説明

自動写真作成装置

【課題】プレイ時間内に十分に落書きを行う時間を得ることができ、また同じ落書きをプレイ毎に繰り返し行う必要がない自動写真作成装置を提供する。
【解決手段】本自動写真作成装置は、装置の動作以前に携帯電話端末において作成され識別データに関連づけられてサーバ部300に蓄積されたフレーム画像や落書き画像を、典型的には携帯電話端末から第1または第2の非接触通信部へ送信される識別データを無線通信部79を介してサーバ部300へ送ることにより、サーバ部300からダウンロードし、装置の動作中に使用することができる。したがって、例えば短い制限時間内に作成することが難しいフレーム画像や落書き画像を装置の動作中に自由に使用することができるので、プレイ時間内に十分に落書き等を行う時間を得ることができ、またプレイ毎に同じ落書き等を繰り返し行う必要が無くなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動写真作成装置に関し、さらに詳しくは、利用者をカメラで撮影し、その撮影画像に基づき生成される合成画像を写真等として出力する自動写真作成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、利用者をカメラで撮影し、その撮影画像を写真シールや写真カード等として出力する遊戯用写真作成装置が知られている。このような遊戯用写真作成装置は、遊戯性または娯楽性が高いことから、撮影画像と合成すべき画像を、利用者の嗜好に応じて、予め用意された多種多様な背景画像および前景画像(特にフレーム画像)から選択したり、タッチペンを用いて利用者が自由に描いたりできるように構成されているものが多い。利用者によるこのような操作は、撮影画像に対してなされるため、「落書き」と呼ばれる。
【0003】
またこのような遊戯用写真作成装置は、複数の利用者(典型的には2人の利用者)によって使用されることが多いため、各利用者がそれぞれ操作できるように複数の操作パネルが設けられている。
【0004】
なお近年では、撮影され落書きされた合成画像を携帯電話端末で利用することができるように、遊戯用写真作成装置から携帯電話端末へ当該合成画像を直接送信するものや、サーバへ当該合成画像を一旦転送し、後から携帯電話端末でダウンロードすることができるようになっているものなどがある(例えば特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−109580号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、撮影画像に対する上記落書きは、遊戯用写真作成装置の動作中になされるので、予め定められたプレイ時間内に行われなければならず、利用者が十分に落書きを行うことができない場合もあり得る。
【0007】
また、上記落書きでは、利用者が好む態様(例えばフレーム画像の種類や構成など)が繰り返し使用されることがあるが、落書き自体は1回のプレイ中に行わなければならないので、プレイ毎に同じ落書きを繰り返し行う必要があり、利用者にとって煩わしい場合がある。
【0008】
そこで、本発明は、プレイ時間内に十分に落書きを行う時間を得ることができ、また同じ落書きをプレイ毎に繰り返し行う必要がない自動写真作成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1の発明は、被写体である利用者を撮影する撮影手段と、前記撮影手段によって撮影された撮影画像に対する前記利用者の編集操作を受け付け合成画像を生成する編集手段と、前記編集手段により得られる合成画像を写真として印刷する印刷手段とを備える自動写真作成装置であって、
前記画像データと関連づけられて予め作成された識別符号の入力を受け付ける識別データ受付手段と、
前記識別データ受付手段により受け付けられる識別符号を装置外部に送信する識別データ送信手段と、
前記識別データ送信手段により送信された前記識別符号と関連づけられた前記画像データを装置外部から受信する外部受信手段と
を備え、
前記編集手段は、前記外部受信手段により受信された画像データを、前記撮影画像または前記合成画像に合成することを特徴とする。
【0010】
第2の発明は、第1の発明において、
前記識別データ受付手段は、前記利用者の所持する携帯電話端末から前記識別符号を示す識別データを非接触通信方式で直接に受信する非接触通信手段を含むことを特徴とする。
【0011】
第3の発明は、第2の発明において、
前記非接触通信手段は、前記利用者を撮影する際に使用される所定の領域である第1の領域と、当該第1の領域とは異なる領域であって前記編集手段が設けられる所定の領域である第2の領域とにそれぞれ設けられることを特徴とする。
【0012】
第4の発明は、第1から第3までのいずれか1つの発明において、
前記撮影画像または前記合成画像を表示する表示手段をさらに備え、
前記外部受信手段は、前記撮影手段によって撮影される前後に前記画像データを受信可能であり、
前記表示手段は、前記撮影手段によって撮影される前に受信される前記画像データを撮影されるべき前記撮影画像に合成されうる合成候補画像として表示するとともに、前記編集手段による前記編集操作を受け付けるときに受信される前記画像データを前記撮影画像または前記合成画像に合成されうる合成候補画像として表示することを特徴とする。
【0013】
第5の発明は、被写体である利用者を撮影する撮影ステップと、前記撮影ステップにおいて撮影された撮影画像に対する前記利用者の編集操作を受け付け合成画像を生成する編集ステップと、前記編集ステップにおいて得られる合成画像を写真として印刷する印刷ステップとを備える自動写真作成方法であって、
前記画像データと関連づけられて予め作成された識別符号の入力を受け付ける識別データ受付ステップと、
前記識別データ受付ステップにおいて受け付けられる識別符号を装置外部に送信する識別データ送信ステップと、
前記識別データ送信ステップにおいて送信される前記識別符号と関連づけられた前記画像データを装置外部から受信する外部受信ステップと
を備え、
前記編集ステップでは、前記外部受信ステップにおいて受信された画像データを、前記撮影画像または前記合成画像に合成することを特徴とする。
【0014】
第6の発明は、利用者の操作入力を受け付けることにより所定の画像を作成する携帯電話端末、前記携帯電話端末により作成される前記画像を蓄積するサーバ装置、および被写体である前記利用者を撮影する撮影手段と、前記撮影手段によって撮影された撮影画像に対する前記利用者の編集操作を受け付け合成画像を生成する編集手段と、前記編集手段により得られる合成画像を写真として印刷する印刷手段とを備える自動写真作成装置からなる自動写真作成システムであって、
前記サーバ装置は、
前記携帯電話端末により作成される前記画像を、前記画像と関連付けられて作成される識別データと関連付けて蓄積する蓄積手段と、
前記識別データを前記自動写真作成装置から受信する場合、受信した前記識別データに関連付けられて蓄積される前記画像を前記蓄積手段から読み出して前記自動写真作成装置に送信する画像データ送信手段と
を備え、
前記携帯電話端末は、
前記識別データを保存する保存手段と、
前記保存手段に保存される前記識別データを前記自動写真作成装置へ非接触通信方式で直接に送信する非接触送信手段と
を備え、
前記自動写真作成装置は、
前記携帯電話端末から前記識別データを非接触通信方式で直接に受信する非接触受信手段と、
前記非接触受信手段により受信される前記識別データを前記サーバ装置に送信する識別データ送信手段と、
前記識別データ送信手段により送信される前記識別データと関連づけられ前記サーバ装置に蓄積されている前記画像データを前記サーバ装置から受信する外部受信手段と
を備え、
前記自動写真作成装置に備えられる前記編集手段は、前記外部受信手段により受信された画像データを、前記撮影画像または前記合成画像に合成することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
