説明

背面電子衝撃加熱装置

【課題】熱電対を加熱容器の内側に配置し、その測温接点がある同熱電対の上端部側を加熱プレートの背面に埋め込んだ構造においても、正確に且つ障害なく温度を測定出来るようにする。
【解決手段】背面電子衝撃加熱装置は、加熱容器1の天板となっている加熱プレート2の背後から加速された電子を衝突させて電子衝撃加熱するフィラメント9を有するものである。前記加熱プレート2の温度を測定する熱電対5の測温接点側の端部を加熱プレート2に絶縁状態で埋め込むことにより、この熱電対5をアース接続されている加熱容器1と電気的に絶縁すると共に、フィラメント9から放出される熱電子に対して熱電対5を遮蔽部材13で遮蔽した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体ウエハ等の加熱物を加熱プレートの上に載せて高温に加熱するの装置に関し、特に加熱プレートの背後から加速された電子を衝突させて加熱すると共に、同加熱プレートの温度制御等のために、その背後に配置した熱電対で加熱プレートの温度を測定する形式の背面電子衝撃加熱装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体ウェハ等の処理プロセスにおいて、その半導体ウェハ等の板状部材(以下「基板」と称する。)を加熱するための加熱手段として、加熱プレートに基板を載せて加熱する形式のヒータが使用されている。例えば、図7は加速された電子を加熱プレート22の背後から衝突させて同加熱プレート22を加熱し、その加熱プレート22に載せた基板等の加熱物30を加熱する方式の背面電子衝撃加熱装置である。
【0003】
図7には示していないが、ステンレス鋼等の金属からなるテーブル26の上に真空チャンバが載せて固定されており、この真空チャンバの中に加熱容器21が設置されている。この加熱容器21は、下面が開いた容器状のものであって、シリコンウエハ等の薄形板状の加熱物30を載せる天板が平坦な加熱プレート22となったものである。
【0004】
テーブル26の加熱容器21の下端フランジ部分を載せる部分には、テーブル26の中心軸の周りに溝が設けられ、この溝に真空シール材28が嵌め込まれている。この溝に嵌め込まれた真空シール材28の上に、前記加熱容器1の周壁13の下端フランジ部分が載せられ、固定されている。
【0005】
さらに、この加熱容器1の内部に立設された支柱により、加熱プレート22の背後側にフィラメント29が取り付けられている。このフィラメント29には、フィラメント加熱電源25が接続されている。さらに、このフィラメント29と加熱プレート22との間には、電子加速電源27により加速電圧が印加される。なお加熱プレート22を有する加熱容器21は接地され、フィラメント9に対して正電位に保持される。
前記フィラメント29の下方に位置するようにリフレクタ23が取り付けられている。このリフレクタ23は、フィラメント29に導通しており、同2フィラメント29と同電位のマイナス電位とされる。
【0006】
このような背面電子衝撃加熱装置では、加熱容器21の中のフィラメント29に通電して加熱することにより、熱電子を発生さると共に、電子加速電源27によりフィラメント29と加熱プレート22との間に高電圧を印加することで、熱電子を加速し、正電位に維持された加熱プレート22に衝突させる。この熱電子の衝突による衝撃によって加熱プレート22が加熱され、加熱物30を加熱することが出来る。
【0007】
この背面電子衝撃加熱装置では、加熱プレート22の温度を測定しながら、加熱物30の加熱温度を適正に制御する必要がある。このような加熱プレート22の温度測定手段として、従来では図7に示すように、熱電対が使用されている。加熱プレート22の側方からその中心に向けて穴を設け、ここのシース形熱電対24を引き込み、その先端の測温接点で加熱プレート22の温度を測定する。
【0008】
また他の温度測定手段としては、図8に示すように、輻射温度計46を使用して非接触で温度の測定を行うものがある。真空チャンバ41にビューポート45を設け、このビューポート45を通して加熱容器43の上に載った加熱物44の温度を非接触で測定する。
【0009】
この背面電子衝撃加熱装置において、加熱容器21側を接地しないと、加熱容器21と真空チャンバ及びテーブル26との間に高電圧が印加されることになる。この状態では、加熱容器21と真空チャンバ及びテーブル26との間を絶縁しないと漏電することなる。高電圧の絶縁自体は技術的に困難では無いが、人が絶対に加熱容器21に触れないように柵やケースで覆っても、電源を切らずに修理したりすることも考えられるので、安全性を考慮して加熱容器21を接地することが必要である。
