荷役車両
【課題】ダンプ中の荷箱との接触、及び当該荷箱から排出された積載物との接触を防ぐことのできる位置にリアバンパを退避させることができる荷役車両を提供する。
【解決手段】車体フレーム1と、この車体フレーム1に搭載され後方へ下傾したダンプ状態となることができる荷箱2と、車体フレーム1の後部に水平軸回りに回動可能に設けられたリアバンパ5とを備えている。リアバンパ5は、車体フレーム1から後方へ突出した後突出位置から、ダンプ中の荷箱2の後部下端と非接触となる格納位置へ上方回動可能である。
【解決手段】車体フレーム1と、この車体フレーム1に搭載され後方へ下傾したダンプ状態となることができる荷箱2と、車体フレーム1の後部に水平軸回りに回動可能に設けられたリアバンパ5とを備えている。リアバンパ5は、車体フレーム1から後方へ突出した後突出位置から、ダンプ中の荷箱2の後部下端と非接触となる格納位置へ上方回動可能である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、荷箱をダンプ状態とすることができる荷役車両に関する。
【背景技術】
【0002】
車体フレームと、この車体フレームに搭載された荷箱とを有し、車体フレーム上で荷箱が後方へ下傾したダンプ状態となることができる荷役車両がある。この荷役車両の車体フレームの後部にはリアバンパが設けられており、このリアバンパは、荷役車両が走行する際、車体フレームの後部から後方へ突出した状態にある。
このような荷役車両は、例えば石や土砂を含む積載物を積載した荷箱をダンプ状態とすることで、この積載物を荷箱の後部から車両後方の地面へ排出することができる。この荷箱をダンプ状態とする際、荷箱の後部下端とリアバンパとが接触しないように、リアバンパを退避させる必要がある。そこで、特許文献1に示しているように、リアバンパを車体フレームに対して水平軸心回りに回動可能に取り付け、当該リアバンパを下方へ回動させて退避させることが行われている。
【0003】
【特許文献1】特公昭59−19856号公報(第9図、第10図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記特許文献1では、荷箱のダンプ時にリアバンパを下方へ回動させているため、リアバンパが地面に近い状態となる。このため、荷箱の後部から車両後方の地面へ積載物を排出すると、その積載物(石や土砂)が地面で跳ね返ってリアバンパに衝突し、リアバンパを損傷させたり、リアバンパに付着したりするおそれがある。
そこで、この発明は前記問題点に鑑みてなされたものであり、ダンプ中の荷箱との接触、及び当該荷箱から排出された積載物との接触を防ぐことのできる位置にリアバンパを退避させることができる荷役車両を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記目的を達成するためのこの発明の荷役車両は、車体フレームと、この車体フレームに搭載され後方へ下傾したダンプ状態となることができる荷箱と、前記車体フレームの後部に水平軸回りに回動可能に設けられ、当該車体フレームから後方へ突出した後突出位置から、ダンプ中の前記荷箱の後部下端と非接触となる格納位置へ上方回動可能なリアバンパとを備えているものである。
【0006】
この構成によれば、荷箱をダンプ状態とするに際しリアバンパを格納位置とすることで、荷箱の後部下端とリアバンパとが接触することを防ぐことができる。さらに、後方突出位置のリアバンパを上方へ回動させて格納位置へ移動させているため、格納位置にあるリアバンパは従来よりも地面から離れた状態となる。このため、ダンプ状態の荷箱の後部から地面へ排出した積載物が地面で跳ね返っても、その積載物がリアバンパに衝突することを抑制でき、リアバンパが損傷したり、リアバンパに積載物が付着したりすることを防止できる。
【0007】
また、前記荷役車両において、前記車体フレームの後部に設けられ後方へ向く指示面を有するランプと、前記リアバンパと一体に回動し、当該リアバンパの前記格納位置で前記ランプの前記指示面を覆う保護位置となり、当該リアバンパの前記後突出位置で前記ランプの前記指示面から離れて当該指示面を後方から視認可能とさせる非保護位置となる保護部材とを更に備えているのが好ましい。
これによれば、荷箱をダンプ状態とするに際し、リアバンパを格納位置に回動させることで、保護部材がこのリアバンパと一体に回動しランプの指示面を覆う保護位置となる。これにより、荷箱から排出した積載物がランプの指示面に当ることを防止できる。さらに、リアバンパを後突出位置に回動させることで保護部材は非保護位置となり、この荷役車両の走行の際、保護部材がランプの後方からの視認の邪魔とならない。
このように、回動するリアバンパに保護部材を一体として設けることによって、この保護部材を保護位置と非保護位置とに切り替える構造が得られ、保護部材を回動させるための別の機構を不要とでき、構造の簡素化が図れる。
【発明の効果】
【0008】
本発明の荷役車両によれば、リアバンパを格納位置とすることで、当該リアバンパにおいて、ダンプ中の荷箱との接触、及び当該荷箱から排出されて地面で跳ね返った積載物の衝突を防ぐことができる。したがって、リアバンパを損傷させたり、リアバンパに積載物が付着したりすることを防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1はこの発明の荷役車両の実施の一形態を示す側面図である。図2と図3はこの荷役車両の機能を説明するための側面図である。この荷役車両は、車体フレーム1と、この車体フレーム1上に搭載された荷箱2と、この荷箱2を車体フレーム1上で後方へ下傾させたダンプ状態(図2)としたり、この荷箱2を車体フレーム1上と地上との間で積み降ろし(図3)したりする荷役装置3とを備えている。
【0010】
荷役装置3は、車体フレーム1の後部において基端部が回動自在に取り付けられたダンプアーム11と、ダンプアーム11の先端部側において基端部が回動自在に取り付けられた荷役アーム12と、荷役アーム12の途中部において一端部が回動自在に取り付けられ車体フレーム1の前寄り部において他端部が回動自在に取り付けられた伸縮アクチュエータ(油圧シリンダ)13とを備えている。荷役アーム12は、先端部にフック14が取り付けられたフックアーム12aと、このフックアーム12aを進退可能として設けたリフトアーム12bとを有している。荷箱2の前壁に設けられた係合ピン15を前記フック14に係合させることで、荷箱2をダンプ状態の姿勢としたり(図2)、荷箱2を積み降ろしする作業を行ったり(図3)できる。
【0011】
具体的に説明すると、ダンプアーム11と荷役アーム12との間に設けた固縛手段(図示せず)によって両アーム11,12の回動を規制した状態で、前記伸縮アクチュエータ13を伸張させると、荷役アーム12のフック14に係合ピン15が係合した荷箱2は、後方へ下傾したダンプ状態となる(図2)。また、フックアーム12aをリフトアーム12bに対して車両後方へ水平移動させ、前記固縛手段によってダンプアーム11と荷役アーム12との間を回動可能とした状態で、前記伸縮アクチュエータ13を伸張させると、荷役アーム12のフック14に係合ピン15が係合した荷箱2を地上へ降ろすことができる(図3)。
【0012】
