説明

表示制御装置、画像形成装置、表示制御方法及び表示制御プログラム

【課題】ウェブページ内から所望の情報を容易に発見することができる表示制御装置を提供する。
【解決手段】表示部410と、表示部410にウェブページを表示させるウェブ表示制御部5223と、ウェブページのスクロール指示を受け付けるスクロール指示受付部5225と、スクロール指示に応じてウェブページを予め定められた標準速度でスクロールして表示するスクロール表示制御部5226と、検索キーワードの入力を受け付けるキーワード受付部5227と、ウェブページ内から検索キーワードが使用されている箇所を検索する(ページ内検索処理)ページ内検索部5224とを備え、スクロール表示制御部5226は、ページ内検索処理が行われ検索キーワードが使用されている箇所が表示部410に表示されている場合、スクロールする速度を前記標準速度よりも遅い閲覧速度に設定する表示制御装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示制御装置、画像形成装置、表示制御方法及び表示制御プログラムに関し、特に、表示部に表示されたウェブページ内をキーワード検索する際の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、コピー機や、複合機(コピー機能、プリンタ機能、ファクシミリ機能、スキャナ機能を兼ね備えた機器)等の画像形成装置には、ユーザに対して操作案内を表示するために、LCD(Liquid Crystal Display)等からなる表示部が設けられている。そして、下記特許文献1に示されるように、MFP(Multi Function Peripheral、複合機)をインターネット接続し、当該表示部に、上記操作案内に加えてインターネット上のウェブページを表示可能にしたものが提案されている。
【0003】
また、下記特許文献2には、辞書記憶手段に記憶された見出語から、ユーザにより入力操作された文字列と先頭一致する見出語を検索して該当する見出語を表示部に一覧表示し、その中から所望の見出語を選択すべくユーザに上下にスクロール操作させる際のスクロール速度を制御する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−152370号公報
【特許文献2】特開2007−94987号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来、画像形成装置には、上下左右に移動操作させるためのカーソルキーやタッチパネル等の簡易な移動操作をユーザに行わせるための操作部や、ウェブページのうちの一部しか表示することができない程度の表示範囲の小さい表示部が設けられているにすぎない。
【0006】
したがって、ウェブページ内の上下左右に点在する情報の中から所望の情報を発見するには、当該操作部による簡易な移動操作によって、表示範囲の小さい表示部に表示されるウェブページを幾度となくスクロール操作する手間が必要であった。
【0007】
そこで、本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、ウェブページ内から所望の情報を発見することが容易な表示制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一局面に係る表示制御装置は、表示部と、
前記表示部にウェブページを表示させるウェブ表示制御部と、
前記ウェブ表示制御部により前記表示部に表示されたウェブページのスクロールを指示するスクロール指示を受け付けるスクロール指示受付部と、
前記スクロール指示受付部によって受け付けられたスクロール指示に応じて、前記ウェブ表示制御部により前記表示部に表示されたウェブページを予め定められた標準速度でスクロールして前記表示部に表示するスクロール表示制御部と、
前記ウェブページ内で検索するための検索キーワードの入力を受け付けるキーワード受付部と、
前記ウェブページ内から前記キーワード受付部によって受け付けられた検索キーワードが使用されている箇所を検索するページ内検索処理を行うページ内検索部と、
を備え、
前記スクロール表示制御部は、前記ページ内検索部により前記ページ内検索処理が行われ、前記検索キーワードが使用されている箇所が前記表示部に表示されている場合に、前記表示部に表示されたウェブページをスクロールする速度を前記標準速度よりも遅い閲覧速度に設定する。
【0009】
上記の構成によれば、ページ内検索部によりページ内検索処理を行い、ウェブページ内で検索キーワードが使用されている箇所を表示部に表示させるべく、ウェブ表示制御部により表示部に表示されたウェブページをスクロール操作する場合に、当該検索キーワードが使用されている箇所が表示部に表示されているときは、スクロール表示制御部により、予め定められた標準速度よりも遅い閲覧速度でウェブページがスクロールして表示部に表示される。
【0010】
したがって、ユーザは、予め定められた速度(標準速度)よりも遅い速度(閲覧速度)でスクロールされるウェブページ内から、容易に所望の検索キーワードが使用されている箇所を閲覧することが可能となる。
【0011】
また、前記キーワード受付部によって受け付けられた一又は複数の検索キーワードを前記表示部に選択可能に表示するキーワード表示制御部を更に備え、
前記スクロール表示制御部は、前記キーワード表示制御部により選択可能に表示された検索キーワードのうち、一または複数の検索キーワードが選択されると、当該選択された検索キーワードが使用されている箇所が前記表示部に表示されている場合にのみ、前記表示部に表示されたウェブページをスクロールする速度を前記閲覧速度に設定することが好ましい。
【0012】
上記の構成によれば、キーワード表示制御部により選択可能に表示された検索キーワードのうち、一または複数の検索キーワードを選択すると、当該選択された検索キーワードが使用されている箇所が表示部に表示されている場合にのみ、スクロール表示制御部により、標準速度よりも遅い閲覧速度でウェブページがスクロールして表示部に表示される。
【0013】
したがって、例えば、ある特定の検索キーワードについての閲覧が終了して、その他の検索キーワードが使用されている箇所を閲覧したい場合等、入力した検索キーワードのうちの一部の検索キーワードが使用されている箇所を閲覧したい場合に、キーワード表示制御部により選択可能に表示された検索キーワードから所望の検索キーワードを選択し、標準速度よりも遅い閲覧速度でスクロールされるウェブページ内から容易に、当該選択した所望の検索キーワードが使用されている箇所を閲覧することが可能となる。
