表示装置、表示方法およびコンピュータ・プログラム製品
本発明は視覚情報を表示する表示面を有する可撓性ディスプレイを備えるディスプレイ装置に関する。可撓性ディスプレイは可撓性ディスプレイが変形された位置にある収納状態と、可撓性ディスプレイの表示面が実質的に平坦であり、外部視点から視認可能であり、かつ表示面上の視覚情報コンテンツを制御可能である表示状態との間で変形可能である。さらに、ディスプレイ装置は、収納状態と表示状態との間で少なくとも1つの追加の状態へ変形可能であるように構成され、可撓性ディスプレイの表示面の一部分が実質的に平坦であり、外部視点から視認可能であり、かつ表示面の一部分の視覚情報コンテンツを制御可能である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、視覚情報を表す表示面を備え、可撓性ディスプレイが変形位置にある収納状態と、可撓性ディスプレイの表示面が実質的に平坦であり、外部視点から視認可能であり、かつ、表示面上の視覚情報の内容を制御することができる表示状態との間で変形可能である可撓性ディスプレイに関するものである。
【背景技術】
【0002】
国際出願公開第WO2006/061786号明細書は視覚情報、例えば電子メール(e−メール)のメッセージを表示することができる可撓性ディスプレイを開示している。ディスプレイは2つの状態、すなわちディスプレイを読むための表示状態と、ディスプレイを収納するための収納状態との間で変形可能である。表示状態では、ディスプレイの表示面は実質的に平坦であり、ディスプレイ装置の外部の視点から視認可能であり、表示面のコンテンツを制御可能であるため、ユーザーはディスプレイ上に表示される情報を読むことができる。収納状態では、可撓性のディスプレイは、例えばディスプレイを巻いたり包んだりすることにより変形して体積を圧縮されており、外部の機械的影響から保護することが可能である。可撓性ディスプレイの表示面が収納状態において実質的に内方に向けられていると、その面は外部視点から視認できない。
【0003】
しかしながら、ディスプレイ装置に能動的な方法で示された情報を見るためには、可撓性ディスプレイは収納状態から表示状態に変形しなければならないが、そのようにすることは定期的にディスプレイ装置の情報、例えば装置の状態情報またはモバイル装置が新しいメッセージを受領したか否かをチェックすることを望むユーザーには不便である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、プリアンブルに従うディスプレイ装置であって、ユーザーがディスプレイの情報をより容易にチェックし得るディスプレイを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1の態様によれば、視覚情報を表示する表示面を有する可撓性ディスプレイを備え、前記可撓性ディスプレイは、前記可撓性ディスプレイが変形された位置にある収納状態と、前記可撓性ディスプレイの前記表示面が実質的に平坦であり、外部視点から視認可能であり、かつ前記表示面上の視覚情報コンテンツを制御可能である表示状態との間で変形可能であり、前記ディスプレイ装置は、前記収納状態と前記表示状態との間で少なくとも1つの追加の状態へ変形可能であるように構成され、前記可撓性ディスプレイの前記表示面の一部分が実質的に平坦であり、前記外部視点から視認可能であり、かつ前記表示面の前記一部分の視覚情報コンテンツを制御可能であるディスプレイ装置が提供される。
【0006】
本発明の第2の態様によれば、視覚情報を表示する表示面を有する可撓性ディスプレイを備え、前記可撓性ディスプレイは前記可撓性ディスプレイが変形された位置にある収納状態と、前記可撓性ディスプレイの前記表示面が実質的に平坦であり、外部視点から視認可能であり、かつ前記表示面上の視覚情報コンテンツを制御可能である表示状態との間で変形可能であり、前記装置は前記可撓性ディスプレイの前記表示面を外部視点から視認可能な前記ディスプレイ装置の実質的に透明な部分に少なくとも部分的に投影するプロジェクタをさらに備えるディスプレイ装置が提供される。
【0007】
本発明は、可撓性ディスプレイが表示状態にないときに情報を外部視点から視認可能な可撓性ディスプレイの表示面に表示し、本発明によるディスプレイ装置のユーザーが収納状態から完全に表示状態まで可撓性ディスプレイを変形する必要がないようにし、それによりディスプレイを表示する時間を節約するという発明思想に基づいている。ユーザーはこのようにして可撓性ディスプレイが表示状態になくても情報を迅速に観る簡便な方法を得ることができる。さらに、ディスプレイ装置の耐用年限が延びるが、これは可撓性ディスプレイを表示状態にするように変形する動作の回数が減少するためである。
【0008】
第1の実施の形態においては、可撓性ディスプレイは収納状態と表示状態との間で少なくとも1つの追加状態に変形可能であり、この少なくとも1つの追加状態において、可撓性ディスプレイの表示面の一部分は実質的に平坦であり、外部視点から視認可能であり、かつ表示面の一部分の視覚情報コンテンツを制御可能である。少なくとも1つの追加状態において視覚情報を制御して表示することにより、装置のユーザーは収納状態からの可撓性ディスプレイの変形動作が少なくても迅速に視覚情報を検索することができる。
【0009】
第2の実施の形態においては、ディスプレイ装置は外部視点から視認可能な可撓性ディスプレイの表示面をディスプレイ装置の実質的に透明な部分に投影するプロジェクタをさらに備える。ディスプレイ装置の実質的に透明な部分とプロジェクタを導入することにより、可撓性ディスプレイが表示状態に無く、収納状態や少なくとも1つの追加状態のような他の状態にあるときでも、可視情報をユーザーに好適に示すことができる。可視情報を実質的に透明な部分に投影することにより、ユーザーは、例えば迅速に情報を観るために可撓性ディスプレイを変形する必要がまったくないので、それによりさらにディスプレイ装置の情報チェック性能が向上する。可撓性ディスプレイの変形動作を実行しなければならないことが全体として少なくなるので、ディスプレイ装置の耐用年限もさらに延びる。さらに、常に視認可能なディスプレイがもはや不必要である。
【0010】
第3の態様によれば、ディスプレイ装置の可撓性ディスプレイの表示面に情報を表示する方法であって、前記可撓性ディスプレイは前記可撓性ディスプレイが変形された位置にある収納状態と、前記可撓性ディスプレイの前記表示面が実質的に平坦であり、外部視点から視認可能であり、かつ前記表示面上の視覚情報コンテンツを制御可能である表示状態との間で変形可能であるディスプレイ装置であって、前記方法は、前記可撓性ディスプレイが前記収納状態と前記表示状態との間で1つの追加の状態へ変形されたときに、前記可撓性ディスプレイの前記表示面の一部分のみに情報を表示する工程を備える方法が提供される。
【0011】
第4の態様によれば、ディスプレイ装置の可撓性ディスプレイの表示面に情報を表示する方法であって、前記可撓性ディスプレイの前記表示面は前記可撓性ディスプレイが変形された位置にある収納状態と、前記可撓性ディスプレイの前記表示面が実質的に平坦であり、外部視点から視認可能であり、かつ前記表示面上の視覚情報コンテンツを制御可能である表示状態との間で変形可能であるディスプレイ装置であって、前記方法は、前記可撓性ディスプレイの前記表示面を前記外部視点から視認可能な前記ディスプレイ装置の実質的に透明な部分に少なくとも部分的に投影する工程を備える方法が提供される。
【0012】
第5の態様によれば、ディスプレイ装置の可撓性ディスプレイの表示面に情報を表示する方法をコンピュータに実行させる、コンピュータにより読取可能なコードを備えるコンピュータプログラム製品であって、前記可撓性ディスプレイは前記可撓性ディスプレイが変形された位置にある収納状態と、前記可撓性ディスプレイの前記表示面が実質的に平坦であり、外部視点から視認可能であり、かつ前記表示面上の視覚情報コンテンツを制御可能である表示状態との間で変形可能であるディスプレイ装置であって、前記方法は、前記可撓性ディスプレイが前記収納状態と前記表示状態との間で1つの追加の状態へ変形されたときに、前記可撓性ディスプレイの前記表示面の一部分のみに情報を表示する工程を備えるコンピュータプログラム製品が提供される。
【0013】
第6の態様によれば、ディスプレイ装置の可撓性ディスプレイの表示面に情報を表示する方法をコンピュータに実行させる、コンピュータにより読取可能なコードを備えるコンピュータプログラム製品であって、前記可撓性ディスプレイは前記可撓性ディスプレイが変形された位置にある収納状態と、前記可撓性ディスプレイの前記表示面が実質的に平坦であり、外部視点から視認可能であり、かつ前記表示面上の視覚情報コンテンツを制御可能である表示状態との間で変形可能であり、前記方法は、前記可撓性ディスプレイの前記表示面を前記外部視点から視認可能な前記ディスプレイ装置の実質的に透明な部分に少なくとも部分的に投影する工程を備えるコンピュータプログラム製品が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は、本発明によるディスプレイ装置の第1の実施の形態の概略斜視図である。
【図2】図2は、本発明によるディスプレイ装置の第2の実施の形態の概略斜視図である。
【図3a】図3aは、収納状態における図2のディスプレイ装置の簡略化された概略平面図である。
【図3b】図3bは、中間状態における図2のディスプレイ装置の簡略化された概略平面図である。
【図3c】図3cbは、表示状態における図2のディスプレイ装置の簡略化された概略平面図である。