図4〜図8は、この発明の要部の第一の実施の形態を示している図である。図4と図6は車体フレーム1を後方から見た図であり、図5と図7は車体フレーム1の後部における側面図である。また、図8は車体フレーム1の後部の斜視図である。車体フレーム1の後部の左右位置には、後方へ向く指示面4aを有するランプ4が設けられている。このランプ4は、方向指示器用ランプ、ブレーキランプ、ストップランプなどを有しており、車体フレーム1の後部の上下部材17から、車幅方向外側(左右方向外側)へ延設された支持部材16に固定されている。これにより、この荷役車両の後方からランプ4の指示面4aを視認することができる。ランプ4の指示面4aは樹脂やガラスからなるカバー部材によって形成している。
【0013】
さらに、車体フレーム1の後部にはリアバンパ5が設けられている。リアバンパ5は車幅方向の略全長にわたる長さを有した型鋼等からなる本体部5aと、この本体部5aに固定され車体フレーム1と連結させている左右二本のアーム部5bとを有している。アーム部5bは型鋼などからなり、長手方向が本体部5aに直交し、アーム部5bの一端部が本体部5aと固定され、他端部に板状の固定部材19が固定されている。リアバンパ5はこの固定部材19によって車体フレーム1の上下部材17の下端部寄りの位置に水平軸回りに回動自在に取り付けられている。
【0014】
これによりリアバンパ5は、図4と図5に示した車体フレーム1の後端部から後方へ突出した後突出位置と、図6と図7に示した車体フレーム1側に格納された格納位置との間を回動可能となる。つまり、リアバンパ5は前記後突出位置から上方(上向き)へ約90°回動して格納位置となり、格納位置にあるリアバンパ5の本体部5aは、後突出位置にあった状態よりも車両前方でかつ上方に位置することになる。また、この格納位置では、リアバンパ5は車体フレーム1の後面に沿った起立姿勢になり、リアバンパ5のアーム部5bが車体フレーム1の上下部材17と平行となり、リアバンパ5の本体部5aが車体フレーム1の支持部材16に接近した状態となる。この格納位置では、リアバンパ5は、ダンプ中(後傾動作中)の荷箱2の後部下端と接触しない位置となる。なお、この格納位置にあるリアバンパ5は、荷箱2が少なくともダンプ動作中において当該荷箱2の後部下端と接触しない状態にあればよく、最も後傾した状態であるダンプ状態においても非接触であってもよく、またはダンプ状態で接触した状態であってもよい。格納位置にあるリアバンパ5がダンプ状態で荷箱2の後部下端に接触する場合、このリアバンパ5の荷箱2との接触部位に緩衝材としてクッションゴムを設けるのが好ましい。
【0015】
上下部材17から車両前方へ向かって取付部材18が延設されており、この取付部材18の先端部に油圧シリンダからなる伸縮アクチュエータ6(駆動手段)の本体端部が回動自在に取り付けられている。そして、後に詳しく説明するが、この伸縮アクチュエータ6の伸縮動作によって前記リアバンパ5を後突出位置と格納位置とに回動駆動できる。
【0016】
また、この荷役車両は車体フレーム1の後部においてジャッキ8を更に備えている。ジャッキ8は、前記上下部材17の下端部寄りの位置に回動自在に取り付けられた左右一対のアーム部8aと、このアーム部8aの先端部に回動自在に取り付けられたローラ8bとを有している。ジャッキ8は、車体フレーム1から垂下して(下方へ突出して)ローラ8bが地面に近づく下突出位置(図7)と、車両前方へ略90°回動して下突出位置よりも上方へローラ8bが地面から退避した収納位置(図5)との間を回動可能としている。
【0017】
さらに、ジャッキ8とリアバンパ5との間には、ジャッキ8の回動とリアバンパ5の回動とを連動させる連動機構9が介在しており、この連動機構9は、リアバンパ5が格納位置でジャッキ8を下突出位置とし(図6と図7の状態)、リアバンパ5が後突出位置でジャッキ8を収納位置とさせる(図4と図5の状態)。図示している連動機構9は直線状のアーム部材9aを有し、このアーム部材9aの一端部が、リアバンパ5の端部に固定された固定部材19に回動自在に取り付けられ、アーム部材9aの他端部が、ジャッキ8のアーム部8aに回動自在に取り付けられている。
【0018】
そして、ジャッキ8のアーム部8aの途中部に前記伸縮アクチュエータ6のロッド先端部が回動自在に取り付けられている。この伸縮アクチュエータ6の伸縮動作によってリアバンパ5とジャッキ8とを連動させて回動駆動させることができ、伸縮アクチュエータ6が伸張した状態で、リアバンパ5が格納位置で保持されジャッキ8が下突出位置で保持され、伸縮アクチュエータ6が短縮した状態で、リアバンパ5が後突出位置で保持されジャッキ8が収納位置で保持される。また、リアバンパ5の回動方向と、ジャッキ8の回動方向は、同じ方向(図5と図7において反時計回りの方向)である。
【0019】
また、後突出位置にあるリアバンパ5は、車体フレーム1の上下部材17から車両後方へ水平に突出した姿勢であり、収納位置にあるジャッキ8は、この上下部材17から車両前方へ水平に突出した姿勢であり、これらの位置にそれぞれあるリアバンパ5及びジャッキ8は、車両前後方向に略一直線の配置となる。これにより、図5に示しているように、車体フレーム1の後部において、リアバンパ5及びジャッキ8が最下部となり、最下部であるこれらが水平で一直線上の配置となることから、車体フレーム1の後部の地上高を高くすることができる。
【0020】
下突出位置で保持された状態にあるジャッキ8は、積荷作業の際の車体の降下を抑制することができる。具体的には、荷箱2に積載物を積み降ろしする積荷作業の際に、ジャッキ8を下突出位置とすることで、このジャッキ8は車体の降下を抑制することができ、積載物の積み降ろし作業が安全となる。または、荷箱2を車体フレーム1上と地上との間を積み降ろしする積荷作業の際に、ジャッキ8を下突出位置とすることで、車体の降下を抑制することができ、荷箱2の積み降ろし作業が安全となる。そして、ジャッキ8とリアバンパ5とを連動機構9によって連動させることができるため、駆動手段(伸縮アクチュエータ6)をジャッキ用とリアバンパ用とで兼用でき、構造の簡素化が図れる。
なお、前記連動機構9は他の形態であってもよく、例えば、リアバンパ5側の固定部材19及びジャッキ8のアーム部8a自体で連動機構9を構成してもよく、この場合、固定部材19とアーム部8aを一体とし(図示せず)、これを車体フレーム1に回動自在に取り付け、前記伸縮アクチュエータ6によって駆動してもよい。
【0021】
また変形例として、前記駆動手段としての伸縮アクチュエータ6の本体端部が、車体フレーム1側の前記取付部材18の先端部に回動自在に取り付けられ、図示しないが、ロッド先端部が、リアバンパ5に取り付けられた構造としてもよい。この場合、伸縮アクチュエータ6の伸縮動作により、リアバンパ5を後突出位置と格納位置とに回動駆動させ、前記アーム部材9a(連動機構9)により前記ジャッキ8の回動を連動させてもよい。なお、伸縮アクチュエータ6とリアバンパ5との取り付け部は、当該リアバンパ5に固定の前記固定部材19としてもよい。
【0022】
この荷役車両は、更に、前記ランプ4の指示面4aを覆って保護することができる保護部材7を備えている。保護部材7は矩形の枠材と複数本のバー材とで構成した格子状であり、格子状とした面が保護面7aとなる。保護部材7はリアバンパ5の本体部5aの左右両側の裏面にそれぞれ固定されており、保護面7aがリアバンパ5の本体部の表面(裏面)と直交する面となるように固定されている。なお、後突出位置にあるリアバンパ5の本体部5aのうち車両後方へ向く面がリアバンパ5の表面であり、その反対側の面(車両前方へ向く面)がリアバンパ5の裏面である。
【0023】
これにより、保護部材7はリアバンパ5に固定されていることで当該リアバンパ5と一体に回動することができる。また、保護部材7の保護面7aは、左右それぞれのランプ4の指示面4a、具体的には複数個(三個)のランプ4からなるランプ体の全指示面4aと同一外周輪郭形状、乃至、当該全指示面4aよりも大きい外周輪郭形状としている。
