説明

肌の手入れ用のすすぎ洗い可能なマスク型化粧品組成物

本発明は、肌、例えば顔の肌、を手入れするためのリンスオフマスク型の化粧品組成物に関する。本発明は、肌を手入れするためのリンスオフマスク型の化粧品組成物に関し、保水型で、実質的に完全な水和状態の粒子形態の、少なくとも1種の高吸水性ポリマー又はコポリマーを含むことを特徴とし、上記粒子が、乾燥又は非水和状態で、5〜100μm、有利には20〜50μm、より好ましくは20〜30μm、の平均粒径を有する。肌に施用される組成物は、非常に清涼な効果があり、使用後は容易に洗い流すことが可能である。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、肌、特に顔又は体の肌を手入れするためのリンスオフマスク型の化粧品組成物に関する。
【0002】
本発明は、より特定すれば、肌、特に顔又は体の肌を手入れするためのリンスオフマスク型の化粧品組成物に関し、特に加齢染みや日焼け染み等の肌の色素染みを除去するため、肌の保湿性を改良するため、鎮静、癒し若しくはリラックス効果を得るため、肌艶、特に顔の肌艶の輝きを改善する目的で肌の微小循環を刺激するため、脂ぎった肌の手入れのために脂肪調節効果を得るため、又は体の特定部分に対するスリム化効果も得るための化粧品組成物に関する。
【0003】
マスク型の組成物は、ゲル又はクリームの形態で一般的に提供される。この組成物は、肌の手入れや衛生を、又は幸福感の提供も一般に意図している。この組成物は、顔の肌だけでなく、体の他の部分にも塗布することを意図している。パッチと異なり、マスク型の組成物は、それ自体として、通常は織布若しくは不織布型の、又は多孔質若しくは無孔質プラスチック型の、密封膜又は非密封膜等の固体支持体をまったく含まない。
【0004】
当業者によく知られている概念によれば、「リンスオフマスク型の組成物」という用語は、比較的厚い層として肌に塗布し、通常数分から数十分の特定の時間放置するため、更にこの時間の終りに剥離し、水で洗い流し、又は単に拭取りもするために、製剤された化粧品組成物を意味すると理解される。
【0005】
本発明に関して、「リンスオフマスク型の組成物」という用語は、比較的厚い層として肌に塗布し、通常数分から数十分の特定の時間放置するため、更にこの時間の終りに水で洗い流すことにより、その組成物を破壊し除去するか、又は単に拭取りもするために製剤された組成物を意味すると理解される。
【0006】
技術の実態
文献資料の仏国追加特許出願公開第805461号明細書は、「高吸水剤」として知られる水を吸収可能な少なくとも1種の架橋されたポリマー又はコポリマーを含む皮膚洗浄剤、及び皮膚洗浄効果又は角質除去効果を有する新規な化粧品組成物を開示している。皮膚洗浄効果又は角質除去効果を得るために使用される、架橋されたポリマー又はコポリマーの粒子は、満足できる粒径を有していることが必要であり、市販品(Flocare(商標))に関しては、その粒径は100μmを超え、特に100〜800μmの間であると示される。
【0007】
マスクの分野として、漂白化粧効果がある薬剤を使用する漂白マスクとして知られるものがある。
【0008】
例えば、文献資料のEP0362450号明細書は、アルギン酸ナトリウムの形態の増粘剤又はゲル化剤を含むマスクの製剤のために、特に没食子酸(特許請求の範囲及び6頁40〜45行を参照)等のペルオキシダーゼ又はチロシナーゼ阻害剤を使用する、皮膚色素沈着に対して調節活性を有するマスク形態の化粧品組成物を開示している。
【0009】
更に、文献資料の米国特許第6139829号明細書は、ポリアクリルアミド/ポリアクリレート及び/又はポリアクリレート配合物、特に架橋ポリアクリル酸ナトリウムポリマーが少なくとも1部、及びアクリレートとアクリル酸ナトリウムのコポリマーが9部のブレンド等の、少なくとも1種の高吸水性イオン性ポリマーを含む、肌と爪の外観を改善するための化粧品組成物を開示している。
【0010】
最後に、文献資料の国際公開第2004/009042号パンフレットは、乳化された液体組成物を含むマスク型組成物を開示している。これに関して、前記マスクは従来のマスク構成成分、即ち、例えば、織布又は不織布基材、ネット、又は天然若しくは合成スポンジの形態である固体支持体を必然的に含むので、洗い流すことができない。