【図4】図4は、図3bのディスプレイ装置のさらなる概略平面図である。
【図5】図5は、図3bのディスプレイ装置のさらなる概略平面図である。
【図6】図6は、図3bのディスプレイ装置のさらなる概略平面図である。
【図7a】図7aは、本発明によるディスプレイ装置のさらなる実施の形態の側断面図である。
【図7b】図7bは、図7aのディスプレイ装置の上面図である。
【図7c】図7cは、本発明によるディスプレイ装置の更なる実施の形態の側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明がより十分に理解されるように、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して説明するが、これらの図面は単なる例示である。
【0016】
図面は本発明の一実施の形態による好適な実施の形態の単なる概念図である。図面において、同じ参照符号は同等または相当する部品を指す。
【0017】
図1は本発明によるディスプレイ装置1の第1の実施の形態の概略斜視図であり、ディスプレイ装置1のハウジング3内に配置されたシリンダの周りに巻き取り可能な可撓性ディスプレイ2を有する。左側に、ディスプレイの表示面4が実質的に平坦である可撓性ディスプレイ2の表示状態が示され、ディスプレイ装置1の外部の視点から視認可能であり、表示面上の視覚情報コンテンツはディスプレイ・コントローラ(不図示)により制御される。可撓性ディスプレイ装置2の表示状態において、ディスプレイ2は実質的に平坦であり、例えば、1つ以上の伸縮自在な支持体により支持されている。右側には、収納状態が示されている。この収納状態では、ディスプレイ2が変形されている。すなわち、この実施形態ではシリンダの周りに実質的に完全に巻き取られているため可撓性ディスプレイの表示面が実質的に内方に向いており、従って外部視点から視認できない。通常、収納・非作動状態では、装置1はスイッチが切られているか、または待機モードにある。
【0018】
可撓性ディスプレイ2は、別の方法で、例えば外部シリンダの周りに巻き取り可能に搭載することもできる。さらに、「内方に向いた」という表現は表面の法線ベクトルがディスプレイ装置の内部を指向していることを意味する。最後に、別の方法として、可撓性ディスプレイを、表示面が実質的に外方に向くように巻き取ることができる。
【0019】
図2は本発明によるディスプレイ装置1の第2の実施の形態の概略斜視図であり、装置1のカーネル5に対して巻きつけることができる可撓性ディスプレイ2を有する。右側には、可撓性ディスプレイ2を表示状態とした装置1を示している。左側には、可撓性ディスプレイ2を収納状態とした装置1を示している。可撓性ディスプレイ2の表示状態では、ディスプレイ2は実質的に平坦であり、例えば、1つ以上の旋回支持体により支持されている。
【0020】
図1および図2に示すディスプレイ装置1は、例えば携帯電話、PDA等のようなモバイル装置に使用することができる。可撓性ディスプレイ2は、例えば、米国ケンブリッジ市のイー・インク社の商標である「イー・インク(E Ink)」としても知られる電気泳動ディスプレイを備える。電気泳動ディスプレイは、例えば米国特許出願公開第2007/0018944号明細書から従来公知であり、この公報明細書の記載内容は引用により本明細書において参照される。
【0021】
図3a、3b、3cは、可撓性ディスプレイ2のそれぞれ収納状態、表示状態、および中間状態とも呼ばれる追加の状態にある図2のディスプレイ装置1の簡略化された概略平面図である。可撓性ディスプレイ2は巻き付け可能型である。収納状態では、可撓性ディスプレイ2の表示面4はディスプレイ装置1のカーネル5に向かって内方に向けられており、そのため外部視点から視認できない。カーネルにはユーザー・インターフェース11が設けられている。第1の端部6および第2の端部7を有する可撓性ディスプレイ2はカーネル5の周りを完全に一周している。しかしながら、原理上は、ディスプレイ2はカーネル5を2回以上囲んでいてもよい。さらに、ディスプレイ2はカーネル5を部分的に包囲していてもよい。
【0022】
図3bに示される中間状態では、可撓性ディスプレイ2は部分的開放動作により収納状態から変形される。特に、曲線の端点8および9の間の第1の曲線部分が平坦化されている。第1の曲線部分は第1のヒンジとして機能する。そのため、中間状態では、第2の端部に隣接するディスプレイ2の部分13の表示面は平坦であり、ディスプレイ装置1の外部の支点10から視認可能であり、視覚情報コンテンツがディスプレイ・コントローラ(不図示)により制御される。原理上、可撓性ディスプレイ2に2つ以上の追加の中間状態を設けることができる。可撓性ディスプレイの中間状態では、ディスプレイ表示面の一部分が外部視点から見ることができる。この視認可能なディスプレイ部分はコントローラによりディスプレイを制御することにより、視覚情報コンテンツを提供される。中間状態では、可撓性ディスプレイの、カーネルから外方に向いた1つ以上の部分は一般に外部視点から視認可能である。この視認可能部分の相当するピクセルを選択し、アドレス指定することにより、視覚情報コンテンツをディスプレイの視認可能部分上に提供することができる。
【0023】
表示状態では、図3cに示すように、可撓性ディスプレイ2はさらに追加の開放動作によりさらに変形される。特に、曲線端点12と可撓性ディスプレイ2の第1の端部との間の第2の曲線部分が平坦化されているので、可撓性ディスプレイの実質的に全表示面が平坦であり、外部点10から視認可能であり、視覚情報コンテンツがディスプレイ・コントローラにより制御される。ここで、第2の曲線部分は第2のヒンジとして機能する。
【0024】
好ましくは、ディスプレイ装置1の配置は、可撓性ディスプレイ2が事実上固定され装置1の安定な機械的状況が得られるように配置される。そのために、装置は、さらに、少なくとも1つの追加の動作状態に変形した後に可撓性ディスプレイが機械的に安定な姿勢をとることを可能にするためのスタビライザを備える。相当する巻き取り可能なディスプレイは中間状態が、中間安定位置を有するほぼ伸縮自在な支持体を設けることにより、事実上安定であるように配置することが可能である。
【0025】
追加の状態は混雑した環境において使用するためであり、かつ装置1の把持をよくするためである。中間の部分的に開放された状態において使用可能な考え得る応用としては、smsメッセージまたはe−メールメッセージあるいはそれらの双方、電話帳、およびmp3曲目を閲覧すること並びに音量調節がある。
【0026】
ディスプレイ2は剛性部分と可撓性部分とを備え、ディスプレイ2の変形が容易である。特に、図3Aの可撓性ディスプレイ2の曲線状部分、すなわちヒンジ、は可撓性である。しかしながら、図3Aのディスプレイ2の平坦部分も可撓性ディスプレイ材料から製造することができる。さらに、ディスプレイには一連のヒンジと平坦部分とを交互に配置して設けることができる。そのようなものとして、ディスプレイは2つのヒンジを備え、平坦部分がヒンジ間に配置されているか、あるいはそれ以上のヒンジ、例えば3つのヒンジを備え、後続のヒンジとの間に平坦部分が配置されている。全てではなくいくつかのヒンジを平坦化することにより、ディスプレイ装置の中間状態を得ることができる。全てのヒンジを平坦化すると、ディスプレイ全体が開放され表示状態になる。
【0027】
曲線端点8、9、12には、可撓性ディスプレイ2の少なくとも1つの追加の状態への変形を検知し、検知信号を発生する変形検知器が設けられている。変形検知器を設けることにより、可撓性ディスプレイ2の状態を判断することができる。特に、可撓性ディスプレイ2のどちらの表示面領域が外点10から視認可能であるかを判断することができる。
【0028】
任意に、ディスプレイ装置は、さらに、可撓性ディスプレイ2の少なくとも1つの追加の状態に適合された視覚情報を制御するように配置されたディスプレイプロセッサを備える。特に、ディスプレイプロセッサは、向き検知器の検知信号に応答して可撓性ディスプレイ2の実質的に平坦なかつ外点10から視認可能な部分の視覚情報を制御するように配置される。このようにして、視覚情報は、第1の開放動作を行った後、ディスプレイ2の視認可能な部分に自動的に示される。あるいはまた、視覚情報は、例えばユーザー・インターフェースを介してユーザーが追加の動作をすると視認可能な部分に示される。
【0029】
視覚情報を表示するプロセスはハードウェア部品またはソフトウェアあるいはそれらの双方により行うことができる。
【0030】
さらに、下記のように、変形検知器はロック機能もしくはアンロック機能またはそれらの双方を設けてもよく、あるいはページ・アップ(page up、次頁)またはページ・ダウン(page down、前頁)あるいはそれらの双方のような他の適切なユーザー・インターフェース動作を備えていてもよい。
【0031】
変形検知器はそれぞれ種々の態様で搭載することができる。それらのうちには次のものがある。
【0032】
(i)磁石が十分に近いときに磁石からセンサへの距離に比例する信号を発生するホール(Hall)センサ。
【0033】
(ii)抵抗測定回路により可撓性部分の湾曲状態のアナログ測定である湾曲領域の位置の検知のため、および巻き付け/開放動作の際の中間状態を検知するのにも使用することができる、湾曲領域に一体化された電位差計。
【0034】
(iii)ディスプレイの境界縁に一体化されたデジタル計測装置、ディスプレイの一部分が開放されたか否かを検知する光センサ。
【0035】
(iv)プル・ストリップ(pull strip)またはピエゾ素子、「プル・ストリップ」は紐に係る歪(伸長または圧縮)に応じてその抵抗が変化する。紐はディスプレイ2の曲線状部分に一体化させることができる。ピエゾ素子は同様に働く。
