説明

表示制御システム

少なくとも1つのマルチレイヤ表示ユニット(6)を含むマルチレイヤ表示システム用の表示制御システムである。マルチレイヤ表示ユニットは、複数のスタックされたまたは重なる表示層(1a、1b、1c、14、15)を含み、表示層それぞれは、表示要素(2、16B、17B、18B)をその上に描画して、最上部の表示層を通して見せるようになされる。ユーザが重なる画像を見る困難さのレベルは、表示される色、明度、または画像のタイプ(たとえば、テキスト上テキスト)に、および画像が表示される層にも、ならびに画像が現在アクティブであるかどうかに応じて、異なる。異なる表示層からの表示要素の少なくともいずれかの重なる部分も、ビューワの視覚経験を向上させるために、(自動的にまたはユーザによって)調節される。可能なタイプの調節は、画像をその表示層内で、または代替の表示層へ移動するステップ、あるいはその視覚特性(色、明度、コントラストなど)を変更するステップを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示制御システムに関し、より詳しくは、ただしこれだけではないが、マルチレイヤ表示システム(1つのマルチレイヤ表示(MLD)装置、複数の相互接続されたMLD装置、あるいは相互接続されたシングルレイヤ表示(SLD)装置および/またはMLD装置からなる表示システム)の操作を簡単化する、および/またはそれに関するユーザの視覚経験を向上させるための方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
マルチレイヤ表示装置は、既存のシングルレイヤ表示(SLD)装置またはスクリーンを越えて著しい向上を示している。MLDユニットは、空間的に変位された、またはスタックされた、または挿まれた層の上に表示コンテンツをネストさせて、ユーザの情報吸収および解析を高めるメカニズムを提供するために、使用することができる。既存のマルチレイヤ表示装置の例は、たとえば特許文献1で議論されており、そこでは各層は、たとえば調整可能な透明度の画像を表示する機能を有した選択的に透過な液晶表示(LCD)層とすることができる。
【0003】
通常使用可能なSLDユニットおよびMLDユニットでは、バックライトシステムが1つまたは複数の表示層の背後に設けられる。その結果として表示装置のユーザに提示される画像は、バックライトが発生した光が、ユーザの目に届く前に、1つまたは複数の表示層によって選択的にフィルタリングされた結果の画像である。SLDユニットでは、1つの表示層内の表示要素(GUIウインドウ、画像アイコン、またはさらに画素など)を、ソフトウェアを使用して自由にオーバーレイし、表示要素の画面表示を制御することができる。たとえば、マイクロソフト(登録商標)のWindows(登録商標)オペレーティングシステムでは、様々なウインドウが重ねられて、現在「焦点が合っている」(またはアクティブである、または強調表示される、または「前景である」)ウインドウが、その全体を常に示されることになり、一方他のウインドウの覆われたまたはふさがれた部分は、すべて実際焦点が合ったまたは前景にあるウインドウの背後で効果的に除外される、または隠されることになる。これによって、SLDユニットへの極めて基本的な深い錯視が生じる。
【0004】
しかし、MLDユニットでは、最後尾の表示層を除くすべての層上の画像が、少なくとも部分的に透過になるので、表示要素の重ね合わせによって、視覚困難な結果が生じ得る。視覚の困難さの程度は、個々の表示要素が、異なる表示層、色、または個々の表示要素のコントラストに割り当てられているかどうかに依存しており、表示要素のどれに現在焦点が当たっているのかにも依存する。たとえば、2層のMLDユニットでは、前方表示層上の表示要素と重なる後方表示層(バックライトシステム、またはスクリーンの背後に最も近い層)上の暗い画像は、前方層の表示要素を照明するために使用できる光の強度が減少されることになる。したがって、たとえ前方層上の表示要素に焦点が合っていようとも、その重なった部分の画面表示は、ユーザには、ふさがれていない部分と比較して、変更されることになる(すなわち、企図されたものより暗い、またはよりぼやけた、または異なる色にさえ見える)。いくつかの状況下では、これによって、ユーザが正しくまたは快適に前景にある表示要素を見ることは、実際不可能にされることがあり得る。
【0005】
バックライトを利用するのではなく層自体が光を放出する表示層についての表示技術も知られている。この技術は、その初期の段階にあり、暗いまたは不透明な後方表示要素によって覆われた前方表示要素が利用できる光が減少するという前述の問題が、軽減される、または取り除かれるが、異なる層中の表示要素の重なる部分の画面表示が互いに干渉し得て、それによって表示された情報の可読性または識別性が低下するという問題が依然として残る(可読性は、認知または読みを容易にする明瞭性に関連する)。
【0006】
GUIウインドウなどの2つの表示要素が、ともにテキストを表示し、マルチレイヤ表示装置の別の表示層中で互いの上に位置したとき(すなわち、それらが重なるとき)、前述の問題の例が起きる。その結果は、両方の層上のテキストを読むのが極めて困難になる(不可能でなくとも)ことである。「テキストの上のテキスト」が、この問題を記述するために使用する名前であるが、この問題は、テキストだけに関与する状況に限定されない。グラフィックス画像上に重なるテキスト(またはその逆も同様)は、テキストの読みを困難にする同じ作用を及ぼし得る。より具体的には、問題は、以下のとき最悪である。
コントラストが、異なる表示層上で表示され重なる表示要素間または画像間で極めて乏しいとき(すなわち、色、パターン、明度他の差)、および/または、
少なくとも1つの表示層が、乱雑に情報を表示しているとき。
【0007】
いくつかの状況では、ユーザに効果的に情報を表示するのを助けるために、表示コンテンツの特定の構成要素をMLDユニットの層間でスワップすることが有利である。これによって、プライオリティが高い情報または重要度が高い情報を観察者の観察領域の最前部において表示することが可能になる。この利便さによって、表示要素の特定のグループ(たとえば、GUIウインドウ)を、どのようにネストし、関連した情報を考慮して互いに集めるかに関して、ある程度の制御および柔軟さも可能になる。
【0008】
しかし従来、MLDユニットは、相互接続されたSLDユニットを制御するためのソフトウェアを使用して運用されてきた。たとえば、2つのシングルレイヤ表示装置が、たとえばコンピュータの単一ビデオ出力に接続され、第1の装置の1つの縁部に沿った画素の列(たとえば右側縁部)が、第2の装置の1つの縁部に沿った画素の列(たとえば左側縁部)に直接隣接していると見えるように、スクリーンを組み合わせることができる。このようにして、第1の装置の右側縁部を越えてカーソルまたはウインドウを移動すると、まるで2つの表示装置が同じ面上の単一表示層であるかのように、カーソルまたは画像が、第2の装置の左側縁部に現れるようになる。
【0009】
MLDユニットでは、別の表示層が、そのかわりに平行な面中にスタックされるが、オブジェクトまたは表示要素を操作するための同じソフトウェアが、従来使用された。したがって、現在第1の表示層中で作業するユーザが、MLDユニットの第2の表示層から表示要素を第1の表示層に移動するために、従来、ユーザが、まずそのマウスポインタを第1の表示層の縁部におよび第2の表示層上に移動し、所望の表示要素を選択し、第2の表示層を横切ってその要素を第1の層上にドラッグして戻す、または表示要素を一度選択すると、それが適切なソフトウェアによって第1の表示層へ自動的にシフトされるようにそのプロパティを変更する、いずれかを行うことが必要であった。
【0010】
MLDシステム中の表示要素の可読性や識別性や「可視性」をモニタし自動的に向上させる、ならびに/あるいはユーザが表示要素を層に割り当てるのを支援する、またはMLDシステムの層間で表示要素を転送するのを支援するように改良された方法、システム、装置、またはコンピュータソフトウェアは、有利であろう。動作の際、上記に議論した問題に対処する、ハードウェア、ソフトウェアコード、コンピュータシステム中にプログラムされるアルゴリズムの命令セットや他のタイプのプログラム可能なロジックデバイスを提供することは、好ましいであろう。
【0011】
本明細書で引用されるすべての特許や特許出願を含め、参照文献すべては、参照によって本明細書に組み込まれる。どの参照文献も従来技術を構成するとは認められない。参照文献の議論は、その著者が主張するものを述べ、出願人は、引用された文書の精度および妥当性に異議申し立ての権利を留保する。いくつかの従来技術の公開が本明細書に参照されるが、ニュージーランドまたはすべての他の国において、この参照によって、これらの文書のいずれもが、この技術において共通の一般的な知識の一部を形成するという認識が構成されないことは、明らかに理解されるはずである。
【0012】
用語「含む(comprise)」は、様々な管轄権下で、排他的または包含的いずれかの意味を有すると考えられることを認知されたい。本明細書の目的のために、および別段の記述がない限り、用語「含む」は、包括的意味を有するものとし、すなわちそれが直接引用している列挙された構成要素のみならず、他の指定されていない構成品または要素も含むという意味に取ることになる。この理論的解釈は、用語「含む(comprised)」または「含む(comprising)」が、方法またはプロセス中の1つまたは複数のステップに関して使われたとき、使用されることにもなる。
【0013】
【特許文献1】国際公開第WO9942889A号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
したがって、本発明の目的は、前述の問題に対処して少なくともある程度前進する、または社会または産業に有益な選択を少なくとも提供する表示制御器、表示制御方法、または表示層転送方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の他の態様および利点は、例としてだけで提供された次の説明から明らかになるはずである。