【0014】
また、前記スクロール表示制御部は、前記検索キーワードが使用されている箇所が前記表示部に表示されている場合におけるスクロールする速度を前記標準速度になるようにユーザに設定操作させるための速度設定受付部を前記表示部に表示することが好ましい。
【0015】
上記の構成によれば、スクロール表示制御部により表示部に表示された速度設定受付部により、検索キーワードが使用されている箇所が表示部に表示されている場合におけるウェブページをスクロール操作する速度を、ユーザの希望に応じて柔軟に切り替えることができるようになる。
【0016】
また、前記スクロール表示制御部は、前記検索キーワードが使用されている箇所が前記表示部に表示されている場合におけるスクロールする速度が前記閲覧速度に設定されている場合に、前記速度設定受付部を操作可能に表示することが好ましい。
【0017】
スクロール表示制御部により、ウェブページをスクロールする速度が、標準速度または閲覧速度に設定されているかの如何にかかわらず、表示部に速度設定受付部が常に操作可能に表示されていると、ウェブページの一部の領域が遮られるため、ウェブページの視認性が悪くなる。
【0018】
そこで、上記の構成によれば、スクロール表示制御部により、検索キーワードが使用されている箇所が表示部に表示されている場合におけるスクロールする速度が標準速度よりも遅い閲覧速度に設定されているときに、速度設定受付部が操作可能に表示されるため、既にウェブページが標準速度でスクロールされている場合に、速度設定受付部が操作可能に表示されないようにして、ウェブページの視認性を高めることができるようになる。
【0019】
また、本発明の一局面に係る画像形成装置は、印刷対象データに基づいて記録紙に画像を記録する記録部と、請求項1から4の何れかに記載の表示制御装置と、を備える。
【0020】
上記の構成によれば、請求項1から4の何れかに記載の発明における効果を奏することができる。
【0021】
また、本発明の一局面に係る表示制御方法は、表示部を備えてなる表示制御装置において、前記表示部に表示されたウェブページをスクロールして表示する表示制御方法であって、
前記表示部にウェブページを表示させるウェブ表示制御ステップと、
前記ウェブ表示制御ステップにより前記表示部に表示されたウェブページのスクロールを指示するスクロール指示を受け付けるスクロール指示受付ステップと、
前記スクロール指示受付ステップによって受け付けられたスクロール指示に応じて、前記ウェブ表示制御ステップにより前記表示部に表示されたウェブページを予め定められた標準速度でスクロールして前記表示部に表示するスクロール表示制御ステップと、
前記ウェブページ内で検索するための検索キーワードの入力を受け付けるキーワード受付ステップと、
前記ウェブページ内から前記キーワード受付ステップによって受け付けられた検索キーワードが使用されている箇所を検索するページ内検索処理を行うページ内検索ステップと、を備え、
前記スクロール表示制御ステップは、前記ページ内検索ステップにより前記ページ内検索処理が行われ、前記検索キーワードが使用されている箇所が前記表示部に表示されている場合に、前記表示部に表示されたウェブページをスクロールする速度を前記標準速度よりも遅い閲覧速度に設定する。
【0022】
上記の構成によれば、請求項1に記載の発明における効果を奏することができる。
【0023】
また、本発明の一局面に係る表示制御プログラムは、表示制御装置に内蔵されるコンピュータを、
表示部と、
前記表示部にウェブページを表示させるウェブ表示制御部と、
前記ウェブ表示制御部により前記表示部に表示されたウェブページのスクロールを指示するスクロール指示を受け付けるスクロール指示受付部と、
前記スクロール指示受付部によって受け付けられたスクロール指示に応じて、前記ウェブ表示制御部により前記表示部に表示されたウェブページを予め定められた標準速度でスクロールして前記表示部に表示するスクロール表示制御部と、
前記ウェブページ内で検索するための検索キーワードの入力を受け付けるキーワード受付部と、
前記ウェブページ内から前記キーワード受付部によって受け付けられた検索キーワードが使用されている箇所を検索するページ内検索処理を行うページ内検索部として機能し、
さらに、前記スクロール表示制御部が、前記ページ内検索部により前記ページ内検索処理が行われ、前記検索キーワードが使用されている箇所が前記表示部に表示されている場合に、前記表示部に表示されたウェブページをスクロールする速度を前記標準速度よりも遅い閲覧速度に設定するように機能させる。
【0024】
上記の構成によれば、請求項1に記載の発明における効果を奏することができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、ウェブページ内から所望の情報を発見することが容易な表示制御装置を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明に係る表示制御装置を備える画像形成装置の一例である複合機の構成を示す側面概略図である。
【図2】複合機の制御ブロック図である。
【図3】複合機の制御ユニットの構成を抽出して示す図である。
【図4】スクロール表示制御部がウェブページ内で検索キーワードが使用されている箇所が表示部に表示されているかを判断する一例を示す図である。
【図5】複合機における表示部の表示制御の第1実施形態を示すフローチャートである。
【図6】初期操作画面の例を示す図である。
【図7】ウェブページ表示画面の例を示す図である。
【図8】検索キーワード入力画面の例を示す図である。
【図9】キーボード画面の例を示す図である。
【図10】キーボード画面の例を示す図である。
【図11】キーワード表示制御部により一又は複数の検索キーワードが表示部に選択可能に表示される例と、スクロール表示制御部により速度設定受付部が表示部に表示される例と、を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明に係る表示制御装置を備える画像形成装置の実施形態を説明する。図1は、本発明に係る表示制御装置を備える画像形成装置の一実施形態である複合機の構成を示す側面概略図である。
【0028】
複合機1は、本体部200と、本体部200の用紙搬出側、例えば左側に配設された用紙後処理部300と、ユーザ操作者が種々の操作指令等を入力するための操作部400と、本体部200の上部に配設された原稿読み取り部500と、原稿読み取り部500の上部に配設された原稿給送部600とから構成される。
