説明

色彩選別機及び色彩選別機の運転制御方法

【課題】簡単な構成でありながら、色彩選別機の選別設備の異常検査を確実に行うことができる色彩選別機及び色彩選別機の運転制御方法が望まれていた。
【解決手段】本発明に係る色彩選別機は、被選別物を送り出すフィーダと、フィーダに被選別物を供給する供給筒と、フィーダより送り出された被選別物を流下させるシュートと、シュートの下端部に設けた判別センサと、空気を噴射して不良品を選別する空気噴射口と弁が設けられた空気噴射装置と、判別センサの判別結果に基づいて弁を開閉制御する弁制御手段とを備えた色彩選別機において、空気噴射装置の動作異常を検査する異常検査手段が設けられていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は色彩選別機に係り、さらに詳しくは色彩選別機の異常検査手段及びこの検査手段を用いた色彩選別機の運転制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、米などの穀物類の中に含まれる異色粒などの不良品を選別し、除去する色彩選別機は知られており、各種のものが開発されている。
この色彩選別機は供給筒から供給された粒状物などの被選別物をフィーダによって流量を調整しながら、シュートに均等に流下させる構造となっており、シュートの下部に設けられた照明装置から照射された光が被選別物を透過する際の透過率や光量、または反射する際の反射率や光量などを、判別センサによって検査して不良品であるか否か判別し、不良品である場合にはその下に設けられている空気噴射装置から空気を噴射して、流下中の不良品などを除去するものである。
【0003】
これらの色彩選別機は、判別、除去をするための設備類に異常があると正確な選別ができなくなることから、これらの設備類が正常に稼働するかを定期的に検査する必要がある。
【0004】
ここで、色彩選別機の選別設備で発生する異常としては、判別センサに用いるカメラの異常、カメラからの信号の送信異常、信号の解析異常、解析手段から空気噴射装置への噴射信号の送信異常、焼き付き等による空気噴射装置の弁の稼働異常、空気の供給異常などが挙げられる。
【0005】
しかしながら、これらの機構において異常が検査されない場合でも、空気噴射装置が糠やごみなどによって空気の通過障害が生じ、最終的に空気噴射装置から空気が噴射されない状態になれば正確な選別ができなくなることから、最終的には、色彩選別機の稼働中に空気噴射装置の噴射口の一つ一つから不良品が通過する際実際に空気が正常に噴射されているか否かを検査することが最も重要となる。
【0006】
従前においては、選別運転の前や合間に色彩選別機を空運転し、人手にて疑似異物を噴射口の一つ一つに対応するように判別センサに移動させながらかざして、噴射口の一つ一つから実際に空気が正常に噴射されているか否かを検査していた。
【0007】
また近年では、特許文献1に記載の色彩選別機のように、空気系や電気系の異常を検知する色彩選別機が開発されている。
特許文献1に係る色彩選別機は、具体的には、圧縮空気供給源と空気噴射装置の圧縮空気供給口との間に気密タンクを設けて該タンク内の空気圧を検知することによって空気系の異常を検知し、電磁弁と電磁弁の制御装置とをつなぐ配線の間に電流検査回路を設けて圧縮空気供給口に設けられた電磁弁に該弁を開閉するための信号が送信されているかを検知することによって電気系の異常を検査するものである。
【0008】
さらに、特許文献2には、スプレーポンプの噴射口から実際に空気が正常に噴射されているか否かを、スプレーポンプを稼働させながら振動センサを用いて検査する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2006−150178号公報
【特許文献2】特開2004−113995号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、従前の色彩選別機を空運転し、人手にて疑似異物を噴射口の一つ一つに対応するように判別センサに移動させながらかざす検査方法は、検査に長時間を要するだけでなく、検査する者にとっても重労働の作業であり、さらに色彩選別機の稼働効率が低下してしまうという問題がある。すなわち、色彩選別機に用いられる空気噴射装置は、粒状物が流下するシュートの溝の一つ一つに対応するため、図3に示すように1ユニットだけでも噴射口が90箇所程度設けられていることから、これら噴射口の一つ一つを検査しようとすると、検査に長時間を要し、検査する者の負担が大きくなり、稼働効率が低下してしまうのである。
【0011】
一方、特許文献1に記載の色彩選別機は、空気系の異常検知手段として気密タンク、電気系の異常検知手段として駆動タイミング回路、トランジスタ、アンプ、良否判定回路、抵抗という、従来の色彩選別機にはなかった設備を必要とすることから、機構が複雑になるという問題がある。
【0012】
また、特許文献1に記載の色彩選別機は、噴射口の一つ一つを検査できるものではないという問題もある。
【0013】
さらに特許文献1に記載の色彩選別機は、これらの検査手段が正常に稼働していると判断した場合においても、色彩選別機の異常状態を完全に検査できるものではないという問題もある。