【0024】
そして、前記伸縮アクチュエータ6の伸張動作によってリアバンパ5を格納位置とした状態(図6と図7)で、このリアバンパ5に固定された左右の保護部材7がそれぞれ、左右の各ランプ4の指示面4aを覆う保護位置となり、また、リアバンパ5を後突出位置とした状態(図4と図5)で、左右の保護部材7がそれぞれ、左右の各ランプ4の指示面4aから離れて当該指示面4aを後方から視認可能とさせる非保護位置となる。
すなわち、リアバンパ5が格納位置で、リアバンパ5の本体部5aと車体フレーム1の前記支持部材16とは隣接した平行状態となり、このリアバンパ5の本体部5aに固定した保護部材7が、この支持部材16に固定したランプ4の指示面4aの後方で近接した位置となって当該指示面4aを覆うことができる。
また、リアバンパ5が後突出位置で、リアバンパ5の本体部5aは前記支持部材16よりも上下方向の下位置となり、このリアバンパ5の本体部5aに固定した保護部材7が、ランプ4の指示面4aよりも上下方向の下位置となって当該指示面4aの後方に存在していない状態となり、当該指示面4aを開放する。
【0025】
また、図5、図7と図8に示しているように、保護部材7が保護位置で、その保護面7aは鉛直姿勢となり、ランプ4の指示面4aと近接して当該指示面4aを覆うことができる。また、保護部材7が非保護位置で、その保護面7aは水平姿勢となる。つまり、非保護位置で保護部材7の保護面7aは上向きの水平面となる。これにより、図8に示しているように、リアバンパ5を後突出位置とした状態で、保護部材7の保護面7aが水平姿勢となり、この保護部材7を足載せ用の作業台(ステップ)として用いることができる。
したがって、荷役車両のメンテナンスにおいて、例えば車体フレーム1上にあるローラ部(図示せず)などに給油を行う場合、別の作業台を用意することなく、作業者は保護部材7の保護面7a上に登ることができ、その作業が容易となる。
【0026】
図9はこの発明の要部の第二の実施の形態を説明する図であり、車体フレーム1の後部を示す概略図である。この荷役車両は、前記実施の形態と同様に、車体フレーム1と、ダンプ状態となることができる荷箱(図示せず)と、後方へ向く指示面4aを有するランプ4と、後突出位置(図9(a))と格納位置(図9(b))との間を回動可能なリアバンパ5と、このリアバンパ5を回動させる伸縮アクチュエータ6と、リアバンパ5に固定された保護部材7とを備えている。そして、この保護部材7はリアバンパ5と一体に回動し、リアバンパ5が格納位置でランプ4の指示面4aを覆う保護位置となり、リアバンパ5が後突出位置でランプ4の指示面4aから離れて当該指示面4aを後方から視認可能とさせる非保護位置となる。
【0027】
この実施の形態では、伸縮アクチュエータ6は、車体フレーム1にある取付部材18と、リアバンパ5に固定の固定部材19との間に取り付けられている。つまり、伸縮アクチュエータ6はリアバンパ5と連結されており、リアバンパ5を直接回動させている。前記実施の形態では、伸縮アクチュエータ6がジャッキ8を回動させると共に、このジャッキ8及び連動機構9を介して間接的にリアバンパ5を回動させているが、図9の実施の形態では、リアバンパ5とジャッキ(図示せず)とを連動させず、リアバンパ5のみを単独で回動させている。
【0028】
図10はこの発明の要部の第三の実施の形態を説明する図であり、リアバンパ5と保護部材7の変形例である。図10(a)はリアバンパ5と保護部材7とを示している斜視図であり、図10(b)はこれらの動作を説明する図である。
この実施の形態では、リアバンパ5の左右両側部のそれぞれの一部を保護部材7としている。つまり、リアバンパ5と保護部材7とを一体成形したものである。具体的には、図10(a)に示しているリアバンパ5が後突出位置にある状態で、リアバンパ5の本体部5aの上部を保護部材7としており、その上面を保護面7aとしている。そして、図10(b)に示しているように、前記と同様の伸縮アクチュエータ(図示せず)によってこのリアバンパ5を上方へ回動させることで、保護面7aがランプ4の指示面4aに近接し当該指示面4aを覆うことができる。
【0029】
この実施の形態では、リアバンパ5の本体部5aの上面である保護面7aの寸法(車両前後方向寸法)B1を、リアバンパ5の本体部5aの下部における表裏方向の厚さ寸法b1よりも大きくしている(B1>b1)。これにより、リアバンパ5の本体部5aの表裏方向の寸法b1の影響を受けることなく保護部材7を広くでき、ランプ4を覆うことができる。
【0030】
図11はこの発明の要部の第四の実施の形態を説明する図であり、前記第三の実施の形態の変形例である。図11(a)はリアバンパ5と保護部材7とを示している斜視図であり、図11(b)はこれらの動作を説明する図である。
この実施の形態についても、第三の実施の形態と同様に、リアバンパ5と保護部材7とを一体成形しものである。具体的には、図11(a)に示しているリアバンパ5が後突出位置にある状態で、リアバンパ5の本体部5aの上部を保護部材7としており、その上面保護面7aとしている。そして、図11(b)に示しているように、前記と同様の伸縮アクチュエータ(図示せず)によってこのリアバンパ5を上方へ回動させることで、保護面7aがランプ4の指示面4aに近接し当該指示面4aを覆うことができる。
【0031】
この実施の形態では、一部を保護部材7として含んでいるリアバンパ5の断面輪郭形状を矩形としており、リアバンパ5の本体部5aの上面である保護面7aの寸法(車両前後方向寸法)B2を、リアバンパ5の本体部5aの下部における表裏方向の厚さ寸法b2と同じとしている(B2=b2)。これにより、一部を保護部材7としたリアバンパ5の形状が簡単となり、これらの製造が容易となる。
【0032】
図12はこの発明の要部の第五の実施の形態を説明する図であり、前記第三の実施の形態(図10)の変形例である。図12(a)はリアバンパ5と保護部材7とを示している斜視図であり、図12(b)はこれらの動作を説明する図である。
この実施の形態についても、第三の実施の形態と同様に、リアバンパ5と保護部材7とを一体成形したものである。具体的には、図12(a)に示しているようにリアバンパ5が後突出位置にある状態で、リアバンパ5の本体部5aの上部を保護部材7としており、その上面を保護面7aとしている。そして、図12(b)に示しているように、前記と同様の伸縮アクチュエータ(図示せず)によってこのリアバンパ5を上方へ回動させることで、保護面7aがランプ4の指示面4aに近接し当該指示面4aを覆うことができる。
【0033】
この実施の形態では、リアバンパ5の本体部5aにおいて車幅方向両側(左右両側)のそれぞれの部分のみについて、保護面7aの寸法(車両前後方向寸法)B3を、リアバンパ5の本体部5aの下部における表裏方向の厚さ寸法b3よりも大きくしている(B3>b3)。これにより、リアバンパ5の本体部5aのうち、ランプ4と対応させる部分のみについて保護部材7を形成しているため、リアバンパ5の重量を小さくでき、軽量化が図れる。
なお、図10〜図12に示した実施の形態において、第一の実施の形態(図5参照)のように、ジャッキ8とリアバンパ5とを連動させて回動させた構造としてもよく、または、第二の実施の形態(図9)のように、リアバンパ5を単独で回動させた構造としてもよい。
【0034】
