説明

蓄電装置及び蓄電装置集合体

【課題】電気化学反応によって発生した気体を蓄電装置の外部へ放出させる機構の数を低減すること。
【解決手段】蓄電装置1は、第1蓄電セル2A及び第2蓄電セル2Bと、第1蓄電セル2Aを収納する第1収納室6及び第2蓄電セル2Bを収納する第2収納室7を有し、かつ第1蓄電セル2Aの第1極体と第2蓄電セル2Bの第1極体とが電気的に接続される導体の筐体3と、筐体3が囲む空間を、第1収納室6と第2収納室7とに仕切る仕切り部材8と、第1収納室6と第2収納室7とを連通させる連通部9と、筐体3に取り付けられて、第1収納室6及び第2収納室7の圧力を調整する調圧弁40と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、充放電できる蓄電装置及び蓄電装置集合体に関する。
【背景技術】
【0002】
電気を充放電できる蓄電素子として、電気二重層キャパシタ及び二次電池等が知られている。電気二重層キャパシタとしては、例えば、特許文献1に記載されたものが知られている。また、二次電池については、例えば、特許文献2に記載されたようなものが知られている。また、電気二重層キャパシタ及び二次電池等の蓄電素子は、電気化学反応によって酸素、水素又は炭酸ガス等の気体が発生する。電気化学反応によって発生した気体に起因する蓄電素子の内圧上昇を回避するための機構として、例えば、特許文献3には、内部の気体を外部に放出する透気弁が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平2−285622号公報
【特許文献2】特開2001−093508号公報
【特許文献3】特開平11−40468号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
車両又は産業機械のエネルギー源として電気二重層キャパシタ又は二次電池等の蓄電素子を用いる場合、必要な電圧を確保するため、複数の蓄電素子を直列に接続し、蓄電素子の集合体として用いることがある。特許文献3に記載された安全機構は、1個の蓄電素子に対して1個必要であるので、複数の蓄電素子を組み合わせた蓄電素子の集合体として使用する場合には、組み合わせた蓄電素子の数だけ透気弁が必要になる。本発明は、電気化学反応によって発生した気体を蓄電装置の外部へ放出させる機構の数を低減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、第1極体と第2極体とを有し、充放電可能な第1蓄電セル及び第2蓄電セルと、前記第1蓄電セルを収納する第1収納室及び前記第2蓄電セルを収納する第2収納室を有し、かつ前記第1蓄電セルの第1極体と前記第2蓄電セルの第1極体とが電気的に接続される導体の筐体と、前記第1蓄電セルの第2極体と電気的に接続されて前記筐体の外部に引き出される第1端子と、前記第2蓄電セルの第2極体と電気的に接続されて前記筐体の外部に引き出される第2端子と、前記筐体が囲む空間を、前記第1収納室と前記第2収納室とに仕切る仕切り部材と、前記第1収納室と前記第2収納室とを連通させる連通部と、前記筐体に取り付けられて、前記第1収納室及び前記第2収納室の圧力を調整する調圧機構と、を含むことを特徴とする蓄電装置である。
【0006】
本発明において、前記調圧機構は、前記連通部の位置に配置されることが好ましい。
【0007】
本発明において、前記調圧機構は、前記第1収納室又は前記第2収納室に気体入口が開口することが好ましい。
【0008】
本発明において、前記連通部は、前記仕切り部材に設けられることが好ましい。
【0009】
本発明において、前記連通部は、前記筐体に設けられることが好ましい。
【0010】
本発明は、請求項1から5のいずれか1項に記載の蓄電装置を複数直列に接続して、筐体内に配置したことを特徴とする蓄電装置集合体である。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、電気化学反応によって発生した気体を蓄電装置の外部へ放出させる機構の数を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、実施形態1に係る蓄電装置を示す正面図である。
【図2】図2は、実施形態1に係る蓄電装置を示す側面図である。
【図3】図3は、実施形態1に係る蓄電装置を示す平面図である。
【図4】図4は、第1極体、第2極体及びセパレーターの斜視図である。
【図5】図5は、図1のA−A断面図である。
【図6】図6は、図1のB−B断面図である。
【図7】図7は、図1のC−C断面図である。
【図8】図8は、調圧弁の取付構造を示す拡大図である。
【図9−1】図9−1は、調圧弁の取付構造の変形例を示す拡大図である。
【図9−2】図9−2は、調圧弁の取付構造の変形例を示す拡大図である。
【図10】図10は、調圧弁の構造を示す断面図である。
【図11】図11は、図10のD−D矢視図である。
【図12】図12は、調圧弁の変形例を示す断面図である。
【図13】図13は、調圧弁の変形例を示す図である。
【図14】図14は、単独の蓄電セルを直列接続した蓄電装置の電気回路図である。
【図15】図15は、実施形態1に係る蓄電装置の電気回路図である。
【図16】図16は、実施形態1に係る蓄電装置の製造方法を示す図である。
【図17】図17は、実施形態1に係る蓄電装置の製造方法を示す図である。
【図18】図18は、実施形態1に係る蓄電装置の製造方法を示す図である。
【図19】図19は、実施形態1に係る蓄電装置の製造方法を示す図である。
【図20】図20は、実施形態1に係る蓄電装置の製造方法を示す図である。
【図21】図21は、実施形態1に係る蓄電装置の製造方法を示す図である。
【図22】図22は、本実施形態に係る蓄電装置を複数有する蓄電装置集合体を示す平面図である。
【図23】図23は、実施形態2に係る蓄電装置を示す図である。
【図24】図24は、図23のE−E断面図である。
【図25】図25は、ハイブリッド油圧ショベルを示す側面図である。
【図26】図26は、図25のF−F矢視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
【0014】
(実施形態1)
<蓄電装置の全体構造>
図1は、実施形態1に係る蓄電装置を示す正面図である。図2は、実施形態1に係る蓄電装置を示す側面図である。図3は、実施形態1に係る蓄電装置を示す平面図である。
図4は、第1極体、第2極体及びセパレーターの斜視図である。図5は、図1のA−A断面図である。図6は、図1のB−B断面図である。図7は、図1のC−C断面図である。図8は、調圧弁の取付構造を示す拡大図である。図9−1、図9−2は、調圧弁の取付構造の変形例を示す拡大図である。
【0015】
本実施形態において、蓄電装置1は、EDLC(Electric Double Layer Capacitor:電気二重層キャパシタ)である。しかし、蓄電装置1は、EDLCに限定されるものではなく、リチウムイオンキャパシタ、電解コンデンサ又はリチウムイオン電池等の二次電池等であってもよい。
【0016】
