説明

自動欠陥分類のための教師データ作成方法、自動欠陥分類方法および自動欠陥分類装置

【課題】基板の欠陥を自動的に分類するための教師データを作成する方法およびこれを用いた欠陥分類方法ならびに装置において、再現性、客観性に優れた教師データを提供するとともに、該教師データの作成におけるオペレータの負荷を軽減する。
【解決手段】収集した欠陥画像データの中から、複数の分類カテゴリに対して少なくとも1つ、当該カテゴリの典型例としての教師画像の教示のみオペレータが行う(ステップS202)。ホストコンピュータは、各欠陥画像の特徴量を算出し(ステップS203)、特徴量空間における教師画像とのユークリッド距離に応じて各欠陥画像を仮分類する(ステップS204)。そして、仮分類された各欠陥画像をアンサンブル分類器を用いて再分類し(ステップS205〜S209)、順次分類を確定させてゆく。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば半導体基板などの基板の欠陥を自動的に分類する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体基板、液晶表示装置用のガラス基板、プリント配線基板などの基板の製造技術分野においては、製造される基板に生じる欠陥を解析して製造プロセスにフィードバックすることで製品の品質の安定化および向上が図られている。そして、このような欠陥を自動的に解析するための自動欠陥分類装置が実用化されている。この種の自動欠陥分類装置では、外観や発生原因など欠陥の種別に応じた分類カテゴリが予めいくつか用意されており、光学顕微鏡などの撮像手段により対象基板を撮像して得た欠陥画像を解析して、発見された欠陥がどの分類カテゴリに属するものであるかを判定する。
【0003】
自動欠陥分類装置によって欠陥の分類を精度よく行うためには、撮像された欠陥の外観的特徴からその欠陥が分類されるべき分類カテゴリを判定するためのルール作りが重要になってくる。欠陥画像の特徴と分類カテゴリとの対応付けについては原理的に自動で行うことはできず、オペレータが判断して装置に教示入力する必要がある。自動欠陥分類装置は、教示入力されたデータを教師データとして分類器を学習させることで、多様な欠陥画像を自動的に分類することが可能となる。
【0004】
本願出願人は、このようなオペレータによる教示入力作業を支援するための技術を先に開示した(特許文献1参照)。特許文献1に記載の分類支援装置では、撮像された欠陥画像を画面表示するとともに、その特徴を解析した結果を画面表示することによって、表示された欠陥画像がどの分類カテゴリに分類されるべきものであるかについてのオペレータの判断を支援するように構成されている。これにより、欠陥画像と併せてその判断に資する情報が同一画面に表示されることとなり、オペレータの作業負荷が軽減される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−317082号公報(例えば、図8)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、多様な欠陥画像を幾つかの分類カテゴリに割り当ててゆく作業自体は依然としてオペレータの目視判断に委ねられている。このため、判断の誤りや、特に特徴の不明確な欠陥画像について判断結果が一定しない、オペレータごとの判断基準にばらつきが出るなどの不確定要素が混入する余地があり、結果の再現性および客観性の点で改善の余地が残されていた。また、多くの欠陥画像について目視判断するというオペレータの作業自体は依然として必要である。
【0007】
この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、基板の欠陥を自動的に分類するための教師データを作成する方法およびこれを用いた欠陥分類方法ならびに装置において、再現性、客観性に優れた教師データを提供することを第1の目的とする。また、該教師データの作成におけるオペレータの負荷を軽減することを第2の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明にかかる自動欠陥分類のための教師データ作成方法は、上記目的を達成するため、基板の欠陥を撮像した欠陥画像を複数収集する収集工程と、前記欠陥の種別を表す分類カテゴリごとに、前記欠陥画像のうち少なくとも1つを当該分類カテゴリに対応する教師画像として設定する設定工程と、前記欠陥画像のそれぞれについて、複数の特徴量を算出する特徴量算出工程と、未分類の前記欠陥画像について、前記複数の特徴量がなす特徴量空間における当該欠陥画像と前記教師画像との距離を算出し、該距離に応じて当該欠陥画像を前記分類カテゴリに仮分類する仮分類工程と、仮分類された前記欠陥画像のそれぞれについて、前記分類カテゴリのそれぞれから抽出した前記欠陥画像により構成した分類器によって前記分類カテゴリへの再分類を行う再分類工程とを備え、前記欠陥画像の全てについての分類結果が変化しなくなるまで前記仮分類工程と前記再分類工程とを繰り返して教師データを作成することを特徴としている。