図13はこの発明の要部の第六の実施の形態を説明する図であり、車体フレーム1の後部を示す斜視図である。この実施の形態は第一の実施の形態(図8参照)の変形例であり、リアバンパ5に対する保護部材7の固定位置が異なり、その他の構成は第一の実施の形態と同じである。図13の保護部材7は、リアバンパ5のうち左右一対のアーム部5bに固定されている。具体的には、アーム部5bの側面から車幅方向外側へ連結部材20が直線的に延設されており、この連結部材20の先端部に保護部材7が設けられている。
そして、前記と同様の伸縮アクチュエータ(図示せず)の動作によって、保護部材7は、リアバンパ5を前記格納位置とすることでランプ4の指示面4aを覆う保護位置となり、リアバンパ5を前記後突出位置とすることでランプ4の指示面4aから離れて当該指示面4aを後方から視認可能とさせる非保護位置となることができる。
【0035】
以上の各実施の形態によれば、リアバンパ5を後突出位置とすることで当該リアバンパ5を車両後部における緩衝装置として機能させることができる。そして、図2に示しているように、荷箱2をダンプ状態とするに際しリアバンパ5を格納位置とすることで、荷箱2の後部下端とリアバンパ5とが接触することを防ぐことができる。さらに、図3に示しているように、荷役装置3によって荷箱2を車体フレーム1上と地上との間で積み降ろしする際に、リアバンパ5を格納位置とすることで、荷箱2がリアバンパ5と接触することを防ぐことができる。
【0036】
さらに、後方突出位置のリアバンパ5を上方へ回動させて起立姿勢の格納位置とできるため、格納位置にあるリアバンパ5は従来よりも地面から離れた状態となる。このため、ダンプ状態の荷箱2の後部から地面へ排出した積載物が地面で跳ね返っても、その積載物がリアバンパ5(特に本体部5a)に衝突することを抑制でき、リアバンパ5の損傷を防止でき、また、積載物がリアバンパ5に付着することを防止できる。また、リアバンパ5を上方へ回動させて車体フレーム1(上下部材17)の後面に沿った起立姿勢の格納位置としているため、当該後面とダンプ中にある荷箱2の後部下端との間の車両前後方向の空き空間を利用してリアバンパ5を格納できる(図2参照)。つまり、車体フレーム1内においてリアバンパ5を格納するスペースが不要となり、車体フレーム1の後部において小型化が図れる。
なお、従来の荷役車両として、図示しないが、ダンプ中の荷箱の後部下端とリアバンパとが接触しないように、車両フレームの後部から後方へ突出していたリアバンパを、前方へスライド移動させ退避させるものが考えられる。しかし、この場合、リアバンパを車体フレーム内にスライド移動させるために大きなストロークが必要となる。このため、車体フレーム内において、このストロークに相当するスペースが必要となり、さらに、この大きなストロークを生じさせるだけの長い伸縮アクチュエータが必要となる。つまり、車体フレーム内において、リアバンパを格納するために大きなスペースが必要となるという問題点がある。しかし、この発明によれば、車体フレーム1内においてリアバンパ5を格納するスペースを不要とできる。
【0037】
そして、荷箱2をダンプ状態とするに際し、例えば図5のように、伸縮アクチュエータ6によってリアバンパ5を格納位置に回動させることで、保護部材7がこのリアバンパ5と一体に回動し、ランプ4の指示面4aを覆う保護位置となる。さらに、図7のように、伸縮アクチュエータ6によってリアバンパ5を後突出位置に回動させることで、保護部材7は非保護位置となり、荷役車両の走行の際、保護部材7がランプの後方からの視認に邪魔とならない。このように、回動するリアバンパ5に保護部材7を一体として設けることによって、この保護部材7を保護位置と非保護位置とに切り替える構造が得られ、保護部材7を回動させるための別の機構を不要とでき、構造の簡素化が図れる。
【0038】
そして、荷箱2をダンプ状態とする際にリアバンパ5を格納位置とし、保護部材7を保護位置とすることで、この荷箱2から排出された石が地面で跳ねてランプ4側に飛んでも、保護部材7によってランプ4の指示面4aにその石が当たることを防ぐことができ、指示面4aが損傷してしまうのを防止できる。
【0039】
さらに、保護部材7を格子状とした場合、ランプ4の指示面4aを保護部材7が覆って保護した状態であっても、この保護部材7を通して指示面4aを後方から視認でき、安全性の高いものとできる。保護部材7は矩形の枠材と複数本のバー材とで構成した格子状であり、隣り合うバー材の間隔(格子幅)よりも大きい石は、この保護部材7によってランプ4に当たることを防ぐことができる。一方、格子幅よりも小さい石は、前記バー材の間からランプ4に当たるおそれがあるが、このような小石は質量が小さく、地面に跳ね返った後の速度も遅いため、たとえ指示面4aに当たっても当該指示面4aが損傷しない。すなわち、保護部材7の格子形状を、指示面4aを損傷させるおそれのある大きさの石よりも小さい格子幅とした構造としている。
【0040】
また、ジャッキ8の回動とリアバンパ5との回動とを連動機構9によって連動させた実施の形態によれば、単一の伸縮アクチュエータ6をジャッキ8の回動駆動用とリアバンパ5の回動駆動用とに併用でき、構造の簡素化が図れる。
【0041】
また、本発明の荷役車両は、図示する形態に限らずこの発明の範囲内において他の形態のものであっても良く、荷箱2を車体フレーム1上と地上との間で積み降ろしさせる機能を有さないで、荷箱2を後方へ下傾したダンプ状態とすることができる動作装置を備えたダンプトラック(図示せず)であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】この発明の荷役車両の実施の一形態を示す側面図である。
【図2】この荷役車両の機能を説明する側面図である。
【図3】この荷役車両の機能を説明する側面図である。
【図4】荷役車両の第一の実施の形態を示している図であり、保護部材が非保護位置にある車体フレームを後方から見た図である。
【図5】図4の車体フレームの後部における側面図である。
【図6】荷役車両の第一の実施の形態を示している図であり、保護部材が保護位置にある車体フレームを後方から見た図である。
【図7】図6の車体フレームの後部における側面図である。
【図8】車体フレームの後部の斜視図である
【図9】荷役車両の第二の実施の形態を説明する図であり、車体フレームの後部を示す概略図である。
【図10】荷役車両の第三の実施の形態の要部を説明する図である。
【図11】荷役車両の第四の実施の形態の要部を説明する図である。
【図12】荷役車両の第五の実施の形態の要部を説明する図である。
【図13】荷役車両の第六の実施の形態を説明する図であり、車体フレームの後部を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0043】
1 車体フレーム
2 荷箱
4 ランプ
4a 指示面
5 リアバンパ
6 駆動手段(伸縮アクチュエータ)
7 保護部材
7a 保護面
8 ジャッキ
9 連動機構
【技術分野】
【0001】
この発明は、荷箱をダンプ状態とすることができる荷役車両に関する。
【背景技術】
【0002】
車体フレームと、この車体フレームに搭載された荷箱とを有し、車体フレーム上で荷箱が後方へ下傾したダンプ状態となることができる荷役車両がある。この荷役車両の車体フレームの後部にはリアバンパが設けられており、このリアバンパは、荷役車両が走行する際、車体フレームの後部から後方へ突出した状態にある。
このような荷役車両は、例えば石や土砂を含む積載物を積載した荷箱をダンプ状態とすることで、この積載物を荷箱の後部から車両後方の地面へ排出することができる。この荷箱をダンプ状態とする際、荷箱の後部下端とリアバンパとが接触しないように、リアバンパを退避させる必要がある。そこで、特許文献1に示しているように、リアバンパを車体フレームに対して水平軸心回りに回動可能に取り付け、当該リアバンパを下方へ回動させて退避させることが行われている。
