脊椎のラベル付けの伝搬のためのシステムおよび方法
直交の、またはその他の形で空間的に関連する画像ビューおよび関連の画像にラベル付けするシステムおよび方法が提供される。本発明は、椎骨および椎間領域のラベル付けの自動的な進行、一連の画像内のビューおよび画像の間のラベルの伝搬、脊椎に対するラベル領域のセンタリング、予め定義されたラベルの円形リスト、および所与のビューの複数の画像スライスのユーザによるスクロールに伴う直交ビューまたは軸ビューの個々のスライスのラベル表示を提供する。別の態様において、本発明は、ユーザが隣接する2つの椎間または椎骨領域のラベルを提供するとき、椎骨および椎間領域の自動のラベル付けを提供する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる2008年11月28日出願の米国特許出願第61/118,582号明細書の利益を主張する。
【0002】
本発明は、一般に撮像技術を対象とし、より詳細には、画像のラベル付けが望ましい画像表示を有する医用画像処理および画像保存通信システム(picture archiving and communication system:PACS)を対象とする。画像、特に脊柱画像のラベル付けを容易にし、向上させるためのシステムおよび方法が提供される。より詳細には、脊椎画像の自動のラベル付け、こうしたラベルの位置合わせ、および画像の様々なビュー間でのラベルの伝搬のためのシステムおよび方法であって、画像の直交ビューまたは対象者のスライスの方向に移動すると、適切なラベルが表示されるようにするためのシステムおよび方法が提供される。ユーザは、画像に迅速にラベルを貼ることができ、表示平面に関係なく、画像の様々な領域をより正確に、一貫して識別することができる。
【背景技術】
【0003】
医用画像処理において、画像保存通信システム(PACS)は、画像の格納、取り出し、提示、および配信専用のコンピュータおよび/またはネットワークの組み合わせである。画像は、様々なフォーマットで格納することができるが、画像の格納の最も一般的なフォーマットは、DICOM(Digital Imaging and Communications in Medicine)である。DICOMは、放射線画像および関連のメタデータが、エンド・ユーザの医療関係者による対話のために、イメージング・モダリティからPACSシステムに伝えられる標準である。
【0004】
PACSは、画像属性に関連付けられたテキストの、およびグラフィカルな医用情報を表示する。この情報の中には、DICOMから受信されるものもあり、また、当該の解剖領域にリンクされた画像または測定値に関連付けられた注釈、またはコンピュータ援助検知(CAD)アプリケーションなど、サード・パーティ・システムによって生成されるマーカーとしてPACS内で生成されるものもある。DICOM標準は、CADの知見、および2つの異なるPACSシステムで表示された場合、画像の同じ視覚化を再生するのに必要なGSPS(グレースケール・ソフトコピー提示状態(Grayscale SoftCopy Presentation State))非画像オブジェクトを含むことができる構造化レポート(SR)のサポートを最近導入した。GSPS傘下ですべての注釈がカバーされるとは限らず、これらの属性は、しばしば閲覧者の選好に基づいてオンまたはオフすることができる静的画像の重なりとして表示される。
【0005】
例えば、画像処理に関係するいくつかの属性は、特定の画像のレンダリングに関連付けられた英数字の注釈として表示される。診断ツールまたは分析ツールとしての画像の使用は、一般に、画像が適切な医療関係者によってラベル付けされることを必要とする。画像のラベル付けは、ラベルなどの記述子によって、表示される画像におけるポイントまたは領域の注釈によって達成される。記述子は、ユーザが提供する、例えば手動で打ち込まれる文字/数字など、またはユーザによって選択可能である予め定義された英数字文字列であり得る。したがって、すべてのユーザは、これらのラベルの結果、画像領域を識別することができる。
【0006】
当該の対象または身体部分は、通常、様々な観点またはビューから取り込まれたまたは生成された複数の画像(すなわち矢状、横断、直交、曲線のMPRなど)を有するため、表示されているビューに関係なく、ラベルが画像の様々なビューに表示されることが有益である。したがって、ラベルは、表示された画像間の参照ポイントを提供する。より重要なことに、特定の領域のラベルが所与のシステム内のその領域のすべてのビューおよびすべての画像に伝搬されることが有益である。
【0007】
例えば、脊椎のラベル付けのエリアにおいて、画像を閲覧する任意のユーザの参照のポイントとして働くように、脊椎の画像の椎骨および椎間領域の近くにテキスト注釈が提供される。脊椎の撮像プロセスにおいて、第1の画像は、矢状面で取得することができ、第2の画像または一連の画像は、直交面で取得することができ、第3の一連の他の画像は、軸平面で取り込むことができる。第1の画像における任意の特定の椎骨のラベルは、第2および第3の一連の画像においても必要である。従来、このラベル付けプロセスは、本質的に手動である。すなわち、マウスまたは他のポインティング装置を用いるユーザは、第1の画像で椎骨の場所を突き止め、次いで、第2および第3の一連の画像でその椎骨の他のインスタンスを突き止める。この注釈プロセスは、非常に時間がかかる。さらに、このプロセスは、間違えがちである。というのは、一連の各画像の中の各画像に一貫してラベルを貼る必要があるからである。
【0008】
上記の欠点のいくつかを克服するために、一部のシステムは、異なる画像およびビューの間の脊椎のラベルを伝搬するために必要となり得る手動の手間の量を最低限に抑えようと試行している。しかし、これらのシステムには、それぞれの欠点がある。これらの解決策は、例えば直交面とラベル・ポイントとの単一の交差点を見つけることによって、画像の1つのビューにおいて、単一のポイント・ラベルを使用して、画像の直交ビューにそのラベルを伝搬することである。この方法の多くの短所および欠点のうちの1つは、こうしたシステムは、矢状ビュー上のポイントに交差する単一のスライスにしかラベルがないため、ユーザが直交ビューの様々なスライスを移動するとき、ラベルを連続して表示できないという事実である。もう1つの欠点は、直交または軸スライスのラベル付けの精度の問題にある。軸スライスの平面は、矢状ビューにおけるラベル付けされたポイントに正確に交差しない場合があるため、交差点に対する軸スライスの近さの何らかの近似が必要である。この側面は、ラベル付けの誤りをもたらすだけでなく、ある軸画像ビューが表示されるときにラベルを予想し得るユーザを混乱させるまたは迷わす可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記で強調された問題を克服し、表示されるビューに関係なく、簡略化され、しかも効率的で信頼できる画像領域の識別を提供する画像にラベル付けするための直観的で迅速な方法が必要である。言い換えれば、手動のラベル付けの退屈さを回避するシステムは、一連の画像における様々なビューおよび様々な関連の画像にラベルを伝搬する。本発明は、これらの必要性および他の必要性に応じる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、直交の、またはその他の形で空間的に関連する画像ビューおよび関連の画像にラベル付けするシステムおよび方法を対象とする。本発明は、椎骨および椎間領域のラベル付けの自動的な進行、一連の画像内のビューおよび画像の間のラベルの伝搬、脊椎に対するラベル領域のセンタリング、予め定義されたラベルの円形リスト、および所与のビューの複数の画像スライスのユーザによるスクロールに伴う直交ビューまたは軸ビューの個々のスライスのラベル表示を提供する。
【0011】
本発明は、ユーザが隣接する2つの椎間または椎骨領域のラベルを提供するとき、椎骨および椎間領域の自動のラベル付けも提供する。
【0012】
本発明の上記および他の特徴および利点、およびそれらを達成するやり方は、本発明の以下の説明を添付の図面と併せ読むことによって明らかになり、よりよく理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1A】少なくとも3つの領域に分割され得る単一のウィンドウにおけるPACSによって同時に表示され得る画像の線画である。
【図1B】少なくとも3つの領域に分割され得る単一のウィンドウにおけるPACSによって同時に表示され得る画像の線画である。
【図1C】少なくとも3つの領域に分割され得る単一のウィンドウにおけるPACSによって同時に表示され得る画像の線画である。
【図2】脊椎の椎骨および椎間領域をこれらの領域のラベル付けと共に示すブロック図である。
【図3】本発明による脊椎のラベル領域を位置合わせするためのステップを示すフロー図である。
【図4】図2の示された脊椎の軸平面において取り込まれた画像スライスを示すブロック図である。
【図5A】検出された中心線および脊椎ラベル付けカーソルを含む脊柱を示す図である。
【図5B】検出された中心線および補正された中心線を含む脊柱を示す図である。
【図6】本発明を実施することができるコンピューティング環境を全体的に示すブロック図である。
【図7】検出された脊椎セグメントを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
一般に、ラベルを作成し、実装するための本明細書に記載したシステムおよび方法は、ハードウェア、ソフトウェア、またはその組み合わせで実施され得る。本書は、以下のようにまとめられる。第1のセクションでは、本発明によるPACSシステム例によって提供される技術および実装の概要を提供し、記載する。次のセクションでは、様々な画像に対するラベルの指定、センタリング、および伝搬のための本発明の特定の特徴の実施例を記載する。この後、画像の自動および半自動のラベル付けを含めて、使いやすさ、および便利ツールに関係する場合の本発明の他の態様について論じる。最後に、本発明の実施および使用のためのコンピュータ環境例について説明する。
【0015】
本発明は、画像の注釈により脊椎画像の椎骨および椎間領域にラベル付けするためのシステムおよび方法を提供する。以下の説明および本発明は、生物学的撮像システム(すなわちPACS)に関して記載されているが、本発明は、他の情報/撮像技術およびシステム、および他の解剖学的身体部分の撮像にも適用可能であることを理解されたい。
【0016】
一例は、放射線専門医による検査前に取得した一連の画像の適切な操作、準備、およびクリーンアップを可能にするモダリティ・ワークステーションである。別の例は、手術計画または整形外科のテンプレート・ソフトウェアである。こうしたシステムは、非医療システム、視覚分析、および診断ツール、ならびに他の視覚的ユーザ・インターフェイス環境を含めて、撮像システムの画像操作、画像属性、および特徴が直観的かつ容易にマーク付けされ、または識別される必要があるものを含む。さらに、本発明は、直交ビューおよび平面ビューを参照して説明するが、本発明のシステムおよび方法は、非直交ビューおよび/または非平面ビューにも同様に適用可能である。さらに、本明細書は、単に例示的な目的で、矢状ビューからのラベル付けについて記載する。1つまたは複数の他のビューの使用は、本発明の範囲内である。
