説明

表示窓パネルおよび表示窓パネルの製造方法

【課題】所定の反射防止効果を容易に得ることができるとともに、製造コストを抑えることのできる表示窓パネルおよび表示窓パネルの製造方法を提供すること。
【解決手段】電子機器の表示窓パネルであって、前記表示窓パネルは、高透明性を有する板状の基板と、前記基板の一方側面に粘着材を介して貼着された第1の反射防止シートと、前記基板の他方面に粘着材を介して貼着された第2の反射防止シートと、から少なくとも構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば高透明性を有する合成樹脂製の基板の一方面と他方面に反射防止処理を施してなる電子機器の表示窓パネルおよび表示窓パネルの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、フラットパネルディスプレイ,デジタルカメラ,デジタルビデオカメラ,携帯電話,携帯用ゲーム機に代表される電子機器などにおいて、その表示部分に反射防止処理がなされた表示窓パネルを配設することで、表示部分を良好に保護しつつ、視認性も良好に維持できるようにしている。
【0003】
このような表示窓パネルは、例えば高透明性を有する基板の一方面と他方面に反射防止層が形成されてなるものであり、その製造方法は、例えば図9(a)に示したように、まず高透明性を有するとともに硬さの異なる2種類のシート(シート102,104)を押出成形機で成形し、これを重ね合わせる。この時、重ね合わせられたシートは、最終形態である表示窓パネルを複数個取り可能な大きさであり、ここでは説明の便宜上、大判基板106と称する。
【0004】
次いで図9(b)に示したように、この大判基板106の両面にディップ(浸漬)成形法で紫外線(UV)硬化性樹脂からなるハードコート層108a,108bを形成する。
【0005】
さらに図9(c)に示したように、大判基板106の両面に形成されたハードコート層108a,108bの上にディップ(浸漬)成形法で、今度は反射防止層110a,110bを成形する。
【0006】
なお、反射防止層110a,110bは、例えば屈折率が低・高・低の順で異なる3層からなるものであって、このように3層からなる場合にはディップ(浸漬)成形を3回行うことで反射防止層110a,110bがそれぞれ成形されるようになっている。また各層の成形毎には、熱硬化処理がなされている。
【0007】
次いで、図10(a)に示したように両面の反射防止層110a,110bの上にディップ(浸漬)成形法で撥水層112a,112bを形成した後、図10(b)に示したように片面の撥水層112bを除去する。
【0008】
さらに図10(c)に示したように、片側の撥水層112bが除去され露出された一方面の反射防止層110bの上に、シルク印刷法で印刷層114を形成し、これにて大判パネル200が完成される。
【0009】
次いで図11(a)に示したように、この大判パネル200を各表示窓パネル100の大きさに切削加工することにより、図11(b)に示したような複数の表示窓パネル100が得られることとなる。なお、従来技術として使用する大判基板106は、硬さの異なる2種類のシート(シート102,104)から構成されると上記で説明したが、1種類のシートで構成される場合もある。その場合の製造方法についても上記した方法と同様である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、このような従来の表示窓パネル100は、ディップ(浸漬)成形法で反
射防止層110a,110bが形成されるため、表示窓パネル100の上面側と下面側の反射防止層110a,110bが全く同じものであり共に光学特性(所定の波長帯域における光線透過率および光線反射率)が同じであった。
【0011】
近年、特に電子機器の表示窓パネル100においては、更なる反射防止効果が求められているが、反射防止層110a,110bの2層共が同じ光学特性、言い換えると1種類の光学特性のみであると、反射防止効果として求められる製品スペックをクリアすることが非常に困難であり、このため最適な厚みや材質などの選定に多大な時間を要し、場合によっては製品開発を遅らせてしまうおそれがあった。
【0012】
さらに、上記した従来の製造方法では、表示窓パネル100を多数個取り可能な大判基板106のままの状態で製造工程が進められ、またこの大判基板106に対して複数の工程でディップ(浸漬)成形が行われるために製造装置が大型化して製造コストが嵩んでしまうものであった。
【0013】
本発明は、このような現状に鑑み、所望の反射防止効果を容易に得ることができるとともに、製造コストを抑えることのできる表示窓パネルおよび表示窓パネルの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、前述したような従来技術における課題および目的を達成するために発明されたものであって、
本発明の表示窓パネルは、
電子機器の表示窓パネルであって、
前記表示窓パネルは、
高透明性を有する板状の基板と、
前記基板の一方面に粘着材を介して貼着された第1の反射防止シートと、
