説明

自動販売機の解錠システム

【課題】システム構成が簡単で、セキュリティ性が高く、設定操作が容易で利便性の高い自動販売機の解錠システムを提供する。
【解決手段】自動販売機に、リモコンの識別番号とそれに関連付けられた暗証番号を単数あるいは複数登録しておき、リモコンで暗証番号を入力し、発信操作すると、各リモコン固有の識別番号と入力された暗証番号とを含んだ解錠信号が自動販売機へ送信され、自動販売機の制御部が受信した解錠信号に含まれる識別番号と記憶されている識別番号を比較照合して、識別番号が一致すれば、その識別番号に関連付けられて登録されている暗証番号と受信した解錠信号に含まれる暗証番号を比較照合し、識別番号と暗証番号が共に一致すれば扉体を解錠するよう解錠システムを構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末により自動販売機の扉体を解錠する自動販売機の解錠システムに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯端末により自動販売機の扉体を解錠する自動販売機の解錠システムとして、自動販売機とサーバーを通信回線で接続し、サーバーから自動販売機に認証情報としての暗証コードを送信しておき、作業者は携帯端末から暗証コードを送信し、携帯端末から送信された暗証コードとサーバーから受信した暗証コードとが一致すれば扉を解錠するというものが従来から考えられている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2002−115436号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、上記従来の解錠システムの構成では、サーバーから受信した認証情報と携帯端末から受信した認証情報が一致すれば解錠されるため、特定の携帯端末でなく、他の携帯端末から認証情報が送信されて扉体が開放されてしまう可能性があって、セキュリティ性に問題があり、また、設定操作のためにサーバーを備えるネットワーク群を構築する必要があるため、大規模なネットワークシステムが必要で、ネットワーク環境が無い場所での対応ができないという問題があった。
【0004】
本発明は、システム構成が簡単で、セキュリティ性が高く、設定操作が容易で利便性の高い自動販売機の解錠システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の自動販売機の解錠システムは、自動販売機と携帯端末とからなる自動販売機の解錠システムであって、携帯端末は、各携帯端末固有の識別情報を記憶する識別情報記憶手段と、認証情報を入力する認証情報入力手段と、識別情報記憶手段に記憶されている識別情報と前記認証情報入力手段により入力された認証情報を含む設定信号並びに解錠信号を自動販売機に送信する送信手段とを備え、自動販売機は、自動販売機本体に施錠可能な扉体が設けられ、携帯端末からの設定信号並びに解錠信号を受信する受信手段と、各携帯端末固有の識別情報および該識別情報に関連付けられた認証情報を記憶する識別・認証情報記憶手段と、受信手段によって受信された携帯端末からの設定信号に含まれる識別情報および認証情報を識別・認証情報記憶手段に記憶させる識別・認証情報設定入力手段と、受信手段によって受信された携帯端末からの解錠信号に含まれる識別情報および認証情報と識別・認証情報記憶手段に記憶されている識別情報および該識別情報に関連付けて記憶されている認証情報とを比較照合する識別・認証情報照合手段と、該識別・認証情報照合手段により解錠信号に含まれる識別情報および該識別情報に関連する認証情報が正規のものであると判断されると扉体の施錠を解除する解錠手段とを備えることを特徴とする。
【0006】
この自動販売機の解錠システムでは、携帯端末により各携帯端末固有の識別情報と各携帯端末毎に入力可能な認証情報とを設定信号として自動販売機に送信することで、各携帯端末固有の識別情報と入力された認証情報とを関連付けて自動販売機側に設定記憶しておき、自動販売機が携帯端末から送信された識別情報および認証情報を含む解錠信号を受信し、その解錠信号に含まれる識別情報および認証情報と、自動販売機側に記憶されている識別情報および該識別情報に関連付けて記憶されている認証情報とが一致すると(受信した解錠信号に含まれる識別情報および該識別情報に関連する認証情報が正規のものであると判断すると)、解錠する。
【0007】
このように、本発明の自動販売機の解錠システムでは、認証情報だけでなく、携帯端末を識別する識別情報が正規であることを条件に解錠するため、セキュリティ性が高く、携帯端末により各携帯端末固有の識別情報と各携帯端末毎に入力可能な認証情報とを設定信号として自動販売機に送信することにより各携帯端末固有の識別情報と入力された認証情報とを関連付けて設定できるので、設定操作が容易で利便性が高く、しかも、設定および解錠の操作を携帯端末だけで行うことができ、システム構成が簡単である。
