説明

航空宇宙応用分野のテープ材料を敷設するための装置

複数ヘッドテープ配置システム(100)は、いくつかのテープヘッド(102)を含む。各テープヘッドは、複合材料をマンドレルに搬送するための、ガイドシュート(116)および転圧ローラ(136)を含む。裏当ては転圧ローラに達する前に複合テープ材料から除去される。各テープヘッドはまた、裏当てが除去された後に、かつ材料が転圧ローラに達する前に、複合テープ材料を切断するように配置される、材料カッタ(138)を含む。材料カッタは、凸状の切断面を備えた湾曲したブレード(152)と、平坦なブレードが水平方向に揺動運動しながら湾曲したブレードを垂直に上下に通過するにつれ平坦なブレードの切断ブレードに沿って湾曲したブレードと多くても2つの接点で接触する平坦なブレード(156)とを含む。湾曲したブレードおよび平坦なブレードは、複合テープ材料を横に心ずれさせずに、複合テープ材料を2つの対向する方向に同時に切断する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、以下の共係属中の米国特許出願に関連する。
【0002】
2004年5月20日出願の米国特許出願第10/851,381号;
2004年4月12日出願の米国特許出願第10/822,538号;
2003年11月18日出願の米国特許出願第10/717,030号;
2003年8月22日出願の米国特許出願第10/646,509号;
2003年8月22日出願の米国特許出願第10/646,392号;
2003年8月22日出願の米国特許出願第10/646,316号;
2003年7月28日出願の米国特許出願第10/630,594号;
2002年11月22日出願の米国特許出願第10/301,949号
発明の背景
本発明は、一般に、複合材料を使用した大型構造物の製造に関し、より詳細には、大型航空機の胴体の製造のための複合積層テープ材料の敷設に関する。
【背景技術】
【0003】
炭素繊維エポキシ材料および黒鉛ビスマレイミド(BMI)材料など複合材料の構造性能上の利点は、航空宇宙産業において広く知られている。航空機の設計者は、たとえば複合材料の優れた剛性、強度、および低重量のため、複合材料に魅了されてきた。より進んだ新型材料およびより多くの多種多様な材料の形態が利用可能になるにつれて、複合材料の航空宇宙産業での使用が増大してきた。たとえば翼パネルや尾翼などの部品の製作には、起伏テープラミネート機(CTLM)および自動繊維配置装置(AFPM)を使用して複合材料が適用されている。たとえば直径が15から20フィートを超え得る大型航空機の胴体部の製造など、新規で革新的な複合材料積層技術が想定される。翼パネルや尾翼など比較的小型の部品を製作するために、CTLM技術およびAFPM技術が開発されている応用分野でよく実行する、大型で重く複雑なレイアップヘッドを備えたCTLM技術およびAFPM技術が高度に開発されている。しかし、航空宇宙産業における大型複合構造物を製造する新規な応用分野について、たとえばより高速の材料レイアップレートを提供することになる複合材料積層技術は、生産性を飛躍的に進歩させ、製造コストを低減させることができる。
【0004】
複数の材料搬送システムを備えた機械は、生産性を大幅に向上させることができる。しかし、たとえば複数の搬送装置を備えた機械など複数の材料搬送技術の利点を十分に利用し、かつ、かかる技術を経済的に物理的に実用化するためには、翼パネルや尾翼など比較的小型の構造物を製造するのに使用される従来のCTLM技術およびAFPM技術の比較的大型で複雑なレイアップヘッドよりも、小型で軽く、複雑でなく高価でなく、より信頼性のある材料レイアップヘッドの開発が必要である。たとえば、より高信頼性が重要であるのは、材料レイアップヘッドが材料を詰まらせる(clog)か、引っ掛ける(jam)か、または心ずれさせる傾向または統計的な頻度が、多数のレイアップヘッドによって増大することとなり、潜在的に複数のテープヘッドの利点の一部またはすべてがなくなるからである。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0005】
発明の開示
胴体など大型複合航空機構造物のレイアップのための、軽量で単純化された比較的廉価
な材料搬送装置によって、複数の搬送システムを1つの機械内に配置することが可能となる。このような材料搬送システムは、複合材料を高いレートでレイアップすることができ、さらに低コストで繰り返されることができ、材料搬送システムが簡潔であり小型サイズであるならば、現在の材料搬送レートに数オーダ(orders of magnitude)掛けたレート(たとえば毎時ポンドで測定される)で、単一の機械上の複数の搬送システムが材料を搬送することができる。
【0006】
本発明の一実施形態において、材料搬送システムは、湾曲したブレードおよび平坦なブレードを有する切断装置を含む。平坦なブレードは水平方向に揺動運動しながら湾曲したブレードを通過するので、湾曲したブレードと平坦なブレードの間の移動接点で材料が剪断される。
【0007】
本発明の別の実施形態において、テープヘッドは、裏当てが除去されたあと複合テープ材料を切断するために配置される材料カッタを含む。材料カッタは、凸状の切断面を備えた湾曲したブレードと、平坦なブレードの切断ブレードに沿って湾曲したブレードと多くても2つの接点で接触する平坦なブレードとを含む。湾曲したブレードおよび平坦なブレードは、複合テープ材料を横向きに移動させずに複合テープ材料を切断する。
【0008】
