説明

自動車の車輪支持体に懸架支柱を結合する装置

本発明は、自動車の車輪支持体(1;11;21;31;51;61;71;81;91;101;111;121;141;151)に懸架支柱を結合する装置であって、車輪支持体が懸架支柱(5)の下端を分離可能に結合するための受入れ部(2;12;22;32;52;62;72;82;92;102;112;122;142;152)を備えており、懸架支柱(5)の下端が受入れ部内に同軸的に収容されているものに関する。この懸架支柱結合装置を改善するため、車輪支持体が板変形部品であり、この板変形部品に懸架支柱(5)の受入れ部が一体に形成されており、受入れ部に保持手段が形成されて、懸架支柱(5)の保持手段と分離可能に結合可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車の車輪支持体に懸架支柱を結合する装置であって、車輪支持体が懸架支柱の下端を分離可能に結合するための受入れ部を備えており、懸架支柱の下端が受入れ部内に同軸的に収容れているものに関する。
【背景技術】
【0002】
ドイツ連邦共和国特許出願公開第4317057号明細書から、自動車の車輪支持体に懸架支柱を結合するこのような装置は公知であり、車輪支持体への懸架支柱の結合は締付けクランプにより行われ、懸架支柱を包囲する締付けクランプがナットにより車輪支持体にねじ止めされている。ボルトのナットは垂直な相互間隔で共通な保持体に設けられ、保持体の内側ストッパ部分と外側ストッパ部分との間で、直径をナットより大きく構成されたフランジを介して保持されている。このような解決策の欠点は、車輪支持体への懸架支柱の固定が受入れ可能な締付けでは実現されないことである。更に受入れ部を形成する締付けクランプは別個の部材である。
【0003】
ドイツ連邦共和国特許第3535287号明細書から、車輪支持体又はジャーナルへの懸架支柱の分離不可能な結合装置が公知であり、車輪支持体と懸架支柱が溶接により互いに結合されている。力を受入れるためにこのような解決策は最適であるが、自動車製造者の側からは好ましくない。なぜならば、保守及び修理に関しては、分離可能な結合の方が好ましいからである。
【0004】
欧州特許出願公開第1355080号明細書から、円錐状の懸架支柱座を持つ鋳造車輪支持体に懸架支柱を結合する装置が公知であり、車輪支持体への軸線方向ねじ止めが行われる。
【0005】
前記の解決策に共通なことは、改造可能性、公差、強度、取付け可能性及び価格に関して、鋳造車輪支持体への結合装置のために最適化されていることである。変形部品から構成されている車輪支持体の適当な受入れ部の形成は、製造技術的に複雑である。なぜならば、小さい材料厚さにより、回避すべき過度に大きい応力が生じるからである。
【0006】
自動車製造者の側から、車輪支持体を鋳造部品でなく変形部品として構成することがますます望まれている。しかし変形部品として実現される車輪支持体に適当な受入れ部を形成することは、今まで満足できるように成功していなかった。なぜならば、懸架支柱と車輪支持体との結合装置の強度及び剛性は、変形部品として構成されている車輪支持体においては、今まで不充分にしか解決されなかった特別な問題だからである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
これを背景として本発明の課題は、車輪支持体への懸架支柱の結合装置を、特に製造技術的な観点から最適化し、同時に作用するすべての力を確実に受入れるのに適しかつ懸架支柱と車輪支持体との安定で永続的な結合を保証する、車輪支持体への懸架支柱の取付け装置を得ることである。更に結合装置は、保守、修理及び懸架支柱の交換可能性も最適化するようにする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この課題の解決策は、請求項1の特徴からわかり、本発明の有利な構成及び展開は、従属請求項からわかる。
【0009】
車輪支持体が板変形部品であり、この板変形部品に懸架支柱の受入れ部が一体に形成されており、受入れ部に保持手段が形成されて、懸架支柱の保持手段と分離可能に結合可能であると、車輪支持体において与えられた課題が解決されるという認識が、本発明の基礎となっている。
【0010】
従って本発明は、自動車の車輪支持体への懸架支柱の結合装置から出発し、車輪支持体が懸架支柱の下端を分離可能に結合するための受入れ部を備えており、懸架支柱の下端が受入れ部内に同軸的に収容されている。与えられた課題を解決するため本発明によれば、車輪支持体が板変形部品であり、この板変形部品に懸架支柱の受入れ部が一体に形成され、この受入れ部に保持手段が形成されて、懸架支柱と分離可能に結合可能である。
【0011】
こうして課題は、懸架支柱の受入れ部が変形部品として構成される車輪支持体に統合されていることによって、驚くほど簡単に解決される。
【0012】
変形部品として構成される車輪支持体は、通常のように別の車軸即ち車輪軸受、制動機結合装置、かじ取りレバー及びその結合装置に結合される。
【0013】
更に受入れ部の保持手段が受入れ部の軸線方向上端に形成されているようにすることができる。その代わりに、受入れ部の保持手段が受入れ部の軸線方向下端に形成されているようにすることができる。同様に本発明の展開において、受入れ部の保持手段が受入れ部の軸線方向下端及び軸線方向上端に形成されていることも考えられる。
【0014】
本発明の展開によれば、懸架支柱の保持手段が懸架支柱の軸線方向上端に形成されているか、又は懸架支柱の保持手段が懸架支柱の軸線方向下端に形成されている。懸架支柱の保持手段が懸架支柱の軸線方向上端及び軸線方向下端に形成されていると有利である。
【0015】
本発明の実際の展開において、受入れ部の保持手段が懸架支柱の保持手段とねじ結合装置により互いに結合可能であり、本発明の特に好ましい構成では、ねじ結合装置がねじボルト、接線ねじ、ラジアルねじ又はねじ蓋を持っている。
【0016】
本発明の別の使用可能な構成では、受入れ部の保持手段が懸架支柱の保持手段と少なくとも1つの爪付き環により結合可能である。
【0017】
それとは別の構成ではその代わりに、受入れ部の保持手段が懸架支柱の保持手段と少なくとも1つのV形帯により結合可能である。
【0018】
本発明の特に有利な展開では、受入れ部の保持手段が縦スリット及び少なくとも1つの穴により形成され、懸架支柱の保持手段が少なくとも1つの穴へ通すことができるねじボルトにより形成されている。場合によっては懸架支柱に、引出し防止又は軸線方向止めのためのねじボルトを少なくとも部分的に受入れるための切欠き特に溝を設けることができる。