蓄電装置1は、第1蓄電セル2A及び第2蓄電セル2Bと、筐体3と、第1端子4と、第2端子5とを含む。第1蓄電セル2A及び第2蓄電セル2Bは、いずれも同一の構造である。第1蓄電セル2A及び第2蓄電セル2Bは、活物質の層が表面に設けられた第1極体21(図4参照)と、同じく活物質の層が表面に設けられた第2極体22(図4参照)とを有している。第1極体21と第2極体22とはいずれも導体である。本実施形態において、第1極体21及び第2極体22は、いずれも導体の箔又はシートである。第1極体21及び第2極体22は、例えば、アルミニウム又はアルミニウム合金で製造することができる。第1極体21と第2極体22との間には、セパレーター23が挟まれる。そして、第1極体21の活物質と第2極体22の活物質とは、セパレーター23に対向している。
【0017】
第1極体21及び第2極体22は、セパレーター23及びそれぞれの表面に設けられた活物質とともに電解質に浸される。第1極体21の表面と第2極体22の表面とに設けられた活物質の層は、それぞれ第1分極性電極24Aと第2分極性電極24Bとを形成する。第1分極性電極24A及び第2分極性電極24Bは、例えば、活性炭にバインダ等(導電補助剤等をさらに添加してもよい)を混合したものを第1極体21及び第2極体22の表面に塗布することにより形成することができる。
【0018】
本実施形態においては、第1極体21と第2極体22との両方で、電気二重層によるコンデンサを形成する。すなわち、第1極体21と第2極体22とセパレーター23とで、EDLCが構成される。第1蓄電セル2A及び第2蓄電セル2Bは、第1極体21と第2極体22とセパレーター23との組み合わせを少なくとも1つ有しており、本実施形態においては、前記組み合わせを複数有している。このように、第1蓄電セル2A及び第2蓄電セル2Bは、それぞれEDLCであり、充放電可能な蓄電素子である。
【0019】
蓄電装置1がEDLCである場合、第1極体21と第2極体22とに極性はない。本実施形態においては、第1極体21は、第1蓄電セル2Aと第2蓄電セル2Bとを電気的に接続するものであり、第2極体22は、蓄電装置1の接続対象と電気的に接続されるものであるとして、両者を区別している。
【0020】
第1極体21とセパレーター23と第2極体22との組み合わせにより、1つの蓄電部が作られる。1つの蓄電部における第1極体21と第2極体22との間の電圧が、第1蓄電セル2Aの端子間電圧に相当する。第1蓄電セル2A(第2蓄電セル2Bも同様)は、前記蓄電部が1つでもよいし、複数の前記蓄電部がセパレーター23を介して積層され、かつ並列に接続されていてもよい。前者の場合、例えば、1つの前記蓄電部の第1極体21が導体によって電気的に接続される。後者の場合、複数の前記蓄電部の第1極体21同士が電気的に接続されるとともに第1極体21と電気的に接続され、かつ複数の前記蓄電部の第2極体22同士が電気的に接続されるとともに第2極体22と電気的に接続される。
【0021】
<筐体の構造>
筐体3は、第1蓄電セル2Aを収納する第1収納室6と、第2蓄電セル2Bを収納する第2収納室7とを有している。また、筐体3は、導体で作られており、第1蓄電セル2Aの第1極体21と第2蓄電セル2Bの第1極体21とが電気的に接続される。筐体3は、第1蓄電セル2A及び第2蓄電セル2Bを外部から区画するための構造体である。筐体3は、側周部材3Sと、蓋3Tと、底部3Bとを有する。このため、側周部材3S、蓋3T及び底部3Bは導体である。本実施形態において、筐体3は、例えば、アルミニウム合金であるが、筐体3の材料はこれに限定されるものではない。また、側周部材3Sと、蓋3Tと、底部3Bとはいずれも導体であればよく、必要に応じて材料を異ならせてもよい。例えば、側周部材3Sと底部3Bとをアルミニウム合金とし、蓋3Tを銅合金としてもよい。このようにすることで、筐体3が有するそれぞれの部材に適した材料を選択することができる。
【0022】
側周部材3Sは、筒状の部材である。側周部材3Sは、側部で囲まれた空間に、仕切り部材8を有している。仕切り部材8は、側周部材3Sの内部の空間を2個の空間に仕切っている。本実施形態において、側周部材3Sと仕切り部材8とは、同一の材料を用いて一体で成形されているが、両者を別部材として製造し、溶接等の接合手段によって両者を接合してもよい。仕切り部材8は、筐体3の側周部材3Sのリブとしての機能も有するので、側周部材3Sの強度を向上させることができる。仕切り部材8が側周部材3Sに固定されていると、前記リブとしての機能はより大きくなるので好ましい。
【0023】
蓋3Tと底部3Bとは、筒状の部材である側周部材3Sの両方の端部にそれぞれが設けられる。蓋3Tと底部3Bとは、一対の端部側部材に相当する。本実施形態において、一方の端部側部材としての底部3Bは、側周部材3Sと一体で成形される。このため、側周部材3Sと底部3Bとは、図5に示すように、底部3Bとは反対側の側周部材3Sの端部が開口した、底付きの容器となる。このように、筐体3は、側周部材3Sと、底部3Bと、仕切り部材8とが一体で成形された構造物である。このような構造物は、例えば、インパクト成形と呼ばれる冷間鍛造の一種である加工方法によって製造することができる。なお、前記構造物を製造する方法はインパクト成形に限定されるものではない。底部3Bと側周部材3Sとを一体成形することにより、底部3Bと側周部材3Sとの接合が省略できるので、蓄電装置1は、製造工程の簡略化及び部品点数の削減といった効果が得られる。また、インパクト成形によって底部3Bと側周部材3Sとを一体成形することにより、筐体3内に封入される電解質(電解液)が漏洩するおそれを低減できる。
【0024】
図5に示すように、第1収納室6の第1開口部6H及び第2収納室7の第2開口部7Hが、底部3Bとは反対側の側周部材3Sの端部に開口している。第1開口部6H及び第2開口部7Hには、他方の端部側部材としての蓋3Tが取り付けられる。より具体的には、蓋3Tは、第1開口部6H及び第2開口部7H側における側周部材3Sの端部(開口側端部)3St及び第1開口部6H及び第2開口部7H側における仕切り部材8の端部(開口側仕切り部材端部)8Stに取り付けられる。そして、蓋3Tは、側周部材3Sと溶接等の接合手段によって接合され、固定される。
【0025】
筐体3が有する第1収納室6及び第2収納室7は、筐体3が囲む空間、すなわち、蓋3Tと、側周部材3Sと、底部3Bとが囲む空間を、仕切り部材8が2個に仕切った空間である。すなわち、第1収納室6及び第2収納室7は、側周部材3Sと、蓋3Tと、底部3Bと、仕切り部材8とが囲む空間である。図5に示すように、本実施形態において、仕切り部材8の開口側仕切り部材端部8Stは蓋3Tと接触しているが、両者は離れていてもよい。仕切り部材8が第1収納室6と第2収納室7とを区画することにより、筐体3内に配置した第1蓄電セル2Aと第2蓄電セル2Bとの干渉を確実に抑えることができる。本実施形態において、仕切り部材8は側周部材3Sと一体で成形されるので、仕切り部材8は導体である。しかし、仕切り部材8は、導体でなくてもよい。
【0026】
