説明

自動車のクラッチの油圧制御装置

【課題】 自動車のクラッチの油圧制御装置を提供する。
【解決手段】 油圧制御ユニット(20)に一体化されかつ少なくとも1つの制御要素を各々が有する油圧弁(28、44、46、48)によって、自動車の発進クラッチと自動車の変速機(10)のギヤセレクタとを油圧作動させるように設定される油圧制御ユニット(20)が提供される。油圧制御ユニットは、発進クラッチのみを制御する油圧弁(28)の振動要素(30)の移動方向が、他の油圧弁(44、46、48)の振動要素(50、52、54)の移動方向とは異なるように、そして自動車の長手方向軸線(18)との一致の程度がより小さいように、一体化された油圧弁(28、44、46、48)が油圧制御ユニット(20)内においてその方向が合わせられることによって特徴付けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、油圧制御ユニット内に一体化されかつ少なくとも1つの制御要素を各々が有する油圧弁によって、自動車の発進クラッチと自動車の変速機のギヤセレクタとを油圧作動させるように設定される油圧制御ユニットに関する。
【0002】
ここで油圧作動とは、運転者が能動的に関与することなく、作動力が、油圧によって制御される方法で発生することを意味すると理解されたい。したがって、運転者がクラッチペダルによって作動力をマスタシリンダに導入し、結果として生じた圧力のみが、クラッチ機構に接続されるスレーブシリンダに油圧的に伝達されるクラッチ作動は、本出願に関連する油圧作動ではない。
【0003】
制御要素は、例えば、油圧弁のばね負荷ピストン(ばね力が付勢されている)からなる。
【背景技術】
【0004】
現在、油圧作動式のクラッチプレートおよびギヤセレクタを有する変速機が設けられる自動車の割合が増加してきている。この場合、変速機は、発進クラッチ、自動シフト変速機またはデュアルクラッチ変速機を有する自動変速機(プラネタリギヤセット)であり得る。前記変速機の油圧制御装置は、一般に、複数の油圧弁を有し、これらの複数の油圧弁の1つが発進クラッチに個別に割り当てられる。
【0005】
上記の種類の油圧制御装置は、例えば、それぞれ、1つの能動的に閉鎖可能なエンジンクラッチ(摩擦クラッチ)と、ギヤセレクタクラッチ(爪クラッチ)を介して選択できる複数のギヤとを有する2つの部分変速機を有するデュアルクラッチ変速機を特に開示している下記特許文献1から知られている。下記特許文献1において、少なくとも1つが発進クラッチとして使用されるエンジンクラッチを介した力の流れは、圧力調整弁と貫流弁とを直列に接続することによって制御されることが好ましい。この場合、圧力調整弁は、作動力を調整するために使用され、また貫流弁は、作動速度を調整するために使用される。一方の部分変速機に割り当てられるギヤセレクタおよびクラッチアクチュエータの非同期作動により、クラッチアクチュエータおよびギヤセレクタの動作圧力を制御するために、1つのみの圧力調整弁が部分変速機毎に使用される。しかし、各エンジンクラッチには別個の貫流弁が個別に割り当てられる。さらに、下記特許文献1は、クラッチアクチュエータおよびギヤセレクタの作動が、圧力調整弁と貫流弁とを直列に接続することによって必ずしも行われる必要がなく、上記弁のそれぞれ1つによって直接行われることも可能であることを開示している。
【0006】
下記特許文献2は、制御要素としてのばね負荷アーマチュアを有する、自動車の電気油圧式の変速機制御装置用の圧力調整弁を開示している。
【0007】
クラッチの作動力が運転者によって加えられるクラッチの場合と同様に、油圧作動式のクラッチで自動車を始動する間に、いわゆるジャダー(激しい震動)が発生する可能性もある。ジャダーとは、クラッチのスリップ段階中に発生する自動車の駆動系の振動のことである。ジャダーは、スリップするクラッチの領域で発生され、かつスリップするクラッチによって動的に分離される駆動系の固有周波数範囲にある周期的な交番トルクによって引き起こされる。
【特許文献1】独国特許第10243282号明細書
【特許文献2】独国特許出願公開第19606318A1号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