【0019】
本発明の別の目的にかなった展開では、受入れ部の保持手段が肩部及び穴を持つ受入れ杯であり、この穴に懸架支柱のねじボルトを通すことができ、懸架支柱の保持手段がねじボルトであり、このねじボルトのナットが受入れ部へ締付け可能である。この構成は、懸架支柱の外筒の周りに、引込みスリーブが設けられていることによって補足される。引込みスリーブは、必要な場合既存の車輪支持体と既存の懸架支柱との間のアダプタとして使用することができる。
【0020】
本発明の別の構成では、車輪支持体が、受入れ杯の円錐状に広がる上部開口及び円錐状肩部から成る二重円錐を有する受入れ部を持ち、開口及び肩部が受入れ部の保持手段を形成している。
【0021】
この構成は、懸架支柱がリブを有する外筒を持ち、リブのカラーが受入れ杯の円錐状に広がる開口に当接し、外筒の下端の肩部が車輪支持体の肩部に当接していることを特徴とする、別の展開と組合わされる。
【0022】
この構成の別の変形例では、車輪支持体の受入れ部が、円錐状に形成される上部開口を有する受入れ杯を持ち、懸架支柱の円錐状部分特に二重円錐状環又は懸架支柱の円錐状膨出部が上部開口に支持されている。
【0023】
この構成は、受入れ杯が溶接により車輪支持体に結合されるか又はこれと一体に形成されていることによって、更に展開されることができる。
【0024】
更に別の好ましい構成によれば、受入れ杯の下端が半径方向内方へ曲げられて、円錐状円板用の半径方向内方へ向く座面を形成し、この円板が、ねじボルト及びナットにより、受入れ杯の下端の円錐状座面へ向かって締付けられている。
【0025】
本発明の別の実際的な展開では、受入れ杯の下端が半径方向外方へ曲げられて、懸架支柱の保持手段用の円錐状座面を形成し、保持手段がカラーを持つ環状スリーブとして構成され、この環状スリーブがナットにより押圧力を受けているか、又はその代わりに、受入れ杯の下端が半径方向外方へ曲げられて、懸架支柱の保持手段用の円錐状座面を形成し、保持手段が円錐環として構成され、この円錐環が皿ばねの押圧力を受けている。同様に保持手段が二重円錐環として構成され、この二重円錐環の一方の円錐面が受入れ杯の下端へ押付けられ、他方の円錐面が懸架支柱の斜面へ押付けられていることも可能である。
【0026】
本発明の別の構成では、受入れ部が、半径方向外側に保持手段として、少なくとも1つの穴を有する二重の縁曲げ部を持ち、この穴が懸架支柱に形成される少なくとも1つの肘板の少なくとも1つの穴と一直線をなし、肘板が懸架支柱の保持手段であり、なるべくねじにより縁曲げ部に結合可能である。
【0027】
本発明の変形例では、懸架支柱が車輪支持体の受入れ部に結合可能な受入れ部を持ち、懸架支柱の受入れ部が条溝及び/又はカムを持ち、これらの条溝及び/又はカムが、車輪支持体の受入れ部に一致して形成されるカム及び/又は条溝と共に回り止め装置を形成している。
【0028】
この構成は、懸架支柱の受入れ部が懸架支柱の外筒を形成していることによって、展開されることができる。
【0029】
本発明の別の実際的な構成では、車輪支持体に接線方向に通されるねじが懸架支柱の保持手段であり、懸架支柱の外筒に設けられる凹所及び車輪支持体に設けられる凹所にねじが通されている。
【0030】
その代わりに、受入れ部の板舌片により区画されるねじ穴にねじが半径方向に通されて、懸架支柱の外筒にある凹所にはまる。
【0031】
本発明の好都合な展開では、懸架支柱の下端を車輪支持体の受入れ部内に軸線方向に固定するため、爪環が使用される。なるべく変形部品として構成されるこの爪環が、半径方向内方へ向く爪及び半径方向外方へ向く爪を持ち、半径方向外方へ向く爪が車輪支持体の受入れ部の下縁に当接し、半径方向内方へ向く爪が外筒にある凹所にはまり、爪環の上縁が外筒の段部内に収容されているように、実際に構成可能である。
【0032】
最後にあげた構成の変形では、半径方向外方へ向く爪が車輪支持体の下縁に当接し、半径方向内方へ向く爪が外筒にある凹所へはまり、爪環の上縁が外筒の段部内に収容されている。
【0033】
この構成のそれに代る展開では、爪環がS状の断面形状を持ち、かつ少なくとも部分的に車輪支持体の受入れ部の下端上に収容可能であり、この下端が曲げられて、懸架支柱の外筒の下端面用の支持環が生じるようにしている。
【0034】
本発明の別の有利な展開では、車輪支持体の受入れ部の下端が曲げられて、懸架支柱の端面のための支持環が形成されるようにしており、懸架支柱のピンが締付け環により軸線方向に固定されている、更に締付け環が軸止め環又はばね環として構成され、締付け環がピンにある適当な溝にはまっている。
【0035】
更に本発明の別の変形例では、懸架支柱の外筒の下部範囲に雌ねじが形成され、ねじ蓋がこの雌ねじへねじ込まれ、それにより懸架支柱が車輪支持体に固定されている。
【0036】
類似の構成では、懸架支柱の外筒の下部範囲に雌ねじが形成され、ねじ蓋がこの雌ねじへねじ込まれている。
【0037】
ねじ蓋の縁は懸架支柱から半径方向に突出して、円錐状環用の締付け面を形成している。
【0038】
本発明の別の構成では、車輪支持体の下端が下方へ広がる円錐となるように外方へ曲げられ、懸架支柱がその下端に雌ねじを持ち、この雌ねじ上へ締付け面を形成するナットがねじはめられ、この締付け面が、下方へ広がる円錐に少なくとも部分的に当接せしめられる円錐状環を締付ける。
【0039】
本発明の別の構成では、車輪支持体の下端が下方へ広がる円錐となるように外方へ曲げられ、懸架支柱がその外筒に楔状溝を備えており、この楔状溝へ円錐状環の爪がはまっている。
【0040】
本発明の他の構成では、車輪支持体が上端に円錐状に広がる開口を持ち、懸架支柱が二重円錐状環又は懸架支柱の適当に形成された膨出部を持ち、開口及び二重円錐状環の膨出部が、V形帯により互いに確実伝動するように結合されかつ軸線方向に止められている。
【0041】
本発明の変わった構成では、車輪支持体の下端が、懸架支柱のため内方へ円筒座又は円錐状座面となるように曲げられ、外筒に溝が形成され、この溝へV形帯がはまり、それにより懸架支柱が軸線方向に車輪支持体へ締付けられかつ止められている。
【0042】
本発明の類似の展開では、車輪支持体の受入れ部の下端が、下方へ広がる円錐となるように外方へ曲げられ、この円錐へ円錐環が挿入されて、溝へはまる頂上を持つV形帯により車輪支持体へ締付けられ、懸架支柱を車輪支持体に止める。
【0043】
最後に本発明の別の構成では、V形帯が受入れ部及び懸架支柱に設けられて、V形帯の一方の脚辺が下方へ広がる円錐を包囲し、他方の脚辺が懸架支柱の溝へはまり、車輪支持体の受入れ部への懸架支柱の軸線方向結合部を止める。
【0044】
