説明

薬物送達のための連続孔を有するポリマー及び方法

【課題】水、モノマー及び該モノマーと適合性可能な界面活性剤との両連続マイクロエマルジョンを重合して、連続孔の明確な透明かつ多孔性ポリマー及びその方法を提供する。
【解決手段】マイクロエマルジョンはさらに、ポリマーが形成されるとき、薬物が該ポリマー及び孔の一方または両者に分散され、そして、該ポリマーが液体と接触したときに、そこから放出されるように、薬物を含み得る。該薬物は点眼薬であり得、そして、該ポリマーはコンタクトレンズ及び人工角膜のような薬物送達デバイスを形成するために使用され得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薬物送達、薬物送達のためのポリマー、及び関連する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、多くの眼用治療薬(eye medications)または点眼薬は、滴剤の形態で目に直接
適用される。しかし、点眼薬(eye drops)を使用して治療薬を運ぶことに関連する欠点
がある。一般的には、適用された治療薬の約95%が適用後に消失する。適用された点眼薬は局所的に涙と混ざり、そして鼻腔に排出され、そこから、血流及び他の器官に入り、ここで薬物は副作用を生じさせ得る。さらに、薬物の放出速度は、最初の速い速度に続いて急速に減少し、一定しない用量を生み出す。
【0003】
コンタクトレンズは、点眼薬を運ぶための媒体として使用されている。従来のアプローチの一つは、レンズを薬物溶液に浸し、そして該レンズを患者の目に挿入することである。該コンタクトレンズは固体であり得るか、または該薬物溶液を受け取るための空洞を有し得る。時間が経つにつれて薬物放出速度は急速に低下するため、このアプローチは不満足な結果をもたらす。
【0004】
記載される他のアプローチは、コンタクトレンズ中で分散されるナノ粒子に点眼薬を封入することである。コンタクトレンズが眼に装着されたとき、該薬物はコンタクトレンズ中に拡散し、及び、コンタクトレンズを通して移動し、また、レンズ後部の涙液層(post-lens tear film)に拡散する。しかしながら、このアプローチはある欠点を有する。こ
の種のコンタクトレンズの製造方法は、多段階の封入工程を含み、そして複雑かつ高価である。封入され得る薬物の量は少量である。封入された薬物は結果として生じたコンタクトレンズの透明性に影響を与え、また、放出速度を制御することが難しい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の要約
連続孔を有する透明かつ多孔性のポリマーは薬物送達のために提供される。該孔は水のような液体で満たされ得る。該薬物はポリマー内に分散し、次いでポリマーが液体と接触したときに放出され得る。該孔の連続のために、該薬物は比較的安定した速度で放出され得る。薬物放出の速度はまた、ポリマーの特定の多孔構造に左右され、これは特に望ましい放出速度を達成するために形成され得る。
【0006】
ゆえに、本発明の一つの側面は、水により満たされた連続孔を明確にする(defining)ポリマーマトリクスを含む多孔性ポリマーを形成するために、水、モノマー、及び前記モノマーと共重合可能な界面活性剤を含有する両連続(bicontinuous)マイクロエマルジョンを重合することを含むポリマーを形成する方法を提供し、ここで、前記多孔性ポリマーが形成されるとき、前記薬物がポリマーマトリクスと前記孔の一方または両方に分散され、そして、前記多孔性ポリマーが液体と接触したとき、そこから放出され得るように、前記エマルジョンはさらに薬物を含有する。該薬物は点眼薬であり得る。該孔は、約10〜約100nmの孔径を有し得る。
【0007】
本発明の他の側面において、前段落に記載の方法に従い形成されたポリマーが提供される。
【0008】
本発明の他の側面において、ポリマー全体にわたって分布した連続孔を明確にする(de
fining)ポリマーマトリクスを含有するポリマー;及びポリマーマトリクスと該孔の一方または両者に分散される薬物が提供され、該ポリマーが液体と接触したとき、該薬物はそこから放出され得る。該孔は約10〜約100nmの孔径を有し得、そして水で満たされ得る。該薬物は点眼薬であり得る。
【0009】
本発明の他の側面において、連続孔を明確にする(defining)透明かつ多孔性のポリマーを含有する薬物送達デバイス;及び該ポリマーと該孔の一方または両方に分散する点眼薬が提供され、ここで該デバイスが液体と接触したとき、点眼薬は該デバイスから放出され得る。該薬物送達デバイスは、コンタクトレンズまたは人工角膜であり得る。該孔は、約10〜約100nmの孔径を有し得、そして水で満たされ得る。
【0010】
本発明の他の側面において、透明かつ多孔性のポリマーを含む点眼デバイス中に点眼薬を充填すること(loading)を含む点眼薬の送達方法が提供され、該ポリマーは連続孔を