すなわち、特許文献1に記載の色彩選別機は、圧縮空気供給口に所定の圧力の圧縮空気が供給されていると検知し、電磁弁に正常な信号が送信されていると検知した場合においても、空気噴射装置の内部に詰りなどの空気の通過障害が生じている場合には、噴射口から圧縮空気が噴射されず、正常な選別が行われないことになるからである。
【0014】
これに対し、特許文献2に記載の検査方法は、最も重要である噴射口から実際に空気が正常に噴射されているか否かを検査することができるという長所を有している。
【0015】
しかし、特許文献2に記載の検査方法は、化粧品容器などに使用されるスプレーポンプの商品検査に用いられる方法であり、特許文献2の段落0010に記載の通り、良品と不良品との間に認められる若干の音の違いを利用するものである。
また、係る検査方法は、特許文献2の段落0011に記載されている通り、検査環境における僅かなノイズが検査結果に大きく影響するものであり、段落0012には、この僅かなノイズの影響を排除するために検査した信号の低周波成分に基づいて異常か否かの判別をすることが記載されている。
【0016】
従って、色彩選別機のような他の設備類などが併存する使用環境下においては、色彩選別機の稼働を停止しても、他の設備類から生じるノイズの影響を排除することが困難であることから、色彩選別機の異常検査に本検査方法を適用することはできないという問題がある。
【0017】
さらに、特許文献2に記載の検査方法は、スプレーポンプを稼働させた際に、振動センサが検査した信号をフーリエ変換し、その検査信号に含まれる所定周波数以下の低周波信号成分に基づいて解析するものである。
従って、フーリエ変換を行うためのソフトウェアなどを設ける必要があり、解析機構が複雑になるという問題もある。
【0018】
本発明は、上記した従来の問題点に鑑みてなされたものであって、空気噴射装置の噴射口の一つ一つについて、不良品が通過する際実際に空気が正常に噴射されているかを確実に、かつ、迅速に検査するとともに、数多くある噴射口のどの噴射口に異常が発生しているかについても確実に検知することができる色彩選別機及び色彩選別機の運転制御方法の提供を目的とする。
さらに、空気噴射装置以外の選別設備の異常についても合わせて検査を行うことができる色彩選別機及び色彩選別機の運転制御方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0019】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る色彩選別機は、被選別物を送り出すフィーダと、フィーダに被選別物を供給する供給筒と、フィーダより送り出された被選別物を流下させるシュートと、シュートの下端部に設けた判別センサと、空気を噴射して不良品を選別する空気噴射口と弁が設けられた空気噴射装置と、判別センサの判別結果に基づいて弁を開閉制御する弁制御手段とを備えた色彩選別機において、空気噴射装置の動作異常を検査する異常検査手段が設けられている構成にしてある。
【0020】
本発明の請求項2に係る色彩選別機は、異常検査手段に、振動センサまたは音センサを用いる構成にしてある。
【0021】
本発明の請求項3に係る色彩選別機は、異常検査手段に、判別センサから弁制御手段に正常な光量変化情報が送信されていることを検査する判別センサ検査手段が付加されている構成にしてある。
【0022】
本発明の請求項4に係る色彩選別機は、判別センサ検査手段が、カメラと、カメラの前面を遮蔽する遮蔽材を備えており、遮蔽材がカメラの各素子を遮蔽することにより、弁制御手段によって各素子に対応する各弁が開閉制御されるか否かを検査する構成にしてある。
【0023】
本発明の請求項5に係る色彩選別機は、遮蔽材が、カメラのレンズまたはレンズを保護するための保護材を清掃移動する清掃部材である構成にしてある。
【0024】
本発明の請求項6に係る色彩選別機は、異常検査手段に、弁制御手段から弁に開閉制御信号が送信されていることを検査する信号送信検査手段が付加されている構成にしてある。
【0025】
本発明の請求項7に係る色彩選別機は、信号送信検査手段に、磁気センサを用いる構成にしてある。
【0026】
本発明の請求項8に係る色彩選別機の運転制御方法は、異常検査手段が、振動センサまたは音センサによって取得された電圧値または電流値のピーク値と、予め記憶しておいたしきい値とを比較し、ピーク値がしきい値以下であることを検知した場合に、選別運転の制御を行う構成にしてある。
【0027】
本発明の請求項9に係る色彩選別機の運転制御方法は、判別センサ検査手段が、判別センサの前面を遮蔽する遮蔽材を有しており、遮蔽材によって遮蔽された際に判別センサによって取得された光量値が、予め記憶しておいた被選別物中の良品と不良品とを判別するための判別領域を外れることを検出した場合に、選別運転の制御を行う構成にしてある。
【0028】
本発明の請求項10に係る色彩選別機の運転制御方法は、信号送信検査手段が磁気センサによって取得された電圧値または電流値のピーク値と、予め記憶しておいたしきい値とを比較し、ピーク値がしきい値以下であることを検知した場合に、選別運転の制御を行う構成にしてある。
【0029】
(空気噴射装置)
本発明における空気噴射装置については、シュートから流下する被選別物中の不良品に対し、噴射口から空気を噴射できるものであれば特に限定されないが、高速でシュートを流下する被選別物の中から的確に不良品などを選別するためには圧縮空気を噴射できるものが好ましい。また、圧縮空気をタイミングよく噴射するためには電磁弁などの弁を用いたものであることが好ましい。但し、厳密な噴射の制御を必要としない場合には、弁などの機構を設ける必要はない。