【0008】
この自動販売機の解錠システムにおいて、識別・認証情報記憶手段は、複数の識別情報と該複数の識別情報の各々に関連付けられた認証情報を記憶可能であるようにするのがよい。
【0009】
このように、識別・認証情報記憶手段が、複数の識別情報と該複数の識別情報の各々に関連付けられた認証情報を記憶可能であるようにすることで、セキュリティ性が高く、設定操作が容易で利便性が高いのに加えて、簡単なシステム構成で、複数の携帯端末を使用できるようになり、それぞれの携帯端末による操作で自動販売機の扉体を解錠することができて、利便性が一層高まる。
【0010】
また、この自動販売機の解錠システムにおいて、識別・認証情報記憶手段は、各携帯端末固有の一つの識別情報に対して複数の認証情報を関連付けて記憶することが可能であるようにするのがよい。
【0011】
このように、識別・認証情報記憶手段が、各携帯端末固有の一つの識別情報に対して複数の認証情報を関連付けて記憶することが可能であるようにすることで、セキュリティ性が高く、設定操作が容易で利便性が高いのに加えて、簡単なシステム構成で、一つの携帯端末を複数の作業者が使用して作業者ごとに自由に認証情報を設定できるようになり、利便性が一層高まる。
【発明の効果】
【0012】
以上のとおり、本発明の自動販売機の解錠システムは、認証情報だけでなく、携帯端末を識別する識別情報が正規であることを条件に解錠するため、セキュリティ性が高く、携帯端末により各携帯端末固有の識別情報と各携帯端末毎に入力可能な認証情報とを設定信号として自動販売機に送信することにより各携帯端末固有の識別情報と入力された認証情報とを関連付けて設定できるので、設定操作が容易で利便性が高く、しかも、設定および解錠の操作を携帯端末だけで行うことができ、システム構成が簡単である。
【0013】
そして、この自動販売機の解錠システムは、特に、識別・認証情報記憶手段が、複数の識別情報と該複数の識別情報の各々に関連付けられた認証情報を記憶可能であるようにすることで、セキュリティ性が高く、設定操作が容易で利便性が高いのに加えて、簡単なシステム構成で、複数の携帯端末を使用できるようになり、それぞれの携帯端末による操作で自動販売機の扉体を解錠することができて、利便性が一層高まる。
【0014】
また、この自動販売機の解錠システムは、識別・認証情報記憶手段が、各携帯端末固有の一つの識別情報に対して複数の認証情報を関連付けて記憶することが可能であるようにすることで、セキュリティ性が高く、設定操作が容易で利便性が高いのに加えて、簡単なシステム構成で、一つの携帯端末を複数の作業者が使用して作業者ごとに自由に認証情報を設定できるようになり、利便性が一層高まる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図7は本発明の実施の形態の一例を示している。図1は、自動販売機とリモコンの外観構成図(a)および自動販売機の扉開放状態での内部構成図(b)、図2は自動販売機のロック機構の部分拡大図、図3は自動販売機およびリモコンの制御系の構成を示すブロック図、図4は自動販売機のロック機構のリモコンによる解錠動作の説明図(a)〜(d)、図5は自動販売機のロック機構の補助錠による解錠動作の説明図(a)〜(c)、図6は自動販売機のメモリに記憶されている識別番号および暗証番号の書き換えパターンの説明図(a)および(b)、図7は自動販売機のメンテ作業の説明図である。
【0016】
この実施の形態では、図1に示すキーレス型の自動販売機1と、解錠信号を送信する携帯端末であるリモコン2とで解錠システムが構成されている。
【0017】
リモコン2は、図1および図3に示すように、認証情報としての暗証番号を入力するテンキー3と、テンキー3によって入力された暗証番号を表示する表示部4と、自動販売機1に向けて解錠信号を送信する送信部5とを備え、また、リモコン2内部にメモリ6が設けられていて、そのメモリ6には、個々のリモコン2に予め付与されている固有の識別情報としての識別番号が記憶されている。リモコン2は、テンキー3によって入力された暗証番号と、各リモコン2に固有の識別番号とを含む解除信号を送信部5から送信する。
【0018】
自動販売機1の本体を構成する自動販売機本体1Aの前面には、図1に示すように、開閉可能且つ施錠・解錠可能に扉体7が設けられている。そして、扉体7の前面には、商品見本が陳列される商品陳列部8と、商品を選択する商品選択ボタン9、金銭を投入する金銭投入口10と、投入された金額を表示する金額表示部11と、商品が払い出される商品取出口12と、釣銭が払い出される釣銭払出口13と、リモコン2からの解錠信号を受信する受信部14が設けられている。
