ]プロピル}−N,N−ジメチルアミン;
{3−[4−(5−クロロ−4−メトキシ−3−ピリジン−3−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)フェノキシ]プロピル}ジメチルアミン;
N−(2−{[5−(5−クロロ−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)ピリジン−2−イル]オキシ}エチル)尿素;
2−{[5−(5−クロロ−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)ピリジン−2−イル]オキシ}エタノ−ル;
2−[6−(4−アセチルピペラジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−5−クロロ−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
5−クロロ−3−(4,5−ジヒドロピリミジン−5−イル)−2−[6−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
5−クロロ−3−(4,5−ジヒドロピリミジン−5−イル)−2−(6−モルホリン−4−イルピリジン−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
1−[4−(5−クロロ−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)フェノキシ]−3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパン−2−オ−ル;
1−[4−(5−クロロ−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)フェノキシ]−3−(ジメチルアミノ)プロパン−2−オ−ル;
1−[4−(5−クロロ−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)フェノキシ]−3−モルホリン−4−イルプロパン−2−オ−ル;
1−{3−[4−(5−クロロ−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)フェノキシ]−2−ヒドロキシプロピル}ピロリジン−3−オ−ル;
1−(1,4'−ビピペリジン−1'−イル)−3−[4−(5−クロロ−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)フェノキシ]プロパン−2−オ−ル;
{3−[4−(5−クロロ−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)フェノキシ]−2−メトキシプロピル}ジメチルアミン;
[4−(5−クロロ−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)フェニル][2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチル]アミン;
5−クロロ−2−(1H−ピラゾ−ル−4−イル)−3−ピリジン−3−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
5−クロロ−2−{4−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−N−メチル−3−ピリミジン−5−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−アミン;
である、請求項1〜3のいずれか1項記載の、式(I)で示される化合物またはそのいずれかの医薬上許容される塩。
【請求項5】
医薬として使用される、請求項1記載の式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩。
【請求項6】
所望により医薬上許容される希釈剤または担体と混合してもよい、請求項1〜4のいずれか1項記載の式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩を含む医薬製剤。
【請求項7】
Itkキナ−ゼ活性の阻害が有益であるヒトの病気または状態を処置、またはその危険性を低減化する方法であって、上記の病気または状態に罹患しているかまたは罹患し易い対象に、請求項1〜4のいずれか1項記載の式(I)の化合物、またはその医薬上許容される塩の治療有効量を投与することを含む方法。
【請求項8】
Itkキナ−ゼ活性の阻害が有益であるヒトの病気または状態を処置または予防する医薬の製造における、請求項1〜4のいずれか1項記載の式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩の使用。
【請求項9】
病気が喘息である、請求項8記載の使用。
【請求項10】
病気がアレルギ−性鼻炎である、請求項8記載の使用。
【請求項11】
請求項1〜4のいずれか1項記載の式(I)で示される化合物、およびその光学異性体およびラセミ体およびその医薬上許容される塩類の製造方法であって、
a)式(II)
【化2】

(式中、Rは請求項1記載の意味である)
で示される化合物と、式(III)
【化3】

(式中、RおよびRは請求項1記載の意味である)
で示される化合物との反応、または
b)式 R−B(OH)(式中、Rは請求項1記載の意味である)で示されるボロン酸による、式(IV)
【化4】

(式中、RおよびRは請求項1記載の意味である)
で示される化合物のアリ−ル化
を含み、所望または必要な場合、生成した式(I)の化合物、またはその別の塩を、その医薬上許容される塩に変換するか、または式(I)で示される一化合物を式(I)で示される別の化合物に変換し、そして所望の場合、生成した式(I)の化合物をその光学異性体に変換する工程を含む方法。

【公表番号】特表2006−500362(P2006−500362A)
【公表日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−528997(P2004−528997)
【出願日】平成15年8月13日(2003.8.13)
【国際出願番号】PCT/SE2003/001272
【国際公開番号】WO2004/016609
【国際公開日】平成16年2月26日(2004.2.26)
【出願人】(391008951)アストラゼネカ・アクチエボラーグ (625)
【氏名又は名称原語表記】ASTRAZENECA AKTIEBOLAG
【Fターム(参考)】