本発明のさらに別の実施形態において、切断装置は、ベースと、キャリッジがベースに対して垂直に上下に滑動することができるようにベースに保持されるキャリッジと、前面が凸状でありベースに取り付けられる湾曲したブレードと、逆さの「V」字形の切断ブレードを有しキャリッジに保持される平坦なブレードとを含む。ブレード反作用ばねが平坦なブレードとキャリッジの間に配置され、平坦なブレードが切断ブレードの少なくとも1つの点で回転し押圧して湾曲したブレードと接触するように、ブレード反作用ばねは平坦なブレードを押圧する。
【0009】
本発明のさらに別の実施形態において、複数ヘッドテープ配置システムは、複数のテープヘッドを含む。各テープヘッドは、複合材料をマンドレルに搬送するための特徴を含む。裏当てが複合テープ材料から除去されるのは、裏当てが除去された後で複合テープ材料を切断するために配置される材料カッタに裏当てが到達する前であり、かつ材料が転圧ローラに到達する前である。材料カッタは、凸状の切断面を備えた湾曲したブレードと、平坦なブレードの切断ブレードに沿って湾曲したブレードと多くても2つの接点で接触する平坦なブレードとを含む。平坦なブレードは、水平方向に揺動運動しながら、湾曲したブレードを垂直に上下に通過する。湾曲したブレードおよび平坦なブレードは、複合テープ材料を横向きに移動させずに、2つの対向する方向に同時に複合テープ材料を切断する。
【0010】
本発明のさらなる一実施形態において、テープレイアップ機は、1つの複合材料について多くても1つの摺動案内点を含む。摺動案内点は、裏材料が複合材料から除去されるところに設置される。切断装置は、裏材料が除去されたあと、および、複合材料が転圧ローラに到達する前に、複合材料を切断するように配置される。切断装置は、ベースと、軸受によってベースに保持されるキャリッジと、前面が凸状でありベースに固定して取り付けられる湾曲したブレードと、逆さの「V」字形の切断ブレードを有しブレード保持装置によってキャリッジに保持される平坦なブレードとを含む。平坦なブレードがブレード反作用ばねの影響を受けてブレード保持装置に対して水平方向に回転し、切断ブレードの少なくとも1つの点を押圧して湾曲したブレードと接触するように、ブレード保持装置は平坦なブレードを保持する。平坦なブレードが水平方向に揺動運動しながら湾曲したブレードを垂直に通過すると、平坦なブレードは湾曲したブレードと多くても2つの接点で接触する。湾曲したブレードおよび平坦なブレードは、複合テープ材料を横向きに移動せずに、2つの対向する方向に同時に複合テープ材料を切断する。
【0011】
本発明のまたさらなる一実施形態において、方法は、湾曲したブレードを越えて材料を供給することと、湾曲したブレードと平坦なブレードの間の移動接点で材料が剪断されるように、水平方向に揺動運動しながら湾曲したブレードを越えて平坦なブレードを移動させることとを含む。
【0012】
本発明のこれらおよび他の特徴、態様、および利点は、以下の図面、説明、および特許請求の範囲を参照することにより、いっそうよく理解されるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
発明の詳細な説明
以下の詳細な説明は、本発明を実施する現在の最良の形態の説明である。本発明の範囲は添付する特許請求の範囲によって最良に定義されるので、この説明は限定の意味に解釈すべきものではなく、単に本発明の一般原理を例示する目的で行うものである。
【0014】
ボーイング社は、大型複合構造物を製造するための様々な方法および工具を探求している。本出願は、この目的を達成するために発明のファミリのうちの1つである発明を説明するものである。本出願は、このファミリの一部である以下の共係属中の米国特許出願に関連する。
【0015】
米国特許出願第10/851,381号、2004年5月20日出願、発明の名称「Composite Barrel Sections for Aircraft Fuselages and Other Structures, and Methods and Systems for Manufacturing such Barrel Sections(航空機の胴体および他の構造物の複合バレルセクションと、このようなバレルセクションを製造するための方法およびその装置)」;
米国特許出願第10/822,538号、2004年4月12日出願、発明の名称「Systems and Methods for Using Light to Indicate Defect Locations on a Composite Structure(光を使用して複合構造物上の欠陥位置を示すためのシステムおよびその方法)」;
米国特許出願第10/717,030号、2003年11月18日出願、発明の名称「Method of Transferring Large Uncured Composite Laminates(大型未硬化コンポジット積層板を移送する方法)」;
米国特許出願第10/646,509号、2003年8月22日出願、発明の名称「Multiple Head Automated Composite Laminating Machine For The Fabrication Of Large
Barrel Section Components(大型バレルセクションの構成要素を製作するための複数ヘッド自動化複合ラミネート機)」;
米国特許出願第10/646,392号、2003年8月22日出願、発明の名称「Automated Composite Lay−Up To An Internal
Fuselage Mandrel(内部胴体マンドレルへの自動化複合材料レイアップ)」;
米国特許出願第10/646,316号、2003年8月22日出願、発明の名称「Unidirectional, Multi−Head Fiber Placement(一方向多軸繊維配置)」;
米国特許出願第10/630,594号、2003年7月28日出願、発明の名称「Composite Fuselage Machine(複合胴体機)」;