【0017】
図1A、図1B、および図1Cを参照すると、PACSシステムなどの撮像システムは、一態様において、技師、放射線専門医、または他の有資格者などのエンド・ユーザが患者の状態を検査し、分析し、または診断することができる画像101a、101b、101cのウィンドウ・ディスプレイ100を提供する。一般に、身体のターゲット・エリアの1つまたは複数の画像は、X線装置、コンピュータ断層撮影(CT)スキャナ、または磁気共鳴映像法(MRI)装置などの撮像装置によって捕捉される。ターゲットのピクチャを提供するために、ターゲットの画像は、複数のビュー平面から取得される。画像は通常、直交面で取り込まれ、通常、単一の表示ウィンドウ100でユーザに提示され、この場合、画像101a、101b、101cを同時に表示することができる。ウィンドウ100は、マルチビュー画像101a、101b、101cの同時表示を可能にするために、領域A、B、およびCに分割することができる。例えば、領域Aは、対象者の身体の矢状面に沿って取り込まれた画像を表示する。領域Bは、対象者の身体の冠状面で取り込まれた画像を表示し、領域Cは、軸面のビューを表示する。当業者であれば理解できるように、ウィンドウ100の様々な画像表示は、特定のビュー平面から取得された一連の画像の一部であり得る。例えば、領域Cの表示された軸面のビュー画像は、対象者の身長にわたる軸面で取り込まれた一連の複数のスライスおよび画像における単一のスライスの画像である。
【0018】
対象者の診断または分析の目的で、画像の部分の参照および識別を容易にするために、ウィンドウ100の画像の様々な部分にラベル付けする必要がある。より具体的には、また領域A、B、およびCに示すように、ラベルは、表示された脊椎の特定の領域への決定的な参照を提供する。ラベルは、画像の注釈的な重なりとして格納され、したがって、画像が後で表示され、またはその他の形で提示されるとき、後の検査および参照が可能になる。本発明は、様々な領域A、B、およびCにおける画像のラベル付けのための改良された効率的なシステムおよび方法を提供する。ラベルは、体積であることに留意されたい。表示された矩形または円は、実際には、3D体積に置かれた矩形の角柱または球などのラベル体積の断面である。次いでこの体積は、本明細書にさらに詳しく記載される脊椎検出アルゴリズムから得られる主要なライン上への投射を使用して椎骨の中央に位置合わせされる。あるいは、ユーザは、椎骨の中央を手動で定義することができる。3D体積のビューは、常に直交とは限らず、平面である必要はないことに留意されたい。曲線の多断面再構成ビュー(curved multi-planar reconstruction view)を使用することができる。
【0019】
操作中、および図2のブロック図200を参照して最適に説明されるように、本発明は、脊柱201をラベル付けするための改良された効率的な方法を提供する。図示したように、脊柱201は、椎骨202、204、206、および椎間板208、210を含む。脊柱201の様々な部分にラベル付けするために、サム・ホイール付きのマウスなど、位置決め装置を使用するユーザは、ラベル付けモードに切り替えることができる。ラベル付けモードでは、単一の識別子またはラベルのいずれかが表示される。あるいは、ユーザによる選択のために、複数の識別子のリストが表示されてもよい。いずれのシナリオでも、画像アイテムのタグ付け、または他の識別を行うために、ユーザは、使用可能なラベルを所望のラベルに至るまでダイヤルで操作することができる。
【0020】
脊椎の椎骨および椎間のラベル付けの場合、提示されたラベルのリストは、脊柱の領域ラベルのうちの1つまたはすべて、すなわち、頚部、胸部、腰部、および仙骨部位(C1−C7、T1−T12、L1−L5、およびS1−S5)を含むようにユーザによって構成可能である。ユーザは、提示されたラベル・リストが椎骨および椎間の両方のラベルを含むか、単にいずれか一方だけを含むかを選択することもできる。これらの選択可能なオプションは、ユーザが当該のラベルの場所を突き止めることができる効率および速度を高める。構成に基づいて、所望のラベルの場所がマウス・ホイールまたは右もしくは左のマウス・クリックおよびドラッグで探し出されると、ユーザは、画像の関連部分の上をクリックし、ラベルを貼ることができ(すなわち、椎骨または椎間板)、この例示および説明の場合、椎骨202である。
【0021】
一般に、本発明のシステムおよび方法によれば、マウスのクリックによって、C1など適切なラベルに沿って画像のユーザが選択した部分(すなわち、椎骨202上)において脊柱201の画像に重なる球形、矩形、または類似の領域203に基づいて体積ラベルが貼られる。体積領域203は、単に椎骨202内のラベル・ポイントではなく、椎骨202の境界のターゲット・オブジェクトにおける3Dラベル領域を定義する。デフォルトの構成によって、本発明の一実施形態では、ユーザがラベルのターゲットとしてある椎骨を選択すると、おおよそ半径(a)の寸法を有する体積マーカーが椎骨に貼られる。逆に、椎間板が選択されると、おおよそa/2の半径を有する体積マーカーが椎間板に重ねられる。これらのマーカーの寸法は、ラベル付けされる解剖学的構造、拡大率、画像の解像度によって決まり得ることが含意される。これにも関わらず、本発明の別の実施形態において、ラベル領域(すなわち矩形)の寸法および位置は、必要に応じてユーザによって調整可能、サイズ変更可能である。脊柱のその後の部分は、図2に示すようにマーク付けし、ラベル付けすることができる。
【0022】
マウスまたは他のユーザ・インターフェイス装置を使用して、ユーザは、脊柱201の異なる部分の識別、およびマーク付けを行うことができる。椎骨202は、ラベルC1を有する領域203によってマーク付けされ、椎骨204は、領域205およびラベルC2によってマーク付けされる。椎間板208は、同様に領域209によってマーク付けされ、C1/C2でラベル付けされ、椎間板210は、領域211によってマーク付けされ、C2/C3でラベル付けされる。本発明の別の実施形態において、脊柱の軸または中心線212は、アルゴリズム的に決定され、様々なラベル領域203、205、209、および211は、中心線212を中心に位置決めされる。この特徴によって、椎骨または椎間の明確な体積を確認し、それに応じて各ラベルで識別できるようになる。
【0023】
中心線212は、図3のフロー図に示されるロジックの適用によって決定される。本発明は、重要なことに、脊髄の中心の近似位置を検出し、そこから各椎骨の中心軸を検出するためのアルゴリズムを使用する。この位置は、ユーザによって提供された手動の体積ラベルを、本来それが実際に属するところにアンカーするために使用される。ステップ302で、各スライスにおいてAdaBoost分類器を使用して、脊髄領域が検出される。当業者であれば理解できるように、本発明の意図および範囲から逸脱することなく、脊椎の位置を定義するための他の方法を使用することができる。次に、ステップ304で、スプラインによって中心線の近似が行われる。この後に、ステップ306で、上記のスプラインを使用して、矢状曲面再構成(sagittal Curved Planar Reformatted:CPR)画像が生成される。ステップ308で、水平のエッジ勾配がCPRで計算される。しかし、本発明を使用するためにCPRを生成する必要はないことを理解されたい。CPRを使用することによって、脊椎が椎骨の中心で可視であること、およびユーザがラベルを最適に貼るためにスライス位置を調整する必要なしに、各椎骨にラベル付けすることができることを確実にする。これは特に、側彎症の患者、またはひどい関節 関係の脊椎の変形を有する患者の椎骨にラベル付けするのに有用である。しかし、CPRがない場合でも、椎骨軸の位置は、特定のビュー(通常、矢状または冠状)において作成されたラベルを適切な3D位置に適切に貼るための基準軸のように働く。
【0024】
次に、ステップ310で、脊髄のスプラインを、脊柱の後縁に合うように変形させる。ステップ312で、脊柱の後部境界のスプラインが取得される。ステップ314で、脊髄のスプラインを、脊柱の前縁に合うように変形させる。この後に、ステップ316で、脊柱の前部境界のスプラインが取得される。最後に、ステップ318で、脊柱の後部および前部の境界のスプラインの中央線が中心線になるように決定される。
【0025】
本発明の一実施形態において、椎骨軸を提供する自動アルゴリズムは、脊柱を密に囲み、包み、したがってユーザの生産性における利得をさらに提供する円筒キューブの形状の体積も提供する。
【0026】
本発明は、1つの画像またはビューから一連の画像におけるすべての関連のビューおよび画像へのラベルの伝搬を実施する。しばらくの間図1のウィンドウ100に戻る。領域Aに示したものなど、矢状ビューにおける画像が正常にラベル付けされた後、本発明は、領域Bに示した冠状ビュー画像、および領域Cに示した軸方向ビューへのラベル付けの伝搬を提供する。重要なことに、また示されるように、本発明は、椎骨の体積にラベル付けする。事実上、領域Aの矢状ビューは、ラベル付けされた体積領域のx、yエリアを表示し、領域Bの冠状ビューは、ラベル付けされた体積領域のy、zエリアを表示する。
【0027】
本発明におけるラベルは、正しい3D位置に伝搬されることに留意されたい。より詳細には、2次元PACSにおいて、例えばユーザが選択の球体マーカーを冠状ビューに貼るとき、正確な3次元位置は定義されない。軸スライスから見ると、マーカーは、椎骨の外にあり得る可能性が高い。本発明は、ユーザが配置を調整するために軸方向および冠状のビューに明確に行く必要なく、脊椎線を使用することによって、ラベルが自動的に現在の3次元位置に移動することを確実にする。
【0028】
当業者であれば理解できるように、様々なビューまたは画像にラベル付けするための方法が複数ある。CPRを行い、画像にラベル付けするために、脊椎線を使用することができる。2次元における画像ナビゲーションは、脊柱上に存在し、それによってラベル付けを容易にするように制約することができる。あるいは、画像ナビゲーションまたはCPRの要件への任意の変更なしに、ラベルを正しい3次元位置に移動させることができる。本発明の特徴を生来の2次元のPACSに導入するには、後者は好ましい方法である。特にユーザはいい加減で、ラベル付けプロセス中に早く動く可能性があり、アルゴリズムは、それを補正するので、この特徴によって、ユーザの観点から、より早いラベルリングが可能になる。例えば、軸方向スライス上にある間、ユーザは、椎骨のラベルを貼ることができ、球体は、本発明によって自動的に脊椎軸を中心に配置される。冠状および矢状のビューにおいて、ユーザは、脊柱への垂直線に沿って脊椎のラベルを剥がすことができ、ラベルは、脊椎線に自動的に戻される。
【0029】
本発明のラベルは、x、zエリアを表示する、領域Cに示される横または軸方向のスライスなど、体積のレンダリングを含む任意の所望のビューに伝搬される。表示された軸方向スライスは、領域Aの矢状ビューに示される脊柱の長さに及ぶいくつかの画像スライスのうちの1つである。軸平面ビューへのラベル付けの伝搬を最適に記述するために、図2および図4の例示に注目されたい。