明確にし(defining)、該点眼薬は該ポリマーと該孔の一方または両者に分散され、ここで該点眼薬は、該デバイスが液体と接触したとき、該デバイスから放出され得る。該点眼デバイスはコンタクトレンズまたは人工角膜である。
【0011】
本発明の他の側面及び特徴は、添付の図と関連する本発明の特定の実施形態の以下の記載のレビューに基づき当業者に明らかになる。
【0012】
図において、これは本発明の例示の実施形態を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は本発明の例示のポリマーから製造されたコンタクトレンズを説明する概略図である。
【図2】図2は本発明の例示のポリマーの走査型電子顕微鏡写真を示す。
【図3】図3は両連続マイクロエマルジョンの構造を説明する概略図である。
【図4】図4は、例示のポリマーの重量百分率含量測定値の結果を示すグラフである。
【図5】図5及び図6は、例示のポリマーの薬物放出速度を示す折れ線グラフである。
【図6】図5及び図6は、例示のポリマーの薬物放出速度を示す折れ線グラフである。
【図7A】図7A及び図7Bは、例示のポリマー上で増殖させたヒト繊維芽細胞の写真を示す。
【図7B】図7A及び図7Bは、例示のポリマー上で増殖させたヒト繊維芽細胞の写真を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
例示の実施形態の詳細な説明
図1について、本発明の例示の実施形態は、そこに取り込まれた点眼薬14を有する透明かつ多孔性のポリマー12から製造されたコンタクトレンズ10である。該コンタクトレンズ10が眼に装着されたとき、コンタクトレンズ10の表面16はレンズ後部の涙液層と接触し、そして該点眼薬14は、該コンタクトレンズ10から望ましい速度でレンズ後部の涙液層中に放出される。
【0015】
ここで使用されるとき、用語「透明(transparent)」は、コンタクトレンズまたは類
似のデバイスに受け入れられる透過率(例えば、コンタクトレンズまたは他の眼科用デバイスの製造において使用されるほかの材料のそれと同等の、該ポリマーを通した可視光透過率)を広くいう。
【0016】
図2において説明されるように、これは、ポリマー12としての使用に適した例示のポリマーの内部構造の走査型電子顕微鏡写真であり、該ポリマーは、連続した細長い孔22(暗い箇所として示される)を明確にする(defining)ポリマーマトリクス20(明るい箇所として示される)を有する。孔は、これらの少なくともいくつかが互いに接合(jointed)または連結(linked)されるときに連続しており、一つ以上の連続したネットワー
クを形成する。該孔22は水または空気のような流体24で満たされ得る。
【0017】
図2に示される孔は、約30〜80nmの孔径を有する。該孔22は、円形状または他の断面形状を有し得、及び様々な大きさを有し得る。ここで使用される場合、孔径は、該孔の断面の平均または有効直径を指す。円形ではない断面の有効直径は、断面積が円形ではない断面のそれと同じである円形断面の直径と等しい。該孔が水で満たされるときにポリマーが膨潤可能であるようないくつかの実施形態において、該孔の大きさはポリマー中の含水量に応じて変化し得る。該ポリマーが乾燥したとき、該孔のいくつかまたは全部は、空気のようなガスにより満たされるか、または部分的に満たされ得る。このように、ポリマー12はスポンジのようにふるまい得る。別の実施形態において、孔径は、該ポリマ
ー12が乾燥条件にあるとき(ここで該ポリマー12の含水量は最小またはほぼ最小である)、約10〜約100nmの範囲にあり得る。
【0018】
孔22は、ランダムに分布され得る。該孔22の幾つかは、閉じた孔であり得、これは、それらが他の孔と連続または接合しておらず、または該ポリマーの表面にむき出しでないことを意味している。以下でさらに十分に議論するように、用途に応じて、ポリマーは当業者によって理解され得るように、ほぼ連続孔を有するように製造され得るため、孔22の全てが連続していることは必ずしも必要ではない。
【0019】
該点眼薬14(図2の写真では同定できない)は、ポリマーマトリクス20内に、または、例えば水のような液体で満たされた孔22に、あるいは両方に分散される。該点眼薬14は、それがレンズ後部の涙液層のような液体と接触したときに、ポリマー12から放出され得る。該点眼薬14は、内側の領域から、コンタクトレンズ10の表面16のようなポリマーの表面領域に、連続孔22中の液体を通して拡散される。もし該点眼薬14がポリマーマトリクス20に分散される場合、該点眼薬14はまた、該ポリマーマトリクス20を通して移動または拡散後、孔22中の液体に入り得る。
【0020】