本発明を明らかにするため、実施例が図面により以下に説明される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0045】
図1車輪支持体1が斜視図で部分図を示されている。板変形部品から形成される車輪支持体1は、図1には示してない懸架支柱と結合するための受入れ部2を持っている。車輪支持体1はさらに、締付け方向の剛性を減少するのに役立つ縦スリット3を持っている。両側に設けられる穴4は、懸架支柱を車輪支持体3に締付ける図示しないボルトを通すのに役立つ。
【0046】
図2a及び2bには、車輪支持体11への懸架支柱5の本発明による結合装置の第2実施例が示されている。車輪支持体12は、ほぼ丸い断面の受入れ部12を持ち、この丸い断面は肩部14を持つ受入れ杯13に開口している。車輪支持体11に形成された保持手段を形成する受入れ杯13は、更に懸架支柱5のねじボルト16を通す穴15を持っている。
【0047】
図2aに示す実施例では、懸架支柱5の外筒6が薄い板から成る引込みスリーブ17により包囲され、この引込みスリーブ17は車輪支持体11の受入れ部12へ懸架支柱5を一層容易に取付けるのに役立つ。懸架支柱5の圧入は、ねじボルト16の引込みによるか又は軸線方向ねじを介して行われ、ねじボルト16が懸架支柱5に形成される保持手段をなしている。図2bに示す懸架支柱5の変形例では、引込みスリーブなしの結合が行われる。ここでは外筒6の下端面7が肩部14上に直接載っている。
【0048】
図3には、車輪支持体21への懸架支柱5の結合装置の第3実施例が示されている。この車輪支持体21は、受入れ杯26の円錐状に広がる上部開口24と円錐状肩部25から成る二重円錐23を有する受入れ部22を持っている。
【0049】
懸架支柱5は、例えば据え込みにより形成されるリブ28を有する外筒27を持ち、このリブのカラー29は円錐状に広がる開口24に当接している。外筒27の下端の肩部30は、車輪支持体21の肩部25に当接している。車輪支持体21への懸架支柱5の固定は、下から図示しないねじボルトにより行われる。
【0050】
図3による解決策では、生じる垂直荷重は上部円錐又は開口24を介して受入れられる。下部円錐又は肩部25は、車輪支持体21の受入れ部22内における懸架支柱5の半径方向止めに役立つ。この解決策では引込み長さを減少でき、それにより修理の場合懸架支柱5の分離が容易になる。
【0051】
図4a〜4cには別の実施例が示され、車輪支持体31の保持手段は図3の車輪支持体と同様に円錐状座面を持っている。図4a〜4cによる車輪支持体31の受入れ部32は、円錐状に形成される上部開口34を有する受入れ杯33を持ち、懸架支柱5の二重円錐状間35が上部開口34に支持されている。受入れ杯33は車輪支持体31に形成され、この受入れ杯33は、図示するように溶接により車輪支持体31に結合されるか、又は変形により車輪支持体に一体に形成することができる。
【0052】
図4aでは、受入れ杯33の下端36が内方へ曲げられているので、円錐状円板37用の内方へ向く円錐状座面を形成している。円錐状円板37は、ねじボルト39により受入れ杯33の下端36の円錐状座面へ締付けられる。図4aの左半分に破線で示すように、必要な場合板縁を更に支持するために、受入れ杯33の下端36を折り返すことができる。開口34及び下端6は互いに逆向きの円錐を形成し、上部円錐は垂直力を受入れ、下部円錐は懸架支柱5の心出しに役立つ。
【0053】
図4bには、図4aに示す実施例に類似の変形例が示されている。この変形例では受入れ杯33の下端36aが外方へ曲げられて、懸架支柱の保持手段用の円錐状座面を形成している。この保持手段は、図4bの左半分に示すように、ナット39の作用を受けるカラー41付き環状スリーブ40として構成されるか、図4bの右半分に示すように、皿ばね43により押付けられる円錐環42として構成されている。
【0054】
図4cには、図4bに示す実施例と類似な実施例が詳細に示されている。ここでは受入れ杯33の下端36aに対向するために二重円錐環44が使用され、その一方の円錐面45は下端36aへ押付けられ、その他方の円錐面46は懸架支柱5の斜面47へ押付けられる。
【0055】
図5a及び図5bには、受入れ部52を持つ車輪支持体51に懸架支柱5を結合する装置の第5実施例が示されている。これらの図には車輪支持体51の上部範囲53のみが示されている。図示しない下部範囲は、それぞれ図1〜4及び図8〜14に示すような構成を持つことができる。
【0056】
受入れ部52の上端54は補強のため内方へ折り返されている。この上端に懸架支柱5の外筒6が当接している。受入れ部52は半径方向外側に二重縁曲げ部55及び56を持ち、これらの縁曲げ部55,56は互いに平行にかつ懸架支柱5の縦軸線にたいしてほぼ直角になっている。縁曲げ部55,56に穴57が設けられ、この穴は肘板59の穴58と一直線をなしている。縁曲げ部55,56は車輪支持体51の少なくとも上部保持手段を形成し、肘板59は懸架支柱5の少なくとも上部保持手段を形成している。肘板59は懸架支柱5の外筒6に形成され、しかも板変形プロセスにより一体に形成されるか、又は図5a及び5bに示すように溶接又はろう付けにより形成されている。
【0057】
車輪支持体51と懸架支柱5を結合するため、穴57及び58によりねじ結合を行うことができる。しかし穴57及び58により鋲結合を行うことも可能である。図5a及び5bでは、縁曲げ部55,56及び肘板59による片側結合が示されている。しかし軸線方向引張りの場合懸架支柱5と車輪支持体51との間に対称な力案内を行うため、適当な少なくとも両側配置が好都合である。
【0058】
図6a〜6cには、車輪支持体及び懸架支柱の一部が、この場合懸架支柱5の受入れ部5と共に示されている。懸架支柱5の受入れ部60が車輪支持体61の受入れ部62と結合可能である。
【0059】
しかし受入れ部69が懸架支柱5の下部外筒も形成して、懸架支柱と一体に結合されることができる。
【0060】
受入れ部60は、円錐状に半径方向外方へ広げられる開口63、及び押込まれる凹所又は条溝64又は押出される隆起又はカム65を持ち、これらの条溝64又はカム65が車輪支持体61の一致して形成されるカム66又は条溝67と共に、回り止め又は組立て補助手段を形成している。
【0061】
図7a及び7bには、懸架支柱5への車輪支持体71の本発明による結合装置の第7実施例が示されている。車輪支持体71は受入れ部72を持ち、この受入れ部の上端73は、図5a及び5bに示す実施例と同様に内方へ曲げられている。これらの上端に懸架支柱5の外筒6が当接している。車輪支持体71に接線方向に通されるねじ74が、図7aによる変形例では懸架支柱5の保持手段であり、対応して形成される凹所75が懸架支柱5の外筒6に設けられ、凹所76が車輪支持体71に設けられ、これらの凹所にねじ74が通されて、懸架支柱5を車輪支持体71に止めている。