【0036】
(v)磁界により切り替え可能なデジタルスイッチであるリードリレー。リードリレーはディスプレイ2の境界端部に一体化させることができる。
【0037】
その結果、変形検知器は、電子測定センサまたは磁界センサあるいはそれらの双方を備えていてもよい。
【0038】
図3bでは、ユーザー・インターフェース11は、依然として、ディスプレイ2の巻き付けられていて使用できない部分により覆われている。この問題は、限定ユーザー・インターフェース機能を装置本体の他方の面に、あるいはディスプレイ装置1の頂部もしくは底部またはそれらの双方に追加することにより解消することができる。限定ユーザー・インターフェースはディスプレイ装置を部分的に開放された状態、追加の操作状態で操作するように特殊設計することができる。
【0039】
機能性の観点から、部分的に解放された状態になるカーネル5に簡単なユーザー・インターフェースを追加することができる。このユーザー・インターフェースは部分的に解放されたディスプレイ部分を使用するための専用としてもよい。例えば、それは、単純な十字ボタンであって、それを用いてアイテムのリストをディスプレイ上でスクロールするのに用いることができる。
【0040】
さらに、機能性の観点から、キーボードを追加してもよい。これは特に有利である。その理由は、この部分的に開放された状態の装置は、その状態でユーザーが片手または両手で装置を容易に保持することができるのでタイピングのための理想的な形状である。これにより、部分的に開放された状態は装置の「タイピング・モード」となり、完全に開放された状態は「読み取りモード」となる。アプリケーションは、ユーザーが部分的に解放された状態に切り替えるとタイピング・モードに自動的に切り替わるように構成することができる。例えば、e−メールを読むときは、部分的に開放された状態にすると自動的に応答動作を始動する。smsアプリケーションにおいても同様にすることができる。キーボードもスクリーン上のアイテムのリストに対する案内用のナビゲーション・キーを含んでいてもよい。
【0041】
一般に、ユーザー・インターフェース要素は可撓性ディスプレイの前面または背面、あるいはその双方においてディスプレイ装置1の表示面上もしくはその対抗面に、側面部に、上面部または背面部もしくはそれらの双方に配置することができる。
【0042】
実用的には、ユーザー・インターフェースはタッチ・スクリーン15付きディスプレイ14を、図4に示すように、装置本体の開放部に付加することにより実装することができる。このようにして、キーボードとしてまたはナビゲーション・キーとして、あるいはそれらの双方として構成することができる再構成可能なユーザー・インターフェースを作製することができる。理想的であると考えられる実装の仕方の一つは、巻き付け部用と再構成可能なユーザー・インターフェース・ディスプレイ部用の双方に対して同じ表示フォイルを使用することである。
【0043】
さらなる選択肢としては、巻き付け/開放動作をディスプレイ2との相互作用のために使用してもよい。特に半開放状態はこの種の相互作用にとって理想的であるが、それは曲線端点8、9間の唯一の湾曲部が原理上その状態で回転自在であるからである。図5に示すように、ディスプレイ自由端部7を巻き付けられた状態P1に向けて一定角度分移動させることは、例えば、ページ・ダウン動作であってもよく、ディスプレイ自由端部をもう一方の方向P2に移動することは、例えば、ページ・アップ動作であってもよい。明らかに、この機能は逆に構成してもよい。さらに、他のユーザー・インターフェース機能を実装することもできる。曲線状部分は上下に曲げることが可能であるが平坦状態において安定性の良好な状態を有するように構成することができる。曲線状部分とディスプレイが「伸び過ぎ(overstretch)」が可能であることは装置1の信頼性にとって有利である。これは眼鏡が構成される仕方と同様である。
【0044】
部分的に開放された状態では、例えば装置1を使用するために照明条件がよくない間は、任意的に前ライトを使用することができる。図6にそのような構成を示す。ディスプレイ自由部分13の向きはカーネル5の長軸と平行ではなく、傾いている。好ましくは、曲線端点8、9間の曲線状部分は傾いた状態で追加の安定(クリック)位置を有する。カーネル5は光源16を設けられており、ディスプレイ自由端13の表示面4を照明する。一つの選択肢としては、光源16により発生された光ビーム17の方向はカーネルの長軸に対するディスプレイ自由端13の傾角に従って調整することができる。ここでは、曲線端点8、9間の湾曲部に配置した電位計を使用することができる。
【0045】
可撓性ディスプレイ2の中間状態では、表示面の一部分、例えばその半分は外部からは視認できないので、装置1によって更新される必要はない。一般に、ディスプレイは縦および横の電極により活性化されるマトリックス・ピクセルを備える。向きに依存するので、ディスプレイの視認可能部分の視覚情報を示すには、縦または横の電極の一部分しか使用する必要がない。好ましくは、ディスプレイの視認可能な部分は主ディスプレイ制御プロセッサにより操作され、ディスプレイの非視認可能部分は別のディスプレイ制御プロセッサにより操作され、その別のディスプレイ制御プロセッサをオフまたは0ボルト状態に切り替ることができるようにし、それによりエネルギーを節約している。表示中にディスプレイを変形した後、別のディスプレイ制御プロセッサを正常操作用に初期化することができる。さらに、ディスプレイ制御プロセッサに送信されなければならないデータの量は、ディスプレイの一部分だけを更新しなければならない場合よりもずっと少ない。これもエネルギーの節約になる。
【0046】
別の方法では、可撓性ディスプレイ2は、表示面を装置1のカーネル5に対して実質的に外側に向けて巻き付けて同じ追加状態の利点を得ることが可能である。
【0047】
図7aでは、本発明による表示装置のさらなる実施形態の側断面図を示す。可撓性ディスプレイの表示面の一部分が装置の上面または下面、あるいはそれらの双方において外部視点から視認可能なディスプレイ装置21の実質的に透明な部分に投影される。ディスプレイ装置21の実質的に透明な部分は、曇りガラスのような追加のディスプレイ20として実装される。光ビーム21は外部視点10から視認可能である。可撓性ディスプレイ2の表示面の部分の投影はミラー18を備えたプロジェクタ18により行われる。追加のディスプレイ20は可撓性ディスプレイの部分的に投影された表示面に対して実質的に横に向いている。この実施形態の利点の一つは、可撓性ディスプレイ2が表示状態になく、例えば、上述のように中間状態にあるときに、可撓性ディスプレイの表示面の少なくとも一部分が外部視点10から視認可能であることである。さらに、特に有利な方法としては、ディスプレイ装置の配置は、可撓性ディスプレイの表示面の少なくとも一部分が、可撓性ディスプレイ2が収納状態にある場合でも外部視点10から視認可能であるようにすることである。それにより、ディスプレイ装置の耐用年限がさらに延びる。それは、ユーザーの少なくとも一定数の視聴動作に対しては変形される必要がないからである。従って、装置1は可撓性ディスプレイ2が完全に巻き付けられた収納位置にあるときにも動作可能である。図7bは図7aのディスプレイ装置の上面図であり、追加のディスプレイ20を明瞭に示している。ディスプレイ装置の実質的に透明な部分も他の方法で、例えば、単に透明要素として実装することも可能である。
【0048】
任意的に、ディスプレイの投影部分に対する前ライトを生成する光源19を追加することができる。光源19は着色光または実質的白色光を生成する。図7aに示すように、光源19は外部視点10からミラー18の背後に配置される。この構成において、そのときミラーが光源19から来る光に対して透明であると有利である。そのような実施形態では、ミラーは半透明、すなわちミラーの第1面に入射する光に対して実質的に透明であるがミラーの第2面に入射する光に対して実質的に反射性である。あるいはまた、光源19はディスプレイ装置1の頂部において追加のディスプレイの近傍に、図7aにおいてミラー18の左側に配置することができる。その場合、ミラー18は透明でも非透明でもよい。しかしながら、光源19は後者の場合、外部視点10から遮断されて光が直接に外部視点10に向けて伝播するのを防止するようにするのが好ましい。原理上、光源19はユーザー・インターフェースにユーザー・フィードバック用にすでに存在する光源と組み合わせることもできる。
【0049】
プレビュー・スクリーンとして使用できる追加のディスプレイはボタンを透明にすることによりボタン機能と組み合わせることができる。また、択一的に、プレビュー動作に使用することができる追加のディスプレイに、カラーフィルター、他の任意の追加の特徴のタッチ機能を、付加することも可能である。受動的追加ディスプレイに対して択一的にもしくは追加的に、能動的ディスプレイを外部視点から視認可能な情報、例えば可撓性ディスプレイの表示面の一部分の情報を表示するために設けることができる。能動的ディスプレイは、ディスプレイ装置が可撓性ディスプレイの表示面の一部分が実質的に平坦である中間状態にあるとき、またはディスプレイ装置が収納状態にあるときに、例えば、情報を表示するために配置することができる。
【0050】