【0009】
このように構成された発明では、オペレータが各分類カテゴリごとに少なくとも1つの教師画像を指定すれば、他の欠陥画像については、当該欠陥画像が有する特徴量と指定された教師画像が有する特徴量とから客観的にかつ自動的に分類を行うことができ、オペレータが個別に判断する必要はなくなる。そのため、オペレータの主観や誤判断に起因するばらつきや不確定性が排除されるとともに、オペレータの負荷が軽減される。また、与えられた教師画像と各欠陥画像との距離に基づく仮分類と、仮分類の結果に対する分類器を用いた再分類とを繰り返して分類結果を収束させ、再現性および客観性の高い教師データを得ることができる。
【0010】
この発明において、例えば前記再分類工程では、前記再分類および前記仮分類において前記欠陥画像が同一の前記分類カテゴリに分類されたときには当該欠陥画像についての分類結果を確定させる一方、前記再分類および前記仮分類における分類結果が異なるときには当該欠陥画像を未分類状態とするようにしてもよい。こうすることで、たとえ仮分類において不適切な分類結果が出たとしてもそれを修正してデータの客観性を高めることができる。
【0011】
また、例えば、前記再分類工程では、分類結果が確定した前記欠陥画像を前記教師画像として追加設定するようにしてもよい。こうして教師画像を次第に増加させてゆくことにより、分類の確度をより高めてゆくことができる。
【0012】
また、この教師データ作成方法において、例えば、前記再分類工程によって分類結果が確定した前記欠陥画像の特徴量に基づいて、前記特徴量空間を構成する複数の前記特徴量から分類結果に大きな影響を与える有効特徴量を選別する特徴量選別工程を備え、該特徴量選別工程後の前記仮分類工程および前記再分類工程では、選別された前記有効特徴量に基づいて前記欠陥画像の分類を行うようにしてもよい。欠陥画像の特徴を表す特徴量としては例えば輝度、テクスチャ情報、所定の条件を満たす領域の大きさなど種々のものが考えられる。しかしながら、欠陥の分類には考えうるそれらの特徴量の全てが必要というわけでは必ずしもなく、主として欠陥を特徴づけている特徴量を代表的に用いた分類でも十分に確度の高い分類を行うことができる場合がある。このような場合、欠陥の特徴に大きな影響を与える特徴量のみを用いて分類を行うようにすれば、処理時間を大幅に短縮することが可能となる。
【0013】
また、この発明にかかる自動欠陥分類方法の第1の態様は、上記目的を達成するため、上記したいずれかの教師データ作成方法により作成した教師データに基づいて学習を行い、前記特徴量と前記分類カテゴリとの相関性を示す分類データを求める学習工程と、検査対象基板から欠陥候補画像を取得してその特徴量を算出し、該算出結果と前記分類データとに基づき当該欠陥候補画像を前記分類カテゴリのいずれかに分類する欠陥分類工程とを備えることを特徴としている。
【0014】
また、この発明にかかる自動欠陥分類装置は、上記目的を達成するため、上記したいずれかの教師データ作成方法により作成された教師データに基づいて学習を行い、前記特徴量と前記分類カテゴリとの相関性を示す分類データを求める学習手段と、検査対象基板を撮像して欠陥候補画像を取得する撮像手段と、前記欠陥候補画像の特徴量を算出し、該算出結果と前記分類データとに基づき当該欠陥候補画像を前記分類カテゴリのいずれかに分類する欠陥分類手段とを備えることを特徴としている。
【0015】
これらの発明では、上記した教師データ作成方法により作成した教師データに基づいて行った学習によって得られた分類データに基づき、検査対象基板において取得された欠陥候補画像を分類するので、再現性および客観性の高い欠陥分類を自動的に行うことができる。
【0016】
また、この発明にかかる自動欠陥分類方法の第2の態様は、上記目的を達成するため、上記した特徴量選別工程を備える教師データ作成方法により作成した教師データに基づいて学習を行い、前記特徴量と前記分類カテゴリとの相関性を示す分類データを求める学習工程と、検査対象基板から欠陥候補画像を取得して当該画像について前記有効特徴量を算出し、該算出結果と前記分類データとに基づき当該欠陥候補画像を前記分類カテゴリのいずれかに分類する欠陥分類工程とを備えることを特徴としている。
【0017】
このように構成された発明では、上記した教師データ作成方法により作成した教師データを適用するとともに、検査対象基板において取得された欠陥候補画像の特徴量のうち有効特徴量に基づいて欠陥を分類するので、再現性および客観性の高い欠陥分類を自動的に行うことができるとともに、短時間で分類を行うことが可能である。
【発明の効果】
【0018】
この発明にかかる自動欠陥分類のための教師データ作成方法によれば、オペレータの主観等によるばらつきのない再現性および客観性の高い教師データを得ることができる。また、この発明にかかる自動欠陥分類方法および自動欠陥分類装置によれば、こうして得られた再現性および客観性の高い教師データに基づいて学習された分類データにより欠陥分類を行うので、再現性および客観性の高い欠陥分類を自動的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】この発明にかかる自動欠陥分類装置の一実施形態としての検査システムの概略構成を示す図である。
