説明

脂肪酸結合タンパク質(FABP)の阻害薬

本発明は、脂肪酸結合タンパク質(「FABP」)阻害薬としての新規な複素環化合物、当該複素環化合物を含む医薬組成物、ならびに心血管疾患、代謝障害、肥満または肥満関連障害、糖尿病、異脂肪血症、糖尿病性合併症、耐糖能異常または空腹時血糖異常を治療もしくは予防する上での当該化合物の使用に関するものである。本発明の化合物の例を下記式(I)に示す。
【化1】



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【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式Iによって表される化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【化1】

[式中、
Yは、下記の環であり;
Xは、
(i)C(R)、N(R)、S、S(O)またはOであり、両方の
【化2】

が非存在であり;または
(ii)C(R)であり、そしてXが、Xの右側で
【化3】

によって示されたYと符号を打たれた環に、またはXの左側で
【化4】

によって示されるトリアゾロピリミドン環上のGと符号を打たれた位置に連結されていることで、独立にN、OおよびSから選択される1から3個のヘテロ原子を含む3から8員シクロアルキルまたは4から8員複素環を形成しており、または
(iii)N(Rは非存在である。)であり、そしてXが、Xの右側で
【化5】

によって示されたYと符号を打たれた環に、またはXの左側で
【化6】

によって示されるトリアゾロピリミドン環上のGと符号を打たれた位置に連結されていることで、Xの窒素原子を含めて独立にN、OおよびSから選択される1から3個のヘテロ原子を含む4から8員複素環を形成しており;
ここで、さらに、Xの右側に示された
【化7】

は、Xの左側に示された
【化8】

と互いに排除する関係にあり;
Xの左側に示された
【化9】

が非存在である場合GはC(R)であり、Xの左側に示された
【化10】

が存在する場合GはCであり;
環Yはアリール、ヘテロアリール、複素環またはシクロアルキルであり、Xの右側に示された
【化11】

が存在する場合、Y上の環原子が前記Xの右側に示された
【化12】

についての結合箇所であり、ここで、前記アリール、ヘテロアリール、複素環およびシクロアルキルのそれぞれは置換されていないか、或いは独立に同一または異なっていることができる1以上の置換基で置換されていても良く、各置換基はハロ、ヒドロキシル、アルキル、アルコキシ、CNおよびCFからなる群から独立に選択され;
は上記のように存在するか非存在であることができ、Rが存在する場合、RはH、アルキルまたはシクロアルキルであり、ここで、前記アルキルおよびシクロアルキルのそれぞれは置換されていないか、或いは独立に同一または異なっていることができる1以上の置換基で置換されていても良く、各置換基はハロ、ヒドロキシル、アルコキシ、CNおよびCFからなる群から独立に選択され;
はH、アルキル、−アルキル−OR、ハロアルキル、ハロアルコキシまたは−アルキル−CNであり;
mは1から2であり;
tは0から4であり;
各Rは、ハロ、CN、−OR、アルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール、複素環、シクロアルキル、−NH、−NH(アルキル)、−NH(アリール)、−NH(ヘテロアリール)、−NH(シクロアルキル)、−S−アルキル、−S−アリール、−S−ヘテロアリール、−S−シクロアルキル、−C(O)OH、−C(O)−NH、−C(O)N(H)(アルキル)、−C(O)N(H)アリール、−C(O)N(H)(ヘテロアリール)、−C(O)N(H)(複素環)、−C(O)−N(H)(シクロアルキル)、−C(O)N(アルキル)、−C(O)N(アリール)、−C(O)N(ヘテロアリール)、−C(O)N(複素環)、−C(O)−N(シクロアルキル)、−C(O)N(アリール)(アルキル)、−C(O)N(ヘテロアリール)(アリール)、−C(O)N(複素環)(ヘテロアリール)、−C(O)N(アリール)(複素環)、−C(O)−N(アルキル)(シクロアルキル)、−C(O)N(シクロアルキル)(アリール)、−C(O)N(シクロアルキル)(複素環)、−NH−C(O)−NH、−C(O)Rおよび−C(O)ORからなる群から独立に選択され、ここで、前記アルキル、アリール、ヘテロアリール、複素環およびシクロアルキルのそれぞれは置換されていないか、或いは同一もしくは異なっていることができる1以上の置換基で独立に置換されていても良く、各置換基はハロ、アルキル、アリール、ヘテロアリール、ヒドロキシル、シクロアルキル、アルコキシ、−C(O)R、CNおよびCFからなる群から独立に選択され;
Zは、H、−OR、−C(O)OR、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ハロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、ここで、前記アルキル、シクロアルキル、ハロアルキル、アリールおよびヘテロアリールのそれぞれは置換されていないか、或いは同一もしくは異なっていることができる1以上の置換基で独立に置換されていても良く、各置換基はハロ、CN、−OR、アルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール、複素環、シクロアルキル、−C(O)−NH、−C(O)N(H)(CH)、−NH−C(O)−NH、−C(O)Rおよび−C(O)ORからなる群から独立に選択され;
はH、アルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、ここで、前記アルキル、アリールおよびヘテロアリールのそれぞれは置換されていないか、或いは同一もしくは異なっていることができる1以上の置換基で独立に置換されていても良く、各置換基はハロ、ヒドロキシル、アルコキシ、CNおよびCFからなる群から独立に選択され;
はH、アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、ここで、前記アルキル、シクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールのそれぞれは置換されていないか、或いは同一もしくは異なっていることができる1以上の置換基で独立に置換されていても良く、各置換基はハロ、ヒドロキシル、アルコキシ、−OC(O)R、CNおよびCFからなる群から独立に選択され;
はH、ハロ、アルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、ここで、前記アルキル、アリールおよびヘテロアリールのそれぞれは置換されていないか、或いは同一もしくは異なっていることができる1以上の置換基で独立に置換されていても良く、各置換基はハロ、ヒドロキシル、アルコキシ、CNおよびCFからなる群から独立に選択され;
はH、アルキル、ヒドロキシまたはアルコキシであり、ここで、前記アルキルおよびアルコキシのそれぞれは独立に置換されていないか、或いは同一もしくは異なっていることができる1以上の置換基で独立に置換されていても良く、各置換基は独立にハロ、ヒドロキシル、アルコキシ、CNおよびCFからなる群から選択され;
はH、アルキル、ヒドロキシまたはアルコキシであり、ここで、前記アルキルおよびアルコキシのそれぞれは独立に置換されていないか、或いは同一もしくは異なっていることができる1以上の置換基で独立に置換されていても良く、各置換基はハロ、ヒドロキシル、アルコキシ、CNおよびCFからなる群から独立に選択され;
はH、ハロ、アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、ここで、前記アルキル、アリールおよびヘテロアリールのそれぞれは置換されていないか、或いは同一もしくは異なっていることができる1以上の置換基で独立に置換されていても良く、各置換基はハロ、ヒドロキシル、アルコキシ、CNおよびCFからなる群から独立に選択され;
10はH、ハロ、アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール、−C(O)OH、−C(O)−NH、−C(O)N(H)(アルキル)、−C(O)N(H)アリール、−C(O)N(H)(ヘテロアリール)、−C(O)N(H)(複素環)、−C(O)−N(H)(シクロアルキル)、−C(O)N(アルキル)、−C(O)N(アリール)、−C(O)N(ヘテロアリール)、−C(O)N(複素環)、−C(O)−N(シクロアルキル)、−C(O)N(アリール)(アルキル)、−C(O)N(ヘテロアリール)(アリール)、−C(O)N(複素環)(ヘテロアリール)、−C(O)N(アリール)(複素環)、−C(O)−N(アルキル)(シクロアルキル)、−C(O)N(シクロアルキル)(アリール)、−C(O)N(シクロアルキル)(複素環)、−NH−C(O)−NH、−C(O)Rおよび−C(O)ORであり、ここで、前記アルキル、アリール、ヘテロアリール、複素環およびシクロアルキルのそれぞれは置換されていないか、或いは同一もしくは異なっていることができる1以上の置換基で独立に置換されていても良く、各置換基はハロ、アルキル、アリール、ヘテロアリール、ヒドロキシル、シクロアルキル、アルコキシ、−C(O)R、CNおよびCFからなる群から独立に選択され;
あるいは、RおよびR10が一体となって=Oを形成していることができ、またはRおよびR10が一体となってスピロ環状基を形成していることができ;
ただし、式Iによって表される化合物は下記の化合物:
【化13】