図7aにおいて、ミラー18は可撓性ディスプレイ2の表示面と交差する平面に配向されている。すなわち、ミラー18は可撓性ディスプレイ2の局所的向きに対して約45°の角度で配向されている。その場合、ミラー18はディスプレイ2の表示面の一部分を追加のディスプレイ20を介して外部視点10に向けて投影する。本発明によるディスプレイ装置1のさらなる実施形態を示す図7cでは、ミラーは可撓性ディスプレイ2の局所的向きに対して約45°よりも小さい角度で配向されており、それにより追加のディスプレイ20において一次元におけるよりも高い解像度を有する投影が得られる。
【0051】
択一的方法では、ミラーは可撓性ディスプレイ2の局所的向きに対して約45°よりも大きい角度で配向させることができるか、またはこの角度はディスプレイ装置1のボタンにより調整することができ、このようにして一種のズーム機能が有効となる。
【0052】
ディスプレイ装置1はさらにプロセッサを備えているのが有利であり、このプロセッサは可撓性ディスプレイ2の表示面の部分に、追加ディスプレイ20に投影される視覚情報を表示するように構成され、エネルギーを節約することができる。表示され、投影された視覚情報は、例えば、アプリケーションのオン/オフ状態、SMSメッセージ受信、等を含んでいてもよい。
【0053】
図7a−cに示すディスプレイ装置1の実施形態により、特に、ユーザー・インターフェース動作が部分的解放動作と連動されてユーザーが照明、タッチまたは着色、あるいはそれらの任意の組み合わせの機能を追加のディスプレイ20上で得る場合に、ユーザーにディスプレイ装置1と相互作用する新しい方法が提供される。
【0054】
特定の実施形態について説明したが、本発明は上述のものとは異なった態様で実施してもよい。上述の説明は本発明を限定するものではない。請求項中の符号はいずれも特許請求の範囲を限定するものではない。
【技術分野】
【0001】
本発明は、視覚情報を表す表示面を備え、可撓性ディスプレイが変形位置にある収納状態と、可撓性ディスプレイの表示面が実質的に平坦であり、外部視点から視認可能であり、かつ、表示面上の視覚情報の内容を制御することができる表示状態との間で変形可能である可撓性ディスプレイに関するものである。
【背景技術】
【0002】
国際出願公開第WO2006/061786号明細書は視覚情報、例えば電子メール(e−メール)のメッセージを表示することができる可撓性ディスプレイを開示している。ディスプレイは2つの状態、すなわちディスプレイを読むための表示状態と、ディスプレイを収納するための収納状態との間で変形可能である。表示状態では、ディスプレイの表示面は実質的に平坦であり、ディスプレイ装置の外部の視点から視認可能であり、表示面のコンテンツを制御可能であるため、ユーザーはディスプレイ上に表示される情報を読むことができる。収納状態では、可撓性のディスプレイは、例えばディスプレイを巻いたり包んだりすることにより変形して体積を圧縮されており、外部の機械的影響から保護することが可能である。可撓性ディスプレイの表示面が収納状態において実質的に内方に向けられていると、その面は外部視点から視認できない。
【0003】
しかしながら、ディスプレイ装置に能動的な方法で示された情報を見るためには、可撓性ディスプレイは収納状態から表示状態に変形しなければならないが、そのようにすることは定期的にディスプレイ装置の情報、例えば装置の状態情報またはモバイル装置が新しいメッセージを受領したか否かをチェックすることを望むユーザーには不便である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、プリアンブルに従うディスプレイ装置であって、ユーザーがディスプレイの情報をより容易にチェックし得るディスプレイを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1の態様によれば、視覚情報を表示する表示面を有する可撓性ディスプレイを備え、前記可撓性ディスプレイは、前記可撓性ディスプレイが変形された位置にある収納状態と、前記可撓性ディスプレイの前記表示面が実質的に平坦であり、外部視点から視認可能であり、かつ前記表示面上の視覚情報コンテンツを制御可能である表示状態との間で変形可能であり、前記ディスプレイ装置は、前記収納状態と前記表示状態との間で少なくとも1つの追加の状態へ変形可能であるように構成され、前記可撓性ディスプレイの前記表示面の一部分が実質的に平坦であり、前記外部視点から視認可能であり、かつ前記表示面の前記一部分の視覚情報コンテンツを制御可能であるディスプレイ装置が提供される。
【0006】
本発明の第2の態様によれば、視覚情報を表示する表示面を有する可撓性ディスプレイを備え、前記可撓性ディスプレイは前記可撓性ディスプレイが変形された位置にある収納状態と、前記可撓性ディスプレイの前記表示面が実質的に平坦であり、外部視点から視認可能であり、かつ前記表示面上の視覚情報コンテンツを制御可能である表示状態との間で変形可能であり、前記装置は前記可撓性ディスプレイの前記表示面を外部視点から視認可能な前記ディスプレイ装置の実質的に透明な部分に少なくとも部分的に投影するプロジェクタをさらに備えるディスプレイ装置が提供される。
【0007】
本発明は、可撓性ディスプレイが表示状態にないときに情報を外部視点から視認可能な可撓性ディスプレイの表示面に表示し、本発明によるディスプレイ装置のユーザーが収納状態から完全に表示状態まで可撓性ディスプレイを変形する必要がないようにし、それによりディスプレイを表示する時間を節約するという発明思想に基づいている。ユーザーはこのようにして可撓性ディスプレイが表示状態になくても情報を迅速に観る簡便な方法を得ることができる。さらに、ディスプレイ装置の耐用年限が延びるが、これは可撓性ディスプレイを表示状態にするように変形する動作の回数が減少するためである。
【0008】
第1の実施の形態においては、可撓性ディスプレイは収納状態と表示状態との間で少なくとも1つの追加状態に変形可能であり、この少なくとも1つの追加状態において、可撓性ディスプレイの表示面の一部分は実質的に平坦であり、外部視点から視認可能であり、かつ表示面の一部分の視覚情報コンテンツを制御可能である。少なくとも1つの追加状態において視覚情報を制御して表示することにより、装置のユーザーは収納状態からの可撓性ディスプレイの変形動作が少なくても迅速に視覚情報を検索することができる。
【0009】
第2の実施の形態においては、ディスプレイ装置は外部視点から視認可能な可撓性ディスプレイの表示面をディスプレイ装置の実質的に透明な部分に投影するプロジェクタをさらに備える。ディスプレイ装置の実質的に透明な部分とプロジェクタを導入することにより、可撓性ディスプレイが表示状態に無く、収納状態や少なくとも1つの追加状態のような他の状態にあるときでも、可視情報をユーザーに好適に示すことができる。可視情報を実質的に透明な部分に投影することにより、ユーザーは、例えば迅速に情報を観るために可撓性ディスプレイを変形する必要がまったくないので、それによりさらにディスプレイ装置の情報チェック性能が向上する。可撓性ディスプレイの変形動作を実行しなければならないことが全体として少なくなるので、ディスプレイ装置の耐用年限もさらに延びる。さらに、常に視認可能なディスプレイがもはや不必要である。
【0010】
第3の態様によれば、ディスプレイ装置の可撓性ディスプレイの表示面に情報を表示する方法であって、前記可撓性ディスプレイは前記可撓性ディスプレイが変形された位置にある収納状態と、前記可撓性ディスプレイの前記表示面が実質的に平坦であり、外部視点から視認可能であり、かつ前記表示面上の視覚情報コンテンツを制御可能である表示状態との間で変形可能であるディスプレイ装置であって、前記方法は、前記可撓性ディスプレイが前記収納状態と前記表示状態との間で1つの追加の状態へ変形されたときに、前記可撓性ディスプレイの前記表示面の一部分のみに情報を表示する工程を備える方法が提供される。
【0011】
第4の態様によれば、ディスプレイ装置の可撓性ディスプレイの表示面に情報を表示する方法であって、前記可撓性ディスプレイの前記表示面は前記可撓性ディスプレイが変形された位置にある収納状態と、前記可撓性ディスプレイの前記表示面が実質的に平坦であり、外部視点から視認可能であり、かつ前記表示面上の視覚情報コンテンツを制御可能である表示状態との間で変形可能であるディスプレイ装置であって、前記方法は、前記可撓性ディスプレイの前記表示面を前記外部視点から視認可能な前記ディスプレイ装置の実質的に透明な部分に少なくとも部分的に投影する工程を備える方法が提供される。
【0012】
第5の態様によれば、ディスプレイ装置の可撓性ディスプレイの表示面に情報を表示する方法をコンピュータに実行させる、コンピュータにより読取可能なコードを備えるコンピュータプログラム製品であって、前記可撓性ディスプレイは前記可撓性ディスプレイが変形された位置にある収納状態と、前記可撓性ディスプレイの前記表示面が実質的に平坦であり、外部視点から視認可能であり、かつ前記表示面上の視覚情報コンテンツを制御可能である表示状態との間で変形可能であるディスプレイ装置であって、前記方法は、前記可撓性ディスプレイが前記収納状態と前記表示状態との間で1つの追加の状態へ変形されたときに、前記可撓性ディスプレイの前記表示面の一部分のみに情報を表示する工程を備えるコンピュータプログラム製品が提供される。
【0013】
第6の態様によれば、ディスプレイ装置の可撓性ディスプレイの表示面に情報を表示する方法をコンピュータに実行させる、コンピュータにより読取可能なコードを備えるコンピュータプログラム製品であって、前記可撓性ディスプレイは前記可撓性ディスプレイが変形された位置にある収納状態と、前記可撓性ディスプレイの前記表示面が実質的に平坦であり、外部視点から視認可能であり、かつ前記表示面上の視覚情報コンテンツを制御可能である表示状態との間で変形可能であり、前記方法は、前記可撓性ディスプレイの前記表示面を前記外部視点から視認可能な前記ディスプレイ装置の実質的に透明な部分に少なくとも部分的に投影する工程を備えるコンピュータプログラム製品が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は、本発明によるディスプレイ装置の第1の実施の形態の概略斜視図である。