【0011】
発明の目的
本発明の主目的は、使用しやすく、施用中にみずみずしさと快適さの効果をもたらす、肌、特に顔又は体の肌を手入れするための、リンスオフマスク型の新規な化粧品組成物製剤を提供することである。
【0012】
本発明の別の主目的は、クリーム状で、心地よい化粧感覚及び魅力のある視覚効果も提供する、肌、特に顔又は体の肌を手入れするための、リンスオフマスク型の新規な化粧品組成物製剤を提供することである。
【0013】
本発明の別の主目的は、施用中のみずみずしさと快適さの効果を兼備した、良好な漂白効果を有する、リンスオフマスク型の新規な化粧品組成物製剤を提供することである。
【0014】
本発明の別の主目的は、施用中のみずみずしさと快適さの効果を兼備した、良好なスリム化効果を有する、リンスオフマスク型の新規な化粧品組成物製剤を提供することである。
【0015】
本発明の別の主目的は、施用中のみずみずしさと快適さの効果を兼備した、良好な保湿効果を有する、リンスオフマスク型の新規な化粧品組成物製剤を提供することである。
【0016】
本発明の別の主目的は、施用中のみずみずしさと快適さの効果を兼備した、良好な鎮静、癒し若しくはリラックス効果を有する、リンスオフマスク型の新規な化粧品組成物製剤を提供することである。
【0017】
本発明の別の主目的は、施用中のみずみずしさと快適さの効果を兼備した、肌艶、特に顔の肌艶の輝きを改善する目的で肌の微小循環を刺激する良好な効果を有する、リンスオフマスク型の新規な化粧品組成物製剤を提供することである。
【0018】
本発明の別の主目的は、施用中のみずみずしさと快適さの効果を兼備した、脂ぎった肌の手入れのための良好な脂肪調節効果を有する、リンスオフマスク型の新規な化粧品組成物製剤を提供することである。
【0019】
本発明の別の主目的は、施用中のみずみずしさと快適さの効果を兼備した、良好な肌の清浄効果又は浄化効果を有する、リンスオフマスク型の新規な化粧品組成物製剤を提供することである。
【0020】
本発明の別の主目的は、施用中のみずみずしさと快適さの効果を兼備した、遊離基(free radicals)又は肌の老化に対処する良好な効果を有する、リンスオフマスク型の新規な化粧品組成物製剤を提供することである。
【0021】
本発明の別の主目的は、扱いやすく安価な化粧品製剤を可能にする、工業規模で使用可能な成分を有するような製剤を提供することである。
【0022】
これらの目的はすべて、以下に説明する本発明により達成される。
【0023】
発明の概要
本発明は、肌、特に顔又は体の肌を手入れするためのリンスオフマスク型の化粧品組成物に関し、この化粧品組成物は保水型で、実質的に完全な水和状態の粒子形態の、少なくとも1種の高吸水性ポリマー又はコポリマーを含むことを特徴とし、前記粒子は、乾燥又は非水和状態で、5〜100μmの間、有利には20〜50μmの間、特に20〜30μmの間の平均粒径を有している。
【0024】
本発明の有利な実施形態によれば、マスクは、組成物の全重量に対して、0.1重量%〜5重量%、好ましくは0.5重量%〜3重量%の前記保水型高吸水性ポリマー又はコポリマーを含む。
【0025】
本発明の別の有利な実施形態によれば、保水型高吸水性ポリマー又はコポリマーは、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−ビニルピロリドン、酢酸ビニル、ビニルアルコール、アクリレートエステル又はアリルアルコール型のポリマー又はコポリマー、ポリアクリレート等のアクリル酸のポリマー又はコポリマー及びそれらの塩、特にナトリウム塩又はカリウム塩、メタクリル酸のポリマー又はコポリマー及びそれらの塩、或いはジアルキルアミノアルキルアクリレート又はメタクリレート、ジアルキルアミノアルキルアクリルアミド又はメタクリルアミド、ジアリルアミン又はメチルジアリルアミン型のカチオン性モノマーから得られるポリマー又はコポリマー及びそれらの四級アンモニウム塩又は酸性塩から選択される。
【0026】
これらのポリマー又はコポリマーは、当業者によく知られているように、特に上記の文献資料の、仏国追加特許出願公開第805461号明細書から分かるように、エチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、シアノメチルアクリレート、ビニルオキシエチルアクリレート又はメタクリレート、ジグリシジルエーテル系の化合物、及びエポキシ化合物等の架橋剤の存在下で得ることができる。