【0010】
背面電子衝撃加熱装置を化学的気相堆積装置(CVD装置)に適用すると、図7に示した熱電対を使用した温度測定手段では、薄膜形成のための反応ガスによってシース型熱電対24のシースが腐食しやすい。シース型熱電対24のシースが腐食すると、熱電対24が起電力不良を起こす。また、熱電対24の絶縁のため切れ目のある碍子を使用した碍子型では、すぐに起電力異常を起こし、長時間運転は不可能であった。また、図8に示した輻射温度計を使用した温度測定手段では、気相で生じる化学反応生成物がビューポト45に付着して曇り、正確な温度測定が出来ない。
【0011】
図9は、シース型熱電対を使用した背面電子衝撃加熱装置の他の例であり、図7と同じ部分は同じ符合で示しているる。この例は、シース型熱電対24を加熱容器22の中に設置し、その測温接点がある端部を加熱プレート21の背面に埋め込んだものである。
【0012】
この方式の背面電子衝撃加熱装置では、フィラメント29から加熱容器22の中に加速された電子が放出されるため、金属製のシースに熱電子が流れ、このときの電流によってシースが加熱さる。このため、本来の加熱プレート21の温度を測定することが出来ず、正確な加熱温度制御が不可能である。
【0013】
仮に、シース型熱電対の代わりに絶縁体である碍子を用いて熱電対の絶縁を図った碍子型熱電対を用いても、碍子の切れ目を通して熱電対に熱電子が流れる。このため、計測系に高電圧が印加されて計測回路が破損してしまう。
これらの理由から、熱電対を加熱容器21の内側に設置することは現実上不可能であり、図7のように、熱電子の影響を受けない加熱容器21の外側に熱電対24を設ける所以である。
【0014】
さらに、シース型熱電対24を加熱容器22内に設置した背面電子衝撃加熱装置における別の問題として加熱プレート21の温度分布の偏りがある。シース型熱電対を24を加熱容器22の内側に設置すると、熱電対24のシースに熱電子による電流が流れることにより、加熱容器21内の熱電子の放出分布が偏る。すなわち、シース型熱電対24の端部を埋め込んだ加熱プレート22の中央部分に熱電子が集中する。この結果、加熱プレート21の中央部の温度が高く、その周辺部の温度が低い、いわゆる山形の温度分布となってしまう。
【0015】
加熱容器21は、円筒形になっており、その天板が加熱プレート22であり、この加熱プレート22が電子衝撃により加熱される。そのため、加熱プレート22の熱が加熱容器21の周壁を通ってその下端フランジ部分からテーブル26側に流れる。従って、加熱プレート21はどうしてもその中央部に比べて周辺部の温度が低くなる傾向にある。
【0016】
通常はこの温度分布の偏りを補正するため、加熱プレート21の周辺部の熱負荷を大きく、加熱プレート21の中央部の熱負荷を小さくすることによって温度分布の均一化を図っている。このような温度分布の均一化は、この種の背面電子衝撃加熱装置では一般に採用されている手段であるが、加熱容器21の中にシース型熱電対を設置すると、このような対策によっても温度部分の偏りが生じることなる。
【0017】
図9のように、加熱容器21の中にシース型熱電対24を設置する場合に、加熱プレート21の温度分布の均一化を図る対策として考えられる手段として、シース型熱電対24のシースからの放熱を図ることがある。例えば、シース型熱電対24のシースを太くしてシース型熱電対24が取り付けられているテーブル26への放熱量を大きくし、その分加熱プレート21の中央に集中する熱量を減少させ、温度分布を均一化する。
【0018】
しかしこの対策手段は、熱ロスを大きくするという問題の他、テーブル26の真空シール28を保護するため、テーブル26や加熱容器21の下端フランジ部を水冷する必要がある等、付加装置の取り付けとテーブル26や加熱容器21の下端フランジ部の形状の複雑化がコストアップをもたらす。ましてや、シース型熱電対24のシースを通しての放熱量は、温度条件によって異なるため、温度制御と併せてシースの太さを決定しなければならない。このような設計は熱計算上極めて困難であり、温度制御及びシースの径の決定が共に不可能なケースもある。
【特許文献1】特開2004−111586号公報
