説明

術後イレウスの低減のための方法

【課題】術後イレウス及び/または胃内容うっ滞を低減するための装置および方法を提供する。
【解決手段】本方法は、トロカールまたは内視鏡などの手術用アクセスデバイスを通して組成物を導入すること等により、術後イレウス及び/または胃内容うっ滞の低減に有効な薬物を含む、治療上有効量の組成物を腸に塗布することを含むことができる。本装置は、この組成物を含む材料のシート、手術用ファスナー、もしくはバットレスを含むことができる。

【発明の詳細な説明】
【開示の内容】
【0001】
〔関連出願の相互参照〕
本特許出願は、Powellらの名前で2006年10月6日に出願された米国仮出願第60/850,056号の優先権を主張し、同出願を参照により本明細書に組み込むものである。
【0002】
本特許出願は、本出願と同日に出願された「術後イレウスの低減のためのデバイス(Device for Reduction of Post Operative Ileus)」と相互参照する。
【0003】
本特許出願は、2007年6月12日に出願された米国特許出願第11/761,707号及び2007年6月12日に申請された同第11/761,726号を参照により本明細書に組み込む。
【0004】
〔発明の背景〕
本発明は一般に、術後イレウスを低減するために抗炎症剤を投与するための方法及びデバイスに関する。
【0005】
術後イレウス(「POI」)は手術の後にしばしば発生する、腸の運動性の一過性障害である。POIは、正常な胃腸管(「GI」)機能への体の回復遅延の一般的な原因である。病院は便通があるまで患者を退院させないため、POIが原因で長期入院となることがしばしばある。POIは、術後の再入院の原因となることもある。この結果として生じた入院の期間は手術の解剖学的な場所、外科手技の程度、及び炎症反応の大きさによって多様である。手術がGI管に直接影響を与えると、その結果として生じるPOIは、しばしば一層重篤となり、治療に一層長い時間がかかる。患者は、入院の継続により増加した医療費、仕事を休むことによる、増加した経済的困難、及びPOIが原因となり得るさらなる潜在的合併症により増加する健康上のリスクに悩まされるリスクに曝される。
【0006】
POIの従来の治療は、可動化(mobilization)、緩下薬の投与、流体の投与、外科技術、及び腸管運動促進薬を含む。従って、POIの治療には、代替のアプローチが必要とされる。
【0007】
〔発明の概要〕
一態様において、本発明は、術後イレウスの低減に有効な薬物を含有する、治療上有効量の組成物を腸の一部位に塗布することにより、術後イレウス及び/または胃内容うっ滞(gastric stasis)の低減のための方法を提供する。
【0008】
一実施形態では、この方法は、術後イレウスの低減に有効な薬物を具備する組成物を含む塗布器具(applier)を提供するステップ、手術用アクセスデバイスのチャネルを通して体の内部に塗布器具を導入するステップ、および、腸の一部分などの体の内部に組成物を塗布するステップを含む。手術用アクセスデバイスはトロカールであり得る。代替的に、手術用アクセスデバイスは、腹腔鏡、胃腸内視鏡、及び結腸鏡を含むがそれらに限定されない、内視鏡であり得る。
【0009】
この方法は、マスト細胞の脱顆粒抑制剤、ガランタミン、及び非ステロイド系の抗炎症性薬物からなる群より選ばれる薬物を塗布することを含むことができ、塗布する方法は、組成物に噴射するか、押出すか、あるいは刷毛で塗ることによる塗布を含みうるが必ずしもそれらに限定されるわけではない。一実施形態では、組成物はバルブタイプのデバイス(bulb type device)を握るか、あるいは別様に貯槽を圧縮することによって塗布される。組成物は、粉末、スラリー、ゲル、及びそれらの組み合わせを含むが、これらには限定されない、任意の適切な形態で塗布されることが可能である。
【0010】
この方法は、口、鼻、あるいは肛門等の生まれつきの開口部を通して、塗布器具を導入するステップを含むことが可能である。例えば、組成物は、体の生まれつき存在する開口部を通して、胃腸管の開口部から胃腸管に導入されることが可能であり、次に腸の外側漿膜層等、腸の一部分に塗布されることが可能である。
【0011】
本発明の他の諸態様は以下の説明、添付の図面、及び特許請求の範囲より明らかとなるであろう。
【0012】
〔発明の詳細な説明〕
以下の詳細な説明は、医薬品を腸または腹腔の組織に塗布するためのデバイス及び方法を例として示すことが意図されるのであって、これに限定することを意図するものではない。多くのバリエーションが、この技術分野の当業者によって発案されることができ、これらのバリエーションは、本発明の範囲に含まれる。様々な代替実施形態と好ましい実施形態についての以下の詳細な論議は、発明の一般的な原理を示し、これらの例は添付の図に示される。
【0013】
手術用材料のシート
