説明

脱毛防止又は育毛促進のための組成物

バルプロ酸又はその薬学的に許容可能な塩を有効成分として含む、脱毛防止又は育毛促進のための組成物を提供する。前記組成物は、薬学、化粧品、美容分野等において多様に活用可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、脱毛を抑制し、育毛を促進させる組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
脱毛は、自然的過程を通じて発生したり、癌などの症状を軽減させるために考案された特定治療薬物の使用を通じて化学的に促進されたりする問題である。こうした脱毛は、部分的又は完全な禿げを誘発する毛髪再成長の欠如を伴う。
最近、環境汚染、ストレス、ダイエット、疲労、正しくない食習慣等により、脱毛症の現代人が多くなるにつれ、これを改善することのできる物質に対する関心が高まっている。そこで、本発明者らは、脱毛を抑制し、育毛を促進させる物質を探し出そうと努めてきた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国公開特許第 2006‐0223888号
【特許文献2】米国公開特許第 2001‐0005512号
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】KOSTROUCHOVA, M.et al., ‘Valproic acid, a molecular lead to multipleregulatory pathways’, Folia Biologica(Praha), 2007, 53(2), pp. 37-49.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、脱毛を抑制し、育毛を促進する組成物を提供することである。
【0006】
本発明の他の目的は、脱毛を抑制し、育毛を促進する組成物を含む薬学組成物を提供することである。
【0007】
本発明の他の目的は、脱毛を抑制し、育毛を促進する組成物を含む美容組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するための本発明の一実施例に係る脱毛防止又は育毛促進のための組成物は、バルプロ酸又はその薬学的に許容可能な塩を有効成分として含む。
【0009】
また、前記他の目的を達成するための本発明の一実施例に係る脱毛防止又は育毛促進のための薬学組成物は、バルプロ酸又はその薬学的に許容可能な塩を有効成分として含む。
【0010】
また、前記他の目的を達成するための本発明の一実施例に係る脱毛防止又は育毛促進のための美容組成物は、バルプロ酸又はその薬学的に許容可能な塩を有効成分として含む。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る組成物は、バルプロ酸又はその薬学的に許容可能な塩を有効成分として含有し、脱毛を抑制及び予防し、育毛を促進する効能が認められる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】一実施例に係るバルプロ酸ナトリウム(sodium valproate)を皮下注射した後の、毛髪成長の経過を撮影した写真である。
【図2】バルプロ酸ナトリウムを経口投与後の、毛髪成長の経過を撮影した写真である。
【図3】バルプロ酸ナトリウムを経口投与後6週が経過した時点における、毛の重量を測定した結果である。
【図4】バルプロ酸ナトリウムを皮膚塗布後の、毛髪成長の経過を撮影した写真である。
【図5】バルプロ酸ナトリウムを皮膚塗布後6週が経過した時点における、毛の重量を測定した結果である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本明細書において、「脱毛」は、頭皮から毛髪が脱落する現象又は毛髪がまばらに若しくは細くなる状態を意味し、「脱毛防止」とは、上述したような脱毛現象を予防し、抑制することを意味し、「育毛促進」とは、新たな毛髪の生成の促進のみならず、既存の毛髪が健康に育つようにすることを意味する。
【0014】