上記第1の発明によれば、識別データ受付手段により識別符号の入力が受け付けられ、識別データ送信手段により上記識別符号が装置外部(典型的にはサーバ装置)に送信され、外部受信手段により上記識別符号と関連づけられた画像データを装置外部(典型的にはサーバ装置)から受信し、編集手段により撮影画像または合成画像に合成されるので、例えば短い制限時間内に作成することが難しい合成画像(例えばフレーム画像や落書き画像)を装置の動作中に自由に使用することができることから、プレイ時間内に十分に落書き等を行う時間を得ることができ、またプレイ毎に同じ合成画像を繰り返し作成する必要が無くなる。
【0016】
上記第2の発明によれば、非接触通信手段により利用者の所持する携帯電話端末から識別符号を示す識別データを非接触通信方式で直接に受信するので、接触を要しないで簡単に通信可能状態とすることができ、また近接されている端末とのみ通信状態が確立するので、第三者が所持する端末との意図しない通信が行われることを防止することができる。
【0017】
上記第3の発明によれば、非接触通信手段が撮影する際に使用される第1の領域と、編集手段が設けられる第2の領域とにそれぞれ設けられるので、利用者は第1および第2の領域のいずれにいても上記非接触通信手段を使用することにより、上記識別符号と関連づけられた画像データを受信して使用することができる。
【0018】
上記第4の発明によれば、撮影手段によって撮影される前後に画像データを受信可能であり、撮影される前に受信される画像データが撮影されるべき撮影画像に合成されうる合成候補画像として表示され、編集操作を受け付けるときに受信される画像データが撮影画像または合成画像に合成されうる合成候補画像として表示されるので、撮影する際に自由に合成画像を作成できない場合であっても、所望の画像を合成候補画像として使用することができ、また編集操作時にはあらかじめ作成した(典型的には落書き用の)画像を使用することができるので、プレイ時間内に十分に落書き等を行う時間を得ることができ、またプレイ毎に同じ落書きやフレーム画像の作成等を繰り返し行う必要が無くなる。
【0019】
上記第5の発明によれば、上記第1の発明と同様の効果を当該方法発明において奏することができる。
【0020】
上記第6の発明によれば、上記第2の発明と同様の効果を当該システムの発明において奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の一実施形態に係る自動写真作成装置である遊戯用写真作成装置の外観を示す図である。
【図2】上記実施形態における撮影ユニットの正面図である。
【図3】上記実施形態における編集ユニットの正面図である。
【図4】上記実施形態における出力ユニットの正面図である。
【図5】上記実施形態において、撮影操作用タッチパネルの画面構成を示す模式図である。
【図6】上記実施形態において、編集操作用タッチパネルの画面構成を示す模式図である。
【図7】上記実施形態に係る遊戯用写真作成装置の要部を機能面から見た構成を示すブロック図である。
【図8】上記実施形態におけるサーバ部の構成を示すブロック図である。
【図9】上記実施形態における携帯電話端末の操作画面の例を示す図である。
【図10】上記実施形態における携帯電話端末の操作画面の例を示す図である。
【図11】上記実施形態における撮影処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図12】上記実施形態における編集処理の処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、添付図面を参照しつつ本発明の一実施形態について説明する。
<1.全体構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る自動写真作成装置である遊戯用写真作成装置の外観を示す図である。より詳細には、図1(a)は、この遊戯用写真作成装置を横から見た外観側面図であり、図1(b)は、上から見た外観平面図である。この遊戯用写真作成装置は、利用者が入る撮影室2と、利用者を撮影し背景画像および前景画像の選択を受け付ける撮影ユニット3と、利用者による落書き(描画操作)を含む編集操作を受け付け撮影画像に合成した合成画像を生成する編集ユニット4と、合成画像を出力する出力ユニット5とを備えている。図2は、撮影ユニット3の正面図であり、図3は、編集ユニット4の正面図であり、図4は、出力ユニット5の正面図である。以下、図1から図4を参照しつつ、本実施形態における遊戯用写真作成装置の全体構成について説明する。
【0023】
撮影室2は、略直方体形状であって、撮影ユニット3は、内部に入る利用者から見て前の面である撮影室2の前面に沿って配置されている。なお、撮影室2の左右両側面の一部には、それぞれ利用者が出入りするための開口部と、当該開口部の一部または全部を覆う遮光カーテンとが設けられている。また、撮影室2の内部に入る利用者から見て後ろの面である背面には電動ロールカーテン装置25が配置されている。
【0024】
撮影ユニット3は、利用者を撮影する撮像手段としてのカメラ10と、当該カメラ10の上下左右の位置に配置され閃光を発するストロボ11,12,13L,13R,14と、当該カメラ10の下方に配置され利用者からの操作の受け付けや撮影画像の表示等を行う撮影操作用タッチパネル20と、この撮影操作用タッチパネル20の側方(向かって右下近傍)に配置され、典型的には携帯電話端末に内蔵されるICチップと無線を利用して行う通信のような近距離で接触を要しない通信(以下「非接触通信」という)により、後述するID等の識別データを近接されている携帯電話端末に向けて直接送信するためのアンテナを含む非接触通信ポート15とを備えている。
【0025】
なおここでは、上記非接触通信ポート15の通信方式として、フェリカ(登録商標)が採用されるものとしその詳細な構成および動作の説明は省略するが、その他の例えば赤外線を利用した非接触通信方式が採用されてもよい。このような非接触通信方式は接触を要しないため簡単に通信可能状態とすることができ、また近接されている端末とのみ通信状態が確立するので、第三者が所持する端末との意図しない通信が確立されることがなく、好適である。ただし、赤外線を利用した非接触通信方式は、通信を可能にするための操作等が一般的に煩瑣であるため、(ポートにかざすだけの)簡単な操作で通信が可能な、電波を利用した非接触通信方式が好ましい。また、利用者以外の他人が所持する携帯電話端末と誤って通信が行われてしまうことを防止するため、近距離型の非接触通信方式を採用することが好ましい。具体的には例えば、2mm以下の距離内で通信を行う(ISO10536で規定される)密着型、または10cm以下の距離内で通信を行う(ISO14443で規定される)近接型の非接触通信方式が好ましい。
【0026】
また撮影ユニット3は、PHS(登録商標)端末装置55を内蔵しており、後述するように携帯電話端末から非接触通信ポートを介して受け取った識別データを後述するサーバへ与えるために、PHS方式の無線通信方式で近傍の無線基地へ送信する。また、上記識別データによって指定された後述するフレーム画像や落書き画像のデータを上記サーバからダウンロードするため上記画像データを近傍の無線基地から受信する。なお、このPHS装置は他のユニットに内蔵されていてもよいし、各ユニット毎に内蔵されていてもよい。
【0027】
カメラ10は、典型的には、CCD(電荷結合素子)を利用してデジタル画像信号を生成するデジタルカメラであって、利用者を撮影し、その撮影画像を表す画像信号を出力する。ストロボ11〜14は、撮影のための充分な光を得るために利用者に向かって閃光を発する。撮影操作用タッチパネル20は、撮影の際に利用者による各種操作を受け付けるための操作画面を提供するとともに、上記画像信号に基づく画像をリアルタイムで表示するように構成されている。
【0028】
図5は、撮影操作用タッチパネル20の画面構成を示す模式図であり、より詳しくは、図5(a)は、後述するID等の識別データを利用者の携帯電話端末から受け付けるための案内画面の構成例を示す図であり、図5(b)は、撮影時のプレビュー画面を含む案内画面の構成例を示す図である。なお図5(b)に示すプレビュー画面の前に表示される図5(a)に示す案内画面の意味については後述する。
【0029】
図5(b)に示すように、撮影操作用タッチパネル20には、リアルタイムで撮影画像を表示するためのリアルタイムプレビュー領域201と、ポーズの見本を表示するためのポーズ見本表示領域202と、撮影によって得られる落書き対象画像を表示するための落書き対象画像表示領域203とが含まれている。