図1に示されるように、本発明の一実施形態は、POIの低減に有効な医薬品を含む手術用材料10のシートである。一実施形態では、POIの低減に有効な医薬品は、NSAIDであリ得る。本明細書の論議ではNSAIDに言及するが、当業者は、POIを低減するために使用される他の薬剤にも当てはまることを理解するであろう。使用されるべきNSAID組成物は、薬学的有効量で塗布される。薬学的有効量は、手術の種類、切開、縫合、あるいはステープル留めの方法及び大きさ、NSAID組成物を塗布するために使用される方法、及びNSAID組成物の形態を含む様々な要因によって異なる。NSAID組成物は、シート、フォーム、粉末、スポンジ、スラリー、液体、スプレー、メッシュ、網(netting)、ポリマー塗膜、ゲル等の形態で塗布されることができる。NSAID組成物は、一般に腸の内側または外側に塗布される。
【0014】
この発明に有用なNSAID(非ステロイド系の抗炎症性薬物)の代表例は、プロピオン酸誘導体、酢酸誘導体、フェナム酸誘導体(fenamic acid derivative)、ビフェニルカルボン酸誘導体、オキシカム類(oxicams)及び/またはCox2抑制物質を含むがこれらに限らない。
【0015】
プロピオン酸誘導体の代表例は、イブプロフェン、ナプロキセン、ベノキサプロフェン、フルルビプロフェン、フェノプロフェン、フェンブフェン、ケトプロフェン、インドプロフェン、ピルプロフェン、カルプロフェン、オキサプロジン、プラノプロフェン、ミロプロフェン(miroprofen)、チオキサプロフェン(tioxaprofen)、スプロフェン、アルミノプロフェン、チアプロフェン酸、フルプロフェン(fluprofen)及びブクロキシ酸(bucloxic acid)を含むがこれらに限らない。同様なシクロオキシゲナーゼ阻害特性を有する構造的に関連するプロピオン酸誘導体も、この群によって包含されることが意図される。プロピオン酸基の現時点で好適なメンバーは、イブプロフェン、ナプロキセン、フルルビプロフェン、フェノプロフェン、ケトプロフェン、及びフェンブフェンを含む。
【0016】
酢酸誘導体の代表例は、インドメタシン、スリンダク、トルメチン、ゾメピラク、ジクロフェナク、フェンクロフェナック(fenclofenac)、アルクロフェナック、イブフェナック、イソキセパック(isoxepac)、フロフェナック(furofenac)、チオピナク(tiopinac)、ジドメタシン(zidometacin)、アセメタシン、フェンチアザク、クリダナク及びオクスピナク(oxpinac)を含むがこれらに限らない。同様なシクロオキシゲナーゼ阻害特性を有する構造的に関連する酢酸誘導体も、この群によって包含されることが意図される。酢酸基の現時点で好適なメンバーは、ゾメピラク、ジクロフェナク、インドメタシン及びそれらのナトリウム塩類を含む。
【0017】
フェナム酸誘導体の代表例は、メフェナム酸、メクロフェナム酸、フルフェナム酸、ニフルム酸及びトルフェナム酸を含むがこれらに限らない。同様なシクロオキシゲナーゼ阻害特性を有する構造的に関連するフェナム酸誘導体も、この群によって包含されることが意図される。フェナム酸基の現時点で好適なメンバーは、メフェナム酸、メクロフェナム酸、及びそれらのナトリウム塩類を含む。
【0018】
ビフェニルカルボン酸誘導体の代表例は、ジフルニサル、およびフルフェニサル(flufenisal)を含むが、これに限らない。同様なシクロオキシゲナーゼ阻害特性を有する構造的に関連するビフェニルカルボン酸誘導体も、この群によって包含されることが意図される。この群の好ましいメンバーは、ジフルニサル及びフルフェニサルである。
【0019】
オキシカム類の代表例は、ピロキシカム、スドキシカム(sudoxicam)、イソキシカム(isoxicam)、及びCP-14, 304を含むが、これらに限らない。同様な特性を有する構造的に関連するオキシカム類も、この群によって包含されることが意図される。
【0020】
本発明で使用するためのCox2抑制物質の代表例は、セレコキシブ、ロフェコキシブ、バルデコキシブ、パレコキシブ(Paracoxib)及びMK 663からなる群から選択されるものを含む。同様なCox2抑制特性を有する構造的に関連するNSAIDも、この群によって包含されることが意図される。
【0021】
NSAIDのさらに特定な例は、2-[(2,6- 1 ジクロロフェニル) アミノ] ベンゼン酢酸(ジクロフェナクとも呼ばれる)、または2-[(2,6-ジクロロフェニル) アミノ]- ベンゼン酢酸、モノナトリウム塩、または、2-[(2,3- ジメチルフェニル) アミノ]-安息香酸(メフェナム酸とも呼ばれる)、及びこれらの化合物の薬学的に許容できる塩を含む。本発明は、前記NSAID自体だけではなく、化合物及びそれらの類似体及び生物学的活性な塩形態に代謝される、それらのプロドラッグ、ならびに、同様な薬学的結果を提供する光学異性体の使用を意図することが理解される。従って、この発明の目的のために、「非ステロイド系の抗炎症性薬物(non-steroidal anti-inflammatory drug)」という用語は、NSAID自体であるか、あるいは、NSAIDと同じように機能する材料を生じうる、塩、エステル類、プロドラッグ、類似体類、異性体類等のすべての誘導体または前駆体を含むことを意味する。
