説明

自動販売機用顧客データ管理システム

【課題】 自動販売機で商品を購入した顧客情報の収集を可能とする自動販売機用顧客データ管理システムを実現する。
【解決手段】 自動販売機用顧客データ管理システム10は、ハンディターミナル11と、自販機業務処理センター12と、自販機電子マネー管理センター13と、ポイントサービスセンター14と、を備えている。自販機業務管理センター12は、ハンディターミナル11により収集された電子マネーデータと、業務処理データとからPOS情報を作成し、ポイントサービスセンター14に送信する。ポイントサービスセンター14は、電子マネーにより商品を購入する顧客Kが購入履歴に応じたポイント数を付与するポイントサービスに参加登録することにより登録された個人情報と、自販機業務管理センター12から送信されたPOS情報とを関連付けて記憶することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動販売機で商品を購入した顧客情報を収集可能な自動販売機用顧客データ管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
缶飲料などを販売する自動販売機において、自販機の商品を入れておく個々の棚である各コラムに補充された商品は、商品が販売されると、コラムの在庫数が減る一方、売上金が貯まっていく。そのため、自動販売機では、定期的に商品の補充作業や金銭の回収作業等が行われる。この補充作業や回収作業等は、缶飲料の製造メーカー(以下「中身メーカー」という)ではなく、「自販機オペレータ」と称される専門会社によって行われることが多い。実際の商品の補充作業や金銭の回収作業等は、ルートマンと称される作業員によって行われる。通常、ルートマンは複数の自動販売機を担当し、定期的に商品の補充作業や金銭の回収作業等を行っている。近年、各自販機オペレータ毎に構築する自動販売機用顧客データ管理システムが提案されている。本システムによれば、ルートマンは、ハンディターミナルと称される機器端末を携帯する。このハンディターミナルによれば、自動販売機との光通信を利用することによって、自動販売機内の業務処理データ(空き状況、販売個数、補充個数、売上金額等)をコラム毎に正確に取得可能である。従って、商品毎に正確な在庫数量の把握や、中身メーカーへ適正な数量の発注を行うことができる。例えば、上述のようなシステムとして、特許文献1には、ハンディターミナルと、クライアントコンピュータと、サーバーコンピュータによって構成され、ASPデータセンターが一括して情報処理を行う自販機管理システムが開示されている。
【特許文献1】特開2007−11660号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、上述のシステムは、汎用性、共通性に欠けるとともに、得られる情報は、主に売上精算、在庫管理、商品の受発注などを目的として利用されており、自動販売機からの購買顧客の特定や各顧客の購入履歴などを知ることはできなかった。そのため、顧客販売戦略を適正化することが困難であり、自動販売機を使用する顧客に対しての十分なマーケティングがなされていないという問題があった。
【0004】
そこで、本発明は、自動販売機で商品を購入した購買顧客情報の収集を可能とする自動販売機用顧客データ管理システムを実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明は、上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、電子マネーリーダライタを備え、電子マネーに対応して商品の販売を行う自動販売機における自動販売機用顧客データ管理システムであって、複数の自動販売機を巡回するルートマンが携帯し、商品の販売記録として自動販売機に記録された電子マネーデータを自動販売機から収集するハンディターミナルと、前記ハンディターミナルにより収集された電子マネーデータ及び自販機オペレータにおける業務処理データを集信し、自販機電子マネー管理センターに送信する電子マネーデータ処理部と、前記業務処理データを集計処理する業務データ処理部と、前記集信された電子マネーデータ及び前記集計処理された業務処理データからPOS情報を作成し、当該POS情報をポイントサービスセンターに送信するPOS情報処理部と、を備えた自販機業務管理センターと、前記自販機業務管理センターから送信された電子マネーデータを受信し、対応する電子マネー管理会社に分配して送信する電子マネーデータ分配部を備えた自販機電子マネー管理センターと、電子マネーにより商品を購入する顧客が、商品の購入履歴に応じたポイント数を付与するポイントサービスにあらかじめ参加登録することにより登録された個人情報と、前記自販機業務管理センターから送信されたPOS情報とを関連付けて記憶するとともに、前記ポイントサービスの供給会社が顧客の個順情報と関連付けられたPOS情報を参照可能に構成されたPOS情報記憶部を備えたポイントサービスセンターと、を備える、という技術的手段を用いる。