筐体3は、第1蓄電セル2Aの第2極体22と電気的に接続されて筐体3の外部に引き出される第1端子4と、第2蓄電セル2Bの第2極体22と電気的に接続されて筐体3の外部に引き出される第2端子5とを有している。第1端子4及び第2端子5は、いずれも導体であり、本実施形態ではアルミニウム又はアルミニウム合金である。なお、第1端子4及び第2端子5の材料は、アルミニウム又はアルミニウム合金に限定されるものではない。第1端子4は、第1収納室6から蓋3Tを貫通して蓋3Tの外部に引き出される。第2端子5は、第2収納室7から蓋3Tを貫通して蓋3Tの外部に引き出される。第1端子4と蓋3Tとの間には、第1シール部材4Sが介在し、第2端子5と蓋3Tとの間には、第2シール部材5Sが介在する。第1シール部材4S及び第2シール部材5Sは、第1端子4及び第2端子5と、導体である蓋3Tとの間で電気的な絶縁を確保するための部材である。また、第1シール部材4S及び第2シール部材5Sは、第1端子4及び第2端子5と蓋3Tとの隙間を封止して、第1収納室6及び第2収納室7を密封する。このような構造により、第1収納室6及び第2収納室7からの電解質の漏れ等を抑制する。このため、第1シール部材4S及び第2シール部材5Sは、電気絶縁性及び密封性能が高い、ゴム又は樹脂等で作られる。
【0027】
本実施形態において、第1蓄電セル2Aの第1極体21と第2蓄電セル2Bの第1極体21とは、筐体3が有する蓋3Tと電気的に接続される。次に、この接続構造を説明する。図5に示すように、蓋3Tの第1収納室6及び第2収納室7側には、第1突起部10及び第2突起部11が設けられている。第1突起部10及び第2突起部11は、いずれも蓋3Tと一体成形されているが、第1突起部10及び第2突起部11と蓋3Tとの電気的な導通が確保されていれば、両者を別部材としてもよい。
【0028】
第1突起部10は、蓋3Tの第1収納室6と対向する位置に設けられており、蓋3Tの表面から第1収納室6に向かって突出する。第2突起部11は、蓋3Tの第2収納室7と対向する位置に設けられており、蓋3Tの表面から第2収納室7に向かって突出する。図5に示すように、第1蓄電セル2Aの第1極体21と第2蓄電セル2Bの第1極体21とには、それぞれ第1接続導体25が電気的に接続されている。第1接続導体25は、例えば、銅又はアルミニウム等の電気の良導体がシート状に形成されたものである。
【0029】
第1収納室6に収納される第1蓄電セル2Aが有する第1極体21に接続された第1接続導体25は、第1突起部10と電気的に接続される。また、第2収納室7に収納される第2蓄電セル2Bが有する第1極体21に接続された第1接続導体25は、第2突起部11と電気的に接続される。第1突起部10と第2突起部11とは、蓋3Tを介して電気的に接続されているので、第1蓄電セル2Aの第1極体21と第2蓄電セル2Bの第1極体21とは、第1接続導体25と第1突起部10と蓋3Tと第2突起部11と第1接続導体25とを介して、電気的に接続される。このような構造により、第1蓄電セル2Aと第2蓄電セル2Bとは、筐体3が有する蓋3Tを介して直列に接続される。
【0030】
第1端子4は、第1蓄電セル2Aの第2極体22と電気的に接続され、第2端子5は、第2蓄電セル2Bの第2極体22と電気的に接続される。次に、この接続構造を説明する。図6に示すように、第1端子4は、第1収納室6側に第1導体接続部4Cを有しており、第2端子5は、第2収納室7側に第2導体接続部5Cを有している。第1導体接続部4C及び第2導体接続部5Cは、いずれも平板形状であり、第1端子4及び第2端子5が蓋3Tから引き出された部分よりも、第1端子4及び第2端子5が引き出される方向から見たときの面積が広くなっている。
【0031】
図6に示すように、第1蓄電セル2Aの第2極体22と第2蓄電セル2Bの第2極体22とには、それぞれ第2接続導体26が電気的に接続されている。第2接続導体26は、例えば、銅又はアルミニウム等の電気の良導体がシート状に形成されたものである。第1収納室6に収納される第1蓄電セル2Aが有する第2極体22に接続された第2接続導体26は、第1端子4の第1導体接続部4Cと電気的に接続される。また、第2収納室7に収納される第2蓄電セル2Bが有する第2極体22に接続された第2接続導体26は、第2端子5の第2導体接続部5Cと電気的に接続される。このような構造により、蓄電装置1は、直列に接続された第1蓄電セル2A及び第2蓄電セル2Bが、第1端子4及び第2端子5を介して電力をやり取りする。
【0032】
<調圧機構>
図1、図7に示すように、蓋3Tは、調圧機構としての調圧弁40を有する。蓄電装置1は、第1分極性電極24A及び第2分極性電極24Bに活性炭が用いられるが、充放電の繰り返しにより活性炭の残存水分及び官能基が電気分解されて気体が発生する。すなわち、蓄電装置1は、電気化学反応によって気体が発生する。この気体は、第1収納室6及び第2収納室7内の圧力を上昇させる。このため、蓋3Tが有する調圧弁40は、第1収納室6及び第2収納室7内で発生した気体を筐体3の外部へ放出して、第1収納室6及び第2収納室7内圧力上昇を抑制する。
【0033】
図7から図9−2に示すように、調圧弁40は、筐体3、より具体的には筐体3の一部である蓋3Tに取り付けられる。本実施形態において、調圧弁40は、蓋3Tを貫通する貫通孔16に取り付けられる。貫通孔16は、第1分極性電極24Aと第2分極性電極24B側において、両者を仕切る仕切り部材8の位置に開口している。本実施形態においては、図8に示すように、仕切り部材8は蓋3T側の端部に連通部9を有している。連通部9は、第1収納室6と第2収納室7とを連通させる。図8−1に示す例では、仕切り部材8に連通部9が設けられるが、連通部9が設けられる箇所はこれに限定されるものではない。例えば、図9−1に示すように、蓋3Tの第1収納室6及び第2収納室7側に仕切り部材8を跨いで両者を連通する凹部を設け、これを連通部9aとしてもよい。
【0034】
連通部9、9aを設けることにより、第1収納室6の圧力と第2収納室7の圧力とが同一になる。また、連通部9、9aは、第1収納室6と第2収納室7との間で気体を自由に移動させる。このため、調圧弁40の気体入口40Iは、第1収納室6と第2収納室7との少なくとも一方に接続されていれば、両方の気体を筐体3の外部へ放出することができる。すなわち、調圧弁40は、2個の第1収納室6と第2収納室7とのそれぞれに設けられる必要はなく、1個の調圧弁40で第1収納室6と第2収納室7との両方の圧力を調整(減圧)することができる。その結果、蓄電装置1の製造コスト低減、調圧弁40を取り付ける工程の削減による生産性の向上及び部品点数を削減することによる信頼性の向上といった効果を得ることができる。
【0035】