また、本明細書において、「有効成分を構成する化合物」は、その遊離形態(遊離酸又は塩基型)、並びに、すべてのプロドラッグ(prodrug)、多型体(polymorph)、水和物(hydrate)、溶媒化物(solvate)、トートマー(tautomer)、立体異性質体(stereoisomer)等及び特に定めないならば、前記したところのようなすべての薬学的に許容可能な塩を含み、前記化合物のすべての活性形態を含むものと理解されなければならないであろう。また、前記化合物の適合した活性代謝産物(任意の定期号した形態)も、これに含まれるということを理解すべきであろう。
【0015】
また、本明細書において、「薬剤学的に許容可能な容量」は、薬の投与において大体適用される量であって、このような容量で使用する場合に、実質的に激しい毒性、刺激又はアレルギー反応がなく、被験体の活性部位において脱毛を防止し、育毛を促進する量を意味する。
【0016】
以下において、本発明を詳細に説明する。
【0017】
本発明の一実施例に係る組成物の有効成分として使用されるバルプロ酸(Valproic acid、2−propylpentanoic acid)は、従来、てんかんの治療に抗痙攣剤として使用され、双極性障害に対して気分安定剤(mood stabilizer)として使用されたりもしている。バルプロ酸は、多様な細胞反応を誘導するものと知られているが、どのようなメカニズムで痙攣を軽減し、異常行動を抑制するのかについては未だ確実に知られておらず、また、バルプロ酸投与時、副作用により脱毛が発生し得るという報告があった。
【0018】
本発明の一実施例においては、こうしたバルプロ酸又はその薬学的に許容可能な塩が、脱毛を防止し、育毛を促進するにおいて卓越した効果があることを立証し、これを有効成分として含む組成物を提供する。前記バルプロ酸又はその薬学的に許容可能な塩は、脱毛防止及び育毛促進の効能を阻害するものでなければ特に制限されず、たとえば、バルプロ酸ナトリウム(sodium valproate)とすることができる。バルプロ酸又はその薬学的に許容可能な塩は、GSK−3β阻害剤として作用し、毛髪幹細胞内のβ−カテニン(β−catenin)を安定化させ、これを通じて細胞の分化と成長を調節することにより、毛髪の成長を促進することになる。
【0019】
一実施例において、前記組成物は、経皮投与剤型であり、より具体的には、皮下注射又は皮膚外用剤の剤型とすることができる。本発明の発明者らは、皮下注射、静脈注射、経口投与又は皮膚塗布等、多様な経路を通じて有効成分を投入する実験を実施した。実験の結果、皮下注射又は皮膚塗布時に、脱毛防止及び育毛促進効果に優れていることを確認した。たとえば、バルプロ酸の塩は、経口投与時にはむしろ毛髪の成長を抑制するのに対し、経皮で適用した場合(たとえば、皮下注射又は皮膚塗布)には、毛髪の成長を促進するものと示された。
【0020】
本発明の一実施例に係る組成物においては、バルプロ酸又はその薬学的に許容可能な塩の含量が、組成物全体の重量を基準として、0.5〜30重量%含むことができ、より具体的には、2.0〜25重量%含むことができる。バルプロ酸又はその薬学的に許容可能な塩が上述したところのような範囲に含まれる場合、副作用がなく、脱毛抑制と育毛促進において優れた効果を有する。有効成分の含量が前記範囲よりも低い場合には、十分な脱毛抑制及び育毛促進の効果を期待しにくく、前記範囲よりも高い場合には、副作用が発生するか、製剤の安定性が悪化し得る。
【0021】
一実施例において、本発明に係る組成物は、特定の部位に局所的に薬物を投与することができる局所剤型とすることができる。前記脱毛防止及び育毛促進組成物は、特定の部位に局所的に薬物を投与することのできる局所薬物送達体系(local drug delivery system)を利用した局所剤型の脱毛防止及び育毛促進用組成物とすることができる。局所薬物送達体系は、少量の薬のみで所望の位置において最大の効果を発現させるために開発されたもので、高い局所濃度(local concentration)を維持することができ、全身投与による副作用を除去することができる等の長所がある。局所薬物送達体系は、多様な種類の生体適合性高分子(biocompatible polymer)を利用して適用可能である。本発明に係る組成物は、局所剤型の皮下注射剤とすることができる。また、前記組成物は、特定の部位に対するパッチ、パッド、ゲル又は軟膏等に剤型化することができる。
【0022】