米国特許出願第10/301,949号、2002年11月22日出願、発明の名称「Parallel Configuration Composite Materia
l Fabricator(平行配置した複合材料製作機)」。これらはすべて本発明の譲受人に譲渡され、これらはすべて本出願に引用したものとする。
【0016】
概して、本発明は、胴体など大型複合航空機構造物のレイアップのための、軽量で簡略化された比較的廉価な材料の搬送を提供する。一実施形態において、材料搬送システム(たとえばテープ敷設機、または「テープヘッド」)が提供され、このシステムは、複合材料を高レートでレイアップすることができ、システムが簡潔でありサイズが小型であるならば低コストでさらに繰り返すことのでき、したがって、単一の複数テープヘッド機上の複数の搬送システムが可能となる。一実施形態のテープヘッドは、現在の材料搬送レートを超えるレートで材料を搬送することが可能であり、より高信頼性と複数ヘッド搬送とを組み合わせて、現在のシステムをこえる材料搬出レートを飛躍的に改善する。
【0017】
一実施形態によるたとえばテープヘッドなどの材料搬送装置は、装置搭載式で(on−board)テープヘッド複合材料を供給し、材料を切断および追加し、ニップ点を加熱し、内部を冷却し、裏打ち紙を巻取り、送出張力を管理し、材料を転圧可能にする。この材料搬送装置は、以前の技術よりも速いレートで材料を搬送することが可能である。
【0018】
新規の材料カッタでは、ブレード間の切断接触は、高品質の1対のハサミの切断接触に類似していて、2つのはさみのブレードは、ともにピボットで保持されながら曲げられて、互いにばねで支えられ、またハサミが圧搾されるにつれて単一の移動点(ピボットから離れた)で互いに接触し、材料を移動接点で剪断する。このような切断動作は、2つのブレード間のすり接触の重なり領域を有する平坦なブレードと対照的である。このすり接触はハサミが圧搾されるにつれて増大し、たいていブレード間の平坦な重なり領域に材料を引っ張り、時には、切断することなくブレードを引っ掛け、または材料に損傷を与える。本カッタの切断動作は、ブレード接触領域を最小化することが可能であることにより、テープ材料がコーティングされるかまたは予め含浸されてもよいエポキシなどの樹脂や他の物質を蓄積する傾向がより少ない。テープヘッド全体の信頼性が向上し得る。
【0019】
好適なカッタはまた、対向する方向に同時に切断することができ、横向きにテープ材料を滑動させる傾向を減少させ、予備含浸材料(「プリプレグ」)が心ずれして修正が必要となることを減少させることができる。テープヘッド休止時間が減少する。
【0020】
好適な装置はまた、テープヘッド自体の上の加熱器、深冷器、デジタル入出力(I/O)、および、空気制御装置すべてを支持し、フィールドバスに接続されるインテリジェントモータを使用して、テープヘッドと他のレイアップ機の間の境界域を交差するチューブおよびワイヤの数を低減させることもでき、先行技術では見られない「速やかに交換可能な」テープヘッドを実際に実施することができる。
【0021】
図1Aは、材料搬送システムまたはテープ敷設システムを示し、複数ヘッドテープレイアップ機100を含んでもよい。図1Bは、別の材料搬送システムまたはテープ敷設システムを示し、複数ヘッドテープレイアップ機101を含んでもよい。レイアップ機100および101は、マンドレル108の表面106上に「プリプレグ」複合テープ材料104を配置するためのいくつかのテープヘッド102を含んでもよい。たとえば、表面106は、大型航空機の胴体の一部分の内側モールド線(IML)の表面であってもよい。各テープヘッド102は、支持機構110によってマンドレル108と関連するキャリッジ109に取り付けられてもよく、この支持機構110は物理的および機械的に支持し、キャリッジ109に対してさまざまな運動を提供することができ、テープヘッド102は互いとは無関係に同時に移動することができる。たとえば、支持機構110は電力への接続部を支持することができる。機構110はテープヘッド102とレイアップ機100またはレイアップ機101の間の「境界域」とみなされてもよい。マンドレル108の表面1
06をテープ104で覆うために、マンドレル108が回転してもよく、テープヘッド102がマンドレル108に対して移動してもよく、または、機構110によって提供される運動を含むあらゆる運動の組合せが使用されてもよい。たとえば、図1Aに示すキャリッジ109は、マンドレル108に沿って軸方向にすべてのテープヘッド102を同時に支持するように移動されてもよい。また、キャリッジ109自体が移動可能であるのと同様に、たとえば、テープヘッド102は図1Bに示すようにキャリッジ109に沿って軸方向に同時にかつ互いに独立して移動してもよい。
【0022】
図2、図3、および図4は、テープヘッド102をより詳細に示す。図示の実施態様において、精密な搬送を保つため、複合テープ材料104は、スプール112に供給され、一連のローラ114および固定されたガイドシュート116を通って案内される。裏打ち紙118は転圧前に除去され、巻取りスプール120に同様に案内される。たとえば供給張力調整装置(tensioning)113によって供給スプール112上で、また、巻取張力調整装置121によって巻取りスプール120上で、アクティブトルクまたはパッシブトルクあるいはその両方によって、材料104送出張力が管理される。裏材料が除去される位置122と転圧が生ずる位置124の間で材料104を切断してもよい。転圧力は、精密に案内される対応型転圧アクチュエータ(compliant compaction actuator)126を通って供給され、このアクチュエータは転圧ローラ136に連結される。必要に応じて、ターゲットのレイダウン表面にニップ点130のすぐ前のテープ経路上の位置で熱128が加えられ、仮付けする(tack down)のを助ける。熱が加えられることになる表面をわずかに加熱することによって、この熱がテープの粘着力を促進させる。