【0062】
懸架支柱用受入れ穴は、更に切削で再加工することができる。
【0063】
図7bでは、図示しないねじが、板舌片77,78により区画されるねじ穴79へ半径方向に通されて、懸架支柱5の外筒6に適当に形成された凹所80へはまり、それにより懸架支柱5を車輪支持体71に固定する。
【0064】
図8a〜8cには第8実施例が示され、車輪支持体81の受入れ部82内に懸架支柱5の下端を軸線方向に保持するため、爪環83が使用される。この爪環83が図8cに斜視図で詳細に示されている。適切に変形部品として構成されている爪環83は、内方へ向く爪84及び外方へ向く爪85を持っている。半径方向外方へ向く爪85は車輪支持体81の下縁86に当接し、半径方向内方へ向く爪84は外筒6にある凹所87へスナップ状にはまり、爪環83の上縁88は外筒6の段部89内に遊びをもって収容されている。図8bに示す実施例では、車輪支持体81の下縁86は段部90を持ち、外筒6の段部89の一部がこの段部90上に載る。
【0065】
図8aから爪環83の取外しは、爪85に当接して車輪支持体81から懸架支柱5の除去を可能にする押圧スリーブにより好都合に行われる。爪環83及びこれが当接するか又は係合する面は、爪84,85が作動中にますます定着するように形成することができる。これは、凹所87内の半径を変形の際爪84によって描かれる円軌跡より小さく選ぶことによって行うことができる。
【0066】
図8bに示す実施例では、車輪支持体81からの懸架支柱5の取外しは、爪環83の分離によって行うことができる。
【0067】
図9a及び9bは、受入れ部92を持つ車輪支持体91に懸架支柱5を本発明により結合する装置の第9実施例を示している。図8a〜8cの車輪支持体81におけるのと同様に、保持手段が爪環93により形成されるが、この爪環93は全く異なる断面形状即ちS形状を持っている。図9cに斜視図で詳細に示されている爪環93は、同様に板変形部品であり、S状かぎ要素94のつなぎ合わせから成っている。車輪支持体91の下端95は曲げられて、懸架支柱5の外筒6の下端面7用の支持環96が生じるようにしている。懸架支柱5の外筒6は半径方向凹所97を持ち、この凹所へ爪環93がはまることができる。
【0068】
図9aには、車輪支持体91の受入れ部92への懸架支柱5の圧入が完了直前で示され、従って下端面7が爪環93に押圧力を及ぼし始める状態が示されている。図9bには圧入過程の終了が示され、下端面7の押圧力によりかぎ要素94が約90°回されるので、部分かぎ要素98が支持環96を包囲し、部分かぎ要素99が外筒6の下端面7を包囲して凹所97にはまる。
【0069】
図10a及び10bには、受入れ部102を持つ車輪支持体101に懸架支柱5を本発明により結合する装置の第10実施例が示されている。この実施例でも同様に、受入れ部102の下端が曲げられて、懸架支柱5の下端面7用の支持環103が生じるようにしている。車輪支持体101の両方の変形例では、懸架支柱5のピン104が締付け環105により軸線方向に止められる。図10aによる締付け環105は軸止め環106であり、図10aに示す変形例では、ばね環107がピン104にある適当な溝108にはまって、懸架支柱5を下部範囲で軸線方向に止めている。
【0070】
図11には、受入れ部112を持つ車輪支持体111に懸架支柱5を本発明により結合する装置の第11実施例が示されている。この実施例では、車輪支持体111の下端13が内方へ曲げられて、図11の左半分に示すように懸架支柱5用の円筒座114が形成されるか、図11の右半分に示すように円錐状座面115が生じるようにしている。懸架支柱5の下部範囲には雌ねじ116が形成され、この雌ねじへねじ蓋117がねじ込まれて、懸架支柱5を車輪支持体111に止め、車輪支持体111への上部の結合は、別の実施例に示すか説明したような結合装置によって行うことができる。
【0071】
図12a及び22bには、受入れ部122を持つ車輪支持体121に懸架支柱5を本発明により結合する装置の第12実施例が示されている。この実施例では、車輪支持体121の下端123が下方へ広がる円錐124となるように外方へ曲げられている。図12aに示す第1変形例では、図11による実施例と同じように、懸架支柱5の下部範囲に雌ねじ125が形成され、ねじ蓋126がこの雌ねじへねじ込まれている。縁127が半径方向に懸架支柱5から突出し、円錐状環129を締付ける締付け面128を形成している。別の実施例による上部結合装置と組合わせることができるこの実施例は、懸架支柱の座を軸線方向下方へ大きく離れた所まで移すことができるという利点を持っている。
【0072】
この結合装置の変形例が図12bに示されている。この実施例でも車輪支持体121の下端123が下方へ広がる円錐124となるように外方へ曲げられている。図12aによる変形例とは異なり、懸架支柱5はその下端に雄ねじ130を持ち、この雄ねじ上へねじはめられるナット131が、締付け面132を介して円錐状環129を締付ける。この構成の利点は、場所の最小の喪失で内側構造物の全長を利用できることである。
【0073】
図12c〜12eには円錐状縁129が詳細に示されている。円錐状環129は板変形部品であり、半径方向に延びかつ蛇行するリブ133,134を持っている。リブ133,134を介して、懸架支柱5を車輪支持体131の受入れ部132へ圧入又はねじ止めする際、接線方向移動即ち直径変化が可能である。ナット126又は131を確実に締めることができるようにするため、円錐状環129を図12dに示す接触面135で閉鎖することができる。
【0074】
図12eには円錐状環129aの変形例が示されている。これは図12cに示す環129と大幅に一致しているが、これとは異なり開いた端部136,137を持つ環として構成されている。
【0075】
環129,129aの代わりに、開いた端部を持つ開いた環として異形輪郭線を形成することができる。異形輪郭線の開いた端部は、締付けのために必要な直径変化を可能にする。
【0076】
図13aには、受入れ部142を持つ車輪支持体141に懸架支柱5を本発明により結合する装置の第13実施例が示されている。この実施例においても、車輪支持体141の下端143は下方へ広がる円錐144となるように外方へ曲げられている。図12a及び12bのよる実施例とは異なり、懸架支柱5はその下端にねじ山を持たず、懸架支柱5の外筒6にある楔状溝145が切込まれるか、変形法により外湯に押込まれている。
