説明

脊椎インプラント

【課題】耐久力のある髄核もしくは変形に対する抵抗力がより小さい脊椎インプラント、および当該インプラントが線維輪内開口部を経た移動および/または押し出しに対してより抵抗力を有することができるように、インプラントを固着させる装置および方法を提供する。
【解決手段】(a)線維輪によって少なくとも一部を画定された、椎間板腔内に導入されるようにサイズ決めされ、隣接脊椎の端板に接触する上側表面と下側表面を有する弾性体と、(b)前記弾性体の変形を軽減するために、前記弾性体の周りで円周方向に配設され、前記上側表面と下側表面の少なくとも一部分には、可撓性周囲支持帯が掛けられておらず、前記インプラントは、線維輪によって画定される椎間板内に嵌め合わさるようにサイズ決めされた前記支持帯とを含む、脊椎インプラント。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、脊椎インプラントに関する。
【背景技術】
【0002】
椎間板は、脊椎を安定させ、椎体同士の間で力を分配する役割を果たす。正常な椎間板は、ゼラチン状の髄核、線維輪、および2つの脊椎端板を含む。髄核は、線維輪によって囲まれ、閉じ込められている。
【0003】
椎間板は、外傷または疾病によって、脱臼または損傷を受けることがある。線維輪が破損すると、髄核が脊柱管内に突き出てくるが、これは、一般に、椎間板ヘルニア、または椎間板破裂と呼ばれる状態である。押出された髄核は、脊髄神経を圧迫することがあり、その結果、神経の損傷、痛み、しびれ感、筋肉の脱力、および麻痺が生じる場合がある。椎間板はまた、通常の老化プロセスによっても劣化する。椎間板が水分を失い、硬化するにつれ、椎間板腔の高さが縮小し、その結果、脊椎の不安定化、可動性の減退、および痛みが引き起こされる。
【0004】
こうした状態からくる症状を緩和する1つの方法は、その椎間板の一部分または全てを外科的に切除することである。損傷を受けた椎間板、または不健康な椎間板を切除すると、椎間板腔が崩壊することがあり、その結果、脊椎の不安定化、関節構造の異常、神経の損傷、ならびに激しい痛みが引き起こされる可能性がある。したがって、椎間板を切除した後は、通常、椎間板腔を保護するために、隣接する脊椎を融合する。
【0005】
椎間板腔の崩壊を防止し、椎間板腔を取り囲む隣接脊椎同士の融合を促すために、そうした椎間板の全てまたは一部を切除した後に、椎間板腔を埋める、いくつかの装置が存在する。こうした装置により、ある程度の成功が達成されているものの、一般に、このような脊椎間融合の後、完全な動きが回復されることはない。このような問題を克服するための試みから、椎間板の代替物が開発されている。こうした装置の多くは、複雑で、分厚く、金属製構成要素とエラストマ構成要素の組合せによって製作されることから、所望される全面的な動きを完全に回復することは決してない。より最近では、椎間板の髄核を、ヒドロゲルなどの、類似のゼラチン状材料と置き換えることが、取り組みの対象となっている。しかし、一度椎間板腔で位置決めされると、多くのヒドロゲルインプラントは、椎間板腔内で移動し、かつ/あるいは、線維輪の欠損部を経て椎間板から押し出される。埋め込みの後に、外科的縫合もしくはホッチキスを用いて、線維輪の欠損部や他の開口部を閉鎖することは、一般に困難で、場合によって効果がない。さらに、そのようなヒドロゲルインプラントは、広範囲の変形を受けることがある。加えて、そのようなヒドロゲルインプラントは、水分の含有量が高いと、機械的強度に欠け、したがって、広範囲の変形、クリープ、亀裂、裂傷、または、疲労負荷を受ける条件でのその他の損傷をより受け易い。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、より耐久力のある髄核、もしくは、変形に対する抵抗力がより小さいインプラントを含む他の脊椎インプラントが必要であり、同様に、インプラントが、線維輪内開口部を経た移動および/または押し出しに対してより抵抗力を有することがでるように、インプラントを固着させる装置および方法が必要である。本発明は、これらの必要に対応するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための本発明の脊椎インプラントは(a)線維輪によって少なくとも一部を画定された、椎間板腔内に導入されるようにサイズ決めされ、隣接脊椎の端板に接触する上側表面と下側表面を有する弾性体と、(b)前記弾性体の変形を軽減するために、前記弾性体の周りで円周方向に配設され、前記上側表面と下側表面の少なくとも一部分には、可撓性周囲支持帯が掛けられておらず、前記インプラントは、線維輪によって画定される椎間板内に嵌め合わさるようにサイズ決めされた前記支持帯とを含む。
好ましくは、前記弾性体が、生体適合性ポリマー材料からなる。
また好ましくは、前記材料が、ヒドロゲルからなる。
また好ましくは、前記弾性体が、エラストマからなる。
また好ましくは、前記エラストマが、シリコン、ポリウレタン、シリコンおよびポリウレタンのコポリマー、ポリオレフィン、ネオプレン、ニトリル、硫化ゴム、およびそれらの組合せからなる。
また好ましくは、前記弾性体が、ヒドロゲル/エラストマ合成物からなる。
また好ましくは、前記可撓性周囲支持帯が多孔性である。
また好ましくは、前記可撓性周囲支持帯が、シリコン、ポリウレタン、シリコンおよびポリウレタンのコポリマー、ポリオレフィン、ネオプレン、ニトリル、硫化ゴム、形状記憶材料、ステンレススチール、チタニウム、チタニウム合金、コバルトクロム合金、ならびにそれらの組合せからなる一群から選択された、生体適合性材料からなる。
また好ましくは、前記形状記憶材料が、超弾性の挙動を示す形状記憶合金である。
また好ましくは、前記可撓性周囲支持帯が、ファブリックからなる。
また好ましくは、前記ファブリックが、ポリエチレン、ポリエステル、ポリビニールアルコール、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ−パラフェニレンテレフタルアミド、セルロース、およびそれらの組合せから選択される。
また好ましくは、前記上側表面と下側表面のそれぞれの、少なくとも約50%には、前記可撓性周囲支持帯が掛けられていない。
また好ましくは、前記インプラントが、前記上側表面に沿って延びる少なくとも1本のひもを含み、少なくとも一本のひもが、前記底表面を横断して延びる。
また好ましくは、前記ひもが、前記可撓性周囲支持帯に取り付けられる。
【0008】
椎間板腔内に、脊椎インプラントを固着させる装置が提供される。本発明の一形態では、装置は、固着ロッドなどの細長い固着体と、その固着体に取り付けられる少なくとも1つの固定部材とを含む。固着体または固着ロッドは、脊椎インプラントを固着させ、支持し、またはその他の方法で保持するように構成される。複数の固定部材が含まれる、本発明のある種の形態では、固定部材は、固着ロッドの長さに沿って間隔を置いて配置され、それらの間にインプラントを配設する領域を画定することができる。固着ロッドは、第1端部および第2端部を有し、第1端部は、隣接する脊椎に固定可能である。固着装置は、金属材料、非金属材料、およびそれらの組合せから製作することができる。
上記の固着装置と、弾性の脊椎インプラントとを含む、脊椎インプラントシステムも提供される。本発明のある種の形態では、固着装置は、固着ロッドと、固着ロッドに取り付けられた、少なくとも1つの固定部材とを含む。固着ロッドは、第1端部、第2端部、長手軸を含み、インプラントの少なくとも一部を通って延びる。固着構成要素は、隣接する脊椎に固定可能である。本発明の一形態では、固定部材は、インプラントの外部にあることができ、本発明の他の形態では、固定部材は、インプラントの内部にあることができ、または、インプラントの内部および外部のいずれにもあることができる。
【0009】
可撓性の周囲支持帯によって抑えられ、またはその他の方法で補強される際、側方向の変形に対して抵抗力のある、脊椎インプラントも提供される。本発明の一形態では、インプラントは、椎間板腔内に導入されるようにサイズ決めされた弾性体を含む。弾性体は、隣接し合う脊椎端板と接触するための上側表面と下側表面を含む。可撓性の周囲支持帯が、弾性体の周りで円周方向に配設されて、弾性体の変形を軽減する。弾性体の上側表面と下側表面の少なくとも一部分には、支持帯が掛けられていない。インプラントは、帯を含めて、線維輪によって少なくとも部分的に画定される椎間板腔内に嵌め込まれるように、サイズ決めされる。
【0010】
脊椎インプラントを固着させる方法も提供される。好ましい方法は、弾性脊椎インプラント、および上記固着装置を含む固着構成要素を提供すること、装置の固着ロッドを、インプラントの少なくとも一部に通して延ばすこと、固着構成要素を、隣接する脊椎に固定することを含む。
【0011】
脊椎インプラントの変形を軽減する方法も提供される。一実施形態では、方法は、可撓性の周囲支持帯を、上記インプラントの周りで円周方向に配設することを含む。
【0012】
本発明の一目的は、脊椎インプラントが、椎間板腔内での過度の移動および/またはそこからの押し出しに対して抵抗するように、それらを固着させる装置を提供することにある。
【0013】
本発明の他の目的は、弾性の脊椎インプラントと、インプラントを固着させる固着構成要素とを含む、脊椎インプラントシステムを提供することにある。
本発明の他の目的は、側方向の変形に対してより抵抗力のある、脊椎インプラントを提供することにある。