【0003】
【特許文献1】特公昭59−19856号公報(第9図、第10図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記特許文献1では、荷箱のダンプ時にリアバンパを下方へ回動させているため、リアバンパが地面に近い状態となる。このため、荷箱の後部から車両後方の地面へ積載物を排出すると、その積載物(石や土砂)が地面で跳ね返ってリアバンパに衝突し、リアバンパを損傷させたり、リアバンパに付着したりするおそれがある。
そこで、この発明は前記問題点に鑑みてなされたものであり、ダンプ中の荷箱との接触、及び当該荷箱から排出された積載物との接触を防ぐことのできる位置にリアバンパを退避させることができる荷役車両を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記目的を達成するためのこの発明の荷役車両は、車体フレームと、この車体フレームに搭載され後方へ下傾したダンプ状態となることができる荷箱と、前記車体フレームの後部に水平軸回りに回動可能に設けられ、当該車体フレームから後方へ突出した後突出位置から、ダンプ中の前記荷箱の後部下端と非接触となる格納位置へ上方回動可能なリアバンパとを備えているものである。
【0006】
この構成によれば、荷箱をダンプ状態とするに際しリアバンパを格納位置とすることで、荷箱の後部下端とリアバンパとが接触することを防ぐことができる。さらに、後方突出位置のリアバンパを上方へ回動させて格納位置へ移動させているため、格納位置にあるリアバンパは従来よりも地面から離れた状態となる。このため、ダンプ状態の荷箱の後部から地面へ排出した積載物が地面で跳ね返っても、その積載物がリアバンパに衝突することを抑制でき、リアバンパが損傷したり、リアバンパに積載物が付着したりすることを防止できる。
【0007】
また、前記荷役車両において、前記車体フレームの後部に設けられ後方へ向く指示面を有するランプと、前記リアバンパと一体に回動し、当該リアバンパの前記格納位置で前記ランプの前記指示面を覆う保護位置となり、当該リアバンパの前記後突出位置で前記ランプの前記指示面から離れて当該指示面を後方から視認可能とさせる非保護位置となる保護部材とを更に備えているのが好ましい。
これによれば、荷箱をダンプ状態とするに際し、リアバンパを格納位置に回動させることで、保護部材がこのリアバンパと一体に回動しランプの指示面を覆う保護位置となる。これにより、荷箱から排出した積載物がランプの指示面に当ることを防止できる。さらに、リアバンパを後突出位置に回動させることで保護部材は非保護位置となり、この荷役車両の走行の際、保護部材がランプの後方からの視認の邪魔とならない。
このように、回動するリアバンパに保護部材を一体として設けることによって、この保護部材を保護位置と非保護位置とに切り替える構造が得られ、保護部材を回動させるための別の機構を不要とでき、構造の簡素化が図れる。
【発明の効果】
【0008】
本発明の荷役車両によれば、リアバンパを格納位置とすることで、当該リアバンパにおいて、ダンプ中の荷箱との接触、及び当該荷箱から排出されて地面で跳ね返った積載物の衝突を防ぐことができる。したがって、リアバンパを損傷させたり、リアバンパに積載物が付着したりすることを防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1はこの発明の荷役車両の実施の一形態を示す側面図である。図2と図3はこの荷役車両の機能を説明するための側面図である。この荷役車両は、車体フレーム1と、この車体フレーム1上に搭載された荷箱2と、この荷箱2を車体フレーム1上で後方へ下傾させたダンプ状態(図2)としたり、この荷箱2を車体フレーム1上と地上との間で積み降ろし(図3)したりする荷役装置3とを備えている。
【0010】
荷役装置3は、車体フレーム1の後部において基端部が回動自在に取り付けられたダンプアーム11と、ダンプアーム11の先端部側において基端部が回動自在に取り付けられた荷役アーム12と、荷役アーム12の途中部において一端部が回動自在に取り付けられ車体フレーム1の前寄り部において他端部が回動自在に取り付けられた伸縮アクチュエータ(油圧シリンダ)13とを備えている。荷役アーム12は、先端部にフック14が取り付けられたフックアーム12aと、このフックアーム12aを進退可能として設けたリフトアーム12bとを有している。荷箱2の前壁に設けられた係合ピン15を前記フック14に係合させることで、荷箱2をダンプ状態の姿勢としたり(図2)、荷箱2を積み降ろしする作業を行ったり(図3)できる。
【0011】
具体的に説明すると、ダンプアーム11と荷役アーム12との間に設けた固縛手段(図示せず)によって両アーム11,12の回動を規制した状態で、前記伸縮アクチュエータ13を伸張させると、荷役アーム12のフック14に係合ピン15が係合した荷箱2は、後方へ下傾したダンプ状態となる(図2)。また、フックアーム12aをリフトアーム12bに対して車両後方へ水平移動させ、前記固縛手段によってダンプアーム11と荷役アーム12との間を回動可能とした状態で、前記伸縮アクチュエータ13を伸張させると、荷役アーム12のフック14に係合ピン15が係合した荷箱2を地上へ降ろすことができる(図3)。
【0012】
図4〜図8は、この発明の要部の第一の実施の形態を示している図である。図4と図6は車体フレーム1を後方から見た図であり、図5と図7は車体フレーム1の後部における側面図である。また、図8は車体フレーム1の後部の斜視図である。車体フレーム1の後部の左右位置には、後方へ向く指示面4aを有するランプ4が設けられている。このランプ4は、方向指示器用ランプ、ブレーキランプ、ストップランプなどを有しており、車体フレーム1の後部の上下部材17から、車幅方向外側(左右方向外側)へ延設された支持部材16に固定されている。これにより、この荷役車両の後方からランプ4の指示面4aを視認することができる。ランプ4の指示面4aは樹脂やガラスからなるカバー部材によって形成している。
【0013】
さらに、車体フレーム1の後部にはリアバンパ5が設けられている。リアバンパ5は車幅方向の略全長にわたる長さを有した型鋼等からなる本体部5aと、この本体部5aに固定され車体フレーム1と連結させている左右二本のアーム部5bとを有している。アーム部5bは型鋼などからなり、長手方向が本体部5aに直交し、アーム部5bの一端部が本体部5aと固定され、他端部に板状の固定部材19が固定されている。リアバンパ5はこの固定部材19によって車体フレーム1の上下部材17の下端部寄りの位置に水平軸回りに回動自在に取り付けられている。
【0014】
これによりリアバンパ5は、図4と図5に示した車体フレーム1の後端部から後方へ突出した後突出位置と、図6と図7に示した車体フレーム1側に格納された格納位置との間を回動可能となる。つまり、リアバンパ5は前記後突出位置から上方(上向き)へ約90°回動して格納位置となり、格納位置にあるリアバンパ5の本体部5aは、後突出位置にあった状態よりも車両前方でかつ上方に位置することになる。また、この格納位置では、リアバンパ5は車体フレーム1の後面に沿った起立姿勢になり、リアバンパ5のアーム部5bが車体フレーム1の上下部材17と平行となり、リアバンパ5の本体部5aが車体フレーム1の支持部材16に接近した状態となる。この格納位置では、リアバンパ5は、ダンプ中(後傾動作中)の荷箱2の後部下端と接触しない位置となる。なお、この格納位置にあるリアバンパ5は、荷箱2が少なくともダンプ動作中において当該荷箱2の後部下端と接触しない状態にあればよく、最も後傾した状態であるダンプ状態においても非接触であってもよく、またはダンプ状態で接触した状態であってもよい。格納位置にあるリアバンパ5がダンプ状態で荷箱2の後部下端に接触する場合、このリアバンパ5の荷箱2との接触部位に緩衝材としてクッションゴムを設けるのが好ましい。