【0030】
また撮影ユニット3は、コンピュータを中心に構成され各部の制御等を行う制御装置、I/O制御装置、および編集ユニット4と通信を行うためのネットワークアダプタ等を内蔵している。また、撮影ユニット3は、前面下方にコイン投入口26を備えている。
【0031】
編集ユニット4は、撮影ユニット3と同様のコンピュータを中心に構成され各部の制御等を行う制御装置、および撮影ユニット3等と通信を行うためのネットワークアダプタ等を内蔵している。また、編集ユニット4は、図1(b)に示すように、2組の利用者がプレイ可能なように2つのユニット4a、4bに分かれている。そのうちの一方のユニット4aには、落書き領域や落書きのためのメニュー、ツール等を表示する領域を含む編集操作用タッチパネル400と、当該編集操作用タッチパネル400に対する操作に使用されるタッチペン49L、49Rと、上記非接触通信ポート15と同様の非接触通信ポート450とを備えている。なお、他方のユニット4bについても同様の構成となっている。ここで図1(a)において手前に見えるユニット4aを「落書きブースA」と呼び、その反対側(図では裏側)のユニット4bを「落書きブースB」と呼ぶ。
【0032】
本実施形態における編集操作用タッチパネル400は、各ユニット4a、4bにおいてそれぞれ2人の利用者が同時に落書きを行えるような画面構成となっている。なお、本説明においては、左側の利用者が使用する構成要素には「L」を含む参照符号を付し、右側の利用者が使用する構成要素には「R」を含む参照符号を付している。
【0033】
図6は、編集操作用タッチパネル400の画面構成を示す模式図である。この編集操作用タッチパネル400には、左右の利用者がそれぞれ使用する構成要素として、撮影画像に基づいて生成された複数の落書き対象画像から選択された画像を表示し(仮想的な)落書きを行える領域である落書き領域41L、41Rと、利用者が落書きを行うためのツールすなわち(選択された)落書き対象画像に対する編集指示のためのツールの集合であって使用可能に表示したものとしてのパレット42L、42Rと、それらパレット42L、42Rに含まれるツールの種類を切り替えるためのモード選択ボタン群44L、44Rと、パレット42L、42Rに含まれるツール以外で落書きに関する操作を行うためのボタン群45L、45Rとが含まれている。パレット42L、42Rにはタブ43L、43Rが設けられており、タブを切り替えることによって多種類のアイテムの表示、選択が可能となっている。また、編集操作用タッチパネル400には、左右の利用者が共通に使用する構成要素として、落書き時間の残り時間を表示するためのタイマー46と、編集用の複数の落書き対象画像を落書き候補画像として小さく一覧表示した画像群である候補画像サムネイル47と、後述するサーバからダウンロードされた落書き画像を表示するためのダウンロード落書き表示領域48とが含まれている。
【0034】
なお、図6に示す編集操作用タッチパネル400において、モード選択ボタン群44L、44Rによって、パレットモードを例えば「ペン」、「スタンプ」、「フレーム」、および「背景」のいずれかに切り替えることができる。また、ボタン群45L、45Rによって、例えば「らくがき終了」、「らくがき全消去」、「一つ戻る」、「消しゴム」、「背景消しゴム」、「太いペン」、「中ぐらいのペン」、および「細いペン」というような機能が提供される。
【0035】
また、ダウンロード落書き表示領域48には、ダウンロードされた落書き画像の1つが表示されており、表示されている画像の他にダウンロードされた落書き画像がある場合には当該表示画像の両側に設けられている図中の切り替えボタンによって表示画像を順に切り替える機能が提供される。このダウンロードされた落書き画像は、以前に利用者の携帯電話端末において作成されたものであるが、その作成態様やダウンロードの方法などについては後述する。
【0036】
また図4に示すように、出力ユニット5は、印刷が終了するまでの待ち時間にゲーム画面等を表示したり、印刷終了の案内等を表示する液晶表示パネルを含む、利用者によって操作可能は出力操作用タッチパネル30と、上記非接触通信の際に必要な操作方法や効果音などを音声によって利用者に知らせるスピーカ32とを備えている。また、出力ユニット5は、前面下方に、編集ユニット4で編集操作が行われた合成画像を印刷した写真シールや写真カード等を取り出す取出口33を備えている。
【0037】
このような出力ユニット5も、撮影ユニット3と同様のコンピュータを中心に構成され各部の制御等を行う制御装置および編集ユニット4等と通信を行うためのネットワークアダプタ等を内蔵しているほか、合成画像を写真シール等として印刷するネットワークプリンタ35を備えている。
【0038】
以上のような構成において、利用者は、撮影室2において撮影を行った後、編集ユニット4の落書きブースAまたは落書きブースBの編集操作用タッチパネル400を使用することにより、撮影画像に基づいて生成された落書き対象画像に対して落書きを行う。そして、利用者は、落書きによって生成された合成画像をネットワークプリンタによって印刷する。
【0039】
ここで、この落書き(または撮影)の際に使用されるフレーム画像や落書き画像には、予め装置に記憶されているものの他に、非接触通信機能を有する携帯電話端末から非接触通信を利用して送信される識別データに基づき、サーバからダウンロードされるものが含まれる場合がある。本装置ではこのことが特徴的な構成となっており、本自動写真作成装置と、識別データを保持し送信する携帯電話端末と、画像データを蓄積し識別データに対応する画像データを本自動写真作成装置へ送信するサーバ装置とにより自動写真作成システムが構成される。詳しくは後述する。
【0040】
<2.機能的構成>
図7は、本実施形態に係る遊戯用写真作成装置の要部を機能面から見た構成を示すブロック図である。この遊戯用写真作成装置は、PHS基地局装置である無線基地部200から上述したフレーム画像や落書き画像を典型的にはデータパケットの形で無線により受信する。無線基地部200は、図示されない周知の通信装置を介してインターネットに接続されており、このインターネットを介して上記画像データをサーバ装置であるサーバ部300から上記画像データを受信する。
【0041】
このサーバ部300は、後述するように利用者により作成されたフレーム画像や落書き画像のデータを上記識別データと関連付けて蓄積するとともに、利用者等の携帯電話端末から(非接触通信により)与えられる識別データに応じて、上記画像データを利用者等により使用される本遊戯用写真作成装置へ送信する。サーバ部300の上記構成は詳しく後述する。
【0042】
また、図7に示すようにこの遊戯用写真作成装置は、機能的には、主として利用者を撮影する処理(撮影処理)を行うための撮影処理部7と、主として落書き対象画像に対する利用者の落書き操作に応じて当該落書き対象画像の編集処理を行うための編集処理部8と、編集処理が行われた落書き対象画像を写真シール等として出力する出力処理部9とから構成されている。
【0043】
撮影処理部7は、第1の制御部70と、撮像部71と、第1の表示・操作部72と、I/O制御部73と、照明部74と、第1の通信部75と、第1の非接触通信部76と、無線通信部79とによって構成されている。編集処理部8は、第2の制御部80と、第2の表示・操作部81,82と、第2の通信部83と、第2の非接触通信部85,86とによって構成されている。出力処理部9は、第3の制御部90と、第3の表示・操作部91と、印刷出力部92と、音声出力部93と、第3の通信部95とによって構成されている。ネットワークアダプタである第1、第2および第3の通信部75,83,95は、LAN(Local Area Network)であるネットワーク6を介してそれぞれ相互に通信可能となっている。
【0044】
撮像部71は、CCD等の撮像素子を用いて構成されるカメラ10に相当し、リアルタイムに画像を取り込んで当該画像(撮影画像)を表す画像信号を出力する。この画像信号は第1の制御部70に入力されて、その内部のメモリに撮影画像データとして一時的に記憶される。また、この撮影画像データは撮影画像信号として第1の制御部70から第1の表示・操作部72に供給され、当該撮影画像信号に基づく撮影画像が図5(b)に示すようにリアルタイムに表示される。