【0016】
したがって、第1の態様では、本発明は、少なくとも2つの重なる表示層を含んだマルチレイヤ表示システムのための表示制御方法にあり、その表示制御方法は、
i)第1の表示層上に表示される第1の表示要素の位置が、異なる表示層上の第2の表示要素の位置と重なる、または重なる可能性があることを検出するステップと、
ii)第1および/または第2の表示要素の位置いずれもどちらか、ならびに/あるいは第1および/または第2の表示要素の少なくとも重なるまたは重なる可能性のある部分の少なくとも1つの視覚特性を調節するステップと、
iii)マルチレイヤ表示システムのユーザが第1および/または第2の表示要素の重なるまたは重なる可能性のある部分を見る能力を向上させるために、第1および第2の表示要素を、そのそれぞれの表示層上にその調節された1つまたは複数の位置で、またはその調節された1つまたは複数の視覚特性を有して、表示するステップと
を含む。
【0017】
好ましいのは、調節するステップがユーザによってマニュアルで実施されることである。
あるいは、調節するステップが自動的に実施されることである。
【0018】
自動的に調節するステップは、
第1と第2の表示要素の間でユーザが遭う干渉レベルを決定するステップと、
決定されたレベルを低下させる1つまたは複数の新しい位置に、第1および/または第2の表示要素をそのそれぞれの表示層内で移動するステップと、および/または、
第1および/または第2の表示要素の少なくとも1つの視覚特性を変更するステップと
を含むことが好ましい。
【0019】
第1および/または第2の表示要素の位置を調節するステップが、第1および/または第2の表示要素をそのそれぞれの表示層内で移動するステップを含み、したがって第1と第2の表示要素の間で重ね合わせがない、またはその重ね合わせが減少されるようにすることが好ましい。
【0020】
方法は、第1または第2の表示要素が現在アクティブであるかどうかを決定するステップを含み、調節するステップがこの決定に基づき実行されることも好ましい。
【0021】
第1の表示層が、第2の表示層よりマルチレイヤ表示システムの前方近くにあり、
第1の表示要素がアクティブで、第2の表示要素がアクティブでない場合、第2の表示要素の少なくとも重なるまたは重なる可能性がある部分の少なくとも1つの視覚特性が、調節され、または、
第2の表示要素がアクティブで、第1の表示要素がアクティブでない場合、第1の表示要素の少なくとも重なるまたは重なる可能性がある部分の少なくとも1つの視覚特性が、調節されることが好ましい。
【0022】
調節するステップが、第1および/または第2の表示要素の少なくとも重なるまたは重なる可能性がある部分の色、または彩度、または明度、または透明度、または第1および第2の表示要素の重なるまたは重なる可能性がある部分間のコントラストのうちの少なくとも1つを調節するステップを含むことが好ましい。
【0023】
調節するステップが、第1および第2の表示要素の重なるまたは重なる可能性がある部分の少なくとも1つの視覚特性を組み合わせるステップを含み、その結果得られた組み合わされた視覚特性が、アクティブ表示要素の重なる部分に適用され、一方他の表示要素の少なくとも1つの視覚特性が、アクティブ表示要素によって生成される画像に及ぼすその影響を最小にするように、調節されることが好ましい。
【0024】
あるいは、調節するステップが、第1および第2の表示要素両方の少なくとも重なる部分の少なくとも1つの視覚特性を調節するステップを含む。
【0025】
方法は、少なくとも1つの決定された視覚特性に基づき、または関与する予め設定された表示層の優先権に基づき、第1および/または第2の表示要素を選択された1つまたは複数の表示層に割り当てるステップを含むことも好ましい。
【0026】
割り当てるステップが、マルチレイヤ表示システムのユーザ、またはマルチレイヤ表示システムが接続されたコンピュータシステム上で走る特定のソフトウェアアプリケーションプログラムのいずれかと関連付けられた格納された優先権に基づくことが好ましい。
【0027】
特定の表示層が、複数の表示要素を含むとき、表示要素がその表示層内に配置され、それによって1つの表示層中の表示要素の重なる部分が表示されるように制御されることが好ましい。
【0028】
複数の表示要素が、少なくとも2つの表示層にわたり散在するとき、表示要素が少なくとも2つの表示層の上に配置され、それによって異なる表示層の表示要素の重なる部分が表示されるように制御されることが好ましい。
【0029】
第1および第2の表示要素の少なくとも重なる部分の色が、画素毎に調節されることが好ましい。
【0030】
第2の態様では、本発明は、少なくとも2つの重なる表示層を含んだマルチレイヤ表示システムのための表示制御器にあり、その表示制御器は、
i)第1の表示層上に表示される第1の表示要素の位置が、異なる表示層上の第2の表示要素の位置と重なる、または重なる可能性があることを検出するための手段と、
ii)第1および/または第2の表示要素の位置いずれか、ならびに/あるいは第1および/または第2の表示要素の少なくとも重なるまたは重なる可能性がある部分の少なくとも1つの視覚特性を調節するための手段と、
iii)マルチレイヤ表示システムのユーザが第1および/または第2の表示要素の重なるまたは重なる可能性のある部分を見る能力を向上させるために、第1および第2の表示要素を、そのそれぞれの表示層上に、その調節された1つまたは複数の位置で、またはその調節された1つまたは複数の視覚特性を有して、表示するための手段と
を含む。
【0031】
好ましいのは、調節する手段が、ユーザによってマニュアルで操作されることである。
【0032】
あるいは、調節する手段が、自動的に動作することである。
【0033】
第1および/または第2の表示要素の位置を自動的に調節するための手段が、
第1と第2の表示要素の間でユーザが経験する干渉レベルを決定するための手段と、
決定されたレベルを低下させる1つまたは複数の新しい位置に、第1および/または第2の表示要素をそのそれぞれの表示層内で移動するための手段と、および/または、
第1および/または第2の表示要素の少なくとも1つの視覚特性を変更するための手段と
を含むことが好ましい。
【0034】
第1および/または第2の表示要素の位置を調節するための手段が、第1および/または第2の表示要素をそのそれぞれの表示層内で移動し、したがって第1と第2の表示要素の間で重ね合わせがない、またはその重ね合わせが減少されるようにすることが、好ましい。
【0035】
表示制御器が、第1または第2の表示要素が現在アクティブであるかどうかを決定し、この情報を調節するための手段にもたらすための手段とを含むことも好ましい。
【0036】
第1の表示層が、第2の表示層よりマルチレイヤ表示システムの前方近くにあり、
第1の表示要素がアクティブであり、第2の表示要素がアクティブでない場合、第2の表示要素の少なくとも重なるまたは重なる可能性がある部分の少なくとも1つの視覚特性が、調節され、または、
第2の表示要素がアクティブであり、第1の表示要素がアクティブでない場合、第1の表示要素の少なくとも重なるまたは重なる可能性がある部分の少なくとも1つの視覚特性が、調節されることが好ましい。
【0037】
調節するための手段が、第1および/または第2の表示要素の少なくとも重なるまたは重なる可能性がある部分の色、または彩度、または明度、または透明度、または第1および第2の表示要素の重なるまたは重なる可能性がある部分間のコントラストのうちの少なくとも1つを調節することが好ましい。
【0038】
調節するための手段が、第1および第2の表示要素の重なるまたは重なる可能性がある部分の少なくとも1つの視覚特性を組み合わせ、その結果得られた組み合わされた視覚特性が、アクティブ表示要素の重なる部分に適用され、一方他の表示要素の少なくとも1つの視覚特性が、アクティブ表示要素によって生成される画像に及ぼすその影響を最小にするように、調節されることが好ましい。
【0039】
あるいは、調節するための手段が、第1および第2の表示要素両方の少なくとも重なる部分の少なくとも1つの視覚特性を調節する。
【0040】
表示制御器が、少なくとも1つの決定された視覚特性に基づき、または関与する予め設定された表示層の優先権に基づき、第1および/または第2の表示要素を選択された1つまたは複数の表示層に割り当てることも好ましい。
【0041】
表示層への割り当てが、マルチレイヤ表示システムのユーザ、またはマルチレイヤ表示システムが接続されたコンピュータシステム上で走る特定のソフトウェアアプリケーションプログラムのいずれかと関連付けられた格納された優先権に基づくことが好ましい。
【0042】
特定の表示層が、複数の表示要素を含むとき、表示要素は、その表示層内に配置され、それによって1つの表示層中の表示要素の重なる部分が表示されるように制御されることが好ましい。
【0043】
複数の表示要素が、少なくとも2つの表示層にわたり散在するとき、表示要素は、少なくとも2つの表示層の上に配置され、それによって異なる表示層上の表示要素の重なる部分が表示されるように、制御されることが好ましい。
【0044】
第1および第2の表示要素の少なくとも重なる部分の色が、画素毎に調節されることが好ましい。
【0045】
第3の態様では、本発明は、少なくとも2つの重なる表示層を含んだマルチレイヤ表示システム中の表示要素のユーザ操作の方法に存在し、その方法は、
i)表示層すべてのビジュアル表示、および各表示層上の表示要素を表すシンボルを有したユーザインターフェースを設けるステップと、
ii)特定の表示層上の表示要素を表す、インターフェース中のシンボルのユーザによる選択を可能にするステップと、
iii)選択されたシンボルの少なくとも1つの特性のユーザによる操作を可能にするステップと、
iv)選択されて操作されるシンボルによって表された表示要素の少なくとも1つの特性を、選択されたシンボルに実施された少なくとも1つの特性についての操作結果に従って調節するステップと
を含む。
【0046】