該点眼薬14の放出は、連続孔22及び孔中の液体により促進される。薬物放出速度は、孔22の大きさまた連続の程度、ならびに孔22中の液体の特性を変えることにより、部分的に制御され得る。このように、ポリマー12は、制御された様式で点眼薬を送達するために好都合に使用され得る。
【0021】
点眼薬14は、拡散によるように、ポリマー12内で動き(travelling)または移動(migrating)できる。一般的に、該薬物分子または粒子はランダムな方向に動くが、濃度
勾配が存在する場合、高濃度領域から低濃度領域への薬物分子または粒子の正味の流れがある。該薬物分子または粒子は、ポリマーマトリクス20においてよりも、孔22を満たす液体中でより早く動き得る。
【0022】
このように、図1に戻ると、該点眼薬14は、コンタクトレンズ10が眼に装着され、コンタクトレンズ10がレンズ後部の涙液層のような液体と接触したとき、点眼薬14がコンタクトレンズ10から放出され得る。理解され得るように、コンタクトレンズ10の表面16で薬物分子または粒子はレンズ後部の涙液層に入り得、コンタクトレンズ10内で、表面16の近くでは低く、表面16から離れた部分ではより高い濃度勾配を生み出し得る。このように、表面16から離れた部分に最初に位置する幾つかの薬物分子は、徐々に表面16に移動し、そしてレンズ後部の涙液層に入る。
【0023】
理解されるように、薬物放出速度はポリマー12の構造及び特性に依存する。該放出速度は、より多くの孔が存在するとき、またはより多くの連続孔が存在するとき、増大され得る。より大きな孔径は、最初により速い放出を提供する一方で、連続孔の長さの増加を伴うより小さい孔径は、類似の速度で一層安定した放出を提供し得る。該放出速度はまた、薬物がポリマー12に取り込まれる方法により影響され得る。該薬物が最初にポリマーマトリクス20に配置されるとき、速度はより遅くなり得る。該薬物が最初に流体24に配置されるとき、速度はより速くなり得る。このように薬物送達速度は、孔の構造及び薬物がポリマー10に取り込まれる様式を制御することにより制御され得る。
【0024】
結果として生じたポリマーが水で満たされた連続孔を有するように、該ポリマー10は、
一つ以上の共重合可能なモノマー、少なくとも一つの該モノマーと共重合可能な一つ以上の界面活性剤、及び水の両連続マイクロエマルジョンを重合することにより製造され得る。点眼薬はマイクロエマルジョン中に分散され得、そして、該マイクロエマルジョンはま
た重合開始剤または架橋剤、あるいは両者を含有し得る。
【0025】
先行技術において理解されるように、「マイクロエマルジョン」は、他の液相中での一つの液相の熱力学的に安定した分散を指す。該マイクロエマルジョンは、界面活性剤の境界膜により安定化され得る。2つの液相のうちの一方は親水性または疎油性(水のような)であり、さらに他方は疎水性または親油性(油のような)である。一般的に、マイクロエマルジョンの液滴またはドメイン直径は、約100ナノメーター以下であり、このように該マイクロエマルジョンは透明である。マイクロエマルジョンは連続または両連続である。マイクロエマルジョンの製造は、先行技術において知られている。超音波処理、ボルテックス、または、例えば混合物中の異なる相のミクロ液滴を生み出すための他の攪拌技術のような標準的な技術によりマイクロエマルジョンを形成するために、成分の混合物を分散し得る。或いは、微細な液滴を生み出すために、該混合物をナノメータースケールの孔を有するフィルターを通過され得る。
【0026】
様々な成分の特性及び界面活性剤の親水性−親油性値に依存して、該液滴は油中で膨潤され得、及び、水中に分散され得る(通常の、または、O/Wマイクロエマルジョンと呼ばれる)、または、水と膨潤されるが油中に分散される(逆の、または、W/Oマイクロエマルジョンと呼ばれる)、あるいは、該マイクロエマルジョンは両連続であり得る。
【0027】
両連続マイクロエマルジョンは、ポリマー20を製造するために形成される。両連続マイクロエマルジョン30の例示の構造は図3に記載され、ここで油性ドメイン32(モノマーを含有する)及び水性ドメイン34(水を含有する)は、全ての3次元で広がりながら、ランダムに分布し、また互いに連続する。油性ドメイン32が重合されたとき、水性ドメイン34の存在は、結果として水性ドメイン34に存在する水で満たされた連続孔となる。
【0028】
両連続マイクロエマルジョンを形成するためのモノマーは、当業者に知られた任意の好適なモノマーであり得、これは他のモノマーと共重合してコポリマーを形成し得る。該モノマーは界面活性剤のようなほかのモノマーと共重合可能である一方で、該モノマーはまたそれ自身で重合可能である。好適な両連続マイクロエマルジョンを形成するために使用され得るモノマーのタイプ及び量は当業者に知られている。例示のモノマーは、メチルメタクリレート(MMA)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、2−ヒドロキシエチルアクリレート、アクリル酸(AA)及びメタクリル酸(MA)のようなモノカルボン酸、グリシジルメタクリレート(GMA)、ならびにシリコンタイプのモノマーを含むエチレン性不飽和モノマーである。これらのモノマーの好適な組合せがまた使用され得る。