【0022】
別の実施形態では、本発明のデバイス及び方法は術後イレウスの低減のためにガランタミンを使用することができる。ガランタミンを含み、かつ術後イレウスを低減するのに有効な組成物は、(患者の腸管の外側表面部分等)体内臓器もしくは体腔に塗布することができる。この組成物は、ゲルまたは粉末等であるがこれらに限定されない任意の適切な形態であり得る。ガランタミンは、Hilleらによる米国特許第6,617,452号に説明され、参照により本明細書に組み込まれる。
【0023】
手術用材料10のシートは、酸化再生セルロース(「ORC」)、動物心膜、ポリグリコリド、ポリグリコール酸フエルト、カプロラクトングリコリド、ポリテトラフルオロエチレン、もしくはPOIの低減に有効な医薬品の保持能力があるその他の吸収材を含む様々な手術用シート材料のいずれであってもよい。POIの低減に有効な医薬品は、NSAIDであることが好ましい。使用され得るORCは、Interceed(登録商標)吸収性接着バリア、Surgicel(登録商標)吸収性止血剤、Surgicel Nu-Knit(登録商標)吸収性止血剤、および、Surgicel(登録商標)Fibrillar吸収性止血剤(これらはすべてJohnson & Johnson Company、ニュージャージー州サマービル所在、Ethicon, Inc.の事業部門、Gynecare Worldwide、またはJohnson & Johnson Wound Management Worldwideから入手可能)、ならびに、Oxycel(登録商標)吸収性セルロース手術用包帯(ニュージャージー州モリスプレインズ所在、Becton Dickinson and Company)を含むがこれらに限らない。
【0024】
一実施形態では、NSAIDは、 (a) NSAIDの溶液または懸濁液中にORC生地または織物を浸漬塗膜すること、(b) NSAIDの溶液または懸濁液をORC生地または織物に噴霧塗膜すること、(c) NSAIDの水溶液、非水溶液、もしくは有機溶液または懸濁液から形成された少なくとも一つのポリマーフィルムをORC生地または織物上にかぶせること(laminating)、あるいは、(d) NSAID及びORCの粉末または織物で微孔性ポリマーマトリックスを形成すること、を含むがこれらに限定されない適切な任意の方法で、送達剤を含むシートに、一実施形態ではORCに、組み込まれる。
【0025】
手術用材料10のシートは、安定剤、湿潤化剤または防腐剤等を含むその他種々の物質を有することにより利益を得ることもできる。一実施形態では、POIの低減に有効な医薬品及び残りの成分に適合すれば、その他の薬物が選択的に組成物に追加されてもよい。これらの薬物は抗生物質、抗ウイルス剤、抗真菌薬及び抗菌性薬剤を含むがこれらに限らない。
【0026】
一実施形態では、POIの低減に有効な医薬品を含む手術用材料10のシートは図1に示されるように空隙12を含んでもよい。空隙12は、低密度ORC、低濃度NSAIDの領域、あるいは手術用材料10のシートに切り込まれた開口部であってもよい。空隙12はいかなる幾何学形状でもよい。好ましくは、空隙12の幾何学形状は、希望する場所で有効量のNSAIDを投与するために手術用材料10のシートが切開部の近くに局所的に張り付けられ得るようなものである。空隙12は、体の正常な治癒過程を変えることがないよう、NSAIDが切開部に接触しないように、患者の切開部と整列されてもよい。
【0027】
図2は、複数の空隙16を備えた、POIの低減に有効な医薬品を含む手術用材料10のシートを示す。複数の空隙16は手術用材料10のシート全体に渡り、ORCの密度を変動させること、及び/またはNSAID濃度を変動させることにより形成されてよく、その結果、NSAID及び/またはORCが少ないか、もしくは存在しない領域が生じる。複数の空隙16は手術用材料のシートに開口部を切り込むことにより形成され得る。複数の空隙16はいかなる幾何学形状になってもよく、その幾何学形状は手術用材料10のシートの全体に渡って変動してもよい。一実施形態では、複数の空隙16は、シートをメッシュとして機能させるほどに多数存在し得る。
【0028】
図1〜図2に示されるPOIの低減に有効な医薬品を含む手術用材料10のシートは、ステープル、クリップ、縫合糸等を使用して腹腔または腸内の希望の場所に付着し得、または、シートの材料はORC等の自己接着性のあるものでもよい。
【0029】
図3に示されるように、腹腔鏡器具20は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,503,623号に記載のように、術後イレウス及び/または胃内容うっ滞を低減するための方法で使用して、POIの低減に有効な医薬品を含む手術用材料10のシートを、腸または腹腔に張り付けてもよい。腹腔鏡器具20は、均一な円筒形内腔24を有する管状部材22、及び腹壁を通して配することが可能な細長いインサータ器具26を含む。細長いインサータ器具26は、外部管状部材32と内部管状部材28と、で構成される。内部および外部管状部材28、32は、部材を操縦するためのハンドル30、34を各々有する。外部管状部材32は、把持部分38を複数の角度位置に関節運動させるために使用されるレバー36を有する。