前記基板の他方面に粘着材を介して貼着された第2の反射防止シートと、
から少なくとも構成されていることを特徴とする。
【0015】
このように構成されていれば、構造が極めて簡素であるため、製造が容易であり、製造コストを抑えることができる。
【0016】
また、本発明の表示窓パネルは、
前期基板の一方面及び/又は他方面に貼着された反射防止シートの表面上に、部分的に印刷層が形成されていることを特徴とする。
【0017】
このように印刷層が設けられていれば、例えば電子機器のメーカー名や商品名などを印刷することで、商品の識別を容易にすることができる。
【0018】
また、本発明の表示窓パネルは、
前記基板の一方面に貼着された第1の反射防止シートの光学特性と、他方面に貼着された第2の反射防止シートの光学特性とが、異なることを特徴とする。
【0019】
このように構成されていれば、第1の反射防止シートの光学特性と第2の反射防止シートの光学特性を組み合わせることで、所望の反射防止効果を簡単に得ることができる。
【0020】
また、本発明の表示窓パネルは、
前記光学特性が、所定の波長帯域における光線透過率であることを特徴とする。
【0021】
このように所定の波長帯域における光線透過率であれば、反射防止効果がどの程度であるか知る上で明確な指標となり好ましい。
【0022】
また、本発明の表示窓パネルは、
波長帯域450〜750nmの範囲において、前記基板の一方面に貼着された第1の反射防止シートの光線透過率のピーク波長と、前記基板の他方面に貼着された第2の反射防止シートの光線透過率のピーク波長とが、20nm以上離れていることを特徴とする。
【0023】
このように設定されていれば、2つの光学特性を組み合わせることで所望の反射防止効果を簡単に得ることができる。
【0024】
また、本発明の表示窓パネルは、
前記光学特性が、所定の波長帯域における光線反射率であることを特徴とする。
【0025】
このように所定の波長帯域における光線透過率であれば、反射防止効果がどの程度であるか知る上で明確な指標となり好ましい。
【0026】
また、本発明の表示窓パネルは、
波長帯域450〜750nmの範囲において、前記基板の一方面に貼着された第1の反射防止シートの光線反射率のボトム波長と、前記基板の他方面に貼着された第2の反射防止シートの光線反射率のボトム波長とが、20nm以上離れていることを特徴とする。
【0027】
このように設定されていれば、2つの光学特性を組み合わせることで所望の反射防止効果を簡単に得ることができる。
【0028】
また、本発明の表示窓パネルは、
前記第1の反射防止シート及び/又は第2の反射防止シートが、反射防止層とハードコート層と基材層とを積層してなることを特徴とする。
【0029】
このように3層から構成されていれば、反射防止の機能に加えて、耐擦傷性や耐衝撃性を加えることができる。
【0030】
また、本発明の表示窓パネルは、
前記第1の反射防止シート及び/又は第2の反射防止シートが、撥水性を有することを特徴とする。
【0031】
このように撥水性を有していれば、例えば水滴が飛散した際においても拭き取りが容易であり、視認性を早急に回復させることができる。
【0032】
また、本発明の表示窓パネルは、
前記基板の一方面に反射防止シートを貼着するための粘着材の厚みが、5〜20μmの範囲内であり、前記基板の他方面に反射防止シートを貼着するための粘着材の厚みが、5〜50μmの範囲内であることを特徴とする。
【0033】
このような厚みであれば、反射防止シートを安定して基板面へ貼着させることができ、且つ耐擦傷性を向上させることができる。
【0034】
また、本発明の表示窓パネルの製造方法は、
電子機器の表示窓パネルの製造方法であって、
前記表示窓パネルの製造方法は、
板状のタブ付き基板を射出成形で作成するため、内部にタブ付き基板成形用空間を有する金型を準備する工程と、
前記金型内に溶融樹脂を射出し、高透明性を有する板状のタブ付き基板を成形する工程と、
前記タブ付き基板の一方面に、粘着材を介して第1の反射防止シートを貼着する工程と、
前記タブ付き基板の他方面に、粘着材を介して第2の反射防止シートを貼着する工程と、
前記タブ付き基板からタブをカットする工程と、
を少なくとも有することを特徴とする。
【0035】
このような製造方法であれば、少ない工程で表示窓パネルを得ることができ、また従来のようにディップ(浸漬)成形を行わないため、製造装置も小型化でき製造コストを抑えることができる。
【0036】
また、本発明の表示窓パネルの製造方法は、
前記タブ付き基板に、粘着材を介して第1の反射防止シート及び第2の反射防止シートを貼着する工程の後、
さらに第1の反射防止シート及び/又は第2の反射防止シートの表面上に、部分的に印刷層を形成する工程を有することを特徴とする。
【0037】
このように印刷層が設けられていれば、例えば電子機器のメーカー名や商品名などを印刷することで、商品の識別を向上させることができる。
【0038】
また、本発明の表示窓パネルの製造方法は、
前記印刷層を形成する工程の後、さらにUV照射処理または熱処理を加える工程を有することを特徴とする。
【0039】