【0029】
重合可能な界面活性剤は、それ自身と、または、他のモノマー化合物と重合してポリマーを形成し得る。該混合物のための界面活性剤は、マイクロエマルジョン中に少なくとも一つのモノマーと共重合できる任意の好適な界面活性剤であり得る。理解されるように、該界面活性剤がポリマー内で共重合されると、重合後、ポリマーから界面活性剤を除去する必要がない。これはポリマー形成工程が簡素化される点で有利であり得る。該界面活性剤は、アニオン性、非−イオン性、または両性イオン性であり得る。例示の界面活性剤には、C−PEO−C11−MA−40としてここで記載されるω−メトキシポリ(エチレンオキシド)40ウンデシルα−メタクリレートマクロモノマーのような、ポリ(エチレンオキシド)−マクロモノマー(PEO−マクロモノマー)を含む。該マクロモノマーの鎖長は変化し得る。例えば、該マクロモノマーはCHO(CHCHO)−(CHVの形態にあり得、またはSO(CHNCHCHCHN(CHVのような両性イオン性界面活性剤であり得、ここで、mは1〜20の範囲の整数であり、nは6〜20の範囲の整数であり、xは10〜110の範囲の整数であり、そしてV
は(メチル)アクリレートまたは他の共重合可能な不飽和基である。
【0030】
与えられた用途のための特定のモノマー及び界面活性剤の選択及び重量比は、該用途に依存し得る。一般的に、これらは結果として生じるポリマーが、該ポリマーが使用される環境に好適であり及び適合性があり、ならびに望ましい特性を有するように選択されるべきである。
【0031】
マイクロエマルジョン中の水は、純水または水ベースの液体であり得る。該水は、任意に特定の性質を有する様々な添加剤を含有し得る。このような添加剤は生じるポリマーに一つ以上の望ましい特性を達成するために選択され得、そして、一つ以上の薬物、タンパク質、酵素、フィラー、染料、無機電解質、pH調整剤などが挙げられる。
【0032】
当業者に理解されるように、マイクロエマルジョンの成分が好適な比にあり、及び、液滴またはドメインが好適な大きさを有するとき、ナノ多孔及び透明ポリマーマトリクスが得られ得る。当業者に知られているように、両連続マイクロエマルジョンを形成する上で好適な成分の適した割合を決定するために、モノマー、水及び界面活性剤に関する三元相ダイアグラムが準備され得る。単相マイクロエマルジョンに対応する該ダイアグラム上の領域は同一であり得、そして、成分の割合は、それらが同一領域内に収まるように選択され得る。当業者は、生じるポリマーにおいて特定の望ましい特性を達成するために該ダイアグラムに従い該特性を調整することができる。さらに、両連続マイクロエマルジョンの形成は、当業者に知られた技術を使用して確認され得る。例えば、マイクロエマルジョンが両連続であるとき、混合物の伝導性が実質的に上昇する。混合物の伝導性は、該混合物中に0.1M塩化ナトリウム溶液を滴定した後に、導電率計を使用して測定され得る。
【0033】
好適な両連続マイクロエマルジョンは、成分の割合がそれぞれ、約15〜約50%の水、約5%〜約40%のモノマー、及び約10%〜約50%の界面活性剤であり、全ての割合は重量による(これ以降wt%と記載される)。生じるポリマーの様々な特性において望ましい効果を得るために、例えば生じるポリマーの機械的強度または親水性を改良するために、当業者は、様々なモノマー及び界面活性剤を様々な比率で組合せる方法を理解している。
【0034】
医療用途について、該ポリマーは安全であり、及び、ヒトの細胞と生物学的適合性であるべきである。コンタクトレンズとして使用するためには、該ポリマーがガス(例えばO及びCO)のような流体、様々な塩、栄養、水及び涙液に含まれる多様なほかの成分に透過性を有することが望ましい。ポリマーの全体にわたって分布するナノ孔の存在は、ガス、分子、栄養ならびにミネラルの眼及び周囲への輸送を容易にする。本発明に従うポリマーはさらに制御された薬物送達を提供し得、これによりポリマーから形成される治療用コンタクトレンズのパフォーマンスを改良すると認識される。
【0035】
ゆえに、様々な実施形態において、点眼薬のような薬物は、マイクロエマルジョン中に取り込まれ得る。該薬物は、マイクロエマルジョン中の水性ドメインまたは油性ドメイン、あるいは2つのドメインの界面を含む両方のドメイン中に分散され得る。該薬物が最初に油性ドメインに分散されるとき、それは重合後、ポリマーマトリクスに分散されやすい。該薬物が最初に水性ドメインに分散されるとき、それは重合後、該孔内の水中に分散されやすい。ポリマーに取り込まれ得る薬物は様々であり得、そして親水性または疎水性か、水溶性が非水溶性かのいずれかであり得る。当業者は、親水性または親油性のようなそれらの性質に左右されるマイクロエマルジョン中に様々な薬物をどのように分散されるのか理解している。