【0015】
上下部材17から車両前方へ向かって取付部材18が延設されており、この取付部材18の先端部に油圧シリンダからなる伸縮アクチュエータ6(駆動手段)の本体端部が回動自在に取り付けられている。そして、後に詳しく説明するが、この伸縮アクチュエータ6の伸縮動作によって前記リアバンパ5を後突出位置と格納位置とに回動駆動できる。
【0016】
また、この荷役車両は車体フレーム1の後部においてジャッキ8を更に備えている。ジャッキ8は、前記上下部材17の下端部寄りの位置に回動自在に取り付けられた左右一対のアーム部8aと、このアーム部8aの先端部に回動自在に取り付けられたローラ8bとを有している。ジャッキ8は、車体フレーム1から垂下して(下方へ突出して)ローラ8bが地面に近づく下突出位置(図7)と、車両前方へ略90°回動して下突出位置よりも上方へローラ8bが地面から退避した収納位置(図5)との間を回動可能としている。
【0017】
さらに、ジャッキ8とリアバンパ5との間には、ジャッキ8の回動とリアバンパ5の回動とを連動させる連動機構9が介在しており、この連動機構9は、リアバンパ5が格納位置でジャッキ8を下突出位置とし(図6と図7の状態)、リアバンパ5が後突出位置でジャッキ8を収納位置とさせる(図4と図5の状態)。図示している連動機構9は直線状のアーム部材9aを有し、このアーム部材9aの一端部が、リアバンパ5の端部に固定された固定部材19に回動自在に取り付けられ、アーム部材9aの他端部が、ジャッキ8のアーム部8aに回動自在に取り付けられている。
【0018】
そして、ジャッキ8のアーム部8aの途中部に前記伸縮アクチュエータ6のロッド先端部が回動自在に取り付けられている。この伸縮アクチュエータ6の伸縮動作によってリアバンパ5とジャッキ8とを連動させて回動駆動させることができ、伸縮アクチュエータ6が伸張した状態で、リアバンパ5が格納位置で保持されジャッキ8が下突出位置で保持され、伸縮アクチュエータ6が短縮した状態で、リアバンパ5が後突出位置で保持されジャッキ8が収納位置で保持される。また、リアバンパ5の回動方向と、ジャッキ8の回動方向は、同じ方向(図5と図7において反時計回りの方向)である。
【0019】
また、後突出位置にあるリアバンパ5は、車体フレーム1の上下部材17から車両後方へ水平に突出した姿勢であり、収納位置にあるジャッキ8は、この上下部材17から車両前方へ水平に突出した姿勢であり、これらの位置にそれぞれあるリアバンパ5及びジャッキ8は、車両前後方向に略一直線の配置となる。これにより、図5に示しているように、車体フレーム1の後部において、リアバンパ5及びジャッキ8が最下部となり、最下部であるこれらが水平で一直線上の配置となることから、車体フレーム1の後部の地上高を高くすることができる。
【0020】
下突出位置で保持された状態にあるジャッキ8は、積荷作業の際の車体の降下を抑制することができる。具体的には、荷箱2に積載物を積み降ろしする積荷作業の際に、ジャッキ8を下突出位置とすることで、このジャッキ8は車体の降下を抑制することができ、積載物の積み降ろし作業が安全となる。または、荷箱2を車体フレーム1上と地上との間を積み降ろしする積荷作業の際に、ジャッキ8を下突出位置とすることで、車体の降下を抑制することができ、荷箱2の積み降ろし作業が安全となる。そして、ジャッキ8とリアバンパ5とを連動機構9によって連動させることができるため、駆動手段(伸縮アクチュエータ6)をジャッキ用とリアバンパ用とで兼用でき、構造の簡素化が図れる。
なお、前記連動機構9は他の形態であってもよく、例えば、リアバンパ5側の固定部材19及びジャッキ8のアーム部8a自体で連動機構9を構成してもよく、この場合、固定部材19とアーム部8aを一体とし(図示せず)、これを車体フレーム1に回動自在に取り付け、前記伸縮アクチュエータ6によって駆動してもよい。
【0021】
また変形例として、前記駆動手段としての伸縮アクチュエータ6の本体端部が、車体フレーム1側の前記取付部材18の先端部に回動自在に取り付けられ、図示しないが、ロッド先端部が、リアバンパ5に取り付けられた構造としてもよい。この場合、伸縮アクチュエータ6の伸縮動作により、リアバンパ5を後突出位置と格納位置とに回動駆動させ、前記アーム部材9a(連動機構9)により前記ジャッキ8の回動を連動させてもよい。なお、伸縮アクチュエータ6とリアバンパ5との取り付け部は、当該リアバンパ5に固定の前記固定部材19としてもよい。
【0022】
この荷役車両は、更に、前記ランプ4の指示面4aを覆って保護することができる保護部材7を備えている。保護部材7は矩形の枠材と複数本のバー材とで構成した格子状であり、格子状とした面が保護面7aとなる。保護部材7はリアバンパ5の本体部5aの左右両側の裏面にそれぞれ固定されており、保護面7aがリアバンパ5の本体部の表面(裏面)と直交する面となるように固定されている。なお、後突出位置にあるリアバンパ5の本体部5aのうち車両後方へ向く面がリアバンパ5の表面であり、その反対側の面(車両前方へ向く面)がリアバンパ5の裏面である。
【0023】
これにより、保護部材7はリアバンパ5に固定されていることで当該リアバンパ5と一体に回動することができる。また、保護部材7の保護面7aは、左右それぞれのランプ4の指示面4a、具体的には複数個(三個)のランプ4からなるランプ体の全指示面4aと同一外周輪郭形状、乃至、当該全指示面4aよりも大きい外周輪郭形状としている。
【0024】
そして、前記伸縮アクチュエータ6の伸張動作によってリアバンパ5を格納位置とした状態(図6と図7)で、このリアバンパ5に固定された左右の保護部材7がそれぞれ、左右の各ランプ4の指示面4aを覆う保護位置となり、また、リアバンパ5を後突出位置とした状態(図4と図5)で、左右の保護部材7がそれぞれ、左右の各ランプ4の指示面4aから離れて当該指示面4aを後方から視認可能とさせる非保護位置となる。
すなわち、リアバンパ5が格納位置で、リアバンパ5の本体部5aと車体フレーム1の前記支持部材16とは隣接した平行状態となり、このリアバンパ5の本体部5aに固定した保護部材7が、この支持部材16に固定したランプ4の指示面4aの後方で近接した位置となって当該指示面4aを覆うことができる。
また、リアバンパ5が後突出位置で、リアバンパ5の本体部5aは前記支持部材16よりも上下方向の下位置となり、このリアバンパ5の本体部5aに固定した保護部材7が、ランプ4の指示面4aよりも上下方向の下位置となって当該指示面4aの後方に存在していない状態となり、当該指示面4aを開放する。
【0025】
また、図5、図7と図8に示しているように、保護部材7が保護位置で、その保護面7aは鉛直姿勢となり、ランプ4の指示面4aと近接して当該指示面4aを覆うことができる。また、保護部材7が非保護位置で、その保護面7aは水平姿勢となる。つまり、非保護位置で保護部材7の保護面7aは上向きの水平面となる。これにより、図8に示しているように、リアバンパ5を後突出位置とした状態で、保護部材7の保護面7aが水平姿勢となり、この保護部材7を足載せ用の作業台(ステップ)として用いることができる。