【0029】
操作部400は、LCD(Liquid Crystal Display)等からなる表示部(表示手段)410と、ユーザから操作指示が入力される操作キー部430を備える。操作キー部430は、スクロールキーやテンキー等を備える。
【0030】
原稿給送部600は、原稿載置部601、給紙ローラ602、原稿搬送部603及び原稿排出部604を備え、原稿読み取り部500は、スキャナ501を備える。給紙ローラ602は、原稿載置部601にセットされた所要枚数分の原稿を一枚ずつ繰り出し、原稿搬送部603は、繰り出される原稿を順次スキャナ501の読み取り位置に搬送する。スキャナ501は搬送される原稿の画像を順次読み取り、読み取られた原稿は原稿排出部604に排出される。
【0031】
本体部200は、複数の給紙カセット201、複数の給紙ローラ202、転写ローラ203、感光体ドラム204、露光装置206、現像装置207、定着ローラ208、排出口209、及び排出トレイ210等を備える。
【0032】
感光体ドラム204は、矢印方向に回転しながら帯電装置(図示省略)によって一様に帯電される。露光装置206は、原稿読み取り部500において読み取られた原稿の画像データに応じて変調されたレーザ光を感光体ドラム204上に走査し、ドラム表面に静電潜像を形成する。現像装置207は、黒色の現像剤を感光体ドラム204に供給してトナー画像を形成する。
【0033】
一方、給紙ローラ202は、印刷用紙が収納された給紙カセット201から印刷用紙を引き出し、転写ローラ203まで給送する。転写ローラ203は、搬送された印刷用紙に感光体ドラム204上のトナー像を転写させ、定着ローラ208は、転写されたトナー像を加熱して印刷用紙に定着させる。その後、印刷用紙は、本体部200の排出口209から用紙後処理部300に搬入される。また、印刷用紙は、必要に応じて排出トレイ210へも排出される。
【0034】
用紙後処理部300は、搬入口301、印刷用紙搬送部302、搬出口303及びスタックトレイ304等を備える。印刷用紙搬送部302は、排出口209から搬入口301に搬入された印刷用紙を順次搬送し、最終的に搬出口303からスタックトレイ304へ印刷用紙を排出する。スタックトレイ304は、搬出口303から搬出された印刷用紙の集積枚数に応じて矢印方向に上下動可能に構成されている。
【0035】
図2は、複合機1の制御ブロック図である。複合機1は、スキャナ部11、画像処理部21、記録部31、操作部400、制御ユニット50、ネットワークI/F(インターフェース)部71、及びHDD(ハードディスクドライブ)74を備える。
【0036】
スキャナ部11は、図1に示すスキャナ501を構成する露光ランプ12及びCCD(電荷結合素子)13を含む。スキャナ部11は、露光ランプ12により原稿を照射し、その反射光をCCD13で受光することにより、原稿から画像を読み取り、読み取った画像に対応する画像データを画像処理部21へ出力する。
【0037】
画像処理部21は、補正部22、画像加工部23及び画像メモリ24を含む。画像処理部21は、読み取られた画像データを必要に応じて補正部22及び画像加工部23により処理し、処理された画像データを画像メモリ24に記憶したり、記録部31へ出力する。補正部22は、読み取られた画像データに対してレベル補正、γ補正等の所定の補正処理を行う。画像加工部23は、画像データの圧縮又は伸張処理、及び拡大又は縮小処理等の種々の加工処理を行う。
【0038】
記録部31は、給紙カセット201及び給紙ローラ202等(図1)から構成される用紙搬送部32、感光体ドラム204、露光装置206及び現像装置207等(図1)から構成される画像形成部33、転写ローラ203等(図1)から構成される転写部34、及び定着ローラ208等(図1)から構成される定着部35を含む。
【0039】
記録部31は、スキャナ部11により読み取られた印刷対象データ(原稿データ)を用いて画像を記録紙に印刷する。具体的には、用紙搬送部32は記録紙を画像形成部33へ搬送し、画像形成部33は上記の画像データに対応するトナー像を形成し、転写部34はトナー像を記録紙に転写し、定着部35はトナー像を記録紙に定着させて画像を形成する。
【0040】
ネットワークI/F部71は、ネットワークインタフェース等を用い、イーサネット(登録商標)等によりLAN(Local Area Network)を介して、外部装置との間での種々のデータの送受信を制御すると共に、インターネットへの接続を行う。HDD74は、スキャナ部11によって読み取られた画像データ及び当該画像データに設定されている出力形式等を記憶する。
【0041】
操作部400は、図1に示す表示部410、操作キー部430を備える。表示部410は、タッチパネルとLCDとを組み合わせたタッチパネルユニット等から構成される。表示部410は、種々の操作画面を表示すると共に、ユーザが表示面(表示されている操作キー)をタッチすることで種々の機能の実行指令を入力することが可能である。操作キー部430は、上述のようにスクロールキーやテンキー等を有する。
【0042】
尚、スクロールキーとは、例えば、上下左右の4方向に対応する4つのスクロールキーを含み、4つのスクロールキーのうち押下されたスクロールキーが示す方向に、表示部410に表示された操作画面をスクロールさせる指示を入力するための操作キーを示すものである。
【0043】
制御ユニット50は、制御部52と、表示画像データ記憶部53とを備える。
【0044】
制御部52は、メインコントローラユニット521と、表示制御ユニット522とを備える。メインコントローラユニット521は、複合機1の動作制御を司る。表示制御ユニット522は、ユーザに対する複合機1の操作案内情報及びウェブページ等を表示部410に表示させるための表示制御を行う。
【0045】
表示画像データ記憶部53は、表示部410に表示させる各種の画像データを記憶している。表示画像データ記憶部53に記憶されている当該各種画像データは、ユーザに対する複合機1の各操作案内情報の表示等を示す画像からなるものである。
【0046】
図3は複合機1の制御ユニット50の構成を抽出して示す図である。制御ユニット50は、上述したように、メインコントローラユニット521と、表示制御ユニット522とを備える。当該メインコントローラユニット521は、例えばCPUからなり、表示制御ユニット522は例えばASIC(Application Specific Integrated Circuit)からなり、これらを構成する各ボードは、例えばUSB(Universal Serial Bus)で接続される。