【0030】
(異常検査手段)
本発明における空気噴射装置の動作異常を検査する異常検査手段としては、空気噴射装置の噴射口から実際に空気が正常に噴射されているか否かを検査できる手段であれば特に限定されず、例えば、振動、音、歪、荷重、変位、磁気、位置、画像、温度センサなどの各種の検査手段を挙げることができる。
そして、これらの中でも構成が簡単であり、かつ、正確な判定ができるという点から振動センサまたは音センサを用いることが好ましい。
【0031】
本発明の異常検査手段における信号の解析方法も特に限定されず、例えば、検査された信号の波形が正常時の波形と一致しない場合に異常と判定する方法や所定の音量(デシベル)以上の音量を検査した場合に異常と判定する方法などを挙げることができる。
そして、複雑な解析機構とならず、また判定が容易であるという点から、異常検査手段が振動センサまたは音センサによって取得された電圧値または電流値のピーク値と、予め記憶しておいたしきい値とを比較し、ピーク値がしきい値以下であることを検査した場合に、異常と判定する方法を採用することが好ましい。
【0032】
本発明の異常検査手段の設置位置についても、異常検査手段が異常か否かを判定するために必要な信号を検査することができる位置であれば特に限定されないが、被選別物を送り出すためにフィーダに取り付けられている電磁石による振動やシュートを被選別物が流下する際の振動などによって、検査能力が低下することが懸念される場合には、空気噴射装置の近傍に設置することが好ましく、より好ましくは空気噴射装置の支持部材に設置することが好ましい。
【0033】
(判別センサ検査手段)
本発明の異常検査手段には、判別センサの異常を検査するための手段を設けておくこともできる。
ここで、判別センサはCCDなどのカメラとカメラが検査した光量をデジタル信号に変換する機構となっており、シュートの各溝から流下する被選別物を判別するために、カメラの各素子あるいは所定の素子領域がシュートの各溝に対応するように割り当てられている機構となっている。
【0034】
そして、カメラによって撮影された画像は、弁を開閉制御する弁制御手段によって解析処理された後、同じく弁制御手段によってシュートの各溝に対応する噴射口の弁の開閉制御が行われる。
ここで、弁制御手段はシュートの各溝に対応する噴射口の弁の開閉制御を行うために、空気噴射装置の各噴射口がカメラの各素子あるいは所定の素子領域に対応するように割り当てられている機構となっている。
【0035】
従って、本発明の判別センサ検査手段としては、例えば、カメラレンズの前を遮蔽部材などで覆ったり、移動させたりしてカメラが捉える光量を人為的に変化させ、その際の光量変化などの情報が正常なものであるか否かを検査することなどがあげられる。
そして、判別センサが各噴射口に対応するように稼働しているのか否かを検査することができるという点から、カメラの各素子あるいは所定の素子領域ごとに捉える光量を人為的に変化させ、その際の光量変化などの情報が正常なものであるか否かを検査することが好ましい。
【0036】
ここで、カメラの前面には被選別物がシュートから流下する際に発生する粉じんなどからレンズを保護するために、通常、ガラスや透明のプラスチック板などの保護材が設置されている。そして、これら保護材にも粉じんなどが付着することから、色彩選別機においては、選別運転の前や合間にワイパなどの清掃材によって保護材の清掃が行われることが多い。
そこで、この清掃材を本発明の判別センサ検査手段における遮蔽部材としても利用し、清掃材が清掃のために保護材を移動する際に生じるカメラの各素子あるいは所定の素子領域の光量変化などの信号を弁制御手段が認識している否かを検査すれば、保護材の清掃をしながら判別センサの異常も検査することができる。
【0037】
なお、判別センサには、被選別物の色を判別する判別センサ以外に、被選別物中の草の実や種やガラスや石などの材質を判別する判別センサなど各種の判別センサが存在するが、本発明の色彩選別機に使用される判別センサとしては、種類や数量には特に限定されず、必要に応じて複数種の判別センサを複数個用いることもできるし、色を判別する判別センサまたは材質を判別する判別センサなど一種類の判別センサのみを一つだけを用いることもできる。
【0038】
本発明の判別センサ検査手段における情報の解析方法については特に限定されず、たとえば、遮蔽材によって遮蔽された際に判別センサによって取得された光量値が、予め記憶しておいた正常な状態の判別センサが遮蔽材によって遮蔽された際に送信する光量値を超えることを検知した場合に、異常と判定する方法などが挙げられる。
そして、複雑な解析機構とならず、判定が容易であるという点から、遮蔽材によって遮蔽された際に判別センサによって取得された光量値が、予め記憶しておいた被選別物中の良品と不良品とを判別するための判別領域を外れることを検出した場合に、異常と判定する方法を採用することが好ましい。
【0039】
また、かかる解析方法は、良品と不良品とを選別するための判別領域が弁制御手段に正常に記憶され判別されているか否かも同時に検査することができるという利点も有している。
【0040】
ここで、この場合における判別領域とは以下のことである。
上記の通り、色彩選別機などの選別装置で使用される判別センサとしては、被選別物の色を判別するセンサ以外に、被選別物中の草の実や種やガラスや石などの材質を判別するセンサなどがある。