【0023】
複合テープ材料104は、供給スプール112に載置することが可能なボール心に巻回されるリールに供給されてもよい。材料104はこの心に巻きつけられるので、材料104はテープ材料104の内側に裏打ち紙118を有することができる。材料104が繰り出される時、より簡潔に「材料カッタ」と称される切断装置138および転圧ローラ136に達する前に、いかなる裏打ち紙118も除去される。典型的なテープ幅は、1.75インチから3.00インチまで変動する。より大きな幅は実用的であるが、一実施形態によるカッタは、いかなる実用的なテープ幅をも切断することができる。
【0024】
材料104が材料カッタ138に達する前に裏打ち紙118を除去することによって、切断のための必要条件が簡略化される。材料だけを通して切断し裏打ち紙を通さず切断する必要はない。テープ104の長さ部に垂直に切断することだけが必要であるという事実によって、切断はさらに簡略化されることができるので、切断装置138は材料104に対して垂直に、たとえば平坦なテープ材料104の平面に垂直に切断するように配置され、そこでテープ材料104が切断装置138を通過する。切断装置138は、アクチュエータ139によって駆動されることができ、このアクチュエータ139は切断装置138の切断ブレードの機械的運動を生成することができる。たとえば、切断アクチュエータ139は、約85ポンド(lbs.)の力を加えることのできる空気圧アクチュエータであってもよい。しかし、テープ104を切断するのに必要とされる最小の力は極めて小さく、約30ポンドの力である。切断力が低減すると、結果として切断時間がより長くなる。また、エポキシ樹脂が切断面に蓄積すると、より大きな力での長引く切断が起こりうる。カッタ138の延長する時間は、約90ミリセカンド(ms)となってもよい。この時間は、カッタ138機構を作動する空気圧アクチュエータ139のセンサを起動させるために必要とされる時間である。カッタ138のブレードがテープ104の材料を実際に切断している時間量は、その約半分、つまり約45msであってもよい。
【0025】
複合テープ材料104は、繊維すべてが一方向性の繊維材料であってもよい。縁部を押圧すると、材料104が容易に変形し、案内が困難になる可能性がある。樹脂がテープか
ら剥離され、ガイドシュート116上、および材料104が滑動する他の表面上に蓄積する可能性がある。その結果、材料104は装置の表面と接触する裏打ち紙118とともに送られる。図3および図4では、複合テープ材料104を黒で示し、裏打ち紙118を白で示す。たとえば、エポキシ樹脂など複合マトリックス材料104が滑り面または切断ブレードに蓄積しないよう手助けするために、冷却空気が据え付けのガイドシュート116ならびに切断装置138に送られてもよい。
【0026】
材料104を正確に側面配置するために備えるテープヘッド102の、たとえば案内ローラ114および固定されたガイドシュート116など材料案内の特徴に加えて、「ピンチ」ローラ132は、サーボ駆動「補足」ローラ134を係合して、たとえば表面106など製品が移動しているか固定している間に材料104を配置するための転圧ローラ136のニップ点に材料を正確に搬送し、材料104を正確に配置する。材料104が全く配置されていないときは、補足ローラ134は静止していてもよく、ピンチローラ132は係合されてもよい。裏打ち紙118および複合材料104が補足ローラ134に挟まれてもよい。このことはテープ材料104の運動を防ぎ、それによって、ニップ点130に対する位置決めを保つ。材料104が「追加される」と補足ローラ134が回転し、供給スプール112から材料104および裏打ち紙118をともに引っ張る。一旦、材料104が転圧ローラ136の下になると、ピンチローラ132が解除され、補足ローラ134が停止する。材料104は、マンドレル108に対するヘッド102の運動によって、テープヘッド102を通って引っ張られる。材料104が繰り出されたときに材料104の搬送レートを考慮せず必要に応じて裏打ち紙118が巻き取られるように、張力は裏打ち紙118上で保持される。
【0027】
搬送装置(たとえばテープヘッド102)は、たとえばカップリング140を使用して、従来の機械工具のような機械に適合され、または、ロボットアームの端部における作動機構などロボットエンドエフェクタとしての用途に適合されることができる。加熱部128など加熱器、たとえばガイドシュート116での深冷器、たとえばカップリング140でのデジタルI/Oおよび空気制御器はすべて、テープヘッド102自体に存在し、テープヘッド102と他の機械100または101の間にある支持機構110などの境界域を交差するチューブおよびワイヤの数を大幅に低減させる。このような設計によって、「速やかに交換可能な」テープヘッド102を実用的に実施することができ、たとえば機械100または101からテープヘッド102を除去することによって、このテープヘッド102はより容易に修理点検されることができる。たとえば故障しているテープヘッド102を待機装置と交換することによって、「速やかに交換可能な」テープヘッド102は機械停止時間を減少させる。
【0028】
次に図5から図11を参照する。切断装置138がより詳細に示されている。切断装置138は、機械的に支持しカッタ138の他の構成要素の取付け点を提供するベース150を含んでもよい。テープヘッド102に取り付けられると、ベース150は切断装置138全体をテープヘッド102に取り付ける。切断装置138はまた、湾曲したブレード152と、キャリッジ154と、平坦なブレード156とを含んでもよい。方向(たとえば、上、下、前、後、横、垂直、水平、ならびに、側面、縁部、または、構成要素の向き(たとえば、頂部、底部、前部、後部、側面))を一致して説明し、図において符号がつけられる。図において、図6は正面図であり、図7は上面図であり、図8は下面図であり、図9は側面図である。