また、扉体7の内側には、扉体7の開放側の端部の縦方向に上下略全域にわたって設けられ、上下方向にスライド移動可能なスライド部材であるスライド板15と、スライド板15の縦方向中央部付近から下端にわたってスライド板15と平行に設けられ、上下方向にスライド移動可能なリンク部材であるリンク板16と、スライド板15の縦方向中央部側方付近の扉体7の内壁面に固定され、リモコン2からの解錠信号に基づいて作動する、スライド板15を上下方向にスライド移動するよう駆動するための駆動手段であるモータ17と、商品取出口12の内部側面に取り付けられ、停電等でモータ17が作動しないときに手動でスライド板15を動作させるための補助錠18と、スライド板15を上方向に移動させた状態で保持するための位置保持部材である保持片19とが設けられている。
【0019】
また、自動販売機本体1Aには、扉体7の開放側に位置する端部の上下2箇所に、スライド板15と係合することで、扉体7を施錠状態(ロック状態)に保持するロック部材である係合爪20,20が設けられ、同端部の上下方向中央部よりやや下方で、扉体7に設けられている保持片19に対応する位置に、上方向にスライド移動した状態で保持片19により保持されているスライド板15の位置保持を扉体7の閉鎖に伴って解除するための保持解除部材である解除片21が設けられている。
【0020】
そして、モータ17には、トラバースカム(図示せず)が連結され、このトラバースカムに、上下方向の往復動作を繰り返し、スライド板15に係合してスライド板15を上下にスライド移動させる駆動部材である駆動片22が設けられている。
【0021】
また、スライド板15は、自動販売機本体1A側の係合爪20,20に対応する位置に、係合爪20と係合して扉体7を施錠状態にする係合穴23,23が設けられ、スライド板15が下方位置にスライド移動したときに、係合穴23,23が係合爪20に係合して扉体7が施錠され、スライド板15が上方位置にスライド移動したときに、係合穴23,23と係合爪20,20との係合が解除されて扉体7の施錠が解除されるようになっている。つまり、自動販売機本体1A側の係合爪20,20と扉体7側のスライド板15に設けられた係合穴23,23とでこの自動販売機1の扉体施錠手段であるロック機構が構成されている。
【0022】
また、スライド板15の上下方向中央部には、モータ17にトラバースカムを介して連結されている駆動片22を係合可能とする駆動係合部である駆動係合穴24が設けられている。そして、駆動係合穴24のやや下方には、スライド板15上に回動可能に取り付けられた上下に長い非対称な板状部材であって、上端部が駆動片22の下端部に当接してスライド板15の上方向へのスライド移動作を規制する規制位置と、回動により上端部が駆動片22の下端部に当接しない位置まで退避してスライド板15の上方向へのスライド移動を許容する退避位置とに回動可能な規制部材25が設けられている。規制部材25は、回転軸26によりスライド板15に取り付けられ、常時は規制位置の状態になるように付勢部材である例えばバネ(図示せず)によって付勢されている。
【0023】
そして、規制部材25の扉体内面側(図2の右側)の端部には、リンク板16が係合することによって規制部材25を退避方向(図2の反時計回り方向)へ回動させるためのリンク係合部25aが設けられている。
【0024】
また、規制部材25は、扉体外面側(図2の左側)の下方端部に、扉体7に設けられている誘導溝27(図2には溝の片側輪郭が示されている)に係合して誘導溝27に沿って誘導される誘導片28が設けられており、スライド板15の上方向への移動時に、誘導溝27によって誘導片28が扉体内面側(図2の右側)へ誘導され、それにより規制部材25が退避方向(図2の反時計回り方向)へ回動するようになっている。
【0025】
また、規制部材25の上端部の直下には、扉体内面側(図2の右側)に、駆動片22が上方向へ移動するときに駆動片22の上端が当接摺動して規制部材25を退避位置へと回動させるための傾斜部29が設けられている。
【0026】
また、この自動販売機1のロック機構は、スライド板15の規制部材25が設けられている位置よりもやや下方で、扉体7に設けられている保持片19に対応する位置に、保持片19に係合してスライド板15が上方向へスライド移動した状態を保持するための位置保持部材30が、保持片19に係合する係合位置と、係合が解除される係合解除位置とに回動可能に設けられ、この位置保持部材30の下端部が保持片19の上端に乗り上がって係合することで、スライド板15を上方向にスライド移動させた状態で保持することができ、また、扉体7を閉鎖したときに、位置保持部材30の上部に設けられた保持解除部30aが本体側に設けられている保持解除部材である解除片21によって押され、それにより位置保持部材30が回動して係合解除位置になり、スライド板15が自重によって下方向へスライド移動して、扉体7を自動的に施錠状態にする、オートロック機構を構成している。位置保持部材30は、常時は保持片19との係合する方向へと回動するようにバネによって付勢されている。
【0027】
また、スライド板15の下端部には、リンク板16と連結しリンク板16によって上方へ押し上げられるための押上溝31が形成されている。