【図2】図2は、本発明によるディスプレイ装置の第2の実施の形態の概略斜視図である。
【図3a】図3aは、収納状態における図2のディスプレイ装置の簡略化された概略平面図である。
【図3b】図3bは、中間状態における図2のディスプレイ装置の簡略化された概略平面図である。
【図3c】図3cbは、表示状態における図2のディスプレイ装置の簡略化された概略平面図である。
【図4】図4は、図3bのディスプレイ装置のさらなる概略平面図である。
【図5】図5は、図3bのディスプレイ装置のさらなる概略平面図である。
【図6】図6は、図3bのディスプレイ装置のさらなる概略平面図である。
【図7a】図7aは、本発明によるディスプレイ装置のさらなる実施の形態の側断面図である。
【図7b】図7bは、図7aのディスプレイ装置の上面図である。
【図7c】図7cは、本発明によるディスプレイ装置の更なる実施の形態の側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明がより十分に理解されるように、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して説明するが、これらの図面は単なる例示である。
【0016】
図面は本発明の一実施の形態による好適な実施の形態の単なる概念図である。図面において、同じ参照符号は同等または相当する部品を指す。
【0017】
図1は本発明によるディスプレイ装置1の第1の実施の形態の概略斜視図であり、ディスプレイ装置1のハウジング3内に配置されたシリンダの周りに巻き取り可能な可撓性ディスプレイ2を有する。左側に、ディスプレイの表示面4が実質的に平坦である可撓性ディスプレイ2の表示状態が示され、ディスプレイ装置1の外部の視点から視認可能であり、表示面上の視覚情報コンテンツはディスプレイ・コントローラ(不図示)により制御される。可撓性ディスプレイ装置2の表示状態において、ディスプレイ2は実質的に平坦であり、例えば、1つ以上の伸縮自在な支持体により支持されている。右側には、収納状態が示されている。この収納状態では、ディスプレイ2が変形されている。すなわち、この実施形態ではシリンダの周りに実質的に完全に巻き取られているため可撓性ディスプレイの表示面が実質的に内方に向いており、従って外部視点から視認できない。通常、収納・非作動状態では、装置1はスイッチが切られているか、または待機モードにある。
【0018】
可撓性ディスプレイ2は、別の方法で、例えば外部シリンダの周りに巻き取り可能に搭載することもできる。さらに、「内方に向いた」という表現は表面の法線ベクトルがディスプレイ装置の内部を指向していることを意味する。最後に、別の方法として、可撓性ディスプレイを、表示面が実質的に外方に向くように巻き取ることができる。
【0019】
図2は本発明によるディスプレイ装置1の第2の実施の形態の概略斜視図であり、装置1のカーネル5に対して巻きつけることができる可撓性ディスプレイ2を有する。右側には、可撓性ディスプレイ2を表示状態とした装置1を示している。左側には、可撓性ディスプレイ2を収納状態とした装置1を示している。可撓性ディスプレイ2の表示状態では、ディスプレイ2は実質的に平坦であり、例えば、1つ以上の旋回支持体により支持されている。
【0020】
図1および図2に示すディスプレイ装置1は、例えば携帯電話、PDA等のようなモバイル装置に使用することができる。可撓性ディスプレイ2は、例えば、米国ケンブリッジ市のイー・インク社の商標である「イー・インク(E Ink)」としても知られる電気泳動ディスプレイを備える。電気泳動ディスプレイは、例えば米国特許出願公開第2007/0018944号明細書から従来公知であり、この公報明細書の記載内容は引用により本明細書において参照される。
【0021】
図3a、3b、3cは、可撓性ディスプレイ2のそれぞれ収納状態、表示状態、および中間状態とも呼ばれる追加の状態にある図2のディスプレイ装置1の簡略化された概略平面図である。可撓性ディスプレイ2は巻き付け可能型である。収納状態では、可撓性ディスプレイ2の表示面4はディスプレイ装置1のカーネル5に向かって内方に向けられており、そのため外部視点から視認できない。カーネルにはユーザー・インターフェース11が設けられている。第1の端部6および第2の端部7を有する可撓性ディスプレイ2はカーネル5の周りを完全に一周している。しかしながら、原理上は、ディスプレイ2はカーネル5を2回以上囲んでいてもよい。さらに、ディスプレイ2はカーネル5を部分的に包囲していてもよい。
【0022】
図3bに示される中間状態では、可撓性ディスプレイ2は部分的開放動作により収納状態から変形される。特に、曲線の端点8および9の間の第1の曲線部分が平坦化されている。第1の曲線部分は第1のヒンジとして機能する。そのため、中間状態では、第2の端部に隣接するディスプレイ2の部分13の表示面は平坦であり、ディスプレイ装置1の外部の支点10から視認可能であり、視覚情報コンテンツがディスプレイ・コントローラ(不図示)により制御される。原理上、可撓性ディスプレイ2に2つ以上の追加の中間状態を設けることができる。可撓性ディスプレイの中間状態では、ディスプレイ表示面の一部分が外部視点から見ることができる。この視認可能なディスプレイ部分はコントローラによりディスプレイを制御することにより、視覚情報コンテンツを提供される。中間状態では、可撓性ディスプレイの、カーネルから外方に向いた1つ以上の部分は一般に外部視点から視認可能である。この視認可能部分の相当するピクセルを選択し、アドレス指定することにより、視覚情報コンテンツをディスプレイの視認可能部分上に提供することができる。
【0023】
表示状態では、図3cに示すように、可撓性ディスプレイ2はさらに追加の開放動作によりさらに変形される。特に、曲線端点12と可撓性ディスプレイ2の第1の端部との間の第2の曲線部分が平坦化されているので、可撓性ディスプレイの実質的に全表示面が平坦であり、外部点10から視認可能であり、視覚情報コンテンツがディスプレイ・コントローラにより制御される。ここで、第2の曲線部分は第2のヒンジとして機能する。
【0024】
好ましくは、ディスプレイ装置1の配置は、可撓性ディスプレイ2が事実上固定され装置1の安定な機械的状況が得られるように配置される。そのために、装置は、さらに、少なくとも1つの追加の動作状態に変形した後に可撓性ディスプレイが機械的に安定な姿勢をとることを可能にするためのスタビライザを備える。相当する巻き取り可能なディスプレイは中間状態が、中間安定位置を有するほぼ伸縮自在な支持体を設けることにより、事実上安定であるように配置することが可能である。
【0025】
追加の状態は混雑した環境において使用するためであり、かつ装置1の把持をよくするためである。中間の部分的に開放された状態において使用可能な考え得る応用としては、smsメッセージまたはe−メールメッセージあるいはそれらの双方、電話帳、およびmp3曲目を閲覧すること並びに音量調節がある。
【0026】
ディスプレイ2は剛性部分と可撓性部分とを備え、ディスプレイ2の変形が容易である。特に、図3Aの可撓性ディスプレイ2の曲線状部分、すなわちヒンジ、は可撓性である。しかしながら、図3Aのディスプレイ2の平坦部分も可撓性ディスプレイ材料から製造することができる。さらに、ディスプレイには一連のヒンジと平坦部分とを交互に配置して設けることができる。そのようなものとして、ディスプレイは2つのヒンジを備え、平坦部分がヒンジ間に配置されているか、あるいはそれ以上のヒンジ、例えば3つのヒンジを備え、後続のヒンジとの間に平坦部分が配置されている。全てではなくいくつかのヒンジを平坦化することにより、ディスプレイ装置の中間状態を得ることができる。全てのヒンジを平坦化すると、ディスプレイ全体が開放され表示状態になる。
【0027】
曲線端点8、9、12には、可撓性ディスプレイ2の少なくとも1つの追加の状態への変形を検知し、検知信号を発生する変形検知器が設けられている。変形検知器を設けることにより、可撓性ディスプレイ2の状態を判断することができる。特に、可撓性ディスプレイ2のどちらの表示面領域が外点10から視認可能であるかを判断することができる。
【0028】
任意に、ディスプレイ装置は、さらに、可撓性ディスプレイ2の少なくとも1つの追加の状態に適合された視覚情報を制御するように配置されたディスプレイプロセッサを備える。特に、ディスプレイプロセッサは、向き検知器の検知信号に応答して可撓性ディスプレイ2の実質的に平坦なかつ外点10から視認可能な部分の視覚情報を制御するように配置される。このようにして、視覚情報は、第1の開放動作を行った後、ディスプレイ2の視認可能な部分に自動的に示される。あるいはまた、視覚情報は、例えばユーザー・インターフェースを介してユーザーが追加の動作をすると視認可能な部分に示される。
【0029】
視覚情報を表示するプロセスはハードウェア部品またはソフトウェアあるいはそれらの双方により行うことができる。
【0030】
さらに、下記のように、変形検知器はロック機能もしくはアンロック機能またはそれらの双方を設けてもよく、あるいはページ・アップ(page up、次頁)またはページ・ダウン(page down、前頁)あるいはそれらの双方のような他の適切なユーザー・インターフェース動作を備えていてもよい。
【0031】