一般的に、育毛は、成長期及び休止期が交差することを含む活動周期によって起こり、成長期、退行期、休止期として知られている3つの主要段階に分けることができる。成長期は、細胞の急速な増殖とともに、皮膚内へ深く毛嚢が浸透することと特徴づけることができるが、これは毛髪の形成とは区分される。次の現象は退行期であるが、これは細胞分裂の中断が目立つ過渡期であり、この過程において、毛嚢は、皮膚を介して退行し、育毛が中断される。次の現象である休止期においては、退行毛嚢は稠密に詰まった毛乳頭(dermal papilla)細胞を有する胚(germ)を含む。休止期からの新たな成長期現象の開始は、前記胚の急速な細胞増殖、毛乳頭の膨張及び基底膜要素の合成によって誘導される。
【0023】
したがって、成長期の促進又は拡張によって毛髪の損失防止、すなわち脱毛を防止することや、毛髪の再成長誘導、すなわち育毛を促進することが必要であり、本発明の一実施例に係る組成物は、既に存在している毛髪が抜けないようにする効果、既に存在する毛髪を太くするなど改善させる効果、及び新たな毛髪を発生させる効果のいずれか一つ以上を含む。また、本発明に係る組成物は、毛乳頭細胞を活性化して、毛髪の成長を誘導することができる。
【0024】
本発明はまた、バルプロ酸又はその薬学的に許容可能な塩を含む組成物を含む薬学組成物を提供する。こうした薬学組成物は、防腐剤、安定化剤、水和剤又は乳化促進剤、浸透圧調整のための塩及び/又は緩衝剤等の薬剤学的補助剤、並びにその他治療的に有用な物質をさらに含めることができ、通常的な方法によって、多様な秘非経口投与剤の形態に剤型化することができる。
【0025】
前記非経口投与剤は、たとえば、注射剤、点滴剤、軟膏、ローション、ゲル、クリーム、スプレー、懸濁剤、乳剤、坐剤、パッチ等の剤型とすることができるが、これらに限定されるものではない。
【0026】
本発明の一実施例に係る前記薬学組成物は、非経口、直腸、局所、経皮、皮下等に投与することができる。本発明の一実施例に係る薬学組成物は、たとえば、頭皮に局所投与することができる。
【0027】
また、前記活性成分の薬剤学的に許容可能な容量、すなわち投与量は、治療を受ける対象の年齢、性別、体重や、治療する特定の疾患又は病理状態、疾患又は病理状態の深刻度、投与経路及び処方者の判断によって変わるであろう。これらの因子に基づく投与量の決定は、当業者の水準内にある。一般的な投与量は、0.01mg/kg/日〜1000mg/kg/日、より具体的には、1mg/kg/日〜40mg/kg/日とすることができるが、前記投与量は、いかなる方法によるとしても、本発明の範囲を限定するものではない。たとえば、皮膚外用剤を皮膚に塗布する場合には、成人基準で、1mlずつ1日2回投与することができる。また、局所剤型で皮下注射する場合には、成人基準で、1mlずつ2週間に1回投与することができる。有効成分の濃度は、0.5%〜30%、より具体的には、2%〜25%の範囲で調節することができる。
【0028】
本発明はまた、バルプロ酸又はその薬学的に許容可能な塩を含む組成物を含む美容組成物を提供する。美容組成物は、脂肪物質、有機溶媒、溶解剤、濃縮剤、ゲル化剤、軟化剤、抗酸化剤、懸濁化剤、安定化剤、発泡剤(foaming agent)、芳香剤、界面活性剤、水、イオン型又は非イオン型乳化剤、充填剤、金属イオン封鎖剤、キレート化剤、保存剤、ビタミン、遮断剤、湿潤化剤、必須オイル、染料、顔料、親水性又は親油性活性剤、脂質小胞又は化粧品に通常使用される任意の他の要素といった化粧品学又は皮膚科学分野において通常使用される補助剤を含めることができる。前記補助剤は、化粧品学又は皮膚科学分野において一般的に使用される量で導入される。
【0029】
これによる美容組成物は、たとえば、化粧料組成物とすることができ、化粧料組成物の外形は、化粧品学又は皮膚科学的に許容可能な媒質又は基剤を含む。これは、局所適用に適合するあらゆる剤型、たとえば、溶液、ゲル、固体、混練無水生成物、水相に油相を分散させて得られたエマルジョン、懸濁液、マイクロエマルジョン、マイクロカプセル、微細顆粒球、若しくはイオン型(リボゾーム)及び非イオン型の小胞分散剤の形態で、又はクリーム、スキン、ローション、パウダー、軟膏、スプレー、若しくはコンシーラースティックの形態で提供することができる。これらの組成物は、当該分野における通常的な方法によって製造することができる。本発明に係る組成物は、泡沫(foam)の形態で、又は圧縮された推進剤をさらに含有したエアゾール組成物の形態でも使用することができる。
【0030】