蓋3Tに調整弁40が設けられる位置は特に限定されるものではないが、仕切り部材8が連通部9を有する場合、調圧弁40が連通部9の位置に配置されて、調圧弁40の気体入口40Iが連通部9の位置となるようにすることが好ましい。このようにすれば、調圧弁40が第1収納室6及び第2収納室7側に張り出す部分がある場合、この部分を連通部9に張り出させることができるので、仕切り部材8と調圧弁40との干渉を回避できる。また、仕切り部材8に連通部9を設けることで、蓋3Tを特に加工することなく調圧弁40の一部を連通部9に張り出させることができる。さらに、仕切り部材8が連通部9を有する場合、蓋3Tの加工が不要になることで、蓋3Tの加工代を確保する必要がなくなることから、蓋3Tの厚みを低減できるという効果も得られる。また、連通部9は、第1収納室6と第2収納室7との間に設けられるので、連通部9に調圧弁40を配置して気体を放出するようにすると、第1収納室6と第2収納室7との両方からバランスよく気体を放出させることができる。
【0036】
蓋3Tが連通部9aを有する場合、調圧弁40が第1収納室6及び第2収納室7側に張り出す部分が連通部9a内に格納されて、蓋3Tの第1収納室6及び第2収納室7側から突出しないようにすることが好ましい。この場合、連通部9aに調圧弁40が配置される。このようにすれば、調圧弁40と仕切り部材8との干渉を回避することができる。また、蓋3Tが連通部9aを有する場合は、仕切り部材8を加工する必要もなくなる。
【0037】
図9−2に示すように、調圧弁40を第1収納室6側又は第2収納室7側に配置してもよい。この例では、調圧弁40は第1収納室6側に配置されており、調圧弁40の気体入口40Iが第1収納室6に開口している。このようにしても、仕切り部材8と調圧弁40との干渉を回避できる。この例では、連通部9の位置と調圧弁40の気体入口40Iの位置とは異なっている。
【0038】
連通部9、9aは、第1収納室6と第2収納室7とを連通していればよいので、その位置は限定されるものではない。ただし、第1収納室6と第2収納室7とを連通して両者の間で気体を自由に移動させるという観点から、連通部9、9aは、筐体3内の電解質(電解液)の液面よりも上方で第1収納室6と第2収納室7とを連通することが好ましい。本実施形態では、仕切り部材8の蓋3Tにおける端部に連通部9を設けたり、蓋3Tに連通部9aを設けたりすることにより、電解質(電解液)の影響を極力排除して、第1収納室6と第2収納室7とを確実に連通するようにしている。
【0039】
調圧弁40の位置も、特に限定されるものではないが、第1収納室6又は第2収納室7の電解質(電解液)がない空間に調圧弁40の気体入口40Iが開口していることが好ましい。このようにすれば、電解質(電解液)が気体入口40Iに付着して、気体の通過を阻害するおそれを低減して、第1収納室6及び第2収納室7内の気体を確実に筐体3の外部へ放出することができる。次に、調圧弁40の構造を説明する。
【0040】
図10は、調圧弁の構造を示す断面図である。図11は、図10のD−D矢視図である。調圧弁40は、蓋3Tの貫通孔16に取り付けられる環状の基体41と、基体41に取り付けられる環状の連結部材42と、連結部材42に取り付けられる円板状の蓋体43と、弾性部材45と、円板状の弁体46と、シール部材47とを有している。
【0041】
基体41は、仕切り部材8の連通部9側に気体入口40Iを有している。また、図10、図11に示すように、基体41は、気体入口40Iの中心部に向かって張り出す張出部41Fを有する。さらに、図11に示すように、基体41は、蓋体43側に弁体配置孔41Hを有している。弁体46は、弁体配置孔41H内に配置される。気体入口40Iの中心に向かって張り出す張出部41Fによって、気体入口40Iの直径は、弁体配置孔41Hの直径よりも小さい。このため、弁体配置孔41Hに配置された弁体46は、気体入口40Iから脱落しないようになっている。
【0042】
弁体46と張出部41Fとの間には、シール部材47が配置される。シール部材47は、環状かつ可撓性を有する部材である。シール部材47は、例えば、ゴム又は樹脂等で作られている。蓋体43と弁体46との間には、弾性部材45が配置されている。弾性部材45は、弁体46に張出部41Fへ向かう力を付与している。本実施形態において、弾性部材45は、コイルスプリングであるが、弁体46に張出部41Fへ向かう力を付与する機能を有していればよい。弾性部材45のばね定数を変更することにより、調圧弁40の開弁圧力を調整することができる。
【0043】
図11に示すように、基体41が有する弁体配置孔41Hは、径方向内側に向かう複数の突起部41Tを内周面に有する。複数の突起部41Tは、弁体配置孔41H内に配置される弁体46の径方向への移動を規制するとともに、弁体46と弁体配置孔41Hの内周面との間に所定間隔の隙間を設ける。この隙間は、気体入口40Iから流入した気体を通過させる。
【0044】
蓋体43は、気体出口44を有する。気体出口44は、気体入口40Iから調圧弁40内に流入した気体を放出する。蓋体43は、連結部材42を介して基体41に取り付けられている。本実施形態において、基体41、連結部材42及び蓋体43はいずれも樹脂であるが、樹脂以外を用いてもよい。また、連結部材42は、蓋体43又は基体41と一体としてもよい。基体41と連結部材42と蓋体43とは、例えば、接着剤によって接着されたり、超音波接合又はレーザ溶接により接合されたりすることで一体となっている。
【0045】
蓋3Tの貫通孔16に取り付けられる基体41の部分に雄ねじを設け、貫通孔16には前記雄ねじに対応する雌ねじを設ける。そして、基体41を貫通孔16にねじ込むことにより、調圧弁40を蓋3Tに取り付けてもよい。また、接着剤によって基体41を貫通孔16に接着してもよい。さらに、射出成型等によって基体41を貫通孔16に設けてもよい。また、図10の点線で示すように、基体41が有する張出部41Fの仕切り部材8側を、蓋3Tの貫通孔16の径方向外側に向かって張り出させてもよい。このようにすれば、貫通孔16の径方向外側に張り出した張出部41Fが蓋3Tと係り合うため、基体41が蓋3Tから脱落するおそれを低減できる。
【0046】
調圧弁40は、弾性部材45が弁体46を基体41の張出部41Fに押し付けているので、弁体46と張出部41Fとの間に介在するシール部材47によって図7に示す第1収納室6及び第2収納室7とこれらの外部との密封が確保される。第1収納室6及び第2収納室7内の圧力が上昇して、弁体46を蓋体43に向かって押す力が弾性部材45の押圧力を上回ると、シール部材47による密封が解除されて、弁体46と張出部41Fとの間から第1収納室6及び第2収納室7内の気体が通過する。この気体は、弁体46と弁体配置孔41Hの内周面との間の隙間を通過した後、蓋体43の気体出口44から放出される。その結果、第1収納室6及び第2収納室7内の圧力が低下して、弁体46を蓋体43に向かって押す力が弾性部材45の押圧力を下回ると、弁体46が張出部41Fとの間でシール部材47を挟み込む。その結果、第1収納室6及び第2収納室7とこれらの外部との密封が確保される。このようにして、調圧弁40は、第1収納室6及び第2収納室7内部の圧力の上昇を抑制する。
【0047】
図12は、調圧弁の変形例を示す断面図である。本変形例の調圧弁40aは、上述した調圧弁40と略同様の構造であるが、弁体46a及びシール部材47aの構造並びに気体出口44aの位置及び数等が異なる。また、本変形例の調圧弁40aは、調圧弁40が有していた連結部材42を有していない点も異なる。調圧弁40aの動作原理は、上述した調圧弁40と同様である。