望ましくないクラッチジャダーは、油圧制御式および油圧作動式のクラッチで自動車を始動する間に多かれ少なかれ発生する可能性がある。この背景に対して、本発明の目的は、クラッチジャダーが始動中に比較的頻繁におよび/または比較的顕著に発生する油圧作動式および油圧制御式の発進クラッチを有する自動車のクラッチジャダーを防止または低減するための技術的解決策を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的は、請求項1の特徴によって達成され、そして自動車および/またはその駆動系および/またはその駆動ユニットの縦振動がクラッチの油圧制御および油圧作動に関連するかどうかについて、自動車の長手方向軸線に対する、クラッチの係合を制御する油圧弁の位置合わせ(方向)が重要であるという認識に基づいている。好ましくない状況下において、クラッチの励振のこのような結合またはフィードバックにより、クラッチの摩擦面に作用する接触圧が変化する際に現れるクラッチ制御装置の油圧の圧力振動が生じる可能性があり、したがって、望ましくないジャダーまたはより顕著なジャダーが生じる可能性がある。
【0010】
一体化された油圧弁を有する油圧制御装置は、一般に、構造ユニットとして形成され、変速機に取り付けられる。油圧制御装置は、多くの場合、いわゆる流路プレートと、油圧弁を保持するための弁ハウジングまたは弁キャリアとからなる。流路プレートは、一般に、油圧弁が変速機の油圧供給部に接続される多数のダクトを有する。したがって、油圧弁の設置位置は、流路プレートおよび弁キャリアの構造によって、特にダクトの配置によって規定され、容易に変更することができない。この場合、油圧弁は、一般に、設置方向を同じにして互いに隣接して配置される。さらに、油圧制御装置は、通常、変速機の下側に、すなわち変速機の油だめに取り付けられる。設置空間の状況に応じ、このことにより、一般に、自動車の長手方向に、横方向にまたは垂直方向に、全ての油圧弁が均等に位置合わせされる(方向が合わされる)構成となる。
【0011】
本発明者らは、横方向に位置合わせされた油圧弁を有する自動車よりも、自動車の長手方向に位置合わせされた油圧弁を有する自動車において、望ましくないクラッチジャダーがより顕著におよび/またはより頻繁に発生することを認知した。変速機への油圧制御ユニットの必要な構造的適合により、さらに、設置空間の状況により、油圧制御ユニットを完全に長手方向にしか配置できないという場合が生じる可能性がある。このような場合には、クラッチを作動させるためだけに作動するように機能する油圧弁が自動車の長手方向軸線からある程度ずれる本発明により、構造が比較的簡単でありかつ空間を節約する解決策が提供される。
【0012】
発進クラッチのみを制御する油圧弁の振動要素の移動方向が他の油圧弁の振動要素の移動方向とは異なるように、そして自動車の長手方向軸線とより小さい程度に位置合わせされるように(一致の程度が小さいように)、一体化された油圧弁が油圧制御装置内に位置合わせされる(方向が合わせられる)ことによって、クラッチ作動への縦振動の結合またはフィードバックが低減される。これにより、望ましくないジャダーに現れる駆動系の望ましくない振動の増大が効果的に低減される。振動要素は、例えば、油圧弁のばね負荷ピストン(ばね力が付勢されるピストン、a spring−loaded piston)を有し、さらに、振動する質量、例えば、付随して振動する油圧流体を有し得る。
【0013】
別の利点は、従属請求項から、発明の詳細な説明からまた添付図面から理解することができる。
【0014】
本発明の範囲から逸脱することなく、上記特徴および以下にさらに説明する特徴を、それぞれの特定の組み合わせだけでなく、他の組み合わせにおいてもまたは個別にも用いることができる、ことが自明である。
【0015】
本発明の模範的な実施形態を図面に示し、以下により詳細に説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
詳細には、図1は、変速機入力軸12と1つの可能な変速機出力14とを有する自動車の変速機10を示している。組立状態において、変速機入力軸12は発進クラッチによって内燃機関の駆動出力に接続され、一方、変速機出力14は別の伝動装置および/または軸によって自動車の駆動輪に接続される。分かりやすくするために、内燃機関も、変速機出力14と駆動輪との間における力の伝達も図1には示されていない。発進クラッチはクラッチベル16内に配置される。