【0027】
本発明に関し、高吸水性ポリマーとして、商業的にはAqua Keepの名で知られているような架橋されたポリアクリル酸ナトリウム又はカリウムの使用が好まれ、Aqua Keep、特に米国内でKobo Products Inc.によって販売されているAqua Keep 10 SH−NFは乾燥又は非水和条件で、5〜100μmの間、有利には20〜50μmの間、特に20〜30μmの間の平均粒径を有している。
【0028】
本発明の別の有利な実施形態によれば、組成物は、最終組成の全重量に対して、好ましくは0.5重量%〜10重量%の間、更に好ましくは0.5重量%〜5重量%の間の濃度である、少なくとも1種の膜形成剤及び/又はゲル化/増粘剤、特に多糖類を含むという特徴も有する。
【0029】
この膜形成剤は、所望のマスキング作用のために肌に対する接着の効果を生じることに寄与する。膜形成剤及び/又はゲル化/増粘剤として、特に本発明に関して使用可能な多糖類、発酵により得られる多糖類、特にSolabia社(仏国)から販売されているFucogel 1000 PPという商品名で商業的に入手可能な多糖類を挙げることができる。キサンタン、ヒドロキシエチルセルロース等の他の多糖類、アクリレート/C10−30アルキルアクリレートクロスポリマー又はカルボマー等の合成型のゲル化効果を有する膜形成剤、又は、例えばSepigel 305及びSepiplus 400という商品名でSeppic社(仏国)から販売されている、商業的に入手可能なゲル化剤の複合混合物も使用可能である。
【0030】
例えば、Laboratoires Prod’Hyg社(仏国)から販売されているMerquat plus 3330等の、INCIにおけるポリクオタニウム−39の名称で知られる、ビニルピロリドン及び硫酸ジメチルで四級化されたジメチルアミノエチルメタクリレートのコポリマーのような、肌の蛋白質に正電荷を付着することにより特に肌に親和性を提供するカチオン性ポリマー等の、実質的に膜形成効果を有する膜形成ポリマーも使用可能である。
【0031】
有利な実施形態によれば、本発明は、高吸水性ポリマー又はコポリマー及び場合により上記の膜形成剤及び/又はゲル化/増粘剤に加えて、少なくとも1種の化粧活性な成分を含むことを特徴とする化粧品組成物に関する。
【0032】
本発明の有利で代替となる形態によれば、化粧活性な成分は、肌に対して色素除去活性又は美白活性を有する物質、スリム化活性を有する物質、保湿活性を有する物質、鎮静、癒し若しくはリラックス活性を有する物質、肌艶、特に顔の肌艶の輝きを改善するための肌の微小循環を刺激する活性を有する物質、脂ぎった肌の手入れのための脂肪調節活性を有する物質、肌の清浄若しくは浄化を意図した物質、遊離基を除去する活性を有する物質、及び老化防止活性を有する物質からなる群から選択される少なくとも1種の化粧活性な物質を含む。
【0033】
肌に対する色素除去活性又は美白活性を有する物質としては、アスコルビン酸グルコシド及びアスコルビン酸リン酸エステル、特にアスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム等の、特にエステルである、アスコルビン酸誘導体、及びセイヨウニワトコ(Sambucus nigra)の果実又は花の抽出物からなる群から選択される物質が好ましくは使用される。
【0034】
肌に対する色素除去活性又は美白活性を有する物質は、組成物の全重量に対して、0.001重量%〜5重量%の間、特に0.01重量%〜3%の間の濃度で有利に使用される。
【0035】
保湿効果を有する物質としては、例えば、グリセロール、アルキレングリコール、特にプロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール等の少なくとも1種のアルコール、及びすべての比率におけるそれらの混合物、特に商業的に入手可能なPEG−60型のものが使用可能である。
【0036】
前記組成物は、この保湿剤を0.001重量%〜5重量%、好ましくは0.1重量%〜5重量%含むことが有利となろう。