【0048】
シール部材47aは、円板状の部材であり、材料は上述した調圧弁40のシール部材47と同様である。シール部材47は、気体入口40I全体を塞ぐように配置される。シール部材47aの直径は、気体入口40Iの直径よりも大きいため、シール部材47aの気体入口40Iからの脱落が回避される。シール部材47aは、弁体46aの気体入口40I側に設けられた凹部に嵌め込まれている。弁体46aは、弁体配置孔41H内に、これの内周面と所定の間隔を持って配置されている。弁体46aが弾性部材45aから気体入口40Iに向かう押圧力を受ける点は、調圧弁40と同様である。
【0049】
基体41aは、蓋3Tの外側(気体入口40Iとは反対側)が、貫通孔16の径方向外側に向かって張り出している。この張り出した部分の側面に、蓋体43aが取り付けられる。例えば、接着剤によって両者を接着したり、前記張り出した部分の側面に雄ねじを設け、これに対応する雌ねじを蓋体43aの内周部に設けて両者を締結したりする。気体出口44aは、蓋体43aの側周部に開口している。このような調圧弁40aによっても、図7に示す第1収納室6及び第2収納室7内部の圧力の上昇を抑制することができる。
【0050】
図13は、調圧弁の変形例を示す図である。本変形例の調圧弁40bは、リード弁形式である。調圧弁40bは、弾性材料の第1弁体49aと同じく弾性材料の第2弁体49bとが合わせ面49cで組み合わせられている。そして、第1弁体49a及び第2弁体49bは、蓋3Tの貫通孔16に連通部9側、すなわち、図7に示す第1収納室6及び第2収納室7側から嵌め込まれている。第1弁体49a及び第2弁体49bは、第1収納室6及び第2収納室7側が貫通孔16の直径よりも大きくなっているので、蓋3Tから第1収納室6及び第2収納室7とは反対側へ脱落するおそれを低減できる。第1弁体49aと第2弁体49bとが合わせ面49cで押し付けられることにより、合わせ面49cを気体が通過できないようにする。
【0051】
第1収納室6及び第2収納室7内の気体の圧力が上昇すると、第1弁体49aと第2弁体49bとが押し付けられているのみでは合わせ面49cの気体の通過を阻止することができなくなる。このような状態になると、第1収納室6及び第2収納室7内の気体は合わせ面49cを通過して外部に放出される。このような調圧弁40bによっても、図7に示す第1収納室6及び第2収納室7内部の圧力の上昇を抑制することができる。また、調圧弁40bは、構造が簡単であるという利点もある。
【0052】
本実施形態においては、調圧機構として弁装置、より具体的には調圧弁40、40a、40bを用いる例を説明した。しかし、調圧機構は弁装置に限定されるものではない。例えば、気体透過性を有する膜等を調圧機構として用いてもよい。次に、本実施形態の蓄電装置1を単独の蓄電セルと比較して説明する。
【0053】
<単独の蓄電セルと本実施形態の蓄電装置との比較>
図14は、単独の蓄電セルを直列接続した蓄電装置の電気回路図である。図14に示す蓄電装置201が有する蓄電セル220A、220Bは、それぞれ端子間電圧がEであり、蓄電装置201の端子間電圧(2個の端子205間の電圧)は2×Eである。蓄電セル220A、220Bは、第1引出部221Eと第2引出部222Eとが筐体203から引き出され、それぞれ外部接続端子としての端子204、205とに電気的に接続される。蓄電セル220A、220Bは、筐体203と第1引出部221E及び第2引出部222Eとの絶縁を確保するため、それぞれ2個の絶縁体204S、205Sを有している。したがって、2個の蓄電セル220A、220Bを有する蓄電装置201は、計4個の絶縁体を有している。また、蓄電装置201は、2個の蓄電セル220A、220Bを直列接続するために、蓄電セル間接続バー223を用いて蓄電セル220Aの端子204と蓄電セル220Bの端子204とを電気的に接続する。
【0054】
図15は、実施形態1に係る蓄電装置の電気回路図である。図15に示す蓄電装置1が有する第1蓄電セル2A及び第2蓄電セル2Bは、それぞれ端子間電圧がEであり、蓄電装置1の端子間電圧(第1端子4と第2端子5との間の電圧)は2×Eである。図15に示すように、蓄電装置1は、第1蓄電セル2Aと第2蓄電セル2Bとを、第1引出部21E及び筐体3を介して直列接続し、第2引出部22Eを介して外部接続端子(第1端子4及び第2端子5)に接続する。筐体3の電位は、蓄電装置1の端子間電圧の半分(E)となる。このように、筐体3の電位は、蓄電装置1の中間電位となる。
【0055】
蓄電装置1は、筐体3を介して電流を流す構造である。このような構造により、蓄電装置1は、2個の蓄電セル2A、2Bを有しているが、外部接続端子は第1端子4と第2端子5との2個で済む。そして、筐体3と外部接続端子としての第1端子4及び第2端子5との絶縁を確保するための絶縁体も、第1シール部材4S及び第2シール部材5Sの2個で済む。また、図14に示す蓄電装置201は、蓄電セル間接続バー223が必要であったが、蓄電装置1は、筐体3を介して第1蓄電セル2Aと第2蓄電セル2Bとを電気的に接続するため、蓄電セル間接続バー223は不要である。このため、蓄電装置1は、部品点数を少なくできる。
【0056】
蓄電装置1は、第1蓄電セル2Aの第1極体21と第2蓄電セル2Bの第1極体21とが、外部接続端子を介さずに筐体3に接続される。このため、蓄電装置1は、2個の蓄電セル2A、2Bを直列接続する際に、外部接続端子の数を低減することができる。その結果、蓄電装置1は、構造が簡単になるので、製造コストが低減されるとともに、信頼性が向上する。また、筐体3は、導体で作られるため、電気伝導性及び熱伝導性に優れている。本実施形態において、筐体3は、アルミニウム合金なので、電気伝導性及び熱伝導性は良好である。蓄電装置1は、第1蓄電セル2A及び第2蓄電セル2Bが熱を発生するが、第1極体21は熱伝導性の良好な筐体3に接続されている。このため、第1蓄電セル2A及び第2蓄電セル2Bで発生した熱は、第1極体21から筐体3に伝わり、筐体3の表面から放熱される。このため、蓄電装置1は、放熱性能が高いという利点がある。なお、筐体3の表面に凹凸又はフィン等を設けてもよい。このようにすると、筐体3の表面積が大きくなるので、蓄電装置1はさらに放熱性能が向上する。
【0057】
蓄電装置1は、第1収納室6及び第2収納室7に、第1蓄電セル2A及び第2蓄電セル2Bの他に、電解質(電解液)を収納している。このため、蓄電装置1は、筐体3の蓋3Tと第1端子4及び第2端子5との間に、第1シール部材4S及び第2シール部材5Sを設けて筐体3の内部を密封している。第1端子4及び第2端子5と筐体3とは、いずれも導体なので、両者は絶縁が必要である。筐体3の密封と、筐体3と第1端子4及び第2端子5との絶縁とを両立し、かつ信頼性を向上させることは難しい。上述した蓄電装置201(図14参照)は、2個の蓄電セル220A、220Bを直列接続しており、前記密封及び前記絶縁に、計4個の絶縁体を用いる。これに対して、蓄電装置1は、2個の第1蓄電セル2Aと第2蓄電セル2Bとを直列接続しているが、前記密封及び前記絶縁には、第1シール部材4S及び第2シール部材5Sの2個を用いればよい。このように、蓄電装置1は、前記密封及び前記絶縁に用いる部材の数を低減できるので、その分、信頼性が向上するとともに、前記密封及び前記絶縁に用いる作業を低減でき、さらにコストも低減できる。