【図2】この検査システムにおける自動欠陥分類処理を示すフローチャートである。
【図3】教師データ作成処理を示すフローチャートである。
【図4】仮分類の様子を模式的に示す図である。
【図5】アンサンブル分類器を模式的に示す図である。
【図6】仮分類および再分類作業後の分類状態を模式的に示す図である。
【図7】特徴量空間の最適化処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1はこの発明にかかる自動欠陥分類装置の一実施形態としての検査システムの概略構成を示す図である。この検査システム1は、検査対象の欠陥検査を行い、検出された欠陥の自動分類を行う検査システムである。検査システム1は半導体基板(以下「基板」という。)W上の検査対象領域を撮像する撮像装置2、撮像装置2からの画像データに基づいて欠陥検査を行うとともに欠陥が検出された場合に欠陥が属すべきカテゴリへと欠陥を自動分類する(ADCを行う)検査・分類装置4、および、検査システム1の全体動作を制御するホストコンピュータ5を有する。撮像装置2は基板Wの製造ラインに組み込まれ、検査システム1はいわゆるインライン型のシステムとなっている。
【0021】
撮像装置2は、基板W上の検査対象領域を撮像することにより画像データを取得する撮像部21、基板Wを保持するステージ22、および、撮像部21に対してステージ22を相対的に移動させるステージ駆動部23を有し、撮像部21は、照明光を出射する照明部211、基板Wに照明光を導くとともに基板Wからの光が入射する光学系212、および、光学系212により結像された基板Wの像を電気信号に変換する撮像デバイス213を有する。ステージ駆動部23はボールねじ、ガイドレールおよびモータにより構成され、ホストコンピュータ5がステージ駆動部23および撮像部21を制御することにより、基板W上の検査対象領域が撮像される。
【0022】
検査・分類装置4は、検査対象領域の画像データを処理しつつ欠陥検査を行う欠陥検査処理部41、および、欠陥を分類する欠陥分類部42を有する。欠陥検査処理部41は検査対象領域の画像データを高速に処理する専用の電気的回路を有し、撮像された画像と参照画像との比較や画像処理により検査対象領域の欠陥検査を行う。すなわち、撮像装置2および欠陥検査処理部41が検査システム1における検査装置としての役割を担う。欠陥検査処理部41が検査対象領域から欠陥を検出すると、欠陥の画像データや検査に利用された各種データが欠陥検査処理部41のメモリに一時的に保存される。
【0023】
一方、欠陥分類部42は各種演算処理を行うCPUや各種情報を記憶するメモリ等により構成されており、検出された欠陥をニューラルネットワーク、決定木、判別分析等を利用して分類する処理をソフトウェア的に実行する。ホストコンピュータ5は検査システム1の制御としての役割の他に、欠陥分類部42が行う分類に際して使用される各種パラメータ(すなわち、分類データ)の生成も行う。
【0024】
ホストコンピュータ5は、各種演算処理を行うCPU、基本プログラムを記憶するROMおよび各種情報を記憶するRAM等をバスラインに接続した処理部51を有する一般的なコンピュータシステムの構成となっている。図1に示すように、上記のように構成された処理部51にはさらに、画像等の各種情報の表示を行うディスプレイ等の表示部52、操作者からの入力を受け付けるキーボードおよびマウスなどの入力受付部53、図示を省略するが光ディスク、磁気ディスク、光磁気ディスク等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体から情報の読み取りを行う読取装置、並びに、検査システム1の他の構成との間で信号を送受信する通信部が、適宜、インターフェイス(I/F)を介する等して接続される。
【0025】
分類データの生成は学習により行われ、操作者がホストコンピュータ5に表示された画像に対して欠陥のカテゴリ(分類)を入力するという分類作業(教示作業)を行うことによりホストコンピュータ5が教師データを生成し、さらに、学習を行って学習結果が自動分類に利用される分類データとして欠陥分類部42へと出力される。なお、ホストコンピュータ5は、オペレータによる分類作業(すなわち、カテゴリの入力)の支援を行う機能を多数有し、分類支援装置としての役割も果たす。
【0026】
図2はこの検査システムにおける自動欠陥分類処理を示すフローチャートである。この処理においては、まずホストコンピュータ5が予め記録媒体に記憶されている教師データを取得し(ステップS101)、これに基づき学習作業を実行する(ステップS102)。この学習プロセスとしては、例えばSVM(Support Vector Machine)や判別分析法、ニューラルネットワークによるものなど、公知のものを適用することができる。学習により得られた分類データについては、ホストコンピュータ5が有するRAMまたは適宜の記録媒体に記憶されるとともに、欠陥分類部42にも送信される。