【0030】
POIの低減に有効な、有効量の医薬品を塗布するために、POIの低減に有効な医薬品を含む手術用材料10のシートの選択した縁部が把持部分38の中でしっかりクランプ締めされ、次に外科医師は把持部分38の周囲にあるシートを巻き上げる(furls)。把持部分38の周囲で巻き上げられた、POIの低減に有効な医薬品を含む手術用材料10のシートを備えた細長いインサータ器具26は、次に、管状部材22を通して腹腔内に挿入され得る。POIの低減に有効な医薬品を含む手術用材料10のシートは、次に、腹腔の内部で広げられ、POIを低減するために所望の部位に張り付けられる。
【0031】
腹腔鏡器具20は、POIの低減に有効な医薬品を含む手術用材料10のシートを取り出すためにも使用され得る。腹腔鏡器具20を操作する前述の方法が単に逆になり、そのため、細長いインサータ器具が腹腔内に挿入され、一方、腹腔内で、POIの低減に有効な医薬品を含む手術用材料10のシートが把持部分38の中にクランプ締めされ、把持部分38の周囲で巻き上げられ、かつ、管状部材20を通して取り出される。
【0032】
図4は、POIの低減に有効な医薬品を含む手術用材料10のシートの別の実施形態を示しており、このシートは、参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2005/0182443号で説明される方法を使用して、シートの片側の少なくとも一部に塗布される接着物質18を有する。接着物質18は手術用材料10のシートの単一部分または複数の部分に塗布されてよく、継続的に、または非継続的に、塗布され得る。接着物質18は、いかなる接着剤でもよいが、接着物質18は、POIの低減に有効な医薬品、及び組成物中の他の任意の化合物または成分に適合する医用接着剤(medical grade adhesive)であることが好ましい。例えば、接着物質18は、アクリル系感圧接着剤、ゴム系感圧接着剤、シリコン圧力接着剤(silicone pressure adhesives)、それらの混合物、あるいは米国特許出願公開第2005/0182443号に教示された同類品でもよい。
【0033】
粉末混合物
別の実施形態で、POIの低減に有効な医薬品は、術後のイレウスを低減するための粉末として腹腔または腸に塗布され得る。一実施形態で、組成物はORC等の担体を含む。可能なORC化合物は上記に記載されている。ORCは、希望する粒度の粉末に極低温で粉砕され、次に希望する薬学的有効量のNSAIDで乾燥ブレンドされ、適切な条件下で保存されて粉末を乾燥した状態に維持する。ORC及びNSAIDを含む粉末は、所望の組成物を化学的に沈殿させること、その組成物を乾燥させること、塊(clumps)をなくし、粒度が小さくなるように標準の粉砕技術を使用してその組成物を粉砕することによって、参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2005/0272697号に教示されるように作られてもよい。次に、粉砕された組成物は、希望する粒度が得られるまで様々なサイズのスクリーン開口部のふるいにかけられる。
【0034】
このような粉末は腸の粘膜層または漿膜層に塗布され得る。粉末は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2005/0220721号で教示される様々なスプレイヤのいずれかに形態または効果が同様なスプレイヤを使用して噴霧される。例えば、スプレイヤは入口弁と粉末貯槽に接続された導管とを有するスプレイヤのグリップに位置された握りバルブを含むハンドグリップ式スプレイヤ、加圧ガスと粉末を保持できる内部貯槽とを含む標準エアゾールキャニスタ、スプレイヤデバイスを逆さにすることなしに挿入及び取り外しができるように位置された粉末貯槽の付いた握りバルブスプレイヤであってもよい。
【0035】
POIの低減に有効な医薬品を含む粉末組成物はこのようなスプレイヤを使用して、経肛門的に、経口的に、経胃的に(transgastrically)、あるいはそれらの任意の組み合わせで導入され得る。POIの低減に有効な医薬品を粉末として塗布する方法の一実施形態は、粉末が塗布されるべき患者の体内の希望場所に達するために必要な長さの柔軟性のある管を取り付けられた様々なスプレイヤのうちいずれかを使用して、腸の粘膜層に噴霧することによるものであってもよい。
【0036】