【0037】
鎮静、癒し若しくはリラックス効果を有する物質としては、例えば、グリシルリジン酸塩、特にカリウム塩の形態のものが使用可能である。遊離基を除去する活性又は老化防止活性を有する物質としては、例えば、酢酸トコフェロール、好ましくは酢酸α−トコフェロールが使用可能である。特定の代替的実施形態によれば、これらの物質の各々の重量比率は、0.001%〜5%の間である。
【0038】
スリム化効果を有する物質としては、例えば、カフェイン等の1種のキサンチンが使用可能である。特定の代替的実施形態によれば、スリム化効果を有する物質の重量比率は0.001%〜5%の間である。
【0039】
肌の微小循環を刺激するための物質として、例えば、ルスコゲニンが使用可能である。特定の代替的実施形態によれば、肌の微小循環を刺激するための物質の重量比率は0.001%〜5%の間である。
【0040】
脂ぎった肌の手入れのための脂肪調節活性を有する物質としては、例えば、酸化亜鉛又は少なくとも1種の亜鉛系誘導体、特にグルコン酸亜鉛、サリチル酸亜鉛、又はピドール酸亜鉛等の有機亜鉛塩が使用可能である。
【0041】
特定の代替的実施形態によれば、脂肪調節活性を有する物質の重量比率は0.01%〜10%の間である。
【0042】
本発明の更なる別の特定の実施形態によれば、例えば、メントール又はメントキシプロパンジオール等のメントール誘導体等の少なくとも1種の清涼剤を前記化粧品組成物に添加することは、有利になり得る。
【0043】
本発明の別の実施形態によれば、化粧品組成物は、化粧品による手入れが必要な肌の領域、例えば顔の領域、又は大腿部若しくは臀部に対して塗布できるマスクの形態で製剤できる。
【0044】
本発明の化粧品組成物に関して、本質的に完全な水和粒子形態の高吸水性ポリマー又はコポリマーをリンスオフマスクの形態で使用すると、化粧品製剤の構築という驚くべき効果がもたらされ、更に、このマスクの洗い流しを容易にする。このことは、当業者には容易に理解できるように、供給される他の賦形剤の量を低減する利点を提供する。本発明に関して、任意の化粧用に許容される賦形剤は、そのような組成物の製造に使用可能である。
【0045】
特にマスク形態の化粧品組成物の製造に適するそのような賦形剤は、当業者によく知られている、1種又は複数の保存剤と、更に可塑剤、顔料等の着色料の充填剤、ワックス、界面活性剤、オイル、ポリエチレングリコールを共用する、例えば、特に水素添加形のヒマシ油等の可溶化剤、又は香料等の化粧品に汎用される他の成分とを含む。
【0046】
当業者は、更に、本発明の組成物の有利な性質が良好に保持されるように、賦形剤又は他の活性成分、及びそれらの濃度を選択することを心得ている。
【0047】
第2の態様によれば、本発明は、少なくとも1種の膜形成剤及び/又はゲル化/増粘剤、特に多糖類、並びに好ましくは、本説明で規定されるような、少なくとも1種の他の化粧活性な成分、又は本説明で規定されるような、化粧用に許容される賦形剤と場合により組み合わせた、上記で規定される、又は以下の説明で規定される高吸水性ポリマー又はコポリマーを含む、肌の領域、特に顔又は体の手入れのためのリンスオフマスク型の化粧品組成物の製造における前記高吸水性ポリマー又はコポリマーの使用も包含する。
【0048】
第3の態様では、本発明は、所望の化粧効果が得られるのに十分な期間の間、化粧品による手入れを望む人の肌に対して、本説明で規定された組成物を施用することを含むことを特徴とする、化粧品による手入れ方法も包含する。
【0049】
本発明の有利な実施形態によれば、この化粧品による手入れ方法は、肌の色素除去効果又は美白効果、肌の保湿効果、鎮静、癒し又はリラックス効果、肌の遊離基を除去する効果、肌の老化防止効果、スリム化効果、肌艶、特に顔の肌艶の輝きを改善する目的で肌の微小循環を刺激する効果、肌の清浄又は浄化効果、及び脂ぎった肌の手入れのための脂肪調節効果からなる群から選択される化粧効果を生むことを目的とする。
【0050】
本発明の他の目的、特徴及び利点は、例示だけのために示し、それゆえ本発明の範囲を決して制限すべきではない、本発明によるマスクに関する例示的な実施形態2例を参照して行う、以下の説明的記述を考慮すると明白になろう。
【0051】