【0058】
図15に示す蓄電装置1は、第1蓄電セル2A及び第2蓄電セル2Bを筐体3によって電気的に接続する。そして、蓄電装置1は、第1蓄電セル2A及び第2蓄電セル2Bを収納した第1収納室6及び第2収納室7を連通する連通部9を有しているので、電気化学反応によって発生した気体を蓄電装置の外部へ放出させる機構、すなわち調圧弁40は1個で済む。これに対して、図14に示す蓄電装置201は、2個の蓄電セル220A、220Bそれぞれに対して調圧弁240が必要である。上述したように、蓄電装置1と蓄電装置201とは、端子間電圧がいずれも2×Eであり、同一である。このように、蓄電装置1は、単独の蓄電セル220A、220Bを直列接続することにより同じ端子間電圧となっている蓄電装置201と比較して、調圧弁40の数を半分にすることができる。
【0059】
<蓄電装置の製造方法>
図16から図21は、実施形態1に係る蓄電装置の製造方法を示す図である。蓄電装置1を製造するにあたり、側周部材3Sと底部3Bとが一体成形された構造体3D、第1蓄電セル2A及び第2蓄電セル2Bを用意する。構造体3Dは、図1等に示す筐体3の一部である。第1蓄電セル2A及び第2蓄電セル2Bの第1引出部21Eには第1接続導体25が電気的に接続され、第2引出部22Eには第2接続導体26が電気的に接続される。第1引出部21Eは、図4に示す第1極体21を端子に接続するために第1極体21から引き出された導体である。第2引出部22Eは、図4に示す第2極体22を端子に接続するために第2極体22から引き出された導体である。第1引出部21Eと第1接続導体25とは、例えば、溶接又は超音波接合等の接合手段によって電気的に接続される。第2引出部22Eと第2接続導体26とも同様に接続させる。
【0060】
次に、構造体3Dが有する第1収納室6に第1蓄電セル2Aを収納し、第2収納室7に第2蓄電セル2Bを収納する。このとき、第1蓄電セル2A及び第2蓄電セル2Bが有する第1引出部21E及び第2引出部22Eを、構造体3Dが有する第1収納室6及び第2収納部7の開口部側に向ける。次に、図17に示すように、第1蓄電セル2Aの第1接続導体25を、蓋3Tに設けられた第1突起部10と電気的に接続し、第2蓄電セル2Bの第1接続導体25を、蓋3Tに設けられた第2突起部11と電気的に接続する。また、図18に示すように、第1蓄電セル2Aの第2接続導体26を、蓋3Tに設けられた第1端子4の第1導体接続部4Cと電気的に接続し、第2蓄電セル2Bの第2接続導体26を、蓋3Tに設けられた第2端子5の第2導体接続部5Cと電気的に接続する。これらの接続には、例えば、溶接又は超音波接合等の接合手段が用いられる。
【0061】
そして、図18に示すように、蓋3Tを側周部材3Sに向かって接近させ(図19の矢印Cで示す方向)、側周部材3Sの開口部側における端部に蓋3Tを載置する。次に、図19に示すように、蓋3Tと側周部材3Sとの境界部分を溶接又は超音波接合等の接合手段を用いて接合し、両者を固定する。この後、蓋3Tの貫通孔16から電解質ESを、筐体3の内部、より具体的には、図16に示す第1収納室6及び第2収納室7へ注入する。電解質ESが注入されたら、図21に示すように、蓋3Tに調圧弁40を取り付けて、蓄電装置1が完成する。この蓄電装置の製造方法は、インパクト成形により製造した構造体3Dを用いるので、底部3Bと側周部材3Sとを接合する工程を省略できるとともに、部品点数も低減できる。次に、蓄電装置1を複数直列に接続することについて説明する。
【0062】
<蓄電装置集合体>
図22は、本実施形態に係る蓄電装置を複数有する蓄電装置集合体を示す平面図である。複数の蓄電装置1を直列接続することにより、蓄電装置1の電力供給対象に要求される電圧を作り出すことができる。図22に示す蓄電装置集合体110は、直列接続された複数(この例では8個)の蓄電装置1を有している。なお、蓄電装置1の数は限定されるものではない。複数の蓄電装置1を直列接続する場合、隣接する蓄電装置1同士の第1端子4と第2端子5とを電気的に接続する。そして、どの蓄電装置1の第1端子4又は第2端子5と接続されない第1端子4と第2端子5とが、蓄電装置集合体110の端子となる。
【0063】
複数の蓄電装置1は、集合体筐体111の内部に配置されるとともに、内部に冷却媒体通路を有する蓄電装置取付体に取り付けられて、外部から密閉される。また、蓄電装置集合体110は、複数の蓄電装置1間において、電気特性のバランスを調整するためのバランス回路を有するバランス回路基板28を有している。このように、多数の蓄電装置1を直列接続する場合、複数の単位に分割することで、保守、点検が容易になる。
【0064】
この蓄電装置集合体110は、複数の蓄電装置1が集合体筐体111内に格納されている。このため、蓄電装置1が有する調圧弁40を通過して蓄電装置1の内部へ異物又は水分等が侵入するおそれを低減できる。このため、複数の蓄電装置1を集合体筐体111内に格納した蓄電装置集合体110は、異物又は水分が調圧弁40から侵入しやすい環境で用いられる電源、例えば、建設機械等の電源として好適である。
【0065】
(実施形態2)
図23は、実施形態2に係る蓄電装置を示す図である。図24は、図23のE−E断面図である。蓄電装置1bは、仕切り部材8bに第1蓄電セル2Aaの第1引出部21Eと第2蓄電セル2Baの第1引出部21Eとを電気的に接続するとともに、筐体3bで仕切り部材8bと第1蓄電セル2Aaと第2蓄電セル2Baとを覆ったものである。他の構成は、実施形態1に係る蓄電装置1等と同様である。
【0066】
蓄電装置1bが有する第1蓄電セル2Aa及び第2蓄電セル2Baの構造は、実施形態2で説明した通りなので、説明を省略する。仕切り部材8bは、一枚の板状部材である。本実施形態において、仕切り部材8bは、平面視の形状が(板面と直交する方向から見た場合の形状)長方形(正方形を含む)であるが、これに限定されるものではない。仕切り部材8bは、例えば、板金をプレス成形することにより製造される。
【0067】
仕切り部材8bは、導体であり、本実施形態においてはアルミニウム合金である。なお、仕切り部材8bの材料はこれに限定されるものではない。仕切り部材8bは、一方の端部8bt1側に第1端子4bと第2端子5bとが配置され、他方の端部8bt2側に第1蓄電セル2Aaの第1引出部21Eと第2蓄電セル2Baの第1引出部21Eとが電気的に接続される。
【0068】