これら各種の判別センサは、不良品と判別するためのしきい値もセンサごとに自ずと異なることになることから、場合によっては、特定のしきい値以下の場合に不良品と判別するセンサと特定のしきい値以上の場合に不良品と判別するセンサが併用される場合がある。
従って、上記の場合における判別領域とは、判別センサにこれら複数種のセンサを併用した場合においても、各センサのしきい値に基づいた判別が行われることを意味するものである。
【0041】
(信号送信検査手段)
本発明の異常検査手段には、弁を開閉制御する弁制御手段から弁に開閉制御信号が送信されていることを検査する信号送信検査手段を設けることもできる。
【0042】
ここで、信号送信検査手段としては、弁を開閉するための制御信号すなわち電圧または電流が正常に流れていることを検査できる手段であれば特に限定されず、例えばフューズ、ブレーカ、サーキットプロテクタ、サーマルリレー、検電器などの手段を挙げることができる。
そして、構成が簡単であるという点から電磁誘導やホール効果を利用した磁気センサを用いることが好ましく、その中でも直流から高周波の交流まで検査できるという点からホール素子センサを用いることが好ましい。すなわち、弁制御手段と弁をつなぐ配線の電流が流れる方向に対して垂直方向に磁界を加えておくことによって、配線に電流が流れたときに電流方向と磁界方向の両方向に対して垂直な方向に電圧または電流を生じさせるのである。
【0043】
また、上記信号送信検査手段によって検査された信号の解析方法としても特に限定されず、例えば解析用のソフトウェアや電気回路などの手段を挙げることができる。
そして、複雑な解析機構とならず、また判定が容易であるという点から、ホール素子センサによって取得された電圧値または電流値のピーク値と、予め記憶しておいたしきい値とを比較し、ピーク値がしきい値以下であることを検査した場合に、異常と判定する方法を採用することが好ましい。
【0044】
(運転制御手段)
本発明に係る色彩選別機には、上記異常検査手段が異常を検知した場合に選別運転の制御を行う運転制御手段を設けておくこともできる。
ここで、選別運転の具体的な制御方法としては特に限定されず、異常を検知した噴射口の位置をモニタ画面に表示するものでもよいし、すべての可動部材を非常停止する電源のシャットダウン制御でもよいし、非常ランプを点灯させる制御でもよいし、フィーダの振動を停止するなどの被選別物の供給を停止する制御でもよく、また、これらを組み合わせた制御でもよい。
【発明の効果】
【0045】
本発明の請求項1に係る色彩選別機によれば、空気噴射装置の動作異常を検査する異常検査手段が設けられているので、色彩選別機の発生する異常のなかでも最も重要である噴射口から実際に空気が正常に噴射されているか否かを検査することができる。
【0046】
本発明の請求項2に係る色彩選別機によれば、異常検査手段に振動センサまたは音センサを用いているので、簡単な構成を有しつつ、噴射口から実際に空気が正常に噴射されているか否かを確実に検査することができる。
【0047】
本発明の請求項3に係る色彩選別機によれば、異常検査手段に、判別センサから弁制御手段に正常な光量変化情報が送信されていることを検査する判別センサ検査手段が付加されているので、判別センサによって被選別物が正常に認識されているか否かについても検査することができる。
【0048】
本発明の請求項4に係る色彩選別機によれば、判別センサ検査手段が、カメラと、カメラの前面を遮蔽する遮蔽材を備えており、遮蔽材がカメラの各素子を移動したら遮蔽することにより、弁制御手段によって各素子に対応する各弁が開閉制御されるか否かを検査するものであるので、空気噴射装置の噴射口の一つ一つに対応するように判別センサが稼働しているか否かを確実に、かつ、迅速に検査するとともに、数多くある噴射口のどの噴射口に異常が発生しているかについても確実に検知することができる。
【0049】
本発明の請求項5に係る色彩選別機によれば、遮蔽材が、カメラのレンズまたはレンズを保護するための保護材を清掃する清掃部材であるので、保護材の清掃をしながら判別センサの異常も検査することができる。
また、判別センサ検査手段が異常検査手段に付加されているので、保護材の清掃をしながら噴射口から実際に空気が正常に噴射されているか否かの異常も検査することができる。
【0050】
本発明の請求項6に係る色彩選別機によれば、異常検査手段に、弁制御手段から弁に開閉制御信号が送信されていることを検査する信号送信検査手段が付加されているので、弁が開閉制御されているか否かについても検査することができる。
また、信号送信検査手段を異常検査手段に付加するとともに、請求項4に記載の判別センサ検査手段および請求項5に記載の清掃部材を異常検査手段に付加することで、保護材の清掃をしながら弁が開閉制御されているか否かの異常も検査することができる。
【0051】
本発明の請求項7に係る色彩選別機によれば、信号送信検査手段に、磁気センサを用いているので、簡単な構成を有しつつ、弁が開閉制御されているか否かを検査することができる。
【0052】
本発明の請求項8に係る色彩選別機の運転制御方法によれば、異常検査手段が、振動センサまたは音センサによって取得された電圧値または電流値のピーク値と、予め記憶しておいたしきい値とを比較し、ピーク値がしきい値以下であることを検知した場合に選別運転の制御を行うように構成されているので、簡単な構成を有しつつ、噴射口から実際に空気が正常に噴射されているか否かを確実に検知して、運転を行うことができる。