【0077】
円錐状環129bは、車輪支持体141への懸架支柱5の軸線方向結合を確実にする。詳細を図13bに示すこの円錐状環129bは、円錐状環129又は129aに類似しているが、これとは異なり溝145へはまる爪146及び溝145は、作動中に増大する締付けが生じるように、好都合に設計されている。
【0078】
図14a〜14dには、受入れ部152を持つ車輪支持体151に懸架支柱5を本発明により結合する装置の第14実施例が示されている。図14a〜14dに示す実施例に共通することは、懸架支柱5を車輪支持体151に結合するために、V形締付け帯又はV形環が使用されることである。
【0079】
図14aには、車輪支持体151への懸架支柱5の上部結合装置が示されている。図3,4a及び4bに示す実施例と同じように、車輪支持体151は円錐状に広げられる開口154を有する上端153を持ち、懸架支柱5は二重円錐膨出部又は二重円錐環155を持っている。開口154及び二重円錐環155又は二重円錐膨出部155は、V形帯156により互いに確実伝動するように結合され、かつ軸線方向に止められている。
【0080】
図14bには、受入れ部152を持つ車輪支持体151への懸架支柱5の下部結合装置が示されている。この実施例では図11に示す実施例と同じように、車輪支持体151の下端157が内方へ曲げられ、しかも図14bの左半分に示すように懸架支柱5用の円筒座158が形成されるか、又は図14bの右半分に示すように円錐状座面159が生じるように、内方へ曲げられている。溝160が外筒に形成されて、懸架支柱5を車輪支持体151へ軸線方向に締付けるか止めるV形帯156aの受入れに役立つ。
【0081】
図14bに示す構成の変形例が図14cに示されている。図12a,12b及び13に示す実施例と同じように、車輪支持体151の下端61が下方へ広がる円錐162となるように外方へ曲げられている。この円錐162へ円錐環163が挿入され、頂上で溝160にはまるV形帯156bにより車輪支持体151へ締付けられ、それにより懸架支柱5を車輪支持体151に止めている。
【0082】
図14cに示す実施例の変形例が図14dに示されている。この場合V形帯156Cの一方の脚辺164が下方へ広がる円錐163を包囲し、他方の脚辺165が懸架支柱5の溝169へはまって、車輪支持体151への懸架支柱5の軸線方向結合を確実にしている。
【0083】
図15a及び15bには、車輪支持体171に懸架支柱5を本発明により結合する装置の別の実施例が示されている。前に示した結合装置の代わりに、車輪支持体171の板縁172は、ここでは内方へ、即ち車輪支持体171の空所173の方へ曲げられている。図12a及び12bによる実施例と同様に、車輪支持体171への懸架支柱5の下部固定が行われる。車輪支持体171への懸架支柱5の上部固定は、図3による構成と同じように行われる。
【0084】
この構成の利点は、一層容易又は簡単な製造可能性である。なぜならば、板縁172は最初に外方へ広げて曲げる必要はなく、構造の成形中に一緒に行えばよいからである。別の利点は、板縁172にある鋭い稜が露出しないことである。それにより保守又は組立ての場合負傷の危険が減少する。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】 車輪支持体に懸架支柱を本発明により結合する装置の第1実施例を部分斜視図で示す。
【図2】 a)及びb)は車輪支持体に懸架支柱を本発明により結合する装置の2つの第2実施例を縦断面図で示す。
【図3】 車輪支持体に懸架支柱を本発明により結合する装置の第3実施例を縦断面図で示す。
【図4】 a)〜c)は車輪支持体に懸架支柱を本発明により結合する装置の3つの第4実施例を縦断面図で示す。
【図5】 a)及びb)は車輪支持体に懸架支柱を本発明により結合する装置の2つの第5実施例を縦断面図及び斜視図で示す。
【図6】 a)〜c)は車輪支持体に懸架支柱を本発明により結合する装置の3つの第6実施例を斜視図及び部分横断面図で示す。
【図7】 a)及びb)は車輪支持体に懸架支柱を本発明により結合する装置の2つの第7実施例を縦断面図で示す。
【図8】 a)及びb)は車輪支持体に懸架支柱を本発明により結合する装置の2つの第8実施例を縦断面図で示し、c)はその細部を部分斜視図で示す。
【図9】 a)及びb)は車輪支持体に懸架支柱を本発明により結合する装置の2つの第9実施例を縦断面図で示し、c)はその細部を部分斜視図で示す。
【図10】 a)及びb)は車輪支持体に懸架支柱を本発明により結合する装置の2つの第10実施例を縦断面図で示す。
【図11】 車輪支持体に懸架支柱を本発明により結合する装置の第11実施例を縦断面図で示す。
【図12】 a)及びb)は車輪支持体に懸架支柱を本発明により結合する装置の2つの第12実施例を縦断面図で示し、c)〜e)はその細部を異なる方向から見た図で示す。
【図13】 a)は車輪支持体に懸架支柱を本発明により結合する装置の第13実施例を縦断面図で示し、b)はその細部を示す。
【図14】 a)〜d)は車輪支持体に懸架支柱を本発明により結合する装置の4つの第14実施例を縦断面図で示す。
【図15】 a)は車輪支持体に懸架支柱を本発明により結合する装置の第15実施例を縦断面図で示し、b)はその細部を切欠いて示す。
【符号の説明】
【0086】
1,11,21,31,51,61,71,81,91,101,111,121,141,151,171 車輪支持体
2,12,22,32,52,60,62,72,75,76,82,92,102,111,122,142,152 受入れ部
3 縦スリット
4,15,57,58 穴
5 懸架支柱
6,27 外筒
7 下端面
13,26,33 受入れ杯
14、25,30 肩部
16,38 ねじボルト
17 引込みスリーブ
23 二重円錐
24,34,63,154 開口
28,133,134 リブ
29,41 カラー
35,155 二重円錐状環
36,36a、95,113,123,243,157,161 下端
37 円錐状円板
39,131 ナット
40 環状スリーブ
42,163 円錐環
43 皿ばね
44 二重円錐環
45,46 円錐面
47 斜面
53 上部範囲
54,73,153 上端
55,56 縁曲げ部
59 肘板
64,67 条溝
65,66 カム
74 ねじ
77,78 板舌片
79 ねじ穴
80,87,97 凹所
83,93 爪環
84,85,146 爪
86 下縁
88 上縁
89,90 段部
94 保持要素
96,103 支持環
98,99 部分爪要素
104 ピン
105 締付け環
106 軸止め環