【0017】
公知の発進クラッチは少なくとも1つのドライバディスクとプレッシャプレートとを有する。ドライバディスクは、スプライン歯によって変速機入力軸に回転するように固定接続され、円環状の摩擦ライニングを有し、これらの円環状の摩擦ライニングは、クラッチが開放されたとき、内燃機関のフライホイールディスクとクラッチプレッシャプレートとの間に配置され、クラッチプレッシャプレートは、内燃機関が作動しているときにフライホイールディスクおよびプレッシャプレートが回転するように、回転するように固定されかつ軸方向に移動可能な態様でフライホイールディスクに接続される。クラッチが閉鎖されたとき、プレッシャプレートはフライホイールディスクの方向に押圧され、この結果、ドライバディスクはプレッシャプレートに対して、さらにはフライホイールディスクに対して押圧される。このようにして、内燃機関のトルクは、ドライバディスクに伝達され、変速機を介して駆動輪に伝達される。自動車はその長手方向軸線18に沿って移動する。
【0018】
さらに、乾式多板クラッチまたは湿式多板クラッチが発進クラッチとして知られている。多板クラッチは、一般に、複数のインナープレートと複数のアウタープレートとを有する。キャリアに回転するように固定接続されるべく、インナープレートが歯付き回転軸によって保持され、アウタープレートが内歯付き筒状キャリアによって保持される。プレートは軸方向に移動可能である。インナープレートとアウタープレートとを互いに押圧することによって、インナープレートとアウタープレートとの間には圧入作用が生じ、この圧入作用により、キャリアと軸との間における、したがってエンジンと変速機との間におけるトルクの伝達が可能になる。油圧作動式の多板クラッチの場合、プレートは油圧力によって互いに圧接される。多板クラッチを介してエンジンと変速機との間で伝達できるトルクは、油圧を制御することによって制御される。
【0019】
ここで考慮される変速機において、変速機10およびクラッチは油圧制御ユニット20と電子制御ユニット22とによって制御される。車速、運転者の要求、内燃機関のトルク出力および回転速度等の自動車の運転パラメータに関する情報項目を処理するように、またこれらの情報から油圧制御ユニット20用の作動信号を形成するように、電子制御ユニット22が設定され、特にプログラムされる。上記作動信号に基づいて油圧クラッチアクチュエータとギヤセレクタとを油圧作動させるように、油圧制御ユニット20が設定される。
【0020】
従来の自動変速機、自動シフト変速機およびデュアルクラッチ変速機は、一般に、油圧制御ユニット20を接続できる加圧油回路を有する。図1に示したように、油圧制御ユニット20は、通常、変速機10の下側の油だめに接続される。
【0021】
図2は、流路プレート24を有しかつ弁キャリアまたは弁ハウジング26を有する油圧制御ユニット20を概略的に示している。弁ハウジング26内には油圧弁が配置され、これらの油圧弁は、制御ユニット22によって電気的に作動され、またクラッチアクチュエータおよびギヤセレクタ用の油圧および/または油の流れを制御および/または調整する。一改良形態では、ギヤセレクタは油圧作動式のシフトロッドとして実現され、これらの油圧作動式のシフトロッドによって、種々の歯車と変速機10の主変速機軸との間で力の流れが切り換えられる。
【0022】
クラッチアクチュエータとしては、加圧時、機構により、押圧作用を加えるばね力に抗してドライバディスクからプレッシャプレートを上昇させるスレーブシリンダが考えられる。その代わりに、特に、油槽で作動するクラッチの場合、押圧作用を加える油圧を変化させることが可能である。常に、ドライバディスクにまたは多板クラッチのプレートに作用する圧力は、油圧弁を通って流れる油の圧力に依存し、油圧弁は、圧力調整弁および/または貫流調整弁の形態において、弁ハウジング26内に配置され、クラッチを制御するために設けられ、相応して作動される。この場合、油圧制御ユニットの流路プレート24を介して、油圧制御ユニット20の弁ハウジング26または弁キャリアの油圧弁に加圧油が供給される。
【0023】