【0029】
たとえばボルトであってもよい締結具158(図6を参照する)を使用して、湾曲したブレード152はベース150に固定される。湾曲したブレード152の前部(切断)表面は、図の符号に対して垂直である左右対称の長手方向軸を有する円形シリンダの小型セグメントであってもよい。ブレード表面の湾曲は、図12Fの下面図により明らかに理解
されることができ、図12Fでは平坦なブレード156は完全に下位置にあり、また切断接点160はブレードの中央に位置している。平坦なブレード156が完全に下位置にある時、平坦なブレード156の平面がブレード152の曲面の垂直の長手方向の対称軸に実質的に平行であり、ブレード152が湾曲しブレード156が平坦であることにより、ギャップ162がブレードの側縁部に生ずる。たとえば、一実施形態において、ギャップ162は約0.015インチであってもよい。図12Bに示すように、切断の開始時に平坦なブレード156が上位置にあると、切断接点160は平坦なブレード156の側縁部にあり、ギャップ162は閉じたようになる。切断の開始時に平坦なブレード156が上位置にあると、平坦なブレード156の頂部は前方に揺動するので、平坦なブレード156の平面は、ブレード152の曲面の垂直対称軸に実質的に平行にならない可能性がある。湾曲したブレード152の前面の形状は、円形の断面に限定されなくてもよい。たとえば、中央に丸み部(radius)のある2つの直線のランプも同様に機能することができる。一般に、逆さの「V」字形の平坦なブレード156で使用されるとき、湾曲したブレード152の前面は前部から見て凸状である均一な断面を有するが、逆にした「V」字形でない平坦なブレード156で使用されるときには凹状であってもよい。さらに、湾曲したブレード152の湾曲した前面上の切断ブレードのすぐ下にある面取りのような逃げ角によって、ブレードへの樹脂の積層が低減し、洗浄間の時間が増加する。
【0030】
キャリッジ154が垂直に上下に滑動することができるように、キャリッジ154は軸受164によってベース150に連結される。たとえば、アクチュエータ接続ポイント166(たとえば図9参照)に取り付けられるアクチュエータ139(図2から図4)によって、運動が供給されてもよい。キャリッジ154および結果的に平坦なブレード156の移動を制限するために、キャリッジ移動ストップピン168(図10)がベース150に固定され、キャリッジ154のスロットを係合する。通常、平坦なブレード156はキャリッジ154に関連して垂直に固定される。
【0031】
平坦なブレード156は、ブレード保持装置170によってキャリッジ154に保持される。ゆるく保持されると、平坦なブレード156の平面での水平軸を中心とした前後回転172(双方向矢印によって図9に示す)のために、平坦なブレード156は自由となり、ブレード156はまたブレード保持装置170を貫通する。前後回転172はまた、水平方向の揺動運動とも呼ばれ、たとえば、剪断面ブレード支持部174およびブレード反作用ばね176によって安定化され制限されることができる。たとえば、平坦なブレード156にある、キャリッジ154に取り付けられるアクチュエータ連結位置166を係合することのできるスロット178によって、平坦なブレード156はまた、側面方向に安定してもよい。ブレード支持部174が平坦なブレード156の後部面を回転172の1つの限度、たとえば平坦なブレード156の頂部のずっと前方で接触させるように、剪断面ブレード支持部174はたいていキャリッジ154に取り付けられる。平坦なブレード156が下降すると前方に移動するブレードによって平坦なブレード156の頂部がばね176に対して後方に揺動されているときに、ばね176が平坦なブレード156の頂部を前方に押して復元力を提供するように、ブレード反作用ばね176はキャリッジ154と平坦なブレード156(図11)の後部(切断)面の間に配置されてもよい。
【0032】
図12Aから図12Fは、好ましい実施形態によるブレードの運動および切断動作を示す。図12Aから図12Eで示される剪断運動は、2つのブレード152、156の動作として定義されると同時に、揺動運動しながら互いを通過し、凸状の切断面であるブレード152の前面でのテープの横運動を避ける。図12Aから図12Eは正面図であり、図12Fは下面図である。これらは図6から図11と方向および向きが一致しているので、方向および向きは一致して説明される。
【0033】
平坦なブレード156は、逆さの「V」字形状を備えた切断ブレード180(図12A
)を有する。逆さの「V」字形状の切断ブレード180は、2つの対向する方向に同時に切断する切断動作を提供する。このような切断動作によって、たとえばテープ材料104など切断されるべき材料上に正味ゼロの横の力を生成することが可能となり、切断作業による材料の心のずれを防ぐのを助ける。単一動作の切断ブレードは、一方向にのみ切断動作を達成することができる。たとえば、水平面に対して逆さの「V」形状の切断ブレードのどちらかの脚部と同じある角度で、ずっとまっすぐに横切る切断ブレード180が提供されることができ、切断ブレードは湾曲したブレード152の湾曲を適切に調整することができる。このようなブレードは、逆さの「V」形状の切断ブレードの釣合い削りが必要とされない応用分野に有利であり得る。
【0034】