【0045】
第1の表示・操作部72は、撮影操作用タッチパネル20に相当し、撮影画像に合成されるべき背景画像および前景画像を選択する操作や、出力されるべき写真のレイアウトを決定するための利用者の操作やシャッター操作等を受け付ける。これらの操作を示す信号は、操作信号として第1の制御部70に入力される。ここで、利用者を撮影するための(後述するフレーム画像のダウンロード処理や選択された撮影メニューに対応する)所定の処理が開始されると、第1の表示・操作部72に利用者のための案内が表示され、その後の第1の制御部70からの指示に基づき、数秒程度の予め決められた時間の経過後にカメラ10の撮影方向にストロボ11〜14から閃光が放たれる。そのとき、利用者の撮影画像を表す信号として撮像部71から出力される画像信号が第1の制御部70に入力され、第1の制御部70内のメモリまたは補助記憶装置としてのハードディスク装置等に撮影画像データとして格納される。
【0046】
照明部74は、カメラ10の上下左右の位置に配置されたストロボ11,12,13L,13R,14に相当し、第1の制御部70からの指示に基づきI/O制御部73によって点灯/消灯および調光が制御される。I/O制御部73は、撮影ユニット3に内蔵されるI/O制御装置に相当し、第1の制御部70からの指示に基づき、照明部74を制御する。また、後述のコイン検出部(不図示)からの検出信号等の入力信号を第1の制御部70へ転送する。第1の通信部75は、撮影ユニット3に内蔵されるネットワークアダプタに相当し、ネットワーク6を介したデータ送受信の際のインタフェースとして機能する。
【0047】
無線通信部79は、撮影ユニット3に内蔵されるPHS端末装置55に相当し、携帯電話端末から第1の非接触通信部76または第2の非接触通信部85,86に送信される識別データに応じたフレーム画像や落書き画像をサーバからダウンロードする(具体的には、PHS方式の無線通信方式で無線基地部200から送信されてくるデータを受信する)。
【0048】
ここでこのデータ通信ではデータ(パケット)量に応じた所定の料金がかかり、またこのような通信料金のほか、データ転送速度が遅いことによるダウンロード時間の制約や、画像蓄積サーバにおいて蓄積可能なデータ量の上限による制約などを勘案して、ダウンロードできる画像データを数個に制限する構成であってもよい。また、無線通信部96は、画像データ等の受信が可能であれば、電話線や光ファイバーなどを使用した周知の通信回線に接続することにより通信を行う構成であってもよい。
【0049】
第1の制御部70は、撮影ユニット3に内蔵され、CPU、メモリ、フレームバッファ、タイマー、補助記憶装置等を含むコンピュータを中心に構成される制御装置に相当し、内部メモリに格納された所定プログラムをCPUが実行することにより、上述のようにして入力される操作信号等に基づき各部を制御するために、上述のように各部に指示を出す。また撮影された画像に基づいて落書き対象画像を生成する。生成された落書き対象画像はフレームバッファに書き込まれることにより、第1の表示・操作部72に表示される。さらに、第1の制御部70は、落書き対象画像に所定の背景画像や前景画像(典型的には携帯電話端末から第1の非接触通信部76を介して受け取った識別データに応じて無線通信部79によりダウンロードされたフレーム画像または予め用意されたフレーム画像)を描画した画像である合成画像を生成する。生成された合成画像はフレームバッファに書き込まれることにより第1の表示・操作部72に表示される。こうして撮影および合成画像の生成が終了すると、生成された合成画像は利用者の入力操作に応じて適宜選択された後、第1の通信部75を介して、編集ユニット4に対応する第2の制御部80へ送られる。なお、上記フレーム画像は通常は前景画像であるが、背景画像であってもよい。その場合にはクロマキー処理などが併せて行われる。
【0050】
上記の構成要素の他、撮影ユニット3におけるコイン投入口26に投入されたコインを検出するためのコイン検出部(不図示)が更に撮影ユニット3に設けられており、第1の制御部70は、コイン検出部での検出結果に基づき、利用者に所定時間だけ撮影や背景画像および前景画像の選択や落書き等、本遊戯用写真作成装置によるプレイを許容するように各部を制御する。このコイン検出部による検出動作やその検出結果に基づく第1の制御部70による制御動作は、従来の遊戯用写真作成装置と同様であって周知であるので、その詳しい説明を省略する。
【0051】
第2の制御部80は、編集ユニット4に内蔵され、CPU、メモリ、フレームバッファ、および補助記憶装置等を含むコンピュータを中心に構成される制御装置に相当し、内部メモリに格納された所定プログラムをCPUが実行することにより、編集処理に関する全体の制御を行う。また、第2の制御部80は、第1の制御部70から送られてきた撮影画像に対する落書き処理を行うための操作信号に基づき、落書き対象画像に所定画像を描画した画像である合成画像を生成する。なお、ここでは6枚の撮影画像に基づき6枚の合成画像を生成することができるものとする。生成された合成画像は利用者の指示に応じて対応する第2の表示・操作部81,82に表示される。上記のような合成画像の生成が終了すると、当該合成画像は出力ユニット5に送られる。なお、印刷出力部92が別の合成画像を出力中である場合には、その旨が表示されるとともに終了を待って送られる。
【0052】
第2の表示・操作部81、82は、落書きのための編集操作用タッチパネル400に相当し、タッチペンを用いた利用者の操作を受け付ける。第2の通信部83は、編集ユニット4に内蔵されるネットワークアダプタに相当し、ネットワーク6を介したデータ送受信の際のインタフェースとして機能する。
【0053】
第2の非接触通信部85,86は、第1の非接触通信部76と同様、携帯電話端末から非接触通信により識別データを受け取る。第2の非接触通信部85,86により受け取られた識別データは、ネットワーク6を介して第1の制御部70に送られ、第1の制御部70の制御により無線通信部79からサーバ部300に送られる。このように、第1の制御部70は、第1の非接触通信部76および第2の非接触通信部85,86から受け取られた識別データの送信と、これらの識別データに対応する画像データの受信とを制御し、送受信される各データを必要に応じて第2の制御部80へ伝送する制御を行う。
【0054】
第3の制御部90は、出力ユニット5に内蔵され、CPU、メモリ、フレームバッファ、タイマー、および補助記憶装置等を含むコンピュータを中心に構成される制御装置に相当し、内部メモリに格納された所定プログラムをCPUが実行することにより、出力処理に関する全体の制御を行う。第3の制御部90は、第2の制御部80から送られてきた合成画像を合成画像データとしてメモリに格納する。印刷出力部92は出力ユニットに内蔵されるネットワークプリンタ35に相当し、メモリに格納された6枚の合成画像データを(適宜にレイアウトした)写真シール(または写真カード)として印刷する。印刷された写真シール等は、出力ユニット5の正面下方に設けられた取出口33から取り出される。
【0055】
また、第3の制御部90は、編集ユニット4から送られてきた合成画像に基づいて写真シール等の印刷処理を開始すると同時に、印刷中は所定のゲーム画面や案内画面における利用者の入力操作を受け付けるための操作画面を第3の表示・操作部91に表示する。この第3の表示・操作部91は出力操作用タッチパネル30に相当し、入力手段として機能する。出力操作用タッチパネル30は、液晶ディスプレイまたはCRT(Cathode Ray Tube)等の表示手段として機能するモニタと、その上面に積層され、入力座標を認識することができる1人用のタッチパネルから構成される。モニタは複数の画面に分割された操作画面を表示することができ、タッチパネルは分割された複数の画面ごとに利用者のタッチペンを用いた入力操作を受け付け、受け付けた入力操作を操作信号として第3の制御部90に入力する。
【0056】