本発明のこれらおよび他の目的、ならびに利点が、本明細書の記述から明らかとなろう。
【実施例】
【0014】
次に、本発明の原理に対する理解を深めるために、好ましい実施形態を参照し、特定の用語を使用して、それを記述する。しかし、そのことによって、本発明の範囲を制限するものではなく、本明細書で図示する通りの、本発明の変更、さらなる修正、および本発明の原理のさらなる応用例も、本発明の関係する当業者が、それらを普通に思いつくように、ここに企図するものであることを理解されたい。
【0015】
本発明は、椎間板腔内での過度の移動および/またはそこからの押し出しを防止するために、椎間板腔内で脊椎インプラントを固着させる装置、ならびに新規の脊椎インプラントに関する。固着装置、ならびに固着弾性脊椎インプラントを含む、脊椎インプラントシステムも記述する。本明細書で記述する脊椎インプラントは、髄核の代替物として有益であることができるものと、部分的もしくは完全な椎間板の代替物と、他の椎間板の復元もしくは補強処置で有益であることができるものとを含む。
【0016】
本発明の他の態様では、周囲支持帯などの、可撓性の支持部材によって抑えられ、支持される弾性体を含む、脊椎インプラントが提供される。この帯は、有利に、周方向応力に対して高い抵抗力を有することができ、したがって、線維輪と同じような働きをすることができる。より詳しくは、帯内の周方向応力は、初期の、許容できる小さな変形がいくらか起こった後で、急激に増加することが好ましい。このようなインプラントは、線維輪の完全な状態が悪影響を受けた場合に、あるいは、インプラントの支持を増大させることが必要な他の状況で、有利に使用することができる。
【0017】
本発明の一態様では、椎間板腔内に脊椎インプラントを固着させる装置が提供される。この装置は、固着ロッドなどの、細長い固着体を含むことができるが、これは、そこに取り付けられ、またはその他の方法でそこに配設された、少なくとも1つの固定部材を有する。次に、図1および2を参照すると、固着装置10は、細長い固着体、またはロッド20、第1固定部材30、および第2固定部材40を含むことができる。固定部材30および40は、互いに対向し、固着ロッド20の長さに沿って、間隔を置いて配置することができ、それらの間に、脊椎インプラントを配設置する領域Rを画定することができる。さらに、固定部材の長手軸Aは、固着ロッドの長手軸Xに対して横断するように延びることが好ましい。この装置は、有利に、隣接する脊椎に固定可能である。
【0018】
例えば、本発明の一形態では、固着装置10は、第1端部21および第2端部22を含み、第1端部21は、隣接する脊椎に固定可能である。第1端部21は、第1端部21を隣接する脊椎に固定するブラケット23、または他の類似の構造物を画定することができる。ブラケット23は、脊椎接触表面24と、以下にさらに充分に記述するように、細長い本体を隣接する脊椎に固定するために、骨ネジもしくは他の類似の固定装置を通して配置することのできる、少なくとも1つの開口部25とを含む。加えて、止めネジまたは他の周知の機構などの、ネジ固定機構を、それがまき戻って外れ、または別の形で緩まないように、ネジをさらに固定するために使用することができる。ブラケット23を図2に、概ねV字形状として示しているが、第1端部21を、何らかの形態で、隣接する脊椎に固定可能である限り、多種多様な他の形状が企図されるものである。図2に見られる通り、ブラケット23は、アーム23aおよびアーム23bを含む。アーム23aおよび23bは、1つのピースから形成され、あるいは、互いに取り付けられた複数のピース、または当業者に周知の方法によって、その他の方法で互いに連結された複数のピースから形成することができる。加えて、第1端部21は、2つの隣接する脊椎の長さに沿って延びるブラケットを画定し、それによって、ブラケットを、上側の隣接する脊椎と下側の隣接する脊椎の両方に固定することができ、これによって、固着ロッド20をより安定して固定し、最終的に脊椎インプラントをより安定して固定できるようになる。
【0019】
本発明の他の形態では、本明細書で記述するブラケットを、第1端部21に取り付け、またはその他の方法でそれに連結することができる。例えば、図3および4で示す通り、固着ロッド20’の第1端部21’は、ブラケット23’のソケット26内に嵌め込まれて、ボールソケット型軸継手またはボール型軸継手を形成するように、ボールまたは他の球形状の端部を画定することができる。ボール型軸継手によって、有利に、固着装置10’に取り付けられた細長い本体のさらなる動きが可能になり、それによって、そうしないと細長い本体の端部E’付近に存在することのある応力を軽減、または解消することができる。
【0020】
固着ロッド20は、炭素繊維/エポキシ合成物、または炭素繊維/ポリアリールエーテルケトン合成物などの、炭素繊維強化合成物を含む、剛体の、または他の形の非可撓性材料から形成することができる。固着ロッド20は、さらに、例えば、形状記憶材料、ステンレススチール、チタン、チタン合金、コバルトクロム合金、およびそれらの組合せを含む、多種多様な金属材料から形成することができる。形状記憶材料は、例えば、ニチノールとして知られる、ニッケル−チタン合金から作ることができる。形状記憶材料の変形に対する反応には、一般に、当業で知られている通り、材料を、その記憶形状を部分的または完全に回復するように誘導する2つのトリガがある。第1のトリガは、熱トリガであり、この場合、変形した状態が、最初は、その変形状態が安定するような温度にあるが、過熱すると、温度が上昇し、やがて変形した状態が、もはや安定したものではなくなり、記憶された状態に変化し始める。第2のトリガは、応力によって始動するトリガであって、超弾性をうまく利用することができる。変形のない状態では、材料のうちの少なくともいくらかが、オーステナイトであるような温度にある。つまり、その温度が、材料が、超弾性の現象または挙動を引き起こす履歴曲線に従うようなものであることができる。充分な応力の影響を受けると、オーステナイトの材料は、マルテンサイトの状態へと転換する。応力のうちの一部または全てを開放すると、その温度は、マルテンサイトの状態が不安定となり、自動的にオーステナイトの状態に戻ろうとして、その結果、形状が矯正される、そのような温度になる。形状記憶材料は、熱による始動と応力による始動の組合せをいくつか利用することによって、記憶された形状を回復しようとすることができることも理解されたい。好ましい形状記憶材料は、超弾性の挙動を示すものである。このような剛性の材料から形成される装置では、固着ロッド20は、図1に見られる通り、細長い本体20を、隣接する脊椎に固定可能であるように、アーチ形状を有する端部Eを含むことが好ましい。
【0021】
この装置の固着ロッド構成要素は、本発明の他の形態では、可撓性材料から形成することもでき、それによって、固着ロッドが、テザーまたは他の可撓性のアンカとして作動するようになる。固着装置50のそのような可撓性固着ロッド構成要素を、図5および6に示す。可撓性固着ロッド60も、第1固定部材70および第2固定部材80を含む。固着ロッド60は、第1端部61および第2端部62をさらに含み、その第1端部は、隣接する脊椎に固定可能である。第1端部61は、上記の通りのブラケット23などのブラケットを画定することもできる。固着ロッド60の第1端部61も、第1端部61を適切に修正することによって、上記の通り、ボールソケット型軸継手を介して、ブラケット23’に搭載し、またはその他の方法で取り付けることができる。本発明の好ましい形態では、第1端部61は、特に、装置が、以下に論ずる通りの後部からのアプローチによって埋め込まれる時、干渉ネジを用いて、隣接する脊椎に固定可能である。固定部材70および80も、それらの間に脊椎インプラントを配設する領域R’を画定する。さらに、ロッド20は、本明細書では、円筒状として示しているが、本明細書で記述するロッドは、錐体形、方形、および他の多角形状を含む、当業で知られている通りの多種多様な形状を想定することができることを理解されたい。ロッドの形状は、ロッドが、本明細書で記述するインプラントを固着させるのに効果的となるように、有利に選択することができる。
【0022】
上記の剛性固着ロッドを形成するのに使用することのできる材料と同じものを含む、多種多様な材料を使用して、可撓性の固着ロッド60を形成することができるが、ロッドが可撓性になるよう、ロッドの厚みまたは直径は、剛性ロッドのそれよりも小さくなる。金属性材料は、ワイヤ、ケーブル、チェーンの形態であり、またはその他の適切な構成を有することができる。他の適切な材料には、ポリアリールエーテルケトン、ポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネート、ポリウレタン、シリコン、ポリテトラフルオロエチレンを含むポリオレフィン類、およびそれらの組合せなどの、非金属性の高分子材料と、セルロース、ポリエステル、ポリビニールアルコール、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリパラフェニレンテレフタルアミド、ポリエチレンなどのポリオレフィン類を含み、あるいはこれらの材料の組合せからなる、非金属性材料(non-metallic materials)、繊維材料(fiber materials)、またはファブリック材料(fabric materials)とが含まれる。ポリマー材料は、コード、ケーブルの形態に編むことができ、またはその他の適切な構成、およびそれらの組合せを有することができる。本明細書で記述する細長い固着体、ならびに固着構成要素の他の部分は、可撓性構成要素と剛性構成要素の組合せから形成することができる。例えば、細長い固着体のブラケット23または23’は、非可撓性材料から形成することができるが、本体の残りの部分を可撓性材料から形成することができる。本明細書の記述を検討して当業者が認識する通り、他の組合せも可能である。