【0047】
メインコントローラユニット521は、動作制御部5211と、プロキシサーバ5213とを備える。
【0048】
動作制御部5211は、複合機1の各部(スキャナ部11,画像処理部21、記録部31等)の動作制御を司る。
【0049】
プロキシサーバ5213は、ウェブブラウザ5221とインターネット網の間に介在してインターネットとの接続を行う。プロキシサーバ5213は、イーサネット(登録商標)等を介してインターネットに接続する。
【0050】
表示制御ユニット522は、ウェブブラウザ5221と、パネルアプリケーション5222とを備える。
【0051】
ウェブブラウザ5221は、表示部410にインターネット上のウェブページや、インターネット上のウェブページと同じ形式(例えば、HTML形式)で記載された複合機1の各操作に関するヘルプ情報等の、複合機1に予め記憶されたウェブページを表示させるために必要な処理等を実行する。
【0052】
パネルアプリケーション5222は、複合機1の各操作案内等を表示部410に表示させるために必要な処理を実行する。パネルアプリケーション5222は、複合機1の各操作案内に対応する画像データを、上記表示画像データ記憶部53から読み出して、表示部410に表示させる。
【0053】
ウェブブラウザ5221は、ウェブ表示制御部5223と、スクロール指示受付部5225と、スクロール表示制御部5226と、ページ内検索部5224と、キーワード受付部5227と、を備える。
【0054】
ウェブ表示制御部5223は、表示部410にウェブページを表示させるために必要な処理を行う。
【0055】
スクロール指示受付部5225は、ウェブ表示制御部5223により表示部410に表示されたウェブページのスクロールを指示するスクロール指示を受け付ける。尚、スクロール指示は、上述した操作キー部430に備えられたスクロールキーや、タッチパネル機能により、表示部410にスクロール操作可能に表示されたスクロールバーをタッチしてスクロールさせる等の方法で入力される。
【0056】
スクロール表示制御部5226は、スクロール指示受付部5225によって受け付けられたスクロール指示に応じて、ウェブ表示制御部5223により表示部410に表示されたウェブページを予め定められた標準速度でスクロールして表示部410に表示する。
【0057】
尚、ここにいう「標準速度」は、スクロール指示受付部5225によってスクロール指示が受け付けられた際にウェブページをスクロールさせる移動距離を示すものであり、例えば、表示部410に表示されるウェブブラウザ5221の各種機能の初期設定を行う画面で入力された値が設定される等の方法で、予め設定されている。
【0058】
キーワード受付部5227は、ウェブページ内で検索するための検索キーワードの入力を受け付ける。例えば、ユーザからのページ内検索処理の実行指示の入力がタッチパネル機能により受け付けられると、ウェブブラウザ5221は、表示部410に検索キーワードを入力するための検索キーワード入力画面を表示し、キーワード受付部5227は、当該検索キーワード画面で入力された検索キーワードを受け付けるように構成されている。
【0059】
ページ内検索部5224は、ウェブページ内からキーワード受付部5227によって受け付けられた検索キーワードが使用されている箇所を検索するページ内検索処理を行う。
【0060】
例えば、ページ内検索部5224は、ページ内検索処理を行った結果、当該ウェブページ内に当該検索キーワードが使用されている箇所が存在する場合には、当該検索キーワードが使用されている箇所を、ウェブページの左上端を基準点とした場合の当該箇所の座標情報、或いは、当該箇所が先頭文字から何文字目であるか等の位置情報と、当該検索キーワードと組み合わせた形でRAMに一旦記憶するように構成されている。
【0061】
例えば、図4に示すように、キーワード受付部5227により検索キーワードK11と検索キーワードK12の入力が受け付けられ、ページ内検索部5224によりウェブページWPのページ内検索処理が行われた場合、ページ内検索部5224は、ウェブページWPの左上端を基準点Bとした場合の、検索キーワードK11が使用されている箇所の位置情報P11及び検索キーワードK12が使用されている箇所の位置情報P12を、それぞれ検索キーワードK11及び検索キーワードK12と組み合わせた形でRAMに一旦記憶するように構成されている。
【0062】
さらに、スクロール表示制御部5226は、ページ内検索部5224によりページ内検索処理が行われ、検索キーワードが使用されている箇所が表示部410に表示されている場合に、表示部410に表示されたウェブページをスクロールする速度を標準速度よりも遅い閲覧速度に設定するように構成されている。
【0063】
例えば、図4においては、表示部410に表示されているウェブページWPが図中の破線部で示されており、スクロール表示制御部5226は、ウェブページWPの左上端を基準点Bとした場合に、表示部410に表示されているウェブページWP(破線部)の左上端が基準点Bから下方向及び右方向にどの程度スクロールされた位置まで移動されたかを示す移動情報LH,LWをRAMに設定するように構成されている。
【0064】
さらに、スクロール表示制御部5226は、当該移動情報LH,LWと、上述のページ内検索部5224によるページ内検索処理の実行によってRAMに記憶された位置情報P11,P12と検索キーワードK11,K12との組み合わせと、表示部410の高さW及び幅Hとを用いて、検索キーワードK11,K12が使用されている箇所(位置情報P11,P12)が、表示部410の高さW及び幅Hの領域内に表示されているか否かを判断することで、検索キーワードが使用されている箇所が表示部410に表示されているか否かを判断するように構成されている。
【0065】
ここで、スクロール表示制御部5226は、検索キーワードK11或いは検索キーワードK12が表示部410に表示されていると判断した場合は、ウェブページをスクロールする速度を標準速度よりも遅い速度である閲覧速度に設定するように構成されている。
【0066】
尚、上述の例に限らず、スクロール表示制御部5226は、右上端を基準点として、表示部410に表示されているウェブページの右上端が、当該基準点から下方向及び左方向にどの程度スクロールされた位置にまで移動されたかを示す移動情報をRAMに設定するように構成してもよく、つまり、検索キーワードが使用されている箇所が表示部410に表示されているか否かを判断する方法は、設計事項として適宜変更して構成してもよい。