このように熱処理またはUV照射処理を加えれば、印刷層の定着を良好にすることができる。
【0040】
また、本発明の表示窓パネルの製造方法は、
前記タブ付き基板に、粘着材を介して第1の反射防止シート及び第2の反射防止シートを貼着する工程における前記第1の反射防止シート及び前記第2の反射防止シートが、
前記タブ付き基板のタブを除いた基板よりも大きなサイズであって、
前記タブ付き基板の一方面に第1の反射防止シートを貼着した後、貼着した第1の反射防止シートを前記基板の形状に合わせてカットし、
さらに、前記タブ付き基板の他方面に第2の反射防止シートを貼着した後、貼着した第2の反射防止シートを前記基板の形状に合わせてカットすることを特徴とする。
【0041】
このように反射防止シートのサイズが設定されていれば、基板への貼着時に多少ズレが生じても、問題なく基板全面に反射防止シートを貼着できる。したがって表示窓パネルの製造の迅速化を図る上で、反射防止シートのサイズをタブ付き基板のタブを除いた基板よりも大きくすることは非常に重要である。
また、本発明の表示窓パネルの製造方法は、
前記第1の反射防止シート及び/又は第2の反射防止シートがロール状であることを特徴とする。
このように反射防止シートがロール状に形成されていれば、基板に対する反射防止シートの貼着を効率的に行うことができる。
【0042】
また、本発明の表示窓パネルの製造方法は、
前記第1の反射防止シート及び第2の反射防止シートのカットにレーザーを使用することを特徴とする。
【0043】
このように反射防止シートのカットにレーザーを用いることで、非接触でカットが行え、シート端面の剥離を起こす残留応力を低減できるとともに機械的なカットで発生し易いシート表面への傷を防止することができる。
【0044】
また、本発明の表示窓パネルの製造方法は、
前記第1の反射防止シート及び第2の反射防止シートのカットが、荒切りと仕上げ切りに分けて行われることを特徴とする。
【0045】
このように反射防止シートのカットを荒切りと仕上げ切りに分けて行うようにすれば、反射防止シートのカットを精度良く行うことができる。また、荒切り及び仕上げ切りを各々1回またはそれ以上の回数に分けて行うように構成することも可能であり、装置構成のフレキシビリティーは高い。
【0046】
また、本発明の表示窓パネルの製造方法は、
前記第1の反射防止シート及び/又は第2の反射防止シートに対する仕上げ切り工程の後、仕上げ切りが行われた反射防止シートが、所定の位置で正確にカットされているか否かを画像検査にて判断する工程を有することを特徴とする。
【0047】
このように検査されていれば、不良品を間違って出荷してしまう心配がないため、製品の信頼性を高めることができる。
【0048】
また、本発明の表示窓パネルの製造方法は、
前記印刷層を形成する工程において表面上に部分的に印刷層が形成された第1の反射防止シート及び/又は前記第2の反射防止シートのカットが、
前記印刷層を形成する工程の前に荒切りが行われ、前記印刷層を形成する工程の後に仕上げ切りが行われることを特徴とする。
【0049】
このように印刷層を形成する工程の前に荒切りを行い、印刷層を形成する工程の後に仕上げ切りを行うことで、印刷外観の仕上がり及び外周キワへのベタ印刷品質を向上させることができる。
【0050】
また、本発明の表示窓パネルの製造方法は、
前記印刷層が形成されている反射防止シートに対する仕上げ切り工程の後、前記第1の反射防止シート及び第2の反射防止シートが貼着された基板をオートクレーブ内に入れて気泡除去を行う工程を有することを特徴とする。
【0051】
このように気泡除去を行えば、表示窓パネルの光透過性をより高めることができる。
【発明の効果】
【0052】
本発明の表示窓パネルによれば、表示窓パネルを、高透明性を有する板状の基板の両面に反射防止シートを貼着する構成としたので、構造が極めて簡素であり、製造も容易で、製造コストを抑えることができる。また、基板の両面に反射防止シートを貼着する構成であるため、従来のディップ成形では不可能であった構成、すなわち、両面に貼着した反射防止シートの光学特性を異なるように構成とすることができる。さらに、一方面に貼着された第1の反射防止シートの光学特性と、他方面に貼着された第2の反射防止シートの光学特性とを異なる光学特性とすることで、所望の反射防止効果を容易に得ることができる

【0053】
また、本発明の表示窓パネルの製造方法によれば、少ない工程で表示窓パネルを得ることができ、また従来のようにディップ(浸漬)成形を行わないため、製造装置も小型化でき製造コストを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】図1は、本発明の表示窓パネルを説明する概略図である。
【図2】図2(a)は所定の波長帯域における光線透過率のグラフ、図2(b)は所定の波長帯域における光線反射率のグラフである。
【図3】図3は、本発明の第1の実施例の所定の波長帯域における光線透過率・光線反射率のグラフである。
【図4】図4は、本発明の第2の実施例の所定の波長帯域における光線透過率・光線反射率のグラフである。
【図5】図5は、本発明の表示窓パネルの製造方法を説明する工程図である。