【0027】
学習が終了すると、欠陥の検出・分類作業を開始する。まず、撮像装置2が検査対象となる基板W表面を撮像する(ステップS103)。そして、欠陥検査処理部41は撮像された画像について欠陥検出を行う(ステップS104)。以下では、欠陥を含む可能性のある画像を「欠陥候補画像」と称することとする。
【0028】
欠陥候補画像が検出されると、欠陥分類部42は、欠陥検査処理部41から検査対象領域の画像(欠陥候補画像)や検査処理の際に求められたデータ(差分画像、参照画像等のデータ)を受信して取得し、それらのデータに基づいて、当該欠陥候補画像の特徴量が算出される(ステップS105)。なお、特徴量の算出は欠陥検査処理部41において行われてもよく、特徴量の算出が行われる領域は欠陥検査処理部41または欠陥分類部42により適宜決定される。
【0029】
続いて、検出された欠陥の自動分類が行われる(ステップS106)。すなわち、予めホストコンピュータ5から学習結果が分類データとして入力されている欠陥分類部42の分類器に特徴量および各種データが入力され、欠陥分類部42が分類結果を出力する。具体的には、欠陥の特徴に応じて予め設定されている複数の分類カテゴリのいずれに当該欠陥候補画像が該当するかが結果として出力される。なお、特徴量とは、画素値を所定の規則にて演算処理することにより得られる値を指し、特徴量の多くは、画像に何らかのフィルタを作用させることにより得られる。例えば、画像の平均輝度、テクスチャ情報、所定の条件を満たす領域の大きさ、抽出されるエッジの量等のように画像の何らかの特徴を示す指標値が特徴量とされる。複数の自己相関フィルタを用いた高次局所自己相関に基づく特徴量を用いてもよい。
【0030】
検査システム1では、欠陥検査処理部41にて欠陥が検出される毎に図2のステップS104ないしS106に示す動作がリアルタイムにて行われ、欠陥を示す多量の画像の分類が高速に行われる。こうして検出された欠陥候補画像は対応する分類カテゴリに分類されてゆく。
【0031】
次に、欠陥分類部42による分類の事前準備である教示作業に際して、オペレータによる欠陥画像の分類作業がホストコンピュータ5により支援される様子について説明する。この検査システム1では、撮像された欠陥候補画像をその形状や発生原因などの特徴に応じていくつかの分類カテゴリ(例えば、欠け、ピンホール、異物など)に分類する。このために、予め種々の欠陥画像データを取得してそれらを上記分類カテゴリに分類したものを教師データとしてホストコンピュータ5に与えておく必要がある。
【0032】
この場合において、全ての欠陥画像についてオペレータが分類作業を行う必要はない。すなわち、この実施形態では、多数の欠陥画像の中から、オペレータが各分類カテゴリに分類されるべき代表的な欠陥画像を教師画像の典型例として少なくとも1つ教示すれば、他の欠陥画像については、ホストコンピュータ5が与えられた教師画像データに基づき自動的に分類を行い、これにより教師データが作成される。
【0033】
図3は教師データ作成処理を示すフローチャートである。より詳しくは、この処理は、ホストコンピュータ5が予め定められたプログラムを実行することで実現されるものであり、オペレータからの教示入力を受け付けて教師データを作成するための処理である。
【0034】
この処理では、まず教師データを作成するための情報として、各種の欠陥画像データが収集される(ステップS201)。この欠陥画像データとしては、予め撮像されホストコンピュータ5の記録媒体に保存されているものを用いてもよく、また図1の検査システム1のステージ22に載置したサンプル基板の各部を撮像装置2により新たに撮像して得たものを用いてもよい。また分類の確度を高めるためには多数の欠陥画像データを用意することが望ましい。
【0035】
そして、これらの欠陥画像を並べて、あるいは順番に表示部52に表示させ、オペレータによる教示入力を受け付ける。より具体的には、オペレータは、表示される各種の欠陥画像から、予め用意された各分類カテゴリごとに、当該分類カテゴリに分類されるべき典型的な欠陥を含んだ画像を少なくとも1つ選び出し、当該分類カテゴリに対応する代表教師画像として入力受付部53から教示入力する。これにより、各分類カテゴリのそれぞれについて、代表教師画像が1つ以上設定される(ステップS202)。
【0036】
こうしてオペレータからの教示入力を受けた後は、基本的にホストコンピュータ5が他の欠陥画像についての分類を行う。すなわち、代表教師画像を含む各欠陥画像について複数の特徴量を算出するとともに(ステップS203)、代表教師画像以外の各欠陥画像については、複数の特徴量からなる特徴量空間における代表教師画像とのユークリッド距離に基づいて、それらを各分類カテゴリに仮分類する(ステップS204)。具体的には次のようにする。
【0037】