【0028】
そして、リンク板16は、下端部に補助錠18に連結されたギア32と噛合連結してリンク板16を上下方向にスライド移動させるための連結部33が設けられ、補助錠18の解錠操作によりギア32が回転することで、リンク板16が上方向または下方向へ移動するようになっている。
【0029】
そして、リンク板16には、スライド板15に設けられている押上溝31に対応する位置に、押上溝31の上面に係合してスライド板15を押し上げる押上部材34が設けられている。
【0030】
また、リンク板16には、最上部に、規制部材25のリンク係合部25aに係合してリンク板16の上方向への移動により規制部材25を退避方向(図2の反時計回り方向)へ回動させる係合回動部35が設けられている。
【0031】
押上部材34は、リンク板16の上方向の移動時に、係合回動部35が規制部材25のリンク係合部25aに係合するよりもやや遅れて押上溝31の上面に係合するように設けられ、先に係合回動部35がリンク係合部26に係合して規制部材25を退避位置まで回転させ、その後で押上部材34が押上溝31の上面に係合してスライド板15を押し上げるようになっている。
【0032】
この自動販売機1の扉体7の解錠は、通常はリモコン2の操作によって行う。そのため、図3に示すように、自動販売機1には、扉体7の解錠を許可するリモコン2の識別番号を複数記憶できるとともに、各識別番号に関連付けられた暗証番号を識別番号毎に複数記憶できるメモリ36と、自動販売機1の制御系のメンテナンス操作を行うための操作部37が設けられている。そして、それらメモリ36および操作部37と、扉体7のロック機構を動作させるモータ7と、リモコン2からの解錠信号を受信する受信部14とが、自動販売機1の制御部38に接続されている。
【0033】
また、リモコン2の制御部39には、個々のリモコン2に予め付与されている固有の識別情報としての識別番号が記憶されているメモリ6と、暗証番号を入力するテンキー3と、解錠信号を送信する送信部5が接続されている。
【0034】
自動販売機1側のメモリ36には、解錠操作用として許可するリモコン2の識別番号とそれに関連付けられた暗証番号を記憶しておく。そして、リモコン2で扉体7を解錠する通常の解錠操作では、まず、リモコン2のテンキー3で認証情報としての暗証番号を入力し、その後、自動販売機1の受信部14へ向かってテンキー3の送信ボタンを押す。すると、リモコン2の制御部39が、リモコン2内のメモリ6からそのリモコン2に付与されている固有の識別番号を読み出し、その識別番号とテンキー3によって入力された暗証番号とを含んだ信号を解錠信号として送信部5から自動販売機1へ送信する。
【0035】
そして、リモコン2から送信されてきた解錠信号を自動販売機1の受信部14が受信すると、自動販売機1の制御部38は、その受信した解錠信号に含まれる識別番号と自動販売機1側のメモリ36に記憶されている識別番号を比較照合し、比較照合の結果、送信されてきた解除信号に含まれる識別番号がメモリ36内に記憶されている識別番号と一致すれば、次に、その一致した識別番号に関連付けられて自動販売機1のメモリ36に記憶されている暗証番号と受信した解錠信号に含まれる暗証番号を比較照合する。そして、解錠信号に含まれる識別番号と暗証番号とが、自動販売機1のメモリ36に記憶されている識別番号とその識別番号に関連付けられている暗証番号とに一致すれば、その解錠信号は正規の解錠信号であると判断し、モータ17を作動させ、扉体7のロック機構を作動させて扉体7を解錠する。
【0036】
また、解錠信号に含まれる識別番号および暗証番号の両方が、自動販売機1のメモリ36に記憶されている識別番号とその識別番号に関連付けて記憶されている暗証番号とに一致しなければ、不正な解錠信号であると判断し、扉体7の金額表示部11等にエラーメッセージを表示し、モータ17を作動させず、扉体7を解錠させない。不正な解錠信号であると判断する場合したときのエラーメッセージは、自動販売機1のメモリ36に記憶されている識別番号と解錠信号に含まれる識別番号が一致しない場合と、識別番号は一致するが、識別番号に関連付けて記憶されている暗証番号と解錠信号に含まれる暗証番号とが一致しない場合とで、例えば、ブザー等で報知する場合はブザー音を変えるとか、金額表示部11に表示する場合は、識別番号が違う場合には「権限無し」と表示し、暗証番号が違う場合には「暗証番号エラー」と表示するなど、区別して表示してもよい。
【0037】
リモコン2で扉体7を解錠する場合のロック機構の解錠動作およびその後の施錠動作を、図4を参照して次に説明する。
【0038】
扉体2が施錠状態にあるときには、図4の(a)に示すように、スライド部材15が下方向へ移動した位置にあり、規制部材25は上端部が駆動片22の下端部に当接してスライド板15の上方向へのスライド移動作を規制する規制位置にあり、位置保持部材30が保持片19から外れた係合解除位置にある。このとき、スライド板15の係合穴23が係合爪20に係合している。