【図6】図6は、本発明の表示窓パネルの製造方法を説明する工程図である。
【図7】図7は、本発明の表示窓パネルの製造方法を説明する工程図である。
【図8】図8は、タブ付き表示窓パネルを説明する概略図である。
【図9】図9は、従来の表示窓パネルの製造方法を説明する工程図である。
【図10】図10は、従来の表示窓パネルの製造方法を説明する工程図である。
【図11】図11は、従来の表示窓パネルの製造方法を説明する工程図である。
【発明を実施するための形態】
【0055】
以下、本発明の実施の形態(実施例)を図面に基づいてより詳細に説明する。
本発明は、例えば合成樹脂製の基板の一方側と他方側に反射防止処理を施してなる電子機器の表示窓パネルおよび表示窓パネルの製造方法である。
【0056】
<表示窓パネル10>
図1に示したように、本発明の表示窓パネル10は、高透明性を有する板状の基板12を基材とし、この基板12の一方面には粘着材16aを介して第1の反射防止シート18aが貼着され、基板12の他方面には粘着材16bを介して第2の反射防止シート18bが貼着されている。
【0057】
また、他方面に貼着された第2の反射防止シート18bの表面上には、部分的に印刷層20が形成されている。
【0058】
ここで、基板12の材質としては、高透明性を有する合成樹脂を用いることができ、例えばポリカーボネート(PC)またはポリメチルメタクリレイト(PMMA)またはシクロオレフィンポリマーを用いることが好ましい。
【0059】
なお、高透明性を有する合成樹脂の選定については、製品として求められるスペックに合わせて適宜選択すれば良いものであるが、株式会社日立ハイテクノロジーズ製の分光光度計U−3010を用いた1mm厚みの基板測定(波長帯域400〜800nm)で光線透過率80%以上のものであれば、視認性を良好に維持するうえでも好ましい。
【0060】
また、基板12の一方面及び他方面に貼着された第1の反射防止シート18a,第2の反射防止シート18bは、製品として求められるスペックに合わせて適宜市販品の中から選択して使用することが好ましく、例えば反射防止層(図示せず)とハードコート層(図示せず)と基材層(図示せず)とが積層され、片面に粘着材層を有する日油株式会社製のARシート、日本化薬株式会社製のARシートなどを用いることができる。
【0061】
このような表示窓パネル10は、この基板12の一方面に貼着された第1の反射防止シート18aの光学特性と、基板12の他方面に貼着された第2の反射防止シート18bの光学特性とが異なるように設定されることが好ましい。
【0062】
本発明においては、基板12の一方面と他方面の2つの光学特性を変え、この2つを組み合わせれば、図2(a)に示した所定の波長帯域における光線透過率のグラフに記載された従来の1つの光線透過率の曲線(A)を、本発明の表示窓パネル10における一方面に貼着された第1の反射防止シート18aの光線透過率の曲線(B)と、他方面に貼着された第2の反射防止シート18bの光線透過率の曲線(C)との組み合わせで表現できる。
【0063】
また、図2(b)に示した所定の波長帯域における光線反射率のグラフに記載された従来の1つの光線反射率の曲線(a)についても、本発明の表示窓パネル10における一方面に貼着された第1の反射防止シート18aの光線反射率の曲線(b)と、他方面に貼着された第2の反射防止シート18bの光線反射率の曲線(c)との組み合わせで表現できる。
【0064】
このため、所望の反射防止効果を従来よりも容易に得ることができる。
【0065】
また、基板12の一方面に貼着された第1の反射防止シート18aと、基板12の他方面に貼着された第2の反射防止シート18bは、反射防止層(図示せず)とハードコート層(図示せず)と基材層(図示せず)を積層したものであることが好ましい。
【0066】
このように構成されていれば、反射防止の機能に加えて、耐擦傷性や耐衝撃性を加えることができるため、特にデジタルカメラや携帯電話など、表示窓パネル10に直接触れたり、他の物品と衝突し易い環境下での使用であっても、表示窓パネル10を破損や傷などから保護することができる。
【0067】
さらに第1の反射防止シート18a,第2の反射防止シート18bに撥水性を持たせておけば、例えば水滴が飛散した際においても拭き取りが容易であり、視認性を早急に回復させることができる。
【0068】
第1の反射防止シート18a,第2の反射防止シート18bの撥水処理は、反射防止層に撥水材を混合させるか又は撥水材を希釈した溶液を従来より公知の方法で塗布処理すれば良い。
【0069】
なお、第1の反射防止シート18a,第2の反射防止シート18bを基板12に貼着する粘着材16a,16bの厚みは、第1の反射防止シート18aは5〜20μmの範囲内に設定することが好ましく、このときの第1の反射防止シート18aの鉛筆硬度は3H〜2Hである。また、第2の反射防止シート18bの厚みは5〜50μmの範囲内に設定することが好ましく、このときの第2の反射防止シート18bの鉛筆硬度は3H〜HBである。鉛筆硬度は、粘着材の厚みが薄いほど、HBから3Hに向かって硬度を増すこととなる。
【0070】