【0006】
請求項1に記載の発明によれば、複数の自動販売機を巡回するルートマンが携帯するハンディターミナルにより、商品の販売記録として自動販売機に記録された電子マネーデータを自動販売機から収集することができる。これにより、ルートマンの通常業務の際に、電子マネーデータを自動販売機から収集することができるので、オフラインのシステムにより構成することができるので、自動販売機に対して大きな設備投資が不要であり、コストを下げることができる。また、通信コストを不要にすることができる。自販機業務管理センターでは、ハンディターミナルにより収集された電子マネーデータ及び自販機オペレータにおける業務処理データを集信し、電子マネーデータ処理部により自販機電子マネー管理センターに送信することができる。また、業務データ処理部により業務処理データを集計処理することができる。そして、POS情報処理部により、集信された電子マネーデータ及び集計処理された業務処理データからPOS情報を作成し、当該POS情報をポイントサービスセンターに送信することができる。また、自販機電子マネー管理センターにより、自販機業務管理センターから送信された電子マネーデータを受信し、対応する電子マネー管理会社に分配して送信することができる。これにより、電子マネー管理会社は電子マネーを使用した顧客に対して、確実に商品の販売対価を課金することができる。ポイントサービスセンターでは、POS情報記憶部により、電子マネーにより商品を購入する顧客が、商品の購入履歴に応じたポイント数を付与するポイントサービスにあらかじめ参加登録することにより登録された個人情報と、自販機業務管理センターから送信されたPOS情報とを関連付けて記憶することができる。更に、顧客のポイントサービスへの登録により、個人情報の利用権の確立と利用範囲の制限を行うことができ、ポイントサービスの供給会社が顧客の個人情報と関連付けられたPOS情報を参照することができる。これによれば、ポイントサービスの供給会社は、顧客の個人情報とリンクした形で、商品の購買データなどを参照することができるので、各顧客個人レベルでの販売情報の分析が可能となり、今までに比べて、緻密かつ高度な販売戦略、商品開発などを実施することが可能となる。また、ポイントサービスにより、顧客が電子マネーを使用する頻度を高くすることができるため、顧客に関連付けされた各種データの収集を促進することができる。
【0007】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の自動販売機用顧客データ管理システムにおいて、前記ハンディターミナルと前記自販機業務管理センター、前記自販機業務管理センターと前記自販機電子マネー管理センター及び前記ポイントサービスセンターとは、インターネットを介してそれぞれ接続されている、という技術的手段を用いる。
【0008】
請求項2に記載の発明によれば、ASPサービスとして構築することが可能であり、販売プロモーションによる商品販売への効果等をリアルタイムで把握することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
この発明の自動販売機用顧客データ管理システムについて、図を参照して説明する。図1は、本発明の自動販売機用顧客データ管理システムのシステム図である。図2は、自販機業務管理センターの説明図である。図3は、自販機電子マネー管理センターの説明図である。図4は、ポイントサービスセンターの説明図である。図5は、POSデータの説明図である。
【0010】
図1に示すように、自動販売機用顧客データ管理システム10は、ハンディターミナル11と、自販機業務処理センター12と、自販機電子マネー管理センター13と、ポイントサービスセンター14と、を備えている。ここで、図1では、複数ある自動販売機のうちの一つのみを示している。
【0011】
ハンディターミナル11は、例えば、自販機オペレータの営業所OPを介してインターネットIを通じて自販機業務処理センター12と接続されている。また、自販機業務処理センター12は、インターネットIを介して、自販機電子マネー管理センター13及びポイントサービスセンター14とそれぞれ接続されている。自販機電子マネー管理センター13は、インターネットIを介して、各電子マネー管理会社Dと接続されている。ポイントサービスセンター14は、インターネットIを介して、ポイントサービスを提供する中身メーカーNと接続されている。
【0012】
本実施形態では、電子マネー用ICチップを搭載した携帯電話から電子マネーを用いて商品を購入する場合を例に説明する。自動販売機20から缶飲料などの商品を購入する顧客Kは、まず、購入品目を選択した後に、使用する電子マネーを選択する。次に、携帯電話を電子マネーリーダライタ21にかざすと、残高の認識及び残高の減算が行われ、自動販売機20から商品が排出される。続いて、電子マネーリーダライタ21では、顧客Kを識別するための識別番号である電子マネーIDB−1、日時B−2、電子マネー種別B−3、使用金額B−4、購入商品を示す選択コラム番号B−5に識別コードを付与して、電子マネーリーダライタ21に備えられた記憶装置に記録する。