図3は、圧力調整および/または貫流調整のために使用されかつ発進クラッチのみを制御しまた作動させる油圧弁28を概略的に示している。油圧弁28は、流入口31から流出口33への油の流れを制御するために使用される可動要素(又は振動要素)30を有する。好ましい一改良形態では、可動要素30は、コイル36によりばね38の力に抗して静止位置から電磁的に偏向できるアーマチュア34に接続される制御ピストン32を有する。クラッチを作動させるために用いられる油圧、および/またはクラッチを作動させるために用いられる油量が、油圧弁28のコイル36の対応する作動によって調整されるように、制御エッジ、制御孔または制御溝40により、制御ピストン32が流入口31と流出口33との間の加圧油用の種々の流れ断面を開放する。
【0024】
図4は、変速機10を有し、かつ変速機制御ユニット22と弁ハウジング26を有する油圧制御ユニット20とによって提供された制御部(拡大図に図示)を有する自動車を概略的に示している。弁ハウジング26は、特に、自動車の長手方向18に配置される3つの油圧弁44、46、48と、それらに対して横方向に配置される1つの油圧弁28とを有する。この場合、油圧弁44、46、48の各々の振動要素50、52、54の移動方向は自動車の長手方向18にほぼ一致する。
【0025】
対照的に、発進クラッチを制御するために使用される油圧弁28は、本発明によれば、その振動要素30の移動方向が、他の油圧弁44、46、48の振動要素50、52、54の移動方向とは異なるように、そして自動車の長手方向軸線18とより小さい程度に位置合わせされるように(一致の程度が小さいように)合わせられる。要素56、58、60、62はばね負荷スライド(ばね力が付勢されるスライド、spring−loaded slides)であり、これらのばね負荷スライドが1つずつ油圧弁44、46、48、28の1つに割り当てられて油圧的に接続される。
【0026】
スライド56、58、60、62は、流路プレート24によって供給される共通の油圧から油圧弁44、46、48、28で発生される制御圧力を上昇させるために使用される。言い換えれば、各油圧弁は、一定の圧力を設定するために使用され、また各スライドは、所定の方法でこのような設定圧力を上昇させるために使用される。クラッチアクチュエータおよびギヤセレクタは上昇圧力によって作動される。
【0027】
本発明者らは、自動車の長手方向18に設置され、したがって長手方向に振動し得る油圧弁の振動要素が、それら自体の縦振動を呈するように車両のまたは変速機の縦振動によって励振され得ること、および/または前記種類の油圧弁の振動要素の縦振動が、車両のまたは変速機の縦振動によって増大され得ることを理解している。
【0028】
前記種類の振動要素、例えば制御ピストン32がクラッチ作動用の油圧を制御した場合、振動要素の縦振動が、ドライバディスク/プレートの接触圧の調整においていくつかの状況下で現れる。結果として、始動中にクラッチによって伝達されるトルクが同様に調整され、これにより、縦振動の増大が生じることがある。さらに、本発明者らは、前記の望ましくない挙動が、始動中におけるクラッチの望ましくないジャダーの大きな原因となることがあることを理解している。
【0029】
発進クラッチを制御するために使用される油圧弁28が自動車の長手方向18からずれるように配置されることによって、自動車の縦振動によって生じる、制御ピストン32の、またはより一般的には油圧弁28の振動要素30の縦振動の振幅が低減される。
【0030】
弾性要素30の移動方向における自動車の縦振動によって発生された力成分は、特に、自動車の長手方向18と弾性要素30の移動方向との間の角度αの余弦に比例する。
【0031】
したがって、小さな角度αは、望ましくない結合効果を効果的に低減するには不十分である。理想的な場合には、油圧弁28、したがってその振動要素30の移動方向は、自動車の長手方向18に対して直交して配置される。ここで、余弦α(cosine α)はゼロであり、それに応じて、結合/フィードバックは最小である。何らかの理由で、例えば空間の欠如により、上記の理想を実現できなかった場合、角度αが85〜95°の間にある構成が好ましい。この場合、大きさに関して、自動車の長手方向に作用するであろう力の約1/10が弾性要素の移動方向に関連するに過ぎない。万一、上記のことが不可能であった場合、結合力は、依然として、自動車の長手方向18に作用するであろう力の半分よりも小さいかまたはそれに等しいので、角度は少なくとも60〜150°の間にあるべきである。