【0030】
軸平面の画像、および矢状および冠状面の画像は、互いに直交する空間関係を有する。軸方向スライス画像は、矢状および冠状の画像を交差する線において横切る。矢状および冠状のビューにおけるラベル付けされた各領域203、205、209は、脊柱201における体積を表す。したがって、図面における線1から10までによって示されるように、脊柱201の垂直なスライスは、ラベル付けされた領域203、205、209を横切り、したがって各スライスのラベル識別を提供する。したがって、ユーザが脊椎軸212に沿って一連の軸方向画像ビューを横切ると、直交する矢状ビューまたは冠状ビューにおいて適切にラベル付けされた体積に対応するラベル識別子C1、C1/C2、C2、C2/C3、およびC3が各軸方向画像で表示される。
【0031】
さらに例示するために、脊柱401の椎骨402の軸平面で取り込まれた第1のスライス1および関連の画像402(Xの画像1)について検討する。ラベル領域C1は、スライス1が交差しており、したがって、その特定の軸方向画像402は、「C1」を表示する。ユーザが脊柱の他のスライスを引き続き横切るのに伴い、対応するラベルが表示される。例えば、ユーザがスライス5によって作成された画像404(Xの画像5)に到達すると、軸平面と矢状面との交差は、ラベル領域C1/C2内で行われ、したがって表示された画像404は、C1/C2のラベルを示すことになる。同様に、ユーザがスライス10によって作成された画像406(Xの画像10)を横切るとき、C2のラベルが画像406に表示される。
【0032】
本発明の別の態様において、椎間板に隣接する2つの椎骨のユーザによるラベル付けは、その椎間板の自動ラベリングをもたらす。逆も当てはまり、つまり、2つのラベル付けされた椎間板に隣接する椎骨が自動的にラベル付けされることを意味する。この特徴は、エンド・ユーザによって有効または無効にされるように構成可能であるものである。
【0033】
さらに別の態様において、図7に最適に示されるように、本発明は、3D体積データ認識エンジンにより脊椎セグメントを検出することと、解剖画像の上に重ねられた検出したセグメントを表示することと、ユーザが検出されたセグメントエリアのうちの1つにラベルを貼ることができるようにすることと、位置合わせされたセグメントの順序に基づいて、検出されたすべてのセグメントについてのラベルを自動的に書き込むこととを含む方法を含み得る。
【0034】
本発明のさらに別の態様において、ユーザは、椎骨の中心部分を手動で提供することができる。このプロセスは、他のユーザ入力装置のマウスを使用して達成することができる。ユーザは、椎骨の中心部分でクリックする、または椎骨軸を通過する曲線を引くことができる。このステップは、上述した手動ラベル付けプロセスの前または後に行うことができる。本発明のアプリケーション・プログラムは、上述したものとほぼ同じやり方で、すなわち数ある中でも手動体積ラベルをアンカーするために、このセンタリング情報を使用する。
【0035】
いくつかの例において、ユーザが3次元体積におけるラベルの貼り付けのための正確な位置を示すことは問題をはらみ得る。3次元体積は、通常、軸平面におけるx−y位置、または矢状面におけるz−y位置、または冠状面におけるz−x位置である。ラベルを貼るプロセスは、時間がかかり、関連のラベルを提供するために、脊椎画像に沿った正確な位置へのマウス・カーソルの配置のために、精神統一を必要とし得る。本発明は、脊椎の中心線を使用するさらなる実施形態において、この問題に対処する。より詳細には、脊椎検出/セグメント化技術を使用して、ユーザのマウス・カーソルの位置を突き止め、ラベルを最終的に貼り付ける。図5Aおよび脊椎図500に最適に示すように、本発明は、システムで検出した脊椎の中心線504に沿ったユーザのマウスの動きを制限する、または検出された脊椎の中心の結果を使用する自動ラベル付けを実施することによって、ラベルを貼るための位置を突き止める。
【0036】
本発明で使用され得る中心線脊椎検出システムは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる2009年2月6日出願の米国特許出願第2009/0202122号明細書に記載されている。本発明は、半自動ラベル付けモードおよび全自動モードで動作可能である。半自動モードは、マウス・ポインタの動きを制限するために、脊椎中心線検出を使用する上記の方法を指す。このモードでは、発明のシステムの基本的な操作は、脊椎のラベル付けのための上述した手動操作と本質的に同じである。相違は、マウス・ポインタ502の動きに加えられる制限にある。ユーザがマウス・ポインタ502を動かすにつれて、動きが脊椎ラベル付けカーソル506に動的にリンクされる。ラベル付けカーソル506は、検出された中心線504に沿った移動に制限され、ラベルの貼り付けが一貫して容易に早く行われるように、中心線における特定のポイント位置に制限/吸着されるようにしてもよい。言い換えると、ユーザまたは脊椎から離れたラベル・カーソルの不正確な配置によって示され得る通常の不規則な動きが除かれる。さらに、ユーザが正確なラベル位置に的を合わせるのに必要な時間および労力も除かれる。
【0037】
操作中、検出された中心線504およびラベル・カーソル506は、絶えず表示され、ユーザから可視とすることができる。可視の中心線504およびラベル・カーソル506は、ユーザがマウス・ポインタ502を動かすと、ラベルを貼る場所を示す。ラベル・カーソル506がユーザにとって満足な位置に到達すると、ユーザは、ラベルをアンカーするために、マウス・ボタンをクリックするなどのアクションをとることができる。
【0038】
本発明のさらなる実施形態において、また図5Bの図508に最適に示されるように、ユーザは、検出された中心線504を再配置することができる。操作中、ユーザは、検出された中心線504に満足しない場合、検出された線に沿って1つまたは複数の個々のポイントを選択し、新しい位置にドラッグし、したがって中心線を再度描くことができる。示されるように、ユーザは、マウス・ポインタ506を、検出された中心線504に沿って位置ポイント510に置くことができる。ユーザがマウス・ポインタ506を新しい位置512にドラッグすると、補正された中心線514が生成される。補間プロセスによって、補正された中心線514が生成される。
【0039】
操作の自動モードにおいて、中心線検出プロセスと共に、個々の脊椎構造の自動セグメント化が使用される。このモードで、ユーザが脊椎のラベル付けを初期化すると、すべての脊椎ラベルが自動的に識別され、貼り付けられる。ユーザは、必要に応じて、結果として得られたラベルの貼り付けを変更することができる。本発明の上述した半自動ラベル貼り付けプロセスと呼応した方法で、結果として得られたラベルの貼り付けの変更を達成することができる。
【0040】
本発明のシステムおよび方法、およびその実施形態について説明してきたので、次に、記載した設計および実行を実施するコンピュータ環境例について提示する。
【0041】
図6は、ここまで説明した処理のうちの任意のものを実施するために使用することができるコンピューティング環境例600を示す。コンピューティング環境600は、映像インターフェイス626、ネットワーク・インターフェイス628、1つまたは複数のシリアル・ポート632、キーボード/マウス・インターフェイス634、およびシステム・メモリ636を中央処理装置(CPU)638に結合するシステム・バス624を含むコンピュータ612を含み得る。コンピュータ612は、グラフィック処理装置(GPU)または1つまたは複数の他の専用または汎用処理装置も含み得る。モニタまたはディスプレイ640は、映像インターフェイス626によってバス624に接続され、デジタル画像を表示し、編集し、その他の形で操作するために、グラフィカル・ユーザ・インターフェイスをユーザに提供する。グラフィカル・ユーザ・インターフェイスによってユーザは、マウスまたは他のポインティング装置など、キーボード641およびユーザ・インターフェイス選択装置643を使用して、コマンドおよび情報をコンピュータ612に入力することができる。キーボード641およびユーザ・インターフェイス選択装置は、キーボード/マウス・インターフェイス634を介してバス624に接続される。ディスプレイ640およびユーザ・インターフェイス選択装置643は、ユーザが本発明の少なくとも一部を実施できるようにするグラフィカル・ユーザ・インターフェイスを形成するために、組み合わせで使用される。他の周辺装置は、コンピュータ612との間で情報を転送するために、シリアル・ポート632またはユニバーサル・シリアル・バス(USB)装置645を介してリモート・コンピュータに接続されていてもよい。例えば、CTスキャナ、X線装置などは、シリアル・ポート632、USB装置645を介してコンピュータ612に接続されていてもよく、またはDICOM通信プロトコルを使用してサーバ装置に転送されてもよく、それによってデジタル表示される静止画または映像を表すデータが、システム・メモリ636またはコンピュータ612に関連付けられている別のメモリ記憶装置にダウンロードされるようにして、本発明によるプロセスおよび機能を可能にしてもよい。
【0042】
システム・メモリ636は、バス624にも接続され、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、オペレーティング・システム644、基本入出力システム(BIOS)646、アプリケーション・プログラム648、およびプログラム・データ650を含み得る。コンピュータ612は、ソリッド・ステート・ドライブ(SSD)、ハード・ディスクから読み取り、そこに書き込むためのハード・ディスク・ドライブ652、取外式磁気ディスク(例えばフロッピー(登録商標)・ディスク)から読み取り、そこに書き込むための磁気ディスク・ドライブ654、および取外式光ディスク(例えばCD−ROMまたは他の光媒体)から読み取り、そこに書き込むための光ディスク・ドライブ656をさらに含み得る。コンピュータ612は、USBドライブ645およびフラッシュ・メモリ装置(例えばコンパクト・フラッシュ、メモリ・スティック/PRO、およびDUO、SDカード、マルチメディア・カード、スマート・メディアxDカード)から読み取り、そこに書き込むための他のタイプのドライブ、およびコンピュータ612にダウンロードされる静止画写真などのアイテムをスキャンするためのスキャナ650をさらに含むこともできる。ハード・ディスク・インターフェイス652a、磁気ディスク・ドライブ・インターフェイス654a、光ドライブ・インターフェイス656a、USBドライブ・インターフェイス645a、およびスキャナ・インターフェイス658aは、バス624をハード・ディスク・ドライブ652、磁気ディスク・ドライブ654、光ディスク・ドライブ656、USBドライブ645、およびスキャナ658にそれぞれ接続するように動作する。これらのドライブ構成要素およびその関連のコンピュータ可読媒体のそれぞれは、コンピュータ可読命令、プログラム・モジュール、データ構造、アプリケーション・プログラム、オペレーティング・システム、およびコンピュータ612の他のデータの不揮発性ストレージをコンピュータ612に提供することができる。さらに、コンピュータ612は、デジタル映像ディスク、ランダム・アクセス・メモリ、読み取り専用メモリ、他のタイプのフラッシュ・メモリ・カード、磁気カセットなど、本明細書に記載したタイプのものに加えて、他のタイプのコンピュータ可読媒体を使用することもできることを理解されたい。