図4は仮分類の様子を模式的に示す図である。図4において、「×」印は特徴量空間FSに分布する各欠陥画像の特徴量ベクトルを示している。ここでは、分類カテゴリとしてカテゴリA、B、Cの3つが設定されているものとする。オペレータによる教示入力が終了した時点では、図4(a)に示すように、特徴量空間FS内では、分類カテゴリAの典型例としての教師画像(代表教師画像)A0、分類カテゴリBの典型例としての教師画像B0および分類カテゴリCの典型例としての教師画像C0のみがその分類を定義された状態となっている。図において、黒丸印は分類の確定した欠陥画像を示している。
【0038】
仮分類においては、図4(b)に示すように、各教師画像A0、B0およびC0に対して、ユークリッド距離において当該教師画像から所定距離以内にある欠陥画像のみを当該教師画像と同じ分類カテゴリに仮分類する。すなわち、教師画像A0から距離Raの範囲内にある欠陥画像A1、A2およびA3がカテゴリAに仮分類される。同様に、教師画像B0から距離Rbの範囲内にある欠陥画像B1およびB2がカテゴリBに仮分類される。また、教師画像C0から距離Rcの範囲内にある欠陥画像C1およびC2がカテゴリCに仮分類される。これらの距離Ra、Rb、Rcは生じうる欠陥の性質に応じて予め定められたものであり、同一の値であってもよく、また互いに異なる値であってもよい。
【0039】
この時点では、比較的厳しい判定基準を適用することが望ましく、どの分類カテゴリにも分類されない(未分類の)欠陥画像が多数あっても構わない。このための判定基準としては、上記した教師画像からのユークリッド距離が所定範囲内のもののみを仮分類するという方法の他にも、例えば、分類カテゴリAに属する教師画像からのユークリッド距離が、他の分類カテゴリB、Cにそれぞれ属する教師画像からのユークリッド距離の半分以下であるものを分類カテゴリAに分類する、という方法を用いることができる。
【0040】
続いて、こうして得られた仮分類の結果に基づいて再分類作業を行う(ステップS205ないしS209)。再分類作業では、仮分類された欠陥画像間の特徴量空間FSにおけるユークリッド距離を相互に比較することで仮分類の結果が適正であるかどうかを評価し(ステップS205)、その評価結果に応じて(ステップS206)、分類結果を確定させるか(ステップS207)、分類結果を破棄して未分類状態に戻すか(ステップS208)を決定する。具体例としては、以下に説明するように、仮分類された欠陥画像についてアンサンブル分類器による評価を行うことができる。
【0041】
図5はアンサンブル分類器を模式的に示す図である。図5(a)に示すように、アンサンブル分類器10は、仮分類された欠陥画像を各分類カテゴリから1つずつ抽出して構成されたN個の弱分類器11k(k=1,2,…,N)と、これらN個の弱分類器11kによる判定結果の多数決を取る多数決判定器12とを有している。なおこれらの構成は一般的にはソフトウェアにより実現されるがこれに限定されない。
【0042】
それぞれの弱分類器11kは、カテゴリAに仮分類された欠陥画像から抽出された1つの欠陥画像Al、カテゴリBに仮分類された欠陥画像から抽出された1つの欠陥画像BmおよびカテゴリCに仮分類された欠陥画像から抽出された1つの欠陥画像Cn(l、m、nは欠陥画像を特定するためのパラメータ)によって構成されている。符号Xは評価しようとする欠陥画像を表しており、弱分類器11kは、入力としての欠陥画像Xに対し、分類カテゴリA、B、Cのうち当該欠陥画像Xが分類されるべき蓋然性の高い1つを出力として返す。
【0043】
弱分類器11kの評価ルールとしては、例えば図5(b)に示すようなものを採用することができる。この例では、評価しようとする欠陥画像Xと、当該弱分類器11kを構成する各欠陥画像Al、Bm、Cnそれぞれとの特徴量空間FSにおけるユークリッド距離Da、Db、Dcをそれぞれ求め、これらのうちユークリッド距離が最も小さい欠陥画像が属する分類カテゴリを、当該欠陥画像Xが属するべき分類カテゴリとする。図5(b)の例では、Db、Dcに対してDaが最も小さいので、出力はA、つまり欠陥画像Xは分類カテゴリAに属する蓋然性が高い、との評価結果が得られる。
【0044】
このような欠陥画像Xに対する評価を、仮分類された欠陥画像を各分類カテゴリから1つずつ抽出して組み合わせたN個の弱分類器11k(111ないし11N)のそれぞれで行うと、抽出する欠陥画像の組み合わせによって評価結果は様々に異なると考えられる。そこで、これらの弱分類器11kの評価結果について多数決判定器12により多数決を取ることで、当該欠陥画像Xがどの分類カテゴリに分類されるべきかが出力として得られる。その確度については、N=200程度あれば判定結果がほぼ収束することが実験的にわかっている。
【0045】
また、例えば次のようにして計算式によって評価を行うこともできる。各弱分類器11kは、入力された欠陥画像Xと、当該弱分類器11kを構成する各欠陥画像Al、Bm、Cnそれぞれとの特徴量空間FSにおける距離Da(k)、Db(k)、Dc(k)をそれぞれ個別に求める。そして、分類カテゴリごとに上記距離を累積加算した値、すなわち、
ΣkDa(k)、 ΣkDb(k)、 ΣkDc(k)