バルプロ酸又はその薬学的に許容可能な塩を含む美容組成物は、その剤型において、特に限定されるところがないし、たとえば、柔軟化粧水、収斂化粧水、栄養化粧水、栄養クリーム、マッサージクリーム、エッセンス、アイクリーム、子供のエッセンス、クレンジングクリーム、洗顔、クルレンジンウォト、パック、パウダー、ボディローション、ボディクリーム、ボディオイル、ボディエッセンスなどの化粧品に剤型化することができる。
【0031】
上述したところのような美容組成物は、皮膚に塗る形態で適用することもでき、マイクロニードル等を利用して、皮膚内部に吸収される形態で適用することもできる。
【0032】
(実施例)
以下、実施例等を通じて本発明をより具体的に説明することとするが、本発明は、これらに限定されるものではない。
[実施例1]
本発明の一実施例に係るバルプロ酸ナトリウム(VPA,sodium valproate)を皮下注射した場合における、毛髪の生長促進効果についてテストした。
【0033】
生後7週の雌マウス(C57BL/6)の背中の部位の毛を除去した。毛が除去された背中の部位の左側にバルプロ酸ナトリウム(sodium valproate)3%溶液を3〜4日間隔で50μlずつ、計7回の皮下注射をした。実験開始後、1日、16日、30日が経過した時点において、毛髪成長の程度を観察した。観察の結果については図1に示す。
【0034】
図1において、マウス個体の背中の左側部位(丸で表示された部位)にバルプロ酸ナトリウムを皮下注射した。16日が経過した時点において、各マウス個体の背中の右側(対照群)と比較して毛髪の成長が促進され、30日が経過した時点において、新たな毛嚢が形成されたことを確認することができる。
[実施例2]
本発明の一実施例に係るバルプロ酸(VPA)を経口投与した場合における、毛髪の生長促進効果についてテストした。
【0035】
生後7週の雌マウス(C57BL/6)の背中の部位の毛を除去した。背中の部位の毛が除去された各グループのマウス個体群に対し、5週間、毎日、物質を経口投与した。対照群(蒸留水、メチルセルロース1%、及びTween 80TM0.5%の混合溶液)とバルプロ酸ナトリウム(sodium valproate)は、1回の投与時に0.2g/kgずつ投与した。
【0036】
物質の投与後、1週間間隔で毛髪の成長を観察し、5週が経過した時点において、除毛後の毛の重量(hair weight)を測定した。毛髪の成長を観察した結果については図2に、毛の重量を比較測定した結果については図3に示す。
【0037】
図2を参照すると、対照群(control)に比べて、バルプロ酸ナトリウムを経口投与した場合に、むしろ毛髪の成長が遅延していることが分かる。また、図3を参照すると、対照群の場合には毛の重量が85mg程度であるのに対し、バルプロ酸ナトリウムを処理した場合には65mgに過ぎない。図2及び3の結果から、バルプロ酸ナトリウムを経口投与した場合には、毛髪の成長が遅延していることが分かる。
[実施例3]
本発明の一実施例に係るバルプロ酸(VPA)を皮膚の外皮に塗布した場合における、毛髪の生長促進効果についてテストした。
【0038】
生後7週の雌マウス(C57BL/6)の背中の部位の毛を除去した。背中の部位の毛が除去された各グループのマウス個体群に対し、毎日2回ずつ、7.2%バルプロ酸ナトリウム(sodium valproate)を塗布した。対照群(control)としては、プロフリングリコール/エタノール/水(5:3:2)の混合溶液を使用した。
【0039】
物質の塗布後、1週間間隔で毛髪の成長を観察し、6週が経過した時点において、除毛後の毛の重量(hair weight)を測定した。毛髪の成長を観察した結果については図4に、毛の重量を比較測定した結果については図5に示した。
【0040】
図4を参照すると、対照群(control)に比べて、バルプロ酸ナトリウムを皮膚に塗布した場合に、毛髪の成長が促進されることが分かる。また、図5を参照すると、対照群の場合には毛の重量が35mg程度であるが、バルプロ酸ナトリウムを処理した場合には80mgを超えることが確認される。図4及び図5の結果から、バルプロ酸ナトリウムを皮膚に塗布した場合には、毛髪の成長が顕著に促進されることが分かる。
【0041】
以下、本発明に係る組成物の剤型例について説明するか、他の多様な剤型にも応用可能であり、また、これは、本発明を限定しようとするのではなく、単に具体的に説明しようとするものである。
[剤型例1]皮膚外用剤のうち軟膏
下記表1に記載された組成により、通常的な方法で軟膏を製造した。
【0042】
【表1】