図12Aに示すように、平坦なブレード156はまず、切断されるべき材料104から離れて、たとえば初期位置182に保持される。平坦なブレード156は3点式に支持され、2点はたとえば剪断面ブレード支持部174など剪断面上にあり、1点はたとえばブレード保持装置170(図5から図11を参照)など前面上にある。これらの支持部はキャリッジ154に共通であり、切断運動により移動すると同時に平坦なブレード156とともに移動する。たとえばブレード反作用ばね176など2つのばねが平坦なブレード156をこれらの支持部170、174に押し付けるので、精密な初期接触160(図12Bを参照)が湾曲したブレード152にもたらされる。
【0035】
図12Bに示すように、切断処理が始まるとき、平坦なブレード156は(たとえば、初期位置182から位置184まで)下降し、160を湾曲したブレード152のたとえば前面など外側の曲面と接触させる(切断ブレード180の形状により1つの位置または2つの位置で)。平坦なブレード156の支持部は、剪断面ブレード支持部174から接点160に移動してもよい。
【0036】
図12Cに示すように、平坦なブレード156と湾曲したブレード152の間にある2つの接点160は、平坦なブレード156が下降する(たとえば位置184から位置186まで)につれて対称的に内側に移動する。接触部160が対称的に運動することによって、切断処理全体を通じて材料104の横の位置が維持される。湾曲したブレード152が前部に向かって湾曲していて凸状であるので、平坦なブレード156は頂部で後方に揺動し、ブレード保持装置170に対して回転し、ブレード反作用ばね176を押圧する。材料104は高品質の1対のハサミの機構と同様の方法で剪断されるので、平坦なブレード156が下降する(たとえば図12Dに示すように位置186から位置188まで)につれて、任意の接点160での剪断されている材料104の量は、切断処理を通して事実上一定となる。材料104の幅192は、この切断を実行するのに必要とされる力とは無関係である。したがって、カッタ138は、材料104の幅192に線形に結合する力を必要とする先行技術の裁断機の機構とは異なる。
【0037】
図12Eに示すように、平坦なブレード156が下降する(たとえば位置188から位置190まで)につれて接点160が単一接点160と一緒になると、材料の最終的な切断が平坦なブレード156の中央に生ずる。図12Fは示すのは、平坦なブレード156が最終的な下位置にあり、単一接点160がブレード152、156で中央にある下面図である。
【0038】
この説明は、本発明の例示的な実施形態に関する。以下の特許請求の範囲に記載する発明の精神および範囲から逸脱することなく、変形を施すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1A】本発明の一実施形態による複数ヘッドレイアップ機の斜視図である。
【図1B】本発明の別の実施形態による複数ヘッドレイアップ機の斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態によるテープ敷設システムの側面略図である。
【図3】図1に示すテープ敷設システムの等角図である。
【図4】図2に示すテープ敷設システムの異なる角度からの等角図である。
【図5】本発明の一実施形態によるテープカッタの斜視図である。
【図6】図5に示すテープカッタの正面図である。
【図7】図6に示すテープカッタの上面図である。
【図8】図6に示すテープカッタの下面図である。
【図9】図6に示すテープカッタの側面図である。
【図10】図6に示すテープカッタの、図6の線10−10に沿った側断面図である。
【図11】図10に類似した、図6に示すテープカッタの図7の線11−11に沿った第2の側断面図である。
【図12A】本発明の一実施形態による、ブレードの相対運動を示すテープカッタの正面図である。
【図12B】本発明の一実施形態による、ブレードの相対運動を示すテープカッタの正面図である。
【図12C】本発明の一実施形態による、ブレードの相対運動を示すテープカッタの正面図である。
【図12D】本発明の一実施形態による、ブレードの相対運動を示すテープカッタの正面図である。
【図12E】本発明の一実施形態による、ブレードの相対運動を示すテープカッタの正面図である。
【図12F】本発明の一実施形態による、図12Eに示すブレードの位置に対応するテープカッタの下面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
平坦なブレードと対向する湾曲したブレードを有する切断装置を備える、複合材料プリプレグをマンドレルに配置するためのテープ敷設システムであって、
水平方向の揺動運動がブレード間の移動接点で剪断する、テープ敷設システム。
【請求項2】
前記平坦なブレードが頂部および前部を有し、
前記平坦なブレードが剪断中に前記湾曲したブレードを下方に通過し、
前記平坦なブレードが下方へ移動しつつ頂部で後方に揺動するので、前記ブレード間の接触が多くても2つの点の上で生じるが、すり接触領域の上では生じない、
請求項1に記載のテープ敷設システム。
【請求項3】
前記ブレード間の接触が前記平坦なブレードの切断ブレードでのみで生じる、請求項1に記載のテープ敷設システム。
【請求項4】
前記ブレード間の接触が2つの移動接点で生じ、
剪断中に前記移動接点が対称的に移動する、
請求項1に記載のテープ敷設システム。
【請求項5】
前記材料が各接点から開始して対向する方向に同時に剪断される、請求項4に記載のテープ敷設システム。
【請求項6】
ブレード保持装置およびブレード反作用ばねをさらに含む、請求項1に記載のテープ敷設システムであって、
前記湾曲したブレードが前記移動接点で前記平坦なブレードを押圧して、前記平坦なブレードを前記ブレード保持装置で回転させ、前記平坦なブレードを前記ブレード反作用ばねに押圧する、テープ敷設システム。
【請求項7】
前記平坦なブレードがブレード保持装置によってキャリッジに載置され、