【0039】
そして、自動販売機1がリモコン2からの解錠信号を受け、それが正規の解錠信号であると判断すると、モータ17が回転する。すると、トラバースカムに連結されている駆動片22が上昇し、スライド板15の駆動係合穴24上部に当接係合する。そして、図4の(b)に示すように、駆動片22がさらに上昇し、スライド板15が持ち上げられて上方向へスライド移動する。このとき、スライド板15の上方向への移動に伴って、規制部材25の誘導片28が誘導溝27によって扉体内面側へ誘導され、それにより規制部材25が退避位置方向へ回動する。
【0040】
そして、図4の(c)に示すように、駆動片22がさらに上昇し、スライド板15がさらに上方向へ移動して、規制部材25が退避位置へ移動する。また、スライド板15の上方向への移動に伴って係合保持部材30が上方向へ移動し、位置保持部材30の下端が保持片19の上端よりも上方となる位置まで移動して、係合保持部材30がバネ(図示せず)によって回動し、保持片19の上端に係合保持部材30の下端が乗り上がって係合し、スライド板15を上方向に移動した位置で保持する。
【0041】
そして、モータ17はさらに回転し、スライド板15は保持片19により位置が保持されたままで、駆動片22のみがトラバースカムによって下方へと移動する。そして、図4の(d)に示すように、駆動片22は、退避位置にある規制部材25の上端位置を通過して傾斜部29の位置まで降下する。そして、駆動片22が降下しきったら、制御部39がモータ17を停止させる。これにより、スライド板15の係合穴23と自動販売機本体1Aの係合爪20との係合が解除となって、扉体7の施錠が解除される。そして、スライド板15は上方向にスライド移動した状態で保持される。これで扉体7は開放可能である。
【0042】
また、扉体7を閉鎖するときは、扉体7を閉じると、自動販売機本体1Aに設けられている解除片21により位置保持部材30の保持解除部30aが押され、位置保持部材30が回動して係合解除位置になり、位置保持部材30の下端が保持片19の上端から退避して係合が解除され、スライド板15が自重によって下方向へスライド移動する。
【0043】
そして、スライド板15の下方向への移動によって、規制部材25も下方へ下がり、規制部材25の誘導片28が誘導溝27による扉体内面側への誘導から開放されて、バネの付勢力で規制部材25が規制位置へ戻ろうとし、一方で、規制部材25の傾斜部29が駆動片22に当接して、一時的に規制部材25は退避位置に保持され、スライド部材15がさらに下方向へ移動すると、規制部材25が傾斜部29に沿って駆動片22を回避させ、規制部材25の上端が駆動片22の下端より下方となる位置まで移動したところで、駆動片22による保持がなくなって、規制部材25がバネの付勢力で規制位置へと回動する。これにより、スライド板15の係合穴23が係合爪20に係合して扉体7を施錠状態にする。
【0044】
また、この自動販売機1は、停電等でリモコン2による解錠ができないときなどは、補助錠18により扉体7を解錠することが可能である。その場合のロック機構の解錠動作およびその後の施錠動作を、図5を参照して次に説明する。
【0045】
扉体2が施錠状態にあるときには、図5の(a)に示すように、スライド部材15が下方向へ移動した位置にあり、規制部材25は上端部が駆動片22の下端部に当接してスライド板15の上方向へのスライド移動作を規制する規制位置にある。このとき、スライド板15の係合穴23が係合爪20に係合している。そして、リンク板16は下方向に移動した位置にあり、補助錠18に連結されたギア32が、リンク板16の連結部33の上端部分と連結している。
【0046】
そして、商品取出口12の補助錠18に鍵を差し込んで補助錠18を回転させると、補助錠18に連結されているギア32が回転し、図5の(b)に示すように、ギア32と連結しているリンク板16が上方向へとスライド移動し、リンク板16の上端の係合回動部35が、規制部材25のリンク係合部26と係合して規制部材25を退避位置まで回動させる。
【0047】
そして、図5の(c)に示すように、リンク板16がさらに上方向へ移動することにより、リンク板16の押上部材34がスライド板15の押上溝31の上面に係合し、リンク板16の上方向への移動に伴ってスライド板15を上方向へ押し上げ、このスライド板15の上方向への移動に伴って、図4の(c)と同様に、係合保持部材30が上方向へ移動し、位置保持部材30の下端が保持片19の上端よりも上方となる位置まで移動して、係合保持部材30がバネ(図示せず)によって回動し、保持片19の上端に係合保持部材30の下端が乗り上がって係合し、スライド板15を上方向に移動した位置で保持する。これにより、スライド板15の係合穴23と自動販売機本体1Aの係合爪20との係合が解除となって、扉体7の施錠が解除される。そして、スライド板15は上方向にスライド移動した状態で保持される。これで扉体7は開放可能である。