【特許文献2】特開2000−36370号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
本発明では、前記従来の背面電子衝撃加熱装置の熱電対を使用した温度測定手段の課題に鑑み、熱電対を加熱容器の内側に配置し、その測温接点がある端部側を加熱プレートの背面に埋め込んだ構造においても、正確に且つ障害なく温度を測定出来るようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明では、前記の目的を達成するため、熱電対5の測温接点側である端部を加熱プレート21に絶縁状態で埋め込むことにより、熱電対5をアースされている加熱容器1に対して電気的に絶縁し、且つフィラメント9から放出される熱電子に対して熱電対5を遮蔽部材13で覆い、熱電子が熱電対5に流れないようにした。
【0021】
すなわち、本発明による背面電子衝撃加熱装置は、加熱容器1の天板となっている加熱プレート2の背後から加速された電子を衝突させて電子衝撃加熱するフィラメント9を有するものであり、前記加熱プレート2の温度を測定する熱電対5の測温接点側の端部を加熱プレート2に絶縁状態で埋め込むことにより、この熱電対5をアース接続されている加熱容器1と電気的に絶縁すると共に、フィラメント9から放出される熱電子に対して熱電対5を遮蔽部材13で遮蔽したものである。
【0022】
このような背面電子衝撃加熱装置では、熱電対5が熱電子に対して遮蔽部材13で遮蔽されているため、フィラメント9から放出される熱電子が熱電対5に流れない。このため、熱電対5が熱電子に衝撃されることがなく、その温度測定値の影響がない。しかも、熱電対5をアース接続されている加熱容器1と電気的に絶縁しているため、加熱容器1側から熱電対5に電流が流れないため、やはり熱電対5に対する温度測定値の影響がない。
【0023】
具体的には、熱電対5の測温接点側の端部を加熱プレート2に埋め込まれたセラミック製の受け座12を介して加熱プレート2に埋め込む。また、熱電対5をセラミックからなるパイプ状の遮蔽部材13、15に挿入する。
【発明の効果】
【0024】
以上説明した通り、本発明による背面電子衝撃加熱装置では、熱電対5に対する熱電子の電子衝撃が無く、また熱電対5に熱電子が流れることも無いので、熱電対5の熱電子による温度上昇や熱衝撃による破損等が生じない。これにより、安定した測定が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
本発明では、熱電対5に熱電子が衝突したり流れたりすることが無いようにし、これにより安定した正確な温度測定を可能にした。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、実施例をあげて詳細に説明する。
【0026】
図1は、背面電子衝撃加熱装置の一例を示す図である。図示していないが、ステンレス鋼等の金属からなるテーブル6の上に真空チャンバが載せて固定されており、この真空チャンバの中に加熱容器1が設置されている。この加熱容器1は、下面が開いた容器状のものであって、その平坦な天板がシリコンウエハ等の薄形板状の加熱物7、例えば基板を載せる加熱プレート2となっている。より具体的には、加熱容器1は、加熱プレート2が天板となってその上面側が閉じられ、加熱プレート2の周囲の下方には、下面側が開口した円筒形状の周壁が設けられている。加熱容器1の周壁の下端部はフランジ状になっている。
【0027】
テーブル6の加熱容器1の下端フランジ部分を載せる位置には、テーブル6の中心軸の周りに溝が設けられ、この溝に真空シール材8が嵌め込まれている。この溝に嵌め込まれた真空シール材8の上に、前記加熱容器1の周壁13の下端フランジ部分が載せられ、気密に固定されている。
さらに、この加熱容器1の内部には、テーブル6から支柱14が立設され、この支柱14の上端側に平板状のホルダ12が支持されている。さらにこのホルダ12の上にリフレクタ3が支持されている。
【0028】
真空チャンバのテーブル6に設けたセラミック封止部9、9を通してフィラメントサポートを兼ねる柱状の電極15、15が挿入、立設されており、この電極15、15にフィラメント9が取り付けられている。このフィラメント9は、加熱容器1の中でその加熱プレート2の背後に設けられている。またこのフィラメント9には、電極15、15を介して図1では図示していないフィラメント加熱電源が接続されている。さらに、このフィラメント9と加熱プレート2との間には、高電圧電源により加速電圧が印加される。なお加熱プレート2を有する加熱容器1は接地され、フィラメント9に対して正電位に保持される。また、前記のリフレクタ3は、フィラメント9に導通しており、同フィラメント9と同電位のマイナス電位とされる。