【0043】
コンピュータ612は、MRI、CTスキャナ、超音波、陽電子放射断層撮影(PET)、またはX線装置など、画像捕捉装置との論理接続を使用して、ネットワーク式環境で動作することができる。ネットワーク・インターフェイス628は、バス624とネットワーク620との間の通信パス660を提供し、これによって前に識別された撮像装置のうちの任意のものからネットワーク620を介して画像を伝えることができ、オプションで、コンピュータ612のメモリに保存することができる。このタイプの論理ネットワーク接続は、一般にローカル・エリア・ネットワーク(LAN)と一緒に使用される。画像は、シリアル・ポート632およびモデム664を使用して、通信パス662を介してバス624からネットワーク620に伝えることもできる。コンピュータ612と撮像装置との間のモデム接続を使用することは、広域ネットワーク(WAN)またはインターネットと共に使用することができる。本明細書に示されるネットワーク接続は、例にすぎず、有線および無線の両方の接続を含むコンピュータ612と撮像装置との間の他のタイプのネットワーク接続を使用することは、本発明の範囲内にあることを理解されたい。
【0044】
上記から、本発明は、方法および装置に固有の明らかな他の利点と共に上述のすべての目的および目標を達成するように十分構成されたものであることがわかる。いくつかの特徴およびサブの組み合わせは役立つものであり、他の特徴およびサブの組み合わせを参照することなく使用することができることを理解されたい。これは、特許請求の範囲によって企図され、その範囲内である。本発明の多くの可能な実施形態は、その範囲から逸脱することなく作ることができるため、本明細書に記載され、または添付の図面に示されるすべての事柄は、限定ではなく例示として解釈されるものとすることも理解されたい。
【0045】
上述し、図示した構成は、例として提示されるにすぎず、本発明の概念および原理を限定するためのものではない。本明細書で使用する際、「有する」および/または「含む」という用語、および包含の他の用語は、要件ではなく、包含を示す用語である。
【0046】
本発明は、好ましい実施形態を参照して説明してきたが、様々な変更を加えることができること、および、本発明の範囲から逸脱することなく、特定の状況に適応するように、均等物をその要素の代用とすることができることを、当業者であれば理解されたい。したがって、本発明は、本発明を実行するように企図された最適な態様として開示された特定の実施形態に限定されるのではなく、添付の特許請求の範囲の意図および範囲内に含まれるすべての実施形態を含むものとする。
【技術分野】
【0001】
本出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる2008年11月28日出願の米国特許出願第61/118,582号明細書の利益を主張する。
【0002】
本発明は、一般に撮像技術を対象とし、より詳細には、画像のラベル付けが望ましい画像表示を有する医用画像処理および画像保存通信システム(picture archiving and communication system:PACS)を対象とする。画像、特に脊柱画像のラベル付けを容易にし、向上させるためのシステムおよび方法が提供される。より詳細には、脊椎画像の自動のラベル付け、こうしたラベルの位置合わせ、および画像の様々なビュー間でのラベルの伝搬のためのシステムおよび方法であって、画像の直交ビューまたは対象者のスライスの方向に移動すると、適切なラベルが表示されるようにするためのシステムおよび方法が提供される。ユーザは、画像に迅速にラベルを貼ることができ、表示平面に関係なく、画像の様々な領域をより正確に、一貫して識別することができる。
【背景技術】
【0003】
医用画像処理において、画像保存通信システム(PACS)は、画像の格納、取り出し、提示、および配信専用のコンピュータおよび/またはネットワークの組み合わせである。画像は、様々なフォーマットで格納することができるが、画像の格納の最も一般的なフォーマットは、DICOM(Digital Imaging and Communications in Medicine)である。DICOMは、放射線画像および関連のメタデータが、エンド・ユーザの医療関係者による対話のために、イメージング・モダリティからPACSシステムに伝えられる標準である。
【0004】
PACSは、画像属性に関連付けられたテキストの、およびグラフィカルな医用情報を表示する。この情報の中には、DICOMから受信されるものもあり、また、当該の解剖領域にリンクされた画像または測定値に関連付けられた注釈、またはコンピュータ援助検知(CAD)アプリケーションなど、サード・パーティ・システムによって生成されるマーカーとしてPACS内で生成されるものもある。DICOM標準は、CADの知見、および2つの異なるPACSシステムで表示された場合、画像の同じ視覚化を再生するのに必要なGSPS(グレースケール・ソフトコピー提示状態(Grayscale SoftCopy Presentation State))非画像オブジェクトを含むことができる構造化レポート(SR)のサポートを最近導入した。GSPS傘下ですべての注釈がカバーされるとは限らず、これらの属性は、しばしば閲覧者の選好に基づいてオンまたはオフすることができる静的画像の重なりとして表示される。
【0005】
例えば、画像処理に関係するいくつかの属性は、特定の画像のレンダリングに関連付けられた英数字の注釈として表示される。診断ツールまたは分析ツールとしての画像の使用は、一般に、画像が適切な医療関係者によってラベル付けされることを必要とする。画像のラベル付けは、ラベルなどの記述子によって、表示される画像におけるポイントまたは領域の注釈によって達成される。記述子は、ユーザが提供する、例えば手動で打ち込まれる文字/数字など、またはユーザによって選択可能である予め定義された英数字文字列であり得る。したがって、すべてのユーザは、これらのラベルの結果、画像領域を識別することができる。
【0006】
当該の対象または身体部分は、通常、様々な観点またはビューから取り込まれたまたは生成された複数の画像(すなわち矢状、横断、直交、曲線のMPRなど)を有するため、表示されているビューに関係なく、ラベルが画像の様々なビューに表示されることが有益である。したがって、ラベルは、表示された画像間の参照ポイントを提供する。より重要なことに、特定の領域のラベルが所与のシステム内のその領域のすべてのビューおよびすべての画像に伝搬されることが有益である。
【0007】
例えば、脊椎のラベル付けのエリアにおいて、画像を閲覧する任意のユーザの参照のポイントとして働くように、脊椎の画像の椎骨および椎間領域の近くにテキスト注釈が提供される。脊椎の撮像プロセスにおいて、第1の画像は、矢状面で取得することができ、第2の画像または一連の画像は、直交面で取得することができ、第3の一連の他の画像は、軸平面で取り込むことができる。第1の画像における任意の特定の椎骨のラベルは、第2および第3の一連の画像においても必要である。従来、このラベル付けプロセスは、本質的に手動である。すなわち、マウスまたは他のポインティング装置を用いるユーザは、第1の画像で椎骨の場所を突き止め、次いで、第2および第3の一連の画像でその椎骨の他のインスタンスを突き止める。この注釈プロセスは、非常に時間がかかる。さらに、このプロセスは、間違えがちである。というのは、一連の各画像の中の各画像に一貫してラベルを貼る必要があるからである。
【0008】
上記の欠点のいくつかを克服するために、一部のシステムは、異なる画像およびビューの間の脊椎のラベルを伝搬するために必要となり得る手動の手間の量を最低限に抑えようと試行している。しかし、これらのシステムには、それぞれの欠点がある。これらの解決策は、例えば直交面とラベル・ポイントとの単一の交差点を見つけることによって、画像の1つのビューにおいて、単一のポイント・ラベルを使用して、画像の直交ビューにそのラベルを伝搬することである。この方法の多くの短所および欠点のうちの1つは、こうしたシステムは、矢状ビュー上のポイントに交差する単一のスライスにしかラベルがないため、ユーザが直交ビューの様々なスライスを移動するとき、ラベルを連続して表示できないという事実である。もう1つの欠点は、直交または軸スライスのラベル付けの精度の問題にある。軸スライスの平面は、矢状ビューにおけるラベル付けされたポイントに正確に交差しない場合があるため、交差点に対する軸スライスの近さの何らかの近似が必要である。この側面は、ラベル付けの誤りをもたらすだけでなく、ある軸画像ビューが表示されるときにラベルを予想し得るユーザを混乱させるまたは迷わす可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記で強調された問題を克服し、表示されるビューに関係なく、簡略化され、しかも効率的で信頼できる画像領域の識別を提供する画像にラベル付けするための直観的で迅速な方法が必要である。言い換えれば、手動のラベル付けの退屈さを回避するシステムは、一連の画像における様々なビューおよび様々な関連の画像にラベルを伝搬する。本発明は、これらの必要性および他の必要性に応じる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、直交の、またはその他の形で空間的に関連する画像ビューおよび関連の画像にラベル付けするシステムおよび方法を対象とする。本発明は、椎骨および椎間領域のラベル付けの自動的な進行、一連の画像内のビューおよび画像の間のラベルの伝搬、脊椎に対するラベル領域のセンタリング、予め定義されたラベルの円形リスト、および所与のビューの複数の画像スライスのユーザによるスクロールに伴う直交ビューまたは軸ビューの個々のスライスのラベル表示を提供する。
【0011】
本発明は、ユーザが隣接する2つの椎間または椎骨領域のラベルを提供するとき、椎骨および椎間領域の自動のラベル付けも提供する。
【0012】
本発明の上記および他の特徴および利点、およびそれらを達成するやり方は、本発明の以下の説明を添付の図面と併せ読むことによって明らかになり、よりよく理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1A】少なくとも3つの領域に分割され得る単一のウィンドウにおけるPACSによって同時に表示され得る画像の線画である。
【図1B】少なくとも3つの領域に分割され得る単一のウィンドウにおけるPACSによって同時に表示され得る画像の線画である。
【図1C】少なくとも3つの領域に分割され得る単一のウィンドウにおけるPACSによって同時に表示され得る画像の線画である。
【図2】脊椎の椎骨および椎間領域をこれらの領域のラベル付けと共に示すブロック図である。
【図3】本発明による脊椎のラベル領域を位置合わせするためのステップを示すフロー図である。
【図4】図2の示された脊椎の軸平面において取り込まれた画像スライスを示すブロック図である。