【0053】
本発明の請求項9に係る色彩選別機の運転制御方法によれば、判別センサ検査手段が、判別センサの前面を遮蔽する遮蔽材を有しており、遮蔽材によって遮蔽された際に判別センサによって取得された光量値が、予め記憶しておいた被選別物中の良品と不良品とを判別するための判別領域を外れることを検出した場合に、選別運転の制御を行うように構成されているので、簡単な構成を有しつつ、判別センサによって被選別物が正常に認識されているか否かを確実に検知して運転を行うことができる。
また、弁制御手段に良品と不良品とを選別するための判別領域が正常に記憶されているか否かも同時に検査することができる。
【0054】
本発明の請求項10に係る色彩選別機の運転制御方法によれば、信号送信検査手段が、磁気センサによって取得された電圧値または電流値のピーク値と、予め記憶しておいたしきい値とを比較し、ピーク値がしきい値以下であることを検知した場合に、運転制御手段が選別運転の制御を行うように構成されているので、簡単な構成を有しつつ、弁制御手段から弁に開閉制御信号が送信されているか否かを確実に検知して、運転を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明の色彩選別機の側面図である。
【図2】本発明の色彩選別機の選別機構を示す模式図である。
【図3】本発明の色彩選別機に用いられる空気噴射装置を正面から見た状態を示す模式図である。
【図4】ホール素子センサの概要を示す模式図である。
【図5】本発明の色彩選別機に用いられるホール素子センサを示す模式図である。
【図6】本発明の異常検査手段の検査フロー図である。
【図7】本発明の色彩選別機の検査結果を示すモニタ画面の模式図である。
【図8】本発明の判別センサ検査手段の検査フロー図である。
【図9】本発明の信号送信検査手段の検査フロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0056】
本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、以下に述べる実施形態は本発明を具体化した一例に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものでない。
【0057】
図1は本発明の色彩選別機の側面図、図2は本発明の色彩選別機の選別機構部分を示す模式図である。
【0058】
図1及び図2に示すように、本発明に係る色彩選別機1は、供給筒2、フィーダ3、シュート4、色判別センサ5a、異物判別センサ5b、対物用照明6、バックグラウンド用照明7、バックグラウンド8、保護材9、清掃部材10、空気噴射装置11、分離ホッパ12、良品口13、不良品口14、異常検査手段15、判別センサ検査手段16、信号送信検査手段17、運転制御手段18、電磁弁制御手段19などから構成されている。
【0059】
空気噴射装置11の正面には圧縮空気噴射口20が設けられており、背面には圧縮空気を空気噴射装置11に供給するための圧縮空気供給管21が接続されている。圧縮空気噴射口20の背面には空気噴射装置11内に供給された圧縮空気を圧縮空気噴射口20から噴射させるための電磁弁22が設けられている。
空気噴射装置11は支持部材23によって固定されており、支持部材23には振動センサ24が設置されている
【0060】
ここで、図3は本発明の色彩選別機に用いられる空気噴射装置を正面から見た状態を示す模式図である。図3に示すように、空気噴射装置11は1ユニットに圧縮空気噴射口20が90個設けられており、空気噴射装置11の支持部材23には振動センサ24が設置されている。
【0061】
異常検査手段15は図2に示すように、運転制御手段18、振動センサ24、増幅器25、A/D変換器26を主要部品として構成されている。
【0062】
判別センサ検査手段16は図2に示すように、色判別センサ5a、異物判別センサ5b、保護材9、清掃部材10、電磁弁制御手段19を主要部品として構成されている。
【0063】
ここで、図2に示すように色彩選別機1の背面側には中央に色判別センサ5aが1つ設置されており、中央の色判別センサ5aを挟むように異物判別センサ5bが2つ設置されている。なお、色彩選別機の正面側には色判別センサ5aが1つ設置されている。
【0064】
判別センサ5のレンズ27の前はガラス製の保護材9で保護されており、保護材9には表面を清掃移動するための清掃部材10が設置されている。
【0065】
電磁弁制御手段19は、2値化コンバータ28、バッファ29、処理手段30を主要部品として構成されている。また、バッファ29は運転制御手段18に接続されており、処理手段30はドライブ基板31を通じて電磁弁22に接続されている。
【0066】
信号送信検査手段17はA/D変換器26、ホール素子センサ32を主要部品として構成されている。ここで、図4はホール素子センサの概要を示す模式図であり、図5は本発明の色彩選別機に用いられるホール素子センサを示す模式図である。
図4及び図5に示すように、ホール素子センサ32は電磁弁制御手段19と電磁弁22をつなぐ配線33に電流が流れる方向に対して垂直方向に磁界が加えられるように設置されている。そして、ホール素子センサ32はA/D変換器26を通じて、配線34によって運転制御手段18に接続されている。