実施例では、特に断らない限り、すべての百分率は、組成物の全重量に対する重量で与えられ、温度は環境温度であり、圧力は大気圧である。
【0052】
本発明による実施例1
漂白効果及び遊離基除去効果を有するマスク形態の化粧品組成物
【0053】
漂白効果を有するマスクは以下の百分率の組成で調製される。
a)Aqua Keep 10 SH−NFの商品名で商業的に入手でき、乾燥又は非水和状態で20〜30μmの間の平均粒径を有する、実質的に完全な水和粒子形態の架橋ポリアクリル酸ナトリウムに基づく高吸水性ポリマー(Kobo Products Inc製):1.6%
b)下記成分を含む少なくとも1種の化粧活性な成分
i)肌に対する色素除去活性又は美白活性を有する少なくとも1種の物質、例えば
− アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム:約0.01%
− セイヨウニワトコ(Sambucus nigra)の果実及び/又は花の抽出物:0.1%
ii)遊離基除去活性又は老化防止活性を有する少なくとも1種の物質、例えば、酢酸α−トコフェロール:0.001%
c)下記成分を含む化粧用に許容される賦形剤
保存剤(安息香酸ベンジル、パラベン、特にエチル、プロピル、ブチル及びイソブチル−パラベンの混合物形態):計約0.001%
マイカブラック等の水分散性真珠光沢剤:約1%
d)純水:100%に対して適切な量
【0054】
本発明のマスクは、下記方法で上記組成物から調製される。
a)第1段階では、水中で、高吸水ポリマー以外のすべての成分を連続的に混合することにより、水相を調製し、
b)最終混合段階では、高吸水ポリマーを添加し、その混合物は、高吸水ポリマーによる水の吸収が完了するまでその状態で放置する。このようにしてマスクが得られる。顔の肌へ10分間施用した後、マスクを水、有利には使用者の快適さのため温水で洗い流す。
【0055】
本発明による実施例2
漂白性及び保湿性マスク形態の化粧品組成物
【0056】
このマスクは、以下の百分率の組成で調製される。
a)Aqua Keep 10 SH−NFの商品名で商業的に入手でき、乾燥又は非水和状態で20〜30μmの間の平均粒径を有し、実質的に完全な水和粒子形態の架橋ポリアクリル酸ナトリウムに基づく高吸水性ポリマー又はコポリマー(Kobo Products Inc.製):1.6%
b)下記成分を含む少なくとも1種の化粧活性な成分
i)肌に対する色素除去活性又は美白活性を有する少なくとも1種の物質、例えば
− アスコルビン酸2−グルコシド:約2%
− セイヨウニワトコ(Sambucus nigra)の果実及び/又は花の抽出物:0.1%
ii)少なくとも1種の保湿物質、例えば、グリセロール:3%
c)膜形成剤及び/又はゲル化剤又は増粘剤、特に多糖類、とりわけFucogel 1000 PP:3%
d)水、香料、保存剤:100%に対する残余量
【0057】
初めに、高吸水性ポリマー及びゲル化又は増粘剤を除く、各種成分を添加した水を含む水相を調製する。
【0058】
第2段階では、初めにゲル化又は増粘剤、引き続き高吸水剤を攪拌しながら添加することにより、実質的に均一な混合物を得る。混合物を放置して水の完全な吸収をもたらす。
【0059】
このようにして、すぐに使用できるマスクが得られる。
【0060】
マスクを製造するために本発明に関して使用される高吸水剤は、水の供給による非常に清涼な効果、及び視覚的には、フロスト型の製品自体の注目すべき効果を提供する。実施例1の場合では、黒色顔料が使用された。漂白効果を有する製品用の黒色フロスト効果は顧客には非常に魅力的である。
【0061】
顔の肌へ10分間施用した後、マスクを水、有利には使用者の快適さのため温水で洗い流す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
肌、特に顔の肌、を手入れするためのリンスオフマスク型の化粧品組成物であって、
前記化粧品組成物は、実質的に完全な水和状態の粒子形態として、少なくとも1種の保水型高吸水性ポリマー又はコポリマーを含み、
前記粒子が、乾燥又は非水和状態で、5〜100μmの間、好ましくは20〜50μmの間、特に好ましくは20〜30μmの間、の平均粒径を有することを特徴とする、化粧品組成物。
【請求項2】