【0023】
固定部材は、固着ロッドと一体であることもでき、またはその他の方法でそれに取り付けることもできる。図1および2を再度参照すると、固定部材30および40は、固着ロッド20に配設され、それぞれ、脊椎インプラントに接触しこれを固定する内側表面31および41を含み、同様に、それぞれ、外側表面32および42を含む。上記の通り、固定部材30および40は、脊椎インプラントを配設し、固定することのできる領域Rを、固着ロッド20に沿って画定する。したがって、固定部材30および40の、内側表面31および41は、それぞれ、インプラントの外側表面に当接することが好ましい。固定部材は、様々な方法で、固着ロッド20に取り付けることができる。例えば、固定部材40を、ネジ切りした固着ロッド20の端部22に、ネジで締め付けることができるように、固定部材40は、ねじ山を含むことができる。さらに、固定部材は、接着剤、または、シアノアクリレート接着剤およびエポキシのりを含む、他の非吸収性、生体適合性の固定材料を用いて取り付けることができる。さらに、固定部材は、締め具、ピン、結び目を含む他の手段、摩擦嵌め合い、機械的咬合、またはそれらの組合せによって、固定することができる。
【0024】
例えば、固定部材30、40、70、および80は、細長い固着体または細長い固着ロッドについて前述したものと同じ材料から形成することができる。本発明の好ましい一形態では、固着ロッドが、編まれたファブリックなどの、可撓性の非剛性材料から形成されるが、固定部材も、ファブリックから形成することができる。例えば、固定部材70は、結び目に形成された織物から形成し、固着ロッドに固定することができ、端部62は結び目に形成し、またはその他の方法で結び目を画定して、固定部材80を形成することができる。
【0025】
先に簡単に述べた通り、本明細書で記述する固着装置の細長い本体、または細長いロッドは、それに配設され、またはそれに取り付けられた、少なくとも1つの固定部材を含むことができ、また、2つ、3つ、4つ、またはそれより多くの固定部材を含むことができる。さらに、固定部材は、さまざまな形状であることができ、本明細書で記述するインプラントを含むインプラントを、内側で固定し、外側で固定し、あるいは内側および外側の両方に固定するように構成することができる。インプラントを内側に固定するのに使用することのできる固着構成要素は、例えば、図7Aから7Tで示す。
【0026】
次に、図7Aから7Dを参照すると、固着装置(200、220、240、および260)が、細長い本体または固着ロッド(それぞれ201、221、241、および261)を含み、それらが第2の端部(それぞれ203、223、243、および263)を有し、それらが、1つまたは複数のフックの形態に成形された、少なくとも1つの固定部材(それぞれ210、230、250、および270)を画定するのが示してある。図7Eは、固着ロッド291の第2端部293から径方向に延びる、少なくとも1つ、好ましくは2つもしくは4つなどのそれより多いロッドを含む、固定部材290を有する、固着装置280を表す。図7Fに見られる通り、固定部材290’および295’などの、多数の、このような4つの突き出たロッドからなるセットが、存在することができ、また、固着装置280’の細長い部材291’の長さに沿って、間隔を置いて配置することができる。図7Gに見られる通りの、本発明の代替的形態では、固着装置300は、固着ロッド301の長手軸を横断するように、この場合は長手軸に垂直に、位置合わせされた長手軸を有する、固定部材310を画定する単一のロッドを含むが、図7Hおよび7Iに見られる通り(それぞれ、固着構成要素500および520)、好ましくは細長い本体301の長さに沿って互いに離された、2つ以上のこれらの延長ロッド310および310’が存在することができる。本発明のこれらの形態、ならびに他の形態では、接着剤、またはインプラントを固着装置に接着もしくはその他の方法で固定する他の類似の剤料を、細長い本体の長さに沿って配設することができ、この細長い本体は、インプラントと接触してインプラントをさらに固定する。さらに、他の固定部材なしで、接着剤を使用することができ、したがって、この場合、固定部材そのものとしての働きをすることができる。適切な接着剤には、例えば、シアノアクリレート接着剤、エポキシ接着剤、およびシリコン接着剤が含まれる。
【0027】
本発明の他の実施形態では、固着構成要素320または320’の、細長い本体321または321’の、第2端部323または323’は、図7Jおよび7Lに見られる通り、それぞれ、球形状体324、または長方形状体324’をさらに画定する。単一の球形状固定部材があることができ、または、複数の部材があることもできるが、その場合、各固定部材は、例えば、図7Kおよび7M(固着装置340および360)に見られる通り、細長い本体の長さに沿って、間隔を置いて配置されることが好ましい。固定部材のこれらの構成により、機械的なロッキングがもたらされ、固定度を増大することができる。機械的なロッキングをもたらすことのできる固定部材を有する、他の固着構成要素には、図7Qおよび7Rの、それぞれの固着構成要素380および390が含まれる。本発明の他の形態では、固着構成要素の固定部材の第2端部は、図7N(固着構成要素400)に見られる通り、正弦波または他の波形状をさらに画定することができ、あるいは、図7O(固着構成要素420)に見られる通り、コイル状素子またはスプリング素子であることができる。図7Sの固着構成要素440に見られる通り、多葉性の固定部材430も網羅される。さらに、図7Pに見られる通り、固定部材470を、固着装置460の固着ロッド461のテーパつき第2端部463によって、画定することができる。
【0028】
固着装置480などの固着装置は、固着ロッド481から径方向に延びる、図7Tに見られる通り、好ましくは固着ロッドの第2端部483から径方向に延びる、織物または他の可撓性の素子などの、固定部材490を含むことができる。インプラントを内側で固定する固定部材を有する、上記の固着部材は、そのインプラントが適切に固着装置に位置づけられる場合、インプラントを外側で、または外側と内側の両方で固定する働きをすることができることを理解されたい。
【0029】
例えば、図8Aで示す通り、固着装置300は、インプラントを外側で固定することができる。図8Bで示す通り、固定部材の間隔の置き方、および/またはインプラントの寸法を適切に調整することによって、固着装置500を使用して、インプラントを外側と内側の両方で固定することができる。同様に、当業者ならば、インプラントを、本明細書で記述する、内側固定部材を備えた多くの固着装置で位置決めし直すことによって、インプラントを内側と外側の両方で固定することができることを認識するであろう。
【0030】
図8Cから8Eに示す他の実施形態では、外側固定部材を備えた固着装置が示してあるが、それらは、その構造によって、インプラントを内側で固定するのを助けることができる。固着装置560が含む固着ロッド561は、端部562で湾曲し、固定部材40、または本明細書で記述する通りの、他の類似の固定部材に取り付けられ、またはその他の方法で連結される。図8Dに示す本発明のさらなる形態では、固着装置580が含む細長い固着体、または固着ロッド581は、好ましくはロッドの両端部585から等距離にある点で、連結ロッド585に連結し、またはその他の方法で取り付けられる。固定部材40などの固定部材は、ロッド585に取り付けられ、またはその他の方法で連結される。次に図8Eを参照すると、そこに表す固着装置600は、固着体601を含み、これの有する固定部材30および40などの対向する固定部材は、インプラントの長さに沿って間隔を置いて配置され、それらの間にインプラントを配設する領域Rを画定する。連結部材または連結バー605は、好ましくは、バーの両端部606から等距離の点で、領域R内で固着ロッドに取り付けられ、固着体から径方向に延びることが好ましい。バー605の両端部606は、固定部材40などの、他の2つの固定部材に連結されることが好ましい。図8Fは、固着装置500の変化形を表し、この場合、固着装置620の固定部材630および640は波形状であり、したがって、それらが固定するインプラントを通って延びるように構成される。図8Gが表す固着装置640は、本明細書で既に記述したものと類似の、機械的ロッキング機構650、ならびに外側固定素子651の組合せを含む。
【0031】
本発明の他の形態では、インプラントの強化を助けて、インプラントが、高負荷で過度にクリープすることを防止する固着装置が提供される。次に図8Hを参照すると、固着装置660が含む内側固定部材670は、長方形状で、インプラントが、高負荷で過度にクリープすることを防止するようにサイズ決めされる。図7および8の全てで、インプラントIの概略を示して、それによって、固着体がその中でどのように位置決めされるかを表していることに留意されたい。また、Iは、本明細書で記述する任意のインプラントを、表すことができることを理解されたい。
【0032】
