説明

自動分析装置、および自動分析装置の光源ランプ交換方法

【課題】本発明は、光源ランプの適正な交換時期をオペレータに提供することで、部品(光源ランプ)代のコスト低減とオペレータのルーチン業務以外の作業量負担軽減を図り、検査業務に専念することを可能とする自動分析装置を提供する。
【解決手段】本発明は、反応物の吸光度を測定する吸光度測定部が備わる自動分析装置において、使用時間の経過にともなう光量減少が基になっている標準光源ランプの吸光度経時変動と、前記吸光度測定部で使う光源ランプの吸光度経時変動を比べ、光源ランプの交換時期を算定することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は生体液サンプルを測定する自動分析装置において、特に測定に関わる部品が光源ランプ等有寿命部品を含む構成からなる自動分析装置に関する。また、本発明は自動分析装置の光源ランプ交換方法に関する。
【背景技術】
【0002】
病気の診断に役立てるための検体の分析検査では、多数の生体液サンプルを同時に扱う。このため、血液や尿の如き生体液サンプルは自動分析装置を用いて連続的に吸光度測定が行われる。この吸光度測定に用いる光源ランプについては、フィラメント中のタングステンがハロゲンガス中に放出されるため徐々に細くなることから光量が減少するなど、交換が必要になってくる。
【0003】
しかし、自動分析を行う施設によって、測定項目、自動分析装置の使用環境である温度,湿度,塵埃、さらに、1日当たりの使用時間や測定検体数の違いによって、劣化の進行程度にばらつきがある。
【0004】
また、先行技術としては、自動分析装置に保守寿命品の交換時期や洗浄の有無を入力するための稼動情報管理画面を用いて消耗部品ごと日付けおよび時間管理を行い、消耗部品ごとに、あらかじめ定められた期間をオーバーするとアラームにてオペレータに通知するシステムがあった。
【0005】
しかしながら、消耗部品の交換時期は、前記の如く施設毎に異なるため、一律に決められた定期的な周期で行う先行技術は、実情に合っていないのが現状であった。
【0006】
また、消耗部品の最適な交換時期を決めるためには、各ユーザは寿命部品の交換来歴を確認するため交換時期や交換部品名の点検日誌管理のほかに、さらに、光源ランプの劣化程度の確認を行うための、光度計チェックやセルブランク測定などを行って、その値を確認し、前期交換時期と照らし合わせて判断していた。
【0007】
なお、光源ランプの交換に関する発明が記載されている特許文献として特許文献1(特開2002−296284号公報)、特許文献2(特開平10−281978号公報)がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2002−296284号公報
【特許文献2】特開平10−281978号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
自動分析装置の寿命部品(光源ランプ)の交換時期を判断するためには、専任オペレータが自動分析装置の使用時間,通電時間,測定検体数,セルブランク測定値,光度計チェック値、など多岐にわたるチェック項目のデータを用いての総合判定が必要である。
【0010】
しかしながら、多くの情報から消耗部品(光源ランプ)の交換を的確に判別するには、豊富な知識と長年積み重ねた技術、さらには、判断するための多大な時間を必要とした。そのため、大部分の施設は、劣化程度が交換を必要としないレベルであっても、一定の周期で交換してしまうことになってしまい、部品代のコスト高を招く結果になっていた。また、先行技術である稼動情報画面での管理においても同様に、一定の周期で交換することになり、また、画面への入力忘れや入力時期の遅延などにより、適切な管理が行われているとは言えなかった。
【0011】
本発明は、上記の課題に鑑み、光源ランプの適正な交換時期をオペレータに提供することで、部品(光源ランプ)代のコスト低減とオペレータのルーチン業務以外の作業量負担軽減を図り、検査業務に専念することを可能とする自動分析装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、反応物の吸光度を測定する吸光度測定部が備わる自動分析装置において、使用時間の経過にともなう光量減少が基になっている標準光源ランプの吸光度経時変動と、前記吸光度測定部で使う光源ランプの吸光度経時変動を比べ、光源ランプの交換時期を算定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、光源ランプの適正な交換時期をオペレータに提供することができる。これにより、光源ランプ代のコスト低減とオペレータのルーチン業務以外の作業量負担軽減を図ることが可能になり、オペレータは検査業務に専念することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施例に係るもので、吸光度測定部の概要を示す図。
【図2】本発明の実施例に係るもので、自動分析装置の概要を示す図。
【図3】本発明の実施例に係るもので、吸光度測定に関するフローチャート図。
【図4】本発明の実施例に係るもので、光源ランプの使用開始から交換に及ぶ吸光度の変化である吸光度経時変動を示す図。
【図5】本発明の実施例に係るもので、直近の測定値が標準光源ランプの吸光度経時変動と乖離したところを示す図。
【図6】本発明の実施例に係るもので、複数の反応容器を拡大して示した斜視図。
【図7】本発明の実施例に係るもので、光源ランプ寿命測定の概要を示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明は、反応容器と、前記反応容器にサンプルを供給するサンプル供給部と、前記反応容器に分析項目に応じた試薬を供給する試薬供給部と、前記反応容器で反応させた反応物の吸光度を測定する吸光度測定部と、前記吸光度測定部に設ける光源ランプと、前記光源ランプの使用時間や消耗部品等メンテナンスに係る情報を記憶する記憶部と、各種の情報を入出又条件設定をする操作部と、入出する情報や条件設定を表示する表示部と、中央処理部を備える自動分析装置にあって、光源ランプの交換時期を算定する。
【0016】
光源ランプの交換時期算定は、使用時間の経過にともなう光量減少が基になっている標準光源ランプの吸光度経時変動と、吸光度測定部で使う前記光源ランプの吸光度経時変動を格納している記憶部から読み出し、中央処理部でその両吸光度経時変動を比べながら演算処理することにより、適正な交換時期が算定できる。これにより、光源ランプ代のコスト低減とオペレータのルーチン業務以外の作業量負担軽減を図ることが可能になり、オペレータは検査業務に専念することが可能になる。
【0017】
以下に実施例を示す図に沿って詳しく説明する。
【0018】
まず、図2を引用して本発明の実施例にかかわる自動分析装置の概要について述べる。
【0019】
自動分析装置は、複数のサンプルカップ1が架設でサンプルディク2、試料を所定量採取するサンプルプローブ3を備えたサンプリング機構4、複数の試薬分注を行う試薬ピペッティング機構5a,5bおよび試薬ディスク6a,6b,複数の反応容器7を保持した反応ディスク8,攪拌機構9a,9b,反応容器洗浄機構10,光度計11(吸光度測定部に含まれる),機構系全体の制御を行わせるための中央処理部(マイクロコンピュータ)12などから構成されている。
【0020】
複数のサンプルカップ1が架設でサンプルディク2、試料を所定量採取するサンプルプローブ3を備えたサンプリング機構4を含めてサンプル供給部と言う。複数の試薬分注を行う試薬ピペッティング機構5a,5bおよび試薬ディスク6a,6bを含めて試薬を供給する試薬供給部と言う。吸光度測定部は後述する光源ランプを備える。
【0021】
中央処理部(マイクロコンピュータ)50には、光源ランプの使用時間や消耗部品等メンテナンスに係る情報を記憶する記憶部51、各種の情報を入出又条件設定をする操作部52、入出する情報や条件設定を表示する表示部53、プリンタ54、音声発生部55等が接続されている。
【0022】
記憶部51には、使用時間の経過にともなう光量減少がもとになっている標準光源ランプの吸光度経時変動や、吸光度測定部で使う光源ランプの吸光度経時変動が格納される。この記憶部51より、標準光源ランプの吸光度経時変動、吸光度測定部で使う光源ランプの吸光度経時変動を中央処理部(マイクロコンピュータ)50を読み出し、両吸光度経時変動を比較演算して光源ランプの交換時期を算定する。
【0023】
さて、複数の反応容器7を保持した反応ディスク8は、1サイクル毎に1回転+1反応容器分回転し一時停止する動作が行われる。すなわち1サイクル毎の停止時に反応ディスク8の反応容器7は反時計方向に1反応容器分ずつに進行したかたちで停止する。
【0024】
吸光度測定部の光度計11は複数の検知器を有する多波長光度計が用いられており、吸光度測定部の光源ランプ13と相対し反応ディスク8が回転状態にあるとき反応容器7の列が光源ランプ13からの光束14を通過するように構成されている。吸光度測定部の光束14の位置とサンプルプローブ3の試料吐出位置15との間には反応容器洗浄機構10が配備されている。
【0025】
さらに、波長を選択するマルチプレクサ16,対数変換増幅器17,A/D変換器18,プリンタ54,表示モニター(表示部20),試薬分注機構駆動回路21などを備えている。これらはいずれもインターフェースを経て中央処理部50に接続されている。この中央処理部50は機構系全体の制御を含めた自動分析装置全体の制御と濃度あるいは酵素活性値演算などのデータ処理も行う。
【0026】
吸光度測定部について、図1を引用して更に詳しく説明する。
【0027】
光源ランプ13が発する光束は上側のスリット60で絞られ、反応ディスク8の反応容器7を通過し、下側のスリット61で絞られて回折格子62でスぺクトルに作られる。そのスぺクトルは光検知器(光度計)11で吸光度の電気信号に変換され、マルチプレクサ,対数変換増幅器17,A/D変換器18を経て中央処理部(マイクロコンピュータ)へと吸光度の電気信号は送られる。
【0028】
反応ディスク8には恒温水槽64を備えられ、恒温水で反応容器7は温められて反応容器7内の反応液(反応物)が反応を促進される。光束は恒温水槽64、恒温水をも通過するようになっている。
【0029】
次に自動分析装置の動作に関して説明する。
【0030】
表示部20の操作画面にあるスタートボタンを押すと、反応容器洗浄機構10により反応容器7の洗浄が開始され、さらに水ブランクの測定が行われる。この値は反応容器7で以後測定される吸光度の基準となる。
【0031】
反応ディスク8の1サイクルの動作、すなわち反回転+1反応容器をさせて一時停止する動作の繰り返しにより試料吐出位置15まで進むと、サンプルカップ1はサンプリング位置に移動する。同様に2つの試薬ディスク6a,6bも試薬ピペッティング位置に移動する。この間にサンプリング機構4が動作し、サンプルカップ1から、例えば分析項目Aの試料量をサンプルプローブ3で吸引しその後、反応容器7に吐出する。
【0032】
一方、試薬ピペッティング機構はサンプリング機構が反応容器7に試料の吐出を行っているとき、試薬ピペッティング機構5aが動作を開始し、試薬ディスク6aに架設した分析項目Aの第一試薬を試薬プローブ24aによって吸引する。
【0033】
ついで、試薬プローブ24aは反応容器7上に移動して吸引した試薬を吐出した後、プローブ洗浄槽でプローブの内壁と外壁が洗浄され、次の分析項目Bの第一試薬分注に備える。第一試薬添加後に吸光度測定部により測光が開始される。測光は反応ディスク8の回転時、反応容器7が光束14を横切ったときに行われる。
【0034】
第一試薬が添加されてから反応ディスクが2回転+2反応容器分回転すると攪拌機構8aが作動して試料と試薬を攪拌する。反応容器7が試料分注位置から25回転+25反応容器分回転した位置、すなわち第二試薬分注位置まで進むと第二試薬が試薬プローブ24bから添加され、その後攪拌機構8bにより攪拌が行われる。
【0035】
反応ディスク8によって反応容器7は次々と光束14を横切り、そのつど吸光度が測定される。これらの吸光度は10分の反応時間において計50回の測光が行われる。測光を終えた反応容器7は反応容器洗浄機構10より洗浄され次の試料の測定に備える。測定した吸光度は中央処理部50で濃度あるいは酵素活性値に換算され、プリンタ54から分析結果が出力される。
【0036】
次に本発明の主要部である光源ランプの交換時期算定に関し、図3〜図5を引用して説明する。
【0037】
図4は光源ランプの使用開始から交換に及ぶ吸光度の変化である吸光度経時変動を示すもので、横軸に光源ランプ使用時間、縦軸に吸光度(Abs)をとっている。右上がり直線は標準光源ランプの吸光度経時変動、折れ線は吸光度測定部で使う光源ランプの吸光度経時変動を示している。
【0038】
図5は吸光度測定部で使う光源ランプの吸光度経時変動を30時間幅の時間軸で示すもので、光源ランプの吸光度経時変動が標準光源ランプの吸光度経時変動から乖離したところを示した。図5は時間軸が図4に比べ短いので、吸光度(Abs)の比数表示を図4と異にした。
【0039】
標準光源ランプの吸光度経時変動は使用時間の経過とともに一定の割合で発光量が減少する理想の光源ランプから求める。また、発光量の減少度合を吸光度(Abs)で示すようにしたのは、自動分析装置に備わる既存の吸光度測定部をそのまま利用することで吸光度(Abs)変化の測定が簡単にでき、かつ的格な定量測定ができるからである。
【0040】
図3に沿って光源ランプの交換時期算定について述べる。まず、自動分析装置はスタンバイ時に、光源ランプの使用時間の累計時間を判定チェック(S110)し、使用寿命時間(750H)を越えた場合は、交換部品である光源ランプの交換実施を促す表示を表示部20(表示モニター)にする。
【0041】
オペレータが要求に応じたら光源ランプの交換を実施した情報を自動分析装置に入力する(S200)。この入力により、光源ランプの使用時間累計がリセットされ(S210)、自動的にセルブランク測定(S220)を実施する。
【0042】
前記判定チェック(S110)にて、光源ランプの使用時間累計が前記使用寿命時間(750h)を越えていなければ、反応容器間の間隙に光束の測光軸が通るようにし、光源ランプの吸光度測定の実施及び中央処理部で算定した結果について出力し(S120)、測定データ(光源ランプの吸光度経時変動の値)を統計する(S130)。
【0043】
統計結果後に判定チェック(S140)へ移行する。判定チェック(S140)は直近の測定データ(光源ランプの吸光度経時変動の値)と標準光源ランプの吸光度経時変動の値を比べ、乖離するかどうかを判断する。
【0044】
直近の測定データ(光源ランプの吸光度経時変動の値)が標準光源ランプの吸光度経時変動の値と乖離しなかった場合は、光源ランプの劣化状態(使用可能残時間数)の推定(S150)を行い(図4:推定した光源ランプ使用可能残時間数)、光源ランプ交換予告時間tの判定チェック(S160)に移行する。
【0045】
なお、光源ランプ使用可能残時間数は図4に示した吸光度測定閾値(A)を上限度として算定して推定する。吸光度測定閾値(A)は標準光源ランプの750h近傍での吸光度を目標とする。光源ランプの交換予告をする光源ランプ交換予告ポイントは、図4に示すように、吸光度測定閾値(A)に達する手前に設定する。例えば、吸光度測定閾値(A)の24時間前にする。この時間はユーザ側で任意に設定することも可能である。
【0046】
さて、光源ランプ交換予告時間tに到達した場合は、光源ランプ13の交換予告をモニター上に表示(S170)し、光源ランプ交換予告時間tからの時間経過をカウントする(S180)。交換要求時間(例:24時間)内での部品交換実施判定チェック(S190)を行い、交換要求を表示してからt時間(例:24時間)以内であれば、ルーチン測定業務は実施可能とする(S300)。
【0047】
したがって、経過判定の交換要求時間を超えた場合は、S301を経てルーチン測定を中止し(S302)、部品交換要求をモニター上に表示する(S200)。上記判定チェック(S190)により、部品交換未実施の場合は、交換要求を表示し続ける(S170)、また部品交換実施した場合は、光源ランプの累計時間をリセットし(S210)、セルブランク測定へ移行する(S220)。
【0048】
また、図5に示すように、前記判定チェック(S140)により直近の測定データ(光源ランプの吸光度経時変動の値)が今までの変動の値と乖離した場合(ABS:2000程度)、すなわち、光源ランプの吸光度測定値が吸光度測定閾値(A)以上に上昇した原因は、反応ディスク8の恒温水槽64に溜まる恒温水のゴミや泡と断定し、専用洗剤液残量が十分であるかを確認する(S400)。
【0049】
専用洗剤液の残液量管理は測定に使用する試薬と同様に常時モニターしているため、十分(10mL以上)残量していれば、自動分析装置の立ち上げ直後に実施する反応槽水交換では、反応槽に専用洗剤液が吐出済みと判断して判定チェック(S402)へ移行する。
【0050】
一方、専用洗剤液の残量が不十分(10mL未満)の場合は専用洗剤液を補充し(S401)、セルブランク測定の実施を行う。前回反応槽の水交換時期が24H以内の判定チェック(S402)により、実施済みであれば反応槽清掃要求(S403)をモニター上に表示する。
【0051】
24時間以上水交換が実施していなければ、自動分析装置が自動的に水交換を実施し(S403)、光源ランプの吸光度測定(S110)の手順で同様なチェックを実施する。
【0052】
こうした専用洗剤液の補充、反応槽清掃などを通じて不正常な乖離の原因が解消され、無駄な光源ランプの交換を阻止できる。
【0053】
セルブランク測定と光源ランプ寿命測定について、図6、図7を引用して更に説明を加える。
【0054】
図6に示すように、反応ディスクに設置される複数の反応容器7は間隔を並ぶ。この間隔の隙間70には、図7に示すように反応ディスクの恒温水槽64に恒温水が詰まる。セルブランク測定は光源ランプ13の光束が恒温水槽64の一方から入り、恒温水が反応容器7を透過し、恒温水槽64の他方から抜けて光度計(光検知器)11に検知され、測定が行われる。
【0055】
光源ランプ寿命測定は光源ランプ13の光束透過を反応容器7にしないで隙間70にして測定をする。光源ランプ13の光束透過を隙間70にすることにより、光源ランプ寿命測定での吸光度測定には、反応容器7の汚れがもたらす影響がなく、反応容器7に光束透過をするよりも測定精度が向上し、光源ランプ使用可能残時間数の算定精度は高まる。
【0056】
また、データ処理の軽減化で光源ランプ寿命測定には単一波長(340nm)を測定する。データ処理の軽減化と寿命測定向上との兼ね合いにより、単一波長/複数波長の選択を図ることが可能である。
【符号の説明】
【0057】
1…光源ランプ、
7…反応容器
11…光検知器(光度計)
14…光束
17…対数変換増幅器
18…A/D変換器
20…表示モニター(表示部)
21…試薬分注機構駆動回路
50…中央処理部
54…プリンタ
60,61…スリット
62…回折格子
64…恒温水槽
70…隙間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
反応物の吸光度を測定する吸光度測定部が備わる自動分析装置において、
使用時間の経過にともなう光量減少が基になっている標準光源ランプの吸光度経時変動と、前記吸光度測定部で使う光源ランプの吸光度経時変動を比べることを特徴とする自動分析装置。
【請求項2】
反応容器と、前記反応容器にサンプルを供給するサンプル供給部と、前記反応容器に分析項目に応じた試薬を供給する試薬供給部と、前記反応容器で反応させた反応物の吸光度を測定する吸光度測定部と、前記吸光度測定部に設ける光源ランプと、前記光源ランプの使用時間や消耗部品等メンテナンスに係る情報を記憶する記憶部と、各種の情報を入出又条件設定をする操作部と、入出する情報や条件設定を表示する表示部と、中央処理部を備える自動分析装置において、
使用時間の経過にともなう光量減少がもとになっている標準光源ランプの吸光度経時変動と、前記吸光度測定部で使う前記光源ランプの吸光度経時変動を比べて当該光源ランプの交換時期を算定することを特徴とする自動分析装置。
【請求項3】
請求項2記載の自動分析装置において、
前記記憶部に使用初期から逐次累積した前記光源ランプの吸光度経時変動と、前記標準光源ランプの吸光度経時変動を前記中央処理部で演算処理して前記交換時期を算定することを特徴とする自動分析装置。
【請求項4】
請求項3記載の自動分析装置において、
前記標準光源ランプの吸光度経時変動を基に前記交換時期の閾値を定め、前記閾値までの所要時間を推定することを特徴とする自動分析装置。
【請求項5】
請求項4記載の自動分析装置において、
前記所要時間に達する手前に交換予告ポイント時期を設け、
前記交換予告ポイント時期になったら前記表示部での交換要求表示を含む交換要求報知をすることを特徴とする自動分析装置。
【請求項6】
反応容器と、前記反応容器にサンプルを供給するサンプル供給部と、前記反応容器に分析項目に応じた試薬を供給する試薬供給部と、前記反応容器で反応させた反応物の吸光度を測定する吸光度測定部と、前記吸光度測定部に設ける光源ランプと、前記光源ランプの使用時間や消耗部品等メンテナンスに係る情報を記憶する記憶部と、各種の情報を入出又条件設定をする操作部と、入出する情報や条件設定を表示する表示部と、中央処理部を備える自動分析装置の光源ランプ交換方法において、
使用時間の経過にともなう光量減少が基になっている標準光源ランプの吸光度経時変動と、前記吸光度測定部で使う前記光源ランプの吸光度経時変動を比べて当該光源ランプの交換時期を算定することを特徴とする自動分析装置の光源ランプ交換方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−117746(P2011−117746A)
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−273055(P2009−273055)
【出願日】平成21年12月1日(2009.12.1)
【出願人】(501387839)株式会社日立ハイテクノロジーズ (4,325)
【Fターム(参考)】