【0032】
この場合、発進クラッチのみを制御する油圧弁28の振動要素30の移動方向を、他の振動要素の移動方向よりも大きい程度に(一致の程度が大きいように)自動車の横方向軸線と位置合わせすること(方向を合わせること)ができる。その代わりにまたはそれに加えて、発進クラッチのみを制御する油圧弁28は、その振動要素30の移動方向が自動車の垂直軸線とより大きい程度に(一致の程度が大きいように)位置合わせされるように(方向が合わせられるように)配置されることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の技術分野の概略図である。
【図2】油圧制御ユニットの概略図である。
【図3】油圧弁の概略図である。
【図4】油圧弁の本発明による構成の模範的な実施形態を有する図2の油圧制御ユニットの弁ハウジングの概略図である。
【符号の説明】
【0034】
10 自動車の変速機
12 変速機入力軸
14 変速機出力
16 クラッチベル
18 長手方向軸線
20 油圧制御ユニット
22 電子制御ユニット
24 流路プレート
26 弁キャリアまたは弁ハウジング
28 油圧弁
30 可動要素
31 流入口
32 制御ピストン
33 流出口
34 アーマチュア
36 コイル
38 ばね
40 制御エッジ、制御孔または制御溝
44 油圧弁
46 油圧弁
48 油圧弁
50 振動要素
52 振動要素
54 振動要素
56 スライド
58 スライド
60 スライド
62 スライド
α 角度

【特許請求の範囲】
【請求項1】
油圧制御ユニット(20)内に一体化されかつ少なくとも1つの制御要素(30、50、52、54)を各々が有する油圧弁(28、44、46、48)によって、自動車の発進クラッチと自動車の変速機(10)のギヤセレクタとを油圧作動させるように設定される油圧制御ユニット(20)であって、前記発進クラッチを制御する油圧弁(28)の振動要素(30)の移動方向が、他の前記油圧弁(44、46、48)の振動要素(50、52、54)の移動方向とは異なるように、そして、前記自動車の長手方向軸線(18)との一致の程度が前記他の油圧弁(44、46、48)の振動要素(50、52、54)の移動方向よりも小さいように、前記一体化された油圧弁(28、44、46、48)が前記油圧制御ユニット(20)内において方向が合わせられる、油圧制御ユニット(20)。
【請求項2】
前記発進クラッチを制御する前記油圧弁(28)の前記振動要素(30)の移動方向が、前記他の油圧弁(44、46、48)の前記振動要素(50、52、54)の移動方向よりも前記自動車の横方向軸線との一致の程度が大きいように合わせられる請求項1に記載の油圧制御ユニット(20)。
【請求項3】
前記発進クラッチを制御する前記油圧弁(28)の前記振動要素(30)の移動方向が、前記自動車の垂直軸線と一致の程度が大きいように合わせられる請求項1に記載の油圧制御ユニット(20)。
【請求項4】
前記振動要素(30)の移動方向と前記自動車の長手方向(18)との間の角度(α)が60°よりも大きく、150°よりも小さい請求項1〜3のいずれか1項に記載の油圧制御ユニット(20)。
【請求項5】
前記振動要素(30)の移動方向と前記自動車の長手方向(18)との間の前記角度(α)が85°から90°の間にある請求項4に記載の油圧制御ユニット(20)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−150546(P2009−150546A)
【公開日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−322054(P2008−322054)
【出願日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【出願人】(508174975)ドクトル イング ハー ツェー エフ ポルシェ アクチエンゲゼルシャフト (134)
【氏名又は名称原語表記】Dr. Ing. h.c. F. Porsche Aktiengesellschaft
【住所又は居所原語表記】Porscheplatz 1, D−70435 Stuttgart, Germany
【Fターム(参考)】