なお第3の制御部90は、落書きを終えてから操作を始めるまでの間、補助記憶装置に予め記憶されているデモ画像(デモンストレーション用の画像)をフレームバッファに書き込むことにより第3の表示・操作部91に表示する。また音声出力部93は、スピーカ32に相当する。音声出力部93は、第3の表示・操作部91に表示される操作画面と連動して入力操作方法を利用者に説明し、また第3の表示・操作部91にデモ画像が表示されているときにデモ画像に応じた楽曲等を流す。なお、入力操作方法の説明や楽曲等は補助記憶装置としてのハードディスク装置等に予め格納されている。
【0057】
その後、第3の制御部90は、第3の表示・操作部91の表示や音声出力部93による音声や効果音等により合成画像の印刷が完了するまでミニゲームや案内などを利用者に提供し続ける。なお、上記案内やミニゲームの内容も同様にハードディスク装置等に予め格納されている。
【0058】
ここで、各制御装置において実行される上記所定プログラムは、例えば、そのプログラムを記録した記録媒体であるDVD−ROMによって提供される。すなわち、上記所定プログラムの記録媒体としてのDVD−ROMが補助記憶装置として制御装置内に内蔵されたDVD−ROM駆動装置に装着され、そのDVD−ROMから所定プログラムが読み出されて補助記憶装置としてのハードディスク装置にインストールされる。また、上記所定プログラムは、DVD−ROM以外の記録媒体(CD−ROM等)や通信回線を介して提供されてもよい。そして、本遊戯用写真作成装置の起動のための操作がなされると、ハードディスク装置にインストールされた所定プログラムは、制御装置内のメモリに転送されてそこに一時的に格納され、制御装置内のCPUによって実行される。これにより、制御装置による上記各部の制御処理が実現される。
【0059】
<3.サーバ部の構成および動作>
次に、図8を参照して、サーバ部300の詳細な構成を説明する。図8は、サーバ部の構成を示すブロック図である。このサーバ部300は、利用者による携帯電話端末の操作に基づきインターネットを介してフレーム画像や落書き画像を作成し蓄積するとともに、蓄積されているこれらの画像データを(識別データで識別される)本遊技用写真作成装置を始めとして各地に設置されている複数の遊戯用写真作成装置に対して提供する。
【0060】
図8に示すように、サーバ部300は、データ送信用ルータ310と、データ送信用処理サーバ320と、ロードバランサ330と、ウェブサーバ341,342と、データベースサーバ350とを備えている。なおこれらの一部または全ては、専用のハードウェアであってもよいし、これらの機能を実現するためのソフトウェアがインストールされたコンピュータであってもよい。またこれらの機能のうちの複数または全てが1つのコンピュータにより実現されてもよい。
【0061】
ロードバランサ330は、利用者の携帯電話端末と通信を行うためのインターネット回線と接続されており、データ送信用ルータ310と同様のルータ機能を有するとともに、多数の利用者へ比較的大きな画像データを転送する負荷により処理速度が低下しないよう、ウェブサーバ341,342に対して処理を適宜に分散して割り当てる機能を有している。
【0062】
ウェブサーバ341,342は、ロードバランサ330から割り当てられた利用者からの処理要求に応じて、フレーム画像や落書き画像を作成するための後述する操作画面を利用者の携帯電話端末に表示させ、さらに利用者による登録要求に応じて作成された画像データをデータベースサーバ350に蓄積する。このとき蓄積された画像データに対応する識別データが生成され、作成を行った利用者の携帯電話端末へ保存される。詳しくは後述する。なお、これらのウェブサーバ341,342は、3つ以上であってもよいし、1つであってロードバランサ330が(ルータ機能を除き)省略されてもよい。
【0063】
データベースサーバ350は、ウェブサーバ341,342から受け取った画像データをその識別データと関連付けて蓄積し、またデータ送信用処理サーバ320から受け取った識別データに関連付けて蓄積されている画像データをデータ送信用処理サーバ320へ出力する。
【0064】
データ送信用ルータ310は、本遊戯用写真作成装置を含む各地の遊戯用写真作成装置と繋がるインターネット回線に接続されており、これらの装置から受け取った識別データをデータ送信用処理サーバ320へ伝送するとともに、データ送信用処理サーバ320から受け取った上記識別データに対応する画像データを、アドレス変換などを行った後に、対応する遊戯用写真作成装置へデータを伝送する。
【0065】
データ送信用処理サーバ320は、データ送信用ルータ310を介して受け取った識別データをデータベースサーバ350に与え、当該識別データに関連付けられた蓄積されている画像データをデータベースサーバ350から受け取る。
【0066】
さらに具体的に説明すると、携帯電話端末によりフレーム画像や落書き画像を作成し蓄積する操作は、サーバ部300に対応するURLにアクセスした後、ウェブサーバ341,342により提供される操作画面に対してなされる。
【0067】
すなわちウェブサーバ341,342は、上記URLにアクセスしてきた利用者の携帯電話端末に対して、フレーム画像や落書き画像を作成するための操作画面や、作成されたこれらの画像を保存するための操作画面などを表示する。例えばこの操作画面は、予め用意された複数のフレーム画像から1つを選択する利用者の操作を受け付けたり、任意の文字入力などを受け付けるものである。
【0068】
なお、この操作画面は、携帯電話端末に内蔵されるインターネット用ブラウザなどのアプリケーションにより表示されるが、専用のアプリケーションソフトウェアが使用され、後述する各種関連機能がこのソフトウェアにより実現される構成であってもよい。この場合にはフレーム画像等に使用可能な画像のみがサーバ部300から取得される構成であってもよい。
【0069】
また、上記URLは本自動写真作成装置の筐体、出力操作用タッチパネル30(に表示されるデモ画面)、または印刷出力される写真シール(の裏面)などに、文字列または二次元バーコードなどの形式で記載されていることが好ましい。そうすれば、利用者がこれらを利用して容易に上記URLにアクセスできるからである。ここで、上記URLまたはフレームや落書き画像を作成するためのページが有料の会員登録を行った利用者の携帯電話端末のみアクセスを許される構成となっている場合には、有料の会員登録を促進させることができるためさらに好ましい。次に、図9を参照して上記操作画面を例示して説明する。
【0070】
図9は、携帯電話端末におけるフレーム画像を作成するための操作画面の一例を示す図である。図9には、「フレームを作りましょう」という表題の画像編集画面である操作画面600が示されており、この画面には、作成中のフレーム画像が表示されるフレーム画像表示領域601と、フレーム画像として使用可能な画像例を示す使用可能画像表示領域602と、文字を入力する操作を受け付ける文字列603と、利用者からの各種指示を受け付ける文字列604や説明のための文字列等が表示されている。
【0071】
利用者は、使用可能画像表示領域602に表示されているフレーム画像として使用可能な画像例から1つを選択し(具体的には携帯電話端末における所定の操作ボタンをクリックし)、選択された画像をフレーム画像表示領域601内の所望の位置に配置する(具体的には携帯電話端末における所定の数字ボタンを押下することにより選択した画像を移動させる)。
【0072】
また、文字列603のうちの「前へ」または「次へ」という文字列を選択する操作を利用者が行うと、フレーム画像として使用可能な他の画像例が切り換えられて使用可能画像表示領域602に表示される。このようにサーバ部300は、記憶容量が非常に大きいため、多くのフレーム画像として使用可能な画像を保存することができ、また当該使用可能な画像を定期的に入れ替えることも容易であるため、利用者の好む画像を提供することができる。
【0073】
さらに上記文字列603に含まれる「登録する」という文字列を選択する操作を利用者が行うと、選択されたフレーム画像をデータベースサーバ350に保存するための図10に示すような操作画面に切り替わる。
【0074】
図10は、携帯電話端末においてフレーム画像等を登録するための操作画面の一例を示す図である。図10には、「登録します」という表題の操作画面700が示されており、この操作画面700には、データベースサーバ350により自動的に生成されるユニークな文字列からなるIDを示す文字列701が表示される。図10に示されるように、ここでのIDはABCD3456である。