をそれぞれ求め、これらの値が最も小さくなる分類カテゴリを、当該欠陥画像Xが分類されるべき分類カテゴリとすることができる。
【0046】
図3に戻って教師データ作成処理の説明を続ける。仮分類された欠陥画像Xについて上記のようにして評価を行った結果と、仮分類の結果とを比較し(ステップS206)、評価に変化がなく両結果が一致すれば、当該欠陥画像Xがその分類カテゴリに属する蓋然性が極めて高いものと言える。そこで当該欠陥画像Xについての分類結果を適正なものとして確定させる(ステップS207)。具体的には、以後の処理では当該欠陥画像Xをその分類カテゴリを代表する教師画像の1つとみなす。
【0047】
一方、仮分類の結果と評価結果とが一致しなければ、当該欠陥画像についての仮分類の結果を無効とし、当該欠陥画像を未分類状態に戻す(ステップS208)。このように、評価の一定しない欠陥画像についてはいったん未分類状態に戻すことにより、分類されるべきカテゴリの曖昧な中間的な特徴を有する欠陥画像が短絡的にいずれかの分類カテゴリに分類されてしまうことが回避されて、分類は保留される。
【0048】
なお、分類の確定および無効化に際しては、その実行前に例えばオペレータによる確認作業を行うようにしてもよい。すなわち、分類を確定あるいは無効化させようとする欠陥画像を表示部52に表示し、オペレータがその確定あるいは無効化を取り消すまたは変更することができるようにしてもよい。また、仮分類が終了した時点で確認作業を行えるようにしてもよい。これらの場合、例えば特許文献1に記載された技術を適用して、オペレータの作業を支援することができる。
【0049】
こうして1つの欠陥画像についての評価が済むと、仮分類後の未評価の欠陥画像がなくなるまで(ステップS209)、上記したステップS205ないしS208の処理を繰り返すことにより、仮分類の結果が全て評価されることになる。この時点では、収集された各欠陥画像は、いずれかの分類カテゴリに分類が確定(オペレータにより教示されたものも含む)したものと、いずれの分類カテゴリにも分類されない未分類のものに分かれる。
【0050】
図6は仮分類および再分類作業後の分類状態を模式的に示す図である。上記のように仮分類および再分類を行うと、図6(a)に示すように、最初にオペレータから教示された教師画像(A0、B0、C0)から特徴量空間FSにおいて比較的近い欠陥画像(A1〜A3、B1〜B2、C1〜C2)がそれぞれ教師画像と同じ分類カテゴリに確定的に分類される。こうして分類が確定した欠陥画像を加えた新たな教師画像(A0〜A3、B0〜B2、C0〜C2)に基づき、図6(b)に示すように、改めて未分類の欠陥画像についての仮分類を行うと、新たに欠陥画像A4が分類カテゴリAに、欠陥画像B3、B4およびB5が分類カテゴリBに、欠陥画像C3が分類カテゴリCに仮分類される。この場合において、仮分類の判定におけるユークリッド距離Ra’、Rb’、Rc’については、先の分類における値Ra、Rb、Rcと同じである必要は必ずしもなく、適宜変更してもよい。
【0051】
このように、未分類の欠陥画像について上記した仮分類およびその評価に基づく再分類を繰り返して行うと、次第に分類カテゴリの確定された欠陥画像が増えてゆく。そして、最終的には全ての欠陥画像が分類されるか、ほとんどの欠陥画像が分類確定し一部が未分類のまま残されるかのいずれかの状態となるが、いずれの場合でも、上記処理を繰り返すうちに、各欠陥画像についての分類結果が前回と完全に一致する状態となる。これ以後は処理を繰り返しても結果は変わらず、分類結果が収束したと言える。
【0052】
そこで、再分類が終了すると結果が収束したか否かの判断を行い(ステップS210)、収束していれば処理を終了し、この時点での分類結果とそれぞれの欠陥画像データとを教師データとする。一方、結果が収束していなければステップS204に戻り上記した仮分類と再分類とを再度行うが、これに先立って、以下に示す特徴量空間の最適化処理を行う(ステップS211)。教師データを作成する上でこの最適化処理は必須ではないが、この処理では、特徴量空間をなす特徴量のうち分類に大きく寄与するものとあまり影響のないものとを仕分けし、分類に影響しない特徴量を省いて特徴量空間を最適化する。これにより特徴量空間の次元を下げることができるので、以後の処理では算出すべき特徴量の数が少なくなり、処理に要する時間の短縮を図ることが可能となる。以下に説明するように、この処理には例えば公知の遺伝的アルゴリズムを適用することができる。
【0053】
図7は特徴量空間の最適化処理を示すフローチャートである。この処理では、既に分類の確定した欠陥画像の中から適宜のサンプリング手法、例えばブートストラップサンプリング法により基準画像を選出するとともに(ステップS301)、例えばM次元(Mは自然数)の特徴量空間からMより小さい幾つかの特徴量を選択する(ステップS302)。そして、こうして選択された選択特徴量のみによって記述される特徴量サブセット空間を設定し(ステップS303)、当該サブセット空間内における、各欠陥画像の基準画像からの距離を算出し分類カテゴリへの分類を行う(ステップS304)。この場合の分類作業にも、図5に例示したアンサンブル分類器による分類を適用することが可能である。