したがって、荷役車両のメンテナンスにおいて、例えば車体フレーム1上にあるローラ部(図示せず)などに給油を行う場合、別の作業台を用意することなく、作業者は保護部材7の保護面7a上に登ることができ、その作業が容易となる。
【0026】
図9はこの発明の要部の第二の実施の形態を説明する図であり、車体フレーム1の後部を示す概略図である。この荷役車両は、前記実施の形態と同様に、車体フレーム1と、ダンプ状態となることができる荷箱(図示せず)と、後方へ向く指示面4aを有するランプ4と、後突出位置(図9(a))と格納位置(図9(b))との間を回動可能なリアバンパ5と、このリアバンパ5を回動させる伸縮アクチュエータ6と、リアバンパ5に固定された保護部材7とを備えている。そして、この保護部材7はリアバンパ5と一体に回動し、リアバンパ5が格納位置でランプ4の指示面4aを覆う保護位置となり、リアバンパ5が後突出位置でランプ4の指示面4aから離れて当該指示面4aを後方から視認可能とさせる非保護位置となる。
【0027】
この実施の形態では、伸縮アクチュエータ6は、車体フレーム1にある取付部材18と、リアバンパ5に固定の固定部材19との間に取り付けられている。つまり、伸縮アクチュエータ6はリアバンパ5と連結されており、リアバンパ5を直接回動させている。前記実施の形態では、伸縮アクチュエータ6がジャッキ8を回動させると共に、このジャッキ8及び連動機構9を介して間接的にリアバンパ5を回動させているが、図9の実施の形態では、リアバンパ5とジャッキ(図示せず)とを連動させず、リアバンパ5のみを単独で回動させている。
【0028】
図10はこの発明の要部の第三の実施の形態を説明する図であり、リアバンパ5と保護部材7の変形例である。図10(a)はリアバンパ5と保護部材7とを示している斜視図であり、図10(b)はこれらの動作を説明する図である。
この実施の形態では、リアバンパ5の左右両側部のそれぞれの一部を保護部材7としている。つまり、リアバンパ5と保護部材7とを一体成形したものである。具体的には、図10(a)に示しているリアバンパ5が後突出位置にある状態で、リアバンパ5の本体部5aの上部を保護部材7としており、その上面を保護面7aとしている。そして、図10(b)に示しているように、前記と同様の伸縮アクチュエータ(図示せず)によってこのリアバンパ5を上方へ回動させることで、保護面7aがランプ4の指示面4aに近接し当該指示面4aを覆うことができる。
【0029】
この実施の形態では、リアバンパ5の本体部5aの上面である保護面7aの寸法(車両前後方向寸法)B1を、リアバンパ5の本体部5aの下部における表裏方向の厚さ寸法b1よりも大きくしている(B1>b1)。これにより、リアバンパ5の本体部5aの表裏方向の寸法b1の影響を受けることなく保護部材7を広くでき、ランプ4を覆うことができる。
【0030】
図11はこの発明の要部の第四の実施の形態を説明する図であり、前記第三の実施の形態の変形例である。図11(a)はリアバンパ5と保護部材7とを示している斜視図であり、図11(b)はこれらの動作を説明する図である。
この実施の形態についても、第三の実施の形態と同様に、リアバンパ5と保護部材7とを一体成形しものである。具体的には、図11(a)に示しているリアバンパ5が後突出位置にある状態で、リアバンパ5の本体部5aの上部を保護部材7としており、その上面保護面7aとしている。そして、図11(b)に示しているように、前記と同様の伸縮アクチュエータ(図示せず)によってこのリアバンパ5を上方へ回動させることで、保護面7aがランプ4の指示面4aに近接し当該指示面4aを覆うことができる。
【0031】
この実施の形態では、一部を保護部材7として含んでいるリアバンパ5の断面輪郭形状を矩形としており、リアバンパ5の本体部5aの上面である保護面7aの寸法(車両前後方向寸法)B2を、リアバンパ5の本体部5aの下部における表裏方向の厚さ寸法b2と同じとしている(B2=b2)。これにより、一部を保護部材7としたリアバンパ5の形状が簡単となり、これらの製造が容易となる。
【0032】
図12はこの発明の要部の第五の実施の形態を説明する図であり、前記第三の実施の形態(図10)の変形例である。図12(a)はリアバンパ5と保護部材7とを示している斜視図であり、図12(b)はこれらの動作を説明する図である。
この実施の形態についても、第三の実施の形態と同様に、リアバンパ5と保護部材7とを一体成形したものである。具体的には、図12(a)に示しているようにリアバンパ5が後突出位置にある状態で、リアバンパ5の本体部5aの上部を保護部材7としており、その上面を保護面7aとしている。そして、図12(b)に示しているように、前記と同様の伸縮アクチュエータ(図示せず)によってこのリアバンパ5を上方へ回動させることで、保護面7aがランプ4の指示面4aに近接し当該指示面4aを覆うことができる。
【0033】
この実施の形態では、リアバンパ5の本体部5aにおいて車幅方向両側(左右両側)のそれぞれの部分のみについて、保護面7aの寸法(車両前後方向寸法)B3を、リアバンパ5の本体部5aの下部における表裏方向の厚さ寸法b3よりも大きくしている(B3>b3)。これにより、リアバンパ5の本体部5aのうち、ランプ4と対応させる部分のみについて保護部材7を形成しているため、リアバンパ5の重量を小さくでき、軽量化が図れる。
なお、図10〜図12に示した実施の形態において、第一の実施の形態(図5参照)のように、ジャッキ8とリアバンパ5とを連動させて回動させた構造としてもよく、または、第二の実施の形態(図9)のように、リアバンパ5を単独で回動させた構造としてもよい。
【0034】
図13はこの発明の要部の第六の実施の形態を説明する図であり、車体フレーム1の後部を示す斜視図である。この実施の形態は第一の実施の形態(図8参照)の変形例であり、リアバンパ5に対する保護部材7の固定位置が異なり、その他の構成は第一の実施の形態と同じである。図13の保護部材7は、リアバンパ5のうち左右一対のアーム部5bに固定されている。具体的には、アーム部5bの側面から車幅方向外側へ連結部材20が直線的に延設されており、この連結部材20の先端部に保護部材7が設けられている。
そして、前記と同様の伸縮アクチュエータ(図示せず)の動作によって、保護部材7は、リアバンパ5を前記格納位置とすることでランプ4の指示面4aを覆う保護位置となり、リアバンパ5を前記後突出位置とすることでランプ4の指示面4aから離れて当該指示面4aを後方から視認可能とさせる非保護位置となることができる。
【0035】
以上の各実施の形態によれば、リアバンパ5を後突出位置とすることで当該リアバンパ5を車両後部における緩衝装置として機能させることができる。そして、図2に示しているように、荷箱2をダンプ状態とするに際しリアバンパ5を格納位置とすることで、荷箱2の後部下端とリアバンパ5とが接触することを防ぐことができる。さらに、図3に示しているように、荷役装置3によって荷箱2を車体フレーム1上と地上との間で積み降ろしする際に、リアバンパ5を格納位置とすることで、荷箱2がリアバンパ5と接触することを防ぐことができる。
【0036】
さらに、後方突出位置のリアバンパ5を上方へ回動させて起立姿勢の格納位置とできるため、格納位置にあるリアバンパ5は従来よりも地面から離れた状態となる。このため、ダンプ状態の荷箱2の後部から地面へ排出した積載物が地面で跳ね返っても、その積載物がリアバンパ5(特に本体部5a)に衝突することを抑制でき、リアバンパ5の損傷を防止でき、また、積載物がリアバンパ5に付着することを防止できる。また、リアバンパ5を上方へ回動させて車体フレーム1(上下部材17)の後面に沿った起立姿勢の格納位置としているため、当該後面とダンプ中にある荷箱2の後部下端との間の車両前後方向の空き空間を利用してリアバンパ5を格納できる(図2参照)。つまり、車体フレーム1内においてリアバンパ5を格納するスペースが不要となり、車体フレーム1の後部において小型化が図れる。