【0075】
また文字列701の下には、パスワード入力を促す案内の文字が表示されており、その下にパスワード受付領域702が表示されている。利用者は、このパスワード受付領域702内に任意のパスワードを示す数字や文字を入力する。なお、他人が横から確認できないよう、入力されるパスワードの内容は伏せられている(パスワード受付領域702内には表示されない)。
【0076】
利用者は、パスワード受付領域702内にパスワードを入力した後、図10に示される「決定」という文字列703を選択する操作を行うと、生成されたIDと入力されたパスワードとを含む識別データが生成され、生成された識別データとフレーム画像とが関連づけられてデータベースサーバ350に保存される。なお、このようなパスワードは、IDが容易に推測可能な場合に、利用者以外の者が作成された画像データを利用者の意思に反して取得することを防止するために付されものである。したがって、IDが無作為で大きなデータや文字列であるなど、およそ推測できないものである場合にはパスワードを省略することができる。ただしこの場合には利用者が手入力することがほぼできなくなる点で好ましくない場合も考えられる。
【0077】
以上のように識別データが作成され、同時に上記携帯電話端末においても、この識別データが生成され(またはサーバ部300から転送され)、本自動写真作成装置へ非接触通信により送信可能な形式、例えばトルカ(登録商標)などで使用される形式で保存される。ここでトルカとは、フェリカや赤外線通信などの各種通信方式で送受信可能な情報サービスの一種であって、電子クーポンなどを示すデータを簡単に表現し通信するため方式として近年使用されることが多い。このような形式で識別データを所定のフォルダ(ここではトルカ用フォルダ)に保存すれば、利用者は自動写真作成装置の非接触通信ポートに携帯電話端末を近接させるだけで、上記識別データを自動的かつ瞬時に送信することができる。なお、識別データの上記形式は例示であって、その構成には特に限定がなく、周知のデータ形式を用いることができる。次に、このようにして作成されたフレーム画像や落書き画像を自動写真作成装置において合成されるべき画像の候補として使用するための手順について説明する。
【0078】
<4.遊戯用写真作成装置における処理手順>
上述したように、この遊戯用写真作成装置には、撮影ユニット3と編集ユニット4と出力ユニット5とが含まれている。撮影ユニット3では撮影処理が行われ、編集ユニット4では編集処理が行われ、出力ユニット5では出力処理が行われる。なお、或る利用者が撮影ユニット3でプレイしている時に他の利用者は編集ユニット4でプレイし、さらに他の利用者は出力ユニット5で合成画像を出力することができるように構成されている。すなわち、この遊戯用写真作成装置は、撮影処理と編集処理と出力処理とを並行して行うことができる。以下に、撮影処理、編集処理、および出力処理の処理手順の概要について説明する。
【0079】
<4.1 撮影処理>
図11は、本実施形態における撮影処理の処理手順を示すフローチャートである。この遊戯用写真作成装置が使用されていない時(プレイが行われていない時)には、撮影操作用タッチパネル20にはデモ画像が表示されている。デモ画像の表示中に利用者がコイン投入口26にコインを投入すると、プレイが開始される(ステップS100)。
【0080】
プレイが開始されると、第1の制御部70は、利用者からのID等の入力を受け付け、サーバ部300に蓄積されている対応するフレーム画像のデータを無線基地部200から受信する(ステップS105)。
【0081】
すなわちステップS105では、撮影操作用タッチパネル20に、前述した図5(a)に示されるようなID等の識別データを利用者の携帯電話端末から受け付けるための案内画面が表示される。このような案内に応じて利用者により携帯電話端末が非接触通信ポート15に近づけられると、第1の制御部70は、第1の非接触通信部76を介して、上記携帯電話に保存されているトルカ形式の識別データを受信し、受信した識別データを無線通信部79を介してサーバ部300へ送る。サーバ部300では、前述したように受け取った識別データに対応する(利用者の携帯電話端末において以前に作成され蓄積された)フレーム画像を、インターネットおよび無線基地部200を介して無線通信部79へ送る。第1の制御部70は、送られてきたフレーム画像のデータを一時的に保存する。
【0082】
なお、上記ID等の入力は、携帯電話端末から非接触通信を介して受け付けられた識別データのみが使用される構成であるが、携帯電話端末に非接触通信機能が備わっていない場合もあるため、撮影操作用タッチパネル20は、利用者によって直接入力されるIDおよびパスワードの文字列を受け付ける構成であってもよいし、またはIDのみが非接触通信を介して受け付けられ、ここではパスワードのみの文字列を受け付ける構成であってもよい。これらの場合には、受け付けられたIDおよびパスワードに基づき識別データが作成され、サーバ部300へ送られる。
【0083】
次に、第1の制御部70は、利用者による撮影モードの選択を受け付ける(ステップS110)。ステップS110では、例えば画質(具体的にはコントラストが高いくっきりとした画質、柔らかなふんわりとした画質、または透明感のあるクールな画質のうちのいずれか)を選択し、明るさを選択し、自動で撮影するか手動で撮影するかを選択し、自動で撮影する場合には撮影用テーマの選択が行われる。この場合、第1の制御部70は、予め用意された複数の撮影用テーマの中から1つ以上の撮影用テーマを利用者に選択させるための画面を撮影操作用タッチパネル20に表示し、利用者による選択操作を受け付ける。そして、第1の制御部70は、利用者の選択操作に基づいて選択情報を取得し、選択された撮影用テーマに基づいて、撮影の際に使用するフレーム画像と背景との組み合わせを決定する。なお、ここで上記フレーム画像としてサーバ部300から受け取ったフレーム画像が使用されてもよい。また手動で撮影する場合は、フレーム画像と背景とを利用者が自由に決定する。そして、ここで使用されるフレーム画像としてサーバ部300から受け取ったフレーム画像が選択可能な合成候補として表示される。その後、ステップS120に進み、撮影が行われる。この撮影により、撮影画像データが第1の制御部70のメモリに格納される。
【0084】
ステップS130では、撮影画像に基づいて生成された落書き対象画像が、撮影操作用タッチパネル20に表示される。詳しくは、ステップS130の処理が行われる都度、図5に示した撮影操作用タッチパネル20の落書き対象画像表示領域203に落書き対象画像が順次追加表示される。その後、ステップS140に進み、第1の制御部70は、予め定められた枚数の撮影が終了したか否かを判定する。判定の結果、当該枚数の撮影が終了していればステップS150に進み、当該枚数の撮影が終了していなければステップS120に戻る。なお、実際には撮影のための制限時間(例えば3分)が設けられる。
【0085】
ステップS150では、複数の落書き対象画像の中から実際の落書き対象となる画像の(利用者による)選択が行われる。具体的には、第1の制御部70は、落書きおよび印刷に使用する画像を利用者に選択させるために、落書き対象画像の一覧を撮影操作用タッチパネル20に表示し、利用者による選択操作を受け付ける。そして、第1の制御部70は、利用者によって選択された画像を実際の落書き対象画像として第2の制御部80に送る。ステップS150の終了後、ステップS160に進む。ステップS160では、案内画面の表示が行われる。具体的には、第1の制御部70は、利用者を編集ユニット4のいずれか(4aまたは4b)に導くための画面を撮影操作用タッチパネル20に表示する。これにより、撮影処理が終了する。
【0086】
<4.2 編集処理>
図12は、本実施形態における編集処理の処理手順を示すフローチャートである。上述した撮影処理の終了後、第2の制御部80は、ネットワーク6を介して第1の制御部70から送られる落書き対象画像(図11のステップS150で利用者によって選択された画像)を取得する(ステップS200)。その後、タイマー46が所定の時間(利用者に落書きを許可する時間)に設定され、カウントダウンが開始される(ステップS210)。