仕切り部材8bと、第1蓄電セル2Aa及び第2蓄電セル2Baとの間には、絶縁体13A及び絶縁体13Bが設けられる。絶縁体13A、13Bは、第1蓄電セル2Aa及び第2蓄電セル2Baと仕切り部材8bとの電気的な絶縁を確保する。筐体3bは、仕切り部材8bを中心に、第1蓄電セル2Aa側と第2蓄電セル2Ba側とに設けられる。筐体3bは、平面視が長方形(正方形を含む)のシート状の部材である。筐体3bは、金属箔等の外層12Aと樹脂等の絶縁層12Bとを積層した構造であるが、これに限定されるものではない。2個の筐体3bは、絶縁層12Bを第1蓄電セル2Aaと第2蓄電セル2Baとに対向させ、かつこれらを仕切り部材8bとの間に包んだ状態で、仕切り部材8bの外周部で封止されて、この部分に封止部15が形成される。2個の筐体3bの封止は、例えば、超音波融着等の接合手段を用いることができる。
【0069】
第1端子4bの表面の一部と第2端子5bの表面の一部とは、それぞれ第1シール部材4Sbと第2シール部材5Sbとで覆われている。第1シール部材4Sbと第1シール部材5Sbとは、筐体3bと仕切り部材8bとに挟まれる。第1シール部材4Sbと第1シール部材5Sbとは、第1端子4b及び第2端子5bと仕切り部材8bとを絶縁するとともに、筐体3bと仕切り部材8bとで囲まれる2個の空間、すなわち、第1収納室6b及び第2収納室7を密封する。第1収納室6bには第1蓄電セル2Aaが収納され、第2収納室7には第2蓄電セル2Baが収納される。
【0070】
図23に示すように、仕切り部材8bは、連通部9を有する。本実施形態において、連通部9は、板状の仕切り部材8bをその厚み方向に貫通している。このような構造により、連通部9は、図24に示す第1収納室6bと第2収納室7bとを連通する。本実施形態においては、連通部9は、蓄電装置1bの上方、具体的には第1端子4b側に配置される。
【0071】
蓄電装置1bは、筐体3bに調圧弁40が設けられている。本実施形態では、第1収納室6b側の筐体3bに設けられて、気体入口40Iが第1収納室6b内に開口する。調圧弁40は、蓄電装置1bの上方、具体的には第1端子4b側に配置される。このような構造により、連通部9が第1収納室6bの圧力と第2収納室7bの圧力とを同等にするとともに、両者の間での気体の移動を許容する。そして、調圧弁40は、第1収納室6b及び第2収納室7bの圧力が上昇した場合には、気体を筐体3bの外部に放出するので、第1収納室6b及び第2収納室7bの圧力上昇が抑制される。さらに、連通部9により、2個の第1収納室6bの及び第2収納室7bに対する調圧弁40は1個でよい。その結果、蓄電装置1の製造コスト低減、生産性向上、構造の簡略化による信頼性の向上といった効果も得られる。
【0072】
(実施形態3)
<建設機械への適用例>
本実施形態では、上述した実施形態に係る蓄電装置1を複数有する蓄電装置集合体110を有する機械の一例として、ハイブリッド建設機械を説明する。ハイブリッド建設機械としては、ハイブリッド油圧ショベルを例とするが、蓄電装置1及び蓄電装置集合体110の適用対象はこれに限定されるものではない。
【0073】
図25は、ハイブリッド油圧ショベルを示す側面図である。図26は、図25のF−F矢視図である。ハイブリッド油圧ショベル100は、内燃機関により発電電動機を駆動して電力を発生させ、前記電力によって電動機を駆動して上部旋回体を旋回させたり、ハイブリッド油圧ショベル100の補機類を駆動したりする、いわゆるハイブリッド方式の建設機械である。
【0074】
ハイブリッド油圧ショベル100は、左右一対の履帯102Cを有する下部走行体102と、上部旋回体103と、ブーム104a、アーム104b及びバケット104cを含むとともに上部旋回体103に取り付けられた作業機104と、下部走行体102と上部旋回体103とを連結するスイングサークル105と、を含んでいる。左右一対の履帯102Cは、右走行油圧モータと左走行油圧モータとにより駆動されて、ハイブリッド油圧ショベル100を走行させる。右走行油圧モータ、左走行油圧モータは、図26に示す油圧ポンプ107から圧送される作動油が供給されて駆動される。
【0075】
上部旋回体103は、旋回モータとして機能する電動機105M(図26参照)により旋回する。上部旋回体103にはスイングサークル105のアウターレース105Oが固定されており、下部走行体102にはスイングサークル105のインナーレース105Iが固定されている。このような構造によって、スイングサークル105は、上部旋回体103と下部走行体102とを連結する。電動機105Mの入出力シャフトは、減速機構を備えたスイングマシナリを介してスイングピニオン105Pと連結している。スイングピニオン105Pは、スイングサークル105のインナーレース105Iに取り付けられた内歯に噛み合っている。電動機105Mの駆動力は、前記スイングマシナリを介してスイングピニオン105Pに伝達されて、上部旋回体103を旋回させる。本実施形態において、電動機105Mは、縦置き、すなわち、ハイブリッド油圧ショベル100を水平面に設置した場合において、電動機105Mの入出力シャフトが重力の作用する方向に向かうように設置される。ブーム104a、アーム104b及びバケット104cは、図38に示す油圧ポンプ107から圧送される作動油によって、コントロールバルブを介して各々ブーム104a用、アーム104b用及びバケット104c用の油圧シリンダによって駆動されて、掘削等の作業を実行する。
【0076】
上部旋回体103は、平面視が略長方形形状の構造体である。上部旋回体103の操縦室103aは、ハイブリッド油圧ショベル100の作業中において操縦者の視線が主として向く方向を前方とした場合、上部旋回体103の前方左側に配置される。カウンターウェイト103bは、上部旋回体103の後方に配置される。上部旋回体103は、操縦室103a及びカウンターウェイト103bに加え、ハイブリッド油圧ショベル100の動力発生源としての内燃機関106と、本実施形態に係る発電電動機109と、油圧ポンプ107と、インバータ108と、上述した蓄電装置1を複数直列接続した蓄電装置集合体110と、を有する。
【0077】
内燃機関106は、例えば、ディーゼルエンジンであるが、内燃機関106の種類は問わない。内燃機関106、発電電動機109、油圧ポンプ107、インバータ108及び蓄電装置集合体110は、カウンターウェイト103bの前方、すなわち操縦室103a側に配置されている。内燃機関106と油圧ポンプ107との間に、発電電動機109が配置される。内燃機関106の出力シャフト106Sは発電電動機109の入出力シャフトに接続され、発電電動機109の入出力シャフトは油圧ポンプ107の入力シャフト107Sに接続される。このような構造により、内燃機関106は、発電電動機109を駆動して電力を発生させるとともに、油圧ポンプ107を駆動する。すなわち、油圧ポンプ107は、発電電動機109を介して駆動される。なお、発電電動機109は、PTO(Power Take Off)を介して、エンジンの出力軸に間接的に接続されていてもよい。
【0078】
インバータ108の入出力端子と発電電動機109の電力入出力端子とは、高電圧配線CAaが電気的に接続している。インバータ108の出力端子と電動機105Mの入力端子とは、高電圧配線CAbが電気的に接続している。インバータ108は、発電電動機109が発生した電力を蓄電装置集合体110に蓄えたり、前記電力を電動機105Mに供給してこれを駆動したりする。また、インバータ108は、上部旋回体103に旋回ブレーキが作動したときに、電動機105Mが上部旋回体103の運動エネルギーを電気エネルギーに変換することによって得られた電力を、蓄電装置集合体110に蓄える。蓄電装置集合体110に蓄えられた電力は、次に上部旋回体103が旋回するときに、インバータ108が電動機105Mへ供給する。発電電動機109は、必要に応じて、蓄電装置集合体110から電力の供給を受けて電動機として動作し、内燃機関106の補助をすることもできる。