スプレイヤを使用して粉末を塗布する一つの方法が図5に示される。内視鏡が経口的あるいは経肛門的に腸または胃に導入される(32)。腸または胃へ穿孔部が切り込まれる(34)。一般に、内視鏡が経口的に導入されるときは、穿孔部は、胃に切り込まれ、経肛門的に導入されるときは、穿孔部は、腸に切り込まれる。参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,297,536号で教示されるように、内視鏡は、穿孔部を通って移動でき、その穿孔部を他の器具が通過することを可能にするためのチャネルを提供することができる。スプレイヤは上記に説明のとおり、穿孔部を通して腹腔に挿入され得る(36)。スプレイヤは、手術部位またはPOIを低減するために治療される部位に達するように、長く柔軟性のある管が備え付けられる必要があり得る。上記の通り、NSAID組成物を含む粉末は、腹腔の中、及び腸の外側の膜に噴霧され得る(38)。一実施形態では、スプレイヤの柔軟性のある管は、内視鏡に隣接するチャネルである、内視鏡の作動チャネルを通して使用されるか、または、内視鏡に装着されたガイドレイルもしくは管に装着されることができる。
【0037】
ゲル及びスラリー
POIの低減に有効な医薬品を含む組成物は、ゲル、スラリー、ビーズ、スポンジ等に形成され得る。POIの低減に有効な医薬品を含むゲル、スラリー、ビーズ、またはスポンジは、粉末について記載されたものと一致した方法で、患者体内の希望する場所に組成物を汲み上げるか、または押出すことができる器具を使用して腸の内側または外側に塗布され得る。参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,251,063号はゲル、スラリー、ビーズ、スポンジ等を導入するために使用され得る送達方法、および、注入器具(gun)、または注射器を教示している。注入器具または注射器の針先端には、様々な厚さおよび濃度のゲル、スラリー、ビーズ、スポンジ等を塗布するために、必要に応じて幅のある鈍角の先端が備え付けられ得る。さらに、米国特許第6,251,063号で教示される方法を使用して、組成物はPOIを低減するために腸壁の中に注入される。
【0038】
図6は、POIの低減に有効な医薬品を含むゲルまたはスラリーの組成物で満たし得るロールオン式塗布器具40を示す。ロールオン式塗布器具40を使用して、POIを低減するために腸の希望場所にNSAIDが塗布され得る。ロールオン式塗布器具40は滑らかであってよく、または一実施形態では、塗布器具の先端44の表面に、V字型の溝42として示される複数のチャネルもしくは溝を備えていてよい。溝またはチャネル42はV字型形状である必要はないが、NSAIDを含むゲルまたはスラリーの組成物を塗布領域に運ぶ機能が達成される限りいかなる希望の形状をとってもよい。例えば、溝またチャネル42はV字型、U字型、正方形、半円形、半楕円形、または他のいかなる幾何学形状であってもよい。溝またはチャネル42は、表面に露出されるように形成されてもよく、または塗布器具の先端44の表面下に位置するように形成されてもよい。さらに塗布器具の先端44は、図6に示されるようにドームの形状をする必要はないが、POIまたは胃内容うっ滞を治療されるべき領域に、NSAIDを含むゲルまたはスラリーの組成物を塗布する任意の適切な塗布器具先端の形状であってもよい。
【0039】
ロールオン式塗布器具は腹腔鏡手術または開腹手術等で使用され得る。別の実施形態では、様々な長さの堅牢なシャフトまたは柔軟性のあるシャフトを備えた腹腔鏡デバイスは、ロールオン式塗布器具を備え得る。腹腔鏡デバイスは患者の体の中に到達して希望する場所でNSAIDを塗布するために使用され得る。
【0040】
手術用デバイスを使用して組成物を塗布する方法
術後イレウス及び/または胃内容うっ滞の低減方法の別の実施形態は、手術処置で使用されるバットレス材料上に、組成物として、POIの低減に有効な医薬品を塗布するか、またはその組成物から作成されたバットレス材料を有する。一実施形態では、POIの低減に有効な医薬品はNSAIDであり得る。バットレス材料のデザイン、およびバットレス上または内部のNSAID組成物の構成は、バットレスを適用する手術用器具、治療領域、治療されている患者、およびその他の医療上の変動要素によって異なる。
【0041】
図8は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2005/0059996号に説明されるように、2つのステープラーバットレス50が中央シャフト62に取り付けられた、典型的な円形手術用ステープラー60の斜視図である。ステープラーはステープル圧縮表面66を備えたアンビルヘッド64を有する。図8に示されるように、アンビルヘッド64は中央シャフト62を介してステープラーの本体68に着脱可能に取り付けられる。ステープラー本体も圧縮表面69を有し、これを介してステープルが射出される。1つまたは双方のバットレス50は、NSAIDが存在する表面56を含み得る。両方のバットレス50が使用される場合は、バットレス50が中央シャフト62に位置付けられると、NSAIDが存在する表面56は、ステープル圧縮表面66からそれた方、および、ステープル本体の圧縮表面69からそれた方をそれぞれ向く。バットレス50がNSAID組成物から作られている場合、中央シャフト62上のバットレス50はいかなる向きであっても有効量のNSAIDの塗布を提供する。円形手術用ステープラー60が発射されるとき、バットレス50は、それらバットレス50の間に結合されて挟まれるべき腸の2つの断片と合わさり(これは、2つの中空臓器間の吻合の完了としても知られる)、これによってNSAIDを腸と接触させる。