ユーザが操作可能なシンボルの少なくとも1つの特性が、その現在の表示層中でのシンボル位置、シンボルが位置する表示層、表示要素がアクティブであるかどうか、およびその表示層内での表示要素の順序を含むことが好ましい。
【0047】
ユーザによるシンボル選択を可能にするステップによって、操作される特定の表示要素を識別する表示要素選択識別子が、生成されることになるのが好ましい。
【0048】
ユーザインターフェース中の表示層のあて先表示への選択されたシンボルの移動によって、選択されたシンボルによって表された表示要素が転送されるあて先層を識別する表示層選択識別子が、生成されることになるのが好ましい。
【0049】
ユーザインターフェースが、特定の表示層中に設けられ、表示層および表示要素の小型設計の2次元表示であることが好ましい。
【0050】
表示システムのユーザによる可動のマウスポインタが設けられる層と同じ表示層中に、ユーザインターフェースが設けられることが好ましい。
【0051】
少なくとも2つの重なる表示層のビジュアル表示が、重ならずに並んで示されることが好ましい。
【0052】
第1の表示層のビジュアル表示から第2の表示層のビジュアル表示への表示要素のシンボルの移動によって、シンボルが表す表示要素が、第1の表示層から第2の表示層に移されることが好ましい。
【0053】
特定の表示層のビジュアル表示内のシンボル位置が、特定の表示層内の、シンボルによって表された表示要素の位置に対応することが好ましい。
【0054】
ユーザ操作方法が、第1の態様による表示制御方法を含むことも好ましい。
【0055】
第4の態様では、本発明は、マルチレイヤ表示システムに存在し、そのシステムは、
それぞれ表示要素をその上に描画するようになされた、少なくとも2つの重なる表示層と、
表示層すべてのビジュアル表示、および各表示層上の表示要素を表すシンボルを有するユーザインターフェースと、
特定の表示層上の表示要素を表すインターフェース中のシンボルの、ユーザによる選択を可能にする手段と、
選択されたシンボルの少なくとも1つの特性の、ユーザによる操作を可能にする手段と、
選択されて操作されるシンボルによって表された表示要素の少なくとも1つの特性を、選択されたシンボルに実施された少なくとも1つの特性の操作結果に従って、調節するための手段と
を含む。
【0056】
ユーザが操作可能なシンボルの少なくとも1つの特性が、その現在の表示層中のシンボル位置と、シンボルが位置する表示層と、表示要素がアクティブであるかどうかと、その表示層内での表示要素の順序とを含むことが好ましい。
【0057】
ユーザインターフェース中のシンボル選択によって、操作される特定の表示要素を識別する表示要素選択識別子が、生成されることになることが好ましい。
【0058】
ユーザインターフェース中の表示層のあて先表示への選択されたシンボルの移動によって、選択されたシンボルが表した表示要素が転送されるあて先層を識別する表示層選択識別子が、生成されることになることが好ましい。
【0059】
ユーザインターフェースが、特定の表示層中に設けられ、表示層および表示要素の小型設計の2次元表示であることが好ましい。
【0060】
表示システムのユーザによる可動のマウスポインタが設けられる層と同じ表示層中に、ユーザインターフェースが設けられることが好ましい。
【0061】
少なくとも2つの重なる表示層のビジュアル表示が、重ならずに並んで示されることが好ましい。
【0062】
第1の表示層のビジュアル表示から第2の表示層のビジュアル表示への表示要素のシンボルの移動によって、シンボルが表す表示要素が、第1の表示層から第2の表示層に移されることが好ましい。
【0063】
特定の表示層のビジュアル表示内のシンボル位置が、特定の表示層内の、シンボルによって表された表示要素の位置に対応することが好ましい。
【0064】
第2の態様による表示制御器が、設けられることも好ましい。
【0065】
MLDユニットを使用して、スタックされ、または挟まれ、または互いから空間的に変位された2以上の表示層上に、様々な異なるタイプの表示要素を提示することができる。
【0066】
本発明によって、1つのマルチレイヤ表示の層間で表示要素の転送を容易に行うことができる。しかし、本発明を使用して、コンピュータシステムなどの単一出力装置から駆動された一連のモニタまたは表示装置にわたり、シングルレイヤおよび/またはマルチレイヤにおいてともに、表示要素を転送することができることを理解されるはずである。MLDシステムを駆動するために使用される装置は、コンピュータシステムでもよいが、他のタイプの出力装置および関連するハードウェアを本発明とともに使用することができることも理解すべきである。
【0067】
本発明は、好ましくも、少なくとも1つのマルチレイヤ表示装置によって提示される表示コンテンツの位置決め、または視覚特性、または編成の、マルチレイヤ表示システムのユーザによる調節を可能にするユーザインターフェースを提供するようになすことができる。そのようなユーザインターフェースシステムによって、1つまたは複数の関与する表示装置のユーザが、表示装置に利用できる複数の表示層に関して対象の表示コンテンツをどのように表示するか十分カスタマイズすることが、可能になり得る。
【0068】
本発明は、コンピュータシステムまたはマイクロプロセッサなどのプログラム可能なロジック装置中にロードされたソフトウェアコードまたはコンピュータベースの命令によって、実現することができる。操作方法またはそのようなソフトウェアによって実行されるステップも、そのようなソフトウェアによって制御される物理的ハードウェアから形成される装置またはシステムに加えて、本発明の範囲内に含まれる。
【0069】
あるいは、本発明は、ハードウェア中で完全に電気的に「結線で接続」することができ、入力表示要素が、予め指定された割り当てレジメによって表示層に割り当てられる。さらに、本発明は、表示アダプタ上の表示要素の位置付けまたは順序付けに関する入力情報を、コンピュータシステムに関連したハードウェアから受け取ることができる。たとえば、どの表示要素を見ることができ、どの表示要素が他の表示要素の背後に隠されているかについての情報を管理するビデオカード中のメモリの区域である「Zバッファ」を、本発明によってアクセスすることができる。
【0070】
本発明とともに実現されるユーザインターフェースは、これが使用されることになる特定の用途に応じて、いくつかの異なる構成を有することができることが好ましい。たとえば、具現化されたソフトウェアコードまたはプロセスは、オペレーティングシステムのプロセスを形成することができ、または関与する1つまたは複数のMLDユニットを駆動するコンピュータシステム上でバックグランドのサービスとして走らせることができる。
【0071】
本発明は、マルチレイヤ表示システムの1つまたは複数の層への、広範囲な異なるタイプの表示要素内に存在する1つまたは複数の表示ポイント (すなわち、「表示要素」)の指定または割り当てを容易にするようになすことができる(すなわち、表示システムは、少なくとも1つのMLDおよび任意選択の他のMLDユニット、および/またはSLDユニットを組み込んでいる)。本発明は、たとえば、SLD上の表示ポイントまたは要素をMLD上の表示層へ割り当てるために、またはその逆の場合も同様に、あるいは元のMLDの表示層上の表示ポイントまたは要素をそのMLD上のあて先層、または他のMLD上のあて先層へ割り当てるために、使用することができる。あるいは、本発明は、いずれかの表示層上にやがて表示される新表示ポイントまたは要素をマルチレイヤ表示システム中の表示層へ割り当てるために、使用することができる。
【0072】
表示要素は、たとえばコンピュータシステム用のグラフィカルユーザインターフェースの下で利用可能な様々なウインドウから、マウスポインタなどのユーザ入力ポインタまで、いくつかの場合では、関与するMLDを使用して情報を表示するコンピュータオペレーティングシステムのユーザインターフェースの構成要素まですべて、多数の異なる形を取ることができる。さらに、コンピュータ支援設計(CAD)システム、または写真またはビデオの媒体内に存在するまたは組み込まれた表示要素を、本発明を使用して転送することもできる。
【0073】
GUI(グラフィカルユーザインターフェース)ベースのウインドウ、個々の画像、カーソル、テキストポインタ、および/または他の代替の形の表示要素の、本発明とともにユーザが駆動し制御する転送は、マルチレイヤ表示装置のユーザに著しい利益をもたらすことができる。これによって、関与する情報コンテンツを表示装置のユーザまたは観察者に効果的に通信するために、表示要素のコンテンツのマルチレイヤにわたる編成、または表示が可能になる。さらに、関与する情報は、マルチレイヤにわたってユーザの利益のために、データまたは情報の解析的検討を支援するように構築または編成することもできる。
【0074】
少なくとも1つの表示要素選択識別子は、表示装置のユーザが、表示要素を提示する現在のMLDを使用するコンピュータシステムと対話し、またはそれへコマンドを発行することによって、生成するまたは得ることができる。表示装置のユーザが実行するこれらのタイプの要素選択操作は、起動信号を生成することができ、たとえばユーザが層間で転送するために選択したウインドウやマウスポインタなどの特定の表示要素に関した情報を識別することもできる。
【0075】
本発明は、1つまたは複数のグラフィカルユーザインターフェースの表示制御構成要素を含むこともでき、それによって、ユーザによるそのような要素の選択操作が捕捉され、それに次いで表示要素選択識別子の生成が可能になる。たとえば、1つの好ましい実施形態では、本発明は、ツールバータイプのインターフェースの形で制御構成要素を設けることを包含することもできる。このツールバー構成要素は、いくつかのアイコン、ボタン、プルダウンメニュー、および他の同様のインターフェース構成要素を提供して、代替の層へ転送するために、ユーザによる特定の表示要素またはウインドウの選択および識別、ならびに/あるいはユーザによるその視覚特性の変更を可能にする。したがって、ユーザの制御構成要素との対話は、要素選択操作を構成することができる。そのような要素選択操作に応答して、次いで、これらのタイプの制御構成要素は、表示要素選択識別子を生成し、または代替の層への関与する表示要素の実際の転送を容易にする本発明の他の構成要素に、その表示要素選択識別子を送ることができる。