【0029】
真空チャンバのテーブル6に設けたセラミック封止部4を通してシース型熱電対5が加熱容器1の中に挿入されており、その測温接点がある上端部が加熱プレート2の下面からその中に埋め込まれている。具体的には、加熱プレート2の下面に設けたネジ穴にセラミック製の受け座12がねじ込み式で取り付けられ、この受け座12に設けた穴にシース型熱電対5の測温接点がある上端部が嵌合されている。熱電対5のシースは加熱プレート2に対して絶縁されている。
【0030】
さらに、この熱電対5の上端に近いフィラメント9に囲まれた部分は、円筒形の導体からなる遮蔽部材13により覆われている。この遮蔽部材13は、フィラメント9と同電位のリフレクタ3に接触しており、フィラメント9から放出される熱電子を反射する機能を有する。
【0031】
既に述べた通り、熱電対5は、テーブル6側に設けたセラミック封止部4を通して加熱容器1の内部に挿入されているが、このセラミック封止部4は、熱電対5をテーブル6側と電気的に絶縁するセラミックスリーブ16を有している。これにより熱電対5は、このセラミックスリーブ16と前記セラミック製の受け座12とにより、加熱容器1と電気的に絶縁されている。熱電対5のセラミック封止部4からの引出部はロウ付け等により気密にシールされ、この引出端部はアダプタ8を介して補償導線17と接続されている。この補償導線17との接続部分は、前記セラミック封止部4からの引出部と共にフッ素系樹脂やシリコーン系樹脂等からなる熱収縮チューブ11により金属シースを絶縁している。
【0032】
この背面電子衝撃加熱装置では、熱電対5がリフレクタ3と同電位の遮蔽部材13で遮蔽されているため、遮蔽部材13が熱電子を反射し、フィラメント9から放出される熱電子が熱電対5に流れない。また、熱電対5をアース接続されている加熱容器1と電気的に絶縁しているため、加熱容器1側から熱電対5に電流が流れない。
【0033】
図2は、本発明の他の実施例である背面電子衝撃加熱装置の特に熱電対5の上端の近くの部分を示している。この実施例では、熱電対5の周囲を囲む遮蔽部材13がリフレクタ3を保持するホルダ12に固定されて支持されている。これにより、遮蔽部材13はホルダ12とその支柱を介してリフレクタ3に電気的に接続され、同リフレクタ3と同電位とされる。
図2(a)は、遮蔽部材13の上端をセラミック製の受け座12から離して設けた例であり、図2(b)は、遮蔽部材13の上端をセラミック製の受け座12の下端に掛けて取り付けた例である。
【0034】
図3は、本発明の他の実施例である背面電子衝撃加熱装置の特に熱電対5の上端の近くの部分を示している。この実施例では、熱電対5の周囲を囲む遮蔽部材13がリフレクタ3に固定されて支持されている。これにより、遮蔽部材13はリフレクタ3に電気的に接続され、同リフレクタ3と同電位とされる。
図3(a)は、遮蔽部材13の上端をセラミック製の受け座12から離して設けた例であり、図3(b)は、遮蔽部材13の上端をセラミック製の受け座12の下端に掛けて取り付けた例である。
【0035】
図4は、本発明の他の実施例である背面電子衝撃加熱装置の特に熱電対5の上端の近くの部分を示している。この実施例では、熱電対5の周囲を囲む遮蔽部材13の上端が加熱プレート2の下面に固定されて支持されている。但しこの例では、遮蔽部材13はセラミック等の耐熱性のある絶縁材により作られたものを使用する必要がある。
図4(a)は、遮蔽部材13の上端を加熱プレート2の下面にネジ止めした例であり、図4(b)は、遮蔽部材13の上端をセラミック製の受け座12の下端外周にネジ込んで取り付けた例である。
【0036】
図5は、本発明の他の実施例である背面電子衝撃加熱装置を示しており、同図(a)が加熱容器21の中に配置された熱電対5の全体部分、同図(b)がその上端付近部分、同図(c)がその下端部付近部分である。この実施例では、熱電対5として、その素線17、17を円柱形の複数のセラミック碍子16、16…に開けた2つの孔に通して互いに絶縁した碍子型熱電対を用いている。図5(a)に示すように、セラミック碍子16、16…は縦に並べられ、これに熱電対5の素線17、17が通される。図5(b)に示すように、最上端のセラミック碍子18には窪みが設けられ。この中で素線17、17の端部が接合され、測温接点が設けられる。さらに、図5(a)に示すように、この熱電対5の素線17、17を通した碍子を、セラミックからなるパイプ状の遮蔽部材15の中に収納する。この遮蔽部材15の上端は閉じており、この部分に前記熱電対5の測温接点が挿入され、この遮蔽部材15の上端が加熱プレート2に埋め込まれる。