【0043】
[剤型例2]注射剤の製造
下記表2に記載された組成により、通常的な製造方法で、1アンプル当たり2mlの成分含量で注射剤を製造した。
【0044】
【表2】

【0045】
[剤型例3]柔軟化粧水(スキンローション)
下記表3に記載された組成により、通常的な方法で柔軟化粧水を製造した。
【0046】
【表3】

【0047】
[剤型例4]栄養化粧水(ミルクローション)
下記表4に記載された組成により、通常的な方法で栄養化粧水を製造した。
【0048】
【表4】

【0049】
[剤型例5]栄養クリーム
下記表5に記載された組成により、通常的な方法で栄養クリームを製造した。
【0050】
【表5】

【0051】
[剤型例6]マッサージクリーム
下記表5に記載された組成により、通常的な方法でマッサージクリームを製造した。
【0052】
【表6】

【0053】
[剤型例7]パック
下記表7に記載された組成により、通常的な方法でパックを製造した。
【0054】
【表7】

【0055】
上述した例示及び剤型例は、本発明に対する理解を助けるための目的にのみ提供されたものであるに過ぎず、これにより本発明の範囲が限定されるものではない。
【産業上の利用可能性】
【0056】
本発明に係る組成物は、脱毛防止又は育毛促進の効能が認められ、薬学、化粧品、美容等の分野において多様に活用可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
有効成分としてバルプロ酸又はその薬学的に許容可能な塩を含む、脱毛防止又は育毛促進のための組成物。
【請求項2】
バルプロ酸又はその薬学的に許容可能な塩は、バルプロ酸ナトリウム(sodium valproate)である、請求項1記載の脱毛防止又は育毛促進のための組成物。
【請求項3】
バルプロ酸又はその薬学的に許容可能な塩の含量は、組成物全体の重量を基準として、0.5重量%〜30重量%である、請求項1記載の脱毛防止又は育毛促進のための組成物。
【請求項4】
バルプロ酸又はその薬学的に許容可能な塩の含量は、組成物全体の重量を基準として、2.0重量%〜25重量%である、請求項3記載の脱毛防止又は育毛促進のための組成物。
【請求項5】
前記組成物は、経皮投与剤型である、請求項1記載の脱毛防止又は育毛促進のための組成物。
【請求項6】
前記組成物は、皮下注射剤又は皮膚外用剤の剤型である、請求項5記載の脱毛防止又は育毛促進のための組成物。
【請求項7】
前記組成物は、特定の部位に局所的に薬物を投与することができる局所剤型である、請求項1記載の脱毛防止又は育毛促進のための組成物。
【請求項8】
請求項1〜請求項7のいずれか一項による脱毛防止又は育毛促進のための組成物を含む薬学組成物。
【請求項9】
請求項1〜請求項7のいずれか一項による脱毛防止又は育毛促進のための組成物を含む化粧料組成物。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2012−526799(P2012−526799A)
【公表日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−510745(P2012−510745)
【出願日】平成22年5月11日(2010.5.11)
【国際出願番号】PCT/KR2010/002982
【国際公開番号】WO2010/131887
【国際公開日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【出願人】(506213681)株式会社アモーレパシフィック (24)
【氏名又は名称原語表記】AMOREPACIFIC CORPORATION
【住所又は居所原語表記】181,2−ga,Hangang−ro,Yongsan−gu,Seoul,Republic of Korea
【Fターム(参考)】