107 ばね環
108,145,160 溝
114,158 円筒座
115,159 円錐状座面
116,125 雌ねじ
117,126 ねじ蓋
124,144,162 下方へ広がる円錐
127 縁
128,132 座面
129,129a 円錐状環
130 雄ねじ
135 接触面
136 端部
156,156a,156b,156c V形帯
164,165 脚辺
170 結合装置
172 板縁
173 空所

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車の車輪支持体(1;11;21;31;51;61;71;81;91;101;111;121;141;151)に懸架支柱を結合する装置であって、車輪支持体が懸架支柱(5)の下端を分離可能に結合するための受入れ部(2;12;22;32;52;62;72;82;92;102;112;122;142;152)を備えており、懸架支柱(5)の下端が受入れ部内に同軸的に収容されているものにおいて、車輪支持体が板変形部品であり、この板変形部品に懸架支柱(5)の受入れ部が一体に形成されており、受入れ部に保持手段が形成されて、懸架支柱(5)の保持手段と分離可能に結合可能であることを特徴とする、懸架支柱結合装置。
【請求項2】
受入れ部(2;12;22;32;52;62;72;82;92;102;112;122;142;152)の保持手段が受入れ部の軸線方向上端に形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の懸架支柱結合装置。
【請求項3】
受入れ部(2;12;22;32;52;62;72;82;92;102;112;122;142;152)の保持手段が受入れ部の軸線方向下端に形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の懸架支柱結合装置。
【請求項4】
受入れ部(2;12;22;32;52;62;72;82;92;102;112;122;142;152)の保持手段が受入れ部の軸線方向下端及び軸線方向上端に形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の懸架支柱結合装置。
【請求項5】
懸架支柱(5)の保持手段が懸架支柱(5)の軸線方向上端に形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の懸架支柱結合装置。
【請求項6】
懸架支柱(5)の保持手段が懸架支柱(5)の軸線方向下端に形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の懸架支柱結合装置。
【請求項7】
懸架支柱(5)の保持手段が懸架支柱(5)の軸線方向上端及び軸線方向下端に形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の懸架支柱結合装置。
【請求項8】
受入れ部(2;12;22;32;52;62;72;82;92;102;112;122;142;152)の保持手段が懸架支柱(5)の保持手段とねじ結合装置により結合可能であることを特徴とする、請求項1〜7の1つに記載の懸架支柱結合装置。
【請求項9】
ねじ結合装置がねじボルト(38,39)、接線ねじ(74)、ラジアルねじ又はねじ蓋(117;126;131)を持っていることを特徴とする、請求項8に記載の懸架支柱結合装置。
【請求項10】
受入れ部(2;12;22;32;52;62;72;82;92;102;112;122;142;152)の保持手段が懸架支柱(5)の保持手段と少なくとも1つの爪付き環(83)により結合可能であることを特徴とする、請求項1〜7の1つに記載の懸架支柱結合装置。
【請求項11】
受入れ部(2;12;22;32;52;62;72;82;92;102;112;122;142;152)の保持手段が懸架支柱(5)の保持手段と少なくとも1つのV形帯(156;156a,;156b;156c)により結合可能であることを特徴とする、請求項1に記載の懸架支柱結合装置。
【請求項12】
受入れ部(2)の保持手段が縦スリット(3)及び少なくとも1つの穴(4)により形成され、懸架支柱(5)の保持手段が少なくとも1つの穴(4)へ通すことができるねじボルトにより形成されていることを特徴とする、請求項1〜11の1つに記載の懸架支柱結合装置。
【請求項13】
受入れ部(12)の保持手段が肩部(14)及び穴(15)を持つ受入れ杯(13)であり、この穴(15)に懸架支柱(5)のねじボルト(16)を通すことができ、懸架支柱(5)の保持手段がねじボルト(16)であり、このねじボルトのナットが受入れ部(12)へ締付け可能であることを特徴とする、請求項1〜11の1つに記載の懸架支柱結合装置。
【請求項14】
懸架支柱(5)の外筒(6)の周りに、なるべく薄い板から成る引込みスリーブ(17)が設けられていることを特徴とする、請求項13に記載の懸架支柱結合装置。
【請求項15】
車輪支持体(21)が、受入れ杯(26)の円錐状に広がる上部開口(24)及び円錐状肩部(25)から成る二重円錐(23)を有する受入れ部(22)を持ち、開口(24)及び肩部(25)が受入れ部(22)の保持手段を形成していることを特徴とする、請求項1に記載の懸架支柱結合装置。
【請求項16】
懸架支柱(5)がリブ(28)を有する外筒(27)を持ち、リブ(28)のカラー(29)が受入れ杯(26)の円錐状に広がる開口(24)に当接し、外筒(27)の下端の肩部(30)が車輪支持体(21)の肩部(25)に当接していることを特徴とする、請求項15に記載の懸架支柱結合装置。
【請求項17】
車輪支持体(31)の受入れ部(32)が、円錐状に形成される上部開口(34)を有する受入れ杯(33)を持ち、懸架支柱(5)の円錐状部分特に二重円錐状環(35)又は懸架支柱(5)の円錐状膨出部が上部開口(34)に支持されていることを特徴とする、請求項1に記載の懸架支柱結合装置。
【請求項18】
受入れ杯(33)が溶接により車輪支持体(31)に結合されていることを特徴とする、請求項17に記載の懸架支柱結合装置。
【請求項19】
受入れ杯(33)が車輪支持体(31)と一体に構成されていることを特徴とする、請求項17に記載の懸架支柱結合装置。
【請求項20】
受入れ杯(33)の下端(36)が半径方向内方へ曲げられて、円錐状円板(37)用の半径方向内方へ向く座面を形成し、この円板(37)が、ねじボルト(38)及びナット(39)により、受入れ杯(33)の下端(36)の円錐状座面へ向かって締付けられていることを特徴とする、請求項17に記載の懸架支柱結合装置。
【請求項21】