【0048】
また、扉体7を閉鎖するときは、まず、補助錠18を施錠位置に回転させて、リンク板16を下方向へスライド移動させる。そして、扉体7を閉じると、自動販売機本体1Aに設けられている解除片21により位置保持部材30の保持解除部30aが押され、位置保持部材30が回動して係合解除位置になり、位置保持部材30の下端が保持片19の上端から退避して係合が解除され、スライド板15が自重によって下方向へスライド移動する。
【0049】
そして、スライド板15の下方向への移動によって、規制部材25も下方へ下がり、規制部材25の誘導片28が誘導溝27による扉体内面側への誘導から開放されて、バネの付勢力で規制部材25が規制位置へ戻ろうとし、一方で、規制部材25の傾斜部29が駆動片22に当接して、一時的に規制部材25は退避位置に保持され、スライド部材15がさらに下方向へ移動すると、規制部材25が傾斜部29に沿って駆動片22を回避させ、規制部材25の上端が駆動片22の下端より下方となる位置まで移動したところで、駆動片22による保持がなくなって、規制部材25がバネの付勢力で規制位置へと回動する。これにより、スライド板15の係合穴23が係合爪20に係合して扉体7を施錠状態にする。
【0050】
この自動販売機1は、工具等でスライド板15を押し上げようとする不正行為が行われた場合、工具等によってスライド板15が上方向に移動しようとするが、スライド板15に設けられている規制部材25の上端が、スライド板15とは独立して扉体7に設けられてスライド板15の駆動係合穴24と係合していない状態の駆動片22の下端に当接係合し、駆動片22によってスライド板15の上方向の移動が規制され、スライド板15が上方向ヘ移動せず、係合爪20と係合穴23との係合を解除して扉体7を解錠することができない。
【0051】
また、この自動販売機1の解錠操作用として使用するリモコン2の識別番号およびそれに関連付けられた暗証番号を設定登録する場合には、まず、作業者が、自動販売機1に設けられている操作部37によって、リモコン2の識別番号および暗証番号を設定する識別認証設定モードである設定モードへのモード切り換えを行う。そして、リモコン2のテンキー3に、登録したい暗証番号を入力し、自動販売機1に向かって設定信号を送信する。このとき、リモコン2から送信される設定信号は、解錠信号と同じく、各リモコン2に付与されている固有の識別情報である識別番号と、各識別情報に関連付けられた認証情報としての暗証番号とを含む信号である。
【0052】
こうしてリモコン2から設定信号が送信され、自動販売機1の受信部14がこれを受信すると、自動販売機1の制御部38は、リモコン2から送信されてきた設定信号から識別番号と暗証番号を読み出し、設定信号に含まれる識別番号をメモリ36に記憶されている識別番号と比較照合し、その設定信号に含まれる識別番号と同一の識別番号がメモリ36に記憶されていなければ、その設定信号に含まれる識別番号と暗証番号を関連付けてメモリ36に記憶する。
【0053】
例えば、図6の(a)の1番目の例に示すように、メモリ36に記憶されている識別番号が「01」と「02」と「03」で、識別番号「01」に関連付けて記憶された暗証番号が「1234」、識別番号「02」に関連付けて記憶された暗証番号が「2222」、識別番号「03」に関連付けて記憶された暗証番号が「4321」・・・である場合に、送信された設定信号に含まれる識別番号が「04」で、暗証番号が「2424」であれば、設定信号に含まれる識別番号「04」と同一の識別番号がメモリ36に記憶されていないということで、その設定信号に含まれる識別番号「04」と暗証番号「2424」を関連付けてメモリ36に記憶する。
【0054】
また、その設定信号に含まれる識別番号と同一の識別番号がメモリ36に記憶されているときは、設定信号に含まれる暗証番号を、その識別番号と関連付けてメモリ36に記憶されている暗証番号と比較照合して、設定信号に含まれる暗証番号とメモリ36に記憶されている暗証番号とが一致しなければ、その設定信号に含まれる識別番号と暗証番号を関連付けてメモリ36に記憶する。
【0055】
例えば、図6の(a)の2番目の例に示すように、メモリ36に記憶されている識別番号が「01」と「02」と「03」で、識別番号「01」に関連付けて記憶された暗証番号が「1234」、識別番号「02」に関連付けて記憶された暗証番号が「2222」、識別番号「03」に関連付けて記憶された暗証番号が「4321」・・・である場合に、送信された設定信号に含まれる識別番号が「01」で、暗証番号が「1111」であれば、設定信号に含まれる識別番号「01」と同一の識別番号がメモリ36に記憶されており、その設定信号に含まれる暗証番号「1111」とメモリ36に記憶されている暗証番号「1234」とは一致しないということで、既に記憶されている識別番号「01」および暗証番号「1234」とは別に、設定信号に含まれる識別番号「01」と暗証番号「1111」を関連付けてメモリ36に記憶する。