【0076】
1つの要素選択操作は、次いで、1つの表示要素選択識別子の生成だけを起動することができる。そのような実施形態では、1つの操作は、転送するために、1つの要素を識別することができる。しかし、関連する表示要素またはウインドウのグループが、すべて1つの要素選択の操作によって識別することができる本発明の他の実装形態が想定されることも、当業者は理解すべきである。
【0077】
本発明は、ユーザが完了した層選択操作によって生成された、またはそれから供給された少なくとも1つの表示層選択識別子を用いる、または使用することもできる。そのような実施形態では、関与するMLD上に他の制御構成要素を表示することができる。そのようなコマンド構成要素は、ユーザが用いて、特定の選択された表示要素用のあて先層を好ましくは選択することができる。さらに、いくつかの場合では、1つの制御構成要素を使用して、表示要素および表示層の選択識別子をともに生成することもできる。1つの2層MLDが本発明とともに用いられる場合では、表示層選択識別子の使用は、基本的であると考える必要がない。そのような場合、ウインドウの表示要素を選択すると、要素が1つの表示の代替層に転送されることになる。
【0078】
一度、表示要素選択識別子および関連した表示層選択識別子が、本発明とともに用いられるソフトウェアに受け取られた後、関与するMLDの識別された表示層へ、識別された要素を転送することができる。上記に議論したように、用いられる制御構成要素によって、特定の表示層へ転送するために、ユーザによる特定表示要素またはウインドウの識別、および識別された要素の識別された層への転送を実行するための後続のコマンドの発行が可能になり得る。
【0079】
表示要素およびあて先表示層用の両方の識別子は、MLDシステムとともに用いられるグラフィックスソフトウェアおよびドライバに送ることができる。これらの構成要素は、通常MLDシステムの層中の要素の表示を管理することができ、本発明とともに発行された適切なコマンドを受領時、選択された表示要素の層間で転送を実行することができる。
【0080】
本発明は、従来技術を超える多数の潜在的な利点を提供することができる。
【0081】
本発明は、MLDユニットおよび関連したドライバ装置(コンピュータシステムなど)のユーザによる、特定の表示要素をその上に表示する層の制御、および/またはそれらの表示要素の視覚特性の制御を可能にするユーザインターフェース機能を提供するように、なすことができる。
【0082】
本発明によって、ユーザが、構成要素自体の優先権に基づき、好ましくはデータ解析または情報吸収の目的のために最良の可能な構成で、表示コンテンツの具体的な構成要素をネストし、編成し、一般的に表示することが可能になる。
【0083】
本発明は、グラフィカルユーザインターフェースを用いるコンピュータシステムのユーザにすでによく知られた認識できるコマンドおよび制御ベースの構成要素を提供、または使用することができるソフトウェアベースの設備によって、実現することもできる。
【0084】
本発明の他の態様が、例としてだけで記載された以下の説明から、および添付図面を参照すると明らかになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0085】
[視覚経験を向上するための、視覚特性および/または表示要素の位置の調節]
図1aおよび図1bに、本発明を使用した、表示装置の表示層間での表示要素の転送前および転送後の、1つのマルチレイヤ表示装置の表示層の概略ブロック図を示す。各表示層は、画像をその上に表示する機能を有した選択的に透過なLCD表示層を含むことができる。
【0086】
ここで示す場合では、一連の表示層1a、1bおよび1cが構成され、互いに対して一列で変位されるが、使用の際、各層は、層が次の層の直前に配列されて、スタックされた、または挟まれた構造を形成する。グラフィカルユーザインターフェースのウインドウ2としてこの実施形態で示す1つの表示要素は、図1aに対して示す最初の状況では、前方の層1a上に表示される。それとは反対に、本発明とともに転送が実施された後は、同じ表示ウインドウが、図1bに示すように、第3の後方の表示スクリーン1cに転送されている。このウインドウ2は、関与するウインドウがその上に表示される表示層1cのように、表示装置のユーザまたは観察者によって選択された後再配置された、あるいは自動的に選択されて移動されたかのいずれかである。
【0087】
第1の好ましい実施形態では、層間および層内での表示要素の転送は、ユーザ入力がなくまたはそれが最小で、実質的に自動的に実行される。このようにして、MLDは、ユーザにシームレスに見えて、まるでSLDのように働くが、ユーザの目から異なる焦点距離に存在する複数の表示層を使用するので、視覚経験が向上される、たとえば焦点深度や異なる表示要素のコントラストが向上される。
【0088】
少なくとも1つのMLDを含んだ表示システム上の表示要素のこの自動的な表示制御には、たとえばコンピュータシステムのビデオ出力からの表示する表示要素の検出または受け取りが、まず第1に必要になる。各表示要素の明度、コントラスト、および色などの視覚特性が決定され、次いで表示要素が、ユーザのために最良の視覚経験をもたらすと知られた適切な表示層に割り当てられる。たとえば、暗い画像/ウインドウの背後またはその下に明るい画像/ウインドウを表示することが、最善であることがある。したがって、制御システムは、ユーザが組み合わされた表示要素を見る能力が、助けになり有効な形で最大になるように、直観的に表示要素を選択された表示層に割り当てることができる。
【0089】
任意選択で、マルチレイヤ表示システムの各ユーザは、表示装置またはマルチレイヤ表示装置が接続されたコンピュータシステムに関連したメモリに格納された視覚優先権のセットを有することができる。このようにして、各ユーザは、好ましいように複数の表示要素を一貫して見ることになる。たとえば、特定のユーザは、特定の表示層上にいくつかの色付きの表示要素を選ぶことができるはずであり、またはそのユーザは、1つの表示層内または複数の表示層にわたりいずれかで、より明るい表示要素がより暗い表示要素の前方に表示されることを選ぶことができる。したがって、これらのユーザの優先権は、データファイル中に格納し、更新し、表示要素を層におよび/または層内で有効に自動的に割り当てるのに必要なときは検索することができる。
【0090】
同様に、コンピュータシステム上で走るいくつかのソフトウェアアプリケーションに関連し、マルチレイヤ表示装置を介して見る優先権データファイルは、格納することができる。このように、制御システムは、ソフトウェアアプリケーションをユーザすべてに一貫して表示することができる。たとえば、マイクロソフトのWORD(登録商標)は、たとえばポップアップウインドウ、またはダイアログボックスをマルチレイヤ表示装置の上部層上に常に表示するように、制御システムに指示する優先権ファイルを有することができる。ソフトウェアアプリケーション毎の優先権データファイルは、ユーザが生成/修正、または製造者が生成/修正することができる。
【0091】
マルチレイヤ表示装置中のグラフィカルユーザインターフェース中の各表示要素は、その「x、y位置」、「層」(および/またはマルチスクリーンシステム中の「スクリーン」)、および「順序」のパラメータと通常、関連する。「順序」のパラメータは、異なる表示要素が重なるとき、どの表示要素を他の表示要素のいずれの前または後ろに表示すべきであると命令する。本明細書の文脈において、重なるというのは、ビューワの視野から、第1の表示要素の少なくとも一部分が、第2の表示要素の一部分によって(または2以上の他の表示要素によって)、隠される、遮断される、またはふさがれることを意味する。しかし、マルチレイヤ表示装置は、複数の、スタックされるが別々の装置として従来扱われてきたので、アクティブである後方の層上の表示要素(すなわち、ユーザが現在対話しており、「焦点が合っている(in focus)」または「本文中(in context)」としてときには呼ばれる表示要素)が、前方の層上の非アクティブな表示要素によって意図せずに隠されることが可能であった。
【0092】
本発明は、別々の装置としてではなく全体論的にMLDの複数層を扱い、ユーザとバックライトシステム間で表示層がスタックされる、または挿まれるという相互関係にあるので、複数のSLDユニットの「複合」表示システムでは遭遇しない、上記のユニークな問題に直面する。
【0093】
本発明によれば、「順序」パラメータは、「層内での順序」パラメータに置き換えることができ、別のパラメータ「表示順序(viewing order)」を設けることができる。「層内での順序」パラメータは、従来の「順序」パラメータと等価であるが、それぞれが個々の層内だけで適用されることになる。新しい「表示順序」パラメータは、表示層すべてにわたり、相互接続された表示装置すべてにわたり、表示要素が重なるとき、どの表示要素が優先権を有するかを決定する。このようにして、アクティブウインドウの遮断に関する上記で言及した問題を避けることができる。上述したように、本発明は、1つのMLD、複数の相互接続されたMLD装置、あるいは相互接続されたシングルレイヤ表示(SLD)装置およびMLD装置を含んだ、様々なタイプのマルチレイヤ表示システム中で利用することができる。しかし、少なくとも1つのMLDは、マルチレイヤ表示システム中に組み込まれることが好ましい。
【0094】
上述したように、GUIウインドウなどの2つの表示要素が、ともにテキストを表示し、マルチレイヤ表示装置の別々の表示層中で互いの上に位置したとき(すなわち、重なるとき)に、問題が生じる。その結果は、両方の層上のテキストを読むことが極めて困難になることである(不可能でなくても)。「テキスト上のテキスト」が、この問題に与えた名前であるが、問題は、テキストを含む状況に限定されない。グラフィック画像上に重なるテキスト(またはその逆も同様)が、テキストの読みを困難にするという同じ影響を及ぼし得る。より具体的には、この問題は、その最悪のときとして次のように述べることができる。