前記組成物の全重量に対して、0.1重量%〜5重量%、好ましくは0.5重量%〜3重量%、の前記保水型高吸水性ポリマー又はコポリマーを含むことを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記保水型高吸水性ポリマー又はコポリマーが、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−ビニルピロリドン、酢酸ビニル、ビニルアルコール、アクリレートエステル又はアリルアルコール型のポリマー又はコポリマー;ポリアクリレート等のようなアクリル酸のポリマー又はコポリマー、及びそれらの塩、特にナトリウム塩又はカリウム塩;メタクリル酸のポリマー又はコポリマー、及びそれらの塩;ジアルキルアミノアルキルアクリレート又はメタクリレート、ジアルキルアミノアルキルアクリルアミド又はメタクリルアミド、ジアリルアミン又はメチルジアリルアミン型のカチオン性モノマーから得られるポリマー又はコポリマー、及びそれらの塩、から選択されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
前記高吸水性ポリマーが、架橋されたポリアクリル酸ナトリウム又はカリウムであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
少なくとも1種の膜形成剤及び/又はゲル化/増粘剤、特に多糖類、を、最終組成物の全重量に対して、好ましくは0.5重量%〜10重量%、より好ましくは0.5重量%〜5重量%、の濃度で含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
前記高吸水性ポリマー又はコポリマーに加えて、少なくとも1種の化粧活性な成分を含むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
前記化粧活性な成分が、肌に対する色素除去活性又は美白活性を有する物質;スリム化活性を有する物質;保湿活性を有する物質;鎮静、癒し又はリラックス活性を有する物質;肌艶、特に顔の肌艶の輝きを改善する目的で肌の微小循環を刺激する活性を有する物質;脂ぎった肌の手入れのための脂肪調節活性を有する物質;肌の清浄又は浄化を意図した物質;遊離基を除去する活性を有する物質、及び、老化防止活性を有する物質、からなる群から選択される少なくとも1種の化粧活性な物質を含むことを特徴とする、請求項6に記載の組成物。
【請求項8】
アスコルビン酸グルコシド及びアスコルビン酸リン酸エステル、特にアスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム、等のアスコルビン酸誘導体、特にエステル、並びに、セイヨウニワトコ(Sambucus nigra)の果実又は花の抽出物、からなる群から選択される肌に対する色素除去活性又は美白活性を有する物質を含むことを特徴とする、請求項6又は7に記載の組成物。
【請求項9】
前記肌に対する色素除去活性又は美白活性を有する物質が、前記組成物の全重量に対して、0.001重量%〜5重量%、特に0.01重量%〜3重量%、の濃度で使用されることを特徴とする、請求項8に記載の組成物。
【請求項10】
前記組成物の全重量に対して、0.001重量%〜5重量%、特に0.1重量%〜5重量%、の濃度の保湿効果を有する物質を含むことを特徴とする、請求項6又は7に記載の組成物。
【請求項11】
前記保湿効果を有する物質が、グリセロールであることを特徴とする、請求項10に記載の組成物。
【請求項12】
前記組成物の全重量に対して、0.001重量%〜5重量%、好ましくは0.1重量%〜5重量%、の濃度の、鎮静、癒し又はリラックス効果を有する物質を含むことを特徴とする、請求項6又は7に記載の組成物。
【請求項13】
前記鎮静、癒し又はリラックス効果を有する物質が、グリシルリジン酸塩、特にカリウム塩の形態のもの、であることを特徴とする、請求項12に記載の組成物
【請求項14】
前記組成物の全重量に対して、0.001重量%〜5重量%の濃度の、スリム化効果を有する物質を含むことを特徴とする、請求項6又は7に記載の組成物。
【請求項15】
前記スリム化効果を有する物質が、キサンチン、特にカフェイン、であることを特徴とする、請求項14に記載の組成物。
【請求項16】