【0067】
本発明の一実施形態に係る表示制御装置は、例えば、上述の制御ユニット50及び表示部410を備えてなる。
【0068】
尚、制御部52が、CPUからなるメインコントローラユニット521と、ASICからなる表示制御ユニット522とで構成されている例を上述したが、これに限らず、例えば、HDD74に本発明の一実施形態に係る表示制御プログラムが記憶されており、CPU等からなる制御部52が、当該表示制御プログラムに従って動作することで、上記ウェブブラウザ5221として機能してもよいし、これに加えて更に、パネルアプリケーション5222、動作制御部5211及びプロキシサーバ521としても機能するものであってもよい。
【0069】
次に、複合機1における表示部410の表示制御の第1実施形態を説明する。
【0070】
図5に示すように、ユーザが、複合機1の使用開始時に当該複合機1の主電源をONにすると(S1;YES)、パネルアプリケーション5222は、表示画像データ記憶部53から、初期操作画面に対応する画像データを読み出して、図6に示すような初期画面4101を表示部410に表示させる(S2)。このとき、操作部400は、ユーザから各種動作実行指示(コピー動作実行指示やウェブページ表示指示等)が受付可能な状態となる(S3,S16)。
【0071】
初期画面4101(図6)は、例えばコピー動作時の各種設定を受け付けるキー101乃至104等が表示されると共に、ウェブブラウザを起動させるウェブブラウザ起動指示(ウェブブラウザの起動により予め設定されているウェブページを表示部410に表示させる指示)をユーザから受け付けるブラウザキー105が表示される。当該初期画面4101及び以下に示す各画面に表示されるキーは、タッチパネル機能によりユーザからの指示の入力がウェブブラウザ5221や動作制御部5211等(図3)に受け付けられる。
【0072】
ここで、ユーザによる操作部400の操作で、ウェブページ表示指示以外のいずれかの動作実行指示、例えば、コピー動作実行指示が入力され、当該指示が操作部400に受け付けられた場合(S3;NO,S16;YES)、動作制御部5211は、指示された動作、例えばコピー動作を実行する(S17)。尚、操作部400がユーザから何れの動作実行指示も受け付けない場合は(S17;NO)、処理はステップS2に戻り、パネルアプリケーション5222が初期画面4101を表示部410に表示させ、操作部400がユーザからの各種動作実行指示の入力を待機する状態が継続する。
【0073】
一方、ユーザにより、初期画面4101において、ブラウザキー105が押下され、タッチパネル機能によりウェブ表示制御部5223にウェブページ表示指示が受け付けられた場合は(S3;YES)、ウェブ表示制御部5223は、プロキシサーバ5213を介して、ウェブブラウザ表示時の第1ページとして予め設定されているウェブページのウェブサイトにアクセスし、当該ウェブサイトから、第1ページとなるウェブページの画像データを取得する等して、例えば図7に示すようなウェブページ表示画面4103を表示部410に表示する(S4、ウェブ表示制御ステップ)。即ち、ウェブ表示制御部5223は、パネルアプリケーション5222によって表示部410に表示されている初期画面4101を、上記ウェブページ表示画面4103に切り換える。
【0074】
このとき、ウェブ表示制御部5223は、ウェブページ表示画面4103に、検索実行指示受付ボタン(Search キー)B3を表示させる。この検索実行指示受付ボタンB3は、表示部410が備えるタッチパネル機能により、ユーザから、ページ内検索の検索実行指示の入力を受け付けるための画像からなるボタンである。
【0075】
さらに、ウェブ表示制御部5223は、ウェブページ表示画面4103において、スクロールバーB1及び画面クローズボタンB2等を表示させる。スクロールバーB1及び画面クローズボタンB2等は、タッチパネル機能を利用してユーザがウェブページのスクロール指示、ウェブページを閉じる指示等を入力する操作を容易にするため、ユーザが指で触れやすい程度の大きさに設定されている。尚、上記のように、操作キー部430に備えられたスクロールキーを操作することで、ウェブページのスクロール指示を入力するように構成してもよい。
【0076】
上記のように、ウェブ表示制御部5223が、ウェブページ表示画面4103を表示部410に表示させているときに、ユーザにより検索実行指示受付ボタンB3が押下され、タッチパネル機能により検索実行指示が受け付けられると(S5;YES)、ウェブブラウザ5221は、ユーザから検索キーワードの入力を受け付けるための検索キーワード入力画面を、表示部410に表示されているウェブページ上に重ねて表示する(S6)。
【0077】
例えば、ウェブブラウザ5221は、当該検索キーワード入力画面として、図8に示すような検索キーワード入力画面G1を表示させる。ウェブブラウザ5221は、上記検索キーワード入力画面G1に入力ボタンB6を表示する。このとき、ユーザが当該入力ボタンB6を押下すると、ウェブブラウザ5221は、タッチパネル機能によりキーボート画面の表示指示の入力を受け付け、当該表示指示に基づいて図9及び図10に示すようなキーボードを示す画像からなるキーボード画面G4を表示部410に表示させる。
【0078】
ウェブブラウザ5221は、ユーザにより当該キーボード画面G4に表示されている各文字キー表示部分が押下されると、タッチパネル機能により、押下された箇所の文字キーに対応付けられた文字又は記号の入力を受け付け、当該入力された文字又は記号を検索キーワード入力域B8に表示する。
【0079】
尚、キーボード画面G4は、例えば、大文字入力画面G40(図9)と小文字入力画面G40’(図10)とを有している。例えば、ウェブブラウザ5221は、キーボード画面G4の表示時に、初期画面として大文字入力画面G40を最初に表示部410に表示する。この大文字入力画面G40において「小文字」ボタンG44がユーザにより押下され、タッチパネル機能によりウェブブラウザ5221に画面切替指示が受け付けられると、ウェブブラウザ5221は、表示部410の表示画面を小文字入力画面G40’に切り替える。また、この小文字入力画面G40’において「大文字」ボタンG43がユーザにより押下され、タッチパネル機能によりウェブブラウザ5221に画面切替指示が受け付けられると、ウェブブラウザ5221は、表示部410の表示画面を大文字入力画面G40に切り替える。
【0080】