異なる表示層上に表示された重なる表示要素または画像間のコントラストが極めて乏しいとき、および/または、
少なくとも1つの表示層が分散された情報を表示しているとき。
【0095】
この問題に対して発見した解決策は、マルチレイヤ表示システムに対して「アルファ混合」を使用して、アクティブでない(すなわち、現在選択されていない、または「本文中」でない)情報の透明度を、それが前方または後方の表示層上にあろうとも画素毎に効果的に生じさせることである。透明度は、たとえば表示要素の色中の白色の量を増やすことによって、増加させることができる。
【0096】
コンピュータグラフィックスでは、各画素が、8ビットの色情報の3つのチャネル、すなわち赤色、緑色、および青色、およびときには、アルファチャネルと呼ばれる第4のチャネルによって表される。アルファチャネルは、画素の透明度または不透明度のレベルなど他のグラフィックス情報が表示される方法を制御する。アルファ混合は、このタイプの制御への名前であり、それを使用して、オブジェクトの前方に一片のガラスを置くことによって、オブジェクトがガラスの背後で完全に見える、見えない、またはその間に何かあるかのいずれかになり、それによって得られるビジュアルへの影響などの影響をシミュレートする。アルファチャネルは、2つの画素が重なり、一方が他方の上にあるとき、画素の色を他の画素とどのようにマージすべきかを指定する実際にはマスクである。
【0097】
シングルレイヤ表示中のアルファ混合中に使用される方程式は、
[r,g,b]blended pixel=α[r,g,b]foreground pixel+(1-α)[r,g,b]background pixel
ここで、[r,g,b]は、赤、緑、および青の色チャネルであり、αは、重み付け係数である。
【0098】
重み付け係数は、0から1までのどの値を取ることも許される。αが0に設定されたとき、最前面画素は完全に透明であり、αが1に設定されたとき、最前面画素は不透明になり、完全に背景の画素を隠し、中間の値は、いずれも2つの画素の「画像」の混合物を生成する。
【0099】
たとえば3層のマルチレイヤ表示システムでは、表示ユニットの前面パネル上の1つの表示ポイントが、実際に3つの別の画素を有し、一方の画素が他方の画素の前に配置される。したがって、1つの画素用に合成されたRGB値を生成する従来のアルファ混合技術は、別の表示層中の重なる画素毎にRGB値を必要とするマルチレイヤ表示環境では、不適切である。しかし、重なる画素の元の色値が適切な割合で結合されて、合成されたRGB値が、その結果得られる重なる画素毎に生成されるマルチレイヤ表示システム中で、類似の原理を行使することができる。あるいは、たとえば、用語「アルファ混合」は、本明細書で使用されるとき、それぞれの1つまたは複数の表示層中の重なる1つまたは複数のアクティブ表示要素中の画素は、まったく変更されないが、それぞれの表示層中の非アクティブ表示要素中の画素の視覚特性の操作(透明度を高めるためなど)を言うことがある。
【0100】
アルファ混合を使用して、マルチレイヤ表示システム中のテキスト上テキスト問題を解決することができるいくつかの方法がある。たとえば、
1.デスクトップ全体(すなわち、すべての表示層上のすべての表示要素)が、特定の表示要素(ウインドウなど)または本文中にある1つまたは複数の要素を除き、色をあせさす、またはその透明度を増加させることができる。または、
2.特定の表示要素だけ(1つまたは複数のウインドウなど)が、その透明度を増加させ、その他すべては影響されずにそのままにすることができる。または、
3.特定の表示層上のオブジェクトすべては、その透明度を増加させることができる。
【0101】
したがってこれらのように、本文(または非選択または非アクティブ)の表示要素から、またはその外側を通ってより多くの光を放出させ、したがって重なる本文中の表示要素に対する影響をより少なくすることが可能である。
【0102】
いずれにしても、2つの重なる表示要素の少なくとも重なる部分は、所望の程度までアルファ混合することができ、それによって、ユーザが両方の層からの情報を見ることが最も可能になることが保証される。マルチレイヤ表示装置が、ユーザに奥行知覚を与えるように設計されるので、そこではそれぞれの表示装置は隔置される。その結果、表示装置の前のビューワの位置に応じて、重なる量が変化して見えるようになる。この視角/位置の可変性に対応するために、本発明は、2つの重なる表示要素の1つまたは両方のわずかにより大きい部分を変更することができる。
【0103】
ユーザが、重なる表示要素をアルファ混合して得られる透明度のレベルを制御することも可能である。あるいは、テキスト上テキストの影響を最小にし、一方本文テキストの外側を読むことをなお可能にする最適α値を、好ましい透明度ポイントとして予め決め、定義してもよい。したがって、ユーザ(または自動プロセス中のソフトウェア)は、ユーザの操作を簡単にするために、テキストを「透明」に設定する(所定のα値を用いてアルファ混合を開始することになる)、または不透明に設定する(アルファ混合なし)のいずれかをすることができる。ユーザは、特定のソフトウェアアプリケーションを開く毎に、そのウインドウを、たとえば透明などの予め設定した程度にアルファ混合するように指定することもできる。
【0104】
特定の背景および特定のフォント色が与えられた場合、テキストの判読率を予測することができる判定基準について研究も実施されてきた。すなわち、第1と第2の表示要素の間でユーザが経験する干渉レベルを決定するための手段である。具体的には、研究は、透明または半透明テキストの判読率または可読度を予測するための判定基準の開発において実施されてきた。マルチレイヤ表示システム中で、テキストがあるグラフィック背景上に重ね合わされる状況で、ソフトウェアアプリケーションが、判定基準を使用して、2つの画像間のコントラストが、テキストを読むのが困難であるようなコントラストであるかどうかを解析することができる。テキストを読むのが困難である可能性があるとこの解析で決定した場合、プログラムは、テキストの色または透明度(または背景、あるいはその両方)を自動的に変更して、コントラストを増加し、それによってテキストをより読みやすくすることができる。
【0105】
したがって、本発明の制御システムが、ユーザの視覚経験を向上するために、特定の表示要素の視覚特性(たとえば、色、明度、透明度やコントラスト)を調節することが可能である。これは、たとえば表示要素が、他の表示要素の上に表示するために割り当てられるが、その現在の視覚特性のため(テキスト上テキストの問題がある場合など)、ユーザが特定の表示要素を見るのに困難であるまたは理想的でないと感じる場合に必要になることがある。
【0106】
たとえば、以前に言及したように、後方(表示装置の観察表面からさらに離れた)の表示層上の暗い表示要素が、前方(観察表面により近い)の表示層上の重なる表示要素を照明するために利用できる光の量を減少する。この場合には、たとえ前方の層上の表示要素がアクティブの場合でも、それは、少なくとも部分的にふさがれる、または覆い隠されることになる。したがって、本発明は、後方の表示層上の表示要素の視覚特性(透明度、色や明度など)を少なくとも重なる部分において自動的に調節し、したがってアクティブ(前方)の表示要素の視認性が高められることになる。
【0107】
これとは違って、後方の表示層上の表示要素がアクティブで、それを少なくとも部分的に覆い隠す、前方の表示層上の表示要素がある場合、前方の層上の表示要素の視覚特性(透明度、色や明度など)は、自動的に調整することができ、したがってアクティブの(後方)表示要素の視認性が高められる。
【0108】
両方の例では、前方および後方の表示層両方の上の表示要素の視覚特性を調節することによって、類似のまたは向上された結果を達成することができる。たとえば、後方の表示層上の表示要素が赤色に着色され、背景の重なる表示要素が緑色に着色された場合、どの表示要素がアクティブであるかに応じて、2つの色を異なる割合で組み合わせ、前方および/または後方の表示層上に、表示要素を少なくとも重なる部分において表示することができるはずである。
【0109】
すなわち、背景(赤色)の表示要素がアクティブの場合、重なる部分は、後方の表示層中の重なる部分をまったく着色せず、前方の表示層中の重なる部分を紫色に着色することによってか、または重なる部分中の両方の表示要素の色を、その組み合わせが紫色に見えるように調節することによっての、そのいずれかによって紫色に見えるようにできる(すなわち、湿った赤色とわずかな緑色の組み合わせ)。しかし、2つの別の層で描画される色は、表示装置のビューワが見たとき、合成され累積された色へのそれぞれの寄与が全面的に独立であると考えることができない、すなわち後方の表示要素がより暗いまたはより不透明であればあるほど、前方の表示層を照明するのに利用できる光がより少なくなり、したがって前方の表示要素の画面表示が後方の表示要素の特性によって影響されることを、心に留めることが必要である。
【0110】
しかし、背景(緑色)の表示要素がアクティブの場合、重なる部分が、わずかに赤みがかった緑色に見えるようにすることができる(すなわち、主に緑色でわずかな赤色の組み合わせ)。これは、上記に述べた方法のいずれでも達成することができるはずである。
【0111】
上記の視覚特性の自動的調節の代わりに、或いはそれとともに、本発明は、重ね合わせを取り除くために、横方向に表示要素をその現在の表示層内で移動することも意図している。さらに、後方の表示層が、適切に描画できるスペースに適した大きさの領域を有する場合、前方の表示層中の最前面の表示要素を、後方の表示層上の背景の表示要素内で全体的に移動することができる。たとえば、最前面の表示層が収まることができる白色スペースの領域を、背景の表示層が有する場合、本発明は、最前面の表示要素をその白色スペース領域の上に移動することができる。
【0112】