【図5A】検出された中心線および脊椎ラベル付けカーソルを含む脊柱を示す図である。
【図5B】検出された中心線および補正された中心線を含む脊柱を示す図である。
【図6】本発明を実施することができるコンピューティング環境を全体的に示すブロック図である。
【図7】検出された脊椎セグメントを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
一般に、ラベルを作成し、実装するための本明細書に記載したシステムおよび方法は、ハードウェア、ソフトウェア、またはその組み合わせで実施され得る。本書は、以下のようにまとめられる。第1のセクションでは、本発明によるPACSシステム例によって提供される技術および実装の概要を提供し、記載する。次のセクションでは、様々な画像に対するラベルの指定、センタリング、および伝搬のための本発明の特定の特徴の実施例を記載する。この後、画像の自動および半自動のラベル付けを含めて、使いやすさ、および便利ツールに関係する場合の本発明の他の態様について論じる。最後に、本発明の実施および使用のためのコンピュータ環境例について説明する。
【0015】
本発明は、画像の注釈により脊椎画像の椎骨および椎間領域にラベル付けするためのシステムおよび方法を提供する。以下の説明および本発明は、生物学的撮像システム(すなわちPACS)に関して記載されているが、本発明は、他の情報/撮像技術およびシステム、および他の解剖学的身体部分の撮像にも適用可能であることを理解されたい。
【0016】
一例は、放射線専門医による検査前に取得した一連の画像の適切な操作、準備、およびクリーンアップを可能にするモダリティ・ワークステーションである。別の例は、手術計画または整形外科のテンプレート・ソフトウェアである。こうしたシステムは、非医療システム、視覚分析、および診断ツール、ならびに他の視覚的ユーザ・インターフェイス環境を含めて、撮像システムの画像操作、画像属性、および特徴が直観的かつ容易にマーク付けされ、または識別される必要があるものを含む。さらに、本発明は、直交ビューおよび平面ビューを参照して説明するが、本発明のシステムおよび方法は、非直交ビューおよび/または非平面ビューにも同様に適用可能である。さらに、本明細書は、単に例示的な目的で、矢状ビューからのラベル付けについて記載する。1つまたは複数の他のビューの使用は、本発明の範囲内である。
【0017】
図1A、図1B、および図1Cを参照すると、PACSシステムなどの撮像システムは、一態様において、技師、放射線専門医、または他の有資格者などのエンド・ユーザが患者の状態を検査し、分析し、または診断することができる画像101a、101b、101cのウィンドウ・ディスプレイ100を提供する。一般に、身体のターゲット・エリアの1つまたは複数の画像は、X線装置、コンピュータ断層撮影(CT)スキャナ、または磁気共鳴映像法(MRI)装置などの撮像装置によって捕捉される。ターゲットのピクチャを提供するために、ターゲットの画像は、複数のビュー平面から取得される。画像は通常、直交面で取り込まれ、通常、単一の表示ウィンドウ100でユーザに提示され、この場合、画像101a、101b、101cを同時に表示することができる。ウィンドウ100は、マルチビュー画像101a、101b、101cの同時表示を可能にするために、領域A、B、およびCに分割することができる。例えば、領域Aは、対象者の身体の矢状面に沿って取り込まれた画像を表示する。領域Bは、対象者の身体の冠状面で取り込まれた画像を表示し、領域Cは、軸面のビューを表示する。当業者であれば理解できるように、ウィンドウ100の様々な画像表示は、特定のビュー平面から取得された一連の画像の一部であり得る。例えば、領域Cの表示された軸面のビュー画像は、対象者の身長にわたる軸面で取り込まれた一連の複数のスライスおよび画像における単一のスライスの画像である。
【0018】
対象者の診断または分析の目的で、画像の部分の参照および識別を容易にするために、ウィンドウ100の画像の様々な部分にラベル付けする必要がある。より具体的には、また領域A、B、およびCに示すように、ラベルは、表示された脊椎の特定の領域への決定的な参照を提供する。ラベルは、画像の注釈的な重なりとして格納され、したがって、画像が後で表示され、またはその他の形で提示されるとき、後の検査および参照が可能になる。本発明は、様々な領域A、B、およびCにおける画像のラベル付けのための改良された効率的なシステムおよび方法を提供する。ラベルは、体積であることに留意されたい。表示された矩形または円は、実際には、3D体積に置かれた矩形の角柱または球などのラベル体積の断面である。次いでこの体積は、本明細書にさらに詳しく記載される脊椎検出アルゴリズムから得られる主要なライン上への投射を使用して椎骨の中央に位置合わせされる。あるいは、ユーザは、椎骨の中央を手動で定義することができる。3D体積のビューは、常に直交とは限らず、平面である必要はないことに留意されたい。曲線の多断面再構成ビュー(curved multi-planar reconstruction view)を使用することができる。
【0019】
操作中、および図2のブロック図200を参照して最適に説明されるように、本発明は、脊柱201をラベル付けするための改良された効率的な方法を提供する。図示したように、脊柱201は、椎骨202、204、206、および椎間板208、210を含む。脊柱201の様々な部分にラベル付けするために、サム・ホイール付きのマウスなど、位置決め装置を使用するユーザは、ラベル付けモードに切り替えることができる。ラベル付けモードでは、単一の識別子またはラベルのいずれかが表示される。あるいは、ユーザによる選択のために、複数の識別子のリストが表示されてもよい。いずれのシナリオでも、画像アイテムのタグ付け、または他の識別を行うために、ユーザは、使用可能なラベルを所望のラベルに至るまでダイヤルで操作することができる。
【0020】
脊椎の椎骨および椎間のラベル付けの場合、提示されたラベルのリストは、脊柱の領域ラベルのうちの1つまたはすべて、すなわち、頚部、胸部、腰部、および仙骨部位(C1−C7、T1−T12、L1−L5、およびS1−S5)を含むようにユーザによって構成可能である。ユーザは、提示されたラベル・リストが椎骨および椎間の両方のラベルを含むか、単にいずれか一方だけを含むかを選択することもできる。これらの選択可能なオプションは、ユーザが当該のラベルの場所を突き止めることができる効率および速度を高める。構成に基づいて、所望のラベルの場所がマウス・ホイールまたは右もしくは左のマウス・クリックおよびドラッグで探し出されると、ユーザは、画像の関連部分の上をクリックし、ラベルを貼ることができ(すなわち、椎骨または椎間板)、この例示および説明の場合、椎骨202である。
【0021】
一般に、本発明のシステムおよび方法によれば、マウスのクリックによって、C1など適切なラベルに沿って画像のユーザが選択した部分(すなわち、椎骨202上)において脊柱201の画像に重なる球形、矩形、または類似の領域203に基づいて体積ラベルが貼られる。体積領域203は、単に椎骨202内のラベル・ポイントではなく、椎骨202の境界のターゲット・オブジェクトにおける3Dラベル領域を定義する。デフォルトの構成によって、本発明の一実施形態では、ユーザがラベルのターゲットとしてある椎骨を選択すると、おおよそ半径(a)の寸法を有する体積マーカーが椎骨に貼られる。逆に、椎間板が選択されると、おおよそa/2の半径を有する体積マーカーが椎間板に重ねられる。これらのマーカーの寸法は、ラベル付けされる解剖学的構造、拡大率、画像の解像度によって決まり得ることが含意される。これにも関わらず、本発明の別の実施形態において、ラベル領域(すなわち矩形)の寸法および位置は、必要に応じてユーザによって調整可能、サイズ変更可能である。脊柱のその後の部分は、図2に示すようにマーク付けし、ラベル付けすることができる。
【0022】
マウスまたは他のユーザ・インターフェイス装置を使用して、ユーザは、脊柱201の異なる部分の識別、およびマーク付けを行うことができる。椎骨202は、ラベルC1を有する領域203によってマーク付けされ、椎骨204は、領域205およびラベルC2によってマーク付けされる。椎間板208は、同様に領域209によってマーク付けされ、C1/C2でラベル付けされ、椎間板210は、領域211によってマーク付けされ、C2/C3でラベル付けされる。本発明の別の実施形態において、脊柱の軸または中心線212は、アルゴリズム的に決定され、様々なラベル領域203、205、209、および211は、中心線212を中心に位置決めされる。この特徴によって、椎骨または椎間の明確な体積を確認し、それに応じて各ラベルで識別できるようになる。
【0023】
中心線212は、図3のフロー図に示されるロジックの適用によって決定される。本発明は、重要なことに、脊髄の中心の近似位置を検出し、そこから各椎骨の中心軸を検出するためのアルゴリズムを使用する。この位置は、ユーザによって提供された手動の体積ラベルを、本来それが実際に属するところにアンカーするために使用される。ステップ302で、各スライスにおいてAdaBoost分類器を使用して、脊髄領域が検出される。当業者であれば理解できるように、本発明の意図および範囲から逸脱することなく、脊椎の位置を定義するための他の方法を使用することができる。次に、ステップ304で、スプラインによって中心線の近似が行われる。この後に、ステップ306で、上記のスプラインを使用して、矢状曲面再構成(sagittal Curved Planar Reformatted:CPR)画像が生成される。ステップ308で、水平のエッジ勾配がCPRで計算される。しかし、本発明を使用するためにCPRを生成する必要はないことを理解されたい。CPRを使用することによって、脊椎が椎骨の中心で可視であること、およびユーザがラベルを最適に貼るためにスライス位置を調整する必要なしに、各椎骨にラベル付けすることができることを確実にする。これは特に、側彎症の患者、またはひどい関節 関係の脊椎の変形を有する患者の椎骨にラベル付けするのに有用である。しかし、CPRがない場合でも、椎骨軸の位置は、特定のビュー(通常、矢状または冠状)において作成されたラベルを適切な3D位置に適切に貼るための基準軸のように働く。
【0024】
次に、ステップ310で、脊髄のスプラインを、脊柱の後縁に合うように変形させる。ステップ312で、脊柱の後部境界のスプラインが取得される。ステップ314で、脊髄のスプラインを、脊柱の前縁に合うように変形させる。この後に、ステップ316で、脊柱の前部境界のスプラインが取得される。最後に、ステップ318で、脊柱の後部および前部の境界のスプラインの中央線が中心線になるように決定される。
【0025】
本発明の一実施形態において、椎骨軸を提供する自動アルゴリズムは、脊柱を密に囲み、包み、したがってユーザの生産性における利得をさらに提供する円筒キューブの形状の体積も提供する。
【0026】
本発明は、1つの画像またはビューから一連の画像におけるすべての関連のビューおよび画像へのラベルの伝搬を実施する。しばらくの間図1のウィンドウ100に戻る。領域Aに示したものなど、矢状ビューにおける画像が正常にラベル付けされた後、本発明は、領域Bに示した冠状ビュー画像、および領域Cに示した軸方向ビューへのラベル付けの伝搬を提供する。重要なことに、また示されるように、本発明は、椎骨の体積にラベル付けする。事実上、領域Aの矢状ビューは、ラベル付けされた体積領域のx、yエリアを表示し、領域Bの冠状ビューは、ラベル付けされた体積領域のy、zエリアを表示する。