【0036】
例示の点眼薬は、ベータアドレナリン作用性レセプターアンタゴニスト、例えばマレイ
ン酸チモロールのような抗緑内障剤、ならびに抗生物質、抗菌剤、抗炎症剤、麻酔薬、抗アレルギー剤、ポリペプチド及びタンパク質群、潤滑剤、上記の組合わせまたは混合物などのほかの治療剤が挙げられる。
【0037】
含有される薬物の量は様々な要因に基づいて決定され得る。一般的に、該薬物は、先行技術において知られているような、望ましい治療用量を提供する上で好適な濃度を有する。点眼薬送達について、結果として生じるポリマー物質の透明度(transparency)及びクラリティーは要因の一つである。多量の薬物の充填は、マイクロエマルジョン前駆物質の相平衡に影響を与え得、そして、生じたポリマー物質は十分に透明ではないかもしれない。試験は、約0.3wt%までの薬物が充填されたときに透明なポリマーが製造され得ることを示す。実施例は、充填すればするほど、放出速度が高くなることを示す。さらなる要因は、生じたポリマーの機械特性である。実施例は、薬物の濃度はポリマーの機械特性に影響を与えることを示す。
【0038】
該マイクロエマルジョンは、透明かつ多孔性ポリマーを形成するために重合され得、ここで、該点眼薬はポリマーまたは孔のいずれか、あるいは両方に取り込まれる。
【0039】
該マイクロエマルジョンは、当業者に知られた標準的な技術により重合され得る。例えば、それは、熱により、触媒の添加、マイクロエマルジョンの放射により、またはフリーラジカルのマイクロエマルジョンへの導入により重合され得る。選択される重合方法は、該マイクロエマルジョンの成分の性質に依存する。
【0040】
マイクロエマルジョンの重合は、触媒の使用を含む。該触媒は、モノマー及び界面活性剤の重合を促進させる任意の触媒または重合開始剤であり得る。選択される特定の触媒は、特定のモノマー、及び使用される重合可能な界面活性剤、または重合方法に依存し得る。例えば、光開始剤が触媒として使用される場合、重合は、マイクロエマルジョンを紫外線(UV)照射することにより達成され得る。例示の光開始剤は、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン(DMPA)及びジベンジルケトンを含む。酸化還元開始剤もまた使用され得る。例示の酸化還元開始剤は、過硫酸アンモニウム及びN,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)を含む。光開始剤及び酸化還元開始剤の組合せもまた使用され得る。これに関して、混合物中に開始剤を含有することが有利であり得る。重合開始剤はマイクロエマルジョンの約0.1wt%〜約0.4wt%であり得る。
【0041】
生じたポリマーにおけるポリマー分子間の架橋を促進させるために、架橋剤が混合物に添加され得る。好適な架橋剤は、エチレングリコールジメタクリレート(EGDMA)、ジエチレングリコールジメタクリレート及びジエチレングリコールジアクリレートなどを含む。理解されるように、ポリマー分子が架橋するほど、薬物がポリマーを通して拡散または移動することが一層困難になり、これにより結果として薬物のよりゆっくりした放出となる。
【0042】
マイクロエマルジョンは、重合前に望ましい最終形状及び大きさに形成され得る。例えば、重合前に、混合物を望ましい厚みの層に注ぐまたは散布することにより、あるいは、混合物をガラスプレートの間に置くことにより、シート材料が形成され得る。混合物はまた、例えば重合前にモールドまたはキャストに注ぐことにより、ロッドのような望ましい形状に形成され得る。
【0043】
未反応モノマー及びポリマー中に取り込まれなかった薬物を除去するために、重合後、ポリマーを水でリンスし、そして平衡にし得る。ポリマーに取り込まれた薬物の少量(small percentage)はリンス中に失われ得るが、リンスの時間を制御することにより失われ
る量は制限され得る。さらに、初期濃度を調節でき、これによって、最終濃度が望ましい放出速度を提供する。医療または臨床適用において使用するための製造において、リンスされたポリマーを任意に乾燥し、そして製剤中で滅菌し得る。乾燥及び滅菌は、当業者に知られた任意の好適な手段により遂行され得る。幾つかの実施形態において、乾燥及び滅菌は、例えばエチレンオキサイドガスまたはUV照射を使用して、薬物に悪影響を及ぼさないように低温において実行され得る。
【0044】
ポリマーが液体と接触するとき、点眼薬は該ポリマーから安定して放出され得る。該薬物の放出速度は適したモノマー及びそれらの割合量を選択することにより制御され得る。
【0045】