【0013】
ハンディターミナル11は、定期的に商品の補充作業や金銭の回収作業等を行うルートマンが携帯しており、JVMA手順という光通信を行う光アダプタを介して自動販売機20から業務処理データ及び電子マネーデータを収集するための機器端末である。ルートマンによるデータの収集は、ハンディターミナル11に設けられている通信機能により行われる。つまり、ハンディターミナル11の通信機能によりデータを収集し、業務処理データの集計動作を行った後、電子マネーの集計動作が連続して行われ、電子マネーリーダライタ21に保持されている全ての未送信の電子マネーデータがハンディターミナル11に送信される。
【0014】
ここで、ハンディターミナル11によるデータ通信では、パスワードやデータスクランブルにより機密性を確保している。暗号化されたデータは、自販機業務処理センター12でのみ解読され、途中で紛失された場合においても、自販機業務処理センター12でチェックされる。
【0015】
ルートマンは、自販機オペレータOPへ帰社すると、ハンディターミナル11に記録されているデータを集信用のコンピュータに出力する。
【0016】
自販機オペレータOPから送信されるデータは、電子マネーデータである電子マネーIDB−1、日時B−2、電子マネー種別B−3、使用金額B−4と、業務処理データである選択コラム番号C−1(B−5)、品目C−2、自販機コードC−3、ロケーションC−4、自販機オペレータC−5、ルート情報C−6と、である。これらのデータは、顧客Kの購買作業毎に記憶されており、その単位で送信される。
【0017】
上述のように、個々の自動販売機からの業務処理データ及び電子マネーデータデータ収集は、ルートマンの通常業務に伴って行うことができるため、後述する自販機業務処理センター12と自動販売機をオンラインで接続する必要がない。これにより、自動販売機にかけるコストを低減することができ、自動販売機用顧客データ管理システム10の導入が容易となる。また、通信コストを不要にすることができる。
【0018】
ハンディターミナル11により収集された業務処理データ及び電子マネーデータは、自販機オペレータOPの集計用のコンピュータにおいて自動販売機ごとにまとめられた後に、自販機業務処理センター12にインターネットIを介して送信される。図2に示すように、自販機業務処理センター12は、例えば、ASPサービスを行うコンピュータからなり、電子マネーデータを集信し、自販機電子マネー管理センター13に送信する電子マネーデータ処理部12aと、業務処理データを処理する業務データ処理部12bと、電子マネーデータと業務処理データとからPOS情報を作成するPOS情報処理部12cとを備えている。
【0019】
電子マネーデータ処理部12aは、電子マネーIDB−1、日時B−2、電子マネー種別B−3、使用金額B−4を顧客Kの購買作業毎に集信し、自販機電子マネー管理センター13に送信する。
【0020】
業務データ処理部12bは、選択コラム番号C−1、品目C−2、自販機コードC−3、ロケーションC−4、自販機オペレータC−5、ルート情報C−6を顧客Kの購買作業毎に集計、処理する。
【0021】
POS情報処理部12cは、電子マネーデータ処理部12aにおいて処理された電子マネーIDB−1、日時B−2、電子マネー種別B−3、使用金額B−4と、業務データ処理部12bにおいて処理された選択コラム番号C−1、品目C−2、自販機コードC−3、ロケーションC−4、自販機オペレータC−5、ルート情報C−6と、からPOS情報P−1を顧客K毎に作成し、ポイントサービスセンター14に送信する。
【0022】
自販機電子マネー管理センター13は、電子マネーデータ分配部13aにおいて、自販機業務処理センター12から送信された電子マネーデータ(電子マネーIDB−1、日時B−2、電子マネー種別B−3、使用金額B−4)を受信し、対応する電子マネー管理会社Dに分配して送信する。これにより、電子マネー管理会社Dは、例えば月毎に顧客Kの商品購入代金を集計し、電子マネーの残高金額から商品購入分の金額を減額することができ、電子マネーを使用した顧客Kに対して、確実に商品の販売対価を課金することができる。
【0023】
なお、電子マネーデータ、POS情報などの送信を行う際には、暗号処理専用CPUを使ってデータ交信に必要な暗号処理を行い、データの機密性を確保している。
【0024】