【0067】
以下に、本実施の形態における色彩選別機1の基本作動を説明する。
まず、ホッパー(図示せず)の下端に設けられた供給筒2からフィーダ3に供給された被選別物35は、フィーダ3によって流量が調整され、整然とした送り出しによってシュート4に流下される。
【0068】
次に、シュート4を加速しながら流下した被選別物35は、対物用照明6によって光を照射され、被選別物35を透過または反射した光は色判別センサ5aおよび異物判別センサ5bによって読み取られる。
【0069】
ここで、色判別センサ5a及び異物判別センサ5bにおいては、予めバックグラウンド用照明7によってバックグラウンド8を照射した際の光の透過率、反射率、光量などを基準に、被選別物35の光の透過率、反射率、光量などが一定の範囲内にある場合には、良品35aと判別して分離ホッパ12内の良品口13に流下させる。
一方、被選別物35の光の透過率、反射率、光量などが一定の範囲外にある場合には、不良品35bと判別して空気噴射装置11から空気を噴射して分離ホッパ12内の不良品口14に流下させる。
【0070】
次に、本実施の形態における異常検査手段16の作動を説明する。
選別運転の前や合間に、運転制御手段18によって噴射口の一つ一つに対応するように清掃部材10を移動させて、色判別センサ5a、異物判別センサ5bの各素子(図示せず)が捉える光量を人為的に変化させる。
【0071】
この際、電磁弁制御手段19内の2値化コンバータ28は、色判別センサ5a、異物判別センサ5bの各素子が検知した光量値と予め記憶しておいた被選別物中の良品と不良品とを選別するための判別領域とを比較し、不良品35bが流下したと判断する。
そして、処理手段30において色判別センサ5a及び異物判別センサ5bの判断結果が集約され、いずれか一つの判別センサが不良品35bが流下したと判断した場合には、処理手段30からドライブ基板31に光量が変化した素子に対応する圧縮空気噴射口20の弁の開放信号が送信される。
その後、ドライブ基板31において電磁弁22を開閉するために必要な電圧に調整され、電磁弁22に所定の電圧が送られ、圧縮空気噴射口20から圧縮空気が噴射される。
【0072】
ここで、圧縮空気が噴射される際、空気噴射装置11から発生する振動は、振動センサ24によって計測され、増幅器25によって増幅され、A/D変換器26によってデジタル信号に変換され、運転制御手段18において解析される。
【0073】
この際、空気噴射装置11の内部や圧縮空気噴射口20において、圧縮空気の通過障害が生じている場合には、空気噴射装置11から発生する振動に変化が生じ、電圧値または電流値のピーク値が低くなる。
従って、運転制御手段18においては、取得された電圧値または電流値のピーク値と、予め記憶しておいたしきい値とを比較し、ピーク値がしきい値以下であることを検知した場合に異常と判定する。
【0074】
そして、運転制御手段18が異常と判定した場合には、運転制御手段18がモニタ画面への表示やフィーダの振動を停止するなどの選別運転の制御を行う。
【0075】
図6は本発明の異常検査手段の検査フロー図であり、上記の運転制御手段18において行う判定の流れをより詳しく図示したものである。
まず、図6のステップ1において空気噴射装置11の圧縮空気噴射口20の中から検査を行う圧縮空気噴射口20を設定する。
次に、ステップ2において清掃部材10を移動させることによって、検査を行う圧縮空気噴射口20に対応する色判別センサ5a、異物判別センサ5bの素子の光量を人為的に変化させ、検査を行う圧縮空気噴射口20から圧縮空気を噴射させる。
次に、ステップ3において振動センサ24が計測する電圧値または電流値のピーク値(デジタル信号)の安定待ちを行う。
次に、ステップ4において安定した電圧値または電流値のピーク値(デジタル信号)を取得する。
次に、ステップ5において圧縮空気噴射口20からの圧縮空気の噴射を停止させる。
次に、ステップ6においてステップ4で取得した電圧値または電流値のピーク値(デジタル信号)としきい値の比較を行い、電圧値または電流値のピーク値(デジタル信号)がしきい値以下の場合は異常であると判定する。
次に、ステップ7においてステップ6が終了したことによって、全ての圧縮空気噴射口20の検査が終了したか否かをチェックし、検査が終了している場合にはステップ8に進み、そうでない場合にはステップ9に進み隣の圧縮空気噴射口20の検査を行う。
最後に、ステップ8において異常と判定された圧縮空気噴射口20について、圧縮空気噴射口20からの噴射異常である旨をモニタ画面36に表示する。
【0076】
図7は本発明の色彩選別機の検査結果を示すモニタ画面の模式図である。本実施の形態の空気噴射装置11は1ユニットに圧縮空気噴射口20が90個あることから、噴射異常と判定された圧縮空気噴射口20についてはモニタ画面36中のそれぞれの噴射口表示37が黄色などに変色することになる。
【0077】
次に、本実施の形態における判別センサ検査手段17の作動を説明する。
選別運転の前や合間に、運転制御手段18によって清掃部材10を移動させて、色判別センサ5a、異物判別センサ5bの各素子が捉える光量を人為的に変化させる。
【0078】
そして、2値化コンバータ28において、色判別センサ5a、異物判別センサ5bの各素子が検知した光量値と予め記憶しておいた被選別物中の良品と不良品とを選別するための判別領域とを比較し、検知した光量値が判別領域を外れることを検知した場合に圧縮空気噴射口20に対応する素子が異常であると判定する。