を除外するものである。]
【請求項2】
XがNであり、Rが非存在であり、Xが式Iにおいて右側の
【化14】

によって示される環Yに連結されていることで、Xの窒素を含むN、OおよびSから独立に選択される1から3個のヘテロ原子を含む4から8員複素環を形成している、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
XがNであり、Rが非存在であり、Xが式Iにおいて左側の
【化15】

によって示されるトリアゾロピリミドン環に連結されていることで、Xの窒素を含むN、OおよびSから独立に選択される1から3個のヘテロ原子を含む4から8員複素環を形成している、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
がH、アルキル、−アルキル−OR、−アルキル−ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシまたは−アルキル−CNである、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
tが0または1である、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
がハロである、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
がCNである、請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
Zがフェニルであり、ここで、前記フェニルは置換されていないか、或いは同一もしくは異なっていることができる1以上の置換基で独立に置換されていても良く、各置換基はハロ、CN、−OR、アルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール、複素環、シクロアルキル、−C(O)−NH、−NH−C(O)−NHおよび−C(O)ORからなる群から独立に選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
Zがチオフェニルであり、ここで、前記チオフェニルは置換されていないか、或いは同一もしくは異なっていることができる1以上の置換基で独立に置換されていても良く、各置換基はハロ、CN、−OR、アルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール、複素環、シクロアルキル、−C(O)−NH、−NH−C(O)−NHおよび−C(O)ORからなる群から独立に選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項10】
以下の群から選択される化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【化16】
















【請求項11】
有効量の少なくとも一つの請求項1に記載の化合物および製薬上許容される担体を含む医薬組成物。
【請求項12】
有効量の少なくとも一つの請求項10に記載の化合物および製薬上許容される担体を含む医薬組成物。
【請求項13】
処置を必要とする患者における心血管疾患、代謝障害、肥満、肥満関連障害、異脂肪血症、糖尿病、糖尿病性合併症、耐糖能異常または空腹時血糖異常の治療方法であって、当該患者に対して治療上有効量の少なくとも一つの請求項1に記載の化合物を投与することを含む、当該方法。
【請求項14】
前記患者に対して有効量の少なくとも一つの別の治療剤を投与する段階をさらに有し、ここで、前記別の治療剤が抗糖尿病薬または抗肥満薬から選択される、請求項19に記載の方法。
【請求項15】
治療上有効量の請求項1に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩を投与することにより、処置を必要とする患者における少なくとも一つの脂肪酸結合タンパク質(「FABP」)を阻害する方法。

【公表番号】特表2012−508692(P2012−508692A)
【公表日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−535752(P2011−535752)
【出願日】平成21年11月10日(2009.11.10)
【国際出願番号】PCT/US2009/063787
【国際公開番号】WO2010/056631
【国際公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【出願人】(596129215)シェーリング コーポレイション (785)
【氏名又は名称原語表記】Schering Corporation
【Fターム(参考)】