前記キャリッジが前記湾曲したブレードを越えて前記平坦なブレードを移動させる、
請求項1に記載のテープ敷設システム。
【請求項8】
前記キャリッジと前記平坦なブレードの間に配置されるブレード反作用ばねをさらに含む、請求項7に記載のテープ敷設システムであって、
前記湾曲したブレードが前記移動接点で前記平坦なブレードを押圧して、前記平坦なブレードを前記ブレード保持装置で回転させ、前記平坦なブレードを前記ブレード反作用ばねに押圧する、テープ敷設システム。
【請求項9】
前記湾曲したブレードが凸状である前面を有する、請求項1に記載のテープ敷設システム。
【請求項10】
前記平坦なブレードが逆さの「V」形状を備えた切断ブレードを有する、請求項1に記載のテープ敷設システム。
【請求項11】
前記ブレードが材料に有意な正味の横の力を掛けずに、材料が剪断される、請求項1に記載のテープ敷設システム。
【請求項12】
材料が切断されるときに前記ブレードの間で心合わせされたままである、請求項1に記載のテープ敷設システム。
【請求項13】
複合テープ材料を切断するために配置される材料カッタであって、
凸状の切断面を備えた湾曲したブレードと、
剪断動作中に前記平坦なブレードの切断ブレードに沿って前記湾曲したブレードと多くても2つの接点で接触するので、前記材料を横に移動することなく前記ブレードが前記材料を切断する、平坦なブレードと、
を含む、材料カッタを備える、テープヘッド。
【請求項14】
前記平坦なブレードが「V」字形状の切断ブレードを有し、前記湾曲したブレードとともに、2つの対向する方向に同時に前記材料を切断する、請求項13に記載のテープヘッド。
【請求項15】
揺動するブレードが他方のブレードを垂直に通過するとき、一方のブレードが水平方向に揺動する、請求項13に記載のテープヘッド。
【請求項16】
一方のブレードが揺動運動を受け、テープ剪断運動して他方のブレードを通過し、
他方のブレードが前記接点のうちの少なくとも1つからブレード反作用ばねに対して揺動するブレードを押圧することから揺動運動が生じる、
請求項13に記載のテープヘッド。
【請求項17】
ベースと、
キャリッジが前記ベースに対して滑動することのできるように前記ベースに保持されるキャリッジと、
凸状の前面を有する第1のブレードであって、前記第1のブレードは前記ベースに取り付けられている、第1のブレードと、
逆さの「V」字形状の切断ブレードを有し、前記キャリッジの上に載置された、第2のブレードと、
前記第2のブレードと前記キャリッジの間に配置されたブレード反作用ばねと、
を備える、切断装置であって、
前記キャリッジが前記ベースに対して滑動するとき、剪断運動中に、前記第2のブレードが前記キャリッジに対して回転し、前記切断ブレードの少なくとも1つの点で押圧して前記第1のブレードと接触するように、前記ブレード反作用ばねが前記第2のブレードを押圧する、切断装置。
【請求項18】
切断の開始時に2つの点が前記切断ブレードと前記第1のブレードの間で接触するように、前記ブレード反作用ばねが前記第2のブレードを押圧し、
剪断運動時に前記第2のブレードが前記第1のブレードを通過するとき、前記2つの接点が対称的に移動し、
前記材料が前記2つの接点から開始して対向する方向に同時に切断される、
請求項17に記載の切断装置。
【請求項19】
前記キャリッジに取り付けられる剪断面ブレード支持部をさらに備える、請求項17に記載の切断装置であって、
切断が開始する前に前記ブレード反作用ばねが前記第2のブレードを押圧して前記剪断面ブレード支持部と接触する、切断装置。
【請求項20】
前記キャリッジに取り付けられるブレード保持装置をさらに備える、請求項17に記載の切断装置であって、
前記ブレード保持装置が前記キャリッジに対して1つの平面に固定される前記第2のブレードを保持しつつ、前記第2のブレードが直交面でブレード保持装置に対して回転する、切断装置。
【請求項21】
少なくとも1つのテープヘッドを備える、テープ配置システムであって、
各テープヘッドは、
複合テープをマンドレルに搬送するためのガイドシュートおよび転圧ローラと、
前記テープが前記転圧ローラに達する前に前記テープを切断するように配置される材料カッタと、
を備え、
前記カッタは、
凸状の切断面を備えた第1のブレードと、
第2のブレードの揺動運動を含む剪断運動中に、前記第2のブレードの切断ブレードに沿って多くても2つの接点で前記第1のブレードを接触させる第2のブレードと、
を含み、
前記切断面に沿って前記材料を横に移動せずに、前記ブレードが2つの対向する方向に同時に前記テープを切断する、テープ配置システム。
【請求項22】
各テープヘッドが、各テープヘッドと前記ヘッドに関連したテープ分配装置の間の境界域全体のデジタル入出力および空気制御接続部を減少させるためのカップリングを支える、請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
テープ配置装置であって、
複合テープのための多くても1つの摺動案内点であって、
前記摺動案内点が、裏材料が前記テープから切り離される裏当て除去位置にある、摺動案内点と、
前記裏当て材料が分離された後に前記テープをマンドレルに搬送するための転圧ローラと、
裏当て材料が分離された後でテープを切断するように転圧ローラの前に配置される切断装置であって、
前記切断装置が、
ベースと、
前記キャリッジが前記ベースに対して第1の平面で滑動することのできるように軸受によって前記ベースに保持されるキャリッジと、
凸状の前面を有し、前記ベースに取り付けられる第1のブレードと、
逆さの「V」字形状の切断ブレードを有し、ブレード保持装置によって前記キャリッジの上に保持された第2のブレードであって、前記ブレード保持装置が前記キャリッジに対して前記第1の平面で固定される第2のブレードを保持すると同時に、前記第2のブレードが前記第1の平面に直交する第2の平面で回転できる、第2のブレードと、