なお、この2値化コンバータ28における判定においては、2値化コンバータ28を複数用いたダブルチェックを行うことによって、より信頼性を向上させることもできる。
【0079】
異常と判定された圧縮空気噴射口20に対応する素子の情報はバッファ29に蓄積され、色判別センサ5a、異物判別センサ5bの全ての素子の検査が終了した後、バッファ29から運転制御手段18に蓄積された情報が送信される。
【0080】
運転制御手段18においては、送信された情報に基づき、モニタ画面への表示やフィーダの振動を停止するなどの選別運転の制御を行う。
【0081】
図8は本発明の判別センサ検査手段の検査フロー図であり、上記の電磁弁制御手段19において行う判定の流れをより詳しく図示したものである。
まず、図8のステップ1において電磁弁制御手段19内のバッファ29をクリアにし、前回の検査結果の消去を行う。
次に、ステップ2において清掃部材10を色彩選別機1の正面から見て左から右に移動させることによって、色判別センサ5aの各素子が捉える光量を人為的に変化させる。
次に、ステップ3において色判別センサ5aの各素子の光量を測定する。
次に、ステップ4において2値化コンバータ28がステップ3で取得した各素子の光量としきい値の比較を行い、各素子の光量がしきい値以下の場合は圧縮空気噴射口20に対応する素子が異常であると判定する。
次に、ステップ5において清掃部材10の移動を停止する。
次に、ステップ6において検査結果をバッファ29に蓄積する。
次に、ステップ7においてバッファ29に蓄積された検査結果をバッファ29から運転制御手段18に送信する。
次に、ステップ8においてバッファ29をクリアにし、ステップ2〜7において蓄積された検査結果の消去を行う。
次に、ステップ9において清掃部材10を色彩選別機1の正面から見て右から左に移動させることによって、異物判別センサ5bの各素子が捉える光量を人為的に変化させる。
次に、ステップ10において異物判別センサ5bの各素子の光量を測定する。
次に、ステップ11において2値化コンバータ28がステップ10で取得した各素子の光量としきい値の比較を行い、各素子の光量がしきい値以上の場合は圧縮空気噴射口20に対応する素子が異常であると判定する。
次に、ステップ12において清掃部材10の移動を停止する。
次に、ステップ13において検査結果をバッファ29に蓄積する。
次に、ステップ14においてバッファ29に蓄積された検査結果をバッファ29から運転制御手段18に送信する。
最後に、ステップ15において、運転制御手段18が受信したステップ4およびステップ11の検査結果に基づいて、その素子に対応する圧縮空気噴射口20の色判別センサ5aまたは異物判別センサ5bの異常である旨をモニタ画面36に表示する。
【0082】
具体的には、図7のモニタ画面36中のそれぞれの噴射口表示37が、色判別センサ5a異常と判定された圧縮空気噴射口20については緑色などに、異物判別センサ5b異常と判定された圧縮空気噴射口20については青色などに変色することになる。
【0083】
なお、本実施の形態においては、選別運転の前や合間に判別センサ検査手段17の作動を行っているが、必要に応じて選別運転中においても作動させることもできる。
【0084】
最後に、本実施の形態における信号送信検査手段17の作動を説明する。
上記した通り、電磁弁制御手段19から電磁弁22に弁の開閉信号が送信されると、ホール素子センサ32は、電流方向と磁界方向の両方向に対して垂直な方向に電圧または電流を生じさせる
【0085】
ホール素子センサ32から生じた電圧または電流は、A/D変換器26によってデジタル信号に変換され、配線34によって運転制御手段18に送られる。
【0086】
この際、電磁弁制御手段19から電磁弁22に送信される弁の開閉信号に送信異常が生じている場合には、ホール素子センサ28から生じる電圧値または電流値のピーク値が低くなる。
従って、運転制御手段18においては、ホール素子センサ28から生じる電圧値または電流値のピーク値と、予め記憶しておいたしきい値とを比較し、ピーク値がしきい値以下であることを検知した場合に異常と判定する。
【0087】
そして、運転制御手段18が異常と判定した場合には、運転制御手段18がモニタ画面への表示やフィーダの振動を停止するなどの選別運転の制御を行う。
【0088】
図9は本発明の信号送信検査手段の検査フロー図であり、上記の運転制御手段18において行う判定の流れをより詳しく図示したものである。
まず、図9のステップ1において空気噴射装置11の圧縮空気噴射口20の中から検査を行う圧縮空気噴射口20を設定する。
次に、ステップ2において清掃部材10を移動させることによって、検査を行う圧縮空気噴射口20に対応する色判別センサ5a、異物判別センサ5bの素子の光量を人為的に変化させ、検査を行う圧縮空気噴射口20から圧縮空気を噴射させる。すなわち電磁弁制御手段19からドライブ基板32を介して電磁弁22に必要な電圧を送電させる。
次に、ステップ3においてホール素子センサ28が計測する電圧値または電流値のピーク値(デジタル信号)の安定待ちを行う。
次に、ステップ4において安定した電圧値または電流値のピーク値(デジタル信号)を取得する。
次に、ステップ5において圧縮空気噴射口20からの圧縮空気の噴射を停止させる。すなわち電磁弁制御手段19から電磁弁22への電圧の送電を停止させる。