このように設定されていれば、第1の反射防止シート18a及び第2の反射防止シート18bが、基板12に対して安定して貼着され、且つ第1の反射防止シート18aの耐擦傷性を向上させる事ができるため好ましい。
【0071】
このように本発明の表示窓パネル10は、高透明性を有する板状の基板12の一方面に
粘着材16aを介して第1の反射防止シート18aが貼着され、この基板12の他方面には粘着材16bを介して第2の反射防止シート18bが貼着されており、2面それぞれが反射防止効果を得ることのできる構造および層であるため、2つの光学特性を組み合わせることで所望の反射防止効果を従来よりも容易に得ることができるものである。
【実施例】
【0072】
(実施例1)
本実施例における表示窓パネル10は、図1に示したように、高透明性を有する板状の基板12を基材とし、この基板12の一方面には粘着材16aを介して第1の反射防止シート18aが貼着され、基板12の他方面には粘着材16bを介して第2の反射防止シート18bが貼着されている。この第1の反射防止シート18a,第2の反射防止シート18bには、撥水性を持たせている。なお、粘着材16aの厚みは、10μmであり、この場合の第1の反射防止シート18aの鉛筆硬度は3H、粘着材16bの厚みは25μmであり、この場合の反射防止シート18bの鉛筆硬度は2Hであった。
【0073】
また、他方面に貼着された第2の反射防止シート18bの表面上には、部分的に印刷層20が形成されている。
【0074】
また、基板12の材質はPC(ポリカーボネート)であり、本実施例では、サビック社のDMX2415を用いた。
【0075】
また、第1の反射防止シート18a及び第2の反射防止シート18bには、日油株式会社製のARシートを用いた。
【0076】
本実施例の第1の反射防止シート18a及び第2の反射防止シート18bの光学特性については、図3に示した所定の波長帯域における光線透過率・光線反射率のグラフに示したとおりである。なお、光学特性の測定は、株式会社日立ハイテクノロジーズ製の分光光度計U−3010を用いて実測した。
【0077】
第1の反射防止シート18aの光学特性は、波長552nmのときに光線透過率95.7%のピーク値をとり、光線反射率については、波長550nm近傍で光線反射率0.51%のボトム値をとる。また、第2の反射防止シートの光学特性については、波長光612nmのときに光線透過率95.8%のピーク値をとり、光線反射率については、波長光600nm近傍で光線反射率0.49%のボトム値をとる。
【0078】
また、第1の反射防止シート18aの光線透過率のピーク波長と、第2の反射防止シート18bの光線透過率のピーク波長とは、60nm離れている。また、第1の反射防止シート18aの光線反射率のボトム波長と、第2の反射防止シート18bの光線反射率のボトム波長とは、約50nm離れている。
【0079】
結果、上下2枚のシートにより合成された光学特性は、ピーク値を挟んだ領域がブロードな曲線となり、波長光580nmのとき光線透過率95.7%のピーク値となった。また、光線反射率についても波長580nm近傍で光線反射率0.6%のボトム値となった。
【0080】
したがって、第1の反射防止シート18a及び第2の反射防止シート18bの2つの光学特性を組み合わせて得られた表示窓パネル10の光学特性は、図4に示した従来の一つの光線透過率曲線および光線反射率曲線と略同等であり、2つの光学特性を組み合わせることで、所望の反射防止効果を得られることが確認できた。
【0081】
(実施例2)
本実施例における表示窓パネル10は、上述した実施例1と同様に、高透明性を有する板状の基板12を基材とし、この基板12の一方面には粘着材16aを介して第1の反射防止シート18aが貼着され、基板12の他方面には粘着材16bを介して第2の反射防止シート18bが貼着されている。この第1の反射防止シート18a,第2の反射防止シート18bには、撥水性を持たせている。なお、粘着材16aの厚みは、20μmであり、この場合の第1の反射防止シート18aの鉛筆硬度は2H、粘着材16bの厚みは25μmであり、この場合の反射防止シート18bの鉛筆硬度は2Hであった。
【0082】
また、他方面に貼着された第2の反射防止シート18bの表面上には、部分的に印刷層20が形成されている。
【0083】
また、基板12の材質はPC(ポリカーボネート)であり、本実施例では、サビック社のDMX2415を用いた。
【0084】
また、第1の反射防止シート18aには日本化薬株式会社製のARシートを、及び第2の反射防止シート18bには日油株式会社製のARシートを用いた。
【0085】
本実施例の第1の反射防止シート18a及び第2の反射防止シート18bの光学特性については、図4に示した所定の波長帯域における光線透過率・光線反射率のグラフに示したとおりである。なお、光学特性の測定は、株式会社日立ハイテクノロジーズ製の分光光度計U−3010を用いて実測した。
【0086】
第1の反射防止シート18aの光学特性は、波長644nmのときに光線透過率96.5%のピーク値をとり、光線反射率については、波長640nm近傍で光線反射率1.47%のボトム値をとる。また、第2の反射防止シートの光学特性については、波長光552nmのときに光線透過率95.7%のピーク値をとり、光線反射率については、波長光550nm近傍で光線反射率0.51%のボトム値をとる。