【0042】
図7に示されるバットレス材料50の一実施形態は、図8に示すように円形手術用ステープラー60と併用するためのものである。バットレス材料50は中央開口部52を有し、バットレス材料50は円形手術用ステープラー60に適合する。バットレス50はNSAID組成物を含む。図7に示されるNSAID組成物58によってステープルをバットレスの最も外側のリングに位置づけることができる。一実施形態では、NSAID組成物58は最も外側のリングにあり、ステープルは次に近い内側リングにある。NSAIDはステープルまたは切開ラインに沿った体の自然治癒する炎症を低減させ得ると信じる臨床医もいるが、別の実施形態は、NSAID及びステープルを共に同じリングに有している。
【0043】
一実施形態では、バットレス材料50は、バットレス材料50の全体組成中にNSAIDを含み得る。NSAIDは上記に説明する化合物のうちいずれであってもよい。バットレス材料50中のNSAIDの濃度は、バットレスの全体にわたって変動してよく、影響領域(effected area)を治療するために必要な任意の構成に準備し得る。
【0044】
別の実施形態では、NSAIDは、NSAIDをバットレス材料に効果的に保持する任意の技術を使用してバットレス材料50に塗布され得る。NSAIDはバットレス材料50の片側または両側に塗布され得る。NSAIDがバットレス材料50の片側のみに塗布される場合、その側はNSAIDの存在する表面56と呼ばれる。バットレス材料50上のNSAIDの濃度はバットレス全体にわたり異なり得る。NSAIDはバットレス材料50のすべてまたは一部を覆うことができ、POIまたは胃内容うっ滞について患者の罹患領域を治療するため、かつバットレスを適用する手術器具に一致するために必要ないかなる形状または濃度であってもよい。
【0045】
図9は手術部位に残される(76)であろう、POIの低減に有効な医薬品を捕捉することができる基質を含む吻合デバイスを使用して組織を共にする(74)ために中空臓器組織を横に切開する(71)方法のフローチャートを示す。吻合デバイスは横に切開された中空臓器組織から経管腔的に挿入され(72)、横に切開された中空臓器組織に近づけられる(73)。吻合デバイスは、組織と医薬品を捕捉することが可能な基質とを固定するために少なくとも一つの機械的ファスナーまたは他の固定機構を含む。吻合デバイスは、次に組織を固定する(74)ために使用される。開口部が、固定された組織を貫通して作られ、流体の経路を提供する(75)。次に、吻合デバイスが取り外され、POIの低減に有効な医薬品を含む基質が手術部位に残る。
【0046】
一実施形態では、基質はInterceed(登録商標)のようなORC、またはカプロラクトン/グリコリドであるが、上記に記載した送達剤のうちいずれでもよい。基質は、吻合デバイスに適合するシート、メッシュ、バットレス、またはその他の任意の基質であり得る。POIの低減に有効な医薬品は、NSAIDであることが好ましいが、上記に記載されたNSAIDのうちいずれであってもよい。NSAIDはジクロフェナクまたは薬学的に許容できるその塩であるのがさらに好ましい。
【0047】
図10は、POIの低減に有効な医薬品を含む基質86を備えた直線型手術用ステープラー80の側面斜視図である。NSAIDは、片側、NSAID表面87、両側で基質86に塗布され得るか、あるいは基質材料86の一部分になり得る。直線型手術用ステープラー80は単一または複数の基質86を使用することが可能である。直線型手術用ステープラー80は内部にチャネル88を備えたステープルカートリッジ82とアンビル84とを有する。
【0048】
NSAIDを含む基質86は、NSAID表面87が互いに向き合った状態で、アンビル84及び/またはステープルカートリッジ82それぞれに接して位置される。基質86は、図1〜図2、図4で示されるようにシート、メッシュ等でもよい。基質86は、直線型手術用ステープラー80に適合するように成形されたバットレス材料または他の任意の基質材料でもよい。一実施形態では、基質86はInterceed(登録商標)のようなORC、またはカプロラクトン/グリコリドであるが、上記に記載した送達剤のうちいずれでもよい。
【0049】