本明細書で記述する装置は、脊椎インプラントと共に有利に用いられて、脊椎インプラントシステムを形成する。次に図9から11を参照すると、脊椎インプラントシステム90は、脊椎インプラント100と、図1および2を参照して記述した通りの脊椎インプラント固着装置10とを含む。固定部材30および40の内側表面31および41は、それぞれが、インプラント100の外側表面105に当接する。図11に見られる通り、固着装置10の第1端部21を、骨ネジ108で、上側脊椎107に固着させることができるように、固着ロッド20は、線維輪115内の開口部、またはその他の欠損部を通って延びる。第1端部21は、言うまでもなく、下側脊椎109に固着させることができ、または、第1端部21が、既に論じたように適切に構成されている場合、脊椎107および109両方に固定することができる。ロッドの長手軸Xは、インプラントの長手軸Yと平行に延びることができるが、ロッドが、インプラントを椎間板腔内に固着させる働きをする限り、多種多様な方向にインプラントを通って延びることができる。さらに、固着ロッドは、インプラントの少なくとも一部を通って延びることが好ましいが、端部などの1つの位置から進入し、それに対向する端部を含む、他の端部などの他の位置から進出して、インプラント全体を通って延びることもできる。本発明の好ましい形態では、インプラント100は、以下にさらに記述する通りに、インプラントに対してさらに側方向の支持をもたらすとともに、インプラントの強度を向上させるための、周囲支持帯101を含むことができる。本発明の一形態では、帯101は、帯の対向する両側に、帯を通る隙間もしくは他の開口部を有することができ、その両側は、固定部材と接触して、それによって、固着構成要素または固着装置の固着ロッドをその中を通して配置することができる。さらに、インプラント100は、その中を通って延びる溝103をさらに含み、その中に固着ロッドを配設することができる。インプラントは、その成形加工中にその溝が形成されるように、成形することが好ましい。しかし、溝を、インプラントの形成後に、多様な方法によって形成することもでき、その方法は、適切なドリル用ビットを用いて穴あけして、所望の形状の溝を形成することを含む。
【0033】
次に、本発明の他の形態の、図12から14を参照すると、脊椎インプラント100および脊椎インプラント固着装置50を含む、脊椎インプラントシステム120を示してある。固着ロッド60が、線維輪115の開口部または欠損部104を通って延びる。さらに、固着装置の固着ロッド60の第1端部61は、以下により詳しく記述する通り、また図14に示す通り、干渉ネジ110によって、上側脊椎107に固定されるが、下側脊椎109、または上側脊椎と下側脊椎の両方に固定することもできる。図14に見られる通り、固着ロッドの一方端部は、ネジと骨の間に割り込まされている。さらに、固着装置50の第1端部61は、第1端部61が既に論じた通り適切に構成される場合、安定をさらに良くするために、脊椎107および109の両方に固定することができる。
【0034】
本明細書で記述する干渉ネジは、非吸収性、また吸収性であることができ、金属、セラミック、ポリマー、およびそれらの組合せを含む、多種多様な材料から製作することができる。非吸収性の金属材料には、上記の通りの、ステンレススチール、コバルトクロム合金、チタン、チタン合金、形状記憶材料が含まれ、特に、超剛性の挙動を示し、かつ金属およびその合金を含むものが含まれる。吸収性の材料には、ポリラクチド、ポリグリコライド、チロシンから生成されるポリカーボネート、酸無水物、ポリオルトエステル、ポリホスファゼン、生体活性ガラス、ヒドロキシアパタイトなどのリン酸カルシウム、およびそれらの組合せが含まれる。固着装置は、例えば、関節鏡検査またはスポーツ医学手術で一般に使用される、縫合アンカを含む、当業で周知の、他の可撓性組織のアンカによって、固着させることもできる。軟組織アンカまたは縫合アンカの場合、固着装置の細長い本体の端部は、アンカの端部に取り付けられ、これが隣接する椎体内に埋め込まれ、固着される。
【0035】
様々な働きをする多種多様な脊椎インプラントを、本明細書に記述する固着装置を用いて固着させることができるが、これらのインプラントには、髄核の代替物としてサイズ決め、構成されたインプラント、あるいは椎間板の部分的代替物もしくは全面的代替物として、または他の椎間板の復元もしくは補強を目的として、サイズ決めされ、構成されたインプラントが含まれる。弾性、またはその他の方法で弾力を有するインプラントが最も好ましい。例えば、インプラントは、ヒドロゲルなどの親水性材料から形成することができ、あるいは、当業で周知の、生体適合性のゴム状弾性材料から形成することもでき、それには、シリコン、ポリウレタン、ポリイソブチレンやポリイソプレンなどのポリオレフィン、シリコンおよびポリウレタンのコポリマー、ネオプレン、ニトリル、硫化ゴム、ならびにそれらの組合せが含まれる。好ましい実施形態では、硫化ゴムは、例えば、Summers他の米国特許第5,245,098号のように、1ヘクサンおよび5−メチル−1,4−ヘクサジエンから生成されるコポリマーを利用する硫化処理によって、生成される。好ましい親水性材料は、ヒドロゲルである。適切なヒドロゲルには、天然ヒドロゲル、ならびに、ポリビニールアルコール、ポリアクリル酸やポリ(アクリロニトリル−アクリル酸)などのアクリルアミド、ポリウレタン、ポリエチレングリコール、ポリ(N−ビニール−2−ピロリドン)、ポリ(2−ヒドロキシメタクリル酸エチル)や、N−ビニールピロリドンを含むアクリル塩酸のコポリマーなどのアクリル塩酸、Nビニールラクタム、アクリルアミド、ポリウレタン、およびポリアクリロニトリルから形成されるものが含まれ、あるいはそれは、ヒドロゲルを形成する他の類似の材料から形成することもできる。ヒドロゲル材料は、さらに交差結合して、それによって、インプラントにさらなる強度をもたらすことができる。ポリウレタンの例には、熱可塑性ポリウレタン、脂肪族ポリウレタン、セグメント化ポリウレタン、親水性ポリウレタン、ポリエーテルウレタン、ポリカーボネートウレタン、およびシリコンポリエーテルウレタンが含まれる。他の適切な親水性のポリマーには、グルコマナンゲルなどの自然発生的な材料、ヒアルロン酸、交互交差したカルボキシル含有の多糖類などの多糖類、およびそれらの組合せが含まれる。弾性体の形成に使用する材料の性質は、形成されたインプラントが、充分な負荷支承能力を有することができるように選択しなければならない。好ましい実施形態では、少なくとも約0.1MPaの圧縮強度が望まれるが、約1MPaから約20MPaの範囲の圧縮強度がより好ましい。
【0036】
インプラントは、所望の通りに成形することができる。例えば、髄核インプラントは、円筒状、長方形もしくは他の多角形状の形態を取ることができ、または実質的に楕円形であることができる。インプラントは、脊柱前湾をつくり、または維持するために、図15Aおよび15Bに見られる通り、一方の端部でテーパのついた弾性体750を含むことができる。さらに、本発明のある種の形態では、インプラントは、一般に椎間板腔核の形状に一致する。加えて、インプラントは、椎間板腔内に嵌め合わさるようにサイズ決めすることができ、線維輪によって取り囲まれ、または線維輪によって少なくとも部分的に取り囲まれることが好ましい。つまり、インプラントは、椎間板腔の高さおよび直径に近い、高さおよび直径を有することが好ましい。本発明のある種の形態では、脊椎インプラントは、髄核インプラントであることができ、したがって、自然の椎間板腔内に嵌め合わさるようにサイズ決めすることができる。他の実施形態では、脊椎インプラントは、本明細書で記述する椎間板の代替物であることができ、線維輪の内部層またはその一部分が取り除かれた時に生じる腔を含む、椎間板腔内に嵌め合わさるようにサイズ決めすることができる。したがって、このような脊椎インプラントは、線維輪の一部分を取り除いた結果生じる腔を含む、より大きい椎間板腔内に嵌め合わさるようにサイズ決めされることになり、したがって、一般に、自然の髄核よりも実質的に大きな幅または直径を有することになる。
【0037】
上記の通り、固着させるインプラントは、インプラントの強度を増大させ、側方向の変形を軽減するように強化されることが好ましい。したがって、本発明のさらに他の態様では、強化脊椎インプラントが提供される。次に、図16および17を参照すると、インプラント120は、上側表面122と下側表面123を備えた負荷支承弾性体121を含む。インプラント120は、弾性体121の周りで円周方向に配設される周囲支持帯130などの、好ましくは可撓性の支持部材を含む。帯130が、その帯の対向する両側に、中を通過する開口部を有さないという点を除いて、帯130は、既に論じた帯100と類似のものである。弾性体および支持帯を含むインプラントは、有利に、線維輪またはその一部分を保持しながら、自然の髄核の全てまたは一部分に取って代わることができるので、インプラントは、線維輪またはその一部分によって画定される椎間板腔内に嵌め合わされるようにサイズ決めすることができる。
【0038】
図16に見られる通り、弾性体121は、上側表面122と下側表面123をそれぞれ含み、それらの部分は露出して、隣接する脊椎端板に直接接触する。この露出によって、弾性体121の潤滑にされた上側表面と下側表面は、支持帯130および端板の摩損を最小限に抑えるように、端板と接合することができる。弾性体121の上側表面と下側表面の露出量は、様々であることができるが、一般に、表面の、少なくとも約50%、好ましくは少なくとも約70%、より好ましくは少なくとも約80%、最も好ましくは少なくとも90%が露出している。本発明のある種の形態では、弾性体の芯は、髄核としての働きをし、したがって、応力移送能力を備えた負荷支承構成要素としての働きをする。