【0087】
また、第1の反射防止シート18aの光線透過率のピーク波長と、第2の反射防止シート18bの光線透過率のピーク波長とは、92nm離れている。また、第1の反射防止シート18aの光線反射率のボトム波長と、第2の反射防止シート18bの光線反射率のボトム波長とは、約90nm離れている。
【0088】
結果、上下2枚のシートにより合成された光学特性は、ピーク値を挟んだ領域がブロードな曲線となり、波長光620nmのとき光線透過率95.7%のピーク値となった。また、光線反射率についても波長550nm近傍で光線反射率1.2%のボトム値となった。
【0089】
したがって、第1の反射防止シート18a及び第2の反射防止シート18bの2つの光学特性を組み合わせて得られた表示窓パネル10の光学特性は、図4に示した従来の一つの光線透過率曲線および光線反射率曲線と略同等であり、2つの光学特性を組み合わせることで、所望の反射防止効果を得られることが確認できた。
【0090】
<表示窓パネル10の製造方法>
次に上記した表示窓パネル10の製造方法について説明する。
まず、図5(a)に示したように、タブ32が付いた板状の基板(タブ付き基板30)を射出成形で得るため、内部にタブ付き基板成形用空間を有し、上型22と下型24からなる金型26を準備する。
【0091】
そしてこの状態で金型26を閉じ、図5(b)に示したように、金型26内に溶融された高透明性を有する合成樹脂(例えばポリカーボネート(PC)またはポリメチルメタクリレイト(PMMA))またはシクロオレフィンポリマーを射出することで、高透明性を有する板状のタブ付き基板30を得る。
【0092】
なお、成形されたタブ付き基板30は図8に示したような形状を有し、基板12の向かい合う両側端にタブ32,32がそれぞれ形成されたものである。このタブ32,32は、この後の製造工程において、タブ32,32を把持して工程を進めるために使用される箇所であり、製造を迅速化する上で非常に重要な部分である。
【0093】
タブ32の両側端の厚み方向の位置及びタブ32の寸法は使用する製造装置のハンドリング形態により最良の位置及び寸法が決められるものである。
また、射出成形で用いられる金型26においては、1ショットでタブ付き基板30を一つ成形可能な一個取りタイプであっても、一度に複数得られる多数個取りタイプであっても良いものである。
【0094】
次いでこのように射出成形により得られたタブ付き基板30は、図6(a)に示したように、その一方面に粘着材16aを介して第1の反射防止シート18aが、他方面に粘着材16bを介して第2の反射防止シート18bが貼着されるが、この第1の反射防止シート18a,第2の反射防止シート18bの貼着前に、タブ付き基板30の他方面を既知の表面処理方法で、反射防止シートの貼着性を促進させるようにしておくことが好ましい。
【0095】
なお、表面処理後にタブ付き基板30に貼着される第1の反射防止シート18a,第2の反射防止シート18bは、基板12よりも大きなサイズに設定されていることが好ましい。これはタブ付き基板30へ第1の反射防止シート18a,第2の反射防止シート18bを貼着する際に多少ズレが生じても、基板12全面に反射防止シートが貼着されるからである。また、第1の反射防止シート18a,第2の反射防止シート18bは、工数低減のためロール状になっており、基板12よりも大きなサイズで供給される。
【0096】
タブ付き基板30の一方面に第1の反射防止シート18aを貼着した後には、図6(b)に示したように基板の形状に合わせて第1の反射防止シート18aをレーザーを用いてカットする。また、同様に、図6(c)に示したようにタブ付き基板30の他方面に第2の反射防止シート18bを貼着した後には、図6(d)に示したように基板の形状に合わせて第2の反射防止シート18bをレーザーを用いてカットする。使用するレーザーは、紫外波長の短波長レーザーでもグリーンレーザーでも使用可能だが、コストパフォーマンスを考えるとCO2レーザーが好ましい。
【0097】
この第1の反射防止シート18a,第2の反射防止シート18bのカットの際には、まず荒切りを行い、次いで仕上げ切りを行うようにすることが好ましく、このように2回に分けて行えば、反射防止シートのカットを精度良く行うことができる。なお、荒切りの回数は1回であっても2回以上であっても良く、同様に、仕上げ切りの回数も1回であって
も2回以上であっても良い。最終形態である表示窓パネル10の大きさに合わせて精度よくカットができれば良いのでカットタクト及び装置構成から考えて適宜回数を設定することが好ましい。
【0098】
また、反射防止シートの表面上に印刷層を形成する場合は、荒切りが行われた反射防止シートの表面上に印刷層を形成し、その後に仕上げ切りを行うようにすることが好ましい。すなわち、本実施形態の表示窓パネル10のように、他方面に貼着された第2の反射防止シート18bの表面上に印刷層20を形成する場合には、図7(a)に示したようにタブ付き基板30の他方面に第2の反射防止シート18bを貼着した後に、図7(b)に示