上記の説明で、2つの表示要素の重ね合わせについて言及したが、2以上の表示要素間で重なり、本発明が、重なる部分すべての可読性または「可視性」の向上を狙うことは、もちろん可能である。たとえば、2以上の表示要素が第1の層に設けられ、その要素すべてが、様々な部分と重なる、および/または異なる表示層上の他の表示要素と共通の重なる部分を共有することがある。あるいは、3以上の表示層が設けられ、その層のすべてが、1つまたは複数の他の表示要素と重なり、独立に、または1つまたは複数のある共通する重なる部分共有して、そのいずれかでそれぞれの表示要素を含むことがある。
【0113】
さらに、ある場合では、2以上の表示層上の表示要素が、結合されて実際上1つの表示要素を形成した関連した表示要素を描画することがある。たとえば、画像を「3D」で複数の表示層にわたり表示し、したがってどの画像表示要素の移動も、それぞれの層上の別の関連する表示要素すべての移動を引き起こすことがある。この場合では、「3D」画像と他の表示要素の間で重なる場合、「3D」画像に必要な位置または視覚特性のどのような調節も、その構成する表示要素のそれぞれについて実施され、したがってそれが1つの表示要素として実際扱われることになる。
【0114】
[対話式ビジュアルの概要-ユーザインターフェース]
図2に、本発明の他の好ましい実施形態とともに使用される、ソフトウェアが実行する情報フローおよびステップの概略ブロックフローチャート図を示す。
【0115】
最初のステップ3では、実行される方法は、ユーザによる表示要素の選択操作を検出し、その後それに応答して少なくとも1つの表示要素選択識別子を生成するのに関与するソフトウェアから構成される。ユーザ選択操作の検出は、表示装置の任意の都合のよい層上でユーザへMLD上に表示されたスクリーンベースのツールバー、ホットキー選択、またはラジオボタンなどの受け取り用制御構成要素によって達成することができる。
【0116】
表示要素の選択の1つの具現化には、たとえば様々な表示層を表す領域、アイコン、またはマルチレイヤ表示システム上の様々な表示要素を表すシンボル上にドラッグおよびドロップ(たとえば、マウスまたはタッチスクリーンを使用して)することによって、ユーザが対話することが可能なグラフィカル表示の形である制御ツールバーまたはインターフェースの使用が含まれる。たとえば、グラフィカル表示は、排架法(書架など)のものとすることができ、各棚が表示層を表し、特定の表示要素を表すアイコンが、その表示層にドロップされ、それによって選択された表示層へのその表示要素の割り当てまたは指定が命令される。
【0117】
他に実現可能なのは、様々な表示層および表示要素がその上へ2次元の形で小型設計されたグラフィカル表示を単に提供することである。しかし、様々な重なる表示層が、並んで表示されることになる。
【0118】
他の代替例では、ビューワ視野からの表示装置の画面表示の小型設計された2次元表示として、ユーザインターフェースを設けることができる。すなわち、ユーザインターフェースが1つの層中で描画されるが、ユーザインターフェースは、様々な表示層上に示される表示要素それぞれを表すシンボルを含むことになる。各表示要素が現在割り当てられている表示層をユーザに示すために、表示層毎に異なる色を使用することができる。たとえば前方の表示層上の表示要素は、すべて緑色に着色し、一方たとえば次の表示層上の表示要素は、すべて赤色に着色することができる。同様に、様々な層中の表示要素を表すシンボルのアウトラインは、見た目で異なるようにする(たとえば、実線、破線、点線破線)、または小さい数字(たとえば、「1」、「2」、「3」)を、その表示層を識別するためにユーザインターフェース中の各シンボル内に配置することができる。
【0119】
したがって、制御ツールバーの構成要素によって、ユーザが表示要素および表示層を選択することが可能になり、それによって表示要素選択識別子および表示層選択識別子が生成される。ユーザが選択した表示要素について表示要素選択識別子が生成された後、次いで、ステップ4が実行され、そこではユーザが、選択された表示要素を操作する。操作は、特定の表示要素を表すシンボルを代替の表示層へシフトするステップから構成することができる。この層選択操作は、ユーザが制御構成要素と対話することによって検出され、それは次に、選択されたあて先表示層を識別する表示層選択識別子の生成を起動し、そのあて先表示層は、選択された表示要素をその上に表示することをユーザが望んだ層である。以前に言及したように、いくつかのMLDシステムでは(2つの層だけを含んだシステムなど)、このステップは任意選択でもよい。あるいは、操作は、選択された表示要素をアクティブにするステップ、その視覚特性を変更するステップやその元の表示層内でのそのx、y位置を変えるステップを含むことができる。
【0120】
最後のステップ、ステップ5では、選択された表示要素を表すシンボルについて実行されたユーザの処置が、実際の表示要素に転送され、したがってたとえば、その要素が、選択された表示層に移される、またはアクティブにされる、またはそのx、y位置が変更される。これは、グラフィックスサブシステムと、MLDで通常使用されるソフトウェアとを使用して達成されて、生成された表示要素選択識別子および表示層選択識別子に基づきその層それぞれ上にコンテンツが表示される。選択された表示要素が新しいあて先表示層へ転送されることになり、これが表示要素の重ね合わせを引き起こすことになる場合には、第1および/または第2の表示要素の視覚特性を自動的に調節する上記に述べたシステムを実装することができる。
【0121】
もちろん、上記に述べた第1(自動的割り当て/変更)および第2(ユーザ制御の割り当て)の実施形態は、マルチレイヤ表示システム内のいくつかの表示要素が常に自動的に指定され、一方ユーザ入力を使用して他の表示要素を指定するように、組み合わせることができる。
【0122】
図3Aは、本発明によるユーザインターフェースが実際にはどのように見えることがあるのか、その例を示す概略図である。マルチレイヤ表示システム6は、たとえば2つの重なる表示層を含み、一方が他方の直前にある。ユーザインターフェース13は、MLDシステムの第1(または前方)14および第2(または後方)15の表示層のグラフィカル表示を含む。ユーザインターフェース内のシンボル16Aおよび17Aは、第1の表示層14中の表示要素16Bおよび17Bを表し、一方シンボル18Aは、第2の表示層15中の表示要素18Bを表す。表示要素16Bおよび17Bは、たとえばGUIウインドウでもよい。表示要素16B、17B、および18Bは、ユーザがユーザインターフェース13内の表示シンボルと対話することによって、容易に都合よく操作することができる(その層内で移動する、異なる層へ移動する、アクティブ/非アクティブにする、または色、明度、透明度や彩度などのその視覚特性を与える)。
【0123】
ユーザインターフェース13は、サイズを調節可能にすることができ、異なる表示層へ移動することができる。しかし、ユーザが現在作業している表示層(すなわち、マウスポインタなどの選択要素が現在位置する)に、ユーザインターフェースが自動的に切り替わることになる場合、有利になり得る。あるいは、表示装置のユーザインターフェース部分内で、たとえマウスポインタが現在位置する層とは異なる層上に、ユーザインターフェースが位置していても、任意の表示層内のマウスポインタの操作は、ユーザインターフェース内のシンボルを操作することができる。
【0124】
図3Bは、図3Aの概略図に極めて類似しているが、ユーザが、シンボル16Aを選択し、表示層15へそれを移動した(たとえば、ドラッグしドロップする)その後の図3Aの表示システムを示す。表示層15内では、表示要素の重ね合わせがないが、表示要素16Bおよび17Bが、実際重なり、共通の重なる部分19を共有していることが分かる。本発明は、表示要素の視覚特性を変更する、またはその位置を調節することによって、ビューワが重なる部分19内の情報から情報を識別する、またはその中の情報を観察する容易さの向上を目的とするものであることが理解されよう。
【0125】
図4は、本発明を実施するためのハードウェアの好ましい実施形態のブロック図である。複数の相互接続されたマルチレイヤまたはシングルレイヤの装置を含むことができる表示装置6が、表示装置の様々な表示層の照明を制御する制御手段7に接続される。ユーザ入力装置8が、ユーザ入力を制御手段に送り、メモリ装置9が、デジタルデータファイル、および実行されたとき、制御手段7の動作を制御することができる実行可能なソフトウェアプログラムを格納する。
【0126】
制御手段または制御器7は、マイクロプロセッサを含むまたは備えることができ、表示装置上に表示される表示要素(すべてすでに表示されている)の位置を検出し、またはそれを受け取り、異なる表示要素間で重なることになるかどうかを決定するための位置検出器10も含む。制御手段7は、第1および/または第2の重なる表示要素の位置のどちらかを自動的に調節するための、あるいは第1および/または第2の表示要素の少なくとも重なる部分の少なくとも1つの視覚特性を自動的に調節するための、調節手段11も含む。調節手段は、表示要素が、関連した予め設定された表示層の優先権を有するかどうかを決定することもでき、重なる表示要素の検出された視覚特性(色、明度、またはコントラストなど)に基づき、または予め設定された表示層の優先権に基づき、または1つまたは両方の層がテキスト事項を含んでいるという決定に基づき、その調節を実施することができる。制御器7内には、MLDシステムへの適切な電子信号を生成し、調節された表示要素が表示装置6のそのそれぞれの表示層上に描画されるようにするための表示ドライバ12も設けられる。
【0127】
電子回路などの物理的なハードウェアによって、または制御手段7が実行するソフトウェアルーチンによって、手段10、11、および12を設けることができることに、留意すべきである。
【0128】
本発明の態様が例としてだけで述べられてきたが、修正および追加が、本発明に、その範囲から逸脱せず実施することができることを、理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0129】
【図1a】本発明を使用した表示装置の層間での表示要素の転送前および転送後の、1つのマルチレイヤ表示装置の表示層の概略ブロック図である。