1つのみの重合工程が薬物を取り込むポリマーを製造するために必要であるので、該プロセスは簡便かつ安価であり得る。
【0046】
生じるポリマーは、コンタクトレンズあるいは人工角膜のような他の眼科用デバイスまたは物品を形成するために使用され得る。形成されたコンタクトレンズは視野矯正またはアイカラー改良のために使用され得、あるいは、糖尿病患者用のコンタクトレンズであり得る。人工角膜は角膜損傷治療用に使用され得る。
【0047】
ゆえに、点眼薬を送達する方法は、連続孔を明確にする(defining)透明かつ多孔性のポリマーから製造される点眼デバイスに点眼薬を充填すること(loading)を含み得る。
該孔は、水のような流体で満たされ得る。点眼薬はポリマーと孔の一方または両方に分散される。該デバイスがレンズ後部の涙液層のような液体と接触するとき、点眼薬が該デバイスから放出可能である。該デバイスはコンタクトレンズであり得、また、該コンタクトレンズが目に装着されたとき、点眼薬は該コンタクトレンズから放出可能である。該デバイスはまた、人工角膜でもあり得る。
【0048】
都合よく、本発明の様々な実施形態に従うポリマーは、ヒト皮膚繊維芽細胞に適合可能であり、かつ機械的に強くされ得、また、眼への装着のためのコンタクトレンズを製造するために有利に使用され得る。
【0049】
該ポリマーは、様々な望ましい物理的、化学的及び生物学的特性を有し得る。説明すると、例示のポリマーの特性を以下に記載する。これらのサンプルは次のように形成された。
【実施例】
【0050】
各サンプルにおいて、前駆物質混合物を最初に調製した。該混合物の主な成分を表1に列挙する。列挙した重量百分率は列挙した成分のみの全重量に基づき算出した。
【0051】
【表1】

【0052】
各サンプルにおいて、それぞれ、これらの成分をボルテックスミキシングにより混合した。
【0053】
さらに、種々の量のマレイン酸チモロールを添加した。「T10」、「T20」または「T30」と結ばれているサンプルについて、10、20または30mgのマレイン酸チモロールを、対応する混合物の各グラムにそれぞれ添加した。さらに、重合可能な基の全重量を基準として両方の百分率で、0.3wt%DMPAをUV開始剤として添加し、また0.5〜1wt%EGDMAを架橋剤として添加した。
【0054】
スクリューキャップテストチューブ中で、該マイクロエマルジョンの様々な組成に水を滴定することにより、C−PEO−C11−MA−40、HEMA、MMA及び水のマイクロエマルジョンの単相領域を測定した。各サンプルをボルテックス混合し、次いで23℃での温度制御環境下で平衡にした。透明−濁り点を、相ダイヤグラムにおけるマイクロエマルジョン領域の相境界を設定するために使用した。0.1M塩化ナトリウム溶液を混合物に滴定した後に導電率計を使用して導電値から両連続領域のラフな境界(demarcation)を導き出した。テストは、混合物の水分含量が約20wt%〜60wt%の範囲に
ある場合にはマイクロエマルジョンが形成され、また、該水分含量が約20wt%未満から20wt%を超えて増加した場合には、混合物の導電率は急激に増加することを示した。約20%で導電率が敏感に増加するのは、両連続マイクロエマルジョンの特徴を有する、マイクロエマルジョンにおいて多数の連続導電チャネル(interconnected conducting channels)の形成のためであると考えられる。
【0055】
知られているように、重合を阻害し得る酸素をほとんど存在しないようにすることを確実にするために、マイクロエマルジョン前駆物質を窒素ガスであらかじめパージした。サンプルの該前駆物質を2つのガラス板の間に、または、ポリメタクリレートモールド中に配置させた。そして、前駆物質を伴う該板または該モールドは、Rayonet(登録商標)フォトリアクターチャンバー中に配置させ、次いで、約2時間重合を遂行するために約35℃でUV照射(254nm)を行った。
【0056】
重合後、連続孔を有する固体ポリマーにトランスフォームされた液体マイクロエマルジョンを、マイクロエマルジョン中に最初に存在する水で満たした。重合後、望ましくない副産物は観察されなかった。
【0057】
該板またはモールドから分離させた後、重合されたサンプル物質を洗浄して、重合していない残りのモノマー、界面活性剤、マレイン酸チモロールなどを除去した。該サンプル物質を脱イオン蒸留水で室温から約60℃の間の温度で1〜2時間連続して洗浄した。洗浄の終わりに、洗浄溶液中、190と350nmの間のUV吸収バンドの不在により確認されるように、実質的な量の未反応のモノマー及びチモロールはサンプル物質中に存在しなかった。
【0058】
測定値は、充填物を放出したサンプル(ポリマー−20、ポリマー−30及びポリマー−40)は、液体メディウム中で平衡に達した後、高い含水率(Q)を有したことを示す。リン酸緩衝溶液及び涙液(0.9%NaCl)中、37℃で行った膨潤測定の結果を図4に示す。Qは以下:
Q=(Ws−Wd)×100/Ws (1)
(ここで、Wsはサンプルの膨潤重量及びWdはサンプルの乾燥重量である)のように算出した。図4から明らかなように、前駆物質混合物の初期水分含量が高いほど、または液体メディウムのpH値が高いほど、Qが高い。特定の理論に制限されることはないが、観察された高い膨潤能は、より高いpH(〜7)におけるモノマーの官能基の完全な解離のた
めのようであり、これは、負に帯電したイオン間の静電反発が増加し、このように連続孔ネットワークが広がる。高い水分含量を有するポリマーシステムが高い多孔度を有することが観察されるように、高い膨潤はまた、サンプル物質の高い多孔度のためのようである。
【0059】
サンプル物質のガラス転移温度(Tg)は、走査熱量計キャラクタライゼイションにより測定した。5−10mgの各サンプルをアルミニウムパン内に封入した。封入されたサンプルは、窒素下、10℃/分の速さで、室温から約200℃に加熱し、約0℃に冷却し、そして約200℃まで再び加熱した。結果を表2に要約する。
【0060】
【表2】

【0061】
分かるように、該ガラス転移温度は、サンプルが薬物で充填されたときに高くなった。これは、フィラー強化効果のためのようである。該フィラー(薬物)は、ポリマー部分の鎖モビリティーを遅らせ、このためTgが増加する。さらに、ポリマー含量が低いほど、Tgが低い(例えばポリマー−40−T10とポリマー−20−T10を比較する)。
【0062】
サンプル物質の動力−機械的(dynamo-mechanical)特性を25℃と80℃で評価した
。サンプル物質の弾性(G’)及び粘度係数(G”)の温度依存性は、1℃/分で25℃〜80℃の温度に増加する間、これらのパラメータを測定することにより1 rad/s
の角振動数から記録した。結果を表3に列挙する。
【0063】
【表3】

【0064】
Tgより十分低い温度で、サンプル物質は高いG’及びG”値を有し、これはTg付近のより高い温度で減少する。当業者により認識されているように、快適さ及び視覚のパフォーマンスの適度なバランスが達成され得るために、これらのG’及びG”値はコンタクトレンズに適する。
【0065】
充填されたサンプル物質からのチモロールの放出速度は、リン酸緩衝(pH7.4)溶
液及び0.9% NaCl溶液(pH5.5)のそれぞれにおいて37℃で測定した。該溶液は、規則正しい間隔でサンプリングし、そして、該サンプル溶液は分光光度的に測定した。結果を図5及び6に示す。分かるように、放出速度は多数の時間に亘って比較的安定である。該速度は溶液メディウム、物質中に存在するポリマーのタイプ及び量、ならびに薬物の充填に依存した。より多量の薬物が充填されたとき、マレイン酸チモロールの放出速度はより速かった。再び、特定の理論に制限されることなく、より速い放出速度は、ポリマー物質のより高い膨潤能及びその高多孔性のためのようである。
【0066】
サンプル物質の生物適合性(bicompatibility)を試験するために、ヒト繊維芽細胞を
サンプル物質上に14日間播種し、細胞増殖及び分化をモニターした。該細胞は、播種時には、最初形状が円形であった。数日後、図7A(ポリマー−20で)及び7B(ポリマー−30で)に示す写真から分かるように、該細胞は細長い形状になり、サンプル物質支持体上に細胞が接着し、そして十分に増殖したことを示しており、これは言い換えると、サンプル物質が細胞及び細胞増殖と適合性であることを示す。
【0067】
上記で明確にされていない本発明のほかの形状、恩恵及び利点は、当業者によりこの記載及び図面から理解され得る。
【0068】
本発明の唯一の例示の実施形態を上述しているが、この発明の新規教示及び利点から実質的に離れない限り、多くの改良がここで可能であることを当業者は容易に認識する。例えば、眼剤以外の薬物が該ポリマーに取り込まれ得る。他の医薬または治療剤は、制御された放出に関して本発明に従い形成されたポリマーに取り込まれ得る。該ポリマーはこのような他の薬物の送達に好適な対応する望ましい形状及び大きさに形成され得る。さらに、薬物は、ポリマーが形成された後に充填され得る。例えば、ポリマーの孔は、ポリマーが形成された後、望ましい薬物を含有する液体で満たされるか、パージされる(purged)。幾つかの応用において、ゆっくりした放出速度が望ましいとき、または、ポリマーの様々な成分の性質により必要な場合などにおいて、該薬物はポリマーに分散される前に粒子に封入され得、ここで、該薬物は粒子の壁を通って移動または拡散し得、そしてポリマーから放出され得る。薬物のナノ封入化は、例えば米国特許出願公開2004-0096477(2004年5月20)に記載されるように知られており、これはここで参考文献により完全に取り込
まれる。
【0069】