大文字入力画面G40及び小文字入力画面G40’では、ユーザにより入力文字ボタンG41が押下され、タッチパネル機能によりウェブブラウザ5221に入力文字切替指示が受け付けられると、ウェブブラウザ5221は、入力文字ボタンG41から下方に向けて、入力文字各種を示す項目が並んでなる入力文字メニューボタンM1をプルダウン表示する。また、ユーザにより文字入力方式切替ボタンG42が押下され、タッチパネル機能によりウェブブラウザ5221に文字入力方式切替指示が受け付けられると、ウェブブラウザ5221は、文字入力方式切替ボタンG42から下方に向けて、文字入力方式各種を示す項目が並んでなる入力方式メニューボタンM2をプルダウン表示する。
【0081】
また、検索キーワード入力画面G1の表示時に、検索キーワード入力画面G1内に表示された「閉じる」キーB7(図8)がユーザによって押下されると、タッチパネル機能により検索終了の指示が受け付けられ(S7;YES)、処理はステップS4に戻り、ウェブ表示制御部5223が再び上記ウェブページを表示部410に表示させる。
【0082】
検索キーワード入力画面G1の表示時に、検索終了指示が受け付けられることなく(S7;NO)、検索キーワード入力画面G1及びキーボード画面G4でユーザにより検索キーワードが入力され、検索キーワード入力画面G1内に表示された「検索」キーB9がユーザにより更に押下された場合は、タッチパネル機能により、ページ内検索を開始させる指示が受け付けられ、キーワード受付部5227により当該入力された検索キーワードが受け付けられる(S8、キーワード受付ステップ;YES)。
【0083】
そして、ページ内検索部5224は、キーワード受付部5227で受け付けられた検索キーワードを用いてページ内検索処理を開始し、上述のように当該検索キーワードがウェブページ内で使用されている箇所の位置情報と当該検索キーワードとを組み合わせた形でRAMに一旦記憶する(S9、ページ内検索ステップ)。
【0084】
ここで、スクロール表示制御部5226は、RAMに記憶された上述の位置情報と検索キーワードとの組み合わせと、表示部410の高さ及び幅と、現時点でのウェブページの移動情報とから、当該入力された検索キーワードを有するウェブページ部分が表示部410に表示されるようにウェブページをスクロール移動させるための移動情報を算出し、当該算出した移動情報に基づいて、ウェブページをスクロールして表示部410に表示させる(S10)。
【0085】
尚、ステップS10で表示部410に表示されるウェブページの一部が検索キーワード入力画面G1で見えなくなることを回避すべく、ウェブブラウザ5221は、上記のステップS8でページ内検索を開始させる指示が受け付けられた場合に、検索キーワード入力画面G1を閉じて非表示にし、タッチパネル機能によりユーザにより検索実行指示受付ボタンB3が再び押下されると、当該非表示にした検索キーワード入力画面G1を再表示するように構成されている。ただし、これに限らず、ウェブブラウザ5221は、検索キーワード入力画面G1をステップS7で検索終了の支持が受け付けられるまでの間、表示するように構成されていてもよい。
【0086】
図5に戻り、スクロール表示制御部5226は、上述のように表示部410に表示されたウェブページ内に検索キーワードが使用されている箇所があると判断した場合は(S11;YES)、スクロール速度を標準速度よりも遅い閲覧速度に設定する(S12)。尚、表示部410に表示されたウェブページ内に検索キーワードが使用されている箇所がないと判断した場合は、次の処理ステップ(S13)に移る。
【0087】
続いて、スクロール指示受付部5225によりスクロール指示が受け付けられると(S13、スクロール指示受付ステップ;YES)、スクロール表示制御部5226は、標準速度、または、ステップS12で設定された閲覧速度で、ウェブページをスクロールして表示部410に表示し(S14)、ステップS11に戻る。
【0088】
例えば、ユーザがウェブページ内の所望の情報を閲覧できた場合等、スクロール指示受付部5225により、ユーザからのスクロール指示が受け付けられない場合は(S13、スクロール指示受付ステップ;NO)、ウェブページをスクロールして表示する必要がないものとして処理を終了する(S15;YES)。尚、例えば、ウェブページ内の別の情報を閲覧すべくウェブページをスクロールして表示する場合等、再びウェブページをスクロールして表示する必要が生じた場合(S15;NO)は、ステップS13の処理に戻る。
【0089】
即ち、上述の処理ステップS10、S11、S12、及びS14により、スクロール指示受付ステップ(S13)によって受け付けられたスクロール指示に応じて、ウェブ表示制御ステップ(S4)により表示部410に表示されたウェブページを予め定められた速度でスクロールして表示部410に表示し、さらに、ページ内検索ステップ(S9)によりページ内検索処理が行われ、検索キーワードが使用されている箇所が表示部410に表示されている場合に、表示部410に表示されたウェブページをスクロールする速度を標準速度よりも遅い閲覧速度に設定するスクロール表示制御ステップが構成されている。
【0090】
本構成によれば、ページ内検索部5224によりページ内検索処理を行い、ウェブページ内で検索キーワードが使用されている箇所を表示部410に表示させるべく、ウェブ表示制御部5223により表示部410に表示されたウェブページをスクロール操作する場合に、当該検索キーワードが使用されている箇所が表示部410に表示されているときは、スクロール表示制御部5226により、予め定められた標準速度よりも遅い閲覧速度でウェブページがスクロールして表示部410に表示される。
【0091】
したがって、ユーザは、予め定められた速度(標準速度)よりも遅い速度(閲覧速度)でスクロールされるウェブページ内から、容易に且つ確実に所望の検索キーワードが使用されている箇所を閲覧することが可能となる。
【0092】
上記の構成に加えて、図3に点線で示すように、キーワード受付部5227によって受け付けられた一又は複数の検索キーワードを表示部410に選択可能に表示するキーワード表示制御部5228を更に備え、スクロール表示制御部5226は、キーワード表示制御部5228により選択可能に表示された検索キーワードのうち、一または複数の検索キーワードが選択されると、当該選択された検索キーワードが使用されている箇所が表示部410に表示されている場合にのみ、表示部410に表示されたウェブページをスクロールする速度を閲覧速度に設定するように構成してもよい。
【0093】