なお、従来の荷役車両として、図示しないが、ダンプ中の荷箱の後部下端とリアバンパとが接触しないように、車両フレームの後部から後方へ突出していたリアバンパを、前方へスライド移動させ退避させるものが考えられる。しかし、この場合、リアバンパを車体フレーム内にスライド移動させるために大きなストロークが必要となる。このため、車体フレーム内において、このストロークに相当するスペースが必要となり、さらに、この大きなストロークを生じさせるだけの長い伸縮アクチュエータが必要となる。つまり、車体フレーム内において、リアバンパを格納するために大きなスペースが必要となるという問題点がある。しかし、この発明によれば、車体フレーム1内においてリアバンパ5を格納するスペースを不要とできる。
【0037】
そして、荷箱2をダンプ状態とするに際し、例えば図5のように、伸縮アクチュエータ6によってリアバンパ5を格納位置に回動させることで、保護部材7がこのリアバンパ5と一体に回動し、ランプ4の指示面4aを覆う保護位置となる。さらに、図7のように、伸縮アクチュエータ6によってリアバンパ5を後突出位置に回動させることで、保護部材7は非保護位置となり、荷役車両の走行の際、保護部材7がランプの後方からの視認に邪魔とならない。このように、回動するリアバンパ5に保護部材7を一体として設けることによって、この保護部材7を保護位置と非保護位置とに切り替える構造が得られ、保護部材7を回動させるための別の機構を不要とでき、構造の簡素化が図れる。
【0038】
そして、荷箱2をダンプ状態とする際にリアバンパ5を格納位置とし、保護部材7を保護位置とすることで、この荷箱2から排出された石が地面で跳ねてランプ4側に飛んでも、保護部材7によってランプ4の指示面4aにその石が当たることを防ぐことができ、指示面4aが損傷してしまうのを防止できる。
【0039】
さらに、保護部材7を格子状とした場合、ランプ4の指示面4aを保護部材7が覆って保護した状態であっても、この保護部材7を通して指示面4aを後方から視認でき、安全性の高いものとできる。保護部材7は矩形の枠材と複数本のバー材とで構成した格子状であり、隣り合うバー材の間隔(格子幅)よりも大きい石は、この保護部材7によってランプ4に当たることを防ぐことができる。一方、格子幅よりも小さい石は、前記バー材の間からランプ4に当たるおそれがあるが、このような小石は質量が小さく、地面に跳ね返った後の速度も遅いため、たとえ指示面4aに当たっても当該指示面4aが損傷しない。すなわち、保護部材7の格子形状を、指示面4aを損傷させるおそれのある大きさの石よりも小さい格子幅とした構造としている。
【0040】
また、ジャッキ8の回動とリアバンパ5との回動とを連動機構9によって連動させた実施の形態によれば、単一の伸縮アクチュエータ6をジャッキ8の回動駆動用とリアバンパ5の回動駆動用とに併用でき、構造の簡素化が図れる。
【0041】
また、本発明の荷役車両は、図示する形態に限らずこの発明の範囲内において他の形態のものであっても良く、荷箱2を車体フレーム1上と地上との間で積み降ろしさせる機能を有さないで、荷箱2を後方へ下傾したダンプ状態とすることができる動作装置を備えたダンプトラック(図示せず)であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】この発明の荷役車両の実施の一形態を示す側面図である。
【図2】この荷役車両の機能を説明する側面図である。
【図3】この荷役車両の機能を説明する側面図である。
【図4】荷役車両の第一の実施の形態を示している図であり、保護部材が非保護位置にある車体フレームを後方から見た図である。
【図5】図4の車体フレームの後部における側面図である。
【図6】荷役車両の第一の実施の形態を示している図であり、保護部材が保護位置にある車体フレームを後方から見た図である。
【図7】図6の車体フレームの後部における側面図である。
【図8】車体フレームの後部の斜視図である
【図9】荷役車両の第二の実施の形態を説明する図であり、車体フレームの後部を示す概略図である。
【図10】荷役車両の第三の実施の形態の要部を説明する図である。
【図11】荷役車両の第四の実施の形態の要部を説明する図である。
【図12】荷役車両の第五の実施の形態の要部を説明する図である。
【図13】荷役車両の第六の実施の形態を説明する図であり、車体フレームの後部を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0043】
1 車体フレーム
2 荷箱
4 ランプ
4a 指示面
5 リアバンパ
6 駆動手段(伸縮アクチュエータ)
7 保護部材
7a 保護面
8 ジャッキ
9 連動機構
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体フレームと、
この車体フレームに搭載され後方へ下傾したダンプ状態となることができる荷箱と、
前記車体フレームの後部に水平軸回りに回動可能に設けられ、当該車体フレームから後方へ突出した後突出位置から、ダンプ中の前記荷箱の後部下端と非接触となる格納位置へ上方回動可能なリアバンパと、
を備えていることを特徴とする荷役車両。
【請求項2】
前記車体フレームの後部に設けられ後方へ向く指示面を有するランプと、
前記リアバンパと一体に回動し、当該リアバンパの前記格納位置で前記ランプの前記指示面を覆う保護位置となり、当該リアバンパの前記後突出位置で前記ランプの前記指示面から離れて当該指示面を後方から視認可能とさせる非保護位置となる保護部材と、
を更に備えている請求項1に記載の荷役車両。
【請求項1】
車体フレームと、
この車体フレームに搭載され後方へ下傾したダンプ状態となることができる荷箱と、
前記車体フレームの後部に水平軸回りに回動可能に設けられ、当該車体フレームから後方へ突出した後突出位置から、ダンプ中の前記荷箱の後部下端と非接触となる格納位置へ上方回動可能なリアバンパと、
を備えていることを特徴とする荷役車両。
【請求項2】
前記車体フレームの後部に設けられ後方へ向く指示面を有するランプと、
前記リアバンパと一体に回動し、当該リアバンパの前記格納位置で前記ランプの前記指示面を覆う保護位置となり、当該リアバンパの前記後突出位置で前記ランプの前記指示面から離れて当該指示面を後方から視認可能とさせる非保護位置となる保護部材と、
を更に備えている請求項1に記載の荷役車両。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2008−12968(P2008−12968A)
【公開日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−183715(P2006−183715)
【出願日】平成18年7月3日(2006.7.3)
【出願人】(000163095)極東開発工業株式会社 (215)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年7月3日(2006.7.3)
【出願人】(000163095)極東開発工業株式会社 (215)
【Fターム(参考)】
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