前記組成物の全重量に対して、0.001重量%〜5重量%の濃度の、肌の微小循環を刺激するための物質を含むことを特徴とする、請求項6又は7に記載の組成物。
【請求項17】
前記肌の微小循環を刺激するための物質が、ルスコゲニンであることを特徴とする、請求項16に記載の組成物。
【請求項18】
前記組成物の全重量に対して、0.01重量%〜10重量%の濃度の、肌の手入れのための脂肪調節活性を有する物質を含むことを特徴とする、請求項6又は7に記載の組成物。
【請求項19】
前記肌の手入れのための脂肪調節活性を有する物質が、亜鉛誘導体、特に酸化亜鉛又はグルコン酸亜鉛、サリチル酸亜鉛若しくはピドール酸亜鉛等の有機亜鉛塩、であることを特徴とする、請求項18に記載の組成物。
【請求項20】
前記組成物の全重量に対して、0.001重量%〜5重量%の濃度の、遊離基を除去する活性を有する物質を含むことを特徴とする、請求項6又は7に記載の組成物。
【請求項21】
前記遊離基を除去する活性を有する物質が、トコフェロールエステル、好ましくはα−トコフェロールエステル、であることを特徴とする、請求項20に記載の組成物。
【請求項22】
少なくとも1種の清涼剤、例えば、メントール又はメントキシプロパンジオール等のメントール誘導体、をさらに含むことを特徴とする、請求項1〜21のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項23】
化粧品による手入れが必要な肌、例えば顔の肌、の領域に対して、又は、大腿部若しくは臀部に対して、塗布できるマスクの形態で製剤される、請求項1〜22のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項24】
肌、特に顔又は体の肌、の領域を手入れするためのリンスオフマスク型化粧品組成物の製造における高吸水性ポリマー又はコポリマーの使用であって、
前記組成物が、実質的に完全な水和状態の粒子形態として、保水型の前記高吸水性ポリマー又はコポリマーを含み、
前記粒子が、請求項1〜23のいずれか一項で規定されるように、乾燥又は非水和状態で5〜100μmの間、好ましくは20〜50μmの間、特に好ましくは20〜30μmの間、の平均粒径を有し、
有利には、少なくとも1種の膜形成剤及び/又はゲル化/増粘剤、特に多糖類、と任意に組み合わせ、
好ましくは、少なくとも1種のその他の化粧活性な成分又は化粧用として許容される賦形剤と任意に組み合わせることを特徴とする、高吸水性ポリマー又はコポリマーの使用。
【請求項25】
前記化粧活性な成分が、肌に対する色素除去活性又は美白活性を有する物質;スリム化活性を有する物質;保湿活性を有する物質;鎮静、癒し又はリラックス活性を有する物質;肌の微小循環を刺激する活性を有する物質;脂ぎった肌の手入れのための脂肪調節活性を有する物質;遊離基を除去する活性を有する物質;老化防止活性を有する物質、からなる群から選択されることを特徴とする、請求項24に記載の使用。
【請求項26】
化粧品による手入れを望む人の肌に対して、所望の化粧効果が得られるのに十分な時間、請求項1〜23のいずれか一項に記載の組成物を使用することを含むことを特徴とする、化粧品による手入れ方法。
【請求項27】
前記化粧品による手入れ方法が、肌の色素除去効果又は美白効果、肌の保湿効果、鎮静、癒し又はリラックス効果、スリム化効果、肌艶、特に顔の肌艶、の輝きを改善する目的で肌の微小循環を刺激する効果、脂ぎった肌の手入れのための脂肪調節効果、肌の清浄又は浄化効果、遊離基を除去する効果及び老化防止効果からなる群から選択される、化粧効果を生むことを目的とすることを特徴とする、請求項26に記載の方法。

【公表番号】特表2009−533401(P2009−533401A)
【公表日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−504798(P2009−504798)
【出願日】平成19年4月13日(2007.4.13)
【国際出願番号】PCT/FR2007/051114
【国際公開番号】WO2007/122343
【国際公開日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【出願人】(502189579)エルブイエムエイチ レシェルシェ (68)
【Fターム(参考)】