【0039】
周囲支持帯130は、図18Aに漸進的に見られる通り、負荷を受ける条件に際して、弾性体121の水平方向の過度の変形を制限する助けとなり、それによって椎間板の高さを回復し、維持する助けとなる。図18Bに見られる通り、帯内の周方向応力は、小さな最初の変形がいくらか起こった後、急激に増加する。帯130は、周囲強化帯のないインプラントの変形と比較して、所望どおりに側方向の変形を減少させることが好ましい。帯130は、側方向の変形を、例えば少なくとも約20%、好ましくは少なくとも約40%、さらに好ましくは少なくとも約60%、より好ましくは少なくとも約80%、最も好ましくは少なくとも約90%減少させることができる。弾性体を含むものなどの、このような支持帯を有するインプラントは、可撓性であり、またその他のやり方で弾性があり、それによって、椎間板の自然な動きを可能にし、低度から中度に掛けられた応力に対して、衝撃吸収能力をもたらすが、高負荷条件では、椎間板の高さ維持のために過度の変形に対して抵抗する。本明細書で記述する通り、例えば、腰の椎間板の場合、低度に掛けられた応力は、約100ニュートンから約250ニュートンの力を含み、中度の応力は、約250ニュートンから約700ニュートンの力を含み、高度の負荷条件、または高度の応力は、700ニュートン以上の力を含む。このような強化インプラントは、有利に、本明細書で記述する固着装置で固着させることができる。さらに、米国特許第5,674,295号に記載される通りの、他の外側カバー、または外被を利用して、本明細書で記述する装置で固着させるインプラントを強化することもできる。本発明の好ましい実施形態では、帯、外被、もしくはその他の外側カバー、または類似の支持部材は、それらを折り畳み、またはその他の方法で変形することができるという点で、可撓性であるが、インプラントがより充分に強化され、またはその他の方法で支持されるように実質的に非弾性である。
【0040】
周囲支持帯130、ならびに他の外側カバーもしくは外被は、多種多様な生体適合性ポリマー、金属製材料、または、強度であるが柔軟な支持を形成して、圧縮負荷の増大を受ける、芯に対する過度の側方向(水平方向)変形を防止する材料の組合せから作ることができる。適切な材料には、セルロース、ポリエチレン、ポリエステル、ポリビニールアルコール、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリパラフェニレンテレフタルアミド、およびそれらの組合せを含むポリマー繊維から作られる、不織材料(non-woven materials)、織材料(woven materials)、編材料(braided materials)、もしくはファブリック材料(fabric materials)が含まれる。他の適切な材料には、シリコン、ポリイソブチレンおよびポリイソプレンなどのポリオレフィン、ポリウレタン、シリコンおよびポリウレタンのコポリマー、ネオプレン、ニトリル、硫化ゴム、およびそれらの組合せなどの、非強化エラストマ、もしくは繊維強化エラストマが含まれる。本発明の好ましい一形態では、シリコンおよびポリウレタンの組合せまたは混合物が使用される。さらに、脊椎インプラントについて上述した通り、好ましくは硫化ゴムが生成される。支持帯130は、本明細書で記述する、支持体が多孔性であることを可能にする材料から有利に作られ、これは、ヒドロゲルまたは他の親水性材料から作られる弾性体の場合、その弾性芯体の中での流体循環が可能になって、椎間板のポンプ作用が高められる。支持部材は、炭素繊維セラミック、セラミック繊維、金属繊維、または、例えば米国特許第5,674,295号に記載されている他の類似の繊維から、または形状記憶材料を含む上述の金属材料、特に、超剛性の挙動を示すもの、チタニウム、チタニウム合金、ステンレススチール、コバルトクロム合金、およびそれらの組合せから、さらに形成することができる。図19Aから19Dは、編型(帯140、145および150)または多孔性の型(帯155)を含む、様々な型の支持帯を示す。編む材料も多孔性であることができることを理解されたい。
【0041】
本明細書で記述するインプラントを、上述した外側カバー、外被、または支持帯で強化することに加えて、本明細書で記述する固着装置を用いて有利に固着される、ヒドロゲル材料から形成されるものなどの、脊椎インプラント100は、様々な剛性のヒドロゲルを一緒に成形してインプラントを形成することにより、また、米国特許第5,534,028号に記載されているように、ヒドロゲルを高温の油槽に浸すことを含む焼きなまし法によって、強化することができる。髄核インプラントなどの、本発明のシステムで有利に使用することのできる、他の適切な強化脊椎インプラントには、米国特許第5,336,551号に記載されているもの、ならびに本明細書で記述する新規なインプラントが含まれる。既に論じた通り、インプラントは、それが負荷支承能力を有する限り、有利に、椎間板腔と一致するように形成し、またはその他に所望する通りに形成することができる。インプラントが支承しなければならない負荷の量は、インプラントが配置される個々の位置、ならびに周囲椎間板の全体的な健康状態を含む、いくつかの要因によって変化することがあるが、インプラントは、頚椎椎間板には少なくとも約20ニュートンの、胸椎椎間板には少なくとも約50ニュートンの、また腰椎椎間板には少なくとも約100ニュートンの負荷を支承できることが好ましい。
【0042】
本発明のさらに他の形態では、前述の、周囲支持帯で強化されたインプラントが、1つまたは複数のひもでさらに強化されて提供される。このひもは、本明細書で既述する周囲支持帯が、滑り、またはその他の形でインプラントから外れるのを防止するのに有利であることができる。次に図20および21を参照すると、少なくとも一本のひも134が、インプラント140の弾性体121の上側表面122に沿って延び、少なくとも一本のひも135が、下側表面123に沿って延びる。ひも134の端部136、およびひも135の端部137は、それぞれ、周囲支持帯130’に連結され、またはその他の方法で取り付けられることが好ましい。取り付け箇所は、帯の上側縁部138、帯の下側縁部139、または上側縁部と下側縁部の間の、任意の領域を含む、ひもを固定する任意の位置であることができる。図20および21では、2つのひも134および135が、それぞれ、上側表面122と下側表面123に沿って延びるように示しているが、インプラントの周囲全体を延びる、一本の連続したひもを利用することもでき、あるいは、ひもの組合せが、支持帯の過度の滑りおよび、またはずれを防止するのに充分である限り、利用するひもを多数ピースにすることもできる。さらに、複数のひもが、上側表面122に沿って延びることもでき、また複数のひもが、下側表面123に沿って延びることもできる。例えば、図22および23に見られる通り、インプラント150のひも820、830、840、および850が、ひも130”に取り付けられる。ひも820および830は、ひも134’にも取り付けられ、ひも840および850は、ひも135’にも取り付けられる。
【0043】
前述の通り、可撓性の周囲支持帯を備えた脊椎インプラントは、本明細書で既述する固着装置を利用して固着させることができる。本発明の他の形態では、本明細書で記述する通りのインプラントを、2000年8月30日に出願された、Trieuの米国特許出願第09/650,525号に記載されている通りの、好ましくは吸収性の、外側シェルを用いて固着させることができる。本発明のさらなる形態では、インプラントは、外側シェルを用いて、または用いずに、椎間板腔内でのインプラントの移動をさらに抑制することのできる、様々な外側表面の特徴を、さらに含むことができる。そのような表面の特徴も、2000年8月30日に出願された、Trieuの米国特許出願第09/650,525号に、さらに充分に記述されている。
【0044】
本発明のさらに他の形態では、テンション帯700を、固着装置および隣接する脊椎に固定して、それによって、例えば、特に、欠損箇所の、線維輪および/または線維輪を取り囲む靭帯に欠陥がある場合に、装置のさらなる安定化をもたらすことができる。次に図24および25を参照すると、帯700の一方端部701は、(ブラケット123”が利用されることを除いて、固着装置10に類似する)固着装置10”などの固着装置に、例えばブラケット123”で取り付けることができ、他方端部702は、本明細書で記述するネジ108を利用して、隣接する脊椎に固定される、金属板などの板710に固定することができる。帯700は、圧接、糸結び、機械的ロッキングを含む様々な方法で、固着装置に取り付けることができ、または、固着装置を椎体に固定するために使用するネジと同じものを用いて固定することができる。以下に記述するように、2つの固着装置を利用する場合、または、単一の固着装置を使用して、これを両方の隣接する脊椎に固定する場合、テンション帯700の一方端部701は、第1固着装置のブラケットの一方、または装置の他の区域に取り付けることができ、帯700の他方端部702は、第2固着装置のブラケットの他方、または装置の他の区域に取り付けることができる。テンション帯は、好ましくは可撓性であって、ある程度の動きを可能にするが、過度の延長を防止するために実質的に非弾性である。