【図1b】本発明を使用した表示装置の層間での表示要素の転送前および転送後の、1つのマルチレイヤ表示装置の表示層の概略ブロック図である。
【図2】本発明の好ましい実施形態とともに使用されるソフトウェアが実行する情報ステップのフロー図である。
【図3A】本発明のユーザインターフェースを組み込んだマルチレイヤ表示システム中のスクリーン表示の概略図である。
【図3B】本発明のユーザインターフェースを組み込んだマルチレイヤ表示システム中のスクリーン表示の概略図である。
【図4】図2のフロー図とともに使用される装置のブロック図である。
【符号の説明】
【0130】
1a,1b,1c…表示層
2…ウインドウ
6…表示装置、マルチレイヤ表示システム
7…制御手段、制御器
8…ユーザ入力装置
9…メモリ装置
10…位置検出器、手段
11…調節手段、手段
12…表示ドライバ、手段
13…ユーザインターフェース
14,15…表示層
16A,17A,18A…シンボル
16B,17B,18B…表示要素
19…共通の重なる部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2つの重なる表示層を含んだマルチレイヤ表示システムのための表示制御方法であって、
i)第1の表示層上に表示される第1の表示要素の位置が、異なる表示層上の第2の表示要素の位置と重なるまたは重なる可能性があるかを検出するステップと、
ii)前記第1および/または第2の表示要素の位置いずれか、ならびに/あるいは前記第1および/または第2の表示要素の少なくとも重なるまたは重なる可能性がある部分の少なくとも1つの視覚特性を調節するステップと、
iii)前記表示装置のユーザが、前記第1および/または第2の表示要素の重なるまたは重なる可能性がある部分を見る能力を高めるために、前記第1および第2の表示要素をそのそれぞれの表示層上に、その調節された1つまたは複数の位置で、あるいはその調節された1つまたは複数の視覚特性を設けて表示するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記調節するステップが、前記マルチレイヤ表示システムのユーザによってマニュアルで実行されることを特徴とする請求項1に記載の表示制御方法。
【請求項3】
前記調節するステップが、自動的に実行されることを特徴とする請求項1に記載の表示制御方法。
【請求項4】
第1および/または第2の表示要素の位置を自動的に調節する前記ステップが、
前記第1と第2の表示要素の間でユーザが経験する干渉のレベルを決定するステップと、
前記第1および/または第2の表示要素を、そのそれぞれの表示層内で、前記決定されたレベルを低下させる新しい1つまたは複数の位置へ移動するステップと、および/または、
前記第1および/または第2の表示要素の少なくとも1つの視覚特性を変更するステップと
を含むことを特徴とする請求項3に記載の表示制御方法。
【請求項5】
第1および/または第2の表示要素の位置を自動的に調節する前記ステップが、前記第1および/または第2の表示要素をそのそれぞれの表示層内で移動するステップを含み、したがって前記第1と第2の表示要素の間で重ならない、またはその重ね合わせが低減されるようにすることを特徴とする請求項4または5に記載の表示制御方法。
【請求項6】
前記第1または第2の表示要素が現在アクティブであるかどうかを決定するステップをさらに含み、
前記調節するステップが、この決定に基づき、実行されることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の表示制御方法。
【請求項7】
前記第1の表示層が、前記第2の表示層より、前記マルチレイヤ表示システムの前方近くにあり、
前記第1の表示要素がアクティブであり、前記第2の表示要素が非アクティブである場合、前記第2の表示要素の少なくとも重なるまたは重なる可能性がある部分の少なくとも1つの視覚特性が調節される、または、
前記第2の表示要素がアクティブであり、前記第1の表示要素が非アクティブである場合、前記第1の表示要素の少なくとも重なるまたは重なる可能性がある部分の少なくとも1つの視覚特性が調節されることを特徴とする請求項6に記載の表示制御方法。
【請求項8】
前記調節するステップが、前記第1および/または第2の表示要素の少なくとも重なるまたは重なる可能性がある部分の色、または彩度、または明度、または透明度、または前記第1および第2の表示要素の重なるまたは重なる可能性がある部分間のコントラストのうちの少なくとも1つを調節するステップを含むことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の表示制御方法。
【請求項9】
前記調節するステップが、前記第1および第2の表示要素の重なるまたは重なる可能性がある部分の少なくとも1つの視覚特性を組み合わせるステップを含み、
その結果得られた組み合わされた視覚特性が、前記アクティブ表示要素の重なる部分へ適用され、一方、
他の表示要素の少なくとも1つの視覚特性が、前記アクティブ表示要素によって生成される画像上へのその影響を最小にするように、調節されることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の表示制御方法。
【請求項10】
前記調節するステップが、前記第1および第2の表示要素両方の少なくとも重なる部分の少なくとも1つの視覚特性を調節するステップを含むことを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の表示制御方法。
【請求項11】
少なくとも1つの決定された視覚特性に基づき、または関連する予め設定された表示層の優先権に基づき、前記第1および/または第2の表示要素を、選択された1つまたは複数の表示層へ割り当てるステップをさらに含むことを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の表示制御方法。
【請求項12】
前記割り当てるステップが、前記マルチレイヤ表示システムのユーザ、または前記マルチレイヤ表示システムが接続されたコンピュータシステム上で走る特定のソフトウェアアプリケーションプログラムのいずれかと関連した格納された優先権に基づくことを特徴とする請求項11に記載の表示制御方法。
【請求項13】
特定の表示層が、複数の表示要素を含むとき、前記表示要素が、その表示層内に配置され、それによって1つの表示層中の表示要素の重なる部分が表示されるように制御されることを特徴とする請求項1から12のいずれか一項に記載の表示制御方法。
【請求項14】
複数の表示要素が、少なくとも2つの表示層にわたって散在するとき、前記表示要素が、前記少なくとも2つの表示層の上に配置され、それによって異なる表示層上の表示要素の重なる部分が表示されるように制御されることを特徴とする請求項1から13のいずれか一項に記載の表示制御方法。
【請求項15】
前記第1および第2の表示要素の少なくとも重なる部分の色が、画素毎に調節されることを特徴とする請求項1から14のいずれか一項に記載の表示制御方法。
【請求項16】
少なくとも2つの重なる表示層を含んだマルチレイヤ表示システムのための表示制御器であって、
i)第1の表示層上に表示される第1の表示要素の位置が、異なる表示層上の第2の表示要素の位置と重なるまたは重なる可能性があるかを検出するための手段と、
ii)前記第1および/または第2の表示要素の位置、ならびに/あるいは前記第1および/または第2の表示要素の少なくとも重なるまたは重なる可能性がある部分の少なくとも1つの視覚特性のいずれかを調節するための手段と、
iii)前記表示装置のユーザが、前記第1および/または第2の表示要素の重なるまたは重なる可能性がある部分を見る能力を高めるために、前記第1および第2の表示要素をそのそれぞれの表示層上に、その調節された1つまたは複数の位置で、あるいはその調節された1つまたは複数の視覚特性を設けて、表示するための手段と
を含むことを特徴とする表示制御器。
【請求項17】
前記調節するための手段が、ユーザによってマニュアルで操作されることを特徴とする請求項16に記載の表示制御器。
【請求項18】
前記調節するための手段が、自動的に動作することを特徴とする請求項16に記載の表示制御器。
【請求項19】
第1および/または第2の表示要素の位置を自動的に調節する前記手段が、
前記第1と第2の表示要素の間でユーザが経験する干渉レベルを決定するための手段と、
前記第1および/または第2の表示要素を、そのそれぞれの表示層内で、前記決定されたレベルを低下させる新しい1つまたは複数の位置へ移動するための手段と、および/または、
前記第1および/または第2の表示要素の少なくとも1つの視覚特性を変更するための手段と
を含むことを特徴とする請求項18に記載の表示制御器。
【請求項20】
第1および/または第2の表示要素の位置を自動的に調節するための前記手段が、前記第1および/または第2の表示要素をそのそれぞれの表示層内で移動し、したがって前記第1と第2の表示要素の間で重ならない、またはその重ね合わせが低減されるようにすることを特徴とする請求項18または19に記載の表示制御器。
【請求項21】
前記第1または第2の表示要素が現在アクティブであるかどうかを決定し、前記調節するための手段にこの情報をもたらすための手段も、前記表示制御器が含むことを特徴とする請求項16から20のいずれか一項に記載の表示制御方法。
【請求項22】
前記第1の表示層が、前記第2の表示層より前記マルチレイヤ表示システムの前方近くにあり、
前記第1の表示要素がアクティブであり、前記第2の表示要素が非アクティブである場合、前記第2の表示要素の少なくとも重なるまたは重なる可能性がある部分の少なくとも1つの視覚特性が調節される、または、
前記第2の表示要素がアクティブであり、前記第1の表示要素が非アクティブである場合、前記第1の表示要素の少なくとも重なるまたは重なる可能性がある部分の少なくとも1つの視覚特性が調節されることを特徴とする請求項21に記載の表示制御器。
【請求項23】