【0037】
熱電対5の素線17、17の下端側は、テーブル6に設けたセラミック封止部4”のセラミック端子22を通してリード線21、21として真空チャンバから引き出されている。図5(c)に示すように、セラミック端子22と熱膨張係数が近いコバールやファーニーからなる引出用細管20、20をセラミックに貫通し、この引出用細管20、20を通して素線17、17を外部に引き出し、引出用細管20、20の端部をロウ付け等の手段でセラミック端子22気密に封止している。
【0038】
図6は、本発明の他の実施例である背面電子衝撃加熱装置の特に熱電対5の上端の近くの部分を示している。この実施例では、熱電対5の周囲を囲む遮蔽部材13、13’が二重に設けられている。内側の遮蔽部材13の上端は加熱プレート2に埋め込んだセラミック製の受け座12の下端外周にネジ込んで取り付けられている。外側の遮蔽部材13’がリフレクタ3と接触し、同リフレクタ3と同電位となっている。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明による背面電子衝撃加熱装置の一実施例を示す概略縦断側面図である。
【図2】本発明の他の実施例である背面電子衝撃加熱装置の特に熱電対の上端の近くの部分を示す概略縦断側面図である。
【図3】本発明の他の実施例である背面電子衝撃加熱装置の特に熱電対の上端の近くの部分を示す概略縦断側面図である。
【図4】本発明の他の実施例である背面電子衝撃加熱装置の特に熱電対の上端の近くの部分を示す概略縦断側面図である。
【図5】本発明の他の実施例である背面電子衝撃加熱装置を示しており、(a)が熱電対の加熱容器の中に配置された部分の全体、(b)がその上端部、同図(c)がその下端部付近の概略断面図である。
【図6】本発明の他の実施例である背面電子衝撃加熱装置の特に熱電対の上端の近くの部分を示す概略縦断側面図である。
【図7】温度測定手段として熱電対を備えた背面電子衝撃加熱装置の従来例を示す概略縦断側面図である。
【図8】温度測定手段として輻射温度計を備えた背面電子衝撃加熱装置の従来例を示す概略縦断側面図である。
【図9】温度測定手段として熱電対を加熱容器の中に備えた背面電子衝撃加熱装置の例を示す概略縦断側面図である。
【符号の説明】
【0040】
1 加熱容器
2 加熱プレート
5 熱電対
9 フィラメント
12 セラミック製の受け座
13 遮蔽部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱容器(1)の天板となっている加熱プレート(2)の背後から加速された電子を衝突させて電子衝撃加熱するフィラメント(9)と、前記加熱プレート(2)の温度を測定する熱電対(5)とを有する背面電子衝撃加熱装置において、熱電対(5)の測温接点側の端部を加熱プレート(2)に絶縁状態で埋め込むことにより、熱電対(5)をアース接続されている加熱容器(1)と電気的に絶縁すると共に、フィラメント(9)から放出される熱電子に対して熱電対(5)を遮蔽部材(13)で遮蔽したことを特徴とする背面電子衝撃加熱装置。
【請求項2】
熱電対(5)の測温接点側の端部は加熱プレート(2)に埋め込まれたセラミック製の受け座(12)を介して加熱プレート(2)に埋め込まれていることを特徴とする請求項1に記載の背面電子衝撃加熱装置。
【請求項3】
熱電対(5)をセラミックからなるパイプ状の遮蔽部材(15)に挿入したことを特徴とする請求項1に記載の背面電子衝撃加熱装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−335339(P2007−335339A)
【公開日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−168314(P2006−168314)
【出願日】平成18年6月19日(2006.6.19)
【出願人】(000183945)助川電気工業株式会社 (79)
【Fターム(参考)】