したように第2の反射防止シート18bに対して荒切りを行って、第2の反射防止シート18bの外側部分17aを切除する。この荒切りでは、第2の反射防止シート18bをタブ付き基板30よりも未だ一回り大きなサイズに整形する。次いで、図7(c)に示したように第2の反射防止シート18bの表面上にスクリーン印刷により部分的に印刷層20を形成し、この印刷層20を定着させるために熱処理又はUV照射を施した後に、図7(d)に示したように第2の反射防止シート18bに対して仕上げ切りを行い、第2の反射防止シート18bの外側部分17bを切除して、第2の反射防止シート18bをタブ付き基板30の他方面と略同一形状に整形する。
【0099】
このように表面上に印刷層20が形成された第2の反射防止シート18bに対して、印刷層20を形成する前に荒切りを行い、印刷層20を形成した後に仕上げ切りを行うことで、印刷外観の仕上がり及び外周キワへのベタ印刷品質を向上させることができる。
なお、印刷方法は特に限定されるものではないが、特にスクリーン印刷法を用いれば細かなデザインであっても確実に印刷可能であるため好ましい。
【0100】
なお、上述した実施形態では、印刷層20は、第2の反射防止シート18bの表面上だけに形成されているが、本発明の表示窓パネル10はこれに限定されず、例えば印刷層20が第1の反射防止シート18aの表面上だけに形成されても良く、また印刷層20が第1の反射防止シート18a及び第2の反射防止シート18bの表面上に形成されても良い。
【0101】
次いで、第1の反射防止シート18a、第2の反射防止シート18bを貼着したタブ付き基板30を画像検査し、シートのはみ出しなどが無く、カットが正しく行われているか否かを判断する。なお、この検査工程は、第1の反射防止シート18a、第2の反射防止シート18bに対するカットが完了した毎に2回に分けて実施しても良く、また第1の反射防止シート18a及び第2の反射防止シート18bに対するカットが完了した後にまとめて1回実施しても良い。
【0102】
さらに、タブ付き基板30をオートクレーブ(図示せず)内に入れて高圧処理をすることで目視不可能な微小気泡の除去を行う。
【0103】
最後にタブ付き基板30からタブ32をカットすることで、図1に示した表示窓パネル10が完成される。また、外観品質の観点より基板30の稜線部について更に綺麗さを求められる場合には、レーザーカットで仕上げた稜線部を更に機械加工でより綺麗に仕上げる場合もある。
【0104】
このような表示窓パネル10は、実際の出荷時には別途両面に保護シート(図示せず)を貼着して梱包され、この形態で出荷されるようになっている。
【0105】
このように、本発明の表示窓パネル10の製造方法は、少ない工程で表示窓パネル10を得ることができ、また従来のようにディップ(浸漬)成形を一度も行う必要がないため、製造装置も小型化可能で製造コストを抑えることができる。
【0106】
以上、本発明の好ましい実施の態様を説明してきたが、本発明はこれに限定されることはなく、種々の変更や追加が可能なものである。
【符号の説明】
【0107】
10・・・表示窓パネル
12・・・基板
16a・・粘着材
16b・・粘着材
17a・・外側部分
17b・・外側部分
18a・・第1の反射防止シート
18b・・第2の反射防止シート
20・・・印刷層
22・・・上型
24・・・下型
26・・・金型
28・・・スタンパ
30・・・タブ付き基板
32・・・タブ
100・・・表示窓パネル
102・・・シート
104・・・シート
106・・・大判基板
108a・・ハードコート層
108b・・ハードコート層
110a・・反射防止層
110b・・反射防止層
112a・・撥水層
112b・・撥水層
114・・・印刷層
200・・・大判パネル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器の表示窓パネルであって、
前記表示窓パネルは、
高透明性を有する板状の基板と、
前記基板の一方面に粘着材を介して貼着された第1の反射防止シートと、
前記基板の他方面に粘着材を介して貼着された第2の反射防止シートと、
から少なくとも構成されていることを特徴とする表示窓パネル。
【請求項2】
前期基板の一方面及び/又は他方面に貼着された反射防止シートの表面上に、部分的に印刷層が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の表示窓パネル。
【請求項3】
前記基板の一方面に貼着された第1の反射防止シートの光学特性と、他方面に貼着された第2の反射防止シートの光学特性とが、異なることを特徴とする請求項1または2に記載の表示窓パネル。
【請求項4】
前記光学特性が、所定の波長帯域における光線透過率であることを特徴とする請求項3に記載の表示窓パネル。
【請求項5】
波長帯域450〜750nmの範囲において、前記基板の一方面に貼着された第1の反射防止シートの光線透過率のピーク波長と、前記基板の他方面に貼着された第2の反射防止シートの光線透過率のピーク波長とが、20nm以上離れていることを特徴とする請求項4に記載の表示窓パネル。
【請求項6】