シート、メッシュ、バットレスまたは基質は、好ましくは、医薬品としてNSAIDを含む。NSAIDは上記に記載した組成物のうちいずれであってもよいが、ジクロフェナクまたは薬学的に許容できるその塩がさらに好ましい。NSAIDの濃度は基質86の全体にわたって変動し、低濃度の領域と高濃度の領域とを作り得る。NSAIDは、POIまたは胃内容うっ滞について患者の影響領域を治療するため、かつ、基質86を適用する手術用器具に一致するために必要な任意の幾何学形状で濃縮され得る。一実施形態では、NSAIDはステープルから離れた領域で濃縮されるが、NSAIDがステープルラインに沿った体の自然治癒する炎症を低減させ得るにもかかわらず、NSAIDはステープルにより濃縮され得る。
【0050】
図11はPOIを低減させるためにNSAIDを含む、有効量の組成物を含む塗膜92を有する手術用ステープル90を示す。一実施形態では、手術用ステープル90はNSAIDを含む組成物から作られるか、または中にしみ込んだNSAIDを含む組成物を有することができる。ステープルは、NSAIDを含有するか、保持するか、吸収するか、またはNSAIDで被覆されることができる、吸収性のステープル、金属製ステープルまたはその他の任意のステープル材料であり得る。好ましくは、NSAIDを含む組成物はポリアクリル酸、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール及びポリエチレンオキシド等のポリマーも含む。NSAID組成物は安定剤、湿潤化剤または防腐剤等の種々の他の物質も含む。他の薬物は、NSAID及び他の任意の化合物または成分に適合する限り、この組成物に追加され得る。これらの薬物は抗生物質、抗ウイルス剤、抗真菌薬及び抗菌性薬剤を含むがこれらに限らない。
【0051】
キットの包装
POIの低減に有効な医薬品は参照によって本明細書に組み込まれる米国特許第6,372,313号に示されるように包装され得る。一実施形態では、キットは、種々のサイズの容器、ボトル、アンプル、ポーチ、密閉した個別凹部等にNSAID組成物を収容し得る。キットは種々のサイズおよび形状の塗布器具も収容し得る。NSAID組成物は、一滴毎に塗布器具上に配されることが可能な溶液であり得る。NSAIDは、塗布器具を容器内に浸し、かつ塗布器具に患者の腸または腹腔へ塗布する準備ができている少量のNSAIDを含んで抽出させ得る溶液、スラリー、またはゲルであってよい。NSAIDは参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,340,097号に示されるように塗布器具を備えているアンプルに保存される固体、粉末、スラリー、ゲル、溶液等であってもよい。アンプルはNSAID組成物を空気から分離し、組成物に達するには塗布器具によって破損される必要のある遮蔽物を有し得る。
【0052】
NSAID組成物は、POI治療に使用する前に滅菌される必要があり得る。NSAID組成物は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,412,639号の方法に従って包装され得る。NSAID組成物は、手術用ツールと別々に滅菌され、その後、NSAID組成物をキットに組み込まれた滅菌バリアによって手術用ツール用に使用される滅菌からNSAID組成物を分離することにより滅菌を維持することが可能である。
【0053】
本発明は、ある様態に関して示され、説明されるが、本明細書及び添付した特許請求の範囲を読んで理解すると当業者には様々な改変が明白となるであろう。さらに、説明される各々の要素は要素の機能を実行するための手段として表現されることができる。
【0054】
〔実施の態様〕
(1) 術後イレウスを低減するための方法において、
術後イレウスを低減するのに有効な薬物を含む組成物を含む塗布器具を提供するステップと、
手術用アクセスデバイスのチャネルを通して体の内部へ前記塗布器具を導入するステップと、
前記体の前記内部へ前記組成物を塗布するステップと、
を含む、方法。
(2) 実施態様1に記載の方法において、
前記薬物が、マスト細胞の脱顆粒抑制剤、ガランタミン、及び非ステロイド系の抗炎症性薬物からなる群より選ばれる、方法。
(3) 実施態様1に記載の方法において、
前記手術用アクセスデバイスが、トロカールを備える、方法。
(4) 実施態様1に記載の方法において、
前記手術用アクセスデバイスが、内視鏡を備える、方法。
(5) 実施態様1に記載の方法において、
前記塗布するステップが、前記薬物を含む粉末を噴霧するステップを含む、方法。
(6) 実施態様1に記載の方法において、
前記塗布器具が、体の自然の開口部を通して導入される、方法。
(7) 実施態様1に記載の方法において、
前記塗布器具が、前記薬物を含むシートを含む、方法。
(8) 実施態様7に記載の方法において、
前記シートの少なくとも1つの所定の部分が、前記薬物を含まない、方法。
(9) 実施態様1に記載の方法において、
前記塗布するステップが、胃腸管の一部に前記組成物を塗布するステップを含む、方法。
(10) 実施態様1に記載の方法において、
前記塗布するステップが、ゲルを塗布するステップを含む、方法。
(11) 実施態様1に記載の方法において、
前記塗布するステップが、前記組成物を含む貯槽を圧縮するステップを含む、方法。
(12) 術後イレウスを低減するための方法において、