変形検知器はそれぞれ種々の態様で搭載することができる。それらのうちには次のものがある。
【0032】
(i)磁石が十分に近いときに磁石からセンサへの距離に比例する信号を発生するホール(Hall)センサ。
【0033】
(ii)抵抗測定回路により可撓性部分の湾曲状態のアナログ測定である湾曲領域の位置の検知のため、および巻き付け/開放動作の際の中間状態を検知するのにも使用することができる、湾曲領域に一体化された電位差計。
【0034】
(iii)ディスプレイの境界縁に一体化されたデジタル計測装置、ディスプレイの一部分が開放されたか否かを検知する光センサ。
【0035】
(iv)プル・ストリップ(pull strip)またはピエゾ素子、「プル・ストリップ」は紐に係る歪(伸長または圧縮)に応じてその抵抗が変化する。紐はディスプレイ2の曲線状部分に一体化させることができる。ピエゾ素子は同様に働く。
【0036】
(v)磁界により切り替え可能なデジタルスイッチであるリードリレー。リードリレーはディスプレイ2の境界端部に一体化させることができる。
【0037】
その結果、変形検知器は、電子測定センサまたは磁界センサあるいはそれらの双方を備えていてもよい。
【0038】
図3bでは、ユーザー・インターフェース11は、依然として、ディスプレイ2の巻き付けられていて使用できない部分により覆われている。この問題は、限定ユーザー・インターフェース機能を装置本体の他方の面に、あるいはディスプレイ装置1の頂部もしくは底部またはそれらの双方に追加することにより解消することができる。限定ユーザー・インターフェースはディスプレイ装置を部分的に開放された状態、追加の操作状態で操作するように特殊設計することができる。
【0039】
機能性の観点から、部分的に解放された状態になるカーネル5に簡単なユーザー・インターフェースを追加することができる。このユーザー・インターフェースは部分的に解放されたディスプレイ部分を使用するための専用としてもよい。例えば、それは、単純な十字ボタンであって、それを用いてアイテムのリストをディスプレイ上でスクロールするのに用いることができる。
【0040】
さらに、機能性の観点から、キーボードを追加してもよい。これは特に有利である。その理由は、この部分的に開放された状態の装置は、その状態でユーザーが片手または両手で装置を容易に保持することができるのでタイピングのための理想的な形状である。これにより、部分的に開放された状態は装置の「タイピング・モード」となり、完全に開放された状態は「読み取りモード」となる。アプリケーションは、ユーザーが部分的に解放された状態に切り替えるとタイピング・モードに自動的に切り替わるように構成することができる。例えば、e−メールを読むときは、部分的に開放された状態にすると自動的に応答動作を始動する。smsアプリケーションにおいても同様にすることができる。キーボードもスクリーン上のアイテムのリストに対する案内用のナビゲーション・キーを含んでいてもよい。
【0041】
一般に、ユーザー・インターフェース要素は可撓性ディスプレイの前面または背面、あるいはその双方においてディスプレイ装置1の表示面上もしくはその対抗面に、側面部に、上面部または背面部もしくはそれらの双方に配置することができる。
【0042】
実用的には、ユーザー・インターフェースはタッチ・スクリーン15付きディスプレイ14を、図4に示すように、装置本体の開放部に付加することにより実装することができる。このようにして、キーボードとしてまたはナビゲーション・キーとして、あるいはそれらの双方として構成することができる再構成可能なユーザー・インターフェースを作製することができる。理想的であると考えられる実装の仕方の一つは、巻き付け部用と再構成可能なユーザー・インターフェース・ディスプレイ部用の双方に対して同じ表示フォイルを使用することである。
【0043】
さらなる選択肢としては、巻き付け/開放動作をディスプレイ2との相互作用のために使用してもよい。特に半開放状態はこの種の相互作用にとって理想的であるが、それは曲線端点8、9間の唯一の湾曲部が原理上その状態で回転自在であるからである。図5に示すように、ディスプレイ自由端部7を巻き付けられた状態P1に向けて一定角度分移動させることは、例えば、ページ・ダウン動作であってもよく、ディスプレイ自由端部をもう一方の方向P2に移動することは、例えば、ページ・アップ動作であってもよい。明らかに、この機能は逆に構成してもよい。さらに、他のユーザー・インターフェース機能を実装することもできる。曲線状部分は上下に曲げることが可能であるが平坦状態において安定性の良好な状態を有するように構成することができる。曲線状部分とディスプレイが「伸び過ぎ(overstretch)」が可能であることは装置1の信頼性にとって有利である。これは眼鏡が構成される仕方と同様である。
【0044】
部分的に開放された状態では、例えば装置1を使用するために照明条件がよくない間は、任意的に前ライトを使用することができる。図6にそのような構成を示す。ディスプレイ自由部分13の向きはカーネル5の長軸と平行ではなく、傾いている。好ましくは、曲線端点8、9間の曲線状部分は傾いた状態で追加の安定(クリック)位置を有する。カーネル5は光源16を設けられており、ディスプレイ自由端13の表示面4を照明する。一つの選択肢としては、光源16により発生された光ビーム17の方向はカーネルの長軸に対するディスプレイ自由端13の傾角に従って調整することができる。ここでは、曲線端点8、9間の湾曲部に配置した電位計を使用することができる。
【0045】
可撓性ディスプレイ2の中間状態では、表示面の一部分、例えばその半分は外部からは視認できないので、装置1によって更新される必要はない。一般に、ディスプレイは縦および横の電極により活性化されるマトリックス・ピクセルを備える。向きに依存するので、ディスプレイの視認可能部分の視覚情報を示すには、縦または横の電極の一部分しか使用する必要がない。好ましくは、ディスプレイの視認可能な部分は主ディスプレイ制御プロセッサにより操作され、ディスプレイの非視認可能部分は別のディスプレイ制御プロセッサにより操作され、その別のディスプレイ制御プロセッサをオフまたは0ボルト状態に切り替ることができるようにし、それによりエネルギーを節約している。表示中にディスプレイを変形した後、別のディスプレイ制御プロセッサを正常操作用に初期化することができる。さらに、ディスプレイ制御プロセッサに送信されなければならないデータの量は、ディスプレイの一部分だけを更新しなければならない場合よりもずっと少ない。これもエネルギーの節約になる。
【0046】
別の方法では、可撓性ディスプレイ2は、表示面を装置1のカーネル5に対して実質的に外側に向けて巻き付けて同じ追加状態の利点を得ることが可能である。
【0047】
図7aでは、本発明による表示装置のさらなる実施形態の側断面図を示す。可撓性ディスプレイの表示面の一部分が装置の上面または下面、あるいはそれらの双方において外部視点から視認可能なディスプレイ装置21の実質的に透明な部分に投影される。ディスプレイ装置21の実質的に透明な部分は、曇りガラスのような追加のディスプレイ20として実装される。光ビーム21は外部視点10から視認可能である。可撓性ディスプレイ2の表示面の部分の投影はミラー18を備えたプロジェクタ18により行われる。追加のディスプレイ20は可撓性ディスプレイの部分的に投影された表示面に対して実質的に横に向いている。この実施形態の利点の一つは、可撓性ディスプレイ2が表示状態になく、例えば、上述のように中間状態にあるときに、可撓性ディスプレイの表示面の少なくとも一部分が外部視点10から視認可能であることである。さらに、特に有利な方法としては、ディスプレイ装置の配置は、可撓性ディスプレイの表示面の少なくとも一部分が、可撓性ディスプレイ2が収納状態にある場合でも外部視点10から視認可能であるようにすることである。それにより、ディスプレイ装置の耐用年限がさらに延びる。それは、ユーザーの少なくとも一定数の視聴動作に対しては変形される必要がないからである。従って、装置1は可撓性ディスプレイ2が完全に巻き付けられた収納位置にあるときにも動作可能である。図7bは図7aのディスプレイ装置の上面図であり、追加のディスプレイ20を明瞭に示している。ディスプレイ装置の実質的に透明な部分も他の方法で、例えば、単に透明要素として実装することも可能である。
【0048】
任意的に、ディスプレイの投影部分に対する前ライトを生成する光源19を追加することができる。光源19は着色光または実質的白色光を生成する。図7aに示すように、光源19は外部視点10からミラー18の背後に配置される。この構成において、そのときミラーが光源19から来る光に対して透明であると有利である。そのような実施形態では、ミラーは半透明、すなわちミラーの第1面に入射する光に対して実質的に透明であるがミラーの第2面に入射する光に対して実質的に反射性である。あるいはまた、光源19はディスプレイ装置1の頂部において追加のディスプレイの近傍に、図7aにおいてミラー18の左側に配置することができる。その場合、ミラー18は透明でも非透明でもよい。しかしながら、光源19は後者の場合、外部視点10から遮断されて光が直接に外部視点10に向けて伝播するのを防止するようにするのが好ましい。原理上、光源19はユーザー・インターフェースにユーザー・フィードバック用にすでに存在する光源と組み合わせることもできる。
【0049】
プレビュー・スクリーンとして使用できる追加のディスプレイはボタンを透明にすることによりボタン機能と組み合わせることができる。また、択一的に、プレビュー動作に使用することができる追加のディスプレイに、カラーフィルター、他の任意の追加の特徴のタッチ機能を、付加することも可能である。受動的追加ディスプレイに対して択一的にもしくは追加的に、能動的ディスプレイを外部視点から視認可能な情報、例えば可撓性ディスプレイの表示面の一部分の情報を表示するために設けることができる。能動的ディスプレイは、ディスプレイ装置が可撓性ディスプレイの表示面の一部分が実質的に平坦である中間状態にあるとき、またはディスプレイ装置が収納状態にあるときに、例えば、情報を表示するために配置することができる。
【0050】
図7aにおいて、ミラー18は可撓性ディスプレイ2の表示面と交差する平面に配向されている。すなわち、ミラー18は可撓性ディスプレイ2の局所的向きに対して約45°の角度で配向されている。その場合、ミラー18はディスプレイ2の表示面の一部分を追加のディスプレイ20を介して外部視点10に向けて投影する。本発明によるディスプレイ装置1のさらなる実施形態を示す図7cでは、ミラーは可撓性ディスプレイ2の局所的向きに対して約45°よりも小さい角度で配向されており、それにより追加のディスプレイ20において一次元におけるよりも高い解像度を有する投影が得られる。
【0051】
択一的方法では、ミラーは可撓性ディスプレイ2の局所的向きに対して約45°よりも大きい角度で配向させることができるか、またはこの角度はディスプレイ装置1のボタンにより調整することができ、このようにして一種のズーム機能が有効となる。
【0052】
ディスプレイ装置1はさらにプロセッサを備えているのが有利であり、このプロセッサは可撓性ディスプレイ2の表示面の部分に、追加ディスプレイ20に投影される視覚情報を表示するように構成され、エネルギーを節約することができる。表示され、投影された視覚情報は、例えば、アプリケーションのオン/オフ状態、SMSメッセージ受信、等を含んでいてもよい。
【0053】
図7a−cに示すディスプレイ装置1の実施形態により、特に、ユーザー・インターフェース動作が部分的解放動作と連動されてユーザーが照明、タッチまたは着色、あるいはそれらの任意の組み合わせの機能を追加のディスプレイ20上で得る場合に、ユーザーにディスプレイ装置1と相互作用する新しい方法が提供される。
【0054】
特定の実施形態について説明したが、本発明は上述のものとは異なった態様で実施してもよい。上述の説明は本発明を限定するものではない。請求項中の符号はいずれも特許請求の範囲を限定するものではない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
視覚情報を表示する表示面を有する可撓性ディスプレイを備え、前記可撓性ディスプレイは、前記可撓性ディスプレイが変形された位置にある収納状態と、前記可撓性ディスプレイの前記表示面が実質的に平坦であり、外部視点から視認可能であり、かつ前記表示面上の視覚情報コンテンツを制御可能である表示状態との間で変形可能であるディスプレイ装置であって、
前記ディスプレイ装置は、前記収納状態と前記表示状態との間で少なくとも1つの追加の状態へ変形可能であるように構成され、前記追加の状態においては、前記可撓性ディスプレイの前記表示面の一部分が実質的に平坦で、前記外部視点から視認可能であり、かつ前記表示面の前記一部分の視覚情報コンテンツを制御可能であるディスプレイ装置。
【請求項2】
前記可撓性ディスプレイは、巻き付け可能である請求項1記載のディスプレイ装置。
【請求項3】
少なくとも2つの可撓性曲線状部分を備え、前記追加の状態において、可撓性曲線状部分が平坦化される請求項2記載のディスプレイ装置。
【請求項4】
前記可撓性ディスプレイの前記少なくとも1つの追加状態への変形を検知し、検知信号を発生する変形検知器をさらに備える請求項1〜3のいずれか一項記載のディスプレイ装置。
【請求項5】
前記可撓性ディスプレイの前記少なくとも1つの追加状態に対して適合された前記視覚情報コンテンツを制御するように構成されたプロセッサをさらに備える請求項1〜4のいずれか一項記載のディスプレイ装置。
【請求項6】
前記変形検知器は、電子測定センサまたは磁界センサ、あるいはそれらの双方を含む請求項1〜5のいずれか一項記載のディスプレイ装置。
【請求項7】
前記少なくとも1つの追加状態への変形後、前記可撓性ディスプレイの安定な機械的位置を可能とするスタビライザをさらに備える請求項1〜6のいずれか一項記載のディスプレイ装置。
【請求項8】
前記変形検知器はユーザー・インターフェース機能を有し、例えば、前記ディスプレイ装置は前記収納状態または表示状態の方向に運動を検知すると、ユーザー・インターフェース機能が作動する請求項4〜7のいずれか一項記載のディスプレイ装置。
【請求項9】
前記可撓性ディスプレイと別個にまたは一体化して実装されたキーボード、十字ボタンまたはタッチ・スクリーンのようなユーザー・インターフェースをさらに備える請求項1〜8のいずれか一項記載のディスプレイ装置。
【請求項10】
前記少なくとも1つの追加状態において、前記ユーザー・インターフェースは前記可撓性ディスプレイによって覆われ、かつ前記表示状態において、前記ユーザー・インターフェースは前記可撓性ディスプレイから解放される請求項9記載のディスプレイ装置。
【請求項11】
前記ユーザー・インターフェースは、専ら、前記可撓性ディスプレイの前記少なくとも1つの追加状態で使用される請求項9または10記載のディスプレイ装置。
【請求項12】
視覚情報を表示する表示面を有する可撓性ディスプレイを備え、前記可撓性ディスプレイは前記可撓性ディスプレイが変形された位置にある収納状態と、前記可撓性ディスプレイの前記表示面が実質的に平坦であり、外部視点から視認可能であり、かつ前記表示面上の視覚情報コンテンツを制御可能である表示状態との間で変形可能であるディスプレイ装置であって、
前記装置は前記可撓性ディスプレイの前記表示面を外部視点から視認可能な前記ディスプレイ装置の実質的に透明な部分に少なくとも部分的に投影するプロジェクタをさらに備えるディスプレイ装置。
【請求項13】
前記プロジェクタは、前記可撓性ディスプレイの前記部分的に投影された表示面と約45°の角度で交差する平面内に配向されているミラーを備える請求項12記載のディスプレイ装置。
【請求項14】
前記プロジェクタは、前記可撓性ディスプレイの前記部分的に投影された表示面と45°から外れた角度で交差する平面内に配向されているミラーを備える請求項12記載のディスプレイ装置。
【請求項15】
前記プロジェクタは、前記可撓性ディスプレイの前記部分的に投影された表示面と前記投影においてズーム機能が有効となるように調整された角度で交差する平面内に配向されているミラーを備える請求項12記載のディスプレイ装置。
【請求項16】
前記ディスプレイ装置の前記実質的に透明な部分は追加のディスプレイまたは透明要素として実装されている請求項12〜15のいずれか一項記載のディスプレイ装置。
【請求項17】
前記外部視点から視認可能である情報を表示する能動的ディスプレイをさらに備える請求項12〜16のいずれか一項記載のディスプレイ装置。
【請求項18】
前記可撓性ディスプレイの前記表示面の前記一部分に前記ディスプレイ装置の前記実質的に透明な部分に投影される視覚情報コンテンツを表示するように構成されたプロセッサをさらに備える請求項1〜17のいずれか一項記載のディスプレイ装置。
【請求項19】
前記可撓性ディスプレイは巻き付け可能または巻き取り可能、あるいはそれらの双方である請求項1〜18のいずれか一項記載のディスプレイ装置。
【請求項20】
ディスプレイ装置の可撓性ディスプレイの表示面に情報を表示する方法であって、
前記可撓性ディスプレイは前記可撓性ディスプレイが変形された位置にある収納状態と、前記可撓性ディスプレイの前記表示面が実質的に平坦であり、外部視点から視認可能であり、かつ前記表示面上の視覚情報コンテンツを制御可能である表示状態との間で変形可能であり、
前記方法は、前記可撓性ディスプレイが前記収納状態と前記表示状態との間で1つの追加の状態へ変形されたときに、前記可撓性ディスプレイの前記表示面の一部分のみに情報を表示する工程を備える方法。
【請求項21】
ディスプレイ装置の可撓性ディスプレイの表示面に情報を表示する方法であって、
前記可撓性ディスプレイの前記表示面は前記可撓性ディスプレイが変形された位置にある収納状態と、前記可撓性ディスプレイの前記表示面が実質的に平坦であり、外部視点から視認可能であり、かつ前記表示面上の視覚情報コンテンツを制御可能である表示状態との間で変形可能であり、
前記方法は、前記可撓性ディスプレイの前記表示面を前記外部視点から視認可能な前記ディスプレイ装置の実質的に透明な部分に少なくとも部分的に投影する工程を備える方法。
【請求項22】
ディスプレイ装置の可撓性ディスプレイの表示面に情報を表示する方法をコンピュータに実行させる、コンピュータにより読取可能なコードを備えるコンピュータプログラム製品であって、
前記可撓性ディスプレイは前記可撓性ディスプレイが変形された位置にある収納状態と、前記可撓性ディスプレイの前記表示面が実質的に平坦であり、外部視点から視認可能であり、かつ前記表示面上の視覚情報コンテンツを制御可能である表示状態との間で変形可能であり、
前記方法は、前記可撓性ディスプレイが前記収納状態と前記表示状態との間で1つの追加の状態へ変形されたときに、前記可撓性ディスプレイの前記表示面の一部分のみに情報を表示する工程を備えるコンピュータプログラム製品。
【請求項23】
ディスプレイ装置の可撓性ディスプレイの表示面に情報を表示する方法をコンピュータに実行させる、コンピュータにより読取可能なコードを備えるコンピュータプログラム製品であって、
前記可撓性ディスプレイは前記可撓性ディスプレイが変形された位置にある収納状態と、前記可撓性ディスプレイの前記表示面が実質的に平坦であり、外部視点から視認可能であり、かつ前記表示面上の視覚情報コンテンツを制御可能である表示状態との間で変形可能であり、
前記方法は、前記可撓性ディスプレイの前記表示面を前記外部視点から視認可能な前記ディスプレイ装置の実質的に透明な部分に少なくとも部分的に投影する工程を備えるコンピュータプログラム製品。
【請求項1】
視覚情報を表示する表示面を有する可撓性ディスプレイを備え、前記可撓性ディスプレイは、前記可撓性ディスプレイが変形された位置にある収納状態と、前記可撓性ディスプレイの前記表示面が実質的に平坦であり、外部視点から視認可能であり、かつ前記表示面上の視覚情報コンテンツを制御可能である表示状態との間で変形可能であるディスプレイ装置であって、
前記ディスプレイ装置は、前記収納状態と前記表示状態との間で少なくとも1つの追加の状態へ変形可能であるように構成され、前記追加の状態においては、前記可撓性ディスプレイの前記表示面の一部分が実質的に平坦で、前記外部視点から視認可能であり、かつ前記表示面の前記一部分の視覚情報コンテンツを制御可能であるディスプレイ装置。
【請求項2】
前記可撓性ディスプレイは、巻き付け可能である請求項1記載のディスプレイ装置。
【請求項3】
少なくとも2つの可撓性曲線状部分を備え、前記追加の状態において、可撓性曲線状部分が平坦化される請求項2記載のディスプレイ装置。
【請求項4】
前記可撓性ディスプレイの前記少なくとも1つの追加状態への変形を検知し、検知信号を発生する変形検知器をさらに備える請求項1〜3のいずれか一項記載のディスプレイ装置。
【請求項5】
前記可撓性ディスプレイの前記少なくとも1つの追加状態に対して適合された前記視覚情報コンテンツを制御するように構成されたプロセッサをさらに備える請求項1〜4のいずれか一項記載のディスプレイ装置。
【請求項6】
前記変形検知器は、電子測定センサまたは磁界センサ、あるいはそれらの双方を含む請求項1〜5のいずれか一項記載のディスプレイ装置。
【請求項7】
前記少なくとも1つの追加状態への変形後、前記可撓性ディスプレイの安定な機械的位置を可能とするスタビライザをさらに備える請求項1〜6のいずれか一項記載のディスプレイ装置。
【請求項8】
前記変形検知器はユーザー・インターフェース機能を有し、例えば、前記ディスプレイ装置は前記収納状態または表示状態の方向に運動を検知すると、ユーザー・インターフェース機能が作動する請求項4〜7のいずれか一項記載のディスプレイ装置。
【請求項9】
前記可撓性ディスプレイと別個にまたは一体化して実装されたキーボード、十字ボタンまたはタッチ・スクリーンのようなユーザー・インターフェースをさらに備える請求項1〜8のいずれか一項記載のディスプレイ装置。
【請求項10】
前記少なくとも1つの追加状態において、前記ユーザー・インターフェースは前記可撓性ディスプレイによって覆われ、かつ前記表示状態において、前記ユーザー・インターフェースは前記可撓性ディスプレイから解放される請求項9記載のディスプレイ装置。
【請求項11】
前記ユーザー・インターフェースは、専ら、前記可撓性ディスプレイの前記少なくとも1つの追加状態で使用される請求項9または10記載のディスプレイ装置。
【請求項12】
視覚情報を表示する表示面を有する可撓性ディスプレイを備え、前記可撓性ディスプレイは前記可撓性ディスプレイが変形された位置にある収納状態と、前記可撓性ディスプレイの前記表示面が実質的に平坦であり、外部視点から視認可能であり、かつ前記表示面上の視覚情報コンテンツを制御可能である表示状態との間で変形可能であるディスプレイ装置であって、
前記装置は前記可撓性ディスプレイの前記表示面を外部視点から視認可能な前記ディスプレイ装置の実質的に透明な部分に少なくとも部分的に投影するプロジェクタをさらに備えるディスプレイ装置。
【請求項13】
前記プロジェクタは、前記可撓性ディスプレイの前記部分的に投影された表示面と約45°の角度で交差する平面内に配向されているミラーを備える請求項12記載のディスプレイ装置。
【請求項14】
前記プロジェクタは、前記可撓性ディスプレイの前記部分的に投影された表示面と45°から外れた角度で交差する平面内に配向されているミラーを備える請求項12記載のディスプレイ装置。
【請求項15】
前記プロジェクタは、前記可撓性ディスプレイの前記部分的に投影された表示面と前記投影においてズーム機能が有効となるように調整された角度で交差する平面内に配向されているミラーを備える請求項12記載のディスプレイ装置。
【請求項16】
前記ディスプレイ装置の前記実質的に透明な部分は追加のディスプレイまたは透明要素として実装されている請求項12〜15のいずれか一項記載のディスプレイ装置。
【請求項17】
前記外部視点から視認可能である情報を表示する能動的ディスプレイをさらに備える請求項12〜16のいずれか一項記載のディスプレイ装置。
【請求項18】
前記可撓性ディスプレイの前記表示面の前記一部分に前記ディスプレイ装置の前記実質的に透明な部分に投影される視覚情報コンテンツを表示するように構成されたプロセッサをさらに備える請求項1〜17のいずれか一項記載のディスプレイ装置。
【請求項19】
前記可撓性ディスプレイは巻き付け可能または巻き取り可能、あるいはそれらの双方である請求項1〜18のいずれか一項記載のディスプレイ装置。
【請求項20】
ディスプレイ装置の可撓性ディスプレイの表示面に情報を表示する方法であって、
前記可撓性ディスプレイは前記可撓性ディスプレイが変形された位置にある収納状態と、前記可撓性ディスプレイの前記表示面が実質的に平坦であり、外部視点から視認可能であり、かつ前記表示面上の視覚情報コンテンツを制御可能である表示状態との間で変形可能であり、
前記方法は、前記可撓性ディスプレイが前記収納状態と前記表示状態との間で1つの追加の状態へ変形されたときに、前記可撓性ディスプレイの前記表示面の一部分のみに情報を表示する工程を備える方法。
【請求項21】
ディスプレイ装置の可撓性ディスプレイの表示面に情報を表示する方法であって、
前記可撓性ディスプレイの前記表示面は前記可撓性ディスプレイが変形された位置にある収納状態と、前記可撓性ディスプレイの前記表示面が実質的に平坦であり、外部視点から視認可能であり、かつ前記表示面上の視覚情報コンテンツを制御可能である表示状態との間で変形可能であり、
前記方法は、前記可撓性ディスプレイの前記表示面を前記外部視点から視認可能な前記ディスプレイ装置の実質的に透明な部分に少なくとも部分的に投影する工程を備える方法。
【請求項22】
ディスプレイ装置の可撓性ディスプレイの表示面に情報を表示する方法をコンピュータに実行させる、コンピュータにより読取可能なコードを備えるコンピュータプログラム製品であって、
前記可撓性ディスプレイは前記可撓性ディスプレイが変形された位置にある収納状態と、前記可撓性ディスプレイの前記表示面が実質的に平坦であり、外部視点から視認可能であり、かつ前記表示面上の視覚情報コンテンツを制御可能である表示状態との間で変形可能であり、
前記方法は、前記可撓性ディスプレイが前記収納状態と前記表示状態との間で1つの追加の状態へ変形されたときに、前記可撓性ディスプレイの前記表示面の一部分のみに情報を表示する工程を備えるコンピュータプログラム製品。
【請求項23】
ディスプレイ装置の可撓性ディスプレイの表示面に情報を表示する方法をコンピュータに実行させる、コンピュータにより読取可能なコードを備えるコンピュータプログラム製品であって、
前記可撓性ディスプレイは前記可撓性ディスプレイが変形された位置にある収納状態と、前記可撓性ディスプレイの前記表示面が実質的に平坦であり、外部視点から視認可能であり、かつ前記表示面上の視覚情報コンテンツを制御可能である表示状態との間で変形可能であり、
前記方法は、前記可撓性ディスプレイの前記表示面を前記外部視点から視認可能な前記ディスプレイ装置の実質的に透明な部分に少なくとも部分的に投影する工程を備えるコンピュータプログラム製品。
【図1】
【図2】
【図3a】
【図3b】
【図3c】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7a】
【図7b】
【図7c】
【図2】
【図3a】
【図3b】
【図3c】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7a】
【図7b】
【図7c】
【公表番号】特表2010−520511(P2010−520511A)
【公表日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−552614(P2009−552614)
【出願日】平成20年3月5日(2008.3.5)
【国際出願番号】PCT/NL2008/050127
【国際公開番号】WO2008/108645
【国際公開日】平成20年9月12日(2008.9.12)
【出願人】(507193386)ポリマー、ビジョン、リミテッド (30)
【氏名又は名称原語表記】POLYMER VISION LIMITED
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年3月5日(2008.3.5)
【国際出願番号】PCT/NL2008/050127
【国際公開番号】WO2008/108645
【国際公開日】平成20年9月12日(2008.9.12)
【出願人】(507193386)ポリマー、ビジョン、リミテッド (30)
【氏名又は名称原語表記】POLYMER VISION LIMITED
【Fターム(参考)】
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