【0056】
また、設定信号に含まれる識別番号およびそれと関連付けられた暗証番号とメモリ36に関連付けられて記憶されている識別番号および暗証番号とが共に一致すれば、既に登録済みであることが、ブザーや、金額表示部11等の表示手段による表示によって作業者に知らされる。
【0057】
そして、作業者が、操作部37を操作して設定モードを解除し、通常モードに切り換えることによって、識別番号および暗証番号の設定登録が終了する。
【0058】
なお、この実施の形態では、設定信号に含まれる識別番号と同一の識別番号がメモリ36に記憶されていても、暗証番号が異なれば、設定信号に含まれる暗証番号をメモリ36に記録するようにしているが、メモリ36には一つの識別番号に関連付けて一つの暗証番号だけしか登録しないようにすることもできる。この場合、リモコン2から送信されてきた設定信号から識別番号を読み出し、メモリ36に記録されている識別番号と比較照合して、設定信号に含まれる識別番号と同一の識別番号がメモリ36に記憶されていれば、設定信号に含まれる暗証番号を、その識別番号と関連付けてメモリ36に記憶されている暗証番号と比較照合して、設定信号に含まれる暗証番号とメモリ36に記憶されている暗証番号とが一致しなければ、新たに受信した設定信号に含まれる識別番号とそれに関連付けられている暗証番号を、メモリ36に記憶されている識別番号と暗証番号に上書きして記憶するようにすればよい。
【0059】
例えば、図6の(b)に示すように、メモリ36に記憶されている識別番号が「01」と「02」と「03」で、識別番号「01」に関連付けて記憶された暗証番号が「1234」、識別番号「02」に関連付けて記憶された暗証番号が「2222」、識別番号「03」に関連付けて記憶された暗証番号が「4321」・・・である場合に、送信された設定信号に含まれる識別番号が「01」で、暗証番号が「1111」であれば、設定信号に含まれる識別番号「01」と同一の識別番号がメモリ36に記憶されており、その設定信号に含まれる暗証番号「1111」とメモリ36に記憶されている暗証番号「1234」とは一致しないということで、既に記憶されている識別番号「01」および暗証番号「1234」に上書きする形で、設定信号に含まれる識別番号「01」と暗証番号「1111」を関連付けてメモリ36に記憶する。
【0060】
このように、メモリ36には一つの識別番号について一つの暗証番号のみ登録することで、正しくない暗証番号の入力で扉体7が開いてしまうのを防ぐことができ、セキュリティ性が高まる。
【0061】
この実施の形態の自動販売機1の扉体7の解錠は、通常、メンテナンスの作業のために行う。そのメンテナンスの作業のためのリモコン2による解錠の例を、図7を参照して次に説明する。
【0062】
図7に示す例では、AとBとCの3台の自動販売機1があって、Aの自動販売機1のメモリ36には、aのリモコン2の識別番号「01」とそれに関連付けられた二つの暗証番号「1234」と「1111」、bのリモコン2の識別番号「02」とそれに関連付けられた暗証番号「2222」が記憶され、Bの自動販売機1のメモリ36には、aのリモコン2の識別番号「01」とそれに関連付けられた暗証番号「4321」、bのリモコン2の識別番号「02」とそれに関連付けられた暗証番号「2222」が記憶され、Cの自動販売機1のメモリ36には、aのリモコン2の識別番号「01」とそれに関連付けられた暗証番号「1111」がそれぞれ記憶されている。
【0063】
この場合、第1の作業員が識別番号「01」のaのリモコン2を操作して、暗証番号「1234」を入力しAの自動販売機1に解錠信号を送信すると、Aの自動販売機1の扉体7は解錠され、開放してメンテナンスを行うことができるようになる。BおよびCの自動販売機1は、識別番号「01」に関連付けて記憶されている暗証番号が、送信された解錠信号に含まれる暗証番号とは異なるため、近くにあったとしても扉体7の施錠は解除されない。このように、自動販売機1のメンテナンスを行う作業員の担当自動販売機が近距離に複数有ったとしても、必要な自動販売機1のみ扉体7の施錠を解除することができる。
【0064】
また、第2の作業員が識別番号「02」のbのリモコン2を操作して、暗証番号「2222」を入力しAの自動販売機1あるいはBの自動販売機1に解錠信号を送信すると、送信されたAの自動販売機1あるいはBの自動販売機1の扉体7は解錠され、開放してメンテナンスを行うことができるようになる。Cの自動販売機1は、識別番号「02」が登録されていないため、識別番号「02」のbのリモコン2を使用する作業員には扉体7の開放権限がなく、扉体7の施錠を解除することはできない。このように、リモコン2の識別番号とそれに関連付ける暗証番号との組み合わせにより、作業内容に応じて特定の自動販売機1のみ開放できるよう作業員に解錠権限を与えることが可能で、それにより不用意な扉7の開放を防止できる。
【0065】