前記光学特性が、所定の波長帯域における光線反射率であることを特徴とする請求項3に記載の表示窓パネル。
【請求項7】
波長帯域450〜750nmの範囲において、前記基板の一方面に貼着された第1の反射防止シートの光線反射率のボトム波長と、前記基板の他方面に貼着された第2の反射防止シートの光線反射率のボトム波長とが、20nm以上離れていることを特徴とする請求項6に記載の表示窓パネル。
【請求項8】
前記第1の反射防止シート及び/又は第2の反射防止シートが、反射防止層とハードコート層と基材層とを積層してなることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の表示窓パネル。
【請求項9】
前記第1の反射防止シート及び/又は第2の反射防止シートが、撥水性を有することを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の表示窓パネル。
【請求項10】
前記基板の一方面に反射防止シートを貼着するための粘着材の厚みが、5〜20μmの範囲内であり、前記基板の他方面に反射防止シートを貼着するための粘着材の厚みが、5〜50μmの範囲内であることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の表示窓パネル。
【請求項11】
電子機器の表示窓パネルの製造方法であって、
前記表示窓パネルの製造方法は、
板状のタブ付き基板を射出成形で作成するため、内部にタブ付き基板成形用空間を有する金型を準備する工程と、
前記金型内に溶融樹脂を射出し、高透明性を有する板状のタブ付き基板を成形する工程と、
前記タブ付き基板の一方面に、粘着材を介して第1の反射防止シートを貼着する工程と、
前記タブ付き基板の他方面に、粘着材を介して第2の反射防止シートを貼着する工程と、
前記タブ付き基板からタブをカットする工程と、
を少なくとも有することを特徴とする表示窓パネルの製造方法。
【請求項12】
前記タブ付き基板に、粘着材を介して第1の反射防止シート及び第2の反射防止シートを貼着する工程の後、
さらに第1の反射防止シート及び/又は第2の反射防止シートの表面上に、部分的に印刷層を形成する工程を有することを特徴とする請求項11に記載の表示窓パネルの製造方法。
【請求項13】
前記印刷層を形成する工程の後、さらにUV照射処理または熱処理を加える工程を有することを特徴とする請求項12に記載の表示窓パネルの製造方法。
【請求項14】
前記タブ付き基板に、粘着材を介して第1の反射防止シート及び第2の反射防止シートを貼着する工程における前記第1の反射防止シート及び前記第2の反射防止シートが、
前記タブ付き基板のタブを除いた基板よりも大きなサイズであって、
前記タブ付き基板の一方面に第1の反射防止シートを貼着した後、貼着した第1の反射防止シートを前記基板の形状に合わせてカットし、
さらに、前記タブ付き基板の他方面に第2の反射防止シートを貼着した後、貼着した第2の反射防止シートを前記基板の形状に合わせてカットすることを特徴とする請求項10から13のいずれかに記載の表示窓パネルの製造方法。
【請求項15】
前記第1の反射防止シート及び/又は第2の反射防止シートが、ロール状であることを特徴とする請求項14に記載の表示窓パネルの製造方法。
【請求項16】
前記第1の反射防止シート及び第2の反射防止シートのカットにレーザーを使用することを特徴とする請求項14または15に記載の表示窓パネルの製造方法。
【請求項17】
前記第1の反射防止シート及び第2の反射防止シートのカットが、荒切りと仕上げ切りに分けて行われることを特徴とする請求項14から16のいずれかに記載の表示窓パネルの製造方法。
【請求項18】
前記第1の反射防止シート及び/又は第2の反射防止シートに対する仕上げ切り工程の後、仕上げ切りが行われた反射防止シートが、所定の位置で正確にカットされているか否かを画像検査にて判断する工程を有することを特徴とする請求項17に記載の表示窓パネルの製造方法。
【請求項19】
前記印刷層を形成する工程において表面上に部分的に印刷層が形成された第1の反射防止シート及び/又は前記第2の反射防止シートのカットが、
前記印刷層を形成する工程の前に荒切りが行われ、前記印刷層を形成する工程の後に仕上げ切りが行われることを特徴とする請求項17に記載の表示窓パネルの製造方法。
【請求項20】
前記印刷層が形成されている反射防止シートに対する仕上げ切り工程の後、前記第1の反射防止シート及び第2の反射防止シートが貼着された基板をオートクレーブ内に入れて気泡除去を行う工程を有することを特徴とする請求項19に記載の表示窓パネルの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−78844(P2013−78844A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−28981(P2010−28981)
【出願日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【出願人】(597060427)中谷産業株式会社 (7)
【Fターム(参考)】