【0087】
タイマー46のカウントダウン開始後、編集ユニット4では、利用者による落書き操作(描画操作)が受け付けられる(ステップS220)。利用者に落書きを許可する残り時間が60秒になると、第2の制御部80は、落書き時間を延長するか否かを判定する(ステップS230)。落書き時間を延長するか否かは、次にこのユニット4aまたは4bでプレイすることになる利用者が撮影室2にいるか否か(撮影ユニット3で撮影処理が行われているか否か)によって判定される。その結果、落書き時間を延長する旨の判定がなされると、ステップS240に進む。一方、落書き時間を延長しない旨の判定がなされると、ステップS250に進む。ステップS240では、タイマーが所定の時間(利用者に更に落書きを許可する時間)に設定され、再度カウントダウンが開始される。ステップS240の終了後、ステップS250に進む。
【0088】
ここで、上記落書き操作時に表示される編集操作用タッチパネル400の画面構成は、図6に示すとおりであるが、前述したように図6に示すダウンロード落書き表示領域48には、ダウンロードされた落書き画像が合成候補として表示される。この落書き画像も前述したフレーム画像と同様に携帯電話端末において作成され、サーバ部300に蓄積されている。落書き時に、利用者が作成した落書き画像をサーバ部300からダウンロードしたい場合、所定の操作、例えば未だ画像が表示されていない状態のダウンロード落書き表示領域48を押下すると、例えば図5(b)に示すような操作入力画面が表示され、携帯電話端末からの識別データを非接触通信ポート450から受け付け可能となる。そして、利用者が携帯電話端末を非接触通信ポート450に近接させると、第2の制御部80は、非接触通信ポート450に相当する第2の非接触通信部85から識別データを受け取り、第2の通信部83からネットワーク6を介して第1の制御部70により制御される無線通信部79に送る。無線通信部79は、識別データをサーバ部300に送り、サーバ部300は送られてきた識別データに対応する落書きデータを無線通信部79へ送る。送られてきた落書きデータは、ネットワーク6を介して第2の制御部80に送られ、編集操作用タッチパネル400に相当する第2の表示・操作部81に合成画像の候補として表示される。
【0089】
ステップS250では、ステップS220と同様、編集ユニット4で利用者による落書き操作が受け付けられる。落書き時間が0になる(終了する)と、出力される写真の分割パターンの選択が行われる(ステップS260)。具体的には、第2の制御部80は、予め用意された複数の分割パターンの中からいずれかの分割パターンを利用者に選択させるための画面を編集操作用タッチパネル400に表示し、利用者による選択操作を受け付ける。そして、第2の制御部80は、利用者の選択操作に基づいて、選択情報を取得する。ステップS260の終了後、ステップS270に進む。
【0090】
ステップS270では、案内画面の表示が行われる。具体的には、第2の制御部80は、利用者を出力ユニット5に導くための画面を編集操作用タッチパネル400に表示する。これにより、編集処理が終了する。
【0091】
<4.3 出力処理>
出力ユニット5における出力処理について説明する。出力処理の管理は、第3の制御部90によって行われ、出力操作用タッチパネル30は第3の制御部90からの指示に従って画面表示を行ったり、利用者からの入力操作を受け付け、操作信号として第3の制御部に入力したりする。
【0092】
まず、編集ユニット4から合成画像が送られてくるまではデモ画面が表示されており、合成画像が送られてくると、出力操作用タッチパネル30に、出力処理を開始するためのボタンが表示され、利用者の入力操作を受け付ける。このボタンには例えば「画面にタッチして下さい」という表示がなされており、利用者によってこのボタンが押下されると、合成画像の出力処理が開始される。なお、編集ユニット4から合成画像が送られてくる時点を起点として、編集ユニット4から移動して来る場合に通常必要な最長時間(例えば30秒)が経過した後に、次の表示画面に遷移するようなタイムアウト処理がなされてもよい。
【0093】
次に、スロットゲームのようなミニゲームを行うための操作入力画面が表示され、利用者の入力操作を受け付ける。このスロットゲームは、例えば利用者によりSTARTボタンが押下されると、画面に表示されるキャラクタの2つの目の位置に2つの文字または図形がスロットのドラムのようにアニメーションしながらランダムに変化し、利用者により「STOP」ボタンが押下されるとその変化が停止する。そして、上記変化が停止した時の上記2つの文字または図形が同一であれば、ミニゲームが当たり状態となる。この当たり状態になると、例えば利用者にはcHTML形式のメールであるデコメール(登録商標)において使用可能なスペシャルデコメと呼ばれる所定の画像がプレゼントされる。このスペシャルデコメ画像は、多くの種類がサーバ部300や他のサーバに用意されており、利用者はこの画像をダウンロードして携帯電話端末でのメール作成などに利用することができる。
【0094】
その後、第3の制御部90は、ネットワークプリンタ35によって写真シール等に印刷され、利用者が取出口33から写真シール等の取り出しが可能になっているか否か、すなわち印刷が完了したか否かを判定し、印刷が完了している場合には、写真シールが出ている旨の案内を表示して処理を終了する。また、印刷が完了していない場合には、例えば印刷が完了するまでの間印刷中である旨を表示し、印刷が完了すればその旨を表示して処理を終了してもよいし、印刷が完了するまで上記ミニゲームを利用者に再び提供してもよい。
【0095】
<5.効果>
以上のように、本実施形態によれば、装置の動作以前に携帯電話端末において作成され識別データに関連づけられてサーバ部300に蓄積されたフレーム画像や落書き画像を、典型的には携帯電話端末から非接触通信ポートへ送信される識別データをサーバ部300へ送ることにより、サーバ部300からダウンロードし、装置の動作中に使用することができる。したがって、例えば短い制限時間内に作成することが難しいフレーム画像や落書き画像を装置の動作中に自由に使用することができるので、プレイ時間内に十分に落書き等を行う時間を得ることができ、またプレイ毎に同じ落書きやフレーム画像の作成等を繰り返し行う必要が無くなる。さらに、本実施形態の構成のように撮影時にはフレーム画像を(落書き編集時のように)自由に作成できない場合であっても、所望のフレーム画像を使用することができる。
【0096】
<6.変形例>
上記実施形態では、事前に作成した画像データに関連付けられた識別データを携帯電話端末から非接触通信で直接受け取り、受け取られた識別データと関連付けられた画像データをサーバ部300から受け取る構成であるが、携帯電話端末で事前に作成された画像データを当該携帯電話端末から典型的には非接触通信で直接受け取る構成であってもよい。この場合には、携帯電話端末へ伝送される画像データのサイズが大きいことから伝送に時間がかかる点や、その間利用者が携帯電話端末の通信状態を維持しなければならない点などに不都合があるが、利用者が装置動作以前の時点で行った落書きを、装置の動作中に使用することができる点では、上記実施形態と同様であるので、プレイ時間内に十分に落書き等を行う時間を得ることができ、またプレイ毎に同じ落書きやフレーム画像の作成等を繰り返し行う必要が無くなるという効果を得ることはできる。
【0097】
上記実施形態において、上記識別データは、携帯電話端末から非接触通信で本自動写真作成装置により直接に受け取られる構成であるが、この構成に代えて、上記識別データは携帯電話端末からサーバ部300によって受け取られる構成であってもよい。この場合には、サーバ部300から画像データを送るべき対象となる自動写真作成装置を特定する必要がある。そのため、例えば画像データを送るべき自動写真作成装置、すなわちこれから利用者がプレイしようとする自動写真作成装置の筐体や出力操作用タッチパネル30(に表示されるデモ画面)等に、(サーバ部300と通信可能な他の全ての自動写真作成装置とは異なる)当該自動写真作成装置に固有のURLを、文字列または二次元バーコードなどの形式で記載しておく。利用者は、これらを利用して携帯電話端末から上記URLにアクセスし、識別データであるIDおよびパスワードを入力し、または当該識別データそのものを送信する。サーバ部300は、上記URLはサーバ300に対応する本自動写真作成装置に向けて、受け取られた識別データと関連付けられた画像データを送信する。このようにすれば、プレイが始まる前に自動写真作成装置に画像データを送信しておくことができるので、画像データを受け取るための時間(具体的には識別データを送信するための操作時間および画像データの送信時間)がプレイ中に消費されることがなく、プレイが始まってからすぐに画像データを利用することができる。なお、上記構成に代えて、上記URLは、サーバ部300の一般的なIDおよびパスワードを受け付ける画面に対応する共通のURLとし、当該画面上で本自動写真作成装置固有の(筐体等に示される)識別番号等がさらに入力される構成としてもよい。