ポイントサービスセンター14では、中身メーカーNが商品の購入履歴に応じたポイント数を付与するポイントサービスに参加する顧客Kが、ポイントサービス参加の申請を行い、自己の氏名、住所、電子メールアドレス、性別、職業などの所定の個人情報をPOS情報記憶部14aに登録する。この個人情報の登録は、顧客Kがパソコン、携帯端末などからポイントサービスセンター14にアクセスして入力することにより行われる。本実施形態では、個人情報として、電子マネーIDA−1、住所A−2、氏名A−3、性別A−4、生年月日A−5、職業A−6、メールアドレスA−7、電話A−8と、が入力される。なお、ポイントサービスへの参加申し込みは、所定の申込書によるものでもよく、その場合は中身メーカーNの職員など申込書に記入された個人情報をPOS情報記憶部14aに入力する。
【0025】
このポイントサービスは、顧客Kの情報をマスターとして仕様に従ってポイント処理部14bにおいてポイントの加減算、更新などを行うものであり、例えば、顧客Kが自動販売機にて商品を購入した回数、または購入金額などに応じてポイント処理部14bにおいてポイント数を計算し、所定のポイント数に達した時点で景品への交換を可能とするものである。これにより、顧客Kが電子マネーを使用する頻度を高くすることができるため、顧客Kに関連付けされた各種データの収集を促進することができる。
【0026】
顧客Kのポイントサービスへの登録により、個人情報の利用権の確立と利用範囲の制限を行うことができる。これにより、POS情報記憶部14aにおいて、電子マネーにより商品を購入する顧客Kにより登録された個人情報と、自販機業務処理センター12から送信されたPOS情報とを関連付けて記憶することができる。そして、ポイントサービスの供給会社、つまり、中身メーカーNは、顧客Kの個人情報と関連付けられたPOS情報を参照することができる。
【0027】
図5に示すように、中身メーカーNが参照可能なPOS情報は、例えば、顧客Kがポイントサービスに参加申し込みした際に取得した個人情報である電子マネーIDA−1、住所A−2、氏名A−4、生年月日A−5、職業A−6、メールアドレスA−7、電話A−8と、自動販売機20より取得した電子マネーIDB−1、日時B−2、電子マネー種別B−3、使用金額B−4と、自販機オペレータOPより取得した選択コラム番号C−1、品目C−2、自販機コードC−3、ロケーションC−4、自販機オペレータC−5、ルート情報C−6と、である。
【0028】
このように、中身メーカーNは、顧客Kの個人情報とリンクした形で、商品の購買データなどを参照することができるので、各顧客個人レベルでの販売情報の分析が可能となる。例えば、住所A−2、生年月日A−5、職業A−6などの情報と、商品の品目C−2とを関連付けることにより、住所別、年齢別、職業別などの商品の販売実績を分析することができる。これにより、今までに比べて、緻密かつ高度な販売戦略、商品開発などを実施することが可能となる。
【0029】
ここで、電子マネーデータの送信は、ルートマンの業務に伴って行われるため、例えば、一日一回などの比較的短い周期で定期的にデータの送信を行うことになる。これにより、ポイントサービスセンター14において分析の対象とするデータを常に最新のものとすることができ、分析結果の価値を高めることができる。更に、顧客Kは、常に最新のポイント数を参照することもできる。
【0030】
また、独自のポイントサービスにより、販売プロモーションを行うことができるとともに、その販売プロモーションによる商品販売への効果をリアルタイムで把握することが可能になる。
【0031】
なお、POS情報記憶部14aへ入力する個人情報の入力項目としては、中身メーカーNが販売戦略において参考にしたい個人属性を任意に選択することができる。例えば、家族構成を入力項目とすることもできる。
【0032】
[最良の実施形態の効果]
自動販売機用顧客データ管理システム10によれば、複数の自動販売機20を巡回するルートマンが携帯するハンディターミナル11により、商品の販売記録として自動販売機20に記録された電子マネーデータを自動販売機20から収集することができる。これにより、ルートマンの通常業務の際に、電子マネーデータを自動販売機20から収集することができるので、オフラインのシステムにより構成することができるので、自動販売機20に対して大きな設備投資が不要であり、コストを下げることができる。また、通信コストを不要にすることができる。
【0033】
自販機業務管理センター12では、ハンディターミナル11により収集された電子マネーデータ及び自販機オペレータOPにおける業務処理データを集信し、電子マネーデータ処理部12aにより自販機電子マネー管理センター13に送信することができる。また、業務データ処理部12bにより業務処理データを集計処理することができる。そして、POS情報処理部12cにより、集信された電子マネーデータ及び集計処理された業務処理データからPOS情報を作成し、当該POS情報をポイントサービスセンター14に送信することができる。
【0034】
また、自販機電子マネー管理センター13により、自販機業務管理センター12から送信された電子マネーデータを受信し、対応する電子マネー管理会社Dに分配して送信することができる。これにより、電子マネー管理会社Dは電子マネーを使用した顧客Kに対して、確実に商品の販売対価を課金することができる。