本発明はむしろ、その目的内で、クレームにより明確なように、全ての改良を取り囲むことを意図する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
多孔性ポリマーを形成する方法であって:
水を含有する第1連続相、モノマーを含有する第2連続相及び前記モノマーと共重合可能な界面活性剤とを含有する両連続マイクロエマルジョンを重合して、前記第2相から形成され、ポリマーマトリクスを含むマトリクス部及び、前記第1相から形成され、前記マトリクス部によって定められる連続孔に水を含む水部を含有する多孔性ポリマーを形成すること(ここで、前記マイクロエマルジョンはさらに少なくとも前記第2相中に薬物を分散して含み、前記多孔性ポリマーが形成されたとき、最初に前記薬物が少なくとも前記マトリクス部に分散され、そして、前記多孔性ポリマーが液体と接触したとき、前記マトリクス部から前記孔に放出され得る)
を含む、方法。
【請求項2】
前記薬物が点眼薬である、請求項1の方法。
【請求項3】
前記孔が10〜100nmの孔径を有する、請求項1または2の方法。
【請求項4】
前記水の割合が15重量%〜50重量%であり、前記モノマーの割合が5重量%〜40重量%であり、及び前記界面活性剤の割合が10重量%〜50重量%である、請求項1〜3のいずれか一つの方法。
【請求項5】
前記マイクロエマルジョンがさらに架橋剤を含有する、請求項1〜4のいずれか一つの方法。
【請求項6】
該架橋剤がエチレングリコールジメタクリレート(EGDMA)である、請求項5の方法。
【請求項7】
前記マイクロエマルジョンがさらに重合開始剤を含有する、請求項1〜6のいずれか一つの方法。
【請求項8】
前記重合開始剤が光開始剤である、請求項7の方法。
【請求項9】
該光開始剤が2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン(DMPA)である、請求項8の方法。
【請求項10】
前記重合が、前記マイクロエマルジョンに紫外線照射を行うことを含む、請求項9の方法。
【請求項11】
前記モノマーがエチレン性不飽和である、請求項1〜10のいずれか一つの方法。
【請求項12】
前記モノマーが、メチルメタクリレート(MMA)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、またはMMAとHEMAの組み合わせである、請求項11の方法。
【請求項13】
前記界面活性剤が非−イオン性界面活性剤である、請求項1〜12のいずれか一つの方法。
【請求項14】
前記界面活性剤がポリ(エチレンオキシド)−マクロモノマーである、請求項1〜13のいずれか一つの方法。
【請求項15】
該界面活性剤がω−メトキシポリ(エチレンオキシド)40ウンデシルα−メタクリレートマクロモノマー(C−PEO−C11−MA−40)である、請求項14の方法。
【請求項16】
請求項1〜15のいずれか一つの方法に従い形成された多孔性ポリマー。
【請求項17】
薬物送達デバイスであって:
透明かつ連続孔を定めるポリマーマトリクスを含む請求項2〜15のいずれか1つの方法に従い形成された多孔性ポリマー;及び
少なくとも前記ポリマーマトリクスに分散する点眼薬(ここで、前記点眼薬は、前記薬物送達デバイスが液体と接触するとき、前記薬物送達デバイスから放出可能である)
を含む、薬物送達デバイス。
【請求項18】
コンタクトレンズまたは人工角膜である、請求項17の薬物送達デバイス。
【請求項19】
前記孔が10〜100nmの孔径を有する、請求項17または18の薬物送達デバイス。
【請求項20】
点眼薬の送達方法であって、:
透明かつ多孔性のポリマーを含有する点眼デバイス中に点眼薬を充填すること(前記ポリマーは連続孔を定める(defining)ポリマーマトリクスを含有する請求項2〜15のいずれか1つの方法に従い形成された多孔性ポリマーであり、前記点眼薬は少なくとも前記ポリマーマトリクスに分散され、ここで前記点眼デバイスが液体と接触したとき、前記点眼薬は前記点眼デバイスから放出され得る)
を含む点眼薬の送達方法。
【請求項21】
前記点眼デバイスがコンタクトレンズまたは人工角膜である、請求項20の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【公開番号】特開2011−153313(P2011−153313A)
【公開日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−63920(P2011−63920)
【出願日】平成23年3月23日(2011.3.23)
【分割の表示】特願2007−524769(P2007−524769)の分割
【原出願日】平成16年8月3日(2004.8.3)
【出願人】(504328370)エイジェンシー フォー サイエンス,テクノロジー アンド リサーチ (3)
【Fターム(参考)】