【0098】
上記実施形態では、事前に作成した画像データに関連付けられる識別データは、IDおよびパスワードから構成されているが、ユニークなデータであれば文字列でなくてもよく、およそ画像データと一意に関連付けることができるデータであればよい。なお、パスワードを省略できる点などは前述したとおりである。
【0099】
上記実施形態では、遅くとも撮影処理が終了するまでに、携帯電話端末から非接触通信ポート15を介して識別データを受け取り、この識別データに関連付けられたフレーム画像をサーバ300から受け取って撮影操作用タッチパネル20に合成候補として表示され、また、撮影処理が終了した後であって遅くとも落書き処理が終了するまでに、携帯電話端末から非接触通信ポート450を介して識別データを受け取り、この識別データに関連付けられた落書き画像をサーバ300から受け取って編集操作用タッチパネル400に合成候補として表示される構成であるが、これらの一方の識別データのみを受け取り、関連付けられた画像データをサーバ300から受け取る構成であってもよい。もっとも、これらの両方で識別データを受け取る、または受け取り可能な上記実施形態の構成では、撮影時にフレーム画像を(落書き編集時のように)自由に作成できない場合であっても、所望のフレーム画像を使用することができ、また落書き時には落書き用にあらかじめ作成した落書き画像を使用することができるので、プレイ時間内に十分に落書き等を行う時間を得ることができ、またプレイ毎に同じ落書きやフレーム画像の作成等を繰り返し行う必要が無くなる。
【符号の説明】
【0100】
3…撮影ユニット
4…編集ユニット
5…出力ユニット
6…ネットワーク(LAN)
10…カメラ
15,450…非接触通信ポート(フェリカポート)
20…撮影操作用タッチパネル
30…出力操作用タッチパネル
35…ネットワークプリンタ
70…第1の制御部
72…第1の表示・操作部(撮影操作用タッチパネル)
76…第1の非接触通信部(フェリカポート)
80…第2の制御部
81,82…第2の表示・操作部(編集操作用タッチパネル)
85,86…第2の非接触通信部(フェリカポート)
90…第3の制御部
91…第3の表示・操作部(出力操作用タッチパネル)
92…印刷出力部(ネットワークプリンタ)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体である利用者を撮影する撮影手段と、前記撮影手段によって撮影された撮影画像に対する前記利用者の編集操作を受け付け合成画像を生成する編集手段と、前記編集手段により得られる合成画像を写真として印刷する印刷手段とを備える自動写真作成装置であって、
前記画像データと関連づけられて予め作成された識別符号の入力を受け付ける識別データ受付手段と、
前記識別データ受付手段により受け付けられる識別符号を装置外部に送信する識別データ送信手段と、
前記識別データ送信手段により送信された前記識別符号と関連づけられた前記画像データを装置外部から受信する外部受信手段と
を備え、
前記編集手段は、前記外部受信手段により受信された画像データを、前記撮影画像または前記合成画像に合成することを特徴とする、自動写真作成装置。
【請求項2】
前記識別データ受付手段は、前記利用者の所持する携帯電話端末から前記識別符号を示す識別データを非接触通信方式で直接に受信する非接触通信手段を含むことを特徴とする、請求項1に記載の自動写真作成装置。
【請求項3】
前記非接触通信手段は、前記利用者を撮影する際に使用される所定の領域である第1の領域と、当該第1の領域とは異なる領域であって前記編集手段が設けられる所定の領域である第2の領域とにそれぞれ設けられることを特徴とする、請求項2に記載の自動写真作成装置。
【請求項4】
前記撮影画像または前記合成画像を表示する表示手段をさらに備え、
前記外部受信手段は、前記撮影手段によって撮影される前後に前記画像データを受信可能であり、
前記表示手段は、前記撮影手段によって撮影される前に受信される前記画像データを撮影されるべき前記撮影画像に合成されうる合成候補画像として表示するとともに、前記編集手段による前記編集操作を受け付けるときに受信される前記画像データを前記撮影画像または前記合成画像に合成されうる合成候補画像として表示することを特徴とする、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の自動写真作成装置。
【請求項5】
被写体である利用者を撮影する撮影ステップと、前記撮影ステップにおいて撮影された撮影画像に対する前記利用者の編集操作を受け付け合成画像を生成する編集ステップと、前記編集ステップにおいて得られる合成画像を写真として印刷する印刷ステップとを備える自動写真作成方法であって、
前記画像データと関連づけられて予め作成された識別符号の入力を受け付ける識別データ受付ステップと、
前記識別データ受付ステップにおいて受け付けられる識別符号を装置外部に送信する識別データ送信ステップと、
前記識別データ送信ステップにおいて送信される前記識別符号と関連づけられた前記画像データを装置外部から受信する外部受信ステップと
を備え、
前記編集ステップでは、前記外部受信ステップにおいて受信された画像データを、前記撮影画像または前記合成画像に合成することを特徴とする、自動写真作成方法。
【請求項6】
利用者の操作入力を受け付けることにより所定の画像を作成する携帯電話端末、前記携帯電話端末により作成される前記画像を蓄積するサーバ装置、および被写体である前記利用者を撮影する撮影手段と、前記撮影手段によって撮影された撮影画像に対する前記利用者の編集操作を受け付け合成画像を生成する編集手段と、前記編集手段により得られる合成画像を写真として印刷する印刷手段とを備える自動写真作成装置からなる自動写真作成システムであって、
前記サーバ装置は、
前記携帯電話端末により作成される前記画像を、前記画像と関連付けられて作成される識別データと関連付けて蓄積する蓄積手段と、
前記識別データを前記自動写真作成装置から受信する場合、受信した前記識別データに関連付けられて蓄積される前記画像を前記蓄積手段から読み出して前記自動写真作成装置に送信する画像データ送信手段と
を備え、
前記携帯電話端末は、
前記識別データを保存する保存手段と、
前記保存手段に保存される前記識別データを前記自動写真作成装置へ非接触通信方式で直接に送信する非接触送信手段と
を備え、
前記自動写真作成装置は、
前記携帯電話端末から前記識別データを非接触通信方式で直接に受信する非接触受信手段と、
前記非接触受信手段により受信される前記識別データを前記サーバ装置に送信する識別データ送信手段と、
前記識別データ送信手段により送信される前記識別データと関連づけられ前記サーバ装置に蓄積されている前記画像データを前記サーバ装置から受信する外部受信手段と
を備え、
前記自動写真作成装置に備えられる前記編集手段は、前記外部受信手段により受信された画像データを、前記撮影画像または前記合成画像に合成することを特徴とする、自動写真作成システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−77856(P2011−77856A)
【公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−227681(P2009−227681)
【出願日】平成21年9月30日(2009.9.30)
【出願人】(597047392)辰巳電子工業株式会社 (77)
【Fターム(参考)】