前記調節するための手段が、前記第1および/または第2の表示要素の少なくとも重なるまたは重なる可能性がある部分の色、または彩度、または明度、または透明度、または前記第1および第2の表示要素の重なるまたは重なる可能性がある部分間のコントラストのうちの少なくとも1つを調節することを特徴とする請求項16から22のいずれか一項に記載の表示制御器。
【請求項24】
前記調節するための手段が、前記第1および第2の表示要素の重なるまたは重なる可能性がある部分の少なくとも1つの視覚特性を組み合わせ、
その結果得られた組み合わされた視覚特性が、前記アクティブ表示要素の重なる部分へ適用され、一方、
他の表示要素の少なくとも1つの視覚特性が、前記アクティブ表示要素によって生成される画像上へのその影響を最小にするように、調節されることを特徴とする請求項16から23のいずれか一項に記載の表示制御器。
【請求項25】
前記調節するための手段が、前記第1および第2の表示要素両方の少なくとも重なる部分の少なくとも1つの視覚特性を調節することを特徴とする請求項16から23のいずれか一項に記載の表示制御器。
【請求項26】
前記表示制御器が、前記少なくとも1つの決定された視覚特性に基づき、または関連する予め設定された表示層の優先権に基づき、前記第1および/または第2の表示要素を選択された1つまたは複数の表示層へ割り当てることを特徴とする請求項16から25のいずれか一項に記載の表示制御器。
【請求項27】
表示層への前記割り当てが、前記マルチレイヤ表示システムのユーザ、または前記マルチレイヤ表示システムが接続されたコンピュータシステム上で走る特定のソフトウェアアプリケーションプログラムのいずれかと関連した格納された優先権に基づくことを特徴とする請求項26に記載の表示制御器。
【請求項28】
特定の表示層が、複数の表示要素を含むとき、前記表示要素が、その表示層内に配置され、それによって1つの表示層中の表示要素の重なる部分が表示されるように制御されることを特徴とする請求項16から27のいずれか一項に記載の表示制御器。
【請求項29】
複数の表示要素が、少なくとも2つの表示層にわたって散在するとき、前記表示要素が、前記少なくとも2つの表示層の上に配置され、それによって異なる表示層上の表示要素の重なる部分が表示されるように制御されることを特徴とする請求項16から28のいずれか一項に記載の表示制御器。
【請求項30】
前記第1および第2の表示要素の少なくとも重なる部分の色が、画素毎に調節されることを特徴とする請求項16から29のいずれか一項に記載の表示制御方法。
【請求項31】
少なくとも2つの重なる表示層を含んだマルチレイヤ表示システム中の表示要素のユーザによる操作方法であって、
i)前記表示層すべてのビジュアル表示、および各表示層上の表示要素を表すシンボルを有したユーザインターフェースを設けるステップと、
ii) 前記インターフェース中の、特定の表示層上の表示要素を表したシンボルのユーザによる選択を可能にするステップと、
iii)前記選択されたシンボルの少なくとも1つの特性の前記ユーザによる操作を可能にするステップと、
iv)前記選択されて操作されるシンボルによって表された表示要素の少なくとも1つの特性を、前記選択されたシンボルについて実行された、前記少なくとも1つの特性の操作の結果に従って調節するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項32】
ユーザが操作可能な前記シンボルの少なくとも1つの特性が、その現在の表示層中の前記シンボルの位置、前記シンボルが位置する表示層、前記表示要素がアクティブであるかどうか、および前記表示要素のその表示層内での順序を含むことを特徴とする請求項31に記載の方法。
【請求項33】
シンボルのユーザによる選択を可能にする前記ステップによって、操作される特定の表示要素を識別する表示要素選択識別子が生成されることになることを特徴とする請求項31または32に記載の方法。
【請求項34】
前記ユーザインターフェース中の表示層のあて先表示へ、前記選択されたシンボルが移されることよって、前記選択されたシンボルが表す表示要素が転送される前記あて先層を識別する表示層選択識別子が生成されることになることを特徴とする請求項31から33のいずれか一項に記載の方法。
【請求項35】
前記ユーザインターフェースが、特定の表示層中に設けられ、前記表示層および前記表示要素を表す小型設計の2次元表示であることを特徴とする請求項31から34のいずれか一項に記載の方法。
【請求項36】
前記表示システムのユーザによって移動可能なマウスポインタが設けられた層と同じ表示層中に、前記ユーザインターフェースが設けられることを特徴とする請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記少なくとも2つの重なる表示層のビジュアル表示が、並んで重ならずに示されることを特徴とする請求項35または36に記載の方法。
【請求項38】
第1の表示層のビジュアル表示から第2の表示層のビジュアル表示へ、表示要素のシンボルが移されることによって、前記シンボルによって表された表示要素が前記第1の表示層から前記第2の表示層へ移されることを特徴とする請求項31から37のいずれか一項に記載の方法。
【請求項39】
特定の表示層のビジュアル表示内のシンボルの位置が、前記シンボルによって表された、前記特定の表示層内の前記表示要素の位置に対応することを特徴とする請求項31から38のいずれか一項に記載の方法。
【請求項40】
請求項1から13のいずれか一項の前記表示制御方法をさらに含むことを特徴とする請求項31から39のいずれか一項に記載の方法。
【請求項41】
マルチレイヤ表示システムであって、
少なくとも2つの重なる表示層であって、そのそれぞれがその上に表示要素を描写するようになされる、表示層と、
前記表示層すべてのビジュアル表示、および各表示層上の表示要素を表すシンボルを有したユーザインターフェースと、
特定の表示層上の表示要素を表す、前記ユーザインターフェース中のシンボルのユーザによる選択を可能にするための手段と、
前記選択されたシンボルの少なくとも1つの特性のユーザによる操作を可能にするための手段と、
前記選択されて操作されるシンボルによって表された表示要素の少なくとも1つの特性を、前記選択されたシンボルについて実行された前記少なくとも1つの特性の前記操作の結果に従って、調節するための手段と
を含むことを特徴とするマルチレイヤ表示システム。
【請求項42】
ユーザが操作可能な前記シンボルの少なくとも1つの特性が、その現在の表示層中の前記シンボルの位置、前記シンボルが位置する表示層、前記表示要素がアクティブであるかどうか、および前記表示要素のその表示層内での順序を含むことを特徴とする請求項41に記載のマルチレイヤ表示システム。
【請求項43】
前記ユーザインターフェース中のシンボルの前記選択によって、操作される特定の表示要素を識別する表示要素選択識別子が生成されることになることを特徴とする請求項41または42に記載のマルチレイヤ表示システム。
【請求項44】
前記ユーザインターフェース中の表示層のあて先表示へ、前記選択されたシンボルが移されることによって、前記選択されたシンボルが表す表示要素が転送される前記あて先層を識別する表示層選択識別子が生成されることになることを特徴とする請求項41から43のいずれか一項に記載のマルチレイヤ表示システム。
【請求項45】
前記ユーザインターフェースが、特定の表示層中に設けられ、前記表示層および前記表示要素の小型設計の2次元表示であることを特徴とする請求項41から44のいずれか一項に記載のマルチレイヤ表示システム。
【請求項46】
前記表示システムのユーザによって移動可能なマウスポインタが設けられる層とおなじ表示層中に、前記ユーザインターフェースが設けられることを特徴とする請求項45に記載のマルチレイヤ表示システム。
【請求項47】
前記少なくとも2つの重なる表示層のビジュアル表示が、並んで重ならずに示されることを特徴とする請求項45または46に記載のマルチレイヤ表示システム。
【請求項48】
第1の表示層のビジュアル表示から第2の表示層のビジュアル表示へ、表示要素のシンボルが移されることによって、前記シンボルが表す表示要素が、前記第1の表示層から前記第2の表示層へ移されることを特徴とする請求項41から47のいずれか一項に記載のマルチレイヤ表示システム。
【請求項49】
特定の表示層のビジュアル表示内のシンボル位置が、前記シンボルによって表された、前記特定の表示層内の表示要素の位置に対応することを特徴とする請求項41から48のいずれか一項に記載のマルチレイヤ表示システム。
【請求項50】
請求項14から26のいずれか一項による表示制御器をさらに含むことを特徴とする請求項41から49のいずれか一項に記載のマルチレイヤ表示システム。
【請求項51】
実質的に、本明細書に記載され添付した図面で参照され前記図面によって示された表示制御方法。
【請求項52】
実質的に、本明細書に記載され添付した図面で参照され前記図面によって示された表示制御器。
【請求項53】
実質的に、本明細書に記載され添付した図面で参照され前記図面によってたマルチレイヤ表示システム中の表示要素のユーザによる操作方法。
【請求項54】
実質的に、本明細書に記載され添付した図面で参照され前記図面によって示されたマルチレイヤ表示システム。

【図1a】
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【図1b】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【公表番号】特表2007−514181(P2007−514181A)
【公表日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−532157(P2006−532157)
【出願日】平成16年5月17日(2004.5.17)
【国際出願番号】PCT/NZ2004/000092
【国際公開番号】WO2004/102520
【国際公開日】平成16年11月25日(2004.11.25)
【出願人】(505425867)ピュア・デプス・リミテッド (1)
【Fターム(参考)】