【0054】
こうして、先の分類(仮分類および再分類)作業よりも低い次元(つまり特徴量の数が少ない)に基づいて分類された分類結果を、先の分類結果と比較して正答率を算出する(ステップS305)。分類に用いる特徴量を減らしている分、正答率は100%未満となる可能性がある。特に、欠陥を特徴付けるのに大きく寄与している特徴量が選択特徴量から除外されていれば、正答率は大きく下がると予想される。
【0055】
正答率が収束するまで(ステップS306)、遺伝的アルゴリズムに基づいて選択する特徴量を適宜入れ替えながら(ステップS307)上記処理を繰り返すことにより、最終的には正答率が最も高くなる最適な特徴量の組み合わせを選び出すことができる(ステップS308)。この組み合わせにより必要十分な正答率が得られていれば、以後の分類作業にはこれらの特徴量のみからなる、より低次元の特徴量空間での作業によって十分な確度での分類を行うことが可能となる。こうして特徴量空間が最適化される。最適化された特徴量空間を構成する特徴量が、実質的に分類に有意な「有効特徴量」として機能することになる。
【0056】
次に実行する分類作業においては、最適化された特徴量空間内でのユークリッド距離を求めればよいので、処理に要する時間が短縮される。また、こうして最適化された特徴量空間は、欠陥分類部42における欠陥画像の自動分類にも適用することができるので、検査・分類装置4によりリアルタイムで行う検査対象基板Wについての欠陥検出および分類作業の高速化にもつながる。
【0057】
以上のように、この実施形態では、多数の欠陥画像を幾つかのカテゴリに分類して教師データを作成するのに際して、オペレータから教示された各分類カテゴリごとの代表的な教師画像に基づき、ホストコンピュータ5が他の欠陥画像を自動的に分類作業を行って教師データを作成する。このため、オペレータの作業が大幅に軽減される。また、基本的にオペレータに求められるのは各分類カテゴリごとの典型的な欠陥画像を教示入力することのみであるから、オペレータごとの判断のばらつきや誤判断に起因する問題が生じることがなく、再現性および客観性の高い教師データを作成することができる。
【0058】
特に、この実施形態の教師データ作成処理では、特徴量空間における教師画像とのユークリッド距離に基づいて欠陥画像を仮分類し、その結果をアンサンブル分類器により評価して再分類する作業を繰り返して分類を順次確定させてゆくので、誤分類のない精度の高い教師データを作成することができる。
【0059】
また、こうして作成された再現性および客観性の高い教師データに基づいて欠陥画像の自動分類を行うため、この実施形態にかかる検査システム1では、検査対象基板において検出された欠陥の自動分類を精度よく行うことができる。
【0060】
さらに、この実施形態では、分類の結果に基づいて特徴量空間の最適化を行っているので、多数(通常100以上)の特徴量のうち分類に必要なもののみが抽出され、これが教師データの作成および自動欠陥分類に使用されることで、十分な分類精度を得ながらも高速に処理を行うことが可能となる。
【0061】
以上説明したように、この実施形態では、ホストコンピュータ5が本発明の「学習手段」として機能する一方、撮像装置2および検査・分類装置4がそれぞれ本発明の「撮像手段」および「欠陥分類手段」として機能している。
【0062】
また、上記実施形態の教師データ作成処理(図3)において、ステップS201、S202、S203およびS204がそれぞれ本発明の「収集工程」、「設定工程」、「特徴量算出工程」および「仮分類工程」に相当し、ステップS205ないしS209が本発明の「再分類工程」に相当している。そして、ステップS211が本発明の「特徴量選別工程」に相当している。
【0063】
また、上記実施形態の自動欠陥分類処理(図2)においては、ステップS101が本発明の「学習工程」に相当しており、ステップS103ないしS106が本発明の「欠陥分類工程」に相当している。
【0064】
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、前記したように、教師データ作成処理における特徴量空間の最適化は必須でなく省略することができる。また、その実効頻度についても、仮分類および再分類の処理ループの中で毎回最適化を行うのでなく、例えば分類の確定した欠陥画像が所定数に達したときなど、限られた回数だけ最適化を行うようにしてもよい。
【0065】
また、上記実施形態では、オペレータにより教示された教師画像については分類の評価対象とせずその分類を変更することはないが、これに限定されず、教示された教師画像についてもその評価を行い、再分類を行うことができるようにしてもよい。
【0066】
また、上記実施形態では、欠陥画像の分類には複数の弱分類器を組み合わせたアンサンブル分類器による分類、基準画像の選出にはブートストラップサンプリング、特徴量空間の最適化には遺伝的アルゴリズムを用いているが、これらは処理のための手法として一例を挙げたものに過ぎず、上記以外の手法を採用してもよい。