【0045】
テンション帯は、多種多様な天然組織の生体適合性材料、または合成組織の生体適合性材料から形成することができる。天然の材料には、自家移植組織、同種移植組織、および異種移植組織が含まれる。合成材料には、金属材料およびポリマーが含まれる。金属材料は、例えば、前述した通りのニチノールとして知られる、ニッケル−チタニウム合金から作る、形状記憶材料を含む、形状記憶合金から形成することができる。形状記憶材料は、前記の通りの形状記憶を示すことができるが、超弾性の挙動を示すことが好ましい。他の金属材料には、チタニウム合金、チタニウム、ステンレススチール、およびコバルトクロム合金が含まれる。適切なポリマー材料には、例えば、ポリエチレン、ポリエステル、ポリビニールアルコール、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ−パラフェニレン、テレフタルアミド、およびそれらの組合せが含まれる。テンション帯の形成に使用される材料は、繊維、織布もしくは不織布、編布、バルク固体、およびそれらの組合せの形態を含む、多様な形態であることができる。テンション帯は、ヒドロキシアパタイト、生体ガラス、および成長因子を含む、組織の内植および/または付着を高めることができる生体活性材料を用いる、コーティングおよび/または含浸などによって、さらに処理することができる。適切な成長因子には、本明細書で以下にさらに記述する通りの、形質転換成長因子、インスリン様増殖因子、血小板由来増殖因子、繊維芽細胞成長因子、骨形成たんぱく質、およびそれらの組合せが含まれる。
【0046】
本発明のさらに他の態様では、脊椎インプラントを固着させる方法が提供される。本発明の一形態では、方法は、本明細書に記述する通りの弾性脊椎インプラントおよび固着構成要素を提供することを含む。固着構成要素の構成要素である、細長い本体、または固着ロッドは、インプラントの少なくとも一部を通って延び、またはその他の方法で配設される。インプラントは、好ましくはインプラントの形成中に形成される、予備形成溝を含むことができ、固着ロッドがその中を通って延びることができる。代替的実施形態では、既に記述した通り、インプラントを内部固定部材の周りで形成することができる。固着ロッドの長手軸は、インプラントの長手軸と平行に延び、または固着ロッドがインプラントを椎間板腔内に固定、抑制、またはその他の方法で保持することのできる、前記の通りの他の任意の方向に、延びることもできる。一例として、例えば図7N、7O、および7Tを参照して、既にさらに充分に記述した通り、特に、固定体が、様々に成形された固定部材を画定する端部を有する時、固着ロッド、ならびに固定部材は、インプラントの中を曲がりくねった経路をとる場合がある。
【0047】
既にさらに論じた通り、固定部材がインプラントの端部にある、本発明のそうした形態では、固定部材は、細長い本体の構成要素がインプラントを通って延ばされた後、取り付けることができる。例えば図1および7を参照すると、固着ロッド20が、インプラント100の溝103に通された後、固定部材40が、細長い本体20の端部22に取り付けられる。さらに、固定部材はまた、固定部材40が結び目構造によって画定される場合のように、ロッド20が溝103に通された後に、形成することもできる。本発明の他の形態では、インプラントが形成された後に、適切にサイズ決めされ、成形されたドリル用ビットを備えたドリルなどの適切な道具を用いて、溝を形成することによって、チャネルを形成することができる。次いで、固着構成要素の一方の端部を、隣接する脊椎に固定可能である。
【0048】
本発明のさらなる態様では、脊椎インプラントの変形を軽減する方法も提供される。一実施形態では、方法は、上述の通りの可撓性周囲支持帯を、インプラントの周りで円周方向に配設することを含む。
【0049】
ヒドロゲル、または、本明細書で記述する、類似の親水性材料から形成されるインプラントは、強化インプラントの支持帯も含んで、有利に、所望の薬剤を送達することができる。薬剤は、有利に、損傷を受けた線維輪、端板を修復し、またはその他のなんらかの有益な効果を有することのできる成長因子を含むことができる。多種多様な成長因子を、本発明で有利に使用することができる。例えば、成長因子には、骨形成たんぱく質、形質転換成長因子β(TGF−β)などの形質転換成長因子、インスリン様成長因子、血小板由来増殖因子、繊維芽細胞成長因子、あるいは、椎間板の端板、線維輪および/もしくは髄核を修復する能力、もしくはその他のなんらかの有益な効果を有する能力のある、他の類似の成長因子が含まれる。この成長因子、または他の薬剤は、通常、治療に効果のある量分、インプラントに含まれる。例えば、成長因子は、端板、線維輪、および髄核の修復を含む、椎間板の修復で効果のある量を、インプラント内に含むことができる。これらの量は、個々の症状に応じて変わるが、インプラントは、通常、約5重量パーセントを超える成長因子を含むことはできず、また、好ましくは約1重量パーセントを超える成長因子を含まない。本発明の好ましい形態では、成長因子は骨形成たんぱく質である。組み換えヒト骨形成たんぱく質(rhBMP)がさらに好ましいが、これは大量に利用可能で、感染症を伝染させないことによる。骨形成たんぱく質が、rhBMP−2、rhBMP−4、またはそれらの異種二量体であることが最も好ましい。しかし、BMP−1からBMP−18に指定された骨形成たんぱく質を含む、任意の骨形成たんぱく質をここに企図するものである。
【0050】
BMPは、マサチューセッツ州、ケンブリッジ、Genetics Instituteから入手することができ、Wozney他の米国特許第5,187,076号、Wozney他の第5,366,875号、Wang他の第4,877,864号、Wang他の第5,108,922号、Wang他の第5,116,738号、Wang他の第5,013,649号、Wozney他の第5,106,748号、およびWozney他の特許協力条約特許第WO93/00432号、Celeste他の第WO94/26893号、およびCeleste他の第WO94/26892号に記載されている通りに、当業者によって用意することもできる。上記の通りに得られるもの、または骨から分離されるものに関わらず、全ての骨形成たんぱく質をここに企図するものである。骨から骨形成たんぱく質を分離する方法は、例えば、1984年に81PNAS371のUrist and Urist他に許可された米国特許第4,294,753号に記載されている。
【0051】
本発明の他の形態では、薬剤は、感染脊髄、癌性脊髄、および骨粗鬆症を含む、脊椎のさまざまな状態の治療に使用されるものであることができる。このような薬剤には、抗生物質、鎮痛薬、およびステロイド剤を含む抗炎症剤が含まれる。その他のこのような薬剤も、当業者に周知である。これらの薬剤も、治療に効果のある量分使用され、これが、様々な状態およびそれらが引き起こす症候を治療する。このような量は、個々の症状に応じて、当業者によって決定することができる。
薬剤は、生体内で放出させるためにヒドロゲル、またはその他の親水性のインプラント内に分散させることが好ましく、また/あるいは、吸収性のエラストマ外側シェルもしくは可撓性支持帯を備えたインプラントに対しては、その帯または外側シェル内に、あるいはその両方に分散させることができる。適切なレベルの多孔率を達成して、薬剤を所望の率で放出するために、ヒドロゲルは、化学的に、物理的に、またはそれらの組合せによって、交差結合することができる。薬剤は、周期的充填の際に放出することができ、吸収性外側シェルを含むインプラントの場合は、シェルの吸収の際に放出することができる。薬剤は、処理条件が、薬剤に悪影響を与えない限り、それを、インプラント形成に使用する溶液に加えることによって、インプラント内に放出することができる。別法として、インプラントを、薬剤を含有する適切な溶液に浸すことができ、または当業者に周知の適切な他の方法によることもできる。
【0052】
本発明を、図および先の記述で詳しく示し、説明したが、これは、例示的なものであって、特徴を制限するものではないと考えられ、したがって、言うまでもなく、好ましい実施形態だけを示し、記述したのであって、本発明の精神に該当する全ての変更および修正が保護されることをここに要望するものである。例えば、まっすぐであることに加えて、固着装置の細長い本体は、図26および27に示す、他の有利な形状を示すことができる。図26に示す通り、固着ロッド920’は弓形である。図27で見られる通り、固着ロッド920”は、固定部材40に隣接して、屈曲を有する。他の屈曲した、または角度のついた固着構成要素も、一般当業者によって理解することができ、そのような実施形態も本発明に包含されるものである。さらに、本明細書に記述する装置は、図28から31に示す、それぞれ、後方、側方、斜め、および前方を含む、多種多様なアプローチによって挿入し、固着させることができる。さらに、髄核インプラントシステムは、本明細書に記述する固着装置の固着ロッドに配設された1つまたは複数のインプラントを含むことができる。図32に見られる通り、2つのインプラント100’が、固着装置10の固着ロッド20に配設される。したがって、通常、少なくとも1つのインプラントが、本明細書で記述するインプラントシステム内に含まれる。
【0053】