【0035】
ポイントサービスセンター14では、POS情報記憶部14aにより、電子マネーにより商品を購入する顧客Kが、商品の購入履歴に応じたポイント数を付与するポイントサービスにあらかじめ参加登録することにより登録された個人情報と、自販機業務管理センター12から送信されたPOS情報とを関連付けて記憶することができる。更に、顧客Kのポイントサービスへの登録により、個人情報の利用権の確立と利用範囲の制限を行うことができ、中身メーカーNが顧客Kの個人情報と関連付けられたPOS情報を参照することができる。これによれば、中身メーカーNは、顧客Kの個人情報とリンクした形で、商品の購買データなどを参照することができるので、各顧客個人レベルでの販売情報の分析が可能となり、今までに比べて、緻密かつ高度な販売戦略、商品開発などを実施することが可能となる。また、ポイントサービスにより、顧客Kが電子マネーを使用する頻度を高くすることができるため、顧客Kに関連付けされた各種データの収集を促進することができる。
【0036】
[その他の実施形態]
上述した実施形態では、電子マネー用ICチップを搭載した携帯電話から電子マネーを用いて商品を購入する場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。例えば、電子マネー用ICチップを搭載し、そのICチップに金銭的価値が電子データとして記録されており、ICカード型電子マネーとして機能するプリペイドカードを用いる場合にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の自動販売機用顧客データ管理システムのシステム図である。
【図2】自販機業務管理センターの説明図である。
【図3】自販機電子マネー管理センターの説明図である。
【図4】ポイントサービスセンターの説明図である。
【図5】POSデータの説明図である。
【符号の説明】
【0038】
10 自動販売機用顧客データ管理システム
11 ハンディターミナル
12 自販機業務処理センター
12a 電子マネーデータ処理部
12b 業務データ処理部
12c POS情報作成部
13 自販機電子マネー管理センター
13a 電子マネーデータ分配部
14 ポイントサービスセンター
14a POS情報記憶部
14b ポイント処理部
20 自動販売機
21 電子マネーリーダライタ
D 電子マネー管理会社
K 顧客
N 中身メーカー(ポイントサービス提供会社)
OP 自販機オペレータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子マネーリーダライタを備え、電子マネーに対応して商品の販売を行う自動販売機における自動販売機管理システムであって、
複数の自動販売機を巡回するルートマンが携帯し、商品の販売記録として自動販売機に記録された電子マネーデータを自動販売機から収集するハンディターミナルと、
前記ハンディターミナルにより収集された電子マネーデータ及び自販機オペレータにおける業務処理データを集信し、自販機電子マネー管理センターに送信する電子マネーデータ処理部と、
前記業務処理データを集計処理する業務データ処理部と、前記集信された電子マネーデータ及び前記集計処理された業務処理データからPOS情報を作成し、当該POS情報をポイントサービスセンターに送信するPOS情報処理部と、を備えた自販機業務管理センターと、前記自販機業務管理センターから送信された電子マネーデータを受信し、対応する電子マネー管理会社に分配して送信する電子マネーデータ分配部を備えた自販機電子マネー管理センターと、
電子マネーにより商品を購入する顧客が、商品の購入履歴に応じたポイント数を付与するポイントサービスにあらかじめ参加登録することにより登録された個人情報と、前記自販機業務管理センターから送信されたPOS情報とを関連付けて記憶するとともに、前記ポイントサービスの供給会社が顧客の個順情報と関連付けられたPOS情報を参照可能に構成されたPOS情報記憶部を備えたポイントサービスセンターと、を備えることを特徴とする自動販売機用顧客データ管理システム。
【請求項2】
前記ハンディターミナルと前記自販機業務管理センター、前記自販機業務管理センターと前記自販機電子マネー管理センター及び前記ポイントサービスセンターとは、インターネットを介してそれぞれ接続されていることを特徴とする請求項1に記載の自動販売機用顧客データ管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−301402(P2009−301402A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−156602(P2008−156602)
【出願日】平成20年6月16日(2008.6.16)
【出願人】(305015981)株式会社フォワード (3)
【Fターム(参考)】