受入れ杯(33)の下端(36a)が半径方向外方へ曲げられて、懸架支柱(5)の保持手段用の円錐状座面を形成し、保持手段がカラー(41)を持つ環状スリーブ(40)として構成され、この環状スリーブ(40)がナット(39)により押圧力を受けていることを特徴とする、請求項17に記載の懸架支柱結合装置。
【請求項22】
受入れ杯(33)の下端(36a)が半径方向外方へ曲げられて、懸架支柱(5)の保持手段用の円錐状座面を形成し、保持手段が円錐環(42)として構成され、この円錐環(42)が皿ばね(43)の押圧力を受けていることを特徴とする、請求項17に記載の懸架支柱結合装置。
【請求項23】
受入れ杯(33)の下端(36a)が半径方向外方へ曲げられて、懸架支柱(5)の保持手段用の円錐状座面を形成し、保持手段が二重円錐環(44)として構成され、この二重円錐環(44)の一方の円錐面(45)が受入れ杯(33)の下端(36a)へ押付けられ、他方の円錐面(46)が懸架支柱(5)の斜面(47)へ押付けられていることを特徴とする、請求項17に記載の懸架支柱結合装置。
【請求項24】
受入れ部(52)が、半径方向外側に保持手段として、少なくとも1つの穴(57)を有する二重の縁曲げ部(55,56)を持ち、この穴(57)が懸架支柱(5)に形成される少なくとも1つの肘板(59)の少なくとも1つの穴(58)と一直線をなし、肘板(59)が懸架支柱(5)の保持手段であり、なるべくねじにより縁曲げ部(55,56)に結合可能であることを特徴とする、請求項1に記載の懸架支柱結合装置。
【請求項25】
懸架支柱(5)が車輪支持体(61)の受入れ部(62)に結合可能な受入れ部(60)を持ち、懸架支柱の受入れ部(60)が条溝(64)及び/又はカム(65)を持ち、これらの条溝(64)及び/又はカム(65)が、車輪支持体(61)の受入れ部(62)に一致して形成されるカム(66)及び/又は条溝(67)と共に回り止め装置を形成していることを特徴とする、請求項1に記載の懸架支柱結合装置。
【請求項26】
懸架支柱(5)の受入れ部(60)が懸架支柱の外筒(6)を形成していることを特徴とする、請求項25に記載の懸架支柱結合装置。
【請求項27】
車輪支持体(71)に接線方向に通されるねじ(74)が懸架支柱(5)の保持手段であり、懸架支柱(5)の外筒(6)に設けられる凹所(75)及び車輪支持体(71)に設けられる凹所(76)にねじ(74)が通されていることを特徴とする、請求項1に記載の懸架支柱結合装置。
【請求項28】
受入れ部(71)の板舌片(77,78)により区画されるねじ穴(79)にねじが半径方向に通されて、懸架支柱(5)の外筒(6)にある凹所(80)にはまることを特徴とする、請求項1に記載の懸架支柱結合装置。
【請求項29】
懸架支柱(5)の下端を車輪支持体(1)の受入れ部(82)内に軸線方向に固定するため、爪環(83)が使用されることを特徴とする、請求項1に記載の懸架支柱結合装置。
【請求項30】
なるべく変形部品として構成される爪環(83)が、半径方向内方へ向く爪(84)及び半径方向外方へ向く爪(85)を持ち、半径方向外方へ向く爪(85)が車輪支持体(81)の受入れ部(82)の下縁(86)に当接し、半径方向内方へ向く爪(84)が外筒(6)にある凹所(87)にはまり、爪環(83)の上縁(88)が外筒(6)の段部(89)内に収容されていることを特徴とする、請求項29に記載の懸架支柱結合装置。
【請求項31】
半径方向外方へ向く爪(85)が車輪支持体(81)の下縁(86)に当接し、半径方向内方へ向く爪(84)が外筒(6)にある凹所(87)へはまり、爪環(83)の上縁(88)が外筒(6)の段部(89)内に収容されていることを特徴とする、請求項29に記載の懸架支柱結合装置。
【請求項32】
爪環(93)がS状の断面形状を持ち、かつ少なくとも部分的に車輪支持体(91)の受入れ部(92)の下端(95)上に収容可能であり、この下端(95)が曲げられて、懸架支柱(5)の外筒(6)の下端面(7)用の支持環(96)が生じるようにしていることを特徴とする、請求項29に記載の懸架支柱結合装置。
【請求項33】
車輪支持体(101)の受入れ部(102)の下端が曲げられて、懸架支柱(5)の端面(7)のための支持環(103)が形成されるようにしており、懸架支柱(5)のピン(104)が締付け環(105)により軸線方向に固定されていることを特徴とする、請求項1に記載の懸架支柱結合装置。
【請求項34】
締付け環(105)が軸止め環(106)又はばね環(107)として構成され、締付け環(105)がピン(104)にある適当な溝(108)にはまっていることを特徴とする、請求項33に記載の懸架支柱結合装置。
【請求項35】
懸架支柱(5)の外筒(6)の下部範囲(7)に雌ねじ(116)が形成され、ねじ蓋(117)がこの雌ねじ(116)へねじ込まれ、それにより懸架支柱(5)が車輪支持体(111)に固定されていることを特徴とする、請求項1に記載の懸架支柱結合装置。
【請求項36】
懸架支柱(5)の外筒(6)の下部範囲に雌ねじ(116)が形成され、ねじ蓋(126)がこの雌ねじ(116)へねじ込まれており、ねじ蓋(126)の縁(127)が懸架支柱(5)から半径方向に突出して、円錐状環(129,129a)用の締付け面(128)を形成していることを特徴とする、請求項1に記載の懸架支柱結合装置。
【請求項37】
車輪支持体(121)の下端(123)が下方へ広がる円錐(124)となるように外方へ曲げられ、懸架支柱(5)がその下端に雌ねじ(130)を持ち、この雌ねじ(130)上へ締付け面(132)を形成するナット(131)がねじはめられ、この締付け面(132)が、下方へ広がる円錐(124)に少なくとも部分的に当接せしめられる円錐状環(129,129a)を締付けることを特徴とする、請求項1に記載の懸架支柱結合装置。
【請求項38】
車輪支持体(141)の下端(143)が下方へ広がる円錐(144)となるように外方へ曲げられ、懸架支柱(5)がその外筒(6)に楔状溝(145)を備えており、この楔状溝へ円錐状環(129b)の爪(146)がはまっていることを特徴とする、請求項1に記載の懸架支柱結合装置。
【請求項39】
車輪支持体(151)が上端(153)に円錐状に広がる開口(154)を持ち、懸架支柱(5)が二重円錐状環(155)又は懸架支柱の適当に形成された膨出部を持ち、開口(154)及び二重円錐状環(155)の膨出部が、V形帯(156)により互いに確実伝動するように結合されかつ軸線方向に止められていることを特徴とする、請求項1に記載の懸架支柱結合装置。
【請求項40】