【0079】
このように、上述した蓄電装置集合体110は、建設機械の一種であるハイブリッド油圧ショベル100に適用される。なお、蓄電装置集合体110の適用対象は、ハイブリッド油圧ショベル100に限定されるものではない。例えば、蓄電装置集合体110は、ホイールローダー等の他のハイブリッド建設機械を適用対象としてもよい。
【0080】
ハイブリッド油圧ショベル100等の建設機械は、通常、不整地等で使用され、また、作業機104及び上部旋回体103は急激な加減速を受けたり、大きな荷重が作用したりする。このように、建設機械は、過酷な条件で使用されることが多い。このため、建設機械に搭載される蓄電装置集合体110も、急激な加減速を受けたり、振動又は衝撃を受けたり、上部旋回帯103を急加速させるために大きな電流を電動機105Mへ流したりするので、過酷な条件で使用される。
【0081】
蓄電装置集合体110は、単独の蓄電セルの蓄電素子を直列接続する場合と比較して、隣接する蓄電装置1の第1端子4と第2端子5とを電気的に接続する接続バーの数を低減できるとともに、第2端子5及び第1端子4と接続バーとの接続箇所も低減できる。また、蓄電装置集合体110は、単独の蓄電セルの蓄電素子を直列接続する場合と比較して、第1端子4及び第2端子5(外部端子)と蓋3T(筐体)との間に設けられる第1シール部材4S及び第2シール部材5S(封止箇所)の数も低減できるので、信頼性を向上させることができる。このように、蓄電装置集合体110は、振動又は衝撃の影響を受けやすい前記接続箇所の数及び前記封止箇所を低減できるので、高い信頼性を維持することができる。特に、電動機等を駆動するための電力供給源として蓄電装置集合体110を用いる場合、高い電圧が必要であるため、蓄電装置1の直列数が増加する結果、前記接続箇所及び前記封止箇所も増加する。蓄電装置集合体110は、前記接続箇所及び前記封止箇所の数を低減できるので、多くの蓄電装置1を直列接続して用いる用途、例えば、ハイブリッド建設機械等に好適である。
【0082】
建設機械は、通常、不整地等で使用されるので、泥又は異物から蓄電装置集合体110を保護する必要がある。このため、図22に示すように、蓄電装置集合体110は、複数の蓄電装置1を集合体筐体111の内部に収納して密封する。蓄電装置集合体110が有する蓄電装置1は、第1蓄電セル2A及び第2蓄電セル2Bで発生した熱を、接続される第1極体21を介して筐体3へ効率よく伝えることができる。したがって、蓄電装置集合体110は、蓄電装置1が密封された状態であっても、筐体3を介して第1蓄電セル2A及び第2蓄電セル2Bの熱を蓄電装置取付体34に効率よく伝えて、蓄電装置1の過度な昇温を抑制することができる。
【0083】
さらに、蓄電装置集合体110は、複数の蓄電装置1が集合体筐体111の内部に収納されてから集合体筐体111が密封されている。このため、異物又は水分が集合体筐体111内に侵入することを抑制できる。その結果、蓄電装置集合体110は、異物又は水分が蓄電装置1の調圧弁40から蓄電装置1の内部へ侵入するおそれを低減できるので、高い信頼性を確保できる。このように、蓄電装置集合体110は、建設機械に適している。
【符号の説明】
【0084】
1、1b、201 蓄電装置
2A、2Aa 第1蓄電セル
2B、2Ba 第2蓄電セル
3、3b 筐体
3B 底部
3D 構造体
3S 側周部材
3T 蓋
4、4b 第1端子
4C 第1導体接続部
5、5b 第2端子
5C 第2導体接続部
6、6b 第1収納室
6H 第1開口部
7、7b 第2収納室
7H 第2開口部
8、8b 仕切り部材
9、9a 連通部
10 第1突起部
11 第2突起部
15 封止部
16 貫通孔
21 第1極体
21E 第1引出部
22 第2極体
22E 第2引出部
23 セパレーター
24A 第1分極性電極
24B 第2分極性電極
25 第1接続導体
26 第2接続導体
40、40a、240 調圧弁
40I 気体入口
41、41a 基体
41H 弁体配置孔
41F 張出部
41T 突起部
42 連結部材
43、43a 蓋体
44、44a 気体出口
45、45a 弾性部材
46、46a 弁体
47、47a シール部材
49a 第1弁体
49b 第2弁体
49c 合わせ面
100 ハイブリッド油圧ショベル
110 蓄電装置集合体
111 集合体筐体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1極体と第2極体とを有し、充放電可能な第1蓄電セル及び第2蓄電セルと、
前記第1蓄電セルを収納する第1収納室及び前記第2蓄電セルを収納する第2収納室を有し、かつ前記第1蓄電セルの第1極体と前記第2蓄電セルの第1極体とが電気的に接続される導体の筐体と、
前記第1蓄電セルの第2極体と電気的に接続されて前記筐体の外部に引き出される第1端子と、
前記第2蓄電セルの第2極体と電気的に接続されて前記筐体の外部に引き出される第2端子と、
前記筐体が囲む空間を、前記第1収納室と前記第2収納室とに仕切る仕切り部材と、
前記第1収納室と前記第2収納室とを連通させる連通部と、
前記筐体に取り付けられて、前記第1収納室及び前記第2収納室の圧力を調整する調圧機構と、
を含むことを特徴とする蓄電装置。
【請求項2】
前記調圧機構は、前記連通部の位置に配置される請求項1に記載の蓄電装置。
【請求項3】
前記調圧機構は、前記第1収納室又は前記第2収納室に気体入口が開口する請求項1に記載の蓄電装置。
【請求項4】
前記連通部は、前記仕切り部材に設けられる請求項1から3のいずれか1項に記載の蓄電装置。
【請求項5】
前記連通部は、前記筐体に設けられる請求項1から3のいずれか1項に記載の蓄電装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載の蓄電装置を複数直列に接続して、筐体内に配置したことを特徴とする蓄電装置集合体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9−1】
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【図9−2】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公開番号】特開2013−102000(P2013−102000A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−243875(P2011−243875)
【出願日】平成23年11月7日(2011.11.7)
【出願人】(000001236)株式会社小松製作所 (1,686)
【Fターム(参考)】