次に、ステップ6においてステップ4で取得した電圧値または電流値のピーク値(デジタル信号)としきい値の比較を行い、電圧値または電流値のピーク値(デジタル信号)がしきい値以下の場合は異常であると判定する。
次に、ステップ7においてステップ6が終了したことによって、全ての圧縮空気噴射口20の検査が終了したか否かをチェックし、検査が終了している場合にはステップ8に進み、そうでない場合にはステップ9に進み隣の圧縮空気噴射口20の検査を行う。
最後に、ステップ8において異常と判定された圧縮空気噴射口20について、電磁弁制御手段19から電磁弁22への制御信号の送信異常である旨をモニタ画面36に表示する。
【0089】
具体的には、信号送信異常と判定された圧縮空気噴射口20については、図7のモニタ画面36中のそれぞれの噴射口表示37が赤色などに変色することになる。
【産業上の利用可能性】
【0090】
本発明は、穀物やプラスチックや薬などの粒状物に含まれる異色粒などの不良品を選別して除去する色彩選別機の選別設備の異常検査に用いることができる。
【符号の説明】
【0091】
1 色彩選別機
2 供給筒
3 フィーダ
4 シュート
5 判別センサ
6 対物用照明
7 バックグラウンド用照明
8 バックグラウンド
9 保護材
10 清掃部材
11 空気噴射装置
12 分離ホッパ
13 良品口
14 不良品口
15 異常検査手段
16 判別センサ検査手段
17 信号送信検査手段
18 運転制御手段
19 電磁弁制御手段
20 圧縮空気噴射口
21 圧縮空気供給管
22 電磁弁
23 支持部材
24 振動センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被選別物を送り出すフィーダと、
前記フィーダに前記被選別物を供給する供給筒と、
前記フィーダより送り出された前記被選別物を流下させるシュートと、
前記シュートの下端部に設けた判別センサと、
空気を噴射して不良品を選別する空気噴射口と弁が設けられた空気噴射装置と、
前記判別センサの判別結果に基づいて前記弁を開閉制御する弁制御手段とを備えた色彩選別機において、
空気噴射装置の動作異常を検査する異常検査手段が設けられていることを特徴とする色彩選別機。
【請求項2】
前記異常検査手段に、
振動センサまたは音センサを用いることを特徴とする請求項1に記載の色彩選別機。
【請求項3】
前記異常検査手段に、
前記判別センサから前記弁制御手段に正常な光量変化情報が送信されていることを検査する判別センサ検査手段が付加されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の色彩選別機。
【請求項4】
前記判別センサ検査手段が、
カメラと、
前記カメラの前面を遮蔽する遮蔽材を備えており、
前記遮蔽材が前記カメラの各素子を遮蔽することにより、
前記弁制御手段によって前記各素子に対応する各弁が開閉制御されるか否かを検査するものであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の色彩選別機。
【請求項5】
前記遮蔽材が、
前記カメラのレンズまたは前記レンズを保護するための保護材を移動清掃する清掃部材であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の色彩選別機。
【請求項6】
前記異常検査手段に、
前記弁制御手段から前記弁に開閉制御信号が送信されていることを検査する信号送信検査手段が付加されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の色彩選別機。
【請求項7】
前記信号送信検査手段に、
磁気センサを用いることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の色彩選別機。
【請求項8】
前記異常検査手段が、
前記振動センサまたは前記音センサによって取得された電圧値または電流値のピーク値と、
予め記憶しておいたしきい値とを比較し、
前記ピーク値が前記しきい値以下であることを検知した場合に、
選別運転の制御を行うことを特徴とする色彩選別機の運転制御方法。
【請求項9】
前記判別センサ検査手段が、
前記判別センサの前面を遮蔽する前記遮蔽材を有しており、
前記遮蔽材によって遮蔽された際に前記判別センサによって取得された光量値が、
予め記憶しておいた前記被選別物中の良品と前記不良品とを判別するための判別領域を外れることを検出した場合に、
選別運転の制御を行うことを特徴とする色彩選別機の運転制御方法。
【請求項10】
前記信号送信検査手段が、
前記磁気センサによって取得された電圧値または電流値のピーク値と、
予め記憶しておいたしきい値とを比較し、
前記ピーク値が前記しきい値以下であることを検知した場合に、
選別運転の制御を行うことを特徴とする色彩選別機の運転制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−47692(P2011−47692A)
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−194357(P2009−194357)
【出願日】平成21年8月25日(2009.8.25)
【出願人】(000151863)株式会社東洋精米機製作所 (11)
【Fターム(参考)】