車輪支持体(151)の下端(157)が、懸架支柱(5)のため内方へ円筒座(158)又は円錐状座面(159)となるように曲げられ、外筒(6)に溝(160)が形成され、この溝(160)へV形帯(156a)がはまり、それにより懸架支柱(5)が軸線方向に車輪支持体(151)へ締付けられかつ止められていることを特徴とする、請求項1に記載の懸架支柱結合装置。
【請求項41】
車輪支持体(151)の受入れ部(152)の下端(161)が、下方へ広がる円錐(162)となるように外方へ曲げられ、この円錐(162)へ円錐環(163)が挿入されて、溝(160)へはまる頂上を持つV形帯(156b)により車輪支持体(151)へ締付けられ、懸架支柱(5)を車輪支持体(151)に止めることを特徴とする、請求項1に記載の懸架支柱結合装置。
【請求項42】
V形帯(156c)が受入れ部(152)及び懸架支柱(5)に設けられて、V形帯(156c)の一方の脚辺(164)が下方へ広がる円錐(163)を包囲し、他方の脚辺(165)が懸架支柱(5)の溝(160)へはまり、車輪支持体(151)の受入れ部(152)への懸架支柱(5)の軸線方向結合部を止めることを特徴とする、請求項1に記載の懸架支柱結合装置。
【請求項43】
車輪支持体(171)の受入れ部が、内方へ曲げられる板縁(172)を持ち、懸架支柱(5)のリブが板縁(172)の1つ特に上部板縁(172)に支持されていることを特徴とする、先行する請求項の1つに記載の懸架支柱結合装置。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3】
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【図4a】
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【図4b】
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【図4c】
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【図5a】
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【図5b】
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【図6a】
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【図6b】
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【図6c】
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【図7a】
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【図7b】
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【図8a】
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【図8b】
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【図8c】
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【図9a】
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【図9b】
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【図9c】
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【図10a】
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【図10b】
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【図11】
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【図12a】
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【図12b】
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【図12c】
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【図12d】
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【図12e】
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【図13a】
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【図13b】
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【図14a】
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【図14b】
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【図14c】
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【図14d】
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【図15a】
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【図15b】
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【公表番号】特表2009−504486(P2009−504486A)
【公表日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−526363(P2008−526363)
【出願日】平成18年8月2日(2006.8.2)
【国際出願番号】PCT/DE2006/001345
【国際公開番号】WO2007/016903
【国際公開日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【出願人】(506420843)シエフレル・コマンデイトゲゼルシヤフト (80)
【Fターム(参考)】