加えて、本発明の他の形態では、脊椎インプラントシステムは、1つまたは複数の弾性体と、1つまたは複数の固着装置とを含むことができる。次に図33を参照すると、2つの固着装置が2つの弾性体と共に、システム内に含まれ、各弾性体はそれぞれ、異なる固着装置950または960に配設される。各固着装置は、それぞれ単独に、隣接する脊椎に固着させることができる。代替的実施形態では、固着ロッド953および963の第1端部951および961は、それぞれ、互いに連結し、またはその他の方法で互いに取り付けられて、固着ロッドの単一のイクステンション、または端部を形成することができるが、これを、隣接する脊椎、または本明細書で記述する通りのブラケットに取り付けることができる。後者の例を図33に示すが、この場合、固着装置950および960それぞれの、細長い本体953および963の、第1端部951および961は、互いに一体である。このようなシステムを、前部インプラントIおよび後部インプラントIそれぞれに利用することにより、様々な高さを有するインプラントを使用して、脊柱前湾を作り、または維持することができる。例えば、円筒状のインプラントが望まれる場合、前部インプラントIは、後部インプラントIよりも、大きな直径、したがって大きな高さを有することができる。
本明細書に引用する全ての参照は、当業の技術レベルを表しており、参照によりその全体を本明細書の一部とする。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】椎間板腔内に脊椎インプラントを固着させる装置の側面図である。
【図2】図1の装置の、線2〜2による端面図である。
【図3】ボールソケット型軸継手を有する椎間板腔内に脊椎インプラントを固着させる装置の、代替的実施形態の側面図である。
【図4】図3の装置の斜視図である。
【図5】椎間板腔内に脊椎インプラントを固着させる装置の代替的実施形態の側面図である。
【図6】図5の装置の、線6〜6による端面図である。
【図7A】本明細書で記述する固着装置の、固定部材の代替的実施形態の上面図である。固定部材は、インプラントIをどのように固着装置に配設することができるかを示す輪郭を重ね合わせて示す。
【図7B】本明細書で記述する固着装置の、固定部材の代替的実施形態の上面図である。固定部材は、インプラントIをどのように固着装置に配設することができるかを示す輪郭を重ね合わせて示す。
【図7C】本明細書で記述する固着装置の、固定部材の代替的実施形態の上面図である。固定部材は、インプラントIをどのように固着装置に配設することができるかを示す輪郭を重ね合わせて示す。
【図7D】本明細書で記述する固着装置の、固定部材の代替的実施形態の上面図である。固定部材は、インプラントIをどのように固着装置に配設することができるかを示す輪郭を重ね合わせて示す。
【図7E】本明細書で記述する固着装置の、固定部材の代替的実施形態の上面図である。固定部材は、インプラントIをどのように固着装置に配設することができるかを示す輪郭を重ね合わせて示す。
【図7F】本明細書で記述する固着装置の、固定部材の代替的実施形態の上面図である。固定部材は、インプラントIをどのように固着装置に配設することができるかを示す輪郭を重ね合わせて示す。
【図7G】本明細書で記述する固着装置の、固定部材の代替的実施形態の上面図である。固定部材は、インプラントIをどのように固着装置に配設することができるかを示す輪郭を重ね合わせて示す。
【図7H】本明細書で記述する固着装置の固定部材の、代替的実施形態の上面図である。固定部材は、インプラントIをどのように固着装置に配設することができるかを示す輪郭を重ね合わせて示す。
【図7I】本明細書で記述する固着装置の、固定部材の代替的実施形態の上面図である。固定部材は、インプラントIをどのように固着装置に配設することができるかを示す輪郭を重ね合わせて示す。
【図7J】本明細書で記述する固着装置の、固定部材の代替的実施形態の上面図である。固定部材は、インプラントIをどのように固着装置に配設することができるかを示す輪郭を重ね合わせて示す。
【図7K】本明細書で記述する固着装置の、固定部材の代替的実施形態の上面図である。固定部材は、インプラントIをどのように固着装置に配設することができるかを示す輪郭を重ね合わせて示す。
【図7L】本明細書で記述する固着装置の、固定部材の代替的実施形態の上面図である。固定部材は、インプラントIをどのように固着装置に配設することができるかを示す輪郭を重ね合わせて示す。
【図7M】本明細書で記述する固着装置の、固定部材の代替的実施形態の上面図である。固定部材は、インプラントIをどのように固着装置に配設することができるかを示す輪郭を重ね合わせて示す。
【図7N】本明細書で記述する固着装置の、固定部材の代替的実施形態の上面図である。固定部材は、インプラントIをどのように固着装置に配設することができるかを示す輪郭を重ね合わせて示す。
【図7O】本明細書で記述する固着装置の、固定部材の代替的実施形態の上面図である。固定部材は、インプラントIをどのように固着装置に配設することができるかを示す輪郭を重ね合わせて示す。
【図7P】本明細書で記述する固着装置の、固定部材の代替的実施形態の上面図である。固定部材は、インプラントIをどのように固着装置に配設することができるかを示す輪郭を重ね合わせて示す。
【図7Q】本明細書で記述する固着装置の、固定部材の代替的実施形態の上面図である。固定部材は、インプラントIをどのように固着装置に配設することができるかを示す輪郭を重ね合わせて示す。
【図7R】本明細書で記述する固着装置の、固定部材の代替的実施形態の上面図である。固定部材は、インプラントIをどのように固着装置に配設することができるかを示す輪郭を重ね合わせて示す。
【図7S】本明細書で記述する固着装置の、固定部材の代替的実施形態の上面図である。固定部材は、インプラントIをどのように固着装置に配設することができるかを示す輪郭を重ね合わせて示す。
【図7T】本明細書で記述する固着装置の、固定部材の代替的実施形態の上面図である。固定部材は、インプラントIをどのように固着装置に配設することができるかを示す輪郭を重ね合わせて示す。
【図8A】本明細書で記述する固着装置の、固定部材の、他の代替的実施形態の上面図である。固定部材は、インプラントIをどのように固着装置に配設することができるかを示す輪郭を重ね合わせて示す。
【図8B】本明細書で記述する固着装置の、固定部材の、他の代替的実施形態の上面図である。固定部材は、インプラントIをどのように固着装置に配設することができるかを示す輪郭を重ね合わせて示す。
【図8C】本明細書で記述する固着装置の、固定部材の、他の代替的実施形態の上面図である。固定部材は、インプラントIをどのように固着装置に配設することができるかを示す輪郭を重ね合わせて示す。
【図8D】本明細書で記述する固着装置の、固定部材の、他の代替的実施形態の上面図である。固定部材は、インプラントIをどのように固着装置に配設することができるかを示す輪郭を重ね合わせて示す。
【図8E】本明細書で記述する固着装置の、固定部材の、他の代替的実施形態の上面図である。固定部材は、インプラントIをどのように固着装置に配設することができるかを示す輪郭を重ね合わせて示す。
【図8F】本明細書で記述する固着装置の、固定部材の、他の代替的実施形態の上面図である。固定部材は、インプラントIをどのように固着装置に配設することができるかを示す輪郭を重ね合わせて示す。
【図8G】本明細書で記述する固着装置の、固定部材の、他の代替的実施形態の上面図である。固定部材は、インプラントIをどのように固着装置に配設することができるかを示す輪郭を重ね合わせて示す。
【図8H】本明細書で記述する固着装置の、固定部材の、他の代替的実施形態の上面図である。固定部材は、インプラントIをどのように固着装置に配設することができるかを示す輪郭を重ね合わせて示す。
【図9】脊椎インプラントシステムの側面図である。
【図10】図9のシステムの、線10〜10による端面図である。
【図11】図9の脊椎インプラントシステムであって、椎間板内に埋め込まれ、固着構成要素10、弾性体100、および任意選択による周囲支持帯101を含むシステムの側面図である。
【図12】脊椎インプラントシステムの、代替的実施形態の側面図である。
【図13】図12のシステムの、線13〜13による端面図である。
【図14】椎間板腔内に埋め込まれた、図12のシステムの側面図である。
【図15A】本明細書で記述する固着装置を用いて、固着させることのできる脊椎インプラントの斜視図である。
【図15B】図15Aのインプラントの側面図である。
【図16】可撓性の周囲支持帯で強化した脊椎インプラントの側面図である。
【図17】図16のインプラントの上面図である。
【図18A】可撓性の支持帯で強化した脊椎インプラントの変形に対する、黒い矢印によって表される、負荷を掛けることの作用を示す図である。上から下に、負荷なし、中程度の負荷、高い負荷を示す。
【図18B】図18Aの脊椎インプラントの変形に対する、負荷を掛けることの作用を示す、グラフ表示である。
【図19A】本発明の可撓性の周囲支持帯の、代替的実施形態を示す図である。
【図19B】本発明の可撓性の周囲支持帯の、代替的実施形態を示す図である。
【図19C】本発明の可撓性の周囲支持帯の、代替的実施形態を示す図である。
【図19D】本発明の可撓性の周囲支持帯の、代替的実施形態を示す図である。
【図20】周囲支持帯130’とひも134および135とによって強化され、またその他の方法で支持された、本発明の脊椎インプラントの側面図である。
【図21】図20のインプラントの上面図である。