また、先の第1の作業員が識別番号「01」のaのリモコン2を操作して、暗証番号「4321」を入力しBの自動販売機1に解錠信号を送信すると、Bの自動販売機1の扉体7は開放され、メンテナンスを行うことができ、第3の作業員が第1の作業員と同じく識別番号「01」のリモコンを操作して、暗証番号「1111」を入力しAの自動販売機1あるいはCの自動販売機1に解錠信号を送信すると、AおよびCの自動販売機1の扉体7が解錠され、開放してメンテナンスを行うことができるようになる。このように、複数の作業員で一つのリモコン2を使い回すような場合であっても、各作業員ごとに異なる暗証番号を使用することで、作業内容に応じて特定の自動販売機1のみ開放できるよう作業員に解錠権限を与えることが可能で、それにより不用意な扉7の開放を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明の実施の形態の自動販売機とリモコンの外観構成図(a)および自動販売機の扉開放状態での内部構成図(b)である。
【図2】本発明の実施の形態の自動販売機のロック機構の部分拡大図である。
【図3】本発明の実施の形態の自動販売機およびリモコンの制御系の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態の自動販売機のロック機構のリモコンによる解錠動作の説明図(a)〜(d)である。
【図5】本発明の実施の形態の自動販売機のロック機構の補助錠による解錠動作の説明図(a)〜(c)である。
【図6】本発明の実施の形態の自動販売機のメモリに記憶されている識別番号および暗証番号の書き換えパターンの説明図(a)および(b)である。
【図7】本発明の実施の形態の自動販売機のメンテ作業の説明図である。
【符号の説明】
【0067】
1 自動販売機
2 リモコン
3 テンキー
4 表示部
5 送信部
6 リモコンのメモリ
7 扉体
8 商品陳列部
9 商品選択ボタン
10 金銭投入口
11 金額表示部
12 商品取出口
13 釣り銭払出口
14 受信部
15 スライド板
16 リンク板
17 モータ
18 補助錠
19 保持片
20 係合爪
21 解除片
22 駆動片
23 係合穴
24 駆動係合穴
25 規制部材
25a リンク係合部
26 回転軸
27 誘導溝
28 誘導片
29 傾斜部
30 位置保持部材
31 押上溝
32 ギア
33 連結部
34 押上部材
35 係合回動部
36 自動販売機のメモリ
37 操作部
38 自動販売機の制御部
39 リモコンの制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動販売機と携帯端末とからなる自動販売機の解錠システムであって、前記携帯端末は、各携帯端末固有の識別情報を記憶する識別情報記憶手段と、認証情報を入力する認証情報入力手段と、前記識別情報記憶手段に記憶されている識別情報と前記認証情報入力手段により入力された認証情報を含む設定信号並びに解錠信号を前記自動販売機に送信する送信手段とを備え、前記自動販売機は、自動販売機本体に施錠可能な扉体が設けられ、前記携帯端末からの設定信号並びに解錠信号を受信する受信手段と、前記各携帯端末固有の識別情報および該識別情報に関連付けられた認証情報を記憶する識別・認証情報記憶手段と、前記受信手段によって受信された前記携帯端末からの設定信号に含まれる識別情報および認証情報を前記識別・認証情報記憶手段に記憶させる識別・認証情報設定入力手段と、前記受信手段によって受信された前記携帯端末からの解錠信号に含まれる識別情報および認証情報と前記識別・認証情報記憶手段に記憶されている識別情報および該識別情報に関連付けて記憶されている認証情報とを比較照合する識別・認証情報照合手段と、該識別・認証情報照合手段により前記解錠信号に含まれる識別情報および該識別情報に関連する認証情報が正規のものであると判断されると前記扉体の施錠を解除する解錠手段とを備えることを特徴とする自動販売機の解錠システム。
【請求項2】
前記識別・認証情報記憶手段は、複数の識別情報と該複数の識別情報の各々に関連付けられた認証情報を記憶可能である請求項1に記載の自動販売機の解錠システム。
【請求項3】
前記識別・認証情報記憶手段は、各携帯端末固有の一つの識別情報に対して複数の認証情報を関連付けて記憶することが可能である請求項1または2に記載の自動販売機の解錠システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−114895(P2007−114895A)
【公開日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−303682(P2005−303682)
【出願日】平成17年10月18日(2005.10.18)
【出願人】(000001432)グローリー株式会社 (1,344)
【出願人】(000105143)グローリー機器株式会社 (84)
【Fターム(参考)】