例えば、図11に示すように、キーワード表示制御部5228は、上記のステップS9(図5)で、ページ内検索部5224によりページ内検索処理が実行され、上記のステップS10(図5)で、スクロール表示制御部5226によりウェブページがスクロールして表示部410に表示される際に、キーワード受付部5227によって受け付けられた一又は複数の検索キーワードの一覧をタッチパネル機能によって選択可能にウェブページ画面4103の上部A1に表示するようにして構成することができる。
【0094】
当該構成に合わせて、スクロール表示制御部5226は、上記のステップS11(図5)において、ウェブページ画面4103の上部A1に選択可能に表示された検索キーワードの一覧から、一または複数の検索キーワードが選択されている場合は、当該選択された検索キーワードが使用されている箇所が表示部410に表示されていると判断したときに、上記のステップS12(図5)の処理、即ち、表示部410に表示されたウェブページをスクロールする速度を閲覧速度に設定するようにして構成することができる。
【0095】
本構成によれば、キーワード表示制御部5228により選択可能に表示された検索キーワードのうち、一または複数の検索キーワードが選択されると、当該選択された検索キーワードが使用されている箇所が表示部410に表示されている場合にのみ、スクロール表示制御部5226により、標準速度よりも遅い閲覧速度でウェブページがスクロールして表示部410に表示される。
【0096】
したがって、例えば、ある特定の検索キーワードについての閲覧が終了して、その他の検索キーワードが使用されている箇所を閲覧したい場合等、入力した検索キーワードのうちの一部の検索キーワードが使用されている箇所を閲覧したい場合に、標準速度よりも遅い閲覧速度でスクロールされるウェブページ内から容易に且つ確実に、当該選択した所望の検索キーワードが使用されている箇所を閲覧することが可能となる。
【0097】
更に、上記の構成に加えて、スクロール表示制御部5226は、検索キーワードが使用されている箇所が表示部410に表示されている場合におけるスクロールする速度を、標準速度になるようにユーザに設定操作させるための速度設定受付部を表示部410に表示するように構成してもよい。
【0098】
例えば、図11に示すように、スクロール表示制御部5226は、上記のステップS9(図5)で、ページ内検索部5224によりページ内検索処理が実行され、上記のステップS10(図5)で、スクロール表示制御部5226によりウェブページがスクロールして表示部410に表示される際に、ウェブページ画面4103の下部A2に速度設定ボタンB10を表示するようにして構成することができる。尚、当該速度設定ボタンB10は、ユーザにより押下される毎に選択状態と非選択状態を切り替えて表示するように構成されている。この場合、速度設定ボタンB10が速度設定受付部の一例に相当している。
【0099】
当該構成に合わせて、スクロール表示制御部5226は、上記のステップS13において、スクロール指示受付部5225によりスクロール指示が受け付けられると、当該速度設定ボタンB10が選択状態であるか非選択状態であるかを判断して、当該速度設定ボタンB10が選択状態にある場合は、ウェブページをスクロールする速度を標準速度に設定し、一方、当該速度設定ボタンB10が押下されていない場合は、そのまま後続するステップS14(図5)の処理を実行するようにして構成することができる。
【0100】
尚、速度設定受付部B10の構成は、これに限らず、例えば、上記のスクロールする速度を変更するか否かをユーザに設定操作させる速度設定画面として構成し、当該構成に合わせて、スクロール表示制御部5226は、上記のステップS10(図5)で、スクロール表示制御部5226によりウェブページがスクロールして表示部410に表示される際に当該速度設定画面をポップアップ表示し、上記のステップS13において、スクロール指示受付部5225によりスクロール指示が受け付けられると、当該速度設定画面でユーザにより設定操作された内容を判断するように構成してもよい。
【0101】
本構成によれば、スクロール表示制御部5226により表示部410に表示された速度設定受付部B10により、検索キーワードが使用されている箇所が表示部410に表示されている場合におけるウェブページをスクロール操作する速度を、ユーザの希望に応じて柔軟に切り替えることができるようになる。
【0102】
さらに、本構成に加えて、スクロール表示制御部5226は、検索キーワードが使用されている箇所が表示部410に表示されている場合におけるスクロールする速度が閲覧速度に設定されている場合に、速度設定受付部B10を操作可能に表示し、それ以外の場合は速度設定部B10を表示しないように構成しても構わない。
【0103】
例えば、スクロール表示制御部5226は、上記のステップS12(図5)の直後であってステップS13が行われる前に、速度設定受付部B10を操作可能に表示するようにして構成することができる。
【0104】
スクロール表示制御部5226により、ウェブページをスクロールする速度が、標準速度または閲覧速度に設定されているかの如何にかかわらず、表示部410に速度設定受付部B10が常に操作可能に表示されていると、ウェブページの一部の領域が遮られるため、ウェブページの視認性が悪くなる。
【0105】
しかし、本構成によれば、スクロール表示制御部5226により、検索キーワードが使用されている箇所が表示部410に表示されている場合におけるスクロールする速度が標準速度よりも遅い閲覧速度に設定されているときに、速度設定受付部B10が操作可能に表示されるため、既にウェブページが標準速度でスクロールされている場合に、速度設定受付部B10が操作可能に表示されないようにして、ウェブページの視認性を高めることができるようになる。
【0106】
尚、本発明は上記実施の形態の構成に限られず種々の変形が可能である。例えば、上述の実施形態では、ウェブブラウザ5221が、表示部410へのウェブページ表示処理、表示させたウェブページ内を検索する処理、検索エンジン記憶部の具備、検索実行指示受付ボタンB3の表示処理、選択キーB5の表示処理、選択された検索エンジンのウェブページへのアクセス及び検索結果の表示処理等を行うとして説明しているが、これらの処理を行うのは、所謂ウェブブラウザと呼ばれるアプリケーションに限られず、上記各処理を実行可能なアプリケーション又は回路であればよい。すなわち、本実施形態においては、ウェブブラウザ5221は、上記各処理を実行可能なアプリケーション又は回路を包含する概念である。
【0107】