【図22】周囲支持帯130”と、固定ひも134’、135’、820、830、840、および850とを含む、本発明の脊椎インプラントの代替的実施形態の側面図である。
【図23】図22のインプラントの上面図である。
【図24】インプラント100を、脊椎107と109の間に延びるテンション帯700で固着させる、椎間板腔内に埋め込まれた固着装置の代替的実施形態の切欠図である。
【図25】図24の装置の側面図である。
【図26】椎間板腔内に埋め込まれた脊椎インプラントを、固着させる装置の代替的実施形態の上面切欠図である。
【図27】椎間板腔内に埋め込まれた脊椎インプラントを、固着させる装置の代替的実施形態の上面切欠図である。
【図28】固着装置、ならびに後部からのアプローチによって挿入された固着インプラントの、切欠上面図である。
【図29】固着装置、ならびに側部からのアプローチによって挿入された固着インプラントの、切欠上面図である。
【図30】固着装置、ならびに斜めからのアプローチによって挿入された、固着インプラントの、切欠上面図である。
【図31】固着装置、ならびに前部からのアプローチによって挿入された、固着インプラントの、切欠上面図である。
【図32】2つのインプラントが有利に固着される、椎間板腔内に埋め込まれた、脊椎インプラントを固着させる装置の、上面切欠図である。
【図33】2つの脊椎インプラントを固着させるために、2つの装置を使用する、脊椎インプラントを固着させる装置の代替的実施形態の上面切欠図である。
【符号の説明】
【0055】
10 固着装置
20 固着ロッド
30、40 固定部材
100 脊椎インプラント
101 周囲支持帯
107 上側脊椎
108 骨ネジ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
脊椎インプラントであって、
(a)線維輪によって少なくとも一部を画定された、椎間板腔内に導入されるようにサイズ決めされ、隣接脊椎の端板に接触する上側表面と下側表面を有する弾性体と
(b)前記弾性体の変形を軽減するために、前記弾性体の周りで円周方向に配設され、前記上側表面と下側表面の少なくとも一部分には、可撓性周囲支持帯が掛けられておらず、前記インプラントは、線維輪によって画定される椎間板内に嵌め合わさるようにサイズ決めされた前記支持帯とを含む脊椎インプラント。
【請求項2】
前記弾性体が、生体適合性ポリマー材料からなる、請求項1に記載のインプラント。
【請求項3】
前記材料が、ヒドロゲルからなる、請求項2に記載のインプラント。
【請求項4】
前記弾性体が、エラストマからなる、請求項1に記載のインプラント。
【請求項5】
前記エラストマが、シリコン、ポリウレタン、シリコンおよびポリウレタンのコポリマー、ポリオレフィン、ネオプレン、ニトリル、硫化ゴム、およびそれらの組合せからなる、請求項2に記載のインプラント。
【請求項6】
前記弾性体が、ヒドロゲル/エラストマ合成物からなる、請求項1に記載のインプラント。
【請求項7】
前記可撓性周囲支持帯が多孔性である、請求項1に記載のインプラント。
【請求項8】
前記可撓性周囲支持帯が、シリコン、ポリウレタン、シリコンおよびポリウレタンのコポリマー、ポリオレフィン、ネオプレン、ニトリル、硫化ゴム、形状記憶材料、ステンレススチール、チタニウム、チタニウム合金、コバルトクロム合金、ならびにそれらの組合せからなる一群から選択された、生体適合性材料からなる、請求項1に記載のインプラント。
【請求項9】
前記形状記憶材料が、超弾性の挙動を示す形状記憶合金である、請求項8に記載のインプラント。
【請求項10】
前記可撓性周囲支持帯が、ファブリックからなる、請求項1に記載のインプラント。
【請求項11】
前記ファブリックが、ポリエチレン、ポリエステル、ポリビニールアルコール、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ−パラフェニレンテレフタルアミド、セルロース、およびそれらの組合せから選択される、請求項10に記載のインプラント。
【請求項12】
前記上側表面と下側表面のそれぞれの、少なくとも約50%には、前記可撓性周囲支持帯が掛けられていない、請求項1に記載のインプラント。
【請求項13】
前記インプラントが、前記上側表面に沿って延びる少なくとも1本のひもを含み、少なくとも一本のひもが、前記底表面を横断して延びる、請求項1に記載のインプラント。
【請求項14】
前記ひもが、前記可撓性周囲支持帯に取り付けられる、請求項13に記載のインプラント。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図7D】
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【図7E】
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【図7F】
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【図7G】
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【図7H】
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【図7I】
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【図7J】
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【図7K】
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【図7L】
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【図7M】
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【図7N】
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【図7O】
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【図7P】
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【図7Q】
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【図7R】
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【図7S】
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【図7T】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図8D】
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【図8E】
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【図8F】
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【図8G】
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【図8H】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15A】
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【図15B】
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【図16】
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【図17】
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【図18A】
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【図18B】
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【図19A】
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【図19B】
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【図19C】
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【図19D】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【公開番号】特開2007−222655(P2007−222655A)
【公開日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−102289(P2007−102289)
【出願日】平成19年4月10日(2007.4.10)
【分割の表示】特願2002−537225(P2002−537225)の分割
【原出願日】平成13年10月17日(2001.10.17)
【出願人】(506298792)ウォーソー・オーソペディック・インコーポレーテッド (366)
【Fターム(参考)】