術後イレウスの低減に有効な薬物を含む組成物を提供するステップと、
体の自然の開口部を通して前記組成物を導入するステップと、
腸の一部分へ前記組成物塗布するステップと、
を含む、方法。
(13) 実施態様12に記載の方法において、
前記自然の開口部を通して導入される前記組成物を、前記腸の外側表面に塗布するステップ、
を含む、方法。
(14) 実施態様12に記載の方法において、
前記組成物が、経肛門的に導入される、方法。
(15) 実施態様12に記載の方法において、
前記組成物が、経口的に導入される、方法。
(16) 実施態様12に記載の方法において、
内視鏡を腸管に導入するステップと、
前記腸管に開口部を形成するステップと、
前記内視鏡を通して前記組成物を導くステップと、
前記腸管の前記開口部を通して前記組成物を導くステップと、
前記腸の漿膜に前記組成物を塗布するステップと、
を含む、方法。
(17) 実施態様16に記載の方法において、
前記腸に前記組成物を噴霧するステップを含む、方法。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】図1は、POIの低減に有効な医薬品を含むシートを表す本発明の一実施形態の斜視図である。
【図2】図2は、POIの低減に有効な医薬品を含む複数の空隙を備えたシートを表す本発明の別の実施形態の斜視図である。
【図3】図3は、POIの低減に有効な医薬品を含む手術用材料のシートを位置させるのに役立つ腹腔鏡器具の側面図である。
【図4】図4は、接着剤を含む本発明の別の実施形態の斜視図である。
【図5】図5は、内視鏡を使用して、POIの低減に有効な医薬品を腸の外側膜へ塗布する方法を図示するフローチャートである。
【図6】図6は、POIの低減に有効な医薬品の塗布のためのアプリケーターの立面図である。
【図7】図7は、POIの低減に有効な医薬品を含むバットレスの平面図である。
【図8】図8は、POIの低減に有効な医薬品を含むバットレス付きの生体吸収性円形ステープルバットレスの斜視図である。
【図9】図9は吻合デバイスを使用して手術部位に医薬品を塗布する方法を示しているフローチャートである。
【図10】図10は、POIの低減に有効な医薬品が備え付けられた直線型外科用ステープラーの側面斜視図である。
【図11】図11は、POIの低減に有効な医薬品で塗装された外科用ステープルの断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
術後イレウスを低減するための方法において、
術後イレウスを低減するのに有効な薬物を含む組成物を含む塗布器具を提供するステップと、
手術用アクセスデバイスのチャネルを通して体の内部へ前記塗布器具を導入するステップと、
前記体の前記内部へ前記組成物を塗布するステップと、
を含む、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法において、
前記薬物が、マスト細胞の脱顆粒抑制剤、ガランタミン、及び非ステロイド系の抗炎症性薬物からなる群より選ばれる、方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法において、
前記手術用アクセスデバイスが、トロカールを備える、方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法において、
前記手術用アクセスデバイスが、内視鏡を備える、方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法において、
前記塗布するステップが、前記薬物を含む粉末を噴霧するステップを含む、方法。
【請求項6】
請求項1に記載の方法において、
前記塗布器具が、体の自然の開口部を通して導入される、方法。
【請求項7】
請求項1に記載の方法において、
前記塗布器具が、前記薬物を含むシートを含む、方法。
【請求項8】
請求項7に記載の方法において、
前記シートの少なくとも1つの所定の部分が、前記薬物を含まない、方法。
【請求項9】
請求項1に記載の方法において、
前記塗布するステップが、胃腸管の一部に前記組成物を塗布するステップを含む、方法。
【請求項10】
請求項1に記載の方法において、
前記塗布するステップが、ゲルを塗布するステップを含む、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−84281(P2009−84281A)
【公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2008−239176(P2008−239176)
【出願日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【出願人】(595057890)エシコン・エンド−サージェリィ・インコーポレイテッド (743)
【氏名又は名称原語表記】Ethicon Endo−Surgery,Inc.
【Fターム(参考)】