【0027】
本発明におけるラベルは、正しい3D位置に伝搬されることに留意されたい。より詳細には、2次元PACSにおいて、例えばユーザが選択の球体マーカーを冠状ビューに貼るとき、正確な3次元位置は定義されない。軸スライスから見ると、マーカーは、椎骨の外にあり得る可能性が高い。本発明は、ユーザが配置を調整するために軸方向および冠状のビューに明確に行く必要なく、脊椎線を使用することによって、ラベルが自動的に現在の3次元位置に移動することを確実にする。
【0028】
当業者であれば理解できるように、様々なビューまたは画像にラベル付けするための方法が複数ある。CPRを行い、画像にラベル付けするために、脊椎線を使用することができる。2次元における画像ナビゲーションは、脊柱上に存在し、それによってラベル付けを容易にするように制約することができる。あるいは、画像ナビゲーションまたはCPRの要件への任意の変更なしに、ラベルを正しい3次元位置に移動させることができる。本発明の特徴を生来の2次元のPACSに導入するには、後者は好ましい方法である。特にユーザはいい加減で、ラベル付けプロセス中に早く動く可能性があり、アルゴリズムは、それを補正するので、この特徴によって、ユーザの観点から、より早いラベルリングが可能になる。例えば、軸方向スライス上にある間、ユーザは、椎骨のラベルを貼ることができ、球体は、本発明によって自動的に脊椎軸を中心に配置される。冠状および矢状のビューにおいて、ユーザは、脊柱への垂直線に沿って脊椎のラベルを剥がすことができ、ラベルは、脊椎線に自動的に戻される。
【0029】
本発明のラベルは、x、zエリアを表示する、領域Cに示される横または軸方向のスライスなど、体積のレンダリングを含む任意の所望のビューに伝搬される。表示された軸方向スライスは、領域Aの矢状ビューに示される脊柱の長さに及ぶいくつかの画像スライスのうちの1つである。軸平面ビューへのラベル付けの伝搬を最適に記述するために、図2および図4の例示に注目されたい。
【0030】
軸平面の画像、および矢状および冠状面の画像は、互いに直交する空間関係を有する。軸方向スライス画像は、矢状および冠状の画像を交差する線において横切る。矢状および冠状のビューにおけるラベル付けされた各領域203、205、209は、脊柱201における体積を表す。したがって、図面における線1から10までによって示されるように、脊柱201の垂直なスライスは、ラベル付けされた領域203、205、209を横切り、したがって各スライスのラベル識別を提供する。したがって、ユーザが脊椎軸212に沿って一連の軸方向画像ビューを横切ると、直交する矢状ビューまたは冠状ビューにおいて適切にラベル付けされた体積に対応するラベル識別子C1、C1/C2、C2、C2/C3、およびC3が各軸方向画像で表示される。
【0031】
さらに例示するために、脊柱401の椎骨402の軸平面で取り込まれた第1のスライス1および関連の画像402(Xの画像1)について検討する。ラベル領域C1は、スライス1が交差しており、したがって、その特定の軸方向画像402は、「C1」を表示する。ユーザが脊柱の他のスライスを引き続き横切るのに伴い、対応するラベルが表示される。例えば、ユーザがスライス5によって作成された画像404(Xの画像5)に到達すると、軸平面と矢状面との交差は、ラベル領域C1/C2内で行われ、したがって表示された画像404は、C1/C2のラベルを示すことになる。同様に、ユーザがスライス10によって作成された画像406(Xの画像10)を横切るとき、C2のラベルが画像406に表示される。
【0032】
本発明の別の態様において、椎間板に隣接する2つの椎骨のユーザによるラベル付けは、その椎間板の自動ラベリングをもたらす。逆も当てはまり、つまり、2つのラベル付けされた椎間板に隣接する椎骨が自動的にラベル付けされることを意味する。この特徴は、エンド・ユーザによって有効または無効にされるように構成可能であるものである。
【0033】
さらに別の態様において、図7に最適に示されるように、本発明は、3D体積データ認識エンジンにより脊椎セグメントを検出することと、解剖画像の上に重ねられた検出したセグメントを表示することと、ユーザが検出されたセグメントエリアのうちの1つにラベルを貼ることができるようにすることと、位置合わせされたセグメントの順序に基づいて、検出されたすべてのセグメントについてのラベルを自動的に書き込むこととを含む方法を含み得る。
【0034】
本発明のさらに別の態様において、ユーザは、椎骨の中心部分を手動で提供することができる。このプロセスは、他のユーザ入力装置のマウスを使用して達成することができる。ユーザは、椎骨の中心部分でクリックする、または椎骨軸を通過する曲線を引くことができる。このステップは、上述した手動ラベル付けプロセスの前または後に行うことができる。本発明のアプリケーション・プログラムは、上述したものとほぼ同じやり方で、すなわち数ある中でも手動体積ラベルをアンカーするために、このセンタリング情報を使用する。
【0035】
いくつかの例において、ユーザが3次元体積におけるラベルの貼り付けのための正確な位置を示すことは問題をはらみ得る。3次元体積は、通常、軸平面におけるx−y位置、または矢状面におけるz−y位置、または冠状面におけるz−x位置である。ラベルを貼るプロセスは、時間がかかり、関連のラベルを提供するために、脊椎画像に沿った正確な位置へのマウス・カーソルの配置のために、精神統一を必要とし得る。本発明は、脊椎の中心線を使用するさらなる実施形態において、この問題に対処する。より詳細には、脊椎検出/セグメント化技術を使用して、ユーザのマウス・カーソルの位置を突き止め、ラベルを最終的に貼り付ける。図5Aおよび脊椎図500に最適に示すように、本発明は、システムで検出した脊椎の中心線504に沿ったユーザのマウスの動きを制限する、または検出された脊椎の中心の結果を使用する自動ラベル付けを実施することによって、ラベルを貼るための位置を突き止める。
【0036】
本発明で使用され得る中心線脊椎検出システムは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる2009年2月6日出願の米国特許出願第2009/0202122号明細書に記載されている。本発明は、半自動ラベル付けモードおよび全自動モードで動作可能である。半自動モードは、マウス・ポインタの動きを制限するために、脊椎中心線検出を使用する上記の方法を指す。このモードでは、発明のシステムの基本的な操作は、脊椎のラベル付けのための上述した手動操作と本質的に同じである。相違は、マウス・ポインタ502の動きに加えられる制限にある。ユーザがマウス・ポインタ502を動かすにつれて、動きが脊椎ラベル付けカーソル506に動的にリンクされる。ラベル付けカーソル506は、検出された中心線504に沿った移動に制限され、ラベルの貼り付けが一貫して容易に早く行われるように、中心線における特定のポイント位置に制限/吸着されるようにしてもよい。言い換えると、ユーザまたは脊椎から離れたラベル・カーソルの不正確な配置によって示され得る通常の不規則な動きが除かれる。さらに、ユーザが正確なラベル位置に的を合わせるのに必要な時間および労力も除かれる。
【0037】
操作中、検出された中心線504およびラベル・カーソル506は、絶えず表示され、ユーザから可視とすることができる。可視の中心線504およびラベル・カーソル506は、ユーザがマウス・ポインタ502を動かすと、ラベルを貼る場所を示す。ラベル・カーソル506がユーザにとって満足な位置に到達すると、ユーザは、ラベルをアンカーするために、マウス・ボタンをクリックするなどのアクションをとることができる。
【0038】
本発明のさらなる実施形態において、また図5Bの図508に最適に示されるように、ユーザは、検出された中心線504を再配置することができる。操作中、ユーザは、検出された中心線504に満足しない場合、検出された線に沿って1つまたは複数の個々のポイントを選択し、新しい位置にドラッグし、したがって中心線を再度描くことができる。示されるように、ユーザは、マウス・ポインタ506を、検出された中心線504に沿って位置ポイント510に置くことができる。ユーザがマウス・ポインタ506を新しい位置512にドラッグすると、補正された中心線514が生成される。補間プロセスによって、補正された中心線514が生成される。
【0039】
操作の自動モードにおいて、中心線検出プロセスと共に、個々の脊椎構造の自動セグメント化が使用される。このモードで、ユーザが脊椎のラベル付けを初期化すると、すべての脊椎ラベルが自動的に識別され、貼り付けられる。ユーザは、必要に応じて、結果として得られたラベルの貼り付けを変更することができる。本発明の上述した半自動ラベル貼り付けプロセスと呼応した方法で、結果として得られたラベルの貼り付けの変更を達成することができる。
【0040】
本発明のシステムおよび方法、およびその実施形態について説明してきたので、次に、記載した設計および実行を実施するコンピュータ環境例について提示する。
【0041】
図6は、ここまで説明した処理のうちの任意のものを実施するために使用することができるコンピューティング環境例600を示す。コンピューティング環境600は、映像インターフェイス626、ネットワーク・インターフェイス628、1つまたは複数のシリアル・ポート632、キーボード/マウス・インターフェイス634、およびシステム・メモリ636を中央処理装置(CPU)638に結合するシステム・バス624を含むコンピュータ612を含み得る。コンピュータ612は、グラフィック処理装置(GPU)または1つまたは複数の他の専用または汎用処理装置も含み得る。モニタまたはディスプレイ640は、映像インターフェイス626によってバス624に接続され、デジタル画像を表示し、編集し、その他の形で操作するために、グラフィカル・ユーザ・インターフェイスをユーザに提供する。グラフィカル・ユーザ・インターフェイスによってユーザは、マウスまたは他のポインティング装置など、キーボード641およびユーザ・インターフェイス選択装置643を使用して、コマンドおよび情報をコンピュータ612に入力することができる。キーボード641およびユーザ・インターフェイス選択装置は、キーボード/マウス・インターフェイス634を介してバス624に接続される。ディスプレイ640およびユーザ・インターフェイス選択装置643は、ユーザが本発明の少なくとも一部を実施できるようにするグラフィカル・ユーザ・インターフェイスを形成するために、組み合わせで使用される。他の周辺装置は、コンピュータ612との間で情報を転送するために、シリアル・ポート632またはユニバーサル・シリアル・バス(USB)装置645を介してリモート・コンピュータに接続されていてもよい。例えば、CTスキャナ、X線装置などは、シリアル・ポート632、USB装置645を介してコンピュータ612に接続されていてもよく、またはDICOM通信プロトコルを使用してサーバ装置に転送されてもよく、それによってデジタル表示される静止画または映像を表すデータが、システム・メモリ636またはコンピュータ612に関連付けられている別のメモリ記憶装置にダウンロードされるようにして、本発明によるプロセスおよび機能を可能にしてもよい。