前記第2のブレードと前記キャリッジの間に配置され、前記切断ブレードを押圧して前記第1のブレードと接触する、ブレード反応ばねと、
を備える、切断装置と、
を備える、テープ配置装置であって、
前記第2のブレードが剪断運動中に切断ブレードに沿って多くても2つの接点で前記第1のブレードを接触させ、
前記切断面で前記テープを横に移動せずに前記ブレードが2つの対向する方向に同時に前記テープを切断する、テープ配置装置。
【請求項24】
凸状の切断面を有する第1のブレードを越えてテープを供給するステップと、
前記第1のブレードと第2のブレードの間の少なくとも1つの移動接点で前記テープを剪断するステップと、
を備える、テープを剪断する方法。
【請求項25】
剪断中に前記ブレードの間に2つの移動接点がある、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記2つの移動接点が対称的に移動する、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
剪断によって2つの移動接点で2つの対向する方向に前記テープを同時に切断する、請求項24に記載の方法。
【請求項28】
剪断中、一方のブレードが他方のブレードに対して揺動する、請求項24に記載の方法。
【請求項29】
接点からブレード保持装置に対して一方のブレードが他のブレードを押圧し、キャリッジとそのブレードの間にブレード反作用ばねが配置されることによって、揺動が生ずる、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
テープを受けるためのマンドレルと、
前記マンドレルにテープを敷設するための少なくとも1つのテープヘッドを保持するための、前記マンドレルに関連したキャリッジと、
前記マンドレルに関連した前記キャリッジに支えられたテープヘッドと、
剪断運動しながら前記テープを切断するための前記ヘッド上のテープカッタと、
を備える、テープ配置システム。
【請求項31】
複合テープのための多くても1つの摺動案内点であって、前記摺動案内点が、裏材料が前記テープから切り離される裏当て除去位置にある、摺動案内点と、
前記裏当て材料が分離された後に前記テープを前記マンドレルに搬送するための転圧ローラと、
を備える請求項30に記載のテープ配置システムであって、
前記テープカッタが、前記裏当て材料が分離された後で前記テープを切断するように、前記転圧ローラの前に配置される、テープ配置システム。
【請求項32】
前記キャリッジに支えられ、前記キャリッジとは無関係に同時に移動する複数のテープヘッドをさら備える、請求項30に記載のテープ配置システムであって、
前記テープヘッドのそれぞれが、前記ヘッド上に剪断運動しながらテープを切断するためのテープカッタを有する、テープ配置システム。
【請求項33】
各テープヘッドが、各テープヘッドと前記キャリッジの間の境界域全体のデジタル入出力および空気制御接続部を減少させるためのカップリングを支える、請求項30に記載のテープ配置システム。
【請求項34】
前記マンドレルが回転して、前記マンドレルの表面をテープで被覆する、請求項30に記載のテープ配置システム。
【請求項35】
前記キャリッジが移動して、前記マンドレルの表面をテープで被覆する、請求項30に記載のテープ配置システム。
【請求項36】
前記マンドレルが回転して、かつ前記キャリッジが移動して、前記マンドレルの表面をテープで被覆する、請求項30に記載のテープ配置システム。
【請求項37】
前記テープヘッドが前記キャリッジに沿って移動して、前記マンドレルの表面をテープで被覆する、請求項32に記載のテープ配置システム。
【請求項38】
テープヘッドの運動とは無関係に前記マンドレルが回転して、前記マンドレルの表面をテープで被覆する、請求項37に記載のテープ配置システム。
【請求項39】
前記マンドレルの表面が、飛行機胴体部の内側モールド線の表面に対応する、請求項30に記載のテープ配置システム。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12A】
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【図12B】
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【図12C】
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【図12D】
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【図12E】
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【図12F】
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【公表番号】特表2008−521656(P2008−521656A)
【公表日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−544404(P2007−544404)
【出願日】平成17年11月22日(2005.11.22)
【国際出願番号】PCT/US2005/042634
【国際公開番号】WO2006/060270
【国際公開日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【出願人】(500520743)ザ・ボーイング・カンパニー (773)
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
【Fターム(参考)】