尚、上記各実施形態では、本発明に係る画像形成装置の一例を、すなわちスキャナ機能、ファクシミリ機能、プリンタ機能、コピー機能等を兼ね備えた複合機として説明したが、本発明に係る画像形成装置は複合機に限られず、他の画像形成装置(コピー機、ファクシミリ装置、スキャナ装置、プリンタ等)であっても構わない。
【0108】
尚、本発明は上記の実施形態の構成に限られず種々の変形が可能である。前記図1乃至図11に示した構成及び処理は、本発明に係る実施形態の例示に過ぎず、本発明を前記実施形態に限定する趣旨ではない。
【符号の説明】
【0109】
1 複合機
31 記録部
410 表示部
50 制御ユニット
52 制御部
522 表示制御ユニット
5221 ウェブブラウザ
5223 ウェブ表示制御部
5224 ページ内検索部
5225 スクロール指示受付部
5226 スクロール表示制御部
5227 キーワード受付部
5228 キーワード表示制御部
B10 速度設定受付部
S4 ウェブ表示制御ステップ
S8 キーワード受付ステップ
S9 ページ内検索ステップ
S10、S11、S12、S14 スクロール表示制御ステップ
S13 スクロール指示受付ステップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、
前記表示部にウェブページを表示させるウェブ表示制御部と、
前記ウェブ表示制御部により前記表示部に表示されたウェブページのスクロールを指示するスクロール指示を受け付けるスクロール指示受付部と、
前記スクロール指示受付部によって受け付けられたスクロール指示に応じて、前記ウェブ表示制御部により前記表示部に表示されたウェブページを予め定められた標準速度でスクロールして前記表示部に表示するスクロール表示制御部と、
前記ウェブページ内で検索するための検索キーワードの入力を受け付けるキーワード受付部と、
前記ウェブページ内から前記キーワード受付部によって受け付けられた検索キーワードが使用されている箇所を検索するページ内検索処理を行うページ内検索部と、
を備え、
前記スクロール表示制御部は、前記ページ内検索部により前記ページ内検索処理が行われ、前記検索キーワードが使用されている箇所が前記表示部に表示されている場合に、前記表示部に表示されたウェブページをスクロールする速度を前記標準速度よりも遅い閲覧速度に設定する表示制御装置。
【請求項2】
前記キーワード受付部によって受け付けられた一又は複数の検索キーワードを前記表示部に選択可能に表示するキーワード表示制御部を更に備え、
前記スクロール表示制御部は、前記キーワード表示制御部により選択可能に表示された検索キーワードのうち、一または複数の検索キーワードが選択されると、当該選択された検索キーワードが使用されている箇所が前記表示部に表示されている場合にのみ、前記表示部に表示されたウェブページをスクロールする速度を前記閲覧速度に設定する請求項1記載の表示制御装置。
【請求項3】
前記スクロール表示制御部は、前記検索キーワードが使用されている箇所が前記表示部に表示されている場合におけるスクロールする速度を前記標準速度になるようにユーザに設定操作させるための速度設定受付部を前記表示部に表示する請求項1または2記載の表示制御装置。
【請求項4】
前記スクロール表示制御部は、前記検索キーワードが使用されている箇所が前記表示部に表示されている場合におけるスクロールする速度が前記閲覧速度に設定されている場合に、前記速度設定受付部を操作可能に表示する請求項3に記載の表示制御装置。
【請求項5】
印刷対象データに基づいて記録紙に画像を記録する記録部と、
請求項1から4の何れかに記載の表示制御装置と、
を備えた画像形成装置。
【請求項6】
表示部を備えてなる表示制御装置において、前記表示部に表示されたウェブページをスクロールして表示する表示制御方法であって、
前記表示部にウェブページを表示させるウェブ表示制御ステップと、
前記ウェブ表示制御ステップにより前記表示部に表示されたウェブページのスクロールを指示するスクロール指示を受け付けるスクロール指示受付ステップと、
前記スクロール指示受付ステップによって受け付けられたスクロール指示に応じて、前記ウェブ表示制御ステップにより前記表示部に表示されたウェブページを予め定められた標準速度でスクロールして前記表示部に表示するスクロール表示制御ステップと、
前記ウェブページ内で検索するための検索キーワードの入力を受け付けるキーワード受付ステップと、
前記ウェブページ内から前記キーワード受付ステップによって受け付けられた検索キーワードが使用されている箇所を検索するページ内検索処理を行うページ内検索ステップと、を備え、
前記スクロール表示制御ステップは、前記ページ内検索ステップにより前記ページ内検索処理が行われ、前記検索キーワードが使用されている箇所が前記表示部に表示されている場合に、前記表示部に表示されたウェブページをスクロールする速度を前記標準速度よりも遅い閲覧速度に設定する表示制御方法。
【請求項7】
表示制御装置に内蔵されるコンピュータを、
表示部と、
前記表示部にウェブページを表示させるウェブ表示制御部と、
前記ウェブ表示制御部により前記表示部に表示されたウェブページのスクロールを指示するスクロール指示を受け付けるスクロール指示受付部と、
前記スクロール指示受付部によって受け付けられたスクロール指示に応じて、前記ウェブ表示制御部により前記表示部に表示されたウェブページを予め定められた標準速度でスクロールして前記表示部に表示するスクロール表示制御部と、
前記ウェブページ内で検索するための検索キーワードの入力を受け付けるキーワード受付部と、
前記ウェブページ内から前記キーワード受付部によって受け付けられた検索キーワードが使用されている箇所を検索するページ内検索処理を行うページ内検索部として機能し、
さらに、前記スクロール表示制御部が、前記ページ内検索部により前記ページ内検索処理が行われ、前記検索キーワードが使用されている箇所が前記表示部に表示されている場合に、前記表示部に表示されたウェブページをスクロールする速度を前記標準速度よりも遅い閲覧速度に設定するように機能させる表示制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−170775(P2011−170775A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−36305(P2010−36305)
【出願日】平成22年2月22日(2010.2.22)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】