【0042】
システム・メモリ636は、バス624にも接続され、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、オペレーティング・システム644、基本入出力システム(BIOS)646、アプリケーション・プログラム648、およびプログラム・データ650を含み得る。コンピュータ612は、ソリッド・ステート・ドライブ(SSD)、ハード・ディスクから読み取り、そこに書き込むためのハード・ディスク・ドライブ652、取外式磁気ディスク(例えばフロッピー(登録商標)・ディスク)から読み取り、そこに書き込むための磁気ディスク・ドライブ654、および取外式光ディスク(例えばCD−ROMまたは他の光媒体)から読み取り、そこに書き込むための光ディスク・ドライブ656をさらに含み得る。コンピュータ612は、USBドライブ645およびフラッシュ・メモリ装置(例えばコンパクト・フラッシュ、メモリ・スティック/PRO、およびDUO、SDカード、マルチメディア・カード、スマート・メディアxDカード)から読み取り、そこに書き込むための他のタイプのドライブ、およびコンピュータ612にダウンロードされる静止画写真などのアイテムをスキャンするためのスキャナ650をさらに含むこともできる。ハード・ディスク・インターフェイス652a、磁気ディスク・ドライブ・インターフェイス654a、光ドライブ・インターフェイス656a、USBドライブ・インターフェイス645a、およびスキャナ・インターフェイス658aは、バス624をハード・ディスク・ドライブ652、磁気ディスク・ドライブ654、光ディスク・ドライブ656、USBドライブ645、およびスキャナ658にそれぞれ接続するように動作する。これらのドライブ構成要素およびその関連のコンピュータ可読媒体のそれぞれは、コンピュータ可読命令、プログラム・モジュール、データ構造、アプリケーション・プログラム、オペレーティング・システム、およびコンピュータ612の他のデータの不揮発性ストレージをコンピュータ612に提供することができる。さらに、コンピュータ612は、デジタル映像ディスク、ランダム・アクセス・メモリ、読み取り専用メモリ、他のタイプのフラッシュ・メモリ・カード、磁気カセットなど、本明細書に記載したタイプのものに加えて、他のタイプのコンピュータ可読媒体を使用することもできることを理解されたい。
【0043】
コンピュータ612は、MRI、CTスキャナ、超音波、陽電子放射断層撮影(PET)、またはX線装置など、画像捕捉装置との論理接続を使用して、ネットワーク式環境で動作することができる。ネットワーク・インターフェイス628は、バス624とネットワーク620との間の通信パス660を提供し、これによって前に識別された撮像装置のうちの任意のものからネットワーク620を介して画像を伝えることができ、オプションで、コンピュータ612のメモリに保存することができる。このタイプの論理ネットワーク接続は、一般にローカル・エリア・ネットワーク(LAN)と一緒に使用される。画像は、シリアル・ポート632およびモデム664を使用して、通信パス662を介してバス624からネットワーク620に伝えることもできる。コンピュータ612と撮像装置との間のモデム接続を使用することは、広域ネットワーク(WAN)またはインターネットと共に使用することができる。本明細書に示されるネットワーク接続は、例にすぎず、有線および無線の両方の接続を含むコンピュータ612と撮像装置との間の他のタイプのネットワーク接続を使用することは、本発明の範囲内にあることを理解されたい。
【0044】
上記から、本発明は、方法および装置に固有の明らかな他の利点と共に上述のすべての目的および目標を達成するように十分構成されたものであることがわかる。いくつかの特徴およびサブの組み合わせは役立つものであり、他の特徴およびサブの組み合わせを参照することなく使用することができることを理解されたい。これは、特許請求の範囲によって企図され、その範囲内である。本発明の多くの可能な実施形態は、その範囲から逸脱することなく作ることができるため、本明細書に記載され、または添付の図面に示されるすべての事柄は、限定ではなく例示として解釈されるものとすることも理解されたい。
【0045】
上述し、図示した構成は、例として提示されるにすぎず、本発明の概念および原理を限定するためのものではない。本明細書で使用する際、「有する」および/または「含む」という用語、および包含の他の用語は、要件ではなく、包含を示す用語である。
【0046】
本発明は、好ましい実施形態を参照して説明してきたが、様々な変更を加えることができること、および、本発明の範囲から逸脱することなく、特定の状況に適応するように、均等物をその要素の代用とすることができることを、当業者であれば理解されたい。したがって、本発明は、本発明を実行するように企図された最適な態様として開示された特定の実施形態に限定されるのではなく、添付の特許請求の範囲の意図および範囲内に含まれるすべての実施形態を含むものとする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象の2つ以上のデジタル画像ビューにラベル付けするための、コンピューティング環境で実行するようにプログラムされた方法であって、
前記対象の第1の平面ビューにおいて可視の、前記対象の体積の第1の断面エリアを識別するためのラベルを提供することと、
前記ラベルを使用して、前記対象の第2の平面ビューにおける第2の断面エリアを識別することと
を含み、前記第2の平面の断面エリアが前記体積に交差し、
前記第2の平面ビューが前記第1の平面ビューに空間的に関連する
方法。
【請求項2】
前記ラベルが、前記対象の前記第1および第2の平面ビューに重ねられる請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記2つ以上のデジタル画像ビューが直交ビューである請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記対象が脊椎である請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記体積が椎骨または椎間である請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第1および第2の断面エリアが前記椎骨または椎間において中心に配置され、前記第1および第2の断面エリアが前記椎骨または椎間の外側の境界に近似するような大きさにされる請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記脊椎の軸は、場所が突き止められ、前記第1および第2の断面エリアを位置合わせするように使用される請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の平面ビューが矢状面にあり、前記第2のビューが前記第1の平面ビューに直交する軸スライスであり、前記第1の平面ビューの平面に沿って前記脊椎のスライスを横切るのに伴って前記第2の平面ビューにおいて連続するラベル表示がある請求項6に記載の方法。
【請求項9】
ユーザが前記椎間の体積にラベルを付けるかどうかを選択することができる請求項5に記載の方法。
【請求項10】
2つの隣接する椎骨にラベル付けすることによって、介在する椎間の自動のラベル付けがもたらされる請求項5に記載の方法。
【請求項11】
ユーザが2つの隣接する椎間または椎骨領域のラベルを提供するとき、椎骨および椎間領域の自動のラベル付けをさらに含む請求項5に記載の方法。
【請求項12】
前記ラベルが、ユーザにポインティング装置を操作させることによって提供され、前記ポインティング装置がラベル付けカーソルに動的にリンクされ、前記ラベル付けカーソルが前記対象の検出された中心線に沿って予め定められた位置に制限される請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記対象の前記検出された中心線を、前記ポインティング装置を使用して、前記対象の前記検出された中心線に沿ってポイントを新しい位置にドラッグすることによって、前記ユーザによって再配置することができ、補正された中心線を提供することができる請求項12に記載の方法。
【請求項14】
脊椎画像の第1のビューにおいて可視の領域のラベルを提供し、前記脊椎画像の第2のビューに前記ラベルを伝搬して、そこに表示される前記領域の任意の部分を識別するための、コンピューティング環境において実行するようにプログラムされた方法であって、
前記脊椎画像の前記第1のビューにおいて可視の、前記脊椎の前記領域の第1の断面エリアを識別することであって、前記第1の断面エリアが前記第1のビューの平面にあることと、
前記ラベルを前記第1の断面エリアに割り当てることと、
前記第2のビューの前記第1のビューに対する関係を決定することと、
前記関係を使用して、前記第2のビューの平面において前記第1の断面エリアの交差を識別することであって、前記交差が第2の断面エリアを定義することと、
前記ラベルを前記第2の断面エリアに割り当てることと
を含む方法。
【請求項15】
前記ラベルが前記脊椎画像の前記第1および第2のビュー上の重なりである請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記領域が椎骨または椎間である請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記第1および第2の断面エリアが前記椎骨または椎間において中心に配置され、前記第1および第2の断面エリアが前記椎骨または椎間の外側の境界に近似するような大きさにされる請求項16に記載の方法。
【請求項18】
ユーザが2つの隣接する椎間または椎骨領域のラベルを提供するとき、椎骨および椎間領域の自動のラベル付けをさらに含む請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記ラベルが、ユーザにポインティング装置を操作させることによって提供され、前記ポインティング装置がラベル付けカーソルに動的にリンクされ、前記ラベル付けカーソルが前記脊椎画像の検出された中心線に沿って予め定められた位置に制限される請求項14に記載の方法。
【請求項20】
前記脊椎画像の前記検出された中心線を、前記ポインティング装置を使用して、前記脊椎画像の前記検出された中心線に沿ってポイントを新しい位置にドラッグすることによって、前記ユーザによって再配置することができ、補正された中心線を提供することができる請求項19に記載の方法。
【請求項21】
画像に表示された脊髄の中心線を決定し、それによって脊柱の椎骨および椎間領域の中心軸を決定するための、コンピューティング環境において実行するようにプログラムされた方法であって、
前記画像の各スライスにおいてAdaBoost分類器を使用して前記脊髄の領域を検出することと、
前記脊髄の前記中心線に近似するようにスプラインを使用することと、
前記スプラインを使用して、矢状曲面再構成画像を生成することと、
前記矢状曲面再構成画像における水平のエッジ勾配を計算することと、
前記脊髄の前記スプラインを、前記脊柱の後縁に合うように変形することと、
前記脊柱の後部境界のスプラインを取得することと、
前記脊髄の前記スプラインを、前記脊柱の前縁に合うように変形することと、
前記脊柱の前部境界のスプラインを取得することと、
前記脊柱の前記後部および前部の境界の前記スプラインの中央線を、前記脊柱の前記椎骨および椎間領域の前記中心線として使用することと
を含む方法。
【請求項22】
対象のデジタル画像ビューにラベル付けするための、コンピューティング環境で実行するようにプログラムされた方法であって、
前記対象の第1の平面ビューにおいて可視の前記対象の体積の第1の断面エリアを識別する、または曲面再構成画像(CPR)を識別するためのラベルを提供することと、
前記ラベルを使用して、前記対象の第2の平面ビューにおける第2の断面エリアを識別することと
を含み、前記第2の平面の断面エリアが前記体積に交差し、
前記第2の平面ビューが前記第1の平面ビューに空間的に関連する
方法。
【請求項23】
前記第2の断面エリアが前記ラベル付きCPRの前記ラベル付きの第1の断面エリアに交差する請求項22に記載の方法。
【請求項24】
複数の脊椎セグメントのラベルを提供するための、コンピューティング環境で実行するようにプログラムされた方法であって、
3D体積データ認識エンジンにより前記複数の脊椎セグメントを検出することと、
解剖画像の上に重ねられた前記検出セグメントを表示することと、
ユーザが前記検出されたセグメントのうちの1つに前記ラベルを貼ることができるようにすることと、
前記複数のセグメントの順序に基づいて、前記検出されたセグメントの残りに前記残りのラベルを書き込むことと
を含む方法。
【請求項1】
対象の2つ以上のデジタル画像ビューにラベル付けするための、コンピューティング環境で実行するようにプログラムされた方法であって、
前記対象の第1の平面ビューにおいて可視の、前記対象の体積の第1の断面エリアを識別するためのラベルを提供することと、
前記ラベルを使用して、前記対象の第2の平面ビューにおける第2の断面エリアを識別することと
を含み、前記第2の平面の断面エリアが前記体積に交差し、
前記第2の平面ビューが前記第1の平面ビューに空間的に関連する
方法。
【請求項2】
前記ラベルが、前記対象の前記第1および第2の平面ビューに重ねられる請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記2つ以上のデジタル画像ビューが直交ビューである請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記対象が脊椎である請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記体積が椎骨または椎間である請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第1および第2の断面エリアが前記椎骨または椎間において中心に配置され、前記第1および第2の断面エリアが前記椎骨または椎間の外側の境界に近似するような大きさにされる請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記脊椎の軸は、場所が突き止められ、前記第1および第2の断面エリアを位置合わせするように使用される請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の平面ビューが矢状面にあり、前記第2のビューが前記第1の平面ビューに直交する軸スライスであり、前記第1の平面ビューの平面に沿って前記脊椎のスライスを横切るのに伴って前記第2の平面ビューにおいて連続するラベル表示がある請求項6に記載の方法。
【請求項9】
ユーザが前記椎間の体積にラベルを付けるかどうかを選択することができる請求項5に記載の方法。
【請求項10】
2つの隣接する椎骨にラベル付けすることによって、介在する椎間の自動のラベル付けがもたらされる請求項5に記載の方法。
【請求項11】
ユーザが2つの隣接する椎間または椎骨領域のラベルを提供するとき、椎骨および椎間領域の自動のラベル付けをさらに含む請求項5に記載の方法。
【請求項12】
前記ラベルが、ユーザにポインティング装置を操作させることによって提供され、前記ポインティング装置がラベル付けカーソルに動的にリンクされ、前記ラベル付けカーソルが前記対象の検出された中心線に沿って予め定められた位置に制限される請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記対象の前記検出された中心線を、前記ポインティング装置を使用して、前記対象の前記検出された中心線に沿ってポイントを新しい位置にドラッグすることによって、前記ユーザによって再配置することができ、補正された中心線を提供することができる請求項12に記載の方法。
【請求項14】
脊椎画像の第1のビューにおいて可視の領域のラベルを提供し、前記脊椎画像の第2のビューに前記ラベルを伝搬して、そこに表示される前記領域の任意の部分を識別するための、コンピューティング環境において実行するようにプログラムされた方法であって、
前記脊椎画像の前記第1のビューにおいて可視の、前記脊椎の前記領域の第1の断面エリアを識別することであって、前記第1の断面エリアが前記第1のビューの平面にあることと、
前記ラベルを前記第1の断面エリアに割り当てることと、
前記第2のビューの前記第1のビューに対する関係を決定することと、
前記関係を使用して、前記第2のビューの平面において前記第1の断面エリアの交差を識別することであって、前記交差が第2の断面エリアを定義することと、
前記ラベルを前記第2の断面エリアに割り当てることと
を含む方法。
【請求項15】
前記ラベルが前記脊椎画像の前記第1および第2のビュー上の重なりである請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記領域が椎骨または椎間である請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記第1および第2の断面エリアが前記椎骨または椎間において中心に配置され、前記第1および第2の断面エリアが前記椎骨または椎間の外側の境界に近似するような大きさにされる請求項16に記載の方法。
【請求項18】
ユーザが2つの隣接する椎間または椎骨領域のラベルを提供するとき、椎骨および椎間領域の自動のラベル付けをさらに含む請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記ラベルが、ユーザにポインティング装置を操作させることによって提供され、前記ポインティング装置がラベル付けカーソルに動的にリンクされ、前記ラベル付けカーソルが前記脊椎画像の検出された中心線に沿って予め定められた位置に制限される請求項14に記載の方法。
【請求項20】
前記脊椎画像の前記検出された中心線を、前記ポインティング装置を使用して、前記脊椎画像の前記検出された中心線に沿ってポイントを新しい位置にドラッグすることによって、前記ユーザによって再配置することができ、補正された中心線を提供することができる請求項19に記載の方法。
【請求項21】
画像に表示された脊髄の中心線を決定し、それによって脊柱の椎骨および椎間領域の中心軸を決定するための、コンピューティング環境において実行するようにプログラムされた方法であって、
前記画像の各スライスにおいてAdaBoost分類器を使用して前記脊髄の領域を検出することと、
前記脊髄の前記中心線に近似するようにスプラインを使用することと、
前記スプラインを使用して、矢状曲面再構成画像を生成することと、
前記矢状曲面再構成画像における水平のエッジ勾配を計算することと、
前記脊髄の前記スプラインを、前記脊柱の後縁に合うように変形することと、
前記脊柱の後部境界のスプラインを取得することと、
前記脊髄の前記スプラインを、前記脊柱の前縁に合うように変形することと、
前記脊柱の前部境界のスプラインを取得することと、
前記脊柱の前記後部および前部の境界の前記スプラインの中央線を、前記脊柱の前記椎骨および椎間領域の前記中心線として使用することと
を含む方法。
【請求項22】
対象のデジタル画像ビューにラベル付けするための、コンピューティング環境で実行するようにプログラムされた方法であって、
前記対象の第1の平面ビューにおいて可視の前記対象の体積の第1の断面エリアを識別する、または曲面再構成画像(CPR)を識別するためのラベルを提供することと、
前記ラベルを使用して、前記対象の第2の平面ビューにおける第2の断面エリアを識別することと
を含み、前記第2の平面の断面エリアが前記体積に交差し、
前記第2の平面ビューが前記第1の平面ビューに空間的に関連する
方法。
【請求項23】
前記第2の断面エリアが前記ラベル付きCPRの前記ラベル付きの第1の断面エリアに交差する請求項22に記載の方法。
【請求項24】
複数の脊椎セグメントのラベルを提供するための、コンピューティング環境で実行するようにプログラムされた方法であって、
3D体積データ認識エンジンにより前記複数の脊椎セグメントを検出することと、
解剖画像の上に重ねられた前記検出セグメントを表示することと、
ユーザが前記検出されたセグメントのうちの1つに前記ラベルを貼ることができるようにすることと、
前記複数のセグメントの順序に基づいて、前記検出されたセグメントの残りに前記残りのラベルを書き込むことと
を含む方法。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図2】
【図3】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7】
【図4】
【図1B】
【図1C】
【図2】
【図3】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7】
【図4】
【公表番号】特表2012−510317(P2012−510317A)
【公表日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−538699(P2011−538699)
【出願日】平成21年11月25日(2009.11.25)
【国際出願番号】PCT/US2009/065980
【国際公開番号】WO2010/062989
【国際公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【出願人】(502034198)フジフイルム メディカル システムズ ユーエスエイ インコーポレイテッド (4)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年11月25日(2009.11.25)
【国際出願番号】PCT/US2009/065980
【国際公開番号】WO2010/062989
【国際公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【出願人】(502034198)フジフイルム メディカル システムズ ユーエスエイ インコーポレイテッド (4)
【Fターム(参考)】
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