【0067】
また、上記実施の形態では、検査の際に得られたデータを利用することにより教師データ生成の際の分類作業を行うことができるという観点から、インライン型の欠陥画像の自動分類(の学習の際の分類作業)に適用されることが好ましいが、いわゆるオフライン型の分類装置にも本発明を適用することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0068】
この発明は、半導体基板、液晶表示装置用のガラス基板、プリント配線基板などの各種基板の欠陥を検出し分類する分類装置および分類方法、ならびにそのための教師データを作成する技術分野に好適に適用することができる。
【符号の説明】
【0069】
2 撮像装置(撮像手段)
4 検査・分類装置(欠陥分類手段)
5 ホストコンピュータ5(学習手段)
S201 収集工程
S202 設定工程
S203 特徴量算出工程
S204 仮分類工程
S205〜S209 再分類工程
S211 特徴量選別工程
S101 学習工程
S103〜S106 欠陥分類工程
W 基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板の欠陥を撮像した欠陥画像を複数収集する収集工程と、
前記欠陥の種別を表す分類カテゴリごとに、前記欠陥画像のうち少なくとも1つを当該分類カテゴリに対応する教師画像として設定する設定工程と、
前記欠陥画像のそれぞれについて、複数の特徴量を算出する特徴量算出工程と、
未分類の前記欠陥画像について、前記複数の特徴量がなす特徴量空間における当該欠陥画像と前記教師画像との距離を算出し、該距離に応じて当該欠陥画像を前記分類カテゴリに仮分類する仮分類工程と、
仮分類された前記欠陥画像のそれぞれについて、前記分類カテゴリのそれぞれから抽出した前記欠陥画像により構成した分類器によって前記分類カテゴリへの再分類を行う再分類工程と
を備え、
前記欠陥画像の全てについての分類結果が変化しなくなるまで前記仮分類工程と前記再分類工程とを繰り返して教師データを作成することを特徴とする、自動欠陥分類のための教師データ作成方法。
【請求項2】
前記再分類工程では、前記再分類および前記仮分類において前記欠陥画像が同一の前記分類カテゴリに分類されたときには当該欠陥画像についての分類結果を確定させる一方、前記再分類および前記仮分類における分類結果が異なるときには当該欠陥画像を未分類状態とする請求項1に記載の教師データ作成方法。
【請求項3】
前記再分類工程では、分類結果が確定した前記欠陥画像を前記教師画像として追加設定する請求項2に記載の教師データ作成方法。
【請求項4】
前記再分類工程によって分類結果が確定した前記欠陥画像の特徴量に基づいて、前記特徴量空間を構成する複数の前記特徴量から分類結果に大きな影響を与える有効特徴量を選別する特徴量選別工程を備え、
該特徴量選別工程後の前記仮分類工程および前記再分類工程では、選別された前記有効特徴量に基づいて前記欠陥画像の分類を行う請求項1ないし3のいずれかに記載の教師データ作成方法。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれかに記載の教師データ作成方法により作成した教師データに基づいて学習を行い、前記特徴量と前記分類カテゴリとの相関性を示す分類データを求める学習工程と、
検査対象基板から欠陥候補画像を取得してその特徴量を算出し、該算出結果と前記分類データとに基づき当該欠陥候補画像を前記分類カテゴリのいずれかに分類する欠陥分類工程と
を備えることを特徴とする自動欠陥分類方法。
【請求項6】
請求項4に記載の教師データ作成方法により作成した教師データに基づいて学習を行い、前記特徴量と前記分類カテゴリとの相関性を示す分類データを求める学習工程と、
検査対象基板から欠陥候補画像を取得して当該画像について前記有効特徴量を算出し、該算出結果と前記分類データとに基づき当該欠陥候補画像を前記分類カテゴリのいずれかに分類する欠陥分類工程と
を備えることを特徴とする自動欠陥分類方法。
【請求項7】
請求項1ないし4のいずれかに記載の教師データ作成方法により作成された教師データに基づいて学習を行い、前記特徴量と前記分類カテゴリとの相関性を示す分類データを求める学習手段と、
検査対象基板を撮像して欠陥候補画像を取得する撮像手段と、
前記欠陥候補画像の特徴量を算出し、該算出結果と前記分類データとに基づき当該欠陥候補画像を前記分類カテゴリのいずれかに分類する欠陥分類手段と
を備えることを特徴とする自動欠陥分類装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−158373(P2011−158373A)
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−21045(P2010−21045)
【出願日】平成22年2月2日(2010.2.2)
【出願人】(000207551)大日本スクリーン